JP2014163726A - 位置検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搭載の自由度が高い位置検出装置を提供する。
【解決手段】位置検出装置1は、長尺状の磁性体コア部2と、位置検出対象物の変位に基づき磁性体コア部2の長手方向に変位する磁石5と、磁性体コア部2に巻回され、両端が電源に接続される励磁コイル24と、磁性体コア部2に巻回される検出コイル31,41と、磁石5の変位に基づいて変化する検出コイル31,41の両端にかかる電圧に基づいて、磁石5の位置を求める制御部と、を備え、磁性体コア部2は、磁石5の変位方向へ延びる長尺状をなす複数の磁性体コア21,22を有し、複数の磁性体コア21,22は、非接触状態で、且つ互いに磁石5に対する距離が等しい状態となるように磁石5の変位方向に対して直交する方向に並べて設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気を用いて位置検出対象物の位置を検出する位置検出装置に関するものである。
従来、車両のアクセルやブレーキ等のペダルや、シフトレバーの位置を検出する位置検出装置が知られている。特許文献1の位置検出装置は、長尺状の磁性体コアと、磁性体コアの両端部に巻回される第1及び第2の励磁コイルと、磁性体コアにおける第1及び第2の励磁コイルの間に巻回される検出コイルと、位置検出対象物の変位に応じて磁性体コアの長手方向に沿って変位する磁石とを備えている。磁石は、磁性体コア並びに検出コイルに対して非接触で変位する。なお、第1及び第2の励磁コイルは、交流電圧源に直列で接続されている。このため、位置検出対象物の変位に応じて磁石が変位すると、第1及び第2の励磁コイルが発生する磁界が変化して、検出コイルの巻線の両端部にかかる電圧が変化する。すなわち、検出コイルの巻線の両端部にかかる電圧を検出することにより磁石、ひいては位置検出対象物の位置を検出することができる。
特公平7−69130号公報
ところで、車両において、位置検出装置が搭載される箇所は、その大きさや位置検出対象物の動きに応じて変位する磁石の位置等、装置の搭載に対する制約が多い。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、搭載の自由度が高い位置検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、長尺状の磁性体コア部と、位置検出対象物の変位に基づき前記磁性体コア部の長手方向に変位する磁石と、前記磁性体コア部に巻回され、両端が電源に接続される励磁コイルと、前記磁性体コア部に巻回される検出コイルと、前記磁石の変位に基づいて変化する前記検出コイルの両端にかかる電圧に基づいて、前記磁石の位置を求める制御部と、を備え、前記磁性体コア部は、前記磁石の変位方向へ延びる長尺状をなす複数の磁性体コアを有し、前記複数の磁性体コアは、非接触状態で、且つ互いに前記磁石に対する距離が等しい状態となるように前記磁石の変位方向に対して直交する方向に並べて設けられることを要旨とする。
磁性体コアの透磁率は、その断面積に反比例することが公知である。すなわち、例えば1つの磁性体コアの透磁率と、足し合わせた断面積が先の1つの磁性体コアと等しい複数に分割した磁性体コアを有する磁性体コア部の透磁率とでは、後者の方が高くなる。透磁率が高いと、磁束を多く通すことができるので、その分、検出コイルの誘起電圧も高まる。誘起電圧から磁石の位置を算出するには、従来検出できた誘起電圧を検出できればよい。従って、この構成によれば、検出コイルの巻き数を減らしても、従来検出できた程度に検出コイルの誘起電圧を検出することができる。検出コイルの巻き数が減れば、その分だけ検出部の厚みが抑制され、ひいては位置検出装置の大きさが抑制される。また、従来の位置検出装置と比較して磁性体コア部と磁石との距離を遠ざけても従来検出できた程度に検出コイルの誘起電圧を検出することができる。このように、この位置検出装置は、搭載の自由度が高いという効果がある。
