JP2014159369A - ガラスシートを作製するための方法及び装置 - Google Patents

ガラスシートを作製するための方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014159369A
JP2014159369A JP2014092417A JP2014092417A JP2014159369A JP 2014159369 A JP2014159369 A JP 2014159369A JP 2014092417 A JP2014092417 A JP 2014092417A JP 2014092417 A JP2014092417 A JP 2014092417A JP 2014159369 A JP2014159369 A JP 2014159369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soot
sheet
glass
soot sheet
sintering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014092417A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5868450B2 (ja
Inventor
D Brady Michael
ディー ブレイディー マイケル
W Hootofu Daniel
ダブリュ ホートフ ダニエル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corning Inc
Original Assignee
Corning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Corning Inc filed Critical Corning Inc
Publication of JP2014159369A publication Critical patent/JP2014159369A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5868450B2 publication Critical patent/JP5868450B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • C03B19/1484Means for supporting, rotating or translating the article being formed
    • C03B19/1492Deposition substrates, e.g. targets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • C03B19/1453Thermal after-treatment of the shaped article, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/02Pure silica glass, e.g. pure fused quartz
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2207/00Glass deposition burners
    • C03B2207/50Multiple burner arrangements
    • C03B2207/52Linear array of like burners

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

【課題】薄く、巻き取り可能なガラススートシート及び焼結ガラスシートを作製するための装置及び方法を提供する。
【解決手段】バーナーアレイ105により生成されたガラススート粒子が、回転ドラムの湾曲堆積面103上に堆積されて、ガラススート層を形成する。次いでガラススート層が湾曲堆積面103から剥離されスートシートとされる。スートシートは焼結して固結ガラスにすることができる。スートシート及び固結ガラスは巻き取られてロール117にされるに十分に長く、柔軟になり得る。
【選択図】図1

Description

関連出願の説明
本出願は、2007年5月7日に出願された米国特許出願第11/800585号への優先権の恩典を主張する。上記出願の明細書は本明細書に参照として含まれる。
本発明はガラスシートを作製するための方法及び装置に関する。特に、本発明はガラススートシート及び焼結ガラスシートを作製するためのスートプロセス、並びにそのようなプロセスのための装置に関する。本発明は、例えば、石英ガラスシートのような、長く、柔軟で、巻取りが可能な、ガラスシートの作製に有用である。
ガラスシート材を作製するため、従来技術において様々な工業プロセスが利用可能である。一例として、フロートプロセスは溶融金属槽上でのガラスシート形成を含む。このプロセスは組成範囲が広いがガラスシート材を作製するために用いることができる。このプロセスの別の利点は空気にさらされる側で高い表面品質を達成できる能力である。しかし、このプロセスには金属融液とガラス融液の間の直接接触が必要であり、この結果、望ましくない界面汚染及び清純とはいえない表面品質が生じ得る。したがって、両主表面の表面特性が清純な高品質ガラスシートを作製するためには、フロートプロセスでつくられたガラスシートにさらに表面研磨が必要になり得るし、これは極めて費用がかかる工程になり得る。さらに、フロートプロセスは、薄く、巻取りが可能なガラスリボンの作製には用いられてこなかったと考えられる。
融合延伸プロセスは、LCD基板として用いるためのガラスシートのような、表面品質が極めて高い、薄いガラスシートを作製するための現行プロセスの1つである。形成プロセス中にガラスシートの両主表面がいかなる支持材料にも直接に接触することはできないから、両主表面の高表面品質を同時に達成することができる。しかし、このプロセスに適するには、ガラスが、液相粘度、歪点、等に関するいくつかの要件を満たさなければならない。したがって、このプロセスは、多くのガラス組成に対して有効かつ効率的に用いることはできない。さらに、このプロセスには高価な機械装置の使用が必要となることが知られている。融合延伸プロセスで作製されるLCDガラス基板は極めて薄いとはいえ、多くの用途に必要であるかまたは望ましい柔軟性を有するに十分に薄くはない。
特に、少なくとも90モル%のシリカを含むガラスシート材のような、高純度石英ガラスシートについては、ガラス材の軟化点が高いことから、フロートプロセス及び融合延伸プロセスを実行することはできない。大寸高純度石英ガラスシートは、例えば、標準のフォトマスク基板、LCDイメージマスク基板、等として有用である。そのような石英ガラス基板は一般に、例えば大型火炎加水分解炉で作製された、大きな石英ガラスインゴットの切断、研削及び研磨によって作製され、これは極めて費用がかかり、無駄の多いプロセスである。そのような、スライス/研磨手法では、厚さが500μmより薄く、厚さの一様性が高く、表面品質が好ましい、薄く柔軟な石英ガラスシートの作製を思いとどませるほどの費用がかかるであろう。望ましくは表面品質及び厚さ一様性が高い石英ガラスシートを作製するためのそれほど費用がかからない代替プロセスがあれば、非常に望ましい。
本発明の課題は、低費用で、表面品質及び厚さ一様性が高い石英ガラスシートを作製する方法を提供することである。
ガラスシート材を作製するためのスートプロセスを提供することによって、本発明のいくつかの実施形態は上記課題を満たす。
本発明の第1の態様にしたがえば、
(A)複数のガラススート粒子を供給する工程、
(B)回転ドラムの湾曲堆積面上にガラススート粒子を堆積させて、スートシートを形成する工程、及び
(C)ドラムの表面からスートシートの少なくとも一部を剥離する工程、
