JP2014188218A - 商品等の移送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンビニエンスストアなどで多用される、支持枠と、該支持枠に回転自在に軸受けされかつ互いに平行に配置された少なくとも複数のローラーとを備えた商品等の移送装置において、底面の形状や硬さ柔らかさなどによる制限を受けることなく、より多くの種類の商品を円滑に移送できるようにした商品等の移送装置を提供することを課題とする。
【解決手段】支持枠10,20と、支持枠に回転自在に軸受けされかつ互いに平行に配置された複数のローラー30とを備えた商品等の移送装置Aにおいて、複数のローラー30に架かるようにして柔軟性のあるシート部材40をエンドレス状に巻き付ける。
【選択図】図3
【解決手段】支持枠10,20と、支持枠に回転自在に軸受けされかつ互いに平行に配置された複数のローラー30とを備えた商品等の移送装置Aにおいて、複数のローラー30に架かるようにして柔軟性のあるシート部材40をエンドレス状に巻き付ける。
【選択図】図3
Description
本発明は、商品等の移送装置に関する。
支持枠と、該支持枠に回転自在に軸受けされかつ互いに平行に配置された少なくとも一列の複数のローラーとを備えた商品等の移送装置は知られており、そのいくつかの例が特許文献1、2、3等に記載されている。
一つの形態では、図7および図8に示すように、下部支持枠1と上部支持枠2とでローラー3の回転軸4を回転自在に支持するとともに、上部支持枠2からローラー3の頂部を露出させ、該露出したローラーの頂部上をペットボトル等の商品kが移動するようにされている。隣接するローラー3、3に形成される空間領域には、当該空間領域にローラー上を移動する商品k等が傾いたときなどに、当該商品k等の一部が入り込んで転倒したりしないように、幅の狭い閉鎖部材5が上部支持枠2の上面と面一になるようにして上部支持枠2に一体に形成されている。また、図8の平面図に示すように、移送装置は、複数列のローラー群(図ではa〜dの4列)で構成されることが多く、その際に、各ローラー列a〜dは回転軸心が1/2ピッチ程度だけ前後するように千鳥状に配置されるものが多い。
また、特許文献1、2に記載された商品等の移送装置では、図7および図8に示すように、ローラー3の回転軸4と下部支持枠1との間の摩擦抵抗を低減するために、下部支持枠1のローラーの回転軸4の支持面を平坦面とし、上部支持枠2に各ローラーの回転軸4を収容できる凹入部(軸受け溝)6を形成し、各ローラーの回転軸4を上部支持枠2の前記凹入部6に収容することで、上部支持枠2と下部支持枠1との間でローラー3の軸受け支持をするようにしている。なお、図7において、Sは隣接するローラー3、3の軸間距離であり、dはローラー3の直径であって、軸間距離Sは、ローラー3の直径dよりもわずかに(0.1〜2mm程度)広くされている。
また、特許文献3に記載される商品等の移送装置では、複数のローラーを支持する支持枠としてベースプレートのみを用い、ベースプレートに設けられた各ローラーの両側方をローラーの長手方向へ伸びる1対の仕切り板に、各ローラーの頂面に向けて張り出す弾性変形可能な張り出しを備え、当該張り出しによってベースプレートからローラーが分離または脱落するのを阻止するようにしている。この態様では、上部支持枠に相当する部材(カバープレート)を必要としないので、構成を簡素化できると記載されている。
上記した従来のいずれの商品等の移送装置においても、図7に示すように、商品kはその底面が隣接するローラー3の頂部上に乗った状態で、下流側に移動していく。構成上、隣接するローラー3とローラー3の間に凹所が形成されるのを避けられず、凹所内に商品の一部が入り込むと、商品が横転し易くなるので、それを防止するために、凹所内に適宜の埋込材(例えば、図7に示した閉鎖部材5)を埋め込むようにしている。
埋込材5の上面とローラー3の頂部との高さが同じであると、埋込材5の上面に商品kの底面が接触することとなり、両者間に生じる摩擦力によって商品kの移動が阻害されるか、転倒の原因となる。そのために、ローラー3の頂部の高さよりも埋込材5の上面の高さは低くされており、そのために、わずかとはいえ、隣接するローラー3とローラー3との間には、凹所が残存するのを避けられない。
