JP2014161842A - 粉体塗装方法及び被塗装物並びに粉体塗装装置 - Google Patents

粉体塗装方法及び被塗装物並びに粉体塗装装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクトな構成で小型の被塗装物に対しても粗粒体を塗布可能とする。
【解決手段】粉体塗料1を被塗装物SLの表面に塗装し、さらに粒子状の粗粒体2を付着させる粉体塗装方法であって、被塗装物SLを加熱する工程と、加熱された被塗装物SLを、粉体塗料1を流動させた第一流動浸漬槽30中に投入して粉体塗料1を塗装する工程と、被塗装物SLを第一流動浸漬槽30から、粗粒体2を流動させた第二流動浸漬槽40に移送させる工程と、第二流動浸漬槽40中で、粉体塗料1を半溶融状態として、粗粒体2を付着させる工程と、被塗装物SLを冷却させる工程とを含む。これにより、第二流動浸漬槽40中で粗粒体2を付着させることができ、噴射ガンなどを使用しないことから、粗粒体2が不必要に飛散することを避け、システムをコンパクト化できる利点が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被塗装物の表面に粉体を塗装、付着させる粉体塗装方法及びこの方法によって塗装された被塗装物、並びに粉体塗装装置に関する。
従来、金属製ボルトのような室内外で使用される金属部材に防錆性を付与するため、金属部材の表面を亜鉛メッキしたり、プラスチック粉末を金属部材の表面で加熱溶融させて連続被膜を形成する粉体塗装法、即ち流動浸漬法、静電塗装法、溶射法等により防錆処理を施すことが一般に行なわれている。
しかしながら、亜鉛メッキやプラスチック粉体塗装が施された金属部材は、その表面が極めて平滑であるため、例えばボルトが滑りやすいことがある。
このような問題を解決するために、特許文献1に記載の粗面構成体の製造方法が提案されている。この方法では、金属製基材を覆うプラスチック被膜に、噴射ガンを用いて火炎と共に無機質粗粒体を吹付け、プラスチック被膜の融点以上の温度のもとで、無機質粗粒体の一部がプラスチック被膜面から露出するように融着させ、しかる後、プラスチック被膜を冷却固化する。これによって金属部材の耐蝕性、防滑性及び耐摩耗性が改良できるので、広告ビラ等の貼紙を予防することができる。また鉄筋コンクリート建造物の耐久性並びに耐震性能を向上できる。
しかしながら、特許文献1の方法では、噴射ガンを用いて火炎と共に無機質粗粒体を吹付ける方法のため、広い空間で行う必要が生じる。いいかえると、ボルトのような小型の金属部材に対しては不向きである。また必然的に無機質粗粒体が周囲に飛散するので、これを集塵する機構が必須となる。
特許第3903369号公報
本発明は、さらにこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、コンパクトな構成で小型の被塗装物に対しても塗布可能な粉体塗装方法及び被塗装物並びに粉体塗装装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の粉体塗装方法によれば、粉体塗料を被塗装物の表面に塗装する粉体塗装方法であって、被塗装物を加熱する工程と、前記加熱された被塗装物を、前記粉体塗料を流動させた第一流動浸漬槽中で粉体塗料を塗装する工程と、被塗装物を、前記第一流動浸漬槽から、粒子状の粗粒体を流動させた第二流動浸漬槽に移送させる工程と、前記第二流動浸漬槽中で、前記粉体塗料を半溶融状態として、前記粗粒体を付着させる工程と、被塗装物を冷却させる工程とを含むことができる。これにより、第二流動浸漬槽中で粗粒体を付着させることができ、噴射ガンなどを使用しないことから、粗粒体が不必要に飛散することを避け、システムをコンパクト化できる利点が得られる。
また、本発明の粉体塗装装置によれば、粉体塗料を被塗装物の表面に塗装するための粉体塗装装置であって、被塗装物を加熱する加熱手段を備える加熱槽と、前記粉体塗料を流動させて、前記加熱槽で加熱された被塗装物の表面に塗装させるための第一流動浸漬槽と、前記第一流動浸漬槽中で被塗装物を把持するための第二治具と、被塗装物を前記第二治具で把持した状態で、粒子状の粗粒体を流動させて、被塗装物の表面に付着させるための第二流動浸漬槽と、前記第二流動浸漬槽中で被塗装物を加熱して、表面の粉体塗料を半溶融状態とする第二加熱手段と、前記第二流動浸漬槽で粗粒体を付着させた被塗装物を冷却するための冷却槽とを備えることができる。上記構成により、流動浸漬槽中で塗装することができるので、噴射ガンなどを使用せず、粉体が不必要に飛散することなく、コンパクトな環境下で粉体塗装を実現できる。
