以下に、本発明に係る遊技機の一例であるパチスロ機について図面に基づいて説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1に示したように、パチスロ機1は、遊技者によりメダル(遊技媒体)が投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出する。
内部当籤役決定手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役決定手段は、スタートスイッチ6S(図6参照)によるスタートレバー6に対する単位遊技の開始操作の検出(所定の開始条件の成立)に基づき、複数の役の中から所定の確率で内部当籤役を決定する。
内部当籤役の決定により、後述の有効ラインとしての入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナス(BB(ビッグボーナス))の作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L、7C、7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L、49C、49R)は、内部当籤役とストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ機1では、基本的に、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って変動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分(最大滑り駒数)に定める。
ただし、MB(第2種特別役物に係る役物連続作動装置)遊技状態では、複数のストップボタンのうち、少なくとも1つのストップボタンが押されたときから規定時間である75msec内に、該当リールの回転を停止する制御が行われる。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞ラインに沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。
すなわち、入賞判定手段は、リール停止制御手段により図柄の変動が停止されたことに基づいて、入賞ライン上に停止した図柄の組合せに応じて役の成立又は不成立を判定する。
入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。
以上のような一連の流れがパチスロ機1における1回のゲーム(一単位遊技)として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタン7L、7C、7Rの押下操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ機1では、前述した一連の流れの中で、演出実行手段(ドット表示器100や前面パネル110)により行う光の出力、スピーカ9L、9Rにより行う音の出力、あるいは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、その他の抽籤処理、例えば、後述するRT1遊技状態中のモード移行抽籤等に用いられる乱数値や、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。
演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応付けられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。
このように、パチスロ機1では、内部当籤役に対応付けられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る、あるいは、予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
特に、パチスロ機1では、複数のLEDからなるドット表示器100とこのドット表示器100の前面に配置された前面パネル110とを含む演出実行手段を用いて、様々な演出を行う。
ここで、前面パネル110は、遊技者側に任意のデザインが施され、ドット表示器100のLEDからの光を前面パネル110の一部又は全部において透過可能に構成されている。
パチスロ機1では、所定のプログラムに沿って演出制御手段(後述のサブCPU81)がドット表示器(LED)100の点灯制御(点灯、点滅、消灯)を行い、前面パネル110に施されたデザインを照明することで、様々な演出を行う。
なお、パチスロ機1では、ドット表示器100の前面に配置された前面パネル110を変更するとともに、ドット表示器100を制御するための制御データを変更するだけで、筐体を変更することなく全く異なる演出を行うことも可能である。
パチスロ機1の機能フローについての説明は以上である。
[パチスロの構造]
次に、図2〜図4を参照して、本実施の形態に係るパチスロ機1の構造について説明する。
図2は、本実施の形態に係るパチスロ機1の斜視図である。図3は、本実施の形態に係るパチスロ機1の保護パネル5を外した状態の正面図である。
このパチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは、付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
パチスロ機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2の正面最上部には、リール上部表示器101が設けられている。また、前面ドア2の正面略中央には、透明の保護パネル5が設けられ、この保護パネル5の左右には、リール演出表示器103及びサイド演出表示器104が設けられている。
また、保護パネル5の内部には、図3に示すように、略中央上部に複数の発光ダイオード(LED)が横長矩形形状に配列されたドット表示器100が設けられている。ドット表示器100と保護パネル5との間には、図4に示す横長矩形形状の前面パネル110が配置される。
図4に示すように、前面パネル110は、その一部又は全部においてドット表示器100のLEDからの光を透過可能に構成され、パネル前面側に一対のハイビスカス絵柄を模したデザインが施されている。
このハイビスカス絵柄は、所定の色彩が施され、ドット表示器100から照明されることにより、透明の保護パネル5を介して遊技者に所定の情報を告知する告知部111を構成する。
この告知部111において告知される所定の情報には、後述するART当籤状態中に「擬似ボーナスリプレイ1(BBリプ)」あるいは「擬似ボーナスリプレイ2(RBリプ)」に当籤したときに、ロック(例えば、後述する開始時ロック)を行うことが決定された旨のART当籤告知(以下、単に「当籤告知」ともいう)が含まれる。このように、告知部111は、後述するサブCPU81と協働して告知手段を構成する。
例えば、告知部111は、遊技者に後述するARTが作動可能状態にあることを告知する。つまり、告知部111は、遊技者に対して後述するART当籤告知を行うためのものである。
なお、図4に示す前面パネル110のデザインは一例であり、前面パネル110のデザインは、適宜変更可能である。前面パネル110のデザインを変更することで、全く異なる情報を遊技者に報知することが可能になり、また、多種多様な演出を行うことが可能になる。
また、本実施の形態では、ドット表示器100を用いた演出に、ドット表示器100と保護パネル5との間に所定のデザインを施した前面パネル110を配置することとしているが、これに限られず、粘着性のあるシートに所定のデザインを施し、当該シートを前面パネル110の前面(又は、背面)に貼り付けることで、ドット表示器100を用いた演出を行うこととしてもよい。
図3に戻り、ドット表示器100は、複数のLEDが前面パネル110の形状と略同一の横長矩形形状に等間隔で配列されて構成される。ドット表示器100は、任意の箇所のLEDを点灯(点滅)させることで、前面パネル110に施されたデザインの任意の箇所(本実施の形態では、ハイビスカス絵柄の告知部111)を背面から照明する。
ドット表示器100の下方には、リール照明器102が設けられている。本実施の形態では、ドット表示器100、リール上部表示器101、リール照明器102、リール演出表示器103及びサイド演出表示器104に発光ダイオード(LED)を用いて発光させているが、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)等、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色に発光可能であれば既存の発光素子を用いることができる。
リール照明器102の下方には、図柄表示手段を構成する縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられている。表示窓4L、4C、4Rには、右上り斜めのクロスアップライン8a、上段のトップライン8b、中段のセンターライン8c、下段のボトムライン8d及び右下がり斜めのクロスダウンライン8eが表示されている。
本実施の形態では、これらライン8a〜8eのうち、中段のセンターライン8cのみが入賞ラインであり、それ以外のライン8a、8b、8d、8eは、役に係る図柄の組合せが表示されても入賞とはみなされない単なる表示ラインである。
したがって、センターライン8cを入賞ライン8cともいい、それ以外のライン8a、8b、8d、8eをそれぞれ表示ライン8a、8b、8d、8eともいう。入賞ライン8cは、後述のベットボタン11を操作すること(以下、「BET操作」という)、あるいは、メダル投入口22にメダルを投入することにより有効化される。
キャビネット60には、複数のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L、3C、3Rは、それぞれの外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれたリール帯を有する。
各リール帯に描かれた図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して、パチスロ機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L、3C、3Rは、定速回転(例えば、80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓4L、4C、4Rの下方には、パチスロ機1における遊技に関する情報を表示するリール下部表示器105が設けられている。リール下部表示器105には、3つのデジタル表示部105L、105C、105Rが設けられている(図5参照)。
これらデジタル表示部105L、105C、105Rは、各リール3L、3C、3Rのそれぞれに対応して設けられ、対応するリールを停止操作する順番(ストップボタン7L、7C、7Rの押し順)を報知するものである。このように、リール下部表示器105は、後述するサブCPU81と協働して停止操作報知手段を構成する。
例えば、図5に示す例では、リール3Cを第1停止操作し、リール3Rを第2停止操作し、かつ、リール3Lを第3停止操作する旨が報知されている。遊技者は、例えば後述するART遊技状態中にリール下部表示器105により報知された停止操作の順にストップボタン7L、7C、7Rを操作することで特定の小役(例えば、中段ベル=9枚)を入賞させることができる。
また、図3に示すように、リール下部表示器105の下方には、略水平面の台座部10が形成されている。台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、略中央には主にメダル枚数に関する情報を表示する情報表示器13が設けられ、左側にはベットボタン11が設けられる。ベットボタン11の内部には、メダルの投入が可能なときに点灯するベットボタンLED108が設けられている(図6参照)。
このベットボタン11を押下操作することで、一単位遊技用に供される所定枚数のメダルがメダル投入口22より投入され、前述の通り、入賞ライン8cが有効化される。ベットボタン11の操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
情報表示器13には、今回の遊技のために投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)に対応して点灯するLED(図示せず)が設けられている。また、情報表示器13には、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示するデジタル表示器(図示せず)が設けられている。
さらに、情報表示器13は、図示せぬデジタル表示器において、パチスロ機1の動作に関するエラーを示すエラーコードや設定値等をデジタル表示する。また、情報表示器13には、再遊技の図柄が表示されたときに点灯するLED(図示せず)や、リール3L、3C、3Rが作動可能なときや、メダル投入受付可能なときに点灯するLED(図示せず)が設けられている。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払い出しを押しボタン操作で切り換える精算ボタン12が設けられている。この精算ボタン12の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
精算ボタン12の右側には、遊技者の傾動操作により上記リール3L、3C、3Rを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始させるための開始操作手段としてのスタートレバー6が所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための停止操作手段としてのストップボタン7L、7C、7Rが設けられている。
なお、本実施の形態では、1回のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L、3C、3Rが停止したときに終了する。
前面ドア2の下部正面には、左右に効果音や音声等の音による演出を行うスピーカ9L、9Rが設けられ、このスピーカ9L、9Rの間にメダルが払い出されるメダル払出口15が設けられている。前面ドア2の最下部には、払い出されたメダルを貯留するメダル受け部16が設けられている。
また、前面ドア2の下部正面のうち、ストップボタン7L、7C、7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル25が取り付けられている。この腰部パネル25は、背後に設けられた腰部パネル照明器(図示せず)により照明される。
パチスロ機1の構造についての説明は以上である。
[パチスロが備える回路の構成]
次に、図6〜図8を参照して、本実施の形態に係るパチスロ機1が備える回路の構成について説明する。
本実施の形態に係るパチスロ機1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する外部集中端子板73や周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図6は、本実施の形態に係るパチスロ機1の主制御回路71の構成を示すものである。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、図57等に示すメインCPU31により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(図11〜図24、図35〜図53、図58〜図61参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。
メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納するための格納領域(図26〜図33参照)が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。
メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から用途に応じて少なくとも1つの乱数値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L、49C、49R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ7Sは、停止操作検出手段を構成し、3つのストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルがセレクタ内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押下されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押下されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L、49C、49R及びメダル払出装置(以下、ホッパーという)40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、図柄変動手段を構成し、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L、3C、3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L、3C、3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L、49C、49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介して、リール3L、3C、3Rに伝達される。ステッピングモータ49L、49C、49Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール3L、3C、3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L、49C、49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リール3L、3C、3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L、3C、3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
通常、パチスロ機1は、後述するウェイト時間を考慮しないと、スタートレバー6が操作されてからリール3L、3C、3Rが通常回転し始めるまでの時間(以下、単に「リール作動時間」という)は、ほぼ0秒である。
本実施の形態において、メインCPU31は、通常時よりも長いリール作動時間(例えば、約12秒)をとるロングフリーズ処理、通常時よりも長くてロングフリーズ処理時よりも短いリール作動時間(例えば、約2秒)をとるミドルフリーズ処理、及び、通常時よりも長くてミドルフリーズ処理時よりも短いリール作動時間(例えば、約0.3秒)をとるショートフリーズ処理を実行するようになっている。以下、ロングフリーズ処理、ミドルフリーズ処理、及び、ショートフリーズ処理を総称して、単に「フリーズ」ともいう。
ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に払い出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
(表示器等)
さらに、マイクロコンピュータ30には、ストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれ内部に設けられ、これらの受付け状態を表示するストップボタン内部LED107L、107C、107Rと、メダル枚数に関する情報を表示する情報表示器13と、が接続されている。
(外部集中端子板)
図7に示すように、主制御回路71の出力端子71aには、外部集中端子板73が複数の電気ケーブルを介して接続されている。この外部集中端子板73は、主制御回路71からのメダルの投入/払い出し枚数、遊技回数、ART(BBリプ、RBリプ)の作動有無情報等の信号が入力端子73aを介して入力されるとともに、それらの信号を出力端子73bから遊技回数やART作動回数等を表示する外部表示器や遊技場のホストコンピュータに出力する。外部表示器は、例えばパチスロ機1の上方に設置され、遊技回数の進行やART作動と連動して表示を更新したり、ランプ等によりART作動を報知したりするものである。
ここで、メダル投入信号は、メダル投入を認識可能とする信号であって、スタートレバー6の操作時に出力される。メダル払出信号は、メダル払出又は再遊技を認識可能とする信号であって、メダル払い出し(クレジット貯留を含む)時又は再遊技作動時に出力される。
外部信号1は、後述するBBリプが表示され、ART中であることを外部から認識可能とする信号であって、BB開始フラグのオン後に発生する開始時ロック(後述する)が行われた後に出力される。
外部信号2は、後述するRBリプが表示され、ART中であることを外部から認識可能とする信号であって、RB開始フラグのオン後に発生する開始時ロック(後述する)が行われた後に出力される。
外部信号3、4は、RWMエラー(つまり、電源投入時にバックアップが正常でない場合)を認識可能とする信号であって、電源投入時の初期化処理の際に出力される。セキュリティ信号は、エラー発生(例えば、メダル詰まり等)時や、ドア開放時、設定変更時等を認識可能とする信号であって、各事象の発生時に出力される。
<副制御回路>
図8は、本実施の形態に係るパチスロ機1の副制御回路72の構成を示すものである。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。
副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)84、オーディオRAM85、A/D変換器86及びアンプ87を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、図86等に示すサブROM82に記憶されている制御プログラムにしたがい、映像、音、光の出力の制御を行う。
サブRAM83には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御し、通信内容に基づいて演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための主基板通信タスクや、ドット表示器100、リール上部表示器101、リール照明器102、リール演出表示器103、サイド演出表示器104、リール下部表示器105、ベットボタンLED108及び発光部330による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L、9Rによる音の出力を制御するサウンド制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、及び、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、データ記憶領域は、ドット表示器100の点灯、点滅制御するためのLEDデータを備えている。LEDデータにしたがい、副制御回路72がドット表示器100を制御することで、ドット表示器100のLEDのうちの、任意の箇所のLEDが点灯制御される。LEDデータは、前面パネル110に施されたデザインに併せて設計者により任意に設計される。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、ドット表示器100、リール上部表示器101、リール照明器102、リール演出表示器103、サイド演出表示器104、リール下部表示器105、ベットボタンLED108、発光部330及びスピーカ9L、9Rが接続されている。
サブCPU81、DSP84、オーディオRAM85、A/D変換器86及びアンプ87は、演出内容により指定されたサウンドデータにしたがってBGM等の音をスピーカ9L、9Rにより出力する。
また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータにしたがってドット表示器100、リール上部表示器101、リール照明器102、リール演出表示器103、サイド演出表示器104、リール下部表示器105及び発光部330の点灯や消灯を行う。
例えば、サブCPU81は、演出内容により指定されたLEDデータにしたがって、発光部330に設けられたバックライト部上段LED、バックライト部中段LED、バックライト部下段LED、左サイド発光部上段LED、左サイド発光部中段LED、左サイド発光部下段LED、右サイド発光部上段LED、右サイド発光部中段LED、右サイド発光部下段LEDやドット表示器100等の点灯、点滅及び消灯の制御を行う。
[主遊技状態変移]
図9に示すように、パチスロ機1には、主制御回路71において制御される主制御側の主遊技状態として、一般遊技状態(RT0遊技状態)、RT1遊技状態(通常遊技状態)、及び、MB遊技状態がある。
RT0遊技状態は、パチスロ機1の出荷時の初期状態である。主遊技状態は、MB遊技状態が終了したときにRT0遊技状態に移行する。RT0遊技状態は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図16参照)に基づいて当籤番号を抽籤する遊技状態であり、再遊技役であるリプレイ役の当籤確率が低いリプレイ低確率状態である。
主遊技状態は、RT0遊技状態でMBに当籤したときにRT1遊技状態に移行する。RT1遊技状態は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル(図17参照)に基づいて当籤番号を抽籤する遊技状態であり、RT0遊技状態よりもリプレイ役の当籤確率が高いリプレイ高確率状態である。
ここで、RT1遊技状態は、ゲーム数によって管理されるRTではなく、MBの作動役が入賞しない限り継続する。その意味において、RT1遊技状態は無限RTである。
主遊技状態は、RT1遊技状態でMBの作動役が入賞したときに、MB遊技状態に移行する。MB遊技状態は、全ての小役が内部当籤する遊技状態であり、払出枚数が予め定められた払出枚数(本実施の形態においては、30枚)を超えたときに終了する。
なお、詳細は後述するが、本実施の形態に係るパチスロ機1は、RT0遊技状態において高確率でMBに当籤し、かつ、RT1遊技状態においてMBの作動役を入賞させ難いようになっているため、主遊技状態として、ほぼRT1遊技状態をとる。
[ART遊技状態変移]
図10に示すように、本実施の形態に係るパチスロ機1には、主制御回路71において制御されるART遊技状態として、通常遊技状態(RT1遊技状態)、ART当籤状態(ロック準備状態)、ART開始待ち状態(ロック待ち状態)、及び、ART状態(特定の遊技状態)の他に、フリーズ高確状態が用意されている。
なお、「ART遊技状態」は、厳密にいえば「AT遊技状態」であるが、上述したように、このパチスロ機1は、主遊技状態として、ほぼリプレイ高確率状態(RT1遊技状態)をとるため、本実施の形態において「AT遊技状態」は、「ART遊技状態」という。
メインCPU31は、一単位遊技が終了したときに、後述する特定の内部当籤役の入賞時に遊技者による遊技操作を所定の期間無効化するフリーズを選択的に実行可能になっている。例えば、遊技者による遊技操作は、BET操作、メダルの投入、及び、再遊技時のレバー操作等、次の単位遊技を開始させる操作を含む。
ART遊技状態は、設定変更後、又は、ART状態で予め定められた規定回数の遊技(規定のARTゲーム数)が消化された後に、通常遊技状態に移行する。通常遊技状態は、ロックが制限された状態であり、主に、解除抽籤テーブル(図50参照)及び解除ゲーム数抽籤テーブル(図44〜図49参照)に基づいて、ロックの解除条件の成立が抽籤される遊技状態である。
ここで、上記解除条件には、後述する複数の特殊役のうち、いずれかの特殊役が内部当籤役として決定されたときに解除抽籤テーブル(図50参照)に基づく確率でロックの解除に当籤する場合と、複数の役のうち特殊役を除く役が内部当籤役として決定されたとき(その他)に解除抽籤テーブルに基づく確率でロックの解除に当籤する場合と、解除ゲーム数抽籤テーブル(図44〜図49参照)に基づき決定されたゲーム数に遊技回数が達した場合と、が含まれる。
ART遊技状態は、通常遊技状態において、ロックの解除条件が成立したときに、すなわち、ロックを行うことが決定されたときに、ART当籤状態に移行する。ART当籤状態は、ロックが解除されてARTに当籤した状態であり、主に、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル(図17参照)に基づいて、特定の内部当籤役に内部当籤したときに、ART当籤状態移行時告知モード抽籤テーブル(図53参照)に基づいて、ロックを行うことが決定された旨、すなわち、ARTに当籤した旨を表すART当籤告知の実行条件の成立が抽籤される遊技状態である。
ART遊技状態は、ART当籤状態において、ART当籤告知の実行条件が成立したときに、ART開始待ち状態に移行する。ART開始待ち状態は、副制御回路72側でART当籤告知が行われるとともに、特定の内部当籤役の入賞のさせ方(入賞態様に応じた停止操作の情報)が報知される遊技状態である。
