JP2014186431A - 記憶装置、液体収容体、通信システムおよび記憶装置の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の記憶装置がバスを介して接続された場合に個別にアクセス可能な記憶装置、液体収容体、通信システム、および記憶装置の検査方法を提供すること。
【解決手段】記憶装置20は、識別データ210および装置固有の固有データ211を記憶するメモリーアレイ21と、通信制御部30と、識別データ更新ユニット27と、を備えている。通信制御部30は、メモリーアレイ21へのアクセスに対し、指定されたアクセス先の装置を示すIDデータと識別データ210との比較により当該アクセスを許可する通常アクセスモードの動作を制御する。識別データ更新ユニット27は、検出入力信号COD_Iから入力される識別データ更新Noにより、固有となる更新識別データを決定し、識別データ210を更新識別データに書き換える識別データ更新モードの動作を制御する。
【選択図】図5
【解決手段】記憶装置20は、識別データ210および装置固有の固有データ211を記憶するメモリーアレイ21と、通信制御部30と、識別データ更新ユニット27と、を備えている。通信制御部30は、メモリーアレイ21へのアクセスに対し、指定されたアクセス先の装置を示すIDデータと識別データ210との比較により当該アクセスを許可する通常アクセスモードの動作を制御する。識別データ更新ユニット27は、検出入力信号COD_Iから入力される識別データ更新Noにより、固有となる更新識別データを決定し、識別データ210を更新識別データに書き換える識別データ更新モードの動作を制御する。
【選択図】図5
Description
本発明は、ホストコンピューターとのデータ通信を行う記憶装置、液体収容体、通信システムおよび記憶装置の検査方法に関する。
インクジェットプリンターなどの液体噴射装置は、複数種類のインクカートリッジが装着されて、各インクカートリッジからインクの供給を受けることによって、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックなどの複数色のインクを噴射するよう構成されている。
特許文献1には、インクカートリッジに、プリンター本体側からのアクセスを制御する機能を有した記憶装置が取り付けられ、プリンター本体側とインクカートリッジの記憶装置とがバスを介して接続されたシステムが開示されている。記憶装置には、カートリッジの種類、すなわち収容するインクの種類に応じて予め決められた識別データが格納されており、プリンター本体側のコントローラーは、カートリッジの記憶装置にアクセスする際、アクセス対象とするカートリッジに対応するIDデータによってアクセス先を指定したデータ列を、バスを介して複数のインクカートリッジの各記憶装置に送出する。記憶装置は、データ列に含まれるIDデータと自身が格納する識別データとを比較して一致した場合に、コントローラーからメモリーアレイへのアクセスを許可する。したがって、プリンター本体側のコントローラーは、データ列に含まれるIDデータを適宜設定することにより、複数の記憶装置のうちの任意の記憶装置に対してアクセスすることができる。
特許文献2には、交換部品の記憶装置に格納された識別データを参照することにより、装着されたカートリッジの種類を判別し、同一種類の複数のカートリッジが装着されている場合には交換部品のメモリーに対して書き込みを行わないようにした画像形成装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、プリンターに同一種類の複数のカートリッジが装着された場合に、複数のカートリッジの各記憶装置に記憶された識別データが同一となるため、プリンター本体側から、アクセス対象とする記憶装置に対して個別にアクセスできなくなるという課題があった。すなわち、同一種類の複数のカートリッジがプリンターに装着された場合、プリンター本体側のコントローラーは、いずれかのカートリッジの記憶装置にアクセスすべく、アクセス対象の記憶装置に対応するIDデータを含むデータ列を送出する。このデータ列はバスを介して複数の記憶装置の各々に入力されると、複数の記憶装置の各々が格納する識別データは同一であるため、各記憶装置においてアクセスが許可されてコントローラーとのデータ通信が開始される。この結果、複数の記憶装置のそれぞれから、コントローラーとのデータ通信を行うべく信号がバスに送出されるため、バス上で信号が競合することとなって正しく通信できなくなることがあった。特許文献2に記載の画像形成装置では、同一種類の複数のカートリッジが装着されている場合、メモリーに対して書き込みを行えないため同一種類の複数のカートリッジを扱うことが困難であった。
なお、同一種類の複数のカートリッジが装着される例としては、洗浄液を収容した洗浄用カートリッジが挙げられる。洗浄用カートリッジは、インク色に関わらずに共通のものが一般に用いられるため、複数種類のインクカートリッジを装着するために設けられた複数の装着位置のそれぞれに対して、同一種類の洗浄用カートリッジが装着される。このため、複数の洗浄用カートリッジがプリンターに装着された場合に、プリンター本体側のコントローラーは洗浄用カートリッジの記憶装置とのデータ通信ができず、各洗浄用カートリッジに収容された洗浄液の残量などを個別に管理することができなかった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]記憶装置であって、外部装置と、他の記憶装置と、に電気的に接続され、前記記憶装置が、第1のデータ信号端子と、第1の入力信号端子と、第1の出力信号端子と、第1の識別データを格納する第1の記憶部と、前記第1の識別データを更新する第1の識別データ更新部と、を含み、前記他の記憶装置が、第2のデータ信号端子と、第2の入力信号端子と、第2の出力信号端子と、第2の識別データを格納する第2の記憶部と、前記第2の識別データを更新する第2の識別データ更新部と、を含み、前記第1のデータ信号端子と前記第2のデータ信号端子が前記外部装置に電気的に並列接続され、前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子と前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子とが前記外部装置に電気的に直列接続され、前記第1の入力信号端子に識別データ更新コマンドが入力された後識別データ更新Noが入力され、前記第1の識別データ更新部によって、前記第1の識別データが前記識別データ更新Noに基づいて更新されるものである、ことを特徴とする記憶装置。
この構成によれば、識別データ更新モードの動作により、識別データ更新Noに基づいて決定される更新識別データは、データ信号端子を介したデータ通信の範囲内において固有なものとなる。このため、第1の記憶部に記憶された第1の識別データを更新識別データに基づいて書き換えることにより、データ通信の範囲内で固有な第1の識別データを用いて通常アクセスモードの動作が行われるようになる。したがって、例えば、複数の記憶装置がバスを介して接続されたシステムにおいても、通常アクセスモードの動作により個別にアクセスされることが可能な記憶装置を得ることができる。
[適用例2]上記記憶装置において、前記第1の入力信号端子が第1の検出入力信号端子であり、前記第1の出力信号端子が第1の検出出力信号端子であり、前記第2の入力信号端子が第2の検出入力信号端子であり、前記第2の出力信号端子が第2の検出出力信号端子であり、前記識別データ更新コマンドが入力される前に、前記第1のデータ信号端子に検出信号通信開始パルスが入力され、前記第1のデータ信号端子に前記検出信号通信開始パルスが入力された後、かつ前記識別データ更新Noが入力される前に、通常アクセスモードから識別データ更新モードに移行するものである、ことを特徴とする。
この構成によれば、入力信号端子を検出入力信号端子として、出力信号端子を検出出力信号端子として、それぞれ用いることができる。
[適用例3]上記記憶装置において、前記第1の識別データ更新部は、前記識別データ更新Noが入力される前に、前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子間の信号の通過を遮断し、前記第1の識別データを更新するものである、ことを特徴とする。
この構成によれば、第1の入力信号端子から入力された信号が遮断され、第1の出力信号端子から出力されないため、電気的に直列に接続されている前記第2の入力信号端子に信号が入力されることはない。よって、外部装置から記憶装置の第1の入力信号端子に入力される識別データ更新モードに移行するための識別データ更新コマンドおよび識別データ更新Noが、他の記憶装置の入力信号端子に入力されることはないため、識別データは重複することがない固有のものとなる。
