JP2014160911A - パケット処理装置、方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】バースト転送された音声パケットを再生する際の音声の不連続点を減らし、これにより無線ネットワークを用いたパケット通信による音声通信品質の向上を図る。
【解決手段】廃棄判定ユニット20において、パケットが受信されるごとに、前回受信したパケットの受信時刻と今回受信したパケットの受信時刻との間隔を予め設定された遅延許容時間と比較し、パケット受信間隔が遅延許容時間を超えている場合に、当該パケット受信間隔と遅延許容時間との差と、予め設定されたパケット送信間隔とからパケット廃棄数を算出する。そして、上記今回受信されたパケットから上記算出されたパケット廃棄数に相当する数のパケットを廃棄候補とし、この廃棄候補のパケットのうち音圧が閾値以下のパケットを廃棄する。
【選択図】図2
【解決手段】廃棄判定ユニット20において、パケットが受信されるごとに、前回受信したパケットの受信時刻と今回受信したパケットの受信時刻との間隔を予め設定された遅延許容時間と比較し、パケット受信間隔が遅延許容時間を超えている場合に、当該パケット受信間隔と遅延許容時間との差と、予め設定されたパケット送信間隔とからパケット廃棄数を算出する。そして、上記今回受信されたパケットから上記算出されたパケット廃棄数に相当する数のパケットを廃棄候補とし、この廃棄候補のパケットのうち音圧が閾値以下のパケットを廃棄する。
【選択図】図2
Description
この発明は、例えば無線パケット通信路により伝送された音声パケットのトラフィックを制御するために用いられるパケット処理装置、方法及びプログラムに関する。
プロセッサの高性能化や3G網の広がりにより、種々のソフトウェアを実行可能で手のひらに乗るサイズの、スマートホン等と呼ばれる携帯端末が普及している。この種の携帯端末は、携帯電話機能だけでなく、インターネットへのアクセス機能を有している。このため、例えば外出先からVPN(Virtual Private Network)を介して自社のサーバやパーソナル・コンピュータ端末にリモート接続し、情報の読出し等を行うことができる。
また、この機能を利用して、外出先の携帯端末を自社の内線端末として接続する手法が考えられている。この手法は、外出先の携帯端末をVPNにより自社内端末のように見せるもので、携帯端末を自社内のIP-PBX等を用いて社内の固定網用IP電話端末にIP接続し、パケット交換により通話を行うものとなっている。しかしながら、3G網等のデータ通信用の無線ネットワークを使用して音声通信を行う場合、無線リンクの品質が安定せず、パケット到着揺らぎが大きくなる。また、無線ネットワーク内や無線ネットワークとインターネットの接続点における輻輳によってもパケット到着揺らぎが大きくなる。
それに対し、自社内の固定網用IP電話端末は、無線ネットワークに比べパケット揺らぎの比較的小さい、有線ネットワークを用いてパケット交換を行うことを想定している。このため、音声を再生するための揺らぎ吸収バッファの容量が一般に小さく、無線ネットワークで生じる大きなパケット揺らぎを吸収することができず、音声データの欠落による音声品質の低下が生じる。
このような問題を解決するため、固定網用IP電話端末を収容するルータ内、或いは当該ルータと固定網用IP電話端末との間にトラヒック制御装置を設け、このトラフィック制御装置においてパケット受信間隔を一定にする処理を行うことでパケット揺らぎを吸収する技術が提案されている。トラヒック制御装置は一般に、受信したパケットを一時的に蓄えておくパケットバッファと、パケット送出間隔を調整し一定したレートでパケットを送出するパケット送出部と、パケットバッファの容量で規定されたデータ量或いはパケット数を超えるパケットを受信した場合に、受信パケットを廃棄する輻輳制御部とからなる(例えば特許文献1を参照)。
ところが、無線ネットワークでパケット通信を行う場合、無線区間でのエラーフリーを実現するため物理層で再送制御が行われる。無線ネットワークの品質が低下した場合、最悪時には品質が回復するまでパケットが転送されないことが考えられる。その場合、パケット揺らぎはきわめて大きくなり1秒以上遅れることがある。回線品質回復後において、パケットは待たされていた分が一度にバースト状に転送される。
従来のトラヒック制御装置では、バースト状に受信されるパケットを一時的にパケットバッファに蓄積し、パケット送信間隔を調整したのち送出するため、大きな遅延が発生する。これは、衛星を介した会話の様に、音声コミュニケーション品質を大きく低下させる。この遅延を少なくするため、パケットバッファ容量を小さくし、パケットバッファに蓄積できなかったパケットを廃棄する方法が考えられる。しかし、このような方法では、バーストの先頭からパケットバッファの容量分のパケットを受け入れることはできても、後続のパケットは受け入れることができないため廃棄される。さらに、この受け入れられたパケットは、本来受信する時刻から大きく遅れて到達したパケットであるため、たとえ受信端末において音声が再生されたとしても、非常に大きな遅延を持った音声となる。しかも、バーストの後半のパケットが廃棄されるため、バースト状に伝送される状態が解消されて通常の間隔で到着するパケットが受信端末で再生される場合に、バースト前の大きな遅延の期間無音となり、その後大きく遅れた再生音が出力され、さらに通常の遅延で到着したパケットの再生音が出力されることになる。このため、音声としての不連続点が2ヶ所存在することになり、これが音声通信品質を大きく低下させる原因となる。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、バースト伝送された音声パケットを再生した際の音声の不連続点を減らし、これにより無線ネットワークを用いたパケット通信による音声通信品質の向上を図ったパケット処理装置、方法及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の観点は、無線伝送路を含む上流側の伝送路を介して音声パケットが受信されるごとに、先ず当該現行の音声パケットと先行する音声パケットとの受信間隔を検出して、この検出された受信間隔が予め設定した遅延許容時間を超えているか否かを判定する。