JP2014204908A - 遊技機 - Google Patents

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安部 浩司
Koji Abe
浩司 安部
鈴木 弘一
Koichi Suzuki
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Abstract

【課題】同期演出制御の容易化を図ることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】演出制御部のCPUは、同期演出実行台が二列配置か否かを判定し(S2901)、二列配置であれば二列フラグをONにし(S2902)、一列配置であれば二列フラグをOFFにする(S2903)。演出ボタンや演出キーの操作による入力を通じて、島設備の単位列当たりの遊技台の台数情報を取得し(S2904)、同期演出実行台の列単位の台並び情報を取得し(S2905)、複数の同期演出実行台の列並びにおける自身の位置を特定する情報である自身の位置情報を取得する(S2906)。そして、島設備に並べられる複数の同期演出実行台のうちいずれの同期演出実行台を基準台とするかを特定するための情報を取得した後に(S2907)、取得した情報を基に、同期演出実行用のテーブルを作成し(S2908)、それをRTCのRAMに格納する(S2909)。【選択図】図29

Description

本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行うパチンコ遊技機や遊技媒体の投入の際の抽選結果を複数リールの停止時に図柄の組み合わせで表示するスロットマシン等の遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口等の役物に入賞することにより大当たりの抽選が行われる。そして、大当たりに当選した場合には、遊技機は、大入賞口が開放されて、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。また、遊技機では、遊技者による遊技球の遊技に伴って、画像表示部での表示や各種のランプの点灯、スピーカによる音響等の各種の演出が行われる。
このような遊技球の遊技に伴う各種の演出として、従来から種々の構成・態様が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技制御手段が送信するコマンドに基づいて演出装置の制御を行なう演出制御手段とを備え、演出制御手段は、計時手段としてのリアルタイムクロックと、計時手段の計時に応じたデータが所定条件を満たしたときに、遊技演出における表示態様を変更する表示態様変更手段と、表示態様変更手段による遊技演出における表示態様の変更を予告する表示態様予告演出を実行する予告演出実行手段とを含む構成が開示されている。
特開2013−31690号公報
ここで、遊技機が他の隣接する遊技機と整合性の取れた同期演出を行うことで、遊技者を楽しませることができる。そのため、遊技者が面白さを感じるような同期演出を実行する遊技機を開発することが好ましい。しかしながら、遊技機同士で通信する構成を採用することが困難であることから、遊技者が興味を引くような魅力的な同期演出を実行させるための制御が複雑化してしまい、機種開発の行う開発担当者の負担が増大し、開発コストや製造コストの増加をもたらすおそれがある。
本発明は、同期演出制御の容易化を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明が適用される遊技機は、遊技の制御に応じて演出の制御を行う遊技機100であって、時間情報を提供する提供手段305と、前記提供手段305により提供される時間情報を基に実行が許可されるか否かが判断される特定演出を制御する演出制御手段301と、島設備S,Tでの遊技機の並びを示す並び情報および自身100が並べられる島設備S,Tにおける自身100の位置を示す位置情報の入力を入力操作により行うための入力操作手段161,162,301と、前記入力操作手段161,162,301の並び情報および位置情報を基に前記演出制御手段301による前記特定演出の制御内容を決定する決定手段301と、を備えることを特徴とするものである。
ることができる。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、同期演出制御の容易化を図ることが可能になる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 パチンコ遊技機の部分平面拡大図である。 パチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。 遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部の主要動作を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 乱数の構成例を示す図である。 演出制御部の動作を示すフローチャートである。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 モードフラグの設定例を示す図である。 演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 変動演出終了中処理の内容を示すフローチャートである。 当たり演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 エンディング演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 客待ちコマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 同期演出実行部の構成を説明するブロック図である。 ホール店内の島設備の概略構成例を示す平面図である。 同期演出用入力設定処理の内容を示すフローチャートである。 同期演出用入力設定処理で画像表示部に表示される画像例を示す図である。 同期演出用入力設定処理で画像表示部に表示される画像例を示す図である。 同期演出用入力設定処理で画像表示部に表示される画像例を示す図である。 同期演出用入力設定処理で作成される作成テーブルを説明する図である。 同期演出用入力設定処理で作成される作成テーブルを説明する図である。 同期演出用入力設定処理で作成される作成テーブルを説明する図である。 同期演出の制御データ例を示す表である。 同期演出の制御データ例を示す表である。 同期演出の制御データ例を示す表である。 同期演出実行部による同期演出の具体例を説明する図である。 同期演出実行部による同期演出の具体例を説明する図である。 同期演出実行部による同期演出の具体例を説明する図である。 同期演出実行部による同期演出の具体例を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔本実施の形態に係る遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動するゲート124と、が遊技盤110に配設されている。ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選において大当たりに当選する大当たり確率が変動する場合(低確状態(例えば300分の1)から高確状態(例えば30分の1)への変動)がある。また、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ123の羽根の開時間が延長されたり、電動チューリップ123の羽根が開く回数が増えたりする場合がある。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153(図2参照)と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板159を備えている。
図2は、パチンコ遊技機100を説明する図であり、(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄や普通図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに他の遊技球による入賞があると、その入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作は、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、規定個数(例えば4個)を限度に保留される。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未抽選数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2の(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。演出キー162は、その中央に1つの中央キーを配置し、また、中央キーの周囲に略同一形状の4つの周囲キーを配置して構成されている。遊技者は、4つの周囲キーを操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶことが可能であり、また、中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(大当たり抽選)の未抽選分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、ゲート124への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
特別図柄抽選部231は、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞した場合に、特別図柄の抽選を行う。
普通図柄抽選部232は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
特別図柄抽選結果判定部234は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば一定時間経過または一定個数の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数繰り返される。通常、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態が発生する(時短有り)大当たりは長当たりとなり、時短遊技状態が発生しない(時短無し)大当たりは短当たりとなる。
なお、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態が発生する(確変有り)大当たりは「確変大当たり」とも呼ばれ、確変遊技状態が発生しない(確変無し)大当たりは「通常大当たり」とも呼ばれる。また、遊技の態様によっては、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態のみが発生し、時短遊技状態が発生しない(確変有り+時短無し)大当たりは「潜伏確変大当たり」、「突然確変(突確)大当たり」等とも呼ばれる。さらに、「確変大当たり」において、大入賞口125が開状態となるラウンド数に基づき、「15ラウンド(15R)確変大当たり」、「2ラウンド(2R)確変大当たり」等のように区別される場合もある。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば大入賞口125の開閉が所定回数行われる小当たり遊技が行われ、終了した後においても小当たり当選時の遊技状態を継続する当たりである。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が確変遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても確変遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が確率変動も時間短縮もしていない通常の遊技状態(通常遊技状態)である場合には、小当たり遊技の終了後においても通常遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であった場合に、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。また、「リーチ演出を行うか否か」を判定する。ここでの「リーチ演出」とは、遊技者に大当たりを期待させるための画像表示部114等にて行われる演出である。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
普通図柄制御部237は、普通図柄の抽選が行われた場合に、普通図柄の抽選結果が「当選かはずれであるか」を判定する。また、その抽選結果に応じて普通図柄の変動を制御する。この普通図柄抽選の当選確率は、主に時短遊技状態において行われる、電動チューリップ123の開放による第2始動口122への入賞サポート(いわゆる電チューサポート)がある場合には高くなる。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
図5は、遊技制御部200の主要動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。同図を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
乱数更新処理(ステップ501)では、遊技制御部200の乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(ステップ502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(ステップ503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(ステップ504)としては、大入賞口処理、電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(ステップ505)では、遊技制御部200の賞球処理部240は、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
〔遊技制御部での始動口スイッチ処理〕
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップ602でYes)、次に特別図柄抽選部231は、保留数U1の値を1加算する(ステップ603)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたはハズレを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短遊技状態の有無、確変遊技状態の有無、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数、リーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、特別図柄抽選部231は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちステップ605において)行うものであり、画像表示部114での演出に用いるための情報を取得するためのものである。なお、抽選結果の予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に特別図柄抽選部231は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(ステップ607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第2始動口122の入賞における未抽選分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップ608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(ステップ608でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップ608でYes)、次に特別図柄抽選部231は、保留数U2の値を1加算する(ステップ609)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のステップ604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数など)が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、特別図柄抽選部231は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ611)。この事前判定処理の内容は、上記のステップ605と同様である。この事前判定処理も、抽選結果の予告演出を行わないパチンコ遊技機100においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部でのゲートスイッチ処理〕
図7は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップ702でYes)、次に普通図柄抽選部232は、保留数Gの値を1加算する(ステップ703)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数など)が取得される。
