JP2014199190A - 被ばく線量管理システム、被ばく線量管理方法、被ばく線量管理プログラム - Google Patents

被ばく線量管理システム、被ばく線量管理方法、被ばく線量管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】作業員個々の線量計に基づいてのみでは判定が困難であった安全性を判定することが可能な被ばく線量管理システムを提供すること。【解決手段】情報端末1は、作業員情報を格納する作業員情報DB6aと、線量計情報を格納する線量計情報DB6bと、作業グループ情報を格納する作業グループ情報DB6cと、作業員情報DB6aにて格納された作業員情報と、線量計情報DB6bにて格納された線量計情報と、作業グループ情報DB6cにて格納された作業グループ情報とに基づいて、作業員の安全管理に関する所定処理を行う安全管理部5aと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、被ばく線量管理システム、被ばく線量管理方法、及び被ばく線量管理プログラムに関する。
従来、放射能に汚染されている可能性がある地域において除染作業及び除染類似作業(以下では、これらを総称して単に除染作業と称する)を行う作業員の累積被ばく線量の管理が行われている。このような累積被ばく線量の管理において、従来は、作業員が線量計を携帯して除染対象区域で除染を行い、除染作業後に線量計から読み取った被ばく線量を各日毎に作業日誌などに記入し、この被ばく線量の総和を求めることによって、作業員の累積被ばく線量の管理を行っていた。
しかし、このような人的な管理では、線量計を携帯し忘れることや、作業日報等に記入する際のミスが生じ得ることがあり、累積被ばく線量を適切に管理できない可能性があった。
従来、このような放射能に汚染されている可能性がある地域において除染作業を行う作業員の累積被ばく線量を自動算定するようなシステムは提案されていないが、類似の従来技術として、原子力発電所を初めとする放射線管理区域において作業を行う作業員の累積被ばく線量を自動算定するようなシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。このような特許文献1に記載のシステムでは、除染作業後に作業員が線量計を返却する際に、線量計から通信等によって読み取った被ばく線量をデータベースに記録して累積被ばく線量を自動算定することにより、人的な管理により生じ得るミスの発生を防止することを可能としている。
特開2003−248080号公報
しかし、特許文献1に記載の従来技術は、作業員個々の線量計の返却状況に基づいてのみによって当該作業員の帰還の有無を判定するものであるため、以下のような問題点が有った。
第一に、同一作業グループに属する作業員のうち一部の作業員の線量計が返却されているにも関らず、他の一部の作業員の線量計が返却されていない場合であっても、このような事態を発見する手段がなかった。そのため、例えば除染作業中に一部の作業員が何らかの理由で帰還が困難になった場合であっても、この事実を把握することが出来ずに放置する可能性があった。
第二に、同一作業グループに属する作業員のうち一部の作業員の線量計が正常に作動しているにも関らず、他の一部の作業員の線量計が故障して実際よりも明らかに低い被ばく線量や明らかに高い被ばく線量を出力してしまっている場合であっても、このような事態を発見する手段がなかった。そのため、同一作業グループに属する作業員は共に作業を行うため略同一の被ばく線量であるにも関らず、それぞれの作業員のデータベースに記録される被ばく線量が大きく異なってしまう可能性があった。
このように、作業員個々の線量計に基づいてのみ作業員個々の安全管理を行うには、作業員の安全性向上の観点から限界があった。したがって、このように作業員個々の線量計に基づいてのみでは判定が困難であった安全性を判定することが可能な被ばく線量管理システムが要望されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業員個々の線量計に基づいてのみでは判定が困難であった安全性を判定することが可能な被ばく線量管理システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の被ばく線量管理システムは、除染を行う作業員を一意に識別するための作業員識別情報と、前記作業員の累積被ばく線量を算定するための被ばく線量情報とを、相互に対応付けて構成された作業員情報を格納する作業員情報格納手段と、前記作業員が使用する線量計を一意に識別するための線量計識別情報と、前記線量計を使用する前記作業員の前記作業員識別情報と、前記線量計の使用状態を特定するための線量計使用状態情報とを、相互に対応付けて構成された線量計情報を格納する線量計情報格納手段と、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の前記作業員識別情報を特定するための作業グループ情報を格納する作業グループ情報格納手段と、前記作業員情報格納手段にて格納された前記作業員情報と、前記線量計情報格納手段にて格納された前記線量計情報と、前記作業グループ情報格納手段にて格納された前記作業グループ情報とに基づいて、前記作業員の安全管理に関する所定処理を行う安全管理手段と、を備える。
また、請求項2に記載の被ばく線量管理システムは、請求項1に記載の被ばく線量管理システムにおいて、前記安全管理手段は、前記作業グループ情報格納手段にて格納された前記作業グループ情報に基づいて、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の前記作業員識別情報を特定し、前記特定した作業員識別情報に基づいて、前記作業員情報格納手段から前記被ばく線量情報を取得し、又は、前記線量計情報格納手段から前記線量計使用状態情報を取得し、前記取得した被ばく線量情報又は線量計使用状態情報に基づいて、前記作業員の安全性を判定する。
