JP2014219368A - 除染管理システム、除染管理方法、及び除染管理プログラム - Google Patents

除染管理システム、除染管理方法、及び除染管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】除染状態情報を、住民が容易に理解することが可能な状態において管理することが可能な除染管理システム、除染管理方法、及び除染管理プログラムを提供すること。【解決手段】除染対象地域に含まれる複数の除染部位を一意に特定するための部位特定情報と、複数の除染部位の各々の地図を生成するための地図生成情報とを、相互に関連付けて構成された地図情報を格納する地図情報DB5aと、部位特定情報と、除染部位の除染状態に関する除染状態情報とを、相互に関連付けて構成された除染情報を格納する除染情報DB5bと、部位特定情報が特定された際、特定された部位特定情報に対応する地図生成情報を取得すると共に、特定された部位特定情報に対応する除染状態情報を取得し、取得した地図生成情報に基づいて生成された除染部位の地図に、取得した除染状態情報を対応付けて表示して表示部3に出力する除染状態表示部4bと、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、除染管理システム、除染管理方法、及び除染管理プログラムに関する。
従来、放射能に汚染されている可能性がある地域(以下、除染対象地域)において、放射線量の低減を図る除染作業(除染類似作業も含む。以下同じ)が行われている。このような除染作業を行う際には、広範な除染対象地域に散在する多数の住宅やその周辺地域を対象として、対象となる住宅等の除染状態に関する様々な情報(以下、除染状態情報)を対応付けて管理する必要がある。
従来、このような除染状態情報の管理を行うようなシステムは提案されていないが、類似の従来技術として、顧客に関する様々な情報の管理を行う情報管理システムが提案されている。例えば、特許文献1には、顧客の氏名、年齢、又は職業などの属性情報や、趣味、嗜好、又は購買記録などのライフスタイル情報などをデータベースに蓄積し、データベースの情報を表形式にまとめられた文字情報により表示する情報管理システムが開示されている。
特開平06−266731号公報
ここで、特許文献1に記載の情報管理システムを、除染状態情報を管理する情報管理システムに適用することも考えられる。しかしながら、特許文献1に記載の情報管理システムは、上述したように除染状態情報の管理を行うことを目的として提案された情報管理システムではない。そのため、このような情報管理システムを適用した場合であっても、除染状態情報を管理する上で以下のような問題があった。
すなわち、除染作業における最大の目的は、除染対象地域における放射線量を低減させて住民が再び安心して生活できるように住民の不安感を解消することである。したがって、除染状態情報の管理においては、行政担当者や除染担当者だけでなく、住民自身を含む様々な関係者が、必要なときに必要な情報を容易に得られる状態であることが好ましい。
しかし、従来の情報管理システムは、事業者等が顧客に関する情報を管理するためのシステムであって、様々な関係者が必要な情報を容易に得られることを目的としたシステムではない。特に、除染状態情報は多種多様で情報量も多く、かつ、情報の理解に専門的な知識を要する場合も多いため、従来の情報管理システムのように除染状態情報を文字情報のみで表示した場合、表示された内容の理解が困難となる可能性が高い。さらに、除染作業についての専門的な知識を有さず情報の解釈に疎い住民等は、当該システムによって文字情報により表示された除染状態情報を閲覧しても、当該表示された除染状態情報の内容を理解することが困難である可能性が一層高い。そこで、除染状態情報を、住民が容易に理解することが可能な状態において管理することが可能な情報管理システムが要望されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、除染状態情報を、住民が容易に理解することが可能な状態において管理することが可能な除染管理システム、除染管理方法、及び除染管理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の除染管理システムは、除染対象地域に含まれる複数の除染部位を一意に特定するための部位特定情報と、複数の除染部位の各々の地図を生成するための地図生成情報とを、相互に関連付けて構成された地図情報を格納する地図情報格納手段と、前記部位特定情報と、前記除染部位の除染状態に関する除染状態情報とを、相互に関連付けて構成された除染情報を格納する除染情報格納手段と、前記部位特定情報が特定された際、当該特定された部位特定情報に対応する前記地図生成情報を前記地図情報格納手段から取得すると共に、当該特定された部位特定情報に対応する前記除染状態情報を前記除染情報格納手段から取得し、当該取得した地図生成情報に基づいて生成された除染部位の地図に、当該取得した除染状態情報を対応付けて表示して表示手段に出力する除染状態表示手段と、を備える。
また、請求項2に記載の除染管理システムは、請求項1に記載の除染管理システムにおいて、前記部位特定情報と、前記除染部位において測定された放射線量である測定放射線量を示す測定放射線量情報と、前記除染部位における除染作業後の予測の放射線量である予測放射線量を示す予測放射線量情報とを、相互に関連付けて構成された測定結果情報を格納する測定結果情報格納手段と、前記部位特定情報と、前記除染部位において測定放射線量を測定した日時を示す測定日時情報と、時間の経過に基づく放射線量の低減量である自然低減量を示す自然低減量情報とを相互に関連付けて構成された経過情報を格納する経過情報格納手段と、前記部位特定情報が特定された際、当該特定された部位特定情報に対応する測定放射線量情報又は予測放射線量情報を前記測定結果情報格納手段から取得すると共に、当該特定された部位特定情報に対応する測定日時情報及び自然低減量情報を前記経過情報格納手段から取得し、当該取得した測定日時情報が示す日時から現在日時までの経過時間を算定し、前記取得した測定放射線量情報又は予測放射線量情報と、前記算定した経過時間と、前記取得した自然低減量情報とが示す自然低減量に基づいて、前記特定された除染部位の現在日時における放射線量である現在放射線量を算定する現在放射線量算定手段とを備え、前記除染状態表示手段は、前記現在放射線量算定手段によって算定された現在放射線量に関する情報を、前記除染部位の地図に対応付けて表示して前記表示手段に出力する。