ART遊技状態は、ART開始待ち状態において、特定の内部当籤役が入賞したときにロック(以下、「開始時ロック」という)が実行され、ART状態又はフリーズ高確状態に移行する。ART状態は、主に、副制御回路72側で内部当籤役の有利な入賞のさせ方が報知される遊技状態である。換言すれば、ART状態は、予め定められた規定の遊技回数の間、メダルの付与に関する有利な停止操作の情報を報知する遊技状態である。
ART状態においては、特定の内部当籤役が入賞した際の入賞態様に応じて遊技回数が予め定められており、例えば、第1の入賞態様(BBリプ)の場合にはARTゲーム数が70ゲームと規定され、第2の入賞態様(RBリプ)の場合にはARTゲーム数が20ゲームと規定されている。
本実施の形態の場合、ART状態への移行には、ART開始待ち状態からの特定の内部当籤役の入賞に伴った移行と、フリーズ高確状態からの規定フリーズ条件の成立又は転落条件の成立に伴った移行とがある。すなわち、このART遊技状態においては、入賞時の後述する滞在モード(図34参照)及び後述する移行抽籤(図80参照)の抽籤結果により、ART開始待ち状態からART状態に移行する場合(モード7滞在時又は移行抽籤非当籤時)と、ART開始待ち状態から一旦フリーズ高確状態に移行する場合(モード7非滞在時及び移行抽籤当籤時)と、が用意されている。
因みに、モード7とは、有利なART状態が連続して発生する、いわゆる連チャンの発生確率が高い、特定の遊技モード(滞在モード)である。
本実施の形態に係るフリーズ高確状態は、消化する高確ゲーム数が予め定められており、ART状態の開始時から所定数のゲームが消化されるまでの期間に相当する所定期間内において、実際に消化した高確ゲームが予め定められた所定の条件を満足したか否かに基づいて、規定フリーズ条件の成立又は転落条件の成立が決定される、つまり、遊技モードの移行を制御する遊技状態である。
このように、本実施の形態においては、特定の内部当籤役である擬似ボーナスリプレイ(BBリプ又はRBリプ)の入賞時に、ART遊技状態中の現在の遊技モードが特定の遊技モード(モード7)に滞在しているか否かに応じてART開始待ち状態からの移行先が決定されるとともに、ART開始待ち状態からの移行先が移行抽籤により決定される。
より具体的には、ART開始待ち状態において、遊技モードがモード7に滞在している場合、又は、モード7に滞在していない場合において、フリーズ高確状態移行抽籤テーブル(図60参照)に基づいた移行抽籤に非当籤となった場合(図80参照)、BBリプ又はRBリプが入賞したことを条件に、ART遊技状態はART状態に移行する。
なお、本実施の形態においては、ロングフリーズ処理の予約時、遊技モードは必ずモード7に滞在するようになっている。そのため、BBリプ又はRBリプの入賞時にロングフリーズ処理の予約がなされている場合には、ART遊技状態は、必ずART開始待ち状態からART状態へと移行する。
これに対し、遊技モードがモード7に滞在していない場合において、フリーズ高確状態移行抽籤テーブルに基づいた移行抽籤に当籤となった場合には、BBリプ又はRBリプが入賞したことを条件に、ART遊技状態はART開始待ち状態からフリーズ高確状態に移行する。
ART遊技状態は、上記したように、フリーズ高確状態において、所定期間内に行われる所定回の高確ゲームを転落せずに無事に消化したことにより規定のフリーズ条件が成立(モード7への移行に成功)した場合、又は、途中で転落したことにより転落条件が成立(モード7への移行に失敗)した場合、フリーズ高確状態からART状態に移行する。
本実施の形態においては、フリーズ高確状態が終了するまでの間に、後述する高確ゲームを消化したことに基づくポイントの総値が予め定められた所定のポイント値に達したか否かにより、ART遊技状態における現在の遊技モードをモード7に移行させるか否かを決定する、つまり、ポイントの総値が所定のポイント値に達した場合(規定のフリーズ条件が成立)にはART遊技状態における現在の遊技モードをモード7に移行させ、達しない場合(転落条件が成立)にはART遊技状態における現在の遊技モードを維持したまま、ART状態に移行させるようになっている。
すなわち、本実施の形態の場合には、フリーズ高確状態における高確ゲームの消化ゲーム数によらず、高確ゲームに関する特定の演出(後述するリールアクション)の種別に応じたポイントに基づき、フリーズ高確状態が終了するまでの間に獲得したポイントの総値が、予め定められた所定のポイント値に達した場合に上記した所定の条件としての規定フリーズ条件が成立し、達しない場合に転落条件が成立する。
また、フリーズ高確状態は、所定期間内において、高確ゲームの終了に伴った所定の終了確率での終了抽籤に当籤した場合、又は、終了抽籤に非当籤し続けることによって予め定められた所定期間内に獲得したポイントの総値が所定のポイント値に達した場合、フリーズ高確状態が終了する。
なお、本実施の形態の場合においては、フリーズ高確保障ゲーム(2ゲーム)が設けられており、終了抽籤は、このフリーズ高確保障ゲームを消化した後に実施される。
このように、フリーズ高確状態では、フリーズ高確状態が終了するまでの所定期間内に消化した高確ゲームに関するポイントの総値に基づき、所定の条件を満足(規定フリーズ条件が成立)したことを条件にモード7への移行が決定される。
なお、上記においては、規定フリーズ条件が成立したことを条件に滞在している遊技モードをモード7に移行させるようにしたが、これに限らず、例えば高確ゲームの開始時に遊技者による遊技操作を所定の期間無効化するフリーズが予め定められた所定回数に達したか否かに基づいて、モード7へ移行させるか否かを決定するようにしてもよい(モード移行手段)。
主制御回路71側では、ART状態における消化ゲーム数が規定のARTゲーム数(BBリプが70ゲーム、RBリプが20ゲーム)となったときにロック(以下、「終了時ロック」という)が実行され、ART遊技状態は、通常遊技状態に移る。
本実施の形態によれば、RT1作動状態からしかART状態に移行しない従来のパチスロ機と比較して、フリーズ高確状態においてモード7に移行した後に、ART状態に変移できるようになることにより、有利なART状態への移行に対する期待感を遊技者に抱かせることが可能となる。特に、フリーズ高確状態からART状態へ変移する際に、モード7への移行に成功した場合には、ART状態での連チャンを期待させることができるようになるため、遊技者の興趣を高めることが可能となる。
しかも、後述する特別リールアクション制御情報に応じて規定回数のARTゲームに加算するARTゲーム数を変動させるようにした場合には、遊技者の興趣をより高めることが可能となる。
すなわち、上記したフリーズ高確状態への移行とは別の形態として、ART遊技状態をART当籤状態からART開始待ち状態に移行させる際に、所定条件が成立したことを条件に、所定の振り分け確率で実行するリールアクションの種別(特別リールアクション制御情報)を決定するとともに、ART開始待ち状態からART状態に移行させる際に、滞在中の遊技モードによらず、該リールアクションの種別に応じて予め割り当てられた所定のARTゲーム数を、ART状態における規定のARTゲーム数に上乗せするようになっている。
なお、リールアクションの種別を決定するための所定条件が成立する条件は、ARTゲームの開始時に遊技者による遊技操作を所定の期間無効化するロングフリーズを行うことが予め抽籤により決定されている場合に所定条件が成立したものとして、上乗せするARTゲーム数の加算が行われる。
より具体的には、ARTゲームを開始させる際に、リールアクションを行うことがロングフリーズの予約の有無の抽籤(図67のステップS120参照)により決定されている場合には、ロングフリーズ用リールアクション抽籤テーブル(図58参照)に基づいて、特別リールアクション制御情報1〜4に応じたARTゲーム数加算値(70ゲーム、140ゲーム、210ゲーム、又は、777ゲーム)を、ART状態における規定のARTゲーム数(70ゲーム、又は、20ゲーム)に上乗せする。
ここで、リールアクションについて簡単に説明する。リールアクションは、後述するメインCPU31の制御による定期割込処理であるリール制御処理(図83のステップS324参照)において実行される。すなわち、リール制御処理においては、特別リールアクション制御情報1〜4の有無をチェックし(図58参照)、「予約有り」の場合には、フリーズ高確状態中抽籤テーブル(図59参照)におけるリールアクション制御情報1〜7に基づくステッピングモータ49L、49C、49Rの励磁パターンに応じて所定のリールアクションを実行する。
ただし、リールアクションの実行時間は、フリーズの処理時間を超えることがないように予め設定される。
なお、ロングフリーズの予約有りの場合にリールアクションを行う場合に限らず、例えば、ART開始待ち状態に移行させる際に、ARTゲームの開始時に遊技者による遊技操作を所定の期間無効化するフリーズを行うことがBBリプ又はRBリプの入賞時に抽籤により決定している場合に所定条件が成立したものとして、リールアクションを決定するようにしてもよい(フリーズ決定手段及びフリーズ実行手段)。
[主制御側の各種のデータテーブル]
図11〜図24は、メインROM32に記憶されている各種のデータテーブルを示している。
<図柄配置テーブル>
図11に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列をデータによって表している。図柄配置テーブルは、21個の図柄位置「0」〜「20」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置「0」〜「20」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「20」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「赤7」、「BAR」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「ベル」、「リプレイ」、「ブランクA」、及び、「ブランクB」を含んでいる。
ここで、「スイカA」、「スイカB」、及び、「スイカC」は、パチスロ機1が内部的に異なる図柄であると識別可能であればよく、本実施の形態においては、同一の図柄と遊技者が認識できる図柄とする。同様に、「ブランクA」及び「ブランクB」も、パチスロ機1が内部的に異なる図柄であると識別可能であればよく、本実施の形態においては、同一の図柄と遊技者が認識できる図柄とする。
図11に示す図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓4L、4C、4Rの中段に位置する図柄(表示窓の中段を通過中の図柄)を図柄位置「0」に割り当てるとともに、リール3L、3C、3Rの回転方向に移動する順に、21個の図柄の各々に対して図柄位置「0」〜「20」を割り当てた対応関係を規定する。
このように、表示窓4L、4C、4Rの中段を基準にすることで、表示窓4L、4C、4Rの中段に位置する図柄の種別を、3つのリール3L、3C、3Rごとに特定することができる。
<図柄コード表>
図12に示すように、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、1バイト(8ビット)のデータによって区別される。図12に示す図柄コード表は、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのコードを表している。
本実施の形態に係るパチスロ機1で用いる図柄は、上述のように、「赤7」、「BAR」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「ベル」、「リプレイ」、「ブランクA」、及び、「ブランクB」の10種類である。
図柄コード表では、「赤7」図柄(図柄コード1)に対して、データとして「00000001」が割り当てられている。「BAR」図柄(図柄コード2)に対しては、データとして「00000010」が割り当てられている。「チェリー」図柄(図柄コード3)に対しては、データとして「00000011」が割り当てられている。
同様に、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「ベル」、「リプレイ」、「ブランクA」、及び、「ブランクB」の各図柄(図柄コード4〜10)に対しても、データとして「00000100」から「00001010」が割り当てられている。
<図柄組合せテーブル>
図柄組合せテーブルは、図13に示すボーナス用の図柄組合せテーブルと、図14に示すリプレイ用の図柄組合せテーブルと、図15に示す小役用の図柄組合せテーブルと、に分けて説明するが、いずれの図柄組合せテーブルにおいても、図柄の組合せに対して、入賞作動フラグ及び払出枚数が対応付けられている。
本実施の形態のパチスロ機1では、有効化された入賞ライン8cに沿って並んだ図柄の組合せが、入賞や作動のための判断の対象となる。すなわち、有効化された入賞ライン8c(図3参照)に沿って並んだ図柄の組合せが、予め定められた所定の図柄の組合せと一致するか否か判断される。
この予め定められた所定の図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せである。有効化された入賞ライン8cに沿って並んだ図柄の組合せが、所定の図柄の組合せと一致する場合には、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動又は遊技状態の移行等が行われる。
(図柄組合せ)
図柄組合せは、各リール3L、3C、3Rの中段の図柄の組合せからなる。入賞判定の対象となる役(表示役)としては、ボーナス役、リプレイ役及び小役がある。また、小役は、チェリー役、ベル役及びスイカ役を含み、リプレイ役及びボーナス役は、作動役に含まれる。
図13に示すように、本実施の形態におけるボーナス役は、MBの作動役としての「MB」からなる。「MB」は、入賞ライン8cに沿ってMB1移行図柄を構成する「ブランクA−BAR−ブランクA」が並んだ場合に入賞判定されるものであり、「MB」が表示されることによって、主遊技状態は、前述したMB遊技状態に移行させられる。
図14に示すように、リプレイ役は、遊技を行うために投入したメダルと同数のメダルでの遊技を、新たなメダルの投入を行うことなく行える再遊技の作動役であり、入賞時の払出枚数は0枚である。リプレイ役は、「BBリプ1」、「BBリプ2」、「RBリプ」、「特殊リプ1」〜「特殊リプ11」及び「通常リプ」を含んでいる。
「BBリプ1」は、入賞ライン8cに沿って「赤7−赤7−赤7」が並んだ場合に入賞判定されるリプレイである。「BBリプ1」は、上述したART開始待ち状態において入賞判定された場合に、規定ゲーム数が70ゲームのART状態に移行させるリプレイである。
「BBリプ2」は、入賞ライン8cに沿って「ブランクA−赤7−BAR」が並んだ場合に入賞判定されるリプレイである。「BBリプ2」は、「BBリプ1」と同様、ART開始待ち状態において入賞判定された場合に、規定ゲーム数が70ゲームのART状態に移行させるリプレイである。
「RBリプ」は、入賞ライン8cに沿って「赤7−赤7−BAR」が並んだ場合に入賞判定されるリプレイである。なお、「RBリプ」は、「BBリプ1」及び「BBリプ2」と異なり、上述したART開始待ち状態において入賞判定された場合に、規定ゲーム数が20ゲームのART状態に移行させるリプレイである。
「特殊リプ1」は、入賞ライン8cに沿って「ベル−赤7−赤7」が並んだ場合に入賞判定され、主制御側においては、後述する「通常リプ」と同様に通常リプレイである。「特殊リプ2」〜「特殊リプ11」は、入賞ライン8cに沿って並ぶ図柄が「特殊リプ1」と異なるのみで、「特殊リプ1」と同様、通常リプレイである。
「通常リプ」は、入賞ライン8cに沿って「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が並んだ場合に入賞判定される通常リプレイである。
図15に示すように、チェリー役は、「特殊チェリー」、「チェリー1」〜「チェリー11」、「中段チェリー1」〜「中段チェリー5」を含んでおり、いずれのチェリー役もメダルの投入枚数が3枚のときに入賞したときの払出枚数が1枚である。
ここで、「特殊チェリー」は、入賞ライン8cに沿って「BAR−BAR−ANY(いずれかの図柄)」が並んだ場合に入賞判定される。「チェリー1」〜「チェリー11」及び「中段チェリー1」〜「中段チェリー5」は、入賞ライン8cに沿って図15においてそれぞれ対応する図柄の組合せが並んだ場合に入賞判定される。
「特殊小役1」は、入賞ライン8cに沿って「ブランクA−スイカA−赤7」が並んだ場合に入賞判定される。「特殊小役2」〜「特殊小役4」は、入賞ライン8cに沿って図15においてそれぞれ対応する図柄の組合せが並んだ場合に入賞判定される。これら特殊小役は、いずれもメダルの投入枚数が3枚のときに入賞したときの払出枚数が1枚である。
「スイカ1」は、入賞ライン8cに沿って「ベル−スイカA−赤7」が並んだ場合に入賞判定される。「スイカ2」〜「スイカ4」は、入賞ライン8cに沿って図15においてそれぞれ対応する図柄の組合せが並んだ場合に入賞判定される。これらスイカは、いずれもメダルの投入枚数が3枚のときに入賞したときの払出枚数が4枚である。
ベル役は、メダルの投入枚数が3枚のときに入賞したときの払出枚数が9枚の「中段ベル」と、メダルの投入枚数が3枚のときに入賞したときの払出枚数が3枚の「下段ベル1」〜「下段ベル3」と、メダルの投入枚数が3枚のときに入賞したときの払出枚数が1枚の「特殊ベル1」〜「特殊ベル40」と、を含んでいる。
「中段ベル」は、入賞ライン8cに沿って「ベル−ベル−ベル」が並んだ場合に入賞判定される。「下段ベル1」〜「下段ベル3」は、入賞ライン8cに沿って「スイカA−ベル−リプレイ」、「スイカB−ベル−リプレイ」、「スイカC−ベル−リプレイ」が並んだ場合にそれぞれ入賞判定される。
「特殊ベル1」は、入賞ライン8cに沿って「リプレイ−スイカA−BAR」が並んだ場合に入賞判定される。「特殊ベル2」〜「特殊ベル40」は、入賞ライン8cに沿って図15においてそれぞれ対応する図柄の組合せが並んだ場合に入賞判定される。
(入賞作動フラグ)
図13〜図15における入賞作動フラグは、表示役を示すために固有の図柄の組合せに対応して割り当てられたデータであり、1バイト(8ビット)データ及び格納領域種別を含んでいる。格納領域種別は、1バイトデータを区別するためのデータである。1バイトデータは、複数の図柄の組合せに関するデータを含んでいる。各図柄の組合せ(表示役)は、格納領域種別と1バイトデータとによって区別される。
本実施の形態においては、図13〜図15に示すように、図柄の組合せは8種類を超えているため、入賞作動フラグを構成する1バイト(8ビット)のデータのみでは、全ての図柄の組合せを特定したり識別したりすることができない。
このため、本実施の形態においては、格納領域種別1〜12を用いて1バイトデータを区別する。このようにすることで、1バイトデータの値が同一であっても、格納領域種別1〜12のうちのいずれか1つを指定することによって、8種類を超える図柄の組合せを異なる図柄の組合せとして扱うことができる。
例えば、「MB」に対しては、格納領域種別1が割り当てられている。また、「BBリプ1」、「BBリプ2」、「RBリプ」、「特殊リプ1」〜「特殊リプ5」に対しては、格納領域種別2が割り当てられている。
また、「特殊リプ6」〜「特殊リプ11」、「通常リプ」に対しては、格納領域種別3が割り当てられている。また、「特殊チェリー」、「チェリー1」〜「チェリー7」に対しては、格納領域種別4が割り当てられている。
また、「チェリー8」〜「チェリー11」、「中段チェリー1」〜「中段チェリー4」に対しては、格納領域種別5が割り当てられている。また、「中段チェリー5」、「特殊小役1」〜「特殊小役4」、「スイカ1」〜「スイカ3」に対しては、格納領域種別6が割り当てられている。
また、「スイカ4」、「中段ベル」、「下段ベル1」〜「下段ベル3」、「特殊ベル1」〜「特殊ベル3」に対しては、格納領域種別7が割り当てられている。
このように、以下、「特殊ベル4」〜「特殊ベル40」と「エンコード」とが、格納領域種別8〜格納領域種別12のそれぞれに割り当てられている。
1バイトデータに関しては、割り当てられた格納領域種別について、各表示役に対応するビットが「1」とされ、残りのビットが「0」とされる。
例えば、格納領域種別の値を「2」とし、かつ、1バイトデータの値を「00000001」とすることで、表示役「BBリプ1」を指定することができ、格納領域種別の値を「7」とし、かつ、1バイトデータの値を「00000010」とすることで、表示役「中段ベル」を指定することができる。
(払出枚数)
図13〜図15における払出枚数は、図柄の組合せの各々に対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータである。入賞ライン8cに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動によるメダルの払い出しや、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタの加算が行われる。
リプレイ役の払出枚数は0枚である。チェリー役及び特殊小役の払出枚数は投入枚数が3枚のときに1枚であり、スイカ役の払出枚数は投入枚数が3枚のときに4枚である。また、ベル役のうち、「中段ベル」の払出枚数は投入枚数が3枚のときに9枚であり、「下段ベル1」〜「下段ベル3」の払出枚数は投入枚数が3枚のときに3枚であり、「特殊ベル1」〜「特殊ベル40」の払出枚数は投入枚数が3枚のときに1枚である。なお、投入枚数が2枚(MB遊技状態)のとき、チェリー役、スイカ役、特殊小役、スイカ役及びベル役の払出枚数はいずれも2枚である。
<一般遊技状態用内部抽籤テーブル>
図16に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、主遊技状態が一般遊技状態(RT0遊技状態)であるときの当籤番号に対して、設定値ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる、「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。すなわち、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
ここで、減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」とするが、本実施の形態においては、減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えないように設定されている。
データポインタは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述する内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図18に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル及び図19に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、複数の当籤番号の各々に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
図16に示すように、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」、「2」には当籤しないように抽籤値として「0」が対応付けられ、当籤番号「3」、「31」〜「35」には、設定値「1」〜「6」で共通の抽籤値が対応付けられ、当籤番号「4」〜「30」、「36」には、設定値が高くなるにつれて小さくなるように抽籤値が対応付けられている。
小役・リプレイ用データポインタは、当籤番号「1」〜「35」に対しては、当籤番号に一致した値が対応付けられ、当籤番号「36」に対しては、「0」が対応付けられている。一方、ボーナス用データポインタについては、当籤番号「1」〜「35」に対しては、「0」が対応付けられ、当籤番号「36」に対しては、「1」が対応付けられている。
<RT1遊技状態用内部抽籤テーブル>
図17に示すRT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、主遊技状態がRT1遊技状態であるときの当籤番号に対して、設定値ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、図16に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様に構成されているため、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルについては、一般遊技状態用内部抽籤テーブルとの差異を説明し、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同一な部分については、図示も含め説明を省略する。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、主遊技状態がRT1遊技状態であるときは、MBに当籤し作動していないMBの持ち越し状態であるため、MBの当籤番号に対応する当籤番号「36」がない。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」、「2」には、設定値が高くなるにつれて小さくなるように抽籤値が対応付けられ、当籤番号「3」には当籤しないように抽籤値として「0」が対応付けられている。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図18に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(小役)、及び、再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(リプレイ役)が対応付けられている。内部当籤役の内容は、小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「35」に応じて決定される。
小役・リプレイ用データポインタは、リプレイ役に対応する「1」〜「3」、ベル役に対応する「4」〜「30」、スイカ役に対応する「31」、チェリー役に対応する「32」〜「34」、及び、特殊小役に対応する「35」が、12個の1バイトデータに対応している。
小役・リプレイ用データポインタが「1」の場合には、「BBリプ1」及び「BBリプ2」と「RBリプ」と「特殊リプ1」〜「特殊リプ9」と「通常リプ」とが重複して内部当籤していることになる。
このような内部当籤役が重複した役(重複役)を便宜上、「擬似ボーナスリプレイ1」ともいう。また、「BBリプ1」、「BBリプ2」及び「RBリプ」は、上述した特定の内部当籤役に相当するものである。
小役・リプレイ用データポインタが「2」の場合には、「BBリプ1」及び「BBリプ2」と「RBリプ」と「特殊リプ1」〜「特殊リプ10」と「通常リプ」とが重複して内部当籤していることになる。
この重複役を便宜上、「擬似ボーナスリプレイ2」ともいう。小役・リプレイ用データポインタが「3」の場合には、「通常リプ」に内部当籤していることになる。
小役・リプレイ用データポインタが「4」の場合には、「下段ベル1〜3」と「特殊ベル1〜3」とに重複して内部当籤していることになる。この重複役が当籤したときは、ストップボタン7L、7C、7Rのうち、第1停止操作としてストップボタン7Cあるいは7Rを押下したときに押下順序が正解となり、下段ベル1〜3が入賞可能となる。この重複役を便宜上、「中右1stベル1」ともいう。
同様に、小役・リプレイ用データポインタが「5」の場合には、「下段ベル1〜3」と「特殊ベル4〜6、10〜12」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「6」の場合には、「下段ベル1〜3」と「特殊ベル7〜9」とに重複して内部当籤していることになる。
小役・リプレイ用データポインタが「7」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル1、7、13、17、18、20〜22」とに重複して内部当籤していることになる。
この重複役が当籤したときは、第1停止操作としてストップボタン7C、第2停止操作としてストップボタン7L、第3停止操作としてストップボタン7Rを押下したときに押下順序が正解となり、中段ベルが入賞可能となる。この重複役を便宜上、「中左右ベル1」ともいう。
同様に、小役・リプレイ用データポインタが「8」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル2、8、14〜16、19、23、24」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「9」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル3、9、13、17、18、20〜22」とに重複して内部当籤していることになる。
また、小役・リプレイ用データポインタが「10」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル4、10、14〜16、19、23、24」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「11」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル5、11、13、17、18、20〜22」とに重複して内部当籤していることになる。