ペットボトルのように底面がある程度の幅(隣接するローラー3個分程度以上の幅)を持ちかつ硬く平坦な面のものであれば、隣接するローラーとローラーとの間にわずかな凹所が形成されていても、商品の移動には何の不都合も生じない。しかし、底面が柔らかく不定形のもの、あるいは底面幅が隣接するローラー間の距離よりも狭いもの、などは、隣接するローラーとローラーとの間に存在するわずかな凹所に底部の一部が入り込んで転倒する恐れがある。そのような転倒が生じると、後続する商品の円滑な移動が妨げられることから、従来のこの種の商品等の移送装置では、店頭において取り扱う商品には、ペットボトルのように底面が硬く平坦でありかつある程度の広い面積を有している商品に限られていた。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、コンビニエンスストアなどで多用される、支持枠と、該支持枠に回転自在に軸受けされかつ互いに平行に配置された少なくとも一列の複数のローラーとを備えた商品等の移送装置において、底面の形状や硬さ柔らかさなどによる制限を受けることなく、より多くの種類の商品を円滑に移送できるようにした商品等の移送装置を提供することを課題とする。
本発明による商品等の移送装置は、支持枠と、該支持枠に回転自在に軸受けされかつ互いに平行に配置された少なくとも一列の複数のローラーとを備えた商品等の移送装置であって、前記複数のローラーには少なくとも2本以上のローラーに架かるようにして柔軟性のあるシート部材がエンドレス状に巻き付けられていることを特徴とする。
本発明による商品等の移送装置では、移送装置上を移動する商品等は、前記エンドレス状に巻き付けられた柔軟性のあるシート部材の領域では、ローラーに接することなく、当該シート部材に乗った状態で、すなわち両者間に相対移動がない状態で、シート部材とともに下流側に移動する。そのために、商品等が、例えば、袋に入った漬け物や菓子などのように底面が柔らかく不定形であったり、または自己保形成のない商品や、液体薬の細いビンのように隣接するローラー間に形成される凹所の幅よりも幅の狭い底面を有するような商品、さらには肉類や粘土のような全体として変形のし易い商品であっても、支障なく、すなわち、転倒したり途中で停止したりすることなく、巻き付けられたエンドレス状のシート部材とともに、移送方向最前列のローラーの位置から最後列のローラーの位置まで、確実に移動することができる。もちろん、商品等が、ペットボトルのように底面が広くかつ硬い平坦面である商品であっても、円滑に下流側に向けて移動することができる。
そのために、本発明による商品等の移送装置は、前記特許文献に記載されている形態の商品等の移送装置、すなわち、支持枠と、該支持枠に回転自在に軸受けされかつ互いに平行に配置された複数のローラーを備えた商品等の移送装置のように、取り扱う商品等の種類に制限を受けることなく、より多くの種類の商品等を円滑に下流側に向けて移送することが可能となり、商品等の移送装置として、実用上にきわめて優位性のある装置となる。
本発明による商品等の移送装置の一態様では、複数のローラーの全体が1つのエンドレス状のシート部材により巻き付けられていることを特徴とする。他の態様では、複数のローラーの全体が2つ以上のエンドレス状のシート部材により商品等の移動方向に区分けして巻き付けられていることを特徴とする。
前者の態様では構成は簡素化される。しかし、移送距離が長くなると、シート部材の重量が大きくなり、またシート部材が接するローラーの数も多くなることから、シート部材および当該シートによって巻き込まれたローラーと支持枠との間の摩擦抵抗が大きくなり、商品等の送りが円滑に進まないことが起こり得る。その場合には、後者の態様とすることで、個々のエンドレス状のシート部材および当該シートによって巻き込まれたローラーと支持枠との間の摩擦抵抗を小さくすることができ、送りを円滑にすることができる。
本発明による商品等の移送装置のさらに他の態様では、エンドレス状のシート部材により巻き付けられていないローラーを一部に有することを特徴とする。この態様では、シート部材の数量を減らすことができるので、作製コストの低減を図ることができる。
本発明において、前記シート部材には柔軟性を備えたシートを適宜用いることができる。例として、非発泡樹脂シート、発泡樹脂シート、紙、金属シート、およびそれらの多孔体またはエンボス加工体などが挙げられる。さらには、それらの加工シートとしてのメッシュシートや網状シート、繊維入りシートなども挙げられる。樹脂材料にも特に制限はないが、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニルなどが例示できる。金属材料としては、アルミ箔やアルミ蒸着樹脂フィルムなどの複合フィルムなどを例示できる。
シート部材の厚さは、移送の対象となる商品等を安定した状態で搬送できるだけの強度を備えることを条件に、使用する材料の持つ強度との関係で、適宜設定すればよい。商品等がコンビニエンスストアで取り扱う食品や飲料水のような商品である場合の一例として、非発泡樹脂シートでは0.05mm程度、発泡樹脂シートの場合では0.08mm程度、金属材料の場合では0.05mm程度である。
