JP2014170082A - Led照明光フィルタ及びled照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】LED照明光を白色に維持しつつ、ブルーライトによる網膜傷害等の危険を回避することができるLED照明光フィルタ及びLED照明装置を提供する。
【解決手段】本発明のLED照明装置1に備わるLED照明光フィルタ5は、LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を30〜60%減少させることにより、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させると共に、少なくとも波長600nm以上の光線透過率を90%以上にすることを特徴とする。
【選択図】図9
【解決手段】本発明のLED照明装置1に備わるLED照明光フィルタ5は、LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を30〜60%減少させることにより、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させると共に、少なくとも波長600nm以上の光線透過率を90%以上にすることを特徴とする。
【選択図】図9
Description
本発明は、LED照明光フィルタ及びLED照明装置に係り、特に、ブルーライトの減衰に好適に利用できるLED照明光フィルタ及びLED照明装置に関する。
従来のLED照明装置は、例えば、光源基板と、光源基板に均等に分布する多数の白色LED(発光ダイオード)を有するLED照明光源を備えており、白色のLED照明光を照射することができる。
しかしながら、従来のLED照明装置において、LED照明光は、R(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)の光で構成されており、そのうちのブルーライト(Bの光)が他の二色の光よりも強い発光強度を有してるので、そのブルーライトにより網膜傷害(黄班変性症)を引き起こすおそれがあるという問題があった。
その一方、ブルーライトは光の三原色の一色を構成する光であるため、LED照明光からブルーライトを削除又は過剰減衰させてしまうと、LED照明光が白色から黄色又は赤色に変化してしまうという問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、LED照明光を白色に維持しつつ、ブルーライトによる網膜傷害等の危険を回避することができるLED照明光フィルタ及びLED照明装置を提供することを本発明の目的としている。
(1)前述した目的を達成するため、本発明のLED照明光フィルタは、LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を30〜60%減少させることにより、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させると共に、少なくとも波長600nm以上の光線透過率を90%以上にすることを特徴とする。
これにより、LED照明光に含まれるR(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)の光のうち、他色光よりも強い発光強度を有するブルーライト(Bの光)のみを減衰させることができる。
(2)また、本発明のLED照明光フィルタは、LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を40〜50%減少させることにより、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を25〜35%減少させることが好ましい。
これにより、LED照明光の色温度減衰率が約20〜30%になるので、昼光色になりやすいLED照明光を昼白色の光(太陽光のスペクトルに近い自然な光)に近づけることができる。例えば、色温度が約6500K(昼光色)のLED照明光の色温度を約5000〜5500K(昼白色)に変更することができる。
(3)また、本発明のLED照明光フィルタは、透光性樹脂に、赤色系染料及び黄色系染料を、配合して構成されることが好ましい。
これにより、入手しやすい染料を使用してLED照明光に含まれるブルーライト(Bの光)のみを減衰させることができる。
(4)また、本発明のLED照明光フィルタにおいて、赤色系染料及び黄色系染料の配合比は、赤色系染料:黄色系染料=3:1、となっていることが好ましい。
これにより、入手しやすい染料を使用して、LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を減少させることができる。
(5)また、本発明のLED照明光フィルタにおいて、LED照明光フィルタの厚さがHmmの場合、透光性樹脂、赤色系染料及び黄色系染料を混合して得た全材料100重量%に対して、赤色系染料及び黄色系染料の合計重量比率は、0.0020/H重量%であることが好ましい。
これにより、LED照明光フィルタの透過特性を変更することなく、LED照明光フィルタの厚さを変更することができる。
(6)また、本発明のLED照明光フィルタにおいて、赤色系染料は、波長300〜500nmの範囲内のうち少なくとも波長300〜400nmの範囲内に吸光ピークを有する染料であり、黄色系染料は、波長400〜500nmの範囲内に吸光ピークを有する染料であることが好ましい。
これにより、入手しやすい染料を使用して、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させることができる。
(7)また、本発明のLED照明光フィルタにおいて、赤色系染料は、Solvent Red 179であり、黄色系染料は、Disperse Yellow 201であることが好ましい。
