JP2014210915A - 強酸を必要としない新規な自励振動ゲル - Google Patents

強酸を必要としない新規な自励振動ゲル Download PDF

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Abstract

【課題】 外部電源・外部制御装置を用いることなくBZ反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して、強酸を加えることなく自ら駆動することが可能な自励振動ゲルを提供する。【解決手段】 ゲルを構成する高分子主鎖が、BZ反応の金属触媒であるルテニウム含有錯体を含有する部位と、プロトンを水溶液中で放出可能な部位と、架橋部位とを含有し、前記プロトンを水溶液中で放出可能な部位がモル比で35%以上であり、前記架橋部位がモル比で7%以上である自励振動ゲル。【選択図】 図1

Description

本発明は、Belousov-Zhabotinsky(ベロウソフ・ジャボチンスキ)反応(以下、「BZ反応」ということもある。)を駆動源とする新規自励振動ゲルに関し、特に、BZ反応には必要不可欠とされている強酸を加えることなく自ら駆動する新規自励振動ゲルに関する。
生命体は生体内部で起こる複雑な化学反応を巧みに利用することで、外部刺激がなくとも駆動する非平衡解放系の分子システムである。その生体内部には、神経細胞の膜電位、心臓の拍動、サーカディアンリズムなど、細胞レベルから一個体に至るまでのあらゆる階層おけるリズムを包括している。それらのリズムは、外部刺激によってそのリズムが乱されたとしても、再びそれぞれの持っていた振動リズムに復帰する力強さを内包している(非特許文献1)。このような動的で周期秩序を有する分子システムをテイラーメイドで構築することができれば、外部の環境を認識しながらも自励的に駆動する、生命体のような分子システムが構築できる。生命体のような分子システムは、これまでの刺激応答性材料と異なり、その形態変化(出力)を起こすために、スイッチとして常に温度や電場などの外部刺激(入力)を必要としない(非特許文献2)。このような生命体のような分子システムの開発を目指して、自らリズムを発し周期的なパルスや空間パターンを生み出す非線形反応として知られているBelousov-Zhabotinsky(BZ)反応(非特許文献3、4)を駆動源とする自励振動ゲルが開発されている。自励振動ゲルは、心筋細胞のように外部刺激によらず自励駆動する時空間機能を有したソフトマテリアルである。このような機能は、BZ反応によって高分子鎖の溶存状態を周期的に変化させることによって発現している。化学反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して駆動する自励振動ゲルは、外部電源および外部制御装置を必要としなくとも自律的に駆動することを特徴とする。
BZ反応を駆動源としてポリマー鎖を駆動させる研究として、1982年にまず石渡(信州大)らがリニアポリマーで(非特許文献5)、続いて1996年に吉田(東大)らが化学架橋構造を有するゲルの合成に成功している(非特許文献6)。これら自励振動高分子は、BZ反応触媒であるルテニウム錯体(Ru(bpy)3)を高分子鎖に内包することによって達成している。ポリマー鎖内に導入されたRu(bpy)3部位は、酸化状態(Ru(III))と還元状態(Ru(II))で溶解性が変化する。そのため、BZ反応場におけるRu(bpy)3部位の周期的な酸化還元状態の変化によって、ポリマー鎖の溶解性が周期的に変化するため、リニアポリマーでは凝集・解離の周期的変化を透過率振動として、またゲルでは膨潤収縮挙動として観測することができる。架橋構造を有する自励振動ゲルは、化学反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して体積振動を起こすことが可能であるためアクチュエータとして使用可能な点で特に優れている。自励振動ゲルを用いてゲルアクチュエータとして駆動させた場合、化学エネルギーを駆動源とするため外部電源が必要なく、周期的に駆動させるための外部制御システムも必要としない点に大きな特徴がある。
こうしたBZ反応を用いた駆動源を必要としないソフトアクチュエータにおいては、BZ反応に必要不可欠な酸性環境を作り出すのに、硝酸または硫酸といった強酸が用いられてきたが、該アクチュエータを生体内等において駆動させるためには、非常にマイルドな環境下で駆動させる必要があり、こうしたことから駆動環境のマイルド化を目指した研究が行われている。
例えば、リニアーポリマーにおいて、BZ反応に必要不可欠な酸性環境を自ら作り出す部位を導入したリニアポリマーによって、強酸を導入することなく振動可能なことが報告されている(非特許文献7)。また、BZ反応に必要不可欠な臭素酸を自ら供給する部位を内包したリニアポリマーも合成され、酸化剤を加えることなく振動可能なことが報告されている(非特許文献8)。これらの知見を合わせた、酸供給部位と酸化剤供給部位を合わせ持つリニアポリマーも報告されており、マロン酸を加えるだけで振動可能なことが報告されている(非特許文献9)。しかしながら、これらのリニアポリマーは、ゲルのように膨潤収縮運動ができないため、BZ反応を駆動源として力学的な仕事をさせることは難しいため、アクチュエータとして応用できず、汎用性は低い状況であった。
