JP2014193360A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】異常入賞の発生を判定できるスロットマシンを提供する。
【解決手段】異常入賞と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第1の不能化手段と、異常入賞とは異なる所定の異常を判定する所定異常判定手段と、所定の異常と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第2の不能化手段と、異常入賞とは異なる特定の異常を判定する特定異常判定手段と、特定の異常と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第3の不能化手段と、遊技の進行が不能化されたときに、異常入賞と判定されたことに伴う異常であるか、所定の異常と判定されたことに伴う異常であるか、特定の異常と判定されたことに伴う異常であるか、を特定可能に報知する異常報知手段と、を備える。
【選択図】図24

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
この種のスロットマシンには、特許文献1、2に示すようなものが提案されている。
特開2005−152465号公報 特開2005−143626号公報
本発明は、異常入賞の発生を判定できるスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
表示結果が導出される前に、入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段の決定結果に基づいて、入賞の種類毎に割り当てられたビット毎に該入賞が許容されているか否かを特定可能な異常入賞判定用データを設定する異常入賞判定用データ設定手段と、
前記表示結果が導出された後、該導出された表示結果に基づいて入賞の種類毎に割り当てられたビット毎に該入賞が発生したか否かを特定可能な入賞結果データを設定する入賞結果データ設定手段と、
前記異常入賞判定用データ設定手段により設定された異常入賞判定用データ及び前記入賞結果データ設定手段により設定された入賞結果データにおいて同一の種類の入賞が割り当てられたビット同士の値を演算する演算手段と、
前記演算手段により算出された各ビットの値に基づいて異常入賞か否かを判定する異常入賞判定手段と、
前記異常入賞判定手段により異常入賞と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第1の不能化手段と、
前記異常入賞とは異なる所定の異常を判定する所定異常判定手段と、
前記所定異常判定手段により前記所定の異常と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第2の不能化手段と、
前記異常入賞とは異なる特定の異常を判定する特定異常判定手段と、
前記特定異常判定手段により前記特定の異常と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第3の不能化手段と、
前記第1の不能化手段により遊技の進行が不能化された状態においても前記第2の不能化手段により遊技の進行が不能化された状態においても共通の第1の解除操作がされたときに、遊技の進行が不能化された状態を解除し、遊技の進行を可能とする第1の不能化解除手段と、
前記第3の不能化手段により遊技の進行が不能化された状態において前記第1の解除操作とは異なる第2の解除操作がされたときに、遊技の進行が不能化された状態を解除し、遊技の進行を可能とする第2の不能化解除手段と、
遊技の進行が不能化されたときに、前記異常入賞と判定されたことに伴う異常であるか、前記所定の異常と判定されたことに伴う異常であるか、前記特定の異常と判定されたことに伴う異常であるか、を特定可能に報知する異常報知手段と、
を備える
ことを特徴としている。
本発明の手段1に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、
遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の全てに表示結果が導出表示されたことにより1ゲームが終了し、前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)に導出表示された表示結果の組み合わせに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
少なくともいずれかの可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)に表示結果が導出される前に、遊技者にとって有利な特別遊技状態(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)への移行を伴う特別入賞(特別役)及び該特別入賞以外の所定入賞(リプレイ、ベル)を含む入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記事前決定手段により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨が決定され、該特別入賞(特別役)が発生しなかったときに、当該特別入賞の発生を許容する旨の決定(特別役の当選フラグ)を次ゲーム以降に持ち越す持越手段と、
前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果に基づいて前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記複数の可変表示領域(リール2L、2C、2Rの表示領域)の全てに表示結果が導出された時点で、全ての可変表示領域を通る1以上の入賞ライン(入賞ラインL1〜L4)に停止した図柄の組み合わせに基づいて入賞が発生したか否か判定する手段であり、前記入賞ラインに所定の入賞図柄の組み合わせ(「ベル−ベル−ベル」/「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ)が停止したときに前記所定入賞(ベル/リプレイ)が発生したことを判定する入賞判定手段と、
を備え、
前記導出制御手段は、
前記事前決定手段により前記所定入賞(ベル/リプレイ)の発生を許容する旨が決定されている場合に、前記複数の可変表示領域のうち特定の可変表示領域(左リール)における特定の位置(中段)に特殊図柄(チェリー)が停止し、かつ前記入賞ライン(入賞ラインL1〜L4)に前記所定の入賞図柄の組み合わせ(「ベル−ベル−ベル」/「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ)を停止させる制御を行う所定時特殊導出制御手段と、
前記事前決定手段により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨が決定されており、かつ前記所定入賞(ベル/リプレイ)の発生を許容する旨が決定されていない場合に、前記特定の可変表示領域(左リール)における前記特定の位置(中段)に前記特殊図柄(チェリー)が停止し、かつ前記入賞ライン(入賞ラインL1〜L4)に前記所定の入賞図柄の組み合わせ(「ベル−ベル−ベル」/「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ)を停止させない制御を行う特別時特殊導出制御手段と、
を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定入賞の発生が許容されているとき、または特別入賞の発生が許容され、かつ所定入賞の発生が許容されていないときに特定の可変表示領域における特定の位置に特殊図柄を停止させることにより、特定の可変表示領域における特定の位置に特殊図柄が停止した際に、入賞ラインに所定の入賞図柄の組み合わせが停止しないことで、特別入賞の発生が許容されている可能性が示唆されることとなるため、特定の可変表示領域における特定の位置に特殊図柄が停止したことに加え、最終的に所定の入賞図柄の組み合わせが停止するか否かによって、段階的に特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であって、2以上の賭数が設定されることや最大賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。また、複数の遊技状態に応じて定められた賭数が設定されることでゲームが開始可能となるようにしても良い。
また、特定の可変表示領域とは、複数の可変表示領域のうち予め定められた可変表示領域であって、予め定められた可変表示領域であり、かつ全ての可変表示領域でなければ、単数の可変表示領域であっても良いし、複数の可変表示領域であっても良い。
また、特定の可変表示領域における特定の位置とは、入賞ライン上の位置であっても良いし、入賞ライン以外の位置であっても良い。
また、特殊図柄は、入賞ラインに停止することで入賞図柄の組み合わせを構成することとなる図柄であっても良いし、入賞図柄の組み合わせとは関係のない図柄であっても良い。また、特定の可変表示領域、または他の可変表示領域の入賞ラインに停止するのみで入賞が成立する図柄であっても良い。
本発明の手段2に記載のスロットマシンは、手段1に記載のスロットマシンであって、
前記入賞判定手段は、前記入賞ライン(入賞ラインL1〜L4)に第1の入賞図柄の組み合わせ(「ベル−ベル−ベル」の組み合わせ)が停止したときに前記所定入賞のうち第1の所定入賞(ベル)が発生したことを判定し、前記入賞ライン(入賞ラインL1〜L4)に第2の入賞図柄の組み合わせ(「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ)が停止したときに前記所定入賞のうち第2の所定入賞(リプレイ)が発生したことを判定し、
前記所定時特殊導出制御手段は、
前記事前決定手段により前記第1の所定入賞(ベル)の発生を許容する旨が決定されている場合に、前記特定の可変表示領域(左リール)における前記特定の位置(中段)に前記特殊図柄(チェリー)が停止し、かつ前記入賞ライン(入賞ラインL1〜L4)に前記第1の入賞図柄の組み合わせ(「ベル−ベル−ベル」の組み合わせ)を停止させる制御を行う第1の所定時特殊導出制御手段と、
前記事前決定手段により前記第2の所定入賞(リプレイ)の発生を許容する旨が決定されている場合に、前記特定の可変表示領域(左リール)における前記特定の位置(中段)に前記特殊図柄(チェリー)が停止し、かつ前記入賞ライン(入賞ラインL1〜L4)に前記第2の入賞図柄の組み合わせ(「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ)を停止させる制御を行う第2の所定時特殊導出制御手段と、
を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定の可変表示領域における特定の位置に特殊図柄が停止した際に、最終的に所定入賞の組み合わせが揃うか否かを推測することが困難となるため、全ての可変表示領域に表示結果が導出されるまで、特別入賞が許容されていることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
本発明の手段3に記載のスロットマシンは、手段1または2に記載のスロットマシンであって、
前記事前決定手段は、前記持越手段により前記特別入賞の発生を許容する旨の決定が持ち越されていない状態において、前記特別入賞の発生を許容する旨及び前記所定入賞の発生を許容する旨を同時に決定する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定の可変表示領域における特定の位置に特殊図柄が停止した際に、所定の入賞図柄の組み合わせが入賞ラインに揃った場合でも、同時に特別入賞の発生を許容する旨が決定されている可能性があるため、このような場合であっても特別入賞の発生が許容されていることを遊技者に対して期待させることができる。
本発明の手段4に記載のスロットマシンは、手段1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
画像を表示可能な画像表示装置(液晶表示器51)と、
前記特定の可変表示領域(左リール)における前記特定の位置(中段)に前記特殊図柄(チェリー)が停止したことを契機に、複数ゲームにわたる連続演出期間の間で継続し、該連続演出期間の終了時に前記事前決定手段により前記特別入賞の発生を許容する旨が決定されているか否かの演出結果を示す連続演出(複数ゲームにわたり継続し、最終的に特別役に当選しているか否かを示す連続演出)と、ゲーム終了後に遊技が進行されていない状態が継続したときに実行されるデモ演出(待機演出)と、を含む前記画像表示装置(液晶表示器51)への画像の表示により実行される複数種類の演出にそれぞれ対応する複数種類の画像要素データ(キャラクタ)を予め格納した画像要素データ記憶手段(CGROM205)と、
データを読み書き可能に記憶する手段であって、前記複数種類の画像要素データ(キャラクタ)のうちで実行中の演出に対応する画像要素データ(キャラクタ)が一時的に書き込まれる一時記憶領域(VRAM上の汎用キャラクタ用バッファL2)と、該一時記憶領域に書き込まれた画像要素データ(キャラクタ)に基づいて画像データが描画されるフレーム領域(VRAM上の描画領域(表示領域))を含む画像データ記憶手段(SDRAM210)と、
遊技の進行に従って、前記画像表示装置への画像の表示による演出の実行を制御する演出制御手段(CPU91a、グラフィックコントローラ200)と、
を備え、
前記演出制御手段は、
前記連続演出の実行が開始されるゲームにおいて前記画像要素データ記憶手段(CGROM205)から前記連続演出の画像要素データ(キャラクタ)を読み出し、該読み出した連続演出の画像要素データを前記一時記憶領域(VRAM上の汎用キャラクタ用バッファL2)に書き込む連続演出データ書込手段と、
ゲームが終了した後に前記画像要素データ記憶手段(CGROM205)から前記デモ演出(待機演出)の画像要素データ(キャラクタ)を読み出し、該読み出したデモ演出の画像要素データを前記一時記憶領域(VRAM上の汎用キャラクタ用バッファL2)に書き込むデモ演出データ書込手段と、
前記一時記憶領域(VRAM上の汎用キャラクタ用バッファL2)に書き込まれた画像要素データ(キャラクタ)を読み出し、該読み出した画像要素データに基づいて画像データを前記フレーム領域(VRAM上の描画領域(表示領域))に描画する画像データ描画手段と、
予め定められたフレーム期間(Vブランク)毎に、前記フレーム領域(VRAM上の表示領域(描画領域))に描画された画像データに対応した画像を前記画像表示装置(液晶表示器51)に表示させる表示制御手段と、
前記連続演出データ書込手段が前記一時記憶領域(VRAM上の汎用キャラクタ用バッファL2)に前記連続演出の画像要素データ(キャラクタ)を書き込んだ後から該連続演出の実行が終了するまでの間、前記デモ演出(待機演出)の実行を禁止する連デモ演出禁止手段と、
を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、連続演出の画像要素データが一時記憶領域に書き込まれ、これに応じた連続演出が終了するまでの間はデモ演出が禁止され、その結果、連続演出が終了するまでの間はデモ演出の画像要素データが一時記憶領域に書き込まれることがないので、デモ演出の画像要素データの書き込みによって連続演出の画像要素データが一時記憶領域から消去されてしまうこともない。このため、遊技の進行状況とは無関係なデモ演出のために、一般的にデータ量の多い連続演出の画像要素データを画像要素データ記憶手段から読み出して画像データ記憶手段の一時記憶領域に書き込むというオーバーヘッドが重複して生じることをなくすことができる。
尚、前記デモ演出データ書込手段は、ゲームが終了した後に遊技が進行されていない状態が所定時間継続したときに、前記デモ演出の画像要素データを前記一時記憶領域に書き込むものとしても良い。この場合は、前記デモ演出の画像要素データが書き込まれるのに続けて、該デモ演出の画像データが前記フレーム領域に描画されるものとなる。一方、前記デモ演出データ書込手段は、ゲームが終了した直後に、前記デモ演出の画像要素データを前記一時記憶領域に書き込むものとしても良い。この場合は、ゲームが終了した後に遊技が進行されていない状態が所定時間継続すると、ゲームの終了直後に書き込んでおいたデモ演出の画像要素データに基づいて画像データを前記フレーム領域に描画するものとなる。
また、前記連続演出は、遊技者の指示に応じて実行途中において、その実行を強制終了させることができるものであっても良い。この場合、前記デモ演出禁止手段は、該連続演出の実行が遊技者の指示により強制終了させられるまで、前記デモ演出の実行を禁止することができる。
また、前記デモ演出禁止手段をプログラム制御により動作するもので構成した場合は、前記デモ演出の実行を積極的に禁止する制御を行うプログラムで実現されるものに限らず、前記デモ演出の実行を実現するルーチンが呼び出されないようプログラムが作成されているものを含む。
本発明の手段5に記載のスロットマシンは、手段1〜4のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記複数の可変表示領域の表示結果を導出させる際に操作されるそれぞれの導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
前記ゲームの開始以降の所定の計時開始条件が成立したこと(リールの回転開始)に基づいて計時を開始する計時開始手段(自動停止時間を設定し計時を開始する処理)と、
を備え、
前記導出制御手段は、
前記計時手段が計時を開始した後に予め定められた自動停止時間が経過する前の段階で前記導出操作手段が操作されたとき(リール回転開始後、自動停止時間が経過する前に変動中のリールの停止操作がなされたとき)に、前記事前決定手段の決定結果に応じた制御パターン(内部抽選の結果に対応するデータ作成用テーブルに基づいて生成した停止制御テーブルによるリールの停止制御)に基づいて該導出操作手段の操作に対応する可変表示領域の表示結果を導出させる制御(停止制御テーブルを参照して停止操作位置に対応する停止位置でリールを停止させる制御)を行う操作時導出制御手段と、
前記計時手段が計時を開始した後に前記自動停止時間が経過したとき(リール回転開始後、自動停止時間が経過した時点で未だ変動中のリールがあるとき)に、前記事前決定手段の決定結果に関わらず、全ての可変表示領域が導出された時点で表示結果の組み合わせが入賞を構成しない組み合わせとなるように、未だ変動中の可変表示領域に表示結果を導出させる制御(いずれの入賞ラインにも役が揃わないようにリールを停止させる制御)を行う自動導出制御手段と、
を含み、
前記自動導出制御手段は、前記所定入賞(ベル/リプレイ)の発生を許容する旨が決定されている場合において、前記計時手段が計時を開始した後に前記自動停止時間が経過したとき(リール回転開始後、自動停止時間が経過した時点で未だ変動中のリールがあるとき)に、既に前記特定の可変表示領域(左リール)における前記特定の位置(中段)に前記特殊図柄(チェリー)が停止している状態であっても、全ての可変表示領域が導出された時点で表示結果の組み合わせが入賞を構成しない組み合わせとなるように、未だ変動中の可変表示領域に表示結果を導出させる制御(いずれの入賞ラインにも役が揃わないようにリールを停止させる制御)を行う
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段の操作によらず、予め定められた自動停止時間が経過したことにより可変表示領域に表示結果を導出させる制御が行われた場合(以下自動停止ともいう)には、事前決定手段によりいずれかの入賞の発生が許容されていても、全ての可変表示領域に表示結果が導出された時点で表示結果の組み合わせが入賞を構成しない組み合わせ、すなわちハズレの組み合わせとなるように表示結果が導出されることとなるため、偶然性の要素だけで入賞が発生してしまうのを防ぐことができ、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
尚、計時手段が計時を開始する所定の計時開始条件は、ゲームの開始以降に成立する条件であれば良く、例えば、ゲームの開始操作が行われたとき、可変表示領域の変動が開始したとき、可変表示領域の変動開始後、停止操作手段の操作が有効となったとき、停止操作に伴い無効化された停止操作手段の操作が再度有効となったとき、最後に停止操作手段が操作されたときなどである。
また、前記自動導出制御手段は、前記計時手段が計時を開始した後に前記自動停止時間が経過したときに、全ての可変表示領域に表示結果が導出された時点で表示結果の組み合わせが入賞を構成しない組み合わせとなるように、未だ変動中の可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行うものであるが、前記予め定められた自動停止時間が経過する前に、前記導出操作手段が操作されたことにより既に可変表示領域に表示結果が導出されており、かつ既に導出された表示結果によって入賞(例えば、いずれか1つの可変表示領域の表示結果によって成立する入賞など)が成立している場合にはこの限りではない。
本発明の手段6に記載のスロットマシンは、手段1〜5のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記自動導出制御手段は、最後に表示結果を導出させる最終可変表示領域以外の可変表示領域については、前記事前決定手段の決定結果に応じた制御パターンに基づいて該可変表示領域の表示結果を導出させる制御を行い、前記最終可変表示領域については、前記事前決定手段の決定結果に応じた制御パターンに基づかず、全ての可変表示領域が導出された時点で表示結果の組み合わせが入賞を構成しない組み合わせとなる表示結果を導出させる制御を行う
ことを特徴としている。
この特徴によれば、最後に表示結果が導出される可変表示領域以外は、停止操作手段が操作されたか、自動停止か、に関わらず、事前決定手段の決定結果に応じて制御が行われ、自動停止の場合には、最後に表示結果を導出させる可変表示領域のみ、入賞を構成しない組み合わせとならないように制御が行われるため、最後に表示結果を導出させる可変表示領域以外は、停止操作手段が操作されたか、自動停止か、に関わらず、共通の制御パターンに基づいて可変表示領域に表示結果を導出させる制御を行えば良いので、自動停止制御を行う機能に加えて、自動停止時には必ずハズレとする機能を付加した場合でも、これに伴いリールの停止制御が複雑とならない。
本発明の手段7に記載のスロットマシンは、手段1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記複数の可変表示領域の表示結果を導出させる際に操作されるそれぞれの導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)を備え、
前記導出制御手段は、
前記事前決定手段により前記特別入賞(特別役)の発生を許容する旨の決定がなされ、かつ許容された特別入賞(特別役)を発生させることができない操作手順で前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、特定の表示結果(左リールの中段にチェリーが停止する表示態様)を導出させる制御を行う特別入賞許容時導出制御手段と、
前記事前決定手段により1ゲームに対して設定可能な最大賭数を設定するために必要な数(3)以下の前記遊技用価値の付与を伴う特定付与入賞(1枚(1)/1枚(2))の発生を許容する旨の決定がなされ、かつ該特定付与入賞(1枚(1)/1枚(2))を発生させることができない操作手順で前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)が操作されたときに、前記特定の表示結果(左リールの中段にチェリーが停止する表示態様)を導出させる制御を行う特定付与入賞許容時導出制御手段と、
前記事前決定手段によりいずれの入賞の発生も許容しない旨の決定がなされているときに、前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作手順に関わらず前記特定の表示結果(左リールの中段にチェリーが停止する表示態様)以外の表示結果を導出させる制御を行う非許容時導出制御手段と、
を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、事前決定手段により特別入賞の発生を許容する旨の決定がなされているか、特定付与入賞の発生を許容する旨の決定がなされ、かつ特定付与入賞を発生させることができなかったときに、事前決定手段によりいずれの入賞の発生も許容されていないときには導出されることのない特定の表示結果を導出させることが可能となるので、特定の表示結果が導出されることにより、特別入賞の発生が許容されていることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、特別入賞の発生を許容する旨が決定されていない状態では、事前決定手段によりいずれの入賞の発生も許容されていないとき、すなわち通常時の大半を占める状態では、特定の表示結果が導出されることがなく、事前決定手段により特定付与入賞の発生を許容する旨の決定がなされることにより、特定の表示結果を導出させることが可能となるので、遊技者の技量などの影響を受けることなく、適度な割合で特定の表示結果を導出させることが可能となる。
また、特定付与入賞は、1ゲームに対して設定可能な最大賭数を設定するために必要な数以下の遊技用価値の付与を伴う入賞であるため、事前決定手段により特定付与入賞の発生が許容されているときにおいて該特定付与入賞を発生させることができなくても、遊技者が大きな不利益を被ることがないばかりか、特定付与入賞の発生確率がスロットマシンによる遊技用価値の付与率に大きな影響が及ぶことがないので、例えば、特定付与入賞の発生が許容される確率を高めて特定の表示結果の導出しうる機会を増加させることも可能となり、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
本発明が適用された実施例のスロットマシンの正面図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 遊技制御基板と該遊技制御基板に接続される遊技用電子部品との配線接続状態を示す概略図である。 遊技制御基板における断線監視ICの周辺の構成を示す回路図である。 当選役テーブルを示す図である。 各遊技状態における内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と、当選役との関係の例をそれぞれ示す図である。 各遊技状態における内部抽選用の乱数の値及び各役の判定値数と、当選役との関係の例をそれぞれ示す図である。 停止制御テーブルの一例を示す図である。 当選フラグと入賞図柄フラグの構成を示す図である。 サブ制御部に搭載された表示制御回路の構成を示す図である。 VRAM領域の構成を示す図である。 描画領域に対して描画を行う際にVRAM領域に必要なキャラクタが配置された状態の一例を示す図である。 描画領域へのキャラクタなどの描画の状況の一例を示す図である。 待機演出、履歴閲覧と連続演出との関係を示すタイミングチャートである。 待機演出、履歴閲覧とゲームの進行状況との関係を示すタイミングチャートである。 メイン制御部のCPUが起動時に実行する起動処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUがエラー発生時に実行するエラー処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUが起動処理において実行する設定変更処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUが起動処理後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUがゲーム処理において実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUがゲーム処理において実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUがゲーム処理において実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUが入賞判定処理において実行する異常入賞判定処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUが定期的に実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUが定期的に実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUがタイマ割込処理(メイン)において実行する停止スイッチ処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部のCPUが、電断検出回路から電圧低下信号の入力されることによって実行する電断割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部のCPUが起動時に実行する起動処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7(図中黒7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「赤チェリー(図中黒チェリー)」、「白チェリー」「ベル」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示すようになっている。
また、前面扉の各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図3参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、液晶表示器には、液晶パネルの表面にノングレア加工を施したノングレアタイプの液晶表示器と、グレア加工(光沢加工)を施したグレアタイプの液晶表示器と、があるが、本実施例では、表示領域51aの表面にグレア加工が施されたグレアタイプの液晶表示器を用いている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、更にその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施例では後述の通常遊技状態においては3、後述のレギュラーボーナスにおいては1)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、既に行われた遊技に関する遊技履歴データの閲覧や初期化、演出モードを選択する際などに操作される選択スイッチ56及び決定スイッチ57、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33からなるリールユニット(図示略)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、ホッパーモータ34の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ35、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ29、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例では、規定数の賭数として後述する通常遊技状態においては3枚が定められており、後述するレギュラーボーナス中においては、1枚が定められている。尚、遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインある。本実施例では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4の4種類が入賞ラインとして定められている。また、本実施例では、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された仮想入賞ラインLvが設けられている。仮想入賞ラインは、入賞ラインとは異なり、入賞図柄の組み合わせを判定する対象とはならない。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン(以下単に入賞ラインと呼ぶ)上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には上限(本実施例では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、いずれかの入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
特に、本実施例のスロットマシンにおいては、電源基板100で生成された電圧を各部に供給する電源ラインのうち、少なくとも後述するサブ制御部91(CPU91a)及び後述する表示制御回路92に電圧を供給する電源ラインと、液晶表示器51に搭載された後述する液晶駆動回路215に電圧を供給する電源ラインと、後述するLED駆動回路93に電圧を供給する電源ラインと、後述するリールLED55に電圧を供給する電源ラインと、がそれぞれ電気的に独立して配線されている。
尚、電気的に独立して配線するとは、同一ケーブルもしくは同一基板上に配線されている場合でも、これらの配線ラインが電気的に非接触状態で設けられていることである。
また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34、払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜16383)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aには、処理を実行するのに必要なデータの読み出し及び書き込みが行われる複数のレジスタ(記憶領域)が設けられている。詳しくは、主に演算用データが格納されるフラグレジスタ、汎用データが格納される汎用レジスタ、実行中のプログラムの位置を示すデータが格納されるPCレジスタ、スタックポインタ(後述するスタック領域の現在の位置を示すアドレス)が格納されるSPレジスタ、後述するリフレッシュ動作を行うRAM41cのメモリブロックを示すデータが格納されるRレジスタ、RAM41cの格納領域を参照する際の基準となる位置を示すデータが格納されるIX、IYレジスタ、割込発生時に参照する割込テーブルの位置を示すデータが格納されるIレジスタが設けられている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41は、信号入力端子DATAを備えており、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がこれら信号入力端子DATAを介して入力ポートに入力される。これら信号入力端子DATAの入力状態は、CPU41aにより監視されており、CPU41aは、信号入力端子DATAの入力状態、すなわち各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、CPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、各割込毎にカウンタモード(信号入力端子DATAとは別個に設けられたトリガー端子CLK/TRGからの信号入力に応じて外部割込を発生させる割込モード)とタイマモード(CPU41aのクロック入力数に応じて内部割込を発生させる割込モード)のいずれかを選択して設定できるようになっている。
本実施例では、割込1〜4のうち、割込2がカウンタモードに設定され、割込3がタイマモードに設定され、割込1、4は未使用とされている。トリガー端子CLK/TRGは、前述した電断検出回路48と接続されており、CPU41aは電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込2を発生させて後述する電断割込処理を実行する。また、CPU41aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に割込3を発生させて後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、割込1、4は、未使用に設定されているが、ノイズ等によって割込1、4が発生することがあり得る。このため、CPU41aは、割込1、4が発生した場合に、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、割込2、3、1、4の順番で優先して実行する割込が設定されている。すなわち割込2とその他の割込が同時に発生した場合には、割込2を優先して実行し、割込3と割込1または4が同時に発生した場合には、割込3を優先して実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の開始時に、レジスタに格納されている使用中のデータをRAM41cに設けられた後述のスタック領域に一時的に退避させるとともに、当該割込処理の終了時にスタック領域に退避させたデータをレジスタに復帰させるようになっている。
RAM41cには、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うための前述したR(リフレッシュ)レジスタが設けられている。Rレジスタは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットが、CPU41aがROM41bから命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
また、メイン制御部41には、停電時においても電源基板100からバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行われてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
また、CPU41aは、起動時において、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能の有効/無効、自動精算機能の有効/無効を設定するようになっている。打止スイッチ36及び自動精算スイッチ29の状態は起動時においてのみ取得し、取得した状態に基づいて打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されるため、その後に打止スイッチ36や自動精算スイッチ29が操作されても、新たに打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されることはない。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施例では、その範囲として0〜16383が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
断線監視IC50は、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視し、これらの接続状態の一方でも解除された場合には、これらの接続状態が解除された旨を示す断線フラグを断線監視IC50の内部に設けられたEEPROM(図示略)等の記憶部に記憶するようになっている。断線監視IC50は、CPU41aからの断線フラグの確認要求に応じて断線フラグが記憶されているか否かを返信し、この時点で断線フラグが記憶部に記憶されていればクリアする。
また、断線監視IC50にも停電時においてバックアップ電源が供給されるようになっており、例えば2〜3日間停電状態が継続しない限り、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態の監視を継続できるようになっている。
CPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述した選択スイッチ56、決定スイッチ57が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、演出制御基板90に接続されたスイッチ類の検出を受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、CPU91aの割込端子(図示略)は、表示制御回路92の後述するグラフィックコントローラ200に接続されており、CPU91aは、グラフィックコントローラ200から定期的(本実施例では、33.3ms毎)に出力されるVブランク割込信号の入力に基づいて割込を発生させてVブランク割込処理を実行する。
また、CPU91aは、グラフィックコントローラ200から後述する転送処理、読込処理、描画処理などの終了時にそれぞれ出力される、転送終了割込信号、読込終了割込信号、描画終了割込信号の入力に基づいて割込を発生させて転送終了割込処理、読込終了割込処理、描画終了割込処理をそれぞれ実行する。尚、転送終了割込信号は、CPU91aの割込端子に加えて通常の信号入力端子にも接続されており、割込端子以外にも入力ポートを介して転送終了割込信号をCPU91aが検出できるようになっている。
また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ信号(INT)の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。尚、割込処理の実行中は、ストローブ信号(INT)の入力に基づく割込以外の割込が禁止されるようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行われてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
また、時計装置97にも停電時においてバックアップ電源が供給されるようになっており、例えば2〜3日間停電状態が継続しない限り、日時情報がリセットされることがないようになっている。
次に、遊技制御基板40と該遊技制御基板40に接続される各種遊技用電子部品との配線接続状態の詳細について、図4に基づいて説明する。尚、図4は、遊技制御基板40と該遊技制御基板40に接続される遊技用電子部品との配線接続状態を示す概略図である。
遊技制御基板40には、前述したように、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33L、33C、33R、払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、演出制御基板90が接続されている。