さらに、小役・リプレイ用データポインタが「12」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル6、12、14〜16、19、23、24」とに重複して内部当籤していることになる。
また、小役・リプレイ用データポインタが「13」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル1、7、13、14、16、18、19、21、23、24」とに重複して内部当籤していることになる。この重複役が当籤したときは、第1停止操作としてストップボタン7C、第2停止操作としてストップボタン7R、第3停止操作としてストップボタン7Lを押下したときに押下順序が正解となり、中段ベルが入賞可能となる。この重複役を便宜上、「中右左ベル1」ともいう。
同様に、小役・リプレイ用データポインタが「14」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル2、8、13、15、17、18、20〜23」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「15」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル3、9、14〜17、19、20、22、24」とに重複して内部当籤していることになる。
また、小役・リプレイ用データポインタが「16」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル4、10、13、14、16、18、19、21、23、24」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「17」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル5、11、13、15、17、18、20〜23」とに重複して内部当籤していることになる。
さらに、小役・リプレイ用データポインタが「18」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル6、12、14〜17、19、20、22、24」とに重複して内部当籤していることになる。
また、小役・リプレイ用データポインタが「19」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル1、7、25、27、30、32、34、36、37、39」とに重複して内部当籤していることになる。この重複役が当籤したときは、第1停止操作としてストップボタン7R、第2停止操作としてストップボタン7L、第3停止操作としてストップボタン7Cを押下したときに押下順序が正解となり、中段ベルが入賞可能となる。この重複役を便宜上、「右左中ベル1」ともいう。
同様に、小役・リプレイ用データポインタが「20」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル2、8、26、28、29、31、33、35、38、40」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「21」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル3、9、25、27、30、32、34、36、37、39」とに重複して内部当籤していることになる。
また、小役・リプレイ用データポインタが「22」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル4、10、26、28、29、31、33、35、38、40」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「23」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル5、11、25、27、30、32、34、36、37、39」とに重複して内部当籤していることになる。
さらに、小役・リプレイ用データポインタが「24」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル6、12、26、28、29、31、33、35、38、40」とに重複して内部当籤していることになる。
また、小役・リプレイ用データポインタが「25」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル1、7、26、28、29、31、33、35、38、40」とに重複して内部当籤していることになる。この重複役が当籤したときは、第1停止操作としてストップボタン7R、第2停止操作としてストップボタン7C、第3停止操作としてストップボタン7Lを押下したときに押下順序が正解となり、中段ベルが入賞可能となる。この重複役を便宜上、「右中左ベル1」ともいう。
同様に、小役・リプレイ用データポインタが「26」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル2、8、25、27、30、32、34、36、37、39」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「27」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル3、9、26、28、29、31、33、35、38、40」とに重複して内部当籤していることになる。
また、小役・リプレイ用データポインタが「28」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル4、10、25、27、30、32、34、36、37、39」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「29」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル5、11、26、28、29、31、33、35、38、40」とに重複して内部当籤していることになり、小役・リプレイ用データポインタが「30」の場合には、「中段ベル」と「特殊ベル6、12、25、27、30、32、34、36、37、39」とに重複して内部当籤していることになる。
小役・リプレイ用データポインタが「31」の場合には、「スイカ1〜4」が内部当籤していることになる。この重複役を便宜上、「スイカ」ともいう。
小役・リプレイ用データポインタが「32」の場合には、「特殊チェリー」と「チェリー1〜9」とが重複して内部当籤していることになる。この重複役を便宜上、「角チェリー」ともいう。
小役・リプレイ用データポインタが「33」の場合には、「特殊チェリー」と「チェリー1〜11」とが重複して内部当籤していることになる。この重複役を便宜上、「確定チェリー」ともいう。
小役・リプレイ用データポインタが「34」の場合には、「特殊チェリー」と「チェリー1〜11」と「中段チェリー1〜5」とが重複して内部当籤していることになる。この重複役を便宜上、「中段チェリー」ともいう。
小役・リプレイ用データポインタが「35」の場合には、「特殊小役1〜4」が内部当籤していることになる。この重複役を便宜上、「確定小役」ともいう。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図19に示したボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、ボーナスの作動に係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が対応付けられている。
ボーナス用データポインタは、ハズレに対応する「0」、「MB」に対応する「1」が、12個の1バイトデータに対応している。ボーナス用データポインタが「1」の場合には、「MB」に内部当籤していることになる。
<リール停止初期設定テーブル>
図20に示すリール停止初期設定テーブルでは、回胴停止用番号に対して、引込優先順位テーブル選択データ又は引込優先順位テーブル番号と、停止テーブル選択データ群とが対応付けられている。これらの各種のデータは、一単位遊技の進行の状況に応じてリール3L、3C、3Rの停止制御において選択すべき各種のテーブル番号を示す。
引込優先順位テーブル選択データは、後述する図21に示す引込優先順位テーブル選択テーブルを選択するための番号である。引込優先順位テーブル番号は、後述する図22に示す引込優先順位テーブルを選択するための番号である。
停止テーブル選択データ郡については、詳細を省略するが、リール押下位置と滑り駒数とを対応付けて記憶する停止テーブル等を選択するための番号である。これらの番号は、一単位遊技の進行の状況に応じて、「滑り駒数決定データ」の決定、すなわち、3つのリール3L、3C、3Rを停止する位置をそれぞれ決定するために用いるデータである。
リール停止初期設定テーブルでは、停止操作の順序により異なる停止制御が行われるデータポインタに対応する回胴停止用番号に対しては、引込優先順位テーブル選択データが対応付けられ、停止操作の順序に関わらず停止制御が変わらないデータポインタに対応する回胴停止用番号に対しては、引込優先順位テーブル番号が対応付けられている。
<引込優先順位テーブル選択テーブル>
図21に示す引込優先順位テーブル選択テーブルでは、引込優先順位テーブル選択データごとに、停止操作の順序を示す停止操作種別に対する引込優先順位テーブル番号が対応付けられている。
例えば、引込優先順位テーブル選択データ「01」では、第1停止操作が「左」である場合には、引込優先順位テーブル番号「00」が対応付けられ、第1停止操作が「中」である場合には、引込優先順位テーブル番号「09」が対応付けられ、第1停止操作が「右」である場合には、引込優先順位テーブル番号「03」が対応付けられている。
また、引込優先順位テーブル選択データ「01」では、第2停止操作時に第1停止操作が「左」、第2停止操作が「中」である場合(図中「左→中」)には、引込優先順位テーブル番号「00」が対応付けられ、第2停止操作時に第1停止操作が「右」、第2停止操作が「左」である場合(図中「右→左」)には、引込優先順位テーブル番号「03」が対応付けられている。
<引込優先順位テーブル>
図22に示す引込優先順位テーブルは、引込み範囲内に表示してよい図柄(内部当籤役として決定されている役に対応する図柄)が複数ある場合に、どの図柄を優先して引込むかを表している。なお、図22では、簡便のために、入賞作動フラグ(表示役)のデータは省略して示した。
引込優先順位テーブルでは、入賞作動フラグに係る図柄の組合せの引込みの優先順位を示す引込データが表されている。引込優先順位データは、引込みの優先順位をメインCPU31が識別するために設けられた情報である。
ここで、「引込み」とは、最大の滑り駒数の範囲内で内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する図柄を入賞ライン8cに沿って表示するように、リール3L、3C、3Rの回転を停止させることをいう。
例えば、引込優先順位テーブル番号「00」では、入賞作動フラグ「通常リプ」と入賞作動フラグ「特殊リプ」とが入賞する可能性が有ると判定されている場合には、「特殊リプ」より「通常リプ」の方が優先順位が高いため、「通常リプ」を優先して引込むようにリール3L、3C、3Rの回転の停止制御が行われる。
<優先順序テーブル>
図23に示す優先順序テーブルは、主遊技状態がMB遊技状態以外にあるときの滑り駒数の優先順序を規定したものである。優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた滑り駒数決定データの数値の範囲(すなわち、0〜4)の中から適用可能な数値を優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定する。
<MB遊技状態用優先順序テーブル>
図24に示すMB遊技状態用優先順序テーブルは、主遊技状態がMB遊技状態にあるときの滑り駒数の優先順序を規定したものである。MB遊技状態用優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた滑り駒数決定データの数値の範囲(すなわち、0あるいは1)の中から適用可能な数値の優先順序を規定する。
これら優先順序テーブル及びMB遊技状態用優先順序テーブルでは、優先順序が上位(1)から下位(5)までの順に各数値の検索を行い、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用される。優先順序テーブルは、引込優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられており、優先順序がより上位である滑り駒数が適用される。
本実施の形態における優先順序テーブル及びMB遊技状態用優先順序テーブルは、滑り駒数決定データに基づいて優先順序を規定している。つまり、滑り駒数決定データに該当する数値が最も上位となるように優先順序が規定されている。この結果、滑り駒数決定データは他の滑り駒数よりも優先的に決定されるので、停止テーブルの開発の際に意図されていた図柄の表示が優先される。
<当籤役と停止操作順序の別による入賞役との関係図>
本実施の形態では、上記に説明した各種テーブルを用いることにより、内部当籤役とストップボタン7L、7C、7Rの停止操作順序の別による入賞役との関係は、図25の通りとなる。
例えば、当籤番号「1」の内部当籤役が抽出された場合には、第1停止操作が「左」、すなわち、ストップボタン7Lが第1停止操作されると「通常リプ」が入賞する。
また、当籤番号「1」の内部当籤役が抽出された場合に第1停止操作が「中」、すなわち、ストップボタン7Cが第1停止操作されると、押下位置正解で「BBリプ1」又は「BBリプ2」が入賞し、押下位置不正解で「通常リプ」が入賞する。
ここで、押下位置正解とは、遊技者がストップボタン7L、7C、7Rを押下した際の有効ライン(本実施の形態では、入賞ライン8c)の図柄位置から最大滑り駒数(4駒)の範囲内に、対象となる内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する図柄があり、その図柄を有効ラインに停止可能であることをいう。
なお、本実施の形態では、押下位置正解時の「BBリプ1」又は「BBリプ2」の優先順位が「中左右」、「中右左」の停止操作順序ごとに異なっており、例えば「中左右」の停止操作順序の場合は「BBリプ2」よりも「BBリプ1」の優先順位が高くなっている。
また、当籤番号「1」の内部当籤役が抽出された場合に第1停止操作が「右」、すなわち、ストップボタン7Rが第1停止操作されると、押下位置正解で「RBリプ」が入賞し、押下位置不正解で「通常リプ」が入賞する。
また、当籤番号「2」の内部当籤役が抽出された場合は、上述した当籤番号「1」の場合とは逆の態様となり、第1停止操作が「右」の場合に押下位置正解で「BBリプ1」又は「BBリプ2」が入賞し、押下位置不正解で「通常リプ」が入賞する。また、第1停止操作が「中」の場合に押下位置正解で「RBリプ」が入賞し、押下位置不正解で「通常リプ」が入賞する。
このように、本実施の形態では、当籤番号「1」、「2」に対応する「擬似ボーナスリプレイ1、2」の入賞態様として、「BBリプ1」又は「BBリプ2」と「RBリプ」とがある。ここで、「BBリプ1」及び「BBリプ2」は第1の入賞態様とされ、「RBリプ」は第2の入賞態様とされる。
また、本実施の形態では、図25に示す通り、「擬似ボーナスリプレイ1」と「擬似ボーナスリプレイ2」とは、停止操作順序により「BBリプ1」又は「BBリプ2」及び「RBリプ」のどちらが入賞するかの入賞パターンがそれぞれ異なる。
つまり、「擬似ボーナスリプレイ1」の停止操作順序による入賞パターン(第1の入賞パターン)は、押下位置正解を前提として、第1停止操作が「中」の場合に「BBリプ1」又は「BBリプ2」が入賞するとともに、第1停止操作が「右」の場合に「RBリプ」が入賞するようになっている。
ここで、第1停止操作が「中」の場合は、「BBリプ1」又は「BBリプ2」を入賞させるための第1の停止操作順序に相当する。また、第1停止操作が「右」の場合は、「RBリプ」を入賞させるための第2の停止操作順序に相当する。
一方、「擬似ボーナスリプレイ2」の停止操作順序による入賞パターン(第2の入賞パターン)は、押下位置正解を前提として、第1停止操作が「中」の場合に「RBリプ」が入賞するとともに、第1停止操作が「右」の場合に「BBリプ1」又は「BBリプ2」が入賞するようになっている。
ここで、第1停止操作が「右」の場合は、「BBリプ1」又は「BBリプ2」を入賞させるための第1の停止操作順序に相当する。また、第1停止操作が「中」の場合は、「RBリプ」を入賞させるための第2の停止操作順序に相当する。
また、「下段ベル1〜3」と「中段ベル」とは、いずれも第1停止操作が「左」以外の停止操作順序のときに入賞可能となっている。つまり、これら「下段ベル1〜3」及び「中段ベル」は、第1停止操作が「左」となる、主遊技状態が一般遊技状態であるときは通常入賞しないようになっている。
また、当籤番号「4」〜「30」に係る内部当籤役のうち、「下段ベル1〜3」及び「中段ベル」入賞時以外のときは、いずれかの押下位置正解で当籤している「特殊ベル1〜40」のいずれかが入賞する。
さらに、当籤番号「31」〜「36」に係る各内部当籤役は、いずれも押下位置正解で対応する内部当籤役(例えば、スイカ1〜4や特殊チェリー等)が入賞する。なお、当籤番号「34」の内部当籤役が抽出された場合であって、第1停止操作が「左」の場合には、「特殊チェリー」及び「チェリー1〜11」よりも「中段チェリー1〜5」の優先順位が高くなっている。
[主制御側の各種の格納領域]
図26〜図33は、メインRAM33に格納される各種の格納領域の例を示す図である。
<内部当籤役格納領域>
図26に示した内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1〜12の12個の格納領域によって構成される。これらの内部当籤役格納領域1〜12の各々の格納領域の大きさは、1バイトである。
したがって、内部当籤役格納領域1〜12の全体の大きさは12バイトである。内部当籤役格納領域1〜12には、図18に示した小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが規定する内部当籤役のデータ(格納領域種別)に基づいて定まるデータが格納される。
図示した内部当籤役格納領域1〜12では、例えば内部当籤役格納領域1のビット0は「MB」に対応し、ビット1〜ビット7はそれぞれ未使用になっている。
同様に、内部当籤役格納領域12のビット0〜ビット4は、それぞれ「特殊ベル36」、「特殊ベル37」、「特殊ベル38」、「特殊ベル39」、「特殊ベル40」に対応し、ビット5〜ビット7は、それぞれ未使用になっている。
<表示役格納領域>
図27に示した表示役格納領域は、表示役格納領域1〜18の18個の格納領域によって構成される。これらの表示役格納領域1〜18の各々の格納領域の大きさは、1バイトである。
したがって、表示役格納領域1〜18の全体の大きさは18バイトである。表示役格納領域1〜18には、図13〜図15に示した各図柄組合せテーブル(ボーナス、リプレイ、小役)が規定する表示役のデータ(格納領域種別)に基づいて定まるデータが格納される。表示役格納領域の値は、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後に、メインCPU31が表示役を識別するために用いられる。
図示した表示役格納領域1〜18では、例えば表示役格納領域1のビット0は「MB」に対応し、ビット1〜ビット7はそれぞれ未使用になっている。
同様に、表示役格納領域18のビット0〜ビット4は、それぞれ「特殊ベル36」、「特殊ベル37」、「特殊ベル38」、「特殊ベル39」、「特殊ベル40」に対応し、ビット5〜ビット7は、それぞれ未使用になっている。
<図柄コード格納領域>
図28に示した図柄コード格納領域は、図27に示した表示役格納領域と同様に構成される。したがって、詳細な説明は省略する。
図柄コード格納領域には、回転中のリールにおいて入賞可能な役を示すデータが格納される。例えば、リール3L、3C、3Rの全てが回転中の場合には、全ての役が入賞可能であるため、図柄コード格納領域の対応するビットの全てに「1」が格納される。その後、左のリール3Lが停止(リール3C、3Rは回転)した場合には、左のリール3Lの停止に伴い入賞不可能となった役に対応するビットが「0」に更新される。
図15を参照して、例えば、左のリール3Lにおいて「ブランクA」図柄が停止した場合には、左のリール3Lの図柄が「スイカA」図柄である特殊ベル33〜36に対応するビットは「0」に更新される一方で、左のリール3Lの図柄が「ブランクA」図柄であるチェリー6や特殊小役1〜4に対応するビットは「1」のまま維持される。
<作動ストップボタン格納領域>
図29に示した作動ストップボタン格納領域は、大きさが1バイトである。ビット4〜ビット6は、遊技者による停止操作を検出することが可能であるストップボタン7L、7C、7R、すなわち有効なストップボタン7L、7C、7Rを示す格納領域である。
ビット0〜ビット2は、有効なストップボタン7L、7C、7Rに対応する停止操作が直前に検出されたストップボタン7L、7C、7Rを示す格納領域である。なお、本実施の形態では、ビット3及びビット7は未使用であり、「0」が格納されている。
ビット0は、左ストップボタン7Lに対応する。左ストップボタン7Lが遊技者によって操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。ビット1は、中ストップボタン7Cに対応する。中ストップボタン7Cが遊技者によって操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。ビット2は、右ストップボタン7Rに対応する。右ストップボタン7Rが遊技者によって操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、左ストップボタン7Lに対応する。左ストップボタン7Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、中ストップボタン7Cに対応する。中ストップボタン7Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。ビット6は、右ストップボタン7Rに対応する。右ストップボタン7Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。
本実施の形態で、ストップボタンが有効とは、停止操作を検出することが可能であることを意味する。また、定速回転中のリールに対応するストップボタン7L、7C、7Rであって、停止操作を検出することが可能なストップボタン7L、7C、7Rを有効ストップボタンと称する。
<押下順序格納領域>
図30に示した押下順序格納領域は、3つのストップボタン7L、7C、7Rの押下順序を示す情報を格納するための領域である。この押下順序格納領域は、大きさが1バイトであり、ビット0〜ビット5が使用され、ビット6及びビット7は未使用であり、「0」が格納されている。
ビット0は押下順序が「左→中→右」に対応し、押下順序が「左→中→右」であるときにビット0に「1」が格納(オン)される。同様に、押下順序が「左→右→中」の場合にはビット1に「1」が格納(オン)され、押下順序が「中→左→右」の場合にはビット2に「1」が格納(オン)され、「中→右→左」の場合にはビット3に「1」が格納(オン)され、「右→左→中」の場合にはビット4に「1」が格納(オン)され、「右→中→左」の場合にはビット5に「1」が格納(オン)される。
<持越役格納領域>
図31に示した持越役格納領域は、大きさが1バイトであり、ビット0は「MB」に対応し、ビット1〜ビット7は未使用になっている。内部抽籤処理の結果、内部当籤役「MB」が決定されたときには持越役格納領域のビット0に「1」が格納される。
持越役格納領域のビット0に「1」を格納することで、「MB」に当籤している状態であることを判断できる。持越役格納領域のビット0に「1」が格納された状態は、「MB」に対応する図柄の組合せが入賞ライン8cに表示されるまで保持される。
すなわち、「MB」に当籤したときには、これらのボーナスの図柄の組合せが表示役として入賞ライン8cに表示されるまでの少なくとも一単位遊技において、持越役格納領域のビット0に「1」が格納された状態が保持される。ボーナスに当籤した単位遊技から入賞する単位遊技まで、ビット0に「1」を格納した状態を維持することを、いわゆる「持ち越し」と称する。持越役格納領域に格納される「MB」を「持越役」と称する。
遊技者によって停止操作が行われ、リール3L、3C、3Rの回転のそれぞれが停止したときには、内部当籤役格納領域は初期化されるが、持越役格納領域は初期化されない。このようにすることで、「持ち越し」の状態を保つことができる。
<遊技状態フラグ格納領域>
図32に示した遊技状態フラグ格納領域は、主遊技状態がボーナス遊技状態又はRT1遊技状態であるか、及び、ART遊技状態がART当籤状態、ART開始待ち状態、ART状態、フリーズ高確状態(図10参照)のいずれかであるかを示すためのフラグを格納するものであり、大きさが1バイトである。
遊技状態フラグ格納領域のビット0及びビット1は、ボーナス遊技状態に関するものであり、ビット2は、主遊技状態に関するものである。また、遊技状態フラグ格納領域のビット4〜ビット7は、ART遊技状態に関するものである。
本実施の形態では、遊技状態フラグ格納領域のビット3は未使用になっている。
ボーナス遊技状態である場合には、MB遊技状態では遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」(オン)とされ、CB(チャレンジボーナス)遊技状態では遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」(オン)とされる。
主遊技状態がRT1遊技状態(又は、通常遊技状態)であるときは、遊技状態フラグ格納領域のビット2が「1」(オン)とされる。
また、ART遊技状態が、ART当籤状態であるときは遊技状態フラグ格納領域のビット4が「1」(オン)とされ、ART開始待ち状態であるときは遊技状態フラグ格納領域のビット5が「1」(オン)とされ、ART状態であるときは遊技状態フラグ格納領域のビット6が「1」(オン)とされる。
ART遊技状態が、フリーズ高確状態であるときは遊技状態フラグ格納領域のビット7が「1」(オン)とされる。
<引込優先順位データ格納領域>
図33に示した引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含んでいる。
なお、中リール用引込優先順位データ格納領域及び右リール用引込優先順位データ格納領域の内容については、左リール用引込優先順位データ格納領域と同様であるため、以下においては左リール用引込優先順位データ格納領域について説明する。
左リール用引込優先順位データ格納領域は、図柄位置データ(図11参照)のそれぞれについて、引込優先順位データを格納可能である。例えば、図柄位置データ0に対しては、図22の優先順位1〜5に規定する役(0FEH〜000Hのいずれか1つ)が規定されており、これらの引込優先順位データから、当籤役及び他のリール3C、3Rの停止位置に応じて、いずれかの引込優先順位データが格納される。これにより、左リール3Lは、当籤役に対応する図柄を入賞ライン8cに停止させ、又は、停止させないように制御される。
なお、図柄位置データ1〜20についても同様に、優先順位に規定する役がそれぞれ規定されており、これらの引込優先順位データから、当籤役及び他のリール3L、3C(3R)の停止位置に応じて、いずれかの引込優先順位データを格納する。
<各モードの概要>
図34に示した各モードの概要は、ART遊技状態における複数の滞在モードのそれぞれの概要を示すものである。
本実施の形態では、ART遊技状態中はモード1〜9のいずれかのモードに滞在し、所定の抽籤契機に基づき、これらモード間の移行がメインCPU31によって行われる。
また、本実施の形態では、解除ゲーム数や、いわゆるレア役と称される特殊小役成立時の解除抽籤確率等が各モード別に異なる。なお、モード9に関しては、設定変更時にのみ移行するモードである。
具体的には、モード1は、通常モードAとも称され、解除ゲーム数及び解除抽籤ともに遊技者にとって不利だが、解除後は遊技者にとって有利なモード6、7に移行するモードである。
モード2は、通常モードBとも称され、モード1、4、6、7以外のモードから移行する可能性があり、また、モード2、3、8、9からの移行時には他のモードよりも移行確率が高くなっている。したがって、モード2は、遊技中、最も多く滞在するモードとなっている。
モード3は、引戻しモードとも称され、モード6、7の終了時あるいはモード2、8で確定役当籤時に移行するモードであり、解除ゲーム数及び解除抽籤ともに遊技者にとって有利となっている。
モード4は、連チャン準備モードとも称され、次回モード4〜7のいずれかのみに移行するモードであり、特に、次回モード5〜7の遊技者にとって有利な上位モードへの移行が期待されるモードである。つまり、モード4は、次回モード5〜7に移行しやすいモードとなっている。
モード5〜7は、それぞれ連チャンモードA、B、Cとも称され、ART状態が連続して発生する、いわゆる連チャンが発生しやすいモードである。このモード5〜7は、解除ゲーム数及び解除抽籤ともに有利なモードであり、特に、解除ゲーム数に関して言えば後述するように31ゲーム以内に解除することが確定されている。