この後、普通図柄抽選部232は、ステップ703による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ705)、ゲート124における遊技球通過に対する処理を終了する。
〔遊技制御部での特別図柄処理〕
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は何らかの当たりによる遊技状態(特別図柄が選択されて停止している状態)であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップ801でYes)。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップ801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(ステップ802)。特別図柄変動中でない場合(ステップ802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未抽選分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(ステップ803〜806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(ステップ803)。保留数U2が1以上である場合(ステップ803でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(ステップ804)。一方、保留数U2=0である場合は(ステップ803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(ステップ805)。保留数U1が1以上である場合(ステップ805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(ステップ806)。一方、保留数U1=0である場合は(ステップ805でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(ステップ816)。
ステップ804またはステップ806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(ステップ807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(ステップ808、809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(ステップ810)。そして、この設定内容を示す設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(ステップ811)。ステップ811でセットされた変動開始コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
ステップ802で特別図柄変動中と判断された場合(ステップ802でYes)、またはステップ811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ812)。すなわち、ステップ810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ812でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(ステップ812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を停止し(ステップ813)、変動停止コマンドをRAM203にセットする(ステップ814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(ステップ815)。停止中処理の内容については後述する。ステップ814でセットされた変動停止コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(ステップ902でYes)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定を行う(ステップ903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(確変有り+時短有り、確変有り+時短無し、確変無し+時短有り、確変無し+時短無しのいずれか)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図6のステップ604で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
ステップ901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(ステップ902でNo、ステップ905でYes)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ906)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(ステップ902、ステップ905でNo)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ907)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
一方、大当たりしなかった場合(ステップ1001でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数の判定を行う(ステップ1003)。リーチ演出を行うか否かは、図6のステップ604で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(c)参照)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図6のステップ604またはステップ610で取得した変動パターン乱数およびステップ1002、1005、1006でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数の判定を行う(ステップ1007)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる場合がある。
この後変動パターン選択部235は、ステップ1007で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(ステップ1008)。ステップ1008でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のステップ811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(ステップ1101でNo)またはステップ1104で時短フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Jの値が0でない場合(ステップ1103でNo)、次に遊技進行制御部236は、RAM203のフラグ設定において確変フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1105)。確変フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が確変遊技であることを識別するためのフラグである。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、一般に、長当たりの後に行われるような確変および時短が付いた遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、一般に、短当たりのあとに行われるような確変はしているが時短は付かない遊技状態である。
確変フラグがONである場合(ステップ1105でYes)、遊技進行制御部236は、確変遊技状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(ステップ1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(ステップ1107)。そして、抽選回数X=0であれば(ステップ1107でYes)、確変フラグをOFFにする(ステップ1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(ステップ1105でNo)またはステップ1108で確変フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Xの値が0でない場合(ステップ1107でNo)、次に遊技進行制御部236は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1109)。そして、大当たりだった場合(ステップ1109でYes)、次に遊技進行制御部236は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(ステップ1110)。
これらの判断は、大当たり判定処理(図9)で設定情報にセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄のうち、通常図柄Aまたは確変図柄Aがセットされている場合は、大当たりの種類が長当たりであると判断される。また、通常図柄B、確変図柄Bまたは潜確図柄がセットされている場合は、大当たりの種類が短当たりであると判断される。したがって、設定情報に通常図柄Aまたは確変図柄Aがセットされているならば、ステップ1109、1110の両方でYesである。通常図柄B、確変図柄Bまたは潜確図柄がセットされているならば、ステップ1109でYes、ステップ1110でNoである。はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、ステップ1109でNoである。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
大当たりの種類が長当たりであった場合(ステップ1110でYes)、遊技進行制御部236は、長当たり遊技フラグをONにする(ステップ1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、確率変動の有無を区別していない。確率変動の有無は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(ステップ1110でNo)、遊技進行制御部236は、短当たり遊技フラグをONにする(ステップ1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。
ステップ1111またはステップ1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技進行制御部236は、抽選回数J、Xの値を初期化する(ステップ1113)。すなわち、特別図柄抽選で大当たりした(ステップ1109)のであるから、抽選回数J、Xの値を0に戻して新たに数え直す。また、遊技進行制御部236は、ステップ1101において時短フラグがONであって、ステップ1103において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(ステップ1114)。同様に、ステップ1105において確変フラグがONであって、ステップ1107において抽選回数Xが0でなかった場合に、確変フラグをOFFにする(ステップ1114)。
一方、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(ステップ1109でNo)、次に遊技進行制御部236は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(ステップ1115)。小当たりでなかった場合は(ステップ1115でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
ステップ1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、またステップ1116で小当たり遊技フラグをONにした後、遊技進行制御部236は、オープニング動作を開始する(ステップ1117)。ここで、オープニング動作の内容は、ステップ1111、1112、1116のいずれで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(ステップ1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技進行制御部236は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(ステップ1202)、客待ちフラグをONにする(ステップ1203)。ステップ1202でセットされた客待ちコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
補助遊技フラグがONである場合、既に普通図柄が選択されて停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(ステップ1301でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(ステップ1301でNo)、次に普通図柄制御部237は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(ステップ1302)。普通図柄変動中でない場合(ステップ1302でNo)、次に普通図柄制御部237は、普通図柄の未抽選分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(ステップ1303)。保留数G=0である場合は(ステップ1303でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップ1303でYes)、普通図柄制御部237は、保留数Gの値を1減算し(ステップ1304)、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1305)。当選したか否かは、図7のステップ704で取得した当たり乱数の値が当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄制御部237は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(ステップ1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄制御部237は、普通図柄の変動時間の設定を行う(ステップ1307)。この変動時間は、図11におけるステップ1104、1114、後述の図15におけるステップ1506等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、ステップ1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄制御部237は、ステップ1307の設定内容に基づき、図2に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(ステップ1308)。
ステップ1308で普通図柄の変動を開始した後、またはステップ1302で普通図柄変動中と判断された場合(ステップ1302でYes)、普通図柄制御部237は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ1309)。すなわち、ステップ1308で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ1309でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(ステップ1309でYes)、普通図柄制御部237は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(ステップ1310)。そして、普通図柄制御部237は、停止した普通図柄に基づき普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1311)。当選したならば(ステップ1311でYes)、補助遊技フラグをONにする(ステップ1312)。一方、抽選にはずれたならば(ステップ1311でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(ステップ1402でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1403)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(ステップ1403でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動設定を行い(ステップ1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(ステップ1405)、大入賞口125の作動ラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(ステップ1406)、大入賞口125を作動開始(開放)する(ステップ1407)。