また、請求項3に記載の被ばく線量管理システムは、請求項2に記載の被ばく線量管理システムにおいて、前記安全管理手段は、前記特定した作業員識別情報に基づいて、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の各々の帰還状態を判定し、前記判定した複数の作業員の各々の帰還状態に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定する。
また、請求項4に記載の被ばく線量管理システムは、請求項2に記載の被ばく線量管理システムにおいて、前記安全管理手段は、前記特定した作業員識別情報に基づいて、前記線量計情報格納手段から前記線量計使用状態情報を取得し、前記取得した線量計使用状態情報に基づいて、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の各々の帰還状態を判定し、前記判定した複数の作業員の各々の帰還状態に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定する。
また、請求項5に記載の被ばく線量管理システムは、請求項2から4のいずれか一項に記載の被ばく線量管理システムにおいて、前記安全管理手段は、前記特定した作業員識別情報に基づいて、前記作業員情報格納手段から前記被ばく線量情報を取得し、前記取得した被ばく線量情報に基づいて、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の各々の被ばく線量を判定し、前記判定した複数の作業員の各々の被ばく線量に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定する。
また、請求項6に記載の被ばく線量管理方法は、除染を行う作業員を一意に識別するための作業員識別情報と、前記作業員の累積被ばく線量を算定するための被ばく線量情報とを、相互に対応付けて構成された作業員情報と、前記作業員が使用する線量計を一意に識別するための線量計識別情報と、前記線量計を使用する前記作業員の前記作業員識別情報と、前記線量計の使用状態を特定するための線量計使用状態情報とを、相互に対応付けて構成された線量計情報と、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の前記作業員識別情報を特定するための作業グループ情報とに基づいて、前記作業員の安全管理に関する所定処理を行う安全管理手段ステップを含む。
また、請求項7に記載の被ばく線量管理プログラムは、請求項6に記載の方法をコンピュータに実行させる。
請求項1に記載の被ばく線量管理システム、請求項6に記載の被ばく線量管理方法、及び請求項7に記載の被ばく線量管理プログラムによれば、作業員情報格納手段にて格納された作業員情報と、線量計情報格納手段にて格納された線量計情報と、作業グループ情報格納手段にて格納された作業グループ情報とに基づいて、作業員の安全管理に関する所定処理を行うことによって、個々の線量計により出力される線量だけでは判定が困難であった安全性を判定することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
請求項2に記載の被ばく線量管理システムによれば、被ばく線量情報又は線量計使用状態情報に基づいて、作業員の安全性を判定することによって、個々の線量計により出力される線量だけでは判定が困難であった安全性を判定することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
請求項3に記載の被ばく線量管理システムによれば、同一の作業グループに属する複数の作業員の各々の作業員識別情報に基づいて作業員の帰還状態を判定し、当該判定した帰還状態に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定することによって、例えば、同一グループの他の作業員が帰還しているにも関らずグループの一部の作業員が何らかの理由により帰還していない場合を特定することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
請求項4に記載の被ばく線量管理システムによれば、同一の作業グループに属する複数の作業員の各々の線量計使用状態情報に基づいて作業員の帰還状態を判定し、当該判定した帰還状態に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定することによって、例えば、同一グループの他の作業員が帰還しているにも関らずグループの一部の作業員が何らかの理由により帰還していない場合を特定することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
請求項5に記載の被ばく線量管理システムによれば、同一の作業グループに属する複数の作業員の各々の被ばく線量に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定することによって、例えば、作業員の線量計が故障しているために実際より明らかに低い線量や明らかに高い線量しか出力されない場合であっても、同一グループの他の作業員の線量計の出力と大きな差異がある場合には、その故障を発見することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る情報端末を例示するブロック図である。 QRコード(登録商標)リーダを示す概要図であって、図2(a)は、除染作業員カードのQRコードを読み取る際の概要図であり、図2(b)は、線量計のQRコードを読み取る際の概要図である。 記憶部に格納されている情報を例示した表であって、図3(a)は、作業員情報DBに格納されている作業員情報を例示した表であり、図3(b)は、線量計情報DBに格納されている線量計情報を例示した表であり、図3(c)は、作業グループ情報DBに格納されている作業グループ情報を例示した表である。 入場処理のフローチャートである。 退場処理のフローチャートである。 作業員帰還判定処理のフローチャートである。 線量計故障判定処理のフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る被ばく線量管理システム(ラジ・クリーン(登録商標))、被ばく線量管理方法、被ばく線量管理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。ただし、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
