JP2014209038A - セラミックチューブ式加熱炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理物の加熱を適正通り行わせるようにしながら、処理物の外表面の酸化スケールの生成を的確に防止することができるセラミックチューブ式加熱炉を提供する
【解決手段】棒状で鋼製の複数の処理物Wを縦列状態で収納する処理物収納空間Kを内部に備える筒状に形成されたセラミックチューブ1が、一端側を処理物挿入口とし、かつ、他端側を処理物排出口3とする形態で、炉本体Hの内部に水平方向に沿う姿勢で配置され、酸化抑制ガス供給部Mから供給される酸化抑制ガスQを処理物収納空間Kに処理物排出口3を通して供給するガス供給体16が、セラミックチューブ1における処理物排出口3を形成する端部に密着させる状態で設けられ、ガス供給体16に、酸化抑制ガスQが内部を通流する多孔状のガス通流体18が、処理物収納空間Kからの輻射熱にて加熱される状態で設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、棒状で鋼製の複数の処理物を縦列状態で収納する処理物収納空間を内部に備える筒状に形成されたセラミックチューブが、一端側を処理物挿入口とし、かつ、他端側を処理物排出口とする形態で、炉本体の内部に水平方向に沿う姿勢で配置され、
前記セラミックチューブを外部より加熱する加熱手段が、前記炉本体に装備され、
前記処理物を前記処理物収納空間に前記処理物挿入口を通して押し込み供給する処理物供給部が、前記処理物挿入口に対向する状態で配設されたセラミックチューブ式加熱炉に関する。
かかるセラミックチューブ式加熱炉は、セラミックチューブを外部より加熱手段にて加熱することにより、セラミックチューブの内部の処理物収納空間に収納した処理物を、間接的に加熱して、処理物の外表面に酸化スケールが生成されることを防止できるようにしたものである(例えば、特許文献1参照。)。
すなわち、セラミックチューブ式加熱炉は、鍛造用の処理物を加熱するのに使用されることになり、上述の如く、処理物を間接的に加熱することにより、処理物の外表面に酸化スケールが生成されることを防止して、鍛造品の品質を向上することになる。
つまり、処理物の外表面に酸化スケールが生成されると、酸化スケールが鍛造用金型に噛み込むこと等により、製造された鍛造品が不良品になる等、鍛造品の品質が低下する不都合を発生する虞があるが、処理物の外表面に酸化スケールが生成されることを防止することにより、鍛造品の品質向上を図れるものとなる。
ちなみに、処理物は、処理物供給部によって、処理物挿入口を通して処理物収納空間に間欠的に供給されることになり、新たな処理物が処理物挿入口を通して処理物収納空間に供給されると、処理物収納空間に縦列状態で収納されている処理物のうちで、最も処理物排出口の存在側に位置する処理物が、処理物排出口から外部に押し出されることになる。
そして、押し出された処理物が、鍛造処理部に搬送されて鍛造処理されることになる。
特開2000−121252号公報
セラミックチューブ式加熱炉は、処理物を間接的に加熱することにより、処理物の外表面に酸化スケールが発生することを防止できるものであるが、処理物挿入口や処理物排出口より外気が処理物収納空間に侵入すること等に起因して、処理物収納空間に酸素が存在するため、処理物の外表面の酸化スケールの発生を、十分に抑制できないものであり、改善が望まれるものであった。
すなわち、処理物の外表面に酸化スケールが生成されると、酸化スケールが鍛造用金型に噛み込むこと等により、鍛造品の品質が低下する不都合を発生する虞があるため、処理物の外表面の酸化スケールの生成を的確に防止することが望まれるものとなるが、従来では、酸化スケールの生成を的確に防止できないものであった。
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、処理物の加熱を適正通り行わせるようにしながら、処理物の外表面の酸化スケールの生成を的確に防止することができるセラミックチューブ式加熱炉を提供する点にある。
本発明のセラミックチューブ式加熱炉は、棒状で鋼製の複数の処理物を縦列状態で収納する処理物収納空間を内部に備える筒状に形成されたセラミックチューブが、一端側を処理物挿入口とし、かつ、他端側を処理物排出口とする形態で、炉本体の内部に水平方向に沿う姿勢で配置され、
前記セラミックチューブを外部より加熱する加熱手段が、前記炉本体に装備され、
前記処理物を前記処理物収納空間に前記処理物挿入口を通して押し込み供給する処理物供給部が、前記処理物挿入口に対向する状態で配設されたものであって、その第1特徴構成は、
酸化抑制ガス供給部から供給される酸化抑制ガスを前記処理物収納空間に前記処理物排出口を通して供給するガス供給体が、前記セラミックチューブにおける前記処理物排出口を形成する端部に密着させる状態で設けられ、
前記ガス供給体に、前記酸化抑制ガスが内部を通流する多孔状のガス通流体が、前記処理物収納空間からの輻射熱にて加熱される状態で設けられている点を特徴とする。
すなわち、セラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部に密着させる状態で設けられるガス供給体によって、酸化抑制ガスが処理物排出口を通して処理物収納空間に供給されるから、処理物収納空間の内部は、酸化抑制ガスが充満した状態となるため、処理物収納空間に収納されている処理物の外表面に酸化スケールが生成されることが、的確に防止されることになる。
