JP2014228514A - 角度校正装置および角度校正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転軸機構を持たない回転機構の角度校正を行う角度校正装置および角度校正方法を得る。【解決手段】回転台10に設置されるモータ21と、モータ21に設置される第一の傾斜プローブ20と、第一の傾斜プローブ20の角度を測定する第一の傾斜センサ22とを備え、モータ21は、回転台10が回転したとき、回転台10のエンコーダ11が読んだ角度の分だけ第一の傾斜プローブ20を逆回転させる。【選択図】図1
Description
本発明は、回転台の回転角度を校正する角度校正装置および角度校正方法に関するものである。
従来の角度校正装置は、校正対象となる回転台に結合された割出テーブルと角度干渉計により、角度校正を行っていた。
割出テーブルは回転台にマウントしたステータと回転するロータを持ち、等間隔な溝など機械的に定められた既知の角度の休止位置でステータとロータが結合するようになっている。角度干渉計は割出テーブルのロータにマウントされた一対の再帰反射器にレーザ光を入射し、反射波の干渉を測定することにより正確にロータの角度を測定することによって休止位置の角度を補間する。割出テーブルの回転角度の読みと角度干渉計の読みの和に対する回転台の角度の読みの差が、回転台の誤差である。
また、割出テーブルにモータを取り付け、角度干渉計の読みが測定可能な角度範囲の端に近づいた際に割出テーブルのロータを回転台と逆回転させて角度干渉計の測定可能角度範囲内の休止位置まで回転させることにより、回転台の回転速度に関わらず干渉計の整列性を維持させる方法も提案されている(例えば特許文献1)。
割出テーブルは回転台にマウントしたステータと回転するロータを持ち、等間隔な溝など機械的に定められた既知の角度の休止位置でステータとロータが結合するようになっている。角度干渉計は割出テーブルのロータにマウントされた一対の再帰反射器にレーザ光を入射し、反射波の干渉を測定することにより正確にロータの角度を測定することによって休止位置の角度を補間する。割出テーブルの回転角度の読みと角度干渉計の読みの和に対する回転台の角度の読みの差が、回転台の誤差である。
また、割出テーブルにモータを取り付け、角度干渉計の読みが測定可能な角度範囲の端に近づいた際に割出テーブルのロータを回転台と逆回転させて角度干渉計の測定可能角度範囲内の休止位置まで回転させることにより、回転台の回転速度に関わらず干渉計の整列性を維持させる方法も提案されている(例えば特許文献1)。
しかしながら、従来の角度校正装置は、校正装置を回転台の回転軸機構に設置する必要があり、ゴニオステージや傾斜ステージなど回転軸機構を持たない回転機構の角度校正には利用できないという問題点があった。
図19に回転軸機構を持つ回転機構の例を示す。回転台17は回転軸機構18を中心に回転する。また、図1に回転軸機構を持たない回転機構の例としてゴニオステージ(a)と傾斜ステージ(b)の模式図を示す。ゴニオステージでは、回転台10には機械としての回転軸はなく(つまり回転軸機構はない)、回転台10とベース14の半円筒構造に沿って回転する。回転軸は空中に存在する。また、回転軸機構を持つ回転機構と比較して回転軸の一定性は低く、回転台10とベース14の半径が一定でない場合はその変化分だけ回転軸が変化する。傾斜ステージでは、傾斜台141は、第一の支柱143および第二の支柱144の長さの差を変化させることによって傾斜する。このため回転軸機構を持たず、回転軸は空中に存在する。
図19に回転軸機構を持つ回転機構の例を示す。回転台17は回転軸機構18を中心に回転する。また、図1に回転軸機構を持たない回転機構の例としてゴニオステージ(a)と傾斜ステージ(b)の模式図を示す。ゴニオステージでは、回転台10には機械としての回転軸はなく(つまり回転軸機構はない)、回転台10とベース14の半円筒構造に沿って回転する。回転軸は空中に存在する。また、回転軸機構を持つ回転機構と比較して回転軸の一定性は低く、回転台10とベース14の半径が一定でない場合はその変化分だけ回転軸が変化する。傾斜ステージでは、傾斜台141は、第一の支柱143および第二の支柱144の長さの差を変化させることによって傾斜する。このため回転軸機構を持たず、回転軸は空中に存在する。
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、回転軸機構を持たない回転機構の角度校正を行う角度校正装置および角度校正方法を得ることを目的とする。
この発明に係る角度校正装置は、校正対象となる回転台に設置されて回転台のエンコーダの読みに応じて回転可能なモータと、モータに設置される第一の傾斜プローブと、第一の傾斜プローブの角度を測定する第一の傾斜センサとを備えることを特徴とするものである。
この発明によれば、回転軸機構を持たない回転機構の角度校正を行う角度校正装置および角度校正方法を得ることができる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1を、図1〜9を用いて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る角度校正装置の構成を示す図であり、校正対象が回転台10の場合(a)と、傾斜台141の場合(b)を示している。この発明の実施の形態1に係る角度校正装置は、少なくとも、モータ21、第一の傾斜プローブ20、第一の傾斜センサ22から構成される。
なお、図1(a)には、第一の傾斜センサ22の台25、校正対象となる回転台10、回転台10の角度を読むエンコーダ11、回転台10のベース14、ベース14と台25とが置かれる基準面15についても示している。
この発明の実施の形態1を、図1〜9を用いて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る角度校正装置の構成を示す図であり、校正対象が回転台10の場合(a)と、傾斜台141の場合(b)を示している。この発明の実施の形態1に係る角度校正装置は、少なくとも、モータ21、第一の傾斜プローブ20、第一の傾斜センサ22から構成される。
なお、図1(a)には、第一の傾斜センサ22の台25、校正対象となる回転台10、回転台10の角度を読むエンコーダ11、回転台10のベース14、ベース14と台25とが置かれる基準面15についても示している。
モータ21は、校正対象となる回転台10に連動するよう回転台10上に設置されてエンコーダ11の角度の読みに応じて回転する。設置の際は、モータ21の回転軸(図中F)が回転台10の回転軸(図中E)と平行になるように設置される。第一の傾斜プローブ20は、モータ21に連動するよう設置されてモータ21で回転される。第一の傾斜センサ22は、第一の傾斜プローブ20に光線束23を照射する光照射部28と第一の傾斜プローブ20からの反射光を検出する光検出部29とを備えており、第一の傾斜プローブ20の角度を測定する。第一の傾斜センサ22は、第一の傾斜プローブ20とほぼ同じ高さ、つまり対面して設けられる。
次に、図2〜6を用いて、角度校正装置の動作について説明する。図2〜5は回転台10の回転軸方向(図1中のx軸方向)から見た見取り図である。なお、図1に示す座標系は、基準面15をxz平面とし、x軸を回転台10(図1(b)では傾斜台141)の回転軸方向に平行とする直交座標系である。図6は動作のフローチャートを示している。
まず、初期状態を図2に示す。初期状態では回転台10は基準位置(エンコーダ11の角度の読みが0の位置)で静止しており、第一の傾斜プローブ20は基準面15に対して特定の初期角度で静止している。基準面15は例えば地面であってもよく、特定の初期角度は例えば鉛直方向であってもよい。
次に、回転台10を回転させた状態を図3に示す。図3では、エンコーダ11の角度の読みが0からθとなるまで回転台10を回したとする(ステップST1)。その際、角度の誤差Δθが含まれているとすると、回転台10の真の回転角度は、θ−Δθになる。ここで、第一の傾斜プローブ20は、回転台10上に設置されているモータ21に設置されていることから、つまり、間接的に回転台10に設置されているため、回転台10と同じ角度θ−Δθだけ初期角度から傾く。
まず、初期状態を図2に示す。初期状態では回転台10は基準位置(エンコーダ11の角度の読みが0の位置)で静止しており、第一の傾斜プローブ20は基準面15に対して特定の初期角度で静止している。基準面15は例えば地面であってもよく、特定の初期角度は例えば鉛直方向であってもよい。
次に、回転台10を回転させた状態を図3に示す。図3では、エンコーダ11の角度の読みが0からθとなるまで回転台10を回したとする(ステップST1)。その際、角度の誤差Δθが含まれているとすると、回転台10の真の回転角度は、θ−Δθになる。ここで、第一の傾斜プローブ20は、回転台10上に設置されているモータ21に設置されていることから、つまり、間接的に回転台10に設置されているため、回転台10と同じ角度θ−Δθだけ初期角度から傾く。
なお、一般的には、回転台10を回す際に、上記のようにエンコーダ11の角度の読みが目標値θと一致するように回して図3に示す状態とするが、回転台10を適当な量だけ回転させた結果エンコーダ11の読みがθとなり回転台10の真の角度θ−Δθとの誤差がΔθとなる場合でもよい。