図4には、遊技制御基板40と接続される各種スイッチ、センサ等の電子部品のうち、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、ゲームを開始させる際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、リール2L、2C、2Rの回転を検出するためのリールセンサ33L、33C、33R、入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ35及び演出制御基板90が示されており、他のスイッチ、センサ等の図示は省略されている。
演出制御基板90を除く上記遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35は、ゲームの進行に関わる信号を遊技制御基板40に入出力する電子部品である。ゲームの進行に関わる信号とは、例えば、ゲームを開始可能な状態とするための賭数の設定操作、ゲームを開始させるための操作、リール2L、2C、2Rの表示結果を導出させるための操作等、ゲームの進行操作に応じて遊技制御基板40に出力される信号や、投入メダルの検出、リールの基準位置の検出、払出メダルの検出等、ゲームの進行に応じて遊技用電子部品から出力されて遊技制御基板40に入力される信号と、スタート操作の検出に応じてリール2L、2C、2Rを駆動させるための駆動信号や、入賞の発生に伴いメダルを払い出すホッパーを駆動するための駆動信号等、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40から出力されて遊技用電子部品に入力される信号と、を含む。
そして、これら遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35は、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に信号を出力する第1の電子部品と、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40からの信号が入力される第2の電子部品と、からなる。
具体的には、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6及び賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31は、該操作またはメダルの検出に基づいて遊技制御基板40にBET信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該BET信号の受信に基づいて賭数の設定処理を行うため、これら電子部品がないと賭数を設定することができない。すなわち、賭数を設定しないとゲームが開始可能な状態とならないため、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6及び投入メダルセンサ31はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
ゲームを開始させるための操作を検出するスタートスイッチ7は、該操作の検出に基づいて遊技制御基板40にスタート信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該スタート信号の受信に基づいてゲームを開始する処理(リール回転処理等)を行うため、この電子部品がないとゲームを開始することができない。すなわち、スタートスイッチ7はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール2L、2C、2Rの表示結果を導出させるための操作を検出するストップスイッチ8L、8C、8Rは、該操作の検出に基づいて遊技制御基板40にストップ信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該ストップ信号の受信に基づいて該当するリール2L、2C、2Rの回転を停止して表示結果を導出する処理を行うため、この電子部品がないとリール2L、2C、2Rの表示結果を導出することができない。すなわち、ストップスイッチ8L、8C、8Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール2L、2C、2Rの回転を検出するリールセンサ33L、33C、33Rは、リールの基準位置の検出信号を遊技制御基板40に出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該リールの基準位置の検出信号の受信に基づいて該当するリール2L、2C、2Rの図柄の位置を把握して回転を停止する処理等を行うため、この電子部品がないと各リール2L、2C、2Rの表示結果の導出や入賞の判定等を行うことができない。すなわち、リールセンサ33L、33C、33Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ35は、該メダルの検出に基づいて遊技制御基板40にメダル払出信号を出力する第1の電子部品である。メイン制御部41は、該払出メダル検出信号の受信に基づいて、発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出す払出処理を行うため、この電子部品がないと発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出すことができない。すなわち、払出センサ35はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、リール2L、2C、2Rを回転させるリールモータ32L、32C、32Rは、遊技制御基板40から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このリールモータ32L、32C、32Rは、遊技制御基板40から出力される駆動信号の入力に基づいてリール2L、2C、2Rを回転させて図柄の変動表示を開始するものであるが、該信号入力に基づいて実際にリール2L、2C、2Rを回転しなかったとしても、メイン制御部41は、リールの駆動信号を出力した後に上記リールセンサ33L、33C、33Rからの信号が入力されることで、リールが回転したとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、このリールセンサ33L、33C、33Rから信号が遊技制御基板40に入力されるタイミングは、リールの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、前述した打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、リールの回転の検出に基づく信号の出力タイミングを計るためにはリールの駆動信号が必要となる。すなわち、リールモータ32L、32C、32Rは、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、メダルの払い出しを行うホッパータンクを駆動するホッパーモータ34は、入賞の発生に応じて遊技制御基板40から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このホッパーモータ34は、遊技制御基板40から出力される駆動信号の入力に基づいてホッパータンクを駆動させてメダルを払い出すものであるが、該信号入力に基づいて実際にホッパータンクを駆動しなかったとしても、メイン制御部41は、ホッパータンクの駆動信号を出力した後に上記払出センサ35からの信号が入力されることで、メダルが払い出されているとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、この払出センサ35から信号が遊技制御基板40に入力されるタイミングは、ホッパータンクの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、前述した打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、払出メダルの検出に基づく信号の出力タイミングを計るためには該ホッパータンクの駆動信号が必要となる。すなわち、ホッパーモータ34は、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、これら遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35は、基本的には複数の機種に共通して継続使用される電子部品であり、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する機会は少ないので、スロットマシンの本体所定箇所に固設されている。これに対して遊技制御基板40や演出制御基板90等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。つまり、遊技制御基板40を取り外す際には遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35との接続を解除する必要があるため、遊技用電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35と遊技制御基板40とは中継基板を経由して接続されているとともに、これら基板同士及び基板と遊技用電子部品とはケーブルを介して接続されている。またケーブルと基板とは、ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
具体的に説明すると、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、投入メダルセンサ31は、操作部中継基板110を経由して遊技制御基板40と配線接続され、リールモータ32L、32C、32R及びリールセンサ33L、33C、33Rは、リール中継基板120を経由して遊技制御基板40と配線接続され、ホッパーモータ34及び払出センサ35は、電源基板100を経由して遊技制御基板40と配線接続され、演出制御基板90は、演出中継基板80を経由して遊技制御基板40と配線接続されている。
操作部中継基板110、リール中継基板120、電源基板100、演出制御基板90には、遊技制御基板40と各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35とを接続するための配線パターン(図示略)が設けられており、各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35から遊技制御基板40に対して出力される検出信号または遊技制御基板40から供給(入力)される電力や信号等を中継可能とされている。
また、このように各種電子部品と遊技制御基板40とを、スロットマシン1の本体所定箇所に取り付けた各基板110、120、100、80を経由して配線接続することで、遊技制御基板40からスロットマシン1の本体所定箇所に個々に配設される複数の電子部品との配線の取りまとめが容易になるとともに、コネクタ接続部が常に中継基板または遊技制御基板40に設けられることになり、これにより各電子部品それぞれのコネクタ接続部が固定されるため、配線接続作業時においてコネクタ接続部を探したり、接続する配線の種類を間違うこと等が防止される。
遊技制御基板40と操作部中継基板110とは、ケーブル600aを介して接続され、遊技制御基板40とリール中継基板120とは、ケーブル600bを介して接続され、遊技制御基板40と電源基板100とは、ケーブル600cを介して接続されており、また、演出制御基板90と演出中継基板80とは、ケーブル600dを介して接続されている。
操作部中継基板110と1枚BETスイッチ5とはケーブル601aを介して接続され、操作部中継基板110とMAXBETスイッチ6とはケーブル601bを介して接続され、操作部中継基板110とスタートスイッチ7とはケーブル601cを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Lとはケーブル601dを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Cとはケーブル601eを介して接続され、操作部中継基板110とストップスイッチ8Rとはケーブル601fを介して接続され、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31とはケーブル601gを介して接続されている。
また、リール中継基板120とリールモータ32Lとはケーブル601hを介して接続され、リール中継基板120とリールモータ32Cとはケーブル601jを介して接続され、リール中継基板120とリールモータ32Rとはケーブル601lを介して接続されている。また、リール中継基板120とリールセンサ33Lとはケーブル601iを介して接続され、リール中継基板120とリールセンサ33Cとはケーブル601kを介して接続され、リール中継基板120とリールセンサ33Lとはケーブル601mを介して接続されている。また、電源基板100とホッパーモータ34とはケーブル601nを介して接続され、電源基板100と払出センサ35とはケーブル601oを介して接続され、演出中継基板80と演出制御基板90とはケーブル601pを介して接続されている。
これら各ケーブル600a〜600c、601a〜601oは、各基板に対してコネクタ接続されており、基板との配線接続を解除可能となっている。具体的には、ケーブル600aの両端には、ケーブル側コネクタ610a、611aが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610aは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620aに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611aは、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ621aに接続可能なコネクタである。ケーブル600bの両端には、ケーブル側コネクタ610b、611bが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610bは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620bに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611bは、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ621bに接続可能なコネクタである。ケーブル600cの両端には、ケーブル側コネクタ610c、611cが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610cは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620cに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611cは、電源基板100に固設された基板側コネクタ621cに接続可能なコネクタである。ケーブル600dの両端には、ケーブル側コネクタ610d、611dが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610dは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ620dに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611dは、演出中継基板80に固設された基板側コネクタ621dに接続可能なコネクタである。
また、一端が1枚BETスイッチ5に接続されたケーブル601aの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622aに接続可能なケーブル側コネクタ612aが設けられている。一端がMAXBETスイッチ6に接続されたケーブル601bの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622bに接続可能なケーブル側コネクタ612bが設けられている。一端がスタートスイッチ7に接続されたケーブル601cの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622cに接続可能なケーブル側コネクタ612cが設けられている。一端がストップスイッチ8Lに接続されたケーブル601dの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622dに接続可能なケーブル側コネクタ612dが設けられている。一端がストップスイッチ8Cに接続されたケーブル601eの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622eに接続可能なケーブル側コネクタ612eが設けられている。一端がストップスイッチ8Rに接続されたケーブル601fの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622fに接続可能なケーブル側コネクタ612fが設けられている。一端が投入メダルセンサ31に接続されたケーブル601gの他端には、操作部中継基板110に固設された基板側コネクタ622gに接続可能なケーブル側コネクタ612gが設けられている。
また、一端がリールモータ32Lに接続されたケーブル601hの他端及び一端がリールセンサ33Lに接続されたケーブル601iの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622hに接続可能なケーブル側コネクタ612hが設けられている。一端がリールモータ32Cに接続されたケーブル601jの他端及び一端がリールセンサ33Cに接続されたケーブル601kの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622iに接続可能なケーブル側コネクタ612iが設けられている。一端がリールモータ32Rに接続されたケーブル601lの他端及び一端がリールセンサ33Rに接続されたケーブル601mの他端には、リール中継基板120に固設された基板側コネクタ622jに接続可能なケーブル側コネクタ612jが設けられている。
また、一端がホッパーモータ34に接続されたケーブル601nの他端及び一端が払出センサ35に接続されたケーブル601oの他端には、電源基板100に固設された基板側コネクタ622kに接続可能なケーブル側コネクタ612kが設けられている。
また、ケーブル601pの両端には、ケーブル側コネクタ612p、613pが設けられており、一方のケーブル側コネクタ612pは、遊技制御基板40に固設された基板側コネクタ622pに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ613pは、演出制御基板90に固設された基板側コネクタ623pに接続可能なコネクタである。
尚、本実施例では、各電子部品5、6、7、8、31、32L、32C、32R、33L、33C、33R、34、35からはコネクタを介すことなく配線が延出されているが、コネクタを介して配線と接続されていても良い。
上述のように、各基板と各ケーブルとは、基板側に設けられる基板側コネクタ620a〜620d、621a〜621d、622a〜622k、622p、623pと、ケーブル側に設けられるケーブル側コネクタ610a〜610d、611a〜611d、612a〜612k、612p、613pとからなる一対のコネクタ(雄コネクタと雌コネクタ)を介して配線接続されており、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱することにより配線接続を解除することができるようになっている。特に、遊技制御基板40、操作部中継基板110、リール中継基板120、電源基板100、演出制御基板90は、スロットマシン1の筐体または前面扉の所定箇所に取り付けられていることで、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱しやすいので、遊技制御基板40や演出制御基板90の交換が容易に行うことができる。
まず第1の電子部品に関して具体的に説明すると、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6または投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にBET信号が不正に出力されると、賭数の設定操作を行うことなく賭数が設定される虞がある。スタートスイッチ7と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にスタート信号が不正に出力されると、ゲームの開始操作を行うことなくゲームが開始される虞がある。ストップスイッチ8L、8C、8Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にストップ信号が不正に出力されると、停止操作を行うことなくリールの回転が停止される虞がある。リールセンサ33L、33C、33Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にリール回転信号が不正に出力されると、リールを回転させることなく各リール2L、2C、2Rの表示結果の導出や入賞の判定等が行われる虞がある。払出センサ35と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板40にメダル払出信号が不正に出力されると、メダルを払い出すことなくメダルの計数が行われる虞がある。
第2の電子部品に関して具体的に説明すると、リールモータ32L、32C、32Rと遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板40から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、リールの駆動信号が遊技制御基板40から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来リールセンサ33L、33C、33Rから遊技制御基板40に入力されるリール回転検出信号を、打ち込み器具からリール回転後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。また、ホッパーモータ34と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板40から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、ホッパータンクの駆動信号が遊技制御基板40から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来払出センサ35から遊技制御基板40に入力される払出メダル検出信号を、打ち込み器具からホッパータンクの駆動後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
このように、ゲームの進行に応じて第1の電子部品5、6、7、8L、8C、8R、31、33L、33C、33R、35から出力され、本来であれば遊技制御基板40に入力される信号が打ち込み器具から出力された場合、メイン制御部41は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができるとともに、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40から出力され、本来であれば第2の電子部品32L、32C、32R、34に入力される信号が打ち込み器具に入力された場合、打ち込み器具側では、メイン制御部41がリールモータやホッパーモータの駆動後に出力する信号の出力タイミング等を特定可能となり、これに基づいて新たな信号が遊技制御基板40に入力された場合には、メイン制御部41は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができるので、ゲームを自動的に進行させるといった不正行為が実施される虞がある。よって、本実施例では、打ち込み器具の接続による不正行為を防止するために、種々の対策が施されている。
本実施例では、遊技制御基板40と遊技用電子部品との間のコネクタ接続の解除を規制することで、打ち込み器具の接続を困難としている。具体的には、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、についてこれらコネクタ同士の接続の解除を規制している。
また、遊技制御基板40と演出制御基板90の間のコネクタ接続の解除を規制することで、遊技制御基板40と演出制御基板90との接続の解除を困難としている。具体的には、遊技制御基板40と演出制御基板90との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板40の基板側コネクタ620dとケーブル600dのケーブル側コネクタ610dとの接続、ケーブル600dのケーブル側コネクタ611dと演出中継基板80の基板側コネクタ621dとの接続、演出中継基板80の基板側コネクタ622pとケーブル601pのケーブル側コネクタ612pとの接続、ケーブル601pのケーブル側コネクタ613pと演出制御基板90の基板側コネクタ623pとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を規制している。
これら基板側コネクタとケーブル側コネクタとの接続は、図示しないコネクタ規制部材によってその解除が規制されるようになっている。コネクタ規制部材は、互いに接続された基板側コネクタからのケーブル側コネクタの抜脱を規制可能に構成され、コネクタでの接続に関わる解除規制部位を破壊しない限り、解除不能とする接続解除規制状態を形成するもの、つまりは接続解除規制状態を解除した場合にその痕跡が残るように構成されていれば、その形態は任意であり、種々に変更可能である。
具体的には、例えば基板側コネクタ及びケーブル側コネクタとは別個に形成され、両コネクタを接続した状態で装着することでコネクタの抜脱を規制することが可能なカバー体であっても良いし、あるいは、基板側コネクタまたはケーブル側コネクタのうち少なくとも一方に設けられ、コネクタ同士を互いに接続したときに互いに離脱不能に係止する係止部等であっても良いし、あるいは基板側コネクタが搭載される基板を収納可能な基板収納ケース等に設けられ、基板収納ケースにて基板を収納して封止状態としたときにコネクタの抜脱を規制する接続解除規制状態を形成する規制部等であっても良いし、あるいは互いに接続されたコネクタ同士を接着する接着剤等であっても良い。
次に、遊技制御基板40における断線監視IC50の周辺の構成を説明する。
遊技制御基板40には、電源基板100の電圧生成回路により生成された+5Vの直流電圧が供給される。電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、断線監視IC50の駆動電源として電源端子(VDD)に供給されるとともに、図5に示すように、遊技制御基板40上で分岐して遊技制御基板40と操作部中継基板110を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板110、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ31で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板110、ケーブル600aを経由して遊技制御基板40に戻り、更に、遊技制御基板40と演出中継基板80を配線接続するケーブル600d、演出中継基板80、演出中継基板80と演出制御基板90を配線接続するケーブル601p、を経由し、更に、演出制御基板90で折り返して、ケーブル601p、演出中継基板80、ケーブル600dを経由して再度遊技制御基板40に戻り、断線監視IC50の入力端子(IN)に接続信号として入力されるようになっている。
このため、本実施例では、遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、遊技制御基板40の基板側コネクタ620dとケーブル600dのケーブル側コネクタ610dとの接続、ケーブル600dのケーブル側コネクタ611dと演出中継基板80の基板側コネクタ621dとの接続、演出中継基板80の基板側コネクタ622pとケーブル601pのケーブル側コネクタ612pとの接続、ケーブル601pのケーブル側コネクタ613pと演出制御基板90の基板側コネクタ623pとの接続、のいずれかの接続を解除することで、断線監視IC50の入力端子(IN)へ入力されている接続信号が遮断され、これにより断線監視IC50が遊技制御基板40と投入メダルセンサ31間及び遊技制御基板40と演出制御基板90間の断線を検出するようになっている。すなわち遊技制御基板40と投入メダルセンサ31の間のコネクタ同士の接続及び遊技制御基板40と演出制御基板90の間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、断線監視IC50により断線が検出されるようになっている。
また、図5に示すように、電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、遊技制御基板40上で分岐して電源基板100側でグラウンドレベルに接続されるとともに、その間には大容量のコンデンサC1が設けられている。D1は逆流防止用のダイオードである。これにより+5Vの直流電圧をコンデンサC1に蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサC1に蓄積された電圧を、断線監視IC50を駆動するためのバックアップ電源として供給できるようになっており、通電時であるか停電時であるかに関わらず断線監視IC50が遊技制御基板40と投入メダルセンサ31間及び遊技制御基板40と演出制御基板90間の断線を検出できるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1においては、CPU41aは、その起動時において断線監視IC50に断線フラグの確認要求を行い、これに伴う断線監視IC50からの返信に基づき断線フラグの記憶状態を取得し、断線フラグが記憶されている場合には、断線異常と判定し、断線異常エラーコードをレジスタにセットして断線異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、断線異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されることがないうえに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化され、元の状態には復帰不可能となり、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、定期的に実行されるタイマ割込処理においても断線監視IC50の断線フラグの記憶状態を取得し、断線フラグが記憶されている場合には、起動時と同様に断線異常と判定し、断線異常エラーコードをレジスタにセットして断線異常エラー状態に制御し、この場合にも元の状態には復帰不可能となり、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、メイン制御部41のRAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態も、断線異常エラーと同様に、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されることがないうえに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化され、元の状態には復帰不可能となり、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、後述する内部抽選処理において当該ゲームにおいて設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定する。そして、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合にも、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、前述のようにRAM異常エラー状態は、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されることがないうえに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化され、元の状態には復帰不可能となり、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、後述する内部抽選処理において設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定するとともに、内部抽選に用いる設定値が適正な値であるか否かを判定する。
そして、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合、または内部抽選に用いる設定値が適正な値でない場合にも、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、前述のようにRAM異常エラー状態は、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されることがないうえに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化され、元の状態には復帰不可能となり、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、起動時にRAM41cに記憶されているデータに基づいて処理状態を電断前の状態に復帰させる場合に、いずれかの特別役の当選フラグが設定されているか否か、すなわち電断前にいずれかの特別役が当選していたか否かを判定し、いずれかの特別役の当選フラグが設定されている場合には、特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、サブ制御部91に対して特別役が当選している旨の報知を指示する。一方、いずれの特別役の当選フラグも設定されていない場合には、特別役の非当選を示す電源投入コマンドを送信する。サブ制御部91は、起動時にメイン制御部41から電源投入コマンドを受信したときに、特別役の当選を示す電源投入コマンドであれば液晶表示器51などによって特別役の当選を示す告知演出を実行し、その後その特別役が入賞するまで継続するのに対して、特別役の非当選を示す電源投入コマンドであれば、バックアップされている演出状態に復帰する。
また、サブ制御部91は、電源投入コマンドか、後述するようにメイン制御部41の制御状態が初期化された旨を示す初期化コマンドを受信するまでは、バックアップが正常であってもその演出状態に復帰することもなく、他のコマンドを受信してもそれに応じて演出の制御は行わないようになっている。このため、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行われることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能である。
すなわち、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信すると、特別役の当選を示す告知演出を実行するとともに、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であるため、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態としてレギュラーボーナス、通常遊技状態があり、レギュラーボーナスに対応する賭数の規定数として1が定められており、通常遊技状態に対応する賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、賭数として1が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、遊技状態が通常遊技状態にあるときには、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L4が有効化されるようになっており、遊技状態に応じた規定数が1であれば、賭数として1が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L4が有効化され、遊技状態に応じた規定数が3であれば、賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L4が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
図6は、当選役テーブルを示す図である。当選役テーブルは、メイン制御部41のROM41bに予め格納されており、内部抽選において抽選対象となる役及び役の組み合わせに対応して、抽選が行われる順番に割り当てられた役番号(0〜16)が登録されている。
このスロットマシン1における役としては、特別役としてビッグボーナス、レギュラーボーナスが、小役としてスイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。また、スロットマシン1における役の組み合わせとしては、ビッグボーナス+スイカ、レギュラーボーナス+スイカ、ビッグボーナス+1枚(1)、レギュラーボーナス+1枚(1)、ビッグボーナス+1枚(2)、レギュラーボーナス+1枚(2)、ビッグボーナス+ベル、レギュラーボーナス+ベル、ビッグボーナス+リプレイ、レギュラーボーナス+リプレイが定められている。すなわち、役及び役の組み合わせの合計は17となっている。
本実施例のスロットマシン1においては、図6に示すように、遊技状態が、通常遊技状態またはレギュラーボーナスであるか、によって抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。更に遊技状態が通常遊技状態である場合には、いずれかの特別役の持ち越し中か否か(特別役の当選フラグにいずれかの特別役が当選した旨が既に設定されているか否か)によっても抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。本実施例では、遊技状態に応じた状態番号が割り当てられており、内部抽選を行う際に、現在の遊技状態に応じた状態番号を設定し、この状態番号に応じて抽選対象となる役を特定することが可能となる。具体的には、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、状態番号として「0」が設定され、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、状態番号として「1」が設定され、レギュラーボーナスである場合には、状態番号として「2」が設定されるようになっている。
図6に示すように、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」が設定されている場合には、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、ビッグボーナス+スイカ、レギュラーボーナス+スイカ、ビッグボーナス+1枚(1)、レギュラーボーナス+1枚(1)、ビッグボーナス+1枚(2)、レギュラーボーナス+1枚(2)、ビッグボーナス+ベル、レギュラーボーナス+ベル、ビッグボーナス+リプレイ、レギュラーボーナス+リプレイ、リプレイ、スイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち全ての役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「1」が設定されている場合には、リプレイ、スイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち役番号12以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「2」が設定されている場合には、スイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち役番号13以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態においては5枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。1枚(1)は、いずれの遊技状態においても左リールについて有効ライン上に「赤チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態においては1枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。尚、「赤チェリー」の図柄が左リールの上段または下段に停止した場合に入賞となるため、通常遊技状態においては、入賞ラインL1、L3または入賞ラインL2、L4の2本の入賞ラインに1枚(1)の組み合わせが揃うこととなり、2本の入賞ライン上で1枚(1)に入賞したこととなるので、通常遊技状態においては2枚のメダルが払い出されることとなるが、レギュラーボーナスでは、2本の入賞ライン上で1枚(1)に入賞しても、1ゲームにおいて払い出されるメダル枚数の上限が15枚に設定されているため、15枚のみメダルが払い出されることとなる。1枚(2)は、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ライン上に「白チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態においては2枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。尚、「白チェリー」の図柄が左リールの上段または下段に停止した場合に入賞となるため、通常遊技状態においては、入賞ラインL1、L3または入賞ラインL2、L4の2本の入賞ラインに1枚(2)の組み合わせが揃うこととなり、2本の入賞ライン上で1枚(2)に入賞したこととなるので、通常遊技状態においては4枚のメダルが払い出されることとなるが、レギュラーボーナスでは、2本の入賞ライン上で1枚(1)に入賞しても、1ゲームにおいて払い出されるメダル枚数の上限が15枚に設定されているため、15枚のみメダルが払い出されることとなる。ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態においては12枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
