JP2014160070A - Memsデバイスのためのばねシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】MEMSデバイスのためのばねシステムを提供する。
【解決手段】MEMSデバイス72の駆動質量部の対30、32を連結する平行四辺形構成84を形成するように方向づけられている剛性ビーム76、78、80、82を含む。ビームは質量部30、32の駆動方向56に対して斜めに方向づけられている。平行四辺形構成84の対角線上で対向するコーナ86、88は駆動質量部30、32に結合されている。ばね90は平行四辺形構成のコーナ94に結合されており、ばね92は対角線上で対向するコーナ96に結合されている。ばね90、92は駆動質量部を包囲する感知フレーム34と相互接続されている。ビームおよび側方ばねは駆動質量部の同相運動を実質的に妨げるために剛性である。回転に柔軟な屈曲部102、104、106、108が、駆動質量部の逆相運動60を可能にするために、構成84がつぶれて、拡張することを可能にする。
【選択図】図3

Description

本発明は、一般的には微小電気機械システム(MEMS)デバイスに関する。より具体的には、本発明は、同相運動の影響を受けにくいMEMSデバイスに関する。
微小電気機械システム(MEMS)技術は、非常に小さな機械構造を作成し、従来のバッチ半導体処理技法を使用して単一の基板上に電気デバイスとこれらの構造を集積する方法を提供するため、近年において広く高い評判を勝ち得ている。MEMSの1つの一般的な用途が、センサデバイスの設計および製造である。MEMSセンサデバイスは、自動車、慣性誘導システム、家庭電化製品、ゲームデバイス、さまざまなデバイスのための保護システム、ならびに、多くの他の産業、科学、および工学システムのような用途に広く使用されている。MEMSセンサの1つの例が、MEMS角速度センサである。角速度センサは、1つ以上の軸を中心とする角速度または運動速度を感知する。
以下の図面と併せて考察して詳細な説明および請求項を参照することで、より完全に本発明を理解することができる。これらの図面では全般にわたり同様の参照符号は類似の項目を示している。
従来技術の角速度センサの上面図。 2つの動作モードの下での従来技術の角速度センサの駆動質量部の概念モデルを示す図。 一実施形態に応じた角速度センサの上面図。 図3の角速度センサの一部分の上面図。 一実施形態に応じたばねシステムを介して結合されている図3の角速度センサの駆動質量部の概念モデルを示す図。 第1の向きにおける駆動質量部の逆相運動を説明する図5の概念モデルを示す図。 第2の向きにおける駆動質量部の逆相運動を説明する図5の概念モデルを示す図。
図1および図2を参照すると、図1は従来技術の角速度センサ20の上面図を示しており、図2は2つの動作モードの下での従来技術の角速度センサ20の駆動質量部の概念モデル21を示している。従来技術の角速度センサ20は、本明細書においては、従来技術の設計において発生する場合がある望ましくない同相運動を示すために与えられている。角速度センサ20は概して、入力軸22として称される回転軸を中心とした角速度を感知するように構成されている。示されている構成において、入力軸22は、3次元座標系におけるX軸である。慣例により、角速度センサ20は、X−Y平面24内の全体的に平坦な構造を有するものとして示されており、図1内のX−Y平面24に対して垂直なZ軸26が紙面の外に延在している。
角速度センサ20は、基板28と、駆動質量部30と、別の駆動質量部32と、感知質量部34と、さまざまな機械的連結機構とを含む。図1の例において、感知質量部34は感知フレームであり、駆動質量部30および32は感知質量部34を貫通して延在する中央開口36内に存在している。駆動質量部32はX−Y平面24内で駆動質量部30から側方に配置されており、駆動質量部30および32は入力軸22を中心として互いに対して対称に位置付けられている。
連結ばね構成要素38がそれぞれ、駆動質量部30および32の各々を感知質量部34に結合する。従って、駆動質量部30および32は基板28の表面40の上に懸垂され、基板28に対する直接の物理的付着を有しない。角速度センサ20は、感知質量部34に結合されているねじりばね42の形態の可撓性支持要素をさらに含む。ねじりばね42は、感知質量部34をアンカー44を介して基板28の表面40に接続する。
さまざまな導電板、または電極が、角速度センサ20の他の固定構成要素とともに基板28の表面40上に形成されてもよい。この単純な実例において、電極は、X軸22を中心とした角速度センサ20の回転を感知するのに使用されるセンス電極46および48を含む。電極46および48は、図1においては感知質量部34が上に重なることによって見えなくなっている。従って、図1においては、電極46および48は、感知質量部34に対するそれらの物理的配置を示すために破線形式で表されている。
