JP2014198686A - 脂肪分化を抑制する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】脂肪分化を抑制する方法及び脂肪分化を抑制する医薬組成物の提供。
【解決手段】配列番号1に表されるアミノ酸配列からなるペプチドDを有効成分として含む、脂肪分化抑制剤、及び該脂肪分化抑制剤を含む脂肪代謝疾患の予防又は治療用医薬組成物。
【選択図】なし
【解決手段】配列番号1に表されるアミノ酸配列からなるペプチドDを有効成分として含む、脂肪分化抑制剤、及び該脂肪分化抑制剤を含む脂肪代謝疾患の予防又は治療用医薬組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、脂肪細胞の分化・成熟をコントロールするペプチドであって、その物質を有効量投与することにより脂肪分化を抑制する方法に関する。本発明はまた脂肪分化を抑制するための医薬品組成物に関する。さらに本発明は幹細胞の分化・成熟をコントロールするRANKLに結合する物質であって、その物質を有効量投与することにより脂肪分化を抑制する方法に関する。
肥満は2型糖尿病、高脂血症及び動脈硬化症などのメタボリックシンドロームの発症を誘導する主要因として認識されている。
肥満とは脂肪細胞の増殖もしくは肥大により誘導されるが、脂肪細胞の肥大は細胞質内に脂肪滴が貯蔵される状態をいう。
元々脂肪細胞の起源は中胚葉由来の多能性未分化間葉系幹細胞であり(非特許文献1を参照)、この細胞からは骨芽細胞、軟骨細胞、繊維細胞、筋肉細胞及び脂肪細胞が誘導される。
老化に伴い、骨粗鬆症患者の骨髄中の脂肪細胞が増加し、骨芽細胞が減少すること、並びに間葉系幹細胞からの骨芽細胞及び軟骨細胞分化よりも脂肪細胞分化が優先的に誘導されることが報告されている(非特許文献2を参照)。
硬組織研究ハンドブック 松本歯科大大学院硬組織研究グループ編 MDU出版会
Rosen CJ et al. Nat Clin Pract Rheumatol 2 : 35-43, 2006
本発明は、脂肪分化を抑制する方法及び脂肪分化を抑制する医薬組成物の提供を目的とする。
本発明者は、RANK(NF-κBの受容体アクティベーター)のシステインリッチドメインの内の1つに似せた配列のぺプチドであるペプチドDの新たな作用について鋭意検討を行った。その結果、ペプチドDが間葉系幹細胞から脂肪細胞への分化と、脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制することを見出した。本発明者は、さらにこのような効果を有するペプチドDを脂肪の分化抑制に用い、脂肪代謝疾患の予防又は治療に用いることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] 配列番号1に表されるアミノ酸配列からなるペプチドDを有効成分として含む、脂肪分化抑制剤。
[2] 間葉系幹細胞からの脂肪細胞の分化及び/又は脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制する、[1]の脂肪分化抑制剤。
[3] [1]又は[2]の脂肪分化抑制剤を有効成分として含む、脂肪代謝疾患の予防又は治療用医薬組成物。
[4] 脂肪代謝疾患が、肥満、脂肪肝及びメタボリックシンドロームからなる群から選択される、[3]の医薬組成物。
[5] ペプチドD又はその塩と間葉系幹細胞を接触させることを含む、間葉系幹細胞からの脂肪細胞への分化を抑制する方法。
[6]ペプチドD又はその塩と脂肪細胞を接触させることを含む、脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制する方法。
[1] 配列番号1に表されるアミノ酸配列からなるペプチドDを有効成分として含む、脂肪分化抑制剤。
[2] 間葉系幹細胞からの脂肪細胞の分化及び/又は脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制する、[1]の脂肪分化抑制剤。
[3] [1]又は[2]の脂肪分化抑制剤を有効成分として含む、脂肪代謝疾患の予防又は治療用医薬組成物。
[4] 脂肪代謝疾患が、肥満、脂肪肝及びメタボリックシンドロームからなる群から選択される、[3]の医薬組成物。
[5] ペプチドD又はその塩と間葉系幹細胞を接触させることを含む、間葉系幹細胞からの脂肪細胞への分化を抑制する方法。
[6]ペプチドD又はその塩と脂肪細胞を接触させることを含む、脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制する方法。
ペプチドDは、間葉系幹細胞からの脂肪細胞への分化を抑制することにより、脂肪の分化を抑制する。また、既に分化した脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制する。脂肪の分化を抑制する結果、肥満等の脂肪代謝疾患の予防又は治療に有効に用いることができる。
本発明は、ペプチドD又はその塩を用いて脂肪分化を抑制する方法、及びペプチドDを有効成分として含む脂肪分化を抑制するための医薬組成物である。