つまり、本発明の第1特徴構成は、セラミックチューブにおける処理物挿入口に対向する箇所には、処理物供給部が存在するため、処理物挿入口を通して酸化抑制ガスを供給するための機器類を、セラミックチューブの処理物挿入口に対応させた状態で配置し難いものとなるが、セラミックチューブにおける処理物排出口に対向する箇所には、処理物排出口を通して処理物収納空間に酸化抑制ガスを供給するガス供給体を配置し易いことに鑑みて、ガス供給体をセラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部に密着させる状態で設けて、処理物排出口を通して酸化抑制ガスを処理物収納空間に供給して、処理物の外表面の酸化スケール生成を、的確に防止するようにしたものである。
ちなみに、処理物排出口を通して処理物収納空間に供給された酸化抑制ガスは、セラミックチューブにおける処理物挿入口を通して、順次セラミックチューブの外部に流動するものとなるから、酸化抑制ガスを継続して処理物収納空間に供給することになる。
また、本発明の第1特徴構成によれば、ガス供給体に、前記酸化抑制ガスが内部を通流する多孔状のガス通流体が、処理物収納空間からの輻射熱にて加熱される状態で設けられているから、処理物排出口を通して処理物収納空間に供給される酸化抑制ガスが、ガス通流体の内部を通流する際に加熱されるため、処理物収納空間に供給された酸化抑制ガスが、処理物収納空間に位置する処理物の温度を大きく低下させることを回避させることができるため、処理物の加熱を適正通り行わせることができることになる。
つまり、処理物排出口を通して酸化抑制ガスを処理物収納空間に供給すると、酸化抑制ガスが、処理物収納空間の内部に存在する複数の処理物のうちの処理物排出口の存在側に位置する処理物に接触して、その処理物の温度を低下させてしまうことになる。
本発明の第1特徴構成によれば、処理物収納空間に供給された酸化抑制ガスが、ガス通流体にて加熱されて高温になっているから、処理物収納空間に位置する処理物の温度を大きく低下させることを回避して、処理物の加熱を適正通り行わせることができる。
要するに、本発明の第1特徴構成によれば、処理物の加熱を適正通り行わせるようにしながら、処理物の外表面の酸化スケールの生成を的確に防止することができるセラミックチューブ式加熱炉を提供できる。
本発明のセラミックチューブ式加熱炉の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記ガス通流体が、炭化ケイ素にて形成されている点を特徴とする。
すなわち、炭化ケイ素は、熱伝導性に優れ、しかも、融点が2730℃程度であって、高温に耐え得るものであるから、炭化ケイ素にて形成されたガス通流体は、処理物収納空間からの輻射熱によって高温に加熱された状態で存在して、酸化抑制ガスを良好に加熱することができる。
尚、処理物収納空間の内部温度は、一般に、1200℃程度であり、炭化ケイ素にて形成されたガス通流体は、処理物収納空間の輻射熱にて高温(例えば、1000℃程度)に加熱されることになる。
つまり、酸化抑制ガスを、炭化ケイ素にて形成された高温のガス通流体によって、極力高温に加熱して、処理物収納空間に供給された酸化抑制ガスが、処理物収納空間に位置する処理物の温度を低下させることを極力回避できるのである。
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、処理物収納空間に供給された酸化抑制ガスによって、処理物収納空間に位置する処理物の温度が低下されることを極力回避できるセラミックチューブ式加熱炉を提供できる。
本発明のセラミックチューブ式加熱炉の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、
前記ガス供給体が、前記処理物収納空間の内部から前記処理物排出口を通して排出される処理物を外部に通過させる処理物通路を開く通路開状態と前記処理物通路を閉じる通路閉状態とに切換え自在に構成されている点を特徴とする。
すなわち、処理物供給部によって、処理物挿入口を通して処理物収納空間に処理物を供給するときには、ガス供給体を、処理物収納空間の内部から処理物排出口を通して排出される処理物を外部に通過させる処理物通路を開く通路開状態に切換えることによって、処理物収納空間に縦列状態で収納されている処理物のうちで、最も処理物排出口の存在側に位置する処理物を、処理物通路を通して外部に排出させる。
また、処理物を処理物収納空間に供給しないときには、ガス供給体を、処理物通路を閉じる通路閉状態に切換えることにより、処理物通路を通して、外部の空気が処理物収納空間に侵入することを抑制する。
ちなみに、ガス供給体を通路開状態に切換えたときには、処理物通路を通して、空気が処理物収納空間に侵入する虞があるが、ガス供給体を通路開状態に切換える時間は、ガス供給体を通路閉状態に切換えて処理物を加熱する時間と較べれば、極めて短い時間であるため、処理物の外表面の酸化スケール生成を防止する上では、大きな問題とはならないものである。
このように、処理物通路を開く通路開状態と処理物通路を閉じる通路閉状態とにガス供給体を切換えながら、ガス供給体によって酸化抑制ガスを処理物収納空間に供給するものであるから、処理物の外表面の酸化を抑制するために必要となる酸化抑制ガスの消費量を減少させることができる。
説明を加えると、ガス供給体を通路開状態と通路閉状態とに切換えない場合には、処理物通路を常時開放状態とする形態で備えさせることになるから、その処理物通路からの空気の侵入を抑制するために、処理物通路を通して外部に流出させる状態で酸化抑制ガスを流動させることが考えられる。