を含む、ガラスシートを作製する方法が提供される。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、工程(A)はバーナーアレイによって複数のガラススート粒子を生成する工程を含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(B)において、堆積面上に形成されるスートシートは実質的に一様な厚さを有する。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(B)において、回転ドラムは軸を中心にして回転する円柱堆積面を有し、円柱堆積面上にガラス粒子が堆積される。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(B)において、形成されるスートシートは基本的に連続である。本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(B)において、堆積面上に形成されるスートシートは10μm〜400μm、いくつかの実施形態では20μm〜350μm、いくつかの実施形態では50μm〜300μm、いくつかの実施形態では50μm〜200μmの範囲の平均厚さを有する。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(C)において、スートシートの剥離を補助するため、堆積面のスートシートが剥離される箇所にガスジェットが向けられる。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、方法は工程(C)後に、
(D)ドラムが回転している間にスートシートの一部を堆積面に付けたままにしながら堆積面から剥離直後のスートシート部分を堆積面から引き離す工程、
を含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、工程(D)は工程(B)が同時に実行されている間に実施される。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(D)において、回転ドラムの堆積面から剥離直後のスートシート部分が堆積面のスートシートが剥離される箇所から引き離される方向は、基本的に堆積面に対して接線方向である。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(D)において、スートシートの引離しはスートシートの主表面に接するスートシート誘導具によって誘導される。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(D)において、スートシート誘導具はスートシートの主表面の縁端領域だけに接して配置される。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、方法はさらに、
(EE)スートシートを緻密ガラスシートに焼結する工程、
を含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、方法はさらに、
(E)移動するスートシートの少なくとも一部を焼結温度まで加熱することによってスートガラスのその部分を緻密ガラスシートに焼結する工程、
を含む。
工程(E)を含む本発明のいくつかの実施形態において、焼結ガラスシートは、10μm〜300μm、いくつかの実施形態では10μm〜200μm、いくつかの実施形態では20μm〜300μm、いくつかの実施形態では20μm〜200μm、いくつかの実施形態では30μm〜300μm、いくつかの実施形態では30μm〜200μm、いくつかの別の実施形態では50μm〜200μmの範囲の厚さを有する。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(E)において、スートシートの複数の部分が焼結を受け、焼結部分が連続緻密ガラスシートを形成する。いくつかの実施形態において、焼結は順次に行われる。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(E)において、焼結されているスートシートの主表面の大部分は焼結プロセス中に固形物と物理的に接触することはない。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(E)において、焼結されているスートシート部分は実質的に垂直位置に置かれる。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(E)において、焼結されているスートシートの少なくとも1つの主表面の縁端領域はスートシート誘導具と接して配置される。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(E)において、焼結されているスートシートの両主表面の両縁端領域の両側がスートシート誘導具と接して配置され、スートシート誘導具は焼結中にスートシートの幅全域に亘って張力を印加する。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(E)において、スートシート誘導具は誘導ローラーを含む。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(E)において、スートシート誘導具は移動ベルトまたはクランプローラーを含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、方法はさらに、
(FF)スートシートの少なくとの一部をロールに巻き取る工程、
を含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、方法はさらに、
(FFF)個別スートシート体を形成するため、スートシートを切断する工程、
を含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、方法はさらに、
(FFF-1)スートシートの縁端領域を除去するためのスートシート端裁断機、
を含む。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態において、方法はさらに、
(F)緻密ガラスを含むシートの少なくとも一部分をロールに巻き取る工程、
を含む。
工程(E)を含む本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(E)において、スートシートの複数の部分が焼結を受け、焼結部分が連続緻密ガラスシートを形成し、方法はさらに、工程(E)後に、
(FA)連続緻密ガラスシートをロールに巻き取る工程、
を含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態において、工程(A)はガラススート粒子にドーパントを含ませる工程を含む。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(B)において、堆積されたスートシートは基本的に、均質な組成を基本的に有する、単層のガラス粒子からなる。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(B)において、堆積されたスートシートは、それぞれが隣接層の組成とは異なる組成を有する、少なくとも2層のガラス粒子からなる。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(B)において、堆積されたスートシートは基本的に、局所スート密度変動が小さい、単層のガラス粒子からなる。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(B)において、堆積されたスートシートは、それぞれが隣接層の平均スート密度とは異なる平均スート密度を有する、少なくとも2層のガラス粒子からなる。
本発明の方法のいくつかの実施形態では、工程(A)において、ガラススート粒子は重量で少なくとも90%(いくつかの実施形態では少なくとも95%、いくつかの別の実施形態では少なくとも98%)のシリカを含む。いくつかの実施形態において、シリカスート粒子は火炎加水分解で形成される。
本発明の第2の態様はガラスシートを作製するための、
(I) ガラススート粒子を供給するためのスート供給装置、
(II) スートシートを形成するためにガラススート粒子をその上に堆積することができる外周湾曲堆積面を有する回転可能なドラム、
(III)回転可能なドラムの外周堆積面からスートシートの少なくとも一部を剥離するためのスートシート剥離具、及び
(IV) 回転可能なドラムの外周堆積面から剥離されこの外周堆積面から解放された剥離直後のスートシート部分の移動を誘導するためのスートシート誘導具、