また、請求項3に記載の除染管理システムは、請求項1又は2に記載の除染管理システムにおいて、前記除染情報格納手段に格納する前記除染状態情報は、前記除染部位の除染予定に関する除染予定情報と、前記除染部位の除染結果に関する除染結果情報とを含む。
また、請求項4に記載の除染管理システムは、請求項3に記載の除染管理システムにおいて、前記除染情報格納手段に格納する前記除染予定情報は、前記除染部位の除染方法、当該除染部位に対応する住民の当該除染方法に関する意向を示す情報、及び、当該住民の当該除染方法に関する意向に対する除染作業員の見解を示す情報を含む。
また、請求項5に記載の除染管理システムは、前記除染部位の除染方法と、前記除染方法による放射線量の低減量である除染低減量を示す除染低減量情報とを、相互に関連付けて構成された除染効果情報を格納する除染効果情報格納手段と、前記部位特定情報が特定された際、当該特定された部位特定情報に対応する前記測定放射線量情報又は現在放射線量情報を前記測定結果情報格納手段又は経過情報格納手段から取得すると共に、当該特定された部位特定情報に対応する前記除染方法を前記除染情報格納手段から取得し、当該取得した除染方法に対応する前記除染効果情報を前記除染効果情報格納手段から取得し、当該取得した測定放射線量情報又は現在放射線量情報によって示される放射線量と当該取得した除染効果情報によって示される前記除染低減量とに基づいて、当該特定された部位特定情報によって特定される除染部位を当該取得した除染方法で除染した後の放射線量を算定する除染効果予測手段とを備え、前記除染状態表示手段は、前記除染効果予測手段によって算定された放射線量に関する情報を、前記除染部位の地図に対応付けて表示して前記表示手段に出力する。
また、請求項6に記載の除染管理方法は、除染対象地域に含まれる複数の除染部位を一意に特定するための部位特定情報と、複数の除染部位の各々の地図を生成するための地図生成情報とを、相互に関連付けて構成された地図情報を格納する地図情報格納手段から、部位特定情報が特定された際に、当該特定された部位特定情報に対応する前記地図生成情報を取得し、前記部位特定情報と、前記除染部位の除染状態に関する除染状態情報とを、相互に関連付けて構成された除染情報を格納する除染情報格納手段から、前記特定された部位特定情報に対応する前記除染状態情報を取得し、前記取得した地図生成情報に基づいて生成された除染部位の地図に、前記取得した除染状態情報を対応付けて表示して表示手段に出力する、除染状態表示手段、を備える。
また、請求項7に記載の除染管理プログラムは、請求項6に記載の方法をコンピュータに実行させる。
請求項1に記載の除染管理システム、請求項6に記載の除染管理方法、及び請求項7に記載の除染管理プログラムによれば、地図生成情報に基づいて生成された除染部位の地図に、除染状態情報を対応付けて表示手段に出力することによって、住民は、地図という視覚的に極めて理解し易い情報に対応付けられて表示された除染状態情報を閲覧することが可能となるので、除染状態情報を容易に理解することが可能となり、除染作業に対して安心感を得ることが可能となる。
請求項2に記載の除染管理システムによれば、測定放射線量又は予測放射線量に対して自然低減量を踏まえた現在の放射線量を算定することが可能となり、住民は、自然低減量を踏まえたより正確な放射線量を把握することが可能となるため、除染作業に対してより一層の安心感を得ることが可能となる。
請求項3に記載の除染管理システムによれば、除染状態情報として除染予定情報を除染部位の地図に対応付けて表示することによって、住民は、除染作業が実行される前の段階において除染予定を把握することが可能となり、さらに、除染状態情報として除染結果情報を除染部位の地図に対応付けて表示手段に出力することによって、住民は、この除染予定に基づいて行われた除染作業によって適正な除染結果が得られたか否かを把握することが可能となるため、除染作業に対してより一層の安心感を得ることが可能となる。
請求項4に記載の除染管理システムによれば、除染予定情報として、除染部位の除染方法、当該除染部位に対応する住民の当該除染方法に関する意向、及び、当該住民の当該除染方法に関する意向に対する除染作業員の見解を示す情報を、除染部位の地図に対応付けて表示手段に出力することによって、住民は、除染方法に関する自らの意向が除染方法に反映されているか否かを容易に把握することが可能となり、また、自らの意向に対する除染作業員の見解を容易に把握することが可能となるため、除染作業に対してより一層の安心感を得ることが可能となる。
請求項5に記載の除染管理システムによれば、除染部位の除染方法と、当該除染部位において測定された放射線量と、当該除染方法による放射線量の低減量である除染低減量とに基づいて当該除染部位を当該除染方法で除染した後の放射線量を算定することが可能となり、住民は、当該除染部位を当該除染方法で除染した後の放射線量の予測値を、除染作業が完全に完了する前に把握することが可能となるため、除染作業に対してより一層の安心感を得ることが可能となる。