しかしながら、この場合には、酸化抑制ガスが、処理物の外表面の酸化スケール生成の防止のために、処理物収納空間に供給されることに加えて、処理物通路を通した空気の侵入を回避するために、処理物通路を通して外部に流出させる状態で流動されることになることにより、酸化抑制ガスの消費量が増大する不都合がある。
要するに、本発明の第3特徴構成によれば、酸化抑制ガスの消費量が増大することを回避する形態で、処理物の外表面の酸化スケール生成を防止できるセラミックチューブ式加熱炉を提供できる。
本発明のセラミックチューブ式加熱炉の第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、
前記ガス供給体が、横倒れ姿勢の筒状で、かつ、前記処理物排出口から前記処理物の長さよりも大きく離間した位置に前記ガス通流体を備えるように構成され、
前記ガス供給体の底部における前記ガス通流体よりも前記処理物排出口に近接する処理物排出口側部分に、前記処理物通路を形成するための開口部が形成され、
前記ガス供給体が、前記開口部を蓋体によって開閉することにより、前記通路開状態と前記通路閉状態とに切換えられるように構成されている点を特徴とする。
すなわち、横倒れ姿勢の筒状で、かつ、処理物排出口から処理物の長さよりも大きく離間した位置にガス通流体を備えるように構成されたガス供給体の底部における、ガス通流体よりも処理物排出口に近接する処理物排出口側部分に、処理物通路を形成するための開口部が形成されている。
そして、ガス供給体が、開口部を蓋体によって開閉することにより、通路開状態と通路閉状態とに切換えられることになる。
このように、ガス供給体の底部におけるガス通流体よりも処理物排出口に近接する処理物排出口側部分に、処理物通路を形成するための開口部を形成することによって、処理物排出口から排出された処理物を外部に排出するための処理物通路を形成するものであるから、処理物通路を形成するための開口部の大きさを、処理物の通過を許容するだけの小さな大きさにすることができるため、ガス供給体を通路開状態に切換えたとき、つまり、開口部を開放したときに、処理物通路(開口部)を通して、空気が処理物収納空間に侵入する量を極力少なくすることができる。
つまり、ガス供給体を通路開状態に切換えたときに、処理物通路(開口部)を通して、空気が処理物収納空間に侵入する量を極力少なくすることができるため、処理物収納空間に空気が侵入することを極力抑制して、処理物の外表面の酸化スケールの生成を適切に抑制することができる。
説明を加えると、セラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部に密着させる状態で設けられガス供給体を、セラミックチューブの長手方向に沿って、セラミックチューブから離れる側に向けて処理物の長さ以上移動させることにより、ガス供給体とセラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部との間に、処理物通路を形成するための隙間を形成する状態を、通路開状態とし、ガス供給体をセラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部に密着させる状態を、通路閉状態とする形態で、ガス供給体を通路開状態と通路閉状態とに切換えるように構成することが考えられる。
この構成の場合には、通路開状態においては、ガス供給体とセラミックにおける処理物排出口を形成する端部との間に、処理物の長さ以上の隙間が形成されるものとなるから、通路開状態において、処理物通路を形成するための隙間を通して処理物収納空間に侵入する空気量が多くなる虞があるが、本発明の第4特徴構成によれば、通路開状態において、ガス供給体の底部を開口させるものであるから、通路開状態において、処理物収納空間に侵入する空気の量を極力減少させることが可能となるのである。
要するに、本発明の第4特徴構成によれば、上記第3特徴構成による作用効果に加えて、ガス供給体を通路開状態に切換えたときに処理物収納空間に侵入する空気量を極力少なくすることができるセラミックチューブ式加熱炉を提供できる。
本発明のセラミックチューブ式加熱炉の第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、
前記酸化抑制ガスが、窒素ガスである点を特徴とする。
すなわち、窒素ガスは、不活性ガスであるため、酸化抑制ガスとして使用できるものであり、しかも、窒素ガスは、空気中に多量に含まれているものであるから、例えば、PSA(Pressure Swing Adsorption)式窒素ガス発生装置(圧力変動吸着式窒素ガス発生装置)を用いて、空気中から分離して生成する等、安価に生成することができるものである。
したがって、酸化抑制ガスとして、安価に生成することができる窒素ガスを用いることによって、ランニングコストの低下を図ることができる。
要するに、本発明の第5特徴構成によれば、上記第1〜第4特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、ランニングコストの低下を図ることができるセラミックチューブ式加熱炉を提供できる。
本発明のセラミックチューブ式加熱炉の第6特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、
前記酸化抑制ガスが、窒素ガスに、微量の燃料ガスと部分燃焼用空気とを混合させた混合ガスである点を特徴とする。
すなわち、窒素ガスは、不活性ガスであるため、酸化抑制ガスとして使用できるものであり、しかも、窒素ガスは、空気中に多量に含まれているものであるから、例えば、PSA(Pressure Swing Adsorption)式窒素ガス発生装置(圧力変動吸着式窒素ガス発生装置)を用いて、空気中から分離して生成する等、安価に生成することができるものである。
