JP2014161222A - Actuator - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、アクチュエータに関する。 The present invention relates to an actuator.
特許文献1に、4つのモータと、該4つのモータのモータ軸と一体に回転する4本のクランク軸と、該4本のクランク軸にそれぞれ同位相に設けられた偏心体と、該偏心体の外周に揺動回転可能に組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車と内接噛合する内歯歯車と、を有するアクチュエータが開示されている。このアクチュエータにおいては、4つのモータのモータ軸が回転することで、4本のクランク軸を介して外歯歯車が揺動回転し、内歯歯車から出力を得ることができる。モータ軸にはブレーキが設けられており、ブレーキによりクランク軸の回転が制動される。なお、このアクチュエータは、更にエンコーダを備えている。 Patent Document 1 discloses four motors, four crankshafts that rotate integrally with the motor shafts of the four motors, eccentric bodies provided on the four crankshafts in the same phase, and the eccentric bodies. An actuator having an external gear incorporated on the outer periphery of the external gear so as to be able to swing and rotate, and an internal gear internally engaged with the external gear is disclosed. In this actuator, when the motor shafts of the four motors rotate, the external gears oscillate and rotate via the four crank shafts, and an output can be obtained from the internal gears. A brake is provided on the motor shaft, and the rotation of the crankshaft is braked by the brake. This actuator further includes an encoder.
しかしながら、特許文献1において、クランク軸の回転を制動するブレーキは、前記4本のモータ軸の全部ではなく、一部にのみ設けられていた。このため、ブレーキが設けられていないクランク軸は、他のモータ軸に設けられたブレーキで制動されることとなる。このため、ブレーキが設けられていないクランク軸には、ブレーキが設けられているクランク軸とは逆向きの負荷がかかり、制動される。即ち、ブレーキで制動されると、ブレーキが設けられていないクランク軸は、ブレーキが設けられたクランク軸とはバックラッシュなどの影響で位相がずれるおそれがあり、安定的なブレーキ制動が期待できない。特許文献1においては、ブレーキが設けられていないクランク軸にのみ、エンコーダが設けられている。このため、ブレーキが設けられているクランク軸の回転角に対して、エンコーダで検出される回転角は、差異を生ずるおそれがある。即ち、エンコーダでアクチュエータを精密制御しようとしても、特許文献1の構成においてはアクチュエータの十分な精密制御をなしえないおそれがあった。 However, in Patent Document 1, the brakes that brake the rotation of the crankshaft are provided not in all of the four motor shafts but in only a part thereof. For this reason, a crankshaft without a brake is braked by a brake provided on another motor shaft. For this reason, a crankshaft not provided with a brake is subjected to a load opposite to that of the crankshaft provided with a brake and is braked. That is, when the brake is braked, the crankshaft without the brake may be out of phase with the crankshaft with the brake due to backlash or the like, and stable brake braking cannot be expected. In Patent Document 1, an encoder is provided only on a crankshaft that is not provided with a brake. For this reason, the rotation angle detected by the encoder may be different from the rotation angle of the crankshaft provided with the brake. That is, even if it is attempted to precisely control the actuator with the encoder, the configuration disclosed in Patent Document 1 may not be able to achieve sufficient precision control of the actuator.
そこで、本発明は、前記問題点を解決するべくなされたもので、ブレーキによる制動を行っても、高精度の回転角制御を可能とするアクチュエータを提供することを課題とする。 Accordingly, the present invention has been made to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to provide an actuator that enables highly accurate rotation angle control even when braking is performed by a brake.
本発明は、複数のモータと、該複数のモータのモータ軸と一体に回転する複数本のクランク軸と、該複数本のクランク軸にそれぞれ同位相に設けられた偏心体と、該偏心体の外周に揺動回転可能に組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車と内接噛合する内歯歯車と、を有するアクチュエータにおいて、前記複数本のクランク軸若しくは複数本のモータ軸全てに各クランク軸を制動するブレーキが設けられ、更に、少なくとも1本の前記クランク軸若しくはモータ軸に該クランク軸の回転角を検出するためのエンコーダが設けられていることにより、上記課題を解決したものである。 The present invention relates to a plurality of motors, a plurality of crankshafts that rotate integrally with the motor shafts of the plurality of motors, an eccentric body provided in the same phase on each of the plurality of crankshafts, In an actuator having an external gear incorporated in an outer periphery so as to be able to swing and rotate, and an internal gear internally engaged with the external gear, each of the plurality of crankshafts or the plurality of motor shafts is provided with each crank. A brake for braking the shaft is provided, and an encoder for detecting a rotation angle of the crankshaft is provided on at least one of the crankshaft or the motor shaft, thereby solving the above-mentioned problem. .
本発明においては、複数本のクランク軸若しくはモータ軸全てにブレーキを設けている。このため、クランク軸全てがブレーキで制動されるので、例えば一部のクランク軸だけに逆向きの負荷がかかりそのクランク軸だけに回転角のずれが生じることを防止することができる。そして、少なくとも1本のクランク軸若しくはモータ軸にエンコーダを設けている。ブレーキが設けられたクランク軸若しくはモータ軸にエンコーダが設けられているため、ブレーキによる制動があっても、エンコーダで検出される回転角の誤差を最小限にすることができる。 In the present invention, brakes are provided on all of the plurality of crankshafts or motor shafts. For this reason, since all the crankshafts are braked by the brake, for example, it is possible to prevent a reverse load from being applied to only a part of the crankshafts and to prevent a rotational angle shift only from the crankshafts. An encoder is provided on at least one crankshaft or motor shaft. Since the encoder is provided on the crankshaft or the motor shaft provided with the brake, the error of the rotation angle detected by the encoder can be minimized even when the brake is applied.
同時に、本発明では、全てのクランク軸にブレーキが設けられているので、ブレーキの制動によって各クランク軸にかかる負荷が均等となり、更に各クランク軸にかかる負荷も低減することができる。このため、一部のクランク軸だけが疲労することを防ぐことができ、アクチュエータを長寿命化することができる。 At the same time, in the present invention, since brakes are provided on all the crankshafts, the load applied to each crankshaft is equalized by the braking of the brakes, and the load applied to each crankshaft can be further reduced. For this reason, it is possible to prevent only a part of the crankshaft from being fatigued, and to extend the life of the actuator.
なお、エンコーダは1本のクランク軸若しくはモータ軸に設けられているだけでもよいが、更に他のクランク軸又は全てのクランク軸若しくはモータ軸に設けられていてもよい。その場合には、各クランク軸の制動のタイミングに僅かなずれが生じても、各エンコーダの検出結果から、より高精度にアクチュエータの回転角を求めることが可能となる。 The encoder may be provided only on one crankshaft or motor shaft, but may be provided on another crankshaft or all crankshafts or motor shafts. In this case, even if a slight deviation occurs in the braking timing of each crankshaft, the rotation angle of the actuator can be obtained with higher accuracy from the detection result of each encoder.