ステップ1404の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部238は、ステップ1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(ステップ1408)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(ステップ1408でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(ステップ1409)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1409でNo)。一方、開放時間を経過したか(ステップ1408でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(ステップ1409でYes)、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(ステップ1410)。
次に、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動のラウンド数Rがステップ1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(ステップ1411)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(ステップ1411でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(ステップ1411でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング動作を開始する(ステップ1412)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技の各遊技状態において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(ステップ1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1417でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(ステップ1417でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、遊技状態設定処理を行った後(ステップ1418)、当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(ステップ1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
ステップ1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(ステップ1402でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング中か否かを判断する(ステップ1415)。そして、エンディング中であるならば(ステップ1415でYes)、上記ステップ1417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(ステップ1415でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(ステップ1416)。そして、作動中でないならば(ステップ1416でNo)、上記ステップ1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(ステップ1416でYes)、上記ステップ1408以降の動作を実行する。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が小当たりである場合(ステップ1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
一方、当たりの種類が確変無し+時短無しの大当たりである場合(ステップ1501でNo、1502でYes、ステップ1503でNo)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、時短遊技状態にも確変遊技状態にもならない。
当たりの種類が確変有り+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501、1502でNo、ステップ1506でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにし(ステップ1507)、抽選回数Jの初期値を設定する(ステップ1508)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、大入賞口動作制御部238は、確変フラグをONにし(ステップ1509)、抽選回数Xの初期値を設定する(ステップ1510)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短付き確変遊技状態となる。そして、この時短付き確変遊技状態における抽選が10000回行われたならば、時短付き確変遊技状態は終了する。
一方、当たりの種類が確変有り+時短無しの大当たりである場合(ステップ1501、1502、ステップ1506でNo)、大入賞口動作制御部238は、確変フラグのみをONにし(ステップ1509)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(ステップ1510)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短の付かない確変遊技状態となる。そして、この時短無し確変遊技状態における抽選が10000回行われたならば、時短無し確変遊技状態は終了する。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(ステップ1602でNo)、電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(ステップ1603)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(ステップ1604)。ここで、作動パターンは、図11におけるステップ1104、1114、図15におけるステップ1503、1506等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、ステップ1603による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短遊技状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。
ステップ1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(ステップ1602でYes)、またはステップ1604で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部239は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(ステップ1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1605でNo)。一方、開放時間を経過したならば(ステップ1605でYes)、電動チューリップ動作制御部239は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数は、パチンコ遊技機100の遊技状態が確変のない通常時の大当たりと確変時の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲はいずれも0〜299の300個である。通常時の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また確変時の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、確変時に始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、通常時に特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、確変か否かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図17(b)を参照すると、大当たり図柄には、通常図柄A、通常図柄B、確変図柄A、確変図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、通常図柄Aおよび通常図柄Bは、確変無しの大当たりであることを表す図柄であり、このうち通常図柄Aは長当たり(時短有り)、通常図柄Bは短当たり(時短無し)をそれぞれ表す。確変図柄Aおよび確変図柄Bは、確変有りの大当たりであることを表す図柄であり、このうち確変図柄Aは長当たり(時短有り)、確変図柄Bは短当たり(時短無し)をそれぞれ表す。潜確図柄は、確変有り+時短無しの大当たりであることを表す図柄である。したがって、確変図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、確変潜伏演出を行う条件とするために確変図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
通常図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Aでの当選(確変無し+時短有り)となる確率は、35/250(=7/50)である。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
確変図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
確変図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選(確変有り+時短無し)となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図17(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、確変有り+時短無しの大当たり(確変図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、確変有り+時短有りの大当たり(確変図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短遊技状態が発生していないときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短遊技状態が発生しているときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
これらの乱数値は、所定の初期値から始まって、図5に示す乱数更新処理(ステップ501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。なお、この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当たり乱数では299)に達した後は再び0に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、これらの情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、一般に、適当なタイミングで各乱数の初期値をランダムに変更する仕組みが導入されている。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、ステップ1802で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図18(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(ステップ1811)。このコマンド受信処理において、演出パターンが選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(ステップ1812)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信を行う(ステップ1813)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAM303(図3参照)に保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが保留数増加コマンドでない場合(ステップ1901でNo)、またはステップ1903の保留数増加コマンドのセット後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(ステップ1904)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(ステップ811)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(ステップ1905)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドでない場合(1901およびステップ1904でNo)、またはステップ1905の演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(ステップ1906)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(ステップ814)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904およびステップ1906でNo)、またはステップ1907の変動演出終了中処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(ステップ1908)。このオープニングコマンドは、図11に示した停止中処理においてセットされ(ステップ1118)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1909)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904、ステップ1906およびステップ1908でNo)、またはステップ1909の当たり演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(ステップ1910)。このエンディングコマンドは、図14に示した大入賞口処理においてセットされ(ステップ1413)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1911)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904、ステップ1906、ステップ1908およびステップ1910でNo)、またはステップ1911のエンディング演出選択処理の終了後にコマンドを受信した場合、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(ステップ1912)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図20は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、特別図柄抽選の抽選結果に応じて設定される動作モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この動作モードは、RAM303(図3参照)にセットされるモードフラグによって決定される。図20に示す例では、AモードからEモードまでの5種類のモードが設定され、各モードに対してモードフラグの値0〜4が割り当てられている。また、Bモードには確変図柄Aの大当たりが、Cモードには通常図柄Aの大当たりが、Dモードには確変図柄Bおよび通常図柄Bの大当たりが、Eモードには潜確図柄の大当たりおよび小当たりが、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。Aモードには何れの当たりも割り当てられていない。さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
図21は、図19の演出選択処理(ステップ1905)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAM303(図3参照)の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される動作モードに基づき、その動作モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
図22は、図19の変動演出終了中処理(ステップ1907)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAM303(図3参照)の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が当たりでない場合(ステップ2203でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(ステップ2205)。モードフラグが0でない場合(ステップ2205でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(ステップ2206)、Mの値が0になったか否かを調べる(ステップ2207)。Mの値が0になったならば(ステップ2207でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(ステップ2208)。