除染計画図を示す図である。 記憶部に格納された複数の地図データを概略的に示す図である。 除染計画図と市街地図とを重畳表示した図である。 除染管理装置を例示するブロック図である。 地図情報DBに格納されている地図情報を例示した表である。 除染情報DBに格納されている除染情報を例示した表である。 除染日程情報DBに格納されている除染日程情報を例示した表である。 測定結果情報DBに格納されている測定結果情報を例示した表である。 経過情報DBに格納されている経過情報を例示した表である。 除染効果情報テーブルに格納されている除染効果情報を例示した表である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る除染管理システム、除染管理方法、及び除染管理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、本実施の形態に係る基本的概念について説明する。本実施の形態に係る除染管理システムは、除染作業員が実施する除染作業に関する様々な情報を管理するためのシステムである。ここで、本実施の形態では、PCの如き除染管理装置に除染管理プログラムをインストールすることにより、当該除染管理装置が除染管理システムとして機能する場合について説明する。
まずは、上述した除染作業員や本実施の形態に係る除染管理システムの管理者が除染作業の前に実施する作業について順を追って説明する。概略的には、除染作業員や管理者は、初めに、住民の意向を取得するためのアンケートを実施し、次に、除染対象地域における特定の部位(以下、除染部位)の事前調査を行い、次に、事前調査の結果に基づいて除染計画図を作成する。
なお、「除染部位」とは、任意の範囲に設定することが可能であり、本実施の形態では、除染対象地域に含まれる住宅(以下、除染対象住宅)の敷地全体や、当該除染対象住宅を構成する当該住宅の勾配屋根、雨樋、陸屋根、及び庭等の特定部位(以下、除染対象部位)を含む概念である。
まずは、住民の意向を取得するためのアンケートについて説明する。このアンケートは、各除染対象住宅の住民に対して実施するアンケートである。アンケートの具体的な内容については任意であり、本実施の形態におけるアンケートは、各除染対象部位に対しての具体的な除染方法の記載を住民に対して促すものである。
次に、除染作業員が実施する事前調査について説明する。この事前調査とは、除染作業を行う前に除染作業員が実際に除染対象住宅に出向き、各除染対象部位の詳細について調査することである。この事前調査において、除染作業員は事前調査図及び事前調査メモを作成する。ここで、事前調査図とは、除染対象住宅の敷地境界や各除染対象部位の外枠を実線で概略的に記載した図であり、事前調査メモとは、事前調査による調査結果を記載したメモであって、これらの事前調査図及び事前調査メモは、いずれも所定の用紙に対して記載される。なお、これらの事前調査図及び事前調査メモは、それぞれ異なる用紙に対して記載して作成しても良いが、本実施の形態においては、これらの両方を単一の用紙に対して記載して作成する。
これら事前調査図及び事前調査メモの具体的な作成手順について説明する。まず、除染作業員は、除染対象住宅の敷地境界及び各除染対象部位の外枠等を実測し、実測したこれらの敷地境界や各除染対象部位の外枠等を所定の用紙に対して実線により記載した事前調査図を作成する。
次に、除染作業員は、用紙に記載された事前調査図における各除染対象部位の位置の近傍に、当該除染対象部位に対しての事前調査メモを記載することによって、調査結果を除染対象部位に関連付けて記載する。具体的には、事前調査において除染作業員が実際に各除染対象部位を目視することにより確認した各除染対象部位の部位種別、及び材種を、事前調査図の各除染対象部位に関連付けて記載する。また、除染作業員は、各除染対象部位を調査して各除染対象部位に対して有効な除染方法を判断し、当該有効な除染方法を、事前調査図の各除染対象部位に関連付けて記載する。また、除染作業員は、公知の線量計を用いて各除染対象部位の放射線量を測定し、測定された放射線量を、事前調査図の各除染対象部位に関連付けて記載する。また、除染作業員は、上述したアンケートを確認して住民の意向に沿った除染方法が可能であるか否かを判断し、住民の意向に沿った除染方法が可能でないと判断した場合には、その点についての見解を、事前調査図の各除染対象部位に関連付けて記載する。
次に、管理者が、事前調査図に基づいて作成する除染計画図について説明する。図1は、除染計画図を示す図である。この図1に示すように、管理者は、上述した事前調査図を地図データ化し、地図データ化した事前調査図における各除染対象部位の位置に除染対象部位IDを添付することによって除染計画図を作成する。ここで、「除染対象部位ID」とは、複数の除染対象部位を一意に特定するための部位特定情報であり、本実施の形態における除染計画図においては、1から55までの除染対象部位IDが、それぞれ対応する除染対象部位を示す位置に配置されている。そして、管理者は、このようにして作成した除染計画図を、除染管理装置の記憶部5(後述する)に対して格納する。
図2は、記憶部に格納された複数の地図データを概略的に示す図である。このように、管理者は、作成した除染計画図と、他の複数の地図データとを、互いの位置関係を対応させた状態において除染管理装置1の記憶部5に対して格納する。
なお、管理者は、このように除染計画図を除染管理装置1の記憶部5に対して格納する際に、併せて、事前調査メモに基づいて取得した事前調査結果を除染管理装置1の記憶部5に格納する事前調査結果格納作業を実施するが、この作業の詳細については後述する。
同様にして、除染作業員は除染対象地域に含まれる他の除染対象住宅に対しても事前調査図及び事前調査メモを作成する。そして、管理者は、作成された事前調査図に基づいて同様に除染計画図を作成して除染管理装置1の記憶部5に格納し、作成された事前調査メモに基づいて同様に事前調査結果格納作業を実施する。このようにして、除染対象地域に含まれる全ての除染対象住宅について除染計画図を作成する。
図3は、除染計画図と市街地図(後述する)とを重畳表示した図である。このように、管理者は、記憶部5に格納された複数の地図データの中から選択した地図データのみを表示部3に表示することが可能であり、また、任意の表示範囲や任意の縮尺により当該選択した地図データを表示部3に表示することが可能である。なお、図2及び図3の詳細については、後述する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
