以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
次に、図1〜図4を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の遊技機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図であり、図3は本発明のガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図4は1つの遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図3参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球200を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球200が流下するように下りの傾斜を有している(図3参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ1個ずつ送り出される。そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球200は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図3参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図5参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
(遊技領域の構成)
ここで、図2に示すように、遊技領域6は、操作ハンドル3の回動角度が小さく、弱い力で打ち出された遊技球が流下する左側の第1の遊技領域6Lと、操作ハンドル3の回動角度が大きく、強い力で打ち出された遊技球が流下する右側の第2の遊技領域6Rから構成されている。なお、第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rとは、釘や後述する飾り部材7によって区分けされているものの、必ずしも全てが区分けされるものではなく、第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rとは一部重複しているものである。すなわち、第1の遊技領域6Lは、第1の遊技領域6Lのみからなる第1の専用領域と、第2の遊技領域6Rと重複する共通領域とから構成され、第2の遊技領域6Rも、第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域と、上記共通領域とから構成されていることとなる。
また、上記第1の遊技領域6Lには、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。なお、本実施形態では、この一般入賞口12は、第1の遊技領域6Lのみに設けられているが、第2の遊技領域6Rのみに設けられていてもよいし、第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rの両方に設けられていてもよい。
また、第1の遊技領域6Lのみからなる第1の専用領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14が設けられており、第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rとが重複する共通領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第2始動口15が設けられている。
この第2始動口15は、一対の可動片15bを有しており、これら一対の可動片15bが閉状態に維持される閉鎖態様と、一対の可動片15bが開状態となる開放態様とに可動制御される。なお、第2始動口15が上記閉鎖態様に制御されているときには、第1始動口14と第2始動口15との間に位置する障害物により、遊技球の受入れを不可能としている。一方で、第2始動口15が上記開放態様に制御されているときには、上記一対の可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、一対の可動片15bが閉鎖態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、一対の可動片15bが開放態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、特別図柄判定用乱数値等を取得し、後述する大当たり遊技を実行する実行権利の獲得の抽選(以下、「大当たり抽選」という)が行われる。また、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。なお、本実施形態では、第1始動口検出スイッチ14aおよび第2始動口検出スイッチ15aが始動領域検出手段を構成する。
さらに、上記第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13と、遊技球が入球可能な大入賞口16とが設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、普通図柄ゲート13と大入賞口16とには遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、第1の遊技領域6Lに遊技球を流下させてしまうと、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の可動片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられており、このゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄判定用乱数値を取得し、後述する「普通図柄抽選」が行われる。
大入賞口16は、通常は大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する大当たり遊技が実行されると、大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この大入賞口開閉扉16bが遊技球を大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞口16に入球可能となる。大入賞口16には大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
また、第1の遊技領域6Lのみからなる第1の専用領域には、遊技球が通過可能な第1役連作動ゲート18が設けられており、第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域には、遊技球が通過可能な第2役連作動ゲート19が設けられている。
この第1役連作動ゲート18には遊技球の通過を検出する第1役連作動ゲートスイッチ18aが設けられ、この第2役連作動ゲート19には遊技球の通過を検出する第2役連作動ゲートスイッチ19aが設けられている。そして、大当たり抽選により大当たり遊技を実行する実行権利を獲得しているときに、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aが遊技球の通過を検出すると、大当たり遊技で実行されるラウンド遊技の回数(ラウンド数)を決定して、大当たり遊技を実行することになる。
さらには、遊技領域6の最下部であって第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rとが重複する共通領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、および大入賞口16のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、画像表示装置(LCD)31が設けられており、この画像表示装置31の上方には、ベルトの形をした演出用駆動装置33が設けられている。
なお、本実施形態においては、画像表示装置31を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクター、円環状の構造物からなるリール、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス等の表示装置等を用いてもよい。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、後述する大当りの抽選結果を報知するために複数(例えば3個)の演出図柄36が表示される。
この演出図柄36は、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、後述する特別図柄の変動表示に合わせて変動表示するとともに、所定の変動時間経過後に後述する特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄36と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄36と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。そして、特定の演出図柄36の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当りの抽選結果として大当りを報知する。
さらに、本実施形態では、この演出図柄36は、第1始動口14に遊技球が入球したときであっても、第2始動口15に遊技球が入球したときであっても、同じ種類の演出図柄36が変動表示又は停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄36が変動表示又は停止表示されるようにしても構わない。
この画像表示装置31は、この演出図柄36の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示する。画像表示装置31に表示された画像によって、大当たりに当選するかもしれないという期待感を遊技者に与えるようにもしている。
上記演出用駆動装置33は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。演出用駆動装置33は、例えば、ベルトが下方に移動したり、ベルト中央部の回転部材が回転したりする動作を行う。これら演出用駆動装置33の動作態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えるようにしている。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。
また、演出ボタン35は、遊技者の操作により演出を実行するためのものである。演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行される。
遊技盤2の右下の遊技領域外には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。さらには、条件装置作動中表示装置26と、役連作動中表示装置27とが設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。この第1特別図柄表示装置20に大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が停止表示され、ハズレであった場合には「−」が停止表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
上記第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を報知するためのもので、その役割は、上記第1特別図柄表示装置20と同一である。
ここで、本実施形態では、同じ大当たり抽選の抽選結果を報知する表示装置として、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21の特別図柄と、画像表示装置31の演出図柄36とを備えている。この第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21の特別図柄は、後述するように主制御基板110側で制御され、遊技状態に直接影響を与えるものであるのに対し、画像表示装置31の演出図柄36は、後述するように演出制御基板120側で制御され、演出を目的とした図柄であり、遊技状態に直接影響を与えない点で相違している。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。この大当たり抽選の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
また、「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得したこと(大当たりに当選したこと)をいう。
また、「大当たり遊技」というのは、大入賞口開閉扉16bが開放して、大入賞口16に遊技球が入球可能になる遊技であり、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得した後に、特定の実行条件が成立する(第1役連作動ゲート18、第2役連作動ゲート19に遊技球が通過する)と行われる遊技である。なお、本実施形態では、「大当たり遊技」が「特別遊技」を構成している。
この大当たり遊技においては、大入賞口16が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、16回)行う。各ラウンド遊技における大入賞口16の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に大入賞口16に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄抽選の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、開放態様に制御される。
ここで、「普通図柄抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄抽選の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。
これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
また、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
条件装置作動中表示装置26は、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得したことを報知するための表示装置であり、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21において、大当たりに当選したことを報知する特別図柄が停止表示されたことを契機として、LEDが点灯する。
役連作動中表示装置27は、大当たり遊技が実行されていることを報知するための表示装置であり、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得した後に特定の実行条件が成立する(第1役連作動ゲート18、第2役連作動ゲート19に遊技球が通過する)ことを契機として、LEDが点灯する。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
また、図3に示すように、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する一対の可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と一対の可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合とを設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/299.5と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/29.95と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいこととなる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の変動時間が例えば29秒と長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば0.2秒と短く設定された遊技状態をいう。つまり、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、普通図柄抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから29秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の変動時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば1/65536と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば65535/65536と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。
また、普通図柄ゲート13が第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域に設けられていることから、「時短遊技状態」のときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
(遊技機全体のブロック図)
次に、図5の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する大入賞口検出スイッチ16a、大当たり遊技を実行するための第1役連作動ゲートスイッチ18a、第2役連作動ゲートスイッチ19aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の一対の可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、大入賞口開閉扉16bを動作させる大入賞口開閉ソレノイド16c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得したことを報知する条件装置作動中表示装置26、大当たり遊技が実行されていることを報知する役連作動中表示装置27、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当たり抽選で用いられる大当り抽選テーブル(図6参照)、普通図柄抽選で用いられる普通図柄抽選テーブル(図6参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図7参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図8参照)、大当たり遊技で実行されるラウンド遊技の回数を決定するためのラウンド抽選テーブル(図9参照)、等がメインROM110bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、条件装置作動フラグ記憶領域、役連作動フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、普通図柄データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、開始インターバルタイマカウンタ、開始時間タイマカウンタ、閉鎖時間タイマカウンタ、終了インターバルタイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30には、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
ここで、遊技店のホールコンピュータ等に出力する外部情報信号は、シリアル通信による複数バイトのシリアルデータからなり、各ビットに図柄確定信号等の遊技情報が含まれている。本実施形態では、外部情報のシリアルデータは、8ビットから構成され、0ビット目は図柄確定信号のON・OFFを意味し、1ビット目は条件装置作動信号のON・OFFを意味し、2ビット目は役連作動信号のON・OFFを意味し、3ビット目は時短・大当たり信号のON・OFFを意味している。
電源基板170は、各種基板に電源電圧を供給する基板である。また、主制御基板110の電源供給に対しては、コンデンサからなる主制御基板専用のバックアップ電源を備えている。なお、電源基板170のバックアップ電源としては、コンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
したがって、主制御基板110のメインRAM110cは、主制御基板専用のバックアップ電源によって、遊技機1への電源が遮断されても書き込まれたデータを記憶可能な記憶手段を構成している。すなわち、遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、メインRAM110cに記憶されたデータの内容は保存される。
なお、メインRAM110cを遊技機1への電源が遮断されても書き込まれた情報を記憶可能にするために、主制御基板専用のバックアップ電源を備えずに、メインRAM101cを不揮発性のフラッシュメモリ等で構成してもよい。
また、電源基板170は、電源が遮断されることを事前に検知するために、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。これにより、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になることになる。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ35a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるための演出用データを生成し、かかる演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄36の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、演出制御基板120、演出用駆動装置33および演出用照明装置34と接続されている。このランプ制御基板140は、演出制御基板120から演出用データ(各種のコマンド)を受信し、受信した演出用データに基づいて、演出用駆動装置33を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源の通電制御、演出用照明装置34における光の点灯制御、光の照射方向を変更するためのモータの駆動制御を行う。
画像制御基板150は、演出制御基板120、画像表示装置31および音声出力装置32と接続されている。この画像表示装置31には、画像表示制御を行うためホストCPU、ホストCPUのワークエリアとして機能する一時的な記憶領域を有するホストRAM、ホストCPUの制御処理のプログラム等が記憶されたホストROM、画像データが記憶されたCGROM、画像データを描画するフレームバッファを有するVRAM、画像プロセッサとなるVDP(Video Display Processor)と、音の制御を行う音制御回路とが備えられている。
ホストCPUは、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、VDPにCGROMに記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。VDPは、ホストCPUからの指示に基づいて、CGROMに記憶された画像データをVRAMのフレームバッファに描画する。次に、VRAMにある表示用のフレームバッファに記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成し、生成した映像信号を液晶表示装置に出力することを行う。
音制御回路には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路が、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声出力制御をする。
発射制御基板160は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板160は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御基板160は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御基板160(図5参照)に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御基板160は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板160に供給する(発射制御基板160に供給する電圧を可変させる)。発射制御基板160は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出す。
次に、図6〜図9を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当り抽選テーブル)
図6(a)は、大当たり抽選に用いられる大当り抽選テーブルを示す図である。
図6(a)に示すように大当り抽選テーブルには、確率遊技状態、特別図柄判定用乱数値と、大当たり抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6(a)に示す大当り抽選テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、図6(a)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り抽選テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「26」の20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜598であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/299.5であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は10倍アップして1/29.9である。
(普通図柄抽選テーブル)
図6(b)は、普通図柄抽選に用いられる当り判定テーブルを示す図である。
図6(b)に示すように当り判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄判定用乱数値と、普通図柄抽選の判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6(b)に示す当り判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、図6(b)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」〜「65534」の65535個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜65535であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/65536であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は65535/65536=1/1.00002である。
(図柄決定テーブル)
図7は、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。図7(a)は、大当たりのときに停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図7(b)は、ハズレのときに停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルである。
図7(a)に示すように大当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値とが対応付けられている。