[適用例4]上記記憶装置において、前記第1の識別データ更新部は、前記第1の識別データを更新したあと、前記第1のデータ信号端子にACKデータを出力し、前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子間の信号の通過をスルーさせて、インクリメント又はデクリメントした前記識別データ更新Noを前記第2の入力信号端子に出力し、前記第2の識別データ更新部は、前記第2の入力信号端子に前記インクリメント又はデクリメントした前記識別データ更新Noが入力されたあと、前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子間の信号の通過を遮断し、前記インクリメント又はデクリメントした前記識別データ更新Noに基づいて前記第2の識別データを更新したあと、前記第2のデータ信号端子にACKデータを出力するものである、ことを特徴とする。
この構成によれば、識別データを更新後にACKデータで、外部装置に対して、更新成功を通知することができる。また電気的に直列に接続されている他の記憶装置も同様に、識別データを更新後にACKデータを出力するため、外部装置側で接続されているすべての記憶装置が識別データの更新に成功したか否かを把握することができる。またその後に遮断している入力信号端子と出力信号端子間との信号をスルーにし、識別データ更新コマンド、識別データ更新Noをインクリメント又はデクリメントした識別データ更新Noを他の記憶装置に出力することで、識別データは重複することがない固有のものとなる。したがって、識別データ更新Noに書き換えるにより、識別データは、データ通信の範囲内で固有な更新識別データに書き換えられることとなって、個別にアクセスされることが可能な記憶装置を得ることができる。
[適用例5]液体収容体であって、外部装置と、液体収容体が有する第1の記憶装置と、他の液体収容体が有する第2の記憶装置と、が電気的に接続され、前記第1の記憶装置が、第1のデータ信号端子と、第1の入力信号端子と、第1の出力信号端子と、第1の識別データを格納する第1の記憶部と、前記第1の識別データを更新する第1の識別データ更新部と、を含み、前記第2の記憶装置が、第2のデータ信号端子と、第2の入力信号端子と、第2の出力信号端子と、第2の識別データを格納する第2の記憶部と、前記第2の識別データを更新する第2の識別データ更新部と、を含み、前記第1のデータ信号端子と前記第2のデータ信号端子が前記外部装置に電気的に並列接続され、前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子と前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子とが前記外部装置に電気的に直列接続され、前記第1の入力信号端子に識別データ更新コマンドが入力された後識別データ更新Noが入力され、前記第1の識別データ更新部によって、前記第1の識別データが前記識別データ更新Noに基づいて更新されるものである、ことを特徴とする液体収容体。
この構成によれば、識別データ更新モードの動作によって、通常アクセスモードの動作時において個別にアクセス可能な液体収容体を得ることができる。
[適用例6]上記液体収容体において、前記第1の識別データおよび前記第2の識別データは、それぞれの液体収容体に収容する液体の種類を示すことを特徴とする。
この構成によれば、識別データ更新モードの動作によって、収容する液体の種類を示す第1の識別情報および第2の識別データが書き換えられることにより、通常アクセスモードの動作時において個別にアクセス可能な液体収容体を得ることができる。
[適用例7]上記液体収容体において、それぞれの液体収容体に収容する液体が洗浄液であることを特徴とする。
この構成によれば、識別データ更新モードの動作によって、通常アクセスモードの動作時において個別にアクセス可能な洗浄用の液体収容体を得ることができる。
[適用例8]外部装置と、第1の記憶装置と、第2の記憶装置とがバスを介して接続される通信システムであって、前記第1の記憶装置が、第1のデータ信号端子と、第1の入力信号端子と、第1の出力信号端子と、第1の識別データを格納する第1の記憶部と、前記第1の識別データを更新する第1の識別データ更新部と、を含み、前記第2の記憶装置が、第2のデータ信号端子と、第2の入力信号端子と、第2の出力信号端子と、第2の識別データを格納する第2の記憶部と、前記第2の識別データを更新する第2の識別データ更新部と、を含み、前記第1のデータ信号端子と前記第2のデータ信号端子が前記外部装置に電気的に並列接続され、前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子と前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子とが前記外部装置に電気的に直列接続され、前記第1の入力信号端子に識別データ更新コマンドが入力された後識別データ更新Noが入力され、前記第1の識別データ更新部によって、前記第1の識別データが前記識別データ更新Noに基づいて更新されるものである、ことを特徴とする通信システム。
この構成によれば、第1の記憶部に記憶された第1の識別データを識別データ更新Noに書き換えることによって、バスを介したデータ通信の範囲内で固有な第1の識別データを用いて通常アクセスモードの動作が行われるようになるので、各記憶装置は、通常アクセスモードの動作により個別にアクセスされることができる。
[適用例9]記憶装置の検査方法であって、外部装置と、第1の記憶装置と、第2の記憶装置と、が電気的に接続され、前記第1の記憶装置が、第1のデータ信号端子と、第1の入力信号端子と、第1の出力信号端子と、第1の識別データを格納する第1の記憶部と、前記第1の識別データを更新する第1の識別データ更新部と、を含み、前記第2の記憶装置が、第2のデータ信号端子と、第2の入力信号端子と、第2の出力信号端子と、第2の識別データを格納する第2の記憶部と、前記第2の識別データを更新する第2の識別データ更新部と、を含み、前記第1のデータ信号端子と前記第2のデータ信号端子が前記外部装置に電気的に並列接続され、前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子と前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子とが前記外部装置に電気的に直列接続され、前記第1の入力信号端子に識別データ更新コマンドが入力された後識別データ更新Noが入力され、前記第1の識別データ更新部によって、前記第1の識別データが前記識別データ更新Noに基づいて更新され、更新後の前記第1の識別データに対応するアクセスにより、前記記憶装置の動作を検査する、ことを特徴とする記憶装置の検査方法。
このようにすれば、識別データ更新モードの動作によって、第1の記憶部に記憶された第1の識別データが、データ通信の範囲内で固有の識別データに書き換えられるので、複数の記憶装置に対して個別にアクセスして動作検査を行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態では、通信システムの一例として、インクジェットプリンターに備わる通信システムについて説明する。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態では、通信システムの一例として、インクジェットプリンターに備わる通信システムについて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る通信システムの概略構成を示した図である。図1に示すように、通信システム1は、複数の記憶装置20(20a〜20d)と、記憶装置20の外部装置としてのホストコンピューター10とを含む。記憶装置20は、図2に示すように、4つのカートリッジ(液体収容体)C1〜C4にそれぞれ備えられるものである。4つのカートリッジC1〜C4の例としては、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックなどの各色インクを収容したインクカートリッジや、洗浄液を収容した洗浄用カートリッジがある。もっとも、記憶装置20の数およびカートリッジの種類についてはこれに限られるものではない。また、ホストコンピューター10の例としては、インクジェットプリンターの本体側に配置されたプリンターコントローラーなどが挙げられる。