また、校正対象となる回転台10とエンコーダ11は、図3では模式的にゴニオステージとその目盛りとしているが、例えばゴニオステージとその回転部の外周に貼付けられたテープエンコーダであってもよい。テープエンコーダは、一般的には、等間隔に目盛りが振られており、1nm程度の高い分解能を持つが、誤差が移動量だけ累積するため精度は低く、移動量1mあたり5μm程度の誤差が生じることが知られている。
また、校正対象となる回転台10とエンコーダ11は、図3では模式的にゴニオステージとその目盛りとしているが、例えばゴニオステージとその回転部の外周に貼付けられたテープエンコーダであってもよい。テープエンコーダは、一般的には、等間隔に目盛りが振られており、1nm程度の高い分解能を持つが、誤差が移動量だけ累積するため精度は低く、移動量1mあたり5μm程度の誤差が生じることが知られている。
続いて、図4に示すとおり、第一の傾斜プローブ20を、モータ21によりエンコーダ11の角度の読みθと等量だけ逆回転(回転台10が回転することで第一の傾斜プローブ20が回転した分を打ち消す方向に回転)させる(ステップST2)。その結果、図5に示すとおり、第一の傾斜プローブ20の傾きは、回転台10の回転に依らず初期状態とほぼ同じ角度となる。この状態における第一の傾斜プローブ20の、初期角度を基準とした傾斜は、回転台10の真の回転角度θ−Δθとエンコーダ11の角度の読みθとの誤差Δθである。
続いて、第一の傾斜プローブ20の角度Δθを、第一の傾斜センサ22で測定する(ステップST3)。以上の動作により、誤差Δθの値が測定され、この測定値に基づき回転台10の角度を校正する。
続いて、第一の傾斜プローブ20の角度Δθを、第一の傾斜センサ22で測定する(ステップST3)。以上の動作により、誤差Δθの値が測定され、この測定値に基づき回転台10の角度を校正する。
なお、回転台10の回転軸とモータ21の回転軸は一致していても一致していなくてもよい。また、回転台10の回転軸が回転台10の回転に伴って平行移動する場合にも、本実施の形態による角度構成装置が有用であることは言うまでもない。
また、以下には、上記のように動作する、第一の傾斜センサ22と第一の傾斜プローブ20の構成について詳しく説明する。
第一の傾斜センサ22は、第一の傾斜プローブ20に光線束23を照射する光照射部28と第一の傾斜プローブ20からの反射光を検出する光検出部29とを備えており、例えばオートコリメータ、シャック・ハルトマンセンサのような波面センサ、干渉計のいずれでもよい。
第一の傾斜センサ22としてオートコリメータまたは波面センサを用いる場合、第一の傾斜プローブ20としてミラーなどが利用できる。この場合、図7に示すとおり、第一の傾斜センサ22が光線束23として照射光線束101を照射した際に、第一の傾斜プローブ20が、第一の傾斜センサ22の照射光線束101の波面に対して角度Δθだけ傾いていると、第一の傾斜プローブ20からの反射光線束102の波面の傾きは、照射光線束101の波面に対して2Δθとなる。この反射光線束102の波面の傾き2Δθを光検出部29で測定することで、第一の傾斜プローブ20の角度Δθつまり回転台10の角度の誤差Δθを求めることができる。
第一の傾斜センサ22は、第一の傾斜プローブ20に光線束23を照射する光照射部28と第一の傾斜プローブ20からの反射光を検出する光検出部29とを備えており、例えばオートコリメータ、シャック・ハルトマンセンサのような波面センサ、干渉計のいずれでもよい。
第一の傾斜センサ22としてオートコリメータまたは波面センサを用いる場合、第一の傾斜プローブ20としてミラーなどが利用できる。この場合、図7に示すとおり、第一の傾斜センサ22が光線束23として照射光線束101を照射した際に、第一の傾斜プローブ20が、第一の傾斜センサ22の照射光線束101の波面に対して角度Δθだけ傾いていると、第一の傾斜プローブ20からの反射光線束102の波面の傾きは、照射光線束101の波面に対して2Δθとなる。この反射光線束102の波面の傾き2Δθを光検出部29で測定することで、第一の傾斜プローブ20の角度Δθつまり回転台10の角度の誤差Δθを求めることができる。
一方、第一の傾斜センサ22として干渉計を用いる場合、図8に示すとおり、第一の傾斜プローブ20は、一対の再帰反射器として第一の再帰反射器111および第二の再帰反射器112を備える。また、この場合、光線束を分割する第一の光線分割器113を、第一の傾斜センサ22と第一の傾斜プローブ20との間に設ける。第一の再帰反射器111および第二の再帰反射器112は、光線を入射方向に反射する素子で、例えばコーナーキューブプリズムが利用可能であることが知られている。
この場合、光照射部28から照射された光線束23は第一の光線分割器113により分割され、第一の再帰反射器111へ伝搬する第一の光線束114と、第二の再帰反射器112へ伝搬する第二の光線束115となる。第一の再帰反射器111で第一の光線束114が、第二の再帰反射器112で第二の光線束115がそれぞれ反射され、第一の光線分割器113で第一の光線束114および第二の光線束115が結合し、光検出部29に干渉縞が生じる。第一の傾斜プローブ20で傾きΔθが生じると、第一の再帰反射器111と第二の再帰反射器112との間隔がdのとき、第一の光線束114と第二の光線束115との長さの差における変化量Δlは、Δl=d×sinΔθである。この変化量Δlを光検出部29で干渉縞のシフトとして測定すると、第一の傾斜プローブ20の角度Δθつまり回転台10の角度の誤差Δθを、sin−1(Δl/d)によって求めることができる。
以上が、第一の傾斜センサ22と第一の傾斜プローブ20の構成についての詳しい説明である。
この場合、光照射部28から照射された光線束23は第一の光線分割器113により分割され、第一の再帰反射器111へ伝搬する第一の光線束114と、第二の再帰反射器112へ伝搬する第二の光線束115となる。第一の再帰反射器111で第一の光線束114が、第二の再帰反射器112で第二の光線束115がそれぞれ反射され、第一の光線分割器113で第一の光線束114および第二の光線束115が結合し、光検出部29に干渉縞が生じる。第一の傾斜プローブ20で傾きΔθが生じると、第一の再帰反射器111と第二の再帰反射器112との間隔がdのとき、第一の光線束114と第二の光線束115との長さの差における変化量Δlは、Δl=d×sinΔθである。この変化量Δlを光検出部29で干渉縞のシフトとして測定すると、第一の傾斜プローブ20の角度Δθつまり回転台10の角度の誤差Δθを、sin−1(Δl/d)によって求めることができる。
以上が、第一の傾斜センサ22と第一の傾斜プローブ20の構成についての詳しい説明である。
また、上記の説明においては、校正対象となる回転台10とエンコーダ11を、ゴニオステージとその目盛りとして説明したが、以下では、ゴニオステージとその回転部の外周に貼付けられたテープエンコーダとした場合の校正について説明する。
上記したように、テープエンコーダは、一般的には、等間隔に目盛りが振られており、1nm程度の高い分解能を持つが、誤差が移動量だけ累積するため精度は低く、移動量1mあたり5μm程度の誤差が生じることが知られている。
上記したように、テープエンコーダは、一般的には、等間隔に目盛りが振られており、1nm程度の高い分解能を持つが、誤差が移動量だけ累積するため精度は低く、移動量1mあたり5μm程度の誤差が生じることが知られている。
回転台10を回転半径r[m]のゴニオステージとし、エンコーダ11として1mあたりa[μm]の誤差があるテープエンコーダを貼付けた場合を考える。つまり、回転角度の精度は、1ラジアンあたりaマイクロラジアンである。このようなテープエンコーダを採用した場合において、目標精度bマイクロラジアンの校正を行う場合は、b/aラジアン毎に上記したような校正を行えばよい。
校正間隔を短くした極限では、精度bは第一の傾斜センサ22の角度分解能またはモータ21の角度精度のうち低精度な方に等しい精度まで向上可能である。第一の傾斜センサ22の精度については、例えば0.5マイクロラジアンの精度を持つオートコリメータが利用可能である。また、モータ21の精度は高分解能のエンコーダ(図示せず)により高めることが可能であり、例えば高精度コード板、電気分割器併用方式により1マイクロラジアンの精度が利用可能である。
以上が、エンコーダ11としてテープエンコーダを用いた場合の校正についての説明である。
校正間隔を短くした極限では、精度bは第一の傾斜センサ22の角度分解能またはモータ21の角度精度のうち低精度な方に等しい精度まで向上可能である。第一の傾斜センサ22の精度については、例えば0.5マイクロラジアンの精度を持つオートコリメータが利用可能である。また、モータ21の精度は高分解能のエンコーダ(図示せず)により高めることが可能であり、例えば高精度コード板、電気分割器併用方式により1マイクロラジアンの精度が利用可能である。
以上が、エンコーダ11としてテープエンコーダを用いた場合の校正についての説明である。
上記の説明では、校正対象となる回転台10をゴニオステージとして説明したが、傾斜ステージであっても同様に校正が可能である。傾斜ステージの場合の構成を図1(b)に示す。
