JP2014202006A - 組立式ロードコーン - Google Patents

Abstract

【課題】小さな金型の使用により安価に提供でき、運搬、保管が容易であり、耐候性が良好となるロードコーンを提供する。
【解決手段】上方に細くなる錐形の筒状であって下端に座鍔を有する組立式ロードコーン形状として組み立てられるように、ロードコーン形状を上下にほゞ等分に分断した台形にそれぞれ成形され、座鍔付き座部筒、胴部筒、手掛け付き頭部筒からなる上下交互に色違いの複数の部筒が一組であって、且つ、一組の部筒が下端の座部筒の筒輪のなかに下位筒から順に納まる低形態を取り得る集合群であって、該低形態から、ロードコーンの形に伸長させて上下部筒を接続し得るように、上下部筒の間に相互に差し合う接合部を設けた。
【選択図】 図１

Description

この発明は、道路や工事現場などで交通規制や区分けなどを目的として配置されるロードコーンであって、組立てて使用するようにした組立式ロードコーンに関する。

従来のロードコーンは、円錐形の中空であって下端に転倒防止の座鍔を備え、一般的にプラスチックやゴムで一体成形されている。積み重ねて撤去や保管が容易にできるために、道路や作業現場などの他に、イベント会場での人の流れの整理、スポーツ競技での目印、駐車場での車の整理や誘導、場所の確保などで重宝され、一般家庭でも迷惑駐車の対策に使用されることもある。

外観は、製作上の関係で成形顔料により朱色一色であることが多いが、視認性を高めるために、上下に間隔をおいた横縞模様が、白色テープや反射テープの貼着で表したものが、殊に夜間の注意喚起の安全のために使用される。

しかしながら全体が一体成形であるため、大型の成形金型が使用される関係でコスト高であった。まして、蛍光テープを貼って横縞模様を表したものでは、その貼着に非常に手数がかかるためにさらにコストが高くなり、また、野外での使用となるので、耐候性に乏しくテープが見苦しく剥がれるなどの問題があった。

この発明は、上記のような実情に鑑みて、小さな金型の使用により安価に提供でき、運搬、保管が容易であり、耐候性が良好となるロードコーンを提供することを課題とした。

上記の課題を解決するために、この発明は、上方に細くなる錐形の筒状であって下端に座鍔を有する組立式ロードコーン形状として組み立てられるように、ロードコーン形状を上下にほゞ等分に分断した台形にそれぞれ成形され、座鍔付き座部筒、胴部筒、手掛け付き頭部筒からなる上下交互に色違いの複数の部筒が一組であって、且つ、一組の部筒が下端の座部筒の筒輪のなかに下位筒から順に納まる低形態を取り得る集合群であって、該低形態から、ロードコーンの形に伸長させて上下部筒を接続し得るように、上下部筒の間に相互に差し合う接合部を設けたことを特徴とする組立式ロードコーンを提供する。

組立式ロードコーンを上記のように構成したから、低い体勢から頭部片を手掛けで持ち上げると、下の部片も順次引きずられるように引き上げられ接合部で嵌合してロードコーン形状に組み立てられ、また、逆に低くまとめることもできる。組立を安定するには、係合部が設けられる（請求項２，３）。

以上説明したように、この発明の組立式ロードコーンによれば、各部筒に分断されているため、安価な金型で量産してコスト的に有利に提供が可能であり、また、小さくまとめて運搬保管が容易であり、また、プラスチックに顔料や蛍光染料を含浸させて成形できるため横縞模様の表現のためテープを貼る必要が無く、耐候性が非常に良好であるという優れた効果がある。

この発明に係る組立式ロードコーンを組立状態で示す半部断面した正面図である。 同ロードコーンの低くまとめた形態を示す断面図である。 同ロードコーンの接合部を組立て中途の状態で示す拡大断面図である。 同接合部を結合させた組立て完了状態で示す拡大断面図である。 図５の(イ)、(ロ)、(ハ)図は、それぞれ接合部および係合部の他の例を示す断面図である。 他の実施例を示すロードコーンの一部拡大断面図である。

この発明において、下位の部筒と上位の部筒とを安定して結合させて組立使用するには、接合部１５，１６を接着する他、段差切欠き１７，１８や凹凸などの係合をなすようにすることが望ましい(図５)。