本実施の形態に係る被ばく線量管理システムは、除染作業を行う複数の作業員の安全管理に関する所定処理を行うためのシステムである。ここで、本実施の形態では、PCの如き情報端末に被ばく線量管理プログラムをインストールすることにより、当該情報端末が被ばく線量管理システムとして機能する場合について説明する。
(構成)
まず、本実施の形態に係る情報端末1の構成を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る情報端末1を例示するブロック図である。この図1に示すように、情報端末1は、概略的に、入力部2、出力部3、QRコードリーダ4、制御部5、及び記憶部6を備えて構成されている。
(構成−入力部)
入力部2は、情報端末1が実行する各種処理に必要な情報を当該被ばく線量管理システムに入力する入力手段であり、ここでは、キーボード及びマウスとして構成されている。
(構成−出力部)
出力部3は、情報端末1からの情報を外部に出力する出力手段であり、ここでは、ディスプレイ及びスピーカとして構成されている。
(構成−QRコードリーダ)
QRコードリーダ4は、除染作業員カード7や線量計8に印字されたQRコードをスキャンして、このQRコードに埋め込まれた情報を読み取る読み取り手段である。図2は、QRコードリーダ4を示す概要図であって、図2(a)は、除染作業員カード7のQRコードを読み取る際の概要図であり、図2(b)は、線量計8のQRコードを読み取る際の概要図である。なお、QRコードリーダ4の構成や設置方法は、QRコードを読み取ることができる限りにおいて任意であるが、本実施の形態においては、情報端末1を管理する管理者がQRコードリーダ4を除染作業員カード7や線量計8に印字されたQRコードに能動的にかざすことで、QRコードを光学的に読み取る、光学スキャナー式のQRコードリーダである。
ここで、「除染作業員カード7」とは、作業員として認可されるための認可要件を充足することによって、作業員として認可された者に対してのみ発行されるカードである。ここで、「認可要件」とは、任意に定めることが可能であるが、本実施の形態では、一般健康診断と除染等電離健康診断とを受診し、労働安全衛生法の除染電離則に定める除染等業務従事者特別教育を受講し、生年月日や血液型等の所定事項を記入した就労カードを提出した事の3要件であるものとする。ここで、図2(a)に示すように、除染作業員カード7の表面にはQRコードが印字されており、このQRコードには作業員IDに関する情報が埋め込まれる。この「作業員ID」とは、作業員を一意に識別するための作業員識別情報であって、全ての作業員の除染作業員カード7のそれぞれに対して振り分けられた固有のIDである。
また、「線量計8」とは除染作業を行う作業員が一定の計測期間内に受ける放射線の線量を計測するための線量計測手段であって、公知の線量計として形成されている。この線量計8を作業員の例えば胸ポケットに着用した状態において作業員が除染作業を行うことによって、作業員の除染作業中における被ばく線量を計測することが可能である。ここで、図2(b)に示すように、線量計8の表面にはQRコードが印字されており、このQRコードには線量計IDに関する情報が埋め込まれる。この「線量計ID」とは、線量計8を一意に識別するための線量計識別情報であって、作業員が除染作業中に携帯する線量計8のそれぞれに対して振り分けられた固有のIDである。
(構成−制御部)
制御部5は、被ばく線量管理システムに関する処理を行う処理手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及び各種のプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。プログラムは、磁気的記録媒体や光学的記録媒体を含む任意の記録媒体に記録され、記憶部6にインストールされることで、制御部5の各部を実質的に構成する。
この制御部5は、機能概念的に、安全管理部5aを備えて構成されている。安全管理部5aは、作業員の安全管理に関する所定処理を行う安全管理手段である。なお、この安全管理部5aにより行われる具体的な処理については後述する。
(構成−記憶部)
記憶部6は、情報端末1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、例えば、外部記憶装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。記憶部6は、作業員情報DB6a、線量計情報DB6b、及び作業グループ情報DB6cを備えている。
作業員情報DB6aは、作業員情報を格納する作業員情報格納手段である。ここで、図3は、記憶部6に格納されている情報を例示した表であって、図3(a)は、作業員情報DB6aに格納されている作業員情報を例示した表である。図3(a)に示すように、作業員情報DB6aには、作業員情報として、項目「作業員ID」、項目「日別被ばく線量」、項目「一年間累積被ばく線量」、項目「五年間累積被ばく線量」、項目「一般健康診断受診日」、項目「除染等電離健康診断受診日」、及び、項目「帰還状態」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。
項目「作業員ID」に対応して格納される情報は、作業員IDを示す情報である。項目「日別被ばく線量」に対応して格納される情報は、作業員の日別被ばく線量を示す情報である。当該項目「日別被ばく線量」は、さらに複数の日付の項目に区画されており、各日付の項目に対応して格納される情報は、対応する日の除染作業における作業員の被ばく線量に関する情報である。ここで、「日別被ばく線量」とは、一日の除染作業における作業員の被ばく線量であって、作業員が除染作業中に携帯する個々の線量計8から出力された被ばく線量である。