本発明によれば、ブレーキによる制動を行っても、アクチュエータの高精度な回転角制御が可能となる。 According to the present invention, it is possible to perform highly accurate rotation angle control of an actuator even when braking is performed by a brake.
以下、本発明の実施形態の例を図面に基づいて説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
図1は、本発明の実施形態の一例が適用されたアクチュエータの断面図である。なお、図1は、2つのモータ106A、106Bの異同が分かるように断面図化されている。また、図2、図3は、それぞれ、図1の矢視II−II線に沿った断面図、図1の矢視III−III線に沿った断面図、である。概略構成について以下説明する。
FIG. 1 is a cross-sectional view of an actuator to which an example of an embodiment of the present invention is applied. FIG. 1 is a cross-sectional view so that the difference between the two
アクチュエータ100は、図1に示す如く、3つ(複数)のモータ106A〜106C(以下、モータ106と記す)と、ブレーキ126A〜126C(以下、ブレーキ126と記す)と、減速機構130と、エンコーダ160Aと、を備える(モータ106Cとブレーキ126Cとが不図示)。ここで、減速機構130は、3つのモータ106のモータ軸108A〜108C(以下、モータ軸108と記す)によってそれぞれ回転される3本のクランク軸132A〜132C(以下、クランク軸132と記す)と、3本のクランク軸132にそれぞれ同位相で設けられた偏心体136A〜136C(以下、偏心体136と記す)と、を有する(モータ軸108Cとクランク軸132Cと偏心体136Cとが不図示)。更に、減速機構130は、偏心体136の外周に揺動回転可能に組込まれた外歯歯車144と、外歯歯車144と内接噛合する内歯歯車150と、を有する。また、ブレーキ126は、3本のクランク軸132を制動するように、3本のモータ軸108全てに設けられている。エンコーダ160Aは、クランク軸132Aの回転角を検出するように、クランク軸132Aに設けられている。
As shown in FIG. 1, the
なお、アクチュエータ100には、図1に示す如く、軸方向Oに沿って円筒部材102が組込まれている。このため、アクチュエータ100は、その円筒部材102の貫通孔104によって配管や配線などを通過させることができる。即ち、全ての構成要素は、円筒部材102の内径d1より外側に配置されている。
As shown in FIG. 1, a
以下、各構成要素について詳細に説明する。 Hereinafter, each component will be described in detail.
まず、モータ106Aとブレーキ126Aについて、主に説明する。なお、本実施形態では、モータ106Aとブレーキ126Aが、それぞれモータ106B(106C)とブレーキ126B(126C)と同一であることから、それらの説明については省略する。
First, the
モータ106Aは、モータ軸108Aとロータ116Aとステータ118Aとを備えている。モータ軸108Aのロータ軸部110Aには、ロータ116Aが一体的に支持固定されている。ロータ116Aの表面には永久磁石が形成されている。
The
一方、ステータ118Aは、ロータ軸部110Aに支持固定されたロータ116Aの外周と所定の間隔を隔てられて、本体ケーシング120の内側に取り付け固定されている。本体ケーシング120には、少なくともステータ118Aの側面(図1の右側及び図2)を覆うように中段カバー122が、ボルト182で固定されている。中段カバー122には、後述するブレーキ126Aを構成する前記固定部125Aが、取り付けられている。この固定部125Aで軸受166Aが支持される。また、中段カバー122には、ブレーキ126Aを覆うためのブレーキカバー128が、ボルト184により取り付けられている。なお、本体ケーシング120には、相手機械への取り付けを行うためのボルト孔186が設けてある。
On the other hand, the
ブレーキ126Aは可動部124Aと固定部125Aとからなる。可動部124Aは、ブレーキディスクなどであり、モータ軸108Aの軸先端部114Aに取り付けられて、モータ軸108Aと一体に回転する。固定部125Aには、電磁コイルや電磁コイルで変位量が与えられて前記ブレーキディスクに摩擦力を付与する可動鉄心などが配置され、後述する本体ケーシング120に固定されている。このため、電磁コイルへの印加電圧を制御することで、モータ軸108Aの回転を自在に制動することができる。
The
このように、モータ106Aとブレーキ126Aとは、小型とされて円筒部材102の内径d1とブレーキカバー128の外径d2との間の幅d3に配置されている。しかし、モータ106Aとブレーキ126Aとが小型とされていても、幅d3の間に周方向に等間隔に分散されてモータ106Aとブレーキ126Aとが3つ配置されている。このため、減速機構130に伝達される回転トルクと制動トルクを大きくすることができる。
Thus, the
次に、減速機構130とエンコーダ160Aとについて、主に説明する。なお、エンコーダ160Aが設けられるクランク軸132Aの軸先端部140Aを除いて、他のクランク軸132B、132Cと、クランク軸132Aは同一である。このため、クランク軸132B、132Cと、それに関連する符号下1桁の英文字違いの部材については説明を省略する。
Next, the speed reduction mechanism 130 and the encoder 160A will be mainly described. The crankshaft 132A is the same as the
減速機構130は、偏心体136と外歯歯車144と内歯歯車150とを有する。1本のクランク軸132Aに注目すると、1対の偏心体136Aが互いに180度ずれた位相の状態で一体形成されている。その1対の偏心体136は、3本のクランク軸132にそれぞれ同位相で設けられている。すなわち、3本のモータ軸108を回転制御することで、3本のクランク軸132上のそれぞれの偏心体136を同一の位相で同一の方向に同一の速度で回転させることができる。外歯歯車144は、偏心体孔148A〜148C(以下、偏心体孔148と記す)を備えている(図3参照)。そして、偏心体孔148と偏心体136の間にころ軸受142A〜142C(以下、ころ軸受142と記す)を配置させている。このため、外歯歯車144は、ころ軸受142を介して偏心体136の外周と嵌合している。
The speed reduction mechanism 130 includes an eccentric body 136, an external gear 144, and an
外歯歯車144は、内歯歯車150に内接している。内歯歯車150は、出力部材152と一体化されている。内歯歯車150の内歯151は、具体的にはピンで構成され(図3参照)、その周方向の最小間隔Pから算出される数(内歯歯車150の歯数とする)は外歯歯車144の歯数より多く設定されている。なお、内歯歯車150の歯数と外歯歯車144の歯数との歯数差と、外歯歯車144の歯数とから、減速機構130の減速比が定まる。外歯歯車144には、また、柱孔145が周方向に一定間隔で、複数(本実施形態では6つ)形成されている(図3参照)。そして、柱孔145にキャリアプレート156から一体的に突出形成された柱部155が遊嵌している。キャリアプレート156は、本体ケーシング120から軸方向Oに一体的に延在して形成された延在部154と、ボルト190で連結されることで、本体ケーシング120に固定されている。なお、延在部154とキャリアプレート156とからキャリア158が構成されている。また、外歯歯車144には、中心軸孔146が形成されて、そこに円筒部材102が遊嵌される構成とされている。
The external gear 144 is inscribed in the
出力部材152は、1対の軸受170、172で、キャリア158の外周に回転自在に支持されている。本実施形態では、本体ケーシング120を相手機械のケーシングにボルト孔186を用いて固定することで、出力部材152からアクチュエータ100の出力を相手機械に伝達する。しかし、出力部材152をボルト孔188を用いて相手機械のケーシングに固定して、本体ケーシング120からアクチュエータ100の出力を相手機械に伝達してもよい。なお、出力部材152の外径d4は、ブレーキカバーの外径d3よりも大きくされて、大きなトルクを出力することができる。
The
なお、クランク軸132Aは、モータ軸108Aと一体形成されている。即ち、モータ軸108Aはクランク軸132Aと兼用とされている。モータ軸108Aは、その軸端部112Aで軸受166Aによって、本体ケーシング120に対して回転可能に支持されている。言い換えれば、モータ106Aの反偏心体側端部で、モータ軸108Aは軸受166Aで支持されている。一方、クランク軸132Aは、その軸端部138Aで、軸受168Aによって回転可能に支持されている。言い換えれば、偏心体136Aの反モータ側端部でクランク軸132Aが軸受168Aで支持されている。軸受168Aは、前述のキャリアプレート156に支持されている。モータ軸108Aとクランク軸132Aとが一体成形されていることから、モータ軸108Aとクランク軸132Aとは、2つの軸受166A、168Aのみで、本体ケーシング120およびキャリアプレート156に支持されている。このため、軸受166Aの代わりにクランク軸132Aの軸中央134Aに軸受を配置してそれで支持する場合に比べて、本実施形態では2つの軸受166A、168Aの間のスパンL1を長くすることができる。即ち、軸受166A、168Aとも玉軸受などの安価な軸受を用いても、前記スパンが短ければ生じうるクランク軸132A(モータ軸108A)の軸振れを減少させることができる。このため、軸受166B(166C)、168B(168C)を用いたクランク軸132B(132C)も同様に軸振れを減少させることができる。なお以下、軸受166A〜166C、168A〜168Cはそれぞれ、軸受166、168と記す。