これにより、2種の染料のみを使用して、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させることができる。
(8)また、前述した目的を達成するため、本発明のLED照明装置は、LED照明光を照射するLED照明光源と、LED照明光を透過させる前述のLED照明光フィルタと、を備えることを特徴とする。
これにより、LED照明光に含まれるR(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)の光のうち、他色光よりも強い発光強度を有するブルーライト(Bの光)のみを減衰させることができる。
本発明のLED照明光フィルタ及びLED照明装置によれば、LED照明光に含まれるR(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)の光のうち、他色光よりも強い発光強度を有するブルーライト(Bの光)のみを減衰させることができるので、LED照明光を白色に維持しつつ、ブルーライトによる網膜傷害等の危険を回避することができるという効果を奏する。
以下、本発明のLED照明光フィルタ及びLED照明装置をその実施例により説明する。
図1は、本実施例のLED照明装置を示す正面図である。図2は、本実施例のLED照明光源を下側から見た図(底面図)である。図3は、本実施例のLED照明光フィルタを下側から見た図(底面図)である。図4は、赤色系染料「Plast Red 8370」の吸光度スペクトルを示すグラフである。図5は、赤色系染料「Plast Red 8370」の透過率スペクトルを示すグラフである。図6は、黄色系染料「Plast Yellow 8050」の吸光度スペクトルを示すグラフである。図7は、黄色系染料「Plast Yellow 8050」の透過率スペクトルを示すグラフである。
[LED照明装置1]
本実施例のLED照明装置1は、電源DC12V/1A、照明直下50cmにおいて照度1000lx以上、色温度5000K(昼光色)、演色指数80以上、照明中央において輝度10000cd/m以下に設定されている。
本実施例のLED照明装置1は、電源DC12V/1A、照明直下50cmにおいて照度1000lx以上、色温度5000K(昼光色)、演色指数80以上、照明中央において輝度10000cd/m以下に設定されている。
また、本実施例のLED照明装置1は、図1に示すように、LED照明光源2と、LED照明光フィルタ5と、を備える。
[LED照明光源2]
LED照明光源2は、LED照明光を照射する。このLED照明光源2は、図2に示すように、図2の横方向(長手方向)に延びる光源基板3と、光源基板3に均等に配置された多数の白色LED4を有する。白色LED4の個数は、9個である。
LED照明光源2は、LED照明光を照射する。このLED照明光源2は、図2に示すように、図2の横方向(長手方向)に延びる光源基板3と、光源基板3に均等に配置された多数の白色LED4を有する。白色LED4の個数は、9個である。
白色LED4としては、スタンレー電気株式会社製の白色LED「GSPW1643JTE−65X」(3V−300mA)が使用された。
[LED照明光フィルタ5]
本実施例のLED照明光フィルタ5は、図3に示すように、LED照明光の照射方向に配置されており、LED照明光を透過させる。このLED照明光フィルタ5は、透光性樹脂に、赤色系染料及び黄色系染料を、配合して構成される。
本実施例のLED照明光フィルタ5は、図3に示すように、LED照明光の照射方向に配置されており、LED照明光を透過させる。このLED照明光フィルタ5は、透光性樹脂に、赤色系染料及び黄色系染料を、配合して構成される。
LED照明光フィルタ5の厚みは、1mm〜3mmであることが好ましい。本実施例のLED照明光フィルタ5の厚みは、2mmに設定された。また、第1比較例及び第2比較例のLED照明光フィルタ5の厚みは、それぞれ、1mm及び3mmに設定された。
(透光性樹脂)
透光性樹脂としては、出光興産株式会社製のポリカーボネート「A2500」が使用された。
透光性樹脂としては、出光興産株式会社製のポリカーボネート「A2500」が使用された。
(赤色系染料)
赤色系染料は、波長300〜500nmの範囲内のうち、少なくとも波長300〜400nmの範囲内に吸光ピークを有する染料である。
赤色系染料は、波長300〜500nmの範囲内のうち、少なくとも波長300〜400nmの範囲内に吸光ピークを有する染料である。
本実施例の赤色系染料としては、有本化学工業株式会社製の赤色系染料「Plast Red 8370」が使用された。赤色系染料「Plast Red 8370」のカラーインデックスは、「Solvent Red 179」である。また、赤色系染料「Plast Red 8370」の吸光度スペクトル及び透過率スペクトルは、図4及び図5に示すとおりである。
(黄色系染料)
黄色系染料は、波長400〜500nmの範囲内に吸光ピークを有する染料である。
黄色系染料は、波長400〜500nmの範囲内に吸光ピークを有する染料である。
本実施例の赤色系染料としては、有本化学工業株式会社製の黄色系染料「Plast Yellow 8050」が使用された。黄色系染料「Plast Yellow 8050」のカラーインデックスは、「Disperse Yellow 201」である。また、黄色系染料「Plast Yellow 8050」の吸光度スペクトル及び透過率スペクトルは、図6及び図7に示すとおりである。
(配合比)
赤色系染料及び黄色系染料の配合比は、LED照明光フィルタ5の厚みにかかわらず、赤色系染料:黄色系染料=3:1、に設定されている。
赤色系染料及び黄色系染料の配合比は、LED照明光フィルタ5の厚みにかかわらず、赤色系染料:黄色系染料=3:1、に設定されている。