本発明の実施例1に係る粉体塗装装置のシステム構成を示す模式図である。 図2Aは、移送手段の一例を示す模式平面図、図2Bは側面図である。 図3A〜図3Bは、被塗装物の一例を示す写真である。 本発明の実施例2に係る粉体塗装装置のシステム構成を示す模式図である。 図5Aは研磨槽の一例を示す模式平面図、図5Bは模式正面図、図2Cは模式側面図である。 本発明の実施例3に係る粉体塗装装置のシステム構成を示す模式図である。 本発明の実施例4に係る粉体塗装装置のシステム構成を示す模式図である。 図8A〜図8Cは、第一治具を第二治具に交換する手順を示す模式断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための粉体塗装方法及び被塗装物並びに粉体塗装装置を例示するものであって、本発明は粉体塗装方法及び被塗装物並びに粉体塗装装置を以下のものに特定しない。特に本明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、及び「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記しているが、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
本発明の一実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、さらに前記加熱工程の後で、粉体塗装工程の前に、加熱された被塗装物の表面を研磨する工程を含むことができる。これにより、被塗装物の表面を粗面化して、粉体塗料の付着を強固にできる利点が得られる。
また、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記研磨工程が、加熱された被塗装物を第三流動浸漬槽中に移送させて、加熱された環境下で流動される研磨材でもって、被塗装物の表面を研磨することができる。これにより、研磨材で被塗装物の表面を効率よく粗面化できる。
さらに他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記第三流動浸漬槽を、前記第二流動浸漬槽で兼用することができる。これにより、研磨工程と粗粒体付着工程を共通の槽で行うことができるため、工程を簡素化して製造コストを削減できる利点が得られる。
さらにまた、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記研磨工程で、耐熱ブラシを用いて、加熱された環境下で被塗装物の表面を研磨することができる。これにより、耐熱ブラシで被塗装物の表面を直接的に研磨できる。
さらにまた、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記粉体塗装工程を行う前に、被塗装物を保持していた第一治具を、該第一治具と異なる非加熱の第二治具に交換する工程を含むことができる。これにより、粉体塗装工程の際に被塗装物を保持する第二治具は非加熱状態であるため、加熱された被塗装物と温度差を生じさせることができ、第二治具に塗装されることを低減してバリの発生を抑制できる利点が得られる。
さらにまた、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記第二治具を、被塗装物の内、塗装しない領域を被覆するように把持するマスキング治具とすることができる。これにより、塗装しない領域をマスキング治具で覆うことで、塗装境界を画定できる。
さらにまた、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記第一治具から第二治具に交換する際に、一時的に被塗装物を槽中に載置し、前記第一治具を解除して、前記第二治具で把持することができる。これにより、被塗装物を把持する治具の交換をスムーズに行うことができる。
さらにまた、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記粗粒体を石英砂とできる。
さらにまた、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記粗粒体を付着させる工程において、前記第二流動浸漬槽中の温度を室温から350℃の環境とすることができる。
さらにまた、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、さらに前記粗粒体を付着させた後、被塗装物にエアーを吹きかけて余剰の粗粒体を除去する工程を含むことができる。
さらにまた、他の実施の形態に係る粉体塗装方法によれば、前記粉体塗料を、熱可塑性ポリエステル樹脂粉体塗料とすることができる。これにより、優れた防錆性に加え、耐酸性に優れ紫外線劣化を抑制可能な被膜を施すことができ、また環境負荷も少なくできる。
また実施の形態に係る被塗装物は、前記粉体塗装方法で塗装されたものとできる。