また、複数の磁性体コアは、位置検出対象物の変位に応じて変位する磁石との距離が等しくなるように、磁石の変位方向に対して直交する方向に設けた。これにより、複数の磁性体コアを通過する磁束の数は同じとなるので、検出コイルの誘起電圧が安定する。このため、検出コイルの誘起電圧から磁石の位置を正確に算出することができる。
本発明の位置検出装置は、搭載の自由度が高いという効果がある。
位置検出装置の概略構成を示す斜視図。 位置検出部の概略構成を示すブロック図。 磁石と磁性体コアとの間の位置関係を示す断面図。 別例における磁石と磁性体コアとの間の位置関係を示す断面図。
以下、位置検出装置の一実施形態について説明する。ここでは、位置検出対象物として、自動車のブレーキペダルを例に挙げる。
<位置検出装置の構成>
図1に示すように、位置検出装置1は、長尺状の磁性体コア部2と、当該磁性体コア部2の長手方向における両端部に設けられる第1及び第2の検出部3,4と、を備えている。また、位置検出装置1は、ブレーキペダルの変位に応じて磁性体コア部2の長手方向に沿って変位する磁石5を備えている。磁石5は、第1及び第2の検出部3,4の間を磁性体コア部2に対して非接触で変位する。
<磁性体コア部の構成>
次に、磁性体コア部2の構成について説明する。
図1に示すように、磁性体コア部2は、磁石5の移動方向に延び、且つ磁石5の移動方向に対して直交する方向において離間する矩形板状の2つの磁性体コア21,22を備えている。また、磁性体コア部2は、磁石5の移動方向において2つの磁性体コア21,22との間に介在される非磁性体、例えばプラスチックからなる棒状部材23と、これら2つの磁性体コア21,22及び棒状部材23の長手方向全域に亘って巻回された励磁コイル24と、を備えている。2つの磁性体コア21,22は、変位する磁石5との距離が等しくなるように、磁石5の2つの磁性体コア21,22側の面に対し平行となるように並べて設けられている。すなわち、図3に示すように、磁性体コア21と磁石5との間の距離と磁性体コア22と磁石5との距離は、常時等しい関係にある。
また、図2に示すように、励磁コイル24の第1端は、抵抗25を介してバッテリ6のプラス端子に、同じく第2端は、バッテリ6のマイナス端子に、それぞれ接続されている。励磁コイル24は、バッテリ6から電流が供給されると、当該励磁コイル24の回りに磁束を発生させる。
<検出部の構成>
次に、第1の検出部3の構成について説明する。
図1に示すように、第1の検出部3は、磁性体コア部2の長手方向における第1の端部である右端部に例えばプラスチックからなる中間部材32を介して巻回される検出コイル31を備えている。図2に示すように、第1の検出部3は、抵抗33を備えている。抵抗33は、検出コイル31と直列接続されることにより回路を構成している。検出コイル31の両端にかかる電圧は、電圧計34により検出される。
次に第2の検出部4の構成について説明する。
第2の検出部4は、第1の検出部3と同様の構成である。すなわち、図1及び図2に示すように、第2の検出部4は、検出コイル41と、中間部材42と、抵抗43と、を備えている。検出コイル41は、磁性体コア部2の長手方向における第2の端部である左端部に中間部材42を介して巻回されている。なお、検出コイル41の両端にかかる電圧は、電圧計44により検出される。
図2に示すように、位置検出装置1の制御部10は、第1及び第2の検出部3,4と共用される。制御部10は、電圧計34,44と接続されている、制御部10は、電圧計34,44の検出結果を取り込み、当該検出結果に基づき磁性体コア部2の長手方向に対する磁石5の位置を算出する。
制御部10のメモリ10aには、磁性体コア部2の長手方向に対する磁石5の位置を演算するための各種のプログラムが格納されている。また、メモリ10aには、磁性体コア部2の長手方向に対する磁石5の位置Xと各検出コイル31,41にかかる電圧値とが対応付けられたマップが格納されている。各検出コイル31,41は、磁石5が近づくと磁気飽和する特性を有する。このため、各検出コイル31,41の両端にかかる電圧値は、磁石5が近づくにつれてより大きく減少する。制御部10は、電圧計34,44の検出結果(電圧値)をマップに照らし合わせて磁性体コア部2の長手方向に対する磁石5の位置を算出する。
