JP2014224488A - 軸流ターボ機械の動翼 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明によれば、タービン動翼の翼先端部のシュラウドカバーを軽量化でき、且つカバー軽量化による強度の低下を抑制できる。
【解決手段】
金属製母材で形成され、ねじれ部を有する翼部1と、翼部の先端に翼部と同じ金属性母材で一体的に形成されるとともに、回転時の遠心力により隣接する動翼のシュラウドカバーと接触する接触部を周方向両端部に有するシュラウドカバー2とを備える軸流ターボ機械の動翼において、翼部およびシュラウドカバー部のそれぞれ一部を、金属製母材よりも比重の小さい非金属材料製の高張力シート11で接着接合して形成し、翼部の高張力シート上に翼型形成部材14を設けて翼形状を形成したことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、軸流ターボ機械の動翼に関する。
大型の軸流ターボ機械である蒸気タービンは、一般的に高圧、中圧、低圧タービンから構成されるが、その中でも作動流体である蒸気の圧力が低い低圧タービンでは、最終段動翼の翼長が1メートルを超えるものが採用されるケースがある。
最終段翼長を長くすることで、翼の環帯面積を増やすことでき、短い翼に比べて多くの蒸気運動エネルギを、動翼の回転エネルギに変換することができるため効率が向上する。
また、翼長を伸ばすことで出力が増大するため、最終段動翼が短い蒸気タービンに比べて、長い翼のタービンでは、同じ出力の電力を少ない車室で生み出すことができるため、製造コストを抑制できるといった利点がある。
以上のように、高効率低コストの蒸気タービンには、最終段動翼を長くすることが有効であるが、翼長が増加すれば強度信頼性の観点からは厳しい条件となる。つまり、長い翼ほど翼根元部に作用する遠心応力が増大するだけでなく、翼の重量化により動翼の振動モードの固有振動数が低くなるため、回避しなければならない振動モードが増加するといった課題が生じる。
本技術分野の従来技術として、特開2007−270842号公報(特許文献1)がある。この公報には、バケット内の1つ又は複数のポケットを、樹脂マトリックス内に連続繊維を有するポリマー複合材料で充填する段階を含み、繊維は、バケットの事前選択した振動数チューニング法又は減衰法により決定された配向を有する。タービンブレードは、少なくとも1つのバケットを含み、前記バケットが、樹脂マトリックス内に結合された連続繊維を有するポリマー複合材料で充填された1つ又は複数のポケットを備えた金属母材を含み、前記繊維が、前記バケットの事前選択した振動数チューニングにより決定された配向を有すると記載されている。
また、特開2009−74545号公報(特許文献2)がある。この公報には、タービン部品は、該タービン部品を取り付けるための装着用構造と、装着用構造に結合した構造材料からなるコアと、コアの少なくとも一部を包むプラスチック翼形部とを含むと記載されている。
特開2007−270842号公報 特開2009−74545号公報
一般的な蒸気タービンの翼構造は、金属材料のみで形成されているため、軽量化するには、金属材料の体積を減らす必要がある。しかしながら、低圧タービン最終段動翼では、従来の翼構造でも、静的応力や共振応力に耐えうる限界の強度まで減肉しているため、これ以上の軽量化は難しいといった課題がある。
また、物体の遠心力は質量と回転半径に比例するため、遠心力を低減するには、回転半径が大きい翼先端に近い部分を軽量化することで、翼先端より下側の翼に作用する遠心力を低減できるため、特に翼先端部のシュラウドカバーを軽量化することで、遠心力は大幅に減少できる。
しかし、シュラウドカバーは隣接する翼と接触連結するため、接触による反力に耐えうる強度を確保する必要があり、厚くて丈夫なカバーを有する動翼構造が望ましい。