さらに実施の形態に係る被塗装物は、金属製ボルトとできる。
また、本発明の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、さらに前記加熱槽で加熱された被塗装物の表面を研磨するための研磨槽を備えることができる。上記構成により、被塗装物の表面を粗面化して、粉体塗料の付着を強固にできる利点が得られる。
さらに、本発明の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、前記研磨槽を、該研磨槽内に投入された被塗装物に対して、加熱された環境下で流動される研磨材でもって、被塗装物の表面を研磨することが可能な第三流動浸漬槽とできる。上記構成により、研磨材で被塗装物の表面を効率よく粗面化できる。
さらにまた、本発明の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、前記第三流動浸漬槽を、前記第二流動浸漬槽で兼用することができる。上記構成により、研磨工程と粗粒体付着工程を共通の槽で行うことができるため、工程を簡素化して製造コストを削減できる利点が得られる。
さらにまた、本発明の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、前記研磨槽を、耐熱ブラシを用いて、加熱された環境下で被塗装物の表面を研磨するものとすることができる。上記構成により、耐熱ブラシで被塗装物の表面を直接的に研磨できる。
さらにまた、本発明の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、さらに前記加熱槽中で被塗装物を把持するための第一治具を備えており、被塗装物を、前記第一流動浸漬槽に移送させる際に、前記第一治具から、該第一治具と異なる非加熱状態の第二治具に交換可能とできる。これにより、粉体塗装工程の際に被塗装物を保持する第二治具は非加熱状態であるため、加熱された被塗装物と温度差を生じさせることができ、第二治具に塗装されることを低減してバリの発生を抑制できる利点が得られる。
また本発明の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、前記研磨槽中に、一時的に被塗装物を載置するための載置部を設けることができる。上記構成により、研磨槽中で被塗装物を載置部に載置して第一治具を解除し、第二治具で把持することで、第一治具から第二治具に交換する作業を研磨槽中でスムーズに行える利点が得られる。
さらにまた、本発明の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、前記第二治具を、被塗装物の内、塗装しない領域を被覆するように把持するマスキング治具とできる。上記構成により、塗装しない領域をマスキング治具で覆うことで、塗装境界を画定できる。
さらに他の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、前記第二流動浸漬槽中に、被塗装物に堆積した余剰の粗粒体を吹き飛ばすための気体噴射手段を備えることができる。
さらにまた他の実施の形態に係る粉体塗装装置によれば、前記粗粒体を石英砂とできる。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1に係る粉体塗装装置100のシステム構成を、図1に示す。ここでは、被塗装物SLとして、亜鉛めっきされた金属製ボルトに対して粉体塗料1を塗装し、さらにこの上に粒子状の粗粒体2を付着させる例について説明する。この図に示す粉体塗装装置100は、被塗装物SLを加熱する加熱槽10と、粉体塗料1を被塗装物SLの表面に塗装させるための第一流動浸漬槽30と、粗粒体2を被塗装物SLの表面に付着させるための第二流動浸漬槽40と、被塗装物SLを冷却するための冷却槽50とを備えている。被塗装物SLは各槽間を、移送手段60によって移送される。
(加熱槽10)
加熱槽10は、被塗装物SLを加熱する加熱手段を備えている。このような加熱槽10には、ヒータを備えた電気炉などが利用できる。加熱槽10を用いて被塗装物SLを一定温度まで加熱する。例えば、250℃〜350℃に加熱する。
(第一流動浸漬槽30)
加熱された被塗装物SLは、第一流動浸漬槽30内に移送されて、その表面に粉体塗料1を塗装される。第一流動浸漬槽30では、流動浸漬法に従って被塗装物SLに粉体塗料1を塗装する。ここでは、第一流動浸漬槽30内に粉体塗料1を投入すると共に、粉体塗料1を内部で流動させている。例えば、第一流動浸漬槽30の底面からメッシュ等を介してエアーを送出することで、第一流動浸漬槽30内で流動を生じさせ、粉体塗料1を循環させて被塗装物SLに対して塗装を行う。被塗装物SLは上述した工程において予め加熱されているので、被塗装物SLの表面で粉体塗料1が溶融されて付着される。粉体塗料1には、ポリエステル等が利用できる。好ましくは、熱可塑性ポリエステル樹脂粉体塗料(saturated polyester:SAPOE)を粉体塗料1として使用する。熱可塑性ポリエステル樹脂粉体塗料は溶剤を使用しないので環境負荷が少なく、また粉体原料としてリサイクルPET樹脂も利用できる。さらに耐酸性に優れ紫外線劣化を抑制できる。加えて、亜鉛めっき鋼材に被膜する場合でもプライマーが不要で、密着力が高く塩害地等の腐食環境下でも優れた防錆性能を発揮できるといった優れた利点を備える。