を備える装置に向けられる。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、スート供給装置(I)はバーナーアレイを備える。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、回転可能なドラム(II)は、少なくとも、外周堆積面を与える周囲領域に耐火材料を有する。いくつかの実施形態において、耐火材料は、シリカ、アルミナ、ジルコニア、ジルコン及び耐火金属から選ばれる。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、スートシート剥離具(III)はガスジェットを含む。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、スートシート誘導具(IV)はローラーを含む。いくつかの実施形態において、スートシート誘導具(IV)はスートシートの主表面の縁端領域をクランプする複数のローラーを含む。
スートシート誘導具がローラーを含む本発明の装置のいくつかの実施形態において、ローラーは実質的にスートシートの主表面の縁端領域とだけ直接接触するように配置される。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、装置はさらに、
(IV-1)スートシートを分割するためのスートシート切断機、
を備える。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、装置はさらに、
(IV-2)スートシートをロールの形にするためのスートシート巻取機、
を備える。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、装置はさらに、
(IV-3)スートシートの縁端領域を除去するためのスートシート端裁断機、
を備える。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、装置はさらに、
(V)シートガラスの少なくとも一部を緻密ガラスシートに焼結するためのスートシート焼結装置、
を備える。
スートシート焼結装置(V)を備える本発明の装置のいくつかの実施形態において、スートシート焼結装置(V)は、スートシートが焼結される際にスートシートに張力を与えることができる複数の(クランプローラーのような)スートシート誘導具を含む。
スートシート焼結装置(V)を備える本発明の装置のいくつかの実施形態において、スートシート焼結装置(V)は誘導加熱器を有する。
スートシート焼結装置(V)を備える本発明の装置のいくつかの実施形態において、スートシート焼結装置(V)の向きは、スートシートが加熱されているときに重力によってスートシートに生じる垂れが無視できるように、定められる。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、装置はさらに、
(VI)ガラスシートを分割するためのガラスシート切断機、
を備える。
本発明の装置のいくつかの実施形態において、装置はさらに、
(VII)ガラスシートをロールの形にするためのガラスシート巻取機、
を備える。
本発明の方法及び装置のいくつかの実施形態は以下の利点、(i)液体金属槽を必要とせずにガラスシートを連続的に形成できる能力、(ii)表面研磨を最小限に抑えるかまたは全く施さずに表面品質が高いガラスシートを作製できる能力、(iii)厚さ及び組成が一様なスートガラスシートを作製できる能力、(iv)厚さの一様性が高い薄ガラスシートを作製できる能力、及び(v)化学組成及び/または物理特性が異なる複数の層でガラスシートを作製できる能力の内の1つ以上を有する。多くの用途に対し、これらの利点の内の1つ以上は極めて望ましい。
本発明のさらなる特徴及び利点は以下の詳細な説明に述べられ、当業者には、ある程度は説明から容易に明らかであろうし、あるいは記述及び添付される特許請求の範囲に、また添付図面にも、説明されるように本発明を実施することによって認められるであろう。
上述の説明及び以下の詳細な説明が本発明の例示に過ぎず、特許請求されるような本発明の本質及び特質を理解するための概要または枠組みの提供が目的とされていることは当然である。
添付図面は本発明のさらに深い理解を提供するために含められ、本明細書に組み入れられて、本明細書の一部をなす。
図1は、本発明の一実施形態にしたがう、ガラスシートを連続的に作製できる動作中の装置の略図である。 図2は、スート堆積ドラムの回転軸の方向から見たときの、図1に示される動作中の装置のスート堆積部及びスート剥離部の略図である。 図3は、スート堆積ドラムの回転軸の方向から見たときの、本発明の別の実施形態の動作中の装置のスート堆積部及びスート剥離部の略図である。 図4は、焼結されているスートシートの主表面に実質的に平行な方向から見たときの、本発明の一実施形態にしたがう動作中の装置の焼結ゾーンの断面の略図である。 図5は本発明の一実施形態にしたがうガラスシート作製方法を簡略に示すフローチャートである。 図6は2つの異なるスート粒子層からなるスートシートの断面の略図である。
別途に示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲に用いられる、成分の重量%、寸法、及びいくつかの物理特性についての値を表す数値のような全ての数値は、全ての場合において副詞「約」によって修飾されていると理解されるべきである。本明細書及び特許請求の範囲に用いられる精確な数値は本発明の別の実施形態をなすことも理解されるべきである。実施例に開示される数値の確度を保証するように努力した。しかし、測定されたいかなる数値も、それぞれの測定手法に見られる標準偏差から生じるいくらかの誤差を本来的に含み得る。
本明細書に用いられるように、本発明を説明及び特許請求するにあたり、不定冠詞「a」または「an」の使用は「少なくとも1つ」を意味し、そうではないことが明示的に示されない限り、「1つだけ」に限定されるべきではない。したがって、例えば、「主表面(a main surface)」は、そうではないことを文脈が明白に示していない限り、1つまたは2つの主表面を含む実施形態を示す。
本明細書に用いられるように、「スート層」または「スートの層」は、隣接粒子と接合されているかまたはいない、基本的に一様に分布するガラス粒子の個々の粒子の平均直径に等しいかまたはそれより大きい厚さを有する、層を意味する。すなわち、スート層は厚さにかけて複数の粒子を含むことができる。「基本的に一様に分布する」とは、材料の最終用途に有意な層内の比体積において平均の組成及び特性が基本的に同じであるように、粒子が配置されることを意味する。もちろん、組成及び/または特性は、分解能を上げていくにつれて、ある範囲内で偏り得る。しかし、そのような偏りが材料の目的用途に有意ではない限り、単スート層内のそのような偏りは許容される。スートシートが複数のスート層からなる場合に、連続する層の間の組成及び/または特性に関する差は材料の目的用途に十分に有意である。当業者には一般に理解されるように、連続する層の界面における組成及び/または特性は、連続する層の間の界面の厚さが材料の最終用途の目的に有意ではない限り、いずれの層のバルクからもある程度まで偏ることができる。図6は2層スートシートの断面を簡略に示す。一方の種のガラス粒子は第1のスート層601を形成する。他方の種の粒子は、異なる組成及び/または物理特性を有する第1のスート層601に隣接する第2の層603を形成する。層601と層603の間の界面領域605において、2つの種の粒子の混合がおこり得る。本明細書に用いられるように、「ガラスシート」は、別途に特に示されない限り、固結ガラス及び複数のガラススート粒子を含むシート材(すなわちスートシート)でつくられたいずれのシート材も含む。技術上一般に理解されるように、シートは、面積が他の全ての表面より大きい、2つの連続表面を有する。本明細書に用いられるように、面積が最大の2つの連続表面は主表面と称される。いくつかの実施形態において、主表面は3番目に大きい表面の面積の5倍以上の面積を有する。ある箇所における2つの主表面の間隔が、その箇所におけるシートの厚さと呼ばれる。スートシート及び焼結ガラスシートを含む、本発明のシート材のいくつかの実施形態において、シートが平基板の表面上に載せられたときに2つの主表面は互いに実質的に平行である。そのような実施形態において、シートは主表面にわたり実質的に一様な厚さを有する。別のいくつかの実施形態において、2つの主表面は互いに非平行であり、シートの厚さは箇所毎に変わり得る。シートの主表面は平坦であるか、湾曲しているかまたはいずれでもあり得る。スートシートは少なくとも1つのスート層を含むシート材であり、ガラススート粒子はそれぞれのスート粒子に近接する粒子の少なくとも一部と連結され、接合されている。しかし、スートシートにおいて、少なくともいくつかの粒子の粒界において空孔が存在する。理想的な、完全に緻密化されたガラスでは、材料に空孔は存在せず、ガラスの密度は与えられた温度及び圧力における最大値に達するであろう。