駆動系50は中央開口36内に存在している。駆動系50は、駆動質量部30および32を振動させるように構成されている駆動素子の複数のセットを含む。駆動素子の各セットは可動フィンガ52および固定フィンガ54として称される電極の複数の対を含む。示されている例において、可動フィンガ52は駆動質量部30および32に結合されてそこから延在しており、固定フィンガ54は基板28の表面40に固定されている。固定フィンガ54は、可動フィンガ52から離間され、互い違いの配列に位置付けられる。可動フィンガ52は駆動質量部30および32に付着していることから、駆動質量部30および32とともに運動可能である。逆に、固定フィンガ54は基板28に固定して付着しているため、可動フィンガ52に対して動かない。
駆動質量部30および32はX−Y平面24内で振動運動を受けるように構成されてもよい。一般に、駆動質量部30および32を駆動軸56、すなわち、3次元座標系におけるY軸に沿って振動させるために、交流(AC)電圧が駆動信号として駆動回路(図示せず)を介して固定フィンガ54に印加されてもよい。駆動質量部30および32は、Y軸56に沿って反対の向き、すなわち逆相で運動するために結合ばね58を介してともに連結されている。
動作時、駆動系50はX−Y平面24内で逆相の振動線形運動を駆動質量部30および32に付与する。回転軸がX軸22と指定されている、示されている実施形態では、駆動質量部30および32はY軸46にほぼ平行な対向する両方の向き(すなわち、図1内の上下)において振動する。駆動質量部30および32の逆相運動は図1および図2において反対に向いた矢印60によって表されており、従って、本明細書において逆相運動60と称する。駆動質量部30および32がY軸46に沿った振動運動(すなわち、逆相運動60)に入ると、質量部30、32、および34から成る系は角速度センサ20がX軸22を中心として回転されることによって誘起される角速度、すなわち角運動速度を検出することが可能になる。特に、コリオリの加速度成分の結果として、X回転軸22を中心とした角速度センサ20の角速度、すなわち、角運動速度の関数としてねじりばね42を中心として旋回させることによって、ねじりばね42は感知質量部34がX−Y平面24外で振動することを可能にする。この運動は、電極46および48によって感知される、入力軸、すなわちX軸22を中心とした角速度センサ20の角回転速度に比例する振幅を有する。
特に図2の概念モデル21を参照すると、角速度センサ20(図1)は、結合ばね58によって連結されている駆動質量部30および32、ならびに、駆動質量部30および32を感知質量部34に結合する連結ばね構成要素38によって表されている。ばね38および58から成る系が、駆動質量部30および32の逆相運動60を可能にする。式62は、駆動質量部30および32に付与される逆相運動60の逆相駆動周波数成分64を表す。
駆動質量部30および32は、外部振動、衝撃、干渉などに起因する同相運動を受ける可能性がある。同相運動とは、2つの駆動質量部30および32が同じ振幅で同じ向きに振動する状態を指す。駆動質量部30および32の同相運動は、図2においては同じ向きを指す一対の矢印66によって表されており、従って、本明細書においては同相運動66と称する。同相運動66は角速度センサ20においては不都合である。事実、望ましくない同相モードの共振周波数における外部振動は、相当の同相運動66を引き起こす可能性があり、従って、角速度センサを不正確にする駆動質量部30および32の制御不可能な大きい運動を引き起こす。不都合なことに、例示的な従来技術の設計におけるばね38および58から成る系は、駆動質量部30および32の望ましくない同相運動66を許容する場合がある。式68は、駆動質量部30および32に付与される同相運動66の同相周波数成分70を表す。
本明細書に開示の実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)デバイスのためのばねシステム、ばねシステムを含むMEMSデバイス、および、ばねシステムを有するMEMSデバイスを作製する方法をもたらす。特に、MEMS角速度センサは、一対の駆動質量部を結合するばねシステムを含み、当該ばねシステムは、駆動質量部の基本的な「音叉型」逆相運動を可能にする。ばねシステムは、駆動質量部に結合された、対角線方向に向いた剛性ビームの矩形構造を含む。ばねシステムは、矩形構造と周囲の感知フレームとの間に相互接続された側方ばねをさらに含み、当該側方ばねは、駆動運動の方向においては剛性であるが、駆動運動の方向に直交する方向においては柔軟である。対角線方向に配列されたビームは、回転に対して柔軟な屈曲部によって側方ばねに連結されている。結果もたらされる構造は、駆動質量部の運動を逆相振動に制約し、駆動質量部の同相振動に対しては剛性な耐性を提供する。本明細書においてはMEMS角速度センサが記載されているが、ばねシステムは、逆相で駆動されるべきであり、同相運動が抑制されるべきである二重可動駆動質量部を実装する他のMEMSデバイスにおける使用に適合されてもよいことは理解されたい。