また、赤色系染料及び黄色系染料の合計重量比率は、透光性樹脂、赤色系染料及び黄色系染料を混合して得た全材料の重量を100重量%とした場合、0.0010重量%に設定されている。したがって、上記の配合比を考慮すると、赤色系染料の重量比率は0.00075重量%であり、黄色系染料の重量比率は0.00025重量%になる。
[測定結果]
次に、本実施例のLED照明光フィルタ5に対する発光強度及び光線透過率の測定結果を説明する。
次に、本実施例のLED照明光フィルタ5に対する発光強度及び光線透過率の測定結果を説明する。
図8は、本実施例のLED照明光フィルタ5を通過したLED照明光の発光強度を示すグラフである。図9は、本実施例のLED照明光フィルタ5を通過したLED照明光の光線透過率を示すグラフである。
(特定波長域における発光強度の減少)
LED照明光の発光強度のピーク値は、図8に示すように、波長450nm〜485nmの範囲内において、約12000(arb. units)である。
LED照明光の発光強度のピーク値は、図8に示すように、波長450nm〜485nmの範囲内において、約12000(arb. units)である。
それに対し、本実施例(厚さ2mm)のLED照明光フィルタ5を通過したLED照明光の発光強度のピーク値は、図8に示すように、波長450nm〜485nmの範囲内において、約6250(arb. units)である。これは、LED照明光フィルタ5を通過させない場合と比較して、約48%の減少である。
また、第1比較例(厚さ1mm)のLED照明光フィルタ5を通過したLED照明光の発光強度のピーク値は、図8に示すように、波長450nm〜485nmの範囲内において、約8000(arb. units)である。これは、LED照明光フィルタ5を通過させない場合と比較して、約33%の減少である。
また、第2比較例(厚さ3mm)のLED照明光フィルタ5を通過したLED照明光の発光強度のピーク値は、図8に示すように、波長450nm〜485nmの範囲内において、約5000(arb. units)である。これは、LED照明光フィルタ5を通過させない場合と比較して、約58%の減少である。
したがって、本実施例と同様に構成した厚さ約1〜3mmのLED照明光フィルタ5は、LED照明光フィルタ5の赤色系染料及び黄色系染料に起因して、波長450nm〜485nmの範囲内で発生するLED照明光の発光強度のピーク値を、約30〜60%減少させることが可能であることが明らかとなった。
なお、本実施例、第1実施例及び第2実施例のLED照明光フィルタ5は、図8に示すように、波長485nm〜685nmの範囲内で発生するLED照明光の発光強度のピーク値も減少させている。しかしながら、本実施例、第1実施例及び第2実施例の測定結果に相違がほとんどないことから、本実施例、第1実施例及び第2実施例に共通して使用されるLED照明光フィルタ5の透光性樹脂に起因して、発光強度が減少したと考えられる。
また、試験品の精度により、発光強度の減少割合には±5%の誤差が生じることがある。
(特定波長域における光線透過率の減少)
厚さ2mmの透光性樹脂の光線透過率は、図示しないが、90%以上であった。
厚さ2mmの透光性樹脂の光線透過率は、図示しないが、90%以上であった。
それに対し、本実施例(厚さ2mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率の下限は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、約60%である。これは、波長600nm以上の光線透過率が90%以上であるのに対し、30%の減少である。また、本実施例(厚さ2mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、約82%以下になっており、波長450nm〜485nmの範囲内において、80%以下になっている。そのため、本実施例(厚さ2mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、全体的に減少させたことがわかる。
また、第1比較例(厚さ1mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率の下限は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、約75%である。これは、波長600nm以上の光線透過率が90%以上であるのに対し、15%の減少である。また、第1比較例(厚さ1mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、約90%以下になっており、波長450nm〜485nmの範囲内において、85%以下になっている。そのため、第1比較例(厚さ1mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、全体的に減少させたことがわかる。
また、第2比較例(厚さ3mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率の下限は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、約50%である。これは、波長600nm以上の光線透過率が90%以上であるのに対し、40%の減少である。また、第2比較例(厚さ3mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、約80%以下になっており、波長450nm〜485nmの範囲内において、75%以下になっている。そのため、第2比較例(厚さ3mm)のLED照明光フィルタ5が有する光線透過率は、図9に示すように、波長380nm〜500nmの範囲内において、全体的に減少させたことがわかる。