ガラス材料を作製するための様々なスート堆積方法が知られている。例えば、OVD(外付け)法、IVD(内付け)法及びVAD(軸付け法)が高純度のドープト石英ガラス材料及びアンドープ石英ガラス材料の作製に用いられてきた。OVD,IVD及びVAD法は一般に、マンドレルまたはベイトロッドの外周面上にガラススート粒子を堆積してスート体を形成する第1ステップ及びスート体を焼結して固結ガラスにする第2ステップからなる、2ステッププロセスである。米国特許出願第11/305857号明細書には、回転する基板の基本的に平坦な堆積面上にシリカスート粒子の層を堆積し、続いてスート層を焼結して固結ガラスを形成することによる、石英ガラスを作製するための平堆積プロセスが開示されている。技術上既知のそのようなプロセス及び装置は大面積のスートシートまたはガラスシートの作製に経済的ではなく、何らかの適合策を施さない限り、連続態様でスートシートまたはガラスシートを作製するために直接に用いることはできない。
本明細書に用いられるように、「小さい局所スート密度変動」は、堆積されたスートシート、または堆積された単層スート粒子が、主表面の1つにおける半径が少なくとも0.2mmの、いくつかの実施形態においては少なくとも0.2cmであることが好ましい、サンプル領域において、サンプル領域の平均バルク密度の20%または0.2g/cmのいずれか大きい方の値より小さい、局所スート密度変動を有することを意味する。本発明のいくつかの実施形態において、本発明の方法または装置を用いることで堆積されたスートシートは、主表面の1つにおける半径が少なくとも0.2mmの、いくつかの実施形態においては少なくとも0.2cmであることが好ましい、サンプル領域において、サンプル領域の平均バルク密度の10%または0.1g/cmのいずれか大きい方の値より小さい、局所スート密度変動を有する。本発明において、ある与えられた厚さをもつ指定された領域における与えられた箇所での「局所スート密度」はその与えられた箇所における厚さ全体にわたって測定された局所スート密度の平均値である。局所スート密度測定の分解能は、10μm×10μm×10μmの立方空間内の平均スート密度のように任意に選ばれる。スート密度は、[与えられた体積内のスート粒子の質量]/[与えられた体積]で計算され、与えられた体積はスート粒子で占められ、全スート粒子及び粒子内部及び粒子間の空孔及び自由空間の全ての総体積である。
術語「基本的に一様な温度」は、注目する表面または物体の温度が平均温度Tを有し、その表面または物体の別の箇所の温度がT±50℃の範囲にあることを意味する。平均温度Tは時間の経過にしたがって変わり得る。本発明のいくつかの実施形態において、基本的に一様な温度を有する表面または物体の異なる箇所における温度はT±25℃の範囲にあり、他のいくつかの実施形態においてはT±10℃の範囲にあることが望ましい。
本明細書で用いられるように、「焼結ガラス」及び「固結ガラス」は互換で用いられ、標準条件(圧力:101.325kPa,温度:273K)の下での同じ化学組成及び微細構造を有するガラス材料の最高可能密度(D最高)の95%以上の密度を有するガラス材料を意味する。いくつかの実施形態において、焼結ガラスは標準条件下でD最高の少なくとも98%の密度を有することが望ましい。いくつかの実施形態において、焼結ガラスはSTPの下でD最高の少なくとも99%の密度を有することが望ましい。いくつかの実施形態において、焼結ガラスは標準条件下でD最高の少なくとも99.9%の密度を有することが望ましい。
本発明の発明者等は、堆積面上に形成されたガラススートシートを破壊せずに剥離できることを見いだした。そのようなガラスシートは下流に運び、処理して固結ガラスシートにすることができる。この発見及びその他の専門知識に基づいて、発明者等は、ガラススートシート及び焼結ガラスシートを含む、ガラスシート材を作製するための方法及び装置を案出した。焼結ガラスシートに関して本発明の方法は基本的に「スートからガラス」プロセスである。すなわち、本発明の方法には、スートシートを形成する工程及び、これに続く、スートシートを焼結して固結ガラスにする工程が必要である。
広義には、本発明の方法は、
(A)複数のガラススート粒子を供給する工程、
(B)回転ドラムの湾曲堆積面上にガラススート粒子を堆積させて、スートシートを形成する工程、及び
(C)ドラムの表面からスートシートの少なくとも一部を剥離する工程、
を含む。
スートシート自体に多くの用途があり得る。固結ガラスを得るためには、スートシートを焼結する追加工程が必要である。
広義には、本発明の装置は、
(I) ガラススート粒子を供給するためのスート供給装置、
(II) スートシートを形成するためにガラススート粒子をその上に堆積することができる外周湾曲堆積面を有する回転可能なドラム、
(III)回転可能なドラムの外周堆積面からスートシートの少なくとも一部を剥離するためのスートシート剥離具、及び
(IV) 回転可能なドラムの外周堆積面から剥離されこの外周堆積面から解放された剥離直後のスートシート部分の移動を誘導するためのスートシート誘導具、
を備える。
固結ガラスを作製するため、スートガラスシートを焼結するためのコンポーネントがさらに必要になる。本発明は、添付図面を参照してさらに深く説明され、示される。図面が本発明のいくつかの特定の実施形態しか表していないことは当然である。したがって、本発明が図面に示される実施形態だけに限定されると解されるべきではない。
本発明の方法はガラススート粒子を供給する工程で始まる。技術上既知のスート粒子を供給するための様々な装置及び方法を用いることができる。スート粒子は一般にスート流の形態で堆積面に運ばれる。本発明の方法の様々な実施形態に用いることができるスート供給装置の例には、IVD,OVD及びVAD法並びに平堆積プロセスに一般に用いられるバーナーのような、火炎加水分解バーナーがある。図1,2及び3を参照すれば、参照数字105及び106がバーナーを指す。例えば、火炎加水分解による石英ガラスの作製における例示的バーナーは、OMCTS(オクタメチルシクロテトラシロキサン)のような、シリコン含有前駆体化合物がH,CHまたはその他の燃料の火炎内にそれを通して導入される穴を有する。OMCTSが火炎内で酸化され、加水分解されて、微細なシリカスート粒子が形成される。
バーナーの動作は一般に高温における前駆体化合物の化学反応を含む。米国特許第6606883号明細書にはドープト石英ガラス及びアンドープ石英ガラスの作製に用いるためのバーナーが説明されている。この明細書の該当部分はそれぞれの全体が本明細書に参照として含まれる。ケイン(Cain)等の米国特許第5922100号明細書には本発明に用いることができる、予備混合天然ガスバーナーの実施例が開示されている。この明細書の該当部分は本明細書に参照として含まれる。しかし、本発明に用いることができるバーナーは米国特許第5922100号及び第6606883号の明細書に説明されるバーナーに限定されない。米国特許第6837076号、同第6743011号、同第6736633号の各明細書に述べられるバーナーも同様に本発明に用いることができる。バーナーはさらに、プラズマ及びその他の加熱手段で補助することができる。バーナーは一般に合成石英ガラスの作製に用いられるが、その他の酸化物ガラス材料の作製にも同様に用いることができる。
バーナーだけでなく、プラズマ加熱スポットスプレイヤー、等のような、その他の装置も本発明の方法に必要なスート粒子を供給するために用いることができる。プラズマ加熱スポットスプレイヤーでは、単一または複数の組成の、予備形成されたスート粒子が、堆積工程のため、ある速度で供給され、スート粒子を所望の温度に加熱するプラズマを通過させられる。さらに、本発明のいくつかの実施形態において、ガラススート粒子を供給するためにバーナーとプラズマ加熱スポットスプレイヤーの組合せを用いることができる。簡便の目的のため、そうではないことが特に示されない限り、以降は「バーナー」が本発明に使用できる全てのスート供給装置を表すために用いられる。
