JP2014178184A - 水質検査システムおよび魚類監視システム - Google Patents

水質検査システムおよび魚類監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】魚の呼吸頻度および遊泳行動に基づいた水質検査を実現する。
【解決手段】水質検査システム(10)は、魚(101)の呼吸運動に伴い発生する生体電気信号を計測するための複数の電極(110)が底面に配置された信号計測用水槽部(11)と、複数の電極のそれぞれによって計測された生体電気信号のパワースペクトル密度を算出し、呼吸波の周波数帯域における総和が最大となるようなパワースペクトル密度のピーク周波数から、信号計測用水槽中の魚の呼吸頻度を推定する信号処理部(12)と、信号計測用水槽中の魚の遊泳速度を推定する行動解析部(13)と、基準水質下での呼吸頻度および遊泳速度を2変量正規母集団とし、水質検査開始後の呼吸頻度および遊泳速度を標本とし、標本について2変量正規母集団の中心からの距離を算出し、当該距離に基づいて信号計測用水槽部中の水の汚染状態を判別する汚染判別部(14)とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、水質検査システムおよび魚類監視システムに関し、特に、魚の生物学的変化に基づいて水の汚染状態を判別するバイオアッセイ型の水質検査システムおよびそれに好適な魚類監視システムに関する。
魚体の周囲には電場が形成されている。この電場は、呼吸にともなう鰓蓋の開閉運動によりイオンが流出入することで発生しているため、誘起された電位変動は呼吸波と呼ばれている。これまでに、本願発明者らの研究グループでは呼吸波のピーク値が2〜10[Hz]の周波数帯に存在していることを確認している。呼吸は延髄に存在する呼吸中枢の働きの影響を受けており、化学環境の変化に鋭敏に反応することから水質を推定するための重要な信号であると考えられている。
このように、呼吸波は魚の呼吸運動に伴い発生する生体電気信号であり、化学環境に対して敏感に反応することから、近年では、呼吸波を利用した水質検査用のバイオアッセイシステムが開発されている。たとえば、ブルーギルとメダカから計測された呼吸波から呼吸頻度に関する情報を抽出し、その変化を察知して水質汚染の判別を行うシステムが提案されている(たとえば、非特許文献1および2を参照)。
W. H. van der Schalie et al., "Response Characteristics of an Aquatic Biomonitor Used for RapidToxicity Detection," Journal of Applied Toxicology,2004, vol.24, no.5, pp.387-394 M. Terawaki et al., "Unconstrained and Noninvasive Measurement of Bioelectric Signalsfrom Small Fish," Artificial Life and Robotics, 2009,vol.14, no.3, pp.728-733
魚を用いて水質を推定することを考えた場合、化学物質に対する遊泳行動の情報も重要となる。特に、水質変化の影響が遊泳行動のみに現れた場合や、遊泳行動によって呼吸波が変動してしまった場合には、呼吸波だけに注目していると水質異常の有無を誤判別してしまう危険性がある。そのため、呼吸波解析と行動解析を同時に実現可能な水質検査バイオアッセイシステムが求められている。
また、魚の異常行動の検出に関しては、カメラシステムと画像処理技術を用いた手法が従来から多く提案されている。しかしながら、このようなカメラを用いた行動解析システムでは、カメラ撮影に必要な光量の確保や水面の反射光などの影響を考慮した環境光のコントロールが必要となり、環境光そのものが魚への刺激となってしまう可能性がある。したがって、カメラレスで魚の遊泳行動を監視することが望まれる。
上記問題に鑑み、本発明は、魚の呼吸頻度および遊泳行動に基づいて水質検査を実現することを主たる課題とする。さらに、本発明は、カメラレスで魚の遊泳行動を監視可能にすることを従たる課題とする。
