JP2014190576A - 火器用グリップ及びこれを用いた火器 - Google Patents
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Abstract
【課題】火器の操作性を向上できる火器用グリップ及びこれを用いた火器を提供する。
【解決手段】火器の操作者により把持される把持部13と、火器に把持部13を装着する装着部11と、火器に対する把持部13の角度を調整する角度調整機構71と、を備える。角度調整機構71は、装着部11と把持部13とを回動可能に連結する自在継手73を有する。角度調整機構71は、把持部13を把持した操作者の手により角度ロック状態と角度ロック解除状態とを切り替え操作可能に構成される。
【選択図】図5
【解決手段】火器の操作者により把持される把持部13と、火器に把持部13を装着する装着部11と、火器に対する把持部13の角度を調整する角度調整機構71と、を備える。角度調整機構71は、装着部11と把持部13とを回動可能に連結する自在継手73を有する。角度調整機構71は、把持部13を把持した操作者の手により角度ロック状態と角度ロック解除状態とを切り替え操作可能に構成される。
【選択図】図5
Description
本発明は、火器に装着される火器用グリップ及びこれを用いた火器に関する。
軽機関銃等の火器には、通常、銃身の後側に設けられたピストルグリップの他に、銃身の前側にフォアグリップが装着される(特許文献1参照)。火器の操作者は、一方の手でピストルグリップを把持し、他方の手でフォアグリップを把持して火器を保持できる。
火器の各グリップを把持したとき、火器を保持しやすい両腕の角度、位置は、その操作者の体形、筋力により変化する。正確な射撃操作のためには、操作者の体形等によらず火器を安定して保持できるとよい。本発明者は、このような要求を実現できるグリップについて、改善の余地があると認識するに至った。
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、火器の操作性を向上できる火器用グリップ及びこれを用いた火器を提供することにある。
本発明のある態様は火器用グリップに関する。火器用グリップは、火器の操作者により把持される把持部と、火器に把持部を装着する装着部と、火器に対する把持部の角度を調整する角度調整機構と、を備える。
この態様によると、火器に対する把持部の角度を調整して、火器を保持する腕の位置、角度を調整できる。このため、操作者の体形、筋力に応じて射撃し易い腕の位置、角度に調整して、火器を安定して保持でき、火器の操作性が向上する。
また、本発明の別の態様に係る火器用グリップは、火器の操作者により把持される把持部と、火器に対して把持部を位置調整可能に装着する装着部と、装着部の位置調整を規制する位置ロック状態と、位置調整を規制する位置ロック解除状態とを、把持部を把持した手により切り替え操作可能な位置ロック機構と、を備える。
この態様によると、位置ロック状態と位置ロック解除状態とを把持部を把持した手により切り替え操作可能なため、火器を保持したまま素早く位置ロックを解除して位置調整でき、火器の操作性が向上する。
また、本発明の別の態様は火器に関する。火器は、上述の態様の火器用グリップが装着される。
本発明のある態様の火器用グリップによれば、火器の操作性が向上する。
図1〜図3は、本実施形態に係る火器用グリップ10が火器101に装着された状態を示す。火器101は、軽機関銃であり、銃身103、引き金105、ピストルグリップ107を備える。引き金105、ピストルグリップ107は銃身103の後側の下部に設けられる。ピストルグリップ107を把持する手の指で引き金105を引くと、銃身103の前端の銃口103aから弾丸等の飛翔体が射出される。
銃身103の下部には、図2、図3に示すように、その前後方向に延びるレール111がねじ(図示せず)により取り付けられる。レール111は、ピカティニーレールであり、火器101に近い基端側の根元部113と、根元部113より左右方向の幅が拡幅された先端側の拡幅部115とを備える。レール111の先端面には、レール111の延びる方向に間隔を空けて凹部117が設けられる。凹部117は銃身103の左右方向に沿った溝状に形成される。以下、銃身103の前後方向をX方向という。
