JP2014162836A - 水性顔料インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】筆記具用、記録計用、プリンター用などとして利用可能な耐乾燥性に優れ、結晶析出を起こさない水性顔料インク組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも、顔料と、スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂と、ペンタエリスリトールと、パラキシリレングリコールと、水とを含有することを特徴とする水性顔料インク組成物。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも、顔料と、スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂と、ペンタエリスリトールと、パラキシリレングリコールと、水とを含有することを特徴とする水性顔料インク組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、筆記具用、記録計用、プリンター用などとして利用可能な耐乾燥性に優れ、かつ、意図しない結晶析出が起こらない水性顔料インク組成物に関する。
これまでの水性インクを使用した筆記具は、キャップを筆記具本体から外して、ペン先を大気中に長期間露出すると、インクが乾燥し、その固形物がインク流路を詰まらせ、あるいは、筆記具のインク貯蔵槽内のインクまで乾燥してしまい、筆記出来なくなってしまう場合があった。
このため、水性染料インクにおいては、蒸発防止剤としてグリコール類またはグリセリンなどの水溶性有機溶剤や尿素などを添加し、水の蒸発速度を遅らせて乾燥を防止する水性染料インク組成物が知られている。
このため、水性染料インクにおいては、蒸発防止剤としてグリコール類またはグリセリンなどの水溶性有機溶剤や尿素などを添加し、水の蒸発速度を遅らせて乾燥を防止する水性染料インク組成物が知られている。
これに対して、紙に描いた時に裏写り及び滲みが起きないことを特徴とする水性顔料インク組成物において、グリコール類またはグリセリン等の水溶性有機溶剤を多量に添加してしまうと、描画及び筆記の際に裏写り及び滲みが起きてしまい、折角の特徴が台無しになってしまっていた。
その対策として、水の蒸発が激しい水面(気−液界面)に僅かに結晶を析出させ、水の蒸発を抑制する効果(マスキング効果)を発揮する物質を添加する方法が考えられ、本願出願人はじめ、いろいろな当業者から出願等がなされている。
例えば、1)着色材と水と、ペンタエリスリト−ル、トリメチロ−ルエタンまたはトリメチロ−ルプロパンより選ばれる一種または二種以上の混合物とからなる水性インキ組成物(例えば、特許文献1参照)、2)着色材と水とパラキシレングリコールとを含有してなる水性インキ組成物(例えば、本願出願人による特許文献2参照)、3)着色剤と、水と、ヒダントイン及びヒダントイン誘導体とからなる群から選択される一種以上を少なくとも含有して成る水性インキ組成物(例えば、特許文献3参照)が知られており、これらの物質は、いずれも水への溶解度が大きくない物質である。
例えば、1)着色材と水と、ペンタエリスリト−ル、トリメチロ−ルエタンまたはトリメチロ−ルプロパンより選ばれる一種または二種以上の混合物とからなる水性インキ組成物(例えば、特許文献1参照)、2)着色材と水とパラキシレングリコールとを含有してなる水性インキ組成物(例えば、本願出願人による特許文献2参照)、3)着色剤と、水と、ヒダントイン及びヒダントイン誘導体とからなる群から選択される一種以上を少なくとも含有して成る水性インキ組成物(例えば、特許文献3参照)が知られており、これらの物質は、いずれも水への溶解度が大きくない物質である。
また、水の蒸発を抑制する効果(マスキング効果)を高めるために、本願出願人は、これらの、いわゆる蒸発抑制剤に加えて、更に、別の物質を添加する配合を提案している。
例えば、4)ペンタエリスリトールに加えてポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物と顔料、分散剤および水を含有することを特徴とする水性顔料インキ組成物(例えば、特許文献4参照)、5)パラキシリレングリコールに加えて、分子内にフェニル基を有するポリマーを含有することを特徴とする水性インキ組成物(例えば、特許文献5参照)などを提案している。
例えば、4)ペンタエリスリトールに加えてポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物と顔料、分散剤および水を含有することを特徴とする水性顔料インキ組成物(例えば、特許文献4参照)、5)パラキシリレングリコールに加えて、分子内にフェニル基を有するポリマーを含有することを特徴とする水性インキ組成物(例えば、特許文献5参照)などを提案している。