また、接合が寸法的にきつくて容易でないときは、接合部１５，１６の近辺にスリット１２，１２・・を配列して設けることで解決できる（図３、図４）。

図１ないし図4は一実施例を示したもので、その組立式ロードコーンは、軟質又は硬質ないしゴム質のプラスチック製（説明の便宜上「軟質プラスチック」で代表する）であり、円錐形の中空に組み立てられるが、それぞれ軟質プラスチックにより六個の円錐台の筒形に分割されており、下からそれぞれ座部筒１、三個の胴部筒３，３，３及び上端の頭部筒５とからなる。そのうち、座部筒１には転倒防止の座鍔７が形成され、上端の頭部筒５に手掛け９が設けられ、手掛け９が内側への返しの筒形状にしてある。そして、座部筒１と頭部筒３との間、各胴部筒３と胴部筒３との間、また胴部筒３と頭部筒５との間にはそれぞれ係合ないし結合手段を具えている。

各部筒１，３，５は、軟質プラスチックによりそれぞれ射出成形されたもので、結合手段が射出成形の際に同時形成されている。また、座鍔７は、底部筒１の下端周囲に四角形の広がりにおいて断面逆Ｌ字形に形成される。

各連結手段は、上下形状の切欠き結合によるもので、各部筒１，３，５に、他の上下部筒と相互に結合する上下接合部１５、１６（ただし、座部筒１では上接合部１５のみ、頭部筒５では下接合部１６のみ）を設け、上接合部１５には内周面に、下接合部１６には外周面にそれぞれ段差切欠き１７，１８が設けられ、それだけ接合部１５，１６が薄形状の突片となっている。

図１は、各部片１，３，５を中心を同じくして低く縮めた形態で示したもので、座部筒１を外側にして、その内側に胴部筒３，３，３を順次納め、中心に頭部筒５をコンパクトに納めた。このまとまった形態で運搬、保管がなされる。また、組立て寸前の状態を示している。

すなわち、座部筒１を座鍔７で足などで押えながら頭部筒５を引き上げると(図１二点鎖線)、弾性変形を伴うことにより、前記したように、接合部１５，１６が段差切欠き１３，１４で差し合う連結状態が得られる。これでロードコーンとして組立てが完了する（図１、図４）。

図２は、連結状態(図４)に至る中途の状態を示したもので、この状態では、段差での結合であるため、上位部片が下降することはなく、また、上動は傾斜面相互の接合により阻止され、特に強く引き抜く力でない限り外れることはない。

図５には、(イ)、(ロ)、(ハ)の各図に他の係合部をそれぞれ示す。いずれも段差切欠き１７，１８の段差が抜き差し容易に傾斜に形成される。また、追加的に係合部が凹部２１と凸部２２により、溝条２３と突条２４によりそれぞれ形成される。その他、鈎嵌合などの手段がある。

図６は、下位筒部１，（３）が上位筒部３，（５）と結合する形態が筒径の大小によりそのまま重なるようにしたものである。従って、外見上、境目に段差２５が生じている。なお、同図示では、係合部が雄ネジ１９と雌ネジ２０による。

１ 座部筒
３ 胴部筒
５ 頭部筒
７ 座鍔
１５、１６ 接合部
１７，１８ 段差切欠き
１９ 雄ネジの係合部
２０ 雌ネジの係合部
２１ 凹部の係合部
２２ 凸部の係合部
２３ 溝条の係合部
２４ 突条の係合部
２５ 段差

Claims (3)

1. 上方に細くなる錐形の筒状であって下端に座鍔を有する組立式ロードコーン形状として組み立てられるように、該ロードコーン形状を上下にほゞ等分に分断した台形にそれぞれ成形され、座鍔付き座部筒、胴部筒、手掛け付き頭部筒からなる上下交互に色違いの複数の部筒が一組であって、且つ、一組の部筒が下端の座部筒の筒輪のなかに下位筒から順に納まる低形態を取り得る集合群であって、該低形態から、ロードコーンの形に伸長させて上下部筒を接続し得るように、上下部筒の間に相互に差し合う接合部を設けたことを特徴とする組立式ロードコーン。
2. 前記接合部が部筒の端部の内側又は外側に段差切欠きを設けることにより薄肉に形成してあることをこと特徴とする請求項１記載の組立式ロードコーン。
3. 前記接合部に部筒の弾性変形により相互に着脱可能な係合部を設けたことを特徴とする請求項１又は２記載の組立式ロードコーン。
   
   
   
   
   
   
   
   

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