また、図7(b)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別が対応付けられている。なお、図7(b)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルにおいても、ハズレ図柄用乱数値を設けて、ハズレ図柄用乱数値にも対応付けられていてもよい。
メインCPU110aは、図7に示す図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、大当たり図柄用乱数値等に基づいて、特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定する。
例えば、第1特別図柄表示装置においては、大当たりのときには図7(a)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された大当たり図柄用乱数値が「55」であれば、停止図柄データとして「03」(特別図柄3(第1確変大当たり3))を決定する。また、ハズレのときには、いずれの乱数値も参照せずに、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを生成する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図8参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するものといえる。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図8は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
図8に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止図柄データと、遊技状態バッファと、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図8に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止図柄データと、遊技状態バッファとに基づいて、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)を決定する。
図8に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、同じ特別図柄の停止図柄データであっても、遊技状態バッファに記憶された情報(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせることを可能にしている。
具体的には、特別図柄の停止図柄データが停止図柄データ03(特別図柄3、第1確変大当たり3に対応)の場合には、高確率遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技フラグに関しては、遊技状態バッファに記憶されている情報に関わらず、大当たり遊技終了後には高確率遊技フラグをセットし、高確率遊技回数(X)を10000回にセットするとともに、時短遊技フラグをセットする。
一方、時短回数(J)に関しては、遊技状態バッファに時短遊技フラグがセットされていない遊技状態を示す情報(00Hまたは01H)が記憶されていれば、大当たり終了後には、時短回数(J)を100回にセットする。これに対して、遊技状態バッファに時短遊技フラグがセットされている遊技状態を示す情報(02Hまたは03H)が記憶されていれば、大当たり遊技終了後には、時短回数(J)を10000回にセットする。
これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
(ラウンド抽選テーブル)
図9は、大当たり遊技で実行されるラウンド遊技の回数(ラウンド数)を決定するためのラウンド抽選テーブルを示す図である。
図9に示すようにラウンド抽選テーブルには、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aの種別と、後述するように第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過したときに取得されるラウンド数用乱数値と、ラウンド数とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図9に示すラウンド抽選テーブルを参照し、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aの種別と、ラウンド数用乱数値とに基づいて、ラウンド数を決定する。
そして、ラウンド数を決定すると、決定したラウンド数に基づいて、演出制御基板120に送信するためのラウンド数指定コマンドを生成する。
また、図9に示すラウンド抽選テーブルの第1の特徴としては、第1役連作動ゲートスイッチ18aによって遊技球が検出されたときには、10ラウンドを決定し、第2役連作動ゲートスイッチ19aによって遊技球が検出されたときには、4ラウンドまたは16ラウンドのいずれかが決定されるように構成されている。
従って、安定したラウンド数が選択されることを好む遊技者は、大当たり抽選により大当たり遊技を実行する実行権利を獲得しているときに、第1の遊技領域6Lにある第1役連作動ゲート18に向けて遊技球を発射させる発射操作を行い、大きいラウンド数が選択されることを好む遊技者は、第2の遊技領域6Rにある第2役連作動ゲート19に向けて遊技球を発射させる発射操作を行うことにより、遊技者の好みに応じたラウンド数の抽選を行うことができる。
また、図9に示すラウンド抽選テーブルの第2の特徴としては、第1役連作動ゲートスイッチ18aによって遊技球が検出されたとしても、第2役連作動ゲートスイッチ19aによって遊技球が検出されたとしても、平均すると同じラウンド数が決定されるように構成されている。すなわち、第2役連作動ゲートスイッチ19aによって遊技球が検出されると、4ラウンドまたは16ラウンドのいずれかが決定されるものの、ラウンド数用乱数値により50%ずつ割り当てられているので、第2役連作動ゲートスイッチ19aによって遊技球が検出されても、平均のラウンド数は第1役連作動ゲートスイッチ18aによって遊技球が検出されたときと同じ10Rとなっている。
従って、第1役連作動ゲート18を狙って発射操作を行っても、第2役連作動ゲート19を狙って発射操作を行っても、ラウンド数の期待値は同じなので、あくまで遊技者の好みを反映して、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19を狙わせる発射操作を行わせることができる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図10を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
ステップS1において、メインCPU110aは、メインRAM110cのプロテクト制御、シリアル通信ポートの初期設定、ハード乱数の起動、ウォッチドッグタイマの初期設定、発射信号の設定等の初期化処理を行う。
ステップS2において、メインCPU110aは、図示しない遊技機1の背面に備えられたRAM消去スイッチがオンとなっているか判定し、RAM消去スイッチがオンと判定された場合、メインRAM110cのデータをクリアするためステップS7に処理を移す。一方、RAM消去スイッチがオンと判定されなかた場合には、ステップS3に処理を移す。
ステップS3において、メインCPU110aは、電源投入時のメインRAM110cのチェックサムを作成する。ここで、チェックサムの生成にあたっては、メインRAM110cに記憶されているデータに基づいて、チェックサムを生成する。
ステップS4において、メインCPU110aは、電源投入時に生成したメインRAM110cのチェックサムと電源遮断時に生成したメインRAM110cのチェックサムとを比較する。ここで、一致していれば正常と判定し、ステップS5に処理を移し、一致していなければエラーと判定し、ステップS7に処理を移す。
ステップS5において、メインCPU110aは、有効にバックアップ機能が作動し、電源復旧準備中であることを示す電源復旧準備中コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、電源復旧準備中コマンドを演出制御基板120に出力する。
ステップS6において、メインCPU110aは、電断復電時に初期値を必要とするメインRAM110cの作業領域に初期値を設定し、バックアップが有効である場合のRAMの設定処理を行う。
ステップS7において、メインCPU110aは、電源遮断時の状態のデータをクリアするため、メインRAM110cの使用領域をクリアする。
ステップS8において、メインCPU110aは、バックアップ機能が作動せず、メインRAM110cのデータがクリアされたことを示すRAMクリア指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、RAMクリア受付指定コマンドを演出制御基板120に出力する。
ステップS9において、メインCPU110aは、初期化時に初期値を必要とするメインRAM110cの作業領域に初期値を設定し、バックアップが有効でない場合のメインRAM110cの設定処理を行う。
ステップS10において、メインCPU110aは、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、どの割込み(CTC)を使用するかを設定し、使用するCTC(Counter Timer Circuit)の割込みタイマ(4ms)等を設定する初期設定等を行う。
ステップS11において、メインCPU110aは、条件装置作動中か否かを判定する。すなわち、メインRAM110cの条件装置作動フラグ記憶領域に、条件装置作動フラグのデータがセットされているか否かを判定する。
メインCPU110aは、条件装置作動中と判定するとステップS12に処理を移し、条件装置作動中ではないと判定するとステップS14に処理を移す。
ここで、「条件装置作動フラグ」とは、後述するように、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得したことを識別するためデータである。この「条件装置作動フラグ」は、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21において、大当たりに当選したことを報知する特別図柄が停止表示され、ゲート有効準備時間が経過した後に、条件装置作動フラグがセットされる。
ステップS12において、メインCPU110aは、条件装置作動中表示装置26のLEDを点灯させる制御を行う。
ステップS13において、メインCPU110aは、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得したことを示す条件装置作動中指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、条件装置作動中指定コマンドを演出制御基板120に出力する。
ステップS14において、メインCPU110aは、大当たり遊技中か否かを判定する。すなわち、メインRAM110cの役連作動フラグ記憶領域に、役連作動フラグのデータがセットされているか否かを判定する。
メインCPU110aは、大当たり遊技中と判定するとステップS15に処理を移し、大当たり遊技中ではないと判定するとステップS20に処理を移す。
ここで、「役連作動フラグ」とは、後述するように、大当たり遊技が実行されていることを識別するためデータであり、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得した後に、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過することにより、役連作動フラグがセットされる(後述するステップS260−5参照)。
ステップS15において、メインCPU110aは、役連作動中表示装置27のLEDを点灯させる制御を行う。
ステップS16において、メインCPU110aは、大当たり遊技が実行されていることを示す役連作動中指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、役連作動中指定コマンドを演出制御基板120に出力する。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、ラウンド数用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う。
ステップS31において、メインCPU110aは、電源遮断フラグがONであるか否かを判定する。電源遮断フラグがONであると判定すると、電断に備えるためステップS40に処理を移し、電源遮断フラグがONでないと判定すると、ステップS20に処理を戻す。
ここで、電源基板170は、停電(電圧低下)を検出すると、電断検知信号を主制御基板110に出力する。そして、電断検知信号を入力したメインCPU110aは、電源遮断フラグをONにする。このように、「電源遮断フラグ」とは、電源基板170が停電(電圧低下)を検出するとONになるものである。
そして、電源が遮断しない限り、通常の遊技においては、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
このような、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う処理が、通常遊技のループ処理に該当する。
ステップS40において、メインCPU110aは、使用している各種のデータをメインRAM110cにセーブする。具体的には、条件装置作動フラグのデータ、役連作動フラグのデータ、後述する特図特電処理データ等がセーブされることになる。
ステップS41において、メインCPU110aは、電源遮断時のメインRAM110cのチェックサムを作成する。ここでも、ステップS3と同様に、メインRAM110cに記憶されているデータに基づいて、チェックサムを生成することになる。