本発明による商品等の移送装置では、商品等の移動には、エンドレス状のシート部材を備えない従来の移送装置と比較して、エンドレス状のシート部材を移動させるに必要なだけの付加的な分力(商品等の自重から生じる斜面方向の分力)が必要となる。商品等の移送装置としては、この付加的分力は小さい方が好ましく、具体的には、エンドレス状のシート部材および当該シートによって巻き込まれたローラーと支持枠との間の抵抗を小さくすることで、前記付加的分力を小さくすることができる。
その理由から、本発明による商品等の移送装置において、前記シート部材は自重による不可避的な張力以外の張力がない状態でエンドレス状にローラーに巻き付けられていることは好ましい。大きな張力を持つ状態で、複数のロールに架かるようにしてシート部材をエンドレス状に巻き付けた場合、商品移送方向での最前列のローラーと最後列のローラーには、互いに接近する方向の大きな力が作用することとなり、それにより、当該ローラーの回転軸と支持枠との間の摩擦力が増大し、結果として、エンドレス状のシート部材の移動に大きな力(前記付加的分力)が必要となる。従って、実質的に張力がない状態で、シート部材がエンドレス状にローラーに巻き付けられていることは好ましい態様となる。
また、本発明による商品等の移送装置において、前記シート部材は、当該シート部材によって巻き付けられている商品移送方向での最前列のローラーと最後列のローラーを除く他のローラーとは、当該ローラーの表面とほぼ線接触した状態でエンドレス状にローラーに巻き付けられていることも、好ましい形態である。この形態とすることで、中間に位置するローラーとエンドレス状のシート部材との接触面積を小さくすることができ、エンドレス状のシート部材をより小さな力(前記付加的分力)で移動させることが可能となる。さらに、中間のローラーとシート部材とが線接触していることは、少なくとも商品等が移動する側の面では移動方向の全長にわたってシート部材はたるみのない平坦面となっていることを意味しており、商品等の円滑な移動が一層確実となる。
本発明による商品等の移送装置によれば、商品等の全体形状や自己保形成の有無、特に、底面の形状や底面の自己保形成の有無に関わりなく、商品等を送り方向の上流側から下流側に向けて、円滑に移送することが可能となる。このことは、送り対象物である商品等の種類を拡大できることを意味しており、コンビニエンスストアなどの店頭で用いる商品等の移送装置として、実用上、きわめて有意義なものとなる。
以下、図面を参照しながら、本発明による商品等の移送装置の一実施の形態を説明する。
図1は、本発明による商品等の移送装置の一実施の形態の全体を説明するための概略斜視図であり、図2はローラーの部分を拡大して示す斜視図であり、図3はその側面図である。
図1は、本発明による商品等の移送装置の一実施の形態の全体を説明するための概略斜視図であり、図2はローラーの部分を拡大して示す斜視図であり、図3はその側面図である。
この例において、移送装置Aは、基盤となる下部支持枠10と、該下部支持枠10とともにローラー30の回転軸31を軸受けするための上部支持枠20とを備える。下部支持枠10は全体として長方形状であり、この例では、その前端近傍と後端近傍およびその間の5箇所の計7箇所に、後記する仕切り板11のための掛止溝12a〜12gが形成されている。また、下部支持枠10の商品kの移送方向の下流側の端縁には前面ストッパー13が設けられており、左右縁部には側面フェンス14、14が設けられている。実際の機器においては、移送装置Aは、全体がわずかに、例えば、5度程度だけ傾斜した状態で図示しないケーシング内に取り付けられる。
図2および図3に示すように、下部支持枠10の底面には、商品kの移送方向である前後方向に延びる適数本の凸条15が、一定の間隔をおいて互いに平行に立設されている。なお、図2ではその3本のみを示している。各凸条15の上面16は平坦面であり、その平坦な上面上にローラー30の回転軸31が乗るようになっている。
上部支持枠20は、前記各凸条15の上面に乗る形状の適数本の枠体21を有しており、枠体21の下面22は平坦面であるとともに、ローラー30の回転軸31を収容するための軸受け溝23が、適数個だけ所定の間隔をおいて形成されている。ただし、下部支持枠10に形成した前記掛止溝12a〜12gに対応する場所には、軸受け溝23は形成されていない。