これらの蒸発抑制剤を適量添加した水性インク組成物は、耐乾燥性自体に優れてはいるものの、上述した気−液界面での結晶析出の制御が困難を極め、制御範囲、例えば、使用を想定された温度を外れてしまうと、析出した結晶が大きく成長し、気−液界面付近の表面積が増大、却って水の蒸発速度を速めてしまったり、成長した結晶にインクが滲みて描線が太くなってしまったり、見た目に黴が生えたようになってしまったりする事態を一部で起こしていた。
そこで、本願出願人等は、上記の結晶析出を防止するために、水との親和性が高く、かつ、マスキング効果の高い物質を探索し、それらを添加したインク組成物を提案している。
例えば、6)インキの耐乾燥性に優れ且つペン先での巨大な結晶体の析出の抑制に優れた水性インキを提供するために、着色材と水とキシリトールを含有することを特徴とする水性インキ組成物(例えば、特許文献6参照)、7)筆記線の乾燥を速めるだけでなくペン先部分での乾燥抑制効果を発揮することのできる水性インキ組成物を提供するために、着色剤と水と1,4−シクロヘキサンジメタノールとを少なくとも含有してなる水性インキ組成物であって、場合によってエチルアルコール、n−プロピルアルコール及びイソプロピルアルコールから選択される少なくとも一種のアルコールを更に5〜20質量%含有してなる水性インキ組成物(例えば、特許文献7参照)などが知られている、
これらの物質は、常温で固体であるので、一定のマスキング効果を発揮するものの、水との親和性が高く、気−液界面で折角析出を起こしても、直ぐに再溶解してしまい、長時間に亘りマスキング効果を発揮することは厳しいのが現状であった。
例えば、6)インキの耐乾燥性に優れ且つペン先での巨大な結晶体の析出の抑制に優れた水性インキを提供するために、着色材と水とキシリトールを含有することを特徴とする水性インキ組成物(例えば、特許文献6参照)、7)筆記線の乾燥を速めるだけでなくペン先部分での乾燥抑制効果を発揮することのできる水性インキ組成物を提供するために、着色剤と水と1,4−シクロヘキサンジメタノールとを少なくとも含有してなる水性インキ組成物であって、場合によってエチルアルコール、n−プロピルアルコール及びイソプロピルアルコールから選択される少なくとも一種のアルコールを更に5〜20質量%含有してなる水性インキ組成物(例えば、特許文献7参照)などが知られている、
これらの物質は、常温で固体であるので、一定のマスキング効果を発揮するものの、水との親和性が高く、気−液界面で折角析出を起こしても、直ぐに再溶解してしまい、長時間に亘りマスキング効果を発揮することは厳しいのが現状であった。
これらの問題等に対する別のアプローチとして、本願出願人は、キャップ装着時にペン先の気−液界面を封じて目視可能な結晶の析出を防止しようと考え、マーキングペンのペン芯からのインキの結晶析出(花咲)を、ペン芯及びキャップの構造により防止するために、インキを貯蔵するインキ貯蔵部を有する本体軸と、前記インキ貯蔵部からインキを吐出させるように前記本体軸の前端側に前方へ突出して装着されたペン芯と、前記ペン芯の前方突出部分を覆うように前記本体軸の前端側に着脱自在に装着されるキャップとが備えられ、前記ペン芯は、前端部及び後端部が露出して後端側から前端側へインキを浸透させる基質部と、前記基質部の外周を被覆して外周面へのインキの浸出を阻止する外皮部とを有し、前記キャップの内側前端には、前記ペン芯の前記基質部の前端露出部分を被覆してインキを吸収する吸液部材が装着され、前記ペン芯の前記外皮部と前記吸液部材とにより、前記ペン芯の前記基質部中のインキと前記キャップ内の空気との接触を防止することを特徴とするマーキングペン(例えば、特許文献8参照)を提案している。
ここでは、上記特許文献8は、目視可能な結晶の析出そのものを抑制した訳ではなく、物理的に気−液界面の露出を極小にして結晶析出を抑制したもので、インク組成による結晶析出抑制という点からの解決でなく、特殊な部材の使用により製品コストの上昇を招いてしまうなどの課題がある。
ここでは、上記特許文献8は、目視可能な結晶の析出そのものを抑制した訳ではなく、物理的に気−液界面の露出を極小にして結晶析出を抑制したもので、インク組成による結晶析出抑制という点からの解決でなく、特殊な部材の使用により製品コストの上昇を招いてしまうなどの課題がある。
本発明は、上記した技術開発の経過及びその課題、現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、水の蒸発を抑制する効果(マスキング効果)が問題なく発揮され、ペン先等の気−液界面において目視可能な結晶析出が起こらない水性インク組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等に鑑み、鋭意検討した結果、上記したような課題等に対する更なる別のアプローチとして、本願出願人は、水の蒸発を抑制する効果(マスキング効果)を発揮すると思われる物質が、結晶成長をしてしまう際に、それを阻害するような物質を混入させ、目視可能な大きな結晶の成長を抑制し、かつ、問題なく水の蒸発を抑制する効果(マスキング効果)を発揮させることを考え、特定の耐乾燥剤を複数含有させて用いることによって、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(7)に存する。
