JP2014202406A - 加熱調理器 - Google Patents

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國本 啓次郎
Keijiro Kunimoto
啓次郎 國本
大介 細川
Daisuke Hosokawa
大介 細川
吉野 浩二
Koji Yoshino
浩二 吉野
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Abstract

【課題】空間部内の流れを規制することで外箱温度の上昇を抑えかつ、加熱室内の昇温効率の良い加熱調理器を提供する。【解決手段】被加熱物を収納する加熱室3と、加熱室に収納された被加熱物を加熱する加熱手段と、加熱室の外周に空間部6、20を形成して加熱室を覆う外箱2と、外箱の壁面に設けた吸気口および排気口と、吸気口から外部空気を吸引して空間部を経て排気口より排気するファンとを備え、加熱室3外周の空間部内の空気流れを外箱2の内面側に偏るように、外箱2の内面側に突出したガイド24を備えた構成としたので、外箱2の内面近傍の風速が上がり、逆に加熱室3側の風速は低下する。したがって、加熱室3からの放熱は抑えられ、外箱2の冷却は充分に行うことができる。【選択図】図6

Description

本発明は、ヒータを組込んだ電子レンジに代表される加熱調理器に関するものである。
従来のヒータを組込んだ電子レンジのヒータには、赤外線ヒータ等の熱放射の指向性の強いヒータを使い、輻射熱で食品を焦がす方式と、シーズヒータに循環風を当てて加熱室内全体の雰囲気温度を高める方式の二つの方法があり、前者の方式は輻射熱で食品を加熱するので食品の表面を早く焦がすことに向いている。一方、シーズヒータを用いる方式では加熱室内の雰囲気温度を高め、食品全体の温度が上昇するために食品全体に均一な焦げ目をつけることができる。こうした赤外線ヒータでの加熱は、特に加熱室内壁面温度が上昇するため、上昇部位の外箱温度が上昇してしまう。また、シーズヒータ方式では加熱室全体の温度が上昇するため、外箱温度も全体的に上昇する。
こうした外箱温度の上昇を防止するため、図14の従来の加熱調理器の断面図に示すように、ヒータ100を備えた加熱室101と外箱102の間に断熱材103、遮熱板104、空間部105を層状に配置して、この空間部105にファン106からの空気を流すことにより、外箱102の温度の上昇を抑えていた(例えば、特許文献1参照)。
また、図15の従来の加熱調理器の断面図に示すように、ヒータ110を備えた加熱室111の一側面の空間部112に備えたファン113により上方に空気を流し、上面の空間部114から反対側面の空間部115へと順次空気を流すことで、空間部112、114,115への流れを均一にしてムラの少ない冷却を実現するとした提案もある(例えば、特許文献2参照)。
特開昭52−121837号公報 特許第2942195号公報
しかしながら、前記従来の構成では、加熱室内が200℃を超える高温が長時間続くと、断熱材を介して遮熱板の温度が上がり、この遮熱板からの輻射熱と対流による伝熱が外箱温度を上昇させしまう。充分な冷却をするためには空間部に充分な空気を流す必要があるが、単に空間部に空気を流すと、外箱の冷却をすると同時に遮熱板の表面も冷却されるため、断熱材を介して加熱室も冷却されてしまう。断熱材を厚くできれば問題はないが、実際の製品では全体サイズの観点から加熱室と外箱の間の壁厚を大きくできない点や、コストの観点から、断熱材は厚くすることができないので、加熱室の昇温効率を下げる結果となっていた。
また、空間部の風路断面積が大きいと風路内の風速が下がるので、外箱内面と空気との対流熱伝達率が低下して、外箱の冷却性能が低下してしまう。したがって、必要以上の風量で冷却することになり、より加熱室の昇温効率を低下させるばかりでなく、送風ファンが大型化してしまうなどの課題があった。
本発明は、前記課題を解決するものであり、空間部内の空気流れを規制することで外箱温度の上昇を抑え、かつ、加熱室内の昇温効率の良い加熱調理器を提供することを目的と