レギュラーボーナスは、通常遊技状態において入賞ラインL1〜L4のいずれかに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
ビッグボーナスは、通常遊技状態において入賞ラインL1〜L4のいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスに移行すると、ビッグボーナスへの移行と同時にレギュラーボーナスに移行し、レギュラーボーナスが終了した際に、ビッグボーナスが終了していなければ、再度レギュラーボーナスに移行し、ビッグボーナスが終了するまで繰り返しレギュラーボーナスに制御される。すなわちビッグボーナス中は、常にレギュラーボーナスに制御されることとなる。そして、ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が465枚を超えたときに終了する。この際、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているか否かに関わらずレギュラーボーナスも終了する。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
尚、前述したレギュラーボーナス、ビッグボーナスをまとめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態及び設定値に応じて定められた各役及び役の組み合わせの判定値数に応じて行われる。本実施例においては、各役及び役の組み合わせの判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行うものである。
遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせの参照は、図6に示した当選役テーブルに登録された役番号の順番で行われる。
遊技状態が通常遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号0〜16の役及び役の組み合わせ、すなわちビッグボーナス[役番号0]、レギュラーボーナス[役番号1]、ビッグボーナス+スイカ[役番号2]、レギュラーボーナス+スイカ[役番号3]、ビッグボーナス+1枚(1)[役番号4]、レギュラーボーナス+1枚(1)[役番号5]、ビッグボーナス+1枚(2)[役番号6]、レギュラーボーナス+1枚(2)[役番号7]、ビッグボーナス+ベル[役番号8]、レギュラーボーナス+ベル[役番号9]、ビッグボーナス+リプレイ[役番号10]、レギュラーボーナス+リプレイ[役番号11]、リプレイ[役番号12]、スイカ[役番号13]、1枚(1)[役番号14]、1枚(2)[役番号15]、ベル[役番号16]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「1」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号12〜16の役及び役の組み合わせ、すなわちリプレイ[役番号12]、スイカ[役番号13]、1枚(1)[役番号14]、1枚(2)[役番号15]、ベル[役番号16]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「2」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号13〜16の役及び役の組み合わせ、すなわちスイカ[役番号13]、1枚(1)[役番号14]、1枚(2)[役番号15]、ベル[役番号16]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組み合わせ及び現在の遊技状態を示す状態番号について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組み合わせに当選したものと判定される。
そして、いずれかの役または役の組み合わせの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組み合わせに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定する。内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)は、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、役番号0または1の役(特別役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、役番号2〜11のいずれかの役(特別役+一般役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、役番号12〜16のいずれかの役(一般役)が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
各役及び役の組み合わせの判定値数は、メイン制御部41のROM41bに予め格納された役別テーブル(図示略)に登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。
判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1バイト分では記憶できないので、判定値数毎に2バイト分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。また、判定値数は、前述した遊技状態を特定可能な状態番号に対応して登録されている。同一の役または同一の役の組み合わせであっても、遊技状態に応じて当選確率が異なっている場合があるからである。また、それぞれの判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
また、役別テーブルには、各役に入賞したときに払い出されるメダルの払出枚数も登録されている。もっとも、入賞したときにメダルの払い出し対象となる役は、小役であるスイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベルだけである。
ビッグボーナス、レギュラーボーナスの入賞は、遊技状態の移行を伴うものであり、メダルの払い出し対象とはならない。リプレイでは、メダルの払い出しを伴わないが、次のゲーム(必ず通常遊技状態)で賭数の設定に用いるメダルの投入が不要となるので実質的には3枚の払い出しと変わらない。
役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域は、メイン制御部41のROM41bに割り当てられたアドレス領域に設けられている。
図7、8は、内部抽選用の乱数の値と各役及び役の組み合わせの判定値数と、当選との関係の一例を示す図である。図7では通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていないときの、図8(a)では通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されているときの、図8(b)ではレギュラーボーナスにあるときの例をそれぞれ示している。図7、図8(a)、(b)のいずれも、設定値が6の場合の例を示している。
例えば、図7に示すように、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、ビッグボーナス+スイカ、レギュラーボーナス+スイカ、ビッグボーナス+1枚(1)、レギュラーボーナス+1枚(1)、ビッグボーナス+1枚(2)、レギュラーボーナス(2)+1枚(2)、ビッグボーナス+ベル、レギュラーボーナス+ベル、ビッグボーナス+リプレイ、レギュラーボーナス+リプレイ、リプレイ、スイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベルが内部抽選の対象となる。また、本実施例では、設定値6において、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合の各役の判定値数として、15、10、10、6、6、4、4、3、3、2、2236、64、312、312、1362がそれぞれ登録されており、最初に内部抽選の対象となるビッグボーナスは、判定値数の15を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16369〜16383が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。
次に内部抽選の対象役となるレギュラーボーナスは、ビッグボーナスの判定値数10とレギュラーボーナスの判定値数10とを合計した25を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる16359〜16368が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。同様に、ビッグボーナス+スイカは、16349〜16358が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス+スイカは、16343〜16348が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス+1枚(1)は、16337〜16342が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス+1枚(1)は、16333〜16336が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス+1枚(2)は、16327〜16332が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス+1枚(2)は、16323〜16326が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス+ベルは、16319〜16322が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス+ベルは、16316〜16318が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス+リプレイは、16313〜16315が内部抽選用の乱数として取得されたときに、レギュラーボーナス+リプレイは、16311〜16312が内部抽選用の乱数として取得されたときに、リプレイは、14075〜16310が内部抽選用の乱数として取得されたときに、スイカは、14011〜14074が内部抽選用の乱数として取得されたときに1枚(1)は、13699〜14010が内部抽選用の乱数として取得されたときに、1枚(2)は、13387〜13698が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ベルは、12025〜13386が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。尚、0〜12024が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
これらの判定値数に基づいて算出される各役及び役の組み合わせのおおよその当選確率は、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、ビッグボーナス+スイカ、レギュラーボーナス+スイカ、ビッグボーナス+1枚(1)、レギュラーボーナス+1枚(1)、ビッグボーナス+1枚(2)、レギュラーボーナス+1枚(2)、ビッグボーナス+ベル、レギュラーボーナス+ベル、リプレイ、スイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベルのそれぞれについて、1/1092.3、1/1638.4、1/1638.4、1/2730.7、1/2730.7、1/4096、1/2730.7、1/4096、1/4096、1/5461.3、1/5461.3、1/8192、1/7.33、1/256、1/52.5、1/52.5、1/12.03となる。
また、図8(a)に示すように、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、リプレイ、スイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベルのみが内部抽選の対象となり、本実施例では、設定値6において、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合の各役の判定値数として、2241、80、322、322、1369がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/7.31、1/204.8、1/50.9、1/50.9、1/11.97となる。
また、図8(b)に示すように、レギュラーボーナスでは、スイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベルのみが内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスでの各役の判定値数として、80、322、322、15208がそれぞれ登録されており、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/204.8、1/50.9、1/50.9、1/1.08となる。 このように本実施例では、通常遊技状態においてリプレイ、ベル、1枚(1)及び1枚(2)、スイカの順番でこれらの一般役が当選する確率が高く、これとは逆の順番で特別役と同時に当選する確率が高く設定されている。このため、これら一般役が入賞した際に、スイカ、1枚(1)または1枚(2)、ベル、リプレイの順番で同時に特別役が当選していることが期待できるようになっている。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
CPU41aは、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレス(table_index)から、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレス(table_index)に対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。
具体的には、ハズレ、リプレイ、スイカ、1枚(1)、1枚(2)、ベル、ビッグボーナス(+ハズレ)、ビッグボーナス+スイカ、ビッグボーナス+1枚(1)、ビッグボーナス+1枚(2)、ビッグボーナス+ベル、ビッグボーナス+リプレイ、レギュラーボーナス(+ハズレ)、レギュラーボーナス(2)+スイカ、レギュラーボーナス+1枚(1)、レギュラーボーナス+1枚(2)、レギュラーボーナス+ベル、レギュラーボーナス+リプレイのそれぞれについて、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されている。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合(例えば、ビッグボーナス+リプレイ当選時と、レギュラーボーナス+リプレイ当選時と、で同一の制御を適用する場合など)においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。特に本実施例では、停止済みのリールの停止位置が同じであってもその停止済みリールの停止操作位置が異なる場合に、異なる引込コマ数データのアドレスデータが回転中のリール別に登録されており、停止済みのリールの停止位置が同じであってもその停止済みリールの停止操作位置に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域(図の停止操作ポイント)から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域(図の停止ポイント)が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止操作位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止操作位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止操作位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスにおいて、いずれかの役に当選している場合に対応するアドレスには、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、ハズレに当選している場合に対応するアドレスには、いずれの役も揃わないように引き込む滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
また、テーブルインデックスにおいて、特別役と小役が同時に当選した場合(ビッグボーナス+1枚(1)、ビッグボーナス+ベルなど)に対応するアドレスには、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、特別役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
また、テーブルインデックスにおいて、特別役と再遊技役が同時に当選した場合(ビッグボーナス+リプレイなど)に対応するアドレスには、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められたテーブル作成用データを特定するインデックスデータが格納され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、後に説明するように、再遊技役を構成する図柄である「リプレイ」は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選した場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
ここで、図2に示すように、「ベル」、「リプレイ」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができる。つまり、ベル、リプレイの当選フラグがそれぞれ設定されているときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず当該役を入賞させることができる。
「スイカ」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以上の間隔、すなわち4コマを超える間隔で配置された箇所があり、スイカの組み合わせ(スイカ−スイカ−スイカ)が揃いうる入賞ラインに対して4コマの引込範囲で停止操作を行わなければスイカの組み合わせを揃えることができない。このため、スイカ当選時には、4コマの引込範囲以外のタイミングでいずれかのリールの停止操作がなされた場合にスイカの組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。
「赤チェリー」及び「白チェリー」については、左リールにそれぞれ1個ずつしか配置されていないため、「赤チェリー」が入賞ラインに対して4コマの引込範囲となるタイミングで停止操作を行わなければ、1枚(1)の組み合わせを揃えることができず、「白チェリー」が入賞ラインに対して4コマの引込範囲となるタイミングで停止操作を行わなければ、1枚(2)の組み合わせを揃えることができない。このため、1枚(1)の当選時には、左リールを停止させる際に、「赤チェリー」が入賞ラインに対して4コマの引込範囲外となるタイミングで停止操作がなされた場合には、1枚(1)の組み合わせがいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなり、1枚(2)の当選時には、左リールを停止させる際に、「白チェリー」が入賞ラインに対して4コマの引込範囲外となるタイミングで停止操作がなされた場合には、1枚(1)の組み合わせがいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。
また、本実施例では、「赤チェリー」が左リールの入賞ライン(上段、下段のいずれか)に停止する表示態様(領域番号1、20、21、1〜3)と、「白チェリー」が左リールの入賞ライン(上段、下段のいずれか)に停止する表示態様(領域番号13〜15、15〜17)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されている。
このため、「赤チェリー」を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号1〜7)で停止操作が行われた場合に、「白チェリー」を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることができず、「白チェリー」を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号15〜21)で停止操作が行われた場合に、「赤チェリー」を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることができないようになっている。すなわち「赤チェリー」を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「白チェリー」が入賞ライン上に停止することがなく、「白チェリー」を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「赤チェリー」が入賞ライン上に停止することのない位置に「赤チェリー」と「白チェリー」がそれぞれ配列されているので、「赤チェリー」と「白チェリー」を同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
「赤7」及び「白7」については、リール2L、2C、2Rのいずれについてもそれぞれ1個ずつしか配置されていないため、ビッグボーナスの組み合わせ(赤7−赤7−赤7)が揃いうる入賞ラインに対して4コマの引込範囲で停止操作を行わなければビッグボーナスの組み合わせを揃えることはできず、レギュラーボーナスの組み合わせ(白7−白7−白7)が揃いうる入賞ラインに対して4コマの引込範囲で停止操作を行わなければレギュラーボーナスの組み合わせを揃えることはできない。このため、ビッグボーナスの当選時には、4コマの引込範囲以外のタイミングでいずれかのリールの停止操作がなされた場合に当選したビッグボーナスの組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなり、レギュラーボーナスの当選時には、4コマの引込範囲以外のタイミングでいずれかのリールの停止操作がなされた場合に当選したレギュラーボーナスの組み合わせはいずれの入賞ラインにも揃うことがなく、取りこぼすこととなる。
また、本実施例では、全てのリールについて「赤7」図柄が入賞ライン(左、右リールでは、上段、下段のいずれか、中リールでは上段、中段、下段のいずれか)に停止する表示態様(領域番号2〜4、4〜6)と、全てのリールについて「白7」図柄が入賞ライン(左、右リールでは、上段、下段のいずれか、中リールでは上段、中段、下段のいずれか)に停止する表示態様(領域番号16〜18、18〜20)と、がそれぞれ最大引込範囲である4コマを超えて配置されている。
このため、「赤7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号4〜10)で停止操作が行われた場合に、「白7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、「白7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置(領域番号1〜3、18〜21)で停止操作が行われた場合に、「赤7」図柄を最大4コマ引き込んでいずれかの入賞ライン上に停止させることも、できないようになっている。すなわち「赤7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「白7」が入賞ライン上に停止することがなく、「白7」図柄を入賞ライン上に引込可能な範囲のうちどのタイミングで停止操作を行っても「赤7」図柄入賞ライン上に停止することのない位置に「赤7」図柄と「白7」図柄がそれぞれ配列されているので、「赤7」図柄と「白7」図柄とを同時に狙える停止操作位置が存在しないこととなる。
次に、通常遊技状態において、全てのリールが未だ変動中の状態で左リールに適用されるリール制御テーブルの詳細を図9に基づいて説明する。
図9は、通常遊技状態においていずれの役も当選していない場合(ハズレ)、リプレイが単独で当選している場合(リプレイ)、ベルが単独で当選している場合(ベル)、1枚(1)が単独で当選している場合(1枚(1))、1枚(2)が単独で当選している場合(1枚(2))、ビッグボーナス(1)が単独で当選している場合(BB)、レギュラーボーナスが単独で当選している場合(RB)、に作成される左リールの停止制御テーブルを示す図である。
本実施例では、図9に示すように、いずれの役も当選していない場合(ハズレ)に適用される停止制御テーブルには、いずれの停止操作位置に対しても、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止する引込コマ数が定められていないのに対して、リプレイ、ベル、1枚(1)、1枚(2)、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが単独で当選している場合に適用される停止制御テーブルには、仮想入賞ラインLv、すなわち中段に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止する引込コマ数が定められている。
また、この他にリプレイ、ベル、1枚(1)、1枚(2)が特別役と同時に当選している場合(前のゲームから特別役が持ち越されている状態でこれらの役が当選した場合も含む)に適用される停止制御テーブルにも、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止する引込コマ数が定められている。
リプレイが単独で当選した場合に適用される停止制御テーブルには、領域番号3、5に対して「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が、領域番号18、20に対して「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められており、リプレイが単独で当選した場合には、合計で4ヶ所の停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。
リプレイがいずれかの特別役と同時に当選した場合に適用される停止制御テーブルには、特に図示しないが、領域番号2〜6に対して「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が、領域番号16〜20に対して「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められており、リプレイがいずれかの特別役と同時に当選した場合には、合計で10ヶ所の停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。すなわちリプレイがいずれかの特別役と同時に当選した場合には、リプレイが単独で当選した場合よりも高い割合で「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。
また、左リールの「赤チェリー」及び「白チェリー」の1つ上にはリプレイの組み合わせを構成する「リプレイ」が配置されており、リプレイが単独で当選しているか、リプレイと特別役が同時に当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL1またはL3にリプレイの組み合わせが必ず揃う停止制御テーブルが作成されるようになっている。特に本実施例では、リプレイが単独で当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、その際の停止操作位置が領域番号3、18の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL1、すなわち水平にリプレイの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成され、領域番号5、20の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL3、すなわち右下がりにリプレイの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成されるようになっている。一方、リプレイと特別役が同時に当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、その際の停止操作位置が領域番号2、3、16、17の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL1、すなわち水平にリプレイの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成され、領域番号4〜6、18〜20の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL3、すなわち右下がりにリプレイの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成されるようになっている。このため、リプレイと特別役が同時に当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、リプレイが単独で当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合よりも高い割合で右下がりにリプレイの組み合わせが揃うこととなる。
ベルが単独で当選した場合に適用される停止制御テーブルには、領域番号2、3に対して「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が、領域番号16、17に対して「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められており、ベルが単独で当選した場合には、合計で4ヶ所の停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。
ベルがビッグボーナスと同時に当選した場合に適用される停止制御テーブルには、特に図示しないが、領域番号2、3に対して「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が、領域番号16〜20に対して「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められており、ベルがレギュラーボーナスと同時に当選した場合に適用される停止制御テーブルには、特に図示しないが、領域番号2〜6に対して「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が、領域番号16、17に対して「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められている。このように、ベルがいずれかの特別役と同時に当選した場合には、合計で7ヶ所の停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。すなわちベルがいずれかの特別役と同時に当選した場合には、リプレイが単独で当選した場合よりも高い割合で「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。
また、左リールの「赤チェリー」及び「白チェリー」の1つ下にはベルの組み合わせを構成する「ベル」が配置されており、ベルが単独で当選しているか、ベルと特別役が同時に当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL2またはL4にベルの組み合わせが必ず揃う停止制御テーブルが作成されるようになっている。特に本実施例では、ベルが単独で当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、その際の停止操作位置が領域番号2、16の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL2、すなわち水平にベルの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成され、領域番号3、17の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL4、すなわち右上がりにベルの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成されるようになっている。一方、ベルとビッグボーナスが同時に当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、その際の停止操作位置が領域番号2、16、20の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL2、すなわち水平にベルの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成され、領域番号3、17〜19の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL4、すなわち右上がりにベルの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成されるようになっている。また、ベルとレギュラーボーナスが同時に当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、その際の停止操作位置が領域番号2、6、16の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL2、すなわち水平にベルの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成され、領域番号3〜5、17の場合に、中リール、右リールの停止制御テーブルとして入賞ラインL4、すなわち右上がりにベルの組み合わせが揃う停止制御テーブルが作成されるようになっている。このため、ベルと特別役が同時に当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、ベルが単独で当選しており、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合よりも高い割合で右上がりにベルの組み合わせが揃うこととなる。
1枚(1)が単独で当選した場合に適用される停止制御テーブルには、領域番号1〜7に対して「赤チェリー」が入賞ラインL1またはL2、すなわち上段または下段に停止する引込コマ数が、領域番号16〜20に対して「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められており、1枚(2)が単独で当選した場合に適用される停止制御テーブルには、領域番号15〜21に対して「白チェリー」が入賞ラインL1またはL2、すなわち上段または下段に停止する引込コマ数が、領域番号2〜6に対して「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められている。このため、1枚(1)が単独で当選した場合には、「赤チェリー」をいずれかの入賞ラインに4コマの範囲で引き込めない領域、すなわち1枚(1)を取りこぼす領域のうち、「白チェリー」を仮想入賞ラインLvに4コマの引込範囲で引き込むことが可能な領域番号16〜20のタイミングで停止操作がなされたときに、「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなり、1枚(2)が単独で当選した場合には、「白チェリー」をいずれかの入賞ラインに4コマの範囲で引き込めない領域、すなわち1枚(2)を取りこぼす領域のうち、「赤チェリー」を仮想入賞ラインLvに4コマの引込範囲で引き込むことが可能な領域番号2〜6のタイミングで停止操作がなされたときに、「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。尚、1枚(1)または1枚(2)を取りこぼして、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止した場合には、全てのリールが停止した時点で、いずれの役も入賞ライン上に揃うことはない。
1枚(1)とビッグボーナスが同時に当選した場合に適用される停止制御テーブルには、特に図示しないが、「赤7」を4コマの引込範囲で入賞ラインに引き込むことが可能な領域(領域番号4〜11)、及び「赤チェリー」を4コマの引込範囲で入賞ラインに引き込むことが可能な領域(領域番号1〜7)以外の領域のうち、「白チェリー」を4コマの引込範囲で仮想入賞ラインLvに引き込むことが可能な領域(領域番号16〜20)に対して、「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が定められており、1枚(1)とレギュラーボーナスが同時に当選した場合に適用される停止制御テーブルには、特に図示しないが、「白7」を4コマの引込範囲で入賞ラインに引き込むことが可能な領域(領域番号1〜3、18〜21)、及び「赤チェリー」を4コマの引込範囲で入賞ラインに引き込むことが可能な領域(領域番号1〜7)以外の領域のうち、「白チェリー」を4コマの引込範囲で仮想入賞ラインLvに引き込むことが可能な領域(領域番号16、17)に対して、「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が定められている。このため、1枚(1)とビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが同時に当選している場合には、1枚(1)及びビッグボーナスまたはレギュラーボーナスを取りこぼす領域のうち、「白チェリー」を仮想入賞ラインLvに4コマの引込範囲で引き込むことが可能なタイミングで停止操作がなされたときに、「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。
1枚(2)とビッグボーナスが同時に当選した場合に適用される停止制御テーブルには、特に図示しないが、「赤7」を4コマの引込範囲で入賞ラインに引き込むことが可能な領域(領域番号4〜11)、及び「白チェリー」を4コマの引込範囲で入賞ラインに引き込むことが可能な領域(領域番号15〜21)以外の領域のうち、「赤チェリー」を4コマの引込範囲で仮想入賞ラインLvに引き込むことが可能な領域(領域番号2〜6)に対して、「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が定められており、1枚(2)とレギュラーボーナスが同時に当選した場合に適用される停止制御テーブルには、特に図示しないが、「白7」を4コマの引込範囲で入賞ラインに引き込むことが可能な領域(領域番号1〜3、18〜21)、及び「白チェリー」を4コマの引込範囲で入賞ラインに引き込むことが可能な領域(領域番号15〜21)以外の領域のうち、「赤チェリー」を4コマの引込範囲で仮想入賞ラインLvに引き込むことが可能な領域(領域番号2、3)に対して、「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が定められている。このため、1枚(2)とビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが同時に当選している場合には、1枚(2)及びビッグボーナスまたはレギュラーボーナスを取りこぼす領域のうち、「赤チェリー」を仮想入賞ラインLvに4コマの引込範囲で引き込むことが可能なタイミングで停止操作がなされたときに、「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。尚、1枚(1)、1枚(2)、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスを取りこぼして、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止した場合には、全てのリールが停止した時点で、いずれの役も入賞ライン上に揃うことはない。
ビッグボーナスが単独で当選した場合に適用される停止制御テーブルには、領域番号4〜10に対して「赤7」が入賞ラインL1またはL2、すなわち上段または下段に停止する引込コマ数が、領域番号2、3に対して「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が、領域番号16〜20に対して「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められており、レギュラーボーナスが単独で当選した場合に適用される停止制御テーブルには、領域番号1〜3、18〜21に対して「白7」が入賞ラインL1またはL2、すなわち上段または下段に停止する引込コマ数が、領域番号4〜6に対して「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数が、領域番号16、17に対して「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止する引込コマ数がそれぞれ定められている。このため、ビッグボーナスが単独で当選した場合には、「赤7」をいずれかの入賞ラインに4コマの範囲で引き込めない領域、すなわちビッグボーナスを取りこぼす領域のうち、「赤チェリー」または「白チェリー」を仮想入賞ラインLvに4コマの引込範囲で引き込むことが可能な領域番号2、3、16〜20のタイミングで停止操作がなされたときに、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなり、レギュラーボーナスが単独で当選した場合には、「白7」をいずれかの入賞ラインに4コマの範囲で引き込めない領域、すなわちレギュラーボーナスを取りこぼす領域のうち、「赤チェリー」または「白チェリー」を仮想入賞ラインLvに4コマの引込範囲で引き込むことが可能な領域番号4〜6、16、17のタイミングで停止操作がなされたときに、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止することとなる。尚、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスを取りこぼして、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止した場合には、全てのリールが停止した時点で、いずれの役も入賞ライン上に揃うことはない。