供給されたままのスート粒子は、無ドープ高純度石英ガラスの作製の場合におけるように、基本的に単一の酸化物からなることができる。あるいは、スート粒子が供給されているときにスート粒子にドープすることができる。したがって、例えば、スート供給装置が火炎加水分解バーナーを備えている場合、ドーパントの前駆体を火炎内に含めることにより、火炎加水分解過程でドーピングを行うことができる。別の例として、スート供給装置がプラズマ加熱スポットスプレイヤーを備えている場合、スプレイヤーからスプレイされる予備形成されたスート粒子に前もってドープすることができ、あるいはスプレイされるスート粒子がプラズマ内でドープトスート粒子になるように、ドーパントを含む雰囲気にスート粒子をさらすことができる。いくつかの実施形態において、供給されるスート粒子は基本的に均質な組成を有することが有利である。いくつかの実施形態において、供給されるスート粒子は異なる組成を有する。例えば、主ガラス成分のスート粒子を1つの装置で供給することができ、ドーパントのスート粒子を別個の装置で供給することができる。いくつかの実施形態において、スート粒子を互いに混合して様々な組成をもつ複合粒子を形成することが可能である。いくつかの実施形態において、堆積面への堆積の前に混合粒子を形成するためにスート粒子の相互付着を実質的に防止することも可能である。
スート粒子は回転堆積ドラムの湾曲面上に堆積される。湾曲面103は回転軸104と交差しない。いくつかの実施形態において、堆積ドラムは少なくとも、スート堆積面を提供する、耐火材料でつくられた周辺領域を有する。すなわち、堆積ドラムは、例えば、鋼鉄またはアルミニウムあるいはその他の材料でつくられたコア及び、堆積面を提供する、シリカ、黒鉛、ジルコン、ジルコニア、等のような、異なる材料でつくられたクラッドを有する。あるいは、形成されるべきスートシートの必要な純度レベルに応じて、様々な純度のシリカ(高純度合成石英、グレードまたは純度が低い天然産出水晶、等)のような、基本的に単一の材料でドラムをつくることができる。ドラムは軸104を中心にして回転することができる。1つの有利な実施形態において、ドラムは外周面の軸を中心にして回転する実質的に柱面の外周面を有する。1つの特に有利な実施形態において、ドラムは外周面の中心軸を巡って回転する実質的に円柱面の外周面を有し、ここで外周円柱面の半径をrr、(それにわたってスート粒子が堆積されるドラム領域の長さとして定義される)有効長をHHとする。外周円柱面の有効長及び/または直径寸法を調節することにより、スートシート及び焼結ガラスシートの寸法を調節することができる。
回転ドラムの湾曲面は様々な形状をとることができる。例えば、いくつかの実施形態において、湾曲面は、柱面のような、閉じた平滑面とすることができ、あるいは、立方体の表面、細長い直方体の表面、または柱面の一部と平表面の組合せ、等のような、急な変向点をもつ閉じた面とすることができると考えられる。図1〜3において、図示されるドラムは、バーナー105及び106によって生成されたスート粒子がその上に堆積して連続スート層109及び110を形成する、円柱外周堆積面103を有する。別の一実施形態において、ドラムは外周面の中心軸を巡って回転する実質的に楕円柱の外周面を有する。いくつかの有利な実施形態において、ドラムの回転は一方向性である。すなわち、ガラス形成プロセス中にドラムは、時計回りまたは反時計回りの、単一方向に回転する。そのような一方向性回転は、円柱外周面を有するドラムに特に有利である。しかし、スート堆積プロセス中にドラムが往復回転し得ることは排除されない。すなわち、ドラムは断続的に回転方向を変えることができる。そのような往復回転は楕円柱外周面を有するドラムに有利であり得る。いくつかの実施形態において、スート粒子はドラムの堆積面の一部の上に堆積される。したがって、円柱ドラムの場合、様々な実施形態を考えることができ、とりわけ、(i)いくつかの実施形態において、堆積されたスートシートはドラムの長さの一部だけを覆う;(ii)いくつかの実施形態において、面上に堆積されたスートシートは円柱の中心軸に平行な方向から見たときに円柱の断面円周の一部だけを覆う;及び(iii)いくつかの実施形態において、堆積されたスートシートは、ドラムの長さの一部だけを覆い、円柱の中心軸に平行な方向から見たときに円柱の断面円周の一部だけを覆う。スート粒子が円形断面全周にかけて堆積して連続する閉じたスリーブを形成することができれば、次の工程で堆積面からスートシートを剥離するためには少なくとも2つの個別部分にスリーブを切り離さなければならないであろう。簡便な説明及び図示のため、ドラムの長さに沿うスートシートの寸法はシートシートの幅と呼ばれ、堆積面の円形断面の周に沿うスートシートの寸法はスートシートの長さと呼ばれる。すなわち、スートシートが、長さがHHで断面半径がrrの円柱回転ドラムの全長で半周を覆って形成されれば、スートシートの幅はHHになり、長さはπ・rrになるであろう。
本発明のいくつかの実施形態において、堆積面上に形成されたスートシートの主表面は4つの辺を有し、2つの辺は実質的に回転軸の方向に沿い、他の2つの辺は回転ドラムの湾曲外周面の周に沿って広がり、場合によっては、延伸する。説明の簡便さのため、プロセスの最も初期の段階に形成された、スートシートの実質的に回転軸の方向に沿う辺はスートシートの第1の末端と称され、最終段階で形成された、スートシートの実質的に回転軸の方向に沿う辺はスートシートの第2の末端と称され、湾曲外周面の周に沿って広がる、及び/または延伸する、2つの辺(131及び133)はスートシートの縁端と称される。
本発明のいくつかの実施形態において、堆積プロセス中に、バーナー105及び106は回転ドラムの回転軸に対して静止位置に維持される。そのような実施形態において、堆積面にかけて比較的幅の広いスートシートを得るためには、複数のバーナー及び/またはバーナーアレイが必要である。あるいは、回転軸に沿う方向でドラムの長さに沿うバーナーの往復運動を有益に用いることができる。
いくつかの実施形態において、ドラムの堆積面上に形成されたスートシートは、堆積面からの取外しに際し、それ自体の重力による破壊をおこさせずに、平坦な基板表面上に載せ得ることが望ましい。いくつかの実施形態において、堆積面からの取外しに際し、スートシートを外力によって押すかまたは引っ張って、破壊させずに、実質的に平坦な形状寸法にできることが一層望ましい。この目的のため、ある所望の程度に加えられた応力ではスートシートの破壊が生じないであろうように、スートガラスシートがあるレベルの柔軟性を有することが望ましい。スートガラスの柔軟性は様々な要因、とりわけ、(a)平均スート密度、(b)スートシート厚、(c)堆積面の曲率、(d)スートシート形成時のスートシート温度及び(e)スートシート厚によって決定される。実質的に円柱の外周堆積面を有するドラムについては、(円柱の中心軸に垂直な平面で切断したときの)円形断面の直径が大きくなるほど、堆積されたスートシートの曲率は平板シートに近づき、したがってシートが引っ張られるかまたは平らに置かれたときのスートシートにかかる応力が低くなる。スートシートの柔軟性は、与えられた直径をもつマンドレルを用いてスートシートを破壊させずにロールに巻き取ることができるか否かを決定する。
上述したように、スートシートの平均スート密度はスートシートの柔軟性を決定する要因の1つである。一般に、90%をこえるシリカを含有するガラススートシートについて、スートシートの平均密度は0.50〜1.50g/cmの範囲、いくつかの実施形態では0.80〜1.25g/cmの範囲にあることが望ましい。
いくつかの実施形態において、良好なスートシート柔軟性を得るためには、シート厚が10μm〜400μmの範囲、いくつかの実施形態では20μm〜350μmの範囲、いくつかの実施形態では50μm〜300μmの範囲、いくつかの実施形態では50μm〜200μmの範囲にあることが望ましい。発明者は、長さが5mをこえる、厚さが約100μmの連続巻取り可能なシリカスートリボンを作製した。