項目「一年間累積被ばく線量」に対応して格納される情報は、作業員の一年間累積被ばく線量を示す情報である。ここで、「一年間累積被ばく線量」とは、1年間の除染作業中における作業員の被ばく線量を累積した被ばく線量であって、例えば、毎年1月1日を始期として、当該除染作業日までの各日の日別被ばく線量の総和によって算定される。項目「五年間累積被ばく線量」に対応して格納される情報は、作業員の五年間累積被ばく線量を示す情報である。ここで、「五年間累積被ばく線量」とは、特定の5年間(例えば、平成24年1月1日を始期として、平成28年12月31日までの5年間)の除染作業中における作業員の被ばく線量を累積した被ばく線量であって、例えば、平成24年1月1日を始期として、当該除染作業日までの各日の日別被ばく線量の総和によって算定される。
項目「一般健康診断受診日」に対応して格納される情報は、作業員が一般健康診断を最後に受診した日付を示す情報であり、作業員が一般健康診断を受診する毎に適宜更新される。項目「除染等電離健康診断受診日」に対応して格納される情報は、作業員が除染等電離健康診断を最後に受診した日付を示す情報であり、作業員が除染等電離健康診断を受診する毎に適宜更新される。なお、労働安全衛生法の除染電離則において、全ての作業員は除染作業日の半年以内にこれらの一般健康診断と除染等電離健康診断とを受診していることが義務付けられている。
項目「帰還状態」に対応して格納される情報は、作業員が除染作業から帰還しているか否かを示す情報である。具体的には、「未」あるいは「済」のいずれかの情報が格納され、「未」が格納されている場合には当該作業員が除染作業から帰還していないことを指し、「済」が格納されている場合には当該作業員が除染作業から帰還していることを指す。
図1の線量計情報DB6bは、線量計情報を格納する線量計情報格納手段である。ここで、図3(b)は、線量計情報DB6bに格納されている線量計情報を例示した表である。図3(b)に示すように、線量計情報DB6bには、項目「線量計ID」、項目「最終更新日」、項目「作業員ID」、及び、項目「線量計使用状態情報」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。項目「線量計ID」に対応して格納される情報は、線量計IDを示す情報である。項目「最終更新日」に対応して格納される情報は、対応する線量計IDに係る線量計情報(つまり、対応する線量計IDを含むレコード)が最後に更新された日である最終更新日を示す情報である。項目「作業員ID」に対応して格納される情報は、作業員IDを示す情報である。項目「線量計使用状態情報」に対応して格納される情報は、作業員が除染作業から帰還したか否かを特定する基準となる情報である。具体的には、作業員が線量計8を使用中か否かを特定する情報であり、作業員が線量計8を使用中である場合には「貸出し中」の情報が格納され、作業員が線量計8を使用中でない場合には「返却済み」の情報が格納される。
図1の作業グループ情報DB6cは、作業グループ情報を格納する作業グループ情報格納手段である。ここで、図3(c)は、作業グループ情報DB6cに格納されている作業グループ情報を例示した表である。図3(c)に示すように、作業グループ情報DB6cには、項目「作業グループID」、及び、項目「作業員ID」に対応する情報が相互に関連付けて格納されている。項目「作業グループID」に対応して格納される情報は、作業グループIDを示す情報である。ここで、「作業グループID」とは、同一の作業グループに属する複数の作業員(以下、必要に応じて構成員と称する)の作業員IDを特定するための作業グループ情報である。なお、「作業グループ」とは、除染作業を行う際に行動を共にする複数の作業員により構成されるグループである。項目「作業員ID」に対応して格納される情報は、作業員IDを示す情報である。
(処理)
次に、本実施の形態に係る被ばく線量管理システムによって実行される処理について説明する。この被ばく線量管理システムによって実行される処理は、概略的に、入場処理、退場処理、作業員帰還判定処理、及び線量計故障判定処理を含む。以下の各処理の説明において、制御主体を特記しない処理については、情報端末1の制御部5にて実行されるものとし、情報の取得元や取得経路を特記しない場合については、公知のタイミング及び公知の方法にて、情報端末1の記憶部6に予め格納されており、あるいは、情報端末1の入力部2を介してユーザ等によって入力されるものとする。また、ステップを「S」と略記する。
(処理−入場処理)
まず、入場処理について説明する。図4は、入場処理のフローチャートである。この入場処理は、概略的に、除染作業を行う作業員が認可要件及び資格要件を満たすか否かの判定を行う処理である。ここで、「認可要件」とは、上述したように、作業員として認可するための要件である。また、「資格要件」とは、作業員が除染現場に入場可能であるか否かを判定するための基準となる要件であって、労働安全衛生法の除染電離則に準拠して定められた任意の要件である。なお、本実施の形態では以下の4要件、すなわち、「作業員が一般健康診断を受診しており、かつその受診日が除染作業日の半年以内であること」、「作業員が除染等電離健康診断を受診しており、かつその受診日が除染作業日の半年以内であること」、「作業員の一年間累積被ばく線量が40ミリシーベルト以下であること」、及び「作業員の五年間累積被ばく線量が80ミリシーベルト以下であること」を資格要件とする。
まず、この入場処理は、任意のタイミング(例えば情報端末1の電源をONにした際)により起動される。そして、まず安全管理部5aは作業員IDを取得する(SA1)。この際に、取得した作業員IDに関連付けて格納された項目「帰還情報」を「未」に更新する。ここで、作業員IDを取得する方法は任意であるが、本実施の形態では、管理者がQRコードリーダ4を作業員の除染作業員カード7に印字されたQRコードにかざしてスキャンし、QRコードリーダ4が、スキャンされたQRコードから作業員IDを読み取って安全管理部5aに送信することにより、安全管理部5aが作業員IDを取得する。このように安全管理部5aが作業員IDを取得することにより、当該作業員IDに係る作業員が除染作業員カード7を保有していることが確認できるため、当該作業員IDに係る作業員は上述した認可要件を満たしているものと判断する。