図4、図5は、火器用グリップ10の構成を示す。火器用グリップ10(以下、単にグリップ10ともいう)は、火器101に近い基端側から先端側にかけて、ベースホルダ21、ボールホルダ31、エンドホルダ41、操作ノブ51を備える。また、グリップ10は、装着部11、把持部13を備える。装着部11は、火器101に把持部13を装着する部位として設けられる。装着部11は、グリップ10の基端側に設けられ、ベースホルダ21、ボールホルダ31により構成される。把持部13は、火器101の操作者により把持される部位として設けられる。把持部13は、グリップ10の先端側に設けられ、エンドホルダ41により構成される。また、グリップ10は、位置ロック機構61、角度調整機構71を更に備える。
ベースホルダ21は、その基端側に底面部21aが設けられた略円形の筒状に形成され、その底面部21aには貫通孔21bが形成される。ベースホルダ21の基端面には嵌合溝23が形成される。
嵌合溝23は、図3に示すように、入口部23aより奥側に溝幅の広い拡幅部23bが設けられ、蟻溝状に形成される。ベースホルダ21は、その嵌合溝23にレール111が嵌合されて、火器101にエンドホルダ41を装着する。レール111の拡幅部115には嵌合溝23の入口部23aが係合され、レール111によりグリップ10が支持される。ベースホルダ21は、レール111に沿ってスライド可能に設けられ、そのスライドにより、火器101に対してエンドホルダ41をX方向に位置調整可能となる。
図5に戻り、ベースホルダ21は、第1ストッパ25を有する。第1ストッパ25は、その中央部に貫通孔25aが設けられた略円形の筒状に形成され、その基端側の外周面に雄ねじが形成される。ベースホルダ21の先端側の内周面には雌ねじが形成され、その雌ねじに第1ストッパ25の雄ねじをねじ込むと、ベースホルダ21に第1ストッパ25が着脱可能に結合される。
位置ロック機構61は、ベースホルダ21に設けられる。位置ロック機構61は、位置決めロッド63、第1圧縮ばね67を備える。
位置決めロッド63は、その軸方向に移動可能にベースホルダ21内に保持される。位置決めロッド63の基端部63aはベースホルダ21の貫通孔21bに挿通され、ベースホルダ21の嵌合溝23内に突出する。位置決めロッド63の先端部は第1ストッパ25の貫通孔25aに挿通され、ベースホルダ21の先端側に突出する。
位置決めロッド63の先端部には雄ねじが形成され、その先端部と対向するボールホルダ31の基端部には雌ねじ孔31aが形成される。位置決めロッド63の雄ねじをボールホルダ31の雌ねじ孔31aにねじ込むと、ボールホルダ31に位置決めロッド63が着脱可能に結合される。
位置決めロッド63は、その軸方向の途中位置に第1ピストン部65が設けられる。第1ピストン部65は、ベースホルダ21内を位置決めロッド63が移動するときに、ベースホルダ21の内周面に摺動可能に設けられる。
図6(a)、(b)は、それぞれ位置決めロッド63が進入位置、退避位置にある状態を示す。位置決めロッド63は、その基端部63aがレール111の凹部117に嵌合可能に形成される。
位置決めロッド63は、図6(a)に示すように、その基端部63aがレール111の凹部117内に入り込む進入位置と、図6(b)に示すように、その基端部63aが凹部117から抜け出る退避位置との間を移動可能に設けられる。位置決めロッド63を進入位置に移動させると、その基端部63aと凹部117の係合により、レール111に沿ったベースホルダ21のスライドが規制され、ベースホルダ21の位置調整が規制される位置ロック状態となる。位置決めロッド63を退避位置に移動させると、ベースホルダ21のスライドが許容され、ベースホルダ21の位置調整が許容される位置ロック解除状態となる。すなわち、位置決めロッド63を含む位置ロック機構61により、位置ロック状態と位置ロック解除状態とを切り替え可能となる。