したがって、酸化抑制ガスとして、安価に生成することができる窒素ガスを用いることによって、ランニングコストの低下を図ることができる。
ところで、窒素生成用のPSA式窒素ガス発生装置を用いて、空気中から分離して窒素ガスを生成する場合には、99.99〜99.999%の純度で窒素ガスを生成できるものの、微量ではあるが、窒素ガス中には、酸素が残存することになる。
本発明の第6特徴構成によれば、酸化抑制ガスが、窒素ガスに、微量の燃料ガスと部分燃焼用空気とを混合させた混合ガスであるから、窒素ガス中に存在する酸素を、燃料ガスの部分燃焼に消費させることができるため、処理物の外表面に酸化スケールが生成されることを的確に抑制できる。
ちなみに、燃料ガスがメタンンを主成分とする都市ガスである場合には、部分燃焼用空気として、0.2の空気比で空気を供給することにより、H2/H2Oのバランス、及び、CO/CO2のバランスを、エリンガム図において、鋼を還元する領域のバランスにして、処理物の外表面に酸化スケールが生成されることを的確に抑制できる。
尚、処理物収納空間には、還元機能を有するCOやH2が存在するものとなるが、処理物排出口を通してセラミックチューブの外部に流出する際に、COやH2は、外部の空気中に存在する酸素と結合して、CO2やH2Oとなるため、COやH2が外部に排出されることはない。
要するに、本発明の第6特徴構成によれば、上記第1〜第4特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、ランニングコストの低下を図ることができ、しかも、処理物の外表面に酸化スケールが生成されることを的確に抑制できるセラミックチューブ式加熱炉を提供できる。
本発明のセラミックチューブ式加熱炉の第7特徴構成は、上記第1〜第6特徴構成のいずれかに加えて、
前記セラミックチューブが、前記処理物供給部の存在側に熱膨張すべく、前記処理物排出口の存在側部分が固定された状態で設けられ、
前記処理物供給部と前記セラミックチューブにおける前記処理物挿入口を形成する端部との間に、前記処理物供給部からの前記処理物を前記前記処理物挿入口に案内する筒状の補助案内部が設けられ、
前記補助案内部が、前記処理物供給部に隣接する箇所に設置される入口側筒体と、その入口側筒体と前記セラミックチューブの端部との間に設置されるコイルスプリングとから構成されている点を特徴とする。
すなわち、セラミックチューブが、処理物供給部の存在側に熱膨張すべく、処理物排出口の存在側部分が固定された状態で設けられているから、炉本体に装備した加熱手段によって外部から加熱されるセラミックチューブは、処理物供給部の存在側に熱膨張することになる。
処理物供給部とセラミックチューブにおける処理物挿入口を形成する端部との間には、処理物供給部からの処理物を処理物挿入口に案内する筒状の補助案内部が設けられているから、処理物供給部からの処理物を、補助案内部にて案内しながら処理物挿入口に導入することができる。
そして、補助案内部が、処理物供給部に隣接する箇所に設置される入口側筒体と、その入口側筒体とセラミックチューブの端部との間に設置されるコイルスプリングとから構成されているから、入口側筒体を、処理物供給部に隣接する箇所に位置させ続けるようにしながら、セラミックチューブの熱膨張に応じてコイルスプリングを弾性伸縮させることによって、セラミックチューブの熱膨張に拘わらず、処理物供給部からの処理物を、補助案内部にて適切に処理物挿入口に案内することができる。
尚、セラミックチューブの処理物排出口を通して処理物収納空間に供給された酸化抑制ガスは、セラミックチューブにおける処理物排出口を通して、セラミックチューブの外部に流動したのち、コイルスプリングの隙間部分を通過して外部に流動することになる。
しかも、セラミックチューブが、処理物供給部の存在側に熱膨張すべく、処理物排出口の存在側部分が固定された状態で設けられているから、セラミックチューブの熱膨張に拘わらず、セラミックチューブの処理物排出口の位置が変動しないため、ガス供給体を、セラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部に密着させる状態で良好に設けることができる。
つまり、セラミックチューブが、処理物挿入口の存在側部分が固定された状態で設けられている場合には、セラミックチューブが熱膨張すると、セラミックチューブの処理物排出口の位置がセラミックチューブの長手方向に変動するため、ガス供給体をセラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部に密着させる状態で設けるには、ガス供給体をセラミックチューブの熱膨張に伴って移動する形態で支持する等、ガス供給体の支持構造が複雑になるが、本発明の第7特徴構成によれば、セラミックチューブの熱膨張に拘わらず、セラミックチューブの処理物排出口の位置が変動しないため、セラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部に密着させる状態でガス供給体を設けることを良好に行える。
要するに、本発明の第7特徴構成によれば、上記第1〜第6特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、セラミックチューブの熱膨張に拘わらず、処理物供給部からの処理物を、補助案内部にて適切に処理物挿入口に案内することができ、しかも、ラセラミックチューブにおける処理物排出口を形成する端部に密着させる状態でガス供給体を設けることを良好に行えるセラミックチューブ式加熱炉を提供できる。