続いて、安全管理部5aは、SA1において取得した作業員IDに対応する作業員情報を特定する(SA2)。具体的には、安全管理部5aは、作業員情報DB6aを参照して、SA1において取得した作業員IDに対応する、一年間累積被ばく線量、五年間累積被ばく線量、一般健康診断受診日、及び除染等電離健康診断受診日を特定する。
そして、安全管理部5aは、これらSA2において特定した作業員情報に基づいて、SA1において取得した作業員IDに係る作業員が除染作業の資格要件を満たすか否かの判定を行う(SA3)。具体的には、当該作業員の一般健康診断受診日が除染作業日の半年以内でない場合、除染等電離健康診断受診日が除染作業日の半年以内でない場合、当該作業員の一年間累積被ばく線量が年間40ミリシーベルトを超えている場合、又は、当該作業員の五年間累積被ばく線量が80ミリシーベルトを超えている場合、のいずれかの場合に該当するのであれば、当該作業員が除染作業の資格要件を満たさないと判定する(SA3、No)。
そして、資格要件を満たさないと判定した場合(SA3、No)、出力部3は、入場拒否出力を行い(SA4)、これにて入場処理を終了する。具体的にどのような態様にて入場拒否出力を行うかは任意であり、例えば情報端末1に設けられたスピーカ(図示省略。以下同じ)から除染現場への入場を拒否する旨の音声を出力しても良いし、ディスプレイ(図示省略。以下同じ)にその旨を表示しても良い。
このように、除染作業前に毎回作業員が資格要件を満たすかの判定を行い、資格要件を満たさない作業員に対しては除染現場への入場を拒否することによって、資格要件を満たさない作業員が除染作業を行ってしまう事態を防止することが可能となり、作業員の安全を確保することが可能となる。
一方、資格要件を満たすと判定した場合(SA3、Yes)、安全管理部5aは、当該作業員に対して除染現場への入場を許可しても良いと判断し、当該作業員に対して貸出す線量計8の線量計IDを取得する(SA5)。なお、一人の作業員に対して常に同一の線量計8を貸出す必要はなく、一人の作業員に対して除染作業日毎に異なる線量計8を貸出しても良い。ここで、線量計IDを取得する方法は任意であるが、本実施の形態では、管理者がQRコードリーダ4を作業員に対して貸出された線量計8に印字されたQRコードにかざしてスキャンし、QRコードリーダ4が、スキャンされたQRコードから線量計IDを読み取って安全管理部5aに送信することにより、安全管理部5aが線量計IDを取得する。
続いて、安全管理部5aは、線量計情報を更新する(SA6)。具体的には、SA5において取得した線量計IDに関連付けて格納された項目「最終更新日」を現在の日付に更新し、項目「作業員ID」をSA1において取得した作業員IDに更新し、項目「線量計使用状態」を「貸出し中」に更新する。このように線量計ID毎に線量計情報を更新することによって、どの線量計8を、いつ、どの作業員が、貸出しを受けたかを記憶しておくことが可能となる。
続いて、安全管理部5aは作業グループIDを取得する(SA7)。なお、作業グループIDを取得する方法は任意であり、本実施の形態では、管理者がキーボードを操作して作業員の属する作業グループを情報端末1に入力し、安全管理部5aがこの入力内容に基づいて当該作業員が属する作業グループIDを取得するものとする。そして、安全管理部5aは、作業グループ情報を更新する(SA8)。具体的には、SA7において取得した作業グループIDに係る項目「作業グループID」と対応する項目「作業員ID」に、SA1において取得した作業員IDを加えて更新する。このように、管理者が、各作業員の属する作業グループを入力することによって、作業グループ情報DB6cの項目「作業グループID」に、構成員の作業員IDが関連付けられて記録される。
最後に、出力部3は、入場許可出力を行い(SA9)、これにて入場処理を終了する。なお、具体的にどのような態様にて入場許可出力を行うかは任意であり、例えばSA4の入場拒否出力と同一の態様にて出力を行っても良い。
(処理−退場処理)
次に、退場処理について説明する。図5は、退場処理のフローチャートである。この退場処理は、除染作業を終えた作業員が除染現場を退場する際の手続きとして実行される処理であって、概略的には、除染作業中における作業員の被ばく線量を記録する処理である。
まず、安全管理部5aは、図4の入場処理のSA1と同様の方法により作業員IDを取得する(SB1)。この際に、取得した作業員IDに関連付けて格納された項目「帰還情報」を「済」に更新する。次に、安全管理部5aは、図4の入場処理のSA5と同様の方法により線量計IDを取得する(SB2)。次に、安全管理部5aは、線量計情報を更新する(SB3)。具体的には、SB2において取得した線量計IDに関連付けて格納された項目「最終更新日」を現在の日付に更新し、項目「線量計使用状態」を「返却済み」に更新する。このように線量計ID毎に線量計情報を更新することによって、どの線量計8を、いつ、どの作業員が、返却したかを記憶しておくことが可能となり、線量計8を返却していない作業員を特定することが可能となる。
次に、安全管理部5aは、作業員の日別被ばく線量を取得する(SB4)。ここで、日別被ばく線量を取得する方法は任意であり、線量計8に設けられた通信手段(図示省略)を介して線量計8から情報端末1に対して無線送信しても良いが、本実施の形態では、作業員又は管理者が自己の線量計8から出力された値を見てその値をキーボードを用いて入力するものとする。
続いて、安全管理部5aは、任意の方法により一年間累積被ばく線量及び五年間累積被ばく線量を算定する(SB5)。例えば、項目「日別被ばく線量」に格納された線量のうち、除染作業日前の直近一年間の日別被ばく線量の総和を求めることにより一年間累積被ばく線量を算定し、また、除染作業日前の直近五年間の日別被ばく線量の総和を求めることにより五年間累積被ばく線量を算定する。