記憶装置20は、インクカートリッジに設けられたメモリーモジュール基板上に配置され、クロック信号端子CT、データ信号端子DT、リセット信号端子RT、検出入力信号端子CDITおよび検出出力信号端子CDOTを有している。クロック信号端子CTにはクロック信号線CLが接続されており、クロック信号線CLはクロックバスCBを介してホストコンピューター10に接続されている。各記憶装置20のクロック信号端子CTは、ホストコンピューター10にそれぞれが並列接続されている。データ信号端子DTにはデータ信号線DLが接続されており、データ信号線DLはデータバスDBを介してホストコンピューター10に接続されている。各記憶装置20のデータ信号端子DTは、ホストコンピューター10にそれぞれが並列接続されている。リセット信号端子RTにはリセット信号線RLが接続されており、リセット信号線RLはリセットバスRBを介してホストコンピューター10に接続されている。各記憶装置20のリセット信号端子RTは、ホストコンピューター10にそれぞれが並列接続されている。検出入力信号端子CDITには検出入力信号線CDILが接続されており、検出入力信号線CDILは記憶装置20内部で検出出力信号端子CDOTにスルーされており、検出出力信号線CDOLを介してホストコンピューター10に接続されている。各記憶装置20の検出入力信号端子CDITと検出出力信号端子CDOTは、ホストコンピューター10にそれぞれが直列接続されている。また、検出出力信号線CDOLは、プルダウン抵抗R1を介してホストコンピューター10のGNDに接続されている。
図3は、ホストコンピューター10の構成を示した図である。図3に示すように、ホストコンピューター10は、クロック信号生成回路11、電源回路12、電源補償回路13、データ記憶回路14および各回路を制御する制御回路15を備える制御装置である。ホストコンピューター10は、印刷制御の他、記憶装置20a〜20dへのアクセス制御や、インク消費量、インクカートリッジの装着時間といったデータを記憶装置20から取得してデータ記憶回路14に記憶する制御などを行う。
電源補償回路13は、電源の供給が遮断された場合にも所定の期間(例えば、0.3s)、記憶装置20に電源を供給する。これにより、停電、電源プラグが抜かれることによってデータ書き込み中の電源が遮断されても、上述した所定期間の間に書き込みを優先すべきデータの書き込みを完了することができる。電源補償回路13としては、例えば、コンデンサーが用いられる。
制御回路15は、電源回路12を制御して正電源の出力を制御する。ホストコンピューター10は、各記憶装置20a〜20dに対して常時電源を供給しておらず、記憶装置20a〜20dに対するアクセス要求が発生した場合にのみ、記憶装置20a〜20dに対して正電源を供給する。
クロック信号生成回路11は、クロック信号SCKを生成する。生成されたクロック信号SCKは、クロック信号線CLを介して各記憶装置20a〜20dに供給される。
また、制御回路15は、記憶装置20とのデータ通信を制御する。制御回路15は、記憶装置20とデータ通信する際、所定のフォーマットに従うデータ列を送出する。
次に、ホストコンピューター10と記憶装置20との間のデータ通信で用いられるデータ列のデータ構造について説明する。図4は、データ列のデータ構造を示した図である。図4に示すように、データ列100には、各記憶装置20の読み出し/書き込みを行う、通常アクセスモードのデータ列100aと各記憶装置20の識別データを更新して書き換えを行う、識別データ更新モードのデータ列100bと、がある。データ列100aには、IDデータ110と、読み出し/書き込みコマンド120と、処理データ130と、ACKデータ140と、が含まれる。IDデータ110は、例えば、8ビットのデータであり、プリンターに装着された複数のインクカートリッジの各記憶装置20a〜20dのうちから、データの読み出しや書き込みの対象とする記憶装置20、すなわちアクセス先を指定するための識別データである。読み出し/書き込みコマンド120は、記憶装置20に対しての読み出しまたは書き込みの処理種別を指定するコマンドである。処理データ130は、読み出し/書き込みコマンド120で指定された処理の対象となるデータである。なお、読み出し/書き込みコマンド120と処理データ130とは対になっている。ACKデータ140は、記憶装置20からホストコンピューター10に送出されるデータ列100aの最後に付加されるものであり、ホストコンピューター10が送出したデータ列100aに従う処理が正常に行われたことを示す。ホストコンピューター10は、上述したデータ列100aを構成するデータを、クロック信号SCKに同期させてデータ信号SDAにより記憶装置20に順次送出する。これにより、ホストコンピューター10と、記憶装置20との間でクロック信号SCKに同期したデータ通信が行われる。
データ列100bには、検出信号通信開始パルス150と、識別データ更新コマンド160と、識別データ更新No170と、ACKデータ180と、が含まれる。検出信号通信開始パルス150は、例えば、固定の8ビットのデータであり、プリンターに装着された複数のインクカートリッジの各記憶装置20a〜20dに対して、検出入力信号COD_Iを用いたデータ通信を開始するデータである。識別データ更新コマンド160は、記憶装置20に対して識別データ更新モードに移行させるコマンドである。識別データ更新No170は、識別データを指定するデータである。ACKデータ180は、記憶装置20からホストコンピューター10に送出されるデータ列100bの最後に付加されるものであり、ホストコンピューター10が送出したデータ列100bに従う処理が正常に行われたことを示す。ホストコンピューター10は、上述したデータ列100bを構成するデータを、クロック信号SCKに同期させてデータ信号SDAおよび検出入力信号COD_Iにより記憶装置20に順次送出する。これにより、ホストコンピューター10と、記憶装置20との間でクロック信号SCKに同期したデータ通信が行われる。
制御回路15は、インクジェットプリンターの電源投入時、インクカートリッジの交換時、印刷ジョブの終了時、インクジェットプリンターの電源遮断時などに、上述したデータ列100に従うデータ通信により記憶装置20a〜20dに対するアクセスを実行する。
なお、ホストコンピューター10から記憶装置20にアクセスする場合、ホストコンピューター10は、データ通信によるアクセスに先立って記憶装置20にリセットを実行させる必要がある。すなわち、記憶装置20は、リセットにより初期化された後にアクセス可能に構成されている。このため、ホストコンピューター10の制御回路15は、インクジェットプリンターの電源投入時、インクカートリッジの交換時、印刷ジョブの終了時、インクジェットプリンターの電源遮断時など、ホストコンピューター10から記憶装置20にアクセスする場合に記憶装置20に対してリセット信号RSTを送出する。
次に、記憶装置20の構成について説明する。図5は、記憶装置20内部の回路構成を示したブロック図である。なお、以下では、1つの記憶装置20の内部構成を例に挙げて説明するが、各記憶装置20a〜20dの内部構成は、メモリーアレイに格納されているデータを除いて同じである。
図5に示すように、記憶装置20は、メモリーアレイ21と、アドレスカウンター22と、メモリーコントローラー23と、IDコンパレーター24と、オペレーションコードデコーダー25と、I/Oコントローラー26と、識別データ更新ユニット27と、を備えている。なお、記憶装置20の構成のうち、アドレスカウンター22、IDコンパレーター24、オペレーションコードデコーダー25およびI/Oコントローラー26が、後述する通常アクセスモードの動作を制御する通信制御部30に相当する。
メモリーアレイ21は、EEPROMやフラッシュROMなど、不揮発的に記憶内容を保持すると共に記憶内容を書き換え可能なメモリーであり、例えば、256ビットなどの所定容量の記憶領域を有している。メモリーアレイ21は、シーケンシャルにアクセス可能に構成されており、識別データ210および固有データ211が格納されている。識別データ210は、インクカートリッジの種類、すなわちインクカートリッジが収容するインクの種類に応じて予め決められた情報であり、メモリーアレイ21のアドレス空間の先頭に格納されている。固有データ211は、例えば、カートリッジCの製造年月日や製造時の時分を示す時間情報、生産地に関する情報、シリアルNoなどを含む装置固有の情報であり、メモリーアレイ21の記憶領域のうち読み出し専用に設定された所定の記憶領域に格納されている。
アドレスカウンター22は、クロック信号SCKに同期してそのカウント値をインクリメントする回路であり、クロック信号端子CT、リセット信号端子RT、およびメモリーコントローラー23と接続されている。アドレスカウンター22のカウント値とメモリーアレイ21の記憶領域位置(アドレス)とは関連付けられており、アドレスカウンター22のカウント値によってメモリーアレイ21における書き込み位置または読み出し位置を指定することができる。