図2に示し、また図1の左上部分にその一部を例示するように、下部支持枠10の隣接する凸条15、15の上にローラー30の回転軸31、31を配置し、その上に前記した上部支持枠20を、その軸受け溝23内に該回転軸31、31が入り込むようにして配置することにより、図2に示すように、多数のローラー30は下部支持枠10と上部支持枠20とによって自由に回転できる状態で軸受け支持された状態となる。なお、図1において、仮想線は、前記した上部支持枠20の枠体21を示しており、左上部分を除いて、ローラー30の図示は省略している。また、図2および図3において、24は、隣接するローラー30、30の間に形成される空間領域に取り付けられた幅の狭い閉鎖部材であり、上部支持枠20に上部支持枠20の上面25と面一になるように形成されている。また、図3に示されるように、ローラー30の頂部は上部支持枠20の上面25よりも上位に位置している。
この例において、下部支持枠10は13本の凸条15を有しており、上部支持枠20は各凸条15に対向する位置に13本の枠体21を有している。それにより、12列のローラー列32が横方向に並置して形成され、隣接する2つのローラー列32、32で1つの移送レーン33を形成している。すなわち、移送装置Aは、互いに平行な6つの移送レーン33a〜33fを有し、各移送レーン33a〜33fにおいて、各ローラー列32は、前記した掛止溝12a〜12gが存在することで、商品kの移送方向に、6個の区画32a〜32fに区分けされている。そして、各区画32a〜32f内に、適数個のローラー30が、図2に例示するようにして、自由回転できるように軸受け支持されている。
図1で左側から、3、5、7、9、11本目の前記枠体21の直上に位置するようにして、前記仕切り板11がその下端側を前記係止溝12a〜12gの少なくとも2箇所に差し込むようにして、着脱自在に取り付けられており、仕切り板11によって、各移送レーン33a〜33fは、隣接する移送レーン33とは仕切られている。なお、仕切り板11は、図示の位置に限らす、係止溝12a〜12gを利用して、ローラー30に直交する方向の任意の位置に取り付けることができる。移送しようとする商品kの横幅に応じて、適切な箇所に取り付ければよい。何枚の仕切り板11をどの位置に取り付けるかによって、移送レーン33の数、および各移送レーン33の横幅を適宜設定することができる。
図示の商品等の移送装置Aにおいて、ローラー列32の前記各区画32a〜32fに軸受け支持されたローラー30の全部に架かるようにして、柔軟性のあるシート部材40がエンドレス状に巻き付けられている。前記したように、柔軟性のあるシート部材40は、非発泡樹脂シート、発泡樹脂シート、紙、金属シート、およびそれらの多孔体またはエンボス加工体などで形成することができる。さらには、それらの加工シートとしてのメッシュシートや網状シート、繊維入りシートなどであってもよい。樹脂材料としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニルなどが例示できる。シート部材40の厚さは、移送の対象となる商品kを安定した状態で搬送できるだけの強度を備えることを条件に、使用する材料の持つ強度との関係で、適宜設定すればよい。
シート部材40の横幅は、図2に示すように、ローラー30の横幅とほぼ同じであってもよく、ローラー30の横幅の50〜90%程度を覆う横幅であってもよい。また、ローラー30の軸心線方向で分割された2本以上の幅の狭い分割シート部材によってローラー30を巻き付けるようにしてもよい。移送の確実性からいえば、ローラー30の横幅とほぼ同じ横幅のシート部材40が好ましい。軽量化の観点からは、より横幅の狭いシート部材または分割シート部材が好ましい。
各区画32a〜32fにおいて、1つのシート部材40によって、当該区画内に配置されたローラー30のすべてを巻き込むようにしてもよく、1つまたは2つ以上のシート部材40によって、その内の少なくとも2本以上のローラー30を巻き込むようにしてもよい。さらに、6個の区画32a〜32fのすべてが、シート部材40を備えた構成であってもよく、その内のいずれか1つまたは2つ以上がシート部材40を備えない構成であってもよい。さらに、6個の区画32a〜32fの全体に架かるようにして1つのシート部材40がエンドレス状に巻き付けられていてもよく、区画32a〜32fのうちの隣接する2以上の区画に架かるようにして1つまたは2つ以上のシート部材40がエンドレス状に巻き付けられていてもよい。上記したどの巻き付け態様を選択するかは、実機において、実際に移送の対象となる商品kを用いて試験を行い、コストの面と移送の確実性の双方の観点で最適なものを選択すればよい。