図1(b)では、傾斜ステージの一般的な例として第一の支柱143および第二の支柱144の柱の長さの差により、傾斜台141をベース142に対して傾斜させる傾斜ステージを示している。第一の支柱143は固定長の支柱部143aと傾斜台141と接触する第一の球体143bからなる。第二の支柱144は可変長であり、例えば雌ねじ144aと雄ねじ144bで可変長の支柱とし、傾斜台141と接触する第二の球体144cを持つ。また、第一の支柱143および第二の支柱144と、傾斜台141とが接触状態に保たれるように引張ばね145を備える場合がある。すなわち、傾斜台141は、図中のE方向を軸として回転する回転台と言える。
傾斜角度は第二の支柱144の長さで決まり、雌ねじ144aおよび雄ねじ144bとしてマイクロメータを用いるもしくは測長センサ(図示せず)を組み合わせることで見積もることが可能である。これらは図1(a)におけるエンコーダ11に相当し、回転台10に相当する傾斜台141とともに置き換えることができる。
したがって、モータ21、第一の傾斜プローブ20、第一の傾斜センサ22から構成されるこの発明の実施の形態1は、傾斜ステージにも適用可能である。なお、後述する他の実施の形態においても同様である。
図1(b)では、傾斜ステージの一般的な例として第一の支柱143および第二の支柱144の柱の長さの差により、傾斜台141をベース142に対して傾斜させる傾斜ステージを示している。第一の支柱143は固定長の支柱部143aと傾斜台141と接触する第一の球体143bからなる。第二の支柱144は可変長であり、例えば雌ねじ144aと雄ねじ144bで可変長の支柱とし、傾斜台141と接触する第二の球体144cを持つ。また、第一の支柱143および第二の支柱144と、傾斜台141とが接触状態に保たれるように引張ばね145を備える場合がある。すなわち、傾斜台141は、図中のE方向を軸として回転する回転台と言える。
傾斜角度は第二の支柱144の長さで決まり、雌ねじ144aおよび雄ねじ144bとしてマイクロメータを用いるもしくは測長センサ(図示せず)を組み合わせることで見積もることが可能である。これらは図1(a)におけるエンコーダ11に相当し、回転台10に相当する傾斜台141とともに置き換えることができる。
したがって、モータ21、第一の傾斜プローブ20、第一の傾斜センサ22から構成されるこの発明の実施の形態1は、傾斜ステージにも適用可能である。なお、後述する他の実施の形態においても同様である。
また、第一の傾斜センサ22は、回転台10のベース14とは結合していなくてもよい。結合させない利点は、回転台10のベース14が変形する場合に、第一の傾斜センサ22が、ベース14の変形の影響により傾斜することを回避できることである。第一の傾斜センサ22は、自身と第一の傾斜プローブ20との相対角度を測定する装置であるから、第一の傾斜センサ22自身が傾斜すると、角度校正の誤差となる。
特に、回転台10が、レーダや通信用アンテナなどの大型構造物を回転させる大型の回転台である場合などに、ベース14は自重変形や熱変形する。第一の傾斜センサ22をベース14と結合させないことにより、これら大型構造物を回転させる回転台10においても、ベース14の変形の影響を受けることなく校正が可能となる。
特に、回転台10が、レーダや通信用アンテナなどの大型構造物を回転させる大型の回転台である場合などに、ベース14は自重変形や熱変形する。第一の傾斜センサ22をベース14と結合させないことにより、これら大型構造物を回転させる回転台10においても、ベース14の変形の影響を受けることなく校正が可能となる。
上記のように、第一の傾斜センサ22と回転台10のベース14とを結合させない場合においては、第一の傾斜センサ22は、回転台10から長距離離れていてもよい。第一の傾斜センサ22と第一の傾斜プローブ20とは、光線束のやり取りだけを行なうため、長距離離れた位置から第一の傾斜プローブ20の傾き角度を測定できる。例えば最大動作距離25mのオートコリメータが利用可能である。
長距離離れた場所から校正可能であることは、図9に示すとおり、回転台10の自重により地面(基準面15)にひずみ16が生じる場合に、ひずみ16が影響しない範囲から校正することを可能にする。
長距離離れた場所から校正可能であることは、図9に示すとおり、回転台10の自重により地面(基準面15)にひずみ16が生じる場合に、ひずみ16が影響しない範囲から校正することを可能にする。
第一の傾斜センサ22が回転台10から長距離離れている場合の動作について、図9を用いて以下説明する。まず、回転台10をエンコーダ11の角度の読みがθとなるまで回転する。誤差Δθを除くと、回転台10はベース14に対して角度θ−Δθだけ回転している。回転台10の回転の結果、地面のひずみ16が、傾斜にしてΔφだけ変化する。すると、回転台10はベース14ごとΔφ傾く。このため、回転台10の角度と、第一の傾斜プローブ20の角度は、それぞれの初期状態での角度を基準として、θ−Δθ−Δφになる。続いて、エンコーダ11の角度の読みθだけモータ21を逆回転させる。すると、第一の傾斜プローブ20の角度は、θ−(θ−Δθ−Δφ)=Δθ+Δφになる。次に、第一の傾斜センサ22により、第一の傾斜プローブ20の角度Δθ+Δφを測定する。第一の傾斜センサ22の台25は、ひずみ16の外側に位置するため、ひずみ16により角度の基準が変化することはない。そのため、測定される第一の傾斜プローブ20の角度は、Δθ+Δφとなる。そして、エンコーダ11の読みθと第一の傾斜センサ22が読む第一の傾斜プローブ20の角度Δθ+Δφとの差が、回転台10の真の角度θ−Δθ−Δφとなる。以上のように、第一の傾斜センサ22が回転台10から長距離離れていれば、ひずみ16の影響を回避して校正することが可能である。
なお、この発明の角度校正装置は、初期状態における回転台10の角度を0とした、相対角度の校正を行う。絶対角度を校正する場合は、一点以上の角度の絶対基準が必要であり、例えば、遠方の目標点に向けた角度を回転台10の初期角度とする必要がある。この発明の角度校正装置を角度の絶対基準と組み合わせるか、角度の絶対基準の補間に用いることで、絶対角度の校正が可能である。
以上のように、この実施の形態1によれば、回転台10の回転に対しモータ21を逆回転することにより、第一の傾斜プローブ20の角度変化を打ち消すようにしているので、高精度な反面、測定可能角度範囲が小さい第一の傾斜センサ22を使用することができ、高精度な校正を任意の角度範囲で達成できる。
また、回転軸機構を持たない回転台10の回転角度を校正する課題を、回転軸機構を持つモータ21の角度を制御する課題に置き換えているため、上記した特許文献1やロータリーエンコーダなど公知の制御手法を適用できる。
また、エンコーダ11が読む角度が回転台10のベース14に対する角度であるのに対し、第一の傾斜センサ22に対する角度の校正が行われるため、ベース14が変形して基準面15に対して傾く影響を除外することができる。つまりこれは、望遠鏡、レーダや通信用アンテナなど、大型構造物の回転機構において、自重変形や熱変形が無視できない場合に有用である。
また、回転軸機構を持たない回転台10の回転角度を校正する課題を、回転軸機構を持つモータ21の角度を制御する課題に置き換えているため、上記した特許文献1やロータリーエンコーダなど公知の制御手法を適用できる。
また、エンコーダ11が読む角度が回転台10のベース14に対する角度であるのに対し、第一の傾斜センサ22に対する角度の校正が行われるため、ベース14が変形して基準面15に対して傾く影響を除外することができる。つまりこれは、望遠鏡、レーダや通信用アンテナなど、大型構造物の回転機構において、自重変形や熱変形が無視できない場合に有用である。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2を、図10、11を用いて説明する。
上記実施の形態1は、意図する回転軸回りに回転する回転台10の角度を校正するようにしたものであるが、意図する回転軸方向に対して回転台10の回転軸が未知の量δだけ傾いている場合、もしくは回転台10の回転軸の傾きが回転に伴って変化する場合に角度を校正するようにしたものを、実施の形態2として示す。
この発明の実施の形態2に係る角度校正装置は、実施の形態1で示した角度校正装置において、第一の傾斜センサ22を、第一の傾斜プローブ20の角度を2次元的に測定するセンサとした点で異なる。
以下では、意図する回転軸方向が基準面15に平行である場合を例に説明する。基準面15をxz平面、回転台10の回転軸をxy平面に平行に取ると、図10に示すような基準座標系を決定することができる。つまり、意図する回転軸(図10でEの方向)は該x軸であり、回転台10の回転軸(図10でE1の方向)は該x軸を該z軸回りにδ回転した方向を向いているとする。
この発明の実施の形態2を、図10、11を用いて説明する。
上記実施の形態1は、意図する回転軸回りに回転する回転台10の角度を校正するようにしたものであるが、意図する回転軸方向に対して回転台10の回転軸が未知の量δだけ傾いている場合、もしくは回転台10の回転軸の傾きが回転に伴って変化する場合に角度を校正するようにしたものを、実施の形態2として示す。
この発明の実施の形態2に係る角度校正装置は、実施の形態1で示した角度校正装置において、第一の傾斜センサ22を、第一の傾斜プローブ20の角度を2次元的に測定するセンサとした点で異なる。