そして、上記検出された受信間隔が遅延許容時間を超えていると判定された場合に、当該検出された受信間隔と遅延許容時間との差と予め設定された送信間隔との割合に基づいてパケットの廃棄数を算出する。次に、上記現行の音声パケットからそれに続く複数の音声パケットのうち上記算出された廃棄数に相当する音声パケットを廃棄候補として選択し、かつこの選択された音声パケットの中で、上記音圧が閾値未満と判定された音声パケットを廃棄し、上記音圧が閾値以上と判定された音声パケットを通過させる。最後に、上記通過した複数の音声パケットを順次蓄積して、当該複数の音声パケットの送信間隔を予め設定した間隔となるように調整し、この送信間隔が調整された複数の音声パケットを下流側の伝送路へ順次送信するようにしたものである。
また、この発明の第2の観点は、無線伝送路を含む上流側の伝送路を介して音声パケットが受信されるごとに、当該現行の音声パケットと先行する音声パケットとの受信間隔を検出して、この検出された受信間隔が予め設定した遅延許容時間を超えているか否かを判定する。そして、上記検出された受信間隔が遅延許容時間を超えていると判定された場合に、当該検出された受信間隔と遅延許容時間との差と予め設定された送信間隔との割合に基づいてパケットの廃棄数を算出する。続いて、上記現行の音声パケットからそれに続く複数の音声パケットのうち、上記算出された廃棄数に相当する音声パケットを廃棄し、その他の音声パケットを通過させる。そして、上記通過した複数の音声パケットを順次蓄積して、当該複数の音声パケットの送信間隔を予め設定した間隔となるように調整し、この送信間隔が調整された複数の音声パケットを下流側の伝送路へ順次送信するようにしたものである。
この発明の第1の観点によれば、無線ネットワークによる伝送遅延の影響を受けて複数の音声パケットがバースト状に伝送された場合に、廃棄対象のパケット数が算出され、上記バースト状に伝送された先頭の音声パケットからそれに続く音声パケットのうち上記算出された廃棄数の音声パケットが廃棄候補として選択され、さらにこの選択された廃棄候補の中で音圧が閾値に満たない音声パケットが廃棄される。すなわち、上記音声パケットのバースト伝送が発生した場合には、その先頭の音声パケットから必要な数のパケットが廃棄候補となり、しかもこの廃棄候補となった音声パケットのうち例えば無音パケットのように音圧が低い音声パケットのみが廃棄される。したがって、無線ネットワークを介して音声パケット通信を行う場合に、バースト伝送された音声パケットを再生した際の音声の不連続点は1箇所のみとなり、しかも廃棄されるパケットは無音パケットのみとなるので、受信側端末における受話音声の品質を高めることができる。
この発明の第2の観点によれば、無線ネットワークによる伝送遅延の影響を受けて複数の音声パケットがバースト状に伝送された場合に、廃棄対象のパケット数が算出され、上記バースト状に受信された先頭の音声パケットからそれに続く音声パケットのうち上記算出された廃棄数の音声パケットが廃棄される。このため、先行するパケットを受信してから大きく遅延して音声パケット群がバースト状に受信された場合には、バーストの前半部分のパケットが廃棄され、後半部分は等間隔に調整されて送信されることになる。従って、バースト発生前の無音期間からバーストの前半期間にかけての無音期間は長くなるものの、バーストの後半以降に受信された音声パケットについては廃棄されずに等間隔で連続的に送信されるため、受信端末において受話音声の不連続点は1箇所のみとなり、これにより受話品質の低下を軽減することが可能となる。
すなわちこの発明の第1及び第2の観点によれば、バースト転送された音声パケットを再生したときの音声の不連続点を減らし、これにより無線ネットワークを用いたパケット通信による音声通信品質の向上を図ったパケット処理装置、方法及びプログラムを提供することができる。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
この発明の第1の実施形態は、例えば図3に示すように、ユーザが所持するスマートホン等の携帯端末MTと、オフィスや自宅等に設置された固定網用IP電話端末FTとの間で、無線網及びインターネットを含む通信ネットワークNWと、ルータRTを介して音声パケット通信を行うシステムにおいて、上記ルータRTと固定用IP電話機FTとの間にパケット処理装置としてのトラフィック制御装置TCを配置したものである。
[第1の実施形態]
(構成)
この発明の第1の実施形態は、例えば図3に示すように、ユーザが所持するスマートホン等の携帯端末MTと、オフィスや自宅等に設置された固定網用IP電話端末FTとの間で、無線網及びインターネットを含む通信ネットワークNWと、ルータRTを介して音声パケット通信を行うシステムにおいて、上記ルータRTと固定用IP電話機FTとの間にパケット処理装置としてのトラフィック制御装置TCを配置したものである。
図1は、この発明の第1の実施形態に係るトラフィック制御装置の構成を示すブロック図である。このトラフィック制御装置TCは、CPU及びメモリを備えたもので、第1の実施形態を実施するために必要な機能として、受信部1と、タイマ2と、パケット識別部3と、パケット振分け部4と、廃棄判定ユニット5と、廃棄情報蓄積ユニット6と、パケット蓄積部7と、パケットシェーパ8と、パケットスケジューラ9と、送信部10を備えている。なお、上記各部1〜10は図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムをCPUに実行させることにより実現される。
受信部1は、上流側の通信回線を介して伝送されたパケットを受信すると、この受信されたパケットを、タイマ2により生成された受信時刻或いはタイムスタンプを付与した後、パケット識別部へ出力する。