図3に示すように、本発明による商品等の移送装置Aにおいて、商品kは、シート部材40が巻き付けられている箇所では、ローラー30に直接に接することなく、シート部材40の上に乗った状態で、商品kの自重の斜面方向の分力によって、シート部材40とともに下流側に移動する。従って、商品kが、底面が柔らかく不定形なものであっても、また、液体薬の細いビンのように隣接するローラー間に形成される凹所の幅よりも幅の狭い底面を有するような商品等であっても、商品kの一部が、隣接するローラー30とローラー30と間に存在する凹所内に入り込んでしまうのを確実に回避することができる。すなわち、商品kは、途中で転倒したり停止したりすることなく、巻き付けられたエンドレス状のシート部材40とともに、移送方向最前列のローラー30の位置から最後列のローラー30の位置まで、確実かつ安定した姿勢で移送される。従って、前記した隣接するローラー30、30の間に形成される空間領域に取り付けられた幅の狭い閉鎖部材24は、シート部材40が巻き込まれている領域では、省略可能である。
商品kが軽量物のときに、シート部材40の傾斜によって生じる、商品kの自重による斜面方向の分力は小さく、シート部材40を上流側から下流側に移動させるだけの分力が得られない場合が起こり得る。それを回避するために、シート部材40および当該シート部材40によって巻き込まれたローラー30と支持枠10、20との間の摩擦抵抗は、より小さいことが望ましい。
そのために、前記シート部材40は自重による不可避的な張力以外の張力がない状態で、図2に示すように、エンドレス状に最前列のローラー30aと最後列のローラー30bの間に巻き付けられていることが望ましい(なお、最前列のローラー30aは図には示されない)。また、前記シート部材40は、図2および図3に示すように、当該シート部材40によって巻き込まれている商品kの移送方向(図2で矢印で示す)の最前列のローラー30aと最後列のローラー30bを除く他のローラー30cとは、当該ローラー30cの表面とほぼ線接触した状態でエンドレス状にローラー30に巻き付けられていることが好ましい。この態様では、図3に示すように、少なくとも商品kが移動する側の面では移送方向の全長にわたってシート部材40は平坦面となっており、商品kの円滑な移動が一層確実となる。換言すれば、本発明による商品等の移送装置Aにおいて、前記エンドレス状のシート部材40を展開したときの長さSは、当該シート部材40によって巻き込まれている最前列のローラー30aと最後列のローラー30bの中心軸間の距離をL、ローラーの半径をrとしたときに、S=2πr+2Lであることが好ましい態様となる。巻き付け作業の容易性を考慮すると、S>2πr+2Lであってもよい。しかし、Sの値が大きくなりすぎると、シート部材40の重量が不要に増大し、また巻き付けにたるみが生じるので好ましくない。好ましくは、1.3×(2πr+2L)≧S≧2πr+2L程度である。
図4は、本発明による商品等の移送装置Aの第2の形態A2を示す平面図であり、各移送レーン33を形成する2つのローラー列32、32は、1/2ピッチずらして配置されている。そして、各ローラー列32のローラー30にはシート部材40がエンドレス状に巻き付けられている。この態様では、シート部材40を介して商品kを支持するローラー30の頂面の間隔を狭くすることができ、商品移送時の上下動をより小さくすることができ、騒音の発生も抑制することができる。
図5および図6は、本発明による商品等の移送装置Aの第3の形態A3を示している。図5および図6は、それぞれ図2および図3に対応した図であり、対応する部材には同じ符号を付すことで、説明は省略する。この商品等の移送装置A3においても、商品kの移動方向と直角方向に商品kを支持するための複数のローラー30が、下部支持枠10と上部支持枠20との間に回転自在に支持されている。また、ローラー30群を巻き込むようにして柔軟性のあるシート部材がエンドレス状に巻き付けられている。そして、ローラー30の直径をdとしたときに、隣接する軸受け溝23、23の中心間の距離、すなわち、隣接するローラー30、30の軸間距離(回転軸31の中心間の距離)Sは、S≧2dの関係を満たすように設計されている。一例として、図示のものでは、ローラー30の直径:d=6mmであり、隣接するローラー30、30の軸間距離:S=15mmとされている。そして、隣接するローラー30、30の間には、閉鎖用平板26が配置されていて、それにより、隣接するローラー30、30間の隙間のほぼ全域を閉鎖している。また、2列のローラー群は1/2ピッチずれた形で併設されている。