する。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に収納された被加熱物を加熱する加熱手段と、前記加熱室の外周に空間部を形成して前記加熱室を覆う外箱と、前記外箱の壁面に設けた吸気口および排気口と、前記吸気口から外部空気を吸引して前記空間部を経て前記排気口より排気するファンとを備え、前記空間部内の空気流れを前記外箱内面側に偏るように前記外箱内面側に突出したガイドを備えた構成としている。
上記構成により、空間部に流れる空気は外箱内面に沿って流れるようになり、外箱内面近傍の風速が上がり、逆に加熱室側の風速は低下する。したがって、外箱内面と空気との熱伝達率は高くなり、加熱室側の熱伝達率は低くなるので、加熱室からの放熱は抑えられ、外箱の冷却は充分に行うことができる。
本発明の加熱調理器は、ガイドにより空気を外箱内面側に偏るようにしたので、外箱温度の上昇を抑えかつ、加熱室内の昇温効率の良い加熱調理器を提供することができる。
本発明の実施の形態1における加熱調理器の斜視図 の正面断面図 本発明の実施の形態1における加熱調理器の側面断面図 本発明の実施の形態1における加熱調理器の底側からの斜視図 本発明の実施の形態1における加熱調理器の外箱を透過させた斜視図 本発明の実施の形態1における加熱調理器を示す図2のガイド部のA部拡大図 本発明の実施の形態1における加熱調理器のガイド端部の隙間に応じた空間部の風速分布図 本発明の実施の形態1における加熱調理器のガイド端部の隙間と空間部の風速との関係図 本発明の実施の形態2における加熱調理器のガイド部周辺の部分断面図 本発明の実施の形態2における加熱調理器のガイドを複数個取り付けた状態の部分断面図 本発明の実施の形態3における加熱調理器のガイド部周辺の部分断面図 本発明の実施の形態3における加熱調理器のガイド単体を示す斜視図 本発明の実施の形態4における加熱調理器のガイド部周辺の部分断面図 従来の加熱調理器の断面図 従来の加熱調理器の断面図
第1の発明の加熱調理器は、被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に収納された被加熱物を加熱する加熱手段と、前記加熱室の外周に空間部を形成して前記加熱室を覆う外箱と、前記外箱の壁面に設けた吸気口および排気口と、前記吸気口から外部空気を吸引して前記空間部を経て前記排気口より排気するファンとを備え、前記空間部内の空気流れを前記外箱内面側に偏るように前記外箱内面側に突出したガイドを備えた構成としている。
上記構成により、空間部に流れる空気は、ガイドによって外箱内面側に偏り外箱内面に沿って流れる。そのため、外箱内面近傍の風速が上がり、逆に加熱室側の風速は低下する風速分布となるので、外箱内面と空気との熱伝達率は高くなり、加熱室側の熱伝達率は低
くなる。その結果、加熱室からの放熱は抑えられ、外箱の冷却は促進されるので、外箱の温度上昇を抑えかつ、加熱室の放熱ロスを抑えることができる。
第2の発明の加熱調理器は、特に、第1の発明の前記ガイドを、前記空間部の空気流れの少なくとも入口近傍に前記加熱室側から前記外箱方向へ突出する突出片で形成され、前記外箱内面と前記突出片の端部とで形成される隙間に空気流れを通過させる構成としている。
上記構成により、空間部を流れる空気は、突出片の上流部で突出片に沿って、この突出片の先端部方向すなわち外箱内面方向へと流れる。そして空気流れは、外箱内面と突出片の端部とで形成される隙間を通過する際に、外箱内面に押し付けられるよう絞られて、外箱内面に沿って流れる。このように空間部流れを外箱内面に沿わせて流すことができるので、加熱室からの放熱は抑えられ、外箱の冷却は促進されるので、外箱の温度上昇を抑えかつ、加熱室の放熱ロスを抑えることができる。
第3の発明の加熱調理器は、特に、第2の発明の前記外箱内面と前記突出片の端部とで形成される隙間を1mm〜10mmとしたものである。
