JP2014221177A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】装飾部材の設置スペースを確保しつつ、音源の配置の自由度を高めて音響品質を高めることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】 パチンコ機10の前面側に、スピーカ302から出力される音を出力可能な前側音出力部311と、装飾部材323を配置可能な内部空間を裏側に形成する透明又は半透明な装飾カバー部314とが設けられ、スピーカ302は、音出力部311に対して後側に離間し、前側音出力部311との間に内部空間を形成する位置に配置され、前側音出力部311と装飾カバー部414は、それらの裏側において連続した内部空間を形成するカバー部材322を構成する。前側音出力部311と装飾カバー部414との後側空間が仕切られることなく連続するので、スピーカ302と前側音出力部311との間部分についても装飾部材323の設置スペースとすることができる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
遊技機の一種であるパチンコ機は、遊技機本体に対して着脱可能な遊技盤を備え、遊技盤によって遊技球が流下する遊技領域が形成される。遊技領域には、機種に対応した装飾として、発光体や可動役物が搭載され、遊技者の興味を引いて集客性を向上させるものとされている。また、パチンコ機には、遊技者側から見て遊技盤の前面側に、ガラスや樹脂製の透明板が取り付けられた前扉枠が設けられ、遊技者は、透明板を介して遊技領域を視認し、多数設置されたパチンコ機の中から遊技を行う機種を選定して遊技を実施する。この前扉枠にも、遊技盤の演出に同期して発光する発光体や、ソレノイドやモータによって動作可能な可動役物が搭載され、遊技者の興味を引く工夫がなされている。この前扉枠には、音源としてのスピーカが設けられ、スピーカから出力される音が多数の貫通孔を有する音出力部を通じて遊技機の前面側に出力され、遊技状態に応じた効果音を付加した演出が行われる(例えば特許文献1参照)。
特開2012−217691号公報
しかしながら、遊技機の前面スペースは限られているので、装飾部材の設置スペースを大きく確保しようとすると、音出力部の配置位置や設置数が制限され、音響品質が低下してしまう可能性があるという問題点がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、装飾部材の設置スペースを確保しつつ、音出力部の配置の自由度を高めて音響品質を高めることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、
遊技が行われる遊技領域を視認可能に覆う遊技領域カバー部と、遊技領域カバー部に対して周辺側における一部に設けられて音源から出力される音を出力可能な開口を形成する音出力部と、遊技領域カバー部に対して周辺側において前記音出力部とは別位置に設けられ、装飾部材を配置可能な内部空間を裏側に形成する透明又は半透明な装飾カバー部とが前面側に設けられた遊技機において、
前記音源は、前記音出力部の少なくとも一部に相当する所定の音出力部に対して後側に離間し、該所定の音出力部との間に内部空間を形成する位置に配置され、
前記所定の音出力部と前記装飾カバー部とは、遊技機の前面側において所定の方向に並んで配置され、それらの裏側において連続した内部空間を形成するカバー手段を構成し、
該内部空間には、遊技者から視認可能な所定の装飾部材が前記所定の方向側に移動可能に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、装飾部材の設置スペースを確保しつつ、音出力部の配置の自由度を高めて音響品質を高めることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機の正面図である。 前方から見たパチンコ機の斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 中間ユニットの正面図である。 遊技盤の正面図である。 中間ユニットの背面図である。 裏パックユニットの背面図である。 パチンコ機の背面図である。 、図1のA−A線における前扉枠の断面図であり、(a)は移動装飾部材が中央側に位置した中央配置状態を示し、(b)は移動装飾部材がスピーカの前側に位置した左右離間状態を示し、(c)は左右離間状態に対して左側のスピーカのみが中央側に移動した状態を示している。 (a)は前扉枠におけるスピーカ、移動装飾部材及びLEDの配置を模式的に示した図であり、(b)は移動装飾部材の移動機構を模式的に示した図である。 前扉枠のスピーカ周辺の断面形状を模式的に示した図であり、(a)は中央配置状態に対応し、(b)は左右離間状態に対応している。 第2の実施の形態における前扉枠の上部を示した図であり、(a)は正面図、(b)は前扉枠の上部を下側から視認した状態を示した図である。 第2の実施の形態における移動装飾部材の動作説明図である。 (a)は図13(a)のB−B線における前扉枠の断面図、(b)は図13(a)のC−C線における前扉枠の断面図である。 図13(a)のD−D線における前扉枠の一部構成を示す断面図である。 第3の実施の形態における移動装飾部材の動作説明図である。 変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態として、まずは遊技機の一種であるパチンコ機を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は第1の実施の形態におけるパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を前方から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図、図5は中間ユニット13の正面図である。なお、図3及び図5では便宜上パチンコ機10の遊技領域23a内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図3に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12と、を有する。外枠11は、木製の板材を上辺及び下辺とし、アルミ製の板材を左右の辺とした四辺を固定した枠状に形成される。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより遊技場に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、外枠11又は外枠11と同一の内形を有し、外枠11の遊技機本体12支持構造及び施錠構造を有する部材が遊技場に備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図3に示すように、中間ユニット13と、その中間ユニット13の前方に配置される前扉枠14と、中間ユニット13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち中間ユニット13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
中間ユニット13には、図3に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし、右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能とされている。また、中間ユニット13には、図4に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし、右側を回動先端側(開閉先端側)として後方へ回動可能とされている。
中間ユニット13には、図3に示すように、その回動先端部に施錠機構16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能と、前扉枠14を中間ユニット13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、図1に示すようにパチンコ機10前面にて露出させて設けられた施錠機構16のキーシリンダに対して、解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
中間ユニット13は、図3に示すように、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす枠状の枠ユニット21を主体に構成されている。枠ユニット21には、前面側より遊技盤23が着脱可能に取り付けられる内枠としての機能を有し、この遊技盤23に形成される遊技領域23aが中間ユニット13の前面側に露出可能に取り付けられる。遊技領域23a内の様子は、図3に示すように、前扉枠14の背面側に設けられた窓パネルユニット30を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっている。
前扉枠14は、中間ユニット13の前面側に回動可能に取り付けられている。前扉枠14の回動基端側には、図2に示すように、前扉取付金具57,58が設けられ、この前扉取付金具57,58が中間ユニット13に係合することにより、中間ユニット13に対して前扉枠14が回動可能に支持される。
前扉枠14は、図3に示すように、中間ユニット13と外形がほぼ同一の長方形状に形成されている。前扉枠14には、窓パネルユニット30の外周縁が正面視で露出しないように窓パネルユニット30より小さく開口形成された窓部14aが設けられる(図1参照)。この窓部14aが窓パネルユニット30によって背面側から覆われることで、窓パネルユニット30を取り付けた前扉枠14によって中間ユニット13の前面側のほぼ全域が覆われる。
窓パネルユニット30は、図3に示すように、窓部14aより大きな外形で透明性を有する前後一対の透明ガラス31,32と、これら透明ガラス31,32を一体化する固定枠33とを備えている。固定枠33は、合成樹脂により透明ガラス31,32より一回り大きな環状に形成され、透明ガラス31,32の外周縁が固定枠33に接着されることで窓パネルユニット30は一体化された複層ガラスとされている。
なお、窓パネルユニット30は、透明ガラス31,32によって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネルユニット30を通じて遊技領域23aを視認可能であれば無色透明でなく有色透明に形成されていてもよい。
前扉枠14において窓部14aの周囲には、図1に示すように、発光ダイオード(LED)等の発光手段を内蔵した電飾部24が複数設けられている。これら電飾部24では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、窓部14aの上側の電飾部24には、払出球が不足する等の所定のエラー時に点灯するLEDと、賞球払出中に点灯するLEDとが内蔵されている。また、窓部14aの右上側及び左上側には、遊技状態に応じた効果音等が出力される音出力部311〜313が、左右のそれぞれにおいて複数個所に設けられている。この前扉枠14における窓部14aの上側部分の構成については、図10以降を参照して後述する。
前扉枠14における窓部14aの下方には、図2に示すように、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28には上方に開口した上皿28aが設けられており、下側膨出部29には同じく上方に開口した下皿29aが設けられている。上皿28aは、払出装置224より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構110側へ導く機能を有している。また、下皿29aは、上皿28a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。なお、上皿28aと下皿29aとに分けて複数箇所に遊技球を貯留する部位を設ける必要はなく、下皿29aを廃止して上皿28aのみとした1つの貯留部のみを有する構成としても良い。
上側膨出部28における上皿28a(遊技球の貯留領域)の手前側には、遊技者らにより手動操作される操作スイッチ40が設けられている。操作スイッチ40は、図柄表示装置94の表示画面94a等にて遊技者の操作に対応した演出が行われる場合に使用される操作装置である。この操作スイッチ40は、上皿28a以外に下皿29a周辺等の別の部位に設けられても良いし、複数箇所に設けられても良く、また、操作方法として押しボタン式のスイッチであっても良く、タッチセンサ、非接触式のセンサ等の別の操作方法によって情報入力可能な構成としても良い。
前扉枠14における下側膨出部29の右側には、図2に示すように、手前側へ突出するようにして発射操作装置45が設けられている。発射操作装置45は、遊技領域23aに遊技球を発射すべく操作される装置であり、図2に示すように、操作ベース46に対して、環状の操作ハンドル47が回転可能に軸支されてなり、遊技球の発射操作に際して操作ハンドル47が遊技者により回転操作されるものである。この場合、操作ハンドル47の回転操作量は、操作ベース46に内蔵された操作量検出手段としての可変抵抗器により検出される。また、発射操作装置45には、操作ハンドル47を遊技者が触れていることを検知するためのタッチセンサが操作ベース46に内蔵されるとともに、操作ハンドル47を回転操作した状態において遊技球の発射を停止させるために操作される停止操作レバー48が設けられている。
前扉枠14の背面側には、図3に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿28aに通じる前扉側上皿通路部51と、下皿29aに通じる前扉側下皿通路部52と、ファール球通路部55を有している。通路形成ユニット50の上側隅部には後方に突出し上方に開放された払出球受口部53が形成されており、当該受口部53が仕切壁54によって左右に仕切られることで前扉側上皿通路部51の通路入口と前扉側下皿通路部52の通路入口とがそれぞれ形成されている。
ファール球通路部55は、遊技球発射機構110から発射された遊技球のうち遊技領域23aまで至らなかった遊技球をファール球として下皿29aに排出する通路を形成する部位である。ファール球通路部55には、図3に示すように、上方に開放されたファール球受口部56が設けられる。このファール球受口部56よりファール球が受け入れられ、前扉側下皿通路部52にファール球が案内されることにより、ファール球通路部55に入った遊技球は下皿29aに排出される。なお、ファール球通路部55は、下皿29aでなく、上皿28aに接続され、ファール球が上皿28aに排出される構成としても良い。
遊技球発射機構110は、図3に示すように、前扉枠14を開放した場合に前面側に露出される部品であり、中間ユニット13の前面側右下部分に設けられている。この遊技球発射機構110は、図5に示すように、発射装置として設けられた電磁式の発射用ソレノイド111と、発射レール112と、球送り装置113とを備えている。球送り装置113は、上皿28aに貯留された遊技球を発射レール112上に1個ずつ供給する。この場合、この供給される遊技球は発射用ソレノイド111において打出し部として設けられたプランジャ114の突出経路上に配置される。そして、発射用ソレノイド111への電気的な信号の入力により、プランジャ114が発射レール112上の遊技球に向けて移動し、当該遊技球は遊技領域23aに向けて打出される。なお、遊技球発射機構110の電動アクチュエータは、発射用ソレノイド111に限定されることはなく、発射モータなどを用いてもよい。
中間ユニット13の左側であって発射レール112の左方には、図3に示すように、通路形成部材121が配設されている。枠ユニット21には、通路形成部材121が設けられる部位を前後方向に貫通する貫通孔が設けられ、この貫通孔を前面側から覆うようにして通路形成部材121は、枠ユニット21にネジ止めされている。
通路形成部材121は、図5に示すように、本体側上皿通路部122と本体側下皿通路部123とを有している。前扉枠14が閉鎖状態とされた場合には、通路形成部材121の下側部分に前扉枠14に設けられる通路形成ユニット50の払出球受口部53(図3参照)が入り込む。そして、本体側上皿通路部122の下方には前扉側上皿通路部51が配置され、本体側下皿通路部123の下方には前扉側下皿通路部52が配置される。
通路形成部材121の下側部分には、図5に示すように、本体側上皿通路部122及び本体側下皿通路部123からの遊技球の流出を規制するシャッタ124が設けられている。シャッタ124は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能に設けられる。また、枠ユニット21には、シャッタ124を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられ、前扉枠14を中間ユニット13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ124が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路部122又は本体側下皿通路部123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた払出球受口部53の外周部分により上記付勢力に抗してシャッタ124が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路部122及び前扉側上皿通路部51が連通し、本体側下皿通路部123及び前扉側下皿通路部52が連通して、遊技球の流下が許容される。
