JP2014209208A - レジスト組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】より優れたラインウィズスラフネス(LWR)を有するレジストパターンが製造できるレジスト組成物及びレジストパターンの製造方法を提供する。
【解決手段】式(I)で表される塩[式(I)中、Q及びQは、互いに独立に、フッ素原子等、Lは、炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基等を、環Wは、炭素数3〜20の脂環式炭化水素環を、R及びRは、互いに独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基を、nは1〜3の整数を、Zは、有機カチオンを表す。]と式(II)で表される塩と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
Figure 2014209208

Figure 2014209208

【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト組成物などに関する。
半導体微細加工用に活発に開発が進められているArF露光用レジスト組成物(以下、場合により「レジスト組成物」という。)には、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂と、酸発生剤と、溶剤とが含有されている。また、レジスト組成物の特性を調節するために、当該レジスト組成物には、樹脂、酸発生剤及び溶剤以外に、塩基性化合物などの添加剤が含有されることもある。このような塩基性化合物は、当技術分野では、「クエンチャー」と呼ばれている。
このようなレジスト組成物として、特許文献1には、
メタクリル酸2−イソプロピル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、メタクリル酸=2−(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチル及びα−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから得られる樹脂と、
トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム1−((3−ヒドロキシアダマンチル)メトキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナートからなる酸発生剤と、
2,6−ジイソプロピルアニリンからなるクエンチャーと、溶剤とからなるレジスト組成物が記載されている。
特開2010−152341号公報
半導体微細加工の設計寸法がますます微細化していくことに従い、より良好なラインウィズスラフネス(LWR)を有するレジストパターンの製造が求められている。このようなレジストパターンを製造するためには、特許文献1記載のレジスト組成物は、いまだ改善の余地があった。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表される塩と式(II)で表される塩と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
Figure 2014209208
[式(I)中、
及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置き換わっていてもよい。
環Wは、炭素数3〜20の脂環式炭化水素環を表し、該脂環式炭化水素環は置換基を有してもよく、該脂環式炭化水素環に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
及びRは、互いに独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表し、R及びRが結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数5〜20の飽和炭化水素環を形成してもよく、該飽和炭化水素基及び該飽和炭化水素環は置換基を有してもよい。
nは1〜3の整数を表す。
は、有機カチオンを表す。]
Figure 2014209208
[式(II)中、
D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は互いに同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は互いに同一又は相異なる。]
[2]式(I)において、nが2である[1]記載のレジスト組成物。
[3](1)[1]又は[2]記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
[4]式(I−a)で表される塩。
Figure 2014209208
[式(I−a)中、
及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置き換わっていてもよい。
環Wは、炭素数3〜20の脂環式炭化水素環を表し、該脂環式炭化水素環は置換基を有してもよく、該脂環式炭化水素環に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
及びRは、互いに独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表し、R及びRが結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数5〜20の飽和炭化水素環を形成してもよく、該飽和炭化水素基及び該飽和炭化水素環は置換基を有してもよい。
mは2又は3を表す。
は、有機カチオンを表す。]
[5][4]に記載の塩を含有する酸発生剤。
[6][5]に記載の酸発生剤と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
[7](1)[6]記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジスト組成物によれば、良好なラインウィズスラフネス(LWR)を有するレジストパターンを製造できる。
及びRで表される炭素数1〜20の飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基及び2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜20のアルキル基等が挙げられる。
及びRはそれぞれ異なっていてもよいし、同一でもよい。RとRは同一であることが好ましい。
及びRで表される飽和炭化水素基が有していてもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;ヒドロキシ基等が挙げられる。
及びRが結合して、それらが結合する炭素原子とともに形成する炭素数5〜20の飽和炭化水素環としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロへプタン環、シクロオクタン環等の単環式の脂環式飽和炭化水素環;ノルボルナン環、アダマンタン環、トリシクロデカン環、テトラシクロデカン環、イソボルニラン環等の多環式の脂環式飽和炭化水素環が挙げられる。
前記環は置換基を有していてもよく、該置換基としては、炭素数1〜20の飽和炭化水素基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基及びヒドロキシ基が挙げられる。炭素数1〜20の飽和炭化水素基としては、前記アルキル基が挙げられる。なお、前記環が置換基を有している場合、前記環の炭素数は、該置換基の炭素数も含めて5〜20である。
nは1〜3の整数を表し、好ましくは2又は3であり、より好ましくは2である。
及びQで表される炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
及びQは、それぞれ独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基であることが好ましく、ともにフッ素原子であることがより好ましい。
で表される2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基及びヘプタデカン−1,17−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
で表される2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が酸素原子(−O−)又はカルボニル基(−CO−)で置き換わった基としては、式(L1)〜式(L8)のいずれかで表される基が挙げられる。*は、酸素原子との結合手を表す。以下の式(L1)〜式(L8)の具体例においても同様である。
Figure 2014209208
式(L1)〜式(L8)中、
2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
4は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。但しL3及びL4の合計炭素数の上限は14である。
及びLは、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。但しL5及びL6の合計炭素数の上限は15である。
は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
は、単結合又は炭素数1〜16の2価の飽和炭化水素基を表す。但しL及びLの合計炭素数の上限は16である。
9は、単結合又は炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。
10は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。但しL9及びL10の合計炭素数の上限は15である。
11及びL12は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。
13は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。但しL11、L12及びL13の合計炭素数の上限は12である。
15は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。
14及びL16は、単結合又は炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。但しL14、L15及びL16の合計炭素数の上限は15である。
17は、単結合又は炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。
18は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
19は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。但しL17、L18及びL19の合計炭素数の上限は14である。
式(L1)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
式(L2)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
式(L3)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
式(L4)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
式(L5)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
式(L6)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
式(L7)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
式(L8)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
さらに、Lの2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基、及び、L1の2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子がフッ素原子で置換された基としては、以下のもの等が挙げられる。
Figure 2014209208
1は、好ましくは、−CO−、炭素数1〜17のアルカンジイル基、式(L1)〜式(L4)及び式(L8)で表される基であり、より好ましくは、−CO−、炭素数1〜17のアルカンジイル基、式(L1)、式(L2)及び式(L8)で表される基であり、さらに好ましくは、式(L1)及び式(L2)であり、特に好ましくは、式(L1)である。