セラミックチューブ式加熱炉の縦断側面図 処理物供給状態のセラミックチューブ式加熱炉の縦断側面図 セラミックチューブの処理物挿入口側部分を示す一部切欠側面図 セラミックチューブの処理物挿入口側部分を示す正面図 セラミックチューブの処理物排出口側部分を示す縦断側面図 別実施形態のガス供給体を示す縦断側面図 別実施形態のガス供給体の通路開状態を示す縦断側面図 図7のVIII−VIII線矢視図
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(セラミックチューブ式加熱炉の全体構成)
図1及び図2に示すように、セラミックチューブ式加熱炉は、棒状で鋼製の複数の処理物Wを縦列状態で収納する処理物収納空間Kを内部に備える筒状に形成されたセラミックチューブ1を、一端側を処理物挿入口2とし、かつ、他端側を処理物排出口3とする形態で、炉本体Hの内部に水平方向に沿う姿勢で配置し、セラミックチューブ1を外部より加熱する加熱手段としての加熱用バーナ4を、炉本体Hに装備し、そして、処理物Wを処理物収納空間Kに処理物挿入口2を通して押し込み供給する処理物供給部Fを、処理物挿入口2に対向する状態で配設する形態に構成されている。
加熱用バーナ4は、炉本体Hの天井部に設置されて、都市ガス等の燃料ガスGを空気予熱用熱交換器5から供給される予め予熱された燃焼用空気Aにより燃焼させて、セラミックチューブ1を加熱するための高温の燃焼排ガスEを生成するように構成されている。
つまり、加熱用バーナ4の燃焼排ガスEが、セラミックチューブ1における処理物排出口3の存在側部分(チューブ後方側部分)に向けて流動したのち、セラミックチューブ1における処理物挿入口2の存在側部分(チューブ前方側部分)に向けて、セラミックチューブ1の長手方向に沿って流動することにより、セラミックチューブ1が外部から加熱されるように構成されている。
また、セラミックチューブ1のチューブ前方側部分に流動した燃焼排ガスEが、空気予熱用熱交換器5を通過して、炉本体Hの外部に排出されるように構成されている。
つまり、空気予熱用熱交換器5は、燃焼排ガスEとブロア(図示せず)にて送風される空気とを熱交換して、予め予熱された燃焼用空気Aを生成するように構成されている。
(セラミックチューブの構成)
セラミックチューブ1は、窒化ケイ素や炭化ケイ素などのセラミック材によって筒状に成型されるものであって、耐熱性が高くかつ熱伝導性が優れた状態に構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、処理物Wが、外径が50mmで、長さが150mmであるのに応じて、セラミックチューブ1は、例えば、内径が65mmで、長さが150mm程度に形成されており、処理物収納空間Kには、処理物Wが縦列状態で10個並ぶように構成されているが、これら寸法や処理物Wを縦列状態で並置する個数等については、適宜変更できる。
尚、図示は省略するが、炉本体Hには、6本のセラミックチューブ1が、互いに平行となる姿勢で横並び状態で並置されており、6本のセラミックチューブ1を用いて処理物Wを加熱するように構成されているが、説明を簡略化するために、以下においては、炉本体Hには、1本のセラミックチューブ1が設けられるものとして説明を続ける。
セラミックチューブ1が、処理物供給部Fの存在側に熱膨張すべく、処理物排出口3の存在側部分(チューブ後方側部分)が固定された状態で設けられている。
すなわち、セラミックチューブ1が、長手方向の中間部分が炉本体Hの底壁部分Htに載置支持され、かつ、チューブ前方側部分を炉本体Hの前壁部分Hfを貫通させ、チューブ後方側部分を炉本体Hの後壁部分Hrを貫通させた状態で設けられている。
そして、チューブ後方側部分が炉本体Hの後壁部分Hrに固定状態で支持され、かつ、チューブ前方側部分が炉本体Hの前壁部分Hfに移動自在に支持されることによって、セラミックチューブ1が、処理物供給部Fの存在側に熱膨張できるように構成されている。
ちなみに、炉本体Hの後壁部分Hrには、セラミックチューブ1の処理物排出口3から排出された処理物Wを加熱後処理物搬送部Jに向けて受け止め案内する傾斜状の案内部Uが設けられており、処理物排出口3から排出された処理物Wは、加熱後処理物搬送部Jによって鍛造処理部(図示せず)に搬送されることになる。
(補助案内部の構成)
上述の如く、セラミックチューブ1が処理物供給部Fの存在側に熱膨張できるように構成されることに合わせて、処理物供給部Fとセラミックチューブ1における処理物挿入口2を形成する端部との間に、処理物供給部Fからの処理物Wを処理物挿入口2に案内する筒状の補助案内部Dが、弾性伸縮自在な状態で設けられている。
すなわち、補助案内部Dは、図3に示すように、処理物供給部Fに隣接する箇所に設置される入口側筒体6と、その入口側筒体6とセラミックチューブ1の端部との間に設置されるコイルスプリング7とから構成されている。
つまり、入口側筒体6が、支持枠8にて固定支持された状態で設けられ、コイルスプリング7が、一端側を入口側筒体6に支持され、他端側をセラミックチューブ1に支持された状態で設けられている。
そして、補助案内部Dは、コイルスプリング7の弾性伸縮作用によって、弾性伸縮自在に構成されるものであって、セラミックチューブ1が熱膨張すると、コイルスプリング7が弾性収縮する作用によって、セラミックチューブ1の熱膨張を吸収するように構成されている。
(処理物供給部の構成)