前記特許文献1では、動翼にポケットがあり、ポケット内がポリマー複合材料で充填された構造が記載されている。本構造では、金属材料のみで構成される翼と比較してポリマー複合材料を使用した部分の軽量化が可能である。
前記特許文献2では、コアとコアの少なくとも一部を包むプラスチック翼形部とを含む動翼が記載されている。特許文献2の構造でも、前記特許文献1と同様に、金属材料のみで構成される翼と比較して軽量化が可能である。しかし、両文献ともに翼先端部のシュラウドカバーの軽量化について記載されていない。
そこで本発明は、翼先端部のシュラウドカバーの軽量化と、軽量化によるカバー強度の低下を抑制する、金属材料と非金属材料を組み合わせた、軸流ターボ機械のタービン動翼を提供する。
上記課題を解決するため、本発明では、金属製母材で形成され、ねじれ部を有する翼部と、翼部の先端に翼部と同じ金属性母材で一体的に形成されるとともに、回転時の遠心力により隣接する動翼のシュラウドカバーと接触する接触部を周方向両端部に有するシュラウドカバーとを備える軸流ターボ機械の動翼において、翼部およびシュラウドカバー部のそれぞれ一部を、金属製母材よりも比重の小さい非金属材料製の高張力シートで接着接合して形成し、翼部の高張力シート上に翼型形成部材を設けて翼形状を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、従来の金属材料のみで構成される動翼構造に対して、シュラウドカバーの軽量化が可能となるだけでなく、カバー部の軽量化による強度低下を抑制することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果には、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
蒸気タービンの最終段の動翼の一例である。 一般的な蒸気タービンの動翼の先端構造の一例である。 本発明の第1の実施例に係るタービン動翼の先端構造を示す概略図である。 本発明の第1の実施例に係るタービン動翼のシュラウドカバーの断面を示す概略図である。 本発明の第1の実施例で製造される動翼の完成構造を示す概略図である。 本発明の第2の実施例に係るタービン動翼の先端構造を示す概略図である。 本発明の第3の実施例に係るタービン動翼の先端構造を示す概略図である。 本発明の第4の実施例に係るタービン動翼の先端構造を示す概略図である。 本発明の第5の実施例に係るタービン動翼の先端構造を示す概略図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施例は、タービン動翼の一例として蒸気タービンに本発明を適用した例であるが、本発明は、蒸気タービンに限らず、ガスタービンや圧縮機の翼にも適用可能である。
本実施例が適用される蒸気タービンの動翼の一例を示す。図1に示した動翼は、低圧タービンの最終段落に用いられる動翼の模式図である。
最終段に用いられる動翼は主たる構成要素として、翼根元から翼先端にわたって三次元的にねじれて形成される翼部1、翼部1の先端に翼部と一体構造で形成されるシュラウドカバー2、翼部1の中間部の翼背側および翼腹側に突出して形成される連結部材であるタイボス3、翼部1の根元側端部に設けられ蒸気流路の内周面を形成するプラットフォーム4、プラットフォーム4の下部に設けられた翼根部5を有する。
一方、ロータのディスク部6側には、動翼を固定する構造として、翼根部5を嵌合するディスク溝7が周方向に複数設けられている。ディスク溝7は、ディスク部6の軸方向端面からもう一方の端面に向かって、翼根部5を挿入できるように直線状または弧を描くように切られた溝である。
なお、図1ではディスク溝7は、ディスク部6の軸方向端面からもう一方の端面に向かって形状となっているが、翼根部5の形状によって多種多様な形状があり、要は翼根部5をディスク溝7に嵌合することができる形状である。
動翼の植え込み部5をディスク溝7に嵌合し、動翼とロータを係合することで、動翼に作用する遠心力がロータによって支えられる。ロータが回転する際、ロータの回転上昇に伴い、翼部1には、翼根元から翼先端に向かって遠心力が作用する。