第1圧縮ばね67は、位置決めロッド63の第1ピストン部65と第1ストッパ25との間に介装される。第1圧縮ばね67は、位置決めロッド63の基端側に向けて第1ピストン部65を付勢する第1付勢手段として設けられる。位置決めロッド63は、退避位置に移動したとき、その進入位置に向けて第1圧縮ばね67により付勢される。ベースホルダ21の底面部21aと第1圧縮ばね67との間に第1ピストン部65が挟まれ、位置決めロッド63がベースホルダ21内に保持される。
図5に戻り、エンドホルダ41は、略円形の筒状に形成される。エンドホルダ41は、第2ストッパ43を有する。第2ストッパ43は、その中央部に貫通孔43aが設けられた略円形の筒状に形成され、その基端側の外周面に雄ねじが形成される。エンドホルダ41の先端側の内周面には雌ねじが形成され、その雌ねじに第2ストッパ43の雄ねじをねじ込むと、エンドホルダ41に第2ストッパ43が着脱可能に結合される。
角度調整機構71は、自在継手73を備える。自在継手73は、ボールジョイントであり、ボールスタッド75、ソケット部85を備える。自在継手73は、押圧ロッド91、第2圧縮ばね95を更に備える。ボールスタッド75は、エンドホルダ41の基端部に設けられる。ソケット部85は、ボールホルダ31の先端部に設けられる。
ボールスタッド75は、軸部76、球状頭部77を備える。軸部76の先端部には雄ねじが形成され、その先端部と対向するエンドホルダ41の基端部の内周面には雌ねじが形成される。軸部76の雄ねじをエンドホルダ41の雌ねじにねじ込むと、ボールスタッド75の軸部76がエンドホルダ41に着脱可能に結合される。軸部76には貫通孔76aが形成される。
球状頭部77は、軸部76から基端側に延びて設けられる。図7は、図5のA−A線断面図である。球状頭部77には、その軸線方向から見て略十字状のすり割り溝78が設けられ、その周方向に分割した複数の分割部分79が設けられる。各分割部分79は、球体を周方向に略四分割した形状となる。球状頭部77が複数に分割しているため、各分割部分79が径方向に容易に弾性変形する。各分割部分79の内面には、ボールスタッド75の基端側に向かうにつれて球状頭部77の中心軸に近づく内面テーパー部80が形成される。
ソケット部85は、その内壁面がボールスタッド75の球状頭部77の外形に対応した球面状に形成される。ソケット部85は、ボールスタッド75の球状頭部77を回動可能に収容する。
図8は、火器101に対するエンドホルダ41の角度を調整した状態を示す。ベースホルダ21及びボールホルダ31とエンドホルダ41とは、自在継手73により回動可能に連結される。すなわち、装着部11と把持部13とは、自在継手73により回動可能に連結される。これにより、火器101に対するエンドホルダ41の角度を調整できる。エンドホルダ41は、ベースホルダ21の軸方向に直交する任意の方向に傾斜でき、火器101の銃身103の前後方向や、銃身103の周方向に角度調整できる。
図5に戻り、ソケット部85は、火器101の左右方向の一方に切欠86が形成される。切欠86は、ボールホルダ31の先端面から基端側にかけて形成される。ボールスタッド75の軸部76を切欠86がある特定方向に傾斜させると、切欠86内に軸部76が収容され、その特定方向にエンドホルダ41を大きく角度調整できる。
押圧ロッド91は、その軸方向に移動可能にエンドホルダ41内に保持される。押圧ロッド91の基端部91aは、ボールスタッド75の軸部76の貫通孔76aに挿通され、球状頭部77の内側に設けられる。押圧ロッド91の先端部は、第2ストッパ43の貫通孔43aに挿通され、エンドホルダ41の先端側に突出して設けられる。
押圧ロッド91の先端部には雄ねじが形成され、押圧ロッド91の先端部と対向する操作ノブ51の基端部には雌ねじ孔51aが形成される。押圧ロッド91の雄ねじを操作ノブ51の雌ねじ孔51aにねじ込むと、押圧ロッド91が操作ノブ51に着脱可能に結合される。
押圧ロッド91は、その軸方向の途中位置に第2ピストン部93が設けられる。第2ピストン部93は、エンドホルダ41内を押圧ロッド91が移動するときに、エンドホルダ41の内周面に摺動可能に設けられる。
押圧ロッド91の基端部91aには、その基端側に向かうにつれて縮径する外面テーパー部92が形成される。押圧ロッド91の外面テーパー部92と対向する球状頭部77の内面テーパー部80は略同一の形状に形成される。