(第二流動浸漬槽40)
以上のようにして粉体塗料1で表面を塗装した被塗装物SLを第一流動浸漬槽30から第二流動浸漬槽40に移送させて、さらに表面に粒子状の粗粒体2を付着させる。第二流動浸漬槽40も、第一流動浸漬槽30と同様に流動浸漬法を用いて被塗装物SLの表面に、粗粒体2を付着させる。粗粒体2を第二流動浸漬槽40の内部で流動させる構造は、第一流動浸漬槽30と同じく、例えば第二流動浸漬槽40の底面からエアーを送出させ、循環させるなどの方法が利用できる。
(粗粒体2)
粗粒体2には無機質の粒子が利用できる。ここでは、石英砂を利用している。ただ、粗粒体には砂やシリカ、アルミナ等を利用することもできる。第二流動浸漬槽40で流動される粗粒体2は、被塗装物SLの表面に均一に付着することが期待されるので、得られる被塗装物SLには一様な凹凸が形成されて、高い滑り止め効果が期待できる。
(第二加熱手段42)
さらにこの第二流動浸漬槽40は、槽内の被塗装物SL及び粗粒体2を所定温度に維持するための第二加熱手段42を備えている。第二流動浸漬槽40においては、被塗装物SL表面の粉体塗料1を半溶融状態とすることで、その上面に付着した粗粒体2を溶融された粉体塗料1でもって固定できる。このとき、粗粒体の温度が低いと、粉体塗料を冷却して硬化させてしまうことがある。そこで、第二加熱手段42によって粉体塗料1と粗粒体2との温度差を小さくして、粉体塗料1の冷却が急速に進むことを阻止して、粗粒体2の付着時間を適切に調整する。このため第二加熱手段42は、第二流動浸漬槽40中の環境温度を調整可能として、粗粒体2や粉体塗料1の材質等に応じて、粗粒体2を付着させるために適切な温度条件に設定する。特に粉体塗料1を半溶融状態に維持することで、粗粒体2を付着しやすくする。第二加熱手段42には、例えばヒータなどが利用できる。ここでは、第二流動浸漬槽40内部の環境温度を室温から350℃に維持している。特に、前段の工程で既に加熱された被塗装物SL及びその表面に塗布された粉体塗料1の予熱を利用することで、粗粒体2の付着条件の範囲を拡大することができる。予熱を利用することで第二流動浸漬槽40の第二加熱手段42の消費電力を抑制すると共に、加熱しすぎによって粉体塗料1が滑落することを抑制する。
(気体噴射手段44)
さらに第二流動浸漬槽40中には、気体噴射手段44を設けることもできる。第二流動浸漬槽40内部では粗粒体2が連続的に流動されるため、被塗装物SLには余剰の粗粒体2が堆積して膜厚が不均一となることがある。また金属製ボルトのような、鍔状の段差を有する形状の場合は、局所的に粗粒体2が溜まり易くなることもある。そこで、このような被塗装物SLに気体噴射手段44で圧縮空気などを吹き付けて、余剰の粗粒体2を吹き飛ばし、粗粒体2の膜厚を一定にして高品質な被膜を図ることができる。
(冷却槽50)
さらに被塗装物SLは、第二流動浸漬槽40内から冷却槽50に送られて冷却される。冷却槽50は、例えば水槽として、被塗装物SLを水中に浸漬して冷却する。これにより、被塗装物SLが効率よく冷却されて、溶融された粉体塗料1が硬化され、粗粒体2が固定される。また、急速に冷却することで粉体塗料を凝縮させて、塗膜の結晶化や劣化を阻止できる。
(移送手段60)
以上の粉体塗装装置100では、加熱、粉体塗装、粗粒体付着、冷却の各工程を個別の槽で行うため、被塗装物SLを移送手段60で移送させている。移送手段60は、例えば図2Aの模式平面図及び図2Bの側面図に示すように、平面視トラック状の巡回路61に沿って巡回する治具が利用できる。治具は、金属ボルトのような被塗装物SLを懸吊して、上面が開口された各槽の上方まで移動させた後、被塗装物SLを懸吊姿勢のまま降下させて槽内に投入し、処理を行う。更に処理後は、被塗装物SLを上昇させて槽から排出すると共に、巡回路61に沿って次の槽まで移動させ、同様に降下させて上面から投入する。このようにして、効率よく被塗装物SLを各槽間で移動させて、一連の各処理を行うことができる。図2A及び図2Bの例では、複数の治具は、それぞれジョイント62でもって懸吊されており、各ジョイント62は、巡回路61に沿って巡回する。
