JP2014227908A - Scroll compressor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、スクロール圧縮機に関するものである。 The present invention relates to a scroll compressor.
スクロール型圧縮機には、揺動スクロールの渦巻体と固定スクロールの渦巻体の側面同士を接触させることにより、渦巻体から冷媒が漏れることを抑制し、高効率に冷媒を圧縮できるようにする、いわゆる可変半径クランク機構が設けられているものが存在している。
この可変クランク機構には、圧縮に伴ない揺動スクロールに作用するガス荷重の分力を側面の押付力として利用し、揺動運動する部品に作用する遠心力が渦巻側面で支持されないようにする、ガス荷重利用タイプの例がある(たとえば、特許文献1参照)。
In the scroll type compressor, the side surfaces of the spiral body of the orbiting scroll and the spiral body of the fixed scroll are brought into contact with each other, so that the refrigerant is prevented from leaking from the spiral body, and the refrigerant can be compressed with high efficiency. Some are provided with a so-called variable radius crank mechanism.
In this variable crank mechanism, the component force of the gas load acting on the orbiting scroll accompanying compression is used as a pressing force on the side surface so that the centrifugal force acting on the swinging part is not supported on the spiral side surface. There is an example of a gas load utilization type (see, for example, Patent Document 1).
特許文献1に記載の技術は、クランク半径を可変とする機構部品(たとえば、ブッシュ又はスライダ)に、揺動運動部品群(揺動スクロール、ブッシュ、又はスライダなど)の遠心力をキャンセルする(打ち消す)バランスウェイトを一体とする構成を設けたものである。
The technique described in
また、バランスウェイトによる遠心力のキャンセル量を揺動運動部品群の遠心力の80〜97%とし、キャンセルしなかった遠心力を揺動スクロールの渦巻体と固定スクロールの渦巻体との押付力として利用し、圧縮室のシール性を向上させたスクロール型圧縮機も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。 The amount of centrifugal force cancellation by the balance weight is set to 80 to 97% of the centrifugal force of the swing motion parts group, and the centrifugal force that has not been canceled is used as the pressing force between the swing scroll spiral body and the fixed scroll spiral body. A scroll compressor that has been used to improve the sealing performance of the compression chamber has also been proposed (see, for example, Patent Document 2).
特許文献1に記載の技術は、バランスウェイトをブッシュと一体としたものであり、特許文献2に記載の技術は、バランスウェイトはブッシュと別部品ながら一体化して作動するものである。そして、いずれの技術においても、バランスウェイトのアンバランス量により、遠心力のキャンセル率(特許文献1では100%、特許文献2では80〜97%)が決定される。なお、揺動スクロールの遠心力のキャンセル分については、渦巻体側面で支持されずに揺動スクロールとブッシュとの間の揺動軸受荷重として作用している。
The technique described in
特許文献1に記載の技術では、キャンセル率100%となるようなアンバランス量のバランスウェイトの軸方向重心が揺動運動部品群の重心と同一面内で運動する場合を除いては、キャンセル不足分及びモーメントを釣合せるために、ブッシュ一体のバランスウェイト以外に最低2個のバランサが必要となる。
すなわち、特許文献1に記載の技術では、ブッシュ一体のバランスウェイト以外に最低2個のバランサが必要となる分、スクロール圧縮機の製造コストが増大してしまう可能性があった。
In the technique described in
In other words, in the technique described in
また、特許文献1に記載の技術、特許文献2に記載の技術ともに、揺動スクロールが駆動している際の揺動スクロールの遠心力のキャンセル率が一定であるために、常に遠心力の80%以上をキャンセルさせると、揺動軸受荷重として作用するキャンセル分の遠心力荷重が高速運転時に過大となり、揺動軸受が摩耗してしまう可能性があった。
すなわち、特許文献1に記載の技術、特許文献2に記載の技術ともに、(1)揺動スクロールの遠心力をキャンセルさせるために発生する揺動軸受での荷重が、高速運転するほど大きくなり、揺動軸受の摩耗、及び焼き付きなどの原因となって、スクロール圧縮機が破損してしまうという課題があった。
In addition, since both the technique described in
That is, in both the technique described in
一方、特許文献1に記載の技術のようなバランスウェイトとブッシュの一体化、特許文献2に記載の技術のようなバランスウェイトとブッシュとの一体化した作動、いずれも行なわないような可変クランク機構を構成し、回転軸または回転軸と一体化した電動機のロータに第1バランサ及び第2バランサを設けたスクロール圧縮機では、キャンセル率0%なので、バランサの遠心力は軸と静止部材との間の主軸受荷重及び副軸受荷重として作用し、揺動運動部品群の遠心力は揺動スクロールの渦巻体と固定スクロールの渦巻体との押付力として作用する。
このようなスクロール圧縮機では、(2)主軸受荷重及び副軸受の摩耗、及び焼き付きなど、及び(3)揺動スクロールの渦巻体及び固定スクロールの渦巻体の摩耗、及び焼き付きなどが原因となって、スクロール圧縮機が破損してしまうという課題があった。
On the other hand, a variable crank mechanism that does not perform either the integration of the balance weight and the bush as in the technique described in
In such a scroll compressor, (2) wear of the main bearing and sub-bearings and seizure, and (3) wear of the orbiting scroll spiral body and fixed scroll spiral body, seizure, etc. Thus, there is a problem that the scroll compressor is damaged.
本発明は、以上のような課題のうちの少なくとも1つを解決するためになされたもので、軸受の摩耗などを抑制すること、及び揺動スクロールの渦巻体及び固定スクロールの渦巻体の摩耗などを抑制することを実現するスクロール圧縮機を提供することを目的としている。 The present invention has been made in order to solve at least one of the above-described problems, and suppresses the wear of the bearing and the like, and the wear of the spiral body of the orbiting scroll and the spiral body of the fixed scroll. It aims at providing the scroll compressor which implement | achieves suppressing this.
本発明に係るスクロール圧縮機は、第1渦巻体が形成されている固定スクロールと、第1渦巻体とともに冷媒を圧縮する第2渦巻体が形成され、固定スクロールとの間に圧縮室を形成する揺動スクロールと、揺動スクロールに駆動力を伝えるピン部を有し、揺動スクロールを駆動する軸と、揺動スクロールとピン部との間に介在し、揺動スクロールの揺動半径を可変とするスライダと、遠心力がスライダに設けられた遠心力支持部及び軸に設けられた遠心力支持部で支持されるように構成されたバランスウェイトと、を備えたものである。 In the scroll compressor according to the present invention, a fixed scroll in which a first spiral body is formed, a second spiral body that compresses the refrigerant together with the first spiral body, and a compression chamber is formed between the fixed scroll and the scroll. The orbiting scroll has a pin portion that transmits driving force to the orbiting scroll, and is interposed between the orbiting scroll driving shaft and the orbiting scroll and the pin portion. And a balance weight configured such that centrifugal force is supported by a centrifugal force support portion provided on the slider and a centrifugal force support portion provided on the shaft.
本発明に係るスクロール圧縮機によれば、上記構成を有しているので、揺動スクロールの遠心力をキャンセルするのに利用される力が、スライダに設けられた遠心力支持部とバランスウェイトとの間に作用するとともに(FBS)、軸に設けられた遠心力支持部とバランスウェイトとの間に作用する(FBP)。
このように、力を分割することができる分、(1)スライダとバランスウェイトとの間に作用する力(FBS)を抑制することにより、揺動軸受の摩耗などを抑制することができる。また、(2)軸とバランスウェイトとの間に作用する力(FBP)を抑制することにより、主軸受及び副軸受の摩耗も抑制するとともに、(3)揺動スクロールの渦巻体と固定スクロールの渦巻体との押し付け合う力を抑制することにより、揺動スクロールの渦巻体及び固定スクロールの渦巻体の摩耗を抑制することができる。
Since the scroll compressor according to the present invention has the above-described configuration, the force used to cancel the centrifugal force of the orbiting scroll is the force of the centrifugal force support provided on the slider and the balance weight. (F BS ), and acts between the centrifugal force support portion provided on the shaft and the balance weight (F BP ).
