JP2014177960A - Damper gear - Google Patents
Damper gear Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014177960A JP2014177960A JP2013050704A JP2013050704A JP2014177960A JP 2014177960 A JP2014177960 A JP 2014177960A JP 2013050704 A JP2013050704 A JP 2013050704A JP 2013050704 A JP2013050704 A JP 2013050704A JP 2014177960 A JP2014177960 A JP 2014177960A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- damper device
- planetary gear
- engine
- gear mechanism
- transmission
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
Description
本発明は、エンジンと変速機との間に設けられるダンパ装置に関する。 The present invention relates to a damper device provided between an engine and a transmission.
エンジンから変速機に伝達される捩り振動を低減するため、エンジンと変速機との間にはダンパ装置が設けられている。このようなダンパ装置としては、一般的に、スプリング等の弾性部材を介してエンジンと変速機とを連結する構造が多い。また、ダンパ装置として、3つの回転イナーシャを遊星歯車機構およびスプリングを介して連結したダンパ装置が提案されている(特許文献1参照)。 In order to reduce torsional vibration transmitted from the engine to the transmission, a damper device is provided between the engine and the transmission. Such a damper device generally has a structure in which an engine and a transmission are coupled via an elastic member such as a spring. As a damper device, a damper device has been proposed in which three rotary inertias are connected via a planetary gear mechanism and a spring (see Patent Document 1).
しかしながら、前述したように、エンジンと変速機との間にスプリング等を介在させるダンパ装置においては、バネ定数の引き下げによってダンパ装置の捩れ角が増大することから、ダンパ装置の捩り剛性を大幅に低下させることは困難であった。また、特許文献1のダンパ装置においては、クランク軸と変速機入力軸とが直結されることから、ダンパ装置の捩り剛性を低下させることは不可能であった。このような捩り剛性の上昇は、ダンパ装置における共振点(固有振動数)の上昇を招くことから、ダンパ装置の捩り剛性を低下させることが所望されている。
However, as described above, in a damper device in which a spring or the like is interposed between the engine and the transmission, the torsional angle of the damper device is increased by lowering the spring constant, so that the torsional rigidity of the damper device is greatly reduced. It was difficult to do. Further, in the damper device of
本発明の目的は、ダンパ装置の捩り剛性を低下させることにある。 An object of the present invention is to reduce the torsional rigidity of the damper device.
本発明のダンパ装置は、エンジンと変速機との間に設けられるダンパ装置であって、前記エンジンに接続される第1入力要素と、前記エンジンに接続される第2入力要素と、前記変速機に接続される出力要素と、を備える遊星歯車機構と、前記エンジンと前記第1入力要素との間に設けられる弾性部材と、を有し、前記遊星歯車機構は、共線図上で、前記第1入力要素、前記第2入力要素、前記出力要素の順に配列される構成を備え、前記出力要素はサンギヤである。 A damper device according to the present invention is a damper device provided between an engine and a transmission, and includes a first input element connected to the engine, a second input element connected to the engine, and the transmission. An output element connected to the engine, and an elastic member provided between the engine and the first input element, wherein the planetary gear mechanism is The first input element, the second input element, and the output element are arranged in this order, and the output element is a sun gear.