前記隙間は、通過風量が一定であれば狭い方が、通過流速が大きくなり、外箱内面と空気との熱伝達率は高くなるため、外箱の冷却性能が上がる。しかし、隙間の風路抵抗が増大するため、結果的に通過風量が下がり、冷却性能が上がらなくなる。逆に、前記隙間が広くなると通過流速が小さくなり、突出片に沿って外箱内面方向への流れが弱く、かつ、割合が少なくなるので、隙間を通過する流れの外箱内面側への偏りが小さくなってしまい、外箱の冷却効果が少なくなってしまう。
上記のように、外箱内面と突出片の端部とで形成される隙間は最適値が存在し、一般家庭用におけるサイズの加熱室およびファンにおいては、前記隙間が1mm未満では風路抵抗が大きくなりすぎて、10mmを越える値では隙間を通過する流れの外箱内面側への偏りが小さくなって効果が期待できなくなるので、望ましくは前記隙間を2mm〜7mmにすることによって、さらに効果を高めることができる。
第4の発明の加熱調理器は、特に、第2または第3の発明の前記空間部の前記加熱室側に断熱層を形成する遮熱板を備え、前記突出片の端部と前記外箱内面との隙間を、前記遮熱板と前記外箱内面との隙間よりも小さくしたものである。
上記の突出片の端部と外箱内面との隙間を隙間Aとし、遮熱板と外箱内面との隙間を隙間Bとすると、隙間Aを通過する空気は、外箱内面方向に偏りながら外箱内面に沿って流れる。一方隙間Aより下流の遮熱板側の流れは、外箱内面側に比べ流速が小さくなっている。特に、隙間Bと隙間Aとの差により形成される段差が、外箱内面への流れの偏重を促進し、遮熱板表面に沿う流れをより抑える役割を成している。このように前記段差によって遮熱板近傍の空気流れが抑えられるので、遮熱板の冷却が抑制され、加熱室の昇温効率を向上することができる。
第5の発明の加熱調理器は、特に、前記第2から4のいずれか1つの発明の突出片を、空気流れの少なくとも入口近傍で前記空気の流れと直交する方向に複数個配置して構成している。
外箱の冷却効果を上げるために、突出片の端部と外箱内面との隙間を小さくすると、外箱が変形などによって、前記隙間の変化割合が大きくなるので、外箱の変形などが無視できなくなる。また、突出片の端部と外箱内面との隙間を大きくすると、外箱の冷却効果が
低下するだけでなく、空気流れの上流側の風速分布の影響を受けて、空気の流れと直交する方向の流れ分布が発生しやすくなる。そのため外箱の冷却効果にムラが発生しやすくなる。
そこで本発明では、突出片を空気の流れと直交する方向全体に一様に設けるのではなく、複数個配置し、空気流れを分割することにより、突出片の端部と外箱内面との隙間を大きくしても、突出片の端部と外箱内面との隙間を通過する空気の流速を大きくすることができるので、外箱の変形などの外乱に対して影響が少なく、かつ外箱内面側への空気流れの偏りを大きくすることができる。また、空気流れの上流側の風速分布の影響を受けにくくなり、空気流れと直交する方向の風量分布を改善することができる。
第6の発明の加熱調理器は、特に、前記第2から5のいずれか1つの発明の突出片の端部を、空間部の空気流れ方向に沿って傾斜させる構成とした。
上記構成により、突出片に沿って流れる空気が、この突出片の先端部から外箱内面に沿う方向へと流れ方向が変わる際の、角度変化が小さくなるので、空気摩擦が小さくなり、風路抵抗を小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の斜視図、図2は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の正面断面図、図3は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の側面断面図、図4は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の底側からの斜視図、図5は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の外箱を透過させた斜視図、図6は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器を示す図2のガイド部のA部拡大図、図7は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器のガイド端部の隙間に応じた空間部の風速分布図、図8は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器のガイド端部の隙間と空間部の風速との関係図である。以降、図1〜図8を適宜参照しつつ説明する。