パケット識別部3は、受信されたパケットを、当該パケットのヘッダに挿入されている情報を用いて識別する。そして、この識別されたパケットを、パケット識別番号を付与した状態でパケット振分け部4へ出力する。上記識別には、例えば送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、送信元ポート番号、宛先ポート番号、プロトコルといった、音声通信を一意に識別するための情報が用いられる。識別のための条件は、音声通信の場合、SIP(Session Initiation Protocol)によって音声通信開始前に実施される呼接続手順においてやり取りされる情報から得ることができる。
なお、音声通信で使用されるパケット情報、例えば送信元IPアドレス及び送信元ポート番号の範囲が予め分かっている場合や、受信されたパケットの情報と既に音声通信パケットとして音声通信を一意に識別するための情報の中で一致する情報がない場合には、その音声通信が初めて実施されたものと判断し、当該パケットの情報(例えば、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、送信元ポート番号、宛先ポート番号、又はプロトコル)を用いて、音声パケットとして音声通信を一意に識別するための情報をパケット識別部3に追加する。また、各音声通信を一意に識別するための情報に対し、タイマを用意して一定時間通信が行われなかった場合には、当該情報により識別される音声通信は終了したと判断して、当該情報を削除する。これによりSIPを用いて行われる音声パケット通信以外の通信についても対応可能となる。
パケット振分け部4は、上記パケット識別部3から受け取ったパケットを、当該パケットに付与されているパケット識別番号に従い、予め指定されている廃棄方法、使用するパケットバッファ、シェーピング処理がなされるように廃棄判定ユニット5の各廃棄部51〜5Nに振分ける。例えば、通常パケットは廃棄部51へ、音声パケットは廃棄部52〜5Nへそれぞれ振分ける。
廃棄判定ユニット5は、上記したように予め廃棄処理方法が決められた複数の廃棄部51〜5Nを備えている。これらの廃棄部51〜5Nのうち、廃棄部51は通常パケットを廃棄処理するために使用される。その廃棄方法としては、例えば後述するバッファ蓄積部7の廃棄部51に対応するバッファの容量により確率的にパケットを廃棄するRED(Random Early Detection)や、Tail Drop等が用いられる。
廃棄部52〜5Nは、音声パケットを廃棄処理するために使用される。その廃棄方法としては、パケットの受信間隔、許容遅延時間及びパケットの送信間隔に基づいてパケットの廃棄数を算出し、バースト状に受信された音声パケットのうちその先頭のパケットから上記算出された廃棄数に相当するパケットを廃棄する方式が用いられる。この廃棄方式については後に詳しく説明する。
廃棄情報蓄積ユニット6は、上記複数の廃棄部51〜5Nにそれぞれ対応して設けられた複数の廃棄情報蓄積部61〜6Nを有している。廃棄情報蓄積部61〜6Nには、対応する上記廃棄部51〜5Nが廃棄判定及び廃棄処理を行うために用いるパラメータ情報として、前回受信したパケットの受信時刻と、受信したパケットの受信間隔と、上記廃棄部51〜5Nにおいて算出されるパケット廃棄数と、予め設定された遅延許容時間が記憶される。
パケット蓄積部7は、上記廃棄部51〜5Nにそれぞれ対応して設けられた複数のバッファを有している。これらのバッファは、上記廃棄部51〜5Nから廃棄されずに出力されたパケットを一時的に蓄積する。そして、この蓄積したパケットを、パケットシェーパ8から指定される送信間隔で読み出してパケットスケジューラ8へ出力する。
パケットシェーパ8は、例えばリーキバケツタイプのパケットシェーパからなり、上記複数のバッファに蓄積されたパケットを音声データの送信レートに合わせて等間隔に送信させるために、上記バッファに対しパケットの読み出しタイミングを指定する。リーキバケツシェーパの一実現方法としては、例えば特許第4601657号公報に説明されている方法を用いることができる。シェーパの送信間隔は、SIPメッセージで指定される音声符号化方式の情報から得ることが可能であり、当該音声パケットが使用するシェーパに対しシェーピングレートとして設定される。音声パケットが使用するシェーパは、例えばラウンドロビンにより選択される。なお、通信開始時には、シェーパレートを高めに設定しておき、パケット識別後に当該パケットの受信間隔を平均化することにより得られる当該パケットの送信間隔の予測値を用いてシェーピングレートを可変設定することも考えられる。
パケットスケジューラ9は、上記パケットシェーパ8により送信間隔がシェープされたパケットを集約して送信することにより発生する可能性がある送信パケットの衝突を排除するために、例えばラウンドロビンや優先制御によりパケット送出順を整理して送信部10へ出力する。優先制御を用いる場合は、音声パケット用のシェーパから出力されたパケットをその他のパケット用のシェーパから出力されたパケットより優先して出力する。このようにすることで、シェーパにより調整されたパケット送信間隔の乱れを最小化して送信することが可能となる。
送信部10は、上記パケットスケジューラ9から出力されたパケットを、下流側の通信回線へ送出する。
(動作)
次に、以上のように構成されたトラフィック制御装置TCによるパケット廃棄処理動作を説明する。図2は廃棄判定ユニット5において実行される廃棄処理の手順と処理内容を示すフローチャートである。
次に、以上のように構成されたトラフィック制御装置TCによるパケット廃棄処理動作を説明する。図2は廃棄判定ユニット5において実行される廃棄処理の手順と処理内容を示すフローチャートである。
廃棄判定ユニット5において各廃棄部51〜5nは、パケット振分け部4により振分けられたパケットが1つ入力されると、先ずステップS11で廃棄情報蓄積ユニット6内の対応する廃棄情報蓄積部61〜6Nからパケット廃棄数の設定値を読み出し、この読み出されたパケット廃棄数の設定値が“0”より大きいか否かを判定する。なお、このパケット廃棄数はバースト伝送が発生したときに設定されるもので後に述べる。