また、アドレスカウンター22は、リセット信号RSTが入力されると、カウント値を初期値にリセットすることにより初期化を行う。ここで、初期値はメモリーアレイ21の先頭位置と関連付けられていればどのような値でもよく、例えば、”0”が初期値として用いられる。
メモリーコントローラー23は、メモリーアレイ21、アドレスカウンター22およびI/Oコントローラー26に接続されており、I/Oコントローラー26の制御に従ってメモリーアレイ21の記憶領域のうち、アドレスカウンター22が指定するアドレスの領域への情報の書き込み/読み出しを実行する。具体的には、メモリーアレイ21から情報を読み出してI/Oコントローラー26に受け渡す処理や、I/Oコントローラー26から書き込み対象の情報を受け取ってメモリーアレイ21の記憶領域に書き込む処理などを行う。
IDコンパレーター24は、クロック信号端子CT、データ信号端子DT、リセット信号端子RT、I/Oコントローラー26およびオペレーションコードデコーダー25と接続されており、データ信号端子DTを介して入力されるデータ列100aに含まれるIDデータ110とメモリーアレイ21に格納されている識別データ210とを比較して一致するか否かを判定する。また、IDコンパレーター24は、ホストコンピューター10から入力されたIDデータ110を格納する3ビットの第1レジスター240と、I/Oコントローラー26を介してメモリーアレイ21から取得した識別データ210を格納する第2レジスター241とを有している。IDコンパレーター24は、第1レジスター240に格納されたIDデータ110と、第2レジスター241に格納された識別データ210とが一致する場合に、ホストコンピューター10からメモリーアレイ21へのアクセスを許可する旨のアクセス許可信号ENをオペレーションコードデコーダー25に送出する。
なお、IDコンパレーター24は、リセット信号RSTの入力により初期化を行う。IDコンパレーター24の初期化は、第1レジスター240および第2レジスター241に格納された情報をクリアすることによって行われる。初期化後のIDコンパレーター24は新たなIDデータ110の入力待ちの状態となり、この状態においてホストコンピューター10からデータ列100aが送出されると、データ列100aに含まれるIDデータ110を取得して第1レジスター240に格納するよう構成されている。また、IDコンパレーター24は、IDデータ110を第1レジスター240に格納した後などの所定のタイミングで、I/Oコントローラー26を介してメモリーアレイ21から識別データ210を取得して第2レジスター241に格納する。
オペレーションコードデコーダー25は、クロック信号端子CT、データ信号端子DT、IDコンパレーター24およびI/Oコントローラー26と接続されており、ホストコンピューター10から送出されたデータ列100aより読み出し/書き込みコマンド120を取得する。オペレーションコードデコーダー25は、IDコンパレーター24からアクセス許可信号ENが入力されると、取得した読み出し/書き込みコマンド120を解析して、解析結果に応じて書き込み処理要求または読み出し処理要求をI/Oコントローラー26に送出する。
I/Oコントローラー26は、クロック信号端子CT、データ信号端子DT、リセット信号端子RT、メモリーコントローラー23およびオペレーションコードデコーダー25と接続されており、オペレーションコードデコーダー25からの要求に従ってメモリーアレイ21に対するデータ転送方向ならびにデータ信号端子DTに対するデータ転送方向を切り換え制御する。
また、I/Oコントローラー26は、リセット信号RSTの入力により初期化を行う。I/Oコントローラー26の初期化は、メモリーアレイ21に対するデータ転送方向を読み出し方向に設定し、データ信号端子DTと接続されている信号線をハイインピーダンスとすることでデータ信号端子DTに対するデータ転送を禁止することによって行われる。こうして初期化した状態は、オペレーションコードデコーダー25から書き込み処理要求または読み出し処理要求が入力されるまで維持される。したがって、リセット信号RSTが入力された後にデータ信号端子DTを介して入力されるデータ列100aのデータはメモリーアレイ21に書き込まれることはない。
ホストコンピューター10から記憶装置20にアクセスする場合、ホストコンピューター10は、アクセス対象とする装置に対応するIDデータ110を含むデータ列100aを、データバスDBを介して各記憶装置20に送出する。各記憶装置20側では、IDコンパレーター24は、ホストコンピューター10から送られたIDデータ110と自装置の識別データ210とを比較して、一致した場合にメモリーアレイ21へのアクセスを許可することにより、アクセス対象とした記憶装置20とホストコンピューター10との間でデータ通信が行われる。なお、このような動作を行うときの記憶装置20の動作モードを、通常アクセスモードという。
ここで、インクカートリッジに代えて、洗浄用カートリッジがインクジェットプリンターに装着される場合には、同一種類のカートリッジCが複数装着されることになる。しかし、プリンターに同一種類のカートリッジCが複数装着されている場合、プリンター本体側のホストコンピューター10から、アクセス対象の記憶装置20に個別にアクセスできなくなることがあった。これは、各カートリッジCの識別データ210が同一になるため、アクセス対象とするカートリッジCのIDデータ110を含むデータ列100aを、ホストコンピューター10側からデータバスDBを介して各記憶装置20に送出した場合に、データ列が入力された各々の記憶装置20がアクセス可能な状態になってしまうためである。すなわち、ホストコンピューター10とアクセス対象としたカートリッジCの記憶装置20だけでなく、アクセス対象としていないカートリッジCの記憶装置20との間でもデータ通信が開始されてしまう。このため、各記憶装置20から送出される信号がデータバスDBにおいて競合することとなって、ホストコンピューター10が、本来アクセス対象としていた記憶装置20とのデータ通信ができずにアクセスできなくなる事態が生じる。
そこで、本実施形態に係る通信システム1では、複数の洗浄用カートリッジが装着されている場合に、ホストコンピューター10は、記憶装置20を識別データ更新モードで動作させる。識別データ更新モードは、記憶装置20に格納されている識別データ210を、少なくとも、通信システム1内におけるバスを介したデータ通信の範囲内において固有の識別データ、すなわち、同じプリンターに装着されている複数のカートリッジの記憶装置20間で重複しない識別データに書き換えるモードである。
記憶装置20には、識別データ更新モードの動作を行うため、識別データ更新ユニット27が備えられている。識別データ更新ユニット27は、クロック信号端子CT、データ信号端子DT、リセット信号端子RT、検出入力信号端子CDIT、検出出力信号端子CDOTおよびI/Oコントローラー26と接続されており、図6に示すように、モード切替え制御部270と、更新処理部(書換え部)271とを有している。
モード切替え制御部270は、クロック信号端子CT、データ信号端子DTおよび検出入力信号端子CDITと接続されており、クロック信号SCKに同期したデータ信号SDAの検出信号通信開始パルス150に応じて、検出信号通信を開始する。その後クロック信号SCKに同期した検出入力信号端子CDITの識別データ更新コマンド160に応じて、通常アクセスモードから識別データ更新モードへ切替える。なお、本実施形態では、モード切替え制御部270は、クロック信号SCKに同期した検出入力信号端子CDITの識別データ更新コマンド160によって、ホストコンピューター10から識別データ更新が要求されたと判断して、識別データ更新モードに移行する。もっとも、ホストコンピューター10からの移行要求の形態としてはこれに限られるものではない。
更新処理部271は、I/Oコントローラー26に接続されており、識別データ更新モードにおける識別データ210の書換えを制御する。更新処理部271は、指定された識別データ更新No170から更新識別データ212(識別データ210を書き換えるデータを更新識別データ212と称する。)を決定する処理、I/Oコントローラー26を介して、メモリーアレイ21に記憶された識別データ210を更新識別データ212に書き換える処理を行う。更新処理部271は、書換えに成功した際にホストコンピューター10へACKデータ180を送出する。