The crankshaft 132A is integrally formed with the
エンコーダ160Aは、可動部161Aと固定部162Aとからなる。可動部161Aは、スリット板などであり、クランク軸132Aの軸先端部140Aに取り付けられて、クランク軸132Aと一体に回転する。固定部162Aには、発光素子や前記スリット板のスリットを通過した光を受光する受光素子などがあり、その固定部162Aはキャリアプレート156に固定されている。このため、エンコーダ160Aは、クランク軸132Aの回転角を検出することができる。なお、キャリアプレート156には、エンコーダ160Aを覆うように、エンコーダカバー164Aが取り付けられている。
The encoder 160A includes a
エンコーダ160Aに必要な軸方向Oの厚みt1は、クランク軸132Aの軸先端部140Aからエンコーダカバー164Aまでと考えられる。ここで、キャリアプレート156は、アクチュエータ100の出力を行う出力部材152を軸受172を介して支持している。即ち、キャリアプレート156で大きな出力トルク(制動トルク含む)を支持する必要があるため、高い剛性を持たせるのにキャリアプレート156に相応の厚みt2が必要とされる。このため、図1に示す如く、キャリアプレート156にエンコーダ160Aを組込むことで、前記厚みt1は厚みt2と配置上相殺されて、その軸方向Oへの突出長さをt3とすることができる。即ち、例えばブレーキの外側(図1の右側)にエンコーダを設けるよりも、突出長さt3は短くでき、アクチュエータ100の軸方向Oの長さの増大を最小限とすることができる。
The thickness t1 in the axial direction O necessary for the encoder 160A is considered to be from the
なお、符号174A、176A、178、180は、減速機構130で使用される潤滑剤を封止しておくためのオイルシールである。
次に、このアクチュエータ100の作用を説明する。
Next, the operation of the
図示せぬモータドライバからの電気信号により、3つのモータ106のモータ軸108を同時に回転させる。このとき、3つのモータ106は、1つのモータドライバで制御してもよいし、別々のモータドライバで制御してもよい。この結果、モータ軸108と一体形成されている3本のクランク軸132が回転し、各クランク軸132にそれぞれ設けられている偏心体136が、同一の位相で、同一の方向に、同一の速度で回転する。 The motor shafts 108 of the three motors 106 are simultaneously rotated by an electric signal from a motor driver (not shown). At this time, the three motors 106 may be controlled by one motor driver, or may be controlled by separate motor drivers. As a result, the three crankshafts 132 integrally formed with the motor shaft 108 rotate, and the eccentric bodies 136 respectively provided on the crankshafts 132 have the same phase and the same speed in the same direction. Rotate with.
これにより、ころ軸受142を介して各偏心体136と嵌合している外歯歯車144が揺動して、該外歯歯車144と内歯歯車150とが噛合する。ここで、外歯歯車144の柱孔145に遊嵌されているキャリアプレート156の柱部155は、(相手機械に取り付け固定された)本体ケーシング120に固定されている。このため、偏心体136が1回回転するたびに内歯歯車150は外歯歯車144との歯数差分だけ回転する。即ち、本体ケーシング120に対して内歯歯車150と一体とされている出力部材152が回転する。このときの出力部材152の回転角は、エンコーダ160Aで検出したクランク軸132Aの回転角に、減速機構130の減速比を乗ずることで求めることができる。なお、外歯歯車144の揺動成分はキャリアプレート156の柱部155と柱孔145との遊嵌によって吸収される。
As a result, the external gear 144 fitted to each eccentric body 136 via the roller bearing 142 is swung, and the external gear 144 and the
ここで、3本のモータ軸108全てにブレーキ126を設けている。このため、全てのブレーキ126を効かせることで、3本のクランク軸132全てがブレーキ126で制動される。つまり、一部のクランク軸だけに逆向きの負荷がかかりそのクランク軸だけに回転角のずれが生じることを防止することができる。そして、1本のクランク軸132Aにエンコーダ160Aを設けている。ブレーキ126Aが設けられたクランク軸132Aにエンコーダ160Aが設けられているため、ブレーキ160Aによる制動があっても、エンコーダ160Aで検出される回転角の誤差を最小限にすることができる。
Here, brakes 126 are provided on all three motor shafts 108. For this reason, all the three crankshafts 132 are braked by the brake 126 by applying all the brakes 126. In other words, it is possible to prevent a reverse load from being applied to only a part of the crankshaft and a rotational angle shift to occur only on the crankshaft. An encoder 160A is provided on one crankshaft 132A. Since the encoder 160A is provided on the crankshaft 132A provided with the
同時に、本実施形態では、全てのクランク軸132にブレーキ126が設けられているので、ブレーキ126の制動によって各クランク軸132にかかる負荷が均等となり、更に各クランク軸132にかかる負荷も低減することができる。このため、一部のクランク軸だけが疲労することを防ぐことができ、アクチュエータ100を長寿命化することができる。
At the same time, in this embodiment, since the brakes 126 are provided on all the crankshafts 132, the load applied to each crankshaft 132 is equalized by the braking of the brake 126, and the load applied to each crankshaft 132 is further reduced. Can do. For this reason, only a part of the crankshaft can be prevented from being fatigued, and the
また、エンコーダ160Aは、偏心体136A近傍であって、且つクランク軸132Aの先端部140Aに配置されている。即ち、クランク軸132Aにおける、偏心体136Aの軸方向O反モータ側にエンコーダ160Aが配置されている。このため、エンコーダ160Aの取り付けはモータ106Aに関係なく容易に行うことができる。また、クランク軸132Aのエンコーダ160A近傍を軸受168Aが支持しているので、クランク軸132Aの回転角を更に正確に検出することができる。
The encoder 160A is disposed in the vicinity of the
また、エンコーダ160Aは、図1に示す如く、軸方向Oでブレーキ126Aの反対側のクランク軸132Aの軸先端部140Aであって、出力部材152の内側のキャリアプレート156に配置されている。このため、高精度な回転角の検出が可能でありながら、軸方向Oにおいてエンコーダ160Aのアクチュエータ100外部への突出長さt3を低減できる。つまり、アクチュエータ100の軸方向Oの長さの増大を最小限にとどめることができる。
Further, as shown in FIG. 1, the encoder 160 </ b> A is disposed on the
なお、突出長さt3は、出力部材152の軸方向長さを長くすることで解消することもできる。その際には、出力部材152を支持する軸受170、172の間のスパンL2を長くできる。このため、出力部材の回転振れを更に低減することができる。