次に、遊技領域23aを形成する遊技盤23の構成を、図6に基づいて説明する。図6は遊技盤23の正面図である。
遊技盤23は、木製の合板で形成した板材と同板材の前側の板面を覆うシート材とを有する遊技板23bを備えており、その全面が枠ユニット21の前面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤23の前面には、遊技球が流下する遊技領域23aが形成されている。上記したように遊技領域23aは透明ガラス31,32によって前面側が覆われているため、後側の透明ガラス32によって遊技領域23aの前面側が区画される。また、遊技領域23aの背面側は遊技板23bの前面によって区画される。なお、遊技板23bを構成する板材は、合板に限らず一枚板で形成しても良いし、木製に限らず例えば透明な合成樹脂製の板材または成形品で形成しても良い。
遊技領域23aは、正面視において遊技盤23の全域に渡る上下及び左右方向の寸法に設定され、右下部分のみが右下側に突出した略円形状に形成されている。遊技領域23aは、その外周が誘導レール100及び区画部材107により区画されている。誘導レール100は、遊技盤23の左側全域に及ぶ大きさの円弧状の内レール101と外レール102とからなり、これら内レール101と外レール102とにより遊技領域23aの左側に円弧状の誘導通路103を形成する。
誘導通路103の下側端部には、誘導通路103の入口部104が形成され、この入口部104と発射レール112とは離間して設けられる(図5参照)。誘導通路103の上側端部には、誘導通路103の出口部105が形成され、その出口部105の右上側には遊技領域23aに到達した遊技球の誘導通路103内への戻りを防止する戻り防止部材106が取り付けられている。
発射操作装置45(図1参照)の操作ハンドル47が遊技者により手動操作された場合、中間ユニット13の右下部分に設けられた遊技球発射機構110(図5参照)から発射された遊技球は、誘導通路103を経由し、誘導通路103の出口部105において戻り防止部材106により閉鎖された遊技領域23aの入口を押し広げて遊技領域23a内に進入する。遊技球の発射力が弱すぎる場合には、遊技球が遊技領域23aまで至らず誘導通路103内で落下し始め、誘導通路103の入口部104と発射レール112との間に落下する。前扉枠14の閉鎖状態においては、この入口部104と発射レール112との間にファール球受口部56が配置され、遊技領域23aまで至らなかった遊技球はファール球通路部55を経由して下皿29aへ排出される。
区画部材107は、遊技領域23aの右側を区画するものであり、合成樹脂を成形して縦長に形成され、遊技板23bの前面にネジ止めされている。この区画部材107は、外レール102の上側における右側端部を起点とし、内レール101の下側における右側端部より下側まで延在している。
なお、区画部材107の上端部には、機種名が印字された証紙107aが貼り付けられ、区画部材107の下端部には、メーカー名や製造番号などが印字された証紙107bを貼り付けた台座部品が固定されている。これら証紙107a,107bは、透明ガラス31,32を介してパチンコ機10前方から視認可能な位置に配置される。
遊技板23bには、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口81、可変入賞装置82、上作動口83a、下作動口83b、スルーゲート84、可変表示ユニット85、主表示装置96等が設けられている。
一般入賞口81、可変入賞装置82、上作動口83a及び下作動口83bへの入球が発生すると、それが遊技盤23の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上作動口83aへの入球が発生した場合及び下作動口83bへの入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口81への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、可変入賞装置82への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口83aに係る賞球個数よりも下作動口83bに係る賞球個数が多いといったように、両作動口83a,83bの賞球個数が相違していてもよい。また、可変入賞装置82に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成に限定されることはなく、例えば一般入賞口81に係る賞球個数と同一の構成としても良く、少ない構成としても良い。
遊技領域23aの中央部には、可変表示ユニット85が設けられ、可変表示ユニット85の構成部品として、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置94が遊技板23bの背面側に設けられ、正面視で図柄表示装置94の表示画面94aを囲むように設けられるセンターフレーム95が遊技板23bの前面側より取り付けられている。図柄表示装置94の前面側であってセンターフレーム95の後側には、ポリカーボネート等の透明な合成樹脂材料により形成された透明保護板が設けられ、図柄表示装置94の表示画面94aは、その透明保護板を介して前面側から視認可能とされている。
遊技領域23aは、その中央部にセンターフレーム95が設けられることで、センターフレーム95の左右両側に位置する左側領域PE1と右側領域PE2とに区画され、遊技領域23aに発射された遊技球は、左側領域PE1または右側領域PE2のいずれか一方を流下することとなる。左側領域PE1及び右側領域PE2の下側には、両領域から流下した遊技球が合流して流下する下側領域PE3が遊技領域23aの一部として設けられている。
遊技領域23aへ遊技球が到達する回動量に操作ハンドル47が操作されると、左側領域PE1または右側領域PE2のいずれか一方を遊技球が流下する。操作ハンドル47の操作量が少なく、センターフレーム95の一番上側の部位を超えない発射力となる回動操作量で遊技球が発射されると、遊技球は遊技領域23aの入口に近い左側領域PE1を流下する。その操作量より操作ハンドル47の操作量が多く、センターフレーム95の一番上側の部位を確実に超える発射力となる回動操作量で遊技球が発射されると、遊技球は右側領域PE2を流下する。それらの間部分に相当する回動操作量の場合には、遊技球は、左側領域PE1と右側領域PE2との両方に分散して流下する。遊技者は、操作ハンドル47の回動操作量を調整することで、左側領域PE1と右側領域PE2とのいずれの領域を遊技球が流下するかを選択して遊技を行うことができる。
遊技盤23の最下部には、アウト口86が設けられ、左側領域PE1または右側領域PE2を流下して最終的に各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口86を通って遊技領域23aから排出される。遊技領域23aには、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘87が植設され、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域23aから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域23aから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口86への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、上作動口83a、下作動口83b又はスルーゲート84への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口83a及び下作動口83bは共に上向きに開放されている。また、上作動口83aが上方となるようにして両作動口83a,83bは鉛直方向に並んでいる。下作動口83bには、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物83cが設けられている。
上作動口83a及び下作動口83bは、遊技領域23aの下側領域PE3に設けられている。上作動口83aは、センターフレーム95の下部に設けられて遊技球が上面を転動するステージの直下に配置され、センターフレーム95で形成された誘導通路(図示略)を介してステージ上に誘導され、誘導通路を経由しない遊技球より上作動口83aへ入賞しやすい構成とされている。この誘導通路の入口は、センターフレーム95において左側領域PE1に面する左側部分に設けられ、また、ステージの下側から飛び込む遊技球として、左側領域PE1からの方がステージに飛び込み易い釘87の配置とされている。すなわち、左側領域PE1を遊技球が流下した場合の方が、右側領域PE2を遊技球が流下する場合に比べて上作動口83aへの入賞が発生しやすい設定とされている。
電動役物83cは遊技板23bの背面側に搭載された電動役物駆動部に連結されており、当該電動役物駆動部により駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物83cの閉鎖状態では遊技球が下作動口83bに入賞できず、電動役物83cが開放状態となることで下作動口83bへの入賞が可能となる。電動役物83cは、下側領域PE3で左右両側に開放可能とされ、左側領域PE1を流下した遊技球及び右側領域PE2を流下した遊技球のいずれも入賞可能とされている。
スルーゲート84は、右側領域PE2に設けられ、遊技領域23aの入口から遠い側へ届く一定以上の強い発射力で発射された遊技球が入球可能に構成されている。スルーゲート84の下側には、可変入賞装置82が設けられ、可変入賞装置82も右側領域PE2に設けられている。
可変入賞装置82は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり当選といった開閉実行モード(特別遊技状態)への移行当選となった際に、遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置82の開放態様として具体的には、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置82が繰り返し開放される。
スルーゲート84及び可変入賞装置82は、遊技領域23aの右側領域PE2に設けられ、右側領域PE2を遊技球が流下するように一定以上に強い発射力で遊技球が発射された場合にスルーゲート84及び可変入賞装置82に遊技球が入賞する。スルーゲート84に遊技球を入球させた場合に電動役物83cが遊技者にとって有利な開放状態とされ易い遊技状態(いわゆる時短遊技状態)や、可変入賞装置82が開閉実行モードとされる特別遊技状態等、遊技領域23aの右側領域PE2に遊技球を流下させた場合に遊技者にとって有利となる遊技状態においては、遊技者は、右側領域PE2を数多く遊技球が流下するように操作ハンドル47を操作する。これに対し、上作動口83aに遊技球を多く入賞させて内部抽選の当選を期待する通常の遊技状態においては、遊技者は、左側領域PE1を数多く遊技球が流下するように操作ハンドル47を操作して遊技を実行することとなる。
遊技者にとって有利となる回動操作量は図柄表示装置94や音出力部311〜313から出力される音声によって遊技者に報知され、遊技状態が切り替わるときに、例えば、「右打ちをしてください。」または、「左打ちをしてください。」と遊技者に表示または音声によって報知し、或いは、遊技者によって不利となる側に遊技球が発射されていることが、スルーゲート84の通過や一般入賞口81の入賞によって遊技機が認識した場合に、上記した報知が実行されて遊技者に有利となる操作ハンドル47の回動操作量が遊技者に示唆される。
図柄表示装置94は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、表示制御装置142により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置94は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置94では、上作動口83a又は下作動口83bへの入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。図柄表示装置94における変動表示は、正面視で視認可能な視認可能領域において行われ、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、開閉実行モードが発生することとなる。この図柄表示装置94における変動表示は、主表示装置96のメイン表示部において行われる変動表示に合わせて行われる。
可変表示ユニット85に対して右上側には、遊技の状態を表示する主表示装置96が設けられる。主表示装置96は、複数の発光部が並んで配列されてなる表示器によって構成され、区画部材107の上端部に設けられ、その前面側には、例えば、左上側からメイン表示部、役物用表示部、状態表示部、保留表示部、補助表示部等が順に設けられる。
メイン表示部では、上作動口83a又は下作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口83a又は下作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口83aへの入賞と下作動口83bへの入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口83a又は下作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部にて明示される。そして、上作動口83a又は下作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、主表示装置96のメイン表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、メイン表示部及び図柄表示装置94にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
役物用表示部では、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート84への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口83bに設けられた電動役物83cが所定の態様で開放状態となる。
補助表示部は、メイン表示部と同一の態様とされた発光部が設けられ、本実施例におけるパチンコ機10においては、消灯されたままとされている。この補助表示部は、本実施例におけるパチンコ機10とは別の他機種において上作動口83aへの入賞に対する内部抽選と下作動口83bへの入賞に対する内部抽選とが区別される場合に点灯するものであり、メイン表示部を複数必要とする機種において使用される。なお、パチンコ機10において、上下の作動口83a,83bに対する内部抽選を抽選確率等が異なる別々の条件で実施する処理を主表示装置96によって実行する構成とし、各抽選結果をメイン表示部と補助表示部とによって別々に表示しても良い。
状態表示部は、メイン表示部にて所定の停止結果が表示されることで遊技状態が開閉実行モードへ移行し、その所定の停止結果の表示後における遊技回が所定回数に到達する等して遊技状態が開閉実行モード前の通常状態に移行する場合に、その遊技状態の変化が表示によって明示される。また、状態表示部では、開閉実行モードの移行当選となった場合に可変入賞装置82の開放態様として複数種類のラウンド数が設定されている機種において移行当選となったラウンド数が表示によって明示される。
保留表示部は、遊技球が上作動口83a又は下作動口83bに入賞した個数及び遊技球がスルーゲート84を通過した回数のうち未だ遊技が実行されていない保留状態の遊技回数を表示によってそれぞれ明示する。遊技球が上作動口83a又は下作動口83bに入賞した個数及び遊技球がスルーゲート84を通過した回数はそれぞれ最大4個まで保留され、保留表示部によって各保留数がそれぞれ表示される。保留表示部の保留数に対応した情報は、図柄表示装置94の表示画面にも表示され、保留数が数字又はキャラクタの個数などにより表示される。
なお、メイン表示部、役物用表示部、補助表示部、状態表示部及び保留表示部は、複数の発光部が所定の態様で配列されてなる表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、いずれか一方または両方の表示部を液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、セグメント表示器又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成してもよい。また、メイン表示部及び役物用表示部にて変動表示される態様として、絵柄としての複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成としても良い。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について、図4に加え、図7から図9を参照しながら説明する。図7は中間ユニット13の背面図、図8は裏パックユニット15の背面図、図9はパチンコ機10の背面図である。
中間ユニット13には、図7に示すように、枠ユニット21によって開口形成される前後に貫通した遊技盤収容部21aが設けられ、この遊技盤収容部21aを通じて中間ユニット13の背面側には遊技盤23の背面側に搭載される各種部品が露出されている。