図1に示すように、代表的な加熱調理器である電子レンジ1は、前面開放の箱形の外箱2の内部に加熱室3が形成されている。外箱2の前面には加熱室3に代表的な被加熱物である食品(図示せず)を収納可能にするために食品取出口4を開閉する開閉扉5が開閉自在に取付けられている。
図2に示すように、加熱室3の外周には外箱2との間に空間部6、14、20が形成されており、加熱室3下側の空間部6には、加熱手段の一つである高周波発生部7等の加熱制御用の電子部品が収容されている。
食品の加熱手段の一つである高周波発生部7は、マグネトロン8と、導波管9と、回転アンテナ10等が設けられており、マグネトロン8より発生した高周波は、導波管9内を伝送されて加熱室3内に放射される。
回転駆動される電波撹拌用の回転アンテナ10は、加熱室3に放射される高周波を加熱室3全体に拡散させることによって、高周波の定在波が固定されるのを防いで、食品の加熱ムラを抑えるように作用する。
マグネトロン8近傍には主に高周波加熱時のマグネトロン8を冷却するためのファン1
1(図3参照)が配置されており、ファン11は、外箱2の底板12に開けられた吸気口13(図4参照)から外部空気を吸引し、マグネトロン8に冷却風を送っている。
加熱室3上部の空間部14には、食品の加熱手段の一つである上部加熱手段15が配置されている。上部加熱手段15は、上部加熱ヒータ16、反射板17、断熱材A18、遮熱板A19が積層状に設けられていて、外箱2と遮熱板A19との間には隙間を形成して配置している。
上部加熱ヒータ16は、円筒状のハロゲンヒータ、石英管ヒータなどの輻射型のヒータであり、加熱することにより加熱室3内の食品を輻射熱によって表面を焦がす等の加熱処理を行う。
加熱室3の側部の空間部20には、加熱室3側に断熱層21を形成する遮熱板B22を配置し、断熱層21には断熱材B23を挿入している。また、遮熱板B22と外箱2との間には隙間を形成して配置し、空間部20の下部には、この空間部20内の空気流れを外箱2内面側に偏るように外箱2内面側に突出した突出片で構成したガイド24を備えている。
加熱室3の奥面25の裏側の空間部26(図3参照)には、食品の加熱手段の一つである奥部加熱手段28が配置されている。空間部26は、加熱室3の奥面25と外箱2の裏板27との空間より形成され、奥部加熱手段28は、空間部26の奥面25側に配置している。
奥部加熱手段28は、円状のシーズヒータ29はヒータケース30と奥面25とに挟まれた密閉空間に配置され、このシーズヒータ29の中央には循環ファン31が設けられ、ヒータケース30の裏側に、断熱材C32と遮熱板C33が積層状に配置されている。
そして、奥面25には循環吸気口34と循環排気口35とが穿設され、循環ファン31が回転駆動されることで、加熱室3の空気は循環吸気口34から吸引され、シーズヒータ29によって加熱されて循環排気口35から再び加熱室3へ戻され熱風循環が形成されるように構成している。
これにより、加熱室3内を均一に高温加熱できるようになっている。
次に、加熱手段による加熱運転中の外箱2の冷却構成について説明する。
ファン11は、外部空気を吸気口13(図4参照)から吸引してマグネトロン8(図2参照)に吹出した後、加熱室3下側の空間部6全体に広がる。そして、その一部は奥下開口部36(図2、図3参照)を通って、加熱室3の奥面25の裏側の空間部26に流れ、排気口37より排出される(図3矢印参照)。この流れによって、特に奥部加熱手段28運転時に加熱される裏板27の昇温を抑えることができる。
ファン11からの残りの空気流れは、図5の矢印に示すように、加熱室3下側の空間部6から加熱室3の左右側部の遮蔽板B22と外箱2との隙間を通過し、加熱室3上部の、遮熱板A19と外箱2との隙間を通り、奥上開口部45から排気口37に至って排気される。