一方、これまで数多く報告されている従来型の自励振動ゲル(非特許文献10〜15)は、強酸を入れないと自励振動を起こすことが不可能であった。
前田真吾、原雄介、吉田亮、橋本周司(2008)化学ロボットの実現を目指した自励振動ゲルアクチュエーターの創製, 高分子論文集, 10(65), pp.634-640. 原雄介(2009)生体環境下で駆動する新規自励振動型高分子の創製と自励粘性振動の解析, 66(8), pp. 289-297. Zaikin, A.N.; Zhabotinsky, A.M. (1970). Concentration Wave propagation in two-dimensional liquid-phase self-oscillating system, Nature, 225, pp. 535-537. Field, R.J.; Burger, M. (1985). Oscillations and Traveling Waves in Chemical Systems; John Wiley & Sons: New York, NY, USA. Ishiwatari, T.; Kawaguchi, M.; Mitsuishi, M. (1984). Oscillatry reactions in polymer systems, Journal of Polymer Science Part A: Polymer Chemistry, 22, pp. 2699-2704 Yoshida, R.; Takahashi, T.; Yamaguchi, T.; Ichijo, H. (1996). Self-oscillating gel, Journal of the American Chemical Society, 118, pp. 5134-5135. Y. Hara and R. Yoshida: "Self-oscillation of polymer chains induced by the Belousov-Zhabotinsky reaction under acid-free conditions", J. Phys. Chem. B, 109 (19), pp9451-9454 (2005). Y. Hara, T. Sakai, S. Maeda, S. Hashimoto and R. Yoshida: "Self-oscillating soluble-insoluble changes of polymer chain including an oxidizing agent induced by the Belousov-Zhabotinsky reaction", J. Phys. Chem. B, 109, pp.23316-23319 (2005). Y. Hara and R. Yoshida : " Self-Oscillating Polymer Fueled by Organic Acid", J. Phys. Chem. B, 112, pp 8427-8429 (2008). Y. Hara:"Molecular Design and Functional Control of a Novel Self-oscillating Polymer Chain and Analysis of Viscosity Self-oscillation" Kobunshi Ronbunshu, 66(8), pp. 289-297 (2009). R. Yoshida, T. Sakai, Y. Hara, S. Maeda, S. Hashimoto, D. Suzuki, Y. Murase: "Self-oscillating gel as novel biomimetic materials" Journal of Controlled Release, 140(3), pp.186-193 (2009). S. Maeda, Y. Hara, S. Nakamaru, S. Hashimoto: "Design of autonomous gel actuators" Polymers, 3(1), pp.299-313 (2011). S. Maeda, Y. Hara, R. Yoshida and S. Hashimoto: "Peristaltic Motion of Polymer Gels", Angew. Chem. Int. Ed., 47, pp.6690-6693 (2008). S. Maeda, Y. Hara, R. Yoshida, S. Hashimoto: "Control of the dynamic motion of a gel actuator driven by the Belousov-Zhabotinsky reaction", Marcomol. Rapid Commun., 29(5), pp.401-405 (2008). S. Maeda, Y. Hara, T. Sakai, R. Yoshida, S. Hashimoto: "Self-walking gel", Adv. Mater., 21(19), pp.3480-3484 (2007).