As described above, since the force can be divided, (1) by suppressing the force (F BS ) acting between the slider and the balance weight, it is possible to suppress wear of the rocking bearing. Further, (2) by suppressing the force (F BP ) acting between the shaft and the balance weight, the wear of the main bearing and the auxiliary bearing is also suppressed, and (3) the spiral body of the orbiting scroll and the fixed scroll By suppressing the pressing force against the spiral body, wear of the spiral body of the orbiting scroll and the spiral body of the fixed scroll can be suppressed.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機が搭載された冷凍サイクル装置100の冷媒回路構成例図である。図2は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機の概略縦断面図である。図1及び図2を参照して冷凍サイクル装置100及びスクロール圧縮機1の構成について説明する。
本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1は、軸受の摩耗などを抑制すること、及び揺動スクロール12の渦巻体12b及び固定スクロール11の渦巻体11bの摩耗などを抑制する改良が加えられたものである。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a refrigerant circuit configuration example diagram of a
The
[冷凍サイクル装置100の構成]
冷凍サイクル装置100は、たとえば、冷蔵庫、冷凍庫などの冷凍装置、空気調和装置、及び給湯機などに該当するものであり、本実施の形態1では冷凍サイクル装置100が空気調和装置である場合を一例として説明する。
冷凍サイクル装置100は、利用側である室内機101と、熱源側である室外機102とを有している。そして、冷凍サイクル装置100は、冷媒を圧縮して吐出するスクロール圧縮機1と、一方がスクロール圧縮機1の冷媒吐出側に接続され、スクロール圧縮機1から流出する冷媒を凝縮させる熱源側熱交換器2と、一方が熱源側熱交換器2に接続され、熱源側熱交換器2から流出する冷媒を減圧させる膨張弁3と、一方が膨張弁3に接続され、他方がスクロール圧縮機1の冷媒吸入側に接続され、膨張弁3から流出する冷媒を蒸発させる利用側熱交換器4と、冷媒の流路を切り替える四方弁5とを有している。
なお、室内機101には、利用側熱交換器4及び図示省略の利用側熱交換器4に付設される室内ファンなどが搭載されている。また、室外機102には、スクロール圧縮機1、熱源側熱交換器2、膨張弁3及び四方弁5が搭載されている。
[Configuration of refrigeration cycle apparatus 100]
The
The
The indoor unit 101 is equipped with a use
[スクロール圧縮機1の構成]
スクロール圧縮機1は、外郭を構成する密閉容器21と、密閉容器21に冷媒を導く吸入管23及び圧縮された冷媒を吐出する吐出管24と、密閉容器21内の空間を区画するサブフレーム110と、冷凍機油が貯留される底部油溜22と、冷媒を圧縮するための渦巻体11bが形成された固定スクロール11とを有している。
また、スクロール圧縮機1は、冷媒を圧縮するのに利用される渦巻体12bが形成された揺動スクロール12と、揺動スクロール12を収容するフレーム14と、揺動スクロール12を回転させる軸15と、軸15を回転させる電動機139と、揺動スクロール12を揺動運動させるオルダムリング13と、フレーム14と揺動スクロール12との間に設けられているバランスウェイト31とを有している。
[Configuration of scroll compressor 1]
The
Further, the
(密閉容器21)
密閉容器21は、スクロール圧縮機1の外郭を構成するものである。密閉容器21内には、固定スクロール11、揺動スクロール12、フレーム14、軸15、電動機139、及びオルダムリング13などが設けられている。
また、密閉容器21の側面には密閉容器21内と連通する吸入管23が接続されている。さらに、密閉容器21の上部には、固定スクロール11と揺動スクロール12とによって圧縮された冷媒が吐出される吐出管24が接続されている。
(Sealed container 21)
The
A
(吸入管23及び吐出管24)
吸入管23は、スクロール圧縮機1に流入する冷媒を、密閉容器21内に導くための配管である。吸入管23は、密閉容器21内と連通するように、密閉容器21の側面に設けられている。
吐出管24は、スクロール圧縮機1で圧縮された冷媒を吐出させるための配管であり、一方が密閉容器21の上部空間と連通し、他方が四方弁5に連通している。
(
The
The
(サブフレーム110)
サブフレーム110は、密閉容器21内の空間を区画するように設けられ、軸15の下端側を回転自在に支持する副軸受20が設けられているものである。サブフレーム110の下側には、底部油溜22が設けられており、サブフレーム110の上側には、電動機139が設けられている。
(Subframe 110)
The sub frame 110 is provided so as to partition the space in the sealed
(底部油溜22)
底部油溜22は、冷凍機油を貯留するものである。この底部油溜22は、サブフレーム110の下側に設けられているものである。
なお、底部油溜22に貯留されている冷凍機油は、軸15の下側端部に設けられたオイルポンプによって、軸15に形成される冷凍機油通路(図示省略)を通って揺動スクロール12側に引き上げられるようになっている。
(Bottom oil reservoir 22)
The
The refrigerating machine oil stored in the
(固定スクロール11)
固定スクロール11は、揺動スクロール12とともに冷媒を圧縮するものである。固定スクロール11は、揺動スクロール12に対して対向配置されている。固定スクロール11は、水平面に対して略平行な台板11aと、台板11aの下面から下側に突出して形成された渦巻体11bとを有している。
(Fixed scroll 11)
The fixed
台板11aは、渦巻体11b、揺動スクロール12及びフレーム14とともに、圧縮室Aを構成するものである。台板11aは、水平面に対して略平行であって、その外周面が密閉容器21の内周面に対向するとともに、台板11aの下端面のうちの外側がフレーム14の上部と対向するように、密閉容器21内で固定されているものである。
台板11aは、平板形状の部材であり、その中央部に、圧縮室Aで圧縮された冷媒が吐出される吐出ポート111と、この吐出ポート111と連通する凹状部11dとが形成されている。なお、台板11aの中央部とは、台板11aを水平断面視したときにおける径方向の中央部に対応するものである。
The
The
吐出ポート111は、一方が圧縮室Aと連通し、他方が凹状部11dと連通するように台板11aの上下方向に延びるように形成されているものである。なお、吐出ポート111には、予め設定された圧力以上となると吐出ポート111を開放する吐出弁25によって閉塞されている。
凹状部11dは、上側から下側に向かって凹状となるように形成されているものであり、吐出ポート111との接続位置に、吐出弁25が設けられている。
吐出弁25は、予め設定された圧力より小さいと吐出ポート111を閉塞し、圧縮室A側から吐出管24側に冷媒が流れることを規制するが、予め設定された圧力以上となると吐出ポート111を開放するものである。
The
The
The
渦巻体11bは、揺動スクロール12の渦巻体12bとともに、揺動スクロール12の揺動により容積が変化する圧縮室Aを形成するものである。この渦巻体11bは、水平断面が渦巻形状をしているものである。
The
(揺動スクロール12)
揺動スクロール12は、固定スクロール11とともに冷媒を圧縮するものである。揺動スクロール12は、固定スクロール11に対して対向配置されている。揺動スクロール12は、水平面に対して平行な台板12aと、台板12aの上面から上側に突出して形成された渦巻体12bと、台板12aの下側に形成されたボス部121とを有している。
(Oscillating scroll 12)
The orbiting
台板12aは、渦巻体12b、固定スクロール11及びフレーム14とともに、圧縮室Aを構成するものである。台板12aは、円板形状の部材であり、軸15の回転によってフレーム14内で揺動運動するものである。
台板12aは、フレーム14上で揺動するようにフレーム14に支持されて設けられているものである。そして、台板12aは、軸15が回転することによってフレーム14上で揺動運動する。
渦巻体12bは、固定スクロール11の渦巻体11bとともに冷媒を圧縮するものである。また、渦巻体12bは、台板12a及び固定スクロール11とともに圧縮室Aを構成するものである。この渦巻体12bは、渦巻体11bと対応するように、水平断面が渦巻形状をしているものである。
ボス部121は、台板12aの下側に形成された中空円筒形状の部材であり、揺動軸受としての機能を有するものである。ボス部121には、軸15の上端側が接続される。すなわち、ボス部121に接続されている軸15が回転することで揺動スクロール12が回転するということである。
The
The
The
The
なお、揺動スクロール12は、フレーム14とは別部材として設置された張出し部141に軸方向のスラスト荷重を支持されるとともに、張出し部141との間でオルダムリング13により自転を規制されて揺動運動する。この揺動運動により、固定スクロール11の渦巻体11bとの組合せで形成された圧縮室Aの容積を変化させることができる。
The orbiting
(フレーム14)
フレーム14は、揺動スクロール12が摺動自在に、揺動スクロール12を収容するものである。すなわち、フレーム14の上面と揺動スクロール12の台板12aの下面とによって、摺動面が形成されている。
フレーム14の径方向の中央側には、軸15が挿入される開口形成されており、軸15を回転自在に支持する主軸受14Aが設けられている。また、フレーム14は、その外周面が密閉容器21の内周面に対向するとともに、自身の外側上部と固定スクロール11の台板11aの下端面のうちの外側とが対向するように、密閉容器21内で固定されているものである。
(Frame 14)
The
An opening into which the
(軸15)