このように本実施例では、左リールを第1停止とした場合に、リプレイ、ベル、1枚(1)、1枚(2)、ビッグボーナス、レギュラーボーナスが単独で当選しているとき、リプレイと特別役、ベルと特別役、1枚(1)と特別役、1枚(2)と特別役が同時に当選しているときのみ、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止するようになっており、ハズレの場合、スイカが単独で当選している場合、スイカと特別役が同時に当選している場合には、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止しないようになっている。
リプレイ、ベル、1枚(1)、1枚(2)、ビッグボーナス、レギュラーボーナスが単独で当選しているとき、リプレイと特別役、ベルと特別役、1枚(1)と特別役、1枚(2)と特別役が同時に当選しているときのうちリプレイが単独で当選している場合及びリプレイと特別役が同時に当選している場合には、全てのリールが停止した時点で必ずリプレイの組み合わせが入賞ラインに揃うようになっており、ベルが当選している場合及びベルと特別役が同時に当選している場合には、全てのリールが停止した時点で必ずベルの組み合わせが入賞ラインに揃うようになっており、1枚(1)、1枚(2)、ビッグボーナス、レギュラーボーナスが単独で当選している場合、1枚(1)と特別役、1枚(2)と特別役が同時に当選している場合には、全てのリールが停止した時点でいずれの役も入賞ラインに揃わないようになっている。
このため、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、特別役に当選している可能性が示唆されるうえに、最終的にリプレイの組み合わせもベルの組み合わせも入賞ラインに揃わなかった場合には、特別役に当選しているか、1枚(1)または1枚(2)に当選しているか、のいずれかであり、一層特別役に当選している可能性が高い旨が示唆されることとなる。すなわち本実施例では、左リールを第1停止とした場合に、左リールの仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止し、かついずれの役も入賞ラインに揃わない表示態様が、特別役の当選が確定はしないが、他の表示態様(特別役の当選が確定している旨を示すリーチ目は除く)に比較してその可能性が高い旨を示すチャンス目として機能するようになっている。
また、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合に、例え、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃ってしまった場合でも、ベル、リプレイは特別役と同時に当選する可能性がある役であるため、このような場合であっても特別役の当選に対して期待ができる。
更に、ベル、リプレイが単独で当選している場合よりもベルまたはリプレイと特別役が同時に当選している場合の方が、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止する割合が高く、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃ってしまった場合でも、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止せずにリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃った場合に比較して、特別役の当選が期待できることとなる。
また、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止して、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃う場合には、ベル、リプレイが単独で当選している場合よりもベルまたはリプレイと特別役が同時に当選している場合の方が、リプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが水平方向ではなく、斜め方向に並ぶ割合が高く、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせ入賞ラインに揃った場合でも、その揃った態様によって、特別役の当選に対する期待度を変化させることができる。
また、本実施例では、1枚(1)が単独で当選し、左リールの「赤チェリー」をいずれかの入賞ラインに4コマの範囲で引き込めない領域、すなわち1枚(1)を取りこぼすタイミングで停止操作がなされたときに、「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止し、1枚(2)が単独で当選し、左リールの「白チェリー」をいずれかの入賞ラインに4コマの範囲で引き込めない領域、すなわち1枚(2)を取りこぼすタイミングで停止操作がなされたときに、「赤チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止するようになっている。また、前述のように、「赤チェリー」及び「白チェリー」を4コマの引込範囲で入賞ライン上に停止させることが可能な停止操作位置は存在せず、1枚(1)、1枚(2)を同時に狙って遊技を行うことができないため、「赤チェリー」または「白チェリー」が左リールの仮想入賞ラインLvに停止し、いずれの役も入賞ラインに揃わなかった場合、すなわちチャンス目となった場合に、それが特別役が当選しており、その特別役を取りこぼしたのか、1枚(1)または1枚(2)が当選して、取りこぼしたのか、を判別することができないようになっている。
本実施例においてCPU41aは、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行う。
CPU41aが自動停止制御を行う際には、右リール、中リール、左リールの順番で優先して停止させる制御を行う。すなわち全てのリールが回転中の場合には、右、中、左の順番で停止させる制御を行い、いずれかのリールが既に停止している場合には、未だ回転中のリールを右、中、左の順番で優先して停止させる制御を行う。特に本実施例では、左リールの入賞ライン上に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止するのみで成立する役、すなわちいずれか1つのリールのみで成立する役が定められており、自動停止制御では、自動停止制御を行う前に役が単独で成立するリールが既に停止している場合を除き、当該リールを最後に停止させる制御が行われるようになっている。
また、自動停止制御では、最後に停止するリールを除き、停止操作がなされた場合と同様に、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。また、最後に停止するリールについては、全ての領域番号毎に、各領域番号に対応する停止位置を即時に停止させた場合(各領域番号に属するステップ数から1図柄未満のステップ数で停止させた場合)にいずれの役も入賞ライン上に揃わない非入賞位置であるか否かを示す非入賞位置テーブルを作成し、一定の間隔(約2ms)毎に非入賞位置テーブルを参照し、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であるか否かを判定する処理を繰り返し行い、現在のステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点で最も早い段階(1コマ未満の範囲)で停止可能な停止位置、すなわち当該領域番号に対応する図柄が下段で停止する位置でリールを停止させる制御を行う。このため、最終停止リールについては、回転中のリールが非入賞位置に到達した時点で1コマ以上滑ることなく即時に停止するようになっている。
非入賞位置テーブルは、自動停止制御に移行後、最後のリールを除く2つのリールが停止した時点、若しくは2つのリールが停止した後、自動停止制御に移行した時点で、停止済みのリールの停止位置に基づいて作成されるようになっている。詳しくは、領域番号1から21まで順番に、停止済みのリールの停止位置に基づいて、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にいずれかの役が入賞ライン上に停止するか否かを判定し、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にいずれの役も入賞ライン上に停止しないと判定された場合には、非入賞位置フラグとして非入賞位置を示す「1」を設定し、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合にいずれかの役が入賞ライン上に停止すると判定された場合には、非入賞位置ではない旨を示す「0」を設定する処理を行うことで作成される。尚、既に左リールに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止している場合には、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合に1枚(1)または1枚(2)以外の役が入賞ライン上に停止するか否かを判定し、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合に1枚(1)または1枚(2)以外の役が入賞ライン上に停止しないと判定された場合には、非入賞位置フラグとして非入賞位置を示す「1」を設定し、当該領域番号の図柄を下段に停止させた場合に1枚(1)または1枚(2)以外の役が入賞ライン上に停止すると判定された場合には、非入賞位置ではない旨を示す「0」を設定するようになっている。
また、CPU41aは、一度自動停止制御が開始すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出を無効化し、その後全てのリールが停止するまで有効化しないようになっている。
このように、自動停止制御によってリールが停止した場合には、内部抽選でいずれかの役が当選しているか否かに関わらず、必ず役がいずれの入賞ライン上にも揃わないように制御されることとなる。また、最後に停止するリールについては、停止制御テーブルに基づく停止制御ではなく、いずれの役も入賞ライン上に揃わない滑りコマ数のうち最も少ない滑りコマ数に基づいて当該リールの停止制御が行われるため、リーチ目やチャンス目(左リールの仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止し、かついずれの役も入賞ラインに揃わない表示態様)が停止し得ることもあるが、この場合には、停止したリーチ目やチャンス目が無効となる。すなわち例え、リーチ目が停止していても自動停止制御によるものであれば、いずれかの特別役が当選している旨を示すものではなく、チャンス目が停止していても自動停止制御によるものであればいずれかの特別役が当選している可能性が高い旨を示すものではない。
本実施例のCPU41aは、全てのリールが停止した時点で、当該ゲームにおいて許容されていない役が入賞ライン上に揃っているか否かを判定する異常入賞判定を行う。異常入賞判定では、自動停止にも関わらず役が揃った場合(自動停止制御に移行する前に停止した1枚(1)または1枚(2)は除く)、内部抽選で当選していない役が揃った場合、特別役と一般役が同時に揃った場合に異常入賞と判定する。そして、異常入賞と判定された場合には、異常入賞エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、異常入賞エラー状態は、前述した断線異常エラーやRAM異常エラーと同様に、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されることがないうえに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化され、元の状態には復帰不可能となり、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
この異常入賞判定について説明すると、まずCPU41aは、前述のように当該ゲームにおいて当選している役を示す当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定するとともに、全てのリールが停止した時点で入賞ライン上に揃っている役を示す入賞図柄フラグを設定する。そして、当選フラグから異常入賞判定用フラグを作成し、作成した異常入賞判定用フラグと入賞図柄フラグとに基づいて異常入賞か否かを判定するようになっている。
当選フラグは、当該ゲームにおいて当選している役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であり、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が1である場合に、当該役が当選している旨を示し、0である場合に当該役が当選していない旨を示す。
図10に示すように、第0ビットがビッグボーナス、第1ビットがレギュラーボーナスに対応しており、第11ビットがリプレイ、第12ビットがスイカ、第13ビットがベル、第14ビットが1枚(1)、第15ビットが1枚(2)に対応している。第2〜10ビットはいずれの役にも対応していない。
尚、本実施例においては、1ゲームにおいて複数個の役が当選する場合があり、その場合には、当選フラグにおいて、当選した役に対応するそれぞれのビットの値を1とするようになっている。
異常入賞判定用フラグは、当該ゲームにおいて当選している役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であるが、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が0である場合に、当該役が当選している旨を示し、1である場合に、当該役が当選していない旨を示す。すなわち異常入賞判定用フラグは、当選フラグの0と1を反転させた値である。
入賞図柄フラグは、入賞ライン上に揃った役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であり、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が1である場合に、当該役が入賞した旨を示し、0である場合に当該役が入賞していない旨を示す。入賞図柄フラグも内部当選フラグと同様で、図10に示すように、第0ビットがビッグボーナス、第1ビットがレギュラーボーナスに対応しており、第11ビットがリプレイ、第12ビットがスイカ、第13ビットがベル、第14ビットが1枚(1)、第15ビットが1枚(2)に対応している。第2〜10ビットはいずれの役にも対応していない。
CPU41aは、異常入賞判定においてまず、自動停止か否かを判定し、自動停止であれば、入賞図柄フラグの値が0000Hであるか否かを判定する。この判定で入賞図柄フラグの値が0000Hでないと判定された場合には、更に、入賞図柄フラグのうち1枚(1)に対応する第14ビットまたは1枚(2)に対応する第15ビットの値が1でそれ以外のビットの値が0であるか、すなわち入賞図柄フラグの値が4000Hまたは8000Hであるか否かを判定する。そして、入賞図柄フラグの値が4000Hまたは8000Hであれば、自動停止に移行する前に「赤チェリー」または「白チェリー」が左リールの入賞ラインに停止したか否かを判定し、自動停止の移行前に「赤チェリー」または「白チェリー」が左リールの入賞ラインに停止していない場合には、異常入賞と判定する。すなわち自動停止に移行した後に「赤チェリー」または「白チェリー」が左リールの入賞ラインに停止した場合には、自動停止にも関わらず入賞が発生したこととなるため、異常入賞と判定されることとなる。一方、入賞図柄フラグの値が0000H、4000H、8000Hのいずれでもない場合には、異常入賞と判定する。自動停止時には、自動停止移行前に停止した1枚(1)または1枚(2)を除いていずれの役も入賞ライン上に揃うことがなく、入賞図柄フラグの値は0000H、4000Hまたは8000Hとなるはずであり、入賞図柄フラグの値が0000H、4000H、8000Hのいずれでもない場合には、1枚(1)または1枚(2)以外の何らかの役が入賞ライン上に揃っていることとなり、異常入賞と判定されることとなる。
次いで、自動停止でない場合や、自動停止時の異常入賞ではない場合には、入賞図柄フラグの上位バイトの各ビット同士を論理和演算した値と、下位バイトの各ビット同士を論理和演算した値と、を論理積演算することにより、特別役と一般役が同時に当選したか否かを判定する。図10に示すように、入賞図柄フラグの下位バイトは、特別役に対応するビットのみであり、上位バイトは、一般役に対応するビットのみであるので、下位バイトを論理和演算した値は、特別役が1つでも入賞していれば「1」となり、1つも入賞していなければ「0」となる一方、上位バイトを論理和演算した値は、一般役が1つでも入賞していれば「1」となり、入賞していなければ「0」となる。このため、下位バイトを論理和演算した値と、上位バイトを論理和演算した値と、を論理積演算した結果は、特別役と一般役が同時に入賞した場合を除いて必ず「0」となり、この結果が「1」であれば特別役と一般役が同時に入賞していることとなるので、この場合に異常入賞と判定する。
次いで、特別役と一般役が同時に当選していないと判定された場合には、異常入賞判定フラグと入賞図柄フラグとを論理積演算することにより当選していない役が揃っているか否かを判定する。異常入賞判定フラグのうち当該ゲームにおいて当選している役に対応するビットの値は0であり、この役が入賞した場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が1である場合であっても、入賞しなかった場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が0である場合であっても、論理積演算した結果は、必ず0となる。一方、異常入賞判定フラグのうち当該ゲームにおいて当選していない役に対応するビットの値は1であり、この役が入賞しなかった場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が0である場合には、論理積演算した結果が0となるが、入賞した場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が1である場合には、論理積演算した結果が1となる。このため、当選していない役が1つでも入賞した場合には、異常入賞判定フラグと入賞図柄フラグとを論理積演算した結果が、0以外の値となるので、この場合に異常入賞を判定する。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、ビッグボーナス終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、ビッグボーナス中のメダル払出総数等、ビッグボーナス終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、CPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41のCPU41aは、設定開始前(設定変更モードへの移行前)及び復帰不可能なエラー(断線異常エラー、RAM異常エラー、異常入賞エラー)の発生時、ビッグボーナス終了時、起動時にRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の4つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、及び復帰不可能なエラー(断線異常エラー、RAM異常エラー、異常入賞エラー)の発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、ビッグボーナス終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、電源投入コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、自動停止によるものか否か、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間(本実施例では30秒)経過して待機状態に移行するとき、またはクレジットの精算に伴って待機状態に移行するときに送信される。尚、本実施例では、賭数が1でも設定されている場合には、1ゲーム終了後に一定時間が経過しても待機コマンドが送信されないようになっている。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨及び設定変更モードの開始を示すコマンドであり、RAM41cが初期化され、設定変更モードに移行した時点で送信される。
設定終了コマンドは、設定変更モードの終了を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
電源投入コマンドは、電源投入時にいずれかの特別役に当選しているか否かを示すコマンドであり、起動時に電断前の状態に復帰することが可能な場合に、電断前の状態に復帰する前の時点で送信される。
これら各コマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91のCPU91aは、メイン制御部41のCPU41aが送信したコマンドを受信した際に、ROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、CPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、CPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、CPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっている。
また、制御パターンテーブルには、特定のコマンド(自動停止を示すリール停止コマンド、入賞の発生を示す入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了、ビッグボーナス終了を示す遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、特別役の当選を示す電源投入コマンド等)を受信した際に参照される特定の制御パターンが格納されており、CPU91aは、これら特定のコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて設定されている演出パターンに関わらず、当該コマンドに対応する特定の制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。
自動停止を示すリール停止コマンドのうち最後に停止するリールのリール停止コマンドを受信した場合には、自動停止制御によるリールの停止であるため、リーチ目やチャンス目が停止してもこれらチャンス目やリーチ目が無効である旨、及び後述する小役告知演出が無効である旨を報知するための自動停止時報知パターンが制御パターンとして参照される。
入賞の発生を示す入賞判定コマンドを受信した場合には、入賞の種類に応じた入賞時演出を実行するための入賞時演出パターンが制御パターンとして参照される。特に、ビッグボーナス入賞の発生を示す入賞判定コマンドを受信した場合には、ビッグボーナス入賞時に特有のBB入賞時演出を実行するためのBB入賞時パターンが制御パターンとして参照される。
払出開始コマンドを受信した場合には、払出効果音を出力するための払出パターンが制御パターンとして参照される。また、払出効果音の出力中に払出終了コマンドを受信すると、払出効果音の出力を停止する。尚、払出開始コマンドを受信した場合には、他のコマンドと異なり、実行中の演出を中止して受信したコマンドに対応する演出を実行するのではなく、実行中の演出は継続したまま、払出効果音の出力が行われるようになっている。すなわち他の演出と払出に伴う演出が並行して実行されることとなる。
ビッグボーナス終了を示す遊技状態コマンドを受信した場合には、ビッグボーナスの終了を示すエンディング演出を実行するためのエンディングパターンが制御パターンとして参照される。
待機コマンドを受信した場合には、デモ演出としての待機演出を実行するための待機パターンが制御パターンとして参照される。尚、後述する連続演出及び追加演出が実行されている場合、これらの演出の結果がボーナスの当選を示す結果であり、次ゲームの賭数の設定操作で後述する確定演出が実行される場合、確定演出が実行されている場合、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに伴うボーナス中演出が実行されている場合には、待機演出の実行が禁止されるようになっており、このような状態で待機コマンドを受信しても待機パターンが制御パターンとして参照されることはなく、待機演出が実行されることもない。
打止状態の発生を示す打止コマンド受信した場合には、打止状態である旨を報知するための打止報知パターンが制御パターンとして参照される。また、打止状態の解除を示す打止コマンドを受信した場合には、前述した待機パターンが制御パターンとして参照される。すなわち打止状態が解除されると待機演出が実行されることとなる。
エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー状態である旨及びその種類を報知するためのエラー報知パターンが制御パターンとして参照される。また、エラー状態の解除を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー発生時に実行していた制御パターンが参照される。すなわちエラー発生時の演出が最初から実行されることとなる。
初期化コマンドを受信した場合には、設定変更中である旨を報知するための設定中報知パターンが参照される。また、設定終了コマンドを受信した場合には、前述した待機パターンが制御パターンとして参照される。すなわち初期化コマンドを受信すると設定変更中報知が実行され、その後、設定終了コマンドを受信すると待機演出が実行されることとなる。
特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を報知するための特別役告知パターンが参照される。すなわち、特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信すると特別役の当選を報知する告知演出が実行されることとなる。尚、特別役の当選を報知する告知演出は、一度実行されると、当該特別役が入賞した旨を示す入賞判定コマンドを受信するまで継続するようになっている。
サブ制御部91のCPU91aは、定期的に実行するタイマ割込処理(サブ)を実行する毎に、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、CPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態に復帰させるようになっている。具体的には、最後に実行していた制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づく制御を実行する。これにより電断前に実行していた制御パターンに基づく演出が最初から実行されることとなる。また、起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいて計算したRAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cの全ての領域を初期化するようになっている。
また、CPU91aは、起動時にRAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態に復帰可能な否かに関わらず、実際に演出を開始する前に、初期化コマンドまたは電源投入コマンドのいずれかを受信するまで待機する。そしてこの状態で初期化コマンドを受信した場合には、RAM91cのデータをクリアする。また、この状態で特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を示す告知演出を実行し、特別役の非当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、電断前の演出状態に復帰可能であれば復帰し、復帰不能であれば待機演出を実行する。また、初期化コマンドまたは電源投入コマンドの受信待ちの状態では、コマンドの受信に基づき演出を実行するタイマ割込処理の実行は許可されないようになっており、他のコマンドを受信した場合でも、受信したコマンドに基づく演出が行われることはなく、起動後、初期化コマンドまたは電源投入コマンドを受信して、タイマ割込処理の実行が許可されるまでは、何らの演出も行われることはない。
また、サブ制御部91のCPU91aは、内部当選コマンドを受信したときに、内部当選コマンドから特定される内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグを種類をRAM91cに保存し、次に内部当選コマンドを受信して更新されるまで保持する。リール停止コマンドを受信したときには、リール停止コマンドから特定される停止リール、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号をRAM91cに保存し、次にリール回転開始コマンドを受信したとき、すなわち次のゲームにおけるリールの回転開始まで保持し、回転開始に伴い消去する。入賞判定コマンドを受信したときには、入賞判定コマンドから特定される入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数をRAM91cに保存し、次に入賞判定コマンドを受信して更新されるまで保持する。遊技状態コマンドを受信したときには、遊技状態コマンドから特定される次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)をRAM91cに保存し、次に入遊技状態コマンドを受信して更新されるまで保持する。
また、サブ制御部91のCPU91aは、遊技者により複数の演出モードから選択された演出モードに従って演出を行う。ここで、演出モードには、例えば、モード1〜3の3種類がある。モード1〜3では、演出(連続演出を含む)に登場するキャラクタの種類、演出の背景に用いられる画像の種類、演出の実行確率、実行態様などが異なっている。もっとも、モード1〜3のそれぞれに対して同じ演出パターンの演出があることもある。
演出モードは、遊技者の選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作によって切り替えることが可能となる。具体的には、選択スイッチ56が操作されることにより、液晶表示器51の表示領域の一部に、複数のメニュー項目が配置されたメニュー画面が表示され、その状態で、更に選択スイッチ56を操作することにより、メニュー画面のカーソルを移動させ、カーソルが演出モード選択メニューの項目を選択した状態で決定スイッチ57を操作することにより、演出モード1、2の項目が配置された演出モード選択画面が表示される。更に演出モード選択画面が表示されている状態で、選択スイッチを操作することにより、演出モード選択画面のカーソルを移動させ、好みの演出モードの項目を選択した状態で決定スイッチ57を操作することにより、選択された演出モードが設定されるようになっている。尚、賭数の設定がなされてからスタートスイッチ7の操作がなされるまで(遊技状態コマンドを受信した後、最初にBETコマンドを受信してから内部当選コマンドを受信するまで、または待機コマンドを受信した後、最初にBETコマンドを受信してから内部当選コマンドを受信するまで)の賭数設定状態の場合と、スタートスイッチ7の操作からリール2L、2C、2Rへの表示結果の導出までのゲーム中(内部当選コマンドを受信した後、遊技状態コマンドを受信するまでの期間)の場合と、賭数設定状態やゲーム中でなくても後述する連続演出または追加演出等が実行されている場合、後述するレギュラーボーナス演出、ビッグボーナス演出が実行されている場合、後述する確定演出が実行されている場合には、選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作が無効にされるので、メニュー画面を表示することができない状態となり、これらの場合には演出モードが切り替えられないようになっている。
演出モード選択画面で選択された演出モードは、RAM91cに設定されるとともに、各ゲームにおいて演出パターンを決定する際に参照され、RAM91cに設定された演出パターンに基づいて演出パターンが決定されるようになっており、これにより、モード1とモード2とでは、演出に登場するキャラクタの種類、演出の背景に用いられる画像の種類、演出の実行確率、実行態様などが異なるようになっている。
また、サブ制御部91のRAM41cには、遊技履歴格納領域が割り当てられており、CPU91aは、メイン制御部41から受信したコマンドに基づいて遊技履歴格納領域にスロットマシンにおける遊技の履歴を記憶するようになっている。遊技の履歴としては、実行されたゲーム数やレギュラーボーナス、ビッグボーナスの入賞回数などが挙げられる。また、レギュラーボーナスやビッグボーナスにおける遊技者のメダルの獲得枚数(メダルの払い出し枚数から遊技者の設定した賭け数を減算したもの)などを含んでいても良く、これらの履歴はメイン制御部41から受信したコマンドに基づいて更新される。
そして、CPU91aは、遊技者の選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作に基づいて遊技履歴格納領域に記憶された遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を行うようになっている。具体的には、選択スイッチ56が操作されることにより、液晶表示器51の表示領域の一部に前述のメニュー画面が表示され、その状態で、更に選択スイッチ56を操作することにより、メニュー画面のカーソルを移動させ、カーソルが遊技履歴の項目を選択した状態で決定スイッチ57を操作することにより、遊技履歴画面が表示されるようになっている。尚、賭数の設定がなされてからスタートスイッチの操作がなされるまでの賭数設定状態の場合と、スタートスイッチ7の操作からリール2L、2C、2Rへの表示結果の導出までのゲーム中の場合と、賭数設定状態やゲーム中でなくても後述する連続演出または追加演出等が実行されている場合、後述するレギュラーボーナス演出、ビッグボーナス演出が実行されている場合、後述する確定演出が実行されている場合には、選択スイッチ56及び決定スイッチ57の操作が無効にされるので、メニュー画面を表示することができない状態となり、これらの場合には遊技履歴を閲覧できないようになっている。
また、サブ制御部91のCPU91aは、メイン制御部41から待機コマンドを受信したとき、すなわち1ゲームの終了後、一定時間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われていないとき、及び一定時間が経過する前であってもクレジットの精算操作がなされたときに、液晶表示器51に所定の待機画面を表示して前述した待機演出を行うようになっている。尚、後述する連続演出または追加演出等が実行されている場合、賭数の設定により確定演出が実行される場合、既に確定演出が実行されている場合、レギュラーボーナス演出、ビッグボーナス演出が実行されている場合には、一定時間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われずメイン制御部41から待機コマンドを受信した場合やクレジットの精算操作がなされてメイン制御部41から待機コマンドを受信した場合でも待機演出を行わないようになっている。尚、後述する連続演出または追加演出、レギュラーボーナス演出、ビッグボーナス演出が行われている状態では、演出が継続している間は、ゲーム終了後も遊技効果音が出力されるようになっており、このような状態で待機コマンドを受信した場合には、音量を最小(消音)とする制御を行い、その後、ゲームの進行に伴って賭数の設定操作がなされ、BETコマンドを受信すると消音中の音量を元のレベルまで戻すようになっている。
また、サブ制御部91のCPU91aは、メイン制御部41からエラーの発生を示すエラーコマンドを受信したとき、すなわちメイン制御部41側で何らかのエラーが発生したときに、液晶表示器51にエラーの発生を示すエラー報知画面を表示して外部にエラーの発生を報知するようになっている。エラー報知演出は、メイン制御部41からエラーの解消を示すエラーコマンドを受信するまで継続して実行され、エラーの解消を示すエラーコマンドを受信することでエラー報知を終了し、エラー発生時に実行していた演出状態に復帰するようになっている。
CPU91aの制御により実行される演出として、特に液晶表示器51において行われる演出としては、遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスにあるときにそれぞれ実行されるレギュラーボーナス演出またはビッグボーナス演出、複数ゲームにわたり継続して実行するとともに、最終的にボーナスに当選しているか否かを示す演出結果を導く連続演出及び追加演出等がある。また、通常遊技状態において一般役または特別役のいずれか一方が当選している場合に、一般役が当選している旨を示す演出(小役告知演出)を含む単発演出もある。これら演出の実行態様は、前述した演出モードによって異なるものとなる。
また、CPU91aは、いずれかのボーナスの当選を示す演出を行った後、次のゲームの賭数が最初に設定された時点(メダルが投入されるか、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作された時点、すなわち最初にBETコマンドを受信した時点)で、ボーナスの確定を示す確定画面を液晶表示器51に表示させてボーナスの当選が確定した旨を遊技者に対して告知する確定演出を実行する。確定演出は、当選したボーナスが入賞するまで(当選したボーナスの入賞を示す入賞コマンドを受信するまで)継続して行われるようになっており、当選したボーナスが入賞すること(当選したボーナスの入賞を示す入賞コマンドを受信すること)で終了する。
また、本実施例においてサブ制御部91のCPU91aは、通常遊技状態において、スイカの入賞時(スイカの入賞を示す入賞判定コマンドを受信したとき)、チャンス目が導出されたとき、すなわち左リールの中段に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止して、かついずれの役も入賞しなかったとき(左リールの中段にチェリーが停止した旨のリール停止コマンドを受信した後、ハズレを示す入賞判定コマンドを受信したとき)、左リールの中段に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止して、ベルの組み合わせまたはリプレイの組み合わせが斜め方向に揃ったとき(左リールの中段にチェリーが停止した旨のリール停止コマンドを受信した後、ベルの組み合わせまたはリプレイの組み合わせが斜め方向に揃った旨のリール停止コマンドを受信したとき)、すなわち特別役が当選している可能性が比較的高い事象が生じたことを契機に、3ゲームにわたる連続演出を実行する。
連続演出は、いずれも液晶表示器51に所定の画像を表示することにより行われる。また、連続演出における個々のゲーム毎の演出は、いずれもスタートスイッチ7の操作時(内部当選コマンドを受信したとき)に開始し、リール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したことを契機(全てのリールについてリール停止コマンドを受信したとき)に終了するものである。最終ゲーム以外の個々のゲーム毎の演出の結果は、遊技者側の攻撃、遊技者側のダメージの2通りであり、最終ゲームの演出の結果は、遊技者の勝ち、負けの2通りであるが、演出の過程としてはこれよりも多くの種類のものがある。
連続演出は、前述のように通常遊技状態においてスイカの入賞時、チャンス目が導出されたとき、左リールの中段に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止して、ベルの組み合わせまたはリプレイの組み合わせが斜め方向に揃ったときに開始される。そして開始時にボーナスが当選している場合の連続演出では、連続演出が終了することとなるゲーム(最終ゲーム)においてリール2L、2C、2Rの全ての回転が停止したときに、ボーナスに当選している旨(遊技者の勝ち)が確定的に報知される。
また、いずれのボーナスも当選していない状態で開始した連続演出では、連続演出が開始してから終了するゲームまでにいずれのボーナスも当選しなければ、連続演出の結果としてハズレの結果(遊技者の負け)、すなわちいずれのボーナスにも当選していない旨が報知される。一方、連続演出が開始してから終了するまでにいずれかのボーナスに当選し、連続演出の終了までに当選したボーナスが入賞しなかったときには、そのまま連続演出を終了してハズレの結果を報知したままでは、当該時点における状況とは異なった内容を遊技者に報知してしまうこととなる。
このため、最終ゲームの開始時点において、演出が開始した後にいずれかのボーナスに当選したかどうかを判断し、連続演出が開始した後にいずれのボーナスにも当選していない場合には、当該ゲームの終了時にハズレの結果が報知され、連続演出が開始した後にいずれかのボーナスに当選した場合には、最終ゲームの演出の結果を差し替えてボーナスに当選している旨が確定的に報知されるか、差し替えずに次のゲームで追加演出を実行し、この追加演出でボーナスに当選している旨が確定的に報知される。
連続演出の結果として報知されたか、追加演出の結果として報知されたかに関わらず、ボーナス当選している旨の確定報知が行われた場合には、次のゲームで賭数の設定を行ったときに、所定の割合で当選しているボーナスの種類(ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスの別)が報知される場合がある。