中間ユニット13の背面側には、図4に示すように、合成樹脂により形成された箱状の盤裏カバー141が設けられている。盤裏カバー141は、遊技盤23の背面のほぼ全域にわたって設けられ、遊技盤23の背面側に設けられる各種部品を遊技球や搬送時において保護すると共に、遊技球の入賞を検知する検知センサ等を狙った不正を防止する機能を有している。
中間ユニット13の背面側中央部には、図4に示すように、表示制御装置142と音声発光制御装置143とが前後に並んで設けられ、その下側には、遊技の主たる制御を司る主制御装置160が設けられている。表示制御装置142は、図柄表示装置94の表示制御を司るものであり、音声発光制御装置143は、主制御装置160からの指示に従って音声やLED、ランプ等の表示制御及び表示制御装置142の制御を司るものである。
枠ユニット21の背面における回動基端側(図7の右側)には、上下に離間して支持金具132が設けられ、各支持金具132の上端部に形成される軸受け部133によって中間ユニット13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられる。また、枠ユニット21の背面には、裏パックユニット15を中間ユニット13に固定するための固定レバー134が回動先端側(図7の左側)に複数設けられている。
次に、裏パックユニット15について説明する。裏パックユニット15は、図8に示すように、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック201と、払出ユニット202と、外部端子板203とを備えている。
裏パック201は、図8に示すように、裏パック201の周縁部を構成する裏ベース部211と、裏ベース部211から後方へ張り出すようにして形成された保護カバー部212とを有している。保護カバー部212は、左右側面と上面の全部が閉鎖され、背面下部から下面につながる一部分が開放された形状をなし、保護カバー部212の下側部分に前後方向に貫通した開口部212aが形成されている。
外部端子板203は、図8に示すように、後方から見た裏パックユニット15の右上側端部に設けられている。外部端子板203は、パチンコ機10の状態を遊技場の管理コンピュータに認識させるために、所定の信号出力を行うための基板である。外部端子板203には、出力端子として、開閉実行モード中に信号出力するための出力端子、下作動口83bの電動役物83cが高頻度で開放状態となる電役開放状態中に信号出力するための出力端子、払出ユニット202において遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、外枠11に対する中間ユニット13の開放時に信号出力するための出力端子、中間ユニット13に対する前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子などが設けられている。
裏パックユニット15における背面視右側端部には、図8に示すように、上下一対の掛止ピン204が取り付けられている。この掛止ピン204を中間ユニット13側の軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が掛止ピン204を中心にして中間ユニット13に対して回動可能に支持される。裏ベース部211における掛止ピン204が配置されていない反対側の端部には、中間ユニット13に設けられた固定レバー134が挿通される挿通部211aが上下に形成されている。固定レバー134が挿通部211aに挿通されて90度回転させた状態にすることで、固定レバー134の一部が裏ベース部211に後方から当接し、中間ユニット13に裏パックユニット15が固定される。
裏パックユニット15は、上記したとおり、中間ユニット13の背面に対して回動可能に軸支されている。裏パックユニット15を中間ユニット13に対して背面側から重ね合わせた状態では、図9に示すように、主制御装置160の大半は開口部212aを介して背面側に露出し、主制御装置160の一部は保護カバー部212により覆われている。主制御装置160の一部には他の制御装置と電気的に接続するためのコネクタ及び配線が設けられ、この配線に関する部位を含む主制御装置160の一部が保護カバー部212に覆われることで、主制御装置160の視認性を高めつつ、不正行為の抑制及び遊技球の衝突による破損防止等を実現している。主制御装置160の上側に配置される音声発光制御装置143等は、保護カバー部212により全体が覆われている。
裏パックユニット15は、図8に示すように、保護カバー部212を迂回するようにして裏ベース部211に取り付けられている払出ユニット202を備えている。払出ユニット202は、裏パック201の最上部に設けられて遊技球を貯留可能に上方に開口したタンク221と、タンク221内の遊技球を下流側に向けて案内可能に緩やかに傾斜するタンクレール222と、タンクレール222の下流側にて上下方向に遊技球を案内するケースレール223と、ケースレール223の最下流部に設けられる払出装置224とを有し、これらが連結することでタンク221に補給された遊技球を必要数分だけ払出装置224の下流側に払い出し可能とされている。払出装置224によって払い出された遊技球は、払出装置224の下流側に設けられた裏側通路部225に供給される(図4参照)。
裏側通路部225には、払出装置224より払い出された遊技球を上皿28a、下皿29a又は排出通路の何れかに振り分けるための3つの通路が形成されている。これら通路のうち、裏パック201の中央側に位置する通路が上記した本体側上皿通路部122及び前扉側上皿通路部51を介して上皿28aに通じ、その外側の通路が本体側下皿通路部123及び前扉側下皿通路部52を介して下皿29aに通じ、更に外側の通路が排出通路とされている。払出装置224によって払い出された遊技球は、上皿28aの通路に優先して案内され、その通路が遊技球で満たされると、その通路から分岐した下皿29aに通じる通路に遊技球が案内される。排出通路は、ケースレール223に対して排出操作を行うことにより、タンク221からケースレール223の途中までの間に貯留された遊技球が払出装置224を経由せずに裏パックユニット15の下端に設けられる排出口から排出される。
裏ベース部211の背面側下端部には、図8に示すように、各種制御装置等で要する所定の電力を生成して出力する電源装置241と、払出制御装置242とが前後に重ねて取り付けられている。電源装置241は、裏ベース部211の横幅全域にわたって設けられている。裏ベース部211の背面視右下側端部には、電源スイッチ247が設けられている。パチンコ機10へは電圧変換器を介して例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ247の切換操作によりパチンコ機10の電源がON又はOFFとされる。
払出制御装置242は、払出ユニット202を通じた遊技球の払い出しを制御するための装置である。払出制御装置242は、基板を収容するために設けられた透明性を有する基板ボックス243に払出制御基板を収容して構成されており、その開放に際しては痕跡を残す痕跡手段として開放封印部244が設けられている。開放封印部244は解除操作を一度行うと再結合を不可とするものであり、結果的に払出制御装置242の基板ボックス243は一度開放操作を行うと、再度封印状態とすることが不可となっている。
裏ベース部211の前面側すなわち中間ユニット13側の下部には、図4に示すように、上方に開口した横長の球入口213と、側方に開口した球入口214とを上流側端部とする発射球排出通路が設けられている。遊技領域23aを流下しいずれかの開口を介して遊技盤23の背面へと導かれた遊技球は、2つの球入口213,214のいずれかを経由して発射球排出通路内へ進入する。発射球排出通路の出口部分は裏パックユニット15の下端面に遊技球1個分の幅で開口して形成され、遊技領域23a内に発射された遊技球は全て発射球排出通路を経由して遊技場の島設備に排出される。発射球排出通路の途中には、遊技球を検知する検知センサが設けられ、遊技領域23a内に発射された遊技球数に対応した信号が外部端子板203を介して出力される。
<音出力部311〜313に関する構成>
次に、パチンコ機10の前面上側部分に設けられる音出力部311〜313と、その間部分に設けられる上側の電飾部24の構成について、以下に詳細に説明する。以下の説明においては、図1及び図2を参照すると共に、図10以降を参照して説明する。図10は、図1のA−A線における前扉枠14の断面図であり、図10(a)は左右の移動装飾部材323が左右方向における中央側に近接した中央配置状態を示し、図10(b)は左右の移動装飾部材323が離間してスピーカ302の前側に位置した左右離間状態を示し、図10(c)は左右離間状態に対して左側のスピーカ302のみが中央側に移動した状態を示している。なお、図10においては、理解の容易のために、前扉枠14の断面形状を模式的に示している。また、図10以降の図面においては、基本的に、スピーカ302から出力された音を円弧状の曲線と矢印で示し、スピーカ302から直接出力された音(直接音)の進行方向を実線の矢印で示し、カバー部材322の内面等により反射した音(反射音)の進行方向を点線の矢印で示している。
パチンコ機10は、図1及び図2に示すように、前扉枠14と、前扉枠14の中央部分に開口する窓部14aの後側に設けられる窓パネルユニット30とによって前面の大部分が形成されている。パチンコ機10の前面には、窓部14aにより囲われた遊技領域カバー部301と、遊技領域カバー部301の左右及び上側に設けられる電飾部24と、遊技領域カバー部301に対して上側であって左右方向に離間して配置される音出力部311〜313が設けられている。遊技領域カバー部301は、パチンコ機10の前面において窓部14aに囲われた部位に相当し、窓パネルユニット30を構成する透明ガラス31,32を通じて遊技領域23aを視認可能とする部位である。
前扉枠14は、図10(a)に示すように、前後に厚みを有した板状で前扉枠14の外形と略同一の大きさに形成された合成樹脂製の前扉ベース321を主体に構成され、前扉ベース321の前側に各電飾部24や上側膨出部28及び下側膨出部29等が別々に取り付けられて前扉枠14が構成されている。この前扉枠14の上部における前面側には、裏側に内部空間Rを形成するカバー部材322が取り付けられている。カバー部材322と前扉ベース321との間には、移動可能に設けられた2つの移動装飾部材323と、位置が固定して設けられた固定装飾部材324と、音源としてのスピーカ302と、固定装飾部材324を発光させるための発光基板325が取り付けられている。これら装飾部材323,324及びスピーカ302はカバー部材322とネジにより一体化され、発光基板325は別部品として、前扉ベースに取り付けられている。
カバー部材322は、図1及び図2に示すように、パチンコ機10の前面上部を形成する部材であり、横長で無色透明な合成樹脂により形成されて後側を視認可能に構成されている。このカバー部材322は、前扉ベース321において左右方向に連続する上側端縁に対して前側に突出し、上下方向に厚みを有する上面部322Aと、その上面部322Aの前側部分から下方に折れ曲がって連続する前面部322Bと、前面部322Bに対して遊技領域カバー部301の上側の縁部分に相当する高さ位置付近より後側に連続して窓部14aの開口を形成する開口側部322Cとを有し、パチンコ機10の前側に膨出した形状とされている。カバー部材322の前面部322Bは、パチンコ機10の前面上部を装飾するように前後方向に起伏した表面形状とされている。
カバー部材322の前面部322Bには、スピーカ302からの効果音等が出力される音出力部311〜313が左右両側に離間して複数設けられると共に、それら音出力部311〜313の間部分には、貫通孔が設けられずに略一定の厚みで形成された装飾カバー部314が設けられている。装飾カバー部314と音出力部311〜313とは左右方向に並んで設けられ、前扉枠14の前面部分として装飾カバー部314と音出力部311〜313とがカバー部材322(前面部322B)によって一体的に形成されている。装飾カバー部314の後側には、移動装飾部材323と固定装飾部材324とが設けられており、カバー部材322の装飾カバー部314を通じて各装飾部材323,324が視認可能とされている。
なお、カバー部材322は、無色透明に限らず、有色透明な合成樹脂により形成されても良いし、表面又は裏面のいずれか又は両方に細かい起伏が設けられて後側に位置する装飾部材が、かすんだ状態で視認可能としても良い。また、カバー部材322は、必ずしも1つの部品で一体的に形成する必要はなく、透明な合成樹脂部材により装飾カバー部314に相当する部位を形成し、有色の合成樹脂により音出力部311〜313を形成しても良い。また、金属板に対してプレス加工を施して多数の貫通孔を設けた金属製の別部材によって音出力部311〜313を形成し、装飾カバー部を形成する合成樹脂部材に金属製部材を取り付けて音出力部311〜313を形成しても良い。
左右のそれぞれに設けられる音出力部311〜313には、スピーカ302の前側に位置する前側音出力部311と、前側音出力部311の下側端縁より後側に連続する外面により形成された斜め下向きの遊技領域側音出力部312と、前側音出力部311に対してパチンコ機10の左右方向における外側に位置し、パチンコ機10の左右両側を向いた外面により形成された外方側音出力部313とが設けられている。
前側音出力部311は、前向きの外面で前後方向に厚みを有する板状に形成され、この板状部分に対して前後方向に貫通する貫通孔が多数形成されて構成されている。前側音出力部311は、装飾カバー部314に対して左右両側に設けられている。前側音出力部311に対して後側には、前後方向において重なる位置に音源としてのスピーカ302が左右それぞれに1つずつ設けられている。これらスピーカ302は、音を出力するための振動板を前向きにした状態にして前扉枠14に前向きに取り付けられ、スピーカ302から出力された音は、左右の前側音出力部311を通じてパチンコ機10の前面より前方側へ出力可能とされている。スピーカ302は、フルレンジのスピーカ、又は中高音を発するスピーカにより構成されている。なお、低音を発するウーファーや、高音を発するツイーター等、スピーカ302とは異なる音域に対応した音を出力する音源をパチンコ機10の下側部分等、別の部位に設けても良い。
遊技領域側音出力部312は、カバー部材322の開口側部322Cに設けられ、斜め前側を向く外面に対して一定の厚みを有する板状に形成され、外面の向く斜め方向に貫通する貫通孔が複数形成されて構成されている。外方側音出力部313は、左右の前側音出力部311に対して左右両側にカバー部材322が連続した端側に位置し、パチンコ機10の横幅方向の端部において僅かに外側に傾斜した後側に連続する壁部により左右の両外側を向いた外面形状とされ、この外面の向く略左右方向に貫通する貫通孔が複数形成されて構成されている。
外方側音出力部313は、図1及び図10(a)に示すように、左右の前側音出力部311を内側に位置するようにして左右方向に離間して設けられている。カバー部材322における前側音出力部311と外方側音出力部313との間部分には、前側に突出したカバー前側突部322Dが設けられ、内部空間Rにおいて前側に膨出した空間が前側音出力部311と外方側音出力部313とに対して左右方向における間部分に形成される。カバー前側突部322Dが前側音出力部311に対して前側に位置している分、外方側音出力部313を形成可能な領域がカバー前側突部322Dにより前側に拡張されている。外方側音出力部313の前側部分は、前側音出力部311の裏面より前側に設けられ、前側音出力部311の裏面側より外方側音出力部313側に進行した音は、カバー前側突部322Dにおいて前側に広がって進行し、外方側音出力部313を通じて出力され易い一方、前側音出力部311側には戻り難い設定とされている。
スピーカ302は、図10(a)に示すように、左右の前側音出力部311の裏面に対して後側に離間した位置に配置され、スピーカ302と前側音出力部311との間に形成される前後の隙間によって内部空間Rが形成されている。この内部空間Rは、カバー部材322によって前面側及び上下左右の周辺が囲われ、後側がスピーカ302と固定装飾部材324とによって囲われることで区画された空間とされている。このため、左右のスピーカ302と前側音出力部311との間の内部空間Rは、左右方向における中央側及び外側に連続し、互いに連通して接続されている。すなわち、左右に設けられるスピーカ302の前側部分は、カバー部材322によって1つの内部空間Rとして連続し、前側音出力部311の裏側に対して装飾カバー部314の裏側に連続した内部空間Rがカバー部材322によって形成されている。なお、スピーカ302は、必ずしも前扉枠14に設けられる必要はなく、前扉枠14の前扉ベース321に対して、スピーカ302が配置される高さ位置に前後方向に貫通する貫通孔を設け、貫通孔の後側に位置する中間ユニット13又は遊技盤23にスピーカ302を取り付ける構成としても良い。
カバー部材322の内面側には、図10(a)に示すように、装飾カバー部314の左右方向における中央裏面側にて移動装飾部材323の前面に近接する位置まで後側に突出して形成された区画部材326が設けられている。区画部材326は、透明な合成樹脂により形成され、移動装飾部材323が中央側に位置した状態においてカバー部材322の内面側に形成される内部空間Rを左右に区画する部位である。