上記判定の結果、パケット廃棄数の設定値が“0”の場合、つまりバースト伝送が発生していない状態では、廃棄部51〜5nはステップS14に移行する。そして、廃棄情報蓄積ユニット6内の対応する廃棄情報蓄積部61〜6Nから前回受信されたパケットの受信時刻を読み出し、この読み出された前回受信されたパケットの受信時刻と今回受信されたパケットの受信時刻との時間差を計算する。続いてステップS15により廃棄情報蓄積ユニット6内の対応する廃棄情報蓄積部61〜6Nから予め記憶されている遅延許容時間を読み出し、上記ステップS14で計算されたパケット受信時間差を、上記読み出された遅延許容時間と比較する。
この比較の結果、パケット受信時間差が遅延許容時間以内であれば、バースト遅延は発生していないと判断して、今回受信されたパケットをステップS16によりパケット蓄積部7へ出力する。そして、ステップS19において、廃棄情報蓄積ユニット6内の対応する廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存されている前回パケット受信時刻を、上記今回受信されたパケットの受信時刻に更新する。
一方、上記ステップS14による比較の結果、パケット受信時間差が遅延許容時間を超えていたとする。この場合廃棄部51〜5nは、ステップS17においてパケット廃棄数を計算し、この計算されたパケット廃棄数を廃棄情報蓄積ユニット6内の対応する廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存する。パケット廃棄数は、上記ステップS14で計算されたパケット受信間隔と、上記廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存された遅延許容時間との差と、予め設定されたパケット送信間隔とから、下式により計算される。
パケット廃棄数=(パケット受信間隔−遅延許容時間)/パケット送信間隔
例えば、遅延許容時間を400msecとし、パケット送信間隔を1パケット/20msecとすると、前回受信したパケットとの時間差が400msecを超えた場合に、この超えた時間差をパケット送信間隔で割算した数がパケット廃棄数となる。
パケット廃棄数=(パケット受信間隔−遅延許容時間)/パケット送信間隔
例えば、遅延許容時間を400msecとし、パケット送信間隔を1パケット/20msecとすると、前回受信したパケットとの時間差が400msecを超えた場合に、この超えた時間差をパケット送信間隔で割算した数がパケット廃棄数となる。
続いて廃棄部51〜5nは、上記今回受信したパケットをステップS18において廃棄する。そして、ステップS19において、廃棄情報蓄積ユニット6内の対応する廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存されている前回パケット受信時刻を、上記今回受信されたパケットの受信時刻に更新する。
また、この状態で次のパケットが入力されると、廃棄部51〜5nは廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存されているパケット廃棄数が“0”より大きいか否かをステップS11で判定する。この判定の結果、パケット廃棄数が“0”より大きければ、ステップS12に移行して今回受信したパケットを廃棄し、ステップS13により廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存されているパケット廃棄数をデクリメント(−1)する。そして、ステップS19において、廃棄情報蓄積ユニット6内の対応する廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存されている前回パケット受信時刻を、上記今回受信されたパケットの受信時刻に更新する。
以後廃棄部51〜5nは、パケットが入力されるごとに、パケット廃棄数が“0”より大きいか否かをステップS11で判定し、パケット廃棄数が“0”になるまで、ステップS12で今回受信したパケットを廃棄し、かつステップS13で廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存されているパケット廃棄率をデクリメントする処理を繰り返し実行する。かくして、パケットがバースト状に受信された場合、当該バーストの先頭のパケットから上記パケット廃棄数に相当する数のパケットが廃棄される。
そして、廃棄情報蓄積部61〜6Nに保存されているパケット廃棄数が“0”になると、廃棄部51〜5nは、先にステップS14〜ステップS19で述べたように、パケット受信間隔と遅延許容時間との比較結果に応じて、受信パケットをパケット蓄積部7へ出力する処理と、廃棄する処理とを選択的に実行する。
上記パケット蓄積部7に蓄積されたパケットは、パケットシェーパ8から音声データの送信レートに合わせて指定された読み出しタイミングに従って等間隔に読み出される。そして、読み出された各パケットはパケットスケジューラ9において例えばラウンドロビン又は優先制御により送出順序が整理されたのち送信部10へ出力され、この送信部10から下流側の通信回線へ送信される。
(効果)
以上詳述したように第1の実施形態では、廃棄判定部5において、パケットが受信されるごとに、前回受信したパケットの受信時刻と今回受信したパケットの受信時刻との間隔を予め設定された遅延許容時間と比較し、パケット受信間隔が遅延許容時間を超えている場合に、当該パケット受信間隔と遅延許容時間との差と、予め設定されたパケット送信間隔とからパケット廃棄数を算出する。そして、上記今回受信されたパケットから上記算出されたパケット廃棄数に相当する数のパケットを廃棄するようにしている。