また、本実施例においてサブ制御部91のCPU91aは、リール回転開始コマンドを受信してから全てのリールについてのリール停止コマンドを受信するまでの間、常にリールLED55を点灯状態とする制御を行うようになっている。これは、少なくともリールの変動中においては、リールLED55を点灯し、リールを背後から照射することによりリールの視認性を高めるために行うものである。
次に、液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92について説明する。
表示制御回路92は、図11に示すように、CPU91aからの制御指示に従って液晶表示器51に表示される画像の描画制御や表示制御などを行うグラフィックコントローラ200と、液晶表示器51に表示される動画像を構成するストリーム(圧縮された一連の動画データ、各画像データをフレームとも呼ぶ)やスプライト画像として用いる画像要素データとしてのキャラクタ(人物、動物、文字、図形、記号等の画像データ、CGデータとも呼ぶ)などのデータが格納される画像要素データ記憶手段としてのCGROM205、VRAM(ビデオRAM)領域として使用される画像データ記憶手段としてのSDRAM(シンクロナスDRAM)と、を備える。
グラフィックコントローラ200は、グラフィックコントローラ200の各種設定などが格納されるシステムレジスタ202、アトリビュート(キャラクタを描画する際に使用されるパラメータであり、キャラクタの描画順序や、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標などを指定するデータ)が格納されるアトリビュートレジスタ203、VRAM領域の後述する描画領域への画像の描画制御を行う描画制御部206、描画制御部206が画像を描画する際にパレットデータ(キャラクタの表示色が定義されたデータ)を一時的に保存するためのパレットバッファ207、描画制御部206が画像を描画する際にCGデータを一時的に保存するためのCGデータバッファ208、CGROM205に格納されているCGデータをVRAM領域に転送する制御を行うデータ転送制御部211、CGROM205に格納されたストリームをVRAM領域に展開する圧縮動画デコーダ212、VRAM領域の後述する表示領域に格納されている画像データを表示するためのビデオ信号(R(赤)、G(緑)、B(青))信号及び同期信号を出力する表示制御部213、表示制御部213から出力されたビデオ信号をアナログ信号に変換して液晶表示器51に出力するDAコンバータ214などが搭載された集積回路である。
また、液晶表示器51は、グラフィックコントローラ200から出力されたアナログ信号を受けて液晶素子の駆動を行う液晶駆動回路215を有している。液晶駆動回路215は、グラフィックコントローラ200からビデオ信号(アナログ信号)が出力されていない状態において、全ての液晶素子の駆動を行わない(電圧を印加しない)ようになっており、このような場合には、液晶表示器51の表示領域51aが透過状態となる。
グラフィックコントローラ200の内部には、システムバス、CGバスが設けられており、システムバス及びCGバスはCPUインターフェイス201を介してサブ制御部91のCPU91aと接続されているとともに、CGバスはCGバスインターフェイス204を介してCGROM205に接続されている。システムバスにはシステムレジスタ202が接続されているとともに、CGバスにはアトリビュートレジスタ203が接続されており、CPU91aは、システムレジスタ202及びアトリビュートレジスタ203にアクセスできるようになっている。
また、描画制御部206、データ転送制御部211、圧縮動画デコーダ212、表示制御部213はシステムバスに接続されており、システムレジスタ202にアクセスできるようになっている。また、描画制御部206、データ転送制御部211、圧縮動画デコーダ212はCGバスに接続されており、CGROM205、アトリビュートレジスタ203にアクセスできるようになっている。
また、グラフィックコントローラ200の内部には、更にVRAMバスが設けられており、VRAMバスは、VRAMバスインターフェイス209を介してSDRAM210と接続されている。VRAMバスには、描画制御部206、データ転送制御部211、圧縮動画デコーダ212、表示制御部213が接続されており、VRAMバスを介してSDRAM210のVRAM領域にアクセスできるようになっている。
システムレジスタ202には、初期設定、描画、データ転送、圧縮動画データのデコードの実行などの命令を格納するシステム制御レジスタ、後述する割込信号の出力命令などを格納する割込制御レジスタ、VRAM領域における描画領域、パレットデータの配置領域などを格納する描画レジスタ、データ転送時の転送元のアドレス、転送先のアドレスなどを格納するデータ転送レジスタ、VRAM領域における表示領域などを格納する表示レジスタ、展開するストリームの格納アドレス、展開するストリームのタイプ、VRAM領域においてストリームが展開される展開用バッファの配置領域、ストリームの展開時に用いるテンプレートであるDCネストの配置位置、現在展開を行っているフレームや全フレームの展開が終了した旨を示すステータスなどを格納するデコードレジスタなどが割り当てられている。
CPUインターフェイス201は、Vブランク(画像を更新する周期であり、本実施例では、33.3ms)の開始毎にCPU91aに対してVブランク割込信号を出力するとともに、割込制御レジスタの設定状態に応じて、描画終了時にその旨を示す描画終了割込信号を、アトリビュートの読込終了時にその旨を示す読込終了割込信号を、データ転送終了時にその旨を示す転送終了割込信号を、CPU91aに対してそれぞれ出力する。
描画制御部206、データ転送制御部211、圧縮動画デコーダ212、表示制御部213は、システム制御レジスタに初期設定の命令が格納されると、各デバイスの初期化を実行する。そして、全てのデバイスの初期化完了信号の出力が命令された時点で、CPUインターフェイス201は、初期化が完了した旨を示す初期化完了信号をCPU91aに対して出力する。
描画制御部206は、システム制御レジスタにアトリビュートの読込の実行命令が格納されると、アトリビュートレジスタ203に格納されているアトリビュートを読み込み、アトリビュートの読み込みが終了すると読込終了割込信号の出力を命令する。
また、描画制御部206は、システム制御レジスタに描画の実行命令が格納されると、アトリビュートレジスタ203から読み込んだアトリビュートに従って、VRAM領域に配置されているキャラクタ、ストリームから展開されたフレームを、VRAM領域において指定された描画領域に描画する描画処理を行い、描画が終了すると描画終了割込信号の出力を命令する。
データ転送制御部211は、システム制御レジスタにデータ転送の実行命令が格納されると、データ転送レジスタにて指定されたCGROM205に格納されているキャラクタやパレットデータをVRAM領域の指定された位置に転送するデータ転送処理を行い、データ転送が終了すると転送終了割込信号の出力を命令する。
圧縮動画デコーダ212は、システム制御レジスタにデコードの実行命令が格納されると、デコードレジスタにて指定されたストリームをVRAM領域に展開する展開処理を行い、ストリームを構成する各フレームの展開が終了する毎にデコードレジスタのステータスを更新し、全てのフレームの展開が終了したときに、デコードレジスタのステータスに全フレームの展開の終了を設定する。
表示制御部213は、表示レジスタにて指定されているVRAM領域の表示領域の画像データをビデオ信号として出力する表示処理を行う。本実施例では、表示領域と描画領域とがVブランク毎に交互に切り替わる。このため、あるVブランクにおいて描画領域として割り当てられた領域の描画が行われるとともに、次のVブランクにおいては、表示領域に切り替わるので、前のVブランクにおいて描画された画像データが表示出力されることとなり、その間も他方の領域で描画が行われることとなる。
図12は、SDRAM210のVRAM領域の構成を示す図である。
VRAM領域には、パレットデータが配置されるパレット領域、液晶表示器51に表示される画像データが格納される表示領域、描画処理によってキャラクタなどが描画されるフレームメモリまたはフレーム領域としての描画領域、起動時に使用頻度の高いキャラクタがCGROM205から読み出されてキャラクタに応じて割り当てられたアドレス領域に常時格納される専用キャラクタ用バッファL1、使用状況に応じて必要なキャラクタがCGROM205から読み出されて格納される一時記憶領域としての汎用キャラクタ用バッファL2、エラー発生画面や前述した促進報知画面等に道いられるキャラクタがCGROM205から読み出されて格納されるエラー用キャラクタ用バッファL3などの各領域が割り当てられている。
特に、パレット領域、専用キャラクタ用バッファL1、エラー用キャラクタ用バッファL3は固定的に割り当てられており、その領域に他のデータが配置されることはなく、また、これらバッファが固定的に割り当てられているキャラクタについては、他の領域に配置されることがない。また、表示領域と描画領域は同一サイズの領域であり、交互に切り替えて割り当てられており、一方の領域に描画している状態で、他方の領域の画像データが液晶表示器51に表示されることとなる。このため、描画領域への描画処理と表示領域の表示処理とを並行して実行できるとともに、1ラインに描画できるキャラクタの数が制限されないようになっている。更に、動画の再生中にフレームレート(一定期間で表示が更新される割合)を変更することもできる。尚、表示領域及び描画領域として割り当てられた2つの領域も固定的に割り当てられており、その領域に他のデータが配置されることはない。また、これら以外の領域に、動画のソースデータとなるキャラクタなどが配置されるようになっている。
前述のように、サブ制御部91のCPU91aは、CPUインターフェイス201を介してシステムレジスタ202及びアトリビュートレジスタ203にアクセスできるようになっており、前述した液晶表示器51の表示パターンを定めたプロセスデータに従ってこれらシステムレジスタ202及びアトリビュートレジスタ203に実行命令や必要なデータを格納することで、グラフィックコントローラ200を間接的に制御する。
プロセスデータには、Vブランク毎にCPU91aがシステムレジスタ202やアトリビュートレジスタ203に対して行う設定内容が定められている。システムレジスタ202の設定内容としては、描画、データ転送、デコードの実行命令や、データ転送を行うCGデータやパレットデータ、アトリビュートの設定などがある。また、アトリビュートレジスタ203の設定内容は、アトリビュート、すなわちキャラクタを描画する際に使用されるパラメータそのものである。
また、プロセスデータには、Vブランク毎に画像の更新が行われるようにアトリビュートが設定されている。このため、画像の更新は、Vブランク毎に行われることとなる。
次に、描画制御について説明する。
描画制御部206が描画処理を行うためには、描画に必要なキャラクタやストリームから展開されたフレームがVRAM領域に配置されている必要がある。このうちストリームから展開されたフレームは、圧縮動画デコーダによって展開用バッファに格納されるため、描画用ポインタが示す展開用バッファに格納されているフレームを用いれば良いので、これとは別にスプライト画像のソースデータとなるキャラクタをVRAM領域に配置する必要がある。
このため、CPU91aは、動画再生を行う際に、当該動画再生に必要な全てのキャラクタのCGROM205からVRAM領域への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部211によって動画再生に必要な全てのキャラクタがVRAM領域に配置されることとなる。動画再生を行う場合には、何度も繰り返して同じキャラクタを描画に用いることが多いが、CGROM205に格納されたデータは圧縮されており、これを読み出すのに時間を要するので、前述のように動画再生を行う最初の段階で、必要な全てのキャラクタをVRAM領域に配置することにより、各フレーム毎にCGROM205からデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済むこととなる。尚、起動時に予め専用キャラクタ用バッファL1に転送されている使用頻度の高いキャラクタについてはこの限りではない。また、本実施例では、CPU91aが動画再生を行う際に、当該動画再生に必要な全てのキャラクタのCGROM205からVRAM領域への転送命令を行うようになっているが、描画に必要なキャラクタの転送命令をその都度行うようにしても良い。
また、本実施例では、CPU91aは、起動時に液晶表示器51の表示領域51aにおける透過領域51bに対応する形状及び大きさであり、液晶表示器51に表示させた際に透過色(本実施例では白色)となる透過領域用キャラクタを含む使用頻度の高いキャラクタのCGROM205からVRAM領域の専用キャラクタ用バッファL1への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部211によって使用頻度の高いキャラクタがVRAM領域の専用キャラクタ用バッファL1に配置されることとなる。このため、使用頻度の高いキャラクタについては、動画再生毎にCGROM205からデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済むこととなる。
また、描画制御部206が描画処理を行うためには、アトリビュートレジスタ203にアトリビュートが設定されている必要がある。アトリビュートは、Vブランク毎に異なるため、Vブランク毎にプロセスデータに従ったアトリビュートをアトリビュートレジスタ203に格納する。
そして、CPU91aは、動画再生を開始した後、Vブランク毎に、アトリビュートをアトリビュートレジスタ203に設定した後、アトリビュートの読込の実行を命令する。これに伴い描画制御部206は、アトリビュートレジスタ203のアトリビュートを読み込んで、読込が終了すると読込終了割込信号の出力を命令する。これを受けてCPU91aは描画の実行を命令し、描画制御部206は、読み込んだアトリビュートに従って描画領域に画像データの描画を行う。
図13は、VRAM領域に必要なキャラクタが配置された状態の一例を示す図であり、図14は、描画制御部206による描画領域へのキャラクタなどの描画の状況の一例を示す図である。
ここで、キャラクタA〜Cを用いて描画する場合の制御状況を図13及び図14に基づいて説明する。尚、以下では、描画に用いるキャラクタA〜Cなどの画像データをオブジェクトとも呼ぶ。
描画制御部206は、図13に示すように、描画に必要なキャラクタA〜C、透過領域用キャラクタがVRAM領域に配置された状態で描画の実行命令を受けると、描画領域への描画を開始する。
これらVRAM領域に配置されたオブジェクトが描画される順番は、アトリビュートレジスタ203から読み込んだアトリビュートによって定められている。アトリビュートには、オブジェクトが描画される順番として視覚者から見て手前側に表示するオブジェクト(3D空間のZ軸方向において視点に最も近くなるオブジェクト)ほど高い優先順位が定められており、描画制御部206は、優先順位の高いオブジェクトから順に描画を行う。ここでは、アトリビュートに透過領域用オブジェクト、キャラクタA、B、Cの順番で描画する順番が定められている。尚、本実施例においてCPU91aは、リールの変動中において、必ず透過領域用オブジェクトを最優先で描画されるようにアトリビュートを設定するようになっている。このため、リールの変動中においては必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも先に描画されるとともに、必ず透過領域用オブジェクトが他のオブジェクトよりも視覚者から見て手前側に描画されるようになっている。
描画制御部206は、まず、図14に示すように、VRAM領域の描画領域において液晶表示器51の透過領域51bに対応する領域に透過領域用キャラクタを描画する。
次いで、アトリビュートに設定された描画の順番のうち次に優先順位の高いキャラクタAをアトリビュートによって指定された領域に描画する。この際、キャラクタAを描画する領域のうち、既に描画されているオブジェクト、すなわち透過領域オブジェクトと重なる領域については、描画を行わない。具体的には、キャラクタAを描画する領域を、描画領域の画素毎に既にオブジェクトが描画されているか否かを判定し、オブジェクトが描画されていない画素については、キャラクタAの対応する画素を描画し、オブジェクトが既に描画されている画素については、描画を行わないようになっている。
キャラクタAの描画が終了すると、次に優先順位の高いキャラクタBをアトリビュートによって指定された領域に描画する。キャラクタBについても同様で描画する領域のうち、既に描画されているオブジェクトと重なる領域については、描画を行わない。そして、同様にしてキャラクタCの描画を行い、最も優先順位の低いオブジェクトの描画が終了した時点で描画終了割込信号の出力を命令する。尚、キャラクタCのように描画領域をはみ出して配置されるオブジェクトについては、既に描画されているオブジェクトと重なる領域と同様にはみ出している領域の画素については、描画を行わず、描画領域に含まれる画素についてのみ描画を行う。
このように描画制御部206は、描画領域のうち、アトリビュートによって設定された最も手前側のオブジェクトから順番に描画するようになっている。この際、既にオブジェクトが配置されている領域については、描画を行わない。すなわち描画の必要のない画素については、描画を行わないようになっている。
また、リールの変動中においては、液晶表示器51の透過領域51bに対応する領域に、透明色(白)の透過領域用オブジェクトを最優先で(視覚者から見て最も手前側に)描画する旨が設定されたアトリビュートが設定されるので、リールの変動中は、液晶表示器51の透過領域51bに対応する領域に、透明色(白)の透過領域用オブジェクトが常に最初に描画され、VRAM領域に設定された表示領域において、液晶表示器51の表示領域51aのうち常に画像が表示されることのない透過領域51bに対応する領域に、その他のオブジェクトの描画が行われることがない。
尚、本実施例では、描画制御部206が、描画領域のうち、アトリビュートによって設定された最も手前側のオブジェクトから順番に描画するとともに、既にオブジェクトが配置されている領域については、描画を行わないようになっているが、描画領域の各画素についてアトリビュートを参照し、該当する画素に位置するオブジェクトのうち視覚者から見て最も手前側に位置するオブジェクトを判定し、最も手前側に位置すると判定されたオブジェクトの描画を行うようにしても良い。そして、このようにした場合にも、リールの変動中において、液晶表示器51の透過領域51bに対応する領域に、透明色(白)の透過領域用オブジェクトを最優先で(視覚者から見て最も手前側に)描画する旨が設定されたアトリビュートが設定されることにより、液晶表示器51の透過領域51bに対応する画素には、常に透明色(白)の透過領域用オブジェクトが描画され、その他のオブジェクトが描画されることはない。
また、本実施例では、連続演出(追加演出含む)やボーナス演出、確定演出、待機演出、メニュー画面(履歴の閲覧画面、演出タイプの選択画面を含む)の表示などを行う際に、これら各演出に伴う動画再生に必要なキャラクタをVRAM領域の汎用キャラクタ用バッファL2に転送するようになっているが、汎用キャラクタ用バッファL2の容量上、例えば、連続演出に必要なキャラクタと、待機演出に必要なキャラクタまたはメニュー画面(履歴の閲覧画面、演出タイプの選択画面を含む)の表示に必要なキャラクタと、を汎用キャラクタ用バッファL2に同時に転送することができない。このため、新たに動画再生を行う際には、汎用キャラクタ用バッファL2に格納されている、それまで行われていた動画再生のためのキャラクタに対して新たな動画再生のためのキャラクタを上書きするようになっている。
しかしながら、連続演出(追加演出含む)やボーナス演出の実行中に待機演出を行ったりメニュー画面を表示すると、連続演出(追加演出含む)やボーナス演出に用いていた汎用キャラクタ用バッファL2のキャラクタが待機演出やメニュー画面(履歴の閲覧画面、演出タイプの選択画面を含む)の表示に用いるキャラクタに上書きされてしまい、待機演出やメニュー画面から連続演出(追加演出含む)やボーナス演出に復帰する際には、再びCGROM205から連続演出(追加演出含む)やボーナス中演出に用いるキャラクタを読み出して汎用キャラクタ用バッファL2に転送する必要がある。このため、本実施例では、図15(a)に示すように、連続演出(追加演出含む)やボーナス演出の実行中においては、待機演出の実行やメニュー画面の表示(履歴の閲覧、演出タイプの変更)が禁止されるようになっており、連続演出(追加演出含む)やボーナス演出の実行中に待機演出が実行されたり、履歴の閲覧や演出のタイプの選択のためにメニュー画面が表示されることにより、待機演出やメニュー画面の表示のために、連続演出(追加演出含む)やボーナス演出のキャラクタをCGROM205から読み出してVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に書き込むというオーバーヘッドが重複して生じることをなくすことができる。
また、本実施例では、特に連続演出(追加演出含む)やボーナス演出の実行中においては、メニュー画面の表示が禁止されるので、連続演出(追加演出含む)やボーナス演出の実行中に演出タイプの変更がなされることがなく、仮にメニュー画面の表示に伴ってVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に展開されている連続演出やボーナス演出のキャラクタが上書きされない場合でも、連続演出やボーナス演出の実行中に演出モードが変更されてしまうことに伴い、変更後の演出モードに応じた連続演出やボーナス演出のキャラクタをCGROM205から読み出して、読み出したキャラクタを、VRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に展開されている連続演出やボーナス演出のキャラクタ、すなわち変更前の演出モードに基づく連続演出やボーナス演出のキャラクタに対して上書きするというオーバーヘッドが生じることをなくすことができる。
また、図15(b)に示すように、確定演出が実行され、確定画面が表示されている状態においても、待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるようになっており、確定演出の実行中に待機演出が実行されたり、履歴の閲覧や演出タイプの選択のためにメニュー画面が表示されることにより、待機演出やメニュー画面の表示のために、確定画面を構成するキャラクタをCGROM205から読み出してVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に書き込むというオーバーヘッドが重複して生じることをなくすことができる。
また、本実施例では、エラー報知画面を表示する際に、それに伴う動画再生に必要なキャラクタを汎用キャラクタ用バッファL2とは別に割り当てられたエラー用キャラクタ用バッファL3に転送するようになっている。このため、連続演出(追加演出含む)やボーナス演出の実行中にエラー報知画面を表示し、かつエラーの解消に伴って元の演出の画面に復帰させる場合でも、汎用キャラクタ用バッファL2のキャラクタが上書きされることがなく、エラー報知画面を表示するために、連続演出やボーナス演出のキャラクタをCGROM205から読み出してVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に再度書き込むというオーバーヘッドが重複して生じることをなくすことができる。
また、本実施例では、図16に示すように、賭数が設定されている状態においてはメニュー画面の表示が禁止されるようになっており、賭数が既に設定されており、遊技者がゲームを開始する意志がある状態では、メニュー画面の表示が行われないようになっている。
また、賭数が既に設定されている状態において、ゲーム終了後から一定時間が経過した場合でも、メイン制御部41が待機コマンドを送信しないようになっている。このため、サブ制御部91のCPU91aは、図16に示すように、ゲーム終了後から一定時間が経過した場合でも、賭数が既に設定されており、遊技者がゲームを開始する意志がある状態であれば、待機演出を行わないようになっている。
また、賭数が既に設定されている状態において、ゲーム終了後から一定時間が経過した場合でも、メイン制御部41が待機コマンドを送信しないようになっているので、この状態で遊技効果音が継続して出力されている場合でも、図16に示すように、遊技者がゲームを開始する意志がある状態であるため、遊技効果音を消音する制御は行わないようになっている。
また、本実施例では、確定演出が実行されている間は、待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるようになっており、確定演出によってボーナスの当選が報知されている状態で待機演出の実行やメニュー画面の表示がなされることによって確定画面が消えてしまうことがない。
また、ボーナスの当選を示す演出結果となり、当該ゲームの終了後(遊技状態コマンドを受信した後)、BETコマンドを受信することで確定演出の実行を待っている間においても、待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるようになっており、既にボーナスの当選を示す演出結果が報知されているにも関わらず、確定演出が実行されるまでの間に待機演出が実行されることによって当該演出結果が消えてしまうことがない。
次に、本実施例におけるメイン制御部41のCPU41aが実行する各種制御内容を、図17〜図29に基づいて以下に説明する。
CPU41aは、リセット回路49からリセット信号が入力されると、図17のフローチャートに示す起動処理を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及びメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU41aの起動時及びCPU41aの不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC(断線監視IC50を除く)、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa1)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(Sa2)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sa2のステップにおいて電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)とともに、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定する(Sa4)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa5)、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(Sa6)。Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態でなければ、断線監視IC50から断線フラグの記憶状態を取得し(Sa7)、断線フラグが記憶されているか否かを判定する(Sa8)。停電中に遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態が解除されていなければ、断線フラグは記憶されていないはずであり、断線フラグが記憶されている場合には、停電中に遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態または遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態が解除されたこととなるため、断線異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa9)、図18に示すエラー処理に移行する。
Sa8のステップにおいて断線フラグが記憶されていない場合には、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa10)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa11)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa11のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa13)、図18に示すエラー処理に移行する。
また、Sa11のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa12)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa12のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa13)、図18に示すエラー処理に移行する。
エラー処理では、図18に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sb1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Sb2)。
次いで、レジスタに格納されているエラーコードを確認し、当該エラーコードが断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Sb3)、断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードである場合には、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を行った後(Sb4)、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Sb3のステップにおいて、断線異常エラー、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外を示すエラーコードではないと判定された場合には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Sb5)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Sb6)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Sb5のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb5のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSb6のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Sb7)、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Sb8)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、断線異常エラー、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーによるエラー処理であれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を行うとともに、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除され、元の状態に復帰することはない。
図17に戻り、Sa12のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa14)、破壊診断用データをクリアする(Sa15)。次いで、電断前の状態でいずれかの特別役が当選しているか否かを判定し(Sa16)、電断前の状態でいずれかの特別役が当選している場合には、特別役の当選を示す電源投入コマンドを設定し(Sa17)、Sa19のステップに進み、電断前の状態でいずれの特別役も当選していない場合には、特別役の非当選を示す電源投入コマンドを設定し(Sa18)、Sa19のステップに進む。
Sa19のステップでは、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し、割込を許可して(Sa20)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。また、Sa20のステップにおいて割込が許可されると、タイマ割込処理が定期的に実行されることとなり、これに伴いSa17またはSa18のステップにおいて設定された電源投入コマンドがサブ制御部91に対して送信される。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態であれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa21)、設定値ワークに格納されている値(この時点では0)を1に補正する(Sa22)。次いで、初期化コマンドをセットした後(Sa23)、割込を許可して(Sa24)、図19に示す設定変更処理、すなわち設定変更モードに移行する(Sa25)。Sa24のステップにおいて割込が許可されると、タイマ割込処理が定期的に実行されることとなり、これに伴いSa23のステップにおいて設定された初期化コマンドがサブ制御部91に対して送信される。Sa25のステップにおける設定変更処理の終了後、設定終了コマンドを設定し(Sa26)、ゲーム処理に移行する。Sa26のステップにおいて設定された初期化コマンドは、その後のタイマ割込処理においてサブ制御部91に対して送信される。
設定変更処理では、図19に示すように、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワークの値は1に補正されているので、ここでは1である)を読み出す(Sc1)。
その後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となり(Sc2、Sc3)、Sc2のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、Sc1のステップにおいて読み出した設定値に1を加算し(Sc4)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち設定可能な範囲を超えたか否かを判定し(Sc5)、加算後の設定値が7でなければ、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻り、Sc5のステップにおいて加算後の設定値が7であれば設定値を1に補正した後(Sc6)、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
また、Sc3のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値をRAM41cの設定値ワークに格納して、設定値を確定した後(Sc7)、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(Sc8)。そして、Sc8のステップにおいて設定キースイッチ37のOFFが判定されると、図17のフローチャートに復帰し、ゲーム処理に移行することとなる。
このように起動処理においては、設定キースイッチ37がONの状態ではない場合に、断線フラグが記憶されているか否かを判定し、断線フラグが記憶されていればエラー処理に移行する。また、RAMパリティが0であるか否か、破壊診断用データが正常であるか否かを判定することでRAM41cに記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM41cのデータが正常でなければ、エラー処理に移行する。断線異常エラー、RAM異常エラーによるエラー処理では、断線異常エラー、RAM異常エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させた後、電断前の状態に復帰不能となるように初期化1を行ってRAM41cを初期化し、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。そして、RAM41cのデータが正常でなければ、割込が許可されることがないので、一度断線異常エラーまたはRAM異常エラーによるエラー処理に移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、割込が許可されるまでは、電断しても電断割込処理(メイン)は行われない。すなわち電断割込処理(メイン)において新たにRAMパリティが0となるようにRAM調整用データが計算されて格納されることはなく、破壊診断用データが新たに設定されることもないので、CPU41aが再起動しても設定キースイッチ37がONの状態で起動した場合を除き、CPU41aを再起動させてもゲームを再開させることができないようになっている。
そして、断線異常エラーまたはRAM異常エラーによるエラー処理に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化された後、設定変更処理が行われ、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわちRAM異常エラーによるエラー処理に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを再開させることが可能となる。
図20は、CPU41aが実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。また、リールの回転開始から予め定められた自動停止時間が経過した場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出を待つことなく自動的にリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。また、入賞判定処理では、当選していない役が入賞したり、特別役と一般役が同時に入賞するなどの異常入賞が発生しているか否かを判定する異常入賞判定処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
図21は、CPU41aがSd2のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
本実施例の内部抽選処理では、まず、当該ゲームの遊技状態に応じて予め定められたメダルの投入枚数である規定枚数を読み出し(Se1)、Se2のステップに進む。規定枚数は、通常遊技状態においては3枚、レギュラーボーナスの遊技状態においては1枚とされている。
Se2のステップでは、メダルの投入枚数、すなわちBETカウンタの値が、Se1のステップにて読み出した規定枚数か否かを判定し、メダルの投入枚数が規定枚数であればSe3のステップに進み、メダルの投入枚数が規定枚数でなければSe4のステップに進む。
Se3のステップでは、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が1〜6の範囲であるか否か、すなわち設定値ワークに格納されている設定値が適正な値か否かを判定し、設定値が1〜6の範囲であればSe5のステップに進み、1〜6の範囲でなければSe4のステップに進む。
Se4のステップでは、RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定されたため、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに格納し、図18に示すエラー処理に移行する。
Se5のステップでは、当該ゲームに用いる乱数を取得する乱数取得処理を行い、Se6のステップに進む。乱数取得処理では、サンプリング回路43にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路42が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出し、抽出した乱数に対して所定の論理演算を行い、その結果を乱数として取得する。
Se6のステップでは、当該ゲームの遊技状態に応じて状態番号(0〜4のいずれか)をRAM41cに格納し、Se7のステップに進む。Se7のステップでは、状態番号が示す遊技状態において最初に抽選対象とする役番号をRAM41cに格納し、Se8のステップに進む。Se7のステップでは、状態番号が0の場合、すなわち通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、最初に抽選対象とする役番号として0(ビッグボーナス)を設定し、状態番号が1の場合、すなわち通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、最初に抽選対象とする役番号として12(リプレイ)を設定し、状態番号が2の場合、すなわちレギュラーボーナスの場合には、最初に抽選対象とする役番号として13(スイカ)を設定する。
Se8のステップでは、抽選対象とする役番号が15であるか否か、すなわち抽選対象となる全ての役の抽選が終了したか否かを確認し、15である場合、すなわち抽選対象となる全ての役の抽選が終了している場合にはSe9のステップに進む。15でない場合にはSe10のステップに進む。
Se9のステップでは、RAM41cにおいて一般役の当選フラグが格納される一般役格納ワークをクリアして、内部抽選処理を終了し、図20に示すフローチャートに復帰する。
Se10のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて、役別テーブルに登録されている共通フラグが1か否かを確認し、1である場合にはSe11のステップに進み、1でない場合にはSe12のステップに進む。
Se11のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレスを読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Se13のステップに進む。