区画部材326は、前面側が開口した箱状の部材であり、左右に離間した板状の壁部が前後方向に延び、それら壁部の後側が前後に厚みを有する板状部分で塞がれた形状とされている。この区画部材326の後側面は、固定装飾部材324の前面に対して移動装飾部材323の前後の厚み分の隙間を隔てて前側に位置している。この区画部材326により、カバー部材322により形成される内部空間Rは、左右別々の空間に区画可能とされ、左右に設けられる一方のスピーカ302から出力された音が内部空間Rを通じて反対側のスピーカ302側に進行することを抑制する。これにより、左右それぞれのスピーカ302から出力された音は、反対側から出力され難く、左右それぞれにおいて独立した音を出力した場合のステレオ効果を生じ易くすることができる。
区画部材326は、内部空間Rの一部に相当する左右方向における中央部付近に設けられており、移動装飾部材323が左右に一定の距離以上に離間した場合には、内部空間Rが左右に連通した状態となる。このため、移動装飾部材323の位置の制御により内部空間Rの左右の区画状態を切り替えて、音の出力される態様を変化させることが可能とされている。この区画部材326は必ずしも設ける必要はなく、省略しても良い。区画部材326を省略した場合には、内部空間Rにおける音の減衰が少なくなり、限られた容量の音源によって大きな効果音を出力することができる。
ここで、移動装飾部材323と固定装飾部材324に関する構成について、図10に加えて、図11及び図12を参照して説明する。図11(a)は、前扉枠14におけるスピーカ302、移動装飾部材323及びLED327の配置を模式的に示した図であり、図11(b)は移動装飾部材323の移動機構を模式的に示した図である。図12は、前扉枠14のスピーカ302周辺の断面形状を模式的に示した図であり、図12(a)は中央配置状態に対応し、図12(b)は左右離間状態に対応している。なお、図11においては、カバー部材322により形成される内部空間R及び音出力部311〜313の外形線を一点鎖線で示し、図11(b)においては、遊技領域側音出力部312を通じて出力される音を矢印で示し、図12においては、窓パネルユニット30を併せて図示している。
固定装飾部材324は、装飾カバー部314を通じて視認可能となるカバー部材322の内部空間Rの背景部分を形成する部材である。固定装飾部材324は、前後に厚みを有する板状に形成された半透明な合成樹脂製部材であり、その前面には、印刷等により着色された装飾模様(例えば、稲妻を模した折れ線状の装飾模様)が付されている。固定装飾部材324の後側には、図11(a)に示すように、多数のLED327が点在して配置され、これら多数のLED327が搭載された発光基板325が固定装飾部材324の後側に重なるように配置されて前扉ベース321に固定されている。これら多数のLED327の発光により固定装飾部材324の前面が発光し、カバー部材322の装飾カバー部314を視認した遊技者には、固定装飾部材324の前面を背景部分として内部空間Rに形成される装飾が視認可能とされる。また、固定装飾部材324の前面は、スピーカ302の前面より前側にて左右方向に連続して設けられ、スピーカ302から前側に出力された音が、スピーカ302の前面より後側に進行しない設定とされている。
移動装飾部材323は、内部空間Rを利用して固定装飾部材324の前側にて動作可能に設けられた装飾用の部材であり、略正方形状をなす合成樹脂製の部材である。移動装飾部材323は、前後方向に厚みを有する前壁部323Aと、前壁部323Aに対して上側及び左右の縁部分より後側に突出した周壁部323Bとを有し、裏面側において下側と後側とが開口した内面323Cを形成する箱状に形成されている。移動装飾部材323の後側及び下側は、必ずしも完全に開口した形状とする必要はなく、スピーカ302から出力された音が遊技領域側音出力部312側に通過可能であれば、多数の貫通孔が設けられた板状の壁部により塞がれた形状としても良い。
移動装飾部材323の前壁部323Aの大きさは、スピーカ302の前面(詳しくは、スピーカ302の振動板が設けられる部分)と略同一の大きさに設定され、移動装飾部材323の移動可能範囲において、図11(b)に示すように、スピーカ302の前面のほぼ全体を覆う状態に配置可能とされている。なお、移動装飾部材323は、スピーカ302の前面より大きく形成されてスピーカ302の前面全体を完全に覆うことが可能な設定としても良いし、逆に、スピーカ302の前面より小さく形成されても良い。
移動装飾部材323に対しては、移動装飾部材323を左右方向に移動させるための移動機構328が設けられている。移動機構328は、移動装飾部材323を移動可能に支持する支持レール341及びスライダ342と、移動装飾部材323に駆動力を付与するベルト343と、ベルト343を支持するローラ344と、ベルト343に回動力を付与するモータ345とを備えている。
移動装飾部材323の上部には、図12(b)に示すように、上方に突出した先端側部分が後側に折れ曲がって更に後方に連続した形状をした支持部323Dが設けられ、支持部323Dの後側端部が支持レール341に支持されている。支持レール341は、図12(b)に示すように、上面に対して前後に離間した壁部分が下側に突出し、その壁部の下側部分の内幅が下側ほど狭められた断面形状に形成され、図11(b)に示すように、カバー部材322により形成される内部空間Rの中央上部から左右両側に連続するレール形状とされている。この支持レール341の内側部分に左右方向にスライド移動可能なスライダ342が挿入され、このスライダ342の下側に移動装飾部材323の支持部323Dが図示しないネジにより固定されている。これにより、支持レール341に沿って左右方向に移動装飾部材323が移動可能に支持されている。この場合において、支持レール341等の移動機構328は、移動装飾部材323に対して遊技領域カバー部301とは反対側に相当する上側部分に配置されることが好ましく、移動装飾部材323の視認性を高めると共に、遊技領域側音出力部312側にることができる。
支持レール341の下側には、図11(b)に示すように、支持レール341の連続する方向に沿って無端状のベルト343が設けられている。ベルト343に対しては、前後方向を軸に回動自在なローラ344及び支持部(図示せず)が、支持レール341の連続する方向に沿ってベルト343を伸張させるようにベルト343に当接して設けられている。
ベルト343の連続する方向に沿った一端側にはベルト343に駆動力を付与するモータ345が設けられている。移動装飾部材323の支持部323Dはベルト343の一部に接続され、モータ345の回動によりベルト343が回動し、移動装飾部材323が左右方向に移動可能とされている。なお、移動装飾部材323の移動機構328は、他の機構により構成しても良く、直線的にスライド移動する構成であっても良いし、ベルトによる機構に限らず複数のギヤやリンク機構により移動する構成であっても良い。
支持レール341は、左右方向においてスピーカ302の上側まで連続し、左右の移動装飾部材323が左右それぞれのスピーカ302の前側まで移動可能とされている。カバー部材322は、スピーカ302に対して前側に離間して設けられ、装飾カバー部314の後側から前側音出力部311の後側まで左右に連続した内部空間Rが形成されているので、移動装飾部材323は、スピーカ302の前側まで移動可能とすることができ、移動範囲を広く設定することができる。
移動装飾部材323は、無色透明な合成樹脂に対して一部に印刷又は塗装により着色された装飾模様が付された部材である。左右の移動装飾部材323における各前面には、図11(a)に示すように、例えば、パチンコ機10の左右方向における中央側に相当する端縁部分に装飾部323Eが設けられ、左側の移動装飾部材323における正面視右側に設けられ、右側の移動装飾部材323における正面視左側に設けられている。これら装飾部323Eは、略同一の態様に設定されており、例えば、稲妻を模した装飾とされている。左右の移動装飾部材323において各装飾部323Eが設けられた側の側面形状は、左右方向に起伏した形状とされ、互いに隙間無く隣接可能に正面視における外形形状が略折れ線形状で一致し、移動装飾部材323が中央側にて左右に隣接することで、ほぼ隙間無く近接した状態に配置可能とされている。なお、移動装飾部材323は、上記実施の形態における外形形状及び装飾模様に限らず、他の外形形状及び装飾模様を施しても良い。
左右の移動装飾部材323の装飾部323Eは、図11(a)に示すように、移動装飾部材323が中央側に最大限に移動した中央配置状態においては、左右に離間した状態に比して横幅の広い一体化された装飾部323Eを形成する。左右の移動装飾部材323は、通常の遊技状態においては左右方向に離間し、図柄表示装置94にて変動表示が開始された後に中央側に近接する動作が行われるように制御され、内部抽選に当選して有利な遊技状態への遷移を期待させる演出の一部として中央配置状態とされる。
移動装飾部材323の動作の制御及びスピーカ302による音声出力の制御は、音声発光制御装置143によって主制御装置160からの指示に従って行われる。変動表示の途中において有利な遊技状態を期待させる演出や、遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移した場合に対応して、移動装飾部材323は、スピーカ302の前側から装飾カバー部314の中央側に移動させる制御が音声発光制御装置143によって行われ、移動装飾部材323の配置位置及び態様によって視覚を通じて遊技者に対して有利な遊技状態を示唆し、移動装飾部材323の配置位置に対応したスピーカ302の音の出力状態によって聴覚を通じて遊技者に対して有利な遊技状態を示唆する。これら移動装飾部材323の移動制御及びスピーカ302の音声出力の制御の内容は、前扉枠14及び遊技盤23に設けられる可動部材及びスピーカ302に対しての一般的な制御であるため、制御内容の詳細な説明については省略する。なお、前扉枠14の開放や初期化処理、或いは、不正防止のための磁気センサや振動検知センサが設けられる場合における異常発生を検出した場合においては、遊技場の店員や周りの遊技者に異常報知音が伝達されやすいように、移動装飾部材323はスピーカ302の前側から外れた中央配置状態又は中央側に位置した状態に配置し、その状態で異常報知音を出力しても良い。また、移動装飾部材323の動作の制御においては、必ずしも左右対称に移動装飾部材323を動作させる必要はなく、図10(c)に示すように、左右離間状態に対して移動装飾部材323の一部(一方側)のみを動作させるなど、左右のモータ404Cを別々に駆動制御して左右の移動装飾部材323を別々に動作させても良い。
<音出力部311〜313による音の出力>
次に、音出力部311〜313によるスピーカ302の音の出力について左右の移動装飾部材323の配置位置に応じて個別に説明する。スピーカ302の前側に左右の移動装飾部材323が位置していない状態においては、図10(a)及び図12(a)に示すように、スピーカ302から出力された音の大部分は、スピーカ302の前側に位置する前側音出力部311を通じて出力される。この移動装飾部材323がスピーカ302の前側から外れた位置に配置された状態は、例えば、有利な遊技状態への遷移を期待させる演出や大当たり演出の一部として形成され、中央配置状態に近づくほど、当選の期待度が高く、中央配置状態となることで当選が確定する演出として使用される。これにより、遊技中の遊技者本人だけでなく、他の遊技者や店員等に向けての効果音の出力比率が高められ、遊技場内を盛り上げる演出とすることができる。
スピーカ302の前側に左右の移動装飾部材323が位置していない状態において、一部の音は、カバー部材322の内面によって反射する。また、スピーカ302の前面から斜め前側に向かった音の一部は、前側音出力部311の形成された部位を外れて進行する。スピーカ302と前側音出力部311との間には内部空間Rの前後幅に相当する隙間が設けられ、カバー部材322の中央側に相当する左右方向に沿って内部空間Rが連続しているので、スピーカ302から出力された音の一部は、装飾カバー部314が設けられるカバー部材322の中央側に進行する。装飾カバー部314側に進行した音は、カバー部材322の内面及び固定装飾部材324の前面によって、反射し、吸収され、又は透過する。カバー部材322の内面等にて反射した反射音は、内部空間Rにおける左右両側に進行し、外方側音出力部313に形成される貫通孔を通じてパチンコ機10の左右両側に出力される。
ここで、外方側音出力部313には、内部空間Rの連続する左右方向に沿った端側において、その方向側に沿って貫通孔が貫通して設けられている。このため、図10(a)に矢印で示すように、内部空間Rにおいて反射した音がパチンコ機10の左右両側に出力され易い。すなわち、スピーカ302の前側から装飾カバー部314に通じる内部空間Rを経由した反射音が外方側音出力部313に達した場合には、前側音出力部311から出力される前方とは別方向の横向きに音が出力され易い。このため、前側音出力部311において、スピーカ302からの直接音に遅れて、内部空間Rを経由して出力される反射音は低減する。よって、遊技者側には、装飾カバー部314の内部空間Rにおいて反射した後の音が聴取されることを抑制し、遊技者には前側音出力部311を通じた直接音が相対的に伝わり易い設定にして音響品質を高めることができる。
左右の移動装飾部材323がスピーカ302の前側に位置した状態においては、図10(b)及び図12(b)に示すように、スピーカ302から出力された音の前側への進行が移動装飾部材323に阻止される。移動装飾部材323の後側及び下側は開口した形状とされ、スピーカ302の後側はスピーカ302によって塞がれているので、スピーカ302から出力された音は、下側に進行して遊技領域側音出力部312を通じて下側に、即ち遊技領域側に出力される。遊技領域側音出力部312から出力された音は、斜め前側に向かって遊技者側に進行し、又は、斜め後側に進行した音が窓パネルユニット30の前面で反射することで前側に向かって遊技者側に進行する。遊技領域カバー部301に対して周囲は、電飾部24及び上皿28a等が前側に突出した形状とされており、比較的小さな音量でスピーカ302から音を出力しても、その音が遊技領域側音出力部312から出力されると遊技者側へ進行しやすく、遊技者に音が伝達され易い設定とされている。
ここで、図12(a)に示すように、遊技領域側音出力部312の断面形状は、遊技領域側音出力部312の厚み方向に対して外面側より内面側の方が穴の内径が大きく形成されている。すなわち、貫通孔におけるスピーカ302に近い後側の内面として、遊技領域側音出力部312の厚み方向に対して角度A1分、傾斜した内面形状とされ、スピーカ302から遠い前側の内面としても、遊技領域側音出力部312の厚み方向に対して角度A2分、傾斜した内面形状とされている。これにより、金属板と比べて強度面において厚みが必要となり易い合成樹脂製の音出力部312であっても、遊技領域側音出力部312を通じて音を出力し易くすることができ、また、音出力のための貫通孔は小径にして内部空間Rへの犯罪者等のアクセスを困難にし、スピーカ302を狙った不正行為や装飾部材323,324の破損等を防止することができる。なお、前側音出力部311及び外方側音出力部313についても、各部位の厚み方向に対して外面側より内面側の方が穴の内径が大きく形成されていても良いし、逆に、音出力部311〜313の貫通孔の形状として、外面側より内面側の方が穴の内径が小さく形成されていても良い。
左右の移動装飾部材323がスピーカ302の前側に位置した状態では、移動装飾部材323がスピーカ302の前側から外れて位置した状態に比べて、装飾カバー部314の後側に音が出力され難く、前側音出力部311及び外方側音出力部313からの音の出力は少なくなる。このため、隣の席で遊技を行う他の遊技者や、遊技場の店員に音が伝達され難い状態とすることができる。よって、通常の遊技状態においては周囲への音の出力を抑制し、他の遊技機から出力される遊技状態に対応した音が相対的に目立つものとして有利な遊技状態が発生した遊技機や、異常報知音の発生した遊技機を店員が特定し易くすることができる。
また、移動装飾部材323によってスピーカ302の前側が覆われる量に相当するスピーカ302前側に対する移動装飾部材323の重なり量を変化させても良い。例えば、図10(c)に示すように、左右の移動装飾部材323のうち、一方側の移動装飾部材323のみがスピーカ302の前側に対して略3分の2重なる位置であって略3分の1程度開放する位置に配置し、前側音出力部311の一部分を通じて直接的に音を前側に出力しても良く、この場合においては、大当たり抽選の当選の期待度が略5%とし、その重なり量の低下に比例して大当たり抽選の当選の期待度が増大し、一方側の移動装飾部材323がスピーカ302の前側から外れた位置に移動することで略15%の当選期待度で、左右両側の移動装飾部材323がスピーカ302の前側から外れた位置に移動することで略30%以上の大当たり抽選の当選の期待度となるように、移動装飾部材323を制御しても良い。
すなわち、パチンコ機10において実行される当否抽選等の抽選結果に対応させて、前側音出力部311を通じて直接的に音を前側に出力する比率を変化させる制御を音声発光制御装置143等の制御装置に設けても良い。有利な遊技状態に遷移する期待度に対応してスピーカ302前側に対する移動装飾部材323の重なり量が変化し、遊技者に対しては前側音出力部311を通じて直接的に音が出力される比率によって有利な抽選結果が得られたことを示唆することができる。これにより、パチンコ機10の上側部分であって遊技者が移動装飾部材323の位置の変化に気付きにくい部分であっても、音の出力態様の変化を通じて遊技者が移動装飾部材323の位置変化を気付き易い設定とすることができる。