以上詳述したように第1の実施形態では、廃棄判定部5において、パケットが受信されるごとに、前回受信したパケットの受信時刻と今回受信したパケットの受信時刻との間隔を予め設定された遅延許容時間と比較し、パケット受信間隔が遅延許容時間を超えている場合に、当該パケット受信間隔と遅延許容時間との差と、予め設定されたパケット送信間隔とからパケット廃棄数を算出する。そして、上記今回受信されたパケットから上記算出されたパケット廃棄数に相当する数のパケットを廃棄するようにしている。
したがって、例えば図3に示すようにパケットがバースト状に受信された場合、当該バーストの先頭のパケットから上記パケット廃棄数に相当する数のパケットが廃棄される。そして、それ以降に受信されたパケットが、パケット蓄積部7でバッファリングされたのち、パケットシェーパ8により送信間隔が等間隔になるようにタイミング調整されて送信される。このため、バースト発生前の無音期間からバーストの前半期間のパケット廃棄期間にかけて無音期間は長くなるものの、バーストの後半以降に受信された音声パケットについては廃棄されずに送信間隔が等間隔に調整されて送信されるため、受信側の固定網用IP電話端末FTにおいて受話音声の不連続点は1箇所のみとなり、これにより受話品質の低下を軽減することが可能となる。
ちなみに、例えば図4に示すように、バースト状に受信されたパケットを全てバッファに蓄積してパケット送信間隔を調整し送出すると、バーストの後半以降のパケットに大きな伝送遅延が発生し、受信端末FTにおいて音声コミュニケーションの品質が大きく低下する。
また、上記伝送遅延を少なくするため、例えば図5に示すようにパケット蓄積部のバッファ容量を小さくして、当該バッファに蓄積できなかったパケットを廃棄するようにした場合には、バーストの先頭からパケット蓄積部のバッファ容量分のパケットを受け入れることはできても、後続のパケットは受け入れることができず廃棄される。さらに、受け入れられたパケットは、本来受信する時刻から大きく遅れて到達したパケットであるため、たとえ受信端末FTにおいて音声が再生されたとしても、非常に大きな遅延を持った音声となる。しかも、バーストの後半のパケットが廃棄されるため、バースト状に伝送される状態が解消されて通常の間隔でパケットが受信されても、受信端末FTで再生される受話音声はバースト前の大きな遅延の影響により長時間無音状態となる。そして、その後大きく遅れた再生音が出力され、さらに通常の遅延で到着したパケットの再生音が出力されることになるため、音声としての不連続点が2ヶ所存在することになり、これが音声通信品質を大きく低下させる原因となる。
図6及び図7は、パケット蓄積部7に大容量のバッファを用意し、受信したパケットがバッファに入りきらずに廃棄される(Tail Drop)ように設定した場合の、第1の実施形態によるパケットの受信/送信の様子を、参考例の方法と比較して示したものである。なお、横軸は受信パケット或いは送信パケットのタイムスタンプ(パケット受信/送信時刻)を、縦軸は音声データ等のリアルタイムデータをパケット伝送するために使用されるRTP(Real Time Protocol)ヘッダに含まれているシーケンス番号をそれぞれ示している。図6から明らかなように第1の実施形態によれば、遅延が大きくなり通信品質を低下させる原因となるパケットがバーストの先頭から廃棄されるため、図7に示す参考例の方法に比べて、遅延時間を大幅に削減することが可能となる。
また図8及び図9は、遅延時間の増大を避け遅延時間を短くするために、パケット蓄積部7のバッファ容量を許容遅延時間を満足する容量に削減した場合の、第1の実施形態によるパケット受信/送信の様子を、参考例の方法と比較して示したものである。この条件では、参考例の方法でも遅延時間は短くなる。しかし、バースト状に受信したパケットがパケット蓄積部7のバッファ容量を超えるため、バーストの後半のパケットが廃棄される。このため、バースト受信前のパケット遅延による無音期間と、バーストデータ再生の途中で廃棄により生じるパケット送信の不連続による音声品質の低下が発生する。これに対し第1の実施形態では、大きな遅延を有し通信品質に大きな影響を及ぼすバースト前半のパケットがその先頭から廃棄される。このため、連続したパケット送信が可能となり、これにより受話音声の品質低下を抑制することが可能となる。
[第2の実施形態]
(構成)
図10は、この発明の第2の実施形態に係るトラフィック制御装置の構成を示すブロック図である。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
(構成)
図10は、この発明の第2の実施形態に係るトラフィック制御装置の構成を示すブロック図である。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
廃棄判定ユニット20は、複数の廃棄部201〜20Nを備えている。これらの廃棄部201〜20Nのうち、廃棄部201は通常パケットを廃棄処理するために使用される。その廃棄方法としては、第1の実施形態と同様にRED(Random Early Detection)や、Tail Drop等が用いられる。
廃棄部202〜20Nは、音声パケットを廃棄処理するために使用される。その廃棄方法としては、パケットの受信間隔と許容遅延時間との差をパケットの送信間隔で割り算することによりパケット廃棄数を求め、バースト状に受信された音声パケットの先頭のパケットから上記算出された廃棄数に相当するパケットを廃棄する方式が用いられる。さらに、上記廃棄対象となった複数の音声パケットの各々について音圧を表す情報を抽出し、この抽出された情報により表される音圧値を予め設定した閾値と比較して、音圧が閾値以下の音声パケットのみを廃棄する方式を併用する。
廃棄情報蓄積ユニット30の廃棄情報蓄積部301〜30Nには、上記廃棄部201〜20Nが廃棄判定及び廃棄処理を行うために用いるパラメータ情報として、前回受信したパケットの受信時刻と、受信したパケットの受信間隔と、上記廃棄部201〜20Nにおいて算出されるパケット廃棄数と、予め設定された遅延許容時間に加え、上記音圧を判定するための閾値が記憶される。
(動作)
次に、以上のように構成されたトラフィック制御装置TCによるパケット廃棄処理動作を説明する。図11は廃棄判定ユニット20において実行される廃棄処理の手順と処理内容を示すフローチャートである。