なお、図1において隣り合う各記憶装置20における上側の記憶装置が第1の記憶装置に相当し、下側の記憶装置が第2の記憶装置に相当する。第1の記憶装置のデータ信号端子DT、検出入力信号端子CDIT、検出出力信号端子CDOT、識別データ210、メモリーアレイ21、更新処理部271は、それぞれ第1のデータ信号端子、第1の入力信号端子、第1の出力信号端子、第1の識別データ、第1の記憶部、第1の識別データ更新部に相当する。第2の記憶装置のデータ信号端子DT、検出入力信号端子CDIT、検出出力信号端子CDOT、識別データ210、メモリーアレイ21、更新処理部271は、それぞれ第2のデータ信号端子、第2の入力信号端子、第2の出力信号端子、第2の識別データ、第2の記憶部、第2の識別データ更新部に相当する。
次に、識別データ更新モードにおける動作の概要について説明する。図7は、識別データ更新モードにおけるリセット信号RST、クロック信号SCK、データ信号SDA、検出入力信号COD_I、検出出力信号COD_Oの一例を示したタイミングチャートである。
まず、通常アクセスモードにおいて、各記憶装置20a〜20dのモード切替え制御部270は、リセット信号RSTとクロック信号SCKとデータ信号SDAを監視しており、検出信号通信開始パルス150を検出すると、各記憶装置20a〜20d内部でスルーしている検出入力信号端子CDIT−検出出力信号端子CDOT間を遮断する。その後、リセット信号RSTとクロック信号SCKと検出入力信号COD_Iを監視し、識別データ更新コマンド160を検出した場合に、ホストコンピューター10から識別データ更新モードへの移行が要求されたと判断して、識別データ更新モードに移行する。なお、ホストコンピューター10から送出される移行要求は、クロックバスCBおよび検出入力信号線CDILを介して直列に接続された各記憶装置20a〜20dに順次送出されるので、複数の記憶装置20a〜20dのそれぞれは順次識別データ更新モードに移行する。
識別データ更新モードに移行すると、更新処理部271は、その後の指定された識別データ更新No170により更新識別データ212を決定し、I/Oコントローラー26を介して、メモリーアレイ21に格納された自装置の識別データ210を更新識別データ212に書き換え、データ信号SDAにてホストコンピューター10側に書き換えに成功のACKデータ180を送出する。また遮断している検出入力信号端子CDIT−検出出力信号端子CDOT間の信号をスルーにし、識別データ更新コマンド160、識別データ更新No170を+αインクリメントした識別データ更新No170を他の記憶装置に出力することで、識別データ210は重複することがない固有のものとなる。なお、識別データ更新No170を+αインクリメントするのではなく、−αデクリメントする構成としてもよい。
図7における各記憶装置20a〜20dの更新識別データ212の決定方法は、例えば、ホストコンピューター10から記憶装置20aに識別データ更新No170=1が送出されたとすると、記憶装置20aの更新識別データ212は“1”に決定し、自装置の識別データ210を更新識別データ212に書き換える。その後記憶装置20aは、識別データ更新コマンド160と、識別データ更新No170に+αインクリメントした、例としてα=1とすると識別データ更新No170=2を記憶装置20bに送出する。同様に、記憶装置20bの更新識別データ212は“2”に決定し、自装置の識別データ210を更新識別データ212に書き換え、記憶装置20bは、識別データ更新コマンド160とインクリメントした識別データ更新No170=3を記憶装置20cに送出する。同様にして、記憶装置20cの更新識別データ212は“3”に、記憶装置20dの更新識別データ212は“4”に決定する。記憶装置20dは、識別データ更新コマンド160とインクリメントした識別データ更新No170=5をホストコンピューター10に送出する。ホストコンピューター10は、記憶装置20dから識別データ更新コマンド160と識別データ更新No170=5を受入した時点で、識別データ更新モード完了を認識し、各記憶装置20a〜20dから受入したACKデータ180の数によって、記憶装置20a〜20dの更新識別データ212の書き換えに成功したことを認識する。
以上のようにして、図7の例では、データバスDBを介したデータ通信の範囲内にある記憶装置20a〜20dについて、記憶装置20aの更新識別データ212が”1”、記憶装置20bの更新識別データ212が”2”、記憶装置20cの更新識別データ212が”3”、記憶装置20dの更新識別データ212が”4”に決定される。したがって、各記憶装置20の更新識別データ212は、データバスDBを介したデータ通信の範囲内で重複がなく、固有のものとなる。各記憶装置20は、自身のメモリーアレイ21に格納された識別データ210を更新識別データ212に書き換える。これにより、プリンターに装着された複数のカートリッジC間で重複することがなく、データバスDBを介したデータ通信の範囲内で固有な識別データ210が記憶装置20に設定される。
なお、図7の例では、ホストコンピューター10には、識別データ更新No170=5が入力されるので、記憶装置20a〜20dに対して”1”〜”4”の識別データ210が割り当てられたことを認識する。以後、ホストコンピューター10は、これらの識別データ210を用いて各記憶装置20へのアクセスを行う。
図8は、ホストコンピューター10によって行われる処理および記憶装置20によって行われる処理の手順を示したフローチャートである。以下、通信システム1において行われる処理について、図8のフローチャートに従って詳細に説明する。
インクジェットプリンターの電源投入時、インクカートリッジや洗浄用カートリッジの交換時などに、図8の処理が開始される。処理が開始されると、ホストコンピューター10の制御回路15は、識別データ更新モードへの移行条件が成立したか否かを判断する(ステップS10)。識別データ更新モードへの移行条件が成立する例としては、ユーザー操作などによって、プリンターに装着された洗浄用カートリッジによってインクジェットヘッド内を洗浄するための洗浄モードに移行した場合や、ホストコンピューター10から、プリンターに装着されたカートリッジCの記憶装置20へのアクセスを試みた結果、同一種類の複数のカートリッジCが装着されていたためにアクセスできなかった場合などが挙げられる。
識別データ更新モードへの移行条件が成立すると(ステップS10:Yes)、まずはすべてのカートリッジの接続確認を行うため直列接続されている検出入力信号COD_Iをハイにする(ステップS11)。ホストコンピューター10でプルダウン抵抗R1が検出出力信号COD_Oに接続されているため、すべてのカートリッジが接続されていれば、ホストコンピューター10側でハイを認識し、1本でもカートリッジが接続されていなければ、ホストコンピューター10側でローを認識する(ステップS12)。
すべてのカートリッジが接続されていることを認識すれば(ステップS12:Yes)、制御回路15は、クロック信号SCKに同期したデータ信号SDAの検出信号通信開始パルス150に応じて、検出信号通信を開始する(ステップS13)。その後クロック信号SCKに同期した検出入力信号COD_Iにより識別データ更新コマンド160および識別データ更新No170を送出することにより、プリンターに装着された各カートリッジの記憶装置20a〜20dに対して、順次識別データ更新モードへの移行を要求する(ステップS14)。識別データ更新モード動作後、各記憶装置20a〜20dから識別データ更新モード完了のACKデータ180が入力され、ACKデータ180の数によって、全記憶装置20の更新識別データ212の書き換え成功を認識し(ステップS15:Yes)、ホストコンピューター10内部で使用している通常アクセスモードで用いる各記憶装置20a〜20dの識別データ210を更新する(ステップS16)。
なお、識別データ更新モードへの移行条件が成立しなかった場合(ステップS10:No)、各カートリッジのいずれかが接続されていなかった場合(ステップS12:No)、各記憶装置20のいずれかが識別データ更新に成功しなかった場合(ステップS15:No)、図8の処理は終了する。
一方、記憶装置20は通常アクセスモードで動作しており(ステップS20)、記憶装置20内部で検出入力信号端子CDIT−検出出力信号端子CDOT間はスルーしている(ステップS21)。識別データ更新ユニット27のモード切替え制御部270は、識別データ更新モードへの移行要求があるまで待ち(ステップS22,S24:No)、検出信号通信開始パルス150を検出し(ステップS22:Yes)、記憶装置20内部でスルーしている検出入力信号端子CDIT−検出出力信号端子CDOT間を遮断し(ステップS23)、識別データ更新コマンド160を検出した場合に識別データ更新モードへの移行要求があったと判断する(ステップS24:Yes)。この場合、記憶装置20は、通常アクセスモードから識別データ更新モードに移行して(ステップS25)、識別データ更新モードで動作する(ステップS26)。なお、ホストコンピューター10から送出される移行要求は、クロックバスCBおよび検出入力信号線CDILを介して直列に接続された各記憶装置20a〜20dに順次送出されるので、複数の記憶装置20a〜20dのそれぞれは順次識別データ更新モードに移行する。