ステップS42において、メインCPU110aは、メインRAM110cへのアクセスを禁止に設定し、メインRAM110cの内容を保護する。その後、無限ループを行い、電源ダウンに備える。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図11を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタ、開始インターバルタイマカウンタ、開始時間タイマカウンタ、終了インターバルタイマカウンタから1を減算する処理を行う。
特に、本実施形態では、メインCPU110aは、図17に示す条件装置作動処理中(特図特電処理データ=3であるとき)に、特別図柄時間カウンタ=0になると、メインRAM110cの条件装置作動フラグ記憶領域に条件装置作動フラグをセットする。すなわち、条件装置作動処理中の特別図柄時間カウンタは、ゲート有効準備時間であることから、ゲート有効準備時間が経過すると、条件装置作動フラグをセットされることになる。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、ラウンド数用乱数値、普通図柄判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、ラウンド数用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、大入賞口検出スイッチ16a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13a、第1役連作動ゲートスイッチ18a、第2役連作動ゲートスイッチ19a、の各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図12を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たり抽選、特別電動役物、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図13を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄抽選、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。
具体的には、まず普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、図6(b)に示す普通図柄抽選テーブルを参照し、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。そして、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、開放態様に制御する。ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を29秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を0.2秒間、開放態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を0.2秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を3.5秒間、開放態様に制御する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、条件装置作動中表示装置データ、役連作動中表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。詳しくは、図21を用いて後述する。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、この出力制御処理では、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22、条件装置作動中表示装置26、役連作動中表示装置27の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、条件装置作動中表示装置データ、役連作動中表示装置データを出力する表示装置出力処理を行う。詳しくは、図23を用いて後述する。
さらに、この出力制御処理では、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。なお、演出制御基板120に送信されるコマンドの種別については、図24を用いて後述する。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図12を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この大入賞口検出スイッチ入力処理では、大入賞口検出スイッチ16aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。大入賞口検出スイッチ16aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。大入賞口検出スイッチ16aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口16に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第1始動口検出スイッチ入力処理は、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1始動口検出スイッチ14aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、まず第1始動口用の賞球カウンタに所定のデータを加算する。そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第1特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、次のステップに処理を移す。
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第2始動口検出スイッチ入力処理は、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第2始動口検出スイッチ15aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力した場合には、まず第2始動口用の賞球カウンタに所定のデータを加算する。そして、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第2特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、次のステップに処理を移す。
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ13aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、ゲート通過指定コマンドを生成し、生成したゲート通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、今回の入力制御処理を終了する。
ステップS260において、メインCPU110aは、役連作動ゲートスイッチ入力処理を行う。
この役連作動ゲートスイッチ入力処理は、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得した後に、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aから検出信号を入力すると、ラウンド抽選を行うとともに、役連作動フラグをセットする処理を行う。詳しくは、図18を用いて後述する。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図13を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば条件装置作動処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当り遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。詳しくは、図14を用いて、特別図柄記憶判定処理の具体的な内容を説明する。
ステップS320の特別図柄変動処理においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、特別図柄の変動時間が経過した場合には、次のステップS330の特別図柄停止処理に移す処理を行う。詳しくは、図15を用いて、特別図柄変動処理の具体的な内容を説明する。
ステップS330の特別図柄停止処理においては、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄が「大当たり図柄」であるか、「ハズレ図柄」であるかを判定する処理し、大当たり図柄であった場合には、次のステップS340の条件装置作動処理に移す処理を行う。詳しくは、図16を用いて、特別図柄停止処理の具体的な内容を説明する。
ステップS340の条件装置作動処理においては、メインCPU110aは、大当たり図柄の停止表示後に、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過したか否かを判定し、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過した場合には、次のステップS350の大当たり遊技処理に移す処理を行う。詳しくは、図17を用いて、条件装置作動処理の具体的な内容を説明する。
ステップS350の大当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、大当たり遊技を制御する処理を行う。そして、大当たり遊技が終了した場合には、次のステップS360の大当たり遊技終了処理に移す処理を行う。詳しくは、図19を用いて、大当たり遊技処理の具体的な内容を説明する。
ステップS360の大当り遊技終了処理においては、メインCPU110aは、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定するとともに、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。そして、遊技状態を決定すると、再びステップS310の特別図柄記憶判定処理に移す処理を行う。詳しくは、図20を用いて、特別図柄記憶判定処理の具体的な内容を説明する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図14は、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を示す図である。
まず、ステップS311において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定する。
そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていなければ、特図特電処理データ=0を保持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。一方、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、ステップS312に処理を移す。
ステップS312において、メインCPU110aは、大当たり判定処理を行う。
具体的には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、図6(a)に示す大当り抽選テーブルを参照して、第2特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定を行う。また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされておらず、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このときにも、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、図6(a)に示す大当り抽選テーブルを参照して、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定を行う。
本実施形態では、第1特別図柄乱数値記憶領域よりも第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された乱数値が優先してシフト(消化)されることになる。しかしながら、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS313において、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う。
この特別図柄決定処理では、上記大当り判定処理(ステップS312)において「大当たり」と判定された場合には、図7(a)に示す図柄決定テーブルを参照して、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄(特別図柄1〜特別図柄6)を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS312)において「ハズレ」と判定された場合には、図7(b)に示す図柄決定テーブルを参照して、ハズレ図柄(特別図柄0)を決定する。そして、決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。
ステップS314において、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間決定処理を行う。
具体的には、メインROM110bに記憶された変動パターン決定テーブル(図示省略)を参照して、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値(いわゆる大当たり抽選の抽選結果)に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタを特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。