本発明の一局面に従った水質検査システムは、魚の呼吸運動に伴い発生する生体電気信号を計測するための複数の電極が底面に配置された信号計測用水槽部と、前記複数の電極のそれぞれによって計測された生体電気信号のパワースペクトル密度を算出し、呼吸波の周波数帯域における総和が最大となるような前記パワースペクトル密度のピーク周波数から、前記信号計測用水槽中の魚の呼吸頻度を推定する信号処理部と、前記信号計測用水槽中の魚の遊泳速度を推定する行動解析部と、基準水質下での前記呼吸頻度および前記遊泳速度を2変量正規母集団とし、水質検査開始後の前記呼吸頻度および前記遊泳速度を標本とし、前記標本について前記2変量正規母集団の中心からの距離を算出し、当該距離に基づいて前記信号計測用水槽部中の水の汚染状態を判別する汚染判別部とを備えている。さらに、前記行動解析部が、前記複数の電極の各配置位置における前記パワースペクトル密度のピーク値に基づいて、前記遊泳速度を推定するものであってもよい。
これによると、魚の呼吸頻度および遊泳行動(特に遊泳速度)に基づいた水質検査が可能となる。さらに、カメラレスで魚の遊泳行動を監視して遊泳速度を推定することができる。
また、本発明の別の局面に従った魚類監視システムは、魚の呼吸運動に伴い発生する生体電気信号を計測するための複数の電極が底面に配置された信号計測用水槽部と、前記複数の電極のそれぞれによって計測された生体電気信号のパワースペクトル密度を算出する信号処理部と、前記複数の電極の各配置位置における前記パワースペクトル密度のピーク値に基づいて前記信号計測用水槽中の魚の位置を推定する行動解析部とを備えている。
これによると、カメラレスで魚の遊泳行動を監視することができる。
なお、上記水質検査システムおよび上記魚類監視システムにおいて、前記行動解析部が、補間により前記各配置位置間における前記パワースペクトル密度のピーク値を推定するものであってもよい。
また、上記水質検査システムおよび上記魚類監視システムにおいて、前記信号処理部が、前記生体電気信号に対して魚の呼吸波の周波数帯を通過させるフィルタリング処理を施し、当該フィルタリング処理後の信号の周波数解析を行って前記パワースペクトル密度を算出するものであってもよい。
本発明によると、従来よりも高精度なバイオアッセイ型の水質検査が可能となる。また、魚に環境光などの刺激を与えないようにしてその行動を監視することができる。
本発明の一実施形態に係る水質検査システムの概略構成図 計測された生体電気信号を示すグラフ 図2の生体電気信号のパワースペクトル密度を示すグラフ 位置推定マップを示す図 実施例に係る呼吸頻度、遊泳速度、および水質危険度を示すグラフ
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る水質検査システムの概略構成を示す。水質検査システム10は、信号計測用水槽部11、信号処理部12、行動解析部13、汚染判別部14、およびモニタ装置15を備えており、水槽内を自由遊泳する魚101(試験魚)の呼吸波信号(生体電気信号)を計測し、魚101の行動情報を抽出した後、信号情報と行動情報を統合することで水槽内の水100の汚染判別を行う。信号処理部12、行動解析部13、および汚染判別部14はPCなどで実現することができる。モニタ装置15は、各種信号、グラフ、解析結果などを画面表示するものであり、液晶ディスプレイなどで実現することができる。
試験魚としてOECD(経済協力機構)テストガイドラインにおいて試験生物に指定されているゼブラフィッシュを用いることができる。ゼブラフィッシュは体長が20〜30[mm]程度の小型魚類であり、金属や農薬などの毒性物質に対する研究が数多く報告されているためバイオアッセイの試験魚として適当である。
信号計測用水槽部11は、水質検査対象の水100を貯め、その中で魚101(試験魚)を遊泳させるための水槽である。試験魚が自由に遊泳できるように、信号計測用水槽部11のサイズは比較的大きくする。信号計測用水槽部11の水深は、試験魚の水平面の行動情報のみを推定の対象とする場合には浅くてもよい。信号計測用水槽部11の底面のほぼ全面に、試験魚の呼吸運動に伴い発生する生体電気信号を計測するためのL個の電極110が格子状に配置されている。これにより、試験魚を拘束することなく、試験魚が水槽内を自由に遊泳してもいずれかの電極110によってその呼吸波を計測できるようになっている。電極110の配置パターンは格子状に限られず千鳥状であってもよい。電極110として、生体電気信号の計測に一般的に用いられているAg−AgCl電極を用いることができる。なお、微弱な生体電気信号を計測できるように脳波計を信号増幅器として用いるとよい。さらに、ノイズを低減するために双極導出法による差動増幅を行うとよい。