この流れによって、加熱手段運転による外箱2の温度上昇を抑えることができる。
なお、加熱室3から外箱2に至る放熱は、空気の対流による熱伝達や、断熱材A18、
断熱材B23、断熱材C32などを通過する熱伝導に加えて、輻射熱伝達の要素が大きく関与し、この輻射による伝熱を抑えるためには、遮熱板A19、遮熱板B22、遮熱板C33の放射率の低いものを用いるのが望ましい。できれば外箱2内面の放射率も低いものであれば更に輻射伝熱が抑えられ、外箱2温度も抑えられる。
図5における空気流れの、加熱室3下側の空間部6から加熱室3の左右側部の遮熱板B22と外箱2との隙間に入る際に図6に示すように、空気流れがガイド24により絞られて、外箱2内面側に押付けられるように偏って流れる。この偏りによって、空間部20内の空気流れは外箱2内面近傍の風速は大きく、遮熱板B22表面近傍の風速は小さくなる。そのため、外箱2内面と空気との熱伝達率が大きくなり冷却作用が向上する。
一方、遮熱板B22と空気との熱伝達率は小さくなって冷却は抑制される。遮熱板B22が冷却されにくくなれば、断熱材B23を介して加熱室3の側板38の冷却も抑制され、加熱手段運転時の加熱時間の短縮や、放熱ロスの削減につながる。
特に、側板38から外箱2までの幅を小さくして加熱調理器本体を小型化しようとした場合に、断熱材B23の厚さを大きくできないため、加熱室3からの放熱の問題が大きくなる。
また、遮熱板B22と外箱2との隙間も大きくできないので、この隙間を通過する空気が遮熱板B22表面に沿って速く流れ、加熱室3からの放熱は更に大きくなる。
また、加熱室3下側の空間部6から加熱室3の左右側部の空間部20の入口部は、流れる空気が加熱室3からの熱をあまり受けていないため、温度レベルが低く、この空気が遮熱板B22に沿って速く流れると、この部位の加熱室3内面温度が集中的に低下し、放熱ロスが大きくなるだけでなく、加熱室3内の温度ムラが大きくなって、調理の出来栄えにも影響する可能性があった。ガイド24は、空間部20への空気流れの偏向により、上記のような加熱室3からの放熱を抑制することができる。
ガイド24は、金属板により構成し、加熱室3の底板39端部の空間部20の空気流れ入口部に外箱2内面側に突出した状態で、溶接等により固定している。ガイド24の突出した端部は、空間部20の空気流れ方向に沿って傾斜させて、空気流れの抵抗を軽減するとともに、流れ方向を外箱2内面に偏向しやすくしている。
また、図6に示すように、ガイド24の端部と外箱2内面との隙間Aは、遮熱板B22と外箱2内面との隙間Bよりも小さくなるように配置している。これにより、隙間Aを通過する空気は、外箱2内面方向に偏りながら外箱2内面に沿って流れる。
一方、隙間Aより下流の遮熱板B22側の流れは、ガイド24により流れが遮られるので外箱2内面側に比べ流速が小さくなっている。特に、隙間Bと隙間Aとの差により形成される段差Lが、外箱2内面への流れの偏重を促進し、流れの主流から隔たる距離を取れるので遮熱板B22表面に沿う流れをより抑える役割を成している。このように段差Lによって遮熱板B22近傍の空気流れが抑えられるので、遮熱板B22の冷却が抑制され、加熱室3の昇温効率を向上することができる。
図7は、一般家庭用加熱調理器における加熱室3およびファン11を用いた条件での隙間Aの寸法を段階的に変えたときの空間部20の風速分布を示している。図7のように隙間Aが最大での風速分布40は外箱2と遮熱板B22の風速はほぼ同等の値となっている。
これはガイド24に沿って外箱2内面方向への流れが弱くかつ、割合が少なくなるので、隙間を通過する流れの外箱2内面側への偏りが小さくなってしまうためと考えられる。
一方、隙間Aを狭くした風速分布41は、外箱2内面側に風速を上げて偏っていることがわかる。
図8は、上記の隙間A寸法と空間部20の風速の関係を示し、外箱2内面近傍の風速特性42と、遮熱板B22近傍の風速特性43を示している。図8に示すように、隙間A寸法が狭い方が外箱2内面近傍の風速特性42の通過流速が大きくなり、外箱2内面と空気との熱伝達率は高くなるため、外箱2の冷却性能が上がる。