押圧ロッド91は、その基端側に移動させると、その外面テーパー部92が球状頭部77の内面テーパー部80に接触する。押圧ロッド91を更に移動させると、外面テーパー部92が内面テーパー部80を押し広げ、複数の分割部分79の外周面がソケット部85の内壁面に押圧される。以下、この押圧ロッド91の位置を押圧位置という。
一方、図9に示すように、押圧ロッド91を先端側に移動させると、複数の分割部分79によるソケット部85への押圧が解除される。以下、この押圧が解除される位置を解除位置という。押圧ロッド91は、この押圧位置と解除位置との間を移動可能に設けられる。
押圧ロッド91を押圧位置に移動させると、エンドホルダ41の回動が規制され、エンドホルダ41の角度調整が規制される角度ロック状態となる。押圧ロッド91を解除位置に移動させると、エンドホルダ41の回動が許容され、エンドホルダ41の角度調整が許容される角度ロック解除状態となる。すなわち、押圧ロッド91を含む角度調整機構71により、角度ロック状態と角度ロック解除状態とを切り替え可能となる。
第2圧縮ばね95は、押圧ロッド91の第2ピストン部93と第2ストッパ43との間に介装される。第2圧縮ばね95は、押圧ロッド91の基端側に向けて第2ピストン部93を付勢する第2付勢手段として設けられる。押圧ロッド91は、解除位置に移動したとき、その押圧位置に向けて第2圧縮ばね95により付勢される。ボールスタッド75の軸部76と第2圧縮ばね95との間に第2ピストン部93が挟まれ、押圧ロッド91がエンドホルダ41内に保持される。
図5に戻り、操作ノブ51は、エンドホルダ41の外径より大きい外径の略円形の柱状に形成される。エンドホルダ41の外径より操作ノブ51の外径が大きいため、エンドホルダ41を操作者が把持した状態のまま、その先端側に把持位置をずらすと、操作ノブ51に手が引っかけられる。
なお、ボールスタッド75は、たとえば、強度を確保するためアルミニウム等の金属材料により構成され、他のホルダ21、31、41等は、たとえば、樹脂材料により構成される。
以上の構成の火器用グリップ10が装着された火器101を用いるとき、一方の手で火器101のピストルグリップ107を把持し、他方の手で火器用グリップ10の把持部13であるエンドホルダ41をフォアグリップとして把持する。
図6に示すように、位置ロック機構61による位置ロック状態から位置ロック解除状態に切り替え操作するとき、エンドホルダ41を把持した状態のまま、ベースホルダ21及びボールホルダ31からエンドホルダ41を引き抜くように移動させる。位置決めロッド63を退避位置まで移動させて位置ロック解除状態となったら、エンドホルダ41を把持した状態のまま、ベースホルダ21をレール111に沿って所望の位置まで移動させる。エンドホルダ41の引き抜きを解除すると、第1圧縮ばね67の付勢により位置決めロッド63が進入位置まで移動して位置ロック状態となる。
図9に示すように、角度調整機構71による角度ロック状態から角度ロック解除状態に切り替え操作するとき、エンドホルダ41を把持した手を操作ノブ51に引っかけ、その把持位置をずらし、エンドホルダ41から操作ノブ51を引き抜くように移動させる。押圧ロッド91が解除位置まで移動して角度ロック解除状態となったら、火器101に対してエンドホルダ41を所望の角度に調整する。操作ノブ51の引き抜きを解除すると、第2圧縮ばね95の付勢により押圧ロッド91が押圧位置まで移動して角度ロック状態となる。
以上のように位置ロック状態と位置ロック解除状態との切り替え操作は、エンドホルダ41を把持した操作者の手で行われる。この切り替え操作のため、装着部11としてのベースホルダ21及びボールホルダ31と、把持部13としてのエンドホルダ41とは、相対移動可能に構成される。操作者の手により把持部13を把持した状態で、これらを相対移動させることにより、位置決めロッド63が進入位置と退避位置との間を移動可能となる。
また、角度ロック状態と角度ロック解除状態との切り替え操作は、エンドホルダ41を把持した操作者の手で行われる。この切り替え操作のため、把持部13としてのエンドホルダ41と操作ノブ51とは相対移動可能に構成される。操作者の手により把持部13を把持した状態で、これらを相対移動させることにより、押圧ロッド91が押圧位置と解除位置との間を移動可能となる。