いくつかの実施形態において、堆積されたスートシートの局所スート密度変動が小さいことが極めて望ましい。小さい局所密度変動は、本発明のいくつかの実施形態において組成が実質的に均質な最終焼結ガラスシートを得るために重要である。様々な要因、とりわけ、(i)バーナーまたはその他のスート供給装置の構造及び位置、(ii)堆積面に対するバーナーの相対運動、(iii)バーナーまたはその他のスート供給装置によって供給される粒子の温度変動及び(iv)ドラムの堆積表面の温度変動、がスートシートの局所スート密度変動に強く影響する。化学組成が実質的に均質で厚さが実質的に一様なスート堆積層を得るには複数のバーナーからなるバーナーアレイ105の使用が有利であり得る。「一様な厚さ」とは、スートシート厚変動が平均スートシート厚の20%以下であることを意味する。いくつかの実施形態において、スートシート厚変動は平均スートシート厚の10%以下であることが望ましい。いくつかの実施形態において、堆積面に対するバーナーの相対運動は、厚さが実質的に一様なスートシートを得ることができるように、変調する必要がある。いくつかの実施形態において、厚さが実質的に一様なスートシートを堆積するため、バーナー105を回転ドラムの一方の側から他方の側に往復運動させることができる。上述したように、いくつかの実施形態においてスートシート内の一様な局所スート密度を得るためには、バーナー炎が堆積面に直接に接触する前に堆積面の温度が実質的に一様であることが重要であり得る。ドラムの堆積面にわたって温度を実質的に一様に制御するため、ドラムを、内側または外側から、加熱または冷却することができる。下流のプロセス工程におけるドラムの堆積面からのスートシートの分離を容易にするためには、スート粒子の温度及び堆積面の温度が、スート粒子が溶融してスート堆積面に永続的に接合するほどには高すぎないことが望ましい。一般に、スート粒子が堆積されているときのスート粒子の平均温度が高くなるほど、スート粒子が相互に結合して緻密で強靱なスートシートが形成される可能性が高くなる。
スートシートの高スループットを得るため、いくつかの手法、(i)回転ドラムの回転の角速度を高める、(ii)(円柱ドラムの直径のような)回転ドラムの断面の寸法を大きくする、(iii)回転ドラムの有効長を大きくする、及び(iv)より多くのスート粒子を供給するために複数のバーナー(さらには複数のバーナーアレイ)を使用する、を単独で、あるいは様々な組合せで、用いることができる。
図3を参照すれば、2台のバーナー(または2基のバーナーアレイ)105及び106が回転ドラムの堆積面上に2つのスート層109及び110を堆積している。いくつかの実施形態において、2つのスート層109及び110は基本的に同じ化学組成及び同じ、平均スート密度、平均スート粒径、等のような、物理特性を有することが望ましい。この目的のため、バーナー105及び106は実質的に同等であり、実質的に同じ組成の2本のスート流を供給することができる。バーナー105がドラムの堆積面と直接に接する基スート層109を形成するために堆積されるスート粒子を供給する。引き続いて、バーナー106が、厚さが同じかまたは異なるスート層109を覆う付加層110を形成するために堆積されるスート粒子を供給する。層109及び110は合わせてスートシートを形成する。いくつかの実施形態において、2つの層109及び110は異なる化学組成を有することが望ましい。例えば、それぞれの層は異なるドーパントがドープされたシリカ粒子からなることができる。いくつかの実施形態において、2つの層109及び110は、化学組成は基本的に同じであるが、平均スート密度、平均スート粒径、等のような、物理特性は異なることが望ましい。そのような相異なる層109及び110は合わせて、、様々な応用に用途があり得る、複数の副層をもつスート層を形成する。図3は2層だけの実施形態を示しているが、これと同じ設計方針を適用することでさらに多くのスート層をもつスートシートを作製することができる。そのような複層構造は、異なるスート粒子を断続的に供給する単一のバーナー(またはバーナーアレイ)により、あるいはドラムの堆積面に対するバーナー(またはバーナーアレイ)の相対運動を慎重に変調することにより、達成することもできると考えられる。複数のスート粒子層が望ましく、隣接層間の交叉汚染が回避されることが望ましい場合、様々な層を供給する複数のバーナーが作動時には物理的に隔てられることが望ましい。そのような物理的隔離は、とりわけ、(i)バーナーの移動の変調、(ii)異なる時間間隔でのバーナーの動作及び(iii)1つのスート流のスート粒子が別のスート流に入ることを防止するためのバーナー間の物理的隔壁の適用、によって達成することができる。
本発明のいくつかの実施形態において、回転ドラムの堆積面上に形成されたスートシートは、堆積プロセスが完了するまで、堆積面上にとどまることができる。すなわち、所望の長さ、幅及び厚さをもつスートシートが堆積面上に形成された後、バーナーを停止することができ、そのように形成されたスートシートを堆積面から剥離することができる。あるいは、本発明のいくつかの別の実施形態において、以下でさらに詳細に説明されるように、形成されたスートシートの一部を回転ドラムの堆積面から連続的に剥離し、連続的に堆積面から引き離すことができる。本明細書に用いられるように、「剥離する」は分離をおこさせることを意味する。
堆積面上のスートシートの初期形成には、スート粒子が堆積面とある程度接合することが必要である。しかし、上述したように、スート粒子と堆積面の間の接合が強すぎると、堆積面からのスートシートの剥離が困難になり得る。堆積面と堆積面上に堆積されたスートシートの間の限定された接合形成は堆積面からのスートシートの剥離を容易にするに役立つ。いくつかの実施形態において、スートシートが堆積面に熱膨張係数(CTE)とは異なるCTEを有し、温度勾配によって生じる応力により剥離が自発的におこり得る場合には、スート粒子が堆積されてスートシートを形成する箇所とスートシートが堆積面から剥離される箇所の間の温度勾配によって接合を弱めることができる。いくつかの別の実施形態において、堆積面からのスートシートの剥離を誘発、開始または補助するために、いくつかのツール(スートシート剥離具)及び/または方法を用いることができる。スートシート剥離具の例には、ナイフ、鏨、切断ワイアまたは切断糸、あるいはガス流があるが、これらには限定されない。ガス流(ガスジェット)107はいくつかの実施形態において、スートシート及び/または堆積面を冷却または加熱して、界面における熱応力の誘起または応力の所望の範囲内への維持、及び堆積面の清浄化を、全て同時に行い得ることから、有利であり得る。ガスジェットの別の利点は、ガスジェットの圧力を調整することでスートシートにかかる機械力を調節することができ、ガスジェットの方向及び大きさを選ぶことで力がスートシートに向けられる箇所を正確に定めることができることである。ガスジェットに加圧空気流が用いられる場合、ガスジェットはエアナイフと呼ばれることがある。
スートシートは、ドラムが回転している間、または静止している間に、ドラムの堆積面から剥離することができる。本発明のいくつかの実施形態において、スートシートが堆積面から剥離されて取り外されるときにドラムは静止したままであり、剥離プロセスはスートシートの第1の末端及び第2の末端のいずれかからまたは両方から開始される。そのような実施形態においては一般に、スートシートを堆積面から徐々に剥離できるように、スートシートと堆積面の間の界面においてスートシートに機械力がかけられる。いくつかの別の実施形態において、スートシートが堆積面から剥離されて取り外されているときにドラムは回転し、堆積面から剥離された直後のスートシート部分は、堆積面から巻きほどかれるかのような連続態様で堆積面から引き離される。そのような実施形態において、剥離が行われる箇所に向けられるガスジェットは、剥離を補助するために有利に用いられ得る。そのような実施形態において、堆積面に対するスートシートの相対運動方向は実質的に湾曲堆積面の接線方向であることが一般に望ましい。「実質的に接線方向」とは、堆積面に対するスートシートの相対運動方向が剥離箇所における湾曲面の接線方向の10°以内であることを意味する。スートシートの運動を実質的に接線方向に維持することによって、スートシートの破壊を生じ得るであろう、剥離箇所においてスートシートにかかる応力を減じることができる。
したがって、図1,2及び3に示し、上で説明したように、本発明のいくつかの実施形態において、工程(C)後に、
(D)ドラムが回転している間に、スートシートの一部を堆積面に付けたまま、スートシートの一部を堆積面から剥離した直後に堆積面から引き離す工程、
を実行することが可能である。
図1,2及び3に示されるように、本発明のいくつかの実施形態において、工程(B)と工程(D)を同時に実行して、多数の回転にわたってドラムの回転を実質的に中断させないまま、細長いスートシートの連続作製を可能にすることもできる。そのような連続プロセス実施形態は特に有利である。そのような実施形態により、中断させることなく、スートシート及びガラスシートの長いリボンの連続生産が可能になる。