(1)少なくとも、顔料と、スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂と、ペンタエリスリトールと、パラキシリレングリコールと、水とを含有することを特徴とする水性顔料インク組成物。
(2)インク組成物全量に対して、前記顔料の含有量が0.1〜12質量%、前記スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂の含有量が1〜10質量%、前記ペンタエリスリトール及び前記パラキシリレングリコールの含有量が0.6〜9.0質量%であることを特徴とする上記(1)に記載の水性顔料インク組成物。
(3)前記パラキシリレングリコールの含有量が0.3〜4.5質量%であることを特徴とする上記(2)に記載の水性顔料インク組成物。
(4)前記顔料が有彩色の有機顔料であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
(5)前記顔料がカーボンブラックであることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
(6)前記顔料が着色エマルジョンであることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
(7)インク組成物のpHが7.5〜10.0であることを特徴とする上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
(1)少なくとも、顔料と、スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂と、ペンタエリスリトールと、パラキシリレングリコールと、水とを含有することを特徴とする水性顔料インク組成物。
(2)インク組成物全量に対して、前記顔料の含有量が0.1〜12質量%、前記スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂の含有量が1〜10質量%、前記ペンタエリスリトール及び前記パラキシリレングリコールの含有量が0.6〜9.0質量%であることを特徴とする上記(1)に記載の水性顔料インク組成物。
(3)前記パラキシリレングリコールの含有量が0.3〜4.5質量%であることを特徴とする上記(2)に記載の水性顔料インク組成物。
(4)前記顔料が有彩色の有機顔料であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
(5)前記顔料がカーボンブラックであることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
(6)前記顔料が着色エマルジョンであることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
(7)インク組成物のpHが7.5〜10.0であることを特徴とする上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
本発明によれば、ペン先等の気−液界面において目視可能な結晶析出を抑制し、かつ、水の蒸発を抑制する効果(マスキング効果)に優れた水性顔料インク組成物が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の水性顔料インク組成物は、少なくとも、顔料と、スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂と、ペンタエリスリトールと、パラキシリレングリコールと、水とを含有することを特徴とするものである。
本発明の水性顔料インク組成物は、少なくとも、顔料と、スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂と、ペンタエリスリトールと、パラキシリレングリコールと、水とを含有することを特徴とするものである。
本発明に用いる顔料としては、従来から水性顔料インク組成物に公知の無機系および有機顔料系、顔料を含有した樹脂粒子顔料、樹脂マトリックス中に蛍光染料等を固溶体化した着色エマルジョン顔料、白色系プラスチック顔料、シリカや雲母を基材とし表層に酸化鉄や酸化チタンなどを多層コーティングした顔料等を使用することができる。なお、補色として染料を必要に応じて含有してもよい。
より具体的には、顔料が有彩色の有機顔料、カーボンブラック、着色エマルジョン顔料であって、各種製法によるカーボンブラック、アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系、チオインジゴ系、イソインドリノン系顔料等である。