さらに、この変動時間決定処理では、メインCPU110aは、決定された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動パターン指定コマンド(第1特別図柄用変動パターン指定コマンドまたは第2特別図柄用変動パターン指定コマンド)をメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。すなわち、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動パターン指定コマンドとは、大当たり抽選の結果及び特別図柄の変動時間を示すものともいえる。
ステップS315において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
ステップS316において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=0から特図特電処理データ=1にセットして、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図15を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
ステップS320−1において、メインCPU110aは、ステップS316においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、メインCPU110aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、上記ステップS313でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための、停止図柄データを所定の処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
ステップS320−3において、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
ステップS320−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし、図16に示す特別図柄停止処理に処理を移して、特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図16を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
ステップS330−1において、メインCPU110aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS330−2において、メインCPU110aは、時短回数(J)を減算したり、時短遊技フラグをクリアしたりする時短遊技終了判定処理を行う。
この時短遊技終了判定処理では、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定し、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがセットされている場合には、時短回数(J)記憶領域に記憶されている時短回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短回数(J)が「0」か否かを判定する。その結果、時短回数(J)が「0」である場合には、時短遊技フラグ記憶領域にセットされている時短遊技フラグをクリアし、時短回数(J)が「0」でない場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU110aは、高確率遊技回数(X)を減算したり、高確率遊技フラグをクリアしたりする高確率遊技終了判定処理を行う。
この高確率遊技終了判定処理では、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされているか否かを判定し、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされている場合には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」か否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−4において、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−5において、メインCPU110aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが大当たり図柄(停止図柄データ=01〜06?)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−7に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図14に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技状態記憶領域に記憶されている遊技状態のデータ(00H〜03H)を、メインRAM110cの遊技状態バッファに記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短回数(J)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
ステップS330−9において、メインCPU110aは、条件装置作動中指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−10において、メインCPU110aは、メインRAM110cの特別図柄時間カウンタにゲート有効準備時間(例えば、5秒)をセットする。このゲート有効準備時間は、上記ステップS110で減算処理されていき、上述した通り、ゲート有効準備時間=0になると、メインRAM110cの条件装置作動フラグ記憶領域に条件装置作動フラグがセットされる。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットし、図17に示す条件装置作動処理に処理を移し、今回の特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の条件装置作動処理)
図17を用いて、条件装置作動処理を説明する。
ステップS340−1において、メインCPU110aは、メインRAM110cの役連作動フラグ記憶領域に、役連作動フラグがセットされているか否かを判定する。
メインCPU110aは、役連作動フラグがセットされていると判定するとステップS340−2に処理を移し、役連作動フラグがセットされていないと判定すると、今回の条件装置作動処理を終了する。
ステップS340−2において、メインCPU110aは、上記ステップS313で決定された大当たり図柄に基づいて、大当たりの種類(確変大当たり、通常大当たり)を判定し、大当たりの種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS340−3において、メインCPU110aは、大入賞口16を最初に開放するまでの開始インターバル時間を、メインRAM110cの開始インターバルタイマカウンタにセットする。
ステップS340−4において、メインCPU110aは、メインRAM110cの役連作動フラグ記憶領域に記憶されている役連作動フラグをクリアする。
ステップS340−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに4をセットし、図19に示す大当たり遊技処理に処理を移し、今回の条件装置作動処理を終了する。
(主制御基板の役連作動ゲートスイッチ入力処理)
図18を用いて、役連作動ゲートスイッチ入力処理を説明する。
ステップS260−1において、メインCPU110aは、メインRAM110cの条件装置作動フラグ記憶領域に、条件装置作動フラグがセットされているか否かを判定する。
メインCPU110aは、条件装置作動フラグがセットされていると判定するとステップS260−2に処理を移し、条件装置作動フラグがセットされていないと判定すると、今回の役連作動ゲートスイッチ入力処理を終了する。
ステップS260−2において、メインCPU110aは、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aから検出信号を入力したか否かを判定する。
メインCPU110aは、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aから検出信号を入力したと判定するとステップS260−3に処理を移し、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aから検出信号を入力していないと判定すると、今回の役連作動ゲートスイッチ入力処理を終了する。
ステップS260−3において、メインCPU110aは、大当たり遊技におけるラウンド遊技の回数を決定するためのラウンド抽選処理を行う。
このラウンド抽選処理では、まずラウンド数用乱数値を取得する。次に、図9に示すラウンド抽選テーブルを参照し、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aの種別と、取得したラウンド数用乱数値とに基づいて、ラウンド数を決定する。
ステップS260−4において、メインCPU110aは、上記ステップS260−3で決定したラウンド数を、メインRAM110cのラウンド数(R)記憶領域にセットする。その後、決定したラウンド数に対応するラウンド数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS260−5において、メインCPU110aは、メインRAM110cの役連作動フラグ記憶領域に、役連作動フラグをセットする。
ステップS260−6において、メインCPU110aは、役連作動中指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS260−7において、メインCPU110aは、メインRAM110cの条件装置作動フラグ記憶領域に記憶されている条件装置作動フラグをクリアする。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図19を用いて、大当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS350−1において、メインCPU110aは、開始インターバル中であるか否かを判定する。すなわち、開始インターバルタイマカウンタ=0であるか否かを判定し、開始インターバルタイマカウンタ=0となったら、開始インターバル時間を経過したと判定する。その結果、開始インターバル時間を経過している場合にはステップS350−2に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。すなわち、メインRAM110cのラウンド数(R)記憶領域に記憶されているラウンド数=0であるか否かを判定する。その結果、現在エンディング中であると判定した場合にはステップS350−15に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。その結果、大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS350−4に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS350−8に処理を移す。
ステップS350−4において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間は、後述するステップS350−12において閉鎖時間タイマカウンタにセットされ、閉鎖時間タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、大入賞口の閉鎖を維持するため今回の大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合には大入賞口を開放させるためステップS350−5に処理を移す。
ステップS350−5において、メインCPU110aは、大入賞口開閉扉16bを開放するために、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させる通電データをセットする大入賞口開放処理を行う。
ステップS350−6において、メインCPU110aは、大入賞口を開放する時間を設定するために、大入賞口16の開放時間(例えば、29秒)を、メインRAM110cの開始時間タイマカウンタにセットする開放時間設定処理を行う。
ステップS350−7において、メインCPU110aは、演出制御基板120にラウンド回数の情報を送信するため、メインRAM110cの開放回数(K)記憶領域に1を加算し、加算した開放回数に基づいた大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。例えば、大当たりの1ラウンド目の開始においては、開放回数K=1として、大入賞口開放1ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−8において、メインCPU110aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または大入賞口の開放時間が経過したこと(開始時間タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。その結果、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−9において、メインCPU110aは、大入賞口開閉扉16bを閉鎖するために、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させる通電データを停止する大入賞口閉鎖処理を行う。
ステップS350−10において、メインCPU110aは、メインRAM110cのラウンド数(R)記憶領域に記憶されたラウンド数から1を減算して更新する処理を行う。
ステップS350−11において、メインCPU110aは、ラウンド数(R)記憶領域に記憶されたラウンド数(R)=0であるか否かを判定する。すなわち、設定されたラウンド数のラウンド遊技が全て終了したか否かを判定する。その結果、ラウンド数(R)=0である場合には、ステップS350−13に処理を移し、ラウンド数(R)=0でない場合には、ステップS350−12に処理を移す。