このようにして得られた被塗装物SLは、表面に粉体塗料1に加えて粗粒体2が付着されており、表面を凹凸とした滑り止め加工が施される。また粗粒体2は流動浸漬槽中で付着できることから、従来のような噴射ガンなどを使用せず、粗粒体2が不必要に飛散することもなく、比較的省スペースで粉体塗装を実現できる。また、工程の自動化にも適しているといえる。被塗装物SLとして金属製ボルトに粉体塗装及び粗粒体付着を行った例を図3A〜図3Bに示す。図3A、図3Bにおいて、左側の金属製ボルトは粉体塗装のみを行った例、右側の金属ボルトは更に粗粒体2を付着させた例を、それぞれ示している。ここでは、ボルトのねじ山部分をマスキングして、他の部分に滑り止め処理を施している。
(実施例2)
以上の実施例1では、加熱後の被塗装物の表面に粉体塗装を行う例を説明した。ただ、粉体塗装を行う前に被塗装物の表面を研磨することで、粉体塗料を一層強固に被塗装物に固着させることができる。このような例を実施例2として、図4に示す。この図に示す粉体塗装装置200も、図1の粉体塗装装置100と同様に、被塗装物SLを加熱する加熱槽10と、粉体塗料1を被塗装物SLの表面に塗装させるための第一流動浸漬槽30と、粗粒体2を被塗装物SLの表面に付着させるための第二流動浸漬槽40と、被塗装物SLを冷却するための冷却槽50とを備えている。これに加えて、実施例2に係る粉体塗装装置200は、加熱槽10で加熱された被塗装物SLの表面を研磨するための研磨槽20を含んでいる。なお図4において、図1に示した各工程と同様のものについては、詳細説明を適宜省略する。
(研磨槽20)
加熱槽10で加熱された被塗装物SLは、温度変化が生じ難い状態で研磨槽20に移送される。研磨槽20は、加熱された被塗装物SLの表面を研磨する。研磨は、例えば耐熱ブラシ21を用いて物理的に被塗装物SLの表面を研磨することで行われる。研磨槽20の構成例を図5A〜図5Cの模式三面図に示す。この例では円柱状の耐熱ブラシ21を3本、金属製ボルトの被塗装物SLに対して、その長手方向と交差する姿勢で周囲に配置して、各耐熱ブラシ21をモータ22で回転させることによって被塗装物SLの表面を粗面化する。このような研磨工程を加熱工程の後で、かつ粉体塗装工程の前に行うことにより、粉体塗料の密着強度を向上できる。特に金属製ボルトのような表面が平滑な被塗装物であっても、確実に粉体塗料を付着させることができる。
さらに研磨槽20にも、研磨層内を加熱するための加熱手段を備えることができる。例えば、研磨槽20を電気炉で構成する。なお、図4の例では、加熱槽10と研磨槽20を個別に用意しているが、これらを統合させることもできる。この場合は、一の槽で加熱と研磨を併せて行うことができる。
(実施例3)
このような研磨槽20を追加することで、研磨工程で被塗装物SLの表面を粗面化した上で粉体塗装することにより、塗膜の密着強度が向上される。なお以上の実施例2では、研磨槽20に耐熱ブラシ21を用いる構成を説明した。ただ本発明は、研磨槽を該構成に限定するものでなく、他の研磨方法も適宜利用できる。例えば、流動槽を用いて研磨材を流動させた空間内に被塗装物を配置して、研磨させることもできる。このような例を、実施例3として図6の模式図に示す粉体塗装装置300に基づいて説明する。この図に示す粉体塗装装置は、図6の粉体塗装装置200と同様に、被塗装物SLを加熱する加熱槽10と、粉体塗料1を被塗装物SLの表面に塗装させるための第一流動浸漬槽30と、粗粒体2を被塗装物SLの表面に付着させるための第二流動浸漬槽40と、被塗装物SLを冷却するための冷却槽50とを備えている。これに加えて、粉体塗装装置300は研磨槽として、第三流動浸漬槽23を採用している。なお図6においても、各工程の内上述した実施例1や2と同様のものについては、詳細説明を適宜省略する。
(第三流動浸漬槽23)
実施例3に係る粉体塗装方法においても、加熱槽10において被塗装物SLを加熱した後、第一治具63でもって被塗装物SLを研磨槽20に移送して、被塗装物SLを保持した状態で被塗装物SL表面の研磨を行う。このようにすることで被塗装物SLの表面に粉体塗料1を強固に固定できる利点が得られる。この研磨槽20は第三流動浸漬槽23であり、研磨材として加熱石英砂24を流動させてサンドブラスト等と同様の原理で、第一治具63で懸吊された被塗装物SLの表面を研磨する。例えば図6の模式断面図に示すように、底面にメッシュを設けて、ここからエアーを送出して加熱石英砂24を巻き上げて流動させる。研磨材には、石英砂の他、砂やシリカ、アルミナなども利用できる。また、第三流動浸漬槽23にはヒータ等の第三加熱手段25を備えており、被塗装物SLの温度低下を阻止する。
また粉体塗装工程においては、上記と同様、第一流動浸漬槽30において粉体塗料1を被塗装物SLの表面に塗装させる。粉体塗装工程を終えると、引き続き第二治具64で第二流動浸漬槽40に移送させて、粗粒体付着工程を行う。ここでは、粗粒体2を被塗装物SLの表面に付着させて滑り止め加工を行う。また、第二流動浸漬槽40では第二加熱手段42でもって加熱雰囲気とする。