環Wで表される炭素数3〜20の脂環式炭化水素環としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロへプタン環、シクロオクタン環、シクロノナン環、シクロデカン環等の単環式の脂環式飽和炭化水素環;ノルボルナン環、アダマンタン環、トリシクロデカン環、テトラシクロデカン環、イソボルニラン環等の多環式の脂環式飽和炭化水素環が挙げられる。好ましくは、シクロペンタン環又はシクロヘキサン環であり、より好ましくはシクロヘキサン環である。
該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
環Wで表される炭素数3〜20の脂環式炭化水素環は、置換基を有していてもよく、該置換基としてはジオキサシクロペンチル基及び前記炭素数1〜20の脂肪族飽和炭化水素基が挙げられ、かかる置換基は、前記炭素数5〜20の飽和炭化水素環を有していてもよい。
塩(I)に含まれる有機カチオン(Z1+)は、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、有機ホスホニウムカチオン等の有機オニウムカチオンが挙げられ、好ましくは、有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンであり、より好ましくは、式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオンである。
Figure 2014209208
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表すか、Rb4とRb5とが一緒になってイオウ原子を含む環を形成する。該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式飽和炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上のとき、複数のRb7は互いに同一又は相異なり、n2が2以上のとき、複数のRb8は互いに同一又は相異なる。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表すか、Rb9とRb10とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成する。該環を構成するメチレン基は、酸素原子、−SO−又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記アルキル基に含まれる水素原子は、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。該環を構成するメチレン基は、酸素原子、−SO−又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、硫黄原子又は酸素原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一又は相異なる。
b4とRb5とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成してもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等が挙げられる。特に、Rb9〜Rb12のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜12である。
水素原子が脂環式炭化水素基で置換されたアルキル基としては、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、該脂環式炭化水素基の炭素数は、アルキル基の炭素数も含めて20以下である。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 2014209208
特に、Rb9〜Rb12の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜12である。
水素原子がアルキル基で置換された脂環式炭化水素基としては、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−アダマンチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等の置換又は無置換のフェニル基;ビフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基等が挙げられる。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、4−メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基、すなわちアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
なお、芳香族炭化水素基に、アルキル基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は、炭素数1〜12のアルキル基及び炭素数3〜18の脂環式炭化水素基が好ましい。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基及びn−ドデシルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b4とRb5とが一緒になって形成してもよい硫黄原子を含む環としては、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよく、硫黄原子を1以上含むものであれば、さらに、1以上の硫黄原子及び/又は1以上の酸素原子を含んでいてもよい。該環としては、炭素数3〜18の環が好ましく、炭素数4〜18の環がより好ましい。
b9とRb10とが結合する硫黄原子とともに形成する環としては、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが結合する−CH−CO−とともに形成する環としては、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2−1)であり、より好ましくは、式(b2−1−1)で表されるカチオン(以下「カチオン(b2−1−1)」という場合がある)であり、さらに好ましくは、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)、ジフェニルトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=0、x2=1であり、Rb21がメチル基である)又はトリトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=1であり、Rb19、Rb20及びRb21がいずれもメチル基である)である。
Figure 2014209208
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。また、Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になって硫黄原子を含む環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一又は相異なる。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
式(b2−1−1)で表されるカチオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたカチオンが挙げられる。好ましいカチオンとしては以下のカチオンが挙げられる。
Figure 2014209208
Figure 2014209208
なかでも、好ましい塩(I)としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
塩(I)の製造方法について説明する。塩(I)のうち例えば、式(I−1a)で表される塩は、下記に示される式(1−1a−C)で表される化合物と、式(1−1a−D)で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。
Figure 2014209208
式(I−1a−A)で表される化合物と、式(I−1a−B)で表される化合物とを酸触媒条件下で反応させることにより式(I−1a−C)で表される化合物は製造することができる。
式(I−1a−A)で表される化合物および式(I−1a−B)で表される化合物は、市販のものを用いてもよい。
式(I−1a−C)で表される化合物と、式(I−1a−D)で表される化合物とを反応させることにより塩(I−1a)は製造することができる。この反応は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド又は1,1’−カルボニルジイミダゾールの存在下、有機溶媒中で実施することができる。該有機溶媒としてはクロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド及びアセトニトリルなどが挙げられる。
式(I−1a−C)で表される化合物は、特開2008−127367号公報に記載された方法により製造することができる。
<酸発生剤>
本発明の酸発生剤は、塩(I)を含有する。本発明の酸発生剤は、さらに、塩(I)以外の酸発生剤(以下、場合により「酸発生剤(B)」という。)をさらに含有していてもよい。
酸発生剤(B)としては、公知の酸発生剤が利用でき、イオン性酸発生剤でも、非イオン性発生剤でもよいが、イオン性酸発生剤が好ましい。イオン性酸発生剤としては、例えば、塩(I)を構成するアニオン(I)以外のアニオンと有機カチオンとからなるイオン性酸発生剤等が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、式(B1−1)〜式(B1−24)で表される塩が挙げられる。中でもトリアリールスルホニウムカチオンを含むものが好ましく、式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−6)、式(B1−7)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)、式(B1−14)、式(B1−21)、式(B1−22)、式(B1−23)及び式(B1−24)のいずれかで表される塩がより好ましい。
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
本発明の酸発生剤において、塩(I)の含有率は、本発明の酸発生剤の総量に対して、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上であり、通常100重量%以下である。
酸発生剤(すなわち、塩(I)及び酸発生剤(B)の合計)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質量部以下)である。
〈式(II)で表される化合物〉
式(II)で表される化合物(以下「化合物(II)」という場合がある)を以下に示
す。
Figure 2014209208
[式(II)中、
D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は互いに同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は互いに同一又は相異なる。]
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
式(II)においては、RD1及びRD2は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシルオキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子が好ましい。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜3の整数が好ましく、0〜2の整数がより好ましい。m’及びn’が2以上の場合、複数のRD1及びRD2は、それぞれ独立して、同一又は相異なる。
Figure 2014209208
式(II)で表される化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2014209208
化合物(II)の含有率は、レジスト組成物の固形分量を基準に、好ましくは、0.01〜5質量%であり、より好ましく0.01〜3質量%であり、特に好ましく0.01〜1質量%である。
<式(I−a)で表される塩>
式(1)で表される塩のうち、nが2又は3である塩を式(I−a)で表す。
Figure 2014209208
[式(I−a)中、
及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置き換わっていてもよい。
環Wは、炭素数3〜20の脂環式炭化水素環を表し、該脂環式炭化水素環は置換基を有してもよく、該脂環式炭化水素環に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