このように、第1の実施の形態におけるパチンコ機10によれば、前側音出力部311と装飾カバー部314との後側に位置する内部空間Rが仕切られることなく連続するので、音源としてのスピーカ302と、前側音出力部311との間部分についても移動装飾部材323の設置スペースとすることができる。よって、スピーカ302の前側まで移動装飾部材323の移動領域とすることができ、移動装飾部材323の設計自由度を高めることができる。また、スピーカ302及び前側音出力部311は、移動装飾部材323の設置スペースに近接させて、前後に重なる位置に配置できるため、パチンコ機10の前面上部において音響効果が高まるように左右両側に十分に離間させてスピーカ302及び前側音出力部311を容易に配置することができ、音響品質を高めることができる。更には、移動装飾部材323の配置位置に応じて音源から出力される音の反射状態を変化させることができ、移動装飾部材323の配置位置に対応した効果音を遊技者又は遊技場の店員等に向けて出力することができる。
また、カバー部材322には、内部空間Rに対して前方側に貫通した開口を形成する前側音出力部311と、内部空間Rに対して前側音出力部311を貫通する前後方向に交差する左右方向側に少なくとも貫通した開口を形成する外方側音出力部313が設けられている。このため、スピーカ302から出力された効果音は前側音出力部311を通じて遊技者側に出力可能とされ、遊技者にはスピーカ302から出力された音を直接的に聴取させることができる。すなわち、スピーカ302から直接出力された音と、その音に遅れて内部空間R内にて1回又は複数回の反射をした後に出力される音とが重なり合うことで、例えば、開発者の意図に反して残響のあるような効果音になってしまう等、音響品質が低下してしまうことを防止することができる。
また、装飾カバー部314の後側に進入した後に反射してスピーカ302の前側に戻った音は、スピーカ302と前側音出力部311との間を内部空間Rが連続する方向に沿って通過し、外方側音出力部313を通じて遊技機の外方側に出力され易い。よって、装飾カバー部314の内部空間Rにおいて反射した後の音が遊技者側に出力されることが抑制され、遊技者に直接音が伝わり易い設定にして音響品質を高めることができる。
また、固定装飾部材324の前面は、スピーカ302の前面より前側にて左右方向に連続して設けられ、スピーカ302から前側に出力された音が、スピーカ302の前面より後側に進行し難い。このため、スピーカ302から出力された音が内部空間Rを通じて装飾カバー部314の後側に進行した後に、前側音出力部311側に向かって反射音が進行する量を低減し、遊技者に直接音が一層伝わり易い設定にすることができる。
また、移動装飾部材323には、左右方向に沿った移動範囲における左右離間状態においてスピーカ302と前側音出力部311との間に位置し、スピーカ302から出力される音を遊技領域側音出力部312側に反射する内面323Cが設けられている。このため、移動装飾部材323が左右離間状態に対応した位置に配置された場合には、中央配置状態に対応した位置に配置される場合に比べて、スピーカ302から出力される効果音が内面323Cによって遊技領域側音出力部312側に反射することで遊技者側に出力される比率を高め、逆に中央配置状態においては他の遊技者や店員等へ向けて効果音が出力され易い。よって、移動装飾部材323の移動に効果音の出力状態を対応させることができ、遊技者又は遊技場の店員等に向けて遊技機の状態に対応した効果音等を出力し易くすることができる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について図13から図16を参照して説明する。図13は、第2の実施の形態におけるパチンコ機400の前扉枠401の上部を示した図であり、図13(a)は正面図、図13(b)は前扉枠401の上部を下側から視認した状態を示した図である。図14(a)から図14(d)は、第2の実施の形態における移動装飾部材423の動作説明図である。図15(a)は図13(a)のB−B線における前扉枠401の断面図、図15(b)は図13(a)のC−C線における前扉枠401の断面図である。図16は、図13(a)のD−D線における前扉枠401の一部構成を示す断面図である。なお、図13においては装飾カバー部414の外形形状を太幅の実線で示すと共に装飾カバー部414を通じて内面側が視認可能な領域にドット模様を付して示している。また、図13及び図14においては透明な装飾カバー部414を介して視認可能となる装飾部材423,424等を細幅の実線で示している。また、図14においてはカバー部材422の外形形状の主要な線のみを図示すると共に音出力部411の貫通孔を省略し、図14(d)においてはカバー部材422の左側における一点鎖線で囲った一部分を削除して内部空間Rを示している。
第1の実施の形態におけるパチンコ機10では、スピーカ302の前側から外れた位置に外方側音出力部313が設けられていたが、第2の実施の形態におけるパチンコ機400では、スピーカ402の前側に重なる位置に外方側に音を出力する音出力部(傾斜側音出力部411)が設けられる。また、第1の実施の形態における前扉枠14に対して、第2の実施の形態における前扉枠401は、パチンコ機400の前面形状及び内部空間Rに設けられる装飾部材423,424の形状が異なる点において相違する。以下、第1の実施の形態と異なる点について説明し、共通する部分については説明を省略する。
第2の実施の形態における前扉枠401は、図13(a)に示すように、遊技領域カバー部403に対して上側にカバー部材422を備えている。カバー部材422には、図13(b)に示すように、左右方向に離間して斜め前方側を向いた傾斜側音出力部411が設けられ、カバー部材422の下面には、上下方向に貫通する遊技領域側音出力部412が設けられている。カバー部材422の外面形状は、パチンコ機400の左右両端側より中央側に近付くほど次第に前側に位置し、左右両側に位置する傾斜側音出力部411に対して略同一距離離間した中央部分に頂部を有して前側に突出する形状とされている。このカバー部材422の前面形状の一部として傾斜側音出力部411が設けられ、傾斜側音出力部411は、左右外側に傾いた斜め前方側を向く外面形状に形成されている。
カバー部材422の後側には、図15及び図16に示すように、左右方向に連続する内部空間Rが形成されている。すなわち、カバー部材422は、遊技領域カバー部403の上側における外周縁部に対して前側に突出し、遊技領域カバー部403の外周縁部に沿った左右方向側に連続する内部空間Rを形成する。
カバー部材422は、合成樹脂製の複数の構成体を、弾性変形により相手部材と係合固定可能な係合部やネジ等により一体化して形成される部材である。このカバー部材422は、左右の傾斜側音出力部411の左右方向における間部分において後側を視認可能な装飾カバー部414を形成する透明カバー422Aと、透明カバー422Aの周囲に設けられてメッキ加工等により銀色に着色された複数の構成体により形成され、内面側が視認不能とされた合成樹脂製の有色カバー422Bと、有色カバー422Bに対して内面側よりネジ等により取り付けられて傾斜側音出力部411及び遊技領域側音出力部412を形成する金属板製の傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dを有している。
透明カバー422Aは、図13(a)及び図13(b)に示すように、略一定の厚みを有してカバー部材422の前面側から下面側に連続する外面及び内面形状に形成され、カバー部材422において内部空間Rを視認可能とする透明部分を形成する。カバー部材422の内部空間Rに設けられる移動装飾部材423及び固定装飾部材424は、透明カバー422Aを通じてパチンコ機400の前面側及び斜め下側から視認可能とされている。
透明カバー422Aの前面側における上端部分には、図15(a)に示すように、有色カバー422Bの上面における前端部分が部分的に前側に重なるようにして設けられ、有色カバー422Bの上面前端部と、透明カバー422Aの前面上端部とがネジ等により固定されている。カバー部材422の上面部は、有色カバー422Bにおいて前後方向に連続した形状部分により形成され、移動装飾部材423と固定装飾部材424の上側が有色カバー422Bにより覆われている。移動装飾部材423の移動機構及びモータ等の動力源は、カバー部材422の上面部の内面側に設けられ、有色カバー422Bによって覆われることにより移動機構等が前面側から視認不能とされている。
透明カバー422Aの下面側における後側端部は、図15(a)に示すように、有色カバー422Bにおける下面側の一部に重なるようにして有色カバー422Bに固定されている。有色カバー422Bの後側部分は前扉ベース421の前側にネジ等により固定され、透明カバー422Aと有色カバー422Bとが一体化されたカバー部材422が前扉枠401の上側部分を形成する。カバー部材422の後側には、LEDが設けられる発光基板やLEDから出力される光を拡散してカバー部材422の内部空間Rを装飾する固定装飾部材424が設けられ、固定装飾部材424に対して発光基板等が位置する後側部分が遊技者から視認し得ないように、有色カバー422Bがカバー部材422の下面側に設けられている。
カバー部材422の下面側の形状は、図15(a)に示すように、後側に行くに従って次第に上側に位置する形状に形成されている。このため、カバー部材422の後側に設けられる窓パネルユニット30は、斜め下側から視認した場合にカバー部材422の下端よりも上方まで視認領域として設定可能とされ、遊技領域を大型化しても視認可能領域を、より上側まで確保可能としつつ、カバー部材422の内部空間Rの上下幅を広く確保して内部に設けられる装飾体を大きく設定することができる。
また、カバー部材422の下面側には、図15(a)に示すように、前側から後側にわたって透明カバー422Aによって下側に膨出した形状とされ、その高さ範囲Uにおいては、窓パネルユニット30が前側より視認可能とされている。パチンコ機400の正面視においては、図13(a)に点線で示すように、中央側が次第に高い位置まで視認可能に装飾カバー部414が形成され、その装飾カバー部414の形状に対応し、その形状にほぼ一致させて移動装飾部材423の外形形状が設定されている。このため、遊技領域の左右方向における中央部は上側の高い位置までパチンコ機400の正面側から視認可能としつつ、カバー部材422の内部空間Rに設けられる装飾体の配置スペースは大きく設定することができる。
有色カバー422Bには、左右の傾斜側音出力部411及び遊技領域側音出力部412に対応する位置に開口部が設けられている。有色カバー422Bの開口部に対して、傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dの外形は僅かに大きく設定され、有色カバー422Bの開口部が傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dによって塞がれ、有色カバー422Bにより傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dの外周縁部分が覆われている。このため、傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dの外周縁部分及び取付構造が視認不能とされ、外観上の見栄えを向上している。
傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dは、略0.1mmの板厚に設定された金属板に対して、板厚よりも大きな外形として、例えば10倍以上に大きな略1.5mmの直径に設定された多数の貫通孔を並べて形成したいわゆるパンチングメタルによって構成されている。傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dが設けられた領域においてスピーカ402から出力された音は、貫通孔を通じてカバー部材422の内部空間Rから外部に出力可能とされている。金属板により音を出力する貫通孔とすることで、厚み方向に対して傾斜した方向側への音の通過がし易くなり、遊技者等にスピーカ402の効果音を認識し易くしつつ、傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dの剛性は高くして不正防止をすることができる。なお、傾斜側カバー422C及び遊技領域側カバー422Dは、合成樹脂に貫通孔を設けて形成しても良いし、金属線を格子状に重ねた網状部材により形成しても良い。
傾斜側カバー422Cは、図16に示すように、左右方向におけるカバー部材422の中央側に比べて外側部分において左右両外側に大きく傾斜した外面を有している。傾斜側カバー422Cにおいて前面側を向いた範囲は、その部位より左右両外側を向いた範囲より広く設定され、左右方向における略70%から略80%が前側を向き、残りの略20%から略30%が左右両外側を向いた設定とされている。このため、内部空間Rの連続する方向に近い左右方向に貫通部分を有するように傾斜側音出力部411の一部が設けられ、内部空間Rを通過して左右方向に進行した音が傾斜側音出力部411から左右両方向に出力し易い設定とされている。
遊技領域側音出力部412は、図13(b)に示すように、傾斜側音出力部411より左右方向における中央側に配置されている。詳細には、遊技領域側音出力部412における左右方向に沿った外側の端縁は、傾斜側音出力部411における左右方向の略中央部に位置し、また、スピーカ402の一部に対して下側に位置している。この遊技領域側音出力部412は、カバー部材422の左右方向における中央側に連続し、スピーカ402から離間してカバー部材422の中央側に近付くほど次第に前後幅が短く形成されている。遊技領域側音出力部412は、カバー部材422において装飾カバー部414が前面側に形成される部位の左右両側における一部分に対応した下面側の壁部分に設けられ、内部空間Rに対して下側に向けて貫通した開口を形成する。すなわち、装飾カバー部414の左右方向における一部に対しては、その一部より下側に連続するカバー部材422の下面側に遊技領域側音出力部412の一部が設けられている。
装飾カバー部414は、図13(b)に示すように、遊技領域側音出力部412の外形に沿ってカバー部材422の下面側における後側端縁が形成され、カバー部材422の左右方向における中央側に近付くほど次第に後側に拡張された形状とされている。装飾カバー部414の前面は、カバー部材422の左右方向における中央側に近付くほど前側に位置し、装飾カバー部414の前後幅は、中央側において最大となり、左右両側に行くに従って次第に短く形成されている。
スピーカ402は、前後方向に対してパチンコ機400の前面中央側に傾斜した向きに音を出力する向きに配置されている。すなわち、スピーカ402は、例えば、左右方向における中央側に略9度傾斜し、上下方向における中央側には左右方向より大きく例えば略18度傾斜した向きに配置されている。上下方向における中央側の傾斜を大きく設定することで、遊技領域側音出力部412から音が出力され易く設定されている。図16に示すように、傾斜側音出力部411に対しては、スピーカ402の前面は、カバー部材422の左右方向における外側において前後方向に近接し、カバー部材422の中央側に近付くに従って次第に前後の隙間が大きく形成され、カバー部材422により形成される内部空間Rがカバー部材422の中央側に向かって次第に大きく形成されている。また、スピーカ402の前面の向く方向側には、図16に示すように、傾斜側音出力部411よりカバー部材422の中央側に相当する装飾カバー部414が位置する向きにスピーカ402が配置されている。
左右のスピーカ402から音が出力されると、図16に矢印SL1,SR1で示すように、一部の音は、傾斜側音出力部411から前方側に出力されて直接音として遊技者が位置する前側に進行する。また、スピーカ402から出力された音の一部は、傾斜側音出力部411に対してカバー部材422の中央側に連続する装飾カバー部414の内面に向けて進行し、カバー部材422の内面にて反射しつつ内部空間Rを通じて更に進行する。その後、スピーカ402から出力された音は、図16に矢印SL2,SR2で示すように、左右方向における反対側に位置する傾斜側音出力部411を通じてカバー部材422の外部へ出力される。
カバー部材422における傾斜側音出力部411の間部分には、図14に示すように、後側に設けられる移動装飾部材423と固定装飾部材424とが装飾カバー部414の後側に配置され、装飾カバー部414を通じて前側から視認可能とされている。
移動装飾部材423は、図14(a)に示すように、左右方向における中央側に位置した中央配置状態と、図14(b)から図14(d)に示すように、左右方向に離間した状態との間を移動可能に構成された部材である。移動装飾部材423が最大限に左右方向に離間した左右離間状態においては、図14(d)に示すように、スピーカ402の前側に移動装飾部材423の一部が重なる位置まで移動する。
ここで、移動装飾部材423は、パチンコ機400の正面視において左右方向における外周部分が中央側から外周側に向けて複数個所で突出し、外周部分が起伏することで中央側に凹んだ凹部423Aを有する外形形状とされている。この凹部423Aは、前後方向に連続することで前後方向に連続した空間を形成し、左右離間状態においてスピーカ402の前側に重なり、傾斜側音出力部411の後側に位置する。移動装飾部材423の凹部423Aがスピーカ402の前側に重なった状態においては、スピーカ402から出力された音は凹部423Aを通じて前側へ進行し、傾斜側音出力部411から出力される。このため、移動装飾部材423とスピーカ402との重なり代を大きく設定して移動装飾部材423の移動量を拡大しても、スピーカ402から出力される音を前側に進行し易い設定とすることができる。