そして、安全管理部5aは、作業員情報DB6aの作業員情報を更新する(SB6)。具体的には、SB4において取得した日別被ばく線量に基づいて項目「日別被ばく線量」を更新し、SB5において算定した一年間累積被ばく線量に基づいて項目「一年間累積被ばく線量」を更新し、SB5において算定した五年間累積被ばく線量に基づいて項目「五年間累積被ばく線量」を更新する。
そして、最後に作業員に対してレシートの発行を行う(SB7)。なお、このレシートに印字する内容は任意であり、例えば除染作業日の日付、作業員の氏名、日別被ばく線量、一年間累積被ばく線量、及び五年間累積被ばく線量等をレシートに印字しても良い。このように除染作業を終える度に被ばく線量を印字したレシートを発行することで、このレシートを受領した作業員は自らの被ばく線量を容易に認識することが可能となる。これにて退場処理を終了する。
(処理−作業員帰還判定処理)
次に、作業員帰還判定処理について説明する。図6は、作業員帰還判定処理のフローチャートである。この処理は、概略的には、作業員が除染作業を終えて無事に帰還しているか否かの判定を行う処理である。ここで、この作業員帰還判定処理は、作業員が図5の退場処理を終了した直後に実行される。
まず、安全管理部5aは、作業グループ情報を参照して、退場処理を実行した作業員が属する作業グループを特定する(SC1)。そして、安全管理部5aは、このSC1において特定した作業グループの全構成員の帰還状態を取得する(SC2)。具体的には、安全管理部5aは、作業グループDBを参照して、退場処理を実行した作業員が属する作業グループの全構成員の作業員IDを特定し、次に、作業員情報DB6bを参照して、特定したこれらの作業員IDに対応して格納された帰還状態を取得する。
そして、このようにして取得した帰還状態に基づいて、安全管理部5aは、未帰還の構成員がいるか否かの判定を行う(SC3)。例えば、帰還状態が「未」であればその作業員は帰還していないと判定し、帰還状態が「済」であればその作業員は帰還していると判定する。
そして、未帰還者がいないと判定した場合には(SC3、No)、安全管理部5aは、その作業グループの全構成員が無事除染作業を終えて帰還したものと判断し、これにて作業員帰還判定処理を終了する。
一方、未帰還者がいると判定した場合には(SC3、Yes)、安全管理部5aは、最初に退場処理を実行した構成員が退場処理を実行した時間から所定時間が経過したか否かを判定する(SC4)。そして、所定時間が経過したと判定した場合(SC4、Yes)、構成員の一部に作業現場から帰還できなくなるほどの緊急事態が発生した可能性があると判断して、出力部3は、未帰還の構成員がいる旨を出力し(SC5)、これにて作業員帰還判定処理を終了する。また、所定時間が経過していない場合(SC4、No)、所定時間が経過したと判定するまで(SC4、Yes)、あるいは、未帰還の構成員がいないと判定するまで(SC3、No)、SC2からSC4を繰り返し実行する。
このように、所定時間経過した場合にのみ未帰還である旨を出力する理由は、所定時間の経過を待たずに即座に出力してしまうと、最初の構成員の作業員帰還判定処理においては未帰還の構成員がいる旨が必ず出力されてしまい煩わしいからである。ここで、所定時間は任意の時間を設定することが可能であるが、同一の作業グループに属する構成員は共に行動するため略同一の時間に帰還して退場処理を実行するということを考慮して、全構成員の退場処理に掛かる時間程度に設定する事が好ましく、例えば10分や15分といった時間に設定する。
なお、SC5において具体的にどのような態様において未帰還の構成員がいる旨を出力するかは任意であり、例えば情報端末1に設けられたスピーカから未帰還の構成員がいる旨の音声を出力しても良いし、ディスプレイにその旨を表示しても良い。
(処理−線量計故障判定処理)
最後に、線量計故障判定処理について説明する。図7は、線量計故障判定処理のフローチャートである。この線量計故障判定処理は、線量計8が故障しているか否かの判定を行う処理であって、上述した作業員帰還判定処理において未帰還の構成員がいないと判定された作業グループがあった場合に、当該作業員期間判定処理を終えた当該作業グループ毎に実行される処理である。
まず、安全管理部5aは、線量計8が故障しているか否かの判定基準となる値である異常基準値を取得する(SD1)。この異常基準値を取得する方法は任意であり、例えば、予め記憶部6に記憶した値を取得しても良い。また、この異常基準値としては任意の値を設定することが可能であり、例えば、通常の除染作業においては検出され得ない程度の高い被ばく線量の値として設定する。具体的には、同一の作業現場における過去の除染作業において検出された日別被ばく線量の平均値を算定し、この平均値の1.5倍程度の被ばく線量の値として設定しても良い。次に、安全管理部5aは、作業グループ情報に基づいて当該作業グループに属する作業員の作業員IDを特定し、作業員情報に基づいて当該特定した作業員IDに関連付けられて格納された日別被ばく線量を取得する(SD2)。
そして、安全管理部5aは、SD2において取得した日別被ばく線量がSD1において取得した異常基準値を超えたか否かを判定する(SD新3)。そして、日別被ばく線量が異常基準値を超えていないと判定した場合には(SD新3、No)、線量計8に故障が無いものと判断し、これにて線量計故障判定処理を終了する。一方、日別被ばく線量が異常基準値を超えたと判定した場合には(SD新3、Yes)、安全管理部5aは、当該作業員の日別被ばく線量と、当該作業員が属する作業グループの他の構成員の日別被ばく線量とを比較し(SD新4)、その比較結果に基づいて線量計8の故障であるか否かの判定を行う(SD新5)。そして、例えば、他の構成員の日別被ばく線量は異常基準値を超えていないにも関らず、当該作業員の日別被ばく線量のみが明らかに高い値を検出しており異常基準値を超えている場合等には、当該作業員の線量計8のみが故障していると判断し(SD新5、Yes)、安全管理部5aは、線量計8が故障している旨の出力を行う(SD新6)。