及びRは、互いに独立に炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表し、R及びRが結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数5〜20の飽和炭化水素環を形成してもよく、該飽和炭化水素基及び該飽和炭化水素環は置換基を有してもよい。
mは2又は3の整数を表す。
は、有機カチオンを表す。]
<レジスト組成物>
本発明の第1のレジスト組成物は、式(I)で表される塩と式(II)で表される塩と酸不安定基を有する樹脂(以下、場合により「樹脂(A)」という。)とを含有する。
本発明の第2のレジスト組成物は、式(I−a)で表される塩と樹脂(A)とを含有する。
本発明のレジスト組成物は、さらに、溶剤(D)を含有していることが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、さらに、塩基性化合物(C)を含有していることが好ましい。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある)を有する。構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
樹脂(A)は、さらに酸不安定基を有しない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)を有していてもよい。
<酸不安定基>
「酸不安定基」とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基等が挙げられる。
Figure 2014209208
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 2014209208
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。]
a1〜Ra3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
a1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。該脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
Figure 2014209208
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合わせた基としては、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられ、好ましくは炭素数20以下である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、例えば、下記の基が挙げられる。2価の炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 2014209208
式(1)で表される基としては、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等が挙げられる。
a1’〜Ra3’の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2’及びRa3’が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合、*−C(Ra1')(Ra2')(ORa3')としては、下記の基(式中、*は結合手を表す。)が挙げられる。2価の炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12である。
Figure 2014209208
式(2)においては、Ra1’及びRa2’のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基の具体例としては、例えば、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2014209208
〈構造単位(a1)〉
構造単位(a1)を導くモノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマー、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、好ましくは、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するものが挙げられる。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)に由来する構造単位を有する樹脂(A)をレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度を向上させることができる。
式(1)で表される基を有する構造単位(a1)としては、式(a1−1)〜式(a1−3)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−1)」等という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2014209208
[式(a1−1)中、
a1は、酸素原子又は−O−(CH2h1−CO−O−を表し、h1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a4は、水素原子又はメチル基を表す。
a6は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表す。
m1は、0〜14の整数を表す。]
h1は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。
a1は、好ましくは酸素原子である。
a4は、好ましくはメチル基である。
a6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。アルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
a6の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16、より好ましくは炭素数3〜8、さらに好ましくは炭素数3〜6である。
Figure 2014209208
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合わせた基としては、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
モノマー(a1−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−1−1)〜式(a1−1−8)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a1−1−1)〜式(a1−1−4)のいずれかで表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2014209208
樹脂(A)が、構造単位(a1−1)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、好ましくは20〜70モル%であり、より好ましくは25〜65モル%である。
Figure 2014209208
[式(a1−2)中、
a2は、酸素原子又は−O−(CH2h2−CO−O−を表し、h2は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a5は、水素原子又はメチル基を表す。
a7は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表す。
n1は、0〜10の整数を表す。
n1’は、0〜3の整数を表す。]
h2は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。
a2は、好ましくは酸素原子である。
a5は、好ましくはメチル基である。
a7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合わせた基としては、Ra6で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
a7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
モノマー(a1−2)としては、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−イソプロピルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−イソプロピルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−イソプロピルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート等が挙げられる。式(a1−2−1)〜式(a1−2−12)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a1−2−3)〜式(a1−2−4)又は式(a1−2−9)〜式(a1−2−10)のいずれかで表されるモノマーがより好ましく、式(a1−2−3)又は式(a1−2−9)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 2014209208
樹脂(A)が、構造単位(a1−2)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、好ましくは3〜35モル%であり、より好ましくは5〜30モル%である。
Figure 2014209208
式(a1−3)中、
a13は、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、水素原子又は−COORaeを表す。
aeは、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、又はこれらを組み合わせた基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
a10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表すか、Ra10及びRa11は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。
ここで、Ra13の−COORaeは、例えば、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基等のアルコキシ基にカルボニル基が結合した基が挙げられる。
a13のヒドロキシ基を有していてもよい脂肪族炭化水素基は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
aeの脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基と炭素数3〜20の脂環式炭化水素基とからなる基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロプロピル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−アダマンチル−1−メチルエチル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基等が挙げられる。
a10〜Ra12は、式(1)のRa1〜Ra3と同様の基等が挙げられる。
a10及びRa11が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra10)(Ra11)(Ra12)としては、下記の基が好ましい。
Figure 2014209208
モノマー(a1−3)は、具体的には、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−tert−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル及び5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチル等が挙げられる。
構造単位(a1−3)を含む樹脂(A)は、立体的に嵩高い構造単位が含まれることになるため、このような樹脂(A)を含む本発明のレジスト組成物からは、より高解像度でレジストパターンを得ることができる。また、主鎖に剛直なノルボルナン環が導入されるため、得られるレジストパターンは、ドライエッチング耐性に優れる傾向がある。
樹脂(A)が構造単位(a1−3)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましい。
基(2)を有する構造単位(a1)としては、例えば、式(a1−4)又は式(a1−5)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−4)」等という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2014209208