処理物供給部Fは、処理物Wを補助案内部Dに対向する位置に載置搬送する搬送コンベヤ11と、搬送コンベヤ11にて搬送されてきた処理物Wを押し込み搬送するプッシュ機構部12とを備える形態に構成され、プッシュ機構部12には、セラミックチューブ1の長手方向に沿って往復駆動されるプッシュロッド12Aが装備されている。
プッシュ機構部12は、搬送コンベヤ11にて搬送されてきた処理物Wをセラミックチューブ1に供給する際には、プッシュロッド12Aをセラミックチューブ1に存在側に向けて往動作動させて、搬送コンベヤ11にて搬送されてきた処理物Wを、補助案内部Dを通過させるように搬送したのち、処理物挿入口2を通してセラミックチューブ1の処理物収納空間Kの内部に押し込み供給することになり(図2参照)、押し込み供給後は、プッシュロッド12Aをセラミックチューブ1から離間する側に向けて復動作動させることになる(図1参照)。
すなわち、処理物供給部Fは、設定周期(例えば、20分)で間欠的に処理物Wをセラミックチューブ1に供給すべく、搬送コンベヤ11及びプッシュ機構部12を作動させて、セラミックチューブ1に処理物Wを押し込み供給することになる。
そして、処理物供給部Fにて処理物Wが新たにセラミックチューブ1に供給されると、処理物収納空間Kに縦列状態で収納されている処理物Wのうちで、最も処理物排出口3の存在側に位置する処理物Wが、処理物排出口3から外部に押し出されることになる(図2参照)。
セラミックチューブ1から押し出された処理物Wは、上述の如く、案内部Uにて案内されながら加熱後処理物搬送部Jに受け渡されて、鍛造処理部に搬送されて鍛造処理されることになる。
ちなみに、鍛造処理部は、供給される加熱後の処理物Wを鍛造処理する鍛造金型を備えて、所望の鍛造品を製作することになる。
尚、搬送コンベ11は、上述したように並列配置された複数のセラミックチューブ1の夫々に対して供給する処理物Wを搬送することになり、そして、プッシュ機構部20は、上述したように並列配置された複数のセラミックチューブ1の夫々に対して各別に設けられることになる。
(酸化抑制ガスの供給構成)
図1及び図5に示すように、酸化抑制ガスQを供給する酸化抑制ガス供給部Mが設けられ、酸化抑制ガス供給部Mからガス供給管15を通して酸化抑制ガスQが供給されるガス供給体16が、セラミックチューブ1における処理物排出口3を形成する端部に密着させる状態で設けられている。
すなわち、ガス供給体16は、有底筒状に形成されるものであって、その底壁部にガス供給管15が接続され、かつ、開口側の端部をセラミックチューブ1における処理物排出口3を形成する端部に密着させる横倒れ姿勢で設けられている。
そして、ガス供給管15を通してガス供給体16に供給される酸化抑制ガスQが、セラミックチューブ1の処理物収納空間Kに処理物排出口3を通して供給するように構成されている。
尚、ガス供給体16の開口側の端部には、シール材17が装着されている。
また、図5に示すように、ガス供給体16に、酸化抑制ガスQが内部を通流する多孔状のガス通流体18が、処理物収納空間Kからの輻射熱にて加熱される状態で設けられている。
すなわち、ガス通流体18は、炭化ケイ素にて多孔状(ポーラス状)に形成されて、ガス供給体16の底部側箇所に装着されている。
そして、ガス供給管15を通してガス供給体16に供給される酸化抑制ガスQが、ガス通流体18の内部を通流する際に高温に加熱されたのち、セラミックチューブ1の処理物収納空間Kに流動するように構成されている。
尚、セラミックチューブ1の処理物収納空間Kの温度は、一般に、1200℃程度であり、炭化ケイ素にて多孔状に形成されたガス通流体18は、処理物収納空間Kの輻射熱にて高温(例えば、1000℃程度)に加熱されることになる。
また、ガス供給体16が、処理物収納空間Kの内部から処理物排出口3を通して排出される処理物Wを外部に通過させる処理物通路Rを開く通路開状態(図2参照)と、処理物通路Rを閉じる通路閉状態(図1、図5参照)とに切換え自在に構成されている。
すなわち、ガス供給体16をセラミックチューブ1の長手方向に移動操作する空気圧式の移動操作用シリンダ19が設けられ、ガス供給体16が、移動操作用シリンダ19のシリンダロッド19aに支持されている。
そして、移動操作用シリンダ19の伸縮作動により、ガス供給体16が処理物通路Rを開く通路開状態(図2参照)と処理物通路Rを閉じる通路閉状態(図1、図5参照)とに切換えられるように構成されている。
つまり、通路閉状態においては、セラミックチューブ1における処理物排出口3を形成する端部に密着させる位置にガス供給体16が操作されることになる。
また、通路開状態においては、セラミックチューブ1の長手方向に沿って、ガス供給体16がセラミックチューブ1から離れる側に向けて処理物Wの長さ以上移動した位置に操作されることになり、この状態においては、ガス供給体16とセラミックチューブ1における処理物排出口3を形成する端部との間に、処理物通路Rを形成するための隙間が形成されることになる。
したがって、図2に示すように、処理物供給部Fによって処理物Wを処理物収納空間Kに供給する際には、ガス供給体16が通路開状態に切換えられて、処理物排出口3から外部に押し出される処理物Wが、処理物通路Rを通して排出されることになる。
(酸化抑制ガス供給部の構成)
図5に示すように、酸化抑制ガス供給部Mは、窒素ガスに、微量の燃料ガスとしての都市ガスと部分燃焼用空気とを混合させた混合ガスを、酸化抑制ガスQとして供給するように構成されている。
すなわち、酸化抑制ガス供給部Mには、PSA式窒素ガス発生装置20、燃料ガスとしてのメタンを主成分とする都市ガスを供給する都市ガス供給部21、及び、部分燃焼用空気として燃焼用空気を供給するブロア22が装備されている。