翼部1がねじれているため、遠心力によって、翼部1にアンツイストが発生し、アンツイストによる翼の捩じり戻り力によって、シュラウドカバー2、タイボス3は、隣接する動翼のシュラウドカバー、タイボスとそれぞれ接触し翼同士が連結する構造となる。
図2には、翼に遠心力が作用するタービン運転時の、シュラウドカバー2がアンツイストによる捩じり戻りにより、連結した状態を示している。シュラウドカバー2は、周方向翼後縁側端部で、翼の腹側に張り出す翼腹側突起部9と、周方向翼前縁側端部で、翼の背側に張り出す翼背側突起部10とを有する。翼腹側突起部9と翼背側突起部10は、動翼回転時の遠心力により隣接する動翼のシュラウドカバーと接触する接触部を構成する。動翼が回転した際、アンツイストによる捩じり戻りにより、シュラウドカバー2に矢印8で示した方向への回転力が作用する。シュラウドカバー2が回転することにより翼背側突起部10と、翼背側突起部10に隣り合う動翼の翼腹側突起部9とが接触面で圧着し連結する。
図3は本実施例の翼先端部の構造を説明した図である。
本実施例では、シュラウドカバー2が、母材であるカバー部金属コア12aと、カバー部金属コア12aの上に接着接合された非金属材料である高張力シート11で形成される構造としている。
また、図3では、前記翼部1の一部も、高張力シート11で形成される構造となっており、高張力シート11は、母材である翼部金属コア12bの上に接着接合される構造となっている。ここで、高張力シート11を接着接合する翼部金属コア12bは、最終的に製造される翼型よりも減肉された構造である。なお、カバー部金属コア12aと翼部金属コア12bの一部に接着接合される高張力シート11は同じ部材である。
翼型よりも減肉された翼部金属コア12bと高張力シート11で形成される領域は、最終的に翼型となる必要があり、翼部金属コア12bと高張力シート11の上に、高張力シート11とは別構造の翼型形成部材14を装着する。
装着方法は、高張力シート11と同じ素材の部材を、減肉部に巻きつけながら積層して、翼型を形成する方法が軽量化の面では望ましいが、必ずしも高張力シート11と同じ素材や巻き付けて積層する必要はなく、接着接合性等の制約条件から決定される。
例えば、翼部金属コア12bと高張力シート11の周りに翼形状の型を設置して、充填剤を流し込んで翼形状を製造する方法でも構わない。要は最終的に翼型が形成できればよい。
翼部金属コア12bと高張力シート11と翼型形成部材14で構成される部分よりも、翼根元側に近い翼下部13は、カバー部金属コア12aおよび翼部金属コア12bと同じ鋼やチタンなどの金属材料で構成されており、カバー部金属コア12a、翼部金属コア12b、翼下部13は一体構造で製造される。
非金属材料である高張力シート11の素材としては、高張力シート11を接着接合する母材である金属部コア12よりも比重の小さい、炭素繊維強化プラスッチク等の複合材を用いる。
また、高張力シート11は、積層することで強度や厚みを調整でき、積層される枚数は、シュラウドカバー2の形状や必要な強度などにより決定される。なお、積層する高張力シート11の繊維方向は、強度を確保したい方向に強くなるように調整する。
ここで、図2に示した前記シュラウドカバー2は、翼背側突起部10と、翼背側突起部10に隣り合う動翼の翼腹側突起部9とが接触面で圧着し連結する構造であるが、図3の本実施例でも同様の構造となるように、翼背側突起部10と、翼背側突起部10に隣り合う動翼の翼腹側突起部9は、母材である金属コア12と同じ金属材料で形成する。
理由は、隣り合うシュラウドカバー2の接触面は、摩擦熱による材料組成変異や局所的な接触応力が生じる部位であるため、金属材料の方が好ましいためである。翼背側突起部10と、翼腹側突起部9を、母材である金属コア12と同じ金属材料で形成しているため、隣り合う動翼のシュラウドカバー間の摩擦減衰特性を維持できるため、強度信頼性が向上するタービン動翼を提供することができる。