次に、識別データ更新モードの動作(ステップS26)について、図9のフローチャートに従って説明する。識別データ更新モードに移行すると、更新処理部271は、指定された識別データ更新No170により更新識別データ212を決定し、I/Oコントローラー26を介して、メモリーアレイ21に格納された自装置の識別データ210を更新識別データ212に書き換え(ステップS30)、データ信号SDAにてホストコンピューター10側に書き換えに成功のACKデータ180を送出する(ステップS31)。また遮断している検出入力信号端子CDIT−検出出力信号端子CDOT間の信号をスルーにし(ステップS32)、識別データ更新コマンド160と、識別データ更新No170を+αインクリメントした識別データ更新No170を他の記憶装置に出力することで、識別データ210は重複することがない固有のものとなる(ステップS33)。
以上に述べた識別データ更新モードの動作により、例えば、複数の洗浄用カートリッジがプリンターに装着されていた場合であっても、複数のカートリッジの各記憶装置20のメモリーアレイ21には、データバスDBを介したデータ通信の範囲内で固有の識別データ210が格納される。ステップS33の処理を終えると、図8の処理に戻って通常アクセスモードに移行し(ステップS27)、以後は、書き換えられた識別データ210を用いた通常アクセスモードの動作が行われる。
次に、通常アクセスモードにおける動作について、図10のフローチャートに従って説明する。インクジェットプリンターの電源投入時、インクカートリッジの交換時、印刷ジョブの終了時、インクジェットプリンターの電源遮断時などに、図10の処理が開始される。処理が開始されると、ホストコンピューター10は、リセットバスRBおよびリセット信号線RLを介して記憶装置20にリセット信号RSTを送出する(ステップS40)。
一方、記憶装置20側では、リセット信号RSTを受入すると(ステップS50)、記憶装置20のリセットが行われる(ステップS51)。記憶装置20のリセットにより、アドレスカウンター22はカウント値をクリアし、IDコンパレーター24は第1レジスター240および第2レジスター241をクリアする。I/Oコントローラー26は、メモリーアレイ21に対するデータ転送方向を読み出し方向に設定すると共に、データ信号端子DTと接続されている信号線をハイインピーダンスにしてデータ転送を禁止する。
記憶装置20がリセットされると、次に、ホストコンピューター10と記憶装置20との間においてデータ列100aに従うデータ通信が開始される。ホストコンピューター10は、まず、IDデータ110を送出する(ステップS41)。記憶装置20は、ホストコンピューター10からIDデータ110を受入する(ステップS52)。このとき、IDコンパレーター24は、IDデータ110を第1レジスター240に格納する。
次に、IDコンパレーター24は、I/Oコントローラー26を介してメモリーアレイ21に記憶された識別データ210を取得して第2レジスター241に格納し、第1レジスター240に格納したIDデータ110と、第2レジスター241に格納した識別データ210とが一致しているか否かを判定する(ステップS53)。IDデータ110と識別データ210とが一致していれば(ステップS53:Yes)、ホストコンピューター10と記憶装置20との間でデータ列100aに従うデータ通信が行われて、メモリーアレイ21へのアクセス制御が行われる。より詳細には、ホストコンピューター10は、データ列100aに従って、読み出し/書き込みコマンド120、処理データ130、ACKデータ140を順次送出することにより記憶装置20とのデータ通信を行う(ステップS42)。記憶装置20側では、オペレーションコードデコーダー25およびI/Oコントローラー26が、受入した読み出し/書き込みコマンド120、処理データ130、ACKデータ140に応じた処理を行うことにより、ホストコンピューター10からメモリーアレイ21への情報の書き込みや読み出しなどのアクセスを制御する(ステップS54)。そして、記憶装置20のオペレーションコードデコーダー25が、送出されたデータ列100aに含まれるACKデータ140を解釈すると、ホストコンピューター10からメモリーアレイ21へのアクセスが完了したと判断して、図10の処理が終了する。なお、ステップS53の判断において、IDデータ110と識別データ210とが一致していない場合は(ステップS53:No)、ホストコンピューター10からメモリーアレイ21へのアクセスが禁止されて、図10の処理が終了する。
以上に述べた第1の実施形態によれば、通信システム1の各記憶装置20a〜20dは、識別データ更新モードの動作により、メモリーアレイ21に記憶された識別データ210が、データバスDBを介したデータ通信の範囲内で固有となる更新識別データ212に書き換えられる。したがって、プリンターに、例えば、洗浄用カートリッジなど同一の種類のカートリッジCが複数装着された場合であっても、識別データ書換えモードの動作を行うことにより、以後、ホストコンピューター10は、通常アクセスモードで動作する各カートリッジの記憶装置20に個別にアクセスすることができる。
なお、固有データ211をそのまま更新識別データ212とした場合にも、更新識別データ212はデータ通信の範囲内で固有となるため、ホストコンピューター10から各カートリッジの記憶装置20に個別にアクセスすることが可能である。しかしながら、固有データ211は製造年月日や製品のシリアル番号などを含むため、更新識別データ212の情報量が多くなってしまう。第1の実施形態では、識別データ更新No170を+αインクリメントして更新識別データ212を定めるようにしたので、例えば、固有データ211をそのまま更新識別データ212とする場合に比べると、更新識別データ212の情報量は小さくなる。したがって、更新識別データ212に書き換えられる識別データ210を記憶するための記憶領域を小さくすることができる。識別データ210の情報量が小さくなることに対応して、データ列100aに含まれるIDデータ110の情報量も小さくできるため、ホストコンピューター10、記憶装置20間のデータ通信を高速化できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、複数の同一種類のインクカートリッジについて動作検査を行う検査システムについて説明する。
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、複数の同一種類のインクカートリッジについて動作検査を行う検査システムについて説明する。
図11は、第2の実施形態に係る検査システムの構成を示した図である。図11に示すように、検査システム2は検査装置40を含んでおり、検査装置40のカートリッジ装着部41には複数のインクカートリッジが装着される。また、検査装置40は、ホストコンピューター42を備えており、ホストコンピューター42は、クロック信号線CL、データ信号線DL、リセット信号線RLによって、それぞれクロックバスCB、データバスDB、リセットバスRBを介して、各インクカートリッジの記憶装置20と接続されている。また、ホストコンピューター42は、検出入力信号線CDIL、検出出力信号線CDOLによって、各インクカートリッジの記憶装置20と直列に接続されている。すなわち、検査装置40には、第1の実施形態と同様の構成をもつ通信システムが構築されている。なお、以下では、第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付与し、詳細な説明を省略することとする。
図12のフローチャートに従って、検査システム2の動作について説明する。例えば、検査対象とする複数のインクカートリッジが検査装置40に装着された状態で、検査開始を指示する所定の操作が行われると、図12の処理が開始される。処理を開始すると、検査装置40は、まずは検査対象すべてのカートリッジの接続確認を行うため直列接続されている検出入力信号COD_Iをハイにする(ステップS60)。ホストコンピューター42側でプルダウン抵抗R2が検出出力信号COD_Oに接続されているため、検査対象すべてのカートリッジが接続されていれば、ホストコンピューター42側でハイを認識し、1本でもカートリッジが接続されていなければ、ホストコンピューター42側でローを認識する(ステップS61)。検査対象すべてのカートリッジが接続されていることを認識すれば(ステップS61:Yes)、制御回路15は、クロック信号SCKに同期したデータ信号SDAの検出信号通信開始パルス150に応じて、検出信号通信を開始する(ステップS62)。その後クロック信号SCKに同期した検出入力信号COD_Iにより識別データ更新コマンド160および識別データ更新No170を送出することにより、検査装置40に装着された各カートリッジの記憶装置20に対して、順次識別データ更新モードへの移行を要求する(ステップS63)。識別データ更新モード動作後、各記憶装置20から識別データ更新モード完了のACKデータ180が入力され、ACKデータ180の数によって、全記憶装置20の更新識別データ212の書き換え成功を認識し(ステップS64:Yes)、ホストコンピューター42内部で使用している通常アクセスモードで用いる各記憶装置20の識別データを更新する(ステップS65)。