ステップ2205でモードフラグが0であった場合(ステップ2205でYes)、ステップ2207でパラメータMの値が0にならなかった場合(ステップ2207でNo)、またはステップ2208でモードフラグを0に設定した後、あるいはステップ2204でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットして、変動演出終了中処理を終了する(ステップ2209)。ここで、図20を参照すると、ステップ2204でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の動作モードは当たりの種類に応じた動作モードとなる。また、ステップ2205でモードフラグが0であった場合およびステップ2208でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の動作モードはAモードとなる。また、ステップ2207でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの動作モードが継続される。
図23は、図19の当たり演出選択処理(ステップ1909)の内容を示すフローチャートである。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、解析結果から得られたオープニング動作の内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303(図3参照)にセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。この当たり演出を、オープニング演出とも呼ぶ。
図24は、図19のエンディング演出選択処理(ステップ1911)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、RAM303(図3参照)の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2402)。次に、演出制御部300は、エンディングコマンドの解析結果から得られたエンディング動作の内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2403)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2404)。
図25は、図19の客待ちコマンド受信処理(ステップ1912)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAM303(図3参照)において計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(ステップ2504でYesまたはステップ2503でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する(ステップ2505)。タイムアップしていない場合(ステップ2505でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(ステップ2505でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(ステップ2506)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(ステップ2507)。
以上のようにして客待ちコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドのいずれかがセットされている。
図26は、演出ボタン処理(図18(b)のステップ1812)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン等が操作されたか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、演出ボタン等の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン等が操作されたならば(ステップ2601でYes)、演出制御部300は、演出ボタン等の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303(図3参照)にセットして演出ボタン処理を終了する(ステップ2602)。
この後、演出制御部300は、図18(b)のコマンド送信処理(ステップ1813)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔同期演出モード〕
次に、パチンコ遊技機100が他のパチンコ遊技機100と同期して所定の演出(同期演出)を行う同期演出モードについて説明する。このような同期演出モードは、複数のパチンコ遊技機100の間で整合性の取れた同期演出を実行するものである。さらに説明すると、同期演出モードは、遊技球の入賞により始動する特別図柄抽選や遊技球の通過により始動する普通図柄抽選の結果にかかわらず、予め定められた時間ないし時刻が到来することで移行するものである。
このように、同期演出モードへの移行による同期演出は予め定められた時間の到来を契機に行われるものであり、同期演出モードを持つ他のパチンコ遊技機100と同時期に同期演出モードへ移行することになる。
同期演出は、RTC304により提供される時間情報を基に実行が許可されるか否かが判断される演出であり、特定演出の一例である。
なお、以下、パチンコ遊技機100を遊技台ということがある。そして、同期演出を実行させる遊技台ないし同期演出モードを持つ遊技台を、同期演出実行台ということがあり、また、同期演出を実行しない遊技台ないし同期演出モードを持たない遊技台を、同期演出非実行台ということがある。
〔同期演出実行部10について〕
パチンコ遊技機100にて同期演出を実行する機能を担う同期演出実行部10の構成について説明する。
図27は、同期演出実行部10の構成を説明するブロック図である。
図27に示すように、同期演出実行部10は、演出制御部300の演算装置としてのシステム制御CPUとも言える既述のCPU301と、CPU301で同期演出を制御するプログラムや各種データを記憶し、プログラム等を要求に応じてCPU301に送る既述のROM302と、を含めて構成されている。
なお、同期演出実行部10のCPU301がROM302に格納されるプログラムを読み込んで実現する機能を、不図示の基板や不図示のASIC(Application Specific IC。特定用途向け集積回路)等を追加することで実現する変形例も考えられる。そのような機能としては、例えば、後述する同期演出用入力設定処理(図29参照)を行う基板やASICである。
また、同期演出実行部10は、同期演出として実行される画像を表示する既述の画像表示部114および音響を出力する既述のスピーカ156と、要求に応じてCPU301に時間情報を提供する既述のRTC304と、を含めて構成されている。
なお、画像表示部114およびスピーカ156は、画像/音響制御部310を介して制御される(図3参照)。
ここで、同期演出実行部10の一部を構成するRTC304について詳述する。
RTC304は、振動子から出力された信号を増幅して出力する発振部(不図示)と、発振部から出力された信号に基づいて日時情報を生成する計時部(不図示)と、外部からの入力および外部への出力を行う入出力インターフェースとして機能する入出力部(不図示)と、を備えている。
また、RTC304は、電力供給(バックアップ電源供給)を受けることでデータないし情報を保持するRAM305と、RAM305を含むRTC内部の各部に電力を常時供給する電池(BATT)306と、を備えている。このため、RTC304では、例えば主電源スイッチのオフ時や停電時にも、発振部(不図示)や計時部(不図示)が作動し、また、RAM305がデータないし情報を保持し続けることができる。
また、RTC304は、入出力部(不図示)を介して外部から入力されるイベント検出信号を検出すると、検出時に計時部(不図示)が生成した日時情報をRAM305に記憶させる制御部(不図示)と、を備えている。この制御部は、入出力部(不図示)を介して外部に出力したり、入出力部を介して外部からなされる指示に従って時刻合わせを行ったりする。
RTC304の外部に出力される日時情報は、コマンドラインを介してCPU301に送信される。すなわち、RTC304は、要求に応じて、時間情報、時刻情報ないし日時情報として「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」をCPU301に提供する。また、RTC304は、「曜日」を日時情報としてCPU301に提供する。
なお、電源投入時には、RTC304は、現在時刻の読み込み、管理領域の読み込みおよび汎用領域(RAM305)の読み込みおよび複合化を行い、RAMチェックを行った後に通常制御に移行する。
同期演出実行部10において、CPU301は、RTC304からの時間情報を基に予め定められた時間ないし時刻が到来したことを判定し、到来したと判定すると同期演出モードへ移行させる。このような同期演出実行部10を搭載した複数のパチンコ遊技機100を互いに並べて配置することで、予め定められた時間ないし時刻の到来を契機に同期演出モードへの移行が一斉に行われる。すなわち、複数のパチンコ遊技機100が演出制御に関して同時作動して同期演出モードに移行する。
同期演出モードでは、複数のパチンコ遊技機100の各々が相互に情報のやり取りを何ら行うことはないものの、あたかも複数のパチンコ遊技機100が連携しているような印象を受ける演出を行う。
より詳細には、同期演出モードへ移行すると、複数のパチンコ遊技機100の各々が備えるCPU301は、個別に予め設定された内容に基づいて同期演出の制御を行う。すなわち、同期演出モードへの移行後の制御は、同期演出モード移行前に事前の入力済み情報から作成された設定内容を基に行われるものであり、例えばパチンコ遊技機100の外部とオンライン接続した状態で入力される外部からの信号を基に行われるものではない。付言すると、このような外部からの信号を取得して演出を制御する構成は、遊技機の仕様を拘束する規則で認められておらず、実現するのは難しい。このため、本実施の形態では、パチンコ遊技機100の単体で同期演出の制御を行う。
さらに説明すると、予め作成される設定内容は、例えば他のパチンコ遊技機100における位置に基づく所定のタイミングで所定の同期演出内容を開始したり終了したりする制御の際に用いられるものである。
そして、同期演出モード移行前に事前入力される情報は、通信により外部から取得されるものではなく(非通信)、同期演出実行部10が備える入力操作部を介してパチンコ遊技機100の自身に対して入力されることで取得する。本実施の形態では、同期演出実行部10が備える入力操作部としては、既述の演出ボタン161および演出キー162を含めて構成される。
入力操作部を介する入力は、製品納品後にホール店にて行われるほか、製品出荷前にメーカにて行われることが考えられる。また、ホール店での入力操作は、例えばホール関係者やメーカ担当者、遊技者により行われることが考えられる。
なお、入力操作部として、入力設定に用いられるタッチパネル(不図示)を含めて構成する変形例も考えられる。
ここにいう事前入力される情報としては、ホール店にて複数のパチンコ遊技機100が並べられる島設備(遊技島)におけるパチンコ遊技機100の並び方(並び)を示す並び情報(全体位置情報、レイアウト情報、島設備レイアウト情報)と、自身が並べられる島設備における自身の位置を示す位置情報(自身の相対位置情報、設置位置情報)と、を含むものである。なお、このような並び情報および位置情報をまとめて、設置場所情報ということもできる。
さらに説明すると、並び情報には、ホール店での複数の島設備についての情報を含み得る。すなわち、並び情報として、自身が並べられる島設備についての情報および自身が並べられていない他の島設備についての情報が含まれる場合がある。また、並び情報として、自身が並べられる島設備の情報のみが含まれ、自身が並べられていない他の島設備についての情報が含まれない場合もある。
同期演出実行部10による同期演出モードへの移行タイミングについて説明する。このようなタイミングとしては、同期演出モードに移行する契機となる時間的条件を満たしたか否かを判断し、満たしたとの判断結果を行った場合である。そして、かかる時間的条件としては、RTC304から提供される時刻情報により、予め定められた時刻が到来したこと(RTCモード)とするほか、同期演出実行台への給電開始時からの経過時間が予め定められた時間になったこと(電源時間モード)を挙げることができる。
さらに説明すると、前者では、機械トラブル等によってある1台の遊技機の電源スイッチをOFFにしても、遊技台の電源電圧とは関係なく時刻情報を提供するので、複数の遊技台において、互いに同じタイミングで時間を計時することができる。その反面、RTC304の個体差による時刻のズレが生じてしまうというおそれがある。
また、後者では、複数の遊技台への電源供給を一斉に開始する給電構造を採用することで、複数の遊技台で正確に互いに同じタイミングで特定の時間を計時することができる。その反面、例えば機械トラブル等が原因で遊技台の一台に対する電源供給が停止されると、その遊技台での計時結果にズレが生じてしまうというおそれがある。
したがって、各ホール店の状況に合わせて、いずれか一方を選択可能にする構成例が考えられる。
なお、大当たり中の同期演出実行台では、同期演出の実行よりも大当たり演出を優先するために、時間的条件を満たしても同期演出モードに移行させないという制御例が考えられる。
〔島設備について〕
次に、ホール店内の島設備の概要を説明する。
図28は、ホール店内の島設備S,Tの概略構成例を示す平面図である。
図28に示す概略構成例では、ホール店内にて通路(島通路)Rを隔てて島設備Sおよび島設備Tが設置され、かつ、島設備Sおよび島設備Tの各々は、パチンコ遊技機100を互いに背中合わせで二列に設置可能な構造である。島設備S,Tは、通路Rを隔てて互いに隣接する。
また、島設備Sの通路R側の列Aには、パチンコ遊技機100である複数の遊技台A1〜An(破線で図示)が設置され、また、島設備Tの通路R側の列Bには、パチンコ遊技機100である複数の遊技台B1〜Bn(破線で図示)が設置されている。すなわち、島設備Sの列Aと島設備Tの列Bのそれぞれをn台で構成している。
より具体的には、島設備Sの列Aでは、遊技台A1〜Anが一方向(図28における下側)から他方向(同図における上側)に順に並べられ、また、島設備Tの列Bでは、遊技台B1〜Bnが一方向(同図における下側)から他方向(同図における上側)に順に並べられている。
すなわち、島設備Sの遊技台A1と島設備Tの遊技台B1とが通路Rを挟んで互いに向かい合うように設置され、島設備Sの遊技台Anと島設備Tの遊技台Bnとが通路Rを挟んで互いに向かい合うように設置されている。
なお、島設備Sの遊技台A1と島設備Tの遊技台Bnとを互いに向かい合うように設置すると共に島設備Sの遊技台Anと島設備Tの遊技台B1とを互いに向かい合うように設置するという変形例も考えられる。
さらに説明すると、ホール店での島設備S,Tには、並べられる遊技台A1〜An,B1〜Bnの各々に対して電源供給を行う設備である給電システムK(実線で図示)が設けられている。この給電システムKは、島設備S,Tに並べられている遊技台A1〜An,B1〜Bnへの給電の開始および停止を一括して操作可能なスイッチKSと、ホール店の電源設備(不図示)と接続されるコンセントKKと、を備えている。すなわち、スイッチKSを入れると、遊技台A1〜An,B1〜Bnへの給電が一斉に開始され、また、スイッチKSを切ると、給電が一斉に停止される。
なお、スイッチKSを島設備S,Tごとに配設し、島設備単位で給電操作する構成例も考えられ、また、スイッチKSを島設備Sの列Aと島設備Tの列Bにそれぞれ配設し、列単位で給電操作する構成例も考えられる。
また、ホール店での島設備S,Tには、遊技台A1〜An,B1〜Bnの各々に対する遊技球の補給、回収および回収した遊技球の研磨を行う設備である不図示の補給システムと、遊技球貸し機や紙幣搬送機等の遊技に具する不図示の設備が設置される。
付言すると、補給システムにおいて島設備S,Tの上部にそれぞれ設置された上部タンクの遊技球を傾斜する補給樋を介して各遊技台A1〜An,B1〜Bnに搬送供給するという構造等によって、島設備S,Tに一列に並べられる台数は、一般的には20台であるといわれているが、それよりも多い数の台数(例えば24台/列)とすることも考えられる。
なお、図28では、ホール店での島設備S,Tは、列A,Bに遊技台A1〜An,B1〜Bnを直線状に配列する構成である場合を図示するが、これに限られず、例えば遊技台を曲線的に横並び配列する構成についても、本実施の形態を適用することが可能である。
〔同期演出用入力設定処理について〕
次に、同期演出モードにて、画像表示部114への画像表示やスピーカ156からの音響出力という同期演出の表出タイミングの特定等に必要となる情報を入力させることで、かかる情報を取得し所定の設定を行う同期演出用入力設定処理について説明する。