ステップS350−12において、メインCPU110aは、大入賞口を閉鎖する時間を設定するために、大入賞口16の閉鎖時間(例えば、2秒)を、メインRAM110cの閉鎖時間タイマカウンタにセットする閉鎖時間設定処理を行う。
ステップS350−13において、メインCPU110aは、上記ステップS313で決定された大当たり図柄に基づいて、大当たりの種類(確変大当たり、通常大当たり)を判定し、大当たりの種類に応じたエンディング指定コマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−14において、メインCPU110aは、大当たりの種別に応じた終了インターバル時間(例えば、5秒)をメインRAM110cの終了インターバルタイマカウンタにセットする。
ステップS350−15において、メインCPU110aは、設定された終了インターバル時間を経過したか否かを判定する。すなわち、終了インターバルタイマカウンタ=0であるか否かを判定する。その結果、終了インターバル時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−16に処理を移し、終了インターバル時間を経過していないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−16において、メインCPU110aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットするラウンドデータ初期化処理を行う。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアして、今回の大当たり遊技に関するデータを初期化する。
ステップS350−17において、メインCPU110aは、特図特電処理データに5をセットし、図20に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図20を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。
ステップS360−1において、メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域にセットされた停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
ステップS360−2において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、大当り終了時に高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止図柄データが「03」であれば、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする。
ステップS360−3において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止図柄データが「03」であれば、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域に10000回をセットする。
ステップS360−4において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止図柄データが「03」の場合には時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットする。
ステップS360−5において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止図柄データが「03」の場合に、遊技状態バッファにある遊技情報が00Hまたは01Hのときには時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に100回をセットし、遊技状態バッファにある遊技情報が02Hまたは03Hのときには時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に10000回をセットする。
ステップS360−6において、メインCPU110aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS360−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図14に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(データ作成処理)
図21を用いて、データ作成処理を説明する。
ステップS611において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cを開放または閉鎖状態に駆動させるためにポート出力で出力される駆動データの作成処理を行う。
ステップS612において、メインCPU110aは、大入賞口開閉ソレノイド16cを開放または閉鎖状態に駆動させるためにポート出力で出力される駆動データの作成処理を行う。
ステップS613において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21を点灯または消灯させるために、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に対して出力する信号データの作成処理を行う。
ステップS614において、メインCPU110aは、普通図柄表示装置22を点灯または消灯させるために、普通図柄表示装置22に対して出力する信号データの作成処理を行う。
ステップS615において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24または普通図柄保留表示器25を点灯または消灯させるために、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24または普通図柄保留表示器25に対して出力する信号データの作成処理を行う。
ステップS616において、メインCPU110aは、条件装置作動中表示装置26を点灯させるために、条件装置作動中表示装置26に対して出力する信号データの作成処理を行う。より具体的には、メインRAM110cの特図特電処理データ記憶領域を参照し、特図特電処理データ=3、4であれば、条件装置作動中表示装置26を点灯させるための点灯データの作成を行う。
これにより、条件装置作動処理中及び大当たり遊技処理中には、条件装置作動中表示装置26が点灯することになる。
ステップS617において、メインCPU110aは、役連作動中表示装置27を点灯させるために、役連作動中表示装置27に対して出力する信号データの作成処理を行う。より具体的には、メインRAM110cの特図特電処理データ記憶領域を参照し、特図特電処理データ=4であれば、役連作動中表示装置27を点灯させるための点灯データの作成を行う。
これにより、大当たり遊技処理中には、条件装置作動中表示装置26が点灯することになる。
ステップS620において、メインCPU110aは、遊技内容に関する外部情報を生成する外部情報生成処理を行う。詳しくは図22を用いて説明する。
(外部情報生成処理)
図22を用いて、外部情報生成処理を説明する。
ステップS620−1において、メインCPU110aは、メインRAM110cの特図特電処理データ記憶領域を参照し、特図特電処理データ=2であるか否かを判定する。すなわち、特別図柄停止処理中か否かを判定する。その結果、特図特電処理データ=2であればステップS620−2に処理を移し、特図特電処理データ=2でなければステップS620−3に処理を移す。
ステップS620−2において、メインCPU110aは、外部情報1(図柄確定信号)のデータを生成する。具体的には、特別図柄の変動回数を認識するための図柄確定信号(0ビット目のデータ)が含まれた8ビットの外部情報のシリアルデータを生成する。例えば、外部情報のシリアルデータの0ビット目が「1」となるシリアルデータを生成する。
ステップS620−3において、メインCPU110aは、メインRAM110cの特図特電処理データ記憶領域を参照し、特図特電処理データ=3であるか否かを判定する。すなわち、条件装置作動処理中か否かを判定する。その結果、特図特電処理データ=3であればステップS620−4に処理を移し、特図特電処理データ=3でなければステップS620−5に処理を移す。
ステップS620−4において、メインCPU110aは、外部情報2(条件装置作動信号)のデータを生成する。具体的には、条件装置作動中であることを認識するための条件装置作動信号(1ビット目のデータ)が含まれた8ビットの外部情報のシリアルデータを生成する。例えば、外部情報のシリアルデータの1ビット目が「1」となるシリアルデータを生成する。
ステップS620−5において、メインCPU110aは、メインRAM110cの特図特電処理データ記憶領域を参照し、特図特電処理データ=4であるか否かを判定する。すなわち、大当たり遊技処理中か否かを判定する。その結果、特図特電処理データ=4であればステップS620−6に処理を移し、特図特電処理データ=4でなければステップS620−9に処理を移す。
ステップS620−6において、メインCPU110aは、上記ステップS620−4と同様に、外部情報2(条件装置作動信号)のデータを生成する。
ステップS620−7において、メインCPU110aは、外部情報3(役連作動信号)のデータを生成する。具体的には、大当たり遊技中であることを認識するための役連作動信号(2ビット目のデータ)が含まれた8ビットの外部情報のシリアルデータを生成する。例えば、外部情報のシリアルデータの2ビット目が「1」となるシリアルデータを生成する。
ステップS620−8において、メインCPU110aは、外部情報4(時短・大当たり信号)のデータを生成する。具体的には、時短遊技中または大当たり遊技中であることを認識するための時短・大当たり信号(3ビット目のデータ)が含まれた8ビットの外部情報のシリアルデータを生成する。例えば、外部情報のシリアルデータの3ビット目が「1」となるシリアルデータを生成する。
ステップS620−9において、メインCPU110aは、メインRAM110cの時短遊技フラグ記憶領域を参照し、時短遊技フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、時短遊技状態中か否かを判定する。その結果、時短遊技フラグがセットされていればステップS620−10に処理を移し、時短遊技フラグがセットされていなければ、今回の外部情報生成処理を終了する。
ステップS620−10において、メインCPU110aは、上記ステップS620−8と同様に、外部情報4(時短・大当たり信号)のデータを生成する。
以上のような外部情報生成処理によれば、特別図柄が停止表示しているときに、外部情報1(図柄確定信号)のデータが出力され、条件装置作動処理から大当たり遊技処理まで、外部情報2(条件装置作動信号)のデータが出力されることになる。また、大当たり遊技処理には、外部情報3(役連作動信号)のデータが出力され、大当たり遊技処理または時短遊技状態中には、外部情報4(時短・大当たり信号)のデータが出力されることになる。
(出力制御処理)
図23を用いて、出力制御処理を説明する。
ステップS710において、メインCPU110aは、第1ポート出力処理を行う。第1ポート出力処理では、始動口開閉ソレノイド15c、大入賞口開閉ソレノイド16c第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25、条件装置作動中表示装置26または役連作動中表示装置27を駆動させるために、上記ステップS611〜617で作成した各種信号を第1の出力ポートに出力する処理を行う。
ステップS720において、メインCPU110aは、第2ポート出力処理を行う。第2ポート出力処理では、ステップS620で生成された外部情報シリアルデータの各ビットの値を最下位から順に、第2の出力ポートに出力するとともに、クロック信号、ラッチ信号も第2の出力ポートに出力する。
ステップS730において、メインCPU110aは、コマンド出力処理を行う。コマンド出力処理では、演出制御基板120にコマンドを送信するため、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを第3の出力ポートに出力する処理を行う。
(コマンドの説明)
上述の主制御基板110におけるフローチャートでは一部説明を省略した主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別について、図24を用いて説明する。
主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEの情報と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAの情報とから構成されている。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や高確率遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されているときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS320−3において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「電源復旧準備中指定コマンド」は、遊技機1の電源が投入されて、正常に復旧したことを示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この電源復旧準備中指定コマンドは、遊技機1の電源が投入されて、正常に復旧したときに演出制御基板120に送信される。具体的には、遊技機の電源が投入されると、電源投入時にメインRAM110cのチェックサムを作成し、作成した電源投入時のメインRAM110cのチェックサムと電断時のメインRAM110cのチェックサムとを比較する。ここで、チェックサムが一致していれば正常に復旧したものと判定し、上記ステップS5において電源復旧準備中指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