前述のとおり、これまで強酸を直接加えることなくBZ反応によって凝集と解離を自励的に繰り返す自励振動ポリマーは開発されてきたが、これらは全てリニアポリマーであるため、凝集と解離の自励振動挙動を起こすことが可能であるだけであり、ポンプ等の動力源として必要な力学的な仕事をすることは不可能な状況であった。そのため、強酸を加えることなく化学的なエネルギーを直接的に力学的なエネルギーに変換可能な新規自励振動ゲルの開発が望まれていた。
しかしながら、単純にこれまで報告されてきたリニアポリマーの設計に架橋剤を導入してゲル化しても、強酸を用いない環境では振動を起こすことができず、乗り越えるべき技術的な課題が山積していた。
また、これまで技術的な蓄積が多くある強酸を必要とする自励振動ゲルが、近年、変位の増幅にも成功し、数多くの応用展開が報告されている状況にある。しかしながら、これらの性能が向上した自励振動ゲルを、強酸が存在しない環境におくと全く振動が起こらないといった欠点があった。
そのため、これまで数多く報告されている従来型の自励振動ゲルの組成を変更することなく、強酸が存在しない環境において振動を起こして利用したいといったニーズが存在した。
本発明は、こうした現状を鑑みてなされたものであって、外部電源・外部制御装置を用いることなくBZ反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して、強酸を加えることなく自ら駆動することが可能な自励振動ゲルを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、従来の駆動変位が大きい高分子ゲルの組成比に問題がああることを見いだした。
すなわち、例えば従来の駆動変位が大きい高分子ゲルの化学構造は、
Figure 2014210915
で示され、その組成比は、x=95.7、y=1.2、z=1.8、q=1.3であって、yやqの組成比は全体の割合においては非常に小さい。
本発明によれば、酸フリーの環境で自励振動を起こすためには、特に、zとqの値について、大きく変更する必要性があるこという知見を得た。
本発明はこれらの知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]BZ反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して、強酸を加えることなく自ら駆動することが可能な自励振動ゲルであって、
ゲルを構成する高分子主鎖が、BZ反応の金属触媒であるルテニウム含有錯体を含有する部位と、プロトンを水溶液中で放出可能な部位と、架橋部位とを含有し、
前記プロトンを水溶液中で放出可能な部位がモル比で35%以上であり、前記架橋部位がモル比で7%以上であることを特徴とする自励振動ゲル。
[2]前記プロトンを放出可能な部位が、スルホン酸を化学構造に内包することを特徴とする[1]に記載の自励振動ゲル。
[3]前記プロトンを放出可能な部位が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はビニルスルホン酸から選ばれるモノマーから構成されていることを特徴とする[1]又は[2]に記載の自励振動ゲル。
[4]BZ反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して自ら駆動する自励振動ゲルの駆動方法であって、[1]〜[3]のいずれかに記載の自励振動ゲルを用いることにより、強酸を加えることなく自励振動ゲルを駆動させる方法。
[5][1]〜[3]のいずれかに記載の強酸を加えることなく自ら駆動することが可能な自励振動ゲルに、駆動させるため強酸が必要な自励振動ゲルを接着することにより、強酸を加えることなく該駆動させるため強酸が必要な自励振動ゲルを駆動させる方法。
本発明により、強酸を直接加えることなく、外部電源・外部制御装置を用いることなく駆動させることが可能となり、使用環境の安全性を向上させ、またタンパク質やDNAなどの生体関連物質との親和性を高くすることが可能である。
また、本発明の新規自励振動ゲルを、従来型の強酸を必要とする従来型の自励振動ゲルと接着するだけで、強酸を加えない環境で従来型の自励振動ゲルを駆動させることが可能である。本発明により、接着することのみで従来型の自励振動ゲルを駆動させることが可能になることから、これまで技術的な蓄積が高い自励振動ゲルを強酸を導入しない環境で駆動させることが可能となる画期的な技術である。
強酸を加えない環境で、強酸を加えなくとも自ら駆動するゲルと、駆動には強酸が必要なゲルを接着および非接着した時の様子を示す図。