これらの顔料は、単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
より具体的には、顔料が有彩色の有機顔料、カーボンブラック、着色エマルジョン顔料であって、各種製法によるカーボンブラック、アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系、チオインジゴ系、イソインドリノン系顔料等である。
これらの顔料は、単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
これらの顔料の含有量は、インクの描線濃度に応じて適宜増減することが可能であるが、インク組成物全量に対して、0.1〜25質量%(以下、単に「%」という)、更に好ましくは、0.1〜12質量%程度とすることが望ましい。
本発明に用いるスチレンアクリル酸樹脂、スチレンマレイン酸樹脂は、固着樹脂として用いるものである。
用いることができるスチレンアクリル酸樹脂としては、ジョンクリル52J、ジョンクリル57J、ジョンクリル60J、ジョンクリル61J、ジョンクリル62J(以上、BASFジャパン社製)、RS−1191、VS−1047、YS−1274(以上、星光PMC社製)、また、スチレンマレイン酸樹脂としては、アラスター700、アラスター703S(以上、荒川化学工業社製)、SMA−1440、SMA−2625、SMA−17352(以上、川原油化社製)などが挙げられる。
好ましくは、製造時の取扱い上の理由、インク組成物の経時安定性、及び、ペンタエリスリトールの溶解安定性等の点から、スチレンアクリル酸樹脂の使用が望ましい。
用いることができるスチレンアクリル酸樹脂としては、ジョンクリル52J、ジョンクリル57J、ジョンクリル60J、ジョンクリル61J、ジョンクリル62J(以上、BASFジャパン社製)、RS−1191、VS−1047、YS−1274(以上、星光PMC社製)、また、スチレンマレイン酸樹脂としては、アラスター700、アラスター703S(以上、荒川化学工業社製)、SMA−1440、SMA−2625、SMA−17352(以上、川原油化社製)などが挙げられる。
好ましくは、製造時の取扱い上の理由、インク組成物の経時安定性、及び、ペンタエリスリトールの溶解安定性等の点から、スチレンアクリル酸樹脂の使用が望ましい。
これらのスチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂の合計含有量は、インク組成物全量に対して、固形分(不揮発分)濃度で、0.5〜20%、好ましくは、1〜10%とすることが望ましい。
この含有量の含有量が0.5%未満であると、インク組成物が経時的に不安定となり、好ましくなく、一方、20%を超える場合は、インク組成物の粘度が爆発的に増大し、かつ、ペンタエリスリトールが析出不能となり、好ましくない。
この含有量の含有量が0.5%未満であると、インク組成物が経時的に不安定となり、好ましくなく、一方、20%を超える場合は、インク組成物の粘度が爆発的に増大し、かつ、ペンタエリスリトールが析出不能となり、好ましくない。
本発明で用いるペンタエリスリトール〔C(CH2OH)4〕は、耐乾燥剤兼結晶析出抑制剤として用いるものであり、水性顔料インク組成中に配合してもインキ性能の低下等を招くことなどがないものである。
このペンタエリスリトールの含有量は、特に制限されないが、後述するパラキシリレングリコールとの合計の含有量が、インク組成物全量に対して、好ましくは、0.4〜10%、更に好ましくは、0.6〜10%、特に、0.6〜9%とすることが望ましい。ペンタエリスリトール単独での含有量としては、0.2〜5%とすることが好ましい。
この合計の含有量が0.4%未満であると、耐乾燥剤としての併用効果が低く、好ましくなく、一方、10%を超える場合は、水性顔料インクとしての粘度が高くなりすぎたり、常時結晶の析出が起こり見苦しくなったり、インクの保存安定性に問題が出てくることとなり、好ましくない。
このペンタエリスリトールの含有量は、特に制限されないが、後述するパラキシリレングリコールとの合計の含有量が、インク組成物全量に対して、好ましくは、0.4〜10%、更に好ましくは、0.6〜10%、特に、0.6〜9%とすることが望ましい。ペンタエリスリトール単独での含有量としては、0.2〜5%とすることが好ましい。
この合計の含有量が0.4%未満であると、耐乾燥剤としての併用効果が低く、好ましくなく、一方、10%を超える場合は、水性顔料インクとしての粘度が高くなりすぎたり、常時結晶の析出が起こり見苦しくなったり、インクの保存安定性に問題が出てくることとなり、好ましくない。
本発明で用いるパラキシリレングリコール〔HO(CH2)C6H4(CH2)OH〕も、耐乾燥剤兼結晶析出抑制剤として用いるものであり、水性顔料インク組成中に配合してもインキ性能の低下等を招くことなどがないものである。
このパラキシリレングリコールの含有量は、インク組成物全量に対して、好ましくは、0.2〜5%、更に好ましくは、0.3〜4.5%、特に、1〜4%とすることが望ましい。