しかし隙間A寸法が狭すぎると、隙間の風路抵抗が増大するため、結果的に通過風量が下がり、風速も落ちて冷却性能が上がらなくなる。
逆に隙間A寸法が広くなると外箱2内面近傍の風速特性42は小さくなり、遮熱板B22近傍の風速特性43が大きくなるので、外箱2の冷却効果が少なくなりかつ、遮蔽板B22からの熱ロスが大きくなってしまう。
上記のように、隙間A寸法には最適値が存在し、隙間Aが1mm未満では風路抵抗が大きくなりすぎて、10mmを越える値では隙間Aを通過する流れの外箱2内面側への偏りが小さくなって効果が期待できなくなるので、隙間Aは1mmから10mmで設定するのが望ましい。更に望ましくは隙間Aが2mm〜7mmがより効果が期待できる。
以上のように本実施の形態では、ガイド24を加熱室3左右側部の空間部20入口に設けたので、空間部20に流れ込む空気は、外箱2内面側に偏った流れとなり、外箱2内面近傍の風速が上がり、逆に遮熱板B22近傍の風速は低下する風速分布となるので、外箱2内面と空気との熱伝達率は高くなり、遮熱板B22と空気との熱伝達率は低くなる。
その結果、加熱室3からの放熱は抑えられ、外箱2の冷却は促進されるので、外箱2の温度上昇を抑えかつ、加熱室3の放熱ロスを抑えることができる。
なお、本実施の形態では加熱室左右側部に対してガイドを設けたが、加熱室上面部の空間部や加熱室の奥の空間部に設けても同様の効果が得られる。
また、本実施の形態ではファン、マグネトロンの配置を加熱室底側の空間部としたが、この位置に限定するものではなく、加熱室奥の空間部や加熱室側部の空間部に配置してもよい。
また、本実施の形態ではガイドを金属板により構成し、端部を空気流れ方向に沿って傾斜させたが、ガイドの材質は、空気流れを偏向できるものであれば、何でもよく、樹脂や木でもよい。また、端部の傾斜がなくても効果が得られる。
また、本実施の形態では加熱手段として、高周波発生部7、上部加熱手段15、奥部加熱手段28の3種類の加熱手段を備える構成としたが、更に食品の加熱手段の一つとして加熱室3に蒸気を供給する蒸気発生手段を更に加えてもよい。これら加熱手段はそれぞれ単体で構成してもよく、2種類の組合せでもよく、3種類の組合せでもよい。
また、本実施の形態では断熱層21に断熱材B23を挿入して構成したが、断熱材B23を入れずに空間としてもよい。この場合、断熱性能は低下するが、コスト的に有利になる。
また、本実施の形態では上部加熱手段15に円筒状の輻射ヒータを用いたが、マイカヒータなどを内装した平面型輻射ヒータを用いてもよい。
(実施の形態2)
次に、本実施の形態2における加熱調理器のガイド部周辺の構成について図面を用いて詳細に説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態における加熱調理器のガイド部周辺の部分断面図、図10は、本発明の第2の実施の形態における加熱調理器のガイドを複数個取り付けた状態の部分断面図である。
なお、本実施の形態において、前述の実施の形態1と同様の構成や機能については、同じ符号を使い、発明のポイントでない点は説明を省略する。また、本実施の形態における、加熱調理器全体の構成は、図1〜図5に示した電子レンジ1の構成と同様である。
図9に示すように、本実施の形態のガイド50は、外箱2内面と遮熱板B22との隙間の入口51近傍に配置され、前記隙間の空気流れに直交する方向の略全長に亘って位置している。
ガイド50は、樹脂により成り、空気流れを外箱2内面側に変更させる傾斜部52と、遮熱板B22に沿って配置され傾斜部52を支持する支持部53より構成し、支持部53に構成したツメ部54により遮熱板B22に固定されている。
以上の構成により、外箱2内面と遮熱板B22との隙間に流入する空気流れは、ガイド50の傾斜部52により外箱2内面側に絞られながら偏向し、ガイド50の下流側で外箱2の内面に沿って流れる。
したがって、外箱2内面近傍の風速が上がり、逆に遮熱板B22近傍の風速は低下する風速分布となるので、外箱2内面と空気との熱伝達率は高くなり、遮熱板B22と空気との熱伝達率は低くなる。