次に、以上のように構成されたトラフィック制御装置TCによるパケット廃棄処理動作を説明する。図11は廃棄判定ユニット20において実行される廃棄処理の手順と処理内容を示すフローチャートである。
廃棄判定ユニット20において各廃棄部201〜20nは、パケット振分け部4により振分けられたパケットが1つ入力されると、先ずステップS21で廃棄情報蓄積ユニット30内の対応する廃棄情報蓄積部301〜30Nからパケット廃棄数の設定値を読み出し、この読み出されたパケット廃棄数の設定値が0より大きいか否かを判定する。
上記判定の結果、パケット廃棄数の設定値が0の場合、つまりバースト伝送が発生していない状態では、廃棄部201〜20nはステップS27に移行する。そして、廃棄情報蓄積ユニット30内の対応する廃棄情報蓄積部301〜30Nから前回受信されたパケットの受信時刻を読み出し、この読み出された前回受信されたパケットの受信時刻と今回受信されたパケットの受信時刻との時間差を計算する。続いてステップS28により廃棄情報蓄積ユニット30内の対応する廃棄情報蓄積部301〜30Nから遅延許容時間を読み出し、上記ステップS27で計算されたパケット受信時間差を、上記読み出された遅延許容時間と比較する。
この比較の結果、パケット受信時間差が遅延許容時間以内であれば、バースト遅延は発生していないと判断して、今回受信されたパケットをステップS31によりパケット蓄積部7へ出力する。そして、ステップS32において、廃棄情報蓄積ユニット30内の対応する廃棄情報蓄積部301〜30Nに保存されている前回パケット受信時刻を、上記今回受信されたパケットの受信時刻に更新する。
一方、上記ステップS28による比較の結果、パケット受信時間差が遅延許容時間を超えていたとする。この場合廃棄部301〜30nは、ステップS29においてパケット廃棄数を計算し、この計算されたパケット廃棄数を廃棄情報蓄積ユニット30内の対応する廃棄情報蓄積部301〜30Nに保存する。パケット廃棄数は、上記ステップS27で計算されたパケット受信間隔と、上記廃棄情報蓄積部301〜30Nに保存された遅延許容時間との差と、予め設定されたパケット送信間隔とから、下式により計算される。
パケット廃棄数=(パケット受信間隔−遅延許容時間)/パケット送信間隔
例えば、遅延許容時間を400msecとし、パケット送信間隔を1パケット/20msecとすると、前回受信したパケットとの時間差が400msecを超えた場合に、この超えた時間差をパケット送信間隔で割算した数がパケット廃棄数となる。
パケット廃棄数=(パケット受信間隔−遅延許容時間)/パケット送信間隔
例えば、遅延許容時間を400msecとし、パケット送信間隔を1パケット/20msecとすると、前回受信したパケットとの時間差が400msecを超えた場合に、この超えた時間差をパケット送信間隔で割算した数がパケット廃棄数となる。
続いて廃棄部201〜20nは、上記今回受信したパケットをステップS30において廃棄する。そして、ステップS32において、廃棄情報蓄積ユニット30内の対応する廃棄情報蓄積部301〜30Nに保存されている前回パケット受信時刻を、上記今回受信されたパケットの受信時刻に更新する。
以上述べた処理動作は前述した第1の実施形態と同じである。次に、第2の実施形態特有の処理動作を説明する。
上記したように廃棄情報蓄積部301〜30Nにパケット廃棄数(>0)が記憶されている状態で次のパケットが入力されたとする。この場合廃棄部201〜20Nは、ステップS21からステップS22へ進む。そして、このステップS22において上記今回受信したパケットの音圧を計算する。
上記したように廃棄情報蓄積部301〜30Nにパケット廃棄数(>0)が記憶されている状態で次のパケットが入力されたとする。この場合廃棄部201〜20Nは、ステップS21からステップS22へ進む。そして、このステップS22において上記今回受信したパケットの音圧を計算する。
この音圧情報は、例えば音声コーデックとして64kbps音声データ用の音声コーデックであるu-lawコーデックを使用している場合に、その符号化音声データの指数部から取得する。すなわち、u-lawコーデックにより符号化された音声データは指数部と仮数部が分かれて対数圧縮されており、MSB(Most Significant Bit)以降の3bitが音圧の基本となっている。したがって、このMSB以降の3bitを用いて音圧を推定する。このようにすることで、指数部及び仮数部の全てを見て音圧を推定する場合に比べ、音圧の推定に使用するビット数が削減され、これにより処理量を減らすことができる。これは、特にハードウェア実装の場合に、推定に使用するビット数が少なくて済むことになるため、ハードウェア規模を小型化できる利点がある。
なお、音声パケットに格納された音声データの振幅或いは電力を取得するための他の手法としては、音声データを一旦デコードして最大振幅或いは電力を求めるようにしてもよい。また、パケット内に格納されている音圧情報の累積値を当該パケットの音圧としてもよいし、最大値を音圧としてよい。
次に廃棄部201〜20Nは、ステップS23において廃棄情報蓄積部301〜30Nから音圧の閾値を読み出し、上記ステップS22で求められた今回の受信パケットの音圧を上記閾値と比較する。この比較の結果、今回の受信パケットの音圧が閾値以下であれば、当該パケットを無音パケットと見なして、ステップS24において当該パケットを廃棄し、ステップS25により廃棄情報蓄積部301〜30Nに保存されているパケット廃棄数の値をデクリメント(−1)する。そして、ステップS32において、廃棄情報蓄積ユニット30内の対応する廃棄情報蓄積部301〜30Nに保存されている前回パケット受信時刻を、上記今回受信されたパケットの受信時刻に更新する。
一方、今回の受信パケットの音圧が閾値を超えていれば、当該パケットを有音パケットと見なして、ステップS26により当該パケットをパケット蓄積部7へ出力する。そして、ステップS32において、廃棄情報蓄積ユニット30内の対応する廃棄情報蓄積部301〜30Nに保存されている前回パケット受信時刻を、上記今回受信されたパケットの受信時刻に更新する。