図3および図4を参照すると、図3は一実施形態に応じた角速度センサ72の上面図を示し、図4は角速度センサ72の一部分の上面図を示す。X角速度センサ20のように、角速度センサ72は概して、入力軸22として称される、すなわちX軸の回転軸を中心とした角速度を感知するように構成されており、駆動軸56がY軸であり、感知軸26がZ軸である。角速度センサ72の構成要素の多くは角速度センサ20のものと同じである。そのため、同じ要素については同じ参照符号が利用され、それらの構造および機能の説明は反復されない。しかしながら、一実施形態に応じて、結合ばね58(図1)はばねシステム74に置き換えられている。ばねシステム74は、駆動質量部30および32の同相運動66を低減するように構成されている。
ばねシステム74は剛性ビームのセットを含み、当該セットは、第1のビーム76と、第2のビーム78と、第3のビーム80と、第4のビーム82とを含む。ビーム76、78、80、および82は駆動質量部30および32の駆動方向に斜めに向いている、すなわち、それに対して斜めに傾いている。すなわち、ビーム76、78、80、および82は駆動軸56に対して斜めに向いている。本明細書において使用される「斜め」という用語は、ビーム76、78、80、および82の各々が駆動質量部30および32の駆動方向に対して平行に配列されておらず、ビーム76、78、80、および82が駆動質量部30および32の駆動方向に垂直に配列されていない構成を指す。そうではなく、ビーム76、78、80、および82は斜めに傾いていてもよく、ただし、それらは駆動方向に対する45度の傾きには限定されない。本明細書において使用される「第1の」、「第2の」、「第3の」などという用語は、数えられる一連の要素の中での要素の順序付けまたは優先順位付けを指すものではない。そうではなく、「第1の」、「第2の」、「第3の」などという用語は、説明を明瞭にするために、特定の要素、または要素のグループを互いから区別するために使用されている。
ビーム76、78、80、および82は互いに対して、平行四辺形構成84を形成するように方向づけられている。そのため、第1のビーム76と第4のビーム82とは概して長さが等しく、互いに平行である。同様に、第2のビーム78と第3のビーム80とは概して長さが等しく、互いに平行である。ビーム76、78、80、および82の平行四辺形構成84は、4つのコーナを含む。平行四辺形構成84の第1のコーナ86は駆動質量部30に結合するように構成されており、平行四辺形構成84の第2のコーナ88は駆動質量部32に結合するように構成されており、第2のコーナ88は第1のコーナ86に対して対角線上で反対である。
ばねシステム74は、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92をさらに含む。第1の側方ばね90は平行四辺形構成84の第3のコーナ94に結合されており、第2の側方ばね92は平行四辺形構成84の第4のコーナ96に結合されており、第4のコーナ96は第3のコーナ94に対して対角線上で反対である。第1の側方ばね90および第2の側方ばね92の各々の対向する端部98および100は感知質量部34のフレーム構造と相互接続する。一実施形態において、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92はそれぞれ、駆動質量部30および32の駆動方向において剛性である。すなわち、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92はY方向におけるそれらの長さと比較してX軸方向において細い。従って、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92は駆動軸56に平行である駆動方向における湾曲に対して耐性がある。しかしながら、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92は、X−Y平面24に平行である別の方向において柔軟である、すなわち、湾曲、屈曲、または他の様態で変形することが可能である。従って、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92はX軸22に実質的に平行である方向において柔軟である。そのため、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92は駆動軸56に平行な駆動方向における運動を許容しない。そうではなく、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92はX軸22に平行である別の方向における運動を許容する。この柔軟性は特に図4において例示されている。