移動装飾部材423が中央配置状態から左右方向に離間しつつ移動すると、中央側に位置していた移動装飾部材423の後側より回転灯(いわゆるパトランプ)を模した後部中央装飾体404がパチンコ機400の前面側より視認可能とされる。後部中央装飾体404の前面側には、図13(b)及び図15(a)に示すように、カバー部材422によって形成される内部空間Rにおいて前面側及び下側の外面を形成する透明樹脂製の回転灯カバー424Aが設けられ、回転灯カバー424Aにより固定装飾部材424の一部が形成される。回転灯カバー424Aに対して左右両側には、固定装飾部材424の一部として背面側装飾体424Bが左右方向に連続して設けられている。
後部中央装飾体404は、下側に向けて光を出力可能な発光体としてのLED404Aと、LED404Aによる光が拡散部材を介して照射されて水平方向側に反射する反射板404Bと、反射板404Bに回動力を付与するモータ404Cとを有し、LED404A及びモータ404Cが音声発光制御装置143に接続されることで発光及び動作の制御が行われる。この後部中央装飾体404は、例えば、大当たり抽選に当選した状態において変動表示の途中で「キュイン」というスピーカ402からの出力音と共に、LED404Aが赤色に発光しつつ反射板404Bが回転する演出が行われ、遊技者に大当たり抽選の当選を告知する一発告知演出等に使用される。この演出に際しては、移動装飾部材423が予め左右方向に離間しつつ移動し、その後に後部中央装飾体404による一発告知演出等が実行される。
このように、第2の実施の形態におけるパチンコ機400によれば、スピーカ402及び傾斜側音出力部411は、パチンコ機400の前面側において左右方向に沿って離間し、間部分に装飾カバー部414が位置するようにしてそれぞれ設けられ、傾斜側音出力部411の一部は、装飾カバー部414に対して両端側においてパチンコ機400の外方側に相当する左右両側を向く外面形状とされ、内部空間Rに対して左右方向に沿ったパチンコ機400の外方側に貫通した開口を形成し、左右方向に沿った一方側のスピーカ402から出力された音が、反対側に設けられるスピーカ402近くの傾斜側音出力部411を通じてパチンコ機400の外方側に出力される。よって、単に音出力部に近接するスピーカ402からだけで効果音を出力する場合に比べて、隣席の遊技者や遊技場内に向かって広範囲に中高音の効果音を出力し易く、有利な遊技状態の予告音や異常に対応した音の出力を遊技者以外に向けて出力し易い設定とすることができる。また、外方側に向けて出力された音は、遊技者側とは別方向となるために遊技者側に進行し難く、遊技者には、スピーカ402の向く方向側に向かって出力された直接音を高比率で聴取させて音響品質を高めることができる。
また、傾斜側音出力部411は、左右方向に沿ったパチンコ機400の外側よりパチンコ機400の中央側に近付くほど次第に前側に位置する外面及び内面形状に形成され、この部分を貫通する開口により、内部空間Rに対して前方に貫通する開口と、内部空間Rに対して左右方向に貫通した開口とを形成するものであり、装飾カバー部414は、傾斜側音出力部411におけるパチンコ機400の中央側の端部より左右方向に沿って連続する外面形状であって、遊技機中央側に近付くほど次第に前側に位置し、両側に位置するパチンコ機400に対して略同一距離離間した中央部分に頂部を有して前側に突出する外面形状に形成されている。このため、装飾カバー部414の内部空間を大きく確保しつつ、音出力部は前側への突出量を少なく設定することができる。
また、傾斜側音出力部411は、両外側ほど後側に位置する形状とされ、その両端側は前側の突出量が少なく形成される。このため、パチンコ機400の正面視左側を軸として前扉枠401や中間ユニット13が前方側へ開放される場合における回動量を大きく設定しつつ、装飾カバー部414の内部空間Rを広く確保して装飾部材423,424の設置スペース及び移動スペースを大きく確保することができる。
また、スピーカ402は、左右方向においてパチンコ機400の中央側へ向けて傾斜した向きに取り付けられている。このため、スピーカ402から出力された音を直接的にパチンコ機400の前面中央側に位置する遊技者に伝達し易くしつつ、且つ、一方側のスピーカ402から出力された音を装飾カバー部414の内面にて反対側へ反射し易くし、反対側へ音を通過し易い設定とすることができる。
また、カバー部材422の内面形状は、左右方向における中央側が最大に前側に位置し、左右両側に離間するに従って次第に後側へ向かう形状とされている。このため、スピーカ402から出力された音はカバー部材422の内面形状に沿って進行し易く、一旦前側に進行した音が後側へと次第に進行することで左右両外側へ向かって音が進行し易くなる。傾斜側音出力部411から出力される音としては、傾斜側音出力部411の後側に位置する一方のスピーカ402から斜め前方中央側に進行する音(図16の矢印SL1,SR1参照)と、反対側のスピーカ402から出力されてパチンコ機400の横方向に向かって進行する音(図16の矢印SL2,SR2)とがあり、これら2つの音の進行方向が大きく角度を隔てた別方向へ向かう設定とすることができる。よって、左右方向における一方側の傾斜側音出力部411を通じて、反対側のスピーカ402から出力された音が遊技者側に向かって進行する量を抑制することができる。従って、左右のスピーカ402から出力される効果音等を各々独立して遊技者に認識させ易くすることができ、効果音等の音響品質を高めることができる。また、パチンコ機400の横方向に向かって反対側のスピーカ402から出力された音は横方向に向けて進行し易く、同一機種が並んで配置され易い横方向に沿って、隣の遊技者や、離れた席で遊技を行う他の遊技者、或いは店員等に対してスピーカ402から出力された音を認識させ易くすることができる。
ここで、傾斜側カバー422Cに設けられる貫通孔は、厚み方向に沿って貫通するものであり、その大きさとしては、以下のように設定することが好ましい。すなわち、傾斜側カバー422Cに設けられる貫通孔は、図16に拡大視して示すように、金属板の板厚に対して前後方向において貫通する大きさに設定する。そして、図16に矢印Y1を付して示すように、スピーカ402の向く方向側であって遊技者が位置する方向側に貫通する穴形状とする。また、傾斜側カバー422Cにおける左右両外側端部の貫通孔の大きさは、図16に矢印Y2を付して示すように、横方向に貫通する設定とする。かかる設定により、傾斜側音出力部411の後側に位置する一方のスピーカ402から斜め前方中央側に進行する音と、反対側のスピーカ402から出力されてパチンコ機400の横方向に向かって進行する音との両方を小型に設定した傾斜側音出力部411から効率良く出力させることができ、その分、装飾カバー部414等の別の領域を拡大することができる。
カバー部材422において装飾カバー部414が前面側に形成される部位の一部分に対応した下側の壁部には、下側に向けて貫通した開口を形成する遊技領域側音出力部412が設けられている。この遊技領域側音出力部412によって、装飾カバー部414が形成された部位に対応した遊技領域の外縁部分においても効果音が出力される。よって、カバー部材422によって形成される内部空間Rを通じて遊技者に近い位置から効果音を出力することができ、限られた容量の音源や増幅器等を使用しても、必要に応じて遊技者に対して大きな効果音を出力することができる。また、遊技領域側音出力部412は、前後方向に連続する壁部に設けられるため、前側から視認した場合におけるパチンコ機400の見栄えは、遊技領域側音出力部412の開口部分を視認し難いものとし、相対的に装飾カバー部414が設けられる装飾領域を広く形成可能にして装飾効果を高めることができる。
また、傾斜側音出力部411の内面は、パチンコ機400の中央側に向けて傾斜して形成されるので、スピーカ402から出力された効果音の一部が傾斜側音出力部411の内面によって左右方向におけるパチンコ機400の中央側であって後側に向けて反射し易い。その反射した効果音の一部は、遊技領域カバー部403側に進行し、再度遊技領域カバー部403にて前側に反射することで遊技者側に向かって進行することとなる。よって、遊技者に対して効率良く大きな効果音を出力することができる。
遊技領域側音出力部412は、下側からカバー部材322を視認した場合に、パチンコ機400の前側に位置する端縁がスピーカ402から左右方向に沿って離間するに従って次第にパチンコ機400の後側に位置するように傾斜した領域に設けられ、装飾カバー部414は、遊技領域側音出力部412の前側の端縁が次第に後側に位置するに従って、次第に前後方向において幅広く形成され、左右方向における遊技領域の中央部に対応した位置において最大の前後幅を有する内部空間を形成する。これにより、遊技者から視認され易い遊技領域の中央部に対応した箇所には、前後方向に幅広く内部空間Rを形成して大型の装飾部材や複数の装飾部材を配置し易くしつつ、遊技領域側音出力部412についても遊技領域の中央側に近づく位置まで形成して遊技者に対して効率良く効果音を出力することができる。
移動装飾部材423には、前後方向に連続する凹部423Aが設けられ、左右離間状態に対応した位置において移動装飾部材423がスピーカ402と傾斜側音出力部411との間に位置しても、凹部423Aを通じてスピーカ402から出力された音を傾斜側音出力部411に向けて進行し易い。よって、限られた容量の音源及び増幅器等を使用しても、遊技者の位置する前側に大きな効果音を出力可能としつつ移動装飾部材423を大型化したり、その移動領域を拡大したりして、移動装飾部材423を用いた演出による効果を高めることができる。
<第3の実施の形態>
次に第3の実施の形態について図17を参照して説明する。図17は、第3の実施の形態におけるパチンコ機の移動装飾部材501の動作を示した説明図である。なお、図17においては、カバー部材422により形成される内部空間Rと、スピーカ402とを細幅の一点鎖線で示し、傾斜側音出力部411及び遊技領域側音出力部412の外形形状を太幅の一点鎖線で示し、移動装飾部材501の移動機構については省略して示している。
第3の実施の形態におけるパチンコ機は、第2の実施の形態におけるパチンコ機400に対して、移動装飾部材501及び固定装飾部材502の外観及び移動装飾部材501の動作態様が異なり、また、移動装飾部材501には、固定装飾部材502の左右両端側に固定的に設けられるスピーカ402とは別にスピーカ(移動スピーカ503)が設けられている点において相違する。
固定装飾部材502に対して移動装飾部材501は、左右別々に設けられる駆動源(図示せず)としてのモータ等によって内部空間Rの連続する左右方向に移動可能に設けられている。この移動装飾部材501は、左右対称の形状に形成され、植物の葉のように複数の突出部を有する外形形状とされている。また、移動装飾部材501は、左右方向への移動に際して正面視における左右それぞれの中央部において前後方向に延びる中心軸を基準として回転動作を伴う構成とされている(図17(a)の矢印方向参照)。この移動装飾部材501には、スピーカ402とは別の小型のスピーカにより構成された移動スピーカ503が内蔵され、音声発光制御装置143に移動スピーカ503が接続されて効果音や異常報知音が出力される。
移動スピーカ503は、正面視において移動装飾部材501の外周側に向けて配置され、移動装飾部材501の回転動作に伴って回転する。この移動スピーカ503は、中央配置状態においては上向きに、左右方向に移動した途中位置において下向きに配置され、左右方向における外側に相当するスピーカ402の前側に移動装飾部材501が位置した状態において移動スピーカ503が外向きに配置される。移動スピーカ503が下向きに配置される位置に対しては移動スピーカ503の下側には遊技領域側音出力部412が位置し、移動スピーカ503が外向きに配置される位置に対しては移動スピーカ503の外側に傾斜側音出力部411の左右両外側が位置する。このため、移動スピーカ503の配置位置に対応して別々の方向側に移動スピーカ503からの効果音等を出力することができる。
このように、第3の実施の形態においては、左右方向にスライド移動可能な移動装飾部材501に移動スピーカ503が設けられているので、移動装飾部材501の配置位置に対応して、移動スピーカ503から出力される効果音の外部への出力状態を変化させることができる。このため、移動スピーカ503を下向きに配置した場合において移動スピーカ503により演出の効果音を出力する設定として、大当たりの告知演出等においては遊技領域側音出力部412を通じて遊技者側に大きく演出の効果音を出力可能としても良く、また、遊技機の異常状態が検出された場合に移動スピーカ503を外向きに配置して移動スピーカ503により異常報知音を出力し、隣の遊技者や遊技場の店員等に向けて遊技機の左右両側に異常発生に対応した報知を行っても良い。
また、各音出力部411,412と、移動スピーカ503との相対位置を変化させることができるので、各音出力部411,412から離間した位置に相当する中央配置状態に移動装飾部材501が配置される比率を高く設定するほど、移動スピーカ503に対しての不正なアクセスを困難にすることができる。このため、音出力部411,412を通じて音源に対して不正を行い、異常報知音を出力しないようにするような不正行為を効果的に抑制しつつ、異常状態の発生時においては音出力部411,412の近くに音源を配置して、パチンコ機の状態に対応した効果音や異常報知音を出力可能とすることができる。
また、移動スピーカ503によって異常報知音を出力する場合においては、犯罪者が工具等を使用して移動スピーカ503を故障させ、異常状態の報知を停止させる等の不正行為を抑制しつつ、必要に応じて移動スピーカ503を遊技領域側音出力部412又は傾斜側音出力部411に近付けて異常報知音等を大きな音で出力することができる。
また、移動スピーカ503は、回転しつつ移動可能に設けられ、中央配置状態において傾斜側音出力部411よりも遊技領域側音出力部412に近い位置において移動装飾部材501の上側に配置されている。遊技領域側音出力部412は、内部空間Rに対して下方に開口しているので、移動スピーカ503は、遊技領域側音出力部412から遠い位置に配置されることとなる。よって、中央配置状態に移動装飾部材501が配置される比率を高く設定するほど、移動スピーカ503に対しての不正行為は一層困難にすることができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は、上記実施形態に限られることはなく、例えば、以下に記載するように変形して実施しても良い。この場合に、以下に記載する各構成を上記各実施形態に対して適用しても良く、以下に記載する複数の構成を組み合わせて上記各実施形態に対して適用しても良い。
上記各実施形態に対して移動装飾部材323,423,501が一定の位置に配置された状態においても、音の出力態様が変化するように、移動装飾部材323,423,501の一部であって遊技者から視認し得ない部位又は視認し難い部位が可動する構成としても良い。例えば、第1の実施の形態における移動装飾部材323の一部を可動する構成としても良い。移動装飾部材511には、図18(a)に示すように、移動装飾部材323の周壁部の一部として、パチンコ機の左右方向における外側に相当する壁部511Aがヒンジ機構を介して前壁部323Aに対して回動可能に接続され、前壁部323Aの裏面側に対して壁部511Aが重なる状態と、前壁部323Aに対して壁部511Aが後側に突出した状態とを壁部511Aが回動自在に構成されている。また、移動装飾部材511には、壁部511Aに駆動力を付与するアクチュエーターとしてのソレノイド512が取り付けられ、ソレノイド512が音声発光制御装置143に接続されて制御されることにより、壁部511Aが動作する。この壁部511Aの動作により、移動装飾部材511の後側の空間が外側に開放された状態と閉鎖された状態とを切り替えることができるので、移動装飾部材511の位置を変化させることなく、パチンコ機の左右方向における外側への音出力の態様を変化させることができる。これにより、不正行為に対して周辺側に対しての音の出力比率を高めつつ遊技者側から見た移動装飾部材511の位置変化を少なくし、犯罪者には異常報知音が高比率で外側に出力されている状況を気付かせにくくして、周辺の遊技者や遊技場の店員等が犯罪に対処し易くする等、音出力の態様の自由度を一層高めることができる。この場合において、可動部としての壁部511Aは、遊技者から視認し得ない部位又は視認し難い部位となるように、前壁部323Aは着色すると共に、移動装飾部材323の背景に相当する部分も同一の色で着色し、後側に位置する壁部511Aが遊技者から視認し得なく構成されることが好ましい。
また、図18(b)に示すように、移動装飾部材521における遊技領域側に相当する壁部521Aを可動式にしても良い。この場合には、遊技者側に対して出力される音の比率を効率良く制御することができ、例えば、大当たり抽選の期待度が高いほど、スピーカ302前側の空間が遊技者側に通じる開放量を拡大する制御を設けても良く、これにより、上記実施形態における移動装飾部材511の移動を伴って効果音の出力態様が変化する場合と、移動装飾部材511の移動を伴わずに効果音の出力態様が変化する場合とを形成することができ、移動装飾部材511による演出の自由度を高めることができる。