以後廃棄部201〜20Nは、新たなパケットが入力されるごとに、パケット廃棄数が“0”より大きいか否かをステップS21で判定し、パケット廃棄数が“0”になるまでステップS22〜S26による処理、すなわちステップS22により今回受信したパケットの音圧を求めてこれをステップS23で閾値と比較し、音圧が閾値以下の場合にのみ当該パケット廃棄して、ステップS25によりパケット廃棄率の保存値をデクリメントする処理を繰り返し実行する。
かくして、パケットがバースト状に受信された場合に、当該バーストの先頭のパケットから上記パケット廃棄数に相当する数のパケットが廃棄候補として選択され、かつこの廃棄候補として選択されたパケットのうち音圧が閾値以下のパケットが廃棄される。
そして、廃棄情報蓄積部301〜30Nに保存されているパケット廃棄数の値が“0”になると、廃棄部201〜20nは、先にステップS27〜ステップS32で述べたように、パケット受信間隔と遅延許容時間との比較結果に応じて、受信パケットをパケット蓄積部7へ出力する処理と、廃棄する処理とを選択的に実行する。
上記パケット蓄積部7に蓄積されたパケットは、パケットシェーパ8から音声データの送信レートに合わせて指定された読み出しタイミングに従って等間隔に読み出される。そして、読み出された各パケットはパケットスケジューラ9において例えばラウンドロビン又は優先制御により送出順序が整理されたのち送信部10へ出力され、この送信部10から下流側の通信回線へ送信される。
(効果)
以上詳述したように第2の実施形態では、廃棄判定ユニット20において、パケットが受信されるごとに、前回受信したパケットの受信時刻と今回受信したパケットの受信時刻との間隔を予め設定された遅延許容時間と比較し、パケット受信間隔が遅延許容時間を超えている場合に、当該パケット受信間隔と遅延許容時間との差と、予め設定されたパケット送信間隔とからパケット廃棄数を算出する。そして、上記今回受信されたパケットから上記算出されたパケット廃棄数に相当する数のパケットを廃棄候補とし、この廃棄候補のパケットのうち音圧が閾値以下のパケットを廃棄するようにしている。
以上詳述したように第2の実施形態では、廃棄判定ユニット20において、パケットが受信されるごとに、前回受信したパケットの受信時刻と今回受信したパケットの受信時刻との間隔を予め設定された遅延許容時間と比較し、パケット受信間隔が遅延許容時間を超えている場合に、当該パケット受信間隔と遅延許容時間との差と、予め設定されたパケット送信間隔とからパケット廃棄数を算出する。そして、上記今回受信されたパケットから上記算出されたパケット廃棄数に相当する数のパケットを廃棄候補とし、この廃棄候補のパケットのうち音圧が閾値以下のパケットを廃棄するようにしている。
したがって、例えば図12に示すようにパケットがバースト状に受信された場合、当該バーストの先頭のパケットから上記パケット廃棄数に相当する数のパケットであって、かつ音圧が閾値以下のパケットが廃棄される。そして、音圧がしきい値を超えているパケットと、上記廃棄数分のパケットの廃棄後に受信されたパケットが、パケット蓄積部7でバッファリングされたのち、パケットシェーパ8により送信間隔が等間隔になるようにタイミング調整されて送信される。このため、バーストの前半部分で受信された廃棄対象のパケットのうちの有音パケットと、バーストの後半以降に受信された音声パケットについては、廃棄されずに送信間隔が等間隔に調整されて送信される。このため、受信側の固定網用IP電話端末FTにおいては、受話音声の不連続点は1箇所のみとなり、しかも有音部分が脱落することなく受話音声が再生される。このため、無線ネットワークNW区間でバースト伝送が発生した場合でも、受話品質を高く維持することが可能となる。
また第2の実施形態では、音声パケットの音圧を求める際に、u-lawコーデックにより符号化された音声データの指数部におけるMSB以降の3bitを用いて音圧を推定するようにしている。このため、音声パケットの指数部及び仮数部の全てを見て音圧を推定する場合に比べ、音圧の推定に使用するビット数が削減され、これにより処理量を減らすことができる。これは、特にハードウェア実装の場合に、推定に使用するビット数が少なくて済むことになるため、ハードウェア規模を小型化できる利点がある。
[その他の実施形態]
前記第1及び第2の実施形態では、バースト前半期間のパケットを廃棄することで、固定網用IP電話端末FTにおいて無音状態から突然大きな音が再生されることが考えられる。これを抑制するため、パケット廃棄処理後にパケットを送信する際に、パケット内音声データの振幅を徐々に増加させる処理を行うことで、より音声品質を向上させることができる。
前記第1及び第2の実施形態では、バースト前半期間のパケットを廃棄することで、固定網用IP電話端末FTにおいて無音状態から突然大きな音が再生されることが考えられる。これを抑制するため、パケット廃棄処理後にパケットを送信する際に、パケット内音声データの振幅を徐々に増加させる処理を行うことで、より音声品質を向上させることができる。
具体的には、パケット廃棄数が“0”となった段階で音圧係数を最低音圧係数に設定し、パケット内音声データごとに或いはパケット送信ごとに音圧係数に指定された音圧増加係数を加え、音圧係数が“1”になるまで増加させる。そして、音圧係数をパケット内音声データごとに或いはパケットごとにパケット内の音声データに乗じることで、徐々に音圧を増加させる。このようにすることで、受話音声の品質をさらに高めることが可能となる。
前記各実施形態では、トラフィック制御装置TCをルータRTと固定網用IP電話端末FTとの間に配置した場合を例にとって説明したが、無線ネットワークNWとルータRTとの間、又はルータRT内又は固定網用IP電話端末FT内に設けるようにしてもよい。その他、パケット処理装置の構成、パケット廃棄処理の手順と処理内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