ばねシステム74は、それぞれ、第1のコーナ86において平行四辺形構成84の第1のビーム76および第2のビーム78を相互接続する第1の屈曲構成102をさらに含む。同様に、第2の屈曲構成104が、それぞれ、第2のコーナ88において第3のビーム80および第4のビーム82を相互接続する。第3の屈曲構成106が、第3のコーナ94において第1のビーム76および第3のビーム80を相互接続する。そして、第4の屈曲構成108が、第4のコーナ96において第2のビーム78および第4のビーム82を相互接続する。屈曲構成102、104、106、および108の各々は、基板28の平面40に実質的に垂直である軸を中心とする回転に対して柔軟である。すなわち、屈曲構成102、104、106、および108の各々は、Z軸26を中心とした回転を可能にする任意の適切なばね構成から形成されている。しかしながら、屈曲構成102、104、106、および108は軸方向には剛性であり、すなわち、Z軸26に平行な線形運動は妨げられ、それによって、屈曲構成102、104、106、および108の回転運動はX−Y平面24に制約される。
加えて、ビーム76、78、80、および82のばね定数は屈曲構成102、104、106、および108のばね定数よりもはるかに剛性であるように調整されることができ、それによって、ビーム76、78、80、および82はほとんど柔軟でなく、屈曲構成は76、78、80、および82よりも柔軟である。たとえば、ビーム76、78、80、および82のX−Y平面24における幅は、屈曲構成102、104、106、および108のいずれかのX−Y平面における幅よりも大幅に大きくてもよい。
図5は、一実施形態に応じたばねシステム74を介して結合されている角速度センサ72(図3)の駆動質量部30、32の概念モデル110を示す。概念モデル110において、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92は各々、要素112およびばね114によって表されている。上述のように、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92(要素112およびばね114によって表されている)は、剛性ビーム76、78、80、および82から成る平行四辺形構成84を感知フレーム34と相互接続する。
前述のように、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92はY軸56に平行なY方向において剛性である、すなわち、柔軟でない。この剛性は概念モデル110において、要素112が固定構造116によって制約されていることによって表されている。しかしながら、ばね114は、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92の各々が、X軸22に平行な方向において運動、すなわち、伸長、収縮、または他の様態で変形することが可能であることを表している。
ビーム76、78、80、および82の剛性、ならびにY方向における第1の側方ばね90および第2の側方ばね92の剛性によって、角速度センサ72の共振周波数、すなわち、動作周波数における同相運動66に対して機械的制約がもたらされる。従って、外部振動、誤った加速、または干渉に起因する駆動質量部30および32の同相運動66が大きく妨げられる。ばねシステム74の機械的制約は、同相運動66に起因する同相周波数成分70(図2)を、同相周波数成分70が角速度センサ72の動作範囲外になるように十分高くプッシュすることができる。
図6および図7を参照すると、図6は第1の向き118における駆動質量部30および32の逆相運動60を説明する概念モデル110を示しており、図7は第2の向き120における駆動質量部30および32の逆相運動60を説明する概念モデル110を示している。駆動質量部30および32は、図1に関連して上述したように、駆動系50を介して逆相運動60をするように駆動される。
図6において、駆動系50からの駆動信号が駆動質量部30および32を互いに向けて第1の向き118に動かす。駆動質量部30が互いに向けて駆動されると、屈曲構成102、104、106、および108は、矢印122によって表されているようにビーム76、78、80、および82の回転運動を可能にし、それによって、側方ばね90および92がX方向において変形し、平行四辺形構成84が駆動方向においてつぶれる、すなわち、収縮する。図7において、駆動系50からの駆動信号が駆動質量部30および32を互いから外方に第2の向き120に動かす。駆動質量部30が互いから外方に駆動されると、屈曲構成102、104、106、および108はこの場合も、ビーム76、78、80、および82の回転運動122を可能にし、それによって、側方ばね90および92がX方向において変形し、平行四辺形構成84が駆動方向において拡張する。従って、第1の駆動質量部30および第2の駆動質量部32の振動逆相運動60が可能になり、一方で同相運動66(図5)は実質的に妨げられる。さらに、平行四辺形構成84は、第1の側方ばね90および第2の側方ばね92がY方向において柔軟でないことに起因して外部振動を受けているときはつぶれていない構成124(図5)に制約される。