以下、本発明の強酸を直接加えることなくBZ反応を駆動源として自ら駆動することが可能な自励振動ゲルについて詳しく記載する。
本発明において化学反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して駆動する自励振動ゲルは、BZ反応の触媒として機能するルテニウム錯体を化学結合でゲルを構成する高分子鎖に含有していることを特徴とする。強酸を直接的に加えなくともゲルを構成する主鎖から、プロトンをBZ反応に供給可能な主鎖を選択することがまず重要である。
強酸がなくても駆動する酸フリーのリニアポリマーの一例は、下記の式で表される。
Figure 2014210915
リニアポリマーから溶液全体にプロトンを放出するため、溶液全体のpHが低くなる。しかしながら溶液全体にプロトンを放出してしまうため、結局溶液のpHは低いままであった。
また、化2に架橋剤を一般的な混合量(1〜3モル%)を加えても、酸供給部位の親水性が高く膨潤度が大きくなってしまうため、単位体積あたりのプロトン量が少なすぎて酸フリーの条件ではBZ反応を起こすことが不可能である。さらに、通常の高分子ゲルの合成ではモノマー濃度を20wt%程度に設定するが、一般的に知られている重合濃度では高分子ゲル中のプロトン濃度がBZ反応が起こる十分量を確保でないため、単に架橋剤を増やすだけでも酸フリーの条件でBZ反応による膨潤収縮運動を起こすことが難しい。また架橋剤量を増やしたとしても、BZ反応を起こすために必須のマロン酸、臭素酸ナトリウムの比率ではこれまで知られている非特許文献7の組成では、酸フリーの条件で自励振動を起こすことができない。つまり、架橋剤量、酸供給部位の量、マロン酸および臭素酸量の最適化をして初めて、強酸を加えることなくゲル内部でBZ反応を起こし、それに伴う体積変化を起こすことが可能となる。
酸フリーのゲルでは、ゲル内部にプロトンをドナンポテンシャルによって閉じ込めることが可能であるため、溶液のpHは下がることがほとんどない点で優れている。ゲルの内部だけpHを下げ、BZ反応を起こすためには、BZ反応を起こすことが可能なプロトンの供給量を主鎖の種類と濃度、また架橋剤の量や長さによってコントロールすることが重要な技術課題となる。またBZ反応を起こすために必要不可欠なマロン酸・リンゴ酸などの有機酸、臭素酸ナトリウムなどの酸化剤の濃度組成は、強酸フリーの環境でBZ反応を起こすためには重要なファクターとなる。
ゲルを構成する高分子鎖は、BZ反応触媒であるルテニウム錯体を内包し、主鎖はプロトンを放出可能なスルホン酸を化学構造に内包するもので、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、などが挙げられる。またゲルの弾性率コントロールや、組成の調整ファクターとして用いることができるのは温度応答性モノマーや疎水性モノマー、親水性モノマーである。
ゲルの主鎖を構成するモノマーとして好ましくは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸であり、さらに好ましくは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸である。これらは1種単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記スルホン酸モノマーの含有率はゲルを構成する主鎖の35〜99.5モル%、好ましくは50〜99モル%、さらに好ましくは80〜99モル%である。
また内包するRu(bpy)3)錯体は、ruthenium (4-vinyl-4’-methyl-2,2-bipyridine)bis(2,2’-bipyridine)bis(hexafluorophosphate)が、最も優れた機能を出すことができ、ゲルの主鎖中に化学結合で導入されるRu(bpy)3錯体の含有率は0.5〜5モル%、好ましくは1.2〜3モル%、さらに好ましくは1.5〜2モル%である。
本発明で弾性率コントロールや、組成の調整ファクターとして用いることができるモノマーとして好ましくは、N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体、ビニルピロリドン、アクリルアミド、さらに好ましくはN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体のうち、N−n−プロピルアクリルアミド)、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−エトキシエチルアクリルアミド、N−エトキシエチルメタクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミド、ビニルピロリドン、アクリルアミドがあげられる。これらは1種単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