このような同期演出用入力設定処理は、CPU301(図27参照)の制御下で、画像表示部114(図1参照)にメニュー画像が表示され、それに従って演出ボタン161や演出キー162(図1参照)を操作する入力操作が行われることで進行し、同期演出の表出タイミングの特定に必要となる情報をCPU301(図27参照)が取得する。
このようなメニュー画面を介する情報入力方式を採用することで、入力誤りを防止し、かつ、入力操作をガイドすることで入力作業者の負担を軽減させることが可能になる。なお、タッチパネル(不図示)を搭載する場合には、タッチパネルを介して入力設定される制御例も考えられる。
かかる同期演出用入力設定処理は、遊技台A1〜An,B1〜Bn(図28参照)のうち同期演出を実行させる遊技台ないし同期演出モードを持つ遊技台(同期演出実行台)のすべてについて行われるものである。すなわち、同期演出用入力設定処理による情報入力操作は、同期演出実行台の各々に対して個別的に行われる。上述したように、同期演出の表出タイミングの特定等に必要となる情報をオンライン等によって外部から取得するのではない。
このため、例えば列Aに並べられる遊技台A1〜Anのすべておよび列Bに並べられる遊技台B1〜Bnのすべてが同期演出実行台であるときには、列Aに並べられるn台の同期演出実行台および列Bに並べられるn台の同期演出実行台に対して、それぞれ同期演出用入力設定処理が行われる。
なお、島設備S,T(図28参照)に並べられる複数の遊技台のうち同期演出実行台以外の遊技台は、同期演出を実行しない遊技台ないし同期演出モードを持たない遊技台(同期演出非実行台)である。
付言すると、このような同期演出用入力設定処理を行う場面としては、上述したように、ホール店の島設備情報を取得したメーカが製品出荷前に行ったり、納品されたホール店にてホール関係者またはメーカ側が行ったりすることが考えられる。また、いったん納品された製品をホール店内で台移動するときにホール関係者またはメーカ側が行うという場面も考えられる。
図29は、同期演出用入力設定処理の内容を示すフローチャートである。
図29に示す処理手順では、演出制御部300のCPU301(図27参照)は、同期演出実行部10(図27参照)を備える同期演出実行台が、通路R(図28参照)を挟む二列で配置されているか否かを判定する(ステップ2901)。
かかる判定は、後述の図30の(a)に示す画像を画像表示部114に表示し、これに応答する演出ボタン161や演出キー162の操作による入力内容に従って行われる。すなわち、CPU301(図27参照)は、同期演出実行台が二列配置(並列配置)であるか否かという配列情報を、並び情報の一部として取得する。
二列配置であることが入力される場合(ステップ2901でYes)、CPU301(図27参照)は、二列フラグをONにする(ステップ2902)。また、二列配置ではないことが入力される場合(ステップ2901でNo)、二列フラグをOFFにする(ステップ2903)。
このように、同期演出実行部10の一部を構成するCPU301(図27参照)は、演出ボタン161および演出キー162の操作内容に応じて、二列フラグの設定を行う。設定された二列フラグは、同期演出実行部10の一部を構成するRTC304のRAM305(同図参照)に格納される。
その後、CPU301(図27参照)は、演出ボタン161や演出キー162の操作による入力を通じて、島設備S,Tの単位列当たりの遊技台の台数情報を、並び情報の一部として取得する(ステップ2904)。すなわち、遊技台A1〜An,B1〜Bn(図28参照)における「n」の値を取得し、島設備S,Tの一列が何台の遊技台で構成されているかを確定する。ここにいう遊技台の台数情報は、同期演出を行わせる遊技台であるか否かを問わず、島設備S,Tに設置される遊技台A1〜An,B1〜Bnの台数を特定するためのものである。すなわち、一列に並べられる同期演出実行台と同期演出非実行台の両方を含む台数情報である。同期演出実行台の台数特定は、後述するステップ2905で行われる。
なお、本実施の形態では、島設備Sの一列当たりの遊技台の数(島設備Sの列台数)と島設備Tの一列当たりの遊技台の数(島設備Tの列台数)とは互いに同じ値であるという前提で共通の値を入力させる。したがって、島設備Sの列台数と島設備Tの列台数とが互いに違う場合には、島設備S,Tのそれぞれについて値を入力させることになる。
次に、CPU301(図27参照)は、演出ボタン161や演出キー162の操作による入力を通じて、同期演出実行台の列単位の台並び情報を、並び情報の一部として取得する(ステップ2905)。すなわち、島設備S,Tに設置される遊技台A1〜An,B1〜Bnのうちいずれが同期演出を実行するものであるかを確定する。
なお、同期演出実行台が一列配置の場合には、その列についての台並び情報を取得すれば足りるが、二列配置の場合には、それぞれの列(列Aおよび列B)についての台並び情報を取得する必要がある。
付言すると、同期演出実行台は、列内で互いに隣り合うように通常は並べられる。また、同期演出実行台が二列配置の場合には、通路Rを挟んで互いに異なる島設備に位置する同期演出実行同士がなるべく互いに向かい合うように通常は並べられる。
なお、二列配置において、島設備Sの列Aと島設備Tの列Bとで同期演出実行台の数が互いに同じである場合と、互いに異なる場合とが、ある。そして、同期演出実行台の数が列Aと列Bとで互いに同じ場合は、列Aで同期演出を実行する複数の遊技台と列Bで同期演出を実行する複数の遊技台のいずれもが通路Rを挟んで向かい合う所謂ボックス配置であることが通常である。
また、同期演出実行台の数が列Aと列Bとで互いに異なる場合、その数の差は通常は1である。さらに説明すると、同期演出実行台の数が例えば列Aが10台で列Bが9台の場合、列Aが列Bよりも1台多く同期演出実行台が並べられる状態である。そして、列Aにて横並びに並べられる同期演出実行台の並びのいずれか一端(列Aに向かって左端または右端)に位置する同期演出実行台は、列Bに並べられる同期演出非実行台と通路Rを挟んで向かい合う配置(非ボックス配置)であることが通常である。
図29に示す同期演出用入力設定処理において、CPU301(図27参照)は、演出ボタン161や演出キー162の操作による入力を通じて、複数の同期演出実行台の列並びにおける自身の位置を特定する情報である自身の位置情報を取得する(ステップ2906)。
より詳細に説明すると、CPU301は、同期演出用入力設定処理における入力によって、島設備S,Tでの複数の同期演出実行台の並びを示す並び情報を取得することから(ステップ2901〜2905参照)、複数の同期演出実行台の列並び(同期演出実行台群の配置構成)を既に把握している。このような同期演出実行台群の全体の配置構成(設置レイアウト)を把握した後、自身が搭載される遊技台の、同期演出実行台群における相対的な位置(設置位置)を把握する(ステップ2906参照)。
次に、CPU301(図27参照)は、島設備S,Tに並べられる複数の同期演出実行台のうちいずれの同期演出実行台を基準台とするかを特定するための情報を、演出ボタン161や演出キー162の操作により入力させる。すなわち、基準台とされる同期演出実行台の位置情報を、並び情報として取得する(ステップ2907)。
ここにいう基準台とは、同期演出の際の基準位置としての同期演出実行台をいい、島設備S,Tに並べられる複数の同期演出実行台のうちいずれか一が基準台として指定される。すなわち、二列配置の場合に、基準台の位置情報を二列配置の列ごとに設定するのではない。
なお、基準台を含む列を基準列ということがある。
基準台の位置情報が必要となる同期演出についてより詳細に説明する。かかる同期演出としては、主に二列配置の場合(二列フラグがONの場合)である。すなわち、二列配置の場合の同期演出として、例えば、列Aおよび列Bの複数の同期演出実行台のうち一方の列の同期演出実行台から演出を開始し、その後の所定のタイミングで他方の列の同期演出実行台が演出を開始するという内容が考えられる。
このような同期演出の場合には、先に演出を開始する列を二列のうちのいずれとするかを予め特定しておく必要がある。すなわち、基準台を予め決めておくことで、基準台を含む列である基準列が定まり、同期演出実行台の各々は、二列による同期演出の演出順番ないし演出内容を画一的に決めることができる。
また、二列配置の場合の同期演出として、複数の同期演出実行台の各々が互いに異なる演出部分を所定のタイミングで実行し、これらの演出部分が一体となって一つの演出が構成されるという内容が考えられる。
このような同期演出の場合には、どの演出部分をどの同期演出実行台が担当するかを事前に割り振っておく必要がある。すなわち、基準台を決めておくことで、基準台に対する位置に応じ、担当する演出部分を画一的に決めることができる。
このように、CPU301(図27参照)は、同期演出の実行に先立って必要となる事前設定を行うために、島設備S,Tでの並び情報(ステップ2901〜2905、2907参照)および自身の位置情報(ステップ2906参照)を取得する。
そして、CPU301(図27参照)は、取得した島設備S,Tでの並び情報および自身の位置情報を基に、同期演出を実行するのに用いられるテーブルを作成する(ステップ2908)。このように作成されたテーブルは、RTC304のRAM305(同図参照)に格納される(ステップ2909)。
ここにいうテーブルは、同期演出モード移行後に実行される同期演出としての画像表示部114への画像出力やスピーカ156からの音響出力についての出力タイミングおよび出力内容を特定するためのものである。このような出力タイミングおよび出力内容は、島設備S,Tでの並び情報および自身の位置情報により異なり、また、同期演出の内容によっても異なるものである。このため、演出ボタン161や演出キー162の操作による入力内容をテーブルとして事前にまとめ、それを記憶しておく。これにより、同期演出モードに移行した際の制御の容易化に寄与することが可能になる。
なお、RTC304のRAM305(図27参照)に格納される作成テーブルは、自身の同期演出の制御に用いられるだけであり、他の同期演出実行台等に送信されることはなく、自機(自身であるパチンコ遊技機100)の外部に出力されることもない。
さらに説明すると、同期演出用入力設定処理にて演出ボタン161や演出キー162の操作により自身に入力された情報(島設備S,Tでの並び情報および自身の位置情報)は、自身によるテーブルの作成に用いられるだけであり、他の同期演出実行台等に送信されることはなく、自機の外部に出力されることもない。
〔同期演出用入力設定処理における表示内容について〕
次に、同期演出用入力設定処理に伴う画像表示部114の表示について説明する。
図30、図31および図32は、同期演出用入力設定処理で画像表示部114に表示される画像例を示す図である。なお、図30〜図32では、図29のフローチャートを実行するために予め用意されたメニュー画面を示すが、これ以外のメニュー画面とすることも考えられる。
図30の(a)は、同期演出用入力設定処理におけるステップ2901(図29参照)の場面で画像表示部114に表示されるものである。図30の(a)を参照すると、画像表示部114が、質問の内容を示す質問領域21と、質問に対する回答内容としての選択肢を示す選択肢領域22と、を含んで構成される。そして、質問領域21には「同期演出を実行する遊技台は」という文字が表示され、選択肢領域22には「二列配置」のアイコン31aと「一列配置」のアイコン31bが表示されている。
演出キー162を操作して選択肢領域22の「二列配置」のアイコン31aまたは「一列配置」のアイコン31bを選択した後に演出ボタン161を押し下げ操作することで、選択されたいずれかのアイコン31a,31bの内容が入力される。
付言すると、「二列配置」のアイコン31aが選択されると二列フラグがONに設定され(ステップ2902参照)、「一列配置」のアイコン31bが選択されると二列フラグがOFFに設定される(ステップ2903参照)。すなわち、CPU301(図27参照)は、演出ボタン161および演出キー162の操作内容に応じて、二列フラグの設定を行う。
図30の(b)は、同期演出用入力設定処理におけるステップ2904(図29参照)の場面で画像表示部114に表示されるものである。図30の(b)を参照すると、画像表示部114の質問領域21には「一列当たりの遊技台の数は」という文字が表示され、また、選択肢領域22には、「20台」というアイコン32a、「21台」というアイコン32b、「22台」というアイコン32c、「23台」というアイコン32d、および「24台」というアイコン32eが表示されている。
演出キー162を操作して選択肢領域22のアイコン32a〜32eのいずれかを選択した後に演出ボタン161を押し下げ操作することで、選択されたいずれか一のアイコン32a〜32eの内容が「n」の値(図28参照)として入力される。すなわち、例えば「20台」というアイコン32aが選択されると「n」の値が20に設定される。
図30の(c)、図31の(a)、(b)、(c)および図32の(a)は、同期演出用入力設定処理におけるステップ2905(図29参照)の場面で画像表示部114に表示されるものである。
より詳細には、図30の(c)は、二列フラグがON/OFFにかかわらず表示される。そして、図31の(a)、(b)、(c)は、二列フラグがONの場合に順に表示され、また、図32の(a)は、二列フラグがOFFの場合に表示される。
図30の(c)を参照すると、画像表示部114の質問領域21には「そのうち、同期演出を実行する遊技台の数は」という文字が表示され、また、選択肢領域22には、「全台」というアイコン33aおよび「全台でない」というアイコン33bが表示されている。同期演出を実行する遊技台(同期演出実行台)とは、同期演出用入力設定処理(図29参照)が実行されて同期演出のために必要となる情報を取得する同期演出実行部10のCPU301(図27参照)が搭載されているパチンコ遊技機100をいう。なお、上述したように、同期演出を実行する遊技台の各々に対して、同期演出用入力設定処理(図29参照)が行われる。
図30の(c)に示す画像が表示されるときに、演出キー162および演出ボタン161を操作し、いずれかのアイコン33a,33bが選択されることでその内容がCPU301(図27参照)に入力される。
ここにいう「全台」とは、例えば二列配置の場合に島設備Sの列Aおよび島設備Tの列Bに並べられる遊技台のすべてが同期演出を実行可能であることを意味する。例えば二列配置の場合に、一列当たりの遊技台の数が20台であれば(n=20)、島設備Sの列Aに並べられる20台の遊技台および島設備Tの列Bに並べられる20台の遊技台が同期演出を実行する。言い換えると、CPU301は、一列当たりの遊技台の数を特定する情報を既に取得しているので(図29のステップ2904および図30の(b)参照)、図30の(c)に示す「全台」というアイコン33aが選択されると、同期演出実行台の数である実行台数p1,p2を一列当たりの遊技台の数「n」と同じ値とすることができる(p1=p2=n)。
また、一列配置の場合に「全台」というアイコン33aが選択されると、実行台数p1を一列当たりの遊技台の数「n」と同じ値とすることができる(p1=n)。
さらに説明すると、図30の(c)に示す「全台でない」というアイコン33bが選択される場合、同期演出実行台の具体的な数の入力により、CPU301は、同期演出実行台の数を特定する情報を取得することになる。より具体的には、同期演出用入力設定処理において、図31の(a)〜(c)または図32の(a)に示す画像表示部114のメニュー表示によって、台数p1,p2を特定する情報の入力を促す。
二列フラグがONの場合(図29のステップ2902参照)すなわち同期演出実行台が二列配置の場合には、図31の(a)に示すように、画像表示部114の質問領域21に「二列配置において、自身の列で同期演出を実行する遊技台の数は」という文字が表示される。
また、選択肢領域22には、1〜0までの各数字が列状に順に並んで表示されるアイコン34aと、アイコン34aにより入力される数字が表示される表示領域34bと、次の入力画面に進むことを指示するための「次に進む」という表示のアイコン34cと、が表示されている。
図31の(a)に示す表示にて入力する数が例えば「13」であるときは、演出キー162を操作しアイコン34aの数字のうち「1」を選択して演出ボタン161を操作し、続いて、アイコン34aの数字のうち「3」を選択して演出ボタン161を操作することで、入力操作を実行する。
表示領域34bには二桁が表示可能であり、入力操作により入力される。このように入力された「13」は、自身が並べられる列の実行台数p1として設定される。
図31の(a)に示す「次に進む」という表示のアイコン34cが押されると、入力操作が完了したと判断して、次のメニュー画面である図31の(b)に示す表示に切り換えられる。
図31の(b)を参照すると、画像表示部114の質問領域21に「二列配置において、自身の列の台数から自身の列ではない列の台数を引くと」という文字が表示される。また、選択肢領域22には、「−1」というアイコン35a、「0」というアイコン35b、および「+1」というアイコン35cが順に並んで表示されている。
ここにいう「自身の列」とは、二列配置において現に同期演出用入力設定処理が実行されている遊技台自身が並べられている列をいい、「自身の列ではない列」とは、二列配置において現に同期演出用入力設定処理が実行されている遊技台が並べられていない他の列をいう。
例えば、列Aの遊技台A4(図28参照)で同期演出用入力設定処理が行われている場合、「自身の列」は列A(同図参照)になり、「自身の列ではない列」は列B(同図参照)になる。また、列Bの遊技台B4(図28参照)で同期演出用入力設定処理が行われている場合、「自身の列」は列B(同図参照)になり、「自身の列ではない列」は列A(同図参照)になる。