いくつかの実施形態において、特にスートシート及び/または焼結ガラスシートの長いリボンの連続生産を含む実施形態において、上記工程(D)が実行されているときの剥離後の堆積面からのスートシートの連続引離しは何らかのスートシート誘導具によって誘導されることが有利である。本発明のいくつかの実施形態において、スートシート誘導具はスートシートの主表面に直接に接し、スートシートが移動するときのスートシートのための支持及び誘導を提供する。いくつかの別の実施形態において、スートシート誘導具はスートシートの両主表面に直接に接する複数の部材を有する。スートシート厚は一般に主表面の寸法よりかなり小さいから、スートシート誘導具は、スートシートの移動に有意な誘導及び/または力を提供するために主表面に直接に接して配置されることが望ましい。スートシートの高い表面品質を維持し、ローラーのようなスートシート誘導具による汚染及び掻き傷形成を避けるため、スートシート誘導具111,113,405はスートシートの主表面の実質的に周辺領域だけに直接に接して配置されることが望ましい。「主表面の周辺領域」とは、主表面の(上で定義した)縁端に近い領域を意味する。そのような実施形態のいくつかにおいて、そのような複数の部材はスートシートをクランプする。スートシート誘導具はいくつかの実施形態において能動とすることができる。すなわち、スートシート誘導具は、スートシート誘導具がスートシートを所望の方向に移動させる力の一部を与えるように、スートシートによって与えられるのではない外力によって駆動される。いくつかの実施形態において、スートシート誘導具は受動とすることができる。すなわち、スートシート誘導具はスートシート誘導具と接しているスートシートからの力以外の外力では駆動されず、スートシート誘導具のいずれの部材の運動に必要なエネルギーもスートシート誘導具が直接に接しているスートシートによって与えられる。本発明のいくつかの実施形態において、スートシート誘導具はコンベアベルトを含む。いくつかの実施形態において、スートシート誘導具は誘導ローラーを含む。
堆積面から剥離されて運び去られるスートシートは、スートシート分割機を用いることで個別のより小さなスートシート片に切り分けることができる。様々な切断機及び方法をスートシートを分割するために用いることができる。いくつかの実施形態において、レーザ切断が特に有利である。そのようなスートシート片は次いで、そのまま使用することができ、あるいは、以下でさらに詳細に説明されるような焼結を含むがこれには限定されない、下流処理をさらに施すことができる。望ましい場合には、ロールになったスートシートの隣接表面間に配される、紙、布、等のような、スペーサ材を用いるかまたは用いずに、スートシートを巻き取ってスートシートロールにすることも可能である。望ましい場合には、下流での使用のためにスートシートを個片に切断する前に、またはスートシートを巻き取ってロールにする前に、スートシートの周辺領域を、いくつかの実施形態においてはいずれの周辺領域も、除去することができる。この場合も、とりわけ、レーザ切断を縁端除去に有利に用いることができる。
焼結ガラスシートが望ましい場合、本発明にしたがって形成されたスートシート、またはその一部を、スートシートのスート粒子が緻密化されたガラスシート片に転換される焼結温度にスートシートが加熱される、焼結工程(EE)にかけることができる。工程(D)が実施される場合、焼結ガラス片を得るため、引き続いて、
(E)引き離されているスートシートの少なくとも一部を順次に焼結温度にさらすことによってスートシートのその部分を緻密ガラスに焼結する工程、
が実施されることが望ましい。
したがって、連続的に移動しているスートシートはいくつかの実施形態において本発明の装置の焼結ゾーン193に送り込むことができ、焼結ゾーン193においてスートシートの少なくとも一部は、スートシートのその部分を緻密ガラスに転換するに十分な温度に十分な時間加熱される。当業者であれば、とりわけ、ガラスの組成、最終ガラスの所望の品質及びプロセスのスループットに応じて、適切な焼結温度及び焼結時間を決定することができる。例えば、高純度シリカのスートシートを焼結するには、焼結温度は1000℃〜1600℃であることが一般に望ましく、一実施形態においては1400℃〜1600℃である。当業者には一般に知られているように、焼結段階中、スートシートを形成しているスート粒子は粒界においてより多くの化学結合を形成することができ、この結果、より大きな、連続ガラス網状組織が生じる。いくつかの実施形態において、焼結の結果、空孔及び気泡が実質的に存在しないガラス材が得られる。
本発明のいくつかの実施形態において、得られる焼結ガラスが、とりわけガラスシートにかかる重力による、有意な垂れを生じないような態様で焼結が行われることが望ましい。重力による垂れを避けるための一手法は、焼結中、スートシートを実質的に垂直な位置に、すなわち、スートシートにかかる重力がシートの主表面に基本的に平行である位置に、置くことである。もちろん、正確な垂直位置からの若干の、例えば±15°まで、一実施形態では±10°まで、一実施形態では±5°までの、偏りは許され、「実質的に垂直」の意味の範囲内にあると見なされるべきである。焼結中のガラスの垂れを軽減する別の手法は、スートシート及び/またはガラスシートの幅全域に亘って張力を印加することである。そのような張力は、クランプローラー111,135,405及び/またはクランプ型コンベアベルトのような、スートシート誘導具によって印加することができる。一般に、焼結プロセス中、スートシートの構造の圧密のため、焼結が進むにつれてスートシートの密度は高くなる。スートシートの幅全域に亘って張力が印加されなければ、シートは収縮するであろう。したがって、焼結中のスーシートへの張力印加により、焼結ゾーン401全体を通して間隔が基本的に一定のクランプ型誘導具によって張力が印加される場合は特に、スートシートの薄化も生じ得る。焼結中にスートシートに張力が印加されれば、実質的に水平な位置、上述したような実質的に垂直な位置、またはこれらの2つの位置の中間の傾斜位置にスートシートを置くことができる。張力は重力の効果に対抗して、焼結中のスートシート及び/またはガラスシートの垂れ発生を防止する。
いくつかの実施形態において、スートシートの焼結の結果得られたガラスシートの少なくとも大半は主表面において、表面波打ちが小さく、表面粗さが小さく、基本的に掻き傷がないという、高い表面品質を有することが極めて望ましい。そのような高表面品質は、例えばLCDディスプレイ基板に、特に有益である。高品質表面の上述した属性の1つ以上を得るため、いくつかの手法を適合させることができる。例えば、この目的のため、焼結されるスートシートの少なくとも一方(いくつかの実施形態においては両方)の主表面の大部分(50%、いくつかの実施形態では少なくとも60%、いくつかの別の実施形態では少なくとも70%、いくつかの別の実施形態では少なくとも80%、いくつかの実施形態では少なくとも90%、いくつかの別の実施形態では少なくとも95%、いくつかの別の実施形態では少なくとも98%)が固形物に直接接触せずにガスまたは真空にさらされることが望ましい。主表面をガスまたは真空にさらしながらの焼結は、スートシート表面上の表面欠陥部分を、もしあれば、回復させることができ、高品質表面の上述した属性の1つ以上を有するガラスシートを作製することができると考えられる。したがって、いくつかの実施形態において、焼結中にスートシートの移動は上述したスートシート誘導具(111,113,405)によって誘導され、スートシート誘導具は実質的に主表面の縁端領域だけに接することができる。さらに、焼結ガラスの表面品質はスートシートの表面上に取り込まれる、周囲雰囲気中の粒子のような、汚染物の影響を受け得る。したがって、クリーンルームのような、清浄環境が焼結ガラスシートの表面の品質の向上に役立ち得る。
スートシートを焼結温度に加熱するために様々な加熱源を用いることができる。電気抵抗加熱及び誘導加熱を、いずれも周囲雰囲気の組成を変えず、また周囲雰囲気を様々なガラス材の生産の要件を満たすように個別かつ独立に調整できるから、有利に用いることができる。スートシート及び焼結中のガラスシートの熱履歴は、最終緻密ガラスの厚さ、ガラスの組成、最終ガラスの組成一様性及び最終ガラスの(屈折率、複屈折、等のような)物理特性の一様性に影響を与え得る。したがって、一様な組成及び/または特性が焼結ガラスに望まれる場合、焼結を受けるスートガラス、またはその一部には、焼結工程中に実質的に一様な焼結温度がかけられることが望ましい。誘導加熱及び電気抵抗加熱は実質的に一様な焼結温度を得るために有利に用いることができる。いくつかの実施形態において、図1及び4に示されるように、スートシートは主表面の両側から加熱されることが極めて望ましい。