そして、都市ガス供給部21からの都市ガスにブロア22からの燃焼用空気を混合した予混合ガスが、PSA式窒素ガス発生装置20から供給される窒素ガスに供給されて、酸化抑制ガスQが作成されるように構成されている。
尚、PSA式窒素ガス発生装置20は、空気中に含まれている窒素ガスを分離して供給するものであり、PSA(Pressure Swing Adsorption)式とは、圧力変動吸着式を意味することになるが、PSA式窒素ガス発生装置20の具体構成は周知であるので、本実施形態においては詳細な説明を省略する。
本実施形態の酸化抑制ガスQは、PSA式窒素ガス発生装置20にて生成された窒素ガスをベースとして、微量の都市ガスと部分燃焼用空気とを混合させた混合ガスとして構成されるものであるから、処理物の外表面に酸化スケールが生成されることを的確に抑制できる。
説明を加えると、PSA式窒素ガス発生装置20を用いて、空気中から分離して窒素ガスを生成する場合には、99.99〜99.999%の純度で窒素ガスを生成できるものの、微量ではあるが、窒素ガス中には、酸素が残存することになる。
尚、本実施形態においては、PSA式窒素ガス発生装置20が、99.99%の純度で窒素ガスを生成するように構成されている。
PSA式窒素ガス発生装置20にて生成された窒素ガス中には、酸素が残存するものの、酸化抑制ガスQが、PSA式窒素ガス発生装置20にて生成された窒素ガスに、微量の都市ガスと部分燃焼用空気とを混合させた混合ガスであるから、窒素ガス中に存在する酸素を、都市ガスの部分燃焼により消費させることができるため、処理物Wの外表面に酸化スケールが生成されることを的確に抑制できるのである。
ちなみに、燃料ガスがメタンを主成分とする都市ガスである場合には、部分燃焼用空気として、0.2の空気比で燃焼用空気を供給することにより、H2/H2Oのバランス、及び、CO/CO2のバランスを、エリンガム図において、鋼を還元する領域のバランスにできるため、処理物Wの外表面に酸化スケールが生成されることを的確に抑制できることになる。
そして、処理物収納空間Kに供給された酸化抑制ガスQは、処理物挿入口2を通してセラミックチューブ1の外部に流出するものとなるから、酸化抑制ガス供給部Mは、酸化抑制ガスQを処理物収納空間Kに供給することを継続することになる。
ちなみに、処理物収納空間Kに供給する酸化抑制ガスQの供給量は、処理物収納空間Kが1時間当たり20回程度換気する量に設定されることになる。
尚、処理物収納空間Kには、還元機能を有するCOやH2が存在するものとなるが、処理物収納空間Kに供給された処酸化抑制ガスQが処理物挿入口2を通してセラミックチューブ1の外部に流出する際に、COやH2は、外部の空気中に存在する酸素と結合して、CO2やH2Oとなるため、COやH2が外部に排出されることはない。
以上の通り、本実施形態によれば、酸化抑制ガスQのベースとなる窒素ガスを、PSA式窒素ガス発生装置20にて生成するものであるから、酸化抑制ガスQの生成コストを低下できるため、ランニングコストの低下を図る形態で、処理物Wの外表面に酸化スケールが生成されることを抑制できるのである。
しかも、酸化抑制ガスQが、PSA式窒素ガス発生装置20にて生成された窒素ガスに、微量の都市ガスと部分燃焼用の燃焼用空気とを混合させた混合ガスであるから、窒素ガス中に存在する酸素を、都市ガスの部分燃焼に消費させることができるため、処理物Wの外表面に酸化スケールが生成されることを的確に抑制できるのである。
〔別実施形態〕
次に、別実施形態を説明するが、この別実施形態は、ガス供給体16を通路開状態と通路閉状態とに切換える別形態を示すものであって、その他の構成は上記実施形態と同様であるので、上記実施形態と異なる部分についてのみ説明して、上記実施形態と同様な構成については、上記実施形態と同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
図6及び図7に示すように、ガス供給体16が、有底筒状に形成されて、その底壁部にガス供給管15が接続され、かつ、開口側の端部をセラミックチューブ1における処理物排出口3を形成する端部に密着させる横倒れ姿勢で設けられている点は、上記実施形態と同様である。
この別実施形態では、ガス供給体16が、処理物排出口3から処理物Wの長さよりも大きく離間した位置にガス通流体18を備えるように構成されて、開口側の端部をセラミックチューブ1における処理物排出口3を形成する端部に密着させる形態で固定状態に設置されている。
図7及び図8に示すように、ガス供給体16の底部におけるガス通流体18よりも処理物排出口3に近接する処理物排出口側部分に、処理物通路Rを形成するための開口部23が形成され、その開口部23を開閉する蓋体24が設けられている。
蓋体24は、空気圧式の蓋体操作用シリンダ25にて、開口部23を閉塞する閉位置と開口部23を開放する開位置とにスライド操作されるように構成されている。
したがって、ガス供給体16が、開口部23を蓋体24によって開閉することにより、通路開状態と通路閉状態とに切換えられるように構成されている。
つまり、処理物供給部Fによって処理物Wを処理物収納空間Kに供給する際には、ガス供給体16が通路開状態に切換えられて、処理物排出口3から外部に押し出される処理物Wが、処理物通路Rを通して排出されることになる。
以上の通り、この別実施形態によれば、ガス供給体16の底部の開口部23を蓋体24によって開閉することにより、ガス供給体16が通路開状態と通路閉状態に切換えられるものであるから、通路開状態においては、ガス供給体16の底部の開口部23のみが開放状態となるものであるため、通路開状態において処理物収納空間Kに侵入する空気量を減少させることができる。