本発明で化学反応を直接的に力学的なエネルギーに変換できる自励振動ゲルの製造としては、上記各モノマーを共重合したゲルを構成する高分子鎖であり、またBZ反応の触媒となりうるルテニウム錯体を化学的にゲルの主鎖に内包可能であれば特に限定されるものではない。重合方法としては熱や光に限定されるものではなく、ゲルが合成できれば手段を選ぶものではない。
また本発明で合成するゲルは、ネットワークがシングルのいわいる通常のゲルに加え、ゲルの内部にゲルネットワークが存在するIPN構造(ダブルネットワーク構造)(J.P.Gong,Y.Katsuyama,T.Kurokawa,Y.Osada“Double Network Hydrogels with Extremely High Mechanical Strength”Advanced Materials, 15(14), 1155-1158(2003).参照)、またゲルの内部にリニアポリマーが存在するSemi−IPN構造でもよい。この場合、Semi−IPN構造やIPN構造を持ったゲルは、プロトンを放出可能なスルホン酸を有するポリマー鎖で構成されることが望ましい。この構造体により、ゲル内部に存在するプロトン濃度を上げることができ、またゲルの弾性率を大幅に向上することが可能である。またSemi−IPN構造を有るゲルにおいては、ゲル内部に閉じ込めるリニアポリマーとしてはプロトンを供給可能なモノマーとRu錯体から構成されるものが好ましい。
ゲルの重合に使用する溶媒としては、例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン等の芳香族・脂肪族又は複素環式化合物、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンなどの各種有機溶剤が使用できる。
本発明において重合濃度は特に重要で、重合濃度は30〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、さらに好ましくは40〜60重量%である。重合濃度が低すぎるとゲル内部に存在するプロトンの含有量が少なすぎてBZ反応が起きず、また多すぎるとゲルの含水率が低下するためBZ反応場が確保できず、反応が起こらない。
重合開始剤としては、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ラウロイルパーオキサイド等のパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の非水溶性アゾ化合物等が挙げられる。また水、溶性のアゾ化合物〔例えばVA−044、V−50、V−501(いずれも和光純薬工業株式会社製)〕等のあるいはこれらとN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンや、β−ジメチルアミノプロピオニトリルの組み合わせを用いることもできる。
重合開始剤濃度は、使用するモノマーに対して0.1〜10モル%が好ましい。更に、分子量を規制するためにアルキルメルカプタンなどの連鎖移動剤、ルイス酸化合物等の重合促進剤、リン酸、クエン酸などのpHを調整可能な試薬を用いてもよい。重合温度は、用いられる溶媒、重合開始剤により適宜定められるが、室温〜200℃が良い。
架橋剤濃度は強酸フリー環境で駆動させるためには特に重要で、主鎖を構成するモノマー濃度に対して7〜25モル%、好ましくは7〜20モル%、さらに好ましくは9〜15モル%である。架橋剤濃度が低すぎるとゲル内部のポリマー鎖濃度が低すぎ、プロトンがBZ反応を起こすのに必要な十分な量が確保されないためBZ反応が起きず、また架橋剤濃度が高すぎると含水したときにポリマー鎖が十分に広がることができないためBZ反応に必要な水が確保されるBZ反応が起きない。またIPNおよびSemi-IPNゲルの場合においては酸を供給可能な高分子鎖から構成されるファーストネットワークの架橋密度が特に重要で、主鎖を構成するモノマー濃度に対して7〜25モル%、好ましくは7〜20モル%、さらに好ましくは9〜15モル%である。
強酸フリーの条件でBZ反応を起こすためには、有機酸であるマロン酸と臭素酸ナトリウムの量が非常に重要となる。特に臭素酸ナトリウムの量が重要で、0.5M〜2M、好ましくは0.6M〜1.8M、さらに好ましくは0.8M〜1.4Mである。マロン酸の濃度は、臭素酸ナトリムの条件に対して、0.1M〜1.0M、好ましくは0.2M〜1.0Mである。