[式(a1−4)中、
a32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一であっても異なってもよい。
a34及びRa35は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra36は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−S−に置き換わってもよい。]
a32及びRa33のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられる。該アルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
a32及びRa33のハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
a34、Ra35及びRa36の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が挙げられ、式(2)のRa1’〜Ra3’と同様の基が挙げられる。
なかでも、Ra34、Ra35及びRa36の炭化水素基としては、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基等が好ましい。
式(a1−4)において、Ra32は、水素原子が好ましい。
a33は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
laは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
a34は、好ましくは、水素原子である。
a35は、好ましくは、炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
a36の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組合わせた基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。
構造単位(a1−4)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−4−1)〜式(a1−4−7)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1−4−1)〜式(a1−4−5)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2014209208
樹脂(A)が、構造単位(a1−4)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましい。
Figure 2014209208
[式(a1−5)中、
a8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a1は、単結合又は*−(CH2h3−CO−La6−を表し、h3は1〜4の整数を表し、*は、La1との結合手を表す。
a3、La4、La5及びLa6は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。]
式(a1−5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基が好ましい。
a5は、酸素原子が好ましい。
a3及びLa4は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子が好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
a1は、単結合又は*−CH−CO−O−が好ましい。
モノマー(a1−5)としては、例えば、特開2010−61117号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−5−1)〜式(a1−5−4)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1−5−1)又は式(a1−5−2)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2014209208
樹脂(A)が、構造単位(a1−5)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜50モル%が好ましく、3〜45モル%がより好ましく、5〜40モル%がさらに好ましい。
〈構造単位(s)〉
構造単位(s)は、酸不安定基を有しないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。構造単位(s)を導くモノマーは、酸不安定基を有しないモノマーであれば特に限定されず、レジスト分野で公知のモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有しない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂をレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
また、構造単位(s)としては、好ましくは、ハロゲン原子を有する構造単位(s)(以下「構造単位(a4)」という場合がある)が挙げられる。
〈構造単位(a2)〉
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
レジスト組成物をKrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線露光に用いる場合、構造単位(a2)としては、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位が好ましい。ArFエキシマレーザ露光(193nm)等を用いる場合、構造単位(a2)としては、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位が好ましい。
フェノール性ヒドロキシ基有する構造単位(a2)としては、式(a2−0)で表される構造単位(以下「構造単位(a2−0)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2014209208
[式(a2−0)中、
a30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一又は相異なる。]
a30としては、式(a1−4)のRa32と同様の基が挙げられる。中でも、Ra30は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a31のアルコキシ基は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
構造単位(a2−0)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−204634号公報に記載されているモノマーが挙げられる。
中でも、構造単位(a2−0)としては、式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、式(a2−0−3)及び式(a2−0−4)でそれぞれ表されるものが好ましく、式(a2−0−1)又は式(a2−0−2)で表されるものがより好ましい。
Figure 2014209208
構造単位(a2−0)を含む樹脂(A)は、構造単位(a2−0)を誘導するモノマーが有するフェノール性ヒドロキシ基を例えば、アセチル基等の保護基で保護したモノマーを用いて重合反応を行い、その後脱保護処理することにより製造できる。ただし、脱保護処理を行う際には、構造単位(a1)が有する酸不安定基を著しく損なわないようにして行う必要がある。
樹脂(A)が、構造単位(a2−0)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜95モル%が好ましく、10〜80モル%がより好ましく、15〜80モル%がさらに好ましい。
アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)としては、式(a2−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a2−1)」という。)が挙げられる。
Figure 2014209208
式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、互いに独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、−O−、−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2−1)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。式(a2−1−1)〜式(a2−1−6)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a2−1−1)〜式(a2−1−4)のいずれかで表されるモノマーがより好ましく、式(a2−1−1)又は式(a2−1−3)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 2014209208
樹脂(A)が構造単位(a2)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常1〜45モル%であり、好ましくは1〜40モル%であり、より好ましくは1〜35モル%であり、さらに好ましくは2〜20モル%である。
〈構造単位(a3)〉
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、好ましくは、γ−ブチロラクトン環又はγ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
構造単位(a3)は好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)、式(a3−3)又は式(a3−4)で表される構造単位である。
Figure 2014209208
[式(a3−1)中、
a4は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
a21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異なる。
式(a3−2)中、
a5は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a19は、水素原子又はメチル基を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相異なる。
式(a3−3)中、
a6は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相異なる。
式(a3−4)中、
a24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a7は、単結合、−La8−O−、−La8−CO−O−、−La8−CO−O−La9−CO−O−又は−La8−O−CO−La9−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
a8及びLa9は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
a24のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
a24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
a24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等が挙げられる。
a8及びLa9のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、互いに独立に、好ましくは、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表される基、より好ましくは酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−、さらに好ましくは酸素原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、互いに独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、互いに独立に、好ましくは0〜2の整数である。
式(a3−4)において、
a24は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは、水素原子又はメチル基である。
a7は、好ましくは、単結合又は−La8−CO−O−であり、より好ましくは、単結合、−CH−CO−O−又は−C4−CO−O−である。