本発明によれば、エンジンに接続される第1入力要素と、エンジンに接続される第2入力要素と、変速機に接続される出力要素と、を備える遊星歯車機構を設けるようにしたので、ダンパ装置の捩り剛性を低下させることが可能となる。しかも、出力要素としてサンギヤを用いることにより、サンギヤの大型化を回避することができ、ダンパ装置の小型化を達成することが可能となる。 According to the present invention, the planetary gear mechanism including the first input element connected to the engine, the second input element connected to the engine, and the output element connected to the transmission is provided. It becomes possible to reduce the torsional rigidity of the damper device. Moreover, by using the sun gear as the output element, it is possible to avoid an increase in the size of the sun gear and to achieve a reduction in the size of the damper device.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は車両に搭載されるパワーユニット10を示す概略図である。図1に示されるパワーユニット10には、本発明の一実施の形態であるダンパ装置11が組み付けられている。図2はダンパ装置11およびその近傍の構造を示す断面図である。図1に示すように、パワーユニット10は、内燃機関であるエンジン12と、これにダンパ装置11を介して接続される変速機13とを有している。このように、エンジン12と変速機13との間にはダンパ装置11が設けられており、このダンパ装置11を用いてエンジン12の加振力に起因する捩り振動を減衰させている。なお、エンジン12の捩り振動とは、エンジン12のクランク軸14に作用する燃焼加振力や不平衡慣性力等に起因するトルク変動を意味している。また、変速機13には、図示しないディファレンシャル装置等を介して駆動輪15が接続されている。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a schematic view showing a
図1および図2に示すように、エンジン12と変速機13との間にはトルクコンバータ20が設けられており、トルクコンバータ20内にはダンパ装置11が収容されている。トルクコンバータ20は、クランク軸14に連結されるフロントカバー21と、フロントカバー21に固定されるポンプシェル22とを備えている。また、トルクコンバータ20は、ポンプシェル22に固定されるポンプインペラ23と、ポンプインペラ23に対向するタービンランナ24とを備えている。タービンランナ24にはタービンハブ25が連結されており、タービンハブ25にはタービン軸26が連結されている。このタービン軸26には変速入力軸27を介して変速機13が接続されている。
As shown in FIGS. 1 and 2, a
トルクコンバータ20には、締結状態と解放状態とに切り換えられるロックアップクラッチ30が設けられている。ロックアップクラッチ30は、トルクコンバータ20内にアプライ室31とリリース室32とを区画するクラッチプレート33を備えている。アプライ室31に作動油を供給してリリース室32から作動油を排出することにより、ロックアップクラッチ30はクラッチプレート33をフロントカバー21に押し付ける締結状態に切り換えられる。一方、リリース室32に作動油を供給してアプライ室31から作動油を排出することにより、ロックアップクラッチ30はクラッチプレート33をフロントカバー21から引き離す解放状態に切り換えられる。このように、ロックアップクラッチ30を解放状態に切り換えた場合には、フロントカバー21とタービン軸26とはトルクコンバータ20を介して連結された状態となる。一方、ロックアップクラッチ30を締結状態に切り換えた場合には、フロントカバー21とタービン軸26とはダンパ装置11を介して連結された状態となる。すなわち、ロックアップクラッチ30を解放することにより、エンジン12と変速機13とはトルクコンバータ20を介して連結される一方、ロックアップクラッチ30を締結することにより、エンジン12と変速機13とはダンパ装置11を介して連結される。
The