以下では、意図する回転軸方向が基準面15に平行である場合を例に説明する。基準面15をxz平面、回転台10の回転軸をxy平面に平行に取ると、図10に示すような基準座標系を決定することができる。つまり、意図する回転軸(図10でEの方向)は該x軸であり、回転台10の回転軸(図10でE1の方向)は該x軸を該z軸回りにδ回転した方向を向いているとする。
次に、動作について説明する。まず、初期状態では、第一の傾斜プローブ20は基準面15に対して特定の初期角度で静止している。特定の初期角度は例えば鉛直方向であってもよい。次に、回転台10をエンコーダ11の角度の読みが0からθになるまで回転する。エンコーダ11の角度の誤差Δθを除くと回転台10はθ−Δθだけ回転している。ただし、回転軸がx軸に対してz軸回りにδだけ傾いているとする。第一の傾斜プローブ20は、回転台10上に設置されているモータ21に設置されていることから、つまり、間接的に回転台10上に設置されているため、δだけ傾いたこの回転軸について角度θ−Δθだけ初期位置から回転する。
続いて、第一の傾斜プローブ20を、モータ21によりエンコーダ11の角度の読みθと等量だけ逆回転させる。この際、モータ21の回転軸の傾きは、一般的には回転台10の回転軸の傾きと連動する。以下では、回転台10の回転軸と同じ角度δだけ傾いている(つまり、モータ21の回転軸(図10でF1の方向)と回転台10の回転軸(図10でE1の方向)とが平行である)場合を考える。
モータ21の回転の結果、第一の傾斜プローブ20は、初期角度から、δだけ傾いた軸についてΔθだけ回転している。
モータ21の回転の結果、第一の傾斜プローブ20は、初期角度から、δだけ傾いた軸についてΔθだけ回転している。
ここで、第一の傾斜プローブ20の傾き(Δθx,Δθy)と回転軸の傾き角度δと角度の誤差Δθとの関係について説明する。なお、Δθxはx軸方向からみたときの傾き(x軸回りの傾き)であり、Δθyはy軸方向からみたときの傾き(y軸回りの傾き)である。
初期角度から、δだけ傾いた軸についてΔθだけ回転した第一の傾斜プローブ20の、基準座標系に対する角度(Δθx,Δθy)については、以下のような計算が成り立つ。
第一の傾斜プローブ20の光線束23が照射される面は、初期状態ではz軸方向を向いている。つまり、この面の法線ベクトルはz軸方向の単位ベクトルezであり、
である。
以上の行列はそれぞれ、
である。以上を用いると、δだけ傾いた軸回りにΔθだけ回転した後の第一の傾斜プローブ20の光線束23が照射される面の法線ベクトルnは以下のようになる。
そして、法線ベクトルと傾斜(Δθx,Δθy)の関係から、
である。上記の式(4)は、第一の傾斜プローブ20の傾き(Δθx,Δθy)と回転軸の傾き角度δと角度の誤差Δθとの関係を示している。
初期角度から、δだけ傾いた軸についてΔθだけ回転した第一の傾斜プローブ20の、基準座標系に対する角度(Δθx,Δθy)については、以下のような計算が成り立つ。
第一の傾斜プローブ20の光線束23が照射される面は、初期状態ではz軸方向を向いている。つまり、この面の法線ベクトルはz軸方向の単位ベクトルezであり、
である。
以上の行列はそれぞれ、
である。以上を用いると、δだけ傾いた軸回りにΔθだけ回転した後の第一の傾斜プローブ20の光線束23が照射される面の法線ベクトルnは以下のようになる。
そして、法線ベクトルと傾斜(Δθx,Δθy)の関係から、
である。上記の式(4)は、第一の傾斜プローブ20の傾き(Δθx,Δθy)と回転軸の傾き角度δと角度の誤差Δθとの関係を示している。
動作の説明に戻る。
続いて、第一の傾斜プローブ20の角度(Δθx,Δθy)を、第一の傾斜センサ22による測定で求める。第一の傾斜センサ22は第一の傾斜プローブ20の角度を2次元的に測定する装置であり、例えばオートコリメータ、シャック・ハルトマンセンサのような波面センサ、干渉計のいずれでもよい。
第一の傾斜センサ22としてオートコリメータまたは波面センサを用いる場合、第一の傾斜プローブ20としてミラーなどが利用できる。この場合を図10に示す。第一の傾斜センサ22の照射光線束101の波面はxy平面に平行であるとする。第一の傾斜プローブ20が照射光線束101の波面に対して角度(Δθx,Δθy)だけ傾いた場合、第一の傾斜プローブ20からの反射光線束102の波面の傾きは、照射光線束101の波面に対して(2Δθx,2Δθy)となる。この反射光線束102の波面の傾き(2Δθx,2Δθy)を光検出部29(図10には図示せず)で測定することで、第一の傾斜プローブ20の角度(Δθx,Δθy)を求めることができる。
続いて、第一の傾斜プローブ20の角度(Δθx,Δθy)を、第一の傾斜センサ22による測定で求める。第一の傾斜センサ22は第一の傾斜プローブ20の角度を2次元的に測定する装置であり、例えばオートコリメータ、シャック・ハルトマンセンサのような波面センサ、干渉計のいずれでもよい。
第一の傾斜センサ22としてオートコリメータまたは波面センサを用いる場合、第一の傾斜プローブ20としてミラーなどが利用できる。この場合を図10に示す。第一の傾斜センサ22の照射光線束101の波面はxy平面に平行であるとする。第一の傾斜プローブ20が照射光線束101の波面に対して角度(Δθx,Δθy)だけ傾いた場合、第一の傾斜プローブ20からの反射光線束102の波面の傾きは、照射光線束101の波面に対して(2Δθx,2Δθy)となる。この反射光線束102の波面の傾き(2Δθx,2Δθy)を光検出部29(図10には図示せず)で測定することで、第一の傾斜プローブ20の角度(Δθx,Δθy)を求めることができる。
一方、第一の傾斜センサ22として干渉計を用いる場合を図11に示す。この場合、Δθxを測定する干渉計である第一の傾斜センサ22aとΔθyを測定する干渉計である第一の傾斜センサ22bとにより、第一の傾斜センサ22が構成される。
第一の傾斜センサ22aによりΔθxを測定する。第一の傾斜プローブ20はy方向に並んだ一対の再帰反射器として第一の再帰反射器111aおよび第二の再帰反射器112aを持つ。光照射部28aから照射された光線束23aは第一の光線分割器113aにより分割され、第一の再帰反射器111aへ伝搬する第一の光線束114aおよび第二の再帰反射112aへ伝搬する第二の光線束115aとなる。第一の再帰反射器111aで第一の光線束114aが、第二の再帰反射器112aで第二の光線束115aがそれぞれ反射され、第一の光線分割器113aで第一の光線束114aおよび第二の光線束115aが結合し、光検出部29aに干渉縞が生じる。
第一の傾斜プローブ20に傾きΔθxが生じると、第一の再帰反射器111aと第二の再帰反射器112aとの間隔がdのとき、第一の光線束114aと第二の光線束115aとの長さの差における変化量Δlは、Δl=d×sinΔθxである。この変化量Δlを光検出部29aで干渉縞のシフトとして測定すると、回転台10の角度の誤差Δθxを、sin−1(Δl/d)によって求めることができる。
第一の傾斜センサ22aによりΔθxを測定する。第一の傾斜プローブ20はy方向に並んだ一対の再帰反射器として第一の再帰反射器111aおよび第二の再帰反射器112aを持つ。光照射部28aから照射された光線束23aは第一の光線分割器113aにより分割され、第一の再帰反射器111aへ伝搬する第一の光線束114aおよび第二の再帰反射112aへ伝搬する第二の光線束115aとなる。第一の再帰反射器111aで第一の光線束114aが、第二の再帰反射器112aで第二の光線束115aがそれぞれ反射され、第一の光線分割器113aで第一の光線束114aおよび第二の光線束115aが結合し、光検出部29aに干渉縞が生じる。
第一の傾斜プローブ20に傾きΔθxが生じると、第一の再帰反射器111aと第二の再帰反射器112aとの間隔がdのとき、第一の光線束114aと第二の光線束115aとの長さの差における変化量Δlは、Δl=d×sinΔθxである。この変化量Δlを光検出部29aで干渉縞のシフトとして測定すると、回転台10の角度の誤差Δθxを、sin−1(Δl/d)によって求めることができる。
同様に、第一の傾斜センサ22bによりΔθyを測定する。第一の傾斜プローブ20はx方向に並んだ一対の再帰反射器として第一の再帰反射器111bおよび第二の再帰反射器112bを持つ。光照射部28bから照射された光線束23bは第一の光線分割器113bにより分割され、第一の再帰反射器111bへ伝搬する第一の光線束114bおよび第二の再帰反射112bへ伝搬する第二の光線束115bとなる。反射された第一の光線束114bおよび第二の光線束115bの干渉縞のシフトを光検出部29bで測定し、Δθyを求める。
続いて、第一の傾斜センサ22による測定から求めた第一の傾斜プローブ20の角度(Δθx,Δθy)から、回転台10の回転軸の傾き角度δと回転角度の誤差Δθを計算する。
上記の式(4)から、
である。
上記では、回転台10の回転軸の傾きδが一定の場合について説明したが、回転軸の傾きδが回転角度θに伴って変化する場合については、上記の式(5)で求められるδは、回転角度0からθまでの回転軸の傾きδの平均であり実効値である。つまり、上記の式(5)から、実効的なδと回転台10の回転角度の誤差Δθを計算することができる。
最後に、求めたδとΔθから、回転台10の真の回転角度(θx,θy)を計算する。このとき、
である。
上記の式(4)から、
である。
上記では、回転台10の回転軸の傾きδが一定の場合について説明したが、回転軸の傾きδが回転角度θに伴って変化する場合については、上記の式(5)で求められるδは、回転角度0からθまでの回転軸の傾きδの平均であり実効値である。つまり、上記の式(5)から、実効的なδと回転台10の回転角度の誤差Δθを計算することができる。