まず、本実施の形態に係る除染管理装置1の構成を説明する。図4は、除染管理装置1を例示するブロック図である。この図4に示すように、除染管理装置1は、概略的に、入力部2、表示部3、制御部4、及び記憶部5を備えている。
(構成−入力部)
入力部2は、除染管理装置1が実行する各種処理に必要な情報を当該除染管理装置1に入力する入力手段であり、ここでは、キーボード及びマウスとして構成されている。
(構成−表示部)
表示部3は、除染管理装置1からの情報を外部に出力して表示する表示手段であり、ここでは、ディスプレイとして構成されている。
(構成−制御部)
制御部4は、除染管理システムに関する処理を行う処理手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及び除染管理プログラムを含む各種のプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。プログラムは、磁気的記録媒体や光学的記録媒体を含む任意の記録媒体に記録され、記憶部5にインストールされることで、制御部4の各部を実質的に構成する。
この制御部4は、機能概念的に、現在放射線量算定部4a、除染状態表示部4b、及び除染効果予測部4cを備えて構成されている。ここで、現在放射線量算定部4aは、現在放射線量を算定する現在放射線量算定手段である。この「現在放射線量」とは、現在日時における除染部位の放射線量の予測値である。また、除染状態表示部4bは、除染部位の地図に除染状態情報を対応付けて表示して表示部3に出力する除染状態表示手段である。この「除染状態情報」とは、上述したように、除染部位の除染状態に関する様々な情報であり、例えば除染部位の除染予定に関する除染予定情報や、除染部位の除染結果に関する除染結果情報等を含む。また、除染効果予測部4cは、除染部位を除染した後の放射線量を算定する除染効果予測手段である。なお、これら現在放射線量算定部4a、除染状態表示部4b、及び除染効果予測部4cにより行われる具体的な処理については後述する。
(構成−記憶部)
記憶部5は、除染管理装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、例えば、外部記憶装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。ここで、記憶部5は、地図情報DB5a、除染情報DB5b、除染日程情報DB5c、測定結果情報DB5d、経過情報DB5e、及び除染効果情報テーブル5fを備えている。
(構成−記憶部−地図情報DB)
地図情報DB5aは、地図情報を格納する地図情報格納手段である。ここで、図5は、地図情報DB5aに格納されている地図情報を例示した表である。この図5に示すように、地図情報DB5aには、地図情報として、項目「除染対象住宅ID」、及び、項目「地図生成情報」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。
項目「除染対象住宅ID」に対応して格納される情報は、除染対象住宅IDを示す情報である。ここで、「除染対象住宅ID」とは、複数の除染対象住宅を一意に特定するための部位特定情報である。項目「地図生成情報」に対応して格納される情報は、地図生成情報である。ここで、「地図生成情報」とは、複数の除染対象住宅の各々の除染計画図を生成するための情報であって、具体的には、除染対象住宅の地理座標である。
(構成−記憶部−除染情報DB)
除染情報DB5bは、除染情報を格納する除染情報格納手段である。ここで、図6は、除染情報DB5bに格納されている除染情報を例示した表である。この図6に示すように、除染情報DB5bには、除染情報として、項目「除染対象部位ID」、項目「色」、項目「部位種別」、項目「材種」、項目「除染方法」、項目「意向」、項目「見解」、及び、項目「除染結果」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。
項目「除染対象部位ID」に対応して格納される情報は、除染対象部位IDを示す情報である。項目「色」に対応して格納される情報は、除染計画図における除染対象部位の色を示す情報であって、具体的には、除染対象部位の部位種別毎に異なる色を示す情報を格納する。項目「部位種別」に対応して格納される情報は、除染対象部位の具体的な種別を示す情報である。項目「材種」に対応して格納される情報は、除染対象部位の材種を示す情報である。
項目「除染方法」に対応して格納される情報は、除染作業員が実行した、あるいは実行する予定の除染方法を示す情報である。項目「意向」に対応して格納される情報は、当該除染対象住宅の住民の除染方法に関する意向であって、具体的には、事前調査以前に実施した当該住民に対するアンケート等の内容に基づいて取得した情報が格納される。項目「見解」に対応して格納される情報は、住民の意向に対しての除染作業員の見解であって、例えば、上述した住民の意向に沿った除染方法を採用することが不可能であることの理由等が格納される。項目「除染結果」に対応して格納される情報は、除染作業により得られた結果であって、具体的には、除染作業後の除染対象部位において測定された放射線量を示す情報である。なお、この放射線量は、除染作業後に除染作業員が公知の線量計を用いて測定する。
(構成−記憶部−除染日程情報DB)
除染日程情報DB5cは、除染日程情報を格納する除染日程情報格納手段である。ここで、図7は、除染日程情報DB5cに格納されている除染日程情報を例示した表である。この図7に示すように、除染日程情報DB5cには、除染日程情報として、項目「作業」、及び、項目「日程」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。
項目「作業」に対応して格納される情報は、除染作業員が行う作業を示す情報である。例えば、「屋根除染」とは、勾配屋根及び陸屋根等の屋根部分に対する除染作業を指し、「庭除染」とは、その他の庭木、土や砂利、及び芝生等に対する除染作業を指す。項目「日程」は、複数の詳細な日付を示す項目に分割されており、これらの分割された各項目に対応して格納される情報は、当該詳細な日付において当該作業を除染作業員が行うか否かを示す情報である。例えば、図7においては、7月17日から7月20日まで屋根除染を行い、7月20日から7月22日まで庭除染を行うことを示している。