本実施形態に係るグリップ10によれば、把持部13としてのエンドホルダ41の火器101に対する角度の調整により、火器101を保持する腕の位置、角度を調整できる。このため、操作者の体形、筋力に応じて射撃し易い腕の位置、角度に調整して、火器101を安定して保持でき、火器101の操作性が向上する。また、火器101を保持する腕の位置、角度を調整できるため、立ち撃ち、膝撃ち、伏せ撃ち、横撃ち等するときの射撃姿勢に応じて射撃し易い腕の位置、角度に調整できる。
また、角度調整機構71により角度ロック状態と角度ロック解除状態とを切り替え可能なため、必要な場合にのみ角度調整でき、火器101の操作性が更に向上する。また、エンドホルダ41を把持した手により、角度調整機構71による角度ロック状態と角度ロック解除状態との切り替え操作可能なため、火器101を保持したまま素早く角度ロックを解除でき、火器101の操作性が更に向上する。
また、装着部11としてのベースホルダ21及びボールホルダ31の火器101に対する位置の調整により、火器101を保持する腕の位置、角度を更に調整でき、火器101の操作性が更に向上する。また、位置ロック機構61により位置ロック状態と位置ロック解除状態とを切り替え可能なため、必要な場合ににのみ位置調整でき、火器101の操作性が更に向上する。また、エンドホルダ41を把持する手によって、位置ロック機構61による位置ロック状態と位置ロック解除状態とを切り替え操作可能なため、火器101を保持したまま素早く位置ロックを解除でき、火器101の操作性が更に向上する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
上述の実施形態では、火器101として軽機関銃を説明したが、火器101は、ライフル、バズーカ、ショットガン等の携行火器でもよいし、重機関銃等でもよい。また、グリップ10は、フォアグリップとして用いられたが、ピストルグリップとして用いられてもよいし、その装着位置は、銃身103の下部に限定しない。
角度調整機構71は、自在継手73以外にも、ヒンジ等で一つの方向軸回りに装着部11と把持部13とを回動可能に連結してもよい。また、自在継手73は、ボールジョイント以外にカルダンジョイント等を用いて、互いに交差する二つの方向軸回りに装着部11と把持部13を回動可能に連結してもよい。
角度調整機構71による角度ロック状態と角度ロック解除状態との切り替え操作は、レバー等の操作部材を別に設けて、その操作部材の操作により行われてもよい。この場合、装着部11と把持部13とを回動可能に連結する回転軸の回動を規制する状態と、許容する状態とを、操作部材により切り替え操作可能としてもよい。たとえば、装着部11と把持部13との間の回転軸にギアを設け、操作部材にそのギアと噛み合う歯部を設け、操作部材の操作により回転軸のギアと歯部との噛み合いが解除されるようにしてもよい。
ボールスタッド75の球状頭部77は、その周方向に分割する数を限定しない。また、ソケット部85を周方向に複数に分割させて、その分割したソケット部85を径方向内側に移動可能とし、ソケット部85の内壁面を球状頭部77の外周面に押圧させて角度ロック状態にしてもよい。
切欠86は、火器101の左右方向のうち、火器101の操作者の利き腕がある側に形成されると好ましい。これにより、把持部13を利き腕で把持したとき、利き腕がある側への把持部13の角度調整を大きくでき、利き腕の位置調整、角度調整の自由度が向上する。
第1付勢手段としての第1圧縮ばね67や、第2付勢手段としての第2圧縮ばね95は、ばね以外のゴム等の弾性体でもよいし、ベースホルダ21やエンドホルダ41内に液体や気体を封入し、液圧、気圧により付勢させてもよい。
角度調整機構71による角度ロック状態と角度ロック解除状態との切り替え操作を行う操作部材として、複数の分割部分79の外周面をソケット部85の内壁面に押圧させる押圧部材である押圧ロッド91を説明したが、ロッド以外で構成されてもよい。