図4に本実施例の動翼の先端構造の断面図を示す。
本実施例では、カバー部金属コア12aと翼部金属コア12bの周りに、高張力シートを覆うように積層することで、翼の腹側面と翼の背側面に同じ部材の高張力シート11を接着接合している。
ただし、形状などにより翼の腹側面と背側面で積層枚数が異なる場合は、全ての積層で翼の腹側面と背側面を同じ高張力シート11で接着接合する必要はない。要はカバー強度を満たす積層構造であれば問題ない。
図5に本実施例による、最終的な翼構造を示す。
最終的な構造としては、図3に示すように、翼部金属コア12bに接着接合した高張力シート11の上に、高張力シート11とは別構造の翼型形成部材14を装着し、翼型形成部材14が翼型を形成する構造となる。
なお、翼型形成部材14と翼下部領域13の境界15、つまり翼高さ位置は、タイボス高さや翼型、翼強度の観点から最適な位置が決定される。
本実施例によれば、動翼先端のシュラウドカバー2の一部に、母材である金属コア12の素材よりも、比重の小さい非金属材料を用いているため、従来の金属材料のみで形成されるシュラウドカバー2に比較して、軽量化を図ることができる。
また、シュラウドカバー2だけでなく、翼型形成部材14にも比重の小さい非金属材料を用いた場合には、前記シュラウドカバー2の軽量化に加えて、翼部1の軽量化が可能となる。
さらに、前記シュラウドカバー2を構成するカバー部金属12aと翼部金属コア12bを同じ高張力シート11で接着接合するため、引張り強度に強い非金属材料である高張力シート11を使用した際には、翼の曲げ方向に対して強度が高まるため、シュラウドカバー2部の金属材料の体積を減肉してもカバー強度の低下を抑制できるといった利点がある。
つまり、本実施例で示す構成で、単一の金属材料からなる長翼と同様の翼長を形成した場合には、軽量化により、非金属材料を用いた部位より下方の翼部、前記翼根部、前記ディスク溝に作用する応力を低減することができるだけでなく、軽量化によるシュラウドカバー2の強度低下も抑制できるため、強度信頼性が確保できる。
次に本発明の第2の実施例について説明する。
図6は、高張力シート11の接着接合方法の例を示す図である。ここで、先に第1の実施例で説明した構成と同等の構成については同一の符号を付して説明を省略し、先に説明した実施例と異なる箇所について説明をする。
図6では、実施例1と同様に、カバー部金属コア12aと翼部金属コア12bの上に、同じ部材の高張力シート11を接着接合する構造となっている。ここで、実施例1と異なる箇所は、翼部金属コア12bと翼下部領域13の間に、高張力シートを引掛けて掛止する掛止手段を設置した点である。
ここで、高張力シートの掛止手段とは、高張力シート11と金属コア12の接着力が弱い場合でも、掛止部金属コア12cに掛止用穴16を設け、掛止用穴16に高張力シート11を引っ掛けることで、高張力シート11に遠心力がかかる方向に対してアンカーとなるため、高張力シート11と金属コア12の接着が遠心力により低下するのを防止する構造である。
なお、掛止用穴16は、翼の腹側から背側に貫通する構造でもよく、その場合には腹側と背側の高張力シート11の両端を接着接合することができる。つまり、同じ材料同士を接合するため高張力シート11の強度が増加する。
掛止部金属コア12cは、カバー部金属コア12a、翼部金属コア12b、翼下部領域13と一体構造で製造される。また、掛止部金属コア12cは、翼部金属コア12bと同様に、最終的に製造される翼型よりも減肉された構造であり、翼型よりも減肉された部分は、実施例1に述べた方法と同様に、翼型形成部材14を装着することで最終的な翼型を形成する。
本実施例によると、高張力シートの掛止手段を設置しているため、実施例1に比較して、遠心力が大きい場合でも、高張力シート11と金属コア12の接着接合性の低下を抑制できるといった利点がある。つまり、接着接合性の低下を抑制することで、高張力シートで接着接合されている、カバー強度の低下も抑制できる。