<磁気センサの作用>
次に、位置検出装置1の作用について説明する。磁性体コアの透磁率は、コアの断面積が小さくなるほど大きくなることが公知である。すなわち、従来のように、1つの磁性体コアよりも、体積が同じであれば本例のように2つの磁性体コア21,22に分割されている磁性体コア部2の方が、透磁率は高くなる。透磁率が高まれば、検出コイル31,41の芯を貫く磁束が増える。これにより、検出コイル31,41の誘起電圧が高まる。誘起電圧は、従来の位置検出装置が検出できた程度に検出できればよい。すなわち、図1に示すように、磁性体コア部2を採用する位置検出装置1によれば、例えば、検出コイル31,41の巻き数を減らしても、従来程度の電圧が誘起され、電圧計34,44は、従来検出できた程度に検出コイル31,41の誘起電圧を検出することができる。また、位置検出装置1によれば、従来の位置検出装置と比較して磁性体コア部2と磁石5との距離を遠ざけても、電圧計34,44は、従来検出できた程度に検出コイル31,41の誘起電圧を検出することができる。
また、2つの磁性体コア21,22は、位置検出対象物(ここではブレーキペダル)の変位に応じて変位する磁石5との距離が等しくなるように、磁石5の変位方向に対して直交する方向に並べて設けた。これにより、2つの磁性体コア21,22を通過する磁束の数は同じとなるので、検出コイル31,41の誘起電圧が安定する。
また、磁性体コア部2は、磁性体コア21,22の間にプラスチック製の棒状部材23を備えている。これにより、磁性体コア21,22は、非接触状態に維持される。このため、磁性体コア21,22が接触して、磁性体コア部2の透磁率が変化することが抑制される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)位置検出装置1に、2つの磁性体コア21,22を備える磁性体コア部2を設けた。磁性体コア部2は、2つの磁性体コア21,22の間にプラスチック製の棒状部材23を備え、2つの磁性体コア21,22を非接触状態とした。これにより、磁性体コア部2の透磁率が従来のように磁性体コアが一体とされているものよりも高まる。透磁率が高いと、磁束を多く通すことができるので、その分、検出コイル31,41の誘起電圧も高まる。検出コイル31,41の誘起電圧から磁石5の位置を算出するには、従来検出できた誘起電圧を検出できればよい。従って、検出コイル31,41の巻き数を減らしても、従来検出できた程度に検出コイル31,41の誘起電圧を検出することができる。検出コイル31,41の巻き数が減れば、その分だけ検出部3,4の厚みが抑制され、ひいては位置検出装置1の大きさが抑制される。また、従来の位置検出装置と比較して磁性体コア部2と磁石5との距離を遠ざけても従来検出できた程度に検出コイル31,41の誘起電圧を検出することができる。このように、搭載の自由度が高い位置検出装置を提供することができる。
(2)また、2つの磁性体コア21,22は、位置検出対象物(ここではブレーキペダル)の変位に応じて変位する磁石5との距離が等しくなるように、磁石5の変位方向に対して直交する方向に並べて設けた。これにより、2つの磁性体コア21,22を通過する磁束の数は同じとなるので、検出コイル31,41の誘起電圧が安定する。このため、制御部10は、検出コイル31,41の誘起電圧から磁石5の位置を正確に算出することができる。
(3)磁性体コア部2は、磁性体コア21,22の間にプラスチック製の棒状部材23を備えている。これにより、磁性体コア21,22は、非接触状態に維持される。このため、磁性体コア21,22が接触して、磁性体コア部2の透磁率が変化することが抑制される。これにより、制御部10は、検出コイル31,41の誘起電圧から磁石5の位置を正確に算出することができる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、磁性体コア部2は、2つの磁性体コア21,22を備えたが、3以上の磁性体コアを有していてもよい。