この含有量の含有量が0.2%未満であると、耐乾燥剤としての効果が低く、好ましくなく、一方、5%を超える場合は、水性顔料インクとしての粘度が高くなりすぎたり、常時結晶の析出が起こり見苦しくなったり、インクの保存安定性に問題が出てくることとなり、好ましくない。
このパラキシリレングリコールの含有量は、インク組成物全量に対して、好ましくは、0.2〜5%、更に好ましくは、0.3〜4.5%、特に、1〜4%とすることが望ましい。
この含有量の含有量が0.2%未満であると、耐乾燥剤としての効果が低く、好ましくなく、一方、5%を超える場合は、水性顔料インクとしての粘度が高くなりすぎたり、常時結晶の析出が起こり見苦しくなったり、インクの保存安定性に問題が出てくることとなり、好ましくない。
本発明に用いる界面活性剤は、非吸収面へのインクの濡れ性を良好なものとするために役立つものである。
用いることができる界面活性剤としては、顔料或いはエマルジョンの分散を阻害しないものであれば制限なく用いることが可能であるが、水中でイオン化しないノニオン系の界面活性剤を好適に用いることができる。
ノニオン系の界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル、多価アルコールの高級脂肪酸エステル及びその誘導体、糖の高級脂肪酸エステルなどが挙げられ、具体的には、グリセリンの脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物などが挙げられる。
用いることができる界面活性剤としては、顔料或いはエマルジョンの分散を阻害しないものであれば制限なく用いることが可能であるが、水中でイオン化しないノニオン系の界面活性剤を好適に用いることができる。
ノニオン系の界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル、多価アルコールの高級脂肪酸エステル及びその誘導体、糖の高級脂肪酸エステルなどが挙げられ、具体的には、グリセリンの脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物などが挙げられる。
これらのノニオン系の界面活性剤の含有量は、インク組成物全量に対して、固形分濃度で0.001〜0.1%、好ましくは、0.005〜0.05%とすることが望ましい。
この含有量の含有量が0.001%未満であると、目視可能な結晶析出を阻害する効果が全く発揮されず、かつ、インクの非吸収面への濡れ性が低下することとなり、好ましくなく、一方、0.1%を超える場合は、ペンタエリスリトール及びパラキシリレングリコールの結晶表面への濡れ性をも高めてしまい、却って巨大な結晶析出を助長することとなり、好ましくない。
この含有量の含有量が0.001%未満であると、目視可能な結晶析出を阻害する効果が全く発揮されず、かつ、インクの非吸収面への濡れ性が低下することとなり、好ましくなく、一方、0.1%を超える場合は、ペンタエリスリトール及びパラキシリレングリコールの結晶表面への濡れ性をも高めてしまい、却って巨大な結晶析出を助長することとなり、好ましくない。
本発明の水性顔料インク組成物では、好ましくは、インク組成物のアクリル酸系樹脂の溶存安定性向上、即ち、インク組成物の顔料の分散安定性の点から、pH調整剤として、アンモニア、アミノメチルプロパノール、トリエタノールアミンなどを含有せしめて、インク組成物のpHを7.5〜10.0とすることが好ましい。
本発明の水性顔料インク組成物は、上記各成分の他、残部として水(精製水、蒸留水、イオン交換水、純水など)で調製され、上記各成分以外にも、防菌剤、消泡剤、増粘剤などの任意成分を本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有せしめることができる。
本発明の水性顔料インク組成物の製造は、上述した各成分を上記各範囲の含有量等で公知の分散機、例えば、ボールミル、ロールミル、サンドミル、フローミル、ダイノーミル、アトライタ等で混合粉砕を行なう。これらの撹拌混合または混合粉砕して得られた中間物を、必要に応じて濾過、遠心沈降等の方法で粗大粒子やゴミを除去することで容易に目的の水性顔料インク組成物得られる。
また、本発明の水性顔料インク組成物は、マーキングペン、サインペンなどの筆記具用、記録計用、プリンター用などとして好適に使用することができる。
また、本発明の水性顔料インク組成物は、マーキングペン、サインペンなどの筆記具用、記録計用、プリンター用などとして好適に使用することができる。
このように構成される本発明の水性顔料インク組成物では、ペン先等の気−液界面において目視可能な結晶析出を抑制し、かつ、水の蒸発を抑制する効果(マスキング効果)に優れたものとなる。その詳細な作用機構は、以下のように推察される。
本発明では、ペンタエリスリトール及びパラキシリレングリコールを併用することによって、低温あるいは緩慢な乾燥による、それぞれの結晶析出を抑制しあうことができる。