従来型の自励振動ゲルは高い駆動変位を兼ね備え、ロボットやアクチュエータ分野に広く応用されているが、強酸を入れないと自励振動を起こすことが不可能である。本発明である強酸を加えることなく自励振動を起こすことが可能な新規自励振動ゲルを、従来型の自励振動ゲルに水中で接着させるだけで、強酸がない環境でかつ自励振動ゲル内でBZ反応を起こし、駆動させることが可能である。接着を外すと簡単に従来型の自励振動ゲルの振動運動を止めることが可能であるため、ON−OFFスイッチングも簡便に制御することが可能である。
本新規自励振動ゲルは強酸を必要としない安全な環境で使用できる特徴と合わせて、他の小型アクチュエータに対して電源や外部制御装置を含めた単位重量当たりの発生力が非常に大きいことが他のソフトアクチュエータと比べて非常に優位である。また高分子素材特有のスケール普遍性を有するため、性能を落とすことなく微細化することが可能である。またエネルギー源を含めても1〜2mm程度の自励振動ゲルで5円〜10円程度と作製コストが従来品に比べて非常に安いことが特徴として挙げられる。
以下、本発明について実施例を用いて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
N−イソプロピルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、Ru(bpy)3モノマーを50:40:10(wt%)の混合比となるように量り取り、エタノールと水(50:50wt%)の混合溶媒に溶解させ、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを加えて60℃で加熱した後、得られた高分子をエタノール溶液で透析した後、水で透析を行った。高分子ゲルに内包させたSemi-IPNゲルとするため、調整した自励振動ポリマー水溶液に対して、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とポリエチレングリコールジメタクリレートを溶解させ、開始剤として過硫酸アンモニウムを加えた後、60℃で18時間熱重合した。得られたSemi-IPNゲルを水に十分浸すことで、未反応のモノマー等を十分に取り除いた。
上記で得られたSemi-IPNゲルが強酸を直接加えない環境下でBZ反応がゲル内部で起こっていることを確認するため、ゲルを浸した溶液にマロン酸および臭素酸ナトリウムを加え、マイクロスコープで撮影を行った。マイクロスコープで撮影した映像についてRed-Green-Blue (RGB)解析を行った。BZ反応は温度によってBZ反応波が起こる周波数が変化するため、Semi-IPNゲルは20℃一定環境においた。表1は、実験を行ったマロン酸および臭素酸ナトリウムの濃度組み合わせと、自励振動の有無を表したものである。表1に示すとおり、Semi-IPNゲル上で起こるBZ反応は、通常のBZ反応で必要量とされるマロン酸および臭素酸ナトリウムの添加量よりもかなり高い濃度条件下でしか起こらないことが明らかとなった。
Figure 2014210915
表1のようにSemi−IPNゲルで起こるBZ反応が、通常のBZ反応よりも高い濃度条件下で起こる理由としてFKNモデル(Journal of American society 94, 8649-8664(1972), Journal of Chemical Physics 60, 1877-1884 (1974))を用いた説明が有効である。FKNメカニズムによれば、下記に示す3つの反応プロセスでBZ反応が起こっている。強酸フリーの条件では、下記のプロセスAとBの反応を進めるために高い濃度の臭素酸ナトリウムが必要であることが分かる。また、強酸フリーの条件で下記のプロセスCを進めるためには、高い濃度のマロン酸が必要である。このように表1に示す、強酸フリーの環境でBZ反応を起こすために必要な臭素酸ナトリムとマロン酸の量が通常のBZ反応よりも多いのは、FKNメカニズムによって説明可能なことが分かる。
プロセスA:
BrO3 - + 2Br- + 3H+ → 3HOBr
プロセスB:
BrO3 - + HBrO2 + 2Mred + 3H → 2HBrO2 + 2Mox + H2O
プロセスC:
2Mox + MA + BrMA → fBr- + 2Mred + other products