最後に、求めたδとΔθから、回転台10の真の回転角度(θx,θy)を計算する。このとき、
である。
上記で説明したのは、モータ21の回転軸が回転台10の回転軸と平行である場合の校正方法であった。モータ21の回転軸が回転台10の回転軸に対してz軸回りにτだけ傾いている場合は、以下のように校正できる。
まず、エンコーダ11の角度の読みがθになるように、回転台10を回転させる。誤差をΔθとすると、第一の傾斜プローブ20の光線束23が照射される面の法線ベクトルn´は、
である。
次に、モータ21を角度θだけ回転させると第一の傾斜プローブ20の光線束23が照射される面の法線ベクトルn´は、
に変化する。式(8)から、法線ベクトルn´は、
である。
まず、エンコーダ11の角度の読みがθになるように、回転台10を回転させる。誤差をΔθとすると、第一の傾斜プローブ20の光線束23が照射される面の法線ベクトルn´は、
である。
次に、モータ21を角度θだけ回転させると第一の傾斜プローブ20の光線束23が照射される面の法線ベクトルn´は、
に変化する。式(8)から、法線ベクトルn´は、
である。
第一の傾斜プローブ20の角度を第一の傾斜センサ22により測定すると、法線ベクトルと傾斜の関係式、
において、左辺Δθx,Δθyが既知の式(9)が得られる。ただし、nx´,ny´はn´のx成分およびy成分である。未知変数がδ、τ、Δθの3つであるのに対し、第一の傾斜センサ22の読みはΔθx,Δθyの2つであるため、未知変数を決められない。そこで、モータ21を角度θ付近でわずかに回転させ、(Δθx,Δθy)の軌跡を調べる。その勾配は以下の式(10)である。
ただし、
は、θ−Δθを一定の条件下でθで微分するという意味であり、回転台10を回転させずに、モータ21だけを回転することと対応している。上記の式(9)、(10)により、未知変数δ、τ、Δθを決定することができる。
最後に、決定したδとΔθから、回転台10の真の角度(θx,θy)を計算する。このとき、
である。
以上のように、この実施の形態2によれば、回転軸が不定である回転台10についても角度校正を行うことができる。
において、左辺Δθx,Δθyが既知の式(9)が得られる。ただし、nx´,ny´はn´のx成分およびy成分である。未知変数がδ、τ、Δθの3つであるのに対し、第一の傾斜センサ22の読みはΔθx,Δθyの2つであるため、未知変数を決められない。そこで、モータ21を角度θ付近でわずかに回転させ、(Δθx,Δθy)の軌跡を調べる。その勾配は以下の式(10)である。
ただし、
は、θ−Δθを一定の条件下でθで微分するという意味であり、回転台10を回転させずに、モータ21だけを回転することと対応している。上記の式(9)、(10)により、未知変数δ、τ、Δθを決定することができる。
最後に、決定したδとΔθから、回転台10の真の角度(θx,θy)を計算する。このとき、
である。
以上のように、この実施の形態2によれば、回転軸が不定である回転台10についても角度校正を行うことができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3を、図12、13を用いて説明する。
上記実施の形態1および実施の形態2は、第一の傾斜センサ22の角度を基準に回転台10の角度を校正するようにしたものであるが、実施の形態3では、基準面15に対して角度を校正するようにしたものを示す。
実施の形態3に係る角度校正装置の構成を図12に示す。この発明の実施の形態3に係る角度校正装置は、実施の形態1で示した角度校正装置の構成に加え、少なくとも第二の傾斜センサ31と第二の傾斜プローブ33とから構成される。第二の傾斜センサ31と第二の傾斜プローブ33は、基準面15と第一の傾斜センサ22の相対角度を測定することができるように配置する。そのため、第二の傾斜プローブ33を基準面15固定して設置し、第二の傾斜センサ31を第一の傾斜センサ22に連結器34を介して固定して設置する配置、または、第二の傾斜プローブ33を第一の傾斜センサ22に連結器34を介して固定して設置し、第二の傾斜センサ31を基準面15に固定して設置する配置、のいずれでもよい。また、固定して設置するためには、基準面15または第一の傾斜センサ22に、直接設置することも考えられる。
また、必要に応じて、第二の傾斜センサ31の光線束36を直角に曲げるためのペンタプリズムまたはペンタミラー35が配置される。
この発明の実施の形態3を、図12、13を用いて説明する。
上記実施の形態1および実施の形態2は、第一の傾斜センサ22の角度を基準に回転台10の角度を校正するようにしたものであるが、実施の形態3では、基準面15に対して角度を校正するようにしたものを示す。
実施の形態3に係る角度校正装置の構成を図12に示す。この発明の実施の形態3に係る角度校正装置は、実施の形態1で示した角度校正装置の構成に加え、少なくとも第二の傾斜センサ31と第二の傾斜プローブ33とから構成される。第二の傾斜センサ31と第二の傾斜プローブ33は、基準面15と第一の傾斜センサ22の相対角度を測定することができるように配置する。そのため、第二の傾斜プローブ33を基準面15固定して設置し、第二の傾斜センサ31を第一の傾斜センサ22に連結器34を介して固定して設置する配置、または、第二の傾斜プローブ33を第一の傾斜センサ22に連結器34を介して固定して設置し、第二の傾斜センサ31を基準面15に固定して設置する配置、のいずれでもよい。また、固定して設置するためには、基準面15または第一の傾斜センサ22に、直接設置することも考えられる。
また、必要に応じて、第二の傾斜センサ31の光線束36を直角に曲げるためのペンタプリズムまたはペンタミラー35が配置される。
図12(a)では、第二の傾斜プローブ33を基準面15に設置し、第二の傾斜センサ31を第一の傾斜センサ22に連結器34を介して設置する配置について示している。第二の傾斜センサ31は、回転台10の回転軸方向からみたとき、照射する光線束36の照射方向が、第一の傾斜センサ22からの光線束23の照射方向と垂直になるように配置される。また、第二の傾斜センサ31は、第二の傾斜プローブ33のほぼ真上、つまり対面して設けられる。
次に、動作について説明する。まず、回転台10をエンコーダ11の角度の読みがθになるように回転させる。続いて、実施の形態1と同様の手順で、モータ21により第一の傾斜プローブ20の角度を、回転台10の真の角度θ−Δθとエンコーダ11の読みθとの差である誤差Δθとする。
しかしながら、第一の傾斜センサ22に機械的な振動Aがある場合、第一の傾斜センサ22の読みは自身の角度を基準としているので、振動Aにより校正精度が劣化する。振動Aとは、第一の傾斜センサ22における、図12(a)の矢印A方向(回転台10の回転軸と平行な軸回りの方向)の振動である。
ここで、第一の傾斜センサ22の基準面15に対する角度をηとすると、第一の傾斜センサ22による第一の傾斜プローブ20の角度の読みは、Δθ−ηとなる。第一の傾斜センサ22の振動Aは例えば、回転台10が大型のために第一の傾斜センサ22を設置する台25が高くなる場合において、台25の振動Bに起因するものであってよい。この振動Aは、地面などの振動を無視できる基準面15と第一の傾斜センサ22の相対角度ηの変化と見なせる。なお、振動Bとは、台25における、図12の矢印B方向(回転台10の回転軸と平行な軸回りの方向)の振動である。
しかしながら、第一の傾斜センサ22に機械的な振動Aがある場合、第一の傾斜センサ22の読みは自身の角度を基準としているので、振動Aにより校正精度が劣化する。振動Aとは、第一の傾斜センサ22における、図12(a)の矢印A方向(回転台10の回転軸と平行な軸回りの方向)の振動である。
ここで、第一の傾斜センサ22の基準面15に対する角度をηとすると、第一の傾斜センサ22による第一の傾斜プローブ20の角度の読みは、Δθ−ηとなる。第一の傾斜センサ22の振動Aは例えば、回転台10が大型のために第一の傾斜センサ22を設置する台25が高くなる場合において、台25の振動Bに起因するものであってよい。この振動Aは、地面などの振動を無視できる基準面15と第一の傾斜センサ22の相対角度ηの変化と見なせる。なお、振動Bとは、台25における、図12の矢印B方向(回転台10の回転軸と平行な軸回りの方向)の振動である。
そこで、続いて、第二の傾斜センサ31と第二の傾斜プローブ33により基準面15と第一の傾斜センサ22の相対角度ηを測定する。第二の傾斜センサ31の振動C(図12の矢印C方向(回転台10の回転軸と平行な軸回りの方向)の振動)は、第一の傾斜センサ22の振動Aと一致する。図12(a)に示しているように、第二の傾斜センサ31を第一の傾斜センサ22に垂直に固定し、第二の傾斜プローブ33を基準面15に水平に固定する配置である場合、第二の傾斜センサ31による第二の傾斜プローブ33の角度の読みは−ηとなる。
続いて、第一の傾斜センサ22の角度の読みΔθ−ηと、第二の傾斜センサ31の角度の読み−ηとの差を取る。結果はΔθとなる。ここで、第一の傾斜センサ22の角度の読みは、第一の傾斜プローブ20と第一の傾斜センサ22とがなす角であり、第二の傾斜センサ31の角度の読みは、第一の傾斜センサ22が基準面15に対してなす角である。したがって、第一の傾斜センサ22と第二の傾斜センサ31の角度の読みの差は、基準面15に対する第一の傾斜プローブ20の相対角度Δθであり、つまりは回転台10の角度の誤差Δθである。