これらの耐乾燥剤は、上記した通り、気−液界面での適切な結晶析出によって水の蒸発を抑制するものであるので、低温或いは緩慢な乾燥により、不本意に大きな結晶が析出してしまう恐れがある。そこで、これらの耐乾燥剤を同一の組成物に存在させることにより、低温或いは緩慢な乾燥による結晶析出の際に、それぞれの耐乾燥剤の純粋な結晶成長を互いに邪魔しあうことによって、目に見えるほどの大きな結晶への成長を起こさせないこととなるものと考えられる。
本発明では、ペンタエリスリトール及びパラキシリレングリコールを併用することによって、低温あるいは緩慢な乾燥による、それぞれの結晶析出を抑制しあうことができる。
これらの耐乾燥剤は、上記した通り、気−液界面での適切な結晶析出によって水の蒸発を抑制するものであるので、低温或いは緩慢な乾燥により、不本意に大きな結晶が析出してしまう恐れがある。そこで、これらの耐乾燥剤を同一の組成物に存在させることにより、低温或いは緩慢な乾燥による結晶析出の際に、それぞれの耐乾燥剤の純粋な結晶成長を互いに邪魔しあうことによって、目に見えるほどの大きな結晶への成長を起こさせないこととなるものと考えられる。
次に、実施例及び比較例により、本発明を更に詳述するが、本発明は下記実施例等により制限されるものではない。
〔実施例1〜13及び比較例1〜7〕
下記表1に示す配合処方で、ホモミキサーあるいはディスパーで混合分散して、各水性顔料インク組成物を調製した。
上記で得られた実施例1〜13及び比較例1〜7の各水性顔料インク組成物について、下記試験方法により、(1)インク組成物のpH、(2)ノンドライ性A(初期)、(3)ノンドライ性B(50℃、3ヶ月経過後)、(4)結晶析出性、(5)描線乾燥性、(6)非吸収面への固着性について評価した。
これらの結果を下記表1及び表2に示す。
下記表1に示す配合処方で、ホモミキサーあるいはディスパーで混合分散して、各水性顔料インク組成物を調製した。
上記で得られた実施例1〜13及び比較例1〜7の各水性顔料インク組成物について、下記試験方法により、(1)インク組成物のpH、(2)ノンドライ性A(初期)、(3)ノンドライ性B(50℃、3ヶ月経過後)、(4)結晶析出性、(5)描線乾燥性、(6)非吸収面への固着性について評価した。
これらの結果を下記表1及び表2に示す。
〔試験方法〕
(1)インク組成物のpH
各水性顔料インク組成物(25℃)を堀場製作所社製の「HORIBA PH/10N METER F−24」により測定した。
(1)インク組成物のpH
各水性顔料インク組成物(25℃)を堀場製作所社製の「HORIBA PH/10N METER F−24」により測定した。
(2)ノンドライ性A(初期、2時間放置)
三菱鉛筆社製PM−120T(商品名「プロッキー」、ペン芯:極細(POM樹脂芯)+細字丸芯(PET繊維芯)、以下同様)のペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、気温25℃、湿度65%の環境下にキャップを外して横向きで放置し、2時間後に5重で幅15mmの螺旋を8回描き、描線の様子を観察し、下記評価基準で評価した(n=10)。なお、極細および細字のペン芯両方で筆記し、悪い評価のものを記載した。
評価基準:
◎:初筆から完全に筆記できる。
○:螺旋2周目から完全に筆記できる。
○´:2回目の5重螺旋から完全に筆記できる。
△:3回目の5重螺旋から完全に筆記できる。
▲:4回目の5重螺旋から完全に筆記できる。
×:4回目の5重螺旋まで完全に筆記できない。
三菱鉛筆社製PM−120T(商品名「プロッキー」、ペン芯:極細(POM樹脂芯)+細字丸芯(PET繊維芯)、以下同様)のペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、気温25℃、湿度65%の環境下にキャップを外して横向きで放置し、2時間後に5重で幅15mmの螺旋を8回描き、描線の様子を観察し、下記評価基準で評価した(n=10)。なお、極細および細字のペン芯両方で筆記し、悪い評価のものを記載した。
評価基準:
◎:初筆から完全に筆記できる。
○:螺旋2周目から完全に筆記できる。
○´:2回目の5重螺旋から完全に筆記できる。
△:3回目の5重螺旋から完全に筆記できる。
▲:4回目の5重螺旋から完全に筆記できる。
×:4回目の5重螺旋まで完全に筆記できない。
(3)ノンドライ性B(50℃、3ヶ月経過後)
三菱鉛筆社製PM−120Tのペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、それを50℃の環境に3ヶ月間保管したものを、常温(25℃)に戻し、上記(2)と同様の評価基準で試験し評価した(n=10)。
三菱鉛筆社製PM−120Tのペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、それを50℃の環境に3ヶ月間保管したものを、常温(25℃)に戻し、上記(2)と同様の評価基準で試験し評価した(n=10)。