軸15は、揺動スクロール12に駆動力を伝えるものであり、上側端部に揺動スクロール12のボス部121に接続されるピン部151が設けられ、ピン部151よりも下側であって後述する電動機139のロータ18よりも上側に揺動運動のバランスをとる第1バランサ16が設けられている。また、軸15の内部には、底部油溜22から各摺動部に冷凍機油を供給するのに利用される冷凍機油通路(図示省略)が形成されている。
ピン部151は、軸15の中心軸に対して水平方向に予め設定された寸法をずらして形成されている部分である。また、ピン部151には、バランスウェイト31と押し付け合う面が形成された遠心力支持部151aが設けられている(図7のFBP参照)。
第1バランサ16は、軸15のうちの電動機139の上側であってフレーム14の下側に設けられているものである。第1バランサ16は、揺動スクロール12及びオルダムリング13の運動に伴うアンバランスを抑制するのに利用される。
(Axis 15)
The
The
The
(電動機139)
電動機139は、軸15を回転させるものである。この電動機139は、密閉容器21に固着支持されたステータ19と、ステータ19と組み合わされることでトルクを発生するロータ18とから構成されている。
電動機139は、揺動スクロール12、及び固定スクロール11などが設けられる上部空間と、底部油溜22が設けられる下部空間とを区画するように設けられている。
(Electric motor 139)
The
The
ステータ19は、たとえば、積層鉄心に複数相の巻線を装着して構成されている。
ロータ18は、たとえば、内部に図示省略の永久磁石を有し、ステータ19の内周面との間に、予め設定された空隙が形成されるように軸15に支持されているものである。そして、ロータ18は、ステータ19への通電がなされると回転駆動し、軸15を回転させるものである。なお、ロータ18には、揺動スクロール12とオルダムリング13の運動に伴うアンバランスを抑制するのに利用される第2バランサ17が設けられている。
このように、スクロール圧縮機1には、揺動スクロール12、スライダ30及びオルダムリング13の運動に伴なうアンバランスを回転系全体として釣合わせるために、第1バランサ16が軸15に、第2バランサ17がロータ18に、それぞれ取り付けられている。
The
The
As described above, the
(オルダムリング13)
オルダムリング13は、揺動スクロール12の台板12aの下面の下側に配設され、揺動スクロール12の揺動運動中における自転運動を阻止するのに利用されるものである。
すなわち、オルダムリング13は、揺動スクロール12の自転運動を阻止し、揺動スクロール12を揺動させる機能を果たしているものである。
(Oldham Ring 13)
The
That is, the
(スライダ30)
スライダ30は、揺動スクロール12とピン部151の間に介在し、揺動スクロール12の揺動半径を可変とするものである。スライダ30は、ボス部121に収容され、また、後述するバランスウェイト31の一部を構成する収容部31a、及び軸15のピン部151が設けられているものである。
スライダ30には、バランスウェイト31と押し付け合う面が形成された遠心力支持部30aが設けられている(図7のFBS参照)。また、スライダ30には、バランスウェイト31の遠心力Fcbの方向と平行な方向との間に角度γを形成する面が形成されており、この面にてピン部151と当接している(図7参照)。
(Slider 30)
The
The
(バランスウェイト31)
バランスウェイト31は、スライダ30内に収容される収容部31aと、収容部31aの下端側から、揺動スクロール12が駆動したときに揺動スクロール12に働く遠心力の方向とは反対側に延出するように形成されているバランス部31bとが一体的に形成されたものである。なお、収容部31aとバランス部31bとが一体形成されていることに限定されるものではないが、本実施の形態1では一体形成された場合を例に説明する。
収容部31aは、ピン部151の遠心力支持部151aと押し付け合う第1押付面31cが形成されるとともに、スライダ30の遠心力支持部30aと押し付け合う第2押付面31dとが形成されたものである。そして、収容部31aは、ピン部151に隣接するようにスライダ30内に収容されている。
(Balance weight 31)
The
The accommodating portion 31a is formed with a first pressing surface 31c that presses against the centrifugal force support portion 151a of the
このような構成を有するバランスウェイト31は、渦巻体12bが渦巻体11bに押し付けられるのを抑制するとともに、スライダ30及びピン部151との摩耗などを抑制することができる。また、バランスウェイト31は、主軸受14A及び副軸受20の摩耗などを抑制することができるものである。
さらに、バランスウェイト31は、第1バランサ16及び第2バランサ17と比較すると、揺動運動部品群のアンバランス重心により近く位置している。これにより、第1バランサ16及び第2バランサ17の重量を低減することができるようになっている。
The
Furthermore, the
[スクロール圧縮機1の動作説明]
ここで、スクロール圧縮機1の動作について説明する。
図1において、ステータ19に電力が供給されると、ロータ18がトルクを発生し、フレーム14の主軸受部と副軸受20とで支持された軸15が回転する。
軸15のピン部151に組み合わされたスライダ30を介してボス部121が駆動される揺動スクロール12は、フレーム14に別部材として設置された張出し部141に軸方向のスラスト荷重を支持されるとともに、張出し部141との間でオルダムリング13により自転を規制されて揺動運動することにより、固定スクロール11の渦巻との組み合わせで形成された圧縮室Aの容積を減少させる。
揺動スクロール12の揺動運動に伴ない、吸入管23から密閉容器21内に吸入されたガスが、固定スクロール11と揺動スクロール12の両渦巻間の圧縮室Aに取り込まれ、圧縮される。そして、固定スクロール11に設けられた吐出ポート111から吐出弁25に抗して吐出され、吐出管24から四方弁5側に吐出される。
[Description of Operation of Scroll Compressor 1]
Here, the operation of the
In FIG. 1, when electric power is supplied to the
The
As the swinging
[比較例:揺動スクロール12tなどに作用する力]
図3は、バランスウェイトが非一体の可変半径クランク機構を有する比較例のスクロール圧縮機1tの概略縦断面図である。図4は、図3に示すスクロール圧縮機1tの可変半径クランク機構を説明する模式平面図である。図5は、バランスウェイト31tがスライダ30tと一体の比較例の可変半径クランク機構、及びバランスウェイトが非一体の可変半径クランク機構に発生する力を説明する縦断面図である。なお、図5では、ガス荷重由来の力は省略して図示している。
このように、図3、図4及び図5(b)がバランスウェイトが非一体、図5(a)がバランスウェイト31tがスライダ30tと一体の可変クランク機構に関するものとなっている。
[Comparative example: Force acting on orbiting
FIG. 3 is a schematic longitudinal sectional view of a
Thus, FIGS. 3, 4 and 5B relate to the variable crank mechanism in which the balance weight is not integrated, and FIG. 5A relates to the variable crank mechanism in which the balance weight 31t is integrated with the
ここで、可変半径クランク機構とは、揺動スクロール12のボス部121、ボス部121内に配置されているスライダ30及び軸15に設けられているピン部151などから構成されるものであり、軸15の回転により揺動スクロール12を揺動運動させるときにその揺動半径を可変とすることができるものである。
また、揺動運動部品群とは、揺動スクロール12及びスライダ30などから構成されるものである。
以下に、比較例として、バランスウェイトがスライダ30tと非一体の場合、及びバランスウェイト31tがスライダ30tと一体の場合のスクロール圧縮機1tについて説明する。なお、比較例の説明にあたり、本実施の形態1で説明した各種構成に対応する構成の符号に加えてtを付している。これは、本実施の形態1と比較例とを区別するために便宜的に付したものである。
また、以下の説明において、渦巻側面押付力とは、渦巻体11bと渦巻体12bとが押し付け合う力を指し、渦巻側面押付反力とは、渦巻体11bと渦巻体12bとが押し付け合った結果、それぞれに作用する反力を指す。
Here, the variable radius crank mechanism is composed of the
In addition, the swinging motion part group includes the swinging
As a comparative example, a
Moreover, in the following description, the spiral side pressing force refers to a force pressing the
まず、図3、図4及び図5(b)を参照して、バランスウェイトがスライダ30tと非一体であるスクロール圧縮機1tにおいて作用する力を説明する。
図3及び図4に示すように、軸15tのピン部151tの、偏心方向(図において右方向)に対して角度γを持った面で、スライダ30t及び揺動スクロール12tが駆動されてガスを圧縮すると、揺動スクロール12t及びスライダ30tにはガス圧縮の反力として、半径方向ガス荷重Fgr、周方向ガス荷重Fgθ、そして揺動運動部品群の遠心力Fcが作用する。
このうち、Fgθは、角度γの斜面で支持されるので、半径方向の分力が発生し、揺動運動部品群に作用する半径方向の荷重は、−Fgr+Fc+Fgθ×tanγとなり、これと等しい渦巻側面押付反力Fsが発生して釣合う。これにより、渦巻体11btと渦巻体12btとの間に隙間が発生することを抑制することができるようになっている。
First, with reference to FIG. 3, FIG. 4 and FIG. 5 (b), the force acting on the
As shown in FIGS. 3 and 4, the
Among these, since Fgθ is supported by a slope having an angle γ, a radial component force is generated, and the radial load acting on the oscillating motion component group is −Fgr + Fc + Fgθ × tan γ, which is the same spiral side surface. A pressing reaction force Fs is generated and balanced. Thereby, it can suppress that a clearance gap produces between the spiral body 11bt and the spiral body 12bt.