以上の動作により、第一の傾斜センサ22の振動Aの影響を排した回転台10の角度校正を達成する。
続いて、第一の傾斜センサ22の角度の読みΔθ−ηと、第二の傾斜センサ31の角度の読み−ηとの差を取る。結果はΔθとなる。ここで、第一の傾斜センサ22の角度の読みは、第一の傾斜プローブ20と第一の傾斜センサ22とがなす角であり、第二の傾斜センサ31の角度の読みは、第一の傾斜センサ22が基準面15に対してなす角である。したがって、第一の傾斜センサ22と第二の傾斜センサ31の角度の読みの差は、基準面15に対する第一の傾斜プローブ20の相対角度Δθであり、つまりは回転台10の角度の誤差Δθである。
以上の動作により、第一の傾斜センサ22の振動Aの影響を排した回転台10の角度校正を達成する。
なお、第二の傾斜センサ31と第二の傾斜プローブ33の配置は図12(a)で示した上記の例に特定されず、基準面15と第一の傾斜センサ22との相対角度を測定することができる配置であればよい。例えば、第二の傾斜センサ31からの光線束36の照射方向が基準面15に垂直になるように第二の傾斜センサ31を基準面15に固定し、第二の傾斜プローブ33の光線束36の反射面が第一の傾斜センサ22からの光線束23の照射方向に水平になるように第一の傾斜センサ22に固定した場合としてもよい。この場合は、第一の傾斜センサ22の振動Aと第二の傾斜プローブ33の振動が一致し、第一の傾斜センサ22と第二の傾斜センサ31との角度の読みの和が、基準面15に対する第一の傾斜プローブ20の相対角度であり、つまりは回転台10の角度の誤差Δθである。
なお、第二の傾斜センサ31は第一の傾斜センサ22と同様に、第二の傾斜プローブ33に光線束36を照射する光照射部と第二の傾斜プローブ33の反射光を検出する光検出部を備えており、例えばオートコリメータ、シャック・ハルトマンセンサのような波面センサ、干渉計のいずれでもよい。
また、図12(b)に示すように、第二の傾斜センサ31を第一の傾斜センサ22に対し水平つまり同じ設置方向で固定する場合は、ペンタプリズムまたはペンタミラー35を用いる。ペンタプリズムは、図13にペンタプリズム130として示すとおり、互いに特定の角度ε(一般的には45度)をなす2つの反射面である第一の反射面132と第二の反射面133とを持つプリズムである。入射光線束131は、第一の反射面132、第二の反射面133で順に反射され、入射光線束131に対して2εの角度(一般的には直角)をなす出射光線束134となる。ペンタプリズム130を角度ζだけ回転させた場合(図13中に破線で示す)、第一の反射面132で入射角がζだけ増加し、他方の面である第二の反射面133で入射角がζだけ減少するため、出射光線束135は回転前の出射光線束134と平行に保たれる。
このようにペンタプリズムは、それ自体の角度変化ζに不敏感に光線を2εだけ曲げることができることは公知である。ペンタプリズムまたはペンタミラー35としてのペンタプリズムで、第二の傾斜センサ31の光線束36を常に一定の角度に曲げることで、ペンタプリズムの傾き、振動の影響を受けずに、第一の傾斜センサ22と基準面15とのなす角ηを測定できる。もちろん、ペンタプリズムの代わりに互いにεの角度で固定された一組のミラーであるペンタミラーであってもよいことは言うまでもない。
このようにペンタプリズムは、それ自体の角度変化ζに不敏感に光線を2εだけ曲げることができることは公知である。ペンタプリズムまたはペンタミラー35としてのペンタプリズムで、第二の傾斜センサ31の光線束36を常に一定の角度に曲げることで、ペンタプリズムの傾き、振動の影響を受けずに、第一の傾斜センサ22と基準面15とのなす角ηを測定できる。もちろん、ペンタプリズムの代わりに互いにεの角度で固定された一組のミラーであるペンタミラーであってもよいことは言うまでもない。
また、第二の傾斜センサ31は第一の傾斜センサ22と全く同種のものであってもよい。この場合、連結器34で連結した第一の傾斜センサ22の機械的な振動Aと第二の傾斜センサ31の機械的な振動Bとは、理想的には周波数スペクトルが等しく、かつ、同相である。このため、第一の傾斜センサ22と第二の傾斜センサ31との読みの差は、機械的な振動Aと振動Bが同振幅かつ同位相と見なせる周波数帯域全体で、振動Aの影響を排除できる。このことは、平均化によって振動Aを排除するために必要な、第一の傾斜センサ22と第二の傾斜センサ31の角度の読みの測定時間を短くすることができることを意味する。すなわち、角度校正の高速化に役立つ。
なお、図12では、第一の傾斜センサ22と第二の傾斜センサ31とを縦方向に連結しているが、横方向など別の連結配置であってもよいことは言うまでもない。
なお、図12では、第一の傾斜センサ22と第二の傾斜センサ31とを縦方向に連結しているが、横方向など別の連結配置であってもよいことは言うまでもない。
以上のように、この実施の形態3によれば、第一の傾斜センサ22の振動Aを第二の傾斜センサ31により測定するようにしているため、第一の傾斜センサ22の振動Aが存在する場合でも、回転台10の角度を正確に校正することができる。
実施の形態4.
上記実施の形態3では、第一の傾斜センサ22の振動Aの影響を取り除くために第二の傾斜センサ31と第二の傾斜プローブ33とを用いたものを示したが、実施の形態4では、振動Aが台25の振動Bに起因する場合について、より少ない構成により振動Aの影響を取り除くようにしたものを示す。
実施の形態4に係る角度校正装置の構成を図14に示す。この実施の形態4に係る角度校正装置は、実施の形態1で示した角度校正装置の構成から台25を取り除いたものに、ペンタプリズムまたはペンタミラー35を加えて構成される。
第一の傾斜センサ22は、基準面15に、光線束23の照射方向が鉛直上向きになるよう固定して設置される。
ペンタプリズムまたはペンタミラー35は、第一の傾斜センサ22の光線束23を折り曲げると、その折り曲げた後の光線束23が第一の傾斜プローブ20へ照射されるような位置に設けられる。なお、ペンタプリズムまたはペンタミラー35の設置には、台(図示せず)を設ける、第一の傾斜センサ22に連結させて設ける、吊り下げて(吊り下げる機構は図示せず)設けるなど種々の方法が考えられる。
上記実施の形態3では、第一の傾斜センサ22の振動Aの影響を取り除くために第二の傾斜センサ31と第二の傾斜プローブ33とを用いたものを示したが、実施の形態4では、振動Aが台25の振動Bに起因する場合について、より少ない構成により振動Aの影響を取り除くようにしたものを示す。
実施の形態4に係る角度校正装置の構成を図14に示す。この実施の形態4に係る角度校正装置は、実施の形態1で示した角度校正装置の構成から台25を取り除いたものに、ペンタプリズムまたはペンタミラー35を加えて構成される。
第一の傾斜センサ22は、基準面15に、光線束23の照射方向が鉛直上向きになるよう固定して設置される。
ペンタプリズムまたはペンタミラー35は、第一の傾斜センサ22の光線束23を折り曲げると、その折り曲げた後の光線束23が第一の傾斜プローブ20へ照射されるような位置に設けられる。なお、ペンタプリズムまたはペンタミラー35の設置には、台(図示せず)を設ける、第一の傾斜センサ22に連結させて設ける、吊り下げて(吊り下げる機構は図示せず)設けるなど種々の方法が考えられる。
次に、動作について説明する。まず、回転台10の角度をエンコーダ11の角度の読みがθになるように回転させる。続いて、実施の形態1と同様の手順で、モータ21により第一の傾斜プローブ20の角度を、回転台10の真の角度θ−Δθとエンコーダ11の読みθとの誤差Δθとする。
続いて、基準面15に設置された第一の傾斜センサ22により第一の傾斜プローブ20の角度を測定する。第一の傾斜センサ22の光線束23は、ペンタプリズムまたはペンタミラー35により直角に折り曲げられ、基準面15に対して平行となる。そして、この折り曲げられた光線束23により、第一の傾斜プローブ20の角度を測定する。
続いて、基準面15に設置された第一の傾斜センサ22により第一の傾斜プローブ20の角度を測定する。第一の傾斜センサ22の光線束23は、ペンタプリズムまたはペンタミラー35により直角に折り曲げられ、基準面15に対して平行となる。そして、この折り曲げられた光線束23により、第一の傾斜プローブ20の角度を測定する。
上記したように、実施の形態3の構成では、実施の形態1で示した構成から台25を取り除いている。台25は、回転台10上の第一の傾斜プローブ20と同じ高さの空間を光線束23が伝搬するように設けるものであり、回転台10が大型になる場合は台25も高くなるため、台25の振動Bが無視できなくなる。台25を用いて光線束23の高さを第一の傾斜プローブ20に合わせて高くすることはせずに、台25を取り除いて、振動しても光線束23を折り曲げる角度に影響を与えないペンタプリズムまたはペンタミラー35を設けて光線束23を折り曲げることで、台25による振動の影響を排除できる。
以上のように、この実施の形態4によれば、第一の傾斜センサ22を台25でなく基準面15に設置しているため、台25の振動の影響を受けずに角度校正をすることができる。また、実施の形態3よりも少ない構成により台25の振動の影響を排除できる。
実施の形態5.