ダンパ装置11は、シングルピニオン遊星歯車機構からなる遊星歯車機構34を有している。遊星歯車機構34は、フロントカバー21にロックアップクラッチ30およびスプリング(弾性部材)35を介して接続されるリングギヤ(第1入力要素)Rを有している。すなわち、エンジン12のクランク軸14にはリングギヤRが接続されており、クランク軸14とリングギヤRとの間にはスプリング35が設けられている。また、遊星歯車機構34は、クランク軸14にロックアップクラッチ30を介して接続されるキャリア(第2入力要素)Cと、キャリアCに回転自在に支持されるとともにリングギヤRに噛み合うピニオンギヤPとを有している。さらに、遊星歯車機構34は、ピニオンギヤPに噛み合うサンギヤ(出力要素)Sを有している。このサンギヤSは、タービンハブ25、タービン軸26および変速入力軸27を介して変速機13に接続されている。
The
図3(a)は図1の矢印A方向からダンパ装置11の構造を示す概略図であり、図3(b)は遊星歯車機構34の共線図である。図3(a)に示すように、キャリアCには第1ディスク36が固定されており、リングギヤRには第2ディスク37が固定されている。第1ディスク36と第2ディスク37との間には複数のスプリング35が設けられており、環状に並べて配置される複数のスプリング35によってスプリング群(弾性部材群)38が構成されている。そして、リングギヤR、キャリアC、ピニオンギヤPおよびサンギヤSからなる遊星歯車機構34は、環状に配列されるスプリング群38の内側つまり径方向内方に配置されている。また、図3(a)に示すように、遊星歯車機構34はシングルピニオン遊星歯車機構であることから、図3(b)に示すように、遊星歯車機構34は、速度線図つまり共線図上で、リングギヤR、キャリアC、サンギヤSの順に配列される構成を備えている。すなわち、エンジン12の捩り振動に応じてスプリング35が伸縮した場合には、例えば、図3(b)に破線や一点鎖線で示すように、リングギヤR、キャリアC、サンギヤSが相対的に回転することになる。
FIG. 3A is a schematic diagram showing the structure of the
図4はダンパ装置11の構造モデルを示す説明図である。なお、図4にはロックアップクラッチ30を締結した状態での構造モデルが示されている。また、図5はダンパ装置11を介してエンジン12から変速機13に伝達されるエンジントルクの伝達状況を示す説明図である。図4において、エンジン側質量体40とは、エンジン12側に連結される回転質量体を意味しており、エンジン側質量体40は、クランク軸14、フロントカバー21およびポンプシェル22等によって構成される。また、トルコン側質量体41とは、トルクコンバータ20の出力側に連結される回転質量体を意味しており、トルコン側質量体41は、タービンランナ24、タービンハブ25およびタービン軸26等によって構成される。また、ミッション側質量体42とは、変速入力軸27に連結される回転質量体を意味しており、ミッション側質量体42は、変速機13内の図示しない回転軸やギヤ等によって構成される。
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a structural model of the
図4に示すように、遊星歯車機構34には、エンジントルクを入力する2つの入力経路43,44が設けられている。すなわち、遊星歯車機構34には、スプリング35を介してリングギヤRにエンジントルクを入力する第1入力経路43が設けられており、キャリアCに対して直にエンジントルクを入力する第2入力経路44が設けられている。このように、第1入力経路43にスプリング35が設けられるため、エンジン12の捩り振動に応じてスプリング35を伸縮させることができ、第1入力経路43が接続されるリングギヤRと第2入力経路44が接続されるキャリアCとを相対的に回転させることが可能となる。また、遊星歯車機構34には、サンギヤSからエンジントルクを出力する出力経路45が設けられている。
As shown in FIG. 4, the
図5に示すように、遊星歯車機構34には、エンジン12から双方の入力経路43,44を介してエンジントルクT1,T2が入力される。そして、エンジントルクT1,T2は、遊星歯車機構34において合成された後に、サンギヤSおよび出力経路45を経て変速機13に出力される。ここで、第1入力経路43には、スプリング35およびイナーシャ部46からなる振動系47が設けられている。なお、イナーシャ部46とは振動系47に作用する慣性質量体を意味しており、リングギヤRや第2ディスク37等によって構成されている。このように、第1入力経路43に振動系47が設けられることから、第1入力経路43を経て伝達されるエンジントルクT1の捩り振動と、第2入力経路44を経て伝達されるエンジントルクT2の捩り振動とでは、捩り振動の位相にずれが生じることになる。すなわち、振動系47の共振点(固有振動数)を下回る周波数領域においては、リングギヤRとキャリアCとが同位相で振動することから、遊星歯車機構34において合成された捩り振動は増幅される。一方、振動系47の共振点を上回る周波数領域においては、リングギヤRとキャリアCとが逆位相で振動することから、遊星歯車機構34において合成された捩り振動は減衰される。なお、エンジントルクT1,T2の分配比は、リングギヤRおよびサンギヤSの歯数に基づき設定される。