(構成−記憶部−測定結果情報DB)
測定結果情報DB5dは、測定結果情報を格納する測定結果情報格納手段である。ここで、図8は、測定結果情報DB5dに格納されている測定結果情報を例示した表である。この図8に示すように、測定結果情報DB5dには、測定結果情報として、項目「除染対象部位ID」、及び、項目「測定放射線量」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。
項目「除染対象部位ID」に対応して格納される情報は、除染対象部位IDを示す情報である。また、項目「測定放射線量」に対応して格納される情報は、測定放射線量を示す情報である。この「測定放射線量」とは、事前調査の際に除染作業員が測定した除染対象部位の放射線量である。
(構成−記憶部−経過情報DB)
経過情報DB5eは、経過情報を格納する経過情報格納手段である。ここで、図9は、経過情報DB5eに格納されている経過情報を例示した表である。この図9に示すように、経過情報DB5eには、経過情報として、項目「除染対象部位ID」、項目「測定日時」、及び、項目「自然低減量」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。
項目「除染対象部位ID」に対応して格納される情報は、除染対象部位IDを示す情報である。また、項目「測定日時」に対応して格納される情報は、事前調査において除染作業員が除染対象部位における測定放射線量を測定した日時を示す情報である。また、項目「自然低減量」に対応して格納される情報は、自然低減量を示す情報である。この「自然低減量」とは、時間の経過に基づく放射線量の低減量であって、実験等により求めることが可能である。このような自然低減量としてどのような値を用いるかは任意であるが、本実施の形態では、いずれの除染対象部位においても、放射線量は2年間で半減期により自然に35%低減するものとして説明する。
(構成−記憶部−除染効果情報テーブル)
除染効果情報テーブル5fは、除染効果情報を格納する除染効果情報格納手段である。ここで、図10は、除染効果情報テーブル5fに格納されている除染効果情報を例示した表である。この図10に示すように、除染効果情報テーブル5fには、除染効果情報として、項目「除染方法」、及び、項目「除染低減量」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。
項目「除染方法」に対応して格納される情報は、除染方法の種類を示す情報である。項目「除染低減量」に対応して格納される情報は、除染低減量を示す情報である。この「除染低減量」とは、対応する除染方法の種類により除染作業を実行することにより低減される放射線量の割合を示す情報である。
(事前調査結果格納作業)
次に、管理者が事前調査メモに基づいて取得した事前調査結果を除染管理装置1の記憶部5に格納する上述した事前調査結果格納作業について説明する。
まず、管理者は、除染対象住宅毎に任意の除染対象住宅IDを決定し、図5に示す地図情報DB5aに格納する。そして、これら除染対象住宅の地理座標を公知の方法により検索して取得し、取得した地理座標をそれぞれの除染対象住宅IDに関連付けて項目「地図情報」に対応させて格納する。
次に、管理者は、上述した除染作業員が作成した事前調査メモの事前調査図を地図データ化することによって、図1に示す除染計画図を作成する。具体的には、管理者は、事前調査メモに記載された除染対象部位の部位種別を参照し、同一の部位種別である除染対部位が同一の色となるように、各除染対象部位を色分けして地図データ化する。
このように除染計画図を色分けすることによって、除染計画図の見易さを向上させる事が可能となる。例えば、勾配屋根を水色、土及び砂利を茶色、芝生を緑色といったように除染計画図を色分けすることにより、除染計画図を一見して各除染対象部位の部位種別を認識することが可能となる。なお、色分けに用いる色については、部位種別と当該部位種別の色とを相互に関連付けて格納した色情報テーブル(図示省略)を参照する。
そして、管理者は、除染対象部位毎に任意の除染対象部位IDを決定し、当該色分けされた地図データにおける対応する位置に、除染対象部位IDを記載する。これにより、除染計画図の作成が完了する。
次に、管理者は、除染計画図に記載された除染対象部位IDに対応する除染対象部位IDを図6に示す除染情報DB5bの項目「除染対象部位ID」に対応させて格納する。次に、管理者は、各除染対象部位の部位種別に対応する色を項目「色」に対応させて格納し、当該部位種別の名称を項目「部位種別」に対応させて格納する。
次に、管理者は、事前調査メモに記載された除染対象部位の材種を項目「材種」に対応させて格納する。次に、管理者は、事前調査メモに記載された、除染作業員の判断に基づく各除染対象部位の除染方法を、項目「除染方法」に対応させて格納する。次に、管理者は、事前調査の前段階において実施したアンケートの内容に基づいて、住民が当該除染対象部位に対して所望する除染方法等を項目「意向」に対応させて格納する。次に、管理者は、事前調査メモとして記載された当該住民の意向に対する除染作業員の見解を項目「見解」に対応させて格納する。
次に、管理者は、任意の手段により当該除染対象住宅の除染日程を策定し、策定した除染日程を図7に示す除染日程情報DB5cに格納する。例えば、事前調査メモの内容に基づいて当該除染対象住宅の除染作業に要する日数を予測することにより除染日程を策定しても良い。
次に、管理者は、除染計画図に記載された除染対象部位IDに対応する除染対象部位IDを図8に示す測定結果情報DB5dの項目「除染対象部位ID」に対応させて格納する。次に、管理者は、事前調査メモとして記載された各除染対象部位の放射線量を項目「測定放射線量」に対応させて格納する。