本実施の形態においては、このモード7が、ART遊技状態をART開始待ち状態からART状態又はフリーズ高確状態のいずれに移行させるかを決定する際の1つの指標となっている。
モード8は、設定変更後高確モードとも称され、設定変更時に滞在するモード9からのみ移行するモードであり、解除ゲーム数及び解除抽籤ともに遊技者にとって有利となっている。
モード9は、設定変更時モードとも称され、設定変更時に移行するモードである。つまり、このモード9には、設定変更がなされない限り移行することはない。また、このモード9のみに次回のモード移行先としてモード8が設けられている。
[ART関連の各種のデータテーブル]
図35〜図54、図58〜図61は、メインROM32に記憶されているARTに関連する各種のデータテーブルを示している。
<モード移行抽籤テーブル>
図35〜図43に示したモード移行抽籤テーブルは、各モード滞在時の抽籤契機と、その抽籤契機に移行可能なモードと、を示したものである。
抽籤契機としては、通常解除時、スイカ解除時、角チェリー解除時、確定役による解除時、中段チェリーによる解除時及びロングフリーズによる解除時がある。
ここで、通常解除とは、解除ゲーム数到達による解除、又は、解除抽籤テーブル(図50参照)に基づき「その他」で解除当籤したときの解除を示している。また、確定役とは、図18に示した「確定チェリー」および「確定小役」を指す。
また、スイカ解除及び角チェリー解除とは、スイカあるいは角チェリーの重複役当籤時に、後述する解除抽籤テーブル(図50参照)を用いて所定の確率で解除当籤したときの解除をいう。
また、確定役、中段チェリーは、ともに対応する内部当籤役に重複して当籤した時点で解除が確定する(図50参照)。したがって、確定役、中段チェリーによる解除とは、対応する重複役の当籤による解除をいう。さらに、ロングフリーズによる解除とは、遊技開始時にロングフリーズ予約によるロングフリーズを伴う場合の解除をいう。
なお、後述するようにART当籤状態移行時あるいはART状態中に、ART当籤状態移行時ロングフリーズ予約抽籤テーブル(図52参照)やART中ロングフリーズ予約抽籤テーブル(図54参照)に応じた当籤確率でロングフリーズ予約の抽籤が行われる。また、ロングフリーズが発生した時点で、上記いずれの解除によるものかを問わず解除が確定する。
図35に示すように、現在のモード(滞在モード)がモード1である場合には、設定値が1〜6の共通で、ロングフリーズを伴う解除を除いてモード6あるいはモード7に移行するようになっている。また、モード1では、モード7よりもモード6への移行確率が高く設定されている。
一方、ロングフリーズを伴う解除の場合は、モード7のみに移行するようになっている。このようなロングフリーズを伴う解除の場合は、モード1に限らず、モード9を除く他のモード2〜8においても必ずモード7にのみ移行するようになっている。
図36に示すように、現在のモードがモード2である場合には、モード1〜7のいずれかに移行するようになっている。このモード2は、設定値ごとに各モード移行先の移行確率が異なっており、特に通常解除、スイカ解除及び角チェリー解除において設定値が高くなるほど、モード4、5への移行確率が高くなるよう設定されている。
図37に示すように、現在のモードがモード3である場合には、モード1、2、4〜7のいずれかに移行するようになっている。このモード3は、設定値ごとに各モード移行先の移行確率が異なっており、特に通常解除、スイカ解除及び角チェリー解除において設定値が高くなるほど、モード4、5への移行確率が高くなるよう設定されている。
図38に示すように、現在のモードがモード4である場合には、モード1、4〜7のいずれかに移行するようになっている。このモード4は、設定値ごとに各モード移行先の移行確率が異なっており、特に通常解除、スイカ解除及び角チェリー解除において設定値が高くなるほど、モード5への移行確率が高くなるよう設定されている。
図39に示すように、現在のモードがモード5である場合には、モード1、2、4〜7のいずれかに移行するようになっている。このモード5は、通常解除時における各モード移行先への移行確率が設定値ごとに異なっており、設定値が高くなるほど、モード2、4への移行確率が高くなる一方で、モード5への移行確率が低くなるよう設定されている。
図40に示すように、現在のモードがモード6である場合には、モード3、6、7のいずれかに移行するようになっている。このモード6は、通常解除時における各モード移行先への移行確率が設定値1〜4、6と設定値5とで異なっており、設定値5のときのみ、モード7への移行確率が他の設定値よりも高くなる一方で、モード6への移行確率が低くなるよう設定されている。
図41に示すように、現在のモードがモード7である場合には、設定値が1〜6の共通で、モード3、7のいずれかに移行するようになっている。このモード7は、通常解除時にのみ、モード3に移行するよう設定されている。
図42に示すように、現在のモードがモード8である場合には、モード1〜7のいずれかに移行するようになっている。このモード8は、設定値ごとに各モード移行先への移行確率が異なっており、特に通常解除、スイカ解除及び角チェリー解除において設定値が高くなるほど、モード4、5への移行確率が高くなるよう設定されている。
図43に示すように、現在のモードがモード9である場合には、モード1、2、4、8のいずれかに移行するようになっている。このモード9の抽籤契機は、設定変更時であり、設定変更後の設定値に応じて各モード移行先の移行確率が異なっている。例えば、設定変更後の設定値が高くなるほど、モード8への移行確率が高くなるよう設定されている。
<解除ゲーム数抽籤テーブル>
図44〜図49に示した解除ゲーム数抽籤テーブルは、各モード滞在時の解除ゲーム数の振り分けを示したものである。
解除ゲーム数とは、ART遊技状態において、ART状態終了後、つまり図79に示すBB終了フラグあるいはRB終了フラグがオフとなった次のゲームからART当籤状態に移行するまでに行われる遊技回数(ゲーム数)を予め規定したものである。
なお、設定変更が行われた場合には、上述した解除ゲーム数の始期は設定変更後の次ゲームとなる。したがって、本実施の形態では、ART状態終了後あるいは設定変更後、規定の解除ゲーム数が消化される、すなわち、予め規定された解除ゲーム数に相当する遊技回数が行われると、強制的にART遊技状態が通常遊技状態からART当籤状態に移行する。
また、本実施の形態において、解除ゲーム数は、「0」〜「1051」の間で、ある特定のゲーム数(例えば、0ゲームや31ゲーム等)及び所定のゲーム数間(例えば、32ゲーム〜63ゲーム等)に振り分けられる。
こうした解除ゲーム数の振り分け確率は、滞在モードや設定値によりそれぞれ異なる。なお、解除ゲーム数は、任意に設定可能であり、上述したゲーム数に限定されるものではなく、また、振り分け範囲等も適宜変更可能である。
図44に示すように、現在のモードがモード1である場合には、設定値1〜6の共通で解除ゲーム数が951ゲーム以上に振り分けられており、950ゲーム以下の解除ゲーム数に振り分けられることはない。
図45に示すように、現在のモードがモード2である場合には、解除ゲーム数が比較的短いゲーム数から比較的長いゲーム数まで図45に示す振り分け率に基づき振り分けられている。
また、このモード2は、設定値ごとに解除ゲーム数の振り分け率が若干異なっており、例えば設定値が高くなるほど本モードにおける最長の解除ゲーム数(801ゲーム〜900ゲーム)の振り分け率が小さくなるよう設定されている。
図46に示すように、現在のモードがモード3である場合には、設定値1〜6の共通で解除ゲーム数が31ゲームに振り分けられており、31ゲーム以外の解除ゲーム数に振り分けられることはない。
図47に示すように、現在のモードがモード4である場合には、解除ゲーム数が比較的短いゲーム数から比較的長いゲーム数まで図47に示す振り分け率に基づき振り分けられている。
また、このモード4は、設定値ごとに解除ゲーム数の振り分け率が若干異なっており、例えば設定値が高くなるほど本モードにおける最長の解除ゲーム数(951ゲーム〜1050ゲーム)の振り分け率が小さくなるよう設定されている。
図48に示すように、現在のモードがモード5〜7である場合には、設定値1〜6の共通で解除ゲーム数が0ゲームあるいは31ゲームに振り分けられており、0ゲームあるいは31ゲーム以外の解除ゲーム数に振り分けられることはない。
ここで、このモード5〜7においては、31ゲームの振り分け率が0ゲームの振り分け率よりも高くなるよう設定されている。
図49に示すように、現在のモードがモード8である場合には、設定値1〜6の共通で解除ゲーム数が32ゲーム〜95ゲームに振り分けられており、32ゲーム〜95ゲーム以外の解除ゲーム数に振り分けられることはない。
ここで、このモード8においては、64ゲーム〜95ゲームの振り分け率が32ゲーム〜63ゲームの振り分け率よりも高くなるよう設定されている。
<解除抽籤テーブル>
図50に示した解除抽籤テーブルは、各モード(モード1〜8)別に内部当籤役ごとの解除確率を示したものである。なお、解除確率とは、図50において解除に当籤する確率をいう。
図50に示すように、本実施の形態においては、解除に当籤する可能性のある内部当籤役として特殊役(スイカ、角チェリー、確定役及び中段チェリー)ならびに複数の役のうち特殊役を除く役(その他)が挙げられている。
ここで、確定役及び中段チェリーは、モード1〜8のいずれのモード及びいずれの設定値においても内部当籤役として抽出された時点で解除が確定する。
また、それ以外の内部当籤役に関しては、モード1〜8の各モード別にそれぞれ解除確率が異なるように設定されている。例えば、モード1では、スイカ、角チェリー、その他の順に解除確率が低くなるように設定される一方で、モード7では、その他、スイカ、角チェリーの順に解除確率が低くなるように設定されている。なお、解除に係るそれ以外の内部当籤役とは、スイカ、角チェリー、確定役、中段チェリー以外に、解除に当籤する可能性のある内部当籤役をいう。
<ART当籤状態移行時ショートフリーズ抽籤テーブル>
図51に示したART当籤状態移行時ショートフリーズ抽籤テーブルは、ART遊技状態において通常遊技状態からART当籤状態に移行する際に、ショートフリーズを行うか否かを決定するために参照されるテーブルである。
このART当籤状態移行時ショートフリーズ抽籤テーブルでは、ゲーム数解除、スイカ解除、角チェリー解除、確定役解除、中段チェリー解除及びその他解除のうち、いずれの解除契機によりART当籤状態に移行したかによって、ショートフリーズを行うと決定される確率が異なる。
例えば、ショートフリーズを行う確率は、角チェリー解除による場合が最も高く、スイカ解除による場合が最も低くなるように設定されている。
<ART当籤状態移行時ロングフリーズ予約抽籤テーブル>
図52に示したART当籤状態移行時ロングフリーズ予約抽籤テーブルは、ART遊技状態において、通常遊技状態からART当籤状態に移行する際に、ロングフリーズを予約するか否かを決定するために参照されるテーブルである。
このART当籤状態移行時ロングフリーズ予約抽籤テーブルでは、ゲーム数解除、スイカ解除、角チェリー解除、確定役解除、中段チェリー解除及びその他解除のうち、いずれの解除契機によりART当籤状態に移行したかによって、ロングフリーズの予約を行うと決定される確率が異なる。
例えば、ロングフリーズの予約を行う確率は、中段チェリー解除による場合が最も高く、ゲーム数解除及びその他解除による場合が最も低くなるように設定されている。
<ART当籤状態移行時告知モード抽籤テーブル>
図53に示したART当籤状態移行時告知モード抽籤テーブルは、ART遊技状態において通常遊技状態からART当籤状態に移行する際に、告知モードを告知モード1〜3のいずれとするかを決定するために参照されるテーブルである。
上述の告知モードとは、ART当籤状態中に擬似ボーナスリプレイ1、2のいずれかに内部当籤したときに、前面パネル110に設けられたハイビスカス絵柄を模した告知部111(図4参照)による告知を行うか否かの決定に関するモードである。
具体的には、告知モード1は、ART当籤状態中に擬似ボーナスリプレイ1、2のいずれかに内部当籤したときに、100%の確率で告知部111による告知を行うモードとされる。
告知モード2は、ART当籤状態中に擬似ボーナスリプレイ1、2のいずれかに内部当籤したときに、50%の確率で告知部111による告知を行うモードとされる。
また、告知モード3は、ART当籤状態中に擬似ボーナスリプレイ1、2のいずれかに内部当籤したときに、25%の確率で告知部111による告知を行うモードとされる。
このように、本実施の形態では、告知部111による告知を行う確率(告知確率)を各モード別に異ならせている。
ART当籤状態移行時告知モード抽籤テーブルでは、告知モードの抽籤契機としてゲーム数解除時、スイカ解除時、角チェリー解除時、確定役解除時、中段チェリー解除時、その他解除時及びロングフリーズを伴う解除時が挙げられている。
このART当籤状態移行時告知モード抽籤テーブルでは、抽籤契機によって各告知モードの振り分け率が異なっており、例えばスイカ解除とその他解除以外の場合は100%の確率で告知モード1に振り分けられるように設定されている。
また、その他解除の場合には、告知モード1と告知モード2とが同一の確率で振り分けられるよう設定されている。さらに、角チェリー解除の場合には、告知モード1の振り分け率が最も高く、次いで告知モード2と告知モード3とが同一の確率で振り分けられる。
<ART中ロングフリーズ予約抽籤テーブル>
図54に示したART中ロングフリーズ予約抽籤テーブルは、ART状態中にスイカ、角チェリー、確定役及び中段チェリーのうち、いずれかの重複役に当籤したときに、次回のART状態移行時のロングフリーズを予約するか否かを決定するために参照されるテーブルである。
このART中ロングフリーズ予約抽籤テーブルにおいて、次回のART状態移行時のロングフリーズの予約を行う確率は、中段チェリーに内部当籤したときが最も高く、角チェリーに内部当籤したときが最も低くなるように設定されている。
[副制御側の各種のデータテーブル]
図55〜図57は、サブROM82に記憶されている各種のデータテーブルである。
<ART種別報知振分抽籤テーブル>
図55に示したART種別報知振分抽籤テーブルは、ART遊技状態においてART当籤状態からART開始待ち状態に移行する際に参照されるテーブルであり、ART開始待ち状態中に擬似ボーナスリプレイ1又は2に内部当籤したときに停止操作順序を報知することで、BBリプ又はRBリプのいずれを入賞させるかの報知振分を決定するためのテーブルである。
また、このART種別報知振分抽籤テーブルでは、抽籤契機と現在のモード(滞在モード)とに基づき、BBリプ及びRBリプの振り分け率が異なるように設定されている。ここでの抽籤契機は、ART遊技状態における通常遊技状態からART当籤状態への移行時の解除種別に応じて複数あり、ゲーム数(0以外)解除、0ゲーム解除、スイカ解除、角チェリー解除、確定役解除、中段チェリー解除、その他解除及びロングフリーズ予約に伴う解除がある。
詳細には、ART遊技状態における通常遊技状態からART当籤状態への移行がゲーム数(0以外)解除、0ゲーム解除、スイカ解除、角チェリー解除、確定役解除、中段チェリー解除、その他解除及びロングフリーズ予約に伴う解除のいずれの解除によって行われたか否かによって、BBリプ及びRBリプの振り分け率が異なる。例えば、抽籤契機が0ゲーム解除、確定役解除、中段チェリー解除及びロングフリーズ予約に伴う解除の場合には、100%の確率でBBリプを入賞させるための停止操作順序が報知される。
また、上述したように、滞在モード別にBBリプ及びRBリプの振り分け率が異なっており、例えば滞在モードがモード4であって抽籤契機がゲーム数(0以外)解除、スイカ解除、角チェリー解除、その他解除である場合には、BBリプよりもRBリプの振り分け率が高くなるよう設定されている。
<通常ナビ抽籤テーブル>
図56に示した通常ナビ抽籤テーブルは、図95に示すスタートコマンド受信時処理においてBB誤作動フラグがオフのときに、内部当籤役に基づきART状態中のART中ナビデータを決定する際に参照されるテーブルである。
ART中ナビデータとは、遊技者にとって有利なストップボタン7L、7C、7Rの押下順序、すなわち停止操作順序の報知用のデータであり、ART中ナビデータの種別として「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」がある。また、このART中ナビデータには、「報知なし」が含まれる。
通常ナビ抽籤テーブルは、例えば当籤番号4〜6に対応する内部当籤役(下段ベル)の場合にはART中ナビデータとして「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」の停止操作順序がそれぞれ同一の確率で振り分けられるように設定されている。
ここで、当籤番号4〜6に対応する内部当籤役(下段ベル)は、図18に示した通り、第1停止操作としてストップボタン7Cあるいは7Rを押下したときに停止操作順序が正解となる。したがって、この通常ナビ抽籤テーブルでは、ART中ナビデータとして当該内部当籤役(下段ベル)の停止操作順序が不正解の停止操作順序(「左中右」と「左右中」)に振り分けられることがないこととなっている。
また、当籤番号7〜12、13〜18、19〜24、25〜30に対応する内部当籤役(中段ベル)の場合には、それぞれART中ナビデータとして停止操作順序が正解となる停止操作順序に100%の確率で振り分けられるように設定されている。
例えば、当籤番号7〜12に対応する内部当籤役(中段ベル)では、図18に示した通り「中左右」の停止操作順序が正解となるので、これに対応する停止操作順序に100%の確率で振り分けられることとなる。
<特殊ナビ抽籤テーブル>
図57に示した特殊ナビ抽籤テーブルは、図95に示すスタートコマンド受信時処理においてBB誤作動フラグがオンのときに、内部当籤役に基づきART状態中のART中ナビデータを決定する際に参照されるテーブルである。
特殊ナビ抽籤テーブルは、通常ナビ抽籤テーブル(図56参照)と異なり、例えば当籤番号4〜6に対応する内部当籤役(下段ベル)の場合にはART中ナビデータとして「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」に加えて、「左中右」の停止操作順序がそれぞれ所定の確率で振り分けられるように設定されている。
したがって、この特殊ナビ抽籤テーブルでは、ART中ナビデータとして当該内部当籤役(下段ベル)の停止操作順序が不正解の停止操作順序(「左中右」)に振り分けられることがあるものとなっている。これにより、本来RBリプを作動させるべきところを誤って、あるいは、故意にBBリプ1又はBBリプ2に入賞させたときに遊技者に付与される利益(ここでは、ARTによるメダルの獲得枚数)が調整される。
同様に、当籤番号7〜12、13〜18、19〜24、25〜30に対応する内部当籤役(中段ベル)の場合にも、それぞれ停止操作順序が正解となる停止操作順序以外に停止操作順序が不正解の停止操作順序にも所定の確率で振り分けられるように設定されている。
例えば、当籤番号7〜12に対応する内部当籤役(中段ベル)では、図18に示した通り、「中左右」の停止操作順序が正解となるが、この特殊ナビ抽籤テーブルでは、停止操作順序が不正解の「中右左」、「右左中」及び「右中左」の停止操作順序にも所定の確率で振り分けられることとなる。
ただし、この場合であっても、本来入賞されるべきであったRBリプによる利益を最低限遊技者に与える必要があることから、停止操作順序が不正解の「中右左」、「右左中」及び「右中左」の停止操作順序に振り分けられる確率よりも、停止操作順序が正解となる「中左右」の停止操作順序に振り分けられる確率が相対的に高くなるように設定されている。当籤番号4〜6、13〜30に対応する内部当籤役についても同様である。
<ロングフリーズ用リールアクション抽籤テーブル>
図58に示すロングフリーズ用リールアクション抽籤テーブルは、主遊技状態がART遊技状態におけるART開始待ち状態(図10参照)において、擬似ボーナスリプレイであるBBリプ又はRBリプの入賞時に、図62に示すメイン制御処理における遊技開始時フリーズ処理(図71参照)を実行する際にロングフリーズ予約フラグがオンされている場合(所定条件の成立時)に参照されるテーブルである。すなわち、ART遊技状態がART状態へ移行する際もしくは移行した際に、ART状態における規定のARTゲーム数に上乗せするARTゲーム数加算値を、ロングフリーズ予約フラグがオンされているか否かに応じて決めるために参照されるテーブルであって、特別リールアクション制御情報(種別)1〜4に対応させてARTゲーム数加算値と抽籤値とが割り当てられている。
本実施の形態の場合、特別リールアクション制御情報1は、当籤確率が最も高く、規定のARTゲーム数に上乗せするARTゲーム数として「70ゲーム」を加算させ、特別リールアクション制御情報2は「140ゲーム」を加算させ、特別リールアクション制御情報3は「210ゲーム」を加算させ、特別リールアクション制御情報4は、当籤確率が最も低く、「777ゲーム」を加算させるように設定されている。
これら特別リールアクション制御情報1〜4は、所定の乱数値(例えば、乱数値3)に基づいていずれか1つが決定されて、メインRAM33の所定の格納領域に格納される。
これにより、ロングフリーズの予約抽籤の当籤時においては、特別リールアクション制御情報1〜4に応じた所定回数のARTゲームの分だけ、ART状態における規定回数のARTゲームに上乗せでき(図79参照)、従来のART状態よりも、遊技者にとって有利な遊技状態とすることが可能になるとともに、ARTゲーム数の変動についても興趣を高めることが可能となる。
<フリーズ高確状態中抽籤テーブル>
図59に示すフリーズ高確状態中抽籤テーブルは、図62に示すメイン制御処理における遊技開始時フリーズ処理(図71参照)で実行されるフリーズ高確状態中処理(図72参照)において参照されるテーブルである。すなわち、このフリーズ高確状態中抽籤テーブルは、ART開始待ち状態に移行させる際に、所定の乱数値(例えば、乱数値3)に基づいて、演出用フリーズタイマ値とリールアクション制御情報1〜7とポイント値とを取得するためのテーブルであって、フリーズ高確状態における高確ゲームごとに実行されるリールアクションの種別に応じた、演出用フリーズタイマ値とリールアクション制御情報1〜7とポイント値とが所定の抽籤確率で決定される。
本実施の形態の場合、リールアクション制御情報1、2に対してはいずれも演出用フリーズタイマ値として「896」が対応付けられているが、リールアクション制御情報1のポイント値は「1」とされ、リールアクション制御情報2のポイント値は「2」とされ、当籤の確率もリールアクション制御情報1の方がリールアクション制御情報2よりも高く設定されている。リールアクション制御情報3、4に対してはいずれも演出用フリーズタイマ値として「1791」が対応付けられているが、リールアクション制御情報3のポイント値は「2」とされ、リールアクション制御情報4のポイント値は「3」とされている。リールアクション制御情報3、4の当籤の確率は、リールアクション制御情報2の場合と同じ確率とされている。リールアクション制御情報5、6に対してはいずれも演出用フリーズタイマ値として「2686」が対応付けられているが、リールアクション制御情報5のポイント値は「3」とされ、リールアクション制御情報6のポイント値は「5」とされ、当籤の確率もリールアクション制御情報5の方がリールアクション制御情報6よりも高く(リールアクション制御情報4よりは低く)設定されている。リールアクション制御情報7に対しては演出用フリーズタイマ値として「10742」が対応付けられており、リールアクション制御情報7のポイント値は「10」とされている。リールアクション制御情報7の当籤の確率は、リールアクション制御情報1〜6のいずれよりも低確率とされている。
フリーズ高確状態中抽籤テーブルは、フリーズ高確状態中のフリーズを伴う高確ゲームのそれぞれに、所定の振り分け確率でリールアクション制御情報1〜7のいずれか1つが決定されることにより、該リールアクション制御情報1〜7に応じたポイント値をポイントとして付与するためのものである。
このフリーズ高確状態中抽籤テーブルでは、ポイントとして付与されるポイント値がリールアクション制御情報1〜7によって異なるため、フリーズ高確状態が終了するまでの所定期間内に獲得できるポイントの総値が所定のポイント値に達するまでの間に消化できる、高確ゲームの回数やゲーム時間に差が出る。
ここで、フリーズ高確状態が終了抽籤に当籤せずに終了した場合の所定期間内に消化できる総ゲーム数(所定回数の高確ゲーム)は、リールアクション制御情報1〜7に応じたポイント値として、フリーズ高確状態中の全消化ゲームに最低値のポイント「1」が付与された場合のポイントの総値が、所定のポイント値(例えば、10ポイント)に達する回数(つまり、10ゲーム)に設定されている。
したがって、所定のポイント値を「10」とした場合において、1回目の高確ゲームでリールアクション制御情報7に当籤した場合、リールアクション制御情報7のポイント値は「10」なので、1回のゲームで所定の条件をクリアできることになる。
同様に、所定のポイント値を「10」とした場合において、全高確ゲームがリールアクション制御情報1に当籤した場合、リールアクション制御情報1のポイント値は「1」なので、所定の条件をクリアするためには、終了抽籤に当籤することなしに、フリーズ高確状態が終了するまでの所定期間内に連続して10回のゲームを消化しなければならない。
いずれの場合においても、所定の条件をクリアできた際には、規定フリーズ条件の成立となる。
このように、リールアクションの種別に応じてポイント値に差異を設ける、つまり当籤したリールアクションのレア度が高いほど、付与されるポイントが大きくなるようにすることにより、所定のポイント値に達するまでの間に消化するゲーム数やゲーム時間に変化を設けることが可能となる。
<フリーズ高確状態移行抽籤テーブル>
図60に示すフリーズ高確状態移行抽籤テーブルは、図62に示すメイン制御処理における遊技終了時ロック処理(図79参照)で実行されるフリーズ高確状態抽籤処理(図80参照)において、ART遊技状態での滞在モード(現在の遊技モード)がモード7でない場合に参照されるテーブルである。すなわち、ART開始待ち状態において、モード7に滞在していない場合に、当該フリーズ高確状態移行抽籤テーブルにしたがい、所定の乱数値(例えば、乱数値3)に基づいて所定の移行確率で行われる移行抽籤に当籤したか否かによって、フリーズ高確状態に移行させるか否かが決定される。
本実施の形態の場合、フリーズ高確状態移行抽籤テーブルにおける「当籤」の当籤確率(抽籤値)は、「非当籤」の当籤確率よりも低く設定されている。
なお、このフリーズ高確状態移行抽籤テーブルを用いた移行抽籤においては、その他の要素(例えば、設定値、現在のモード(滞在モード)、解除契機)を含めて抽籤を行うようにしてもよい。
<フリーズ高確状態終了抽籤テーブル>
図61に示すフリーズ高確状態終了抽籤テーブルは、図62に示すメイン制御処理における遊技開始時フリーズ処理(図71参照)で実行されるフリーズ高確状態中処理(図72参照)において参照されるテーブルである。すなわち、フリーズ高確状態において、フリーズ高確保障ゲームの残りゲーム数が「0」となった際に参照されるテーブルであって、当該フリーズ高確状態終了抽籤テーブルにしたがい、所定の乱数値(例えば、乱数値3)に基づいて所定の終了確率で行われる終了抽籤の結果として「継続」又は「終了」のいずれかが決定される。
本実施の形態の場合、フリーズ高確状態終了抽籤テーブルにおける「終了」の当籤確率(抽籤値)は、「継続」の当籤確率よりも低く設定されている。
ART状態の開始時から所定数のゲームが消化されるまでの期間に相当する所定期間内において、このフリーズ高確状態終了抽籤テーブルに基づいた終了抽籤における「終了」に当籤したことにより、フリーズ高確状態は終了され、その時点でのポイントの総値が所定のポイント値に達していない場合には転落条件の成立となる。逆に、所定期間内において終了抽籤における「継続」に当籤し続けることによりフリーズ高確状態が終了した場合、及び、フリーズ高確状態が途中で終了された場合に、その時点でのポイントの総値が所定のポイント値に達している場合には規定フリーズ条件の成立となる。
なお、このフリーズ高確状態終了抽籤テーブルを用いた終了抽籤においては、その他の要素(例えば、設定値、現在のモード(滞在モード)、解除契機)を含めて抽籤を行うようにしてもよい。
[主制御処理]
主制御回路71のメインCPU31は、図62〜図96に示すフローチャートにしたがって各種の処理を実行する。
<メイン制御処理>
図62は、メイン制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下に説明するメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときにスタートする。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU31は、図63に示す電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたか等が判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次いで、メインCPU31は、1回のゲーム終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、例えば、一単位遊技の終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。この初期化処理によって、メインRAM33の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次いで、メインCPU31は、図64に示すメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、及び、開始操作を検出する処理が実行される。