その結果、加熱室3からの放熱は抑えられ、外箱2の冷却は促進されるので、外箱2の温度上昇を抑えかつ、加熱室3の放熱ロスを抑えることができる。
また、ガイド50はツメ部54により遮熱板B22に簡単に取り付けることができるので、取り付け位置を自由に設定でき、製品の組み立て時も作業が簡単となる。
さらに、ガイド50を樹脂により構成したので、金属に比べ格段に熱伝導率が低く、空気がガイド50表面を流れても、ガイド50からの放熱を防止することができる。
このガイド50は、取付位置が自由に設定できるので図10に示すように、複数個空気流れに直列に所定間隔を有して配置することもできる。ガイド50により空気流れを外箱2内面方向に偏向してガイド50の下流の流れを外箱2内面に沿わせることはできるが、ガイド50から離れると外箱2内面への流れの偏りが徐々に弱まってくる。
そこで、図10に示すように複数個直列に配置することにより、ガイド50を流れが通過するたびに、外箱2内面への偏りが強まり、外箱2全面にわたり外箱2の冷却は促進しかつ、加熱室3の放熱ロスを抑えることができる。
(実施の形態3)
次に、本実施の形態3における加熱調理器のガイド部周辺の構成について図面を用いて
詳細に説明する。図11は、本発明の第3の実施の形態における加熱調理器のガイド部周辺の部分断面図、図12は、本発明の第3の実施の形態における加熱調理器のガイド単体を示す斜視図である。
なお、本実施の形態において、前述の実施の形態1と同様の構成や機能については、同じ符号を使い、発明のポイントでない点は説明を省略する。また、本実施の形態における、加熱調理器全体の構成は、図1〜図5に示した電子レンジ1の構成と同様である。
図11、図12に示すように、本実施の形態のガイド60は、L字型シャフト状とし、このL字部61の一端に複数個所等間隔に切欠部62を配置して構成している。そして、このL字部61を外箱2内面と接して、外箱2内面と遮熱板B22との隙間の入口部に、平坦部63を加熱室3の底板39面に固定して配置している。
以上の構成により、外箱2内面と遮熱板B22との隙間に流入する空気流れは、ガイド60の複数の切欠部62により外箱2内面側に絞られながら偏向し、ガイド50の下流側で外箱2の内面に沿って流れる。
したがって、加熱室3からの放熱は抑えられ、外箱2の冷却は促進されるので、外箱2の温度上昇を抑えかつ、加熱室3の放熱ロスを抑えることができる。
また、L字部61が外箱2内面に接しているので、外箱2が加熱室3側に変形しても切欠部62の空気通過面積が変わることがないので、外箱2の冷却性能が低下することがない。
さらに、空気流れを分割することにより、切欠部62と外箱2内面との隙間を大きくしても、切欠部62を通過する空気の流速を大きくすることができるので、外箱2の変形などの外乱に対して影響が少なく、かつ空気流れの上流側の風速分布の影響を受けにくくなり、空気流れと直交する方向の風量分布を改善することができる。
なお、本実施の形態では複数の切欠部62を等間隔に構成したが、実際の分布に合わせて間隔を調整してもよい。また、積極的に冷却したい箇所に間隔を狭くしたり、切欠部62の面積を大きくするなどの構成としてもよい。
また、本実施の形態ではL字型シャフト状の形状とし、L字部61を外箱2内面に接するようにしたが、平板に切欠部を形成して、切欠部側の一端を外箱2内面に接するようにしてもよい。
また、本実施の形態ではL字部61を外箱2内面に接するように配置したが、L字部61と外箱2内面とに隙間を形成して、空気流れの一部をこの隙間に流れるようにしてもよい。この構成により、L字部61下流にも流れが発生するので、外箱2の冷却のムラが少なくなる。
また、本実施の形態では切欠部62を形成して空気を流したが、複数の開口を設け、この開口に空気を通過させてもよい。
(実施の形態4)
次に、本実施の形態4における加熱調理器のガイド部周辺の構成について図面を用いて詳細に説明する。図13は、本発明の第4の実施の形態における加熱調理器のガイド部周辺の部分断面図である。なお、本実施の形態において、前述の実施の形態1と同様の構成や機能については、同じ符号を使い、発明のポイントでない点は説明を省略する。また、