次に本発明の第3の実施例について説明する。
図7は、本発明の第3の実施例に係るタービン動翼の先端構造を示す図である。ここで、先に第1から第2の実施例で説明した構成と同等の構成については同一の符号を付して説明を省略し、先に説明した実施例と異なる箇所について説明をする。
図7では、実施例1から実施例2と同様に、金属コア12と高張力シート11を接着接合する構造となっている。ここで、実施例1および実施例2の構成と異なる箇所は、高張力シート11を接着接合する翼部金属コア12bの形状が異なる点である。
図7では、翼部金属コア12bの表面形状が、高張力シート11を接着接合する付近のみ減肉された構造となっている。ここで、減肉部18の大きさは、必ずしも高張力シート11の大きさに合わせる必要はなく、高張力シート11を接着接合できる大きさがあれば問題ない。
翼型よりも減肉された翼部金属コア12bと高張力シート11で形成される減肉部18は、最終的に翼型を形成する必要があり、翼部金属コア12bと高張力シート11の上に
翼表面を形成する埋め込み部材19を装着する。
埋め込み部材19の装着方法としては、例えば、非金属材料の充填剤を流し込んで翼型を形成する方法があるが、高温で溶融した金属材料を流し込む方法や、減肉部と同形状の金属ブロックを装着して溶接をする方法などがある。
本実施例によると、実施例1および実施例2に比較して、翼部金属コア12bの減肉領域が小さいため、製造しやすいといった利点がある。また、翼部金属コア12が翼前縁部を形成するため、金属材料であるエロージョンシールドを溶接し設置しやすいといった利点がある。
次に本発明の第4の実施例について説明する。
図8は、本発明の第4の実施例に係るタービン動翼構造を示す図である。ここで、先に第1から第3の実施例で説明した構成と同等の構成については同一の符号を付して説明を省略し、先に説明した実施例と異なる箇所について説明をする。
図8では、実施例1から実施例3と同様に、金属コア12と高張力シート11を接着接合する構造となっている。ここで、実施例1から実施例3の構成と異なる箇所は、高張力シート11を接着接合する翼部金属コア12bの形状が異なる点である。
図8では、翼部金属コア12bの形状は、翼型形状よりも減肉されているが、翼部の前縁付近から後縁付近まで形成された構造となっている。ここで、翼型よりも減肉された翼部金属コア12bと高張力シート11で形成される領域は、最終的に翼型を形成する必要があり、翼部金属コア12bと高張力シート11の上に、翼腹側から翼腹側翼型形成部材20aと、翼背側から翼背側翼型形成部材20bを装着する。
翼腹側翼型形成部材20aと翼背側翼型形成部材20bの翼部金属コア12bへの装着方法として、例えば、翼型形成部材20が金属材料の場合は、翼部金属コア12bと翼型形成部材20を溶接する方法などがある。
本実施例によると、翼部金属コア12bと同じ金属材料の翼型形成部材20を、翼部金属コア12bの広い領域で溶接するため、実施例1から実施例3の構造に比較して、接着強度が増加するといった利点がある。
最後に本発明の第5の実施例について説明する。
図9は、本発明の第5の実施例を示す図である。ここで、先に第1から第4の実施例で説明した構成と同等の構成については、同一の符号を付して説明を省略し、先に説明した実施例と異なる箇所について説明をする。
図9では、実施例1から実施例4と同様に、前記金属コア12と前記高張力シート11を接着接合して、その上に翼型形成部14または20、もしくは埋め込み部材19を装着する構造となっている。
ここで、実施例1から実施例4の構成と異なる箇所は、翼の前縁部に、エロージョンシールド17を装着した点である。
エロージョンシールド17は、蒸気中に存在する液滴が翼前縁に衝突して浸食するのを防ぐ役割を担う。素材としては、金属コア12に使用される金属材料よりも、エロージョンに侵食されにくい、ステライト系の金属材料を使用する。