ペプチドDは、RANK(NF-κBの受容体アクティベーター)のシステインリッチドメインの内の1つに似せた配列のぺプチドであり、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなり、2番目のCysと8番目のCysがジスルフィド結合で結ばれた環状ペプチドである。ここで、RANKL(Receptor activator of NF-κB ligand)は、TNFスーパーファミリーのメンバーであるRANK(NF-κBの受容体アクティベーター)のリガンドであり、細胞内ドメイン、膜貫通ドメイン及び細胞外ドメインを有する2型貫通タンパク質である。RANKLは骨吸収因子の刺激を受けて骨芽細胞又は骨芽細胞に分化し得る細胞上に発現することが知られていた。
本発明は、ペプチドDが脂肪の分化に関連しているという新知見に基づく発明である。
ペプチドDの塩は、薬学的に許容できる塩であれば限定されないが、たとえば、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。酸付加塩としては、酢酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸又はクエン酸等の有機酸との塩、塩酸、硫酸、硝酸又はリン酸等の無機酸との塩が挙げられる。また塩基付加塩としては、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム又はマグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモニウム又はトリエチルアミン等のアミン類との塩が挙げられる。この中でも、酢付加塩が好ましく、特に酢酸塩が好ましい。
ペプチドDの塩は、薬学的に許容できる塩であれば限定されないが、たとえば、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。酸付加塩としては、酢酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸又はクエン酸等の有機酸との塩、塩酸、硫酸、硝酸又はリン酸等の無機酸との塩が挙げられる。また塩基付加塩としては、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム又はマグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモニウム又はトリエチルアミン等のアミン類との塩が挙げられる。この中でも、酢付加塩が好ましく、特に酢酸塩が好ましい。
ペプチドD又はその塩は、脂肪の分化を抑制し得る。ここで、脂肪の分化とは、間葉系幹細胞からの脂肪細胞への分化並びに既に分化した脂肪細胞の増殖及び成熟(肥大化)をいう。脂肪細胞は、褐色脂肪細胞及び白色脂肪細胞を含む。間葉系幹細胞とは間葉系組織に存在する体性幹細胞をいい、間葉系組織に属する細胞への分化能を有する。間葉系組織とは、骨、軟骨、脂肪、血液、骨髄、骨格筋、真皮、靭帯、腱、心臓等の組織をいう。脂肪細胞への分化並びに脂肪細胞の増殖及び成熟(肥大化)は、細胞の形態学的観察やオイルレッドO(Oil-Red-O)染色により確認することができる。
ペプチドD又はその塩は、間葉系幹細胞から脂肪細胞への分化を抑制し、脂肪細胞の増殖、成熟を抑制する結果、脂肪代謝を改善し、脂肪代謝疾患を予防又は治療し得る。ここで、脂質代謝の改善とは、体脂肪の増殖や蓄積の抑制、抗肥満、体重増加の抑制等を含む。体脂肪蓄積の抑制という場合、内臓脂肪蓄積の抑制、皮下脂肪蓄積の抑制、脂肪肝の形成の抑制等を含む。脂肪代謝疾患とは、肥満、アルコール性脂肪肝等の脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝炎、メタボリックシンドローム等の状態や代謝性疾患をいい、ペプチドDを有効成分として含む又はその塩はこれらの疾患の予防又は治療用医薬組成物として用いることができる。
本発明は、ペプチドD又はその塩を用いる間葉系幹細胞から脂肪細胞への分化を抑制する方法も包含する。間葉系細胞からの脂肪細胞への分化は、in vitroにおける分化もin vivo における分化も含む。in vivoにおける分化を抑制する場合は、ペプチドDを被験体に経口的又は非経口的に投与し、被検体内で間葉系幹細胞と接触させればよい。ここで、被験体は、ヒトのみならず、サル、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ等の非ヒト動物も含む。ペプチドD又はその塩を被験体に投与することにより、被験体における脂肪代謝を改善し、脂肪代謝疾患を予防又は治療する。in vitroにおける分化抑制はin vitroにおいて、間葉系幹細胞とペプチドDを接触させることを含み、例えば、間葉系細胞の培養にペプチドD又はその塩を添加すればよい。
また、本発明は、ペプチドD又はその塩を用いる脂肪細胞の増殖、成熟(肥大化を含む)を抑制する方法も包含する。脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制する場合は、ペプチドDを被験体に経口的又は非経口的に投与し、被検体内で間葉系幹細胞と接触させればよい。ここで、被験体は、ヒトのみならず、サル、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ等の非ヒト動物も含む。ペプチドD又はその塩を被験体に投与することにより、被験体における脂肪代謝を改善し、脂肪代謝疾患を予防又は治療する。