次いで、メインCPU31は、3つの乱数値(乱数値1〜3)を抽出し、メインRAM33に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。
ここで、乱数値1は、内部抽籤処理のために使用される値で、本実施の形態においては、「0〜65535」の中から抽出される。また、乱数値2、3は、その他の抽籤処理のために使用される値で、本実施の形態においては、それぞれ「0〜65535」及び「0〜255」の中から抽出される。なお、メインCPU31は、ステップS13で乱数値2、3を抽出する必要はなく、各乱数値2、3を使用するときに抽出するようにしてもよい。
次いで、メインCPU31は、図65に示す内部抽籤処理を実行する(S14)。この内部抽籤処理を実行するメインCPU31は、内部当籤役決定手段を構成する。
次いで、メインCPU31は、図66に示すART遊技状態抽籤処理を実行する(S15)。このART遊技状態抽籤処理には、ART遊技状態の変移に関する抽籤処理、及び、各ART遊技状態において参照されるフラグをオンにセットするか否かの抽籤処理等が含まれる。
次いで、メインCPU31は、図70に示すリール停止初期設定処理を実行する(S16)。このリール停止初期設定処理により、内部抽籤処理の結果(内部当籤役)に基づいて、リールの停止制御に関する各情報(例えば、停止テーブル番号等)がメインRAM33の該当領域に格納される。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S17)。スタートコマンドデータは、例えば、遊技状態フラグの種別、ボーナス終了枚数カウンタの値、内部当籤役の種別、ロック等に係るフラグの種別、及び、演出用のタイマの値等を表す。
次いで、メインCPU31は、図71に示す遊技開始時フリーズ処理を実行する(S18)。この遊技開始時フリーズ処理では、各ART遊技状態において参照される各種フラグに基づいて、フリーズが実行される。また、この遊技開始時フリーズ処理では、適宜、ロングフリーズ用リールアクション抽籤テーブルを用いた抽籤、及び、後述するフリーズ高確状態中処理等が行われる。
次いで、メインCPU31は、ウェイト処理を実行する(S19)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機して待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次いで、メインCPU31は、投入されたメダルの枚数に応じて、全てのリール3L、3C、3Rを回転させるリール回転開始処理を実行する(S20)。このリール回転開始処理に伴って、作動ストップボタン格納領域(図29参照)に「01110000」が格納される。
また、リール回転開始処理は、図83に示す割込処理(リール制御処理)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ms)で実行される処理である。この割込処理によって、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が開始される。その後、この割込処理によって、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達するまで加速される。さらに、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達すると、この割込処理によって、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rが定速で回転するように維持される。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S21)。このリール回転開始コマンドデータを受信することにより、副制御回路72は、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次いで、メインCPU31は、引込優先順位格納処理を実行する(S22)。この引込優先順位格納処理では、図75に示す引込優先順位テーブル選択処理が実行され、回転しているリール3L、3C、3Rの全ての図柄の引込優先順位が決定される。すなわち、引込優先順位格納処理では、内部当籤役に基づいて、回転中の各リールの図柄位置ごとに、停止情報が引込優先順位データ格納領域に格納される。例えば、各リール3L、3C、3Rの各図柄に対して、該当図柄が停止許可の場合には、引込優先順位テーブルに基づいてその引込優先順位データが引込優先順位データ格納領域に格納され、停止不許可の場合(例えば、当籤していない役が入賞してしまう場合等)には、引込優先順位データ格納領域に停止禁止を表すデータが格納される。
次いで、メインCPU31は、図76に示すリール停止制御処理を実行する(S23)。この処理によって、リール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。
次いで、メインCPU31は、入賞検索処理を実行する(S24)。この入賞検索処理では、全てのリール3L、3C、3Rが停止した後に、入賞ライン8cに表示された図柄の組合せと図柄組合せテーブルとが照合されて、入賞ライン8cに表示された図柄の組合せが判断される。
具体的には、図柄コード格納領域(図28参照)に格納されたデータと図柄組合せテーブル(図13〜図15参照)のデータとが照合され、その照合結果が表示役格納領域(図27参照)に格納される。より詳細には、図柄コード格納領域のデータが表示役格納領域にそのまま複写される。その際に、図柄組合せテーブルが参照されて、払出枚数が求められる。この入賞検索処理によって、全てのリール3L、3C、3Rが停止したことで表示窓4L、4C、4Rに表示される図柄の組合せが特定される。
次いで、メインCPU31は、入賞検索処理の結果に基づいて、表示された図柄の組合せに応じたメダル枚数の払い出しを実行する(S25)。このメダル払出処理に伴って、払出枚数カウンタに基づいて、ホッパー駆動回路41の制御やクレジット枚数の更新が行われる。
次いで、メインCPU31は、図78に示すART関連処理を実行する(S26)。このART関連処理には、ART遊技状態に関するゲーム数の管理、及び、各ART遊技状態において参照されるフラグのセットを行う処理等が含まれる。
次いで、メインCPU31は、図79に示す遊技終了時ロック処理を実行する(S27)。この遊技終了時ロック処理では、各ART遊技状態において参照される各種フラグに基づいて、ロックが実行される。また、この遊技終了時ロック処理では、適宜、後述するフリーズ高確状態抽籤処理等が行われる。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S28)。入賞作動コマンドデータは、例えば、表示役の種別、ロック等に係るフラグ、及び、メダルの払出枚数等を表す。
次いで、メインCPU31は、図81に示すボーナス終了チェック処理を実行する(S29)。このボーナス終了チェック処理によって、MBの終了条件を満たした場合にMBの作動を終了する処理が実行される。
次いで、メインCPU31は、図82に示すボーナス作動チェック処理を実行する(S30)。このボーナス作動チェック処理によって、リール3L、3C、3Rにより表示された図柄の組合せに基づいてMBの作動を行う処理が実行される。メインCPU31は、ステップS30の処理を実行した後、ステップS11〜の処理を繰り返す。
<電源投入時処理>
図63は、図62に示したメイン制御処理のステップS10において実行される電源投入時処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、バックアップが正常であるか否かを判断する(S40)。この判断処理では、チェックサム値を用いた誤り検出により、バックアップが正常であるか否かが判断される。
例えば、メインCPU31は、電源オフ時にパチスロ機1の設定値等及びその設定値等から算出されたチェックサム値をバックアップデータとしてメインRAM33に格納しておき、電源投入時の当該判断処理(S40)において、メインRAM33に格納されている設定値等及びチェックサム値を読み出す。そして、メインCPU31は、読み出された設定値等から算出したチェックサム値とバックアップされていたチェックサム値とを比較し、比較結果が一致していれば、バックアップが正常であると判断する。
次いで、メインCPU31は、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、バックアップされた設定値等をセットする(S41)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がセットされることになる。
次いで、ステップS41の処理を実行した後、又は、ステップS40においてバックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、パチスロ機1のキャビネット60内に設けられている設定変更スイッチがオンであるか否かを判断する(S42)。
ここで、メインCPU31は、設定変更スイッチがオンであると判断すると(YES)、メインCPU31は、設定変更時の初期化処理を実行する(S43)。この設定変更時の初期化処理では、例えば、メインRAM33の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、設定値がクリアされる。
次いで、メインCPU31は、メインRAM33に格納された解除モードをモード9にセットし、メインRAM33に格納された解除ゲーム数を0にクリアする(S44)。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S45)。初期化コマンドデータは、例えば、設定値変更の有無、及び、設定値等を表す。
次いで、メインCPU31は、設定値変更処理を実行する(S46)。この設定値変更処理では、リセットスイッチの操作結果に応じて、設定値が1〜6のうちから選択され、これに続いて操作されるスタートレバー6が操作されたときに選択されていた設定値を確定させる。
次いで、メインCPU31は、設定変更スイッチがオン状態であるか否かを判断し(S47)、オン状態でない判断結果が得られるまでステップS47の処理を繰り返し実行する。
ここで、設定変更スイッチがオン状態ではない判断結果が得られた場合には(NO)、設定値変更処理が完了したことを意味しているため、メインCPU31は、乱数値3を抽出するとともに、モード移行抽籤テーブル(図35〜図43参照)を参照し、現在の解除モードと、設定値と抽籤契機と乱数値3とに基づいて、移行先の解除モード、すなわち、移行先モードを決定する(S48)。
次いで、メインCPU31は、解除ゲーム数抽籤テーブル(図44〜図49参照)を参照し、解除モードと設定値と乱数値3とに基づいて、解除ゲーム数を決定する(S49)。
ここで、メインCPU31は、解除ゲーム数として「0〜31」といったように範囲で表されている解除ゲーム数を決定した場合には、この範囲の中から無作為に1つの解除ゲーム数を決定する。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S50)、この電源投入時処理を終了する。
ステップS42において、メインCPU31は、設定変更スイッチがオンでないと判断した場合には(NO)、バックアップが正常であるか否かを判断する(S51)。
ここで、バックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、電源投入時エラー処理を実行する(S52)。この電源投入時エラー処理において、メインCPU31は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。なお、メインCPU31は、バックアップが正常でないエラー(バックアップエラー)の状態では、打止解除スイッチ又はリセットスイッチの操作によって、エラー状態を解除しないようになっており、新たに設定変更が行われた場合にのみ、エラー状態を解除するようになっている。
ステップS51において、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されているバックアップデータに基づいて、パチスロ機1の状態を電源断前の状態に復帰させ(S53)、この電源投入時処理を終了する。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図64は、図62に示したメイン制御処理のステップS12において実行されるメダル受付・スタートチェック処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、自動投入要求があるか否かを判断する(S60)。前回の単位遊技でリプレイ役に入賞した場合には、今回の単位遊技では、自動的にメダルが投入される。すなわち、ステップS60の判断処理では、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞したか否かを判断すればよい。
ステップS60において、メインCPU31は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルを自動投入する自動投入処理を実行する(S61)。具体的には、メインCPU31は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S62)。
ここで、メダル投入コマンドデータは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタの値、及び、クレジットカウンタの値等を表す。
ステップS60において、メインCPU31は、自動投入要求がないと判断した場合には(NO)、メダルの受け付けを許可する(S63)。例えば、メインCPU31は、図示しないセレクタのソレノイドを駆動し、メダル投入口22に投入されたメダルがセレクタ内を通過するように径路を形成させる。
なお、ステップS60において、メインCPU31は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技からメダルの受け付けが禁止されている状態になっているため、メダルの受け付けに関する処理は実行しない。
ステップS62又はS63の処理が実行された後、メインCPU31は、遊技状態に応じてメダル投入枚数の最大値をセットする(S64)。本実施の形態において、主遊技状態がMB遊技状態以外の遊技状態では3枚をセットし、MB遊技状態では2枚をセットする。
次いで、メインCPU31は、メダルの受け付けが許可されているか否かを判断する(S65)。
ここで、メダルの受け付けが許可されていると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、投入されたメダルの枚数をチェックするメダル投入チェック処理を実行する(S66)。このメダル投入チェック処理では、チェックされたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値が更新される。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S67)。
次いで、メインCPU31は、メダルの投入又はクレジットが可能か否かを判断する(S68)。本実施の形態において、メインCPU31は、主遊技状態がMB遊技状態以外の遊技状態では投入枚数が3枚、MB遊技状態では2枚であり、かつ、クレジットが「50」となっていること、又は、ステップS61の自動投入処理を実行したことを条件として、当該条件が成立したときにメダルの投入又はクレジットが可能でないと判断し、当該条件が成立しないときにメダルの投入又はクレジットが可能であると判断する。
ステップS68において、メダルの投入又はクレジットが可能でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、メダルの受け付けを禁止する(S69)。例えば、メインCPU31は、セレクタのソレノイドの駆動を行わずに、メダル投入口22に投入されたメダルがメダル払出口15から排出される径路を形成させる。
ステップS65において、メダルの受け付けが許可されていないと判断した場合(NO)、ステップS68において、メダルの投入又はクレジットが可能であると判断した場合(YES)、又は、ステップS69の処理を実行した後、メインCPU31は、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する(S70)。
すなわち、メインCPU31は、メダルの投入枚数が、単位遊技を開始できる枚数であるか否かを遊技状態に応じて判断する。本実施の形態において、メインCPU31は、主制御遊技状態がMB遊技状態以外の遊技状態では投入されたメダルが3枚であるか否かを判断し、MB遊技状態では投入されたメダルが2枚であるか否かを判断する。
ここで、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS65の処理を実行する。
一方、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判断する(S71)。
ここで、スタートスイッチ6Sがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS65の処理を実行する。
一方、スタートスイッチ6Sがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メダルの受け付けを禁止し(S72)、このメダル受付・スタートチェック処理を終了する。
<内部抽籤処理>
図65は、図62に示したメイン制御処理のステップS14において実行される内部抽籤処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、主遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS80)。この判断処理は、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)を参照して、MB遊技状態に対応する遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」であるか否かに基づいて実行される。すなわち、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態であると判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断される。
ここで、メインCPU31は、遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合には(YES)、MB作動中処理を実行する(S81)。MB作動中処理では、内部当籤役格納領域(図26参照)の全ての小役に対応するビット、すなわち、内部当籤役格納領域4〜11の全ビット、及び、内部当籤役格納領域12の0〜4ビットが全て「1」に更新される。MB作動中処理を実行すると、メインCPU31は、この内部抽籤処理を終了する。
一方、ステップS80において、メインCPU31は、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合には(NO)、主遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをメインRAM33にセットする(S82)。
なお、本実施の形態において、メインCPU31は、主遊技状態が一般遊技状態の場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図16参照)をセットし、主遊技状態がRT1遊技状態の場合には、RT1遊技状態用内部抽籤テーブル(図17参照)をセットする。
次いで、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値「1」を取得する(S83)。
次いで、メインCPU31は、ステップS82でセットされた内部抽籤テーブルの所定領域を参照し、該当する設定値の各当籤番号(本実施の形態においては、1〜36)に対応付けられた抽籤値を1つずつ取得し、乱数値「1」から抽籤値を減算する(S84)。すなわち、メインCPU31は、内部当籤役を照合する。
次いで、メインCPU31は、ステップS84の処理による減算結果が「0」より小さいか否かを判断する(S85)。ここで、メインCPU31は、減算結果が「0」より小さくないと判断した場合(NO)、すなわち、いわゆる桁借りが行われていないと判断した場合には、乱数値「1」及び当籤番号を更新する(S86)。
次いで、メインCPU31は、使用している内部抽籤テーブルの全ての当籤番号をチェックしたか否かを判断し(S87)、全ての当籤番号をチェックしていないと判断した場合には(NO)、ステップS84の処理を実行する。
一方、メインCPU31は、全ての当籤番号をチェックしたと判断した場合には(YES)、データポインタの値として「0」をセットする(S88)。
なお、本実施の形態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、メインCPU31が全ての当籤番号をチェックし終えた時点で減算結果が必ず「0」以上にならないように設定されているため、ステップS88が実行されることはない。
ステップS85において、メインCPU31は、減算結果が「0」より小さいと判断した場合(YES)、すなわち、いわゆる桁借りが行われたと判断した場合には、セットされている内部抽籤テーブルを参照して当籤番号から小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(S89)。
ステップS88又はS89の処理を実行した後、メインCPU31は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図18参照)を参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S90)。このステップS90の処理では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS88又はS89の処理で取得された小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す12バイトのデータ値が決定される。
次いで、メインCPU31は、ステップS90で取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図26参照)に格納する(S91)。このステップS91の処理では、ステップS90の処理で決定された内部当籤役を示す12バイトのデータ値が内部当籤役格納領域(格納領域1〜3)に格納される。
次いで、メインCPU31は、持越役格納領域(図31参照)の値が「0」であるか否かを判断する(S92)。本実施の形態において、この判断処理では、「MB」が持ち越していないか否かが判断される。
ステップS92において、メインCPU31は、持越役格納領域の値が「0」であると判断した場合には(YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図19参照)を参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S93)。このステップS93の処理では、ボーナス用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS89の処理で取得されたボーナス用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す12バイトのデータ値が決定される。
次いで、メインCPU31は、ステップS93で取得した内部当籤役を持越役格納領域(図31参照)に格納する(S94)。このステップS94の処理では、ステップS93において内部当籤役として「MB」が取得されたときに、持越役格納領域の「MB」に対応するビット0が「1」にセットされる。
次いで、メインCPU31は、持越役格納領域の値が「0」であるか否かを判断する(S95)。この判断処理では、ステップS94において持越役格納領域の「MB」に対応するビット0が「1」にセットされたか否かが判断される。
ステップS95において、持越役格納領域の値が「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「RT1遊技状態」に対応するビット2を「1」にセットする(S96)。このステップS96の処理によって、主遊技状態は、RT1遊技状態になる。
ステップS92において持越役格納領域の値が「0」でないと判断した場合(NO)、ステップS95において持越役格納領域の値が「0」であると判断した場合(YES)、又は、ステップS96の処理を実行した後、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S97)。このステップS97の処理では、持越役格納領域(図31参照)に格納されている内部当籤役の種類に基づいて、内部当籤役格納領域(図26参照)の12バイトのデータ値が更新される。
ステップS97の処理を実行した後、メインCPU31は、この内部抽籤処理を終了する。
<ART遊技状態抽籤処理>
図66は、図62に示したメイン制御処理のステップS15において実行されるART遊技状態抽籤処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、主遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判断する(S100)。この判断処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「MB遊技状態」に対応するビット0が「1」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態であると判断され、「0」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断される。
ここで、主遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、このART遊技状態抽籤処理を終了する。
一方、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ART遊技状態がART状態であるか否かを判断する(S101)。この判断処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「ART状態」に対応するビット6が「1」である場合には、ART遊技状態がART状態であると判断され、「0」である場合には、ART遊技状態がART状態でないと判断される。
ここで、メインCPU31は、ART遊技状態がART状態であると判断した場合には(YES)、図67に示すART状態中処理を実行する(S102)。
一方、ART遊技状態がART状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ART遊技状態がART当籤状態であるか否かを判断する(S103)。この判断処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「ART当籤状態」に対応するビット4が「1」である場合には、ART遊技状態がART当籤状態であると判断され、「0」である場合には、ART遊技状態がART当籤状態でないと判断される。
ここで、メインCPU31は、ART遊技状態がART当籤状態であると判断した場合には(YES)、図68に示すART当籤状態中処理を実行する(S104)。
一方、ART遊技状態がART当籤状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ART遊技状態がART開始待ち状態であるか否かを判断する(S105)。この判断処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「ART開始待ち状態」に対応するビット5が「1」である場合には、ART遊技状態がART開始待ち状態であると判断され、「0」である場合には、ART遊技状態がART開始待ち状態でないと判断される。
ここで、メインCPU31は、ART遊技状態がART開始待ち状態であると判断した場合には(YES)、このART遊技状態抽籤処理を終了する。
一方、メインCPU31は、ART遊技状態がART開始待ち状態でないと判断した場合には(NO)、メインRAM33に格納されたペナルティフラグがオンであるか否かを判断する(S106)。
ここで、ペナルティフラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたペナルティゲーム数から「1」を減算する(S107)。
次いで、メインCPU31は、ペナルティゲーム数が「0」であるか否かを判断する(S108)。