したがって、本実施例と同様に構成した厚さ約1〜3mmのLED照明光フィルタ5の光線透過率は、波長450nm〜485nmの範囲内で最大約15〜40%減少することが明らかとなった。また、本実施例と同様に構成した厚さ約1〜3mmのLED照明光フィルタ5は、波長380nm〜500nmの範囲内で全体的に減少させることが明らかとなった。
なお、試験品の精度により、光線透過率には±5%の誤差が生じることがある。
[LED照明光フィルタ5の厚みと染料の重量比率との関係]
LED照明光フィルタ5の厚みが増すと、光が透過しにくくなるため、その光線透過率は低下する。そのため、LED照明光フィルタ5の光線透過率を変更することなくLED照明光フィルタ5の厚みを変更する場合、以下を満たすように染料の重量比率を変更すればよい。
LED照明光フィルタ5の厚みが増すと、光が透過しにくくなるため、その光線透過率は低下する。そのため、LED照明光フィルタ5の光線透過率を変更することなくLED照明光フィルタ5の厚みを変更する場合、以下を満たすように染料の重量比率を変更すればよい。
すなわち、LED照明光フィルタ5の厚さがHmmの場合、透光性樹脂、赤色系染料及び黄色系染料を混合して得た全材料100重量%に対して、赤色系染料及び黄色系染料の合計重量比率は、0.0020/H重量%であればよい。
本実施例のLED照明光フィルタ5の厚さは2mmなので、赤色系染料及び黄色系染料の合計重量比率は0.0010重量%である。したがって、赤色系染料の重量比率は0.00075重量%であり、黄色系染料の重量比率は0.00025重量%になる。
それに対し、LED照明光フィルタ5の厚さを1mmに変更する場合、赤色系染料及び黄色系染料の合計重量比率を0.0020重量%にすればよい。したがって、赤色系染料の重量比率は0.0015重量%であり、黄色系染料の重量比率は0.0005重量%になる。
また、LED照明光フィルタ5の厚さを3mmに変更する場合、赤色系染料及び黄色系染料の合計重量比率を約0.000667重量%にすればよい。したがって、赤色系染料の重量比率は0.0005重量%であり、黄色系染料の重量比率は約0.000167重量%になる。
上記したLED照明光フィルタ5の厚みと染料の重量比率との関係については、少なくとも、LED照明光フィルタ5の厚さが1mm、2mm、3mmの場合について確認し、上記内容が正しいことが実証されている。
[本実施例の効果]
次に、本実施例のLED照明光フィルタ5及びLED照明装置1の効果を説明する。
次に、本実施例のLED照明光フィルタ5及びLED照明装置1の効果を説明する。
(1)本実施例のLED照明光フィルタ5は、LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を30〜60%減少させることにより、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させると共に、少なくとも波長600nm以上の光線透過率を90%以上にすることを特徴とする。
これにより、LED照明光に含まれるR(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)の光のうち、他色光よりも強い発光強度を有するブルーライト(Bの光)のみを減衰させることができる。
(2)また、本実施例のLED照明光フィルタ5は、LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を40〜50%減少させることにより、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を25〜35%減少させることが好ましい。
これにより、LED照明光の色温度減衰率が約20〜30%になるので、昼光色になりやすいLED照明光を昼白色の光(太陽光のスペクトルに近い自然な光)に近づけることができる。例えば、色温度が約6500K(昼光色)のLED照明光の色温度を約5000〜5500K(昼白色)に変更することができる。
(3)また、本実施例のLED照明光フィルタ5は、透光性樹脂に、赤色系染料及び黄色系染料を、配合して構成されることが好ましい。
これにより、入手しやすい染料を使用してLED照明光に含まれるブルーライト(Bの光)のみを減衰させることができる。
(4)また、本実施例のLED照明光フィルタ5において、赤色系染料及び黄色系染料の配合比は、赤色系染料:黄色系染料=3:1、となっていることが好ましい。
これにより、入手しやすい染料を使用して、LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を減少させることができる。
(5)また、本実施例のLED照明光フィルタ5において、LED照明光フィルタ5の厚さがHmmの場合、透光性樹脂、赤色系染料及び黄色系染料を混合して得た全材料100重量%に対して、赤色系染料及び黄色系染料の合計重量比率は、0.0020/H重量%であることが好ましい。
これにより、LED照明光フィルタ5の透過特性を変更することなく、LED照明光フィルタ5の厚さを変更することができる。
(6)また、本実施例のLED照明光フィルタ5において、赤色系染料は、波長300〜500nmの範囲内のうち少なくとも波長300〜400nmの範囲内に吸光ピークを有する染料であり、黄色系染料は、波長400〜500nmの範囲内に吸光ピークを有する染料であることが好ましい。
これにより、入手しやすい染料を使用して、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させることができる。
(7)また、本実施例のLED照明光フィルタ5において、赤色系染料は、Solvent Red 179であり、黄色系染料は、Disperse Yellow 201であることが好ましい。