Se12のステップでは、まず、RAM41cに格納されている設定値を読み出し、更に、処理対象の役番号と読み出した設定値に対応付けて、役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレスを読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Se13のステップに進む。
Se13のステップでは、内部抽選用の乱数値に、Se11またはSe12のステップにおいて取得した判定値数を加算し、加算の結果を新たな乱数値とし、Se14のステップに進み、判定値数を内部抽選用の乱数値に加算したときにオーバーフローが生じたかを判定する。尚、オーバーフローの発生は、処理対象の役番号に該当する役が当選した旨を示している。そしてオーバーフローが生じた場合にはSe16のステップに進み、オーバーフローが生じなかった場合にはSe15のステップに進む。
Se15のステップでは、処理対象の役番号に1を加算し、Se8のステップに戻る。
Se16のステップでは、役番号が1〜9であるか、すなわち特別役または特別役を含む役の組み合わせを示す役番号か否かを確認し、役番号が1〜9の場合にはSe17のステップに進み、役番号が1〜9でない場合にはSe18のステップに進む。
Se17のステップでは、RAM41cにおいて特別役の当選フラグが格納される特別役格納ワークに、処理対象の役番号に対応する特別役の当選フラグを設定し、Se18のステップでは、RAM41cの一般役格納ワークに、処理対象の役番号に対応する一般役の当選フラグを設定して、内部抽選処理を終了し、図20に示すフローチャートに復帰する。尚、Se18のステップでは、役番号が1〜3の場合、一般役は当選していないため、この場合には、RAM41cの一般役格納ワークをクリアする。
図22及び図23は、CPU41aがSd3のステップにおいて実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施例では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(Sf1)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
そして、Sf1のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定する(Sf2)。
次いで、自動停止時間を設定した後(Sf3)、リールモータの回転開始時の設定を行い、リールの回転を開始させる(Sf4)。そして、Sf5のステップに進み、RAM41cに自動停止制御中を示す自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていなければSf7のステップに進み、自動停止フラグが設定されていればSf6のステップに進み、回転中のリールが1つであるか否かを判定する。
Sf6のステップにおいて回転中のリールが1つでない場合、すなわち2つ以上のリールが未だ回転中であればSf7のステップに進み、回転中のリールが1つであれば、Sf8のステップに進む。
Sf7のステップでは、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、役の当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し、Sf9のステップに進む。
Sf8のステップでは、停止済みのリールの停止位置に基づいて、各領域番号毎に非入賞位置か否かを示す非入賞位置テーブルを作成し、Sf9のステップに進む。
Sf9のステップでは、停止準備が完了した旨を示す停止準備完了コードを設定し、Sf10のステップに更に進み、後述するタイマ割込処理(メイン)の原点通過時処理において、リールの定速回転が検出されるまで待機する。
Sf10のステップにおいてリールの定速回転が検出された旨を判定すると、Sf11のステップに進み、自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていなければSf12のステップに進み、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出を有効化してSf13のステップに進む。一方、Sf11のステップにおいて自動停止フラグが設定されていれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出を有効化することなくSf13のステップに進む。
Sf13のステップでは、自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていれば、自動停止制御を行うためにSf14のステップに進み、自動停止フラグが設定されていなければSf20のステップに進む。
Sf14のステップでは、回転中のリールは1つか否かを判定し、回転中のリールが1つであればSf33のステップに進み、回転中のリールが1つでない場合、すなわち2つ以上のリールが回転していれば、Sf15のステップに進み、右リールが回転中か否かを判定し、右リールが回転中でなければ、Sf16のステップに進み、更に中リールが回転中か否かを判定する。
Sf15のステップにおいて右リールが回転中であれば、Sf18のステップに進み、右リールに対応するリールモータのその時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、右リールに対応するワークに設定した後、Sf33のステップに進み、右リールの回転が停止するまで待機する。
Sf16のステップにおいて中リールが回転中であれば、Sf19のステップに進み、中リールに対応するリールモータのその時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、中リールに対応するワークに設定した後、Sf33のステップに進み、中リールの回転が停止するまで待機する。
Sf16のステップにおいて中リールが回転中でない場合、すなわち左リールが回転中であれば、Sf17のステップに進み、左リールに対応するリールモータのその時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、左リールに対応するワークに設定した後、Sf33のステップに進み、左リールの回転が停止するまで待機する。
そして、Sf33のステップにおいてリールの回転が停止すると、Sf34のステップに進み、全てのリールが停止したか否かを判定し、全てのリールが停止していなければSf35のステップに進み、左リールのいずれかの入賞ライン上に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止したか否かを判定し、左リールのいずれの入賞ライン上にも「赤チェリー」または「白チェリー」が停止していなければSf5のステップに戻り、左リールのいずれかの入賞ライン上に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止していれば、Sf36のステップに進んで、自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていれば、Sf5のステップに戻り、自動停止フラグが設定されていなければ、Sf37のステップに進んで、自動停止前に1枚(1)または1枚(2)が入賞した旨を示す1枚入賞済みフラグをRAM41cに設定し、Sf5のステップに戻る。
また、Sf34のステップにおいて全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、図20のフローチャートに復帰する。
Sf20のステップでは、Sf3のステップで設定した自動停止時間が経過したか否かを判定し、自動停止時間が経過していればSf21のステップに進み、自動停止時間が経過していなければSf23のステップに進む。
Sf21のステップでは、RAM41cに自動停止フラグを設定し、Sf22のステップに進み、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出を無効化し、Sf13のステップに戻る。
Sf23のステップでは、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかのストップスイッチの操作が検出されたか否かを判定し、いずれのストップスイッチの操作も検出されていなければSf24のステップに進み、いずれかのストップスイッチの操作が検出されていればSf31のステップに進む。
Sf24のステップでは、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、リール回転エラーが発生していなければSf25のステップに進み、リール回転エラーが発生していればSf29のステップに進む。
Sf25のステップでは、投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、投入エラーが発生していなければSf26のステップに進み、投入エラーが発生していればSf27のステップに進む。
Sf26のステップでは、払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し、払出エラーが発生していなければSf13のステップに戻り、払出エラーが発生していればSf27のステップに進む。
Sf27のステップでは、リール回転中の投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し、Sf28のステップに進み、図18に示すエラー処理に移行する。そして、エラーが解除された場合には、再びSf13のステップに戻る。
Sf29のステップでは、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し、Sf30のステップに進み、図18に示すエラー処理に移行する。これに伴い、リールの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びSf3のステップに戻り、リールの回転が再開する。
Sf31のステップでは、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出を無効化してSf32のステップに進み、Sf23のステップにおいて検出されたストップスイッチに対応するリールモータのその時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定した後、Sf33のステップに進み、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する。
そして、Sf33のステップにおいて対応するリールの回転が停止すると、前述したSf34のステップに進み、全てのリールが停止したか否かを判定し、全てのリールが停止していなければ、Sf35のステップに進み、左リールに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止しているか否かを判定し、左リールに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止していなければSf5のステップに戻り、左リールに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止していれば、Sf36のステップに進んで、自動停止フラグが設定されているか否かを判定し、自動停止フラグが設定されていれば、Sf5のステップに戻り、自動停止フラグが設定されていなければ、Sf37のステップに進んで、自動停止前に1枚(1)または1枚(2)が入賞した旨を示す1枚入賞済みフラグをRAM41cに設定し、Sf5のステップに戻り、Sf34のステップにおいて全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、図20のフローチャートに復帰する。
図24は、CPU41aがSd4のステップの入賞判定処理中に実行する異常入賞判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
異常入賞判定において、まず、自動停止フラグが設定されているか否かを判定し(Sg1)、自動停止フラグが設定されていなければ、Sg5のステップに進む。Sg1のステップで自動停止フラグが設定されていれば、Sg2のステップに進んで、入賞図柄フラグの値が0000Hであるか、すなわち入賞図柄フラグの第0ビット〜第15ビットの値が全て0であるか否かを判定し、入賞図柄フラグの値が0000Hであれば、Sg5のステップに進み、入賞図柄フラグの値が0000Hでなければ、Sg3のステップに進む。
Sg3のステップでは、入賞図柄フラグの値が4000Hまたは8000Hであるか、すなわち入賞図柄フラグの第0ビット〜第15ビットのうち1枚(1)に対応する第14ビットの値が1、または1枚(2)に対応する第15ビットの値が1でそれ以外のビットの値が0であるか否かを判定し、入賞図柄フラグの値が4000Hでも8000Hでもなければ、Sg12のステップに進み、入賞図柄フラグの値が4000Hまたは8000Hであれば、Sg4のステップに進む。
Sg4のステップでは、1枚入賞済みフラグがあるか、すなわち自動停止に移行する前に「赤チェリー」または「白チェリー」が左リールの入賞ラインに停止したか否かを判定し、1枚入賞済みフラグがなければ、Sg12のステップに進み、1枚入賞済みフラグがあれば、Sg5のステップに進む。
Sg5のステップでは、入賞図柄フラグ下位8ビットの論理和(OR)を算出、すなわち下位バイト(第0ビット〜第7ビット)の各ビット同士を論理和演算し、Sg6のステップに進み、更に入賞図柄フラグ上位8ビットの論理和(OR)を算出、すなわち入賞図柄フラグの上位バイト(第8ビット〜第15ビット)の各ビット同士を論理和演算し、Sg5のステップにおいて入賞図柄フラグ下位8ビットの論理和した値と、Sg6のステップにおいて入賞図柄フラグ上位8ビットの論理和した値と、を論理積演算(AND)し(Sg7)、Sg7のステップで算出された値が0でないか否かを判定する(Sg8)。
Sg8のステップにおいて、Sg7のステップで入賞図柄フラグの上位8ビットの論理和と下位8ビットの論理和の結果同士を論理積した値が0でなければ、Sg12のステップに進み、0であれば、iwin_flag(内部当選フラグ格納ワーク)の値を全ビット反転し(Sg9)、このiwin_flagを全ビット反転した値(異常入賞判定フラグ)と入賞図柄フラグとを論理積演算(AND)し(Sg10)、Sg11のステップに進む。
Sg11のステップでは、Sg10のステップでiwin_flagを全ビット反転した値(異常入賞判定フラグ)と入賞図柄フラグとの論理積した値が0でないか否かを判定し、0でなければ図20のフローチャートに復帰し、0であればSg12のステップに進む。
Sg12のステップでは、異常入賞を示すエラーコードを設定し、図18に示すエラー処理に移行する。
このように異常入賞判定処理では、自動停止時に入賞が発生しているか否か、入賞が重複して発生していないか否か、当選していない入賞が発生していないか否か、を判定することで異常入賞か否かを判定し、異常入賞であれば、エラー処理に移行する。異常入賞エラー、によるエラー処理では、異常入賞エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させた後、電断前の状態に復帰不能となるように初期化1を行ってRAM41cを初期化し、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。そして、異常入賞エラーによるエラー処理に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化された後、設定変更処理が行われ、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわち異常入賞エラーによるエラー処理に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを再開させることが可能となる。
図25及び図26は、CPU41aが割込3の発生に応じて、すなわち0.56msの間隔で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(メイン)においては、まず、割込を禁止する(Si1)。すなわち、タイマ割込処理(メイン)の実行中に他の割込処理が実行されることを禁止する。そして、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Si2)。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Si3)。Si3のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Si4)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSi8のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSi23の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Si5)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Si6)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Si7)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Si8)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Si9)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si6のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Si10)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Si11)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Si12)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Si13)、コマンドキューに格納されたコマンドを演出制御基板90に対して送信するコマンド送信処理(Si14)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Si15)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si4のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Si16)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理(Si17)、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作の有効化を許可する原点通過時処理(Si18)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定するスイッチ入力判定処理(Si19)、を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
また、Si16のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出、または自動停止制御(最終停止以外)に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出するとともに、自動停止制御の最終停止時に、非入賞位置テーブルを参照し、現在のステップ数が非入賞位置となった時点で、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Si22)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Si23)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Si24)、断線監視IC50から断線フラグの記憶状態を取得し、断線フラグが記憶されていれば断線異常エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し、図18に示すエラー処理に移行させる断線確認処理(Si25)を順次実行した後、Si2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Si20)、Si1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Si21)、割込前の処理に戻る。
尚、Si25の断線確認処理では、断線フラグが記憶されていると判定された場合に断線異常によるエラー状態に制御されるので、その後、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、新たに設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。
図27は、CPU41aが前述したタイマ割込処理(メイン)のタイマ割込4内において実行する停止スイッチ処理の制御内容を示すフローチャートである。
停止スイッチ処理では、まず、RAM41cに自動停止フラグが設定されているか否かに基づいて自動停止か否かを判定し(Sj1)、自動停止でなければSj7のステップに進み、自動停止であればSj2のステップに進む。
Sj2のステップでは、最終停止リールか否か、すなわち既に2つのリールが停止済みか否かを判定し、最終停止リールでなければSj7のステップに進み、最終停止リールであれば、停止準備が完了しているか否かを判定する(Sj3)。
Sj3のステップにおいて停止準備が完了していなければ、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。一方、Sj3のステップにおいて停止準備が完了していれば、非入賞位置テーブルの現在のステップ数が含まれる領域番号に対応する非入賞位置フラグを参照し(Sj4)、この非入賞位置フラグが1か否か、すなわち即時に停止した際にいずれの役も入賞ライン上に停止しないか否かを判定する(Sj5)。
Sj5のステップにおいて非入賞位置フラグが0であれば、停止スイッチ処理を終了し、図25のフローチャートに復帰する。一方、Sj5のステップにおいて非入賞位置フラグが1であれば、その時点で最も早い段階で停止させることが可能な停止位置までに要するステップ数を算出し、算出したステップ数を設定した後(Sj6)、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。
Sj7、Sj8のステップでは、左、中、右の順番で全てのリールについて、該当するリールのワークに停止操作位置が設定されているか否か、すなわち停止操作が検出されたか、或いは自動停止により停止が指示されたかを判定し、全てのリールについて停止操作が検出されていないか、停止が指示されていなければ、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。
また、Sj7のステップにおいて、いずれかのリールの停止操作が検出されている場合もしくはリールの停止が指示されている場合には、Sj9のステップに進み、当該リールに対応する停止制御テーブルを参照し、停止リールに対応するワークに設定されている停止操作位置のステップ数を含む領域番号から、停止位置となる領域番号を特定し、Sj10のステップに進み、現在のリール基準位置からのステップ数から、Sj9のステップにおいて特定した停止位置までに要するステップ数を算出し、算出したステップ数を設定した後、停止スイッチ処理を終了し、図26のフローチャートに復帰する。
図28は、CPU41aが割込2の発生に応じて、すなわち電断検出回路48からの電圧低下信号が入力されたときに起動処理やゲーム処理に割り込んで実行する電断割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断割込処理(メイン)においては、まず、割込を禁止する(Sk1)。すなわち電断割込処理(メイン)の開始にともなってその他の割込処理が実行されることを禁止する。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sk2)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否かを判定する(Sk3)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sk2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sk4)、Sk1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sk5)、割込前の処理に戻る。
また、Sk3のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sk6)、全ての出力ポートを初期化する(Sk7)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sk8)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sk9)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sk10、尚、Sk10は、Sk3と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にCPU41aは動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した起動処理が実行され、RAMパリティが0となり、かつ破壊診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM41cへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理へ移行するようになっているが、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、電圧が回復し、リセット回路49からリセット信号が入力されたことに基づいて、起動処理へ移行するようにしても良い。
次に、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図29のフローチャートに基づいて以下に説明する。
CPU91aは、サブ制御部91にリセット回路95からリセット信号が入力されると、図29に示す起動処理(サブ)を行う。
起動処理(サブ)では、内蔵デバイスや周辺IC(ドア開放検出IC98を除く)、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sr1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Sr2)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sr3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sr4)。
RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sr4のステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であるので、Sr5のステップに進み、電断前の演出状態を復帰させる。Sr5のステップでは、電断前に最後に実行していた制御パターンを設定した後、コマンド受信割込処理のみを許可し(Sr6)、Sr7のステップに進む。
また、Sr4のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cを初期化し(Sr13)、待機パターンを制御パターンとして設定した後(Sr14)、コマンド受信割込処理のみを許可し(Sr6)、Sr7のステップに進む。
Sr7のステップでは、初期化コマンドを受信したか否かを判定し、初期化コマンドを受信していない場合には、Sr8のステップに進み、電源投入コマンドを受信した否かを判定する。また、初期化コマンドを受信した場合には、RAM91cを初期化した後(Sr15)、設定中報知パターンを制御パターンとして設定し(Sr16)、Sr11のステップに進む。
Sr8のステップにおいて、電源投入コマンドを受信しなかった場合には、再びSr7のステップに戻り、電源投入コマンドを受信した場合には、Sr9のステップに進む。
Sr9のステップでは、Sr8のステップにおいて受信した電源投入コマンドに基づいて電断前の状態で特別役が当選しているか否かを判定し(Sr13)、電断前の状態で特別役が当選している場合には、特別役の当選を報知する特別役告知パターンを制御パターンとして設定した後(Sr10)、設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Sr11)、全ての割込を許可して(Sr12)、ループ処理に移行する。
また、Sr9のステップにおいて、電断前の状態で特別役が当選していない場合には、Sr5のステップにおいて設定された制御パターン、すなわち電断前に設定されていた制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Sr11)、全ての割込を許可して(Sr11)、ループ処理に移行する。すなわちこの時点でタイマ割込処理が許可されることに伴い、コマンドの受信に基づく各種の演出が実行可能な状態となる。
以上説明したように本実施例のスロットマシン1では、左リールを第1停止とした場合に、リプレイ、ベル、1枚(1)、1枚(2)、ビッグボーナス、レギュラーボーナスが単独で当選しているとき、リプレイと特別役、ベルと特別役、1枚(1)と特別役、1枚(2)と特別役が同時に当選しているときのみ、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止するようになっており、ハズレの場合、スイカが単独で当選している場合、スイカと特別役が同時に当選している場合には、「赤チェリー」または「白チェリー」が仮想入賞ラインLvに停止しないようになっている。
これらのうちリプレイが単独で当選している場合及びリプレイと特別役が同時に当選している場合には、全てのリールが停止した時点で必ずリプレイの組み合わせが入賞ラインに揃うようになっており、ベルが当選している場合及びベルと特別役が同時に当選している場合には、全てのリールが停止した時点で必ずベルの組み合わせが入賞ラインに揃うようになっており、1枚(1)、1枚(2)、ビッグボーナス、レギュラーボーナスが単独で当選している場合、1枚(1)と特別役、1枚(2)と特別役が同時に当選している場合には、全てのリールが停止した時点でいずれの役も入賞ラインに揃わないようになっている。
このため、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合には、特別役に当選している可能性が示唆されるうえに、最終的にリプレイの組み合わせもベルの組み合わせも入賞ラインに揃わなかった場合には、特別役に当選しているか、1枚(1)または1枚(2)に当選しているか、のいずれかであり、一層特別役に当選している可能性が高い旨が示唆されることとなる。
このように、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止したことに加えて、最終的にリプレイの組み合わせもベルの組み合わせも入賞ラインに揃ったか揃わなかったかよって、段階的に特別役の当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施例では、リプレイまたはベルが当選し、左リールを第1停止とした場合に、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止するようになっている。すなわち仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止する役が、特別役以外に複数種類設けられており、左リールの仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した際に、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃うか否かを推測することが困難となるため、全てのリールが停止するまで、特別役の当選に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した場合に、例え、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃ってしまった場合でも、ベル、リプレイは特別役と同時に当選する可能性がある役であるため、このような場合であって特別役の当選が否定されることがなく、特別役の当選に対する期待感を遊技者に持たせることができる。
更に、ベル、リプレイが単独で当選している場合よりもベルまたはリプレイと特別役が同時に当選している場合の方が、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止する割合が高く、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃ってしまった場合でも、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止せずにリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃った場合に比較して、特別役の当選が期待できるので、遊技者の期待感を一層高めることができる。
また、左リールを第1停止とし、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止して、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが入賞ラインに揃う場合には、ベル、リプレイが単独で当選している場合よりもベルまたはリプレイと特別役が同時に当選している場合の方が、リプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが水平方向ではなく、斜め方向に並ぶ割合が高く、最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせ入賞ラインに揃った場合でも、その揃った態様によって、特別役の当選に対する期待度を変化させることができるので、仮想入賞ラインLvに「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した際の興趣を一層高めることができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止操作位置(停止操作のタイミング))の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなるので、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(例えばリール制御の振分抽選など)などにより更に選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
また、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルが選択されるので、遊技状態及び内部当選状態が同一であり、かつ停止済みのリールの停止位置(停止図柄)が同一の場合であっても、停止済みのリールの停止操作位置が異なる場合には、異なる停止制御テーブルが適用されることがあるため、リールの表示結果をより多彩なものにできる。
また、本実施例では、リールの回転開始時に、全てのリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、その後リールが停止する毎に、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置、すなわちいずれか1つのリールが停止した状態では停止済みのリールの停止操作位置、いずれか2つのリールが停止した状態では停止済みの2つのリールの停止操作位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、例えば、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)には、新たに停止制御テーブルを選択せず、全てのリールが回転している状態でいずれか1つのリールが停止したときに選択された停止制御テーブルに従って残りのリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)に、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、最初に停止したリールの停止操作位置または最後に停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)には、新たに停止制御テーブルを選択せず、全てのリールが回転している状態でいずれか1つのリールが停止したときに選択された停止制御テーブルに従って残りのリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)に、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、最初に停止したリールまたは最後に停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、いずれか2つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、例えば、いずれか2つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールのうちのいずれか1つのリールの停止操作位置、停止したリールのうちの残りのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールのうちのいずれか1つのリールの停止操作位置、停止したリールのうちの残りのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、これらの場合には、1/2図柄が変動する範囲の領域、すなわち1図柄が変動する範囲未満の単位で停止済みのリールの停止操作位置を判定し、その停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うこと、すなわちある図柄が基準位置に位置するステップ数から1図柄が変動する範囲以内の異なるステップ数に対して異なる停止制御テーブルを選択可能とすることが好ましく、このようにすれば、停止済みのリールの停止位置が同一であり、停止操作が行われたタイミングが1図柄が変動する範囲以内であっても、他のリールに適用される停止制御テーブルを変化させることができるので、各リールの表示結果をより一層多様化することができる。
また、本実施例では、リプレイ、ベルが単独で当選しているか、リプレイと特別役、ベルト特別役が同時に当選しており、左リールの中段に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止した際に、その停止操作位置によって、その後、リプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが揃う入賞ラインが変化するようになっており、特に、リプレイと特別役、ベルと特別役が同時に当選している場合には、リプレイ、ベルが単独で当選している場合に比較して、リプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが斜め方向に揃う割合が高くなっており、第1停止リールの表示結果が同じであっても、その停止操作位置に応じて表示態様が変化するため、表示態様が単調化してしまうことを防止できるうえに、それに伴い特別役の当選に対する遊技者の期待感にも変化を持たせることができる。
また、例えば、通常遊技状態においていずれの役にも当選していない場合(ハズレ)において、ある特定のリールにおいて同一の停止位置が定められた領域番号の範囲で停止操作が行われた場合において同一の表示結果が導出されるが、同一の停止位置が定められた領域番号のうちの特定の領域番号の領域で停止操作が行われた場合のみ、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択し、同一の停止位置が定められた領域番号のうちの特定の領域番号以外の領域で停止操作が行われた場合に、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択することが好ましい。これにより特定のリールを停止した時点での当該リールの停止位置が同一の場合であってもその停止操作位置が異なることによって最終的にチャンス目を導出可能に制御する場合と導出不可能に制御する場合とがあるので、通常遊技状態においていずれの役にも当選していない場合(ハズレ)のリールの表示結果が単調化してしまうことを防止できる。
更に、この場合には、通常遊技状態においていずれかのボーナスに当選している場合に、同一の停止位置が定められた領域番号のうち、通常遊技状態においていずれの役も当選していない場合よりも多くの領域番号に対して、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択することが好ましく、このようにすれば、通常遊技状態においていずれかのボーナスに当選している場合には、通常遊技状態においていずれの役も当選していない場合よりも高い割合でチャンス目が導出されることとなり、チャンス目が導出されることにより、ボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うものにおいては、リールが停止する毎に、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なリール停止コマンドを、サブ制御部91に対して送信することが好ましく、このようにすることでサブ制御部91のCPU91aは、リールが停止した際に、そのリールの停止位置のみならず、停止操作位置に応じて異なる演出を行うことが可能となる。