臭素酸ナトリム1.0Mに固定した条件でマロン酸濃度を0.2〜1.0MにふったときのBZ反応周期は直線関係であることが明らかになった。通常の強酸を必要とするBZ反応でも直線関係になることが報告されており(Polymers 3(1), 330-339 (2011))、強酸フリーの条件でもBZ反応の特性は大きく変化しない。そのため、これまで蓄積した多くの自励振動ゲルの知見を活かして、強酸フリーの条件下でアクチュエータの駆動条件を設計可能である。
[実施例2]
強酸を必要とする通常の自励振動ゲルと、強酸を必要としないSemi−IPNゲルを強酸フリーの環境で接着させることで、通常の自励振動ゲル内でBZ反応が起こるか確認を行った。通常の自励振動ゲルは、次のように合成を行った。N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)、Ru(bpy)3モノマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、メチレンビスアクリルアミド(BIS)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を水およびエタノールの50:50の混合溶媒に溶解させて鋳型に入れて60℃で重合し、下記の式で表される構造を有する高分子ゲルを得た。合成後は、エタノールおよびエタノールと水の混合溶媒、水に浸すことで未反応のモノマーを除去した。
Figure 2014210915
BZ反応を起こすには強酸が必要な通常の自励振動ゲルと、強酸を必要としないSemi-IPNゲルを図1に示すように接着、および非接着状態で観察を行った。2つのゲルを浸した溶液には、臭素酸ナトリムおよびマロン酸のみを含有し、強酸は含有していない。図1に示すように、Semi−IPNゲルを接着させた状態でのみ、通常の自励振動ゲル内部でBZ反応が起きることを確認した。この実験結果は、Semi−IPNゲルの接着状態を制御することで、通常の自励振動ゲルをON−OFFスイッチング可能なことを示している。強酸を含有しない条件で通常の自励振動ゲル内でBZ反応を起こすことができないことを確認するため、本実験は通常の自励振動ゲルを同じ容器内において観察を行った。この自励振動ゲルは、接着および非接着状態のいずれに状態においてもBZ反応は起こらなかった。この結果は、通常の自励振動ゲルがSemi−IPNゲルの接着によってのみ強酸フリーの条件下でBZ反応を起こすことができることを示している。また、接着状態におけるSemi−IPNゲルの振動周期は、通常の自励振動ゲル内部でおこるBZ反応の周期よりも短いことが明らかになった。Semi−IPNゲル内部においてはプロトンが多く存在するため、BZ反応の中間物質をより多く生産することができるため、BZ反応の周期が短くなったと考えられる。また、このBZ反応の中間物質が通常のゲルに接着面を通して拡散するため、通常の自励振動ゲル内部においても通常は起こらないBZ反応が観察できたと考えられる。

Claims (5)

  1. BZ反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して、強酸を加えることなく自ら駆動することが可能な自励振動ゲルであって、
    ゲルを構成する高分子主鎖が、BZ反応の金属触媒であるルテニウム含有錯体を含有する部位と、プロトンを水溶液中で放出可能な部位と、架橋部位とを含有し、
    前記プロトンを水溶液中で放出可能な部位がモル比で35%以上であり、前記架橋部位がモル比で7%以上であることを特徴とする自励振動ゲル。
  2. 前記プロトンを放出可能な部位が、スルホン酸を化学構造に内包することを特徴とする請求項1に記載の自励振動ゲル。
  3. 前記プロトンを放出可能な部位が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はビニルスルホン酸から選ばれるモノマーから構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自励振動ゲル。
  4. BZ反応を直接的に力学的なエネルギーに変換して自ら駆動する自励振動ゲルの駆動方法であって、
    請求項1〜3いずれか1項に記載の自励振動ゲルを用いることにより、強酸を加えることなく自励振動ゲルを駆動させる方法。
  5. 請求項1〜3いずれか1項に記載の強酸を加えることなく自ら駆動することが可能な自励振動ゲルに、駆動させるため強酸が必要な自励振動ゲルを接着することにより、強酸を加えることなく該駆動させるため強酸が必要な自励振動ゲルを駆動させる方法。
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