As shown in FIG. 5, engine torques T <b> 1 and T <b> 2 are input to the
以下、比較例であるダンパ装置100の構造について説明した後に、本発明の一実施の形態であるダンパ装置11によって得られる効果について説明する。図6は比較例としてのダンパ装置100の構造モデルを示す説明図である。なお、図6において図4に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。図6に示すように、ダンパ装置100においては、エンジン側質量体40とトルコン側質量体41とが1つの入力経路101を介して接続されている。また、入力経路101には、スプリング102が設けられるとともに、所定の質量を備えたイナーシャ部材103が設けられている。このダンパ装置100においては、スプリング102のバネ定数を小さくしたり、イナーシャ部材103の質量を増加させたりすることにより、ダンパ装置100の共振点をエンジン使用領域から外すように引き下げている。
Hereinafter, after describing the structure of the
一方、図4に示すように、本発明の一実施の形態であるダンパ装置11は、エンジントルクの伝達経路に遊星歯車機構34を備えている。つまり、ダンパ装置11は、入力経路43,44と出力経路45との間に遊星歯車機構34を備えている。このように、ダンパ装置11に遊星歯車機構34を組み込むことにより、遊星歯車機構34を備えていないダンパ装置100に比べて、ダンパ装置11の捩り剛性を大幅に低下させることが可能となる。すなわち、遊星歯車機構34のリングギヤR、キャリアC、サンギヤSは、所定の角度範囲内で相対的に回動することから、出力経路となるサンギヤSより見たダンパ装置11の捩り剛性は、リングギヤR〜キャリアC間の捩り剛性に、下記の式(1)に基づく係数k1を乗じた値となっている。一般的な遊星歯車機構においては、(サンギヤ歯数÷リングギヤ歯数)の値が0.3〜0.7となることから、ダンパ装置11に許容される捩れ角度に合わせてスプリング35のバネ定数が増加したとしても、ダンパ装置100に比べてダンパ装置11の捩り剛性を30%〜70%に低下させることが可能となる。
k1=(サンギヤ歯数÷リングギヤ歯数)2 …(1)
On the other hand, as shown in FIG. 4, the
k1 = (number of sun gear teeth / number of ring gear teeth) 2 (1)
また、ダンパ装置11は遊星歯車機構34を有することから、イナーシャ部46の質量を抑制しつつ大きな慣性力(イナーシャ)を得ることが可能となる。すなわち、加振時には遊星歯車機構34によってリングギヤRが増速されることから、出力経路となるサンギヤSより見たリングギヤRの慣性力は、リングギヤRの慣性力を下記の式(2)に基づく係数k2で除した値となる。これにより、例えばダンパ装置100のイナーシャ部材103とダンパ装置11のイナーシャ部46とが同じ質量であった場合には、ダンパ装置100の慣性力に比べてダンパ装置11の慣性力を7〜13倍に増加させることが可能となる。
k2={サンギヤ歯数÷(サンギヤ歯数+リングギヤ歯数)}2 …(2)
Further, since the
k2 = {number of sun gear teeth ÷ (number of sun gear teeth + number of ring gear teeth)} 2 (2)
ここで、図7はダンパ装置11,100の減衰特性を示す比較図である。図7において、横軸は捩り振動の振動数つまり周波数を示しており、縦軸は捩り振動の振動加速度レベルである駆動系感度を示している。図7において、実線で表される特性線Laは、ダンパ装置11によって得られる減衰特性を示しており、破線で表される特性線Lbは、ダンパ装置100によって得られる減衰特性を示している。前述したように、ダンパ装置11には遊星歯車機構34が組み込まれることから、ダンパ装置11の捩り剛性を低下させることができるとともに、ダンパ装置11の慣性力を増大させることが可能となる。これにより、ダンパ装置11に対して新たなイナーシャ部材を追加することなく、図7に符号Aで示すように、ダンパ装置11の共振点を引き下げることが可能となる。一方、図7に符号Bで示すように、ダンパ装置100の共振点を引き下げるためには、スプリング102のバネ定数には下限値があることから、所定質量を備えるイナーシャ部材103を追加することが必要となる。このように、本発明の一実施の形態であるダンパ装置11においては、ダンパ装置100と比較して軽量でありながら、捩り振動の低減効果を高めることが可能となっている。
Here, FIG. 7 is a comparison diagram showing the damping characteristics of the