ここで、ペナルティゲーム数が「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このART遊技状態抽籤処理を終了する。
一方、ペナルティゲーム数が「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、ペナルティフラグをオフにし(S109)、このART遊技状態抽籤処理を終了する。
ステップS106において、ペナルティフラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、解除抽籤テーブル(図50参照)を参照し、現在のモードと設定値と内部当籤役と乱数値2とに基づいて、遊技開始時ロック処理の解除抽籤に当籤したか否かを決定し(S110)、決定した結果に基づいて、遊技開始時ロック処理の解除抽籤に当籤したか否かを判断する(S111)。
ここで、メインCPU31は、遊技開始時ロック処理の解除抽籤に当籤しなかったと判断した場合には(NO)、解除ゲーム数から「1」を減算する(S112)。
次いで、メインCPU31は、解除ゲーム数が「0」であるか否かを判断する(S113)。
解除ゲーム数が「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このART遊技状態抽籤処理を終了する。
ステップS111において、遊技開始時ロック処理の解除抽籤に当籤したと判断した場合(YES)、又は、ステップS113において、解除ゲーム数が「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、ART遊技状態としてART当籤状態をセットする(S114)。このステップS114の処理は、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「ART当籤状態」に対応するビット4を「1」にセットする処理である。
次いで、メインCPU31は、図69に示すART当籤状態移行時処理を実行する(S115)。このART当籤状態移行時処理は、移行先モード、次回の解除ゲーム数、ショートフリーズを行うか否か、及び、告知モード等をそれぞれ決定する処理を含む。
ART当籤状態移行時処理を実行すると、メインCPU31は、このART遊技状態抽籤処理を終了する。
<ART状態中処理>
図67は、図66に示したART遊技状態抽籤処理のステップS102において実行されるART状態中処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、図54に示すART中ロングフリーズ予約抽籤テーブルを参照し、内部当籤役と乱数値2とに基づいて、ロングフリーズ処理の予約に当籤したか否かを決定し(S120)、決定した結果に基づいて、ロングフリーズ処理の予約に当籤したか否かを判断する(S121)。
ここで、ロングフリーズ処理の予約に当籤しなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このART状態中処理を終了する。
一方、ロングフリーズ処理の予約に当籤したと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたロングフリーズ予約フラグをオンにセットする(S122)。
次いで、メインCPU31は、モード移行抽籤テーブル(図35〜図43参照)を参照し、現在のモードと設定値と抽籤契機と乱数値3とに基づいて、移行先モードを決定し(S123)、このART状態中処理を終了する。
<ART当籤状態中処理>
図68は、図66に示したART遊技状態抽籤処理のステップS104において実行されるART当籤状態中処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、ペナルティフラグがオンであるか否かを判断する(S130)。
ここで、ペナルティフラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたペナルティゲーム数から「1」を減算する(S131)。
次いで、メインCPU31は、ペナルティゲーム数が「0」であるか否かを判断する(S132)。
ここで、ペナルティゲーム数が「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このART当籤状態中処理を終了する。
一方、ペナルティゲーム数が「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、ペナルティフラグをオフにし(S133)、このART当籤状態中処理を終了する。
ステップS130において、ペナルティフラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ボーナスリプ1又は2に内部当籤しているか否かを判断する(S134)。
ここで、ボーナスリプ1又は2に内部当籤していないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このART当籤状態中処理を終了する。
一方、ボーナスリプ1又は2に内部当籤していると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納された告知モードに基づいて、告知に当籤しているか否かを決定し(S135)、決定した結果に基づいて、告知に当籤しているか否かを判断する(S136)。すなわち、メインCPU31は、ART当籤状態中の遊技においてボーナスリプ1又は2に内部当籤する度に、決定された告知モード抽籤テーブル(図53参照)における告知確率に基づき、ART当籤告知を実行するか否かを決定する。
なお、ART当籤告知を実行することが決定されると、サブCPU81側で実際にART当籤告知が実行される。
ここで、告知に当籤していないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このART当籤状態中処理を終了する。
一方、告知に当籤していると判断した場合には(YES)、ART遊技状態としてART開始待ち状態をセットする(S137)。このステップS137の処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「ART当籤状態」に対応するビット4が「0」にリセットされ、「ART開始待ち状態」に対応するビット5が「1」にセットされる。
この処理を実行するメインCPU31は、ロック待ち状態移行手段を構成する。
次いで、メインCPU31は、メインRAM33に格納された告知フラグをオンにし(S138)、このART当籤状態中処理を終了する。
<ART当籤状態移行時処理>
図69は、図66に示したART遊技状態抽籤処理のステップS115において実行されるART当籤状態移行時処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、モード移行抽籤テーブル(図35〜図43参照)を参照し、現在のモードと設定値と抽籤契機と乱数値3とに基づいて、移行先モードを決定する(S140)。
次いで、メインCPU31は、解除ゲーム数抽籤テーブル(図44〜図49参照)を参照し、現在のモードと設定値と乱数値3とに基づいて、次回の解除ゲーム数を決定する(S141)。
次いで、メインCPU31は、ART当籤状態移行時ショートフリーズ抽籤テーブル(図51参照)を参照し、解除契機と乱数値3とに基づいて、ショートフリーズ処理に当籤したか否かを決定し(S142)、決定した結果に基づいて、ショートフリーズ処理に当籤したか否かを判断する(S143)。
ここで、ショートフリーズ処理に当籤したと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたショートフリーズフラグをオンにセットする(S144)。
ステップS143において、ショートフリーズ処理に当籤していないと判断した場合(NO)、又は、ステップS144において、ショートフリーズフラグをオンにした後、メインCPU31は、ロングフリーズ予約フラグがオンであるか否かを判断する(S145)。
ここで、ロングフリーズ予約フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ART当籤状態移行時ロングフリーズ予約抽籤テーブル(図52参照)を参照し、解除契機と乱数値2とに基づいて、ロングフリーズ処理の予約に当籤したか否かを決定し(S146)、決定した結果に基づいて、ロングフリーズ処理の予約に当籤したか否かを判断する(S147)。
ここで、ロングフリーズ処理の予約に当籤したと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、ロングフリーズ予約フラグをオンにセットする(S148)。
次いで、メインCPU31は、モード移行抽籤テーブル(図35〜図43参照)を参照し、現在のモードと設定値と抽籤契機と乱数値3とに基づいて、移行先モードを決定する(S149)。
ステップS145において、ロングフリーズ予約フラグがオンであると判断した場合(YES)、ステップS147において、ロングフリーズ処理の予約に当籤しなかったと判断した場合(NO)、又は、ステップS148において、ロングフリーズ予約フラグをオンにセットした後、メインCPU31は、ART当籤状態移行時告知モード抽籤テーブル(図53参照)を参照し、抽籤契機と乱数値2とに基づいて、告知モードを決定し(S150)、このART当籤状態移行時処理を終了する。
つまり、メインCPU31は、ART当籤告知を実行することが決定される告知確率が異なる告知モード1〜3のうち、いずれかの告知モードを決定する。このとき、メインCPU31は、図53に示したART当籤状態移行時告知モード抽籤テーブルで、解除条件ごとに対応付けられた告知モード振分確率で告知モードを決定する。例えば、ゲーム数解除であるときは100%の確率で告知モード1に振り分けられ、またスイカ解除であるときは50%の確率で告知モード1又は告知モード2のいずれかに振り分けられる。
<リール停止初期設定処理>
図70は、図62に示したメイン制御処理のステップS16において実行されるリール停止初期設定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、主遊技状態がMB遊技状態か否かを判断する(S160)。
ここで、主遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、回胴停止用番号として「36」をセットする(S161)。
一方、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、図65に示した内部抽籤処理のステップS89の処理で取得した小役・リプレイ用データポインタと同一の値を回胴停止用番号としてセットする(S162)。
このように回胴停止用番号をセットすると、メインCPU31は、リール停止初期設定テーブル(図20参照)を参照し、回胴停止用番号に基づいて各情報を取得する(S163)。ステップS163の処理において、メインCPU31は、例えば、第1〜第3停止操作時に使用する停止テーブルの番号や制御変更処理において制御変更を行うために必要な情報(すなわち、リール3L、3C、3Rが特定の順番で停止される際に、特定の位置で停止(あるいは押下)された場合に再度停止テーブルを選択しなおすために用いられる情報)等を取得する。
停止テーブルは、押下位置に対する滑り駒数の情報が直接的又は間接的に格納されており、これらの情報を使用して、遊技者に不利益を与えず、かつ、誤入賞を発生させない限度において、開発者の意図する停止位置で停止させるように構成されている。
次いで、メインCPU31は、図柄コード格納領域(図28参照)の各格納領域に回転中の識別子を格納し(S164)、ストップボタン未作動カウンタに「3」を格納し(S165)、このリール停止初期設定処理を終了する。
<遊技開始時フリーズ処理>
図71は、図62に示したメイン制御処理のステップS18において実行される遊技開始時フリーズ処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、ショートフリーズフラグがオン(「1」)か否かを判断する(S500)。
ここで、ショートフリーズフラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、演出用フリーズタイマに「269(約0.3秒)」をセットする(S501)。
一方、ショートフリーズフラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、告知フラグがオン(「1」)であるか否かを判断する(S502)。
ここで、告知フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、例えば遊技状態フラグ格納領域(図32参照)のビット7に対応するデータに基づいて、ART遊技状態がフリーズ高確状態に移行中(「1」)であるか否かを判断する(S508)。
一方、告知フラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、ロングフリーズ予約フラグがオン(「1」)であるか否かを判断する(S503)。
ここで、ロングフリーズ予約フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、演出用フリーズタイマに「1791(約2秒)」をセットする(S507)。
一方、ロングフリーズ予約フラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、演出用フリーズタイマに「10742(約12秒)」をセットする(S504)。
次いで、メインCPU31は、ロングフリーズ用リールアクション抽籤テーブル(図58参照)を参照し、乱数値3に基づいて、特別リールアクション制御情報1〜4のいずれかを決定し、メインRAM33の所定の領域にセットする(S505)。また、当該特別リールアクション制御情報を保持させる(S506)。
ステップS508の処理において、ART遊技状態がフリーズ高確状態中でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、この遊技開始時フリーズ処理を終了する。
一方、ART遊技状態がフリーズ高確状態に移行中であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、図72に示すフリーズ高確状態中処理を実行する(S509)。この処理では、フリーズ高確状態において、所定期間内に消化した高確ゲームのポイントの総値が所定のポイント値に達したか否かを判断し、達していると判断される場合に滞在モードをモード7に移行させるための処理と、達していないと判断される場合にフリーズ高確状態を終了するか否かを決定する終了抽籤と、が行われる。
次いで、メインCPU31は、演出用フリーズタイマの値が「0」であるか否かを判断する(S510)。
ここで、演出用フリーズタイマの値が「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、この遊技開始時フリーズ処理を終了する。
一方、ステップS510の処理において演出用フリーズタイマの値が「0」でないと判断した場合(NO)、ステップS501の処理において演出用フリーズタイマに「269」をセットした場合、ステップS504の処理において演出用フリーズタイマに「10742」をセットした場合、又は、ステップS507の処理において演出用フリーズタイマに「1791」をセットした場合、メインCPU31は、演出用フリーズタイマの値が「0」になるのを待つ(S511)。
ここで、演出用フリーズタイマの値が「0」になったと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、使用された各フラグをオフ(「0」)にクリアし(S512)、この遊技開始時フリーズ処理を終了する。
本実施の形態においては、BBリプ又はRBリプに入賞した後の最初のゲームについてのみ、告知部111による告知演出(当籤告知)を行うこととし、それ以降のゲームでの告知演出を省略することとしている(S502)。これにより、フリーズ高確状態への移行に対する期待感を向上できる。
<フリーズ高確状態中処理>
図72は、図71に示した遊技開始時フリーズ処理のステップS509において実行されるフリーズ高確状態中処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、所定条件が成立していることを条件に、フリーズ高確状態中抽籤テーブル(図59参照)を参照し、乱数値3に基づいて、リールアクション制御情報1〜7のいずれか1つに対応する、演出用フリーズタイマ値、リールアクション制御情報、及び、ポイント値を、所定の振り分け確率で取得する(S520)。
このような処理を実行するメインCPU31は、リールアクション決定手段及びポイント付与手段を構成する。
次いで、メインCPU31は、ステップS520の処理において取得したポイント値を現在のポイント値から減算し(S521)、減算後の現在のポイント値が「0」以下か否かを判断する(S522)。
すなわち、ステップS521及びS522においては、フリーズ高確状態中のゲームに付与されたポイントの総値が所定のポイント値(10ポイント)に達したか否かにより、規定フリーズ条件の成立(又は、転落条件の成立)が判断される。
ここで、減算後の現在のポイント値が「0」以下であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、図34に基づいて、ART遊技状態における滞在モードをモード7にセットする(S523)。
この処理を実行するメインCPU31は、モード移行手段を構成する。
一方、減算後の現在のポイント値が「0」以下でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、フリーズ高確保障ゲームの残りゲーム数(最大で、2)が「0」でなければ「1」を減算する(S524)。フリーズ高確保障ゲームとは、フリーズ高確状態に移行したにも関わらず、最初(1回目)のゲームでの転落条件の成立(終了抽籤に当籤)を回避するために設けられている。
次いで、メインCPU31は、フリーズ高確保障ゲームの残りゲーム数が「0」未満か否かを判断する(S525)。
ここで、フリーズ高確保障ゲームの残りゲーム数が「0」未満でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このフリーズ高確状態中処理を終了する。
なお、ステップS524及びS525の処理は、フリーズ高確保障ゲームとして設定される2ゲームを消化した後には省略される。なぜなら、フリーズ高確保障ゲームを消化した後においては、ステップS525の処理において「NO」と判断されることはない、つまり、処理はステップS526に移行する。
ステップS525において、フリーズ高確保障ゲーム数が「0」未満であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、フリーズ高確状態終了抽籤テーブル(図61参照)を参照し、乱数値3に基づいて、終了抽籤を実行する(S526)。
この処理を実行するメインCPU31は、終了抽籤手段を構成する。
このフリーズ高確状態終了抽籤テーブルを用いた終了抽籤においては、その他の要素(例えば、設定値、現在のモード(滞在モード)、解除契機)を含めて抽籤を行うようにしてもよい。
次いで、メインCPU31は、終了抽籤の結果として「終了」に当籤したか否かを判断する(S527)。
ここで、「終了」に当籤しなかった場合(NO)、つまり「継続」に当籤した場合には、メインCPU31は、このフリーズ高確状態中処理を終了する。
一方、当該終了抽籤において「終了」に当籤した場合(YES)、転落条件が成立し、また、ステップS523の処理において滞在モードとしてモード7がセットされた場合、規定フリーズ条件が成立したものとして、図10に示したように、遊技状態としてART遊技状態におけるART状態をセットして(S528)、このフリーズ高確状態中処理を終了する。
このステップS528の処理は、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「フリーズ高確状態」に対応するビット7を「0」にセットするとともに、「ART状態」に対応するビット6を「1」にセットする処理である。
以上のような、図72に示したフリーズ高確状態中処理を実行するメインCPU31は、遊技状態移行手段を構成する。
なお、上記のステップS520において、リールアクション制御情報1〜7のいずれかが取得されると、取得したリールアクション制御情報に基づいて実際にリールアクションが実行される。
リールアクションについては、後述のメインCPU31の制御による割込処理(図83参照)で具体的に説明する。
<引込優先順位格納処理>
図73は、図62に示したメイン制御処理のステップS22、及び、図76に示すリール停止制御処理のステップS234において実行される引込優先順位格納処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を検索回数としてメインRAM33に格納する(S180)。
次いで、メインCPU31は、検索対象のリールを決定する検索対象リール決定処理を実行する(S181)。この処理では、回転中のリールのうち、例えば、より左側の1つのリールが検索対象のリールとして決定される。
次いで、メインCPU31は、図75に示す引込優先順位テーブル選択処理を実行する(S182)。この引込優先順位テーブル選択処理は、引込優先順位テーブル(図22参照)の中から1つの引込優先順位テーブル番号を選択する。
次いで、メインCPU31は、メインRAM33にそれぞれ格納されている図柄チェック回数に「21(各リールの図柄の数)」をセットし、検索図柄位置に「0」をセットする(S183)。
次いで、メインCPU31は、図74に示す図柄コード格納処理を実行する(S184)。この図柄コード格納処理は、回転中のリールの図柄位置をチェックするためのチェック用図柄位置データの図柄コードを取得する。
次いで、メインCPU31は、取得した図柄コードと図柄コード格納領域(図28参照)とに基づいて、表示役格納領域(図27参照)を更新する(S185)。
次いで、メインCPU31は、引込優先順位データ取得処理を実行する(S186)。この引込優先順位データ取得処理は、表示役格納領域で該当するビットが「1」となっていて、内部当籤役格納領域(図26参照)で該当するビットが「1」となっている役について、ステップS182で選択された引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、引込優先順位データ取得処理は、停止させた場合に誤入賞となる図柄位置については、「停止禁止」(000H)をセットし、内部当籤していないが、停止させても誤入賞とならない図柄位置については、「停止可能」(001H)をセットする。
次いで、メインCPU31は、取得した引込優先順位データを検索対象リールに応じた引込優先順位データ格納領域に格納する(S187)。
次いで、メインCPU31は、図柄チェック回数から「1」を減算し、検索図柄位置に「1」を加算する(S188)。
次いで、メインCPU31は、図柄チェック回数が「0」であるか否かを判断する(S189)。
ここで、図柄チェック回数が「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS184の処理(図柄コード格納処理)を実行する。
一方、図柄チェック回数が「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、検索回数分の検索を実行したか否かを判断する(S190)。
ここで、検索回数分の検索を実行したと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、この引込優先順位格納処理を終了する。
一方、検索回数分の検索を実行していないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS181の処理(検索対象リール決定処理)を実行する。
<図柄コード格納処理>
図74は、図73に示した引込優先順位格納処理のステップS184において実行される図柄コード格納処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、有効ラインデータをセットする(S200)。なお、本実施の形態においては、1つの有効ライン(中−中−中)がセットされる。
次いで、メインCPU31は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S201)。なお、本実施の形態においては、例えば、各リール3L、3C、3Rに対して、中段の図柄位置がチェック用図柄位置データとしてセットされる。
次いで、メインCPU31は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得し(S202)、この図柄コード格納処理を終了する。
<引込優先順位テーブル選択処理>
図75は、図73に示した引込優先順位格納処理のステップS182において実行される引込優先順位テーブル選択処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択データがセットされているか否かを判断する(S210)。
ここで、引込優先順位テーブル選択データがセットされていると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、押下順序格納領域(図30参照)、作動ストップボタン格納領域(図29参照)を参照し、引込優先順位テーブル選択テーブル(図22参照)から引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル番号をセットし(S211)、この引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
一方、引込優先順位テーブル選択データがセットされていないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、引込優先順位テーブル番号に応じた引込優先順位テーブルをセットし(S212)、この引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
<リール停止制御処理>
図76は、図62に示したメイン制御処理のステップS23において実行されるリール停止制御処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判断する(S220)。この処理は、ストップスイッチ7Sから信号が出力されたか否かを判断する処理である。
メインCPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判断した場合には(NO)、ステップS220の処理を繰り返す。
一方、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたと判断した場合には(YES)、押されたストップボタンに応じて、押下順序格納領域(図30参照)と作動ストップボタン格納領域(図29参照)とを更新する(S221)。
ここで、メインCPU31は、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作のそれぞれに対応する作動ストップボタンの種別を押下順序格納領域に格納し、当該押下順序格納領域を参照することで、ストップボタン7L、7C、7Rの押し順を判断することができる。
次いで、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタから「1」を減算し(S222)、作動ストップボタンから検索対象リールを決定し(S223)、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM33に格納する(S224)。停止開始位置は、ストップスイッチ7Sによって停止操作が検出されたときの、該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置である。
次いで、メインCPU31は、滑り駒数決定処理を実行する(S225)。この滑り駒数決定処理は、リール停止初期設定テーブル(図20参照)から内部当籤役に基づいて選択される停止テーブル選択データ群にしたがって、停止開始位置に規定された滑り駒数を決定する処理である。
次いで、メインCPU31は、図77に示す優先引込制御処理を実行する(S226)。この優先引込制御処理は、ステップS225で取得した滑り駒数の図柄の引込優先順位データが、最大滑り駒数の範囲内で、より高い引込優先データに対応する図柄位置で停止するように滑り駒数を補正する処理である。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S227)。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置及び滑り駒数決定データ(又は、停止予定位置)等を表す。
次いで、メインCPU31は、停止開始位置と滑り駒数決定データとに基づいて、検索対象リールの停止予定位置を決定し、メインRAM33に格納する(S228)。停止予定位置は、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちのいずれかを停止開始位置に加算した図柄位置であり、リールの回転が停止する図柄位置である。