このような、バランスウェイトが非一体の可変半径クランク機構を有するスクロール圧縮機1tは、図3の概略断面図のような構成をとるのが一般的である。図5(a)と図5(b)とを比較すると、図5(b)の方には、揺動運動部品群の重心近くにアンバランスをキャンセルするバランスウェイト31tが無いことがわかる。
また、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1に関する図2と、比較例のスクロール圧縮機1tに関する図3とを比較すると、図3の方には、第1バランサ16よりも重い第1バランサ16tと、第2バランサ17よりも重い第2バランサ17tとが設けられていることがわかり、揺動運動部品群のアンバランスを回転系全体として釣合わせるようになっている。
Such a
Moreover, when FIG. 2 regarding the
次に、図5(a)を参照してバランスウェイト31tがスライダ30tと一体の場合のスクロール圧縮機1tにおいて作用する力を説明する。
図5(b)のバランスウェイトが非一体の可変クランク機構の場合には、揺動運動部品群で発生した遠心力Fcはすべて渦巻側面押付反力Fsとして渦巻体11bt及び渦巻体12btの側面で支持される。
それに対して、図5(a)に示すように、バランスウェイト31tが一体化の可変クランク機構の場合には、揺動運動部品群内で遠心力Fcを打ち消すようなバランスウェイト31tの遠心力Fcbが発生している。
そして、図5(a)に示すように、バランスウェイト31tを一体化した可変クランク機構における釣合いは、揺動スクロール12tのボス部121tとの間の揺動軸受反力FBSによりFcbが打ち消されていることで説明される。
また、図5(a)に示すように、揺動スクロール12tにおける釣合いは、遠心力Fcが揺動軸受反力FBSによって打ち消された残りが渦巻側面押付力Fs’に現れることで説明される。
なお、図5(b)に示すFsに対してFs’は、揺動軸受反力FBSの分だけ小さくなって釣合う。力の釣合いを式で表わすと次のようになる。
Next, the force acting on the
In the case of the variable crank mechanism in which the balance weight of FIG. 5B is not integral, all the centrifugal force Fc generated in the oscillating motion parts group is the side surface of the spiral body 11bt and the spiral body 12bt as the spiral side surface pressing reaction force Fs. Supported.
On the other hand, as shown in FIG. 5A, in the case of a variable crank mechanism in which the balance weight 31t is integrated, the centrifugal force Fcb of the balance weight 31t that cancels out the centrifugal force Fc in the swing motion parts group. Has occurred.
Then, as shown in FIG. 5 (a), the balance in the variable crank mechanism with an integrated balance weight 31 t, Fcb is canceled by the swing bearing reaction force F BS between the boss portion 121t of the orbiting
Further, as shown in FIG. 5 (a), the balance in the
Incidentally, Fs' against Fs shown in FIG. 5 (b), balance is smaller by the amount of the rocking bearing reaction force F BS. The balance of force is expressed as follows.
Fs = −Fgr + Fc + Fgθ×tanγ … (1.1)
Fs’ = Fs − FBS … (1.2)
Fcb = FBS … (1.3)
Fs = −Fgr + Fc + Fgθ × tan γ (1.1)
Fs' = Fs - F BS ... (1.2)
Fcb = F BS ... (1.3)
このようなバランスウェイト31tが一体化している可変クランク機構のバランスウェイト31tの遠心力Fcbは、Fcを上回って、過剰キャンセルにより渦巻体11bt及び渦巻体12btのシール性を損なわないため、最大でもFcb=Fcとする必要がある。
なお、このFcbを最大とした場合でも、バランスウェイト31tの軸方向の重心位置を、揺動運動部品群の重心位置と合わせることは困難である。すなわち、FcbとFcが、同一面内で作用するように、各構成を配置することは困難である。
このため、スクロール圧縮機1tには、Fcに対するFcbの不足分及び軸方向位置のずれ分を回転系として釣合わせるため、バランスウェイト31tとは別に、第1バランサ16t及び第2バランサ17tが設けられている。
The centrifugal force Fcb of the balance weight 31t of the variable crank mechanism in which such a balance weight 31t is integrated exceeds Fc and does not impair the sealing performance of the spiral body 11bt and the spiral body 12bt due to excessive cancellation. = Fc.
Even when this Fcb is maximized, it is difficult to match the position of the center of gravity of the balance weight 31t in the axial direction with the position of the center of gravity of the swinging motion component group. That is, it is difficult to arrange each component so that Fcb and Fc act in the same plane.
For this reason, the
[比較例:力のバランスについて]
図6は、(a)が図5(a)に対応する力のバランス図であり、(b)が図5(b)に対応する力のバランス図である。図6を参照してバランスウェイトがスライダ30tと非一体の場合、及びバランスウェイト31tがスライダ30tと一体の場合の力のバランスを説明する。
図6(a)において、
Mr0 :揺動運動部品群のアンバランス量
Mr1 :バランスウェイト31tのアンバランス量
Mr1’:第1バランサ16tのアンバランス量
Mr2 :第2バランサ17tのアンバランス量
で、L0、L1、L1’、L2がそれぞれの軸方向位置を示している。
Mr1≦Mr0、L0≠L1であることから、Mr1’を追加して4つのアンバランス量で
静バランス:Mr1+Mr1’=Mr0+Mr2 …(1.4)
動バランス:Mr0×L0−Mr1×L1−Mr1’×L1’+Mr2×L2=0 …(1.5)
を満足させる必要がある。
[Comparative example: Balance of force]
6A is a balance diagram of forces corresponding to FIG. 5A, and FIG. 6B is a balance diagram of forces corresponding to FIG. 5B. The balance of force when the balance weight is not integrated with the
In FIG. 6A,
Mr0: Unbalance amount of the swinging motion component group Mr1: Unbalance amount of the balance weight 31t Mr1 ′: Unbalance amount of the
Since Mr1 ≦ Mr0 and L0 ≠ L1, Mr1 ′ is added and four unbalanced quantities are applied. Static balance: Mr1 + Mr1 ′ = Mr0 + Mr2 (1.4)
Dynamic balance: Mr0 * L0-Mr1 * L1-Mr1 '* L1' + Mr2 * L2 = 0 (1.5)
It is necessary to satisfy.
バランスウェイトが非一体化の可変クランク機構を有するスクロール圧縮機1tは、図6(b)、図3及び図4のように、
Mr0 :揺動運動部品群のアンバランス量
Mr1 :第1バランサ16tのアンバランス量
Mr2 :第2バランサ17tのアンバランス量
としたとき、3つのアンバランス量に対してMr1>Mr0として
静バランス:Mr1=Mr0+Mr2 …(1.4)’
動バランス:Mr0×L0−Mr1×L1+Mr2×L2=0 …(1.5)’
を満足させることで、系全体の釣合いをとることができる。
A
Mr0: Unbalance amount of the swinging motion component group Mr1: Unbalance amount of the
Dynamic balance: Mr0 × L0−Mr1 × L1 + Mr2 × L2 = 0 (1.5) ′
By satisfying, it is possible to balance the entire system.