ペプチドD又はその塩を有効成分として含む医薬組成物の形態は制限されず、固体状(錠剤状、粉末状、顆粒状等)、液状(乳液状、溶液状、分散液状等)の形態とすることができる。具体的には、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、チュアブル剤、エアゾル剤、腸溶剤、徐放製剤、埋め込み型製剤等として調製することができる。該医薬組成物は、筋肉内投与、皮内投与、静脈内投与等の非経口、経肺、経鼻、経口、局部埋め込みを含めた種々の投与経路で投与することができる。
ペプチドD又はその塩の投与量は、症状、年齢、体重などによって異なるが、通常、経口投与では、成人に対して、1日約0.01mg〜1000mgであり、これらを1回、又は数回に分けて投与することができる。また、非経口投与では、1回約0.01mg〜1000mgを皮下注射、筋肉注射又は静脈注射によって投与することができる。
ペプチドDを有効成分として含む医薬組成物は、製剤分野において通常用いられる担体、希釈剤、賦形剤を含む。たとえば、錠剤用の担体、賦形剤としては、乳糖、ステアリン酸マグネシウムなどが使用される。注射用の水性液としては、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液などが使用され、適当な溶解補助剤、たとえばアルコール、プロピレングリコールなどのポリアルコール、非イオン界面活性剤などと併用してもよい。油性液としては、ゴマ油、大豆油などが使用され、溶解補助剤としては安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどを併用してもよい。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1 ペプチドDによるヒト間葉系幹細胞の脂肪分化誘導抑制作用
試薬
実験には合成ペプチドを使用した。合成ペプチドDは配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドであり、9アミノ酸から構成され、二つのシステイン残基がジスルフィド結合により結合した環状ペプチドである。合成ペプチドDはRANKLに結合することが報告されている(Aokiら、J Clin Invest 116: 1525, 2006)。ペプチドAは配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドであり、こちらも9個のアミノ酸から構成され、環状構造をとっている。
試薬
実験には合成ペプチドを使用した。合成ペプチドDは配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドであり、9アミノ酸から構成され、二つのシステイン残基がジスルフィド結合により結合した環状ペプチドである。合成ペプチドDはRANKLに結合することが報告されている(Aokiら、J Clin Invest 116: 1525, 2006)。ペプチドAは配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるペプチドであり、こちらも9個のアミノ酸から構成され、環状構造をとっている。
培養細胞
ヒト間葉系幹細胞はLonza社から購入した。専用の継代培地はLonza社製品を使用した。
ヒト間葉系幹細胞はLonza社から購入した。専用の継代培地はLonza社製品を使用した。
ヒト間葉系幹細胞の分化誘導
ヒト間葉系幹細胞を、5×104個/ウェルずつ48ウェルプレート(IWAKI)に播種した。72時間後に培養上清を除去し、脂肪細胞分化誘導培地(Lonza社)に切換え、2〜3日毎に培地を交換した。
ヒト間葉系幹細胞を、5×104個/ウェルずつ48ウェルプレート(IWAKI)に播種した。72時間後に培養上清を除去し、脂肪細胞分化誘導培地(Lonza社)に切換え、2〜3日毎に培地を交換した。
同時に100μMの濃度でペプチドDを添加した(ペプチドD投与群)。脂肪細胞分化誘導培地で3日間培養後、さらに脂肪分化維持培地(Lonza社)で3日間培養を行った後、細胞をPBSで洗浄後に4%パラホルムアルデヒド溶液にて細胞の固定を行った。固定後、オイルレッドO染色液で1時間染色を行い、色素を除去・洗浄後にBlue ALP substrate KitIII(Vector)によりアルカリフォスファターゼ染色を行い、30分後に色素を除去・洗浄した。染色像は顕微鏡下で観察を行い、写真を撮影した。オイルレッドO染色液は、150mgのOil Red Oを50mLのイソプロパノールに溶解させオイルレッドO溶液を作製し、オイルレッドO溶液と蒸留水を3:2で混合し、フィルターろ過し作製した。