構造単位(a3)を導くモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマー、特開2000−122294号公報に記載されたモノマー、特開2012−41274号公報に記載されたモノマー、式(a3−1−1)〜式(a3−1−6)、式(a3−2−1)〜式(a3−2−4)、式(a3−3−1)〜式(a3−3−4)及び式(a3−4−1)〜式(a3−4−6)のいずれかで表されるモノマーが挙げられる。なかでも、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−2−3)、式(a3−2−4)、式(a3−4−1)又は式(a3−4−2)で表されるモノマーに由来する構造単位がより好ましく、式(a3−1−1)、式(a3−2−3)又は式(a3−4−2)で表されるモノマーに由来する構造単位がさらに好ましい。
Figure 2014209208
Figure 2014209208
Figure 2014209208
上記の構造単位において、Ra24に相当するメチル基が水素原子に置き換わった化合物も、構造単位(a3−4)を導くモノマーの具体例として挙げることができる。
構造単位(a3)の中でも、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−2−3)、式(a3−2−4)、式(a3−4−1)又は式(a3−4−2)で表されるモノマーに由来する構造単位がより好ましく、式(a3−1−1)又は式(a3−2−3)又は式(a3−4−2)で表されるモノマーに由来する構造単位がさらに好ましい。
樹脂(A)が構造単位(a3)を含む場合、その合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常5〜70モル%であり、好ましくは10〜65モル%であり、より好ましくは10〜60モル%である。
また、構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)、構造単位(a3−3)、構造単位(a3−4)の含有量は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜60モル%が好ましく、5〜50モル%がより好ましく、10〜50モル%がさらに好ましい。
〈構造単位(a4)〉
構造単位(a4)が有するハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。なかでも、構造単位(a4)は、フッ素原子を有していることが好ましい。
構造単位(a4)としては、式(a4−1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2014209208
[式(a4−1)中、
a41は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)
Figure 2014209208
〔式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
a42及びAa44は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
a43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
a41及びXa42は、互いに独立に、−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
ただし、Aa42、Aa43及びAa44の炭素数の合計は7以下である。〕
で表される基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも一方は、ハロゲン原子を有する基である。]
a41としては、式(a3−4)のRa24と同様の基が挙げられる。なかでも、Ra41は、水素原子又はメチル基が好ましい。
a42の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせた基が挙げられる。脂肪族炭化水素基は、炭素炭素不飽和結合を有していてもよいが、脂肪族飽和炭化水素基が好ましく、同様に、脂環式炭化水素基は、脂環式飽和炭化水素基が好ましい。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ペンタデシル基、ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等のアルキル基が挙げられる。
脂環式脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 2014209208
脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニルメチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基、フルオレニル基等が挙げられる。
a42の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基が好ましく、脂肪族飽和炭化水素基、脂環式飽和炭化水素基又はこれらを組合わせた基がより好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。
ハロゲン原子を有する炭化水素基は、好ましくは、フッ素原子を有する炭化水素基であり、より好ましくは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基、フッ素原子を有する脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基である。
フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等のフッ化アルキル基が挙げられ、なかでも、ペルフルオロアルキル基が好ましい。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等のペルフルオロシクロアルキル基;ペルフルオロアダマンチル基等が挙げられる。
ハロゲン原子を有する炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜3である。
脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とを組み合わせたフッ素原子を有する基としては、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
a42の炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、−O−Rh1、−CO−Rh2、−O−CO−Rh3及び−CO−O−Rh4等が挙げられる。
h1〜Rh4は、互いに独立に、炭素数1〜18のハロゲン原子を有していてもよい炭化水素基を表す。ただし、Ra42の炭化水素基の炭素数と、前記置換基の炭素数と、前記置換基に含まれる−O−及び−CO−の数との合計は、20以下であり、好ましくは15以下であり、より好ましくは12以下である。
a42がハロゲン原子を有する基である場合、Ra42の炭化水素基は、置換基として、ハロゲン原子、−O−Rh1、−CO−Rh2、−O−CO−Rh3及び−CO−O−Rh4からなる群から選ばれる少なくとも一種を有することが好ましい。
a42の炭化水素基が−O−Rh1、−CO−Rh2、−O−CO−Rh3又は−CO−O−Rh4を有する場合、その個数は1つであることが好ましい。
h1〜Rh4は、互いに独立に、炭素数1〜18のハロゲン原子を有する炭化水素基を表す。ただし、Ra42の炭化水素基の炭素数と、前記置換基の炭素数と、前記置換基に含まれる−O−及び−CO−の数との合計は、20以下であり、好ましくは15以下であり、より好ましくは12以下である。
h1〜Rh4の炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基である。ハロゲン原子を有する炭化水素基は、好ましくは、フッ素原子を有する炭化水素基であり、より好ましくは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基、フッ素原子を有する脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基であり、具体的には、前記の基が挙げられる。
a42がハロゲン原子を有する基である場合、Ra42は、好ましくは式(a−g2)で表される基である。
Figure 2014209208
[式(a−g2)中、
a46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の2価の炭化水素基を表す。
a44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
a47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の1価の炭化水素基を表す。
ただし、Aa46及びAa47の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。]
a46及びAa47のうち、両者がハロゲン原子を有する基であってもよいが、Aa46がハロゲン原子を有する基であることが好ましい。
a46は、好ましくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の2価の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた炭素数4〜17の2価の基であり、より好ましくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6の2価の脂肪族炭化水素基であり、さらに好ましくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基である。具体的には、
a47は、好ましくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の1価の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の1価の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた炭素数4〜17の1価の基であり、より好ましくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜15の1価の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜15の1価の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた炭素数4〜15の1価の基であり、さらに好ましくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数5〜12の1価の脂環式炭化水素基である。
a47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基が特に好ましい。
式(a−g2)で表される基としては、下記の構造が挙げられる。
Figure 2014209208
a41のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
a41のアルカンジイル基における置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
a41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
a41の式(a−g1)で表される基(以下、場合により「基(a−g1)」という。)は、Aa44が−O−CO−Ra42と結合する。
基(a−g1)におけるAa42、Aa43及びAa44の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。これらの置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
a42が酸素原子である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。以下の例示において、*は−O−CO−Ra42との結合手である。
Figure 2014209208
a42がカルボニル基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。
Figure 2014209208
a42がカルボニルオキシ基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。
Figure 2014209208
a42がオキシカルボニル基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。
Figure 2014209208
式(a4−1)で表される構造単位としては、式(a4−2)又は式(a4−3)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014209208