本実施の形態における、加熱調理器全体の構成は、図1〜図5に示した電子レンジ1の構成と同様である。
図13に示すように、本実施の形態のガイド70は、加熱室3の底板39の端部を延長して構成している。この構成によれば、部品点数が少なくなりコスト削減が可能となる。
また、別部品を接合する場合に比べ、別部品の接合誤差がなくなる分、ガイド70端部と外箱2内面との隙間の寸法精度が良くなる。
なお、本実施の形態ではガイド70である底板39の端部を平坦な板状としているが、空気流れ方向に沿って傾斜させてもよい。
また、本実施の形態ではガイド70である底板39の端部を一様な形状としているが、この底板39の端部を外箱2内面近傍まで延長して、この端部に複数の切欠部や開口部を形成して、これら切欠部や開口部に空気流れを通過させて、外箱2内面に偏るように空気流れを形成させてもよい。
また、本実施の形態ではガイド70を、底板39の端部を延長して構成したが、加熱室3の側板38の端部を延長して構成してもよいし、底板39と側板38両者を延長して構成してもよい。
また、本実施の形態ではガイド70を、底板39の端部を延長して構成したが、遮熱板B22の端部を折り返して外箱2内面方向に延長して構成したり、遮熱板B22の一部を外箱2内面方向に切起こして構成してもよい。
以上のように、本発明の加熱調理器は、加熱室の周囲に空間を介して外箱を有した加熱装置の外箱温度の上昇を抑えかつ、庫内昇温効率を高めることができるので、例えばマイクロ波加熱装置、オーブン調理器など家庭用、業務用を問わず調理器の用途に有効である。
1 電子レンジ(加熱調理器)
2 外箱
3 加熱室
6、14、20、26 空間部
7 高周波発生部
8 マグネトロン
9 導波管
11 ファン
13 吸気口
15 上部加熱手段
18 断熱材A
19 遮熱板A
21 断熱層
22 遮熱板B
24、50、60、70 ガイド(突出片)
25 奥面
28 奥部加熱手段
30 ヒータケース
31 循環ファン
34 循環吸気口
35 循環排気口
33 遮熱板C
37 排気口
38 側板
45 奥上開口部

Claims (6)

  1. 被加熱物を収納する加熱室と、
    前記加熱室に収納された被加熱物を加熱する加熱手段と、
    前記加熱室の外周に空間部を形成して前記加熱室を覆う外箱と、
    前記外箱の壁面に設けた吸気口および排気口と、
    前記吸気口から外部空気を吸引して前記空間部を経て前記排気口より排気するファンとを備え、
    前記空間部内の空気流れを前記外箱内面側に偏るように前記外箱内面側に突出したガイドを備えた加熱調理器。
  2. 前記ガイドは、前記空間部の空気流れの少なくとも入口近傍に前記加熱室側から前記外箱方向へ突出する突出片で形成され、前記外箱内面と前記突出片の端部とで形成される隙間に空気流れを通過させる構成とした請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記外箱内面と前記突出片の端部とで形成される隙間を1mm〜10mmとした請求項2に記載の加熱調理器。
  4. 前記空間部の前記加熱室側に断熱層を形成する遮熱板を備え、
    前記突出片の端部と前記外箱内面との隙間は、前記遮熱板と前記外箱内面との隙間よりも小さくした請求項2または3に記載の加熱調理器。
  5. 前記突出片は、前記空気流れの少なくとも入口近傍で前記空気の流れと直交する方向に複数個配置された請求項2から4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  6. 前記突出片の端部は、空間部の空気流れ方向に沿って傾斜させた請求項2から5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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