Note that the protrusion length t3 can be eliminated by increasing the axial length of the
また、クランク軸132とモータ軸108とが一体成形されて、モータ106の反偏心体側端部で、モータ軸108を軸受166で支持している。このため、モータ軸108の軸振れを低減できる。且つ、モータ106の反偏心体側にあるブレーキ126からのモータ軸108への負荷を本体ケーシング120で支持することができる。即ち、モータ106の回転が安定して、モータ106を長寿命化することができる。
Further, the crankshaft 132 and the motor shaft 108 are integrally formed, and the motor shaft 108 is supported by the bearing 166 at the end portion on the side opposite to the eccentric body of the motor 106. For this reason, shaft runout of the motor shaft 108 can be reduced. In addition, the load on the motor shaft 108 from the brake 126 on the side opposite to the eccentric body of the motor 106 can be supported by the
また、モータ106Aの反偏心体側端部で、モータ軸108Aを軸受166Aで支持し、更に、偏心体136Aの反モータ側端部で、クランク軸132Aを軸受168Aで支持している。つまり、クランク軸132Aとモータ軸108Aとが2つの軸受166A、168Aのみで支持されている。即ち、軸受166A、168Aとの間のスパンL1を長く取ることができる。このため、例えば軸受の間のスパンが短いためにエンコーダでの軸振れが生じてエンコーダエラーが発生するといったことを防止することができる。即ち、クランク軸132Aの軸振れを最小限に低減でき、エンコーダ160Aでの回転角の検出を高精度に行うことができる。同時に、軸受166A、168Aが玉軸受であり、別の軸受も設けていないので、上記クランク軸132Aの軸振れの低減を低コストで実現することができる。
Further, the
即ち、本実施形態によれば、ブレーキ126による制動を行っても、アクチュエータ100の高精度な回転角制御が可能となる。なお、そのアクチュエータは、中心軸O方向に貫通孔104を備えて、外径大きさや軸方向長さなどの外形寸法でコンパクトでありながら、高出力とすることができる。
That is, according to the present embodiment, even when braking by the brake 126 is performed, it is possible to control the rotation angle of the
本発明について本実施形態を挙げて説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない範囲においての改良並びに設計の変更が可能なことは言うまでもない。 Although the present invention has been described with reference to the present embodiment, the present invention is not limited to the present embodiment. That is, it goes without saying that improvements and design changes can be made without departing from the scope of the present invention.
上記実施形態においては、モータ106は3つで、それに伴いモータ軸108とクランク軸132と偏心体136なども3本であったが、本発明はこれに限定されずに、それらが2つ以上の複数であればよい。 In the above embodiment, there are three motors 106, and accordingly, there are three motor shafts 108, crank shafts 132, eccentric bodies 136, etc., but the present invention is not limited to this, and two or more of them are included. It suffices if there is a plurality.
また、上記実施形態においては、エンコーダ160Aは、1本のクランク軸132Aに設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、更に他のクランク軸又は全てのクランク軸若しくはモータ軸に設けられていてもよい。その場合には、各クランク軸の制動のタイミングに僅かなずれが生じても、各エンコーダの検出結果から、より高精度にアクチュエータの回転角を求めることが可能となる。 In the above embodiment, the encoder 160A is provided on one crankshaft 132A, but the present invention is not limited to this. For example, it may be provided on another crankshaft or all crankshafts or motor shafts. In this case, even if a slight deviation occurs in the braking timing of each crankshaft, the rotation angle of the actuator can be obtained with higher accuracy from the detection result of each encoder.
また、上記実施形態においては、モータ軸108とクランク軸132とが一体形成されていたが、本発明はこれに限定されない。モータ軸とクランク軸とが、例えば継ぎ手を介して一体に回転してもよい。 Moreover, in the said embodiment, although the motor shaft 108 and the crankshaft 132 were integrally formed, this invention is not limited to this. For example, the motor shaft and the crankshaft may rotate together via a joint.
また、上記実施形態においては、モータ軸108の軸先端部114にブレーキ126、クランク軸132Aの軸先端部140Aにエンコーダ160Aが設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えばエンコーダとブレーキとが逆の配置であってもよいし、一方の軸端部にエンコーダとブレーキの両方が設けられていてもよい。あるいは、モータ軸とクランク軸との間、即ち、偏心体とモータとの間にブレーキとエンコーダ若しくはいずれかが配置されていてもよい。
In the above embodiment, the brake 126 is provided at the shaft tip 114 of the motor shaft 108 and the encoder 160A is provided at the
また、上記実施形態においては、2つの軸受166A、168Aでモータ軸108Aとクランク軸132Aとが支持され、その外側にそれぞれブレーキ126Aとエンコーダ160Aとが設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えばモータと偏心体との間に更に軸受が配置されて3点支持としてもよいし、ブレーキとエンコーダの軸方向O外側に軸受が配置されていてもよい。更に、クランク軸の先端と、モータと偏心体との間と、にそれぞれ軸受が配置されて2点支持としてもよい。
In the above embodiment, the
本発明のアクチュエータは、中心軸O方向に貫通孔を備えて、外径大きさや軸方向長さなどの外形寸法でコンパクトにして、且つ、高出力で高精度に回転角を制御することができる。このため、小型で高出力で精密な制御が要求されるロボット装置や搬送装置など、あらゆる用途において、その利用可能性を更に広げることができる。 The actuator of the present invention has a through hole in the central axis O direction, can be compact with external dimensions such as the outer diameter size and axial length, and can control the rotation angle with high output and high accuracy. . For this reason, the applicability can be further expanded in various applications such as a robot apparatus and a transfer apparatus that are small, require high output, and require precise control.