さらに、前述したように、ダンパ装置11においては、所定の周波数領域でリングギヤRとキャリアCとが逆位相で振動することから、遊星歯車機構34において合成された捩り振動を減衰させることが可能となる。これにより、図7に符号Cおよび矢印Dで示すように、特にエンジン回転数(クランク軸14の回転速度)の低回転数領域において良好な減衰特性を得ることが可能となる。このように、良好な減衰特性を得ることができるため、振動や騒音を抑えて車両品質を向上させることが可能となる。また、エンジン12の捩り振動を抑制することにより、低車速走行時のこもり音を抑制することができるため、低車速領域からロックアップクラッチ30を締結することができ、車両の燃費性能を向上させることが可能となる。また、エンジン12の捩り振動を抑制することができるため、変速機13に作用する負荷を軽減することができ、変速機13の耐久性を向上させることが可能となる。また、エンジン12の捩り振動を抑制することができるため、エンジン12の気筒数を削減したり、エンジン回転数の使用領域を下げたりすることができ、車両の燃費性能を向上させることが可能となる。
Further, as described above, in the
また、遊星歯車機構34のサンギヤSを変速機13に接続したので、サンギヤSの大型化を回避することが可能となり、延いてはダンパ装置11の小型化を達成することが可能となる。すなわち、リングギヤRやキャリアCに比べて小径となるサンギヤSは、リングギヤRやキャリアCに比べて強度を確保することが困難となっている。このように、強度を確保し難いサンギヤSを出力経路45側に設けることにより、エンジン12からサンギヤSに対する直接的な捩り振動の伝達を回避することが可能となる。これにより、サンギヤSの設計強度を引き下げることができるため、サンギヤSの大型化を回避することが可能となる。
In addition, since the sun gear S of the
また、遊星歯車機構34がスプリング群38の内側に配置されることから、遊星歯車機構34を備えたダンパ装置11の小型化を達成することが可能となる。すなわち、ダンパ装置11の共振点の引き下げる観点から、スプリング35のバネ定数を小さくすることが重要であるが、バネ定数を下げるためにはスプリング35の全長を長く設定して伸縮量を確保する必要がある。このようなスプリング35の全長増加に伴ってスプリング群38は大径化する傾向にあるが、このスプリング群38の内側に遊星歯車機構34を組み込むことにより、スプリング群38の内側に空いていたスペースを有効に利用することができ、ダンパ装置11の大型化を抑制することが可能となる。
Further, since the
また、作動油が供給されるトルクコンバータ20内に、ダンパ装置11の遊星歯車機構34を収容したので、遊星歯車機構34を良好に潤滑することが可能となる。なお、ダンパ装置11の設置箇所としては、トルクコンバータ20内に限られることはなく、ダンパ装置11をトルクコンバータ20とは別個に設置しても良い。また、ダンパ装置11が搭載される車両としては、トルクコンバータ20を備えた車両に限られることはなく、トルクコンバータ20を持たない車両であってもダンパ装置11を有効に適用することが可能である。
Further, since the
前述の説明では、遊星歯車機構34をシングルプラネタリ遊星歯車機構によって構成しているが、これに限られることはなく、遊星歯車機構をダブルプラネタリ遊星歯車機構によって構成しても良い。ここで、図8は車両に搭載されるパワーユニット50を示す概略図である。図8に示されるパワーユニット50には、本発明の他の実施の形態であるダンパ装置51が組み付けられている。図9はダンパ装置51およびその近傍の構造を示す断面図である。また、図10(a)は図8の矢印A方向からダンパ装置51の構造を示す概略図であり、図10(b)はダンパ装置51に組み込まれる遊星歯車機構52の共線図である。図11はダンパ装置51の構造モデルを示す説明図である。なお、図11にはロックアップクラッチ30を締結した状態での構造モデルが示されている。また、図8〜図11において、図1〜図4に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
In the above description, the
図8〜図10に示すように、ダンパ装置51は、ダブルピニオン遊星歯車機構からなる遊星歯車機構52を有している。遊星歯車機構52は、フロントカバー21にロックアップクラッチ30およびスプリング35を介して接続されるキャリア(第1入力要素)C1を有している。すなわち、エンジン12のクランク軸14にはキャリアC1が接続されており、クランク軸14とキャリアC1との間にはスプリング35が設けられている。また、遊星歯車機構52は、クランク軸14にロックアップクラッチ30を介して接続されるリングギヤ(第2入力要素)R1と、リングギヤR1に噛み合うとともにキャリアC1に回転自在に支持される一対のピニオンギヤP1とを有している。さらに、遊星歯車機構52は、ピニオンギヤP1に噛み合うサンギヤ(出力要素)S1を有している。このサンギヤS1は、タービンハブ25、タービン軸26および変速入力軸27を介して変速機13に接続されている。