図3に戻って参照すると、角速度センサ72を作製する方法は、概して、基板28の表面40の上に懸垂されている、第1の駆動質量部30、第2の駆動質量部32、および、駆動質量部30および32を包囲する感知質量部34を形成することを伴う。ばねシステム74は、平行四辺形構成84を形成するように互いに対して方向づけられている剛性(たとえば、X−Y平面24において相対的に太い)ビーム76、78、80、および82のセットを含むように形成されており、それぞれ第1の側方ばね90および第2の側方ばね92を含むように形成されている。角速度センサ72を作製する結果として、ばねシステム74が、ビーム76、78、80、および82が駆動質量部30および32の駆動方向56に対して斜めに方向づけられるように、駆動質量部30および32に結合される。角速度センサ72を作製する結果としてさらに、平行四辺形構成84の第1のコーナ86が第1の駆動質量部30と相互接続され、平行四辺形構成84の第2のコーナ88が第2の駆動質量部32と相互接続され、第2のコーナ88は上記第1のコーナに対して対角線上で反対である。角速度センサ72を作製する結果としてさらにまた、第1の側方ばね90が平行四辺形構成84の第3のコーナ94と相互接続され、第2の側方ばね92が平行四辺形構成84の第4のコーナ96と相互接続され、第4のコーナ96は第3のコーナ94に対して対角線上で反対である。加えて、作製中に適切な屈曲構成102、104、106、および108の相互接続が行われ、側方ばね90および92の対向する端部98および100の感知質量部34に対する相互接続が行われる。
角速度センサ72の作製は、任意の適切な既知のまたは将来の作製工程を使用して実行されてもよい。たとえば、作製工程は、角速度センサ72の懸垂構造を生成するために適切に堆積、パターニング、およびエッチングされる構造層および犠牲層を結果としてもたらすシリコンマイクロマシニング作製工程を実装する。
要約すると、実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)デバイスのためのばねシステム、ばねシステムを含むMEMSデバイス、および、ばねシステムを有するMEMSデバイスを作製する方法をもたらす。特に、MEMS角速度センサは、一対の駆動質量部を結合するばねシステムを含み、当該ばねシステムは、駆動質量部の基本的な逆相運動を可能にする。ばねシステムは、駆動質量部に結合されている、対角線方向に方向づけられた剛性ビームから成る平行四辺形構成を含む。ばねシステムは、平行四辺形構成と周囲の感知フレームとの間に相互接続された側方ばねをさらに含み、当該側方ばねは、駆動運動の方向においては剛性であるが、駆動運動の方向に直交する方向においては柔軟である。対角線方向に配列されたビームは、回転対して柔軟な屈曲部によって側方ばねに連結されている。結果もたらされる構造は、駆動質量部の運動を逆相振動に制約し、駆動質量部の同相振動に対しては剛性な耐性を提供する。その結果、信号出力の精度をより大きくすることが達成されることができる。
本発明の好ましい実施形態が詳細に例示および記載されてきたが、本発明の精神または添付の特許請求項の範囲から逸脱することなく、そこにさまざまな改変を行うことができることが当業者には容易に明らかとなろう。すなわち、例示的な実施形態は例に過ぎず、本発明の範囲、適用性または構成を限定することは意図されていないことが理解されるべきである。

Claims (20)

  1. 微小電気機械システム(MEMS)デバイスであって、
    第1の可動質量部と、
    第2の可動質量部と、
    前記第1の可動質量部を前記第2の可動質量部に結合するためのばねシステムとを備え、前記ばねシステムは、
    平行四辺形構成を形成するように互いに対して方向づけられた剛性ビームのセットであって、前記ビームは前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部の駆動方向に対して斜めに方向づけられており、前記平行四辺形構成の第1のコーナは前記第1の可動質量部に結合するように構成されており、前記平行四辺形構成の第2のコーナは前記第2の可動質量部に結合するように構成されており、前記第2のコーナは前記第1のコーナに対して対角線上で反対である、剛性ビームのセットと、
    前記平行四辺形構成の第3のコーナに結合されている第1の側方ばねと、
    前記平行四辺形構成の第4のコーナに結合されている第2の側方ばねであって、前記第4のコーナは前記第3のコーナに対して対角線上で反対である、第2の側方ばねとを備える、MEMSデバイス。