なお、各カートリッジのいずれかが接続されていなかった場合(ステップS61:No)、各記憶装置20のいずれかが識別データ更新に成功しなかった場合(ステップS64:No)、図12の処理は終了する。
一方、記憶装置20は通常アクセスモードで動作し(ステップS70)、記憶装置20内部で検出入力信号端子CDIT−検出出力信号端子CDOT間がスルーしている(ステップS71)。識別データ更新ユニット27のモード切替え制御部270は、識別データ更新モードへの移行要求があるまで待ち(ステップS72,S74:No)、検出信号通信開始パルス150を検出し(ステップS72:Yes)、記憶装置20内部でスルーしている検出入力信号端子CDIT−検出出力信号端子CDOT間を遮断し(ステップS73)、識別データ更新コマンド160を検出した場合に識別データ更新モードへの移行要求があったと判断する(ステップS74:Yes)。この場合、記憶装置20は、通常アクセスモードから識別データ更新モードに移行して(ステップS75)、識別データ更新モードで動作する(ステップS76)。なお、ホストコンピューター10から送出される移行要求は、クロックバスCBおよび検出入力信号線CDILを介して直列に接続された各記憶装置20に順次送出されるので、複数の記憶装置20のそれぞれは順次識別データ更新モードに移行する。識別データ更新モードの動作自体については、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。記憶装置20は上記処理を終えたのち通常アクセスモードに移行する(ステップS77)。
また、記憶装置20が識別データ更新モードを完了したのち、検査装置40のホストコンピューター42は、この更新識別データ212を用いて、検査装置40が記憶装置20にアクセスすると(ステップS66)、検査装置40と記憶装置20との間でデータ列100aに従うデータ通信が行われて、メモリーアレイ21へのアクセス制御が行われる(ステップS78)。このとき、検査装置40は、メモリーアレイ21への情報の書き込み動作や読み出し動作などを各記憶装置20に実行させることにより、記憶装置20の動作検査を行う(ステップS67)。動作検査を終えると、図12の処理を終了する。
以上に述べた検査システム2によれば、検査装置40のホストコンピューター42は、検査装置40に装着された複数のインクカートリッジの各記憶装置20に個別にアクセスして、各記憶装置20の動作検査を行うことができる。したがって、例えば、検査装置に1つずつインクカートリッジを装着して動作検査を行う場合に比べて、インクカートリッジの検査に要する工数を著しく低減できる。
以上、本発明の第1、第2の実施形態について説明したが、本発明はこれらの形態に限られることなく、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。その趣旨に逸脱しない範囲で様々な態様とすることもできる。以下、変形例について説明する。
(変形例1)
上記第1の実施形態では、同一種類のカートリッジがプリンターに複数装着される例として、複数の洗浄用カートリッジが装着される場合を例に挙げて説明したが、記憶装置を備えるカートリッジの例としてはこれに限られない。例えば、モノクロ印刷の印刷可能枚数を増やすため、ブラックのインクを収容したインクカートリッジを複数個装着できるように構成されたプリンターの場合、識別データ更新モードの動作により、ブラックのインクカートリッジのそれぞれに備わる記憶装置20について個別にアクセスすることが可能となる。もちろん、同一種類のインクカートリッジのインク色としてはブラックに限られない。
上記第1の実施形態では、同一種類のカートリッジがプリンターに複数装着される例として、複数の洗浄用カートリッジが装着される場合を例に挙げて説明したが、記憶装置を備えるカートリッジの例としてはこれに限られない。例えば、モノクロ印刷の印刷可能枚数を増やすため、ブラックのインクを収容したインクカートリッジを複数個装着できるように構成されたプリンターの場合、識別データ更新モードの動作により、ブラックのインクカートリッジのそれぞれに備わる記憶装置20について個別にアクセスすることが可能となる。もちろん、同一種類のインクカートリッジのインク色としてはブラックに限られない。
(変形例2)
上記第1、第2の実施形態では、識別データ210および固有データ211を、記憶装置20のメモリーアレイ21に記憶する構成としたが、記憶装置20内にメモリーアレイ21とは別の記憶部を設け、この記憶部に識別データ210および固有データ211の一方または両方を格納する構成としてもよい。
上記第1、第2の実施形態では、識別データ210および固有データ211を、記憶装置20のメモリーアレイ21に記憶する構成としたが、記憶装置20内にメモリーアレイ21とは別の記憶部を設け、この記憶部に識別データ210および固有データ211の一方または両方を格納する構成としてもよい。
(変形例3)
上記第1、第2の実施形態では、インクジェットプリンター用のインクカートリッジにインクカートリッジ情報を格納するための記憶装置20を備えた構成について説明したが、本発明に係る記憶装置および通信システムはこの態様に限られるものではない。本発明は、例えば、レーザープリンターのトナーカートリッジや現像ユニットなど、様々な交換部品に設けられる記憶装置、およびこの記憶装置を含む通信システムに適用することができる。
上記第1、第2の実施形態では、インクジェットプリンター用のインクカートリッジにインクカートリッジ情報を格納するための記憶装置20を備えた構成について説明したが、本発明に係る記憶装置および通信システムはこの態様に限られるものではない。本発明は、例えば、レーザープリンターのトナーカートリッジや現像ユニットなど、様々な交換部品に設けられる記憶装置、およびこの記憶装置を含む通信システムに適用することができる。
(変形例4)
上記第1、第2の実施形態では、識別データ更新コマンド160および識別データ更新No170が検出入力信号端子CDITに入力され、検出出力信号端子CDOTから出力されているが、本発明はこの態様に限られるものではない。識別データ更新コマンド160および識別データ更新No170を入出力し、更新処理部271が識別データ210を更新識別データ212に書き換えるよう機能する入力信号端子および出力信号端子であれば、本発明に適用することができる。
上記第1、第2の実施形態では、識別データ更新コマンド160および識別データ更新No170が検出入力信号端子CDITに入力され、検出出力信号端子CDOTから出力されているが、本発明はこの態様に限られるものではない。識別データ更新コマンド160および識別データ更新No170を入出力し、更新処理部271が識別データ210を更新識別データ212に書き換えるよう機能する入力信号端子および出力信号端子であれば、本発明に適用することができる。
1…通信システム、2…検査システム、10…ホストコンピューター、20…記憶装置、21…記憶部としてのメモリーアレイ、27…識別データ更新ユニット、30…通信制御部、40…検査装置、41…カートリッジ装着部、42…ホストコンピューター、100…データ列、110…IDデータ、140…ACKデータ、150…検出信号通信開始パルス、160…識別データ更新コマンド、170…識別データ更新No、180…ACKデータ、210…識別データ、211…固有データ、212…更新識別データ、270…モード切替え制御部、271…識別データ更新部としての更新処理部、C…液体収容体としてのカートリッジ、CT…クロック信号端子、DT…データ信号端子、RT…リセット信号端子、CDIT…検出入力信号端子、CDOT…検出出力信号端子、SCK…クロック信号、SDA…データ信号、RST…リセット信号、COD_I…検出入力信号、COD_O…検出出力信号。
Claims (9)
- 記憶装置であって、
外部装置と、他の記憶装置と、に電気的に接続され、
前記記憶装置が、第1のデータ信号端子と、第1の入力信号端子と、第1の出力信号端子と、第1の識別データを格納する第1の記憶部と、前記第1の識別データを更新する第1の識別データ更新部と、を含み、