As shown in FIGS. 8 to 10, the
図10(a)に示すように、キャリアC1には第1ディスク53が固定されており、リングギヤR1には第2ディスク54が固定されている。第1ディスク53と第2ディスク54との間には複数のスプリング35が設けられており、環状に並べて配置される複数のスプリング35によってスプリング群38が構成されている。そして、リングギヤR1、キャリアC1、ピニオンギヤP1およびサンギヤS1からなる遊星歯車機構52は、環状に配列されるスプリング群38の内側つまり径方向内方に配置されている。また、図10(a)に示すように、遊星歯車機構52はダブルピニオン遊星歯車機構であることから、図10(b)に示すように、遊星歯車機構52は、速度線図つまり共線図上で、キャリアC1、リングギヤR1、サンギヤS1の順に配列される構成を備えている。
As shown in FIG. 10A, the
図11に示すように、遊星歯車機構52には、エンジントルクを入力する2つの入力経路55,56が設けられている。すなわち、遊星歯車機構52には、スプリング35を介してキャリアC1にエンジントルクを入力する第1入力経路55が設けられており、リングギヤR1に対して直にエンジントルクを入力する第2入力経路56が設けられている。このように、第1入力経路55にスプリング35が設けられるため、エンジン12の捩り振動に応じてスプリング35を伸縮させることができ、第1入力経路55が接続されるキャリアC1と第2入力経路56が接続されるリングギヤR1とを相対的に回転させることが可能となる。また、遊星歯車機構52には、サンギヤS1からエンジントルクを出力する出力経路57が設けられている。
As shown in FIG. 11, the
このような遊星歯車機構52には、エンジン12から双方の入力経路55,56を介してエンジントルクが入力される。そして、エンジントルクは、遊星歯車機構52において合成された後に、サンギヤS1および出力経路57を経て変速機13に出力される。ここで、第1入力経路55には、スプリング35およびイナーシャ部58からなる振動系59が設けられている。なお、イナーシャ部58とは振動系59に作用する慣性質量体を意味しており、キャリアC1や第1ディスク53等によって構成されている。このように、第1入力経路55に振動系59が設けられることから、第1入力経路55を経て伝達されるエンジントルクの捩り振動と、第2入力経路56を経て伝達されるエンジントルクの捩り振動とでは、捩り振動の位相にずれが生じることになる。すなわち、振動系59の共振点を上回る周波数領域においては、リングギヤR1とキャリアC1とが逆位相で振動することから、遊星歯車機構52において合成された捩り振動を減衰させることが可能となる。
Engine torque is input to the
このように、遊星歯車機構52をダブルプラネタリ遊星歯車機構によって構成した場合であっても、前述したダンパ装置11と同様の効果を得ることが可能となる。すなわち、ダンパ装置51に遊星歯車機構52を組み込むことにより、ダンパ装置51の捩り剛性を低下させることができるとともに、ダンパ装置51の慣性力を増大させることが可能となる。これにより、ダンパ装置51の重量増加を抑制しつつ、捩り振動の減衰特性を向上させることが可能となる。また、ダンパ装置51においては、所定の周波数領域でリングギヤR1とキャリアC1とが逆位相で振動することから、遊星歯車機構52において合成された捩り振動を大幅に減衰させることが可能となる。
As described above, even when the
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。前述の説明では、リングギヤRを振動系47のイナーシャ部46として機能させ、キャリアC1を振動系59のイナーシャ部58として機能させているが、これに限られることはなく、リングギヤRに対して所定の質量を備えたイナーシャ部材を新たに固定しても良く、キャリアC1に対して所定の質量を備えたイナーシャ部材を新たに固定しても良い。前述の説明では、弾性部材としてスプリング35を挙げているが、これに限られることはなく、弾性部材としてゴム部材を採用しても良い。また、変速機13は、手動変速機や無段変速機であっても良く、遊星歯車式や平行軸式の自動変速機であっても良い。さらに、エンジン12は、ガソリンエンジンに限られることはなく、ディーゼルエンジン等であっても良い。
It goes without saying that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention. In the above description, the ring gear R functions as the
11 ダンパ装置