(実施例4)
このように本発明は、被塗装物の表面を研磨する方法を特定せず、既知の構成及び方法が適宜利用できる。また、流動浸漬槽を用いて研磨を行う場合は、粗粒体の付着工程に用いる流動浸漬槽と共用することも可能である。特に研磨材を、粗粒体と共通にすることで、流動浸漬槽を被塗装物表面研磨工程と、粗粒体付着塗装工程とを同じ槽内で行うことが可能となるため、粉体塗装装置の構成を簡素化でき、省スペースで低コスト化を図ることが可能となる。このような例を実施例4に係る粉体塗装装置400として、図7に示す。この図に示す粉体塗装装置400は、図6の粉体塗装装置300と同様に、被塗装物SLを加熱する加熱槽10と、粉体塗料1を被塗装物SLの表面に塗装させるための第一流動浸漬槽30と、粗粒体2を被塗装物SLの表面に付着させるための第二流動浸漬槽と、被塗装物SLを冷却するための冷却槽50とを備えている。ここで第二流動浸漬槽は、図6の研磨槽である第三流動浸漬槽23を兼用した兼用槽23’としている。すなわち研磨槽を第二流動浸漬槽40と共通化することで、研磨槽としての兼用槽23’で研磨工程を終えて治具を交換した後、第一流動浸漬槽30にて粉体塗装工程を行い、続いて再度第二流動浸漬槽40としての兼用槽23’に戻して、粗粒体付着塗装工程を実行できる。この方法であれば、必要な槽を共通化して粉体塗装装置を簡素化できる。また、粗粒体を研磨材と共通にすれば、これらの材料が混在しても問題なく使用できるので、材料コストも削減できる利点が得られる。特に石英砂は、研磨材としても粗粒体としても優れた特性を併せ持つので、好適に利用できる。
(治具交換工程)
以上のようにして加熱工程あるいはこれに加えて研磨工程を経た被塗装物は、第一流動浸漬槽30に移送されて粉体塗装を行う。ここで粉体塗装工程においては、被塗装物を保持する治具には塗装が不要であり、ここに塗装されるとバリになって除去や清掃作業が手間となる。このため、被塗装物表面の所望の部位にのみ粉体塗装を行い、他の部位には塗装しないことが好ましい。治具への塗装を避けるためには、治具の温度を高くしないことが考えられる。しかしながら、加熱槽や研磨槽では被塗装物を加熱する必要があることから、これを保持する治具の温度上昇は避けられない。そこで、粉体塗装工程を行う前に、被塗装物を保持する治具を交換することで、粉体塗装工程に際して治具の温度を低下させることができる。すなわち、加熱された治具から、非加熱の別の治具に交換することで、治具の温度を簡単に低下させることができ、もって治具への粉体塗装の付着を抑制できるようになる。
上述した例においては、加熱槽10においては、被塗装物SLは第一治具63で把持されている。この被塗装物SLは、加熱槽10から第一流動浸漬槽30に移送して、第一流動浸漬槽30中で粉体塗装を行う前に、治具を第一治具63から第二治具64に交換する。
また、治具の交換時に、予め加熱された被塗装物の温度低下を避け、また治具の交換作業をスムーズに行うために、槽の外で治具を交換するのでなく、槽内で交換することが好ましい。上述した実施例2に係る図6の例では、第三流動浸漬槽23の内部に、被塗装物SLを一時的に載置するための載置部26を設けている。これによって、加熱環境下である第三流動浸漬槽23に被塗装物SLを留めることで、被塗装物SLの温度低下を回避できるからである。ここで、研磨槽である第三流動浸漬槽23内で第一治具から第二治具に交換する様子を、図8A〜図8Cの模式断面図に示す。まず図6、図7等に示すように、第三流動浸漬槽23内で第一治具63で被塗装物を把持した状態で、流動浸漬によって表面を研磨する。その後、図8Aに示すように、第一治具63でもって被塗装物を引き上げて、図8Bに示すように、被塗装物SLを一旦、第三流動浸漬槽23内に設けられた載置部26に載置して、第一治具63を解除する。そして図8Cに示すように、第二治具64でもって被塗装物SLを把持する。さらに、被塗装物SLを第三流動浸漬槽23から取り出し、図6、図7に示すように第一流動浸漬槽30に移送させる。そして第一流動浸漬槽30で粉体塗料1を塗装する。このとき、被塗装物SLの表面では被塗装物SLの熱によって粉体塗料1が溶融されて付着される一方、第二治具64の表面では粉体塗料が付着しても、第二治具64が高温でないために粉体塗料は溶融されない結果、粉体塗料の付着が生じず、バリが発生しない。これによってバリの発生を阻止でき、バリの除去作業を不要とできる。図6、図7に示す粉体塗装工程では、約300℃で約10s間、粉体塗装を行っている。また常温の第二治具64を使用したことで、被塗装物SLとの間で温度差異を生じさせ、これによって粉体塗装がされる領域とされない領域との境界を画定できる。
(載置部26)