なお、SC5において具体的にどのような態様において線量計が故障している旨を出力するかは任意であり、例えば情報端末1に設けられたスピーカから線量計8が故障している旨の音声を出力しても良いし、ディスプレイに故障していると判定された線量計8の線量計IDを表示しても良い。
そして、このような出力を受けて、管理者は、故障した線量計8を携帯した作業員の作業員IDに係る日別被ばく線量を修正しても良い。具体的にどのような値に修正するかは任意であり、例えば、当該作業員が属する作業グループの他の構成員の日別被ばく線量の平均値や最大値としても良い。これにて線量計故障判定処理を終了する。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、作業員情報DB6aにて格納された作業員情報と、線量計情報DB6bにて格納された線量計情報と、作業グループ情報DB6cにて格納された作業グループ情報とに基づいて、作業員の安全管理に関する所定処理を行うことによって、個々の線量計8により出力される線量だけでは判定が困難であった安全性を判定することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
また、被ばく線量情報又は線量計使用状態情報に基づいて、作業員の安全性を判定することによって、個々の線量計8により出力される線量だけでは判定が困難であった安全性を判定することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
また、同一の作業グループに属する複数の作業員の各々の作業員識別情報に基づいて作業員の帰還状態を判定し、当該判定した帰還状態に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定することによって、例えば、同一グループの他の作業員が帰還しているにも関らずグループの一部の作業員が何らかの理由により帰還していない場合を特定することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
同一の作業グループに属する複数の作業員の各々の被ばく線量に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定することによって、例えば、作業員の線量計8が故障しているために実際より明らかに低い線量や明らかに高い線量しか出力されない場合であっても、同一グループの他の作業員の線量計8の出力と大きな差異がある場合には、その故障を発見することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
〔各実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散や統合して構成できる。
(QRコードリーダについて)
本実施の形態では、QRコードを除染作業員カード7や線量計8に印字し、このQRコードをスキャンするQRコードリーダ4を備えたが、作業員IDや線量計IDを取得可能な方法であれば、このような構成に限定されない。例えば、QRコードの代わりにバーコード等その他の二次元コードを印字し、QRコードリーダ4の代わりに当該二次元コードを読み取るための二次元コードリーダを用いても良い。また、QRコードやQRコードリーダ4を備えずに、作業員や管理者がキーボードで作業員IDや線量計IDを手入力しても良い。あるいは、本実施の形態では、QRコードリーダ4は、管理者がQRコードリーダ4をQRコードに能動的にかざすことで二次元コードを光学的に読み取るものとしたが、管理者が能動的な行為を行うことなくQRコードリーダ4に近づいただけで自動的に二次元コードを読み取ることができるものであっても良い。また、本実施の形態では、情報端末1を管理する管理者がQRコードリーダ4をQRコードにかざしてスキャンしたが、管理者ではなく作業員が自らスキャンを行ってもよい。
(一年間累積被ばく線量について)
本実施の形態では、図5の退場処理において一年間累積被ばく線量を更新する際に、日別被ばく線量の総和を求めることにより一年間累積被ばく線量を算定してその線量の値に基づいて更新したが、その他の方法により一年間累積被ばく線量を更新しても良い。例えば、日別被ばく線量は作業員情報DB6aに記憶しないでも良い。すなわち、安全管理部5aは、退場処理を実行する度にその日の日別被ばく線量に前日までの累積被ばく線量を加算した値を作業員情報DB6aに記憶し、その値に基づいて一年間累積被ばく線量を更新しても良い。
(五年間累積被ばく線量について)
本実施の形態では、図5の退場処理において、除染作業日前の直近五年間の日別被ばく線量の総和を求めることにより五年間累積被ばく線量を算定したが、その他の方法により算定しても良い。例えば、各年の一年間累積被ばく線量を作業員情報DB6aに記憶しておき、除染作業日前の直近五年間の一年間累積被ばく線量の総和を求めることによって五年間累積被ばく線量を算定しても良い。
(線量計故障判定処理について)
本実施の形態では、日別被ばく線量が異常基準値を上回る場合に線量計8が故障している可能性があるものと判断したが、日別被ばく線量が異常基準値を下回る場合に線量計8が故障している可能性があるものと判断しても良い。すなわち、異常基準値を通常検出され得る日別被ばく線量よりも明らかに低い値に設定し、日別被ばく線量が実際より明らかに低い線量しか検出されない場合には、線量計8が故障している可能性があるものと判断しても良い。また、異常基準値は一定の値として設定するのではなく上限及び下限を有する範囲として設定しても良く、日別被ばく線量が当該範囲に無い場合には、線量計8が故障している可能性があるものと判断しても良い。
(日別被ばく線量の修正について)
本実施の形態では、図7の線量計故障判定処理において、線量計8が故障していると判定した場合には、管理者は日別被ばく線量を修正したが、このような修正は行わないでも良い。また、本実施の形態では、線量計8が故障している旨の出力を受けて管理者が手動で日別被ばく線量を修正したが、このような修正を安全管理部5aが自動的に行っても良い。