次に、管理者は、図2に示すように、除染管理装置1の記憶部5に対して、除染作業員が測定した放射線量の分布を示す放射線量分布図、上述した除染計画図、除染対象住宅への進入路の位置及び除染対象住宅周辺の森林の位置を示す進入路森林判定図、台帳の利用区分毎の境界及び避難情報を示す台帳避難情報図、敷地境界を示す公図、航空写真を示す航空写真図、及び、建物や道路等の輪郭を示す市街地図を複数のレイヤーに分けて相互に対応付けて格納する。なお、これらの各地図データは任意の手段により取得したものを用いることが可能である。
そして、これらの各地図データは、除染管理装置1の表示部3に出力されて表示される。ここで、図3に示すように、相互に対応付けられて記憶部5に格納された複数の地図データのうち、任意の地図データのみを選択して表示部3に表示することが可能であり、図3は、除染計画図と市街地図とを選択して表示部3に表示したものである。そして、記憶部5には、図3に示すように、除染対象地域における全ての除染対象住宅を網羅する地図データが格納されており、このうちの任意の範囲における地図データのみを表示部3に表示することが可能である。
(処理)
次に、除染管理装置1により実行される処理について説明する。この除染管理装置1により実行される処理は、概略的に、除染状態表示処理と、現在放射線量算定処理と、除染効果予測処理とを含む。
(処理−除染状態表示処理)
まずは、除染状態表示処理について説明する。この除染状態表示処理は、住民等が自己の所有する除染対象住宅を検索して当該除染対象住宅の除染計画図を表示部3に表示させてその除染状態等を調べる際に実行される処理である。
具体的には、まず、除染対象住宅の住民は、除染管理装置1の入力部2を介して除染対象住宅の住所を入力する。これを受けて、除染状態表示部4bは、住所と除染対象住宅IDとを相互に対応付けて格納した住所テーブル(図示省略)を参照して、入力された住所と対応する除染対象住宅の除染対象住宅IDを特定する。次に、除染状態表示部4bは、図5に示す地図情報を参照して、当該除染対象住宅IDに対応する地図情報を取得する。そして、除染状態表示部4bは、この地図情報が示す地理座標の周囲所定範囲における除染計画図を記憶部5から取得し、また、同一の範囲における他の複数の地図データを記憶部5から取得し、取得したこれら複数の地図データを表示部3に表示させる。
ここで、表示部3には、これら複数の地図データに対応するチェックボックスが表示されており、住民は、チェックボックスへのチェックの有無を変更することにより表示部3に表示させる地図データを任意に変更させることが可能である。具体的には、住民が入力部2を操作してチェックボックスへのチェックを入れた地図データは表示部3に表示され、チェックボックスへのチェックを外した地図データは表示部3に表示されない。
ここで、表示部3には、地図だけでなく、図6に示す除染情報を示す表、図7に示すような除染日程情報を示す表、及び図8に示す測定結果情報を示す表が表示される。これらの各情報の表を除染計画図と併せて表示部3に表示させることにより、住民は、表示部3に表示された除染計画図と各情報の表とを見比べることにより、各除染対象部位に関する除染状態情報を容易に把握することが可能である。
(処理−現在放射線量算定処理)
次に、現在放射線量算定処理について説明する。この現在放射線量算定処理は、住民等が自己の所有する除染対象住宅における除染対象部位の現在の放射線量を調べる際に実行される処理である。
まず、住民は、上述した除染状態表示処理において表示された除染計画図において、現在の放射線量を確認したい除染対象部位の除染対象部位IDを選択し、一つの除染対象部位IDを特定する。なお、除染対象部位IDを特定する手段は任意であり、除染計画図における除染対象部位IDが表示された位置をクリックすることにより除染対象部位IDを特定するものとしても良い。これを受けて、現在放射線量算定部4aは、当該特定された除染対象部位IDに対応する測定放射線量を測定結果情報DB5dから取得すると共に、当該特定された除染対象部位IDに対応する測定日時及び自然低減量を経過情報DB5eから取得する。
次に、現在放射線量算定部4aは、取得した測定日時から現在日時までの経過時間を算定する。例えば、測定日時から現在日時まで2年が経過している場合には、経過時間は2年である。そして、算定した経過時間及び取得した自然低減量情報が示す自然低減量に基づいて、特定された除染対象部位IDに係る除染部位の現在日時における現在放射線量を算定する。具体的には、自然低減量として、放射線量は2年間で35%低減することが格納されているため、例えば、経過時間が2年である場合には、測定放射線量を35%低減した放射線量を現在放射線量として算定する。
次に、除染状態表示部4bは、このようにして算定された現在放射線量を、図1に示す除染計画図に対応付けて表示部3に表示する。なお、現在放射線量の表示態様は任意であり、例えば、特定した除染対象部位に対応する現在放射線量を単に表示部3にテキスト表示しても良いし、測定放射線量と現在放射線量とを並べて表示部3にテキスト表示しても良い。また、図6に示す除染情報に項目「現在放射線量」を設けて、図1に示す除染計画図に対応付けて表示しても良い。
また、上述したように住民が特定した一つの除染対象部位のみの現在放射線量を算定して表示するのではなく、除染対象住宅における全ての除染対象部位の現在放射線量を予め上述した手段により算定しておき表示しても良い。例えば、全ての除染対象部位の現在放射線量を濃淡の差によって表した現在放射線量分布図(図示省略)を図1に示す除染計画図に重畳させて記憶部5に格納し、両図を重畳表示しても良い。また、これら両図を表示部3に表示した状態において除染計画図の透明度を徐々に上げていくことにより切替表示を行っても良い。
(処理−除染効果予測処理)
次に、除染効果予測処理について説明する。この除染効果予測処理は、住民等が自己の所有する除染対象住宅に対して実施される除染作業によってどの程度の放射線量低減効果が予測できるかを把握する際に実行される処理である。