この形態では、図1〜図3に基づき説明した商品等の移送装置Aと同じ移送性能を確保しながら、装置A3全体としてローラー30の本数を少なくすることができるので、製造コストを低減することができる。また、ローラー30、30間の隙間には閉鎖用平板26が配置されており、シート部材40が架けられていないローラー上を商品kが移送するときに、何らかの事情で商品kが傾斜した姿勢となり、移動方向先端部がローラー30とローラー30との間の隙間部に入り込むようになったとしても、該先端部はすぐに閉鎖用平板26の上面に衝接することで、姿勢の安定は保持される。ただし、シート部材40が巻き込まれている領域では、閉鎖用平板26を省略することもできる。
上記の実施の形態では、下部支持枠10と上部支持枠20として、下部支持枠10におけるローラー30の回転軸31を支持する面が平坦面であり、上部支持枠20にローラー30の回転軸31のための軸受け溝23を形成したものを説明したが、図示しないが、下部支持枠10の上面にローラー30の回転軸31のための軸受け溝23を形成し、上部支持枠20の対向する面を平坦面とした形状の下部支持枠10および上部支持枠20を備えた商品等の移送装置であっても、さらに、特許文献3のように、下部支持枠10の上面にローラー30の回転軸31のための軸受け溝23を形成し、対向する上部支持枠を有しない商品等の移送装置であっても、そこに配置された複数のローラー30の少なくとも2本以上のローラーに架かるようにして柔軟性のあるシート部材40がエンドレス状に巻き付けられている構成を備えていれば、それら商品等の移送装置も本発明の範囲内である。
以下、実施例と比較例により、本発明による商品等の移送装置の優位性を説明する。基本となる移送装置として、直径6mm、幅43mmのローラー30の多数個を、図2および図3に示すように、隣接するローラーの軸間距離を8mmとして下部支持枠10と上部支持枠20とで回転自在に軸受け支持したものを作製した。
実施例装置として、物品移送方向の最前列のローラー30aから最後列のローラー30bとにわたって、ローラー30の幅に切断したポリエチレン製のシート部材(厚さ、0.05mm)を実質的に張力のない状態でエンドレス状に巻き付けた装置を用いた。比較例装置としては、シート部材を巻き付けない状態の装置を用いた。
[実験例1]
移送する物品として、ポリエチレンの袋に水50gを入れて密封した。それを梱包用緩衝資材である気泡緩衝材で梱包したものを用意した。前記実施例装置および比較例装置をともに5度の角度にセットした後、該物品を装置の最上流側に置いたところ、実施例装置では物品はスムーズに下流側に移動したが、比較例装置では気泡緩衝材の一部がローラー30間の凹所に入り込んでしまった結果、物品は置いた位置から下流側に移動しなかった。これにより、シート部材をエンドレス状に巻き込んだ本発明による移送装置を用いることによって、気泡緩衝材により破損を回避した形態の梱包品であっても、この種の移送装置を用いて前出し自動陳例できることがわかった。これにより、本発明による移送装置の優位性が示される。
移送する物品として、ポリエチレンの袋に水50gを入れて密封した。それを梱包用緩衝資材である気泡緩衝材で梱包したものを用意した。前記実施例装置および比較例装置をともに5度の角度にセットした後、該物品を装置の最上流側に置いたところ、実施例装置では物品はスムーズに下流側に移動したが、比較例装置では気泡緩衝材の一部がローラー30間の凹所に入り込んでしまった結果、物品は置いた位置から下流側に移動しなかった。これにより、シート部材をエンドレス状に巻き込んだ本発明による移送装置を用いることによって、気泡緩衝材により破損を回避した形態の梱包品であっても、この種の移送装置を用いて前出し自動陳例できることがわかった。これにより、本発明による移送装置の優位性が示される。
[実験例2]
詰め替えシャンプーやレトルト食品が入った周囲に凹凸や密封のための平たい接着代が突起している商品について、実験例1と同様な、移送試験を行った。結果、実施例1と同様の結果であった。傾斜角度を大きくすると、比較例装置では物品が転倒してしまい、移送には不適であった。これによっても、本発明による移送装置の優位性が示される。
詰め替えシャンプーやレトルト食品が入った周囲に凹凸や密封のための平たい接着代が突起している商品について、実験例1と同様な、移送試験を行った。結果、実施例1と同様の結果であった。傾斜角度を大きくすると、比較例装置では物品が転倒してしまい、移送には不適であった。これによっても、本発明による移送装置の優位性が示される。
[実験例3]
粘土50gの底面を平らにしたものについて、実験例1と同様にして移送試験を行った。比較例装置では途中で止まってしまったが、実施例装置では最下流まで、スムーズに移動した。このことは、粘土以外に、肉類のように底面が柔らかく表面に粘性がある物品であっても、さらには、底面が波形の容器、人工芝、面ファスナーのようなクッション性のあるものも、本発明による移送装置を用いることにより有効に下流に向けて移送できることを示している。これによっても、本発明による移送装置の優位性が示される。