[式(a4−2)中、
f1は、水素原子又はメチル基を表す。
f1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f2は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f1のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;プロパン−1,2−ジイル基、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
f2の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせた基を包含する。脂肪族炭化水素基としては、脂肪族飽和炭化水素基が好ましく、脂環式炭化水素基は、脂環式飽和炭化水素基が好ましい。Rf2の炭化水素基としては、式(a4−1)におけるRa42の炭化水素基と同様の基が挙げられる。
f2のフッ素原子を有する炭化水素基としては、Ra42を表す基として挙げたフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基及びフッ素原子を有する脂環式炭化水素基と同様の基が挙げられる。
式(a4−2)において、Af1としては、炭素数2〜4のアルカンジイル基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
f2としては、フッ素原子を有する炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又はフッ素原子を有する炭素数3〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、炭素数1〜6のフッ化アルキル基がより好ましい。
Figure 2014209208
[式(a4−3)中、
f11は、水素原子又はメチル基を表す。
f11は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基、フッ素原子を有していてもよい炭素数3〜17の2価の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
f12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
f14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基、フッ素原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。
ただし、Af13及びAf14のうち少なくとも一方は、フッ素原子を有する基を表す。]
f11のアルカンジイル基としては、Af1のアルカンジイル基と同様の基が挙げられ、好ましくはエチレン基である。
f13のフッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基及びフッ素原子を有していてもよい2価の脂環式炭化水素基としては、Ra42におけるものと同様の基から水素原子又はフッ素原子を1つ取り去った基が挙げられる。
f13は、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルカンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアルカンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基及びフッ素原子を有していてもよい2価の脂環式炭化水素基を組み合わせた2価の基は、合計炭素数が17以下である。
f13は、好ましくは、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6の2価の脂肪族炭化水素基、フッ素原子を有していてもよい炭素数3〜6の2価の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた炭素数4〜6の2価の基であり、より好ましくは、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6の2価の脂肪族炭化水素基であり、さらに好ましくは、フッ素原子を有していてもよい炭素数2〜3の2価の脂肪族炭化水素基である。
f14のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基及びフッ素原子を有していてもよい脂環式炭化水素基としては、Ra42におけるものと同様の基が挙げられる。フッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基は、フッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基が好ましく、フッ素原子を有していてもよい脂環式炭化水素基は、フッ素原子を有していてもよい脂環式飽和炭化水素基が好ましい。フッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基及びフッ素原子を有していてもよい脂環式炭化水素基を組み合わせた基は、合計炭素数が17以下である。
f14は、好ましくは、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、フッ素原子を有していてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた炭素数4〜12の基であり、より好ましくは、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた炭素数4〜12の基であり、さらに好ましくは、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基、又は、脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を組み合わせた炭素数4〜10の基である。Af14は、特に、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基又はアダマンチル基であることが好ましい。
f13及びAf14のうち少なくとも一方は、フッ素原子を有する基であり、好ましくは、Af13がフッ素原子を有する基であることが好ましい。
式(a4−2)で表される構造単位を誘導するモノマーとしては、式(a4−1−1)〜式(a4−1−22)でそれぞれ表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2014209208
Figure 2014209208
式(a4−3)で表される構造単位を誘導するモノマーとしては、式(a4−1’−1)〜式(a4−1’−22)でそれぞれ表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2014209208
Figure 2014209208
構造単位(a4)としては、式(a4−4)で表される構造単位も挙げられる。
Figure 2014209208
[式(a4−4)中、
f21は、水素原子又はメチル基を表す。
f21は、−(CHj1−、−(CHj2−O−(CHj3−又は−(CHj4−CO−O−(CHj5−を表す。
j1〜j5は、互いに独立に、1〜6の整数を表す。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f22のフッ素原子を有する炭化水素基としては、式(a4−2)におけるRf2の炭化水素基と同じものが挙げられる。
式(a4−4)では、Af21としては、−(CHj1−が好ましく、エチレン基又はメチレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又はフッ素原子を有する炭素数1〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜10の脂肪族飽和炭化水素基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6の脂肪族飽和炭化水素基がさらに好ましい。
式(a4−4)で表される構造単位を誘導するモノマーとしては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 2014209208
Figure 2014209208
樹脂(A)が、構造単位(a4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜20モル%が好ましく、2〜15モル%がより好ましく、3〜10モル%がさらに好ましい。
樹脂(A)は、上述の構造単位以外の構造単位をさらに有していてもよく、このような構造単位としては、当技術分野で周知の構造単位を挙げられる。
樹脂(A)は、好ましくは、構造単位(a1)と構造単位(s)とからなる樹脂、すなわち、モノマー(a1)とモノマー(s)との共重合体である。
構造単位(a1)は、好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)の少なくとも一種、より好ましくは構造単位(a1−1)である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは構造単位(a2−1)である。構造単位(a3)は、好ましくは構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)及び構造単位(a3−4)の少なくとも一種である。
樹脂(A)は、アダマンチル基を有するモノマーに由来する構造単位を、15モル%以上含有していることが好ましい。アダマンチル基を有する構造単位の含有量が増えると、レジストパターンのドライエッチング耐性が向上する。
樹脂(A)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて含まれていてもよく、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは4,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
<樹脂(A)以外の樹脂>
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含んでもよい。このような樹脂としては、構造単位(s)のみからなる樹脂が挙げられる。
中でも、樹脂(A)以外の樹脂としては、構造単位(a4)を有する樹脂(以下「樹脂(X)」という場合がある。)が好ましい。樹脂(X)において、構造単位(a4)の含有割合は、樹脂(X)の全構造単位に対して、80モル%以上が好ましく、85モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。
樹脂(X)がさらに有していてもよい構造単位としては、構造単位(a2)に、構造単位(a3)及びその他の公知のモノマーに由来する構造単位が挙げられる。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、8,000以上(より好ましくは10,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。かかる樹脂(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
本発明のレジスト組成物が樹脂(X)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは3〜50質量部であり、さらに好ましくは5〜40質量部であり、特に好ましくは7〜30質量部である。
本発明のレジスト組成物における樹脂の含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(D)を除いた成分の合計を意味する。レジスト組成物の固形分及びこれに対する樹脂の含有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
〈溶剤(D)〉
溶剤(D)の含有率は、例えばレジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(D)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(D)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等の環状エステル類;等を挙げることができる。溶剤(D)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
〈塩基性化合物(C)〉
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。塩基性化合物(C)は、本発明のレジスト組成物においてはクエンチャーとして用いられる。クエンチャーは、露光により酸発生剤から発生する酸を捕捉する作用を有する化合物である。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミン;第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)としては、好ましくは、式(C1)〜式(C8)のいずれかで表される化合物であり、より好ましくは式(C1)で表される化合物であり、さらに好ましくは式(C1−1)で表される化合物である。