上記実施の形態1〜4では、第一の傾斜センサ22を用いて回転台10の角度を校正するものについて示したが、第一の傾斜センサ22の光線束23に加わる周辺環境からの外乱を無視していた。図15に示すとおり、光路が長い場合には、光路に温度揺らぎなどの外乱が加わり、光路が曲げられることによって角度校正の精度が劣化する。実施の形態5では、光路に周辺環境からの外乱が加わる場合であっても、回転台10の角度を校正できるようにしたものを示す。
実施の形態5の構成を図16に示す。この実施の形態5に係る角度校正装置は、実施の形態1〜4で示したいずれかの構成において、光路安定化機構41を加えて構成される。なお、図16では実施の形態4で示した構成に適用した場合を示している。
光路安定化機構41は、光線束23の光路を覆うように設けられる(台など光路安定化機構41を設置するための機構については図示せず)。
上記実施の形態1〜4では、第一の傾斜センサ22を用いて回転台10の角度を校正するものについて示したが、第一の傾斜センサ22の光線束23に加わる周辺環境からの外乱を無視していた。図15に示すとおり、光路が長い場合には、光路に温度揺らぎなどの外乱が加わり、光路が曲げられることによって角度校正の精度が劣化する。実施の形態5では、光路に周辺環境からの外乱が加わる場合であっても、回転台10の角度を校正できるようにしたものを示す。
実施の形態5の構成を図16に示す。この実施の形態5に係る角度校正装置は、実施の形態1〜4で示したいずれかの構成において、光路安定化機構41を加えて構成される。なお、図16では実施の形態4で示した構成に適用した場合を示している。
光路安定化機構41は、光線束23の光路を覆うように設けられる(台など光路安定化機構41を設置するための機構については図示せず)。
光路安定化機構41は、例えば断熱材により光線束23の周囲を筒状に覆うものであってもよい。断熱材により周囲の温度勾配の変化が時間平均され、断熱材内部の温度分布は安定に保たれる。温度勾配により光線が屈折すると、屈折分が第一の傾斜センサ22の角度の読みに混入する。そのため、断熱材で覆うことにより、温度勾配による光線の屈折が防がれ、傾斜プローブ20の角度を正確に測定することが可能になる。
次に、動作について説明する。まず、回転台10の角度をエンコーダ11の角度の読みがθになるように回転させる。続いて、実施の形態1と同様の手順で、モータ21により第一の傾斜プローブ20の角度を、回転台10の真の角度θ−Δθとエンコーダ11の読みθとの誤差Δθとする。続いて、第一の傾斜センサ22により、第一の傾斜プローブ20の角度を測定する。この際、光路安定化機構41により第一の傾斜センサ22の光線束23を覆い、図15のように光路が外乱により曲げられることを防ぐ。従って、光路の外乱の存在下であっても角度校正を行うことができる。
以上のように、この実施の形態5によれば、第一の傾斜センサ22により第一の傾斜プローブ20の角度を測定する際、光路に光路安定化機構41を設けたので、外乱の影響を抑えて、角度校正を行なうことができる。
実施の形態6.
上記実施の形態5は、光路に加わる外乱を光路安定化機構41によって低減することにより、外乱の存在下での角度校正を行っていた。実施の形態6では、光路安定化機構41では光路の外乱の影響を十分に取り除けない場合における角度校正について示す。
実施の形態6は、図17および図18を用いて説明する。
実施の形態6に係る角度校正装置は、実施の形態1で示した構成に加え、少なくとも第二の傾斜センサ31により構成される。
なお、必要に応じて第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31の光線束を覆う光路安定化機構41(図示せず)を備えても良い。
第一の傾斜プローブ20の角度を両方向から測定するために、第二の傾斜センサ31は、例えば第一の傾斜プローブ20から見て第一の傾斜センサ22と対称な位置に設置される。
上記実施の形態5は、光路に加わる外乱を光路安定化機構41によって低減することにより、外乱の存在下での角度校正を行っていた。実施の形態6では、光路安定化機構41では光路の外乱の影響を十分に取り除けない場合における角度校正について示す。
実施の形態6は、図17および図18を用いて説明する。
実施の形態6に係る角度校正装置は、実施の形態1で示した構成に加え、少なくとも第二の傾斜センサ31により構成される。
なお、必要に応じて第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31の光線束を覆う光路安定化機構41(図示せず)を備えても良い。
第一の傾斜プローブ20の角度を両方向から測定するために、第二の傾斜センサ31は、例えば第一の傾斜プローブ20から見て第一の傾斜センサ22と対称な位置に設置される。
次に、動作について説明する。
まず、回転台10の角度をエンコーダ11の角度の読みがθになるように回転させる。続いて、実施の形態1と同様の手順で、モータ21により第一の傾斜プローブ20の角度を、回転台10の真の角度θ−Δθとエンコーダ11の読みθとの誤差Δθとする。続いて、第一の傾斜センサ22により、第一の傾斜プローブ20の角度を測定する。ここで、外乱として、光路の温度分布により光線の角度がαだけ曲げられたとする。
まず、回転台10の角度をエンコーダ11の角度の読みがθになるように回転させる。続いて、実施の形態1と同様の手順で、モータ21により第一の傾斜プローブ20の角度を、回転台10の真の角度θ−Δθとエンコーダ11の読みθとの誤差Δθとする。続いて、第一の傾斜センサ22により、第一の傾斜プローブ20の角度を測定する。ここで、外乱として、光路の温度分布により光線の角度がαだけ曲げられたとする。
このとき同時に、第二の傾斜センサ31により、第一の傾斜プローブ20の角度を、第一の傾斜センサ22とは反対方向から測定する。第二の傾斜センサ31は、第一の傾斜プローブ20に対して第一の傾斜センサ22と対称な位置に設置されていることにより、光路の温度分布は理想的には等しくなり、第二の傾斜センサ31に関しても、光線が曲げられる角度はαとなる。
詳細については後述するが、第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31の角度の読みの差を取ることにより、光路の温度分布により光線が折り曲げられた角度αを取り除くことができ、第一の傾斜プローブ20の角度Δθを求めることができる。以上の動作により、光路安定化機構41ではその影響を十分に取り除けないような光路の温度分布が存在する場合であっても、回転台10の角度を校正することができる。
詳細については後述するが、第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31の角度の読みの差を取ることにより、光路の温度分布により光線が折り曲げられた角度αを取り除くことができ、第一の傾斜プローブ20の角度Δθを求めることができる。以上の動作により、光路安定化機構41ではその影響を十分に取り除けないような光路の温度分布が存在する場合であっても、回転台10の角度を校正することができる。
また、以下には、第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31の角度の読みの差を取ることにより、光線が折り曲げられた角度αを取り除いて角度Δθを得る原理について説明する。
第一の傾斜センサ22は、第一の傾斜プローブ20に光線束23を照射する光照射部28と第一の傾斜プローブ20の反射光を検出する光検出部29とを備えており、例えばオートコリメータ、シャック・ハルトマンセンサのような波面センサ、干渉計のいずれでもよい。第二の傾斜センサ31については、一般的には、第一の傾斜センサ22と同種のセンサを用いる。
第一の傾斜センサ22は、第一の傾斜プローブ20に光線束23を照射する光照射部28と第一の傾斜プローブ20の反射光を検出する光検出部29とを備えており、例えばオートコリメータ、シャック・ハルトマンセンサのような波面センサ、干渉計のいずれでもよい。第二の傾斜センサ31については、一般的には、第一の傾斜センサ22と同種のセンサを用いる。
第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31として、オートコリメータまたは波面センサを用いる場合を図17に示す。この場合、第一の傾斜プローブ20としてミラーなどが利用できる。この場合、第一の傾斜プローブ20の両面をミラーとして第一の傾斜センサ22が光線束23として照射した照射光線束101を一方の面で、第二の傾斜センサ31の照射光線束106を他方の面で反射するようにしてもよいし、あるいは、第一の傾斜プローブ20の片面のみをミラーとして同じ面で第一の傾斜センサ22の照射光線束101および第二の傾斜センサ31の照射光線束106を反射するようにしてもよい。
照射光線束101および照射光線束106が光路の温度分布により曲げられる角度をαとすると、第一の傾斜センサ22により照射される光線束101の第一の傾斜プローブ20への入射波面の角度は照射当初の波面に対してαとなる。第一の傾斜プローブ20による反射光線束102の波面の角度は、第一の傾斜プローブ20での反射直後では2Δθ+αとなり、第一の傾斜センサ22に到達時には2Δθ+2αとなる。