図31の(b)に示す表示にて入力する値を得るための演算(引き算)において、引かれる数は、自身が並べられる列Aの実行台数p1であり、引く数が列Bの実行台数p2になる。すなわち、自身が並べられている列である列Aにおける実行台数p1が基準となり、列Bにおける実行台数p2との差Qが入力される(Q=p1−p2)。
そして、列Aの実行台数p1が例えば「13」である場合、列Bの実行台数p2が例えば「14」であれば、その差Qは−1であり、アイコン35aの「−1」が入力される。また、列Bの実行台数p2が例えば「13」であれば、その差Qは0であり、アイコン35bの「0」が入力される。また、列Bの実行台数p2が例えば「12」であれば、その差Qは+1であり、アイコン35cの「+1」が入力される。
なお、本実施の形態では、同期演出実行台の数が列Aと列Bとで互いに異なる場合にその差Qが1であることを前提にしていることから、図31の(b)に示すような表示になる。しかしながら、同期演出実行台の数の差Qが2以下であることを前提とすることも考えられ、そのような変形例の場合には、同図の(b)に示す表示内容にさらに、左端の位置に「−2」のアイコン(不図示)が、右端の位置に「+2」のアイコン(不図示)が追加される。
CPU301(図27参照)は、上述した例における列Aの実行台数p1が「13」であることは、既に取得している(図31の(a)参照)。したがって、図31の(b)に示す表示にてアイコン35aの「−1」、アイコン35bの「0」またはアイコン35cの「+1」のいずれかが入力されると、CPU301は、列Bの実行台数p2を取得することができる。
上述した図31の(b)に示す表示において、アイコン35aの「−1」またはアイコン35cの「+1」のどちらかが入力されると、同図の(c)に示す表示に切り換えられる。言い換えると、アイコン35bに示す「0」が入力されると、次に説明する図31の(c)に示す表示が省略される。
図31の(c)を参照すると、画像表示部114の質問領域21に「同期演出を実行する遊技台のうち同期演出を実行しない遊技台と向かい合うのは」という文字が表示され、また、選択肢領域22には、「左端の遊技台」というアイコン36aと、「右端の遊技台」というアイコン36bと、が表示されている。
図31の(c)に示す表示内容についてさらに説明する。
自身が並ぶ列の実行台数p1と他の列の実行台数p2とが異なる場合、自身が並ぶ列の同期演出実行台の各々がすべて他の列の同期演出実行台と通路R(図28参照)を挟んで向かい合うということはない。すなわち、このような場合、複数の同期演出実行台の中には、同期演出実行台とは向かい合わず同期演出非実行台と向かう合うことになる同期演出実行台(以下、該当遊技台ということがある(図33参照))が存在する。かかる該当遊技台の位置を特定するために、図31の(c)に示す表示がなされる。
なお、該当遊技台を定義する「同期演出非実行台と向かう合う同期演出実行台」という表現は、「他の同期演出実行台とは向かい合わない同期演出実行台」という表現に置き換え可能である(図33参照)。
付言すると、図31の(b)に示す表示に対する入力内容によって、CPU301(図27参照)は、該当遊技台の有無を判定することができる。すなわち、図31の(b)に示す表示において、アイコン35aの「−1」またはアイコン35cの「+1」のどちらかが入力されると、該当遊技台があるとの判定を行うことができ、また、アイコン35bの「0」が入力されると、該当遊技台はないとの判定を行うことができる。
図31の(c)に示す表示内容について、より具体的に説明する。このような該当遊技台としては、島設備S,Tにて複数の同期演出実行台が連続して一列に横並びされた同期演出実行台群(例えば図33参照)において左端に位置する同期演出実行台(左端の遊技台)または右端に位置する同期演出実行台(右端の遊技台)のいずれかになる。したがって、同図の(c)に示すように、選択肢領域22に「左端の遊技台」というアイコン36aおよび「右端の遊技台」というアイコン36bが表示される。
図31の(c)に示す表示における左端および右端という左右の方向は、本実施の形態では、該当遊技台が並ぶ列と正対する状態での左右の方向をいう。すなわち、左端というのは、該当遊技台が並ぶ列に向かって左の端を指し、また、右端というのは、該当遊技台が並ぶ列に向かって右の端を指す。
ここで、該当遊技台は、二列のうち実行台数p1,p2が多い方の列に並べられている。例えば、列Aの実行台数p1が列Bの実行台数p2よりも多ければ、該当遊技台は列Aに並べられ、また、列Aの実行台数p1が列Bの実行台数p2よりも少なければ、該当遊技台は列Bに並べられている。
このため、実行台数p1,p2のうち数が多い方の列がいずれであるかの特定は、アイコン35aの「−1」(図31の(b)参照)が入力されたか、アイコン35cの「+1」(同図の(b)参照)が入力されたかで行うことができる。
より詳細に説明すると、図31の(b)に示す表示にてアイコン35aの「−1」が入力された場合には、自身が並ぶ列の実行台数p1は他の列の実行台数p2よりも少ない。したがって、該当遊技台は、自身の列ではない列に並べられているということが分かる。例えば、自身が列Aに並べられている場合、列Bに並べられる同期演出実行台の中に同期演出非実行台と向かい合う該当遊技台が存在する。
また、もし図31の(b)に示す表示にてアイコン35aの「+1」が入力された場合には、自身が並ぶ列の実行台数p1は他の列の実行台数p2よりも多いことから、該当遊技台は、自身の列に並べられていることが分かる。
なお、図31の(c)に示す表示により入力される該当遊技台の位置情報は、同期演出実行台による同期演出に用いられるものである。したがって、同期演出実行台による同期演出の内容によっては、図31の(c)に示す表示を省略する制御例も考えられる。
付言すると、実行台数p1から実行台数p2を引いた差Qが−2〜+2の範囲内であることを前提とする上述の変形例の場合、差Qが「−2」または「+2」であれば、該当遊技台は2台となる。すなわち、実行台数p1、p2の値が多い方の列における同期演出実行台のうち左端の遊技台および右端の遊技台が、該当遊技台となると考えられる。したがって、そのような変形例の場合には、図31の(c)に示す表示を省略することができる。
ここで、同期演出実行台が一列配置の場合すなわち二列フラグがOFFの場合(図29のステップ2903参照)には、図32の(a)に示すように、画像表示部114の質問領域21に「一列配置において、同期演出を実行する遊技台の数は」という文字が表示され、また、選択肢領域22には、アイコン37a、表示領域37bおよびアイコン37cが表示される。
図32の(a)に示すアイコン37a,37cは、図31の(a)に示すアイコン34a,34cと同じであり、また、図32の(a)に示す表示領域37bは、図31の(a)に示す表示領域34bと同じであり、その説明を省略する。
このように、同期演出用入力設定処理(図29参照)において、島設備S,Tの単位列を構成する遊技台の台数情報nを取得した後に(ステップ2904参照)、CPU301は、列状に並べられるn台の遊技台の中の同期演出実行台の列単位の台数情報を取得する(ステップ2905参照)。
図32の(b)は、同期演出用入力設定処理(図29参照)におけるステップ2906の場面で画像表示部114に表示されるものである。
図32の(b)を参照すると、画像表示部114の質問領域21に「自身は列の左端に位置する遊技台から数えて何番目に位置?」という質問の文字が表示されている。また、選択肢領域22には、アイコン34a、34c(図31の(a)参照)と同じ内容のアイコン38a、38cと、表示領域34b(同図の(a)参照)と同じ表示領域38bと、が表示されている。
図32の(b)に示す「次に進む」という表示のアイコン38cが押されると、入力操作が完了したと判断して、次のメニュー画面である同図の(c)に示す表示に切り換えられる。
図32の(c)を参照すると、画像表示部114の質問領域21に「同期演出の基準となる遊技台は」という文字が表示される。また、同図の(c)を参照すると、選択肢領域22の「の」という文字の左側には、「自身の列」というアイコン39aおよび「他の列」というアイコン39bが上下に並んで表示され、また、選択肢領域22の「の」という文字の右側には、「左端」というアイコン39cおよび「右端」というアイコン39dが上下に並んで表示されている。さらに、選択肢領域22には、入力完了により同期演出用入力設定処理を終えることを指示するための「終了」という表示のアイコン39eが表示されている。
アイコン39eの「終了」が入力されると、CPU301は、メニュー方式による入力が完了したとして、取得した島設備S,Tでの並び情報および自身の位置情報を基にテーブルの作成(ステップ2908参照)を行う。
なお、本実施の形態では、同期演出実行部10の一部を構成する画像表示部114(図27参照)での表示を介して入力を促すメニュー方式の制御を採用するが、これに限られない。例えば、画像表示部114の表示の代わりに、同期演出実行部10の一部を構成するスピーカ156(図27参照)からの音響出力により入力を促す音声案内方式の制御例を採用することも考えられる。
〔同期演出用入力設定処理による入力情報に基づく作成テーブルについて〕
図33、図34および図35の各々は、同期演出用入力設定処理で作成される作成テーブルを説明する図であり、この作成テーブルは、図29のステップ2908により作成される一例である。図33、図34および図35の各々の(a)は、作成テーブルの一例を示し、各図の(b)は、島設備S,Tにおける同期演出実行台の配置を示す概略平面図である。図33および図34は、二列配置の場合を示し、また、図35は、一列配置の場合を示す。
なお、説明の便宜のために、図33の(a)に示すテーブルを作成テーブル1とし、図34の(a)に示すテーブルを作成テーブル2とし、図35の(a)に示すテーブルを作成テーブル3とする。また、各図の(b)に示す平面図において、同期演出実行台の外形を実線で図示し、同期演出非実行台の外形を破線で図示し、かつ、自身の遊技台が位置する領域に平行斜線(ハッチング)を付している。付言すると、図33の(b)、図34の(b)および図35の(b)は、図28に対応するものである。
〔作成テーブル1〕
図33の(a)を参照すると、作成テーブル1では、島設備での遊技台の並び台数(n)という項目に「20」が設定され、同期演出実行台の配列という項目に「二列」が設定されている。
前者は、図30の(b)に示す表示に対応して入力された値であり、上述した「n」の値である。また、後者は、同図の(a)に示す表示に対応して入力されたものであり、上述した二列フラグの設定内容によるものである。
したがって、自身の列すなわち同期演出用入力設定処理にて入力操作を行っている同期演出実行台(自身)が並べられている列(図33の(b)に示す島設備Sの列Aを参照)のほかに、自身の列ではない列すなわち同期演出実行台が並べられている他の列(同図の(b)に示す島設備Tの列Bを参照)がある。そして、自身の列および他の列で並べられている遊技台の数は20台であり、この数値には、同期演出実行台の台数が含まれるものの、自身の列および他の列で並べられている同期演出実行台の台数は、他の項目で設定されている。
また、作成テーブル1は二列配置についてのものであることから、同期演出実行台の全数(p1+p2)という項目に「11」が設定され、自身の列の実行台数(p1)という項目に「5」が設定され、他の列の実行台数(p2)という項目に「6」が設定されている。
これら同期演出実行台の全数(p1+p2)、自身の列の実行台数(p1)および他の列の実行台数(p2)という3つの項目の設定は、図30の(c)と図31の(a)〜(b)に示す表示に対応して入力されたものによる。より詳細には、実行台数(p1)は、図30の(c)と図31の(a)での入力によるものであり、また、実行台数(p2)は、図30の(c)と図31の(b)での入力によるものである。そして、全数(p1+p2)は、実行台数(p1)と実行台数(p2)とを互いに足した演算(足し算)の結果によるものである。
また、作成テーブル1において、自身の列の実行台数(p1)には更に、自身の位置という項目に「2/5」が設定され、基準台の位置という項目に「左端」が設定され、該当遊技台の位置という項目に「−」が設定されている。なお、基準台の位置という項目に「左端」の代わりに、「1/5」が設定されることも考えられる。
かかる設定の内容を説明すると、自身の位置は、5台の同期演出実行台が横並びに配列された自身の列において、向かって左端の同期演出実行台から数えて2番目である。また、自身の列に基準台とされる同期演出実行台が配列されており、その基準台の位置は、自身の列に向かって左端である。また、自身の列には、該当遊技台である同期演出実行台が配列されていない。
作成テーブル1における自身の位置という項目の設定は、図32の(b)での入力によるものである。また、基準台の位置という項目の設定は、同図の(c)での入力によるものであり、該当遊技台の位置という項目の設定は、図31の(c)での入力によるものである。
また、他の列の実行台数(p2)には更に、基準台の位置という項目に「−」が設定され、該当遊技台の位置という項目に「左端」が設定されている。なお、該当遊技台の位置という項目に「左端」の代わりに「1/5」が設定されることも考えられる。当然ながら、自身の位置という項目はない。
かかる設定の内容を説明すると、他の列には、基準台とされる同期演出実行台が配列されていない。また、他の列には該当遊技台が配列されており、その該当遊技台の位置は、他の列に向かって左端である。
基準台の位置という項目の設定は、図32の(c)での入力によるものであり、該当遊技台の位置という項目の設定は、図31の(c)での入力によるものである。
ここで、列Aに並べられる他の同期演出実行台の各々にて作成される作成テーブルは、図33の(a)に示す作成テーブル1における自身の位置という項目の設定内容が異なるだけで、他の項目では同図の(a)に示す作成テーブル1の設定内容と同じである。なお、このような作成テーブル1における設定内容の違いは、後述する作成テーブル2および作成テーブル3についても同じである。
また、列Bに並べられる他の同期演出実行台の各々にて作成される作成テーブルでは、さらに、自身の列に関する項目(実行台数(p1)、基準台の位置および該当遊技台の位置)の設定内容がこれに対応する他の列に関する項目の設定内容になる。また、他の列に関する項目(実行台数(p2)、基準台の位置および該当遊技台の位置)の設定内容がこれに対応する自身の列に関する項目の設定内容になる。なお、このような作成テーブル1における設定内容の違いは、二列配置の場合の後述する作成テーブル2についても同じである。
図33の(a)に示す作成テーブル1の内容による同期演出実行台の設置を視覚化すると、同図の(b)に示すとおりである。
さらに説明すると、図33の(b)から明らかなように、自身の列である列Aは、基準台を含む列である基準列になる。なお、列Aの同期演出実行台群は5台で構成され、列Bの同期演出実行台群は6台で構成される。
また、列の左端から数えた自身の位置に応じて偶数群と奇数群のいずれかに振り分ける場合、自身の位置という項目に設定されるのは「2/5」で2番目であることから、偶数群に振り分けられる。
また、基準台から平面視で時計回り(CW)に数えた自身の位置に応じて偶数群と奇数群のいずれかに振り分ける場合、基準台の右隣りであり、2番目の位置(2/11)であるので、偶数群に振り分けられる。また、基準台から平面視で反時計回り(CCW)に数えた自身の位置に応じて偶数群と奇数群のいずれかに振り分ける場合、11番目の位置(11/11)であるので、奇数群に振り分けられる。
このような自身の列が基準列であるか否かの情報は、同期演出実行台の各々における同期演出の制御に用いられる場合がある。また、自身の列における偶数群であるか奇数群であるかの情報や、基準台に対する時計回り(CW)の場合に偶数群であるか奇数群であるかの情報、基準台に対する反時計回り(CCW)の場合に偶数群であるか奇数群であるかの情報は、同期演出実行台の各々における同期演出の制御に用いられる場合がある。後述する作成テーブル2、3についても同様である。
付言すると、図33の(b)から明らかなように、作成テーブル1では、自身の列および他の列における同期演出実行台と同期演出非実行台との間の位置関係については、該当遊技台の位置という項目に反映されるのみである。すなわち、自身の列および他の列における複数の同期演出実行台の全体的な並び状態は反映されるものの、同期演出非実行台が同期演出実行台群の左端あるいは右端に位置するか否かという情報はない。したがって、そのような情報が同期演出に必要であれば、入力操作を促すメニュー画面を表示し、入力された内容が作成テーブル1に設定されるという変形例も考えられる。
また、ホール店で同期演出実行台の移動(台移動)が行われる場合に、上述した同期演出用入力設定処理(図29参照)が実行される。これにより、RTC304のRAM305(図27参照)に格納されている作成テーブル1は、更新される。このような台移動に伴う更新は、後述の作成テーブル2(図34参照)および作成テーブル3(図35参照)に対しても同様である。
〔作成テーブル2〕
次に、図34の(a)を参照すると、作成テーブル2では、島設備での遊技台の並び台数(n)という項目に「24」、同期演出実行台の配列という項目に「二列」、同期演出実行台の全数(p1+p2)という項目に「12」、自身の列の実行台数(p1)という項目に「6」が設定され、他の列の実行台数(p2)という項目に「6」がそれぞれ設定されている。
また、自身の列の実行台数(p1)には更に、自身の位置という項目に「3/6」が設定され、基準台の位置という項目に「−」が設定され、該当遊技台の位置という項目に「−」が設定されている。