[本実施の形態1の可変半径クランク機構について]
図7は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の可変半径クランク機構を説明する模式平面図である。図8は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の可変半径クランク機構を説明する縦断面図ある。図9は、可変半径クランク機構が完全な剛体であると仮定した場合の渦巻側面押付力を回転数に対してプロットしたグラフであり、(a)が図7に示す第2押付面31dで支持されている場合のグラフであり、(b)が図7に示す第1押付面31cで支持されている場合のグラフである。図7〜図9を参照して、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の可変半径クランク機構について説明する。
[Variable Radius Crank Mechanism of First Embodiment]
FIG. 7 is a schematic plan view for explaining the variable radius crank mechanism of the
図7に示すように、バランスウェイト31は、軸15のピン部151及びスライダ30のどちらとも別体として設けられている部品であり、軸15とスライダ30の2ヶ所に遠心力方向の支持点が形成されている。
軸15のピン部151からの支持反力をFBP、スライダ30からの支持反力をFBSとすると、力の釣合いは
Fs =−Fgr+Fc+Fgθ・tanγ …(1.1)
Fs’=Fs−FBS …(1.2)
Fcb=FBS+FBP …(1.3)’
となる。
As shown in FIG. 7, the
When the support reaction force from the
Fs' = Fs-F BS ... (1.2)
Fcb = F BS + F BP (1.3) ′
It becomes.
すなわち、バランスウェイト31tがスライダ30tに一体化された場合は、バランスウェイト31の遠心力Fcbがすべて揺動運動部品群の遠心力Fcのキャンセル力として作用するのに対して、本実施の形態では、Fcbの一部FBS分がFcをキャンセルする。ここで、FBSのFcに対する比率をキャンセル率Yと呼ぶことにする。
この状況を図5と同様の可変半径クランク機構部分の簡易断面図で示すと、図8のようになる。(a)(c)がピン部支持点の断面、(b)(d)がスライダ支持点の断面である。また、(c)は(a)よりも高速運転で遠心力が増大した状況を示し、(d)は(b)よりも高速運転で遠心力が増大した状況を示している。
That is, when the balance weight 31t is integrated with the
This situation is shown in a simplified cross-sectional view of the variable radius crank mechanism portion similar to FIG. 5, as shown in FIG. (A) (c) is a cross section of a pin part support point, (b) (d) is a cross section of a slider support point. Further, (c) shows a situation where the centrifugal force is increased at a higher speed operation than (a), and (d) shows a situation where the centrifugal force is increased at a higher speed operation than (b).
実施の形態1に係るスクロール圧縮機1では、図8(a)〜(d)に示すように、FcbがすべてFcをキャンセルして渦巻側面押付力を軽減する代わりに揺動軸受荷重を増大させるFBS=Fcbであるバランスウェイト一体化スライダの図5(a)、及び、FcをキャンセルするFcbが無いのでFcがすべて渦巻側面押付力に加わる代わりに揺動軸受荷重が遠心力により増大することがない一体化バランスウェイト無しの図5(b)に較べると、Fcbがピン部伝達分と揺動軸受荷重(渦巻側面押付力軽減分)に割り振られて、高速運転時それぞれが増大していく様子がわかる。
In the
このような構成では、各部品が完全な剛体であるとすると、関係寸法がすべて誤差0でない限り、FcbがFBSかFBPどちらかで支持されることになる。
そして、Fcb=FBS、FBP=0を満たし、FBSで支持される場合であって、バランスウェイト一体化スライダの場合(図5(a))と、Fcb=FBP、FBS=0を満たし、FBPで支持される場合であって、一体化バランスウェイト無しの場合(図5(b))とは、同等の作用が働くことになる。
In such a configuration, when each component is assumed to be perfect rigid body, as long as the relationship dimension not all
Then, when Fcb = F BS , F BP = 0 and supported by F BS and the balance weight integrated slider (FIG. 5A), Fcb = F BP , F BS = 0. This is equivalent to the case of satisfying the above and being supported by F BP and having no integrated balance weight (FIG. 5B).
図9に、Fcに対するFcbの比x(x=Fbc/Fc)をバランスウェイト比とし、x=90%のときに、FBP=0のFBS支持の場合(a)とFBS=0のFBP支持の場合(b)の回転数の増大に対する渦巻側面押付力Fs’の変化を、遠心力キャンセルのバランスウェイト無しのときの渦巻側面押付力Fsとの比較で示す。
ここで、「FBS支持」とは、スライダ30に、バランスウェイト31の第2押付面31dが当接して、スライダ30がバランスウェイト31を支持している状態を指し、「FBP支持」とは、ピン部151に、バランスウェイト31の第1押付面31cが当接して、ピン部151がバランスウェイト31を支持している状態を指す。
9, the ratio of Fcb against Fc x a (x = Fbc / Fc) and balance weight ratio, when x = 90%, if the F BS supporting the F BP = 0 (a) and the F BS = 0 The change of the spiral side pressing force Fs ′ with respect to the increase in the rotational speed in the case of F BP support is shown by comparison with the spiral side pressing force Fs when there is no balance weight for centrifugal force cancellation.
Here, "F BS support", the
実際には、各部品は剛体ではなく弾性体であるはずであるので、それぞれの部材の相対的な剛性によって、荷重時の変形量に差が生じ関係寸法の誤差を吸収すると考えられる。
図7に示した構成の場合、バランスウェイト31のFBPが作用する部分とFBSが作用する部分の剛性に差をつけることで、(1.3)’式で表わしたような、Fcbの遠心力キャンセル分と軸支持分との配分ができるようになっている。このため、スクロール圧縮機1における渦巻側面押付力Fs’は、図9(a)と図9(b)との中間的なものとなっている。
Actually, since each part should be an elastic body, not a rigid body, it is considered that a difference in deformation amount at the time of loading occurs due to the relative rigidity of each member, and an error of a related dimension is absorbed.
If the configuration shown in FIG. 7, by putting a difference in rigidity of the portion F part and F BS that BP acts of the
[実施の形態1の変形例]
図10は、バランスウェイト31とピン部151との間に弾性体32を設けた場合の可変半径クランク機構を説明する模式平面図である。図11は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機1において、渦巻側面押付力を回転数に対してプロットしたグラフであり、(a)がx<100%の場合のグラフであり、(b)がx=100%の場合のグラフであり、(c)がx>100%の場合のグラフである。図12は、可変半径クランク機構が高速回転、又は低速回転しているときの各構成に発生する力を説明する縦断面図である。なお、高速及び低速は、相対的な意味で用いている。
図10〜図12を参照して、実施の形態1の変形例について説明する。
[Modification of Embodiment 1]
FIG. 10 is a schematic plan view for explaining the variable radius crank mechanism when the
A modification of the first embodiment will be described with reference to FIGS.
図10は、Fcb支持荷重作用部分の剛性差による支持荷重配分を、積極的に利用するように変更を加えた可変半径クランク機構の模式平面図となっている。そして、図10の構成では、図7の構成に弾性体32を追加しており、バランスウェイト31とピン部151との間にFBPが弾性体32を介して作用するようになっている。
弾性体32を介することで、(FBPが作用する部分の剛性)<<(FBSが作用する部分の剛性)としたのと同等で、実質的には弾性体32以外の部材を剛体として扱うことができるようになる。
FIG. 10 is a schematic plan view of a variable radius crank mechanism that is modified so as to positively use the support load distribution due to the rigidity difference of the Fcb support load acting portion. Then, in the configuration of FIG. 10, by adding an
By passing through the
このときの力の釣合い式は、図7の場合と同じ(1.1)式、(1.2)式、(1.3)’式の3式であるが、弾性体32の他の部分との剛性差から、FBPはある値以上に増大できなくなる。
すなわち、FBSの力で押し付け合う部分に微小な隙間が形成される非接触の状態において、Fcbの増大に伴ないFBPが増大し、弾性体32が変形する。そして、FBSの力で押し付け合う部分が接触を開始すると、それ以降はFBPが増大するほど弾性体32が変形できず、主にFBSが増大してFcbの増大分を支持することになる。
FBS支持部の接触開始前はキャンセル率Y=0であり、Fcは渦巻側面押付力として作用する。一方、接触開始後はFcbの増大分がスライダ30を経由して、Fcをキャンセルするように作用し、渦巻側面押付力が軽減される。FBPの上限値のFcbに対する比率をZというパラメータ(回転数によって変化する)とする。ここで、FBS支持部とは、スライダ30のうち、第2押付面31dと当接する部分を指す。
The balance formula of the force at this time is the same three formulas (1.1), (1.2), and (1.3) ′ as in FIG. from difference in rigidity between the, F BP can no longer increase beyond a certain value to.