100…アクチュエータ
102…円筒部材
104…貫通孔
106、106A、106B、106C…モータ
108、108A、108B、108C…モータ軸
110A、110B…ロータ軸部
112A、112B、138A、138B…軸端部
114A、114B、140A、140B…軸先端部
116A、116B…ロータ
118A、118B…ステータ
120…本体ケーシング
122…中段カバー
124A、161A…可動部
125A、162A…固定部
126、126A、126B、126C…ブレーキ
128…ブレーキカバー
130…減速機構
132、132A、132B、132C…クランク軸
134A、134B…軸中央部
136、136A、136B、136C…偏心体
142、142A、142B、142C…ころ軸受
144…外歯歯車
145…柱孔
146…中心軸孔
148、148A、148B、148C…偏心体孔
150…内歯歯車
151…内歯
152…出力部材
154…延在部
155…柱部
156…キャリアプレート
158…キャリア
160A…エンコーダ
164A…エンコーダカバー
166、166A、166B、166C、168、168A、168B、168C、170、172…軸受
174A、174B、176A、176B、178、180…オイルシール
182、184、186、188、190…ボルト若しくはボルト孔
DESCRIPTION OF
本発明は、アクチュエータに関する。 The present invention relates to an actuator.
特許文献1に、4つのモータと、該4つのモータのモータ軸と一体に回転する4本のクランク軸と、該4本のクランク軸にそれぞれ同位相に設けられた偏心体と、該偏心体の外周に揺動回転可能に組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車と内接噛合する内歯歯車と、を有するアクチュエータが開示されている。このアクチュエータにおいては、4つのモータのモータ軸が回転することで、4本のクランク軸を介して外歯歯車が揺動回転し、内歯歯車から出力を得ることができる。モータ軸にはブレーキが設けられており、ブレーキによりクランク軸の回転が制動される。なお、このアクチュエータは、更にエンコーダを備えている。 Patent Document 1 discloses four motors, four crankshafts that rotate integrally with the motor shafts of the four motors, eccentric bodies provided on the four crankshafts in the same phase, and the eccentric bodies. An actuator having an external gear incorporated on the outer periphery of the external gear so as to be able to swing and rotate, and an internal gear internally engaged with the external gear is disclosed. In this actuator, when the motor shafts of the four motors rotate, the external gears oscillate and rotate via the four crank shafts, and an output can be obtained from the internal gears. A brake is provided on the motor shaft, and the rotation of the crankshaft is braked by the brake. This actuator further includes an encoder.
本発明は、軸方向長さの増大を抑制したアクチュエータを提供することを課題とする。 It is an object of the present invention to provide an actuator that suppresses an increase in axial length .
本発明は、複数本のクランク軸と、該複数本のクランク軸各々に連結される複数のモータと、各クランク軸に設けられた偏心体と、該偏心体の外周に揺動回転可能に組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車と内接噛合する内歯歯車と、前記クランク軸を支持するキャリアと、を有するアクチュエータにおいて、少なくとも1本の前記クランク軸において、前記偏心体に対して軸方向反モータ側に設けられたエンコーダを有し、前記エンコーダは、前記キャリアの内側に組込まれていることにより、上記課題を解決したものである。 The present invention includes a several crankshaft double, a plurality of motors connected to the crank shaft each several plurality, an eccentric body provided on each crankshaft, the swing rotatably on the outer periphery of the eccentric body an external gear incorporated, the internal gear inscribed meshing with external gear, the actuator having a carrier for supporting the crankshaft in the crankshaft of a single even without low, the eccentric body On the other hand, the encoder is provided on the side opposite to the motor in the axial direction , and the encoder is incorporated inside the carrier to solve the above problem.
本発明によれば、軸方向長さの増大を抑制することが可能となる。 According to the present invention, it is possible to suppress an increase in axial length .
以下、本発明の実施形態の例を図面に基づいて説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
図1は、本発明の実施形態の一例が適用されたアクチュエータの断面図である。なお、図1は、2つのモータ106A、106Bの異同が分かるように断面図化されている。また、図2、図3は、それぞれ、図1の矢視II−II線に沿った断面図、図1の矢視III−III線に沿った断面図、である。概略構成について以下説明する。
FIG. 1 is a cross-sectional view of an actuator to which an example of an embodiment of the present invention is applied. FIG. 1 is a cross-sectional view so that the difference between the two
アクチュエータ100は、図1に示す如く、3つ(複数)のモータ106A〜106C(以下、モータ106と記す)と、ブレーキ126A〜126C(以下、ブレーキ126と記す)と、減速機構130と、エンコーダ160Aと、を備える(モータ106Cとブレーキ126Cとが不図示)。ここで、減速機構130は、3つのモータ106のモータ軸108A〜108C(以下、モータ軸108と記す)によってそれぞれ回転される3本のクランク軸132A〜132C(以下、クランク軸132と記す)と、3本のクランク軸132にそれぞれ同位相で設けられた偏心体136A〜136C(以下、偏心体136と記す)と、を有する(モータ軸108Cとクランク軸132Cと偏心体136Cとが不図示)。更に、減速機構130は、偏心体136の外周に揺動回転可能に組込まれた外歯歯車144と、外歯歯車144と内接噛合する内歯歯車150と、を有する。また、ブレーキ126は、3本のクランク軸132を制動するように、3本のモータ軸108全てに設けられている。エンコーダ160Aは、クランク軸132Aの回転角を検出するように、クランク軸132Aに設けられている。
As shown in FIG. 1, the
なお、アクチュエータ100には、図1に示す如く、軸方向Oに沿って円筒部材102が組込まれている。このため、アクチュエータ100は、その円筒部材102の貫通孔104によって配管や配線などを通過させることができる。即ち、全ての構成要素は、円筒部材102の内径d1より外側に配置されている。
As shown in FIG. 1, a
以下、各構成要素について詳細に説明する。 Hereinafter, each component will be described in detail.