他の列の実行台数(p2)には更に、基準台の位置という項目に「右端」が設定され、該当遊技台の位置という項目に「−」が設定されている。なお、基準台の位置という項目に「右端」の代わりに、他の列において向かって右から数える場合に「1/6」または向かって左から数える場合に「6/6」が設定されることも考えられる。
そして、図34の(a)に示す作成テーブル2の内容による同期演出実行台の設置を視覚化すると、同図の(b)に示すとおりである。
さらに説明すると、図34の(b)から明らかなように、自身の列である列Aは、基準台を含む列である基準列とはならない。なお、列Aの同期演出実行台群は6台で構成され、列Bの同期演出実行台群も6台で構成される。
また、列の左端から数えた自身の位置に応じて偶数群と奇数群のいずれかに振り分ける場合、自身の位置という項目に設定されるのは「3/6」で3番目であることから、奇数群に振り分けられる。
また、基準台から平面視で時計回り(CW)に数えた自身の位置に応じて偶数群と奇数群のいずれかに振り分ける場合、4番目の位置(4/12)であるので、偶数群に振り分けられる。また、基準台から平面視で反時計回り(CCW)に数えた自身の位置に応じて偶数群と奇数群のいずれかに振り分ける場合、10番目の位置(10/12)であるので、偶数群に振り分けられる。
なお、図34の(b)に示すように、列Aの実行台数(p1)と列Bの実行台数(p2)とは同じ値であり、同期演出実行台が互いに向かい合っており、そのために該当遊技台が存在しない。すなわち、図34の(b)に示す場合は、ボックス配置である。なお、図33の(b)に示す場合は、非ボックス配置である。
〔作成テーブル3〕
また、図35の(a)を参照すると、作成テーブル3では、島設備での遊技台の並び台数(n)という項目に「22」、同期演出実行台の配列という項目に「一列」、自身の列の実行台数(p1)という項目に「7」が設定され、自身の位置という項目に「5/7」が設定され、基準台の位置という項目に「右端」が設定されている。なお、基準台の位置という項目に「右端」の代わりに、「7/7」が設定されることも考えられる。
一列配置である作成テーブル3には、二列配置である作成テーブル1,2(図33の(a)および図34の(a)参照)と異なり、他の列の実行台数(p2)についての項目がない。また、作成テーブル3には、同期演出実行台の全数(p1+p2)という項目および該当遊技台の位置という項目もない。
図35の(a)に示す作成テーブル3の内容による同期演出実行台の設置を視覚化すると、同図の(b)に示すとおりである。なお、列Aの同期演出実行台群は7台で構成される。
さらに説明すると、図35の(b)から明らかなように、列Aにおける左端の遊技台から数えた自身の位置に応じて偶数群と奇数群のいずれかに振り分ける場合、自身の位置という項目に設定されるのは「5/7」で5番目であることから、奇数群に振り分けられる。また、基準台である列Aにおける右端の遊技台から数えた自身の位置に応じて偶数群と奇数群のいずれかに振り分ける場合、3番目の位置(3/7)であるので、奇数群に振り分けられる。
〔同期演出の制御データについて〕
次に、同期演出実行部10による同期演出に用いられる制御データについて説明する。
図36、図37および図38の各々は、同期演出の制御データ例を示す表である。これら図36〜図38に示す制御データは、同期演出実行部10のROM302(図27参照)に格納されている。
そして、同期演出実行部10のCPU301(図27参照)は、図36〜図38に示す制御データを、RTC304のRAM305(図27参照)に保持されている上述の作成テーブル1〜3(図33〜図35参照)に含まれる情報と共に用いて同期演出モードでの同期演出を実行制御する。
〔方向性を持つ同期演出の制御データ例〕
図36には、(a)、(b)、(c)および(d)の制御データの一例が示されている。図36の(a)〜(d)の各々に示す制御データは、方向性を持つ同期演出についてのものである。
ここにいう方向性を持つ同期演出とは、同期演出実行台群を構成する各同期演出実行台における同期演出の内容が一方向に移動していくような動きを遊技者に感じさせる動的な演出をいう。また、同期演出とは、画像表示部114(図27参照)に所定の画像を出力したりスピーカ156(同図参照)から音響を出力したりするものをいう。
より詳細には、図36の(a)に示す制御データは、一列に並べられる同期演出実行台群における左端の遊技台から右方向に、同期演出の対象となる対象物(キャラクタ画像等の所定の画像や所定の画像に伴う音響、所定の画像とは関係ない音響等)が移動する演出態様についてのものである。
すなわち、同期演出実行台群において左寄りの遊技台の出力時期(画像出力や音響出力の時期)を、右寄りの遊技台よりも早目に設定することで、レイアウトに応じた同期演出を実行することができる。このため、同期演出の対象となる対象物があたかも左端の遊技台から順に右端の遊技台まで移動しているように遊技者に感じさせることができる。
同期演出実行台の各々は、自身の位置に応じて、同期演出モード移行後に同期演出を開始する時期(開始時期)を決める。すなわち、同期演出実行台の各々は、自身が備える作成テーブルおよび制御データを基に自ら決定した自分のタイミングを持ち、同期演出の開始をずらす制御を行う。
より具体的に説明する。図36の(a)を参照すると、0.5秒×(e−1)という演算式が示されている。例えば、自身が左端の遊技台から2番目(e=2)であれば(図33の(b)参照)、自身の開始時期は、0.5秒×(2−1)という演算式から、0.5秒と一義的に定まる。したがって、自身は、同期演出モード移行後に0.5秒経過したら、自身の行うべき同期演出として、所定の画像を画像表示部114に表示したり所定の音響をスピーカ156に出力したりする。このように、同期演出実行部10のCPU301(図27参照)は、並び情報および位置情報により作成した作成テーブルを基に、制御データを参考にして、同期演出の制御内容である開始時期を決定する。
なお、演算式での0.5秒という値はその一例を示すにすぎず、他の値を採用してもよい。
なお、同期演出の終了時期は、例えば同期演出モード移行後に予め定めた時間が経過した時(経過時間制御)や、同期演出に用いる画像データや音響データを最後まで実行した時に行うことが考えられる。言い換えると、図36に示す制御データによる同期演出の場合、同期演出実行台は、同期演出の開始時期が早い順に同期演出の終了時期が到来する。
付言すると、同期演出を開始した同期演出実行台のすべての同期演出が終了する時期は、同期演出実行台の各々が把握することができる。したがって、同期演出モード移行後にすべての同期演出実行台による同期演出が終了する時期が経過すると、同期演出実行台の各々は、同期演出モードを終了する制御を行う。
図36の(b)に示す制御データは、同図の(a)の場合とは逆の方向になる方向性を持つ同期演出についてのものである。すなわち、同期演出実行台群における右端の遊技台から左方向に、同期演出の対象となる対象物が移動する演出態様についてのものである。
図36の(b)を参照すると、0.5秒×(f−1)という演算式が示されている。例えば、自身が右端の遊技台から4番目(f=4)であれば(図33の(b)参照)、自身の開始時期は、0.5秒×(4−1)という演算式から、開始時期が1.5秒と定まる。
図36の(c)に示す制御データは、二列配置の場合に、基準台から時計回りの方向(CW)に同期演出の対象となる対象物が移動する演出態様についてのものである。同図の(c)を参照すると、0.5秒×(g−1)という演算式が示されている。例えば、自身が基準台から2番目(g=2)であれば(図33の(b)参照)、自身の開始時期は、0.5秒×(2−1)という演算式から、開始時期が0.5秒となる。
また、図36の(d)に示す制御データは、同図の(c)の場合とは逆の方向になる方向性を持つ同期演出についてのものである。すなわち、二列配置の場合に、基準台から反時計回りの方向(CCW)に同期演出の対象となる対象物が移動する演出態様についてのものである。図36の(d)を参照すると、0.5秒×(h−1)という演算式が示されている。例えば、自身が基準台から11番目(h=11)であれば(図33の(b)参照)、自身の開始時期は、0.5秒×(11−1)という演算式から、開始時期が5.0秒になる。
ここで、図36の(a)〜(d)の各々に示す制御データのいずれか一が、同期演出実行部10のROM302(図27参照)に格納されている。これによって、複数の同期演出実行台により行われる同期演出が統一性のあるものになり、同期演出モードにて予定どおりの同期演出を実行することができる。
さらに説明すると、同期演出実行部10のROM302(図27参照)に図36の(a)〜(d)の各々に示す制御データをすべて格納させる構成例も考えられる。その場合に、図36の(a)〜(d)に示すいずれの制御データを用いるかの制御としては、同期演出モードに移行する条件に応じてCPU301(図27参照)が決めるという制御例が考えられる。
例えば、ホール店の開店時間後における同期演出モードへの移行回数を計数する構成を備え、例えば、最初に同期演出モードに移行するときに図36の(a)に示す制御データを用いる制御例である。かかる制御例では、第2回目に同期演出モードに移行するときは同図の(b)に示す制御データを用い、第3回目に同期演出モードに移行するときは同図の(c)に示す制御データを用い、第4回目に同期演出モードに移行するときは同図の(d)に示す制御データを用いるというように、いずれの制御データを用いるかを予め定めておくことで、多様な同期演出を実現することが可能になる。
かかる制御データの選択は、同期演出の制御内容の一例である。
なお、図36の(a)、(b)は、一列で完結する演出態様であり、一列配置(図35の(b)参照)および二列配置(図33の(b)または図34の(b)参照)のいずれでも実行可能なものである。その一方で、図36の(c)、(d)は、二列配置(図33の(b)または図34の(b)参照)でのみ実行可能なものであるといえる。
したがって、一列配置である場合には、図36の(c)、(d)に示す制御データが選択されないように禁則処理をかけることが考えられる。
〔交互に行われる同期演出の制御データ例〕
図37には、(a)、(b)、(c)、(d)および(e)の制御データの一例が示されている。図37の(a)〜(e)の各々に示す制御データは、交互に行われる同期演出(交互の同期演出)についてのものである。
ここにいう交互の同期演出とは、同期演出実行台群を構成する同期演出実行台の各々を設置位置に応じて、同一演出を行う複数の演出単位のいずれか一と対応付け、かかる複数の演出単位の各々の演出時期を互いに異ならしめる演出をいう。交互の同期演出は、方向性を持つ同期演出のような遊技者に動きを感じさせる動的な演出というよりも、そのような動きを感じる程度が少ない乃至感じない静的な演出であるということができる。
図37の(a)〜(d)に示す各制御データは、複数の同期演出実行台が並べられる列において隔台すなわち一台飛ばし(一台おき)の同期演出実行台を演出単位として対応付けた場合の演出態様についてのものである。言い換えると、同期演出実行台は、両隣の同期演出実行台とは異なるタイミングで画像表示部114(図27参照)に所定の画像を出力したりスピーカ156(同図参照)から音響を出力したりする同期演出を行い、かつ、両隣の同期演出実行台同士は同じタイミングで同期演出を行う。
より詳細には、一列横並びの同期演出実行台群において一台飛ばしの同期演出実行台を第1の演出群とし、残りの同期演出実行台を第2の演出群とする場合、図37の(a)〜(d)に示す各制御データは、第1の演出群の同期演出タイミングと第2の演出群の同期演出タイミングとを互いに異ならしめることにより、あたかも連携しているように第1の演出群と第2の演出群とが交互に同期演出を行う演出態様についてのものである。
図37の(a)〜(d)に示す制御データの各々について説明する。同図の(a)に示す制御データは、複数の同期演出実行台が並べられる列の左端の遊技台からの順番が偶数である位置の同期演出実行台(偶数群)は、同期演出モード移行後に同期演出を先行して開始し、また、左端の遊技台からの順番が奇数である位置の同期演出実行台(奇数群)は、偶数群に後行して同期演出を開始する演出態様についてのものである。
このような制御データによれば、同期演出モード移行後に、まず偶数群での画像出力や音響出力が行われ(先行)、偶数群での画像出力や音響出力が停止すると、今度は、奇数群での画像出力や音響出力が行われる(後行)。すなわち、同期演出実行部10のCPU301(図27参照)は、かかる制御データを用いることで、偶数群での所定画像の出力が行われている場合に奇数群での所定画像の出力が行われず、また、奇数群での所定画像の出力が行われている場合に偶数群での所定画像の出力が行われないように、制御する。
これにより、隣り合う同期演出実行台が連携して所定画像を交互に表示しているように遊技者が感じる。
図37の(b)〜(d)に示す各制御データでは、偶数群に分類される同期演出実行台と奇数群に分類される同期演出実行台が同図の(a)に示す場合と異なる。より具体的には、同図の(b)に示す制御データでは、偶数群を、右端の遊技台からの順番が偶数である位置の同期演出実行台が分類されるものとし、また、奇数群を、右端の遊技台からの順番が奇数である位置の同期演出実行台が分類されるものとしている。
同図の(c)に示す制御データでは、偶数群を、基準台からの時計回り(CW)の順番が偶数である位置の同期演出実行台が分類されるものとし、また、奇数群を、基準台からの時計回り(CW)の順番が奇数である位置の同期演出実行台が分類されるものとしている。
同図の(d)に示す制御データでは、偶数群を、基準台からの反時計回り(CCW)の順番が偶数である位置の同期演出実行台が分類されるものとし、また、奇数群を、基準台からの反時計回り(CCW)の順番が奇数である位置の同期演出実行台が分類されるものとしている。
その一方で、図37の(e)に示す制御データでは、同図の(a)〜(d)に示す場合と異なり、複数の同期演出実行台が並べられる列を演出単位として対応付けた場合の演出態様についてのものである。言い換えると、一列に並ぶ同期演出実行台のすべてが同じタイミングで画像表示部114(図27参照)に所定の画像を出力したりスピーカ156(同図参照)から音響を出力したりする同期演出を行い、かつ、通路R(図28参照)を挟んで位置する2つの列は、互いに異なるタイミングで同期演出を行う。
より詳細には、基準台が位置する基準列と通路R(図28参照)を隔てて位置する他の列(基準列でない列)とにそれぞれ同期演出実行台を横並びに配列する場合、図37の(e)に示す制御データは、基準列の列に並ぶ同期演出実行台のすべての同期演出タイミングを第1の時期とし、他の列に並ぶ同期演出実行台のすべての同期演出タイミングを第1の時期とは異なる第2の時期とすることにより、あたかも連携しているように、基準列と他の列とが交互に同期演出を行う演出態様についてのものである。
かかる演出態様では、基準台の列と他の列が同時に同期演出を行うことはなく、列単位による交互の同期演出が行われる。
ここで、図37の(a)、(b)は、一列で完結する演出態様であり、一列配置(図35の(b)参照)および二列配置(図33の(b)または図34の(b)参照)のいずれでも実行可能なものである。その一方で、図37の(c)、(d)、(e)は、二列配置(図33の(b)または図34の(b)参照)でのみ実行可能なものであるといえる。
なお、図37の(a)〜(e)の各々に示す制御データのいずれか一が、同期演出実行部10のROM302(図27参照)に格納される構成が採用される点、および図37の(a)〜(e)の各々に示す制御データをすべて格納させる構成を採用する場合の制御例や禁則処理が考えられる点は、上述した方向性を持つ同期演出(図36参照)の場合と同じである。
〔演出要素の集合による同期演出の制御データ例〕
図38には、(a)、(b)、(c)および(d)の制御データの一例が示されている。図38の(a)〜(d)の各々に示す制御データは、演出要素の集合による同期演出についてのものである。
ここにいう演出要素の集合による同期演出とは、同期演出実行台ごとに設定される互いに異なる演出要素の相互作用により一つの同期演出であることを遊技者に感じさせる演出をいう。
図38の(a)〜(d)に示す各制御データは、方向性を持つ同期演出や交互に行われる同期演出の場合のような同期演出タイミングを制御するのではなく、担当する演出要素を割り振るためのものである。
ここにいう演出要素としては、同期演出に用いられる例えば画像や映像、音響等を細分化したものを挙げることができる。例えば、画像が表示される横長のスクリーンを長さ方向に複数に分割するスクリーン部分である。かかる演出要素の場合には、分割された複数のスクリーン部分の画像の表示を複数の同期演出実行台の各々が分担する演出態様が考えられる。
同期演出実行台の各々が分担するスクリーン部分の割り振りは、複数の同期演出実行台の並び順により決定される。このような分担によって、各遊技台が備える画像表示部114(図27参照)の大きさを超えるスクリーン画像にて同期演出を行うことが可能になる。その場合に表示される演出内容としては、歌手グループによるコンサートのライブ映像を用いる演出や、ルーレット抽選の演出を挙げることができる。
ここにいうルーレット抽選の演出では、例えば同期演出実行台の列単位の台並び情報(図29のステップ2905参照)を用いることが考えられる。すなわち、ルーレット抽選の当選確率を、取得した台数情報から設定する制御例が考えられる。例えば、同期演出実行台が6台であれば、当選確率を1/6に設定する。当選した場合に、潜伏確変の報知ないし示唆や、プレミアム画像の表示、QRコードの表示等の遊技者にとって付加価値のあるものを提供する演出が行われる。