特に、前述のようにリプレイ、ベルが当選し、左リールの中段に「赤チェリー」または白チェリー」が停止する停止位置が定められた停止操作位置で停止操作が行われた場合において、斜め方向にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが揃う停止操作位置である場合において、水平方向にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが揃う停止操作位置である場合よりも高い割合で、いずれかの特別役に当選している可能性を報知する特殊演出(例えば、通常とは異なる停止音など)を行うようにしても良く、このようにすれば、左リールの停止時に特殊演出が行われることで、左リールの停止時に特殊演出が行われない場合よりも最終的にリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが斜め方向に揃う可能性が高まることとなり、特殊演出が行われることに伴ってリプレイの組み合わせまたはベルの組み合わせが斜め方向に揃うこと、更には特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、通常遊技状態においていずれの役にも当選していない場合(ハズレ)において、ある特定のリールにおいて同一の停止位置が定められた領域番号の範囲で停止操作が行われた場合において同一の表示結果が導出されるが、同一の停止位置が定められた領域番号のうちの特定の領域番号の領域で停止操作が行われた場合のみ、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択し、同一の停止位置が定められた領域番号のうちの特定の領域番号以外の領域で停止操作が行われた場合に、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択するとともに、通常遊技状態においていずれかのボーナスに当選している場合に、同一の停止位置が定められた領域番号のうち、通常遊技状態においていずれの役も当選していない場合よりも多くの領域番号に対して、他のリールの停止制御テーブルとしてチャンス目を構成する表示結果を導出させることが可能な停止制御テーブルを選択する場合には、リール停止コマンドを受信した際に、停止操作位置がチャンス目の導出条件を満たす場合、すなわちチャンス目を構成する表示結果を導出可能な停止制御テーブルが選択される停止操作位置である場合において、チャンス目の導出条件を満たさないが同一の停止位置となる他の停止操作位置である場合よりも高い割合で、いずれかの特別役に当選している可能性を報知する特殊演出(例えば、通常とは異なる停止音など)を行うようにしても良く、このようにすれば、特定のリールの停止時に特殊演出が行われることで、特定のリールの停止時に特殊演出が行われない場合よりも最終的にチャンス目が導出される可能性が高まることとなり、特殊演出が行われることに伴ってチャンス目の導出、更には特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施例では、複数の連続するステップ数の範囲(本実施例では1図柄が変動する4ステップずつ)毎に引込コマ数(当該範囲で停止操作が検出された場合の停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っているので、停止制御テーブルを作成するためのテーブル作成用データの容量を大幅に軽減できる。
尚、本実施例では、1図柄が変動する範囲の領域の単位毎に、引込コマ数を一意的に定めた停止制御テーブルを用いているが、例えば、1/2図柄が変動する範囲の領域、すなわち1図柄が変動する範囲未満の単位毎に、引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行うようにしても良い。すなわちある図柄が基準位置に位置するステップ数から1図柄が変動する範囲以内の異なるステップ数に対して異なる停止位置が定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行うようにしても良く、このようにすることで、1図柄が変動する範囲以内であっても、停止操作のタイミングが異なることで導出される表示結果を変化させることができるので、停止操作のタイミングに応じてより多彩な態様でリールの表示結果を導出させることができる。
また、本実施例では、特別役が当選している場合、または1枚(1)または1枚(2)が当選している場合において、これら当選した役を有効ラインに引き込めない場合、すなわちこれらの当選役を取りこぼした場合に、いずれの役も当選していない場合には停止することのないチャンス目が停止することとなるので、これらチャンス目を構成する表示結果が導出されることにより、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、内部抽選によりいずれの役も当選していない場合(ハズレ)、すなわち通常時の大半を占める状態では、チャンス目を構成する表示結果が導出されることがなく、内部抽選によりいずれかのボーナスが当選している場合以外では、1枚(1)または1枚(2)が当選することによりチャンス目を導出させることが可能となる。このため、複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置(または停止位置)に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われる場合でも、遊技者の技量などの影響を受けることなく、適度な割合でチャンス目を導出させることが可能となる。
尚、本実施例では、左リールに表示結果が導出された時点でチャンス目が成立するわけではなく、いずれか2つのリールまたは全てのリールに表示結果が導出された時点(いずれの入賞役も揃わなかった場合)にチャンス目が成立するようになっていたが、いずれか1つのリールに表示結果が導出された時点で成立するチャンス目を適用しても良い。
また、入賞させることができなかった際にチャンス目を導出させることが可能となる1枚(1)または1枚(2)は、1ゲームに対して設定可能な最大賭数(3)を設定するために必要なメダル数である3枚以下(1枚)のメダルの払出を伴う入賞(実際には、必ず2本の入賞ラインに停止するので2枚となるが、いずれにしても最大賭数以下のメダル数である)であるため、内部抽選により1枚(1)または1枚(2)が当選し、入賞させることができなくても、遊技者が大きな不利益を被ることがないばかりか、1枚(1)、1枚(2)の入賞確率が、スロットマシン1の払い出し率に大きな影響が及ぶことがないので、例えば、1枚(1)、1枚(2)の入賞が許容される確率を高めてチャンス目の導出しうる機会を増加させることも可能となり、特別役に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施例では、1枚(1)、1枚(2)の入賞に伴い払い出されるメダル数が、2枚とされているが、1ゲームに対して最小単位の賭数を設定するのに必要な1枚とされている方がより好ましく、このようにすることで、最もスロットマシン1の払い出し率に影響を与えにくくできる。
尚、本実施例では、1枚(1)、1枚(2)の入賞に伴い、2枚のメダルが遊技者に払い出されるようになっていたが、チャンス目を導出可能な特定付与入賞の発生に伴い払い出されるメダル数は2枚に限定されるものではなく、チャンス目を導出可能な特定付与入賞の発生に伴い払い出されるメダル数は、より少ない方が好ましいが、少なくとも1ゲームに対して設定可能な最大賭数(本実施例では3)を設定するのに必要なメダル数(本実施例では3枚)以下であれば、スロットマシン1の払い出し率に影響を与えにくくできる。
また、本実施例では、1枚(1)の組み合わせを構成する「赤チェリー」と、1枚(2)の組み合わせを構成する「白チェリー」と、を同時に狙える停止操作位置が存在せず、1枚(1)、1枚(2)を取りこぼさずに遊技を行うことは不可能であり、一方を取りこぼすことのないタイミングで停止操作を行った場合には、必ず他方を取りこぼすこととなり、この場合には、チャンス目が導出されうることとなる。よって、小役を取りこぼさないように遊技を行うような熟練度の高い遊技者であっても、チャンス目の導出される割合が極端に低くなるようなことがないので、あらゆる熟練度の遊技者に対しても特別役の発生に対する期待感を効果的に高めることができる。
本実施例では、通常遊技状態においてスイカの入賞時、チャンス目が導出されたとき、左リールの中段に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止して、ベルの組み合わせまたはリプレイの組み合わせが斜め方向に揃ったとき、すなわち特別役が当選している可能性が比較的高い事象が生じたことを契機に、連続演出が実行されるようになっており、このように特別役が当選している可能性が比較的高い事象が生じた場合に、遊技者の期待感を効果的に持続させることができる。
尚、本実施例では、通常遊技状態においてスイカの入賞時、チャンス目が導出されたとき、左リールの中段に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止して、ベルの組み合わせまたはリプレイの組み合わせが斜め方向に揃ったときに連続演出を実行するようになっているが、例えば、これら特別役が当選している可能性が比較的高い事象が生じていないときにも、連続演出を実行するか否かを決定するための抽選を行い、この抽選に当選したときに連続演出を実行するようにしても良く、このようにすることで、これらの事象が長期間生じない場合でも連続演出が実行されるため、これら連続演出が実行されずに期待感が減退してしまうことを防止できる。また、これら特別役が当選している可能性が高い事象が生じたときに、そうでないときよりも高い割合で連続演出を実行するようにしても良く、このようにした場合でも、特別役が当選している可能性が高い事象が生じたときに特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるとともに、これらの事象が長期間生じない場合でも連続演出が実行されるため、これら連続演出が実行されずに期待感が減退してしまうことを防止できる。
また、本実施例のスロットマシン1では、サブ制御部91のCPU91aが動画再生を行う際に、当該動画再生に必要な全てのキャラクタのCGROM205からVRAM領域への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部211によって動画再生に必要な全てのキャラクタがVRAM領域に配置されることとなる。動画再生を行う場合には、何度も繰り返して同じキャラクタを描画に用いることが多いが、CGROM205に格納されたデータは圧縮されており、これを読み出すのに時間を要するので、前述のように動画再生を行う最初の段階で、必要な全てのキャラクタをVRAM領域に配置することにより、各フレーム毎にCGROM205からデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済む。
また、本実施例では、CPU91aが起動時に、透過領域用キャラクタを含む使用頻度の高いキャラクタのCGROM205からVRAM領域の専用キャラクタ用バッファL1への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部211によって使用頻度の高いキャラクタがVRAM領域の専用キャラクタ用バッファL1に配置されることとなる。このため、使用頻度の高いキャラクタについては、動画再生毎にCGROM205からデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済む。
また、本実施例では、連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出、確定演出、待機演出、メニュー画面の表示などを行う際に、前述のような理由からこれら各演出に伴う動画再生に必要なキャラクタをCGROM205から読み出してVRAM領域上の汎用キャラクタ用バッファL2に転送するようになっているが、汎用キャラクタ用バッファL2の容量上、例えば、連続演出(追加演出を含む)に必要なキャラクタと、待機演出に必要なキャラクタまたはメニュー画面の表示に必要なキャラクタと、を汎用キャラクタ用バッファL2に同時に転送することができない。このため、新たに動画再生を行う際には、汎用キャラクタ用バッファL2に格納されている、それまで行われていた動画再生のためのキャラクタに対して新たな動画再生のためのキャラクタを上書きするようになっており、これらキャラクタの読み出し/転送処理のオーバーヘッドが生じる。連続演出(追加演出を含む)に用いるキャラクタやボーナス演出に用いるキャラクタは、これらの演出が複数ゲームに亘って実行されるものであるため、単発演出のキャラクタよりもデータ量が大きくなっており、単発演出のキャラクタに比べて読み出し/転送に要するオーバーヘッドが大きくなる。
ここで、連続演出(追加演出を含む)の実行中やボーナス演出の実行中であってもゲームとゲームの間の期間において一定期間に亘って遊技操作がされないときには待機演出が実行されるものとすると、そのときには待機演出のキャラクタをCGROM205から読み出して、VRAM領域上の汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならない。この場合、待機演出のキャラクタを連続演出(追加演出を含む)のキャラクタに上書きしなければならないので、何らかの遊技操作がされて待機演出を終了した場合に、元の連続演出を改めて再開しようとすれば、再び連続演出(追加演出を含む)のキャラクタをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならない。これに加えて、待機演出の開始時に連続演出(追加演出を含む)がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、待機演出の終了時において復帰させなければならない。遊技者が遊技履歴の閲覧や演出タイプの変更のためにメニュー画面を表示させる操作を行った場合も同じである。
また、確定演出の実行中においてもゲームとゲームの間の期間において一定期間に亘って遊技操作がされないときには待機演出が実行されるものとすると、連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出の場合と同様に、そのときには待機演出のキャラクタをCGROM205から読み出して、VRAM領域上の汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならない。この場合、待機演出のキャラクタを確定演出のキャラクタに上書きしなければならないので、何らかの遊技操作がされて待機演出を終了した場合に、確定演出を改めて再開しようとすれば、確定演出のキャラクタをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならない。遊技者が遊技履歴の閲覧や演出タイプの変更のためにメニュー画面を表示させる操作を行った場合も同じである。
これに対して、本実施例では、連続演出(追加演出を含む)、もしくはボーナス演出の実行中、確定演出の実行中においては、待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるようになっている。つまり、待機演出のキャラクタやメニュー画面(履歴の閲覧画面や演出タイプの選択画面を含む)のキャラクタのCGROM205からの読み出しと汎用キャラクタ用バッファL2への転送が禁止されているので、実行中の連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出、確定演出のキャラクタが待機演出やメニュー画面(履歴の閲覧画面や演出タイプの選択画面を含む)のキャラクタによって上書きされて汎用キャラクタ用バッファL2から消去されてしまうことがない。消去されることがないから、改めて連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出、確定演出のキャラクタをCGROM205から読み出して、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならないということも生じない。
このため、現在の遊技の進行状況とは直接的には関係しない待機演出やメニュー画面の表示を実行するために、連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出、確定演出のキャラクタをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送する処理のオーバーヘッドが重複して生じることがなくなる。また、待機演出やメニュー画面の開始時に連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、待機演出やメニュー画面の終了時において復帰させるという処理のオーバーヘッドが生じることもない。
また、連続演出(追加演出を含む)の実行中やボーナス演出の実行中において演出モードの切り替えを可能とすると、そのときには新たな演出モードで対応するキャラクタをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならない。これを許容するとなると、演出モードが切り替えられる度に、何度も同じ処理を行わなければならないこととなる。
これに対して、本実施例では、連続演出(追加演出含む)、ボーナス演出の実行中においては、メニュー画面の表示を禁止されるようになっており、演出モードを変更しないようになっているので、連続演出(追加演出含む)、ボーナス演出のキャラクタが汎用キャラクタ用バッファL2に書き込まれ、これに応じた連続演出(追加演出含む)、ボーナス演出が終了するまでの間は、現在選択されている演出モードとは異なる演出モードに基づく連続演出(追加演出含む)、ボーナス演出のキャラクタが汎用キャラクタ用バッファL2に書き込まれることがない。このため、連続演出(追加演出含む)、ボーナス演出中に演出モードが変更されることによって、演出モードが異なるだけで同じ状況に対応したキャラクタをCGROM205から読み出し、汎用キャラクタ用バッファL2に転送しなければならないというオーバーヘッドが生じるのを防ぐことができる。
また、本実施例では、連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出の実行中にエラーが発生した場合には、実行中の演出を中断し、エラーの発生を示すエラー報知画面を液晶表示器51に表示させて、その旨を確実に報知できるようになっている。
また、エラー報知画面を表示する際に、エラー報知画面の表示に伴う動画再生に必要なキャラクタを汎用キャラクタ用バッファL2とは別に割り当てられたエラー用キャラクタ用バッファL3に転送するようになっている。このため、連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出の実行中にエラー報知画面の画像を表示し、かつエラーの解消に伴って元の演出の画面に復帰させる場合でも、汎用キャラクタ用バッファL2のキャラクタが上書きされることがなく、エラー報知画面を表示するために、一般的にデータ量の多い連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出のキャラクタをCGROM205から読み出してVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に再度書き込むというオーバーヘッドが重複して生じることをなくすことができる。
尚、本実施例では、エラー報知画面を表示する際に、それに伴う動画再生に必要なキャラクタを汎用キャラクタ用バッファL2とは別に割り当てられたエラー用キャラクタ用バッファL3に転送するようになっているが、連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出の実行中にエラー報知画面を表示する際には、それに伴う動画再生に必要なキャラクタを汎用キャラクタ用バッファL2転送するとともに、エラーの解消に伴って、連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出を再開させないようにしても良く、このようにした場合にも、一般的にデータ量の多い連続演出(追加演出を含む)やボーナス演出のキャラクタをCGROM205から読み出してVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に再度書き込むというオーバーヘッドが重複して生じることをなくすことができるうえに、VRAMに汎用キャラクタ用バッファL2とは別にエラー用キャラクタ用バッファを設ける必要がなくなるので、VRAMの管理が簡単になるうえに必要な容量も軽減できる。
また、本実施例では、賭数が設定されている状態においてはメニュー画面の表示が禁止されるようになっており、賭数が既に設定されており、遊技者がゲームを開始する意志がある状態で、メニュー画面の表示を禁止することにより、ゲームの開始を促すことができるとともに、無駄にメニュー画面の表示に用いるキャラクタ、すなわちすぐに使用されなくなるキャラクタをCGROM205から読み出してVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に書き込んでしまうことを防止できる。
また、賭数が既に設定されている状態において、ゲーム終了後から所定時間が経過した場合でも、メイン制御部41が待機コマンドを送信しないようになっている。このため、サブ制御部91のCPU91aは、ゲーム終了後から所定時間が経過した場合でも、賭数が既に設定されており、遊技者がゲームを開始する意志がある状態であれば、待機演出を行わないようになっており、これによりゲームの開始を促すことができるとともに、無駄に待機演出に用いるキャラクタ、すなわちすぐに使用されなくなるキャラクタをCGROM205から読み出してVRAMの汎用キャラクタ用バッファL2に書き込んでしまうことを防止できる。
また、賭数が既に設定されている状態において、ゲーム終了後から所定時間が経過した場合でも、メイン制御部41が待機コマンドを送信しないようになっているので、この状態で遊技効果音が継続して出力されている場合でも、遊技者がゲームを開始する意志がある状態であるため、遊技効果音を消音する制御は行わないようになっており、遊技者がゲームを開始する意志がある状態であり、すぐに元の音量に戻さなければなないにも関わらず、遊技効果音を消音してしまうことがない。
また、本実施例では、確定演出が実行されている間は、待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるので、確定演出によってボーナスの当選が報知されている状態で待機演出の実行やメニュー画面の表示がなされることによって確定画面が消えてしまうことがなく、ボーナスの確定を示す確定画面、すなわち遊技者にとって特に重要な演出内容を、ボーナスが入賞するまでの間、継続して報知することができる。
また、ボーナスの当選を示す演出結果となり、当該ゲームの終了後、BETコマンドを受信することで確定演出の実行を待っている間においても、待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるようになっており、既にボーナスの当選を示す演出結果が報知されているにも関わらず、確定演出が実行されるまでの間に待機演出が実行されたり、メニュー画面が表示されることによって当該演出結果が消えてしまうことがなく、ボーナスの当選を示す演出結果、すなわち遊技者にとって特に重要な演出結果を、次ゲームの賭数が設定され、確定演出が実行されるまでの間、継続して報知することができる。そして、このような状況においては次ゲームの賭数が設定されることで、確定演出が実行され、ボーナスの確定が報知されるとともに、確定演出が実行されている間も待機演出の実行やメニュー画面の表示が禁止されるので、結果としてボーナスが入賞するまでの間、ボーナスの当選を継続して報知することができる。
尚、本実施例では、賭数が設定されている状態において待機演出が実行されないようになっているが、賭数が設定されている状態であっても、一定期間遊技を進行するための操作がなされない場合に、待機演出を行うようにしても良く、このようにすれば、賭数が設定された状態で放置されている場合には待機演出が実行されることとなり、遊技客が遊技を行っていない旨を確認することができる。
また、ボーナスの当選を示す演出結果となり、当該ゲームの終了後、BETコマンドを受信すること、すなわちメダルの投入や1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作がなされることで確定演出が実行されるようになっているが、次のゲームを開始させるための操作を契機に確定演出が実行されるものであれば良く、例えば、ゲームを開始可能な賭数を設定する操作がなされた時点(ゲームを開始可能な枚数のメダルが投入された時点、1BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6の操作によってゲームを開始可能な賭数が設定される状態で、これら1BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6の操作がなされた時点)で確定演出を実行するものや、ゲームを開始可能な賭数が設定された後、スタートスイッチ7が操作された時点で確定演出を実行するものであっても良い。
更に、ボーナスの当選を示す演出結果となり、当該終了ゲームが、リプレイの場合には、遊技者が賭数の設定操作をすることなく、賭数が設定されてしまうが、このような場合には、遊技者が賭数の設定操作を必要とする場合に、賭数の設定操作がなされた時点で確定演出を実行し、賭数の設定が自動的に行われる場合など、遊技者が賭数の設定操作を必要としない場合に、スタートスイッチ7が操作された時点で確定演出を実行するようにしても良い。
また、本実施例では、確定演出の例として、開始した後、当選したボーナスが入賞するまで継続して報知するようになっているが、断続的に報知するもの、例えば、リプレイが当選したゲームなど、そのゲームではボーナスを揃えられない場合に、報知を一時的に中断し、揃えられる状態となることで報知を再開したり、報知態様を一時的に変化させるものなどであっても良い。
また、賭数が設定されている状態であっても待機演出を行うものにおいて、かつスタートスイッチ7の操作がなされることにより確定演出を行う場合には、ボーナスの当選を示す演出結果となり、当該ゲームの終了後、スタートスイッチ7の操作による確定演出の実行を待っている間においても、待機演出の実行やメニュー画面の表示を禁止することが好ましく、このような場合にも、既にボーナスの当選を示す演出結果が報知されているにも関わらず、確定演出が実行されるまでの間に待機演出が実行されたり、メニュー画面が表示されることによって当該演出結果が消えてしまうことがなく、ボーナスの当選を示す演出結果、すなわち遊技者にとって特に重要な演出結果を、次ゲームの賭数が設定され、確定演出が実行されるまでの間、継続して報知することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、CPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信すると、特別役の当選を示す告知演出を実行するとともに、この告知演出は特別役の入賞を示す入賞判定コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるようになっている。
また、サブ制御部91は、電源投入コマンドか、後述するようにメイン制御部41の制御状態が初期化された旨を示す初期化コマンドを受信するまでは、バックアップが正常であってもその演出状態に復帰することもなく、他のコマンドを受信してもそれに応じて演出の制御は行わないようになっている。このため、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行われることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であり、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、上記の構成により、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
また、告知演出は特別役の入賞を示す入賞判定コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるので、特別役が入賞すること、すなわち特別役の当選フラグがクリアされるまでは告知演出が停止することはなく、遊技店によって特別役の当選を維持したまま告知演出を解除することが不可能となるため、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業をより一層効果的に抑止することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、CPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信することで、特別役の当選を示す告知演出を、サブ制御部91が制御する液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置にて実行するようになっており、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが演出装置で報知され、一層判別しやすい状態となるので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を一層確実に防止することができる。
また、本実施例では、遊技制御基板40と演出制御基板90の間のコネクタ接続の解除がコネクタ規制部材により規制されるようになっており、メイン制御部41を起動させた後、演出制御基板90を接続することで特別役の報知をさせないといった細工をすることが困難となるため、遊技店による不正営業を一層確実に防止することができる。更に、コネクタ規制部材は、互いに接続された基板側コネクタからのケーブル側コネクタの抜脱を規制可能に構成され、コネクタでの接続に関わる解除規制部位を破壊しない限り、解除不能とする接続解除規制状態が形成され、接続解除規制状態を解除した場合にその痕跡が残るように構成されているので、コネクタ同士での接続を解除するためには解除規制部位を破壊しなければならず、これにより接続を解除した後に再度接続解除規制状態を形成することが極めて困難となり、かつ、手間がかかるため、上記不正行為をより効果的に防止することができる。
また、本実施例では、停電時において遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視し、遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態が解除された場合には、その旨を示す断線フラグを記憶する断線監視IC50を遊技制御基板40に有し、CPU41aが、その起動時において断線監視IC50に断線フラグの確認要求を行い、これに伴う断線監視IC50からの返信に基づき断線フラグの記憶状態を取得し、断線フラグが記憶されている場合、すなわち遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態が解除された場合には、断線異常と判定し、断線異常エラーによるエラー状態に制御して、ゲームの進行を不能化するとともに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域を初期化し、元の状態に復帰不可能となるので、メイン制御部41を起動させた後、演出制御基板90を接続することで特別役の報知をさせないといった細工をした場合には、RAM41cが初期化されてしまい元の状態に復帰不可能となるため、遊技店による不正営業を一層確実に防止することができる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が制御する演出装置にて特別役の当選が報知されるようになっているが、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、メイン制御部41が直接制御するクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13にて特別役の当選を報知するようにしても良い。また、メイン制御部41が直接制御する電子部品として特別役の当選を報知する告知LEDを設け、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、告知LEDを用いて特別役の当選を報知するようにしても良い。
また、本実施例では、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力または出力する電子部品(投入メダルセンサ31)と遊技制御基板40との間のコネクタ接続にコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制することによっても不正器具の使用を防止しているが、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、その旨を報知することで、コネクタ同士の抜き差しを規制する構造とするか否かに関わらず、打ち込み器具の使用を防止できるため、コネクタ同士の抜き差しを規制する構造にしないことも可能であり、このようにすることで、コネクタ同士の抜き差しを規制するために部品の大幅な構造変更を必要としないうえに、故障時などのメンテナンス性を向上させることもできる。
また、本実施例では、断線監視IC50が、停電時において遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態についても監視し、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態が解除された場合には、その旨を示す断線フラグを記憶するとともに、CPU41aが、その起動時において断線監視IC50に断線フラグの確認要求を行い、これに伴う断線監視IC50からの返信に基づき断線フラグの記憶状態を取得し、断線フラグが記憶されている場合、すなわち遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態が解除された場合には、断線異常と判定し、断線異常エラーによるエラー状態に制御して、ゲームの進行を不能化するとともに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域を初期化し、元の状態に復帰不可能となる。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することで、断線監視IC50に断線フラグが記憶され、CPU41aを起動させた際に、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に防止することができる。
また、断線監視IC50は、通電時においても遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態を監視し、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態が解除された場合には、その旨を示す断線フラグを記憶するとともに、CPU41aは、起動後もタイマ割込処理において定期的に断線フラグの記憶状態を確認し、断線フラグが記憶されている場合には、断線異常と判定し、断線異常エラーによるエラー状態に制御して、ゲームの進行を不能化するとともに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域を初期化し、元の状態に復帰不可能となるため、電源を落とさないまま、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除した場合でも、断線監視IC50に断線フラグが記憶され、これに伴い、断線異常によるエラー状態に制御され、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業をより確実に防止することができる。
また、本実施例では、一度断線異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行させて、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM41cの初期化に伴ってスロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
尚、本実施例では、CPU41aが断線異常と判定し、断線異常エラーによるエラー状態に制御することに伴って、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域が初期化され、元の状態に復帰不可能となる構成となっているが、断線異常エラーによるエラー状態においては、RAM41cの初期化はされないが、その後RAM41cの初期化操作(本実施例では、設定変更モードへの移行操作が該当するが、これとは別に、電源投入時に検出されることで、RAM41cの初期化が行われる初期化スイッチを設け、初期化スイッチによるRAM41cの初期化操作を適用しても良い。)が行われたことを条件に、エラー状態を解除し、ゲームが可能な状態となるようにしても良く、このようにした場合には、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することで、断線監視IC50に断線フラグが記憶され、CPU41aを起動させた際に、RAM41cの初期化操作がなされて、RAM41cが初期化されるまでゲームの進行が不能化されるので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に防止することができる。
また、本実施例では、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力または出力する電子部品(投入メダルセンサ31)と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制することによっても不正器具の使用を防止しているが、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態を監視し、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態が解除された場合には、その旨を示す断線フラグを記憶するとともに、CPU41aが、起動時及び起動後において断線フラグの記憶状態を確認し、断線フラグが記憶されている場合には、断線異常と判定し、断線異常エラーによるエラー状態に制御して、ゲームの進行を不能化するとともに、RAM41cの領域のうちCPU41aが使用中の領域を除く全ての領域を初期化すること、または初期化操作がなされてRAM41cが初期化されるまでゲームの進行を不能化することで、コネクタ同士の抜き差しを規制する構造とするか否かに関わらず、打ち込み器具の使用を防止できるため、コネクタ同士の抜き差しを規制する構造にしないことも可能であり、このようにすることで、コネクタ同士の抜き差しを規制するために部品の大幅な構造変更を必要としないうえに、故障時などのメンテナンス性を向上させることもできる。
また、本実施例では、断線監視IC50が、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態を監視しているが、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(例えば、スタートスイッチ7や、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rなど)を監視するものであっても、上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例では、断線監視IC50が、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力または出力する電子部品(投入メダルセンサ31)と遊技制御基板40との間の電気的な接続状態を監視するとともに、CPU41aが、起動時においてゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力または出力する電子部品(投入メダルセンサ31)と遊技制御基板40との間の断線を判定した場合に、RAM41cを初期化することで、遊技店による不正営業を防止するようになっているが、メイン制御部41のバックアップ電源が、遊技制御基板40から、遊技制御基板40と操作部中継基板110を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板110、操作部中継基板110と投入メダルセンサ31を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ31で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板110、ケーブル600aを経由して再度遊技制御基板40に戻り、メイン制御部41に供給されるように構成しても良く、このような構成とすることで、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31の間のコネクタ同士の接続が1ヶ所でも解除されることで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、メイン制御部41のRAM41cのデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、メイン制御部41のRAM41cに保持されているバックアップデータが消失する。一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することでRAM41cのデータが初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
尚、バックアップ電源が、遊技制御基板40から投入メダルセンサ31を経由して再度遊技制御基板40に戻り、メイン制御部41に対して供給されることで、この間のコネクタ接続が解除された場合にRAM41cのデータが消失するようになっているが、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(例えば、スタートスイッチ7や、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rなど)を経由するものであっても、上記と同様の効果が得られる。