まず、住民は、上述した除染状態表示処理において表示された除染計画図において、除染効果を確認したい除染対象部位の除染対象部位IDを選択し、一つの除染対象部位IDを特定する。なお、除染対象部位IDを特定する手段は任意であり、除染計画図における除染対象部位IDが表示された位置をクリックすることにより除染対象部位IDを特定するものとしても良い。これを受けて、除染効果予測部4cは、当該特定された除染対象部位IDに対応する測定放射線量を測定結果情報DB5dから取得すると共に、当該特定された除染対象部位IDに対応する除染方法を除染情報DB5bから取得する。
次に、除染効果予測部4cは、当該取得した除染方法に対応する除染低減量を除染効果情報テーブル5fから取得する。そして、除染効果予測部4cは、測定結果情報DB5dから取得した測定放射線量と、除染効果情報テーブル5fから取得した除染低減量とに基づいて住民が特定した除染対象部位を当該除染情報DB5bから取得した除染方法で除染した後の放射線量を算定して表示部3に表示する。例えば、除染方法が高圧洗浄である場合、除染効果情報テーブル5fを参照すると高圧洗浄による除染低減量は60%であるため、事前調査によって測定された測定放射線量の60%の放射線量が除染作業後の放射線量の予測値(以下、単に予測値と称する)として表示部3に表示される。
なお、この予測値の表示態様は任意であり、例えば、特定した除染対象部位に対応する予測値のみを単に表示部3にテキスト表示しても良いし、除染作業前の測定放射線量と、除染作業後の予測値とを並べて表示部3にテキスト表示しても良い。また、図6に示す除染情報に項目「予測値」を設けて、図1に示す除染計画図に対応付けて表示しても良い。
また、上述したように住民が特定した一つの除染対象部位のみの除染作業後の放射線量を算定して表示するのではなく、除染対象住宅における全ての除染対象部位の除染作業後の放射線量を予め上述した手段により算定しておき表示しても良い。例えば、全ての除染対象部位の除染作業後の放射線量を濃淡の差によって表した予測放射線量分布図(図示省略)を図1に示す除染計画図に重畳させて記憶部5に格納し、両図を重畳表示しても良い。また、これら両図を表示部3に表示した状態において除染計画図の透明度を徐々に上げていくことにより切替表示を行っても良い。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、地図生成情報に基づいて生成された除染部位の地図に、除染状態情報を対応付けて表示部3に出力することによって、住民は、地図という視覚的に極めて理解し易い情報に対応付けられて表示された除染状態情報を閲覧することが可能となるので、除染状態情報を容易に理解することが可能となり、除染作業に対して安心感を得ることが可能となる。
また、測定放射線量又は予測放射線量に対して自然低減量を踏まえた現在の放射線量を算定することが可能となり、住民は、自然低減量を踏まえたより正確な放射線量を把握することが可能となるため、除染作業に対してより一層の安心感を得ることが可能となる。
また、除染状態情報として除染予定情報を除染部位の地図に対応付けて表示することによって、住民は、除染作業が実行される前の段階において除染予定を把握することが可能となり、さらに、除染状態情報として除染結果情報を除染部位の地図に対応付けて表示部3に出力することによって、住民は、この除染予定に基づいて行われた除染作業によって適正な除染結果が得られたか否かを把握することが可能となるため、除染作業に対してより一層の安心感を得ることが可能となる。
また、除染予定情報として、除染部位の除染方法、当該除染部位に対応する住民の当該除染方法に関する意向、及び、当該住民の当該除染方法に関する意向に対する除染作業員の見解を示す情報を、除染部位の地図に対応付けて表示部3に出力することによって、住民は、除染方法に関する自らの意向が除染方法に反映されているか否かを容易に把握することが可能となり、また、自らの意向に対する除染作業員の見解を容易に把握することが可能となるため、除染作業に対してより一層の安心感を得ることが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散や統合して構成できる。
(住民の意向について)
除染方法が除染対象住宅の住民の意向に添えない場合には、当該住民に対して通知しても良い。たとえば、当該除染対象住宅と住民の連絡先のメールアドレスを対応付けて記憶した連絡先テーブル(図示省略)を参照して、当該住民のメールアドレスに対してその旨の伝える連絡を行っても良い。
(事前調査結果格納作業について)
本実施の形態の事前調査結果格納作業において、事前調査において除染作業員が作成した事前調査図及び事前調査メモの記載に基づいて、除染計画図を作成したが、その他の手段により、除染計画図を作成しても良い。例えば、事前調査において、除染作業員は各自が携帯式タブレット端末(図示省略)を持参する。なお、この携帯式タブレット端末は、対象となる除染対象住宅を概略的に示す地図を表示することができる。そして、除染作業員は除染対象住宅の除染対象部位の放射線量を測定し、次に、携帯式タブレット端末に表示された地図における当該放射線量を測定した除染対象部位を押圧する。次に、携帯式タブレット端末は、当該押圧された除染対象部位における放射線量の入力を促す入力画面をディスプレイに表示し、除染作業員が測定した放射線量を入力することにより、除染対象部位に対応付けられた放射線量が携帯式タブレット端末に格納される。そして、このように各除染作業員が持参する携帯式タブレット端末に格納された情報を、公知の通信手段を介して除染管理装置1が受信し、当該情報に基づいて除染計画図を作成しても良い。
(放射線量について)
本実施の形態の除染情報DB5bにおいて、「除染結果」は、「除染対象部位ID」に対応付けて格納したが、これらは対応付けて格納しなくても良い。すなわち、除染結果としては、除染作業により当該除染対象住宅の放射線量が低減したことを認識することが出来れば十分であり、各除染対象部位の詳細な除染結果までを格納する必要はない。例えば、項目「除染結果」に対応して格納される情報として、除染対象住宅の玄関と、除染対象住宅の敷地の4隅とにおける除染作業後の放射線量を、当該玄関や4隅の位置座標に対応付けて格納するようにしてもよい。
(自然低減量について)