信号処理部12は、各電極110によって計測された生体電気信号をAD変換し、サンプリング周波数f[Hz]で取り込んで呼吸波の抽出処理を行う。まず、信号処理部12は、全電極110によって計測されたLチャネルの信号に対してM次のバンドパスフィルタ(低域カットオフ周波数flow[Hz]、高域カットオフ周波数fhigh[Hz])で濾波することにより、呼吸波が含まれる周波数領域の信号を抽出する。次に、信号処理部12は、突発的なノイズの影響を受けにくい特長を有するK次の自己回帰(AR)モデルを用いて周波数解析を行い、各時刻nにおいて各電極l10によって計測された信号のパワースペクトル密度(PSD)P(n,f)[μV/Hz]をたとえばYule-Walker法により求める。なお、下述の呼吸頻度を取得するための解析時間窓はT [sec]、オーバーラップはT [sec]と設定し、位置情報を取得するための解析時間窓はT [sec]と設定する。ARモデルに代えてFFT(高速フーリエ変換)で周波数解析を行ってもよい。
図2は、計測された生体電気信号を示すグラフである。図3は、図2の生体電気信号のパワースペクトル密度を示すグラフである。図2に示したように、生体電気信号は周期的な信号であり、そのピーク周波数は図3に示したように2〜10[Hz]の帯域に存在している。
信号処理部12は、以上より求めた周波数領域の情報を用いて試験魚の呼吸頻度と位置情報を推定する。生体電気信号を用いた水質汚染判別の指標の一つとして用いられる呼吸頻度(Ventiratory rate)V(n)を推定するために、信号処理部12は、まず、各時刻nにおいて、P(n,f)の呼吸波の周波数帯(たとえば、1〜10[Hz])における総和が最大となるような電極110を選択する。次に、信号処理部12は、選択した電極110のPSDのピーク値が最大となるような周波数を呼吸頻度V(n)として算出し、汚染判別部14に出力する。
一方、魚101と電極110との距離が小さいほど計測される信号のパワーが大きいことを利用し、信号処理部12は、PSDのピーク値が最大となる座標を魚101の位置として推定する。具体的には、信号処理部12は、各時刻nにおけるP(n,f)のピーク値(q(n)=max(n,f))を算出し、行動解析部13に出力する。
図1に戻り、行動解析部13は、信号処理部12で算出された各チャネルにおけるPSDのピーク値q(n)を用いて魚101の位置と遊泳速度を推定する。まず、行動解析部13は、互いに隣接する電極110の間をS等分した座標(x,y)におけるPSDのピーク値q(x,y)をスプライン補間などにより推定する。そして、行動解析部13は、電極110の各配置位置におけるPSDのピーク値q(n)および補間により推定した各配置位置間におけるPSDのピーク値q(x,y)から位置推定マップを作成する。さらに、行動解析部13は、作成した位置推定マップにおいてPSDのピーク値が最大値を示す座標を魚101の位置として推定する。
図4は、推定位置マップの例を示す。マップ全体は信号計測用水槽部11の底面全体を表し、図中の円は水槽底面における各電極110の配置位置を示している。この例では25個(=5×5)の電極110が水槽底面に配置されている。推定位置マップにおいてPSDは等高線で表される。図中の四角はPSDの等高線の頂点、すなわち、推定した魚101の位置を表す。行動解析部13は、推定位置マップをたとえばサンプリング周波数f=1/T [Hz]で逐次更新する。これにより、魚101の位置をリアルタイムで推定して、モニタ装置15に画面表示することができる。
図1に戻り、行動解析部13は、さらに、推定した魚101の位置座標の時系列データを微分フィルタで微分して魚101の遊泳速度を算出する。このとき、位置推定誤差に起因する時間軸方向の突発的な変化を抑制するためにM次のローパスフィルタ(カットオフ周波数fcut[Hz])を用いて微分信号を濾波してもよい。そして、遊泳の速さを評価するために、行動解析部13は、算出した遊泳速度の絶対値v(n)を計算し、汚染判別部14に出力する。なお、遊泳速度の絶対値に代えて遊泳速度の2乗値を用いてもよい。