まず、モータ106Aとブレーキ126Aについて、主に説明する。なお、本実施形態では、モータ106Aとブレーキ126Aが、それぞれモータ106B(106C)とブレーキ126B(126C)と同一であることから、それらの説明については省略する。
First, the
モータ106Aは、モータ軸108Aとロータ116Aとステータ118Aとを備えている。モータ軸108Aのロータ軸部110Aには、ロータ116Aが一体的に支持固定されている。ロータ116Aの表面には永久磁石が形成されている。
The
一方、ステータ118Aは、ロータ軸部110Aに支持固定されたロータ116Aの外周と所定の間隔を隔てられて、本体ケーシング120の内側に取り付け固定されている。本体ケーシング120には、少なくともステータ118Aの側面(図1の右側及び図2)を覆うように中段カバー122が、ボルト182で固定されている。中段カバー122には、後述するブレーキ126Aを構成する前記固定部125Aが、取り付けられている。この固定部125Aで軸受166Aが支持される。また、中段カバー122には、ブレーキ126Aを覆うためのブレーキカバー128が、ボルト184により取り付けられている。なお、本体ケーシング120には、相手機械への取り付けを行うためのボルト孔186が設けてある。
On the other hand, the
ブレーキ126Aは可動部124Aと固定部125Aとからなる。可動部124Aは、ブレーキディスクなどであり、モータ軸108Aの軸先端部114Aに取り付けられて、モータ軸108Aと一体に回転する。固定部125Aには、電磁コイルや電磁コイルで変位量が与えられて前記ブレーキディスクに摩擦力を付与する可動鉄心などが配置され、後述する本体ケーシング120に固定されている。このため、電磁コイルへの印加電圧を制御することで、モータ軸108Aの回転を自在に制動することができる。
The
このように、モータ106Aとブレーキ126Aとは、小型とされて円筒部材102の内径d1とブレーキカバー128の外径d2との間の幅d3に配置されている。しかし、モータ106Aとブレーキ126Aとが小型とされていても、幅d3の間に周方向に等間隔に分散されてモータ106Aとブレーキ126Aとが3つ配置されている。このため、減速機構130に伝達される回転トルクと制動トルクを大きくすることができる。
Thus, the
次に、減速機構130とエンコーダ160Aとについて、主に説明する。なお、エンコーダ160Aが設けられるクランク軸132Aの軸先端部140Aを除いて、他のクランク軸132B、132Cと、クランク軸132Aは同一である。このため、クランク軸132B、132Cと、それに関連する符号下1桁の英文字違いの部材については説明を省略する。
Next, the speed reduction mechanism 130 and the encoder 160A will be mainly described. The crankshaft 132A is the same as the
減速機構130は、偏心体136と外歯歯車144と内歯歯車150とを有する。1本のクランク軸132Aに注目すると、1対の偏心体136Aが互いに180度ずれた位相の状態で一体形成されている。その1対の偏心体136は、3本のクランク軸132にそれぞれ同位相で設けられている。すなわち、3本のモータ軸108を回転制御することで、3本のクランク軸132上のそれぞれの偏心体136を同一の位相で同一の方向に同一の速度で回転させることができる。外歯歯車144は、偏心体孔148A〜148C(以下、偏心体孔148と記す)を備えている(図3参照)。そして、偏心体孔148と偏心体136の間にころ軸受142A〜142C(以下、ころ軸受142と記す)を配置させている。このため、外歯歯車144は、ころ軸受142を介して偏心体136の外周と嵌合している。
The speed reduction mechanism 130 includes an eccentric body 136, an external gear 144, and an
外歯歯車144は、内歯歯車150に内接している。内歯歯車150は、出力部材152と一体化されている。内歯歯車150の内歯151は、具体的にはピンで構成され(図3参照)、その周方向の最小間隔Pから算出される数(内歯歯車150の歯数とする)は外歯歯車144の歯数より多く設定されている。なお、内歯歯車150の歯数と外歯歯車144の歯数との歯数差と、外歯歯車144の歯数とから、減速機構130の減速比が定まる。外歯歯車144には、また、柱孔145が周方向に一定間隔で、複数(本実施形態では6つ)形成されている(図3参照)。そして、柱孔145にキャリアプレート156から一体的に突出形成された柱部155が遊嵌している。キャリアプレート156は、本体ケーシング120から軸方向Oに一体的に延在して形成された延在部154と、ボルト190で連結されることで、本体ケーシング120に固定されている。なお、延在部154とキャリアプレート156とからキャリア158が構成されている。また、外歯歯車144には、中心軸孔146が形成されて、そこに円筒部材102が遊嵌される構成とされている。
The external gear 144 is inscribed in the
出力部材152は、1対の軸受170、172で、キャリア158の外周に回転自在に支持されている。本実施形態では、本体ケーシング120を相手機械のケーシングにボルト孔186を用いて固定することで、出力部材152からアクチュエータ100の出力を相手機械に伝達する。しかし、出力部材152をボルト孔188を用いて相手機械のケーシングに固定して、本体ケーシング120からアクチュエータ100の出力を相手機械に伝達してもよい。なお、出力部材152の外径d4は、ブレーキカバーの外径d2よりも大きくされて、大きなトルクを出力することができる。
The
なお、クランク軸132Aは、モータ軸108Aと一体形成されている。即ち、モータ軸108Aはクランク軸132Aと兼用とされている。モータ軸108Aは、その軸端部112Aで軸受166Aによって、本体ケーシング120に対して回転可能に支持されている。言い換えれば、モータ106Aの反偏心体側端部で、モータ軸108Aは軸受166Aで支持されている。一方、クランク軸132Aは、その軸端部138Aで、軸受168Aによって回転可能に支持されている。言い換えれば、偏心体136Aの反モータ側端部でクランク軸132Aが軸受168Aで支持されている。軸受168Aは、前述のキャリアプレート156に支持されている。モータ軸108Aとクランク軸132Aとが一体成形されていることから、モータ軸108Aとクランク軸132Aとは、2つの軸受166A、168Aのみで、本体ケーシング120およびキャリアプレート156に支持されている。このため、軸受166Aの代わりにクランク軸132Aの軸中央部134Aに軸受を配置してそれで支持する場合に比べて、本実施形態では2つの軸受166A、168Aの間のスパンL1を長くすることができる。即ち、軸受166A、168Aとも玉軸受などの安価な軸受を用いても、前記スパンが短ければ生じうるクランク軸132A(モータ軸108A)の軸振れを減少させることができる。このため、軸受166B(166C)、168B(168C)を用いたクランク軸132B(132C)も同様に軸振れを減少させることができる。なお以下、軸受166A〜166C、168A〜168Cはそれぞれ、軸受166、168と記す。
The crankshaft 132A is integrally formed with the
エンコーダ160Aは、可動部161Aと固定部162Aとからなる。可動部161Aは、スリット板などであり、クランク軸132Aの軸先端部140Aに取り付けられて、クランク軸132Aと一体に回転する。固定部162Aには、発光素子や前記スリット板のスリットを通過した光を受光する受光素子などがあり、その固定部162Aはキャリアプレート156に固定されている。このため、エンコーダ160Aは、クランク軸132Aの回転角を検出することができる。なお、キャリアプレート156には、エンコーダ160Aを覆うように、エンコーダカバー164Aが取り付けられている。
The encoder 160A includes a
エンコーダ160Aに必要な軸方向Oの厚みt1は、クランク軸132Aの軸先端部140Aからエンコーダカバー164Aまでと考えられる。ここで、キャリアプレート156は、アクチュエータ100の出力を行う出力部材152を軸受172を介して支持している。即ち、キャリアプレート156で大きな出力トルク(制動トルク含む)を支持する必要があるため、高い剛性を持たせるのにキャリアプレート156に相応の厚みt2が必要とされる。このため、図1に示す如く、キャリアプレート156にエンコーダ160Aを組込むことで、前記厚みt1は厚みt2と配置上相殺されて、その軸方向Oへの突出長さをt3とすることができる。即ち、例えばブレーキの外側(図1の右側)にエンコーダを設けるよりも、突出長さt3は短くでき、アクチュエータ100の軸方向Oの長さの増大を最小限とすることができる。
The thickness t1 in the axial direction O necessary for the encoder 160A is considered to be from the
なお、符号174A、176A、178、180は、減速機構130で使用される潤滑剤を封止しておくためのオイルシールである。
次に、このアクチュエータ100の作用を説明する。
Next, the operation of the
図示せぬモータドライバからの電気信号により、3つのモータ106のモータ軸108を同時に回転させる。このとき、3つのモータ106は、1つのモータドライバで制御してもよいし、別々のモータドライバで制御してもよい。この結果、モータ軸108と一体形成されている3本のクランク軸132が回転し、各クランク軸132にそれぞれ設けられている偏心体136が、同一の位相で、同一の方向に、同一の速度で回転する。 The motor shafts 108 of the three motors 106 are simultaneously rotated by an electric signal from a motor driver (not shown). At this time, the three motors 106 may be controlled by one motor driver, or may be controlled by separate motor drivers. As a result, the three crankshafts 132 integrally formed with the motor shaft 108 rotate, and the eccentric bodies 136 respectively provided on the crankshafts 132 have the same phase and the same speed in the same direction. Rotate with.