12 エンジン
13 変速機
20 トルクコンバータ
34 遊星歯車機構(シングルピニオン遊星歯車機構)
35 スプリング(弾性部材)
38 スプリング群(弾性部材群)
51 ダンパ装置
52 遊星歯車機構(シングルピニオン遊星歯車機構)
R リングギヤ(第1入力要素)
C キャリア(第2入力要素)
S サンギヤ(出力要素)
R1 リングギヤ(第2入力要素)
C1 キャリア(第1入力要素)
S1 サンギヤ(出力要素)
11
35 Spring (elastic member)
38 Spring group (elastic member group)
51
R ring gear (first input element)
C carrier (second input element)
S Sun gear (output element)
R1 ring gear (second input element)
C1 carrier (first input element)
S1 Sun gear (output element)
Claims (5)
前記エンジンに接続される第1入力要素と、前記エンジンに接続される第2入力要素と、前記変速機に接続される出力要素と、を備える遊星歯車機構と、
前記エンジンと前記第1入力要素との間に設けられる弾性部材と、
を有し、
前記遊星歯車機構は、共線図上で、前記第1入力要素、前記第2入力要素、前記出力要素の順に配列される構成を備え、
前記出力要素はサンギヤである、ダンパ装置。 A damper device provided between the engine and the transmission,
A planetary gear mechanism comprising: a first input element connected to the engine; a second input element connected to the engine; and an output element connected to the transmission;
An elastic member provided between the engine and the first input element;
Have
The planetary gear mechanism includes a configuration arranged in the order of the first input element, the second input element, and the output element on a collinear diagram,
The damper device, wherein the output element is a sun gear.
環状に並べて配置される複数の前記弾性部材によって弾性部材群が構成され、前記遊星歯車機構は前記弾性部材群の内側に配置される、ダンパ装置。 The damper device according to claim 1, wherein
A damper device, wherein an elastic member group is configured by a plurality of the elastic members arranged side by side, and the planetary gear mechanism is disposed inside the elastic member group.
前記遊星歯車機構はシングルピニオン遊星歯車機構であり、前記第1入力要素はリングギヤであり、前記第2入力要素はピニオンギヤを回転自在に支持するキャリアである、ダンパ装置。 The damper device according to claim 1 or 2,
The planetary gear mechanism is a single pinion planetary gear mechanism, the first input element is a ring gear, and the second input element is a carrier that rotatably supports the pinion gear.
前記遊星歯車機構はダブルピニオン遊星歯車機構であり、前記第1入力要素はピニオンギヤを回転自在に支持するキャリアであり、前記第2入力要素はリングギヤである、ダンパ装置。 The damper device according to claim 1 or 2,
The planetary gear mechanism is a double pinion planetary gear mechanism, the first input element is a carrier that rotatably supports the pinion gear, and the second input element is a ring gear.