例えば、3つの磁性体コア27,28,29を採用する場合、図4に示すように、磁石から複数の磁性体コアに対して付与される磁束が複数の磁性体コア27〜29の間で等しくなるように、磁石5に大きさ及び磁石5と複数の磁性体コアとの間の距離がそれぞれ等しくなるように設定する。このように構成すれば、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、磁性体コアは断面積が小さくなるほど透磁率が高まるが、磁性体コアの数が増えるほど、磁性体コア同士が直接接触しないように隙間を作る必要があるので、位置検出装置1を小型化したい場合には、隙間と透磁率との関係から磁性体コアの数を決定する必要がある。一方で、磁石5と磁性体コア部2との距離を離したい場合には、磁性体コアの数を増やせばよい。なお、磁石5と磁性体コア部2との距離が変更されない条件で磁性体コアの数が増えれば、検出コイル31,41の誘起電圧が高まるので、他の磁気等により誘起される誘起電圧、いわゆるノイズに対して、制御部10が算出する磁石5の位置検出精度が高まる。
・上記実施形態において、第1及び第2の検出部3,4のどちらかを省略してもよい。このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、制御部10は、検出コイル31,41にかかる電圧値同士の差分に基づいて、磁石5の位置を検出してもよい。検出コイル31,41にかかる電圧値同士の差分は、磁石5の位置に対して直線的に変化するので、磁石5の位置をより正確に算出することができる。
・上記実施形態において、制御部10は、検出コイル31,41にかかる電圧値から磁石5の位置を求めたが、電圧値に基づいて決まる自己インダクタンスやインピーダンスから求めてもよい。その場合、メモリ10aに格納されるマップは、自己インダクタンス又はインピーダンスと磁石5の位置とを対応付けたものとなる。
・上記実施形態において、中間部材32,42を省略してもよい。この場合、検出コイル31,41は、励磁コイル24と接触しないように2つの磁性体コア21,22に直接巻回する。このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態の位置検出対象物は、ブレーキペダルであったが、アクセルペダルやその他のペダル、シフトレバー、スライド式のスイッチ等であってもよい。
次に、上記実施形態及び上記別例より想起される技術的思想について記載する。
(イ)上記構成において、前記磁性体コア部は、前記複数の磁性体コア同士の間に介在される非磁性体部を備える位置検出装置。
このように構成すれば、複数の磁性体コア同士が接触しないので、磁性体コア部の透磁率が変化することを抑制することができる。これにより、検出コイルの誘起電圧を通じて磁石の位置を正確に検出することができる。
1…位置検出装置、2…磁性体コア部、3,4…検出部、5…磁石、6…バッテリ、10…制御部、10a…メモリ、21,22,27,28,29…磁性体コア、23…棒状部材(非磁性体部)、24…励磁コイル、25,33,43…抵抗、31,41…検出コイル、32,42…中間部材、34,44…電圧計。

Claims (1)

  1. 長尺状の磁性体コア部と、
    位置検出対象物の変位に基づき前記磁性体コア部の長手方向に変位する磁石と、
    前記磁性体コア部に巻回され、両端に電圧が印加される励磁コイルと、
    前記磁性体コア部に巻回される検出コイルと、
    前記磁石の変位に基づいて変化する前記検出コイルの両端にかかる電圧に基づいて、前記磁石の位置を求める制御部と、を備え、
    前記磁性体コア部は、前記磁石の変位方向へ延びる長尺状をなす複数の磁性体コアを有し、
    前記複数の磁性体コアは、非接触状態で、且つ互いに前記磁石に対する距離が等しい状態となるように前記磁石の変位方向に対して直交する方向に並べて設けられる位置検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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