(作業員帰還判定処理について)
本実施の形態では、作業員の帰還状態に基づいて、作業員が帰還しているか否かの判定を行ったが、作業員の線量計使用状態情報に基づいて作業員が帰還しているか否かの判定を行っても良い。具体的には、まず、安全管理部5aは、作業グループ情報を参照して、退場処理を実行した作業員が属する作業グループを特定する。そして、安全管理部5aは、特定した作業グループの全構成員の線量計使用状態情報を取得する。具体的には、安全管理部5aは、作業グループDBを参照して、退場処理を実行した作業員が属する作業グループの全構成員の作業員IDを特定し、次に、線量計情報DB6bを参照して、特定したこれらの作業員IDに対応して格納された線量計使用状態情報を取得する。
そして、このようにして取得した線量計使用状態情報に基づいて、安全管理部5aは、未帰還の構成員がいるか否かの判定を行う。例えば、線量計使用状態情報が「貸出し中」であればその作業員は帰還していないと判定し、線量計使用状態情報が「返却済み」であればその作業員は帰還していると判定する。
このように、同一の作業グループに属する複数の作業員の各々の線量計使用状態情報に基づいて作業員の帰還状態を判定し、当該判定した帰還状態に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定することによって、例えば、同一グループの他の作業員が帰還しているにも関らずグループの一部の作業員が何らかの理由により帰還していない場合を特定することが可能となり、作業員の安全を適切に判定することが可能となる。
1 情報端末
2 入力部
3 出力部
4 QRコードリーダ
5 制御部
6 記憶部
6a 作業員情報DB
6b 線量計情報DB
6c 作業グループ情報DB
7 除染作業員カード
8 線量計

Claims (7)

  1. 除染を行う作業員を一意に識別するための作業員識別情報と、前記作業員の累積被ばく線量を算定するための被ばく線量情報とを、相互に対応付けて構成された作業員情報を格納する作業員情報格納手段と、
    前記作業員が使用する線量計を一意に識別するための線量計識別情報と、前記線量計を使用する前記作業員の前記作業員識別情報と、前記線量計の使用状態を特定するための線量計使用状態情報とを、相互に対応付けて構成された線量計情報を格納する線量計情報格納手段と、
    同一の作業グループに属する複数の前記作業員の前記作業員識別情報を特定するための作業グループ情報を格納する作業グループ情報格納手段と、
    前記作業員情報格納手段にて格納された前記作業員情報と、前記線量計情報格納手段にて格納された前記線量計情報と、前記作業グループ情報格納手段にて格納された前記作業グループ情報とに基づいて、前記作業員の安全管理に関する所定処理を行う安全管理手段と、
    を備える被ばく線量管理システム。
  2. 前記安全管理手段は、
    前記作業グループ情報格納手段にて格納された前記作業グループ情報に基づいて、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の前記作業員識別情報を特定し、
    前記特定した作業員識別情報に基づいて、前記作業員情報格納手段から前記被ばく線量情報を取得し、又は、前記線量計情報格納手段から前記線量計使用状態情報を取得し、
    前記取得した被ばく線量情報又は線量計使用状態情報に基づいて、前記作業員の安全性を判定する、
    請求項1に記載の被ばく線量管理システム。
  3. 前記安全管理手段は、
    前記特定した作業員識別情報に基づいて、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の各々の帰還状態を判定し、
    前記判定した複数の作業員の各々の帰還状態に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定する、
    請求項2に記載の被ばく線量管理システム。
  4. 前記安全管理手段は、
    前記特定した作業員識別情報に基づいて、前記線量計情報格納手段から前記線量計使用状態情報を取得し、
    前記取得した線量計使用状態情報に基づいて、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の各々の帰還状態を判定し、
    前記判定した複数の作業員の各々の帰還状態に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定する、
    請求項2に記載の被ばく線量管理システム。
  5. 前記安全管理手段は、
    前記特定した作業員識別情報に基づいて、前記作業員情報格納手段から前記被ばく線量情報を取得し、
    前記取得した被ばく線量情報に基づいて、同一の作業グループに属する複数の前記作業員の各々の被ばく線量を判定し、
    前記判定した複数の作業員の各々の被ばく線量に基づいて、当該複数の作業員の各々の安全性を判定する、
    請求項2から4のいずれか一項に記載の被ばく線量管理システム。
  6. 除染を行う作業員を一意に識別するための作業員識別情報と、前記作業員の累積被ばく線量を算定するための被ばく線量情報とを、相互に対応付けて構成された作業員情報と、
    前記作業員が使用する線量計を一意に識別するための線量計識別情報と、前記線量計を使用する前記作業員の前記作業員識別情報と、前記線量計の使用状態を特定するための線量計使用状態情報とを、相互に対応付けて構成された線量計情報と、
    同一の作業グループに属する複数の前記作業員の前記作業員識別情報を特定するための作業グループ情報とに基づいて、
    前記作業員の安全管理に関する所定処理を行う安全管理手段ステップ、
    を含む被ばく線量管理方法。
  7. 請求項6に記載の方法をコンピュータに実行させるための被ばく線量管理プログラム。
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