That is, in the non-contact state small clearance portions mutually pressed with a force of F BS is formed, increases the wake no F BP to increased Fcb, the
Before the contact of the FBS support portion, the cancellation rate Y = 0, and Fc acts as a spiral side pressing force. On the other hand, after the start of contact, the increase in Fcb acts via the
図11は、図10に示すように弾性体32を利用したときの、回転数増大に対する渦巻側面押付力Fs’の変化の一例を、Fsとの比較で示したものである。
図11において(a)はバランスウェイト比x<100%(アンダーバランス)の場合、(b)はx=100%(イーブンバランス)、(c)はx>100%(オーバーバランス)の場合で、(a)、(b)、(c)ともにFBPの上限値は同じであるが、Fcbを増減してxを変えているのでZの範囲が異なっている。
いずれの場合も、ある回転数までは揺動運動部品群の遠心力増大に伴なって渦巻体11bと渦巻体12bとの押し付け合う力が増大し、第2押付面がスライダ30に接触開始後は渦巻体11bと渦巻体12bとの押し付け合う力は微増減の範囲に留まるという、モードチェンジの特性となっている。
FIG. 11 shows an example of a change in the spiral side pressing force Fs ′ with respect to an increase in the rotational speed when the
In FIG. 11, (a) is when the balance weight ratio x <100% (under balance), (b) is when x = 100% (even balance), and (c) is when x> 100% (over balance). (a), (b), it is the same upper limit of (c) both F BP, and the range of Z are different because changing the x by increasing or decreasing the Fcb.
In either case, the force of pressing the
図12は、図11(a)の場合の可変半径クランク機構部分の断面を簡易的に示した図で、図8と同様、(a)(c)がピン部支持点の断面、(b)(d)がスライダ支持点の断面である。また、(c)は(a)よりも高速運転で遠心力が増大した状況を示し、(d)は(b)よりも高速運転で遠心力が増大した状況を示している。
図12(a)〜(d)はいずれも、FBS支持部接触開始以降で、Fcb<Fcのアンダーバランスの場合なので、回転数の2乗に比例したFcbとFBSの増大に対して、Fs’は緩やかに増大する。
FIG. 12 is a diagram simply showing a cross section of the variable radius crank mechanism portion in the case of FIG. 11 (a). Like FIG. 8, (a) and (c) are cross sections of the pin portion support points, and (b). (D) is a cross section of a slider support point. Further, (c) shows a situation where the centrifugal force is increased at a higher speed operation than (a), and (d) shows a situation where the centrifugal force is increased at a higher speed operation than (b).
Both FIGS. 12 (a) ~ (d) is a F BS supporting portions contact start later, since the case of the under-balance Fcb <Fc, with respect to increase of Fcb and F BS in proportion to the square of the rotational speed, Fs ′ increases slowly.
なお、弾性体32は、荷重FBPの上限値に対応する変形量が、FBS支持部の微小な隙間を吸収する程度でよく、ばね定数の小さく変形量の大きいものよりは、比較的ばね定数が大きい、たとえば板ばね、皿ばねのようなものを用いるのが組立性の面からも望ましい。
The
[実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の有する効果]
実施の形態1に係るスクロール圧縮機1は、軸15、スライダ30とは別部品のバランスウェイト31の遠心力を、軸15とスライダ30の2ヶ所に設けられた部位で支持するので、スライダ30での支持分が揺動軸受荷重として作用し、揺動運動部品群の遠心力をキャンセルすることができる。また、軸15での支持分は主軸受14Aの荷重及び副軸受20の荷重として作用する。
このため、揺動運動部品群の遠心力は、スライダ30に支持される遠心力キャンセル分が揺動軸受であるボス部121に、遠心力キャンセル分を除いた残りが渦巻体11b及び渦巻体12bに、分割して作用するようになっている。
このように、力を分割することができる分、(1)スライダ30とバランスウェイト31との間に作用するFBSを抑制することができ、その結果として、揺動軸受の摩耗などを抑制することができるとともに、(2)ピン部151とバランスウェイト31との間に作用するFBPを抑制することができ、その結果として、主軸受14A及び副軸受20の摩耗も抑制することができる。
また、(3)バランスウェイト31の作用により、揺動スクロール12の渦巻体12bと固定スクロール11の渦巻体11bとの押し付け合う力が抑制され、揺動スクロール12の渦巻体12b及び固定スクロール11の渦巻体11bの摩耗を抑制することができる。
[Effects of
The
For this reason, the centrifugal force of the oscillating motion component group includes the
Thus, amount that can be divided forces, it is possible to suppress the F BS acting between (1) the
Also, (3) the
このように、実施の形態1に係るスクロール圧縮機1は、揺動運動部品群の遠心力を、ボス部121と、渦巻体11b及び渦巻体12bとのうちのどちらか一方に100%作用させるものではなく、揺動スクロール12の回転を増大させても、ボス部121と、主軸受14A及び副軸受20とのいずれかにかかる荷重が過大となりにくく、信頼性の高いスクロール圧縮機1を得ることができるようになっている。
As described above, the
実施の形態1に係るスクロール圧縮機1は、バランスウェイト31の遠心力が、弾性体32を介して軸15に作用するようにすることにより、軸15の支持分には上限荷重が存在することになる。
つまり、揺動スクロール12の回転数を増大させて遠心力を増加させたとき、軸15のピン部支持される遠心力が上限荷重に達するとそれ以上の回転数では増加せず、スライダ30の支持分だけが増加するので、回転数を増大させていくほど、揺動スクロール12の遠心力のキャンセル率を高くすることができる。
これにより、揺動スクロール12の回転数を増大させるほど、その分、各種部材の摩耗は大きくなるが、揺動スクロール12の回転数を増大させるほど、冷凍機油によって潤滑されているボス部121での支持分の割合を高くでき、信頼性が高く、高効率のスクロール圧縮機1を得ることができる。
In the
In other words, when the centrifugal force is increased by increasing the rotation speed of the orbiting
As a result, as the rotational speed of the orbiting
なお、本実施の形態1では、ピン部151に、バランスウェイト31を支持する遠心力支持部151aを設けた場合を一例として説明したが、それに限定されるものではない。
本実施の形態1では、揺動スクロール12のボス部121内に収容部31aが収容されるように、収容部31aはバランス部31bから上側に突出するように形成されたものである場合を例に説明したが、たとえば、収容部31aはバランス部31bから下側に突出するように形成されたものでもよい。この場合には、たとえば軸15に収容部31aを収容する凹部などを形成し、その凹部の内面と収容部31aとが当接するようにすればよい。このような態様であっても、軸15とバランスウェイト31とが押し付け合うので、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1と同様の効果を得ることができる。
In the first embodiment, the case where the
In the first embodiment, the case where the accommodating portion 31a is formed so as to protrude upward from the balance portion 31b so that the accommodating portion 31a is accommodated in the
実施の形態2.
図13は、実施の形態2に係るスクロール圧縮機1の可変半径クランク機構を説明する模式平面図である。なお、本実施の形態2では、実施の形態1と同一部分には同一符号とし、実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
実施の形態2に係るスクロール圧縮機1は、ピン部151の遠心力支持部151aと押し付け合う第1押付面31cが形成されている按分支持ウェイト31Aと、スライダ30の遠心力支持部30aと押し付け合う第2押付面31dが形成され、按分支持ウェイト31Aと当接するスライダ支持ウェイト31Bとを有している。
このように、実施の形態2では、バランスウェイト31が、按分支持ウェイト31Aとスライダ支持ウェイト31Bに分割されており、按分支持ウェイト31Aは、FBPが作用する支持部及びスライダ支持ウェイト31Bによって支持され、スライダ支持ウェイト31BはFBSが作用する支持部で支持されている。そして、按分支持ウェイト31Aとスライダ支持ウェイト31Bとの接触面と、第1押付面31cとの間には角度θが形成されている。すなわち、按分支持ウェイト31Aとスライダ支持ウェイト31Bとの接触面は、角度θの面となっている。
FIG. 13 is a schematic plan view for explaining the variable radius crank mechanism of the
The
Thus, in the second embodiment, the
このような系の力の釣合いは、
Fs = −Fgr+Fc+Fgθ・tanγ …(1.1)
Fs’ = Fs−FBS …(1.2)
と
Fcb1×sinφ1=Fcb2×sinφ2 …(2.1)
−Fcb1×cosφ1+FBP+FBB×cosθ−μFBB×sinθ=0 …(2.2)
−Fcb2×cosφ2+FBS−FBB×cosθ+μFBB×sinθ=0 …(2.3)
−Fcb2×sinφ2+FBB×sinθ+μFBB×cosθ=0 …(2.4)
で、定常状態ではμ≒0として
(2.3)式、(2.4)式より
FBS=Fcb2×(cosφ2+sinφ2/tanθ) …(2.5)
(2.2)式、(2.3)式より、(2.1)式と(2.5)式を用いて
FBP=Fcb2×sinφ2×(1/tanφ1−1/tanθ) …(2.6)
FBP>0より
φ1<θ<π/2
がθのとり得る範囲となる。
The balance of the power of this system is
Fs = −Fgr + Fc + Fgθ · tan γ (1.1)
Fs' = Fs-F BS ... (1.2)
And Fcb 1 × sinφ 1 = Fcb 2 ×
−Fcb 1 × cos φ 1 + F BP + F BB × cos θ−μF BB × sin θ = 0 (2.2)
-Fcb 2 × cosφ 2 + F BS -F BB × cosθ + μF BB × sinθ = 0 ... (2.3)
-Fcb 2 × sin φ 2 + F BB × sin θ + μF BB × cos θ = 0 (2.4)
In, (2.3) equation as ≒ 0 mu in the steady state, (2.4) F BS = Fcb 2 × than formula (cosφ 2 + sinφ 2 / tanθ ) ... (2.5)
From the equations (2.2) and (2.3), using the equations (2.1) and (2.5), F BP = Fcb 2 × sinφ 2 × (1 / tanφ 1 −1 / tan θ) ... (2.6)
From F BP > 0 φ 1 <θ <π / 2
Is the range that θ can take.