前記他の記憶装置が、第2のデータ信号端子と、第2の入力信号端子と、第2の出力信号端子と、第2の識別データを格納する第2の記憶部と、前記第2の識別データを更新する第2の識別データ更新部と、を含み、
前記第1のデータ信号端子と前記第2のデータ信号端子が前記外部装置に電気的に並列接続され、
前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子と前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子とが前記外部装置に電気的に直列接続され、
前記第1の入力信号端子に識別データ更新コマンドが入力された後識別データ更新Noが入力され、前記第1の識別データ更新部によって、前記第1の識別データが前記識別データ更新Noに基づいて更新されるものである、
ことを特徴とする記憶装置。 - 請求項1に記載の記憶装置において、
前記第1の入力信号端子が第1の検出入力信号端子であり、前記第1の出力信号端子が第1の検出出力信号端子であり、
前記第2の入力信号端子が第2の検出入力信号端子であり、前記第2の出力信号端子が第2の検出出力信号端子であり、
前記識別データ更新コマンドが入力される前に、前記第1のデータ信号端子に検出信号通信開始パルスが入力され、
前記第1のデータ信号端子に前記検出信号通信開始パルスが入力された後、かつ前記識別データ更新Noが入力される前に、通常アクセスモードから識別データ更新モードに移行するものである、
ことを特徴とする記憶装置。 - 請求項1または2に記載の記憶装置において、
前記第1の識別データ更新部は、前記識別データ更新Noが入力される前に、前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子間の信号の通過を遮断し、前記第1の識別データを更新するものである、
ことを特徴とする記憶装置。 - 請求項3に記載の記憶装置において、
前記第1の識別データ更新部は、
前記第1の識別データを更新したあと、前記第1のデータ信号端子にACKデータを出力し、前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子間の信号の通過をスルーさせて、インクリメント又はデクリメントした前記識別データ更新Noを前記第2の入力信号端子に出力し、
前記第2の識別データ更新部は、
前記第2の入力信号端子に前記インクリメント又はデクリメントした前記識別データ更新Noが入力されたあと、前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子間の信号の通過を遮断し、前記インクリメント又はデクリメントした前記識別データ更新Noに基づいて前記第2の識別データを更新したあと、前記第2のデータ信号端子にACKデータを出力するものである、
ことを特徴とする記憶装置。 - 液体収容体であって、
外部装置と、液体収容体が有する第1の記憶装置と、他の液体収容体が有する第2の記憶装置と、が電気的に接続され、
前記第1の記憶装置が、第1のデータ信号端子と、第1の入力信号端子と、第1の出力信号端子と、第1の識別データを格納する第1の記憶部と、前記第1の識別データを更新する第1の識別データ更新部と、を含み、
前記第2の記憶装置が、第2のデータ信号端子と、第2の入力信号端子と、第2の出力信号端子と、第2の識別データを格納する第2の記憶部と、前記第2の識別データを更新する第2の識別データ更新部と、を含み、
前記第1のデータ信号端子と前記第2のデータ信号端子が前記外部装置に電気的に並列接続され、
前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子と前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子とが前記外部装置に電気的に直列接続され、
前記第1の入力信号端子に識別データ更新コマンドが入力された後識別データ更新Noが入力され、前記第1の識別データ更新部によって、前記第1の識別データが前記識別データ更新Noに基づいて更新されるものである、
ことを特徴とする液体収容体。 - 請求項5に記載の液体収容体において、
前記第1の識別データおよび前記第2の識別データは、それぞれの液体収容体に収容する液体の種類を示すことを特徴とする液体収容体。 - 請求項5または6に記載の液体収容体において、
それぞれの液体収容体に収容する液体が洗浄液であることを特徴とする液体収容体。 - 外部装置と、第1の記憶装置と、第2の記憶装置とがバスを介して接続される通信システムであって、
前記第1の記憶装置が、第1のデータ信号端子と、第1の入力信号端子と、第1の出力信号端子と、第1の識別データを格納する第1の記憶部と、前記第1の識別データを更新する第1の識別データ更新部と、を含み、
前記第2の記憶装置が、第2のデータ信号端子と、第2の入力信号端子と、第2の出力信号端子と、第2の識別データを格納する第2の記憶部と、前記第2の識別データを更新する第2の識別データ更新部と、を含み、
前記第1のデータ信号端子と前記第2のデータ信号端子が前記外部装置に電気的に並列接続され、
前記第1の検出入力信号端子と前記第1の検出出力信号端子と前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子とが前記外部装置に電気的に直列接続され、
前記第1の入力信号端子に識別データ更新コマンドが入力された後識別データ更新Noが入力され、前記第1の識別データ更新部によって、前記第1の識別データが前記識別データ更新Noに基づいて更新されるものである、
ことを特徴とする通信システム。 - 記憶装置の検査方法であって、
外部装置と、第1の記憶装置と、第2の記憶装置と、が電気的に接続され、
前記第1の記憶装置が、第1のデータ信号端子と、第1の入力信号端子と、第1の出力信号端子と、第1の識別データを格納する第1の記憶部と、前記第1の識別データを更新する第1の識別データ更新部と、を含み、
前記第2の記憶装置が、第2のデータ信号端子と、第2の入力信号端子と、第2の出力信号端子と、第2の識別データを格納する第2の記憶部と、前記第2の識別データを更新する第2の識別データ更新部と、を含み、
前記第1のデータ信号端子と前記第2のデータ信号端子が前記外部装置に電気的に並列接続され、
前記第1の入力信号端子と前記第1の出力信号端子と前記第2の入力信号端子と前記第2の出力信号端子とが前記外部装置に電気的に直列接続され、
前記第1の入力信号端子に識別データ更新コマンドが入力された後識別データ更新Noが入力され、前記第1の識別データ更新部によって、前記第1の識別データが前記識別データ更新Noに基づいて更新され、更新後の前記第1の識別データに対応するアクセスにより、前記記憶装置の動作を検査する、
ことを特徴とする記憶装置の検査方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013059564A JP2014186431A (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 記憶装置、液体収容体、通信システムおよび記憶装置の検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013059564A JP2014186431A (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 記憶装置、液体収容体、通信システムおよび記憶装置の検査方法 |
Publications (1)
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JP2014186431A true JP2014186431A (ja) | 2014-10-02 |
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Family Applications (1)
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JP2013059564A Pending JP2014186431A (ja) | 2013-03-22 | 2013-03-22 | 記憶装置、液体収容体、通信システムおよび記憶装置の検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014186431A (ja) |
-
2013
- 2013-03-22 JP JP2013059564A patent/JP2014186431A/ja active Pending
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