結果を図1に示す。図1A及び図1Bはヒト間葉系幹細胞の脂肪分化に対するペプチドDの抑制作用を示し(n=3のうち2例)、図1Cは図1Aの拡大図を示す。図1Cに示すように、対照群では、オイルレッドO染色液で赤色に染色された細胞(モノクロ図では灰色に見える)のサイズが大きく、さらにその数が多く存在するが、ペプチドD群では赤色に染色された細胞はほとんど存在しなかった。すなわち、対照群に対しペプチドD添加によりオイルレッドO染色陽性細胞の数を著しく減少させ、またオイルレッドOにより染まっている脂肪顆粒のサイズを縮小させた。また、アルカリフォスファターゼ染色ではペプチドD群が対照群に比して強い染色像を示した(図1Cの×10の拡大図)。間葉系幹細胞は脂肪細胞だけでなく、軟骨細胞、繊維芽細胞、筋芽細胞及び骨芽細胞に分化することが知られている。このことは、ペプチドDを添加した場合、間葉系幹細胞の分化が脂肪細胞ではなく骨芽細胞へシフトしていることを示す。これらの結果から、ペプチドDにより、間葉系幹細胞からの脂肪細胞への分化、並びに脂肪細胞の増殖及び分化が抑制されたことが示された。
実施例2 ペプチドDによるマウス間葉系幹細胞の脂肪分化誘導抑制作用
培養細胞
マウス胎仔由来間葉系幹細胞株C3H10T1/2細胞は理研から購入した。継代培地は10%FBSを含むDMEM/F12培地(LTC)を用いた。
培養細胞
マウス胎仔由来間葉系幹細胞株C3H10T1/2細胞は理研から購入した。継代培地は10%FBSを含むDMEM/F12培地(LTC)を用いた。
マウス胎仔由来間葉系幹細胞の分化誘導
C3H10T1/2細胞を、4×104個/ウェルずつ48ウェルプレート(IWAKI)に播種した。24時間後に培養上清を除去し、10μg/mLインスリン(Roche)、1μMデキサメサゾン(SIGMA)及び0.5mM BMX(SIGMA)を含むDMEM/F-12培地を添加した。3〜4日毎に培地を交換した。
C3H10T1/2細胞を、4×104個/ウェルずつ48ウェルプレート(IWAKI)に播種した。24時間後に培養上清を除去し、10μg/mLインスリン(Roche)、1μMデキサメサゾン(SIGMA)及び0.5mM BMX(SIGMA)を含むDMEM/F-12培地を添加した。3〜4日毎に培地を交換した。
同時に100μMの濃度でペプチドDを添加した。陽性対照として10ng/mLのヒトWnt3a(R&D)を添加した。さらにネガティブコントロールとしてペプチドA(配列番号2)を100μM添加した。培地交換を繰り返しながら、7日間培養を行った後、10%ホルマリン中性緩衝液にて細胞の固定を行った。固定後、オイルレッドO溶液にて1時間染色を行い、色素を洗浄後に染色像を写真撮影した。
結果を図2に示す。図2の下は×10の拡大図を示す。図2に示すように、ペプチドD及びWnt3aを添加した場合に、赤色のオイルレッドOで染色された細胞(モノクロ図では灰色に見える)はごく僅かしか観察されなかった。また、染色された部分のサイズがペプチドA群や対照群と比較して小さいことも確認できた。このことは、マウス胎仔由来間葉系幹細胞株C3H10T1/2細胞においてもペプチドD添加により、オイルレッドO染色される脂肪細胞数が顕著に抑制され、また脂肪細胞の増殖・成熟が抑制されていることを示す。陽性対照として用いたWnt3aでも顕著な脂肪細胞数抑制を示した。
本発明のペプチドDを有効成分として含む医薬組成物は、脂肪代謝疾患の予防又は治療薬として用いることができる。
配列番号1及び2 合成
Claims (6)
- 配列番号1に表されるアミノ酸配列からなるペプチドDを有効成分として含む、脂肪分化抑制剤。
- 間葉系幹細胞からの脂肪細胞の分化及び/又は脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制する、請求項1記載の脂肪分化抑制剤。
- 請求項1又は2に記載の脂肪分化抑制剤を有効成分として含む、脂肪代謝疾患の予防又は治療用医薬組成物。
- 脂肪代謝疾患が、肥満、脂肪肝及びメタボリックシンドロームからなる群から選択される、請求項3記載の医薬組成物。
- ペプチドD又はその塩と間葉系幹細胞を接触させることを含む、間葉系幹細胞からの脂肪細胞への分化を抑制する方法。
- ペプチドD又はその塩と脂肪細胞を接触させることを含む、脂肪細胞の増殖及び成熟を抑制する方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018207923A1 (ja) | 2017-05-12 | 2018-11-15 | 富士フイルム株式会社 | 間葉系幹細胞の製造方法、およびその応用 |
Citations (1)
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JPWO2008150025A1 (ja) * | 2007-06-05 | 2010-08-26 | オリエンタル酵母工業株式会社 | 新しい骨量増加薬 |
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2013
- 2013-03-29 JP JP2013074650A patent/JP2014198686A/ja active Pending
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