次いで、メインCPU31は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S229)。
次いで、メインCPU31は、図柄コード格納処理(図74参照)を実行する(S230)。
次いで、メインCPU31は、図柄コード格納処理で取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(S231)。
次いで、メインCPU31は、制御変更処理を行う(S232)。この制御変更処理では、特定の停止位置にあった場合に、リール停止情報群が更新される。
次いで、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが「0」であるか否かを判断する(S233)。
ここで、ストップボタン未作動カウンタが「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、引込優先順位格納処理(図73参照)を実行し(S234)、ステップS220の処理を実行する。
一方、ストップボタン未作動カウンタが「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、このリール停止制御処理を終了する。
<優先引込制御処理>
図77は、図76に示したリール停止制御処理のステップS226で実行される優先引込制御処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、作動ストップボタンに応じた引込優先順位データ格納領域をセットする(S240)。
次いで、メインCPU31は、メインRAM33に格納された停止開始位置を取得する(S241)。
次いで、メインCPU31は、MBが作動中であるか否かを判断する(S242)。この判断処理は、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)のビット0が「1」である場合には、MBが作動中であると判断し、「0」である場合には、MBが作動中でないと判断する。
ここで、MBが作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、図76に示したリール停止制御処理のステップS223で決定した検索対象リールが左リール3Lであるか否かを判断する(S243)。
ステップS242において、MBが作動中でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS243において、検索対象リールが左リール3Lでないと判断した場合(NO)には、メインCPU31は、リール停止制御処理のステップS225で決定した滑り駒数決定データに応じた優先順序テーブル(図23参照)をセットする(S244)。例えば、停止テーブル(停止データテーブル)によって決定された滑り駒数が「4」であれば、優先順序テーブルの滑り駒数決定データが「4」の行(アドレス)によりセットされる。
次いで、メインCPU31は、優先順序の初期値及びチェック回数に「5」をセットする(S245)。すなわち、0駒〜4駒の5回分検索することが決定される。
一方、ステップS243において、検索対象リールが左リール3Lであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、滑り駒数決定データに応じたMB遊技状態用優先順序テーブル(図24参照)をセットする(S246)。
次いで、メインCPU31は、優先順序の初期値に「3」をセットし、チェック回数に「2」をセットする(S247)。
ステップS245又はS247の処理を実行した後、メインCPU31は、滑り駒数決定データを滑り駒数としてセットする(S248)。
次いで、メインCPU31は、停止開始位置及び優先順序に基づいて停止検索位置を抽出する(S249)。
次いで、メインCPU31は、停止検索位置の引込優先順位データを取得する(S250)。
次いで、メインCPU31は、ステップS250の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上であるか否かを判断する(S251)。
ここで、ステップS250の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、滑り駒数を更新する(S252)。
ステップS251において、ステップS250の処理で取得した引込優先順位データが先に取得された引込優先順位データ以上でないと判断した場合(NO)、又は、ステップS252の処理を実行した後、メインCPU31は、優先順序及びチェック回数からそれぞれ「1」を減算する(S253)。
次いで、メインCPU31は、チェック回数が「0」であるか否かを判断する(S254)。
ここで、チェック回数が「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、滑り駒数をセットし(S255)、この優先引込制御処理を終了する。
一方、チェック回数が「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS249の処理を実行する。
<ART関連処理>
図78は、図62に示したメイン制御処理のステップS26において実行されるART関連処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、主遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判断する(S260)。この判断処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)のビット0が「1」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態であると判断され、「0」である場合には、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断される。
ここで、主遊技状態がMB遊技状態であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、このART関連処理を終了する。
一方、主遊技状態がMB遊技状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ART遊技状態がART状態であるか否かを判断する(S261)。この判断処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット6が「1」である場合には、ART遊技状態がART状態であると判断され、「0」である場合には、ART遊技状態がART状態でないと判断される。
ここで、ART遊技状態がART状態であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたARTゲーム数から「1」を減算する(S262)。
次いで、メインCPU31は、ARTゲーム数が「0」か否かを判断する(S263)。
ここで、ARTゲーム数が「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このART関連処理を終了する。
一方、ARTゲーム数が「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、BBリプ1又はBBリプ2の入賞により移行したART状態の終了時(以下、単に「BB終了時」と記す)であるか否かを判断する(S264)。
ここで、BB終了時であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたBB終了フラグを「1」にセットし(S265)、このART関連処理を終了する。
一方、BBリプ1又はBBリプ2の入賞により移行したART状態、すなわち、RBリプの入賞により移行したART状態の終了時でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたRB終了フラグを「1」にセットし(S266)、このART関連処理を終了する。
ステップS261において、ART遊技状態がART状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ART遊技状態がART開始待ち状態であるか否かを判断する(S267)。この判断処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)のビット5が「1」である場合には、ART遊技状態がART開始待ち状態であると判断され、「0」である場合には、ART遊技状態がART開始待ち状態でないと判断される。
ここで、ART遊技状態がART開始待ち状態であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、BBリプ1又はBBリプ2の入賞時(以下、単に「BBリプ入賞時」と記す)であるか否かを判断する(S268)。
BBリプ入賞時であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたBB開始フラグを「1」にセットし(S269)、ARTゲーム数として例えば70ゲームをセットし(S270)、このART関連処理を終了する。
一方、BBリプ入賞時でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、RBリプの入賞時(以下、単に「RBリプ入賞時」と記す)であるか否かを判断する(S271)。
ここで、RBリプ入賞時であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されたRB開始フラグを「1」にセットし(S272)、ARTゲーム数として例えば20ゲームをセットし(S273)、このART関連処理を終了する。
ステップS267において、ART遊技状態がART開始待ち状態でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、中段ベル又は下段ベルが入賞したか否かを判断する(S274)。
ここで、中段ベル又は下段ベルが入賞した場合には、第1停止操作が左ボタン7Lではないことが分かる。ART遊技状態が、通常遊技中又はART当籤状態にあるときに、第1停止操作が左ボタン7Lではない場合には、本パチスロ機1は、各ART遊技状態においてペナルティを課すことになっている。
したがって、ステップS274において、中段ベル又は下段ベルが入賞したと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、ペナルティフラグをオンにし(S275)、ペナルティゲーム数として6ゲームをセットし(S276)、このART関連処理を終了する。
一方、中段ベル又は下段ベルが入賞しなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このART関連処理を終了する。
このように、図78に示したART関連処理を実行するメインCPU31は、ロック決定手段を構成する。
<遊技終了時ロック処理>
図79は、図62に示したメイン制御処理のステップS27において実行される遊技終了時ロック処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、BB開始フラグがオンであるか否かを判断する(S530)。
ここで、BB開始フラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、演出用ロックタイマに「4476(約5秒)」をセットし(S531)、外部信号1をオンにする(S532)。すなわち、メインCPU31は、開始時ロックが行われたことを条件に、パチスロ機1の外部に向けて送信される外部信号1をオン(第1状態)にする。
一方、BB開始フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、RB開始フラグがオンであるか否かを判断する(S533)。
ここで、RB開始フラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、演出用ロックタイマに「1」をセットし(S534)、外部信号2をオンにする(S535)。すなわち、メインCPU31は、開始時ロックが行われたことを条件に、パチスロ機1の外部に向けて送信される外部信号2をオン(第1状態)にする。
ステップS532又はS535の処理を実行した後、メインCPU31は、特別リールアクション制御情報が保持されているか否かを判断する(S536)。このステップS536の処理は、図71に示した遊技開始時フリーズ処理のステップS506で保持した特別リールアクション制御情報の有無をチェックする。
ここで、特別リールアクション制御情報があると判断した場合(YES)、メインCPU31は、ロングフリーズ用リールアクション抽籤テーブル(図58参照)に基づいて、当該特別リールアクション制御情報に応じたARTゲーム数加算値をART状態における規定のARTゲーム数に上乗せし、保持している特別リールアクション制御情報をクリアする(S537)。
本実施の形態においては、例えば図58に示すように、特別リールアクション制御情報に応じたARTゲーム数加算値として、特別リールアクション制御情報1の場合は+70ゲーム、特別リールアクション制御情報2の場合は+140ゲーム、特別リールアクション制御情報3の場合は+210ゲーム、特別リールアクション制御情報4の場合は+777ゲームが設定されている。
一方、ステップS536において、特別リールアクション制御情報がないと判断した場合(NO)、又は、ステップS537においてARTゲーム数の加算と特別リールアクション制御情報のクリアとを行った後、メインCPU31は、図80に示すフリーズ高確状態抽籤処理を実行する(S538)。このフリーズ高確状態抽籤処理は、ART遊技状態における滞在モードがモード7か否か、及び、フリーズ高確状態移行抽籤テーブル(図60参照)に基づいた移行抽籤に当籤したか否かによって、ART遊技状態をART状態にセットするか、又は、フリーズ高確状態にセットするかを決定する処理である。
このような処理を実行するメインCPU31は、フリーズ高確状態移行手段を構成する。
ステップS533において、RB開始フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、BB終了フラグがオンであるか否かを判断する(S539)。
ここで、BB終了フラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、演出用ロックタイマに「3581(約4秒)」をセットし(S540)、外部信号1をオフにする(S541)。すなわち、メインCPU31は、終了時ロックが行われたことを条件に、ステップS532でオンされた外部信号1をオフ(第2状態)にする。
一方、BB終了フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、RB終了フラグがオンであるか否かを判断する(S542)。
ここで、RB終了フラグがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、演出用ロックタイマに「1」をセットし(S543)、外部信号2をオフにする(S544)。すなわち、メインCPU31は、終了時ロックが行われたことを条件に、ステップS535でオンされた外部信号2をオフ(第2状態)にする。
ステップS541又はS544の処理を実行した後、メインCPU31は、ART遊技状態として通常遊技状態をセットする(S545)。このステップS545の処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「ART状態」に対応するビット6が「0」にリセットされる。また、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の「RT1遊技状態」に対応するビット2が「1」にセットされる。
ステップS538又はS545の処理を実行した後、メインCPU31は、演出用ロックタイマの値が「0」になるのを待つ(S546)。すなわち、演出用ロックタイマの値が「0」になっていないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS546での処理を繰り返す。
一方、演出用ロックタイマの値が「0」になったと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、使用された各フラグをオフにクリアし(S547)、この遊技終了時ロック処理を終了する。
また、ステップS542において、RB終了フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、この遊技終了時ロック処理を終了する。
このように、図78に示したART関連処理および図79に示した遊技終了時ロック処理を実行するメインCPU31は、開始時ロック実行手段を構成する。
なお、本実施の形態において、メインCPU31は、BB開始フラグ又はRB開始フラグがオンである場合に外部信号1、2をそれぞれオンし、BB終了フラグ又はRB終了フラグがオンである場合に外部信号1、2をそれぞれオフするものとして説明した。
これに対し、メインCPU31は、BB開始フラグ又はRB開始フラグがオンである場合に外部信号1、2をそれぞれオフし、BB終了フラグ又はRB終了フラグがオンである場合に外部信号1、2をそれぞれオンするようにしてもよい。この場合、外部信号1、2がオンである状態がそれぞれ第1状態に相当し、オフである状態がそれぞれ第2状態に相当する。
このような実施の形態とした場合においても、ARTゲーム数加算値(図58参照)に応じた所定のARTゲーム数の上乗せにより、ART状態における規定回数のARTゲームを変動できるようになる結果、有利なART状態への移行に対する期待感及びARTゲーム数の変動についての興趣を遊技者に抱かせることが可能となる。
<フリーズ高確状態抽籤処理>
図80は、図79に示した遊技終了時ロック処理のステップS538において実行されるフリーズ高確状態抽籤処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、ART遊技状態における現在の遊技モード(滞在モード)がモード7であるか否かを判断する(S550)。
このような処理を実行するメインCPU31は、モード判断手段を構成する。
ここで、モード7でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、フリーズ高確状態移行抽籤テーブル(図60参照)を参照し、乱数値3に基づいて、移行抽籤を実行する(S551)。このフリーズ高確状態移行抽籤テーブルを用いた移行抽籤においては、その他の要素(例えば、設定値、現在のモード(滞在モード)、解除契機)を含めて抽籤を行うようにしてもよい。
次いで、メインCPU31は、移行抽籤の結果として、当該移行抽籤に当籤したか否かを判断する(S552)。
ここで、ステップS550においてモード7であると判断した場合(YES)、及び、ステップS552において移行抽籤に当籤していないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、ART遊技状態として、ART状態をセットする(S556)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)のビット6に「1」をセットする(遊技状態移行手段)。
一方、移行抽籤に当籤したと判断した場合には(YES)、ART遊技状態としてフリーズ高確状態をセットする(S553)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)の、例えばビット7に「1」をセットする。
このような処理を実行するメインCPU31は、フリーズ高確状態移行手段を構成する。
次いで、メインCPU31は、フリーズ高確保障ゲーム数として「2」をセットする(S554)。
さらに、メインCPU31は、ポイント値の初期値として「10」をセットする(S555)。これにより、フリーズ高確状態が終了するまでの所定期間内に消化される総ゲーム数が10ゲームに設定される。すなわち、この初期値は、図72のステップS521において、リールアクション制御情報に応じたポイントの総値により減算されて現在のポイント値となる最初のポイント値(所定のポイント値)である。
ステップS555又はS556の処理を実行した後、メインCPU31は、このフリーズ高確状態抽籤処理を終了する。
<ボーナス終了チェック処理>
図81は、図62に示したメイン制御処理のステップS29において実行されるボーナス終了チェック処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、MB作動中であるか否かを判断する(S300)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)のビット0が「1」である場合には、MB作動中である判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、MB作動中でないと判断される。
ここで、MB作動中でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このボーナス終了チェック処理を終了する。
一方、MB作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、CB終了処理を実行する(S301)。このCB終了処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「0」にリセットされる。
次いで、メインCPU31は、残りの払出枚数を表すボーナス終了枚数カウンタの更新を行い(S302)、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0未満」か否か(カウンタ<0)を判断する(S303)。
ここで、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0未満」ではないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このボーナス終了チェック処理を終了する。
一方、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0未満」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、MB終了処理を行う(S304)。このMB終了処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」にリセットされる。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S305)、このボーナス終了チェック処理を終了する。なお、ボーナス終了コマンドデータは、例えば、ボーナスが終了した旨を表す。
<ボーナス作動チェック処理>
図82は、図62に示したメイン制御処理のステップS30において実行されるボーナス作動チェック処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、MB作動中であるか否かを判断する(S310)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域(図32参照)のビット0が「1」である場合には、MB作動中であると判断され、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「0」である場合には、MB作動中でないと判断される。
ここで、MB作動中であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、CB作動処理を実行し(S311)、このボーナス作動チェック処理を終了する。このCB作動処理では、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」にセットされる。
一方、MB作動中でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、MBが入賞したか否かを判断する(S312)。
ここで、MBが入賞したと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、MB作動処理を実行する(S313)。このMB作動処理では、ボーナス終了枚数カウンタに例えば「30」がセットされ、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」にセットされる。
次いで、メインCPU31は、持越役格納領域の値をクリアし(S314)、主制御回路71から副制御回路72へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S315)、このボーナス作動チェック処理を終了する。
ステップS312において、MBが入賞しなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、リプレイ(「BBリプ1」、「BBリプ2」、「RBリプ」、「通常リプ」及び「特殊リプレイ1」〜「特殊リプレイ11」)が表示されたか否かを判断する(S316)。
ここで、リプレイが表示されなかったと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、このボーナス作動チェック処理を終了する。
一方、リプレイが表示されたと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、自動投入枚数カウンタに投入枚数カウンタの値を複写する自動投入要求を行い(S317)、このボーナス作動チェック処理を終了する。
<メインCPUの制御による割込処理>
図83は、メインCPU31の制御による割込処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、1.1172ミリ秒ごとに実行される。
まず、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(S320)。
次いで、メインCPU31は、図84に示す入力ポートチェック処理を実行する(S321)。この処理では、メインCPU31は、副制御回路72に送信される信号の有無を確認する。例えば、メインCPU31は、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S等のオンエッジ、オフエッジを含む各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報等を表す入力状態コマンドデータをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。
次いで、メインCPU31は、タイマ更新処理を実行する(S322)。
次いで、メインCPU31は、図85に示す通信データ送信処理を実行する(S323)。この処理では、メインRAM33の通信データ格納領域に格納されているコマンドデータを副制御回路72に送信する。
次いで、メインCPU31は、リール3L、3C、3Rの回転を制御するリール制御処理を実行する(S324)。より詳細には、メインCPU31は、リール3L、3C、3Rの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、リール3L、3C、3Rの回転を開始するとともに、一定の速度でリール3L、3C、3Rが回転するように制御を行う。また、メインCPU31は、停止操作に応じて、停止操作に対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止するように制御を行う。
また、このリール制御処理において、メインCPU31は、リールアクション制御情報1〜7(図59参照)の有無をチェックし、「有り」の場合には、高確ゲームの開始に伴うスタートレバー6の操作に応じて、フリーズを実行するとともに、当該リールアクション制御情報に基づくステッピングモータ49L、49C、49Rの励磁パターンに応じてリールアクションを実行する。
例えば、リールアクションとしては、リール3L、3C、3Rごとに回転スピードを異ならせることによる変化、リール3L、3C、3Rごとに回転方向を異ならせることによる変化、リール3L、3C、3Rごとに滑り駒数を異ならせることによる変化、又は、これらの組み合わせ等が考えられる。
次いで、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(S325)。例えば、メインCPU31は、クレジットされているメダルの数、払出枚数等を各種表示部に表示する。
次いで、メインCPU31は、レジスタの復帰を行い(S326)、定期的に発生する割込処理を終了する。
<入力ポートチェック処理>
図84は、図83に示したメインCPU31の制御による割込処理のステップS321において実行される入力ポートチェック処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、各入力ポートの状態をチェックする(S330)。
次いで、メインCPU31は、前回の割り込み、すなわち、1割り込み前の入力ポートの状態をメインRAM33に格納し(S331)、現在の入力ポートの状態をメインRAM33に格納する(S332)。
このように、1割り込み前の入力ポートの状態と現在の入力ポートの状態とを比較することができるようにすることにより、メインCPU31は、双方の入力ポートの状態を確認することができるようになり、入力ポートの状態に変化があったか、例えば、ベットボタン11が押されたか否か等をチェックしている。