また、第二の傾斜センサ31により照射される照射光線束106の第一の傾斜プローブ20への入射波面の角度は照射当初の波面に対してαとなる。第一の傾斜プローブ20による反射光線束107の波面の角度は、第一の傾斜プローブ20での反射直後では−2Δθ+αとなり、第二の傾斜センサ31に到達時には−2Δθ+2αとなる。
第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31の角度の読みの差を取ると、4Δθとなり、回転台10の真の角度とエンコーダ11の読みとの誤差である、第一の傾斜プローブ20の角度Δθを求めることができる。
また、第二の傾斜センサ31により照射される照射光線束106の第一の傾斜プローブ20への入射波面の角度は照射当初の波面に対してαとなる。第一の傾斜プローブ20による反射光線束107の波面の角度は、第一の傾斜プローブ20での反射直後では−2Δθ+αとなり、第二の傾斜センサ31に到達時には−2Δθ+2αとなる。
第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31の角度の読みの差を取ると、4Δθとなり、回転台10の真の角度とエンコーダ11の読みとの誤差である、第一の傾斜プローブ20の角度Δθを求めることができる。
一方、第一の傾斜センサ22および第二の傾斜センサ31として干渉計を用いる場合を図18に示す。この場合、第一の傾斜プローブ20は、第一の傾斜センサ22に対面する方の面に一対の再帰反射器として第一の再帰反射器111および第二の再帰反射器112を持ち、他方の面つまり第二の傾斜センサ31に対面する方の面にも一対の再帰反射器として第三の再帰反射器121および第四の再帰反射器122を持つ。再帰反射器は、光線を入射方向に反射する素子で、例えばコーナーキューブプリズムが利用可能であることが知られている。
第一の傾斜センサ22から照射された光線束23は、第一の光線分割器113により分割され、第一の再帰反射器111へ伝搬する第一の光線束114と、第二の再帰反射器112へ伝搬する第二の光線束115となる。第一の再帰反射器111で第一の光線束114が、第二の再帰反射器112で第二の光線束115がそれぞれ反射され、第一の光線分割器113で第一の光線束114および第二の光線束115が結合し、光検出部29に干渉縞が生じる。第一の傾斜プローブ20で傾きΔθが生じると、第一の再帰反射器111と第二の再帰反射器112との間隔がdのとき、第一の光線束114と第二の光線束115との長さの差における変化量Δlは、Δl=d×sinΔθである。
第一の傾斜センサ22から照射された光線束23は、第一の光線分割器113により分割され、第一の再帰反射器111へ伝搬する第一の光線束114と、第二の再帰反射器112へ伝搬する第二の光線束115となる。第一の再帰反射器111で第一の光線束114が、第二の再帰反射器112で第二の光線束115がそれぞれ反射され、第一の光線分割器113で第一の光線束114および第二の光線束115が結合し、光検出部29に干渉縞が生じる。第一の傾斜プローブ20で傾きΔθが生じると、第一の再帰反射器111と第二の再帰反射器112との間隔がdのとき、第一の光線束114と第二の光線束115との長さの差における変化量Δlは、Δl=d×sinΔθである。
ただし、外乱として光路に温度差が存在し、この光路の温度差により第一の再帰反射器111に入射する第一の光線束114の波面および第二の再帰反射器112に入射する第二の光線束115の波面がそれぞれ、照射当初の波面に対してαだけ傾いたとする。すると、第一の光線束114と第二の光線束115との長さの差における変化量Δl1は、Δl1=d×sin(Δθ+α)となる。この変化量Δl1を光検出部29で干渉縞のシフトとして測定する。
同様に、第三の光線束124と第四の光線束125の長さの差における変化量Δl2は、Δl2=d×sin(−Δθ+α)となり、このΔl2が第二の傾斜センサ31の光検出部で測定される。
なお、第二の傾斜センサ31から照射された光線束36が、第二の光線分割器123により分割されて、第三の再帰反射器121へ伝搬するものが第三の光線束124であり、第四の再帰反射器122へ伝搬するものが第四の光線束125である。
Δl1とΔl2を用いて、回転台10の真の角度とエンコーダ11の読みとの誤差Δθを、[sin-1(Δl1/d)−sin-1(Δl2/d)]/2によって求めることができる。
同様に、第三の光線束124と第四の光線束125の長さの差における変化量Δl2は、Δl2=d×sin(−Δθ+α)となり、このΔl2が第二の傾斜センサ31の光検出部で測定される。
なお、第二の傾斜センサ31から照射された光線束36が、第二の光線分割器123により分割されて、第三の再帰反射器121へ伝搬するものが第三の光線束124であり、第四の再帰反射器122へ伝搬するものが第四の光線束125である。
Δl1とΔl2を用いて、回転台10の真の角度とエンコーダ11の読みとの誤差Δθを、[sin-1(Δl1/d)−sin-1(Δl2/d)]/2によって求めることができる。
以上のように、この実施の形態6によれば、第二の傾斜センサ31を設けたので、光路安定化機構41では光路の外乱の影響を十分に取り除けない場合であっても、角度校正を行なうことができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
10 回転台、11 エンコーダ、14 ベース、15 基準面、16 ひずみ、17 回転台、18 回転軸機構、20 第一の傾斜プローブ、21 モータ、22 第一の傾斜センサ、22a 第一の傾斜センサ、22b 第一の傾斜センサ、23 光線束、23a 光線束、23b 光線束、25 台、28 光照射部、28a 光照射部、28b 光照射部、29 光検出部、29a 光検出部、29b 光検出部、31 第二の傾斜センサ、33 第二の傾斜プローブ、34 連結器、35 ペンタプリズムまたはペンタミラー、36 光線束、41 光路安定化機構、101 照射光線束、102 反射光線束、106 照射光線束、107 反射光線束、111 第一の再帰反射器、111a 第一の再帰反射器、111b 第一の再帰反射器、112 第二の再帰反射器、112a 第二の再帰反射器、112b 第二の再帰反射器、113 第一の光線分割器、113a 第一の光線分割器、113b 第一の光線分割器、114 第一の光線束、114a 第一の光線束、114b 第一の光線束、115 第二の光線束、115a 第二の光線束、115b 第二の光線束、121 第三の再帰反射器、122 第四の再帰反射器、123 第二の光線分割器、124 第三の光線束、125 第四の光線束、130 ペンタプリズム、131 入射光線束、132 第一の反射面、133 第二の反射面、134 出射光線束、135 出射光線束、141 傾斜台、142 ベース、143 第一の支柱、143a 固定長の支柱部、143b 第一の球体、144 第二の支柱、144a 雌ねじ、144b 雄ねじ、144c 第二の球体、145 引張ばね。
Claims (7)
- 校正対象となる回転台に設置されて、前記回転台のエンコーダの読みに応じて回転可能なモータと、
前記モータに設置される第一の傾斜プローブと、
前記第一の傾斜プローブの角度を測定する第一の傾斜センサとを備えることを特徴とする角度校正装置。 - 前記第一の傾斜センサに対して固定して設けられる第二の傾斜センサと基準面に対して固定して設けられる第二の傾斜プローブ、または、前記第一の傾斜センサに対して固定して設けられる第二の傾斜プローブと基準面に対して固定して設けられる第二の傾斜センサ、を備えることを特徴とする請求項1記載の角度校正装置。
- 前記第一の傾斜センサの光線束を折り曲げるペンタプリズムまたはペンタミラーを備え、前記第一の傾斜センサを基準面に対して固定して設けることを特徴とする請求項1記載の角度校正装置。
- 前記第一の傾斜センサの光線束の周囲に光路安定化機構を備えることを特徴とする請求項1または請求項3記載の角度校正装置。
- 前記第一の傾斜センサまたは前記第二の傾斜センサの光線束の周囲に光路安定化機構を備えることを特徴とする請求項2記載の角度校正装置。
- 前記第一の傾斜プローブからみて前記第一の傾斜センサと対称な位置に設けられる第三の傾斜センサを備えることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の角度校正装置。
- 校正対象となる回転台に設置されるモータと、前記モータに設置される第一の傾斜プローブと、第一の傾斜センサとを備える角度校正装置の角度校正方法において、
前記モータが、前記回転台が回転したとき、前記回転台のエンコーダが読む角度の分だけ、前記第一の傾斜プローブを前記回転台の回転と逆方向に回転させるステップと、
前記第一の傾斜センサが、前記モータにより回転された第一の傾斜プローブの角度を測定するステップとを備えることを特徴とする角度校正方法。
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