エロージョンシールド17の装着方法は、翼前縁の翼型形成部14または20が金属材料の場合は、翼型形成部14または20とエロージョンシールド17を溶接する方法を用いる。翼型形成部14または20が非金属材料の場合は、翼型形成部14または20とエロージョンシールド17を接着接合し、さらにエロージョンシールド17と金属コア12aおよび翼下部13を溶接することで装着する。
本実施例によると、翼型形成部14または20の前縁をエロージョンシールド17で保護することができるため、実施例1から実施例4の構成に比較して、蒸気中の液滴に翼が侵食されにくいといった利点がある。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。要は、金属材料であるシュラウドカバーの一部に非金属材料の高張力シートを用いて、シュラウドカバーを軽量化し、軽量化によるカバー強度の低下を抑制することができる構造であれば問題ない。
また、本発明の実施例では、蒸気タービンの最終段を例として説明したが、本発明は蒸気タービンの最終段に限定されるものではなく、例えば蒸気タービンの最終段より前の段落やガスタービンの圧縮機の翼でも同様の効果が得られる。
1 翼部
2 シュラウドカバー
3 タイボス
4 プラットフォーム
5 翼根部
6 ディスク部
7 ディスク部溝
8 シュラウドカバー回転方向
9 腹側突起部
10 背側突起部
11 高張力シート
12a カバー部金属コア
12b 翼部金属コア
12c 掛止部金属コア
13 翼下部
14 翼型形成部材
15 翼型形成部材と翼下部境界
16 掛止用穴
17 エロージョンシールド
18 減肉部
19 埋め込み部材
20 翼型形成部材

Claims (7)

  1. 金属製母材で形成され、ねじれ部を有する翼部と、
    前記翼部の先端に翼部と同じ金属性母材で一体的に形成されるとともに、回転時の遠心力により隣接する動翼のシュラウドカバーと接触する接触部を周方向両端部に有するシュラウドカバー部とを備える軸流ターボ機械の動翼であって、
    前記翼部および前記シュラウドカバー部のそれぞれ一部を、前記金属製母材よりも比重の小さい非金属材料製の高張力シートで接着接合して形成し、
    前記翼部の前記高張力シート上に翼型形成部材を設けて翼形状を形成したことを特徴とする軸流ターボ機械の動翼。
  2. 請求項1に記載の軸流ターボ機械の動翼であって、
    前記シュラウドカバー部は、金属製母材からなるコア部と、該コア部の表面に接着された高張力シート部とからなり、周方向両端部に設けられた前記接触部は金属製母材で形成されていることを特徴とする軸流ターボ機械の動翼。
  3. 請求項1または2に記載の軸流ターボ機械の動翼であって、
    前記翼部は、前記高張力シートを前記翼部に掛止するための掛止手段を有することを特徴とする軸流ターボ機械の動翼。
  4. 請求項1または2に記載の軸流ターボ機械の動翼であって、
    前記翼部は、前記高張力シートを設置する減肉部を翼壁面に有し、
    前記翼型形成部材は、前記減肉部に埋め込まれて翼壁面を形成する部材であることを特徴とする軸流ターボ機械の動翼。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の軸流ターボ機械の動翼であって、
    前記翼型形成部材は、積層された高張力シートで形成されていることを特徴とする軸流ターボ機械の動翼。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の軸流ターボ機械の動翼であって、
    前記高張力シートは炭素繊維を用いた強化繊維シートであることを特徴とする軸流ターボ機械の動翼。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の軸流ターボ機械の動翼を低圧タービンの最終段落に有することを特徴とする蒸気タービン。
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