これにより、ころ軸受142を介して各偏心体136と嵌合している外歯歯車144が揺動して、該外歯歯車144と内歯歯車150とが噛合する。ここで、外歯歯車144の柱孔145に遊嵌されているキャリアプレート156の柱部155は、(相手機械に取り付け固定された)本体ケーシング120に固定されている。このため、偏心体136が1回回転するたびに内歯歯車150は外歯歯車144との歯数差分だけ回転する。即ち、本体ケーシング120に対して内歯歯車150と一体とされている出力部材152が回転する。このときの出力部材152の回転角は、エンコーダ160Aで検出したクランク軸132Aの回転角に、減速機構130の減速比を乗ずることで求めることができる。なお、外歯歯車144の揺動成分はキャリアプレート156の柱部155と柱孔145との遊嵌によって吸収される。
As a result, the external gear 144 fitted to each eccentric body 136 via the roller bearing 142 is swung, and the external gear 144 and the
ここで、3本のモータ軸108全てにブレーキ126を設けている。このため、全てのブレーキ126を効かせることで、3本のクランク軸132全てがブレーキ126で制動される。つまり、一部のクランク軸だけに逆向きの負荷がかかりそのクランク軸だけに回転角のずれが生じることを防止することができる。そして、1本のクランク軸132Aにエンコーダ160Aを設けている。ブレーキ126Aが設けられたクランク軸132Aにエンコーダ160Aが設けられているため、ブレーキ126Aによる制動があっても、エンコーダ160Aで検出される回転角の誤差を最小限にすることができる。
Here, brakes 126 are provided on all three motor shafts 108. For this reason, all the three crankshafts 132 are braked by the brake 126 by applying all the brakes 126. In other words, it is possible to prevent a reverse load from being applied to only a part of the crankshaft and a rotational angle shift to occur only on the crankshaft. An encoder 160A is provided on one crankshaft 132A. The
同時に、本実施形態では、全てのクランク軸132にブレーキ126が設けられているので、ブレーキ126の制動によって各クランク軸132にかかる負荷が均等となり、更に各クランク軸132にかかる負荷も低減することができる。このため、一部のクランク軸だけが疲労することを防ぐことができ、アクチュエータ100を長寿命化することができる。
At the same time, in this embodiment, since the brakes 126 are provided on all the crankshafts 132, the load applied to each crankshaft 132 is equalized by the braking of the brake 126, and the load applied to each crankshaft 132 is further reduced. Can do. For this reason, only a part of the crankshaft can be prevented from being fatigued, and the
また、エンコーダ160Aは、偏心体136A近傍であって、且つクランク軸132Aの軸先端部140Aに配置されている。即ち、クランク軸132Aにおける、偏心体136Aの軸方向O反モータ側にエンコーダ160Aが配置されている。このため、エンコーダ160Aの取り付けはモータ106Aに関係なく容易に行うことができる。また、クランク軸132Aのエンコーダ160A近傍を軸受168Aが支持しているので、クランク軸132Aの回転角を更に正確に検出することができる。
The encoder 160A is disposed in the vicinity of the
また、エンコーダ160Aは、図1に示す如く、軸方向Oでブレーキ126Aの反対側のクランク軸132Aの軸先端部140Aであって、出力部材152の内側のキャリアプレート156に配置されている。このため、高精度な回転角の検出が可能でありながら、軸方向Oにおいてエンコーダ160Aのアクチュエータ100外部への突出長さt3を低減できる。つまり、アクチュエータ100の軸方向Oの長さの増大を最小限にとどめることができる。
Further, as shown in FIG. 1, the encoder 160 </ b> A is disposed on the
なお、突出長さt3は、出力部材152の軸方向長さを長くすることで解消することもできる。その際には、出力部材152を支持する軸受170、172の間のスパンL2を長くできる。このため、出力部材152の回転振れを更に低減することができる。
Note that the protrusion length t3 can be eliminated by increasing the axial length of the
また、クランク軸132とモータ軸108とが一体成形されて、モータ106の反偏心体側端部で、モータ軸108を軸受166で支持している。このため、モータ軸108の軸振れを低減できる。且つ、モータ106の反偏心体側にあるブレーキ126からのモータ軸108への負荷を本体ケーシング120で支持することができる。即ち、モータ106の回転が安定して、モータ106を長寿命化することができる。
Further, the crankshaft 132 and the motor shaft 108 are integrally formed, and the motor shaft 108 is supported by the bearing 166 at the end portion on the side opposite to the eccentric body of the motor 106. For this reason, shaft runout of the motor shaft 108 can be reduced. In addition, the load on the motor shaft 108 from the brake 126 on the side opposite to the eccentric body of the motor 106 can be supported by the
また、モータ106Aの反偏心体側端部で、モータ軸108Aを軸受166Aで支持し、更に、偏心体136Aの反モータ側端部で、クランク軸132Aを軸受168Aで支持している。つまり、クランク軸132Aとモータ軸108Aとが2つの軸受166A、168Aのみで支持されている。即ち、軸受166A、168Aとの間のスパンL1を長く取ることができる。このため、例えば軸受の間のスパンが短いためにエンコーダでの軸振れが生じてエンコーダエラーが発生するといったことを防止することができる。即ち、クランク軸132Aの軸振れを最小限に低減でき、エンコーダ160Aでの回転角の検出を高精度に行うことができる。同時に、軸受166A、168Aが玉軸受であり、別の軸受も設けていないので、上記クランク軸132Aの軸振れの低減を低コストで実現することができる。
Further, the
即ち、本実施形態によれば、ブレーキ126による制動を行っても、アクチュエータ100の高精度な回転角制御が可能となる。なお、そのアクチュエータは、中心軸O方向に貫通孔104を備えて、外径大きさや軸方向長さなどの外形寸法でコンパクトでありながら、高出力とすることができる。
That is, according to the present embodiment, even when braking by the brake 126 is performed, it is possible to control the rotation angle of the
本発明について本実施形態を挙げて説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない範囲においての改良並びに設計の変更が可能なことは言うまでもない。 Although the present invention has been described with reference to the present embodiment, the present invention is not limited to the present embodiment. That is, it goes without saying that improvements and design changes can be made without departing from the scope of the present invention.