また、演出要素の他の例としては、同期演出の際に出力される歌手グループの楽曲において楽曲を歌う歌手グループの複数の歌手を挙げることができる。かかる演出要素の場合には、同期演出実行台ごとに歌手グループの歌手のいずれか一と対応付け、複数の同期演出実行台から出力される互いに異なる歌手の歌唱によって一つの楽曲とする演出態様が考えられる。すなわち、一つの同期演出実行台からは、対応付けられた一人の歌手が歌唱する歌声(ソロ(独唱)を含む)が音響出力される。
同期演出実行台の各々に対応付けられる歌手の割り振りは、同期演出実行台ごとに手動設定される構成例が考えられるが、自動的に設定される構成例も考えられる。自動設定の構成例では、例えば、歌手グループの歌手に番号を付し、複数の同期演出実行台の並び順により番号順で自動的に割り振られる。このような分担によって、同期演出を迫力ある音響で実行することが可能になる。
演出要素のまた別の例としては、音響出力される音(音の高さ。音の周波数等)を挙げることができる。かかる演出要素の場合には、同期演出実行台ごとに音(ドレミ等)を対応付け、複数の同期演出実行台から出力される互いに異なる音によって音響演出を行うという演出態様が考えられる。すなわち、一つの同期演出実行台からは、一つの音(例えば、ド)だけが音響出力される。
このような音響演出としては、通常は出力されない特定楽曲を出力する場合のほかに、高さの違う複数の音が重なり合って響く音である和音や所謂ハモりを出力する場合も考えられる。
より詳細には、演出要素としての音の高さを、例えば全音のド(C)、レ(D)、ミ(E)、ファ(F)、ソ(G)、ラ(A)、シ(B)の7音に、半音ド♯(C♯)、レ♯(D♯)、ファ♯(F♯)、ソ♯(G♯)、ラ♯(A♯)の5音を入れて全部で12音とし、各音を同期演出実行台の各々に対応付ける。
また、演出要素としての和音を複数設定しておき、各和音を同期演出実行台の各々に対応付ける。ここにいう和音は、最も下の音(根音)と根音の3度上および5度上の音からなる三和音や、さらに根音の7度上の音を含む四和音等をいう。
このような対応付けは、上述した手動設定や自動設定を採用することが考えられる。自動設定の場合には、複数の同期演出実行台の並び順により番号順で自動的に対応付けられる。
付言すると、音響演出として楽曲を出力する場合、必要な音は楽曲ごとに異なることから、必要な音の数と楽曲との間の一対一関係を示す情報を同期演出実行部10のROM302(図27参照)に格納する構成例が考えられる。そして、CPU301(図27参照)は、入力操作により入力された同期演出実行台の数に応じて、同期演出に用いる楽曲を自動的に選択する制御例が考えられる。
なお、複数の同期演出実行台に一つの音が対応付けられることを許容する制御例も考えられる。
このように、同期演出実行部10のCPU301(図27参照)は、並び情報および位置情報を基に、分担するスクリーン部分や、表示画像、歌手グループの歌手、音などの演出要素の割り振りという同期演出の制御内容を決定する。
図38の(a)〜(d)に示す各制御データは、上述した自動設定による場合に用いられるものである。すなわち、図38の(a)を参照すると、一列に並べられる同期演出実行台群における左端の遊技台から右方向に数えた場合にe番目であれば、自身が担当する演出要素は、第e番目の演出要素とする。また、図38の(b)を参照すると、同期演出実行台群における右端の遊技台から左方向に数えた場合にf番目であれば、自身が担当する演出要素は、第f番目の演出要素とする。
また、図38の(c)を参照すると、二列配置の場合に、基準台から時計回り(CW)に数えた場合にg番目であれば、自身が担当する演出要素は、第g番目の演出要素とする。また、図38の(d)を参照すると、基準台から反時計回り(CCW)に数えた場合にh番目であれば、自身が担当する演出要素は、第h番目の演出要素とする。
ここで、図38の(a)、(b)は、一列で完結する演出態様であり、一列配置(図35の(b)参照)および二列配置(図33の(b)または図34の(b)参照)のいずれでも実行可能なものである。その一方で、図38の(c)、(d)は、二列配置(図33の(b)または図34の(b)参照)でのみ実行可能なものであるといえる。
なお、図38の(a)〜(d)の各々に示す制御データのいずれか一が、同期演出実行部10のROM302(図27参照)に格納される構成が採用される点、および図38の(a)〜(d)の各々に示す制御データをすべて格納させる構成を採用する場合の制御例や禁則処理が考えられる点は、上述した方向性を持つ同期演出(図36参照)の場合と同じである。
ここで、特定機種の遊技台同士(同機種間)では、同期演出の制御データや、同期演出に用いられる画像情報および音響情報等の演出データは、互いに同じものが搭載される。すなわち、特定機種の遊技台と特定機種以外の機種の遊技台との間(異機種間)においては、同期演出の制御データや演出データは互いに異なるものが搭載されるのが通常である。
しかしながら、異機種間においても、共通する内容の同期演出が行われるように、互いに同じ同期演出の制御データおよび演出データを搭載することが考えられる。すなわち、特定の遊技機メーカ(特定メーカ)が開発出荷する遊技機であれば、機種を問わず同じような特徴的な同期演出を実行させるようにするという構成例である。
かかる構成例を採用する戦略によって、どの機種であるかを問わず特徴的な同期演出が実行可能な遊技機であるか否かという点に価値が生まれることを期待できる。すなわち、特定メーカの先発機種および後発機種に対して、互いに同じ同期演出の制御データおよび演出データを搭載する場合、ホール店の島設備にて先発機種(先行機種)および後発機種(後行機種、次回機種)を並べて配列することで、異機種間であっても同じような同期演出を行うことに遊技者が興味を持ち、これにより特定メーカの遊技機の商品価値が高まることが期待される。
したがって、特定メーカの遊技機であれば、異機種であってもホール店にとって魅力的なものになり、ホール店にて他の遊技機メーカの遊技機との差別化を図ることが可能になる。
〔同期演出の演出態様の具体例について〕
次に、同期演出の態様について具体的に説明する。なお、同期演出を実行する制御に際し、同期演出実行台の各々は、上述したように、同期演出用入力設定処理(図29〜図32参照)が同期演出実行部10のCPU301(図27参照)により実行される。これにより、テーブルの作成、および作成したテーブル(図33の作成テーブル1、図34の作成テーブル2または図35の作成テーブル3参照)のRTC304のRAM305(図27参照)への格納が行われる。そして、実行する同期演出に対応する制御データ(図36〜図38参照)および演出データがROM302(図27参照)に格納されているので、CPU301は、ROM302の制御データおよび演出データとRAM305のテーブルとを用いて、同期演出の演出態様を実現する。
図39、図40、図41および図42の各々は、同期演出実行部10による同期演出の具体例を説明する図である。なお、図39は、方向性を持つ同期演出(図36の制御データによるもの)についての具体例を示し、図40および図41は、交互の同期演出(図37の制御データによるもの)についての具体例を示し、図42は、演出要素の集合による同期演出(図38の制御データによるもの)についての具体例を示す。
なお、図39〜図42では、特定台数による同期演出の例を示しているが、これはその一例を示すにすぎず、同期演出を実行する台数はこれに限られない。
〔第1の具体例〕
図39の(a)、(b)、(c)に示す演出態様は、島設備Sまたは島設備Tにて互いに隣接して横に並ぶ同期演出実行台101,102の各々の画像表示部114に方向性を持つ同期演出が表示される第1の具体例である。同期演出は、図39の(a)〜(c)の順に移行する。
より具体的には、人型の特定キャラクタが右側から左側へ歩行する画像による同期演出である。すなわち、図39の(a)では、同期演出実行台101が備える画像表示部114の右端には、特定キャラクタの一部分が表示され、また、その右隣の同期演出実行台102が備える画像表示部114の左端には、特定キャラクタの残りの部分が表示されている。同図の(b)では、同期演出実行台101の画像表示部114の中央に特定キャラクタの全体が表示される一方で、同期演出実行台102の画像表示部114には特定キャラクタが表示されていない。そして、同図の(c)では、同期演出実行台101の画像表示部114の左端に特定キャラクタの一部が表示されている。同図の(c)での同期演出実行台101の表示画像は、同図の(a)での同期演出実行台102の表示画像と同じである。
このような図39に示す同期演出は、同期演出モード移行後に同期演出実行台101のCPU301(図27参照)が同期演出を開始するタイミングを、同期演出実行台102のCPU301が同期演出を開始するタイミングよりも所定時間(例えば0.5秒)遅らせる制御を行うことで実現される。
付言すると、画像表示部114が3D画像を表示可能な場合には、通路R(図28または図33参照)を挟んで向かい合う二台の同期演出実行台(不図示)による同様の同期演出が考えられる。すなわち、向かい合う二台の同期演出実行台の一方から他方に特定キャラクタが飛び移るような同期演出の一例である。
〔第2の具体例〕
図40の(a)、(b)に示す演出態様は、列状に横並びする同期演出実行台101〜104の各々の画像表示部114に交互の同期演出が表示される第2の具体例である。より具体的には、「ワッショイ!」という画像が隔台(一台飛ばし)で交互に表示される。すなわち、図40の(a)では、互いに隣り合わない同期演出実行台101および同期演出実行台103の各々の画像表示部114に「ワッショイ!」という画像が表示される。その一方で、同期演出実行台103の両隣である同期演出実行台102および同期演出実行台104の各々の画像表示部114には「ワッショイ!」という画像が表示されていない。
また、図40の(b)では、図40の(a)とは逆の場合である。すなわち、同期演出実行台102および同期演出実行台104の各々の画像表示部114に「ワッショイ!」という画像が表示され、同期演出実行台101および同期演出実行台103の各々の画像表示部114には「ワッショイ!」という画像が表示されていない。
このような図40に示す同期演出は、同期演出モード移行後に同期演出実行台102,104の各CPU301(図27参照)が同期演出を開始するタイミングを、同期演出実行台101,103の各CPU301が同期演出を開始するタイミングよりも所定時間(例えば0.5秒)遅らせる制御を行うことで実現される。
そして、このような図40の(a)および(b)の同期演出が繰り返し行われることで、同期演出実行台101〜104が一体になって行われる演出が実現される。
なお、このようなタイミングを遅らせる時間である所定時間(遅延時間)にバリエーションを持たせる変形例も考えられる。例えば、同期演出モードに移行する条件に応じて遅延時間を変える制御例である。より具体的には、予め定められた特定の時刻の到来により同期演出モードに移行した場合の遅延時間を、通常の遅延時間(例えば0.5秒)よりも短め(例えば0.3秒)にしたり長め(例えば0.8秒)にしたりするものである。
また、同期演出実行台101〜104の各々の画像表示部114に表示される「ワッショイ!」という画像は同一のものであるが、互いに異なる画像を表示する変形例が考えられる。かかる変形例についてさらに説明すると、同期演出実行台101〜104のうち確変潜伏状態にある遊技台では、確変潜伏状態にない遊技台とは別の演出、例えば「ワッショイ!」という画像の特別バーション(通常では表示されない画像)を表示するという演出例を採用することもできる。
〔第3の具体例〕
図41の(a)、(b)に示す演出態様は、島設備Sの列Aに複数の同期演出実行台が配列される同期演出実行台群(同図の左側に図示)と島設備Tの列Bに複数の同期演出実行台が配列される同期演出実行台群(同図の右側に図示)とによる交互の同期演出を実行する第3の具体例である。より具体的には、「ワッショイ!」という画像が列単位で交互に表示される。図41の(a)では、列Aの同期演出実行台の各々の画像表示部114に「ワッショイ!」という画像が表示され、列Bの同期演出実行台の各々の画像表示部114には「ワッショイ!」という画像が表示されていない。
また、図41の(b)では、図41の(a)の場合とは逆で、列Aでは画像表示部114に「ワッショイ!」という画像が表示されておらず、列Bでは画像表示部114には「ワッショイ!」という画像が表示されている。
なお、図41に示す場合には、列Aおよび列Bの端部に位置する遊技台である角台(カド台)が同期演出実行台である。
このように、図41に示す演出態様は、図40の場合と同じく交互の同期演出であるが、列単位である点で、隔台単位である図40の場合と異なる。すなわち、二列配置(並列配置)の場合に一列が連動して所定の画像を表示する同期演出が島通路跨ぎで交互に実行される。
さらに説明すると、図41に示す同期演出は、同期演出モード移行後において、列Bに並べられる同期演出実行台の各CPU301(図27参照)が同期演出を開始するタイミングを、列Aに並べられる同期演出実行台の各CPU301が同期演出を開始するタイミングよりも所定時間(例えば0.5秒)遅らせる制御を行うことで実現される。
そして、このような図41の(a)および(b)の同期演出が繰り返し行われることで、通路Rを挟む列Aおよび列Bの各同期演出実行台が一体になって行われる演出が実現される。
なお、図40に示す同期演出の説明で言及した変形例を、図41に示す同期演出に適用することも考えられる。
〔第4の具体例〕
図42に示す演出態様は、横並びに連続して配列される同期演出実行台101〜105の各々によって演出要素の集合による同期演出が実行される第4の具体例である。より具体的には、所定の曲が同期演出実行台101〜105のスピーカ156(図27参照)から音響出力される音響の同期演出であり、同期演出実行台101〜105に対して互いに異なる音が割り振られている。
すなわち、図42に示す具体例では、同期演出実行台101に「ド」が割り振られ、同期演出実行台102は「レ」が割り振られ、同期演出実行台103には「ミ」が割り振られている。また、同期演出実行台104,105にはそれぞれ、「ファ」、「ソ」が割り振られている。
なお、図42では、説明の便宜のために、同期演出実行台101〜105の画像表示部114に、割り振り音の高さの画像と五線譜に四分音符で表された画像とが表示されている。
そして、このようにして同期演出実行台101〜105に割り振られた「ド〜ソ」の5音だけで演奏可能な曲(例えば、ベートーベンの「喜びの歌」等)を演奏することが可能になる。なお、そのような演奏曲の音楽データは、ROM302ないしROM312(図3参照)に格納されている。
さらに説明すると、図42に示す同期演出実行台101〜105の各々は、同期演出モード移行後の演奏曲の開始タイミングに合わせて演奏曲の音響出力を行う。すなわち、同期演出実行台101〜105の各々は、演奏曲の音楽データに含まれる割り振り音に対応するタイミングにて割り振り音を出力することで、同期演出実行台101〜105の全体で一つの演奏曲が完成する。
なお、このような音響の同期演出に伴って、同期演出実行台101〜105の各々の画像表示部114(図27参照)に所定の画像を表示する変形例が考えられる。
また、このような音響の同期演出と共に、上述した画像による同期演出(例えば図39〜図41参照)を実行するという変形例も考えられる。
以上説明したように、本実施の形態では、同期演出の実行に必要な情報を通信ではなく入力により取得し、かつ、かかる情報として、島設備S,Tでの複数の同期演出実行台の並びを示す並び情報と複数の同期演出実行台の列並びにおける自身の位置を特定する情報である自身の位置情報とを取得することから、同期演出についての制御の複雑化を防止することが可能になる。
ここで、パチンコ遊技機100(図1参照)は、遊技機の一例であり、自身の一例である。
RTC304(図3または図27参照)は、提供手段の一例であり、演出制御部300のCPU301(図3または図27参照)は、演出制御手段の一例であり、決定手段の一例である。
演出ボタン161、演出キー162およびCPU301(図3または図27参照)は、入力操作手段の一例である。島設備S,T(図28参照)は、島設備の一例である。
ステップ2901〜2905、2907で取得する情報(図29参照)は、並び情報の一例であり、ステップ2906で取得する情報(図29参照)は、位置情報の一例である。同期演出は、特定演出の一例である。
100…パチンコ遊技機(遊技機、自身)
161…演出ボタン(入力操作手段の一部)
162…演出キー(入力操作手段の一部)
301…CPU(演出制御手段、入力操作手段の一部、決定手段)
304…RTC(提供手段)
S,T…島設備(島設備)

Claims (1)

  1. 遊技の制御に応じて演出の制御を行う遊技機であって、
    時間情報を提供する提供手段と、
    前記提供手段により提供される時間情報を基に実行が許可されるか否かが判断される特定演出を制御する演出制御手段と、
    島設備での遊技機の並びを示す並び情報および自身が並べられる島設備における自身の位置を示す位置情報の入力を入力操作により行うための入力操作手段と、
    前記入力操作手段の並び情報および位置情報を基に前記演出制御手段による前記特定演出の制御内容を決定する決定手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
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