汚染判別部14は、信号処理部12で算出された呼吸頻度V(n)と行動解析部13で算出された遊泳速度v(n)の二つの情報を用いて、信号計測用水槽部11における水100の汚染状態の判別を行う。本開示では、この二つの尺度が異なる指標を統合するためにマハラノビス距離を用いる。具体的には、汚染判別のためのマハラノビス距離M(n)を次式で定義する。
ここで、I(n)=(V(n),v(n))はサンプリング時刻nにおける呼吸頻度V(n)と遊泳速度v(n)からなるベクトル、μ=(μVR(n),μvp(n))は基準水質下での呼吸頻度V(n)と遊泳速度v(n)の平均値のベクトル、Σ−1は基準水質下での呼吸頻度V(n)と遊泳速度v(n)の共分散行列の逆行列である。
上記のように、基準水質下での呼吸頻度V(n)および遊泳速度v(n)を基準となる2変量正規母集団とし、水質検査開始後の呼吸頻度V(n)および遊泳速度v(n)を標本とみなすことで、水質の状態を、2変量正規母集団の中心からの標本の距離(たとえば、マハラノビス距離)の大きさで評価することができる。そこで、汚染判別部14は、たとえば次のような手順に従って信号計測用水槽部11中の水100の汚染状態を判別する。
Step1:基準水質下でT[sec]間計測した呼吸頻度V(n)および遊泳速度v(n)を水質正常時の2変量正規母集団とし、時刻nにおけるマハラノビス距離M(n)を算出する。
Step2:マハラノビス距離M(n)の突発的な変化を抑えるために、次式で示される1次のIIRフィルタにマハラノビス距離M(n)を入力し、水質危険度D(n)を算出する。
D(n)=αD(n−1)+βM(n)
ここで、α、βはIIRフィルタの係数である。これらのパラメータにより、現在時刻のマハラノビス距離M(n)に対する水質危険度D(n)の感度を調整することができる。
Step3:基準水質下のT[sec]間における水質危険度D(n)の平均値Dと標準偏差σを算出する。
Step4:水質危険度D(n)が警報閾値DTH(DTH=D+γσ)を超えたときに警報を発する。
なお、Step2以降の処理を省略して、Step1で算出されたマハラノビス距離M(n)を数値またはグラフなどの適当な形式でモニタ装置15にリアルタイムに表示させてもよい。これにより、信号計測用水槽部11中の水100の汚染状態を視覚的に捕らえることができる。また、Step1で算出したマハラノビス距離M(n)を図示しない情報記録装置に記録しておいてもよい。これにより、信号計測用水槽部11中の水100の水質変化を事後的に解析することができる。
≪実施例≫
以下、水質検査システム10の実施例について説明する。試験魚として体長約25[mm]のゼブラフィッシュを用いた。計測用水槽部11は、ゼブラフィッシュが自由に遊泳できるように、横幅140×縦幅110×深さ50[mm]のものを用いた。信号計測用水槽部11の底面に電極110(L=25)を格子状(5×5)に配置し、サンプリング周波数f=1[Hz]で計測した。信号処理部12において、バンドパスフィルタの次数M=6、低域カットオフ周波数flow=1[Hz]、高域カットオフ周波数fhigh=10[Hz]、ARモデルの次数K=200、呼吸頻度の取得時間窓T =30[sec]、オーバーラップT =20[sec]、位置情報の取得時間窓T =0.5[sec]をそれぞれ設定した。行動解析部13において、互いに隣接する電極110の間のPSDのピーク値q(x,y)を分解能S=5で補間し、推定位置のサンプリング周波数f=2[Hz]、ローパスフィルタの次数M=3、カットオフ周波数fcut=0.16[Hz]をそれぞれ設定した。汚染判別部14において、基準水質下の時間T=5[min]、IIRフィルタの係数α=0.99、β=0.01、警報閾値の係数γ=7をそれぞれ設定した。また、水質検査開始から10分後に信号計測用水槽部11に毒性の弱いエタノールを投入して人為的に水質汚染を引き起こし、さらに10分ごとにエタノールを追加投入して段階的に水質を悪化させた。
図5は、実施例に係る呼吸頻度、遊泳速度、および水質危険度を示すグラフである。水質の悪化に伴って呼吸頻度および遊泳速度が変動していることがわかる。水質危険度は13−20[min]から変動し、20[min]以降は増加傾向を示している。本実施例では、水質検査開始から18分過ぎに水質危険度が警報閾値DTHに達して警報が発せられた。