(4)結晶析出性
三菱鉛筆社製PM−120Tのペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、それを0℃の環境に1ヶ月間保管したものを、常温に戻し、ペン先周辺の様子を観察する。その後、5重で幅15mmの螺旋を1回描き、描線の様子を観察し、下記評価基準で評価した(n=10)。なお、極細および細のペン芯両方で観察し、悪い評価のものを記載した。
評価基準:
◎:結晶の析出が全く観察されない。
○:よく観察すると結晶の析出が見られるが、ごく僅かで目立たない。
△:普通の観察で結晶の析出が見られるが、筆記描線に影響は無い。
▲:普通の観察で結晶の析出が見られ、筆記描線に、この結晶の影響が見られる。
×:普通の観察で大きな結晶の析出が見られ、筆記描線が通常より大幅に太い。
三菱鉛筆社製PM−120Tのペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、それを0℃の環境に1ヶ月間保管したものを、常温に戻し、ペン先周辺の様子を観察する。その後、5重で幅15mmの螺旋を1回描き、描線の様子を観察し、下記評価基準で評価した(n=10)。なお、極細および細のペン芯両方で観察し、悪い評価のものを記載した。
評価基準:
◎:結晶の析出が全く観察されない。
○:よく観察すると結晶の析出が見られるが、ごく僅かで目立たない。
△:普通の観察で結晶の析出が見られるが、筆記描線に影響は無い。
▲:普通の観察で結晶の析出が見られ、筆記描線に、この結晶の影響が見られる。
×:普通の観察で大きな結晶の析出が見られ、筆記描線が通常より大幅に太い。
(5)描線乾燥性
三菱鉛筆社製PM−120Tのペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、インクがペン先まで到達したことを確認し、気温25℃、湿度65%の環境下で、幅15mmの螺旋をPETフィルム上に1回描き、5秒間隔にて綿棒で擦過した描線の様子を観察し続け、描線が延伸しなくなる時間を測定し下記評価基準で評価した(n=10)。なお、極細および細のペン芯両方で観察し、悪い評価のものを記載した。
評価基準:
◎:初回5秒目の擦過で描線の延伸が無い。
○:初回5秒目の擦過のみ描線の延伸が見られた。
△:15秒目の擦過までに描線の延伸が見られなくなった。
▲:30秒目の擦過までに描線の延伸が見られなくなった。
×:描線の延伸が見られなくなるまでに1分以上の時間を要した。
三菱鉛筆社製PM−120Tのペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、インクがペン先まで到達したことを確認し、気温25℃、湿度65%の環境下で、幅15mmの螺旋をPETフィルム上に1回描き、5秒間隔にて綿棒で擦過した描線の様子を観察し続け、描線が延伸しなくなる時間を測定し下記評価基準で評価した(n=10)。なお、極細および細のペン芯両方で観察し、悪い評価のものを記載した。
評価基準:
◎:初回5秒目の擦過で描線の延伸が無い。
○:初回5秒目の擦過のみ描線の延伸が見られた。
△:15秒目の擦過までに描線の延伸が見られなくなった。
▲:30秒目の擦過までに描線の延伸が見られなくなった。
×:描線の延伸が見られなくなるまでに1分以上の時間を要した。
(6)非吸収面への固着性
三菱鉛筆社製PM−120Tのペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、気温25℃、湿度65%の環境下で、5重で幅15mmの螺旋をPETフィルム上に8回描き、乾燥後、指先の指紋で10回同じ方向に擦り、擦過後の描線について下記評価基準で評価した(n=10)。なお、極細および細のペン芯両方で筆記し、悪い評価のものを記載した。
評価基準:
◎:擦過前と同じ(全く消えていない)。
○:描線の25%までが消去。
△:描線の50%までが消去。
▲:描線の75%までが消去。
×:描線が全て消去。
三菱鉛筆社製PM−120Tのペン体に、各水性顔料インク組成物を詰め、気温25℃、湿度65%の環境下で、5重で幅15mmの螺旋をPETフィルム上に8回描き、乾燥後、指先の指紋で10回同じ方向に擦り、擦過後の描線について下記評価基準で評価した(n=10)。なお、極細および細のペン芯両方で筆記し、悪い評価のものを記載した。
評価基準:
◎:擦過前と同じ(全く消えていない)。
○:描線の25%までが消去。
△:描線の50%までが消去。
▲:描線の75%までが消去。
×:描線が全て消去。
上記表1及び表2中の*1〜*8は、下記のとおりである。
*1:三菱化学社製
*2:富士色素社製
*3:大日精化工業社製
*4:桃色、NKW3207E、日本蛍光社製(不揮発分37.0%)
*5:ジョンクリル61J、BASF社製(不揮発分30.5%)
*6:アラスター703S、荒川化学工業社製(不揮発分30%)
*7:レオコールTD−50、ライオン社製