図8Bの模式断面図に示す例では、載置部26は、第三流動浸漬槽23の流動を生じさせるエアーを噴出するためのメッシュとは異なる位置に設けられる。このようにすることで、エアーに晒されて被塗装物SLが冷却される事態を回避できる。好ましくは、メッシュを設けた底面よりも高い位置に形成される。これによってメッシュと異なる平面に離間することができ、治具の交換時に被塗装物SLが倒れたりする事態を回避できる。ここでは、第三流動浸漬槽23の底面を階段状に形成して、高い位置に被塗装物SLを載置している。これにより、図8Bに示すように、金属製ねじである被塗装物のねじ山部分を加熱石英砂から露出させて、粗粒体のない状態でスムーズに治具を装着できる。また治具の交換時のストロークを短くして作業効率を高める効果も得られる。さらに必要に応じて、載置部26の近傍には、被塗装物SLの転倒防止のためのガイド28等を付加することもできる。
さらに第三流動浸漬槽23には、必要に応じてエアーを噴射する第三噴射手段27を設けて、被塗装物SLの表面に付着した加熱石英砂24を吹き飛ばすこともできる。特に、第二治具64で把持する部分に加熱石英砂24が付着しないように、綺麗に除去できる。
(第二治具64)
さらに第二治具64は、粉体塗料1の塗装工程において、被塗装物SLの内、塗装しない領域を被覆するマスキング部材を兼用することもできる。このように常温のマスキング治具を用いることで、バリの発生を抑制することに加えて、塗装境界を画定できる。例えば図8Cの模式断面図に示す例では、金属製ボルトのねじ山部分を第二治具64で覆うようにして保持することで、この部分に粉体塗料1が付着することを回避できる。この第二治具64は、片面を開口した円筒状として、金属製ボルトのねじ山部分を被覆するキャップ式としている。
このようにして粉体塗装工程を終えると、さらに図6、図7の模式断面図に示すように第二治具64で第二流動浸漬槽40に移送させて、粗粒体付着工程を行う。この状態においても、引き続き第二治具64で被塗装物SLの一部がマスクされた状態が維持されるため、粗粒体2を被塗装物SLの表面に付着させる一方、第二治具64でマスクされた領域には粗粒体2が接触されない。これによって、金属ボルトのねじ山の部分には粗粒体も付着されず、螺合をスムーズに行わせる一方、他の部分に粗粒体2を付着させて滑り止め処理を施すことが可能となる。この例では、第三加熱手段25でもって第二流動浸漬槽40中の環境温度を室温〜350℃に維持している。
このようにして粗粒体2の付着工程を終えると、被塗装物SLを冷却する。この結果、被塗装物SLの表面の内、第二治具64で覆われていない部分に滑り止め処理を施すことが可能となる。この例では被塗装物SLは金属製ボルトであり、第二治具64でねじ山の部分を覆っているので、図3A、図3Bに示したように、この部分に粗粒体2が付着することを避け、螺合をスムーズに行わせる一方、他の部分に滑り止め処理を施すことが可能となる。
本発明に係る粉体塗装方法及び被塗装物並びに粉体塗装装置は、金属製ボルト、グレーチング、階段の踏板や梯子等のステップ、手摺、床材など室内外で使用される金属部材に防錆性を付与するための塗装や滑り止め被膜に好適に利用できる。
100、200、300、400…粉体塗装装置
1…粉体塗料
2…粗粒体
10…加熱槽
20…研磨槽
21…耐熱ブラシ
22…モータ
23…第三流動浸漬槽
23’…兼用槽
24…加熱石英砂
25…第三加熱手段
26…載置部
27…第三噴射手段
28…ガイド
30…第一流動浸漬槽
40…第二流動浸漬槽
42…第二加熱手段
44…気体噴射手段
50…冷却槽
60…移送手段
61…巡回路
62…ジョイント
63…第一治具
64…第二治具
SL…被塗装物

Claims (24)

  1. 粉体塗料を被塗装物の表面に塗装する粉体塗装方法であって、
    被塗装物を加熱する工程と、
    前記加熱された被塗装物を、前記粉体塗料を流動させた第一流動浸漬槽中で粉体塗料を塗装する工程と、
    被塗装物を、前記第一流動浸漬槽から、粒子状の粗粒体を流動させた第二流動浸漬槽に移送させる工程と、
    前記第二流動浸漬槽中で、前記粉体塗料を半溶融状態として、前記粗粒体を付着させる工程と、
    被塗装物を冷却させる工程と
    を含むことを特徴とする粉体塗装方法。
  2. 請求項1に記載の粉体塗装方法であって、さらに、
    前記加熱工程の後で、粉体塗装工程の前に、加熱された被塗装物の表面を研磨する工程を含むことを特徴とする粉体塗装方法。
  3. 請求項2に記載の粉体塗装方法であって、
    前記研磨工程が、加熱された被塗装物を第三流動浸漬槽中に移送させて、加熱された環境下で流動される研磨材でもって、被塗装物の表面を研磨することを特徴とする粉体塗装方法。
  4. 請求項3に記載の粉体塗装方法であって、