上記各実施形態においては、移動装飾部材323,423,501が移動した場合には、内部空間Rにおける移動装飾部材323,423,501の配置位置が変化する構成とされ、音出力の態様に移動装飾部材323,423,501の動作が影響し易い構成としたが、移動装飾部材に設けられる装飾部分が移動した場合に必ずしも音出力の態様が変化するものとせず、装飾部分が移動しても音出力の態様の変化が少ないか、又は音出力の態様が変化しない場合が生じ得る構成としても良い。例えば、移動装飾部材323,423,501が左右方向における位置を変化させることなく、回転可能な構成としても良い。移動装飾部材323,423,501が回転だけした場合には、左右方向における内部空間Rの壁部の位置変化が少ないため、音出力の態様の変化を少なく抑えることができる。
また、移動装飾部材323,423,501のうち装飾の付された一部分を他の部位に対して動作可能とし、例えば、第1の実施の形態における稲妻を模した装飾部を、移動装飾部材323の前壁部323Aに対して前側に重なる薄板状の別部材として設け、その別部材を前壁部323Aの前側にて前壁部323Aに対して相対的にスライド移動可能に構成しても良く、この場合には、薄板状の部位が前壁部323Aに対して重なる位置が移動するだけであるので、装飾部が移動しても音出力の態様がほとんど変化しない場合が生じ得る構成とすることができる。
上記実施形態における装飾カバー部314,414に対して厚み方向に貫通する貫通孔を設け、装飾カバー部314,414からもスピーカ302,402からの効果音等が出力される構成としても良く、その貫通孔を、移動装飾部材323,423,501の移動により効果音の出力態様が変化する位置に設けても良い。例えば、左右に離間して配置される前側音出力部311又は傾斜側音出力部411の間部分に装飾カバー部314,414の貫通孔が形成される領域が左右方向に点在して配置される構成としても良いし、装飾カバー部314,414の全域に貫通孔が設けられる構成としても良い。装飾カバー部314,414としては、音出力部311,414に比して単位面積当たりにおける貫通孔の形成される領域の小さい範囲が該当する。
上記各実施形態における移動装飾部材323,423,501をスピーカ302,402の前側に重なる位置まで移動する構成に代えて、スピーカ302,402の前側であって前側音出力部311との間に固定式の装飾部材を配置しても良い。この場合においても、前側音出力部311とスピーカ302,402との間の空間まで利用して装飾部材の設置スペースとすることができるので、大型の装飾部材をカバー部材322,422の内部空間Rに設置することができる。
上記実施形態におけるカバー部材322,422の音出力部311〜313,411,412は上記した形態に限らず、他の位置に配置しても良いし、他の外形形状に形成しても良いし、数についても更に多く、或いは少なくしても良い。例えば、遊技領域側音出力部312,412を省略しても良いし、左右別々に設けられた遊技領域側音出力部312,412を中央側に更に長く形成して左右方向に連続する横長の音出力部としても良い。
上記各実施形態におけるカバー部材322,422は、必ずしも遊技領域の上側に配置する必要はなく、遊技領域に対して横側に配置して上下に長くカバー部材を配置し、その上下の両端部にスピーカ及び音出力部をそれぞれ設けても良い。また、上記実施形態におけるカバー部材322,422に代えて、又は上記実施形態におけるカバー部材322,422に加えて遊技領域の下側にカバー部材を横長に配置し、左右の両端部にスピーカ及び音出力部をそれぞれ設けても良い。遊技領域の全周を囲うカバー部材により遊技領域の周囲を囲う内部空間を形成し、その内部空間にスピーカを左右両側における上下に離間させて4つ配置する等、点在して配置する構成としても良い。
上記各実施形態におけるカバー部材322,422は、左右一対のスピーカ302,402の前側の空間を連続させる内部空間Rを形成する構成としたが、必ずしも1のパチンコ機において2つのスピーカ302,402の内部空間を連通させるものとする必要はなく、カバー部材により形成される1つの内部空間に対して後側に1つのスピーカだけが設けられ、その前側の空間が側方に連続して装飾カバー部の後側に通じる構成としても良いし、1つの内部空間の後側に3つ以上のスピーカが設けられて、スピーカの間部分に装飾カバー部の後側の空間が位置する構成としても良い。
上記第2の実施の形態における移動装飾部材423に凹部423Aを設けて、スピーカ402と傾斜側音出力部411との間に移動装飾部材423が位置した場合にスピーカ402からの音の出力を傾斜側音出力部411側に進行し易くした構成に代えて、移動装飾部材においてスピーカの前側に重なる部位に前後方向に貫通する貫通孔を設けてスピーカ402から出力される音を、前側に位置する音出力部に進行し易くしても良い。また、移動装飾部材が左右方向において移動した場合に形状が変化するように、例えば、外方側に広がるように複数の構成体で形成された移動装飾部材がスピーカの前側位置で分離し、その分離した隙間部分がスピーカの前側に位置するようにしてスピーカ402から出力される音を、前側に位置する音出力部に進行し易くしても良い。
上記第1及び第2の実施の形態における移動装飾部材323,423を、上記第3の実施の形態における移動装飾部材501と同様に、回転しつつ移動する構成としても良いし、第3の実施の形態における移動装飾部材501を直線的に移動する構成としても良い。
上記第2及び第3の実施の形態におけるカバー部材422に、内部空間Rを左右の空間に区画するための区画部材を設けても良い。
上記第3の実施の形態における移動スピーカ503と同様に、上記第1及び第2の実施の形態において、移動装飾部材323,423に対してスピーカ302,402に加えて別のスピーカを移動スピーカとして取り付けても良い。移動装飾部材323,423,501に取り付ける移動スピーカの向きは、種々の向きに配置可能であり、パチンコ機の前後方向に略直交する向きに取り付けても良いし、前向きに取り付けて前方側に音を出力する配置としても良い。また、移動スピーカを移動装飾部材323,423,501に設ける場合には、固定的に設けられるスピーカ302,402を省略しても良い。
移動スピーカを前向きに配置した場合には、移動スピーカが前側音出力部311又は傾斜側音出力部411の貫通孔と前後方向において重なる位置と、移動スピーカが前側音出力部311又は傾斜側音出力部411の後側から外れて重ならない位置との間を移動装飾部材323,423,501の移動範囲として設定することが好ましい。これにより、移動スピーカが音出力部311,411と重なる位置に移動装飾部材323,423,501を一時的に配置して効果音を効率良く出力可能とすることができる。また、移動スピーカと音出力部311,411との前後における重なり量は、大当たり抽選等、遊技機において実行される抽選の結果に対応させて制御しても良く、これにより期待度に対応して移動スピーカと音出力部311,411との前後における重なり量を変化させることができる。この場合には、移動スピーカから出力される音の制御を一定としつつも、移動装飾部材323,423,501の配置位置と、出力される効果音の出力の態様を変化させることができ、簡易な音出力の制御であっても、抽選結果に対しての期待度を、効果音と装飾部材の位置とを組み合わせた態様により示唆することができる。
上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機に本発明を適用しても良い。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンに本発明を適用しても良い。
外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機に本発明を適用しても良い。スロットマシン等のスタートレバーの操作により回転するリールを有する遊技機における遊技領域としては、表示窓から視認可能な特定図柄の表示される領域が該当する。
<上記実施形態から抽出される発明>
以下、上記した実施形態から抽出される発明について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語 の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
遊技機の一種であるパチンコ機は、遊技機本体に対して着脱可能な遊技盤を備え、遊技盤によって遊技球が流下する遊技領域が形成される。遊技領域には、機種に対応した装飾として、発光体や可動役物が搭載され、遊技者の興味を引いて集客性を向上させるものとされている。
また、パチンコ機には、遊技者側から見て遊技盤の前面側に、ガラスや樹脂製の透明板が取り付けられた前扉枠が設けられ、遊技者は、透明板を介して遊技領域を視認し、多数設置されたパチンコ機の中から遊技を行う機種を選定して遊技を実施する。この前扉枠にも、遊技盤の演出に同期して発光する発光体や、ソレノイドやモータによって動作可能な可動役物が搭載され、遊技者の興味を引く工夫がなされている。この前扉枠には、音源としてのスピーカが設けられ、スピーカから出力される音が多数の貫通孔を有する音出力部を通じて遊技機の前面側に出力され、遊技状態に応じた効果音を付加した演出が行われる(例えば、特開2012−217691号公報参照)。
しかしながら、遊技機の前面スペースは限られているので、装飾部材の設置スペースを大きく確保しようとすると、音出力部の配置位置や設置数が制限され、音響品質が低下してしまう可能性があるという問題点がある。
<特徴A1>
遊技が行われる遊技領域を視認可能に覆う遊技領域カバー部(遊技領域カバー部301,403)と、遊技領域カバー部に対して周辺側における一部に設けられて音源(スピーカ302,402)から出力される音を出力可能な開口を形成する音出力部(音出力部311〜313,411,412)と、遊技領域カバー部に対して周辺側において前記音出力部とは別位置に設けられ、装飾部材を配置可能な内部空間を裏側に形成する透明又は半透明な装飾カバー部(装飾カバー部314,414)とが前面側に設けられた遊技機において、
前記音源は、前記音出力部の少なくとも一部に相当する所定の音出力部(前側音出力部311、傾斜側音出力部411)に対して後側に離間し、該所定の音出力部との間に内部空間を形成する位置に配置され、
前記所定の音出力部と前記装飾カバー部とは、遊技機の前面側において所定の方向に並んで配置され、それらの裏側において連続した内部空間を形成するカバー手段(カバー部材322,422)を構成することを特徴とする遊技機。
特徴A1記載の遊技機によれば、装飾部材の設置スペースを確保しつつ、音出力部の配置の自由度を高めて音響品質を高めることができる。すなわち、所定の音出力部と装飾カバー部との後側空間が仕切られることなく連続するので、音源と所定の音出力部との間部分についても装飾部材の設置スペースとすることができる。よって、装飾部材を大型化したり、音源の前側まで移動領域としたりして、装飾部材の設計自由度を高めることができる。また、音源及び所定の音出力部は、装飾部材の設置スペースに近接させて配置できるため、遊技機前面において音響効果の高い位置に音源及び所定の音出力部を容易に配置することができ、音響品質を高めることができる。
更に、装飾部材を移動可能に構成した場合には、装飾部材の配置位置に応じて音源から出力される音の反射状態を変化させること等により音出力の態様を変化させることができ、装飾部材の配置位置に対応した効果音を遊技者又は遊技場の店員等に向けて出力することができる。そして、この場合における音の反射状態の変化は、装飾部材の移動によって行われるので、音出力の態様変化に要する動作機構は装飾部材の演出に使用する機構と共通化することができ、低コストで音出力の態様の自由度を高めることができる。
<特徴A2>
前記所定の音出力部は、遊技機の前方側に相当する第1の方向を少なくとも向く外面形状に形成され、前記内部空間に対して該第1の方向側に少なくとも貫通した開口を形成する部位であり、
前記カバー手段には、前記音出力部として、前記所定の音出力部を基準として前記装飾カバー部が位置する側とは反対側を向く外面形状に形成され、前記内部空間に対して、前記第1の方向に交差する第2の方向側に少なくとも貫通した開口を形成する第2音出力部(外方側音出力部313,傾斜側音出力部411の一部)が設けられていることを特徴とする特徴A1記載の遊技機。
特徴A2記載の遊技機によれば、音源から出力された効果音が所定の音出力部を通じて遊技者側に出力されるので、遊技者には音源から出力された音を直接的に聴取させることができる。また、装飾カバー部の後側に進入した後に反射して音源側に戻った音や、別の音源から内部空間を経由して音源に近付いた音の少なくとも一部は、音源と所定の音出力部との間を内部空間が連続する方向に沿って通過し、第2音出力部を通じて遊技機の外方側に出力される。よって、装飾カバー部の内部空間において反射した後の音が所定の音出力部を通じて遊技者側に出力されることを抑制し、遊技者に直接音が伝わり易い設定にして音響品質を高めることができる。
<特徴A3>
前記音源及び前記所定の音出力部は、遊技機の前面側において所定の方向に沿って離間し、間部分に前記装飾カバー部が位置するようにしてそれぞれ設けられ、
前記第2音出力部は、前記所定の方向に沿って離間し、間部分に前記装飾カバー部が位置するようにし、該装飾カバー部に対して両端側において遊技機の外方側を向く外面形状とされ、前記内部空間に対して前記所定の方向に沿った遊技機の外方側に少なくとも貫通した開口を形成し、
前記所定の方向に沿った一方側の音源から出力された音が、反対側に設けられる音源近くの第2音出力部を通じて遊技機の外方側に出力されることを特徴とする特徴A2記載の遊技機。
特徴A3記載の遊技機によれば、第2音出力部からは、その近くに位置する一方側の音源だけでなく、反対側の音源から出力された音が所定の方向に沿った遊技機の外方側に向けて出力される。よって、単に近くの音源からだけで効果音を出力する場合に比べて、隣席の遊技者や遊技場内に向かって広範囲に中高音の効果音を出力し易く、有利な遊技状態の予告音や異常に対応した音の出力を遊技者以外に向けて出力し易い設定とすることができる。
なお、特徴A3記載の遊技機における所定の音出力部と第2音出力部とは、別々に設けられても良いし、所定の音出力部の少なくとも一部が第2音出力部を構成し、所定の音出力部の少なくとも一部と第2音出力部の少なくとも一部とが共通の音出力部により構成されても良い。
<特徴A4>
前記音出力部は、前記所定の方向として左右方向に沿った前記遊技機の外側より遊技機中央側に近付くほど次第に前側に位置する外面及び内面形状に形成された部分を前記所定の音出力部及び前記第2音出力部として、前記第1の方向及び第2の方向に貫通した開口を形成するものであり、
前記装飾カバー部は、前記所定の音出力部における遊技機中央側の端部より左右方向に沿って連続する外面形状であって、遊技機中央側に近付くほど次第に前側に位置し、両側に位置する前記所定の音出力部に対して略同一距離離間した中央部分に頂部を有して前側に突出する外面形状に形成されていることを特徴とする特徴A3記載の遊技機。
特徴A4記載の遊技機によれば、装飾カバー部の内部空間を大きく確保しつつ、所定の音出力部及び第2音出力部は前側への突出量を少なく形成することができる。このため、左右方向における一方側を軸として遊技機の一部が前方側へ開放される場合における回動量を大きく設定しつつ、装飾部材の設置スペースを大きく確保することができる。また、一方側の音源から出力された音を装飾カバー部の内面にて反射させて反対側へ通過し易い設定として、遊技者以外に向けた音の出力を一層し易い設定として遊技機の状態報知を遊技者以外により確実に実施し易い設定とすることができる。
なお、特徴A4記載の遊技機においては、音源は少なくとも左右方向において遊技機中央側へ向けて傾斜した向きに取り付けられることが好ましく、これにより、直接音を遊技者に伝達し易くしつつ、且つ、一方側の音源から出力された音を装飾カバー部の内面にて反射し易くして反対側へ通過し易い設定とすることができる。
<特徴A5>
前記カバー手段は、前記遊技領域カバー部の外周縁部に対して前側に突出し、該遊技領域カバー部の外周縁部に沿った方向側に連続する内部空間を形成するものであり、
前記カバー手段において前記装飾カバー部が前面側に形成される部位の少なくとも一部分に対応した前記遊技領域カバー部側の壁部には、遊技機正面視において前記内部空間に対して前記遊技領域が位置する側に向けて貫通した開口を形成する遊技領域側音出力部(遊技領域側音出力部312,412)が設けられていることを特徴とする特徴A1からA4のいずれかに記載の遊技機。
特徴A5記載の遊技機によれば、遊技領域側音出力部によって、装飾カバー部が形成された部位に対応した遊技領域の外縁部分においても効果音が出力される。よって、カバー手段によって形成される内部空間を通じて遊技者に近い位置から効果音を出力することができ、限られた容量の音源や増幅器等を使用しても、必要に応じて遊技者に対して大きな効果音を出力することができる。また、遊技領域側音出力部は、前後方向に連続する壁部に設けられるため、前側から視認した場合における遊技機の見栄えは、遊技領域側音出力部の開口部分を視認し難いものとし、相対的に装飾領域を広く形成可能にして装飾効果を高めることができる。
また、特徴A4記載の遊技機に従属する特徴A5記載の遊技機においては、所定の音出力部の内面が遊技機中央側に向けて傾斜して形成されるので、音源から出力された効果音の一部が所定の音出力部の内面によって左右方向における遊技機中央側であって遊技機後側に向けて反射し易い。その反射した効果音の一部は、遊技領域カバー部側に進行し、再度遊技領域カバー部にて前側に反射することで遊技者側に向かって進行することとなるので、遊技者に対して効率良く大きな効果音を出力することができる。
<特徴A6>
前記音源及び前記所定の音出力部は、遊技機の前面側において所定の方向に沿って離間し、間部分に前記装飾カバー部が位置するようにしてそれぞれ設けられ、