粘土50gの底面を平らにしたものについて、実験例1と同様にして移送試験を行った。比較例装置では途中で止まってしまったが、実施例装置では最下流まで、スムーズに移動した。このことは、粘土以外に、肉類のように底面が柔らかく表面に粘性がある物品であっても、さらには、底面が波形の容器、人工芝、面ファスナーのようなクッション性のあるものも、本発明による移送装置を用いることにより有効に下流に向けて移送できることを示している。これによっても、本発明による移送装置の優位性が示される。
A、A2、A3…商品等の移送装置、
10…下部支持枠、
20…上部支持枠、
30…ローラー、
31…ローラーの回転軸、
40…前記複数のローラーに架かるようにしてエンドレス状に巻き付けられた柔軟性のあるシート部材。
10…下部支持枠、
20…上部支持枠、
30…ローラー、
31…ローラーの回転軸、
40…前記複数のローラーに架かるようにしてエンドレス状に巻き付けられた柔軟性のあるシート部材。
Claims (7)
- 支持枠と、該支持枠に回転自在に軸受けされかつ互いに平行に配置された少なくとも一列の複数のローラーとを備えた商品等の移送装置であって、前記複数のローラーには少なくとも2本以上のローラーに架かるようにして柔軟性のあるシート部材がエンドレス状に巻き付けられていることを特徴とする商品等の移送装置。
- 複数のローラーの全体が1つのエンドレス状のシート部材により巻き付けられていることを特徴とする請求項1に記載の商品等の移送装置。
- 複数のローラーの全体が2つ以上のエンドレス状のシート部材により商品等の移動方向に区分けして巻き付けられていることを特徴とする請求項1に記載の商品等の移送装置。
- エンドレス状のシート部材により巻き付けられていないローラーを一部に有することを特徴とする請求項1に記載の商品等の移送装置。
- 前記シート部材は、非発泡樹脂シート部材、発泡樹脂シート部材、紙、金属シート部材およびそれらの多孔体またはエンボス加工体のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の商品等の移送装置。
- 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の商品等の移送装置であって、前記シート部材は自重による不可避的な張力以外の張力がない状態でエンドレス状にローラーに巻き付けられていることを特徴とする商品等の移送装置。
- 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の商品等の移送装置であって、前記シート部材は、当該シート部材によって巻き付けられている商品等の移送方向の最前列のローラーと最後列のローラーを除く他のローラーとは、当該ローラーの表面と線接触した状態でエンドレス状にローラーに巻き付けられていることを特徴とする商品等の移送装置。
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JP2013067280A JP2014188218A (ja) | 2013-03-27 | 2013-03-27 | 商品等の移送装置 |
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JP2013067280A JP2014188218A (ja) | 2013-03-27 | 2013-03-27 | 商品等の移送装置 |
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Cited By (2)
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CN109846274A (zh) * | 2018-12-30 | 2019-06-07 | 天津方雅软件科技有限公司 | 一种智能药房自动出药装置及其使用方法 |
JP2020048937A (ja) * | 2018-09-27 | 2020-04-02 | 積水化成品工業株式会社 | 物品移動具、物品移動具用のローラー、物品移動具用のローラー支持部材、物品移動具用のローラー保持部材、陳列棚 |
-
2013
- 2013-03-27 JP JP2013067280A patent/JP2014188218A/ja active Pending
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