Figure 2014209208
[式(C1)中、Rc1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。]
式(C1)で表される化合物は、好ましくは式(C1−1)で表される化合物である。
Figure 2014209208
[式(C1−1)中、Rc2及びRc3は、上記と同じ意味を表す。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は同一又は相異なる。]
Figure 2014209208
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、Rc5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜7のアシル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は同一又は相異なる。]
Figure 2014209208
[式(C5)及び式(C6)中、Rc10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、o3が2以上のとき、複数のRc14は同一又は相異なり、p3が2以上のとき、複数のRc15は同一又は相異なる。
c1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Figure 2014209208
[式(C7)及び式(C8)中、Rc18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上のとき、複数のRc18は同一又は相異なり、r3が2以上のとき、複数のRc19は同一又は相異なり、s3が2以上のとき、複数のRc20は同一又は相異なる。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C1)〜式(C8)及び式(C1−1)においては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基、アルカンジイル基は、上述したものと同様のものが挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジン等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
塩基性化合物(C)の含有率は、レジスト組成物の固形分中、好ましくは、0.01〜5質量%程度であり、より好ましく0.01〜3質量%程度であり、特に好ましく0.01〜1質量%程度である。
〈その他の成分〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外のその他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
<レジスト組成物の調製>
本発明の第1のレジスト組成物は、樹脂(A)、式(I)で表される塩及び式(II)で表される塩、並びに必要に応じて用いられる樹脂(A)以外の樹脂、酸発生剤(B)、溶剤(D)、塩基性化合物(C)、及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(D)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルタを用いてろ過することが好ましい。
本発明の第2のレジスト組成物は、樹脂(A)及び式(I−a)で表される塩、並びに必要に応じて用いられる樹脂(A)以外の樹脂、酸発生剤(B)、溶剤(D)、塩基性化合物(C)、及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(D)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルタを用いてろ過することが好ましい。
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
レジスト組成物の基体上への塗布は、スピンコーター等、通常、用いられる装置によって行うことができる。塗布装置の条件を調節することにより、塗布後の組成物の膜厚を調整することができる。基板としては、例えば、シリコンウェハ等が挙げられる。この基板は、レジスト組成物を塗布する前に、洗浄したり、市販の有機反射防止膜用組成物を用いて反射防止膜を形成してもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤を除去し、組成物層を形成する。乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベーク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行う。加熱温度は、例えば、50〜200℃が好ましく、加熱時間は、例えば、10〜180秒間が好ましい。また、減圧乾燥する際の圧力は、1〜1.0×10Pa程度が好ましい。
得られた組成物層は、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域又は真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線や、超紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。本明細書において、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。露光は、通常、所望するレジストパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子線の場合は、フォトマスクを使用せずに、所望のパターンを直接描画してもよい。
露光後の組成物層を、樹脂(A)の脱保護反応を促進するために加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)を行う。加熱温度は、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げられる。現像温度は、5〜60℃が好ましく、現像時間は、5〜300秒間が好ましい。
現像液の種類を選択することにより、ポジ型レジストパターン又はネガ型レジストパターンを製造できる。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に液浸露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
化合物の構造は、NMR(GX−270型又はEX−270型;日本電子製)、質量分析(LC;Agilent製1100型、MASS;Agilent製LC/MSD型又はLC/MSD TOF型)で確認した。
重量平均分子量は、下記条件で、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
実施例1:式(I−2)で表される塩(I)の合成
Figure 2014209208
式(I−2−1)で表される化合物(D−ガラクトース;東京化成工業株式会社製)12.0部と、式(I−2−2)で表される化合物(関東化薬株式会社製)40.0部と塩化亜鉛9.1部とを混合した溶液に、硫酸0.65部を加え、室温で18時間攪拌した。該反応混合溶液に炭酸カリウム2.5部を加えたのち、濾過を行なった。濾液を濃縮し、残渣に2−メトキシ−2−メチルプロパンとヘプタン溶液を加え、再結晶により精製を行うことで、式(I−2−3)で表される化合物12.19部を得た。
式(I−2−4)で表される塩(特開2008−127367公報に記載の方法で得た)6.50部とクロロホルム32部との混合溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール2.40部を加えた。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合溶液に、式(I−2−3)で表される化合物5.93部を加え、50℃で1時間攪拌した。反応混合溶液に5%シュウ酸水溶液37部を加え、クロロホルムにより抽出し、クロロホルム層を分離し、さらにクロロホルム層をイオン交換水で洗浄した。水洗後のクロロホルム層を減圧濃縮し、得られた残渣にアセトニトリル、酢酸エチルとの混合溶液を加えて攪拌した後、上澄みを除去し、残渣を乾燥することで、式(I−2)で表される塩6.25部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M=263.1(C1815=263.1)
MS(ESI(−)Spectrum):M=601.2(C283510=601.2)
実施例2:式(I−3)で表される塩(I)の合成
Figure 2014209208
式(I−3−1)で表される化合物(D−ガラクトース;東京化成工業株式会社製)14.0部と、式(I−3−2)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)38.13部と塩化亜鉛10.6部とを混合した溶液に、硫酸0.31部を加え、室温で18時間攪拌した。該反応混合溶液に炭酸カリウム2.5部を加えたのち、濾過を行なった。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトにより精製を行うことで、式(I−3−3)で表される化合物20.56部を得た。
式(I−3−3)で表される化合物10部と、テトラヒドロフラン40部と、ピリジン3.3部とを混合した溶液を5℃まで冷却した後、式(I−3−4)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)4.31部を加え、5℃で1時間攪拌した。該反応混合溶液に5%シュウ酸水溶液50部を加えたのち、酢酸エチルで抽出した。有機層をイオン交換水で洗浄した後、濃縮することで、式(I−3−5)で表される化合物10.6部を得た。
式(I−3−6)で表される塩(特開2008−127367公報に記載の方法で得た)8.48部と、ジメチルホルムアミド42.4部とを混合した溶液に、炭酸カリウム2.56部を加えて得られた混合物を、40℃で1時間攪拌した。該反応混合溶液に式(I−3−6)で表される化合物9.6部を加えて得られた混合物を、60℃で12時間攪拌した。その後、室温でこの反応混合溶液に5%シュウ酸溶液13部を加え、クロロホルムにより抽出し、イオン交換水で洗浄した。抽出した有機層を減圧濃縮し、得られた残渣に2−メトキシ−2−メチルプロパンとの混合溶液を加えて攪拌した後、上澄みを除去し、得られた残渣を乾燥することで、式(I−3)で表される塩9.3部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M=263.1(C1815=263.1)
MS(ESI(−)Spectrum):M=555.1(C222912=555.1)
実施例3:式(I−17)で表される塩(I)の合成
Figure 2014209208
式(I−17−1)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)12.0部と、式(I−17−2)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)24.0部と式(I−17−3)で表される化合物(関東化薬株式会社製)0.4部とモノクロロブタン60部を混合した溶液を、80℃で23時間攪拌した。該反応混合溶液にノルマルヘプタンに加え、濾過を行なった。濾液を濃縮することで、式(I−17−4)で表される化合物30.2部を得た。
式(I−17−5)で表される化合物6.5部と、クロロホルム45.0部とトリエチルアミン4.65部と、イオン交換水9.0部を混合した溶液に、式(I−17−4)で表される化合物8.7部を滴下し、室温で1時間撹拌した。該反応混合溶液に5%シュウ酸溶液13部を加え、クロロホルムにより抽出し、イオン交換水で洗浄した。抽出した有機層を減圧濃縮し、得られた残渣に2−メトキシ−2−メチルプロパンとの混合溶液を加えて攪拌した後、上澄みを除去し、得られた残渣を乾燥することで、式(I−17)で表される塩6.3部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M=319.2(C2223=319.2)
MS(ESI(−)Spectrum):M=417.1(C141910=417.1)
実施例4:式(I−30)で表される塩(I)の合成
Figure 2014209208