  2. 前記ばねシステムは、
    前記第1のコーナにおいて前記平行四辺形構成の第1のビームおよび第2のビームを相互接続する第1の屈曲構成と、
    前記第2のコーナにおいて前記平行四辺形構成の第3のビームおよび第4のビームを相互接続する第2の屈曲構成と、
    前記第3のコーナにおいて前記平行四辺形構成の前記第1のビームおよび前記第3のビームを相互接続する第3の屈曲構成と、
    前記第4のコーナにおいて前記平行四辺形構成の前記第2のビームおよび前記第4のビームを相互接続する第4の屈曲構成とをさらに備え、前記第1の屈曲構成、前記第2の屈曲構成、前記第3の屈曲構成、および前記第4の屈曲構成の各々は、前記MEMSデバイスの平坦な基板に実質的に垂直である軸を中心とする回転に対して柔軟である、請求項1に記載のMEMSデバイス。
  3. 前記第1の屈曲構成、前記第2の屈曲構成、前記第3の屈曲構成、および前記第4の屈曲構成の前記各々は、該第1の屈曲構成、該第2の屈曲構成、該第3の屈曲構成、および該第4の屈曲構成の回転運動を、前記平坦な基板に実質的に平行である面に実質的に制限するために、軸方向に剛性である、請求項2に記載のMEMSデバイス。
  4. 前記平行四辺形構成は、前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部の逆相運動を可能にするために、駆動信号を受けているときはつぶれるように構成されている、請求項1に記載のMEMSデバイス。
  5. 前記平行四辺形構成は、外部振動信号を受けているときはつぶれていない構成に制約される、請求項1に記載のMEMSデバイス。
  6. 前記第1の側方ばねおよび前記第2の側方ばねは前記駆動方向においては剛性であり、前記駆動方向に直交する第2の方向においては柔軟である、請求項1に記載のMEMSデバイス。
  7. 前記駆動方向および前記第2の方向は前記MEMSデバイスの平坦な基板に実質的に平行である、請求項6に記載のMEMSデバイス。
  8. 前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部を包囲するフレームをさらに備え、前記第1の側方ばねおよび前記第2の側方ばねの各々の対向する端部は、前記フレームと相互接続するように適合されている、請求項1に記載のMEMSデバイス。
  9. 平坦な基板をさらに備え、前記剛性ビームのセット、前記第1の側方ばね、および前記第2の側方ばねは、前記平坦な基板に直接接続されることなく該平坦な基板の上に懸垂されている、請求項1に記載のMEMSデバイス。
  10. 微小電気機械システム(MEMS)デバイスを作製する方法であって、
    第1の可動質量部、第2の可動質量部、ならびに前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部を包囲する感知フレームを平坦な基板上に形成するステップと、
    ばねシステムを形成するステップであって、該ばねシステムは、平行四辺形構成を形成するように互いに対して方向づけられた剛性ビームのセット、第1の側方ばね、および第2の側方ばねを含む、ばねシステムを形成するステップとを備え、
    前記ばねシステムは、前記ビームが前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部の駆動方向に対して斜めに方向づけられるように、前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部に結合されており、前記平行四辺形構成の第1のコーナは前記第1の可動質量部に結合されており、前記平行四辺形構成の第2のコーナは前記第2の可動質量部に結合されており、前記第2のコーナは前記第1のコーナに対して対角線上で反対であり、前記第1の側方ばねは前記平行四辺形構成の第3のコーナに結合されており、前記第2の側方ばねは前記平行四辺形構成の第4のコーナに結合されており、該第4のコーナは前記第3のコーナに対して対角線上で反対である、方法。
  11. 前記形成する動作の後に、
    前記平行四辺形構成の第1のビームおよび第2のビームは前記第1のコーナにおいて第1の屈曲構成を介して相互接続され、
    前記平行四辺形構成の第3のビームおよび第4のビームは前記第2のコーナにおいて第2の屈曲構成を介して相互接続され、
    前記平行四辺形構成の前記第1のビームおよび前記第3のビームは前記第3のコーナにおいて第3の屈曲構成を介して相互接続され、
    前記平行四辺形構成の前記第2のビームおよび前記第4のビームは前記第4のコーナにおいて第4の屈曲構成を介して相互接続され、前記第1の屈曲構成、前記第2の屈曲構成、前記第3の屈曲構成、および前記第4の屈曲構成の各々は、前記MEMSデバイスの平坦な基板に実質的に垂直である軸を中心とする回転に対して柔軟である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記形成する動作の後に、前記第1の側方ばねおよび前記第2の側方ばねの各々の対向する端部は、前記感知フレームと相互接続する、請求項10に記載の方法。