「RAMクリア指定コマンド」は、メインRAM110cに記憶された情報がクリアされたことを示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、「DATA」が「01H」に設定されている。
ここで、遊技機1の裏側には図示しないRAMクリアボタンが設けられており、RAMクリアボタンを押圧しながら、遊技機1の電源を投入すると、上記ステップS7においてメインRAM110cに記憶された情報がクリアされる。
そして、RAMクリア指定コマンドは、RAMクリアボタンを押圧しながら遊技機1の電源が投入されたときに演出制御基板120に送信される。具体的には、RAMクリアボタンを押圧しながら遊技機の電源が投入されたときに、上記ステップS8においてRAMクリア指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動パターンが決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動パターンが決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。なお、本実施形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」という。
「条件装置作動中指定コマンド」は、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得したことを報知し、条件装置作動処理中であることを示すコマンドであり、「MODE」が「E8H」で設定され、「DATA」が「01H」に設定されている。
この条件装置作動中指定コマンドは、大当たり図柄の停止表示後に演出制御基板120に送信される。具体的には、大当たり図柄が停止表示した後、上記ステップS330−9において条件装置作動中指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている条件装置作動中指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「役連作動中指定コマンド」は、大当たり遊技が実行されることを報知し、大当たり遊技処理中となることを示すコマンドであり、「MODE」が「E8H」で設定され、「DATA」が「02H」に設定されている。
この条件装置作動中指定コマンドは、大当たり図柄の停止表示後に、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過すると、演出制御基板120に送信される。具体的には、大当たり図柄の停止表示後に、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過すると、上記ステップS260−6において役連作動中指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている役連作動中指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「ラウンド数指定コマンド」は、ラウンド抽選により決定された大当たりのラウンド数を示すものであり、「MODE」が「E9H」で設定され、大当たりのラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
このラウンド数指定コマンドは、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得した後に、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過するときに、決定されたラウンド数に対応するラウンド数指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、条件装置作動処理中(特図特電処理データ=3)のときに、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過すると、上記ステップS260−4において決定したラウンド数に対応するラウンド数指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているラウンド数指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「大入賞口開放指定コマンド」は、大当たり遊技を実行中しているときの現在のラウンド数を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、現在のラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大入賞口開放指定コマンドは、大当りラウンドが開始されるときに、開始されたラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、大入賞口開閉扉16bを開放させるときに、上記ステップS350−7において開放させるときの現在のラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当りが開始することを示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当りが開始するときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、大当たり遊技処理が開始される前に、上記ステップS340−2において大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当りが終了したことを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当りが終了するときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、大当り遊技処理が終了される前に、上記ステップS350−13において大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかを示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、非時短遊技状態であれば「DATA」が「00H」に設定され、時短遊技状態であれば「DATA」が「01H」に設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時、大当り遊技の開始時および大当りの終了時に、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS330−4において特別図柄を停止表示させるとき、上記ステップS360−6において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短回数(J)の設定を行ったときに、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、演出制御基板120に送信されるコマンドは上記に示したコマンドに限られず、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21が作動していないことを示す 「デモ指定コマンド」、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示す「第1特別図柄記憶指定コマンド」、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示す「第2特別図柄記憶指定コマンド」、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞したときに取得された各種乱数値の情報を示す「始動入賞指定コマンド」、普通図柄表示装置22に停止表示される普通図柄の種別を示す「普図指定コマンド」、普通図柄表示装置22における普通図柄の変動時間を示す「普図変動指定コマンド」等のコマンドを送信するように構成してもよい。
次に、演出制御基板120について簡単に概略を説明する。
演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。
そして、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、2ms毎に行われる演出制御基板120のタイマ割込み処理にて、受信したコマンドを解析して各コマンドに対応する各種コマンドを生成する。その後、生成した各種コマンドは、画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信される。
ランプ制御基板140においては、演出制御基板120から演出用のコマンドを受信すると、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用駆動装置作動プログラムを読み出して、演出用駆動装置33を作動制御するとともに、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用照明装置制御プログラムを読み出して、演出用照明装置34を制御する。
画像制御基板150において、演出制御基板120から演出用のコマンドを受信すると、受信した演出用のコマンドに基づいて、音声CPUが音声ROMから音声出力装置制御プログラムを読み出して、音声出力装置32における音声を出力制御するとともに、ホストCPU150aが画像ROMからアニメーション制御プログラムを読み出して、画像表示装置31における画像表示を制御する。
例えば、本実施形態では、メインCPU110aは、大当たり抽選で「大当たり」と判定すると、図24でも示したように、大当たり図柄に対応する演出図柄指定コマンド、大当たりに対応する変動パターン指定コマンドを演出制御基板120に送信して、特別図柄の変動表示を開始する。その後、メインCPU110aは、上記ステップS314で決定された特別図柄の変動時間(例えば30秒)の経過後には、図柄確定コマンドを演出制御基板120に送信して、大当たり図柄を停止表示する。さらに、メインCPU110aは、上記ステップS320−4で決定された特別図柄の図柄停止時間(例えば0.5秒)の経過後には、条件装置作動中指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
ここで、図柄確定コマンドの後に、条件装置作動中指定コマンドを受信したサブCPU120aは、図25(a)に示すように、「右ゲートか左ゲートを狙う準備をしてね!」という発射説明画像37aと、第1、2役連作動ゲート18、19の有効状態を示す役連作動ゲート説明画像38aと、大当たり遊技の内容を説明した遊技説明画像38bとを画像表示装置31に表示させる。より詳しくは、サブCPU120aは、上記各種画像を画像表示装置31に表示させる表示コマンドを生成して、生成した表示コマンドを画像制御基板150に送信する。
ここで、図25(a)に示す役連作動ゲート説明画像38aでは、ゲート有効準備時間の残り時間にあわせて、「ゲート有効開始 ○×秒前」の時間が減算表示されていくことになる。すなわち、サブCPU120aは、条件装置作動中指定コマンドを受信したことを契機に、予め定められたゲート有効準備時間を計時していくことになる。
そして、サブCPU120aは、ゲート有効準備時間が経過すると、図25(b)に示すように、「右ゲートか左ゲートを狙ってね!」という発射説明画像37bと、「ゲート有効期間中 大当たり確定!」という役連作動ゲート説明画像38cとを画像表示装置31に表示させる。
ここで、図25(b)に示すように、ゲート有効準備時間が経過したとしても、図柄確定コマンドの後に、条件装置作動中指定コマンドを受信した後には、既に表示された遊技説明画像38bは、消去されずに継続して表示され続けている。
ここで、条件装置作動処理中(特図特電処理データ=3のとき)に遊技機への電源が遮断され、その後に遊技機への電源が復旧されると、メインCPU110aは、上記ステップS13に示すように、図柄確定コマンドを再び送信することなく、条件装置作動中指定コマンドを再び演出制御基板120に送信することになる。そうすると、電源復旧時には、サブCPU120aは、図25(c)に示すように、「右ゲートか左ゲートを狙ってね!」という発射説明画像37bを画像表示装置31に表示させることとなる。
このとき、図25(b)とは異なり、図柄確定コマンドの後に、条件装置作動中指定コマンドを受信したことを契機として表示された遊技説明画像38bは、遊技機への電源が遮断されたときに消去されて、遊技説明画像38bが再び表示されることがないように構成されている。その代わりに、図25(c)に示すように、遊技機の電源投入時から表示される通常時の背景画像39a(デモ画像)を表示させるように構成されている。
このように、同じ条件装置作動処理中(特図特電処理データ=3のとき)であっても、遊技機への電源が遮断されることなく電源が供給されているときと、遊技機への電源が遮断され、電源が復旧したときとで、画像表示装置31に表示される画像が異なるように構成している。このため、同じ条件装置作動処理中(特図特電処理データ=3のとき)であっても、遊技機への電源が遮断されることなく電源が供給されているときと、遊技機への電源が遮断され、電源が復旧したときとの区別をすることができる。
そして、メインCPU110aは、第1、2役連作動ゲート18、19に遊技球が通過すると、ラウンド抽選を行い、大当たり遊技を実行する。このとき、メインCPU110aは、ラウンド抽選の抽選結果に対応したラウンド数指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
サブCPU120aは、ラウンド数指定コマンドを受信すると、図25(d)に示すように、ラウンド数に対応するラウンド数画像39bを画像表示装置31に表示させる。
これにより、遊技者にラウンド抽選の結果が報知されることになる。
なお、本実施形態では、図柄確定コマンドの後に、条件装置作動中指定コマンドを受信すると、上記図25(a)に示す画像を表示させるように構成したが、大当たりに対応する変動パターン指定コマンドを受信したサブCPU120aは、特別図柄の変動時間の残り時間が少なくなったときに(例えば、残り5秒になると)、図25(a)に示す画像を表示させてもよい。すなわち、大当たりに対応する変動パターン指定コマンドを受信したサブCPU120aは、特別図柄の変動時間を計時し、特別図柄の変動時間の残り時間が少なくなると、図25(a)に示すように、発射説明画像37aと役連作動ゲート説明画像38aと遊技説明画像38bとを画像表示装置31に表示させる。