位置ロック機構61による位置ロック状態と位置ロック解除状態との切り替え操作は、レバー等の操作部材を別に設けて、その操作部材の操作により行われてもよい。また、その切り替え操作を行う操作部材として、レール111の凹部117内に入り込む位置決め部材である位置決めロッド63を説明したが、ロッド以外で構成されてもよい。
上述の実施形態では、位置ロック機構61と角度調整機構71との両方を備えるグリップ10を説明したが、何れか一方のみを備えるグリップ10としてもよい。角度調整機構71のみを備えるグリップ10は、火器101にレール111を用いずにねじ等でスライド不能に装着部11が把持部13を装着してもよい。
10:火器用グリップ、11:装着部、13:把持部、21:ベースホルダ、31:ボールホルダ、41:エンドホルダ、51:操作ノブ、61:位置ロック機構、63:位置決めロッド、71:角度調整機構、73:自在継手、75:ボールスタッド、77:球状頭部、79:分割部分、85:ソケット部、91:押圧ロッド、101:火器、111:レール
Claims (10)
- 火器の操作者により把持される把持部と、
前記火器に前記把持部を装着する装着部と、
前記火器に対する前記把持部の角度を調整する角度調整機構と、を備えることを特徴とする火器用グリップ。 - 前記角度調整機構は、前記把持部の角度調整を規制する角度ロック状態と、当該角度調整を許容する角度ロック解除状態とを切り替え可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の火器用グリップ。
- 前記角度調整機構は、前記把持部を把持した操作者の手により角度ロック状態と角度ロック解除状態とを切り替え操作可能に構成されることを特徴とする請求項2に記載の火器用グリップ。
- 前記角度調整機構は、前記装着部と前記把持部とを回動可能に連結する自在継手を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の火器用グリップ。
- 前記自在継手は、前記把持部に設けられた球状頭部を有するボールスタッドと、前記装着部に設けられ、前記球状頭部を回動可能に収容するソケット部とを備え、前記球状頭部の外周面と前記ソケット部の内壁面との一方を他方に押圧させることにより前記把持部の角度調整が規制され、当該押圧を解除することにより前記把持部の角度調整が許容されるように構成されることを特徴とする請求項4に記載の火器用グリップ。
- 前記球状頭部は、その周方向に分割した複数の分割部分を有し、
前記自在継手は、前記複数の分割部分に内側から接触して当該複数の分割部分の外周面を前記ソケット部の内壁面に押圧させる押圧位置と、その押圧を解除する解除位置との間を移動可能な押圧部材を有することを特徴とする請求項5に記載の火器用グリップ。 - 前記装着部は、前記火器に対して前記把持部を位置調整可能に装着し、
前記装着部の位置調整を規制する位置ロック状態と、当該位置調整を許容する位置ロック解除状態とを、前記把持部を把持した操作者の手により切り替え操作可能な位置ロック機構を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の火器用グリップ。 - 前記装着部は、前記火器に取り付けられたレールに沿って前記把持部をスライド可能に装着し、
前記位置ロック機構は、前記レールの延びる方向に間隔を空けて設けられた凹部内に入り込む進入位置と、当該凹部から抜け出る退避位置との間を移動可能な位置決め部材を有することを特徴とする請求項7に記載の火器用グリップ。 - 火器の操作者により把持される把持部と、
前記火器に対して前記把持部を位置調整可能に装着する装着部と、
前記装着部の位置調整を規制する位置ロック状態と、当該位置調整を許容する位置ロック解除状態とを、前記把持部を把持した操作者の手により切り替え操作可能な位置ロック機構と、を備えることを特徴とする火器用グリップ。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の火器用グリップが装着されていることを特徴とする火器。
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