前記遊技領域側音出力部は、該遊技領域側音出力部に形成される貫通孔の貫通する方向に沿って前記カバー手段を視認した場合に、遊技機前側に位置する端縁が前記音源から離間するに従って次第に遊技機後側に位置するように傾斜した領域に設けられ、
前記装飾カバー部は、前記遊技領域側音出力部の前側の端縁が次第に後側に位置するに従って、次第に前後方向において幅広く形成され、前記所定の方向における前記遊技領域の中央部に対応した位置において最大の前後幅を有する内部空間を形成することを特徴とする特徴A5記載の遊技機。
特徴A6記載の遊技機によれば、遊技者から視認され易い遊技領域の中央部に対応した箇所には、大きな内部空間を形成して大型の装飾部材や複数の装飾部材を配置し易くしつつ、遊技領域側音出力部についても遊技領域の中央側に近づく位置まで形成して遊技者に対して効率良く大きな効果音を出力することができる。
<特徴B1>
遊技が行われる遊技領域を視認可能に覆う遊技領域カバー部(遊技領域カバー部301,403)と、遊技領域カバー部に対して周辺側における一部に設けられて音源(スピーカ302,402)から出力される音を出力可能な開口を形成する音出力部(音出力部311〜313,411,412)と、遊技領域カバー部に対して周辺側において前記音出力部とは別位置に設けられ、装飾部材を配置可能な内部空間を裏側に形成する透明又は半透明な装飾カバー部(装飾カバー部314,414)とが前面側に設けられた遊技機において、
前記音源は、前記音出力部の少なくとも一部に相当する所定の音出力部(前側音出力部311、傾斜側音出力部411)に対して後側に離間し、該所定の音出力部との間に内部空間を形成する位置に配置され、
前記所定の音出力部と前記装飾カバー部とは、遊技機の前面側において所定の方向に並んで配置され、それらの裏側において連続した内部空間を形成するカバー手段(カバー部材322,422)を構成し、
該内部空間には、遊技者から視認可能な所定の装飾部材(移動装飾部材323,423)が前記所定の方向側に移動可能に設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴B1記載の遊技機によれば、装飾部材の設置スペースを確保しつつ、音源の配置の自由度を高めて音響品質を高めることができる。すなわち、所定の音出力部と装飾カバー部との後側空間が仕切られることなく連続するので、所定の装飾部材の移動スペースを、音源と所定の音出力部との間部分に入り込む位置まで、又は、その間部分に近付けて設定することができる。よって、装飾部材を大型化したり、可動式の装飾部材の移動領域を拡大したりして、装飾部材の設計自由度を高めることができる。また、音源及び所定の音出力部は、装飾部材の設置スペースに近接させて配置できるため、遊技機前面において音響効果の高い位置に音源及び所定の音出力部を容易に配置することができ、音響品質を高めることができる。更に、装飾部材の配置位置に応じて音源から出力される音の反射状態を変化させること等により音出力の態様を変化させることができ、装飾部材の配置位置に対応した効果音を遊技者又は遊技場の店員等に向けて出力することができる。そして、この場合における音の反射状態の変化は、装飾部材の移動によって行われるので、音出力の態様変化に要する動作機構は装飾部材の演出に使用する機構と共通化することができ、低コストで音出力の態様の自由度を高めることができる。
なお、「装飾部材が所定の方向側に移動可能」とは、所定の方向に一致して装飾部材が移動可能な場合はもちろん、所定の方向に一致しない場合であって所定の方向に対して傾斜した方向側に移動することで所定の方向側にも移動することとなる場合を含む。また、所定の方向に対して傾斜した方向側に装飾部材が移動する場合、及び、所定の方向に対して次第に傾斜角度が変化するように円弧状又は曲線状に装飾部材が移動する場合を含む。また、移動範囲の全域において所定の方向側に装飾部材が移動する場合はもちろん、移動範囲の一部において所定の方向に直交する方向に装飾部材が移動して所定の方向側に移動しない範囲を含む場合があっても、一部の移動範囲において所定の方向側に装飾部材が移動する場合を含む。
<特徴B2>
前記所定の音出力部は、遊技機の前方側を少なくとも向く外面形状に形成され、前記内部空間に対して遊技機の前方側に少なくとも貫通した開口を形成する部位であり、
前記カバー手段には、遊技機の前方側に交差する交差方向側に少なくとも向く外面形状に形成され、前記内部空間に対して前記交差方向側に少なくとも貫通した開口を形成する交差側音出力部(遊技領域側音出力部311)が設けられ、
前記所定の装飾部材は、前記音源と前記所定の音出力部との間に位置した第1位置(左右離間状態に対応した位置)と、前記音源と前記所定の音出力部の間から外れた第2位置(中央配置状態に対応した位置)との間を移動可能に設けられ、前記第1位置に配置される場合に前記音源から出力される音を前記交差側音出力部側に反射する反射面(内面323C)を有することを特徴とする特徴B1記載の遊技機。
特徴B2記載の遊技機によれば、所定の装飾部材が第1位置に配置された場合には、第2位置に配置される場合に比べて、反射面によって音源から出力される効果音が交差側音出力部側に反射され易い。よって、所定の装飾部材の移動に効果音の出力状態を対応させることができ、遊技者又は遊技場の店員等に向けて遊技機の状態に対応した効果音等を出力し易くすることができる。
<特徴B3>
前記所定の装飾部材は、前記音源と前記所定の音出力部との間に位置した第1位置と、前記音源と前記所定の音出力部の間から外れた第2位置との間を移動可能に設けられ、前記第1位置において前記音源と前記所定の音出力部との間に位置する部位として前後方向に連続する凹部(凹部423A)又は前後方向に貫通する貫通部を有する形状とされていることを特徴とする特徴B1又はB2記載の遊技機。
特徴B3記載の遊技機によれば、第1位置において所定の装飾部材が音源と所定の音出力部との間に位置しても、凹部又は貫通部を通じて音源から出力された音を所定の音出力部に向けて進行し易くすることができる。よって、限られた容量の音源及び増幅器等を使用しても、遊技者の位置する前側に大きな効果音を出力可能としつつ所定の装飾部材を大型化したり、その移動領域を拡大したりして、装飾部材を用いた演出による効果を高めることができる。
<特徴B4>
前記所定の装飾部材には、前記音源とは異なる第2の音源(移動スピーカ503)が設けられ、
前記カバー手段には、前記所定の装飾部材の移動範囲の一部において前記第2の音源に対面する壁部に、前記内部空間と外部とを接続する別音源用音出力部(傾斜側音出力部411,遊技領域側音出力部412)が設けられていることを特徴とする特徴B1からB3のいずれかに記載の遊技機。
特徴B4記載の遊技機によれば、所定の装飾部材が移動範囲の一部に配置された場合に、第2の音源から出力される効果音は、カバー手段の壁部に設けられる別音源用音出力部を通じて外部に出力される。このため、所定の装飾部材の配置位置に対応して、第2の音源から出力される効果音が外部へ出力される態様が変化し、第2の音源による演出の効果音を遊技者側に大きく出力する設定としたり、又は、隣の遊技者や遊技場の店員等に向けて遊技機の左右両側に異常報知音を大きな音で出力したりする等の設定をし易くすることができる。
また、所定の装飾部材が移動することで別音源用出力部に対しての第2の音源との相対位置が変化するので、所定の装飾部材を別音源用出力部から離間した位置に配置する時間比率を高くするほど、第2の音源に対して別音源用出力部を通じた接触を困難とすることができる。よって、第2の音源によって異常報知音を出力する場合において、犯罪者が工具等を使用して第2の音源を故障させ、異常状態の報知を停止させる等の不正行為を抑制しつつ、必要に応じて第2の音源を別音源用出力部に近付けて異常報知音等を大きな音で出力することができる。
ここで、特徴B4における別音源用音出力部は、所定の音出力部や交差側音出力部とは別に設けられても良いし、所定の音出力部又は交差側音出力部の少なくとも一部により別音源用音出力部を構成しても良い。
<特徴C1>
遊技が行われる遊技領域を視認可能に覆う遊技領域カバー部(遊技領域カバー部301,403)と、遊技領域カバー部に対して周辺側における一部に設けられて音源(スピーカ)から出力される音を出力可能な開口を形成する音出力部(音出力部311〜313,411,412)と、遊技領域カバー部に対して周辺側において前記音出力部とは別位置に設けられ、装飾部材を配置可能な内部空間を裏側に形成する透明又は半透明な装飾カバー部(装飾カバー部314,414)とが前面側に設けられた遊技機において、
前記音出力部の少なくとも一部に相当する所定の音出力部(前側音出力部311、傾斜側音出力部411)と前記装飾カバー部とは、遊技機の前面側において所定の方向に並んで配置され、それらの裏側において連続した内部空間を形成するカバー手段(カバー部材322,422)を構成し、
前記内部空間には、遊技者から視認可能な所定の装飾部材(移動装飾部材323,423)が前記所定の方向側に移動可能に設けられ、
該所定の装飾部材には、前記音源の少なくとも一部を構成する装飾部材用音源(移動スピーカ503)が設けられていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機においては、遊技機の前面スペースは限られているので、装飾部材の設置スペースを確保しようとすると、音出力部の配置位置や設置数が制限される場合がある。また、音出力の態様は、音出力の態様は、スピーカの配置位置によって固定され易く、スピーカ又はスピーカの前側部分を動作可能とした場合には、その分コストが増大してしまうという問題点がある。
特徴C1記載の遊技機によれば、装飾部材の設置スペースを確保しつつ、音源からの音出力の態様の自由度を低コストで高めることができる。すなわち、装飾カバー部の裏側に設けられる所定の装飾部材に音源が設けられているので、装飾部材と音源とを集約配置することができ、別々に設ける場合に比べて設置スペースを少なくすることができる。また、装飾部材用音源と所定の音出力部との相対的な位置関係は所定の装飾部材の配置位置に対応して変化し、装飾部材用音源から所定の音出力部を通じて内部空間から外部に出力される音は、装飾部材用音源の配置位置に対応して変化する。このため、装飾部材用音源による演出の効果音を遊技者側に大きく出力する設定としたり、又は、隣の遊技者や遊技場の店員等に向けて遊技機の左右両側に異常報知音を大きな音で出力したりする等の設定をし易くする等、音出力の態様の自由度を高めることができる。また、音出力の態様変化に要する動作機構は装飾部材の演出に使用する機構と共通化することができるので、音出力の態様の自由度を低コストで高めることができる。
<特徴C2>
前記カバー手段には、前記音出力部として、前記内部空間に対して前記遊技領域カバー部が位置する側に向けて少なくとも貫通した開口を形成する遊技領域側音出力部(遊技領域側音出力部412)が設けられ、
前記所定の装飾部材は、遊技機の前面側視において回転しつつ移動可能に構成され、
前記装飾部材用音源は、前記所定の装飾部材が移動可能な範囲の中で前記遊技領域側音出力部に近い位置に配置された状態において前記遊技領域側音出力部側を向くようにして配置され、
前記装飾部材用音源から出力された音が前記遊技領域側音出力部を通じて遊技者側へ出力可能に構成されていることを特徴とする特徴C1記載の遊技機。
特徴C3記載の遊技機によれば、遊技領域側音出力部を通じて遊技者側に音が出力され易い状況を必要に応じて形成することができる。よって、装飾部材用音源により当否の抽選結果等の遊技状態に対応した効果音を出力して遊技者に対して演出の効果音を効率良く出力することができる。
また、所定の装飾部材が遊技機の前面側視において回転しつつ移動可能とされているので、所定の装飾部材の移動に連動して遊技領域側音出力部側とは別の方向側に向けて音源を配置することができる。よって、必要に応じて遊技領域側音出力部以外の方向側に向けて音を出力し、又は音出力部を通じて装飾部材用音源に接触して行う不正行為を困難にすることができる。
<特徴C3>
前記所定の音出力部は、遊技機の前面側において所定の方向に沿って離間し、間部分に前記装飾カバー部が位置するようにして設けられ、
各所定の音出力部に対応して前記所定の装飾部材がそれぞれ設けられ、
前記カバー手段には、前記音出力部として、前記所定の音出力部を基準として前記装飾カバー部が位置する側とは反対側を向く外面形状に形成され、前記内部空間に対して、遊技機の前方側に相当する第1の方向に交差する第2の方向側に少なくとも貫通した開口を形成する遊技機外側音出力部(外方側音出力部313,傾斜側音出力部411の一部)が設けられ、
前記装飾部材用音源は、前記所定の装飾部材における前記所定の音出力部に近い位置側に配置された場合に前記遊技機外側音出力部側を向くようにして配置され、
前記装飾部材用音源から出力された音が前記遊技機外側音出力部を通じて遊技機の外方側に出力可能に構成されていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3記載の遊技機によれば、遊技機外側音出力部を通じて遊技機の外方側に音が出力され易い状況を必要に応じて形成することができるので、装飾部材用音源により異常報知音を出力する等して、隣の遊技者や遊技場の店員等に向けて遊技機の左右両側に異常発生等に対応した報知音を効率良く出力することができる。
また、所定の装飾部材が遊技機の前面側視において回転しつつ移動可能とされているので、所定の装飾部材の移動に連動して遊技領域側音出力部側とは別の方向側に向けて音源を配置することができる。よって、必要に応じて遊技機外側音出力部以外の方向側に向けて音を出力し、又は音出力部を通じて装飾部材用音源に接触して行う不正行為を困難にすることができる。
<特徴C4>
前記所定の装飾部材は、遊技機の前面側視において回転しつつ移動可能に構成され、
前記装飾部材用音源は、前記所定の音出力部から最も離間した位置に前記所定の装飾部材が配置された状態において、前記所定の装飾部材の一方側であって、前記内部空間に対して前記音出力部の少なくとも一部が開口する方向とは反対側に対応する位置に配置されていることを特徴とする特徴C1からC3のいずれかに記載の遊技機。
特徴C4記載の遊技機によれば、装飾部材用音源は、所定の装飾部材を基準として音出力部の少なくとも一部とは反対側に配置されることとなる。このため、所定の装飾部材が所定の音出力部から最も離間した位置に配置される比率を高く設定するほど、音出力部を通じた装飾部材用音源に対しての不正行為を困難にすることができる。
なお、特徴A1〜A6、特徴B1〜B4又は特徴C1〜C4に記載のいずれか1つの特徴を他のいずれか又は複数の特徴に組み合わせて適用しても良い。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、そ の停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
以上のように、この発明は、パチンコ機等の遊技機に適している。
10,400…パチンコ機、301,403…遊技領域カバー部、302,402…スピーカ、311…前側音出力部、312,412…遊技領域側音出力部、313…外方側音出力部、411…傾斜側音出力部、314,414…装飾カバー部、322,422…カバー部材、323,423…移動装飾部材、323C…内面、423A…凹部、503…移動スピーカ

Claims (3)

  1. 遊技が行われる遊技領域を視認可能に覆う遊技領域カバー部と、遊技領域カバー部に対して周辺側における一部に設けられて音源から出力される音を出力可能な開口を形成する音出力部と、遊技領域カバー部に対して周辺側において前記音出力部とは別位置に設けられ、装飾部材を配置可能な内部空間を裏側に形成する透明又は半透明な装飾カバー部とが前面側に設けられた遊技機において、
    前記音源は、前記音出力部の少なくとも一部に相当する所定の音出力部に対して後側に離間し、該所定の音出力部との間に内部空間を形成する位置に配置され、
    前記所定の音出力部と前記装飾カバー部とは、遊技機の前面側において所定の方向に並んで配置され、それらの裏側において連続した内部空間を形成するカバー手段を構成し、
    該内部空間には、遊技者から視認可能な所定の装飾部材が前記所定の方向側に移動可能に設けられていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記所定の音出力部は、遊技機の前方側を少なくとも向く外面形状に形成され、前記内部空間に対して遊技機の前方側に少なくとも貫通した開口を形成する部位であり、
    前記カバー手段には、遊技機の前方側に交差する交差方向側に少なくとも向く外面形状に形成され、前記内部空間に対して前記交差方向側に少なくとも貫通した開口を形成する交差側音出力部が設けられ、
    前記所定の装飾部材は、前記音源と前記所定の音出力部との間に位置した第1位置と、前記音源と前記所定の音出力部の間から外れた第2位置との間を移動可能に設けられ、前記第1位置に配置される場合に前記音源から出力される音を前記交差側音出力部側に反射する反射面を有することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記所定の装飾部材は、前記音源と前記所定の音出力部との間に位置した第1位置と、前記音源と前記所定の音出力部の間から外れた第2位置との間を移動可能に設けられ、前記第1位置において前記音源と前記所定の音出力部との間に位置する部位として前後方向に連続する凹部又は前後方向に貫通する貫通部を有する形状とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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