〔その他の別の実施形態〕
以下、その他の別の実施形態を列記する。
(1)上記実施形態及び別実施形態では、酸化抑制ガスQを、PSA式窒素ガス発生装置20に生成された窒素ガスに、微量の燃料ガスとしての都市ガスと部分燃焼用空気とを混合させた混合ガスとして構成する場合を例示したが、酸化抑制ガスQとして、窒素ガスを用いるようにしてもよい。
この場合、窒素ガスとして、PSA式窒素ガス発生装置20にて生成された窒素ガスを用いるようにしてもよいが、PSA式窒素ガス発生装置20にて生成された窒素ガスよりも純度の高い市販の窒素ガスを用いるようにしてもよい。
さらに、酸化抑制ガスQとして、アルゴン、ヘリウム、ネオンなどの入手が容易な市販の不活性ガスを用いるようにしてもよい。
(2)上記実施形態及び別実施形態では、セラミックチューブ1が、処理物供給部Fの存在側に熱膨張すべく、処理物排出口3の存在側部分(チューブ後方側部分)が固定された状態で設けられ場合を例示したが、セラミックチューブ1の処理物挿入口2の存在側部分(チューブ前方側部分)を固定した状態で設けて、セラミックチューブ1を後方側に向けて熱膨張させる形態で実施してもよい。
この場合、ガス供給体16を、セラミックチューブ1における処理物排出口3を形成する端部に密着させる形態で設けるにあたり、セラミックチューブ1の熱膨張を許容させるために、セラミックチューブ1の長手方向に移動自在に弾性支持させることになる。
(3)上記実施形態及び別実施形態では、ガス通流体18が、炭化ケイ素にて形成される場合を例示したが、ガス通流体18を形成する材料としては、熱伝導性や耐熱性に優れる種々の材料を用いることができる。
(4)上記実施形態及び別実施形態では、セラミックチューブ1を外部より加熱する加熱手段としての加熱用バーナ4が、炉本体Hの天井部に設けられる場合を例示したが、加熱バーナ4を炉本体Hの底部に設け、燃焼排ガスEをセラミックチューブ1の上方空間に導くようにする等、加熱手段の具体構成は各種変更できる。
1 セラミックチューブ
2 処理物挿入口
3 処理物排出口
4 加熱手段
6 入口側筒体
7 コイルスプリング
16 ガス供給体
18 ガス通流体
23 開口部
24 蓋体
D 補助案内部
F 処理物供給部
H 炉本体
K 処理物収納空間
Q 酸化抑制ガス
R 処理物通路
W 処理物

Claims (7)

  1. 棒状で鋼製の複数の処理物を縦列状態で収納する処理物収納空間を内部に備える筒状に形成されたセラミックチューブが、一端側を処理物挿入口とし、かつ、他端側を処理物排出口とする形態で、炉本体の内部に水平方向に沿う姿勢で配置され、
    前記セラミックチューブを外部より加熱する加熱手段が、前記炉本体に装備され、
    前記処理物を前記処理物収納空間に前記処理物挿入口を通して押し込み供給する処理物供給部が、前記処理物挿入口に対向する状態で配設されたセラミックチューブ式加熱炉であって、
    酸化抑制ガス供給部から供給される酸化抑制ガスを前記処理物収納空間に前記処理物排出口を通して供給するガス供給体が、前記セラミックチューブにおける前記処理物排出口を形成する端部に密着させる状態で設けられ、
    前記ガス供給体に、前記酸化抑制ガスが内部を通流する多孔状のガス通流体が、前記処理物収納空間からの輻射熱にて加熱される状態で設けられているセラミックチューブ式加熱炉。
  2. 前記ガス通流体が、炭化ケイ素にて形成されている請求項1記載のセラミックチューブ式加熱炉。
  3. 前記ガス供給体が、前記処理物収納空間の内部から前記処理物排出口を通して排出される処理物を外部に通過させる処理物通路を開く通路開状態と前記処理物通路を閉じる通路閉状態とに切換え自在に構成されている請求項1又は2記載のセラミックチューブ式加熱炉。
  4. 前記ガス供給体が、横倒れ姿勢の筒状で、かつ、前記処理物排出口から前記処理物の長さよりも大きく離間した位置に前記ガス通流体を備えるように構成され、
    前記ガス供給体の底部における前記ガス通流体よりも前記処理物排出口に近接する処理物排出口側部分に、前記処理物通路を形成するための開口部が形成され、
    前記ガス供給体が、前記開口部を蓋体によって開閉することにより、前記通路開状態と前記通路閉状態とに切換えられるように構成されている請求項3記載のセラミックチューブ式加熱炉。
  5. 前記酸化抑制ガスが、窒素ガスである請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックチューブ式加熱炉。
  6. 前記酸化抑制ガスが、窒素ガスに、微量の燃料ガスと部分燃焼用空気とを混合させた混合ガスである請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックチューブ式加熱炉。
  7. 前記セラミックチューブが、前記処理物供給部の存在側に熱膨張すべく、前記処理物排出口の存在側部分が固定された状態で設けられ、
    前記処理物供給部と前記セラミックチューブにおける前記処理物挿入口を形成する端部との間に、前記処理物供給部からの前記処理物を前記前記処理物挿入口に案内する筒状の補助案内部が設けられ、
    前記補助案内部が、前記処理物供給部に隣接する箇所に設置される入口側筒体と、その入口側筒体と前記セラミックチューブの端部との間に設置されるコイルスプリングとから構成されている請求項1〜6のいずれか1項に載のセラミックチューブ式加熱炉。
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