また、バックアップ電源を蓄積するコンデンサや電池などを、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品の取付基板やこれら電子部品の中継基板(操作部中継基板110など)に搭載し、これら取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからのバックアップ電源の供給ラインが、電子部品の信号線とともにケーブルを介して遊技制御基板に接続され、メイン制御部41に対して供給されるようにしても良く、この場合でも、これら取付基板や中継基板と遊技制御基板40との間のコネクタ接続が解除された場合にRAM41cのデータが消失することとなるため、上記と同様の効果を得られるうえに、遊技制御基板40には取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからケーブルを介してバックアップ電源が供給されることとなるため、ケーブルを抜いた際にメイン制御部41に対してバックアップ電源を供給し続けるためには、基板間を跨いでバックアップ電源の供給ラインを短絡させる必要があり、バックアップ電源を供給し続けた状態でコネクタ接続を解除することが非常に困難となるため、打ち込み器具の接続を効果的に防止することができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、設定値ワークから読み出した値が1〜6の範囲か否か、すなわち内部抽選に用いる設定値が適正な範囲の値か否かを1ゲーム毎に判定し、設定値ワークから読み出した値が1〜6の範囲の値でなければ、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化される。本実施例において設定値ワークに格納される値、すなわち設定変更処理により選択可能な設定値の範囲は1〜6の値であるので、設定値ワークに格納されている値が1〜6の範囲の値でなければゲームの進行が不能化されることとなる。
更に、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定する処理を1ゲーム毎に実行し、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合にも、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化される。本実施例では、遊技状態毎に対応する賭数が定められているが、その賭数とは異なる賭数でゲームが行われている場合には、RAM41cに格納されているデータが壊れているか、或いは不正なプログラムが作動している可能性があるので、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合にもゲームの進行が不能化されることとなる。
そして、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行させて、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわちデータ化けや不正なプログラムの作動などにより、設定値が適正でない場合や設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合には、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、本実施例では、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるとともに、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、RAM41cに記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時やCPU41aが暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。このため本実施例では、これらの状態から復旧してCPU41aが起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判定を行うようになっているので、RAM41cに記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行うことができる。すなわちデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行わずに済み、CPU41aの負荷を軽減させることができる。
また、本実施例では、電断割込処理(メイン)においてRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティ、すなわち排他的論理和演算した結果が0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができる。
更に、RAMパリティ調整用データに加えて、電断割込処理(メイン)においていずれかのビットの値が1ではない破壊診断用データがRAM41cに格納されるとともに、復旧時においてRAMパリティが0であっても、更に破壊診断用データが正常に格納されているか否かを判定するようになっており、RAM41cのデータが停電中に初期化されてしまい、実際には停電前の状態に復帰できないにもかかわらず、RAM41cのデータが全て0であるため、正常であると判定されてしまうことがない。
特に、本実施例では、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、メイン制御部41のRAM41cに保持されているバックアップデータが消失するが、これに伴い破壊診断用データもクリアされて00Hとなるため、この状態で起動するとCPU41aは、確実にRAM異常エラーと判定し、遊技の進行を不能化させることができる。
また、本実施例では、CPU41aは、全てのリールが停止した時点で、当該ゲームにおいて許容されていない役が入賞ライン上に揃っているか否かを判定する異常入賞判定を行う。
異常入賞判定では、自動停止にも関わらず役が揃った場合(自動停止制御に移行する前に停止した赤チェリー及び白チェリーは除く)、内部抽選で当選していない役が揃った場合、特別役と一般役が同時に揃った場合に異常入賞と判定する。
そして、異常入賞と判定された場合、すなわち当該ゲームにおいて許容されていない役が入賞した場合には、異常入賞エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるようになっている。
このように本実施例では、自動停止にも関わらず役が揃った場合(自動停止制御に移行する前に停止した赤チェリー及び白チェリーは除く)、すなわち自動停止にも関わらず何らかの異常により誤作動して入賞が発生した場合には、ゲームの進行が不能化されるので、本来であれば入賞してはいけない入賞が発生した場合でも、正常な入賞として処理されてしまうことがなく、ゲームの公平性が損なわれてしまうことがない。
また、内部抽選で当選していない役が揃った場合や特別役と一般役が同時に入賞した場合、すなわち、当選していない役が入賞した場合や特別役と一般役が同時に入賞した場合には、データが破壊されているか、異常なプログラムが作動している可能性があり、このような場合にもゲームの進行が不能化されることとなるため、ゲームの公平性が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、一度異常入賞エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行させて、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわちデータ化けや異常なプログラムの作動などにより、許容されていない役が入賞した場合には、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、CPU41aが内部抽選で当選していない役が入賞したか否かの判定を行う際に、役の種類毎に割り当てられたビットの値が0である場合に、当該役が当選している旨を示し、1である場合に当該役が当選していない旨を示す異常入賞判定用フラグと、役の種類毎に割り当てられたビットの値が1である場合に、当該役が入賞した旨を示し、1である場合に当該役が入賞していない旨を示す入賞図柄フラグと、を論理積演算し、その演算結果が0か否か、すなわち演算結果が0であるか否かを示すFレジスタのゼロフラグの値を参照するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように成立している役の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、当選していない役が入賞したか否かの判定を行う際の処理も簡略化することができる。
また、本実施例では、役の種類毎に割り当てられたビットの値が1である場合に、当該役が当選している旨を示し、0である場合に当該役が当選していない旨を示す内部当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定するとともに、当選フラグの各ビットの1と0を反転する演算を行うことで、異常入賞判定用フラグを作成するようになっている。すなわち当選フラグを用いて簡単に異常入賞判定用フラグを作成することができる。
また、本実施例のスロットマシンでは、リールの回転開始後、予め定められた自動停止時間が経過する前に遊技者によりストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効に検出されれば、当選フラグの設定状況と停止操作のタイミングとに応じて該当するリールに表示結果が導出される。つまり、当選フラグの設定だけではなく、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作という遊技者の技術介入によって入賞が発生することとなるので、偶然性の要素だけで入賞が発生するのを防止して射倖性の抑制の担保が図られることとなる。
一方、リールの回転開始後、予め定められた自動停止時間が経過した時点で、未だリールが回転中であれば、回転中のリールを自動的に停止させる自動停止制御が行われる。つまり、1ゲームに要する時間が無限のものにはならず、遊技者が遊技を行っていても実質的に十分な稼働率を得られないということがなくなる。
尚、本実施例では、リールの回転開始後、予め定められた自動停止時間が経過した時点で、未だリールが回転中であれば、回転中のリールを自動的に停止させる自動停止制御が行われるようになっているが、自動停止時間を計時する起点は、リール回転開始時に限られるものではなく、スタートスイッチ7が操作された時点、リールが定速回転となり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となったとき、停止操作に伴い無効化されたストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が再度有効となったとき、最後に停止操作が行われたときなどであっても良い。
また、自動停止制御によって各リールが停止される場合には、いずれかの役の当選フラグが設定されていても、各リールには最終的に必ずハズレの表示態様が導出されることとなる。このため、偶然性の要素だけで入賞表示態様が導出されるのを防ぐことができ、射倖性の抑制の担保を図ることができる。
また、自動停止制御では、最後に停止するリールを除き、停止操作がなされた場合と同様に、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御が行われる一方、最後に停止するリールについては、最大4図柄の引込範囲、すなわち5コマの範囲でいずれの入賞ライン上にも役が揃わない滑りコマ数を特定し、そのうち最も少ない滑りコマ数に基づいて停止させる制御が行われるようになっている。すなわち最後に停止するリール以外は、停止操作がなされたか、自動停止制御か、に関わらず、当選フラグの設定状況に応じて制御が行われ、自動停止制御の場合には、最後に停止させるリールのみ、いずれの入賞ライン上にも役が揃わないように制御が行われるようになっている。このため、最後に停止させるリール以外は、停止操作がなされたか、自動停止制御か、に関わらず、共通の処理でリールを停止させる制御を行えば良いので、自動停止制御を行う機能を付加し、更に自動停止時には必ずハズレとする機能を付加しても、これに伴いリールの停止制御が複雑とならない。
また、最終停止リールについては、全ての領域番号毎に、各領域番号に対応する停止位置を即時に停止させた場合にいずれの役も入賞ライン上に揃わない非入賞位置であるか否かを示す非入賞位置テーブルを作成し、1コマ分変動する時間よりも短い一定の間隔(約2ms)毎に非入賞位置テーブルを参照し、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であるか否かを判定する処理を繰り返し行い、現在のステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点で最も早い段階(1コマ未満の範囲)で停止可能な停止位置、すなわち当該領域番号に対応する図柄が下段で停止する位置でリールを停止させる制御を行うようになっており、回転中のリールが非入賞位置であると判定された時点で1コマ以上滑ることなく即時に停止させるのみで、入賞とならない表示結果を停止させることができるため、従来のように、自動停止時間の経過後、図柄が1コマ移動する毎に引込範囲内にある全ての図柄の中から非入賞位置を検索する必要がないので、自動停止制御を行う機能に加えて、自動停止時には必ずハズレとする機能を付加した場合でも、これに伴いリールの停止制御が複雑とならない。
また、自動停止制御に移行後、最終停止リールについては、必ず最終停止リールが非入賞位置であると判定された時点で1コマ以上滑ることなく即時に停止させる制御を行えば良く、最終停止リールの停止を開始させるステップ数がどのステップ数であっても共通のプログラムで停止制御を行うことが可能となるので、自動停止制御に伴う制御プログラムの構成を簡素化することができる。
尚、本実施例では、自動停止制御に移行後、最後のリールを除く2つのリールが停止した時点、若しくは2つのリールが停止した後、自動停止制御に移行した時点で、非入賞位置テーブルを作成し、その後一定の間隔で非入賞位置テーブルを参照し、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であるか否かを判定する処理を行うことで、現在のステップ数が非入賞位置であるか否かを判定しており、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であるか否かを判定する処理を短時間で行えることから好ましいが、非入賞位置テーブルを作成することなく、自動停止制御に移行後、最後のリールを除く2つのリールが停止した時点、若しくは2つのリールが停止した後、自動停止制御に移行した時点から、一定の間隔で、停止済みのリールの停止位置に基づいて、現在のステップ数で1コマ未満で即時に停止させた場合に非入賞位置であるか否かを判定し、非入賞位置であると判定された時点で最も早い段階(1コマ未満の範囲)で停止可能な停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、当選フラグに応じた停止制御として、当選フラグに応じた停止制御テーブルに基づく制御としているが、後述するその他の制御方法(例えば、コントロール方式によるもの)を適用しても良く、このようにその他の制御方法を適用する場合でも、最後に停止するリール以外は、停止操作がなされたか、自動停止制御か、に関わらず、当選フラグの設定状況に応じて制御を行い、自動停止制御の場合には、最後に停止させるリールのみ、いずれの入賞ライン上にも役が揃わないように制御を行うものであれば、上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例では、停止操作がなされた場合には、全てのリールについて該当するリールの停止制御テーブル、すなわち停止操作位置に対して停止位置が予め特定可能に定められたデータを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御、すなわちテーブル方式による制御を行い、自動停止制御では、最後に停止するリールを除き、停止操作がなされた場合と同様に、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御、すなわちテーブル方式による制御を行い、最後に停止するリールについては、自動停止に移行後、他のリールが停止した時点、若しくは他のリールが停止した後、自動停止に移行した時点で非入賞位置テーブルを作成し、その非入賞位置テーブルを参照して、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点でリールを停止させる制御を行うようになっている。このため、自動停止時にいずれの入賞ライン上にも役が揃わないように制御するために、既に停止しているリールの停止態様のパターン毎に複数の停止制御テーブルを用意する必要がなく、かついずれの入賞ライン上にも役が揃わない位置か否かを判定するのみの簡単な制御で役が揃わないように制御することができる。
尚、本実施例では、停止操作がなされた場合には、全てのリールについてテーブル方式による制御を行い、自動停止制御では、最後に停止するリールを除き、停止操作がなされた場合と同様にテーブル方式により制御を行い、最後に停止するリールについては、非入賞位置テーブルを参照して、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点でリールを停止させる制御を行っているが、停止操作がなされたか、自動停止制御によるか、に関わらず、最後に停止するリールを除きテーブル方式による制御を行い、最後に停止するリールについては停止操作によるものであればコントロール方式による制御を行い、停止操作によって最後のリールを停止させる場合には、内部抽選により当選した役がいずれかの入賞ライン上に揃いうるように引込範囲内で該当する図柄を引き込む制御を行い、内部抽選により当選していない役がいずれの入賞ライン上にも揃わないように引込範囲内で図柄を蹴飛ばす制御を行うとともに、自動停止によって最後のリールを停止させる場合には、非入賞位置テーブルを参照して、現在の基準位置からのステップ数が属する領域番号が非入賞位置であると判定された時点でリールを停止させる制御を行うようにしても良く、このようにした場合には、最後に停止するリールについての停止制御テーブルを用意する必要がなくなる。
また、スロットマシンでは、一般的に左リール、中リール、右リールの順番で停止操作が行われる割合が高い。これは、人間が横並びの図柄などを左側から認識する傾向にあり(例えば、横書きの文章が左から右にかけて記載されているためである)、最もこの順番が認識しやすいためである。
また、本実施例のスロットマシン1では、図1に示すように、ストップスイッチ8L、8C、8Rが水平方向に配置されているとともに、一般的に右利きの遊技者が多く、右利きの遊技者が例えば親指などでストップスイッチ8L、8L、8Rを水平方向に滑らすように操作を行う場合、左から右方向に向かって操作を行った方が操作がし易く、このような点からもゲームの開始後、左リール、中リール、右リールの順番で停止操作が行われる割合が高いといえる。
また、本実施例のスロットマシン1では、図1に示すように、遊技者側から見てメダル投入部4が前面扉の右側に配置され、スタートスイッチ7が前面扉の左側に配置されている。これは、一般的に右利きの遊技者が多く、メダルを右手で投入できるようにメダル投入部4を右側に配置し、メダルの投入よりは操作が容易なスタートスイッチ7を左側に配置しているためである。また、本実施例1のスロットマシン1に限るものではなく、一般的なスロットマシンも大抵はスタートスイッチが左側に配置されており、その流れで停止操作も左から行われることが多く、この点からもゲームの開始後、左リール、中リール、右リールの順番で停止操作が行われる割合が高いといえる。
一方、本実施例のスロットマシン1では、自動停止制御を行う際に、右リール、中リール、左リールの順番で優先して停止させる制御が行われる。すなわち全てのリールが回転中の場合には、右、中、左の順番で停止させる制御を行い、いずれかのリールが既に停止している場合には、未だ回転中のリールを右、中、左の順番で優先して停止させる制御が行われるようになっている。
このため、自動停止制御が行われた場合には、左リールが既に停止されている場合を除き、一般的に選択される割合の高い停止順とは異なる停止順でリールが停止するので、自動停止制御が行われた場合には、その停止順から自動停止による停止制御か否かをある程度判別することが可能となる。
また、本実施例では、リプレイの当選フラグが設定されているときに、左リールを最初に停止させた場合には、入賞ラインL1〜L4のどの入賞ラインにも「リプレイ」の組み合わせが揃いうる制御が行われるのに対して、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL1またはL3上に「リプレイ」図柄を引き込む制御が行われるとともに、ベルの当選フラグが設定されているときに、左リールを最初に停止させた場合には、入賞ラインL1〜L4のどの入賞ラインにも「ベル」の組み合わせが揃いうる制御が行われるのに対して、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL2またはL4上に「ベル」図柄を引き込む制御が行われる。すなわち一般的に選択される割合の高い停止順以外の停止順で停止操作が行われた際の停止制御を簡素化するために、リプレイやベルが当選したゲームでは、左リールを最初に停止させた場合、すなわち一般的に最初に停止させる割合の高いリールを最初に停止させた場合に、入賞ラインL1〜L4のどの入賞ラインにも当選した役が揃いうる制御、すなわち表示態様が多様となる制御が行われるのに対して、左リール以外のリールを左リールよりも先に停止させた場合、すなわち一般的に最初に停止させる割合の低いリールを最初に停止させた場合に、当選した役が、入賞ラインL1〜L4のうち特定の入賞ラインにのみ揃う制御、すなわち表示態様が単純となる制御が行われるようになっている。
また、前述のように自動停止制御を行う際に、右リール、中リール、左リールの順番で優先して停止させる制御が行われるので、ベルやリプレイが当選している場合には、左リールが既に停止されている場合を除き、右、中の順番でリールが停止するとともに、その時点で、当選した役が入賞ラインL1〜L4のうち特定の入賞ラインにのみ揃うように制御されるので、これらベルやリプレイが当選している状態で、自動停止制御が行われた場合には、左リールが既に停止されている場合を除き、中、右リールには、特定の入賞ライン上にベルまたはリプレイの図柄が停止し、かつ左リールには、中、右リールにおいてベルまたはリプレイの図柄が停止している入賞ライン上に、ベルまたはリプレイが揃わない表示態様となる。
これによりベルやリプレイが当選している状態で自動停止制御が行われた場合には、その表示態様からベルやリプレイが当選している状態で自動停止に伴い導出されたものであるか否かをある程度判別することが可能となる。
特に、本実施例では、左リールに特定の表示結果が導出されることにより成立するリーチ目やチャンス目が採用されており、自動停止に伴い、これらのリーチ目やチャンス目が成立しうることもあるが、少なくともベルやリプレイが当選している場合には、表示態様から自動停止に伴い導出されたものであるか否かをある程度判別することができるので、自動停止によりリーチ目やチャンス目が無効であるにもかかわらず、リーチ目やチャンス目が導出されていると遊技者に対して誤解を与えてしまうことを軽減することができる。
尚、本実施例では、リプレイの当選フラグが設定されているときに、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL1またはL3上に「リプレイ」図柄を引き込む制御が行われるとともに、ベルの当選フラグが設定されているときに、中リールや右リールを左リールよりも先に停止させた場合には、入賞ラインL2またはL4上に「ベル」図柄を引き込む制御が行われるが、リプレイやベルが当選して、左リール以外のリールを先に停止させた場合に、当選した役の図柄を引き込む入賞ラインは上記のものに限らず、当選した役の図柄を引き込む入賞ラインが、左リールを最初に停止させた場合に当選した役の図柄を引き込む入賞ラインよりも少ない予め定められた特定の入賞ライン(複数でも単数でも可)に限定されるものであれば良い。
また、本実施例では、左リールの入賞ライン上に「赤チェリー」または「白チェリー」が停止するのみで成立する役、すなわちいずれか1つのリールのみで成立する役が定められており、自動停止制御では、自動停止制御を行う前に役が単独で成立するリールが既に停止している場合を除き、当該リールを最後に停止させる制御が行われるようになっている。このため、いずれか1つのリールのみで成立する役が当選している場合でも、自動停止制御を行う際に、リールを停止させる順番を変更したり、左リールが最終停止リールでない場合において、同一の制御にすると自動停止にも関わらず役が揃ってしまう可能性があるために、左リールを停止させる制御を、停止操作によって停止した場合の制御と異なる制御としたり、リールを停止させる順番を変更するといった必要がなく、自動停止制御を常に共通の制御とすることが可能となるので、いずれか1つのリールのみで成立する役が採用されている場合であっても、自動停止に伴うリールの停止制御が複雑となることがない。
また、本実施例では、自動停止制御が開始すると、その時点から少なくとも全てのリールが停止するまで(実際には、次のゲームで有効化されるまで)の間、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の検出が無効化されるようになっているので、導出された表示結果が遊技者による停止操作によるものか、自動停止によるものか、を遊技者が混同してしまうことを防止できる。これにより、例えば、自動停止によりリーチ目やチャンス目が無効であるにもかかわらず、リーチ目やチャンス目が導出されていると遊技者に対して誤解を与えてしまうことを軽減することができる。
また、本実施例では、自動停止により全てのリールが停止した際に、自動停止時報知パターンに基づいて、自動停止制御によるリールの停止であるため、リーチ目やチャンス目が停止してもこれらチャンス目やリーチ目が無効である旨が報知されるようになっており、自動停止によりリーチ目やチャンス目が無効であるにもかかわらず、リーチ目やチャンス目が導出されていると遊技者に対して誤解を与えてしまうことを確実に防止することができる。
また、本実施例では、自動停止により全てのリールが停止した際に、自動停止時報知パターンに基づいて、自動停止制御によるリールの停止であるため、小役告知演出が無効である旨が報知されるようになっており、小役告知演出が実行されたゲームにおいて、報知された一般役が入賞しない場合にも、自動停止によって当選した一般役が入賞しなかった可能性があり、当該小役告知演出によって特別役が当選している旨が報知されたものではないことを認識させることが可能となり、小役告知演出が実行されたゲームにおいて自動停止して報知された役が入賞しなかった場合に、特別役に当選していると遊技者に対して誤解を与えてしまうことを確実に防止することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成しているが、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)別の停止制御テーブルを予めROM41bに登録しておき、テーブルインデックスに基づいて、遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、及びリールの停止状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定可能とし、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、テーブルインデックスを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを設定するようにしても良い。
前記実施例では、リール1周に対して8ステップ毎(1図柄毎)に分割した21の領域(コマ)が定められており、停止制御テーブルとして、それぞれの領域(領域番号)に対応して、引込コマ数(停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブル、すなわち1図柄が変動する範囲の領域に対応して停止位置が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っているが、例えば、1図柄未満の領域毎、例えば1ステップ、すなわちリールモータを駆動する際の最小単位毎に、引込ステップ数や引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っても良く、このようにすることで、リールモータのステップ数単位で停止位置を変化させることが可能となり、停止操作位置に対する停止位置を更に多様化することができる。
前記実施例では、停止操作位置に対する引込コマ数を一意的に定めた複数の停止制御テーブルのうち、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行っているが、停止操作位置に対する停止位置を一意的に定めた複数の停止位置特定テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止位置特定テーブルを参照し、停止操作位置に対応して一意的に特定される停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、停止位置に対する停止優先度を定めることにより、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置を一意的に定めた複数の停止優先テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止優先テーブルを参照し、停止操作位置から引込可能範囲(最大5コマ)内にある全ての停止位置の停止優先度を比較し、最も停止優先度の高い停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた引込コマ数を選択し、停止操作が行われた際に、選択された引込コマ数の範囲内に対象となる停止位置が位置する場合には、当該停止位置を引き込んで停止させる引込制御を行い、停止が禁止された停止位置を停止させないように他の停止位置を引き込んで停止させる蹴飛ばし制御(いわゆるコントロール方式の制御)を行うようにしても良い。このように引込制御及び蹴飛ばし制御を行うことで、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置が一意的に決まるので、引込制御及び蹴飛ばし制御により表示結果を導出させる制御は、停止操作位置に対して停止位置を一意的に特定する制御パターンといえる。
また、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行うものであれば、停止制御テーブルによるリールの停止制御、停止優先テーブルによるリールの停止制御、引込制御及び蹴飛ばし制御によるリールの停止制御を併用して行うものであっても良く、例えば、最初に停止したリールのみ停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行い、他のリールについては、引込制御及び蹴飛ばし制御によりリールの停止制御を行うようにしても良い。
前記実施例では、各遊技状態のそれぞれの内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して一意的に定められた制御パターンを選択し、その制御パターンに従ってリールの停止制御を行っているが、少なくとも各遊技状態のそれぞれの内部当選状態に対して定められた制御パターンを選択し、その選択した制御パターンに従ってリールの停止制御を行うものであれば良い。
前記実施例においては、図10に示すように、当選フラグは、当選した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる。また、入賞図柄フラグは、入賞した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる。そして、内部当選フラグを全ビット反転させて、入賞図柄フラグとの論理積(AND)を算出し、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに異常入賞と判定している。
これに対して、第1の変形例として、前記実施例と同様に、当選フラグを全ビット反転した値と、入賞図柄フラグとの論理積(AND)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットを更に反転させて、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに異常入賞と判定しても良い。
また、第2の変形例として、当選フラグと、入賞図柄フラグを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットを更に反転させて、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに異常入賞と判定しても良い。この場合には、前記実施例と同様に、演算結果が00Hか否か、すなわち演算結果が0か否かを示すFジスタ(フラグレジスタ)のゼロフラグの値を確認するのみで、異常入賞か否かを判定することができる。
また、第3の変形例として、当選フラグと、入賞図柄フラグを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出し、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに異常入賞と判定しても良い。
このように第1〜3の変形例においても、当選フラグまたは当選フラグを反転した値と入賞図柄フラグまたは入賞図柄フラグを反転した値とを論理和演算または論理積演算した結果が、0以外の値であるか否か、または1以外の値であるか否か、を判定するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。
尚、第2、第3の変形例においては、入賞に伴って設定される入賞図柄フラグを予め全ビット反転させておけば、すなわち、入賞した役に該当するビットの値が0、それ以外のビットの値が1となるように入賞図柄フラグを設定するようにしておけば、異常入賞判定処理における入賞図柄フラグの全ビットを反転させるステップは不要となる。
また、第1、第2の変形例の場合において、演算結果がFFHか否かを判定する際に、演算結果に1を加算し、加算後の値がオーバーフローした場合に演算結果がFFHであると判定し、オーバーフローしなかった場合に演算結果がFFH以外であると判定することが好ましく、このようにした場合には、演算結果がオーバーフローしたか否かを示すFレジスタのキャリーフラグの値を確認するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。
次に、前記実施例のように、当選フラグは、当選した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされ、また、入賞図柄フラグは、入賞した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる場合において、いずれのフラグも全ビットを反転させずに当選していない役が入賞したか否かを判定する変形例について説明する。
この変形例においては、当選フラグを異常入賞判定用フラグとして適用する。そして、内部当選フラグの各々のビットの値から、入賞図柄フラグにおける同じ位置のビットの値を減算し、すべてのビットにおいて減算結果が負の数とならなかったことを条件に、異常入賞か否かを判定する。例えば、当選フラグの第0ビットの値から、入賞図柄フラグの第0ビットの値を減算して、減算結果が負の数となったかを判定し、負の数とならなかった場合には、次のビット、すなわち内部当選フラグの第1ビットの値から、入賞図柄フラグの第1ビットの値を減算してその結果を判定していき、最終的に第0ビットから第15ビットまでのすべてにおいて、減算結果が負の数とならなかったことを条件に、異常入賞でない旨を判定する。
このようにした場合には、演算結果が負の数となったか否かを示すFレジスタのサインフラグの値を確認するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。更には、これまでの実施例及び変形例のように、当選フラグと入賞図柄フラグのいずれのフラグもビットを反転せずに異常入賞か否かを判定することが可能となる。
前記実施例では、演出制御基板90に、演出制御用プロセッサとしてのCPU91aと、描画処理用プロセッサとしてのグラフィックコントローラ200と、がそれぞれ搭載されており、これら2つのプロセッサにより液晶表示器51の画像表示制御を行っているが、CPU91aが演出制御用プロセッサ及び描画処理用プロセッサの双方の機能を有していても良い。この場合には、CPU91aがCGROMに直接アクセスし、CGROMから読み出したキャラクタをVRAMに書き込み、フレーム期間毎にVRAM上のキャラクタを用いて描画領域に描画を行うようにすれば良い。
前記実施例では、CPU91aのワークメモリとして用いるRAM91cとは別個に、VRAM用のSDRAM210を搭載しているが、RAM91cの記憶領域の一部にVRAM用の領域を割り当てて用いるようにしても良い。この場合には、グラフィックコントローラ200がCGROMから読み出したキャラクタをVRAMとして割り当てられたRAM91cの記憶領域に転送し、フレーム期間毎にこのキャラクタを用いて描画領域に描画を行うようにすれば良い。また、CPU91aが演出制御用プロセッサ及び描画処理用プロセッサの双方の機能を有する場合には、CPU91aがCGROMから読み出したキャラクタをVRAMとして割り当てられたRAM91cの記憶領域に転送し、フレーム期間毎にこのキャラクタを用いて描画領域に描画を行うようにすれば良い。
前記実施例では、スタートスイッチ7の操作から全てのリールが停止するまでのゲーム中以外の期間であっても、連続演出及び追加演出が実行中の期間、並びにボーナス入賞から該ボーナスが終了するまでの期間では、待機コマンドを受信した場合や、選択スイッチ56や決定スイッチ57の操作が検出された場合でも、これら待機コマンドや選択スイッチの操作の検出を無視し、該当するプログラムを実行しない構成とすることで、待機演出やメニュー画面の表示を禁止していたが、これらの期間中において待機演出無効フラグや選択スイッチ56や決定スイッチ57の操作無効フラグを設定し、これらのフラグが設定されている間は、待機コマンドを受信した場合や選択スイッチ56や決定スイッチ57の操作がなされても待機演出やメニュー画面の表示が実行されないようにするといった、積極的な制御によって待機演出やメニュー画面の表示を禁止するようにしても良い。
前記実施例では、VRAM領域に必要なキャラクタが転送されていることを条件にVRAM領域に転送されたキャラクタを用いて描画を行うグラフィックコントローラを用いており、CPU91aは、描画を命令する際に予め描画に必要なキャラクタを転送するようになっているが、CPU91aがCGROM内のキャラクタの格納領域(転送元アドレス)と、描画領域における描画位置(転送先アドレス)を指定するのみで、グラフィックコントローラが自動的に転送元アドレスのキャラクタをVRAMに割り当てられた自動転送領域に転送し、自動転送領域に転送されたキャラクタを用いて描画領域の転送先アドレスに当該キャラクタの描画を行うようにしても良い。
前記実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
更に、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34や払出センサ35など、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
8L、8C、8R ストップスイッチ
41 メイン制御部
41a CPU
91 サブ制御部

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    表示結果が導出される前に、入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果に基づいて、入賞の種類毎に割り当てられたビット毎に該入賞が許容されているか否かを特定可能な異常入賞判定用データを設定する異常入賞判定用データ設定手段と、
    前記表示結果が導出された後、該導出された表示結果に基づいて入賞の種類毎に割り当てられたビット毎に該入賞が発生したか否かを特定可能な入賞結果データを設定する入賞結果データ設定手段と、
    前記異常入賞判定用データ設定手段により設定された異常入賞判定用データ及び前記入賞結果データ設定手段により設定された入賞結果データにおいて同一の種類の入賞が割り当てられたビット同士の値を演算する演算手段と、
    前記演算手段により算出された各ビットの値に基づいて異常入賞か否かを判定する異常入賞判定手段と、
    前記異常入賞判定手段により異常入賞と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第1の不能化手段と、
    前記異常入賞とは異なる所定の異常を判定する所定異常判定手段と、
    前記所定異常判定手段により前記所定の異常と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第2の不能化手段と、
    前記異常入賞とは異なる特定の異常を判定する特定異常判定手段と、
    前記特定異常判定手段により前記特定の異常と判定されたときに、遊技の進行を不能化する第3の不能化手段と、
    前記第1の不能化手段により遊技の進行が不能化された状態においても前記第2の不能化手段により遊技の進行が不能化された状態においても共通の第1の解除操作がされたときに、遊技の進行が不能化された状態を解除し、遊技の進行を可能とする第1の不能化解除手段と、
    前記第3の不能化手段により遊技の進行が不能化された状態において前記第1の解除操作とは異なる第2の解除操作がされたときに、遊技の進行が不能化された状態を解除し、遊技の進行を可能とする第2の不能化解除手段と、
    遊技の進行が不能化されたときに、前記異常入賞と判定されたことに伴う異常であるか、前記所定の異常と判定されたことに伴う異常であるか、前記特定の異常と判定されたことに伴う異常であるか、を特定可能に報知する異常報知手段と、
    を備える
    ことを特徴とするスロットマシン。
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