前記遊星歯車機構はトルクコンバータ内に収容される、ダンパ装置。 In the damper device according to any one of claims 1 to 4,
The planetary gear mechanism is a damper device housed in a torque converter.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013050704A JP2014177960A (en) | 2013-03-13 | 2013-03-13 | Damper gear |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013050704A JP2014177960A (en) | 2013-03-13 | 2013-03-13 | Damper gear |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014177960A true JP2014177960A (en) | 2014-09-25 |
Family
ID=51698122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013050704A Pending JP2014177960A (en) | 2013-03-13 | 2013-03-13 | Damper gear |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014177960A (en) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016046962A1 (en) * | 2014-09-26 | 2016-03-31 | 株式会社ユニバンス | Torque converter |
KR20160055073A (en) * | 2014-11-07 | 2016-05-17 | 도요타지도샤가부시키가이샤 | Control system for vehicle |
KR20170065513A (en) * | 2014-09-25 | 2017-06-13 | 유니프레스 가부시키가이샤 | Dynamic damper |
JP2017110788A (en) * | 2015-12-18 | 2017-06-22 | トヨタ自動車株式会社 | Torsional vibration reduction device |
CN110410455A (en) * | 2016-01-29 | 2019-11-05 | 爱信艾达工业株式会社 | Damper device |
-
2013
- 2013-03-13 JP JP2013050704A patent/JP2014177960A/en active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170065513A (en) * | 2014-09-25 | 2017-06-13 | 유니프레스 가부시키가이샤 | Dynamic damper |
KR102478956B1 (en) | 2014-09-25 | 2022-12-16 | 유니프레스 가부시키가이샤 | Dynamic damper |
WO2016046962A1 (en) * | 2014-09-26 | 2016-03-31 | 株式会社ユニバンス | Torque converter |
KR20160055073A (en) * | 2014-11-07 | 2016-05-17 | 도요타지도샤가부시키가이샤 | Control system for vehicle |
KR101724942B1 (en) | 2014-11-07 | 2017-04-07 | 도요타지도샤가부시키가이샤 | Control system for vehicle |
JP2017110788A (en) * | 2015-12-18 | 2017-06-22 | トヨタ自動車株式会社 | Torsional vibration reduction device |
CN110410455A (en) * | 2016-01-29 | 2019-11-05 | 爱信艾达工业株式会社 | Damper device |
CN110410455B (en) * | 2016-01-29 | 2021-02-09 | 爱信艾达工业株式会社 | Damper device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5792216B2 (en) | Damper device | |
US8807310B2 (en) | Fluid transmission apparatus | |
US8839924B2 (en) | Fluid transmission apparatus | |
US9046161B2 (en) | Starting apparatus | |
JP5972970B2 (en) | Vehicle drive system | |
JP6384573B1 (en) | Torsional vibration reduction device | |
JP5616467B2 (en) | Drive device for hybrid vehicle | |
JP5408096B2 (en) | Fluid transmission device | |
US20190301563A1 (en) | Damper device | |
JP2014177960A (en) | Damper gear | |
JP5585360B2 (en) | Fluid transmission device | |
JPWO2016208765A1 (en) | Damper device | |
JP2013096573A (en) | Input shaft damper of transmission | |
CN107152494B (en) | With the planetary gear torque-vibration damper reinforced by inertial mass | |
CN106461049A (en) | Damper with integrated centrifugal pendulum-type vibration absorbing device | |
JP5787003B2 (en) | Fluid transmission device | |
JP6137672B2 (en) | Damper device | |
JP6399094B2 (en) | Damper device | |
JP6409874B2 (en) | Starting device | |
JP2014177958A (en) | Damper gear | |
JP6137670B2 (en) | Damper device | |
JP2017144914A (en) | Power transmission device for hybrid vehicle | |
JP6137671B2 (en) | Damper device | |
KR101518892B1 (en) | Torque converter for vehicles | |
JP6137673B2 (en) | Damper device |