TC…トラフィック制御装置、1…受信部、2…タイマ、3…パケット識別部、4…パケット振分け部、5,20…廃棄判定ユニット、51〜5N,201〜20N…廃棄部、6,30…廃棄情報蓄積ユニット、61〜6N,301〜30N…廃棄情報蓄積部、7…パケット蓄積部、8…パケットシェーパ、9…パケットスケジューラ、10…送信部。
Claims (5)
- 無線伝送路を含む上流側の伝送路を介して伝送された複数の音声パケットを順次受信する手段と、
前記音声パケットが受信されるごとに、当該現行の音声パケットと先行する音声パケットとの受信間隔を検出して、この検出された受信間隔が予め設定した遅延許容時間を超えているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記検出された受信間隔が遅延許容時間を超えていると判定された場合に、当該検出された受信間隔と遅延許容時間との差と予め設定された送信間隔との割合に基づいてパケットの廃棄数を算出する手段と、
前記現行の音声パケットから音圧を表す情報を抽出して、この抽出された情報により表される音圧を予め設定した閾値と比較し、音圧が閾値以上か未満かを判定する手段と、
前記現行の音声パケットからそれに続く複数の音声パケットのうち前記算出された廃棄数に相当する音声パケットを廃棄候補として選択し、かつこの選択された音声パケットの中で、前記音圧が閾値未満と判定された音声パケットを廃棄し、前記音圧が閾値以上と判定された音声パケットを通過させる手段と、
前記通過した複数の音声パケットを順次蓄積し、当該複数の音声パケットの送信間隔を予め設定した間隔となるように調整する手段と、
前記送信間隔が調整された複数の音声パケットを下流側の伝送路へ順次送信する手段と
を具備することを特徴とするパケット処理装置。 - 無線伝送路を含む上流側の伝送路を介して伝送された複数の音声パケットを順次受信する手段と、
前記音声パケットが受信されるごとに、当該現行の音声パケットと先行する音声パケットとの受信間隔を検出して、この検出された受信間隔が予め設定した遅延許容時間を超えているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記検出された受信間隔が遅延許容時間を超えていると判定された場合に、当該検出された受信間隔と遅延許容時間との差と予め設定された送信間隔との割合に基づいてパケットの廃棄数を算出する手段と、
前記現行の音声パケットからそれに続く複数の音声パケットのうち、前記算出された廃棄数に相当する数の音声パケットを廃棄し、その他の音声パケットを通過させる手段と、
前記通過した複数の音声パケットを順次蓄積し、当該複数の音声パケットの送信間隔を予め設定した間隔となるように調整する手段と、
前記送信間隔が調整された複数の音声パケットを下流側の伝送路へ順次送信する手段と
を具備することを特徴とするパケット処理装置。 - 無線伝送路を含む上流側の伝送路を介して伝送された複数の音声パケットを順次受信する工程と、
前記音声パケットが受信されるごとに、当該現行の音声パケットと先行する音声パケットとの受信間隔を検出して、この検出された受信間隔が予め設定した遅延許容時間を超えているか否かを判定する工程と、
前記検出された受信間隔が遅延許容時間を超えていると判定された場合に、当該検出された受信間隔と遅延許容時間との差と予め設定された送信間隔との割合に基づいてパケットの廃棄数を算出する工程と、
前記現行の音声パケットから音圧を表す情報を抽出して、この抽出された情報により表される音圧を予め設定した閾値と比較し、音圧が閾値以上か未満かを判定する工程と、
前記現行の音声パケットからそれに続く複数の音声パケットのうち前記算出された廃棄数に相当する音声パケットを廃棄候補として選択し、かつこの選択された音声パケットの中で、前記音圧が閾値未満と判定された音声パケットを廃棄し、前記音圧が閾値以上と判定された音声パケットを通過させる工程と、
前記通過した複数の音声パケットを順次蓄積し、当該複数の音声パケットの送信間隔を予め設定した間隔となるように調整する工程と、
前記送信間隔が調整された複数の音声パケットを下流側の伝送路へ順次送信する工程と
を具備することを特徴とするパケット処理方法。 - 無線伝送路を含む上流側の伝送路を介して伝送された複数の音声パケットを順次受信する工程と、
前記音声パケットが受信されるごとに、当該現行の音声パケットと先行する音声パケットとの受信間隔を検出して、この検出された受信間隔が予め設定した遅延許容時間を超えているか否かを判定する工程と、
前記検出された受信間隔が遅延許容時間を超えていると判定された場合に、当該検出された受信間隔と遅延許容時間との差と予め設定された送信間隔との割合に基づいてパケットの廃棄数を算出する工程と、
前記現行の音声パケットからそれに続く複数の音声パケットのうち、前記算出された廃棄数に相当する音声パケットを廃棄し、その他の音声パケットを通過させる工程と、
前記通過した複数の音声パケットを順次蓄積し、当該複数の音声パケットの送信間隔を予め設定した間隔となるように調整する工程と、
前記送信間隔が調整された複数の音声パケットを下流側の伝送路へ順次送信する工程と
を具備することを特徴とするパケット処理方法。 - 請求項1又は2に記載のパケット処理装置が具備する各手段に相当する処理を、当該パケット処理装置が備えるコンピュータに実行させるプログラム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013030025A JP2014160911A (ja) | 2013-02-19 | 2013-02-19 | パケット処理装置、方法及びプログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2013-02-19 JP JP2013030025A patent/JP2014160911A/ja active Pending
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