これにより、2種の染料のみを使用して、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させることができる。
(8)また、前述した目的を達成するため、本実施例のLED照明装置1は、LED照明光を照射するLED照明光源2と、LED照明光を透過させる前述のLED照明光フィルタ5と、を備えることを特徴とする。
これにより、LED照明光に含まれるR(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)の光のうち、他色光よりも強い発光強度を有するブルーライト(Bの光)のみを減衰させることができる。
すなわち、本実施例のLED照明光フィルタ5及びLED照明装置1によれば、LED照明光に含まれるR(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)の光のうち、他色光よりも強い発光強度を有するブルーライト(Bの光)のみを減衰させることができるので、LED照明光を白色に維持しつつ、ブルーライトによる網膜傷害等の危険を回避することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、前述した実施例などに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
例えば、本実施例のLED照明光フィルタ1に拡散材を配合してもよい。
1 LED照明装置
2 LED照明光源
3 光源基板
4 白色LED
5 LED照明光フィルタ
2 LED照明光源
3 光源基板
4 白色LED
5 LED照明光フィルタ
Claims (8)
- LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を30〜60%減少させることにより、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を15〜40%減少させ、かつ、波長380nm〜500nmの範囲内の光線透過率を全体的に減少させると共に、少なくとも波長600nm以上の光線透過率を90%以上にする
ことを特徴とするLED照明光フィルタ。 - 前記LED照明光において波長450nm〜485nmの範囲内に生じる発光強度のピーク値を40〜50%減少させることにより、波長450nm〜485nmの範囲内における光線透過率の下限を25〜35%減少させる
ことを特徴とする請求項1に記載のLED照明光フィルタ。 - 透光性樹脂に、赤色系染料及び黄色系染料を、配合して構成される
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のLED照明光フィルタ。 - 前記赤色系染料及び前記黄色系染料の配合比は、赤色系染料:黄色系染料=3:1、となっている
ことを特徴とする請求項3に記載のLED照明光フィルタ。 - 前記LED照明光フィルタの厚さがHmmの場合、前記透光性樹脂、前記赤色系染料及び前記黄色系染料を混合して得た全材料100重量%に対して、前記赤色系染料及び前記黄色系染料の合計重量比率は、0.0020/H重量%である
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のLED照明光フィルタ。 - 前記赤色系染料は、波長300〜500nmの範囲内のうち少なくとも波長300〜400nmの範囲内に吸光ピークを有する染料であり、
前記黄色系染料は、波長400〜500nmの範囲内に吸光ピークを有する染料である
ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のLED照明光フィルタ。 - 前記赤色系染料は、Solvent Red 179であり、
前記黄色系染料は、Disperse Yellow 201である
ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のLED照明光フィルタ。 - LED照明光を照射するLED照明光源と、
前記LED照明光を透過させる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のLED照明光フィルタと、
を備えることを特徴とするLED照明装置。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2017016747A (ja) * | 2015-06-26 | 2017-01-19 | 株式会社共立電照 | 照明装置 |
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-
2013
- 2013-03-02 JP JP2013041337A patent/JP2014170082A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015017152A (ja) * | 2013-07-09 | 2015-01-29 | 住化ケムテックス株式会社 | ブルーライトカット用樹脂組成物 |
JP2017016747A (ja) * | 2015-06-26 | 2017-01-19 | 株式会社共立電照 | 照明装置 |
US10818827B2 (en) | 2017-09-28 | 2020-10-27 | Nichia Corporation | Light-emitting device |
US11605761B2 (en) | 2017-09-28 | 2023-03-14 | Nichia Corporation | Light-emitting device |
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