式(I−30−5)で表される化合物5.0部と、クロロホルム25.0部とトリエチルアミン3.51部と、イオン交換水5.0部を混合した溶液に、式(I−17−4)で表される化合物6.6部を滴下し、室温で1時間撹拌した。該反応混合溶液に5%シュウ酸溶液13部を加え、クロロホルムにより抽出し、イオン交換水で洗浄した。抽出した有機層を減圧濃縮し、得られた残渣に2−メトキシ−2−メチルプロパンとの混合溶液を加えて攪拌した後、上澄みを除去し、得られた残渣を乾燥することで、式(I−30)で表される塩6.3部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M=237.1(C1421OS=237.1)
MS(ESI(−)Spectrum):M=417.1(C141910=417.1)
実施例6:式(I−18)で表される塩(I)の合成
Figure 2014209208
式(I−3−3)で表される化合物7.3部と、式(I−18−1)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)5.0部と式(I−18−3)で表される化合物(関東化薬株式会社製)0.22部とモノクロロブタン25部を混合した溶液を、80℃で23時間攪拌した。該反応混合溶液にノルマルヘプタンに加え、濾過を行なった。濾液を濃縮することで、式(I−18−4)で表される化合物10.7部を得た。
式(I−18−5)で表される化合物3.7部と、クロロホルム25.0部とトリエチルアミン1.76部と、イオン交換水7.8部を混合した溶液に、式(I−18−4)で表される化合物4.45部を滴下し、室温で1時間撹拌した。該反応混合溶液に5%シュウ酸溶液13部を加え、クロロホルムにより抽出し、イオン交換水で洗浄した。抽出した有機層を減圧濃縮し、得られた残渣に2−メトキシ−2−メチルプロパンとの混合溶液を加えて攪拌した後、上澄みを除去し、得られた残渣を乾燥することで、式(I−18)で表される塩5.1部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M=305.1(C2121=305.1)
MS(ESI(−)Spectrum):M=497.1(C202710=497.1)
実施例7:式(I−28)で表される塩(I)の合成
Figure 2014209208
式(I−30−5)で表される化合物3.7部と、クロロホルム25.0部とトリエチルアミン1.76部と、イオン交換水7.8部を混合した溶液に、式(I−18−4)で表される化合物5.3部を滴下し、室温で1時間撹拌した。該反応混合溶液に5%シュウ酸溶液13部を加え、クロロホルムにより抽出し、イオン交換水で洗浄した。抽出した有機層を減圧濃縮し、得られた残渣に2−メトキシ−2−メチルプロパンとの混合溶液を加えて攪拌した後、上澄みを除去し、得られた残渣を乾燥することで、式(I−28)で表される塩6.3部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M=319.2(C2223=319.2)
MS(ESI(−)Spectrum):M=497.1(C202710=497.1)
実施例8:式(I−34)で表される塩(I)の合成
Figure 2014209208
式(I−34−1)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)5.0部と、式(I−3−2)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)11.14部と、硫酸0.11部を加え、室温で18時間攪拌した。該反応混合溶液に10%炭酸カリウム水溶液7.8部を加えたのち、酢酸エチルによって抽出を行なった。有機層をイオン交換水にて洗浄を行い、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトにより精製を行うことで、式(I−34−3)で表される化合物5.98部を得た。
式(I−34−4)で表される化合物4.14部と、クロロホルム20.7部と、式(I−34−5)で表される化合物(東京化成工業株式会社製)1.68部を加え、1時間還流を行った。該反応混合溶液に式(I−34−5)で表される化合物3.26部を加えて得られた混合物を、40℃で12時間攪拌した。その後、室温でこの反応混合溶液に5%シュウ酸溶液13部を加え、クロロホルムにより抽出し、イオン交換水で洗浄した。抽出した有機層を減圧濃縮し、得られた残渣に2−メトキシ−2−メチルプロパンとの混合溶液を加えて攪拌した後、上澄みを除去し、得られた残渣を乾燥することで、式(I−34)で表される塩4.2部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M=263.1(C1815=263.1)
MS(ESI(−)Spectrum):M=457.1(C172310=457.1)
樹脂(A)の合成
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 2014209208
以下、これらのモノマーを、その式番号に応じて、「モノマー(M−2)」などという。
合成例1:樹脂A1の合成
モノマー(M−5)18.00部、モノマー(M−4)3.85部、モノマー(M−2)2.78部及びモノマー(M−3)16.34部を反応器に仕込み(モル比; モノマー(M−5):モノマー(M−4):モノマー(M−2):モノマー(M−3)=35:10:6:49)、全モノマー量の1.5重量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマー量に対してそれぞれ0.90mol%、2.70mol%添加し、75℃で約5時間加熱した。その後、得られた反応混合溶液を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量が約8.4×10の樹脂を収率72%で得た。この樹脂は、次式の各構造単位を有するものであり、これを樹脂A1とする。
Figure 2014209208
実施例9〜15及び比較例1
表1に示す各成分を混合して溶解することにより得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過し、レジスト組成物を調製した。表中「−」は含有量が0であることを表す。
Figure 2014209208
<樹脂(A)>
A1:樹脂A1
<塩(I)>
I−2:式(I−2)で表される塩
Figure 2014209208
I−3:式(I−3)で表される塩
Figure 2014209208
I−17:式(I−17)で表される塩
Figure 2014209208
I−18:式(I−18)で表される塩
Figure 2014209208
I−28:式(I−28)で表される塩
Figure 2014209208
I−30:式(I−30)で表される塩
Figure 2014209208
I−34:式(I−34)で表される塩
Figure 2014209208
<塩(B1)>
B1:式(B1−1)で表される塩(B1)
Figure 2014209208
<塩基性化合物:クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン
<式(Z)で表される化合物(塩(II))>
Z1:(東京化成工業(株)製)
Figure 2014209208
<溶剤D>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 370.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 35.0部
γ−ブチロラクトン 5.0部
2−ヘプタノン 10.0部
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29SR;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ95nmの有機反射防止膜を形成した。
次いで、有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が75nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、100℃で60秒間プリベーク(PB)した。得られたウェハに、液浸露光用ArFエキシマスキャナー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Dipole90、σout/in=0.97/0.84、Y偏向]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。
露光後、ホットプレート上にて、105度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で30秒間のパドル現像を行った。
各レジスト膜において、ピッチ90nm、ラインスペース、45nmとなる露光量を実効感度とした。
ラインウィズスラフネス評価(LWR):リソグラフィプロセス後のレジストパターンの線幅を走査型電子顕微鏡で観察し、レジストパターンの線幅のばらつき(3σ)が5.5nm未満であるものを良好なレジストパターンであると評価し、”g”(good)と、5.5nm以上のものを良好でないレジストパターンであると評価し、”b”(bad)とした。結果を表2に示す。なお、表2中の( )内の数値は、レジストパターンの線幅のばらつき(3σ)の値を示す。
Figure 2014209208
本発レジスト組成物によれば、良好なラインウィズスラフネス(LWR)を有するレジストパターンを製造することができる。

Claims (7)

  1. 式(I)で表される塩と式(II)で表される塩と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
    Figure 2014209208
    [式(I)中、
    及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    は、炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置き換わっていてもよい。
    環Wは、炭素数3〜20の脂環式炭化水素環を表し、該脂環式炭化水素環は置換基を有してもよく、該脂環式炭化水素環に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    及びRは、互いに独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表し、R及びRが結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数5〜20の飽和炭化水素環を形成してもよく、該飽和炭化水素基及び該飽和炭化水素環は置換基を有してもよい。
    nは1〜3の整数を表す。
    は、有機カチオンを表す。]
    Figure 2014209208
    [式(II)中、
    D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
    m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は互いに同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は互いに同一又は相異なる。]
  2. 式(I)において、nが2である請求項1記載のレジスト組成物。
  3. (1)請求項1又は2記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、
    を含むレジストパターンの製造方法。
  4. 式(I−a)で表される塩。
    Figure 2014209208
    [式(I−a)中、
    及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    は、炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置き換わっていてもよい。
    環Wは、炭素数3〜20の脂環式炭化水素環を表し、該脂環式炭化水素環は置換基を有してもよく、該脂環式炭化水素環に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    及びRは、互いに独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基を表し、R及びRが結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数5〜20の飽和炭化水素環を形成してもよく、該飽和炭化水素基及び該飽和炭化水素環は置換基を有してもよい。
    mは2又は3を表す。
    は、有機カチオンを表す。]
  5. 請求項4に記載の塩を含有する酸発生剤。
  6. 請求項5に記載の酸発生剤と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
  7. (1)請求項6記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、
    を含むレジストパターンの製造方法。
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