バランスウェイト比:x、分割比率:B≡Fcb1/Fcb2とすると
Fcb1×cosφ1+Fcb2×coφ2=x×Fc …(2.7)
(2.1)式は
B=sinφ2/sinφ1
なので
Fcb2= x×Fc/(B×cosφ1+cosφ2) …(2.8)
Fcb1= x×Fc/(cosφ1+1/B×cosφ2) …(2.9)
キャンセル率:Y=FBS/Fcについて、
(2.5)式、(2.8)式より
FBS=x×Fc/(B×cosφ1+cosφ2)×(cosφ2+sinφ2/tanθ)なので
Y = x×(1+tanφ2/tanθ)/(B×cosφ1/cosφ2+1)…(2.10)
となる。
When balance weight ratio: x, division ratio: B≡Fcb 1 / Fcb 2 Fcb 1 × cos φ 1 + Fcb 2 × coφ 2 = xx × Fc (2.7)
The formula (2.1) is B = sinφ 2 / sinφ 1
Therefore, Fcb 2 = x × Fc / (B × cos φ 1 + cos φ 2 ) (2.8)
Fcb 1 = x × Fc / (cos φ 1 + 1 / B × cos φ 2 ) (2.9)
Cancellation rate: Y = F BS / Fc
(2.5) equation (2.8) from equation F BS = x × Fc / ( B × cosφ 1 + cosφ 2) × (
It becomes.
(2.8)式、(2.9)式を用い、(2.5)式、(2.6)式と(2.10)式から、ある設計パラメータ(x、φ1、φ2、θ)に対するFBS、FBPとキャンセル率Yを求めることが出来る。逆に、あるx、φ1、φ2に対して、キャンセル率Yからθを決めることもできる。 Using the formulas (2.8) and (2.9), from the formulas (2.5), (2.6) and (2.10), certain design parameters (x, φ 1 , φ 2 , F BS , F BP and cancellation rate Y with respect to θ) can be obtained. Conversely, θ can be determined from the cancellation rate Y for certain x, φ 1 , and φ 2 .
図14は、実施の形態2に係るスクロール圧縮機において、渦巻側面押付力を回転数に対してプロットしたグラフであり、(a)がx<100%の場合のグラフであり、(b)がx=100%の場合のグラフであり、(c)がx>100%の場合のグラフである。
このようなバランスウェイト分割型での渦巻側面押付力の回転数に対する変化を示す特性カーブの一例で、(a)はバランスウェイト比x<100%の場合、(b)はx=100%、(c)はx>100%の場合を示している。
ここで、特徴的なのは、B/W比に相当するxの値が異なっていても、キャンセル率Yが同じならば、渦巻側面押付力Fs’の特性が同じとなることである。すなわち、あるxに対して、Y≦xの範囲でYを自由に選べることを示している。
FIG. 14 is a graph in which the spiral side pressing force is plotted with respect to the number of rotations in the scroll compressor according to
FIG. 6 is an example of a characteristic curve showing the change of the spiral side pressing force with respect to the rotational speed in such a balance weight split type, where (a) is a balance weight ratio x <100%, (b) is x = 100%, ( c) shows the case of x> 100%.
Here, what is characteristic is that, even if the value of x corresponding to the B / W ratio is different, if the cancellation rate Y is the same, the characteristics of the spiral side pressing force Fs ′ are the same. That is, it is shown that Y can be freely selected within a range of Y ≦ x with respect to a certain x.
比較例のバランスウェイト一体型スライダを用いた可変半径クランク機構では、図5(a)に示すように、FcbがすべてFcをキャンセルして渦巻側面押付力を軽減するように作用するのに対して、FcbのうちFBS分だけがFcキャンセルに作用するのは図8の実施の形態1と同様であるが、キャンセル率Yが剛性差によるのではなく設計パラメータφ1、φ2、θで決められるようになっている。 In the variable radius crank mechanism using the balance weight integrated type slider of the comparative example, as shown in FIG. 5A, all Fcb acts to cancel Fc and reduce the spiral side pressing force. Although the only F BS fraction of Fcb acts on Fc cancellation is similar to the first embodiment of FIG. 8, the design parameter phi 1 rather than canceled ratio Y by rigidity difference, phi 2, determined by θ It is supposed to be.
図14の特性と図11の特性から共通して言えるのは、x>100%のオーバーバランスで遠心力キャンセルの可変半径クランク機構を構成することができるということである。バランスウェイト31tが一体型のスライダ30tを用いた場合、FcbがすべてFcをキャンセルするように働くので、Fs’<0となり、渦巻体11bと渦巻体12bとの隙間からの漏れが生じる。
これを避けるため、x≦100%としなければならないので、系全体の釣合いは図6(a)に示すようにMr1’に相当する第1バランサ16tとMr2に相当する第2バランサ17tを設ける必要がある。
しかし、本実施の形態2に係るスクロール圧縮機1では、x>100%であることから、図6(b)でバランスウェイトのアンバランス量をMr1、第2バランサ17のアンバランス量をMr2として、第1バランサ16なしで構成することができるようになっている。
What can be said in common from the characteristic of FIG. 14 and the characteristic of FIG. 11 is that a variable radius crank mechanism for centrifugal force cancellation can be configured with an overbalance of x> 100%. When the balance weight 31t uses the
In order to avoid this, since x ≦ 100%, the balance of the entire system needs to be provided with a
However, in the
[実施の形態2の変形例]
図15は、図13に示すバランスウェイト31の変形例である。
なお、図13にはφ1=φ2=45degでバランスウェイトが等分割の場合を示しているが、等分に限定する必要はなく、図15に示すように不等分割した場合でも(2.1)〜(2.10)式は等分の場合と同じように成り立ち、その特性も同様である。
[Modification of Embodiment 2]
FIG. 15 is a modification of the
FIG. 13 shows the case where φ 1 = φ 2 = 45 deg and the balance weight is equally divided. However, the balance weight need not be equally divided, and even when unequal division is performed as shown in FIG. .1) to (2.10) are the same as in the case of equal division, and the characteristics are also the same.
[実施の形態2に係るスクロール圧縮機1の有する効果]
本実施の形態2に係るスクロール圧縮機1は、按分支持ウェイト31A及びスライダ支持ウェイト31Bをバランスウェイトとして有している。このため、スライダ30に支持されるスライダ支持ウェイト31Bと、軸15のピン部151との両方に支持される按分支持ウェイト31Aに発生する遠心力のうち、軸15とスライダ支持ウェイト31Bとの割合を適宜設定して変更することができるようになっている。
このため、按分支持ウェイト31A及びスライダ支持ウェイト31Bの合計のアンバランス量を変えることなく、揺動運動部品群の遠心力キャンセル率を変えることができる。
そして、回転系全体のモーメントを釣合わせるための按分支持ウェイト31A及びスライダ支持ウェイト31B以外の第1バランサ16及び第2バランサ17のうち、按分支持ウェイト31A及びスライダ支持ウェイト31Bと同じ偏心方向の第1バランサ16を設ける必要がなくなっており、その分、製造コストを抑制することができる。
[Effects of
The
For this reason, it is possible to change the centrifugal force cancellation rate of the oscillating motion parts group without changing the total unbalance amount of the proportional support weight 31A and the slider support weight 31B.