上記実施例では魚1匹で水質検査を行ったが、魚の個体差があるため、複数の魚を用いて統計学的な処理をするとよい。そのために、たとえば、信号計測用水槽部11の個数を増やすことができる。
以上のように、本実施形態によると、魚の呼吸頻度と遊泳速度を統合して水の汚染状態を判別することができるため、従来よりも高精度なバイオアッセイ型の水質検査が可能となる。さらに、カメラレスで魚の遊泳行動を監視することができるため、魚に環境光などの刺激を与えずにその遊泳行動を監視することができる。また、カメラ装置が不要になるばかりでなく、呼吸頻度の推定のために測定される生体電気信号を利用して遊泳速度も推定することができるため、行動監視のための追加の構成が不要であり、装置構成を簡略化することができる。
なお、本実施形態における行動解析部12を、従来タイプのカメラ撮影による行動解析部に置き換えてもよい。このように変形した場合であっても、魚の呼吸頻度と遊泳速度を統合して水の汚染状態を判別することで、従来よりも高精度な水質検査が可能である。
また、本実施形態に係る水質検査システム10から汚染判別部14を省略することでカメラレスの魚類監視システムを構成することができる。当該魚類監視システムによると、従来のカメラ撮影による魚類監視では不可能であった暗闇での魚類の行動監視などが可能となる。
10 水質検査システム
110 電極
101 魚
11 信号計測用水槽部
12 信号処理部
13 行動解析部
14 汚染判別部

Claims (7)

  1. 魚の呼吸運動に伴い発生する生体電気信号を計測するための複数の電極が底面に配置された信号計測用水槽部と、
    前記複数の電極のそれぞれによって計測された生体電気信号のパワースペクトル密度を算出し、呼吸波の周波数帯域における総和が最大となるような前記パワースペクトル密度のピーク周波数から、前記信号計測用水槽中の魚の呼吸頻度を推定する信号処理部と、
    前記信号計測用水槽中の魚の遊泳速度を推定する行動解析部と、
    基準水質下での前記呼吸頻度および前記遊泳速度を2変量正規母集団とし、水質検査開始後の前記呼吸頻度および前記遊泳速度を標本とし、前記標本について前記2変量正規母集団の中心からの距離を算出し、当該距離に基づいて前記信号計測用水槽部中の水の汚染状態を判別する汚染判別部とを備えている
    ことを特徴とする水質検査システム。
  2. 前記行動解析部が、前記複数の電極の各配置位置における前記パワースペクトル密度のピーク値に基づいて前記遊泳速度を推定するものである、請求項1に記載の水質検査システム。
  3. 前記行動解析部が、補間により前記各配置位置間における前記パワースペクトル密度のピーク値を推定するものである、請求項2に記載の水質検査システム。
  4. 前記信号処理部が、前記生体電気信号に対して魚の呼吸波の周波数帯を通過させるフィルタリング処理を施し、当該フィルタリング処理後の信号の周波数解析を行って前記パワースペクトル密度を算出するものである、請求項1から3のいずれか一つに記載の水質検査システム。
  5. 魚の呼吸運動に伴い発生する生体電気信号を計測するための複数の電極が底面に配置された信号計測用水槽部と、
    前記複数の電極のそれぞれによって計測された生体電気信号のパワースペクトル密度を算出する信号処理部と、
    前記複数の電極の各配置位置における前記パワースペクトル密度のピーク値に基づいて、前記信号計測用水槽中の魚の位置を推定する行動解析部とを備えている
    ことを特徴とする魚類監視システム。
  6. 前記行動解析部が、補間により前記各配置位置間における前記パワースペクトル密度のピーク値を推定するものである、請求項5に記載の魚類監視システム。
  7. 前記信号処理部が、前記生体電気信号に対して魚の呼吸波の周波数帯を通過させるフィルタリング処理を施し、当該フィルタリング処理後の信号の周波数解析を行って前記パワースペクトル密度を算出するものである、請求項5および6のいずれか一つに記載の魚類監視システム。
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