次いで、メインCPU31は、オンエッジの状態をメインRAM33に格納する(S333)。本実施の形態において、オンエッジは、ボタンが押されたままの状態のことをいい、オフエッジは、ボタンが放された状態のことをいう。
次いで、メインCPU31は、主制御回路71から副制御回路72へ送信する入力状態コマンドデータを生成し、生成した入力状態コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S334)、この入力ポートチェック処理を終了する。
<通信データ送信処理>
図85は、図83に示したメインCPU31の制御による割込処理のステップS323において実行される通信データ送信処理の流れを示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、通信データ送信タイマから「1」を減算する(S340)。
次いで、メインCPU31は、通信データ送信タイマが「0」であるか否かを判断する(S341)。
ここで、通信データ送信タイマが「0」でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、この通信データ送信処理を終了する。
一方、通信データ送信タイマが「0」であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、通信データ格納領域に未送信データがあるか否かを判断する(S342)。
ここで、通信データ格納領域に未送信データがないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、送信すべきデータがないことを表す無操作コマンドデータを生成し、生成した無操作コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S343)。
ステップS342において、通信データ格納領域に未送信データがあると判断した場合(YES)、又は、ステップS343の処理を実行した後、メインCPU31は、通信データ送信タイマに初期値として例えば「14」をセットする(S344)。
次いで、メインCPU31は、通信データ格納領域に格納された通信データを副制御回路72に送信する(S345)。
次いで、メインCPU31は、通信データの送信が完了したか否かを判断する(S346)。
ここで、通信データの送信が完了していないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS345の処理を実行する。
一方、通信データの送信が完了したと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、通信データ格納領域をクリアするように更新し(S347)、この通信データ送信処理を終了する。
[副制御処理]
副制御回路72のサブCPU81は、図86〜図96に示すフローチャートにしたがって各種の処理を実行する。
<電源投入処理>
図86は、電源投入時におけるサブCPU81の電源投入処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、初期化処理を実行する(S350)。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、サウンド制御タスク、及び、垂直同期信号(VSYNC;Vertical Synchronization)割込同期のタスクグループである図89に示すマザータスクを含む。
次いで、サブCPU81は、図88に示すランプ制御タスクを起動する(S351)。ランプ制御タスクは、サブCPU81が、サブCPU81に対して2ミリ秒ごとに送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプの点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次いで、サブCPU81は、図87に示すサウンド制御タスクを起動する(S352)。サウンド制御タスクでは、スピーカ9L、9Rからの出音状態がサブCPU81によって制御される。
次いで、サブCPU81は、マザータスクを起動し(S353)、電源投入処理を打ち切る。マザータスクは、VSYNC割込同期のタスクグループであり、ドット表示器100で1フレームの映像が表示されたときにドット表示器100から送られる垂直同期信号の割込信号(VSYNC割込信号)を用いる。
<サウンド制御タスク>
図87は、図86に示した電源投入処理のステップS352において起動されるサウンド制御タスクの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、スピーカ9L、9Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(S360)。
次いで、サブCPU81は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(S361)。
次いで、サブCPU81は、サウンドデータの解析処理を実行し(S362)、サウンド演出実行処理を行い(S363)、ステップS361の処理を実行する。
<ランプ制御タスク>
図88は、図86に示した電源投入処理のステップS351において起動されるランプ制御タスクの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、タイマ割込初期化処理を実行する(S370)。
次いで、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(S371)。
次いで、サブCPU81は、タイマ割込待ちを実行する(S372)。この処理では、サブCPU81が2ミリ秒ごとにタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU81は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)等が挙げられる。
次いで、サブCPU81は、図87に示したサウンド制御タスクを実行する(S373)。この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。
本実施の形態において、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS373では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS373では、図87に示したサウンド制御タスクのうち、ステップS362及びS363の処理が実行される。
次いで、サブCPU81は、ランプデータ解析処理を実行し(S374)、ランプ演出実行処理を実行し(S375)、ステップS372の処理を実行する。
<マザータスク>
図89は、図86に示した電源投入処理のステップS353において起動されるマザータスクの処理の流れを示すフローチャートである。
マザータスクにおいて、サブCPU81は、メインタスクを起動し(S380)、主基板通信タスクを起動し(S381)、アニメタスクを起動する(S382)。
<メインタスク>
図90は、図89に示したマザータスクのステップS380において起動されるメインタスクの処理の流れを示すフローチャートである。
メインタスクにおいて、サブCPU81は、VSYNC割込初期化処理を実行し(S390)、VSYNC割込待ちを実行する(S391)。
次いで、サブCPU81は、描画処理を実行し(S392)、ステップS391の処理を実行する。
<主基板通信タスク>
図91は、図89に示したマザータスクのステップS381において起動される主基板通信タスクの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、通信メッセージキューの初期化を実行し(S400)、受信コマンドのチェックを実行する(S401)。
次いで、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(S402)。
ここで、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、ステップS401の処理を実行する。
一方、前回とは異なるコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、受信したコマンドが正規のコマンドであると判断して、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM83に格納する(S403)。
次いで、サブCPU81は、図92に示すコマンド解析処理を実行し(S404)、ステップS401の処理を実行する。
<コマンド解析処理>
図92は、図91に示した主基板通信タスクのステップS404において実行されるコマンド解析処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、図94に示す演出内容決定処理を実行し(S410)、ランプデータ決定処理を実行し(S411)、サウンドデータ決定処理を実行し(S412)、決定された各データを登録し(S413)、このコマンド解析処理を終了する。
<アニメタスク>
図93は、図89に示したマザータスクのステップS382において起動されるアニメタスクの処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、前回の遊技情報との変化をチェックする(S420)。具体的には、サブCPU81は、図83に示したメインCPU31の制御による割込処理によって更新された現在の遊技情報が、前回までの割込処理においてサブRAM83に登録されている遊技情報とは異なる遊技情報となっているか否かをチェックする。
次いで、サブCPU81は、オブジェクト制御処理を実行する(S421)。具体的には、ステップS420で遊技情報が変化しているチェック結果が得られた場合に、サブCPU81は、当該遊技情報の変化に応じた画像の制御を行う。
次いで、サブCPU81は、アニメタスク管理処理を実行する(S422)。具体的には、サブCPU81は、各種の演出において表示される画像の順序等を管理する。サブCPU81は、アニメタスク管理処理を実行すると、ステップS420の処理を実行する。
<演出内容決定処理>
図94は、図92に示したコマンド解析処理のステップS410において実行される演出内容決定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、初期化コマンドを受信したか否かを判断する(S430)。
ここで、初期化コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、初期化コマンド受信時処理を実行し(S431)、この演出内容決定処理を終了する。
初期化コマンド受信時処理では、例えば、初期化コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、初期化コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判断する(S432)。
ここで、メダル投入コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(S433)、この演出内容決定処理を終了する。
メダル投入コマンド受信時処理では、例えば、メダル投入コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S434)。
ここで、スタートコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、図95に示すスタートコマンド受信時処理を実行し(S435)、この演出内容決定処理を終了する。
スタートコマンド受信時処理では、例えば、スタートコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、リール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する(S436)。
ここで、リール回転開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(S437)、この演出内容決定処理を終了する。
リール回転開始コマンド受信時処理では、例えば、リール回転開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、リール回転開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する(S438)。
ここで、リール停止コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を実行し(S439)、この演出内容決定処理を終了する。
リール停止コマンド受信時処理では、例えば、停止リールの種別、停止開始位置及び滑り駒数又は停止予定位置の送信が行われる。
一方、リール停止コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判断する(S440)。
ここで、入賞作動コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、図96に示す入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S441)、この演出内容決定処理を終了する。
入賞作動コマンド受信時処理では、例えば、入賞作動コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、入賞作動コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判断する(S442)。
ここで、ボーナス開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(S443)、この演出内容決定処理を終了する。
ボーナス開始コマンド受信時処理では、例えば、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、ボーナス開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判断する(S444)。
ここで、ボーナス終了コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(S445)、この演出内容決定処理を終了する。
ボーナス終了コマンド受信時処理では、例えば、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。
一方、ボーナス終了コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、入力状態コマンドを受信したか否かを判断する(S446)。
ここで、入力状態コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、入力状態コマンド受信時処理を実行し(S447)、この演出内容決定処理を終了する。
入力状態コマンド受信時処理において、例えば、メインCPU31は、入力状態コマンドとして、各操作部がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態であるかを送信する。
一方、ステップS446において、入力状態コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、この演出内容決定処理を終了する。
<スタートコマンド受信時処理>
図95は、図94に示した演出内容決定処理のステップS435において実行されるスタートコマンド受信時処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、抽出した演出用乱数値をサブRAM83の演出用乱数値格納領域に格納する(S450)。
次いで、サブCPU81は、ART遊技状態がART状態であるか否かを判断する(S451)。
ここで、ART状態であると判断した場合には(YES)、サブCPU81は、サブRAM83に格納されたBB誤作動フラグがオンであるか否かを判断する(S452)。具体的には、サブCPU81は、「RBリプ」を入賞させるための第2の停止操作順序が報知されているにも関わらず、「BBリプ1」又は「BBリプ2」を入賞させるための第1の停止操作順序により「擬似ボーナスリプレイ1又は2」が第1の入賞態様(BBリプ1又はBBリプ2)で入賞したか否かを判断する。
BB誤作動フラグは、第2の停止操作順序が報知されているにも関わらず、「擬似ボーナスリプレイ1又は2」が第1の入賞態様(BBリプ1又はBBリプ2)で入賞した場合にオンとなる。
ここで、BB誤作動フラグがオンであると判断した場合には(YES)、サブCPU81は、特殊ナビ抽籤テーブル(図57参照)を参照し、当籤役と演出用乱数値とに基づいて、ART中ナビデータを決定し(S453)、このスタートコマンド受信時処理を終了する。
具体的には、サブCPU81は、特殊ナビ抽籤テーブルを参照することによって、第1の入賞態様(BBリプ1又はBBリプ2)により発生したARTゲーム数(70ゲーム)を変動させずに、第1の停止操作順序が報知された状態で「擬似ボーナスリプレイ1又は2」を第1の入賞態様で入賞させたときよりも低い確率でメダルの付与に関する有利な停止操作の情報(停止操作順序)を報知する。
より好適には、サブCPU81は、遊技者の誤操作あるいは作為によりBBリプ1又はBBリプ2で入賞した場合に、第2の入賞態様(RBリプ)で入賞させた場合に付与するメダルと同等な数のメダルを付与するような確率で停止操作順序を報知する。
一方、BB誤作動フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、通常ナビ抽籤テーブル(図56参照)を参照し、当籤役と演出用乱数値とに基づいて、ART中ナビデータを決定し(S454)、このスタートコマンド受信時処理を終了する。
ステップS451において、ART状態でないと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、告知フラグがオンであるか否かを判断する(S455)。
ここで、告知フラグがオンでないと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、このスタートコマンド受信時処理を終了する。
一方、告知フラグがオンであると判断した場合には(YES)、サブCPU81は、告知用の演出データを決定する(S456)。この処理により、例えば、図88に示したランプ制御タスクのステップS375において、告知用の演出データに基づいた告知演出が行われる。本実施の形態における告知演出は、告知部111によって行われる。
なお、図87に示したサウンド制御タスクのステップS363において、告知用の演出データに基づいた告知演出が行われるようにしてもよい。また、図88に示したランプ制御タスクのステップS375、及び、図87に示したサウンド制御タスクのステップS363の双方において、告知用の演出データに基づいた告知演出が行われるようにしてもよい。
次いで、サブCPU81は、ART種別報知振分抽籤テーブル(図55参照)を参照し、現在のモードと演出用乱数値とに基づいて、報知振分を決定する(S457)。
次いで、サブCPU81は、決定した報知振分と擬似ボーナスリプレイの種別とに基づいて、ART開始時ナビデータを決定する(S458)。
次いで、サブCPU81は、報知振分がRBリプ報知であるか否かを判断する(S459)。
ここで、報知振分がRBリプ報知でないと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、このスタートコマンド受信時処理を終了する。
一方、報知振分がRBリプ報知であると判断した場合には(YES)、サブCPU81は、サブRAM83に格納されたBB誤作動チェックフラグをオンにし(S460)、このスタートコマンド受信時処理を終了する。
<入賞作動コマンド受信時処理>
図96は、図94に示した演出内容決定処理のステップS441において実行される入賞作動コマンド受信時処理の流れを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、BB誤作動チェックフラグがオンであるか否かを判断する(S470)。
ここで、BB誤作動チェックフラグがオンでないと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、この入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
一方、BB誤作動チェックフラグがオンであると判断した場合には(YES)、サブCPU81は、BBリプ1又はBBリプ2に入賞したか否かを判断する(S471)。
ここで、BBリプ1又はBBリプ2のいずれにも入賞していないと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、この入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
一方、BBリプ1又はBBリプ2に入賞したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、BB誤作動チェックフラグをオフにし(S472)、BB誤作動フラグをオンにし(S473)、この入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
上記したように、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナスリプレイが入賞し、かつ、開始時ロックが実行されるときに、現在の遊技モードが特定のモードに滞在していない場合で、しかも、移行抽籤に当籤した場合には、特定のモードに移行させた後にART状態に変移させることができるようにしている。
すなわち、BBリプ又はRBリプの入賞時に、有利なART状態が連続して発生する、いわゆる連チャンの発生確率が高い特定の遊技モードであるモード7に滞在していない場合、一旦、ART遊技状態をフリーズ高確状態に変移させ、該フリーズ高確状態において規定フリーズ条件が成立した場合に、現在のモードをモード7に移行させることとしている。これにより、ART状態に移行した際には、モード7に滞在した状態でのロックが可能となるため、ART状態の連チャンを期待できるようになる。したがって、ARTに移行可能なART開始待ち状態となった場合には、遊技者に、ARTの利益を確実に享受させることができるとともに、モード移行についても興趣を高めることが可能となるものである。
なお、フリーズ高確状態においては、高確ゲームごとに決定されるリールアクションの種別に応じて予め割り当てられたポイントの総値が、所定のポイント値に達したか否かに基づいて規定フリーズ条件の成立を判断するようにしたが、これに限らず、高確ゲームの開始時に遊技者による遊技操作を所定の期間無効化するフリーズが予め定められた所定回数に達したか否かに基づいて規定フリーズ条件の成立を判断するようにしてもよい。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、フリーズ高確状態中の高確ゲームの消化に伴って付与されたポイントの総値が、フリーズ高確状態が終了するまでの間に所定のポイント値に達した場合に、特定の遊技モード(モード7)に移行させることが可能となるため、付与されたポイントによってフリーズ高確状態における消化ゲーム数及びゲーム時間に変化を設けることが可能となる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、フリーズ高確状態における全高確ゲームを無事に終了できた場合には、規定フリーズ条件が成立するように、所定のポイント値が設定されているので、フリーズ高確状態が終了するまでの間に全高確ゲームを消化できた場合には、特定の遊技モード(モード7)に確実に移行させることが可能となり、最低のポイント値しか取得できない場合でもモード移行の期待感を遊技者に持たせることができる。
また、上記したように、本実施の形態に係るパチスロ機1は、擬似ボーナスリプレイが入賞し、かつ、開始時ロックが実行されるときに、所定条件の成立に伴って、リールアクションの種別に応じて予め割り当てられた所定のゲーム加算数を、ART状態における規定数のARTゲームに加算するようにしている。
これにより、ART状態に移行する際に、リールアクションの種別に応じて、ART状態における規定のARTゲーム数を容易に変動させることが可能となり、遊技者のARTゲーム数の変動についての興趣を向上させることができる。
さらに言えば、本実施の形態に係るパチスロ機1は、BBリプ又はRBリプに入賞し、かつ、開始時ロックが実行されたときにART状態になる。したがって、本実施の形態に係るパチスロ機1は、従来のように特定の遊技状態からしか有利な遊技状態に移行しないものと比較して、特定の遊技状態であるか否かに関わらず、ART状態への移行に対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
しかも、本実施の形態に係るパチスロ機1は、開始時ロックの実行後、終了時ロックが実行されるまでART状態とすることにより、実質的に主制御回路71でART状態を管理することが可能となる。このため、本実施の形態に係るパチスロ機1は、遊技の進行に関する制御を行う主制御回路71側に過度な負担をかけることなく、必要最小限の構成でART状態を的確に管理することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、遊技の演出等に関する制御を行う副制御回路72に対して不正な行為がなされた場合であっても、不正なART状態の発生を防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、開始時ロックから終了時ロックまでの間はART状態が保証されているので、ART状態の利益を遊技者に確実に享受させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、BBリプ及びRBリプのどちらの態様で入賞させるかによって、遊技者に与えられるART状態の利益に差を持たせることができる。これにより、本実施の形態に係るパチスロ機1は、遊技性に変化をもたらすことができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、「RBリプ」が報知されているにも関わらず「BBリプ1」又は「BBリプ2」で入賞した場合には、「BBリプ1」又は「BBリプ2」が報知された状態で「BBリプ1」又は「BBリプ2」を入賞させたときよりも低い確率でメダルの付与に関する有利な停止操作順序を報知する。このため、本実施の形態に係るパチスロ機1は、遊技者が誤操作あるいは作為により報知された停止操作順序と異なる停止操作順序で停止操作を行った場合であっても、遊技者に付与される利益を抑制することができる。したがって、本実施の形態に係るパチスロ機1は、本来得るべき利益を違和感なく遊技者に享受させることができるとともに、遊技店側が不測の不利益を被ることを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、「RBリプ」が報知されているにも関わらず「BBリプ1」又は「BBリプ2」で入賞した場合には、「RBリプ」で入賞させた場合に付与するメダルと同等な数の遊技媒体を付与するような確率で停止操作順序を報知するので、遊技者が誤操作あるいは作為により報知された停止操作順序と異なる停止操作順序で停止操作を行った場合に、遊技者に付与される利益を、本来入賞されるべきであった「RBリプ」により得られる利益(例えば、メダルの払出枚数の期待値)と略同一の利益とすることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、開始時ロックが行われたことを条件に外部信号1あるいは外部信号2をオンにするとともに、終了時ロックが行われたことを条件にオンとされた外部信号1あるいは外部信号2をオフにするので、開始時ロックを始期とし、終了時ロックを終期とする、ART状態の開始と終了とを適切に外部に伝達することができる。したがって、例えば遊技機外部に設置された外部表示器の表示とパチスロ機1の実際の挙動とが一致しないことにより遊技者が困惑してしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、開始時ロックを行うことが決定された場合に、告知モード1〜3のうち、いずれかの告知モードを決定し、ART当籤状態中の遊技においてボーナスリプ1又は2に内部当籤する度に、決定された告知モードにおける告知確率に基づきART当籤告知を実行するか否かを決定する。このため、本実施の形態に係るパチスロ機1は、ART遊技状態への期待感を抱かせる対象となる特殊役に当籤した場合に、ART遊技状態への移行判別を困難とすることにより遊技者の期待感を維持することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、開始時ロックを行うことが決定された場合に、解除条件ごとに対応付けられた告知モード振分確率で告知モードを決定するので、いずれの解除条件で開始時ロックを行うことが決定されたかによって遊技性を変化させることができる。したがって、本実施の形態に係るパチスロ機1は、遊技性に幅を持たせることができる。