本実施の形態では、除染作業前の放射線量である測定放射線量に対して2年間の自然低減量を加味して現在放射線量を算定したが、これに限らず、除染作業後の放射線量の予測値である予測放射線量に対して自然低減量35%を加味して現在放射線量を算定しても良い。なお、この予測放射線量は、任意の値することが可能であり、例えば上述したように、除染方法と、除染低減量とに基づいて算定した予測値を用いても良い。
(除染効果予測処理について)
本実施の形態の除染効果予測処理において、測定放射線量と除染低減量とに基づいて除染作業後の放射線量の予測値を算定したが、現在放射線量と除染低減量とに基づいて除染作業後の放射線量の予測値を算定しても良い。
1 除染管理装置
2 入力部
3 表示部
4 制御部
4a 現在放射線量算定部
4b 除染状態表示部
4c 除染効果予測部
5 記憶部
5a 地図情報DB
5b 除染情報DB
5c 除染日程情報DB
5d 測定結果情報DB
5e 経過情報DB
5f 除染効果情報テーブル

Claims (7)

  1. 除染対象地域に含まれる複数の除染部位を一意に特定するための部位特定情報と、複数の除染部位の各々の地図を生成するための地図生成情報とを、相互に関連付けて構成された地図情報を格納する地図情報格納手段と、
    前記部位特定情報と、前記除染部位の除染状態に関する除染状態情報とを、相互に関連付けて構成された除染情報を格納する除染情報格納手段と、
    前記部位特定情報が特定された際、当該特定された部位特定情報に対応する前記地図生成情報を前記地図情報格納手段から取得すると共に、当該特定された部位特定情報に対応する前記除染状態情報を前記除染情報格納手段から取得し、当該取得した地図生成情報に基づいて生成された除染部位の地図に、当該取得した除染状態情報を対応付けて表示して表示手段に出力する除染状態表示手段と、
    を備える除染管理システム。
  2. 前記部位特定情報と、前記除染部位において測定された放射線量である測定放射線量を示す測定放射線量情報と、前記除染部位における除染作業後の予測の放射線量である予測放射線量を示す予測放射線量情報とを、相互に関連付けて構成された測定結果情報を格納する測定結果情報格納手段と、
    前記部位特定情報と、前記除染部位において測定放射線量を測定した日時を示す測定日時情報と、時間の経過に基づく放射線量の低減量である自然低減量を示す自然低減量情報とを相互に関連付けて構成された経過情報を格納する経過情報格納手段と、
    前記部位特定情報が特定された際、当該特定された部位特定情報に対応する測定放射線量情報又は予測放射線量情報を前記測定結果情報格納手段から取得すると共に、当該特定された部位特定情報に対応する測定日時情報及び自然低減量情報を前記経過情報格納手段から取得し、当該取得した測定日時情報が示す日時から現在日時までの経過時間を算定し、前記取得した測定放射線量情報又は予測放射線量情報と、前記算定した経過時間と、前記取得した自然低減量情報とが示す自然低減量に基づいて、前記特定された除染部位の現在日時における放射線量である現在放射線量を算定する現在放射線量算定手段とを備え、
    前記除染状態表示手段は、前記現在放射線量算定手段によって算定された現在放射線量に関する情報を、前記除染部位の地図に対応付けて表示して前記表示手段に出力する、
    請求項1に記載の除染管理システム。
  3. 前記除染情報格納手段に格納する前記除染状態情報は、前記除染部位の除染予定に関する除染予定情報と、前記除染部位の除染結果に関する除染結果情報とを含む、
    請求項1又は2に記載の除染管理システム。
  4. 前記除染情報格納手段に格納する前記除染予定情報は、前記除染部位の除染方法、当該除染部位に対応する住民の当該除染方法に関する意向を示す情報、及び、当該住民の当該除染方法に関する意向に対する除染作業員の見解を示す情報を含む、
    請求項3に記載の除染管理システム。
  5. 前記除染部位の除染方法と、前記除染方法による放射線量の低減量である除染低減量を示す除染低減量情報とを、相互に関連付けて構成された除染効果情報を格納する除染効果情報格納手段と、
    前記部位特定情報が特定された際、当該特定された部位特定情報に対応する前記測定放射線量情報又は現在放射線量情報を前記測定結果情報格納手段又は経過情報格納手段から取得すると共に、当該特定された部位特定情報に対応する前記除染方法を前記除染情報格納手段から取得し、当該取得した除染方法に対応する前記除染効果情報を前記除染効果情報格納手段から取得し、当該取得した測定放射線量情報又は現在放射線量情報によって示される放射線量と当該取得した除染効果情報によって示される前記除染低減量とに基づいて、当該特定された部位特定情報によって特定される除染部位を当該取得した除染方法で除染した後の放射線量を算定する除染効果予測手段とを備え、
    前記除染状態表示手段は、前記除染効果予測手段によって算定された放射線量に関する情報を、前記除染部位の地図に対応付けて表示して前記表示手段に出力する、
    請求項4に記載の除染管理システム。
  6. 除染対象地域に含まれる複数の除染部位を一意に特定するための部位特定情報と、複数の除染部位の各々の地図を生成するための地図生成情報とを、相互に関連付けて構成された地図情報を格納する地図情報格納手段から、部位特定情報が特定された際に、当該特定された部位特定情報に対応する前記地図生成情報を取得し、
    前記部位特定情報と、前記除染部位の除染状態に関する除染状態情報とを、相互に関連付けて構成された除染情報を格納する除染情報格納手段から、前記特定された部位特定情報に対応する前記除染状態情報を取得し、
    前記取得した地図生成情報に基づいて生成された除染部位の地図に、前記取得した除染状態情報を対応付けて表示して表示手段に出力する、
    除染状態表示手段、
    を備える除染管理方法。
  7. 請求項6に記載の方法をコンピュータに実行させるための除染管理プログラム。
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