Of the
実施の形態3.
図16は、実施の形態3に係るスクロール圧縮機1の可変半径クランク機構を説明する模式平面図である。図17は、実施の形態3に係るスクロール圧縮機1において、渦巻側面押付力を回転数に対してプロットしたグラフであり、(a)がx<100%の場合のグラフであり、(b)がx=100%の場合のグラフであり、(c)がx>100%の場合のグラフである。なお、図17(a)、図17(b)及び図17(c)はともにFBPの上限値は同じ、Yは60%である。
実施の形態2では、バランスウェイトを分割したスクロール圧縮機1について説明したが、本実施の形態3では、さらに弾性体32を設けたものとなっている。
このような構成をとることにより、実施の形態2で説明したバランスウェイト比xに依らないキャンセル率Yの設定をすることができるという機能と、実施の形態1の変形例で説明したFBPに上限を設けることによるモードチェンジ機能を兼ね備えることができる。
FIG. 16 is a schematic plan view for explaining the variable radius crank mechanism of the
Although the
By adopting such a configuration, a function of being able to set the cancellation rate Y that does not depend on the balance weight ratio x described in the second embodiment, the F BP described in the modification of the first embodiment A mode change function by providing an upper limit can also be provided.
図17(a)、図17(b)及び図17(c)のいずれの場合も、FBPが上限に達するまでの低速側ではキャンセル率Yが一定の部分キャンセル特性、FBPが上限値となって以降の高速側では渦巻側面押付力微増減でキャンセル率が上昇する特性を示している。 In any of the cases of FIGS. 17A, 17B, and 17C, the partial cancellation characteristics with a constant cancellation rate Y on the low speed side until F BP reaches the upper limit, and F BP is the upper limit value. After that, on the high-speed side, the cancellation rate increases with a slight increase / decrease in the spiral side pressing force.
これは、遠心力が比較的小さな低速域では、キャンセル率がYで揺動運動部品群の遠心力の(1−Y)分を渦巻側面押付力として利用し、高速域では遠心力の増大に伴ないキャンセル率が上昇することにより揺動運動部品群の遠心力の揺動軸受での支持割合を増大させることを意味している。
すなわち、低速では、渦巻体11bと渦巻体12bとの押し付け合う力の割合を大きくしてシール性を重視する。
高速では、渦巻体11bと渦巻体12bとの摺動損失抑制の観点、及び、渦巻体11bと渦巻体12bとの摩耗などを抑制し信頼性を確保する観点から、渦巻体11bと渦巻体12bとの押し付け合う力の割合が大きくなることを避けるため、冷凍機油で潤滑される揺動軸受で主に支持するようにする。
このように、実施の形態3に係るスクロール圧縮機1は、シール性の向上、摺動損失抑制、及び、摩耗などの抑制による信頼性の確保を実現できる理に適った遠心力支持方式を採用したものとなっている。
This is because, in the low speed range where the centrifugal force is relatively small, the cancellation rate is Y and the (1-Y) portion of the centrifugal force of the oscillating motion parts group is used as the spiral side pressing force, and in the high speed range, the centrifugal force increases. This means that the ratio of supporting the centrifugal force of the oscillating moving parts group at the oscillating bearing is increased by increasing the cancellation rate.
That is, at low speed, the ratio of the pressing force between the
At high speed, from the viewpoint of suppressing the sliding loss between the
As described above, the
[実施の形態3に係るスクロール圧縮機1の有する効果]
本実施の形態3に係るスクロール圧縮機1は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の有する効果と、実施の形態2に係るスクロール圧縮機1の有する効果との両方を有する。
[Effects of the
The
1、1t スクロール圧縮機、2 熱源側熱交換器、3 膨張弁、4 利用側熱交換器、5 四方弁、11 固定スクロール、11a 台板、11b、11bt 渦巻体(第1渦巻体)、11d 凹状部、12、12t 揺動スクロール、12a 台板、12b、12bt 渦巻体(第2渦巻体)、13 オルダムリング、14 フレーム、14A 主軸受、15、15t 軸、16、16t 第1バランサ、17、17t 第2バランサ、18 ロータ、19 ステータ、20 副軸受、21 密閉容器、22 底部油溜、23 吸入管、24 吐出管、25 吐出弁、30、30t スライダ、30a 遠心力支持部、31、31t バランスウェイト、31A 按分支持ウェイト、31B スライダ支持ウェイト、31a 収容部、31b バランス部、31c 第1押付面、31d 第2押付面、32 弾性体、100 冷凍サイクル装置、101 室内機、102 室外機、110 サブフレーム、111 吐出ポート、121、121t ボス部、139 電動機、141 張出し部、151、151t ピン部、151a 遠心力支持部、A 圧縮室。
1, 1t scroll compressor, 2 heat source side heat exchanger, 3 expansion valve, 4 use side heat exchanger, 5 four way valve, 11 fixed scroll, 11a base plate, 11b, 11bt spiral body (first spiral body), 11d Concave part, 12, 12t orbiting scroll, 12a base plate, 12b, 12bt spiral body (second spiral body), 13 Oldham ring, 14 frame, 14A main bearing, 15, 15t shaft, 16, 16t first balancer, 17 17t 2nd balancer, 18 rotor, 19 stator, 20 secondary bearing, 21 sealed container, 22 bottom oil reservoir, 23 suction pipe, 24 discharge pipe, 25 discharge valve, 30, 30t slider, 30a centrifugal
Claims (5)
前記第1渦巻体とともに冷媒を圧縮する第2渦巻体が形成され、前記固定スクロールとの間に圧縮室を形成する揺動スクロールと、
前記揺動スクロールに駆動力を伝えるピン部を有し、前記揺動スクロールを駆動する軸と、
前記揺動スクロールとピン部との間に介在し、前記揺動スクロールの揺動半径を可変とするスライダと、
遠心力が前記スライダに設けられた遠心力支持部及び前記軸に設けられた遠心力支持部で支持されるように構成されたバランスウェイトと、
を備えた
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 A fixed scroll in which a first spiral body is formed;
A second scroll body that compresses the refrigerant together with the first spiral body, and an orbiting scroll that forms a compression chamber with the fixed scroll; and
A pin portion for transmitting a driving force to the orbiting scroll, and a shaft for driving the orbiting scroll;
A slider that is interposed between the orbiting scroll and the pin portion, and that can change the orbiting radius of the orbiting scroll;
A balance weight configured to be supported by a centrifugal force support provided on the slider and a centrifugal force support provided on the shaft;
A scroll compressor characterized by comprising:
前記ピン部に設けられた前記遠心力支持部と押し付け合う第1押付面、及び前記スライダに設けられた前記遠心力支持部と押し付け合う第2押付面が形成され、前記ピン部に隣接するように前記スライダ内に収容される収容部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。 The balance weight is
A first pressing surface that presses against the centrifugal force support portion provided on the pin portion and a second pressing surface that presses against the centrifugal force support portion provided on the slider are formed so as to be adjacent to the pin portion. The scroll compressor according to claim 1, further comprising an accommodating portion accommodated in the slider.
前記収容部の下端側から、前記揺動スクロールが駆動したときに前記揺動スクロールに働く遠心力の方向とは反対側に延出するように形成されているバランス部を有する
ことを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮機。 The balance weight is
It has a balance part formed so that it may extend from the lower end side of the storage part to the opposite side to the direction of the centrifugal force which acts on the rocking scroll when the rocking scroll is driven. The scroll compressor according to claim 2.
ことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。 The scroll compressor according to claim 1, further comprising an elastic body between the centrifugal force support portion provided on the shaft and the balance weight.
前記軸に設けられた前記遠心力支持部と押し付け合う第1押付面が形成されている按分支持ウェイトと、
前記スライダに設けられた前記遠心力支持部と押し付け合う第2押付面が形成され、前記按分支持ウェイトと当接するスライダ支持ウェイトとを有する
ことを特徴とする請求項1又は4に記載のスクロール圧縮機。 The balance weight is
A proportional support weight formed with a first pressing surface that presses against the centrifugal force support portion provided on the shaft;
5. The scroll compression according to claim 1, further comprising a slider support weight that is formed with a second pressing surface that presses against the centrifugal force support portion provided on the slider, and that contacts the proportional support weight. Machine.
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