*8:ケトンレジンK−90、荒川化学工業社製
*1:三菱化学社製
*2:富士色素社製
*3:大日精化工業社製
*4:桃色、NKW3207E、日本蛍光社製(不揮発分37.0%)
*5:ジョンクリル61J、BASF社製(不揮発分30.5%)
*6:アラスター703S、荒川化学工業社製(不揮発分30%)
*7:レオコールTD−50、ライオン社製
*8:ケトンレジンK−90、荒川化学工業社製
上記表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜13は、本発明の範囲外となる比較例1〜7に較べ、結晶析出もなく、ノンドライ性(初期、50℃・3ヶ月経過後)、描線乾燥性、非吸収面への固着性に優れることが判明した。
これに対して、比較例を見ると、比較例1は、パラキシリレングリコール、ペンタエリスリトールの何れも含有しない場合、比較例2及び4はパラキシリレングリコールのみを含有する場合、比較例3及び5はペンタエリスリトールのみ含有する場合、比較例6は本発明の樹脂を含有しない場合、比較例7は本発明の範囲外となる従来のケトン樹脂を含有する場合であり、これらの場合には、本発明の効果を発揮できないことが判った。
これに対して、比較例を見ると、比較例1は、パラキシリレングリコール、ペンタエリスリトールの何れも含有しない場合、比較例2及び4はパラキシリレングリコールのみを含有する場合、比較例3及び5はペンタエリスリトールのみ含有する場合、比較例6は本発明の樹脂を含有しない場合、比較例7は本発明の範囲外となる従来のケトン樹脂を含有する場合であり、これらの場合には、本発明の効果を発揮できないことが判った。
マーキングペン、サインペンなどの筆記具用、記録計用、プリンター用などとして好適に用いることができる水性顔料インク組成物となる。
Claims (7)
- 少なくとも、顔料と、スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂と、ペンタエリスリトールと、パラキシリレングリコールと、水とを含有することを特徴とする水性顔料インク組成物。
- インク組成物全量に対して、前記顔料の含有量が0.1〜12質量%、前記スチレンアクリル酸樹脂及び/又はスチレンマレイン酸樹脂の含有量が1〜10質量%、前記ペンタエリスリトール及び前記パラキシリレングリコールの含有量が0.6〜9.0質量%であることを特徴とする請求項1記載の水性顔料インク組成物。
- 前記パラキシリレングリコールの含有量が0.3〜4.5質量%であることを特徴とする請求
項2記載の水性顔料インク組成物。 - 前記顔料が有彩色の有機顔料であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
- 前記顔料がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
- 前記顔料が着色エマルジョンであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
- インク組成物のpHが7.5〜10.0であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の水性顔料インク組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013034489A JP2014162836A (ja) | 2013-02-25 | 2013-02-25 | 水性顔料インク組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013034489A JP2014162836A (ja) | 2013-02-25 | 2013-02-25 | 水性顔料インク組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014162836A true JP2014162836A (ja) | 2014-09-08 |
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ID=51613761
Family Applications (1)
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JP2013034489A Pending JP2014162836A (ja) | 2013-02-25 | 2013-02-25 | 水性顔料インク組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2014162836A (ja) |
-
2013
- 2013-02-25 JP JP2013034489A patent/JP2014162836A/ja active Pending
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