    前記第三流動浸漬槽を、前記第二流動浸漬槽で兼用してなることを特徴とする粉体塗装方法。
  5. 請求項2に記載の粉体塗装方法であって、
    前記研磨工程が、耐熱ブラシを用いて、加熱された環境下で被塗装物の表面を研磨することを特徴とする粉体塗装方法。
  6. 請求項1〜5に記載の粉体塗装方法であって、
    前記粉体塗装工程を行う前に、被塗装物を保持していた第一治具を、該第一治具と異なる非加熱の第二治具に交換する工程を含むことを特徴とする粉体塗装方法。
  7. 請求項6に記載の粉体塗装方法であって、
    前記第二治具が、被塗装物の内、塗装しない領域を被覆するように把持するマスキング治具であることを特徴とする粉体塗装方法。
  8. 請求項6又は7に記載の粉体塗装方法であって、
    前記第一治具から第二治具に交換する際に、一時的に被塗装物を槽中に載置し、前記第一治具を解除して、前記第二治具で把持することを特徴とする粉体塗装方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一に記載の粉体塗装方法であって、
    前記粗粒体が石英砂であることを特徴とする粉体塗装方法。
  10. 請求項1〜9に記載の粉体塗装方法であって、
    前記粗粒体を付着させる工程において、前記第二流動浸漬槽中の温度を室温から350℃の環境とすることを特徴とする粉体塗装方法。
  11. 請求項1〜10に記載の粉体塗装方法であって、さらに
    前記粗粒体を付着させた後、被塗装物にエアーを吹きかけて余剰の粗粒体を除去する工程を含むことを特徴とする粉体塗装方法。
  12. 請求項1〜11に記載の粉体塗装方法であって、
    前記粉体塗料が、熱可塑性ポリエステル樹脂粉体塗料であることを特徴とする粉体塗装方法。
  13. 請求項1〜12に記載の粉体塗装方法で塗装された被塗装物。
  14. 請求項13に記載の被塗装物が金属製ボルトであることを特徴とする被塗装物。
  15. 粉体塗料を被塗装物の表面に塗装するための粉体塗装装置であって、
    被塗装物を加熱する加熱手段を備える加熱槽と、
    前記粉体塗料を流動させて、前記加熱槽で加熱された被塗装物の表面に塗装させるための第一流動浸漬槽と、
    前記第一流動浸漬槽中で被塗装物を把持するための第二治具と、
    被塗装物を前記第二治具で把持した状態で、粒子状の粗粒体を流動させて、被塗装物の表面に付着させるための第二流動浸漬槽と、
    前記第二流動浸漬槽中で被塗装物を加熱して、表面の粉体塗料を半溶融状態とする第二加熱手段と、
    前記第二流動浸漬槽で粗粒体を付着させた被塗装物を冷却するための冷却槽と
    を備えることを特徴とする粉体塗装装置。
  16. 請求項15に記載の粉体塗装装置であって、さらに
    前記加熱槽で加熱された被塗装物の表面を研磨するための研磨槽を備えることを特徴とする粉体塗装装置。
  17. 請求項16に記載の粉体塗装装置であって、
    前記研磨槽が、該研磨槽内に投入された被塗装物に対して、加熱された環境下で流動される研磨材でもって、被塗装物の表面を研磨することが可能な第三流動浸漬槽であることを特徴とする粉体塗装装置。
  18. 請求項17に記載の粉体塗装装置であって、
    前記第三流動浸漬槽を、前記第二流動浸漬槽で兼用してなることを特徴とする粉体塗装装置。
  19. 請求項16に記載の粉体塗装装置であって、
    前記研磨槽が、耐熱ブラシを用いて、加熱された環境下で被塗装物の表面を研磨するものであることを特徴とする粉体塗装装置。
  20. 請求項15〜19に記載の粉体塗装装置であって、さらに
    前記加熱槽中で被塗装物を把持するための第一治具を備えており、
    被塗装物を、前記第一流動浸漬槽に移送させる際に、前記第一治具から、該第一治具と異なる非加熱状態の第二治具に交換可能としてなることを特徴とする粉体塗装装置。
  21. 請求項15〜20に記載の粉体塗装装置であって、
    前記第二治具が、被塗装物の内、塗装しない領域を被覆するように把持するマスキング治具であることを特徴とする粉体塗装装置。
  22. 請求項15〜21に記載の粉体塗装装置であって、
    前記研磨槽中に、一時的に被塗装物を載置するための載置部を設けてなることを特徴とする粉体塗装装置。
  23. 請求項15〜22のいずれか一に記載の粉体塗装装置であって、
    前記粗粒体が石英砂であることを特徴とする粉体塗装装置。
  24. 請求項15〜23に記載の粉体塗装装置であって、
    前記第二流動浸漬槽中に、被塗装物に堆積した余剰の粗粒体を吹き飛ばすための気体噴射手段を備えてなることを特徴とする粉体塗装装置。
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