この場合、図25(a)に示す役連作動ゲート説明画像38aでは、特別図柄の変動時間とゲート有効準備時間との合計時間の残り時間にあわせて、「ゲート有効開始 ○×秒前」の時間が減算表示されていけばよい。
(遊技内容の説明)
次に、図26を用いて、本実施形態における遊技内容の説明を行う。図26の遊技内容の説明図では、上から順に、第1始動口検出スイッチ14a(第2始動口検出スイッチ15a)のオン・オフ(検出信号の入力の検出の有無)、第1特別図柄表示装置20(第2特別図柄表示装置21)の変動表示または停止表示、第1役連作動ゲートスイッチ18a(第2役連作動ゲートスイッチ19a)のオン・オフ(検出信号の入力の検出の有無)、大入賞口16の開閉状態、時短遊技状態の作動の有無(時短遊技フラグの有無)、条件装置作動中表示装置26の点灯・消灯、役連作動中表示装置27の点灯・消灯、各種の外部情報の出力の有無を表している。なお、遊技内容の説明を簡略化するため、大当たり図柄の停止表示後に設定されるゲート有効準備時間に関しては、ゲート有効準備時間=0としてゲート有効準備時間に関する説明は省略する。
図26の(ア)に示すように、第1始動口14に遊技球が入賞すると、第1始動口検出スイッチ14aがオンとなり、第1特別図柄表示装置20が変動表示を開始する。
その後、所定の変動時間が経過すると、図26の(イ)に示すように、第1特別図柄表示装置20が停止表示を行う。ここで、図26の(ア)における第1始動口14に遊技球が入賞したことを契機とする大当たり抽選では、「ハズレ」と判定されたものとすると、第1特別図柄表示装置20では、ハズレ図柄に対応する特別図柄が停止表示されることになる。
この図26の(イ)のときには、主制御基板110におけるメインCPU110aは、図柄確定信号に対応する外部情報1を出力することになる(上記ステップS620−2等参照)。
図26の(ウ)に示すように、第1始動口14に遊技球が再び入賞すると、第1始動口検出スイッチ14aがオンとなり、第1特別図柄表示装置20が変動表示を開始する。
その後、所定の変動時間が経過すると、図26の(エ)に示すように、第1特別図柄表示装置20が停止表示を行う。ここで、図26の(ウ)における第1始動口14に遊技球が入賞したことを契機とする大当たり抽選では、「大当たり」と判定されたものとすると、第1特別図柄表示装置20では、大当たり図柄に対応する特別図柄が停止表示されることになる。
この図26の(エ)のときにも、主制御基板110におけるメインCPU110aは、図柄確定信号に対応する外部情報1を出力することになる(上記ステップS620−2等参照)。
そして、図柄確定時間(例えば0.5秒)が経過すると、図26の(オ)に示すように、主制御基板110におけるメインCPU110aは、条件装置作動中表示装置26の点灯を開始する(上記ステップS616等参照)。さらに、外部情報としては、条件装置作動信号に対応する外部情報2を出力することになる(上記ステップS620−4等参照)。
その後、第1役連作動ゲート18(第2役連作動ゲート19)に遊技球が通過すると、図26の(カ)に示すように、第1役連作動ゲートスイッチ18a(第2役連作動ゲートスイッチ19a)がオンとなり、大入賞口16の開放を行う大当たり遊技が実行される。 ここで、大当たり図柄の停止後に、第1役連作動ゲート18(第2役連作動ゲート19)に遊技球が通過するまでは、図26の(オ)と図26の(カ)の間の状態が保持されることになる。
この図26の(カ)のときに、主制御基板110におけるメインCPU110aは、役連作動中表示装置27の点灯を開始する(上記ステップS617等参照)。さらに、外部情報としては、条件装置作動信号に対応する外部情報2、役連作動信号に対応する外部情報3、時短・大当たり信号に対応する外部情報4を出力することになる(上記ステップS620−6〜S620−8等参照)。
図26の(キ)に示すように、大当たり遊技が終了すると、主制御基板110におけるメインCPU110aは、条件装置作動中表示装置26および役連作動中表示装置27の消灯を行う(上記ステップS616、S617等参照)。さらに、外部情報としては、条件装置作動信号に対応する外部情報2、役連作動信号に対応する外部情報3の出力を停止することになる(上記ステップS620−6〜S620−8等参照)。
ここで、図26の(キ)に示すように、大当たり遊技の終了後に、いわゆる時短100回の時短遊技状態が作動することとすると、時短・大当たり信号に対応する外部情報4は継続して出力することになる(上記ステップS620−10等参照)。
図26の(ク)に示すように、大当たり遊技の終了後から、100回の特別図柄の変動表示が終了すると、時短遊技状態が終了する。このとき、時短・大当たり信号に対応する外部情報4の出力も停止することになる(上記ステップS620−10等参照)。
本実施形態では、大入賞口開閉扉16bを有する大入賞口16が「特別可変入賞装置」に相当する。
また、本実施形態では、大当たりが「特別条件」に相当し、上記ステップS312の大当たり判定処理を行うメインCPU110aが「特別遊技判定手段」を構成する。また、本実施形態では、ステップS350に示す大当たり遊技処理を行うメインCPU110aが「特別遊技制御手段」に相当する。
また、本実施形態では、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21が「特別図柄表示手段」に相当する。また、本実施形態では、ステップS320に示す特別図柄変動処理及びステップS330に示す特別図柄停止処理を行うメインCPU110aが「特別図柄表示制御手段」に相当する。
また、本実施形態では、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19が「特定領域」に相当し、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aが「特定領域検出手段」に相当する。さらには、第1役連作動ゲートスイッチ18aが「第1特定領域検出手段」に相当し、第2役連作動ゲートスイッチ19aが「第2特定領域検出手段」に相当する。
また、本実施形態では、大当たり図柄が「特定の特別図柄」に相当し、条件装置作動フラグまたは特図特電処理データ=3が「特定情報」に相当し、ステップS330に示す特別図柄停止処理及びステップS340に示す条件装置作動処理を行うメインCPU110aが「特定情報設定手段」に相当する。
また、本実施形態では、特図特電処理データ=4が「実行開始条件」に相当し、ステップS260に示す役連作動ゲートスイッチ入力処理及びステップS340に示す条件装置作動処理を行うメインCPU110aが「実行開始条件成立手段」に相当する。
また、本実施形態では、条件装置作動中表示装置26が「条件成立報知手段(状態報知手段)」に相当する。また、本実施形態では、役連作動中表示装置27が「特別状態報知手段」に相当する。
また、本実施形態では、ステップS260−3、ステップS260−4に示すラウンド抽選及びラウンド数の設定を行うメインCPU110aが「ラウンド回数決定手段」に相当する。
また、本実施形態では、図25に示すような遊技内容を報知する画像を画像表示装置31に表示するための、サブCPU120a、画像制御基板150及び画像表示装置31が「示唆演出実行手段」に相当する。
また、本実施形態では、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する電源基板170が「電断検知手段」に相当する。
また、本実施形態では、遊技機1への電力供給が停止してもデータの内容を保存するメインRAM110cが「特別記憶手段」に相当する。
また、本実施形態では、ステップS40に示す条件装置作動フラグのデータ、役連作動フラグのデータ、後述する特図特電処理データをセーブする処理を行うメインCPU110aが「記憶指示手段」に相当する。
以上の本実施形態によれば、大当たり図柄が停止表示された後も、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球を通過させなければ、大当たり遊技が実行されないので、大当たりとなった余韻に浸ることができ、大当たり遊技が実行されるまでの経過において、より遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、大当たり図柄が停止表示された後に、第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に向けて遊技球を発射させる発射操作を行うことで、遊技者の好みに応じたラウンド数抽選を行わせることができるから、より遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、大当たり図柄が停止してから少なくとも第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過するまで、大当たりが成立していることを条件装置作動中表示装置26により報知を行うので、大当たり図柄の停止後に自動的に大当たり遊技が実行されない遊技機であっても、遊技者に現在の遊技状態を把握させることができる。
さらに、本実施形態によれば、大当たり図柄が停止してから少なくとも第1役連作動ゲート18または第2役連作動ゲート19に遊技球が通過するまでは、条件装置作動中表示装置26により報知を行い、大当たり遊技を実行しているときには、役連作動中表示装置27により報知を行うので、遊技者により詳しく現在の遊技状態を把握させることができる。
ここで、上記特許文献1に記載の発明のように、特殊な遊技性を用いると、遊技機への電源供給が遮断してから復帰した場合には、液晶表示装置等の表示がリセットされ、遊技内容の説明等が表示されなくなってしまったり、時間が経過したりして、遊技機への電源供給が遮断される前の遊技状態が、どの遊技状態であったのか、わからなくなってしまうという問題があった。
しかしながら、本実施形態によれば、電断復旧後には条件装置作動中表示装置26により報知が行われることから、電断復旧後も、遊技者に現在の遊技状態を把握させることができる。
なお、本実施形態では、第1役連作動ゲート18と第2役連作動ゲート19とを遊技球が通過可能なゲートで構成したが、遊技球が入球可能な入賞口で構成してもよい。さらには、役連作動ゲートの種類は2種類に限られず、1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。
なお、本実施形態では、図9に示すように、第2役連作動ゲートスイッチ19aによって遊技球が検出されたときには、4ラウンドと16ラウンドの2種類のラウンド数の中からラウンドを決定するように構成したが、3種類以上のラウンド数の中からラウンドを決定するように構成してもよい。
さらには、本実施形態では、図9に示すように、第1役連作動ゲートスイッチ18aによって遊技球が検出されたときと、第2役連作動ゲートスイッチ19aによって遊技球が検出されたときとで、平均のラウンド数が同じになるように設定されているが、平均のラウンド数が異なるように設定されて構成してもよい。
さらには、本実施形態では、条件装置作動信号に対応する外部情報2を、条件装置作動処理中から大当たり遊技処理中まで出力するように構成したが、条件装置作動処理中のみ出力するように構成してもよい。この場合には、大当たり遊技処理中に外部情報2(条件装置作動信号)のデータを生成する上記ステップS620−6の処理を行わなければよい。すなわち、図22に示す外部情報生成処理において、ステップS620−6の処理を削除すればよい。
なお、本実施形態では、条件装置作動中表示装置26を、条件装置作動処理中から大当たり遊技処理中まで点灯するように構成したが、条件装置作動処理中のみ点灯するように構成してもよい。この場合には、上記ステップS616において、メインCPU110aは、メインRAM110cの特図特電処理データ記憶領域を参照し、特図特電処理データ=3のときにのみ、条件装置作動中表示装置26を点灯させるための点灯データの作成を行えばよい。
さらには、条件装置作動中表示装置26の点灯を、条件装置作動処理中(特図特電処理データ=3のとき)に遊技機への電源が遮断されてから、その後の電源復旧時にのみ点灯するように構成してもよい。この場合には、電源復旧時に条件装置作動中表示装置26を点灯する上記ステップS12の処理は残し、遊技機への電源が遮断されることなく電源が供給されているときに条件装置作動中表示装置26を点灯する上記ステップS616の処理を行わなければよい。すなわち、図21に示すデータ作成処理において、ステップS616の処理を削除すればよい。
なお、本実施形態では、特別遊技として、1種類の大当たり遊技のみを設けたが、大入賞口の開放態様(開放時間)の異なる複数の大当たり遊技を設けてもよい。
さらには、大当たり抽選において、「大当たり」と「ハズレ」とは、別に「小当たり」と判定するように構成し、小当たりと判定した場合には、大当たり遊技とは異なる小当たり遊技を実行するように構成してもよい。この小当たり遊技が実行されるにあたっては、小当たりと判定され、第1特別図柄表示装置20(第2特別図柄表示装置21)に特殊の特別図柄が停止表示されると、第1役連作動ゲート18(第2役連作動ゲート19)に遊技球が通過することを条件とすることなく、自動的に小当たり遊技が実行されるように構成することが望ましい。
さらには、本実施形態では、大当たり図柄の停止表示後にゲート有効準備時間を設け、ゲート有効準備時間が経過した後に、条件装置作動フラグがセットされるように構成したが、ゲート有効準備時間を設けずに、大当たり図柄の停止表示後にすぐさま条件装置作動フラグがセットされるように構成してもよい。
また、本実施形態によれば、2種類の始動口と、それに対応して2種類の特別図柄表示装置とを備えたが、1種類の始動口と1種類の特別図柄表示装置とを備えるように構成してもよいし、3種類以上の始動口と特別図柄表示装置とを備えるように構成してもよい。
また、本実施形態によれば、パチンコ遊技機に用いる遊技機について説明をしたが、回胴式遊技機(スロットマシン)、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いてもよい。