  13. 前記形成する動作の後に、前記平行四辺形構成は、前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部の逆相運動を可能にするために、駆動信号を受けているときはつぶれるように構成され、前記平行四辺形構成は、外部振動信号を受けているときはつぶれていない構成に制約される、請求項10に記載の方法。
  14. 前記第1の側方ばねおよび前記第2の側方ばねは前記駆動方向においては剛性であり、前記駆動方向に直交する第2の方向においては柔軟であり、前記駆動方向および前記第2の方向は前記MEMSデバイスの平坦な基板に実質的に平行である、請求項10に記載の方法。
  15. 前記平行四辺形構成、前記第1の側方ばね、および前記第2の側方ばねを、前記MEMSデバイスの前記平坦な基板に直接接続することなく前記平坦な基板の上に懸垂するステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
  16. 微小電気機械システム(MEMS)デバイスであって、
    平坦な表面を有する基板と、
    前記平坦な表面の上に懸垂されて運動可能に固定されている感知フレームであって、該感知フレームは中央開口を有する、感知フレームと、
    第1の駆動質量部と、
    第2の駆動質量部であって、前記第1の駆動質量部および該第2の駆動質量部は前記感知フレームの前記中央開口内に位置付けられている、第2の駆動質量部と、
    前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部の同相運動を低減するように構成されているばねシステムとを備え、前記ばねシステムは、
    平行四辺形構成を形成するように互いに対して方向づけられた剛性ビームのセットであって、前記ビームは前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部の駆動方向に対して斜めに方向づけられており、前記平行四辺形構成の第1のコーナは前記第1の可動質量部に結合されており、前記平行四辺形構成の第2のコーナは前記第2の可動質量部に結合されており、前記第2のコーナは前記第1のコーナに対して対角線上で反対である、剛性ビームのセットと、
    前記平行四辺形構成の第3のコーナに結合されており、前記感知フレームと相互接続されている第1の対向する端部を有する第1の側方ばねと、
    前記平行四辺形構成の第4のコーナに結合されており、前記感知フレームと相互接続されている第2の対向する端部を有する第2の側方ばねであって、前記第4のコーナは前記第3のコーナに対して対角線上で反対であり、前記第1の側方ばねおよび該第2の側方ばねは前記駆動方向においては剛性であり、前記駆動方向に直交する第2の方向においては柔軟である、第2の側方ばねとを含む、MEMSデバイス。
  17. 前記ばねシステムは、
    前記第1のコーナにおいて前記平行四辺形構成の第1のビームおよび第2のビームを相互接続する第1の屈曲構成と、
    前記第2のコーナにおいて前記平行四辺形構成の第3のビームおよび第4のビームを相互接続する第2の屈曲構成と、
    前記第3のコーナにおいて前記平行四辺形構成の前記第1のビームおよび前記第3のビームを相互接続する第3の屈曲構成と、
    前記第4のコーナにおいて前記平行四辺形構成の前記第2のビームおよび前記第4のビームを相互接続する第4の屈曲構成とをさらに備え、前記第1の屈曲構成、前記第2の屈曲構成、前記第3の屈曲構成、および前記第4の屈曲構成の各々は、前記基板の前記平坦な表面に実質的に垂直である軸を中心とする回転に対して柔軟である、請求項16に記載のMEMSデバイス。
  18. 前記第1の屈曲構成、前記第2の屈曲構成、前記第3の屈曲構成、および前記第4の屈曲構成の前記各々は、前記軸を中心とした回転運動を、前記基板の前記平坦な表面に実質的に平行である面に実質的に制限するために、軸方向に剛性である、請求項17に記載のMEMSデバイス。
  19. 前記平行四辺形構成は、前記第1の可動質量部および前記第2の可動質量部の逆相運動を可能にするために、駆動信号を受けているときはつぶれるように構成されており、前記平行四辺形構成は、外部振動信号を受けているときはつぶれていない構成に制約される、請求項16に記載のMEMSデバイス。
  20. 前記駆動方向および前記第2の方向は前記基板の前記平坦な表面に実質的に平行である、請求項16に記載のMEMSデバイス。
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