上記実施形態においては、モータ106は3つで、それに伴いモータ軸108とクランク軸132と偏心体136なども3本であったが、本発明はこれに限定されずに、それらが2つ以上の複数であればよい。 In the above embodiment, there are three motors 106, and accordingly, there are three motor shafts 108, crank shafts 132, eccentric bodies 136, etc., but the present invention is not limited to this, and two or more of them are included. It suffices if there is a plurality.
また、上記実施形態においては、エンコーダ160Aは、1本のクランク軸132Aに設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、更に他のクランク軸又は全てのクランク軸若しくはモータ軸に設けられていてもよい。その場合には、各クランク軸の制動のタイミングに僅かなずれが生じても、各エンコーダの検出結果から、より高精度にアクチュエータの回転角を求めることが可能となる。 In the above embodiment, the encoder 160A is provided on one crankshaft 132A, but the present invention is not limited to this. For example, it may be provided on another crankshaft or all crankshafts or motor shafts. In this case, even if a slight deviation occurs in the braking timing of each crankshaft, the rotation angle of the actuator can be obtained with higher accuracy from the detection result of each encoder.
また、上記実施形態においては、モータ軸108とクランク軸132とが一体形成されていたが、本発明はこれに限定されない。モータ軸とクランク軸とが、例えば継ぎ手を介して一体に回転してもよい。 Moreover, in the said embodiment, although the motor shaft 108 and the crankshaft 132 were integrally formed, this invention is not limited to this. For example, the motor shaft and the crankshaft may rotate together via a joint.
また、上記実施形態においては、モータ軸108Aの軸先端部114Aにブレーキ126A、クランク軸132Aの軸先端部140Aにエンコーダ160Aが設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えばエンコーダとブレーキとが逆の配置であってもよいし、一方の軸先端部にエンコーダとブレーキの両方が設けられていてもよい。あるいは、モータ軸とクランク軸との間、即ち、偏心体とモータとの間にブレーキとエンコーダ若しくはいずれかが配置されていてもよい。
In the above embodiment, the
また、上記実施形態においては、2つの軸受166A、168Aでモータ軸108Aとクランク軸132Aとが支持され、その外側にそれぞれブレーキ126Aとエンコーダ160Aとが設けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えばモータと偏心体との間に更に軸受が配置されて3点支持としてもよいし、ブレーキとエンコーダの軸方向O外側に軸受が配置されていてもよい。更に、クランク軸の先端と、モータと偏心体との間と、にそれぞれ軸受が配置されて2点支持としてもよい。
In the above embodiment, the
本発明のアクチュエータは、中心軸O方向に貫通孔を備えて、外径大きさや軸方向長さなどの外形寸法でコンパクトにして、且つ、高出力で高精度に回転角を制御することができる。このため、小型で高出力で精密な制御が要求されるロボット装置や搬送装置など、あらゆる用途において、その利用可能性を更に広げることができる。 The actuator of the present invention has a through hole in the central axis O direction, can be compact with external dimensions such as the outer diameter size and axial length, and can control the rotation angle with high output and high accuracy. . For this reason, the applicability can be further expanded in various applications such as a robot apparatus and a transfer apparatus that are small, require high output, and require precise control.
100…アクチュエータ
102…円筒部材
104…貫通孔
106、106A、106B、106C…モータ
108、108A、108B、108C…モータ軸
110A、110B…ロータ軸部
112A、112B、138A、138B…軸端部
114A、114B、140A、140B…軸先端部
116A、116B…ロータ
118A、118B…ステータ
120…本体ケーシング
122…中段カバー
124A、161A…可動部
125A、162A…固定部
126、126A、126B、126C…ブレーキ
128…ブレーキカバー
130…減速機構
132、132A、132B、132C…クランク軸
134A、134B…軸中央部
136、136A、136B、136C…偏心体
142、142A、142B、142C…ころ軸受
144…外歯歯車
145…柱孔
146…中心軸孔
148、148A、148B、148C…偏心体孔
150…内歯歯車
151…内歯
152…出力部材
154…延在部
155…柱部
156…キャリアプレート
158…キャリア
160A…エンコーダ
164A…エンコーダカバー
166、166A、166B、166C、168、168A、168B、168C、170、172…軸受
174A、174B、176A、178、180…オイルシール
182、184、186、188、190…ボルト若しくはボルト孔
DESCRIPTION OF
Claims (5)
前記複数本のクランク軸若しくは複数本のモータ軸全てに各クランク軸を制動するブレーキが設けられ、更に、
少なくとも1本の前記クランク軸若しくはモータ軸に該クランク軸の回転角を検出するためのエンコーダが設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 A plurality of motors, a plurality of crankshafts rotating integrally with the motor shafts of the plurality of motors, an eccentric body provided in the same phase on each of the plurality of crankshafts, and swinging on an outer periphery of the eccentric body In an actuator having an external gear rotatably incorporated, and an internal gear internally meshing with the external gear,
Each of the plurality of crankshafts or the plurality of motor shafts is provided with a brake for braking each crankshaft,
An actuator, wherein an encoder for detecting a rotation angle of the crankshaft is provided on at least one of the crankshaft or the motor shaft.
前記クランク軸における、前記偏心体の軸方向反モータ側に前記エンコーダが配置されている
ことを特徴とするアクチュエータ。 In claim 1,
The actuator, wherein the encoder is arranged on the crankshaft on the side opposite to the motor in the axial direction of the eccentric body.
前記クランク軸とモータ軸とが一体成形されて、
前記モータの反偏心体側端部で、前記モータ軸を軸受で支持する
ことを特徴とするアクチュエータ。 In claim 1 or 2,
The crankshaft and the motor shaft are integrally molded,
An actuator, wherein the motor shaft is supported by a bearing at an end portion on the side opposite to the eccentric body of the motor.
前記偏心体の反モータ側端部で、前記クランク軸を軸受で支持することで、前記クランク軸とモータ軸とが2つの軸受のみで支持される
ことを特徴とするアクチュエータ。 In claim 3, further:
The actuator, wherein the crankshaft and the motor shaft are supported by only two bearings by supporting the crankshaft by a bearing at the end of the eccentric body on the non-motor side.
前記クランク軸若しくはモータ軸の前記エンコーダ近傍を軸受が支持する
ことを特徴とするアクチュエータ。 In any one of Claims 1 thru | or 4,
A bearing that supports the vicinity of the encoder of the crankshaft or motor shaft.
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