いくつかの実施形態において、焼結が行われる加熱室は、熱伝達を向上させるため並びに装置のコンポーネント及び/またはガラス材料の酸化を防止するため、N,Ar,Ne,これらの混合気、等のような不活性ガスで満たされる。
焼結工程が実施されている間、スートシートはいくつかの実施形態において、特にスートシートがその全体が焼結される個別スートシートである場合、焼結ゾーン内部に静止保持することができる。焼結ゾーンでスートシートの全体を同時に焼結するにはスートシートが大きすぎる場合には、スートシートをステップアンドリピート態様で、すなわち、スートシートの一部を初めに焼結し、続いて別の部分を焼結する態様で、焼結することができる。本発明の別のいくつかの実施形態において、特に工程(D)を含む連続プロセス実施形態において、工程(B)及び(D)の同時実施を含む実施形態においては一層、焼結ガラスの連続生産を可能にする、スートシートの順次焼結を実施することができるように、スートシートの連続焼結ゾーン通過を可能にすることができる。
図4は本発明の一実施形態にしたがう装置の焼結ゾーン401の断面を簡略に示す。スートシート403が所定の位置に置かれ、スートシート誘導クランプローラー405によって張力がかけられる。矢印A及びA'は、焼結中のシートシートの主表面にローラー405がかける力の向きを示す。焼結ゾーンの外囲器402に配された、抵抗加熱素子または誘導加熱ヒーターのサセプタのような、加熱素子407が高温にされる。加熱素子によって放射される輻射406により、及び/または加熱によって焼結温度に加熱されるガスにより、スートシートが焼結温度に加熱される。ローラー405の張力印加によって、スートシートの垂れが基本的に回避または排除される。
スートシート、またはその一部が焼結されて緻密ガラスシートになると、緻密ガラスシートを切断機で分割して個片にすることができる。ガラスシートの分割には様々な装置及び方法を用いることができる。いくつかの実施形態において、レーザ切断機が特に有利である。そのような個々の緻密ガラス片は、そのまま用いることができ、あるいはさらに、縁端除去、コーティング、研磨、等のような形成後処理にかけることができる。あるいは、本発明のいくつかの別の実施形態において、焼結ガラスシートの長いリボンを巻取り機で巻き取ってガラスシートのロールにすることができる。紙シート、布、コーティング材、等のような、何らかのスペーサ材をロールの隣接ガラス面間に挿入して、隣接ガラス面間の直接接触を避けることができる。焼結中にスートシートの主表面の縁端領域がクランプされる場合、焼結工程が終わっても縁端領域は焼結されずに緻密ガラスになっていないか、同様に焼結はされても、縁端領域は焼結中に固形物と接触していなかったガラスシートの中央部とは異なる厚さ及び/または表面品質を有することになる可能性が極めて高い。したがって、そのような実施形態においては、ガラスシートが巻き取られてロールにされる場合に、ガラスシートが巻き取られてロールにされる前に縁端領域は除去されることが望ましい。縁端除去には様々な切断機及び方法を用いることができる。いくつかの実施形態において、レーザ切断が特に有利である。
いくつかの実施形態において、さらなる処理及び/または下流での使用のためにシートを別の場所に搬出する必要がある場合、ガラスシートの主表面の少なくとも1つに保護コーティングが施される。そのようなコーティングは巻き取られてロールにされることになる長ガラスシートに対して有利であり得る。ガラスリボンは巻き取られてロールにされる前に両面にコーティングが施されることが有利である。
図5は本発明の一実施形態の連続プロセスを簡略に説明するフローチャートである。この図の参照数字は、
501:スート粒子を供給する工程;
503:スートシートを形成するために回転ドラムの堆積面上にスート粒子を堆積する工程;
505:堆積面からスートシートを剥離する工程;
507:堆積面からスートシート焼結ゾーンにスートシートを移送する工程;
509:焼結部分が緻密ガラスに転換されるようにスートシートの一部を焼結温度にかける工程;
511:ガラスシートの縁端を除去する工程;
513:ガラスシートの主表面上に保護コーティングを施す工程;及び
515:薄く柔軟なガラスシートをガラスシート材ロールに巻き取る工程;
を意味する。
図1に示される装置の実施形態は、スート堆積/剥離ゾーン191,焼結ゾーン193及び巻取りゾーン195の3つのゾーンを有する。加熱ゾーン193において、スートシートを焼結温度に加熱するために熱115がスートシートに印加される。巻取りゾーンにおいて、焼結ガラスシートが巻き取られてロール117にされる。
上述したように、本発明の方法及び装置はシリカを高い分率で、例えば、重量でSiOを、少なくとも90%、いくつかの実施形態では少なくとも95%、いくつかの実施形態では少なくとも98%、あるいはいくつかの実施形態では少なくとも99%も、含有するスートシート及び焼結ガラスシートの作製に特に適する。本明細書を読んでいる当業者であれば、石英ガラス作製のための火炎加水分解に関する従来技術の教示を本発明に用いるために適合させ得る。
本発明のいくつかの実施形態にしたがえば、長いガラスリボンのような、柔軟な焼結ガラスシートを作製することができる。厚さが10μm、30μm、50μm、100μmのガラスシートを作製することができる。本発明のいくつかの実施形態において、焼結ガラスシートは10μm〜300μm、いくつかの実施形態では10μm〜200μm、いくつかの実施形態では20μm〜300μm、いくつかの実施形態では20μm〜200μm、いくつかの実施形態では30μm〜300μm、いくつかの実施形態では30μm〜200μm、いくつかの別の実施形態では50μm〜200μmの範囲の厚さを有する。ガラスが薄くなるほど、完璧なガラス表面を帯びるガラスの柔軟性は高くなる。そうではあるが、10〜100μmの範囲の厚さでハンドリングと柔軟性を良好に両立させることができる。薄く柔軟なガラスシートには多くの有用な用途があり得る。
以下の非限定的な実施例で本発明をさらに説明する。
実施例1:単層スートシートの作製
シリカを重量で少なくとも99%含む層を本発明にしたがう装置で作製した。それぞれが1インチ(25.4mm)幅の、5台のリニアバーナーをバーナーマニフォールドに取り付けた。これらのバーナーを隣り合わせに一列に配置して、5インチ(127mm)幅の一様なスート流を形成した。バーナーを通って流れるガスには、バーナーの中心線オリフィスに20SLPM(標準状態におけるリットル毎分)のNキャリアガスで運ばれるほぼ5g/分のOMCTSを含めた。これらのガスをそれぞれの長さに沿って、ほぼ5SLPMのOを供給するOオリフィス列で両側を囲んだ。これらのガスの外側にさらに20SLPMのOを供給する別の2列のオリフィス列を配した。この2列のオリフィスの外側の、最終オリフィス列でOMCTSを点火するための火炎を供給した。流量は、CHを12SLPM,Oを10SLPMとした。
堆積ターゲットからほぼ4インチ(101.6mm)離してバーナーを配置した。ターゲットは直径15インチ(381mm)の円柱石英ドラムとした。ドラムの壁厚は0.25インチ(6.35mm)であった。ドラムを表面速度が1mm/秒になるように回転させた。リニアバーナーアレイからのスート流をドラムに向け、ほぼ200μm厚で幅6インチ(152.4mm)のスート層をドラム上に堆積させた(スートシート幅の余分の1インチはドラム表面に沿う粒子流による)。バーナーの5インチ幅長におけるスートシートの平均密度はほぼ1.1g/cmであった。この長さの外側のスートの密度は、バーナーの直接堆積ゾーン内ではないことから、低くなった。高密度に形成された5インチ幅スートシートを、エアナイフで供給される空気流で補助して、ドラムから剥離した。10インチ(254mm)幅のエアナイフ本体を通してほぼ20SLPMの空気をエアナイフで供給し、ドラムに向けた。スート剥離の補助に加えて、エアナイフはドラム温度を一様かつ、約200℃の、低温に保った。5インチ幅スートシートの縁端を手で掴んで、巻取りドラムに向けた。ドラムの直径はほぼ6インチとした。5mのスートシートをドラム上に巻き付けた後に実験を終了した。
実施例2:単層スートシートの焼結
実施例1で上述したように、ただし厚さは60μmの、スートシートを作製した。上述したバーナーアレイのバーナーの内の3本を用いた。ドラムの回転速度を高め、OMCTSの流量を下げることで、厚さを減じた。バーナー流量、ドラム回転速度及びバーナーからドラムまでの距離を調節することによって、スートシートの厚さ、密度及び形成速度を変えた。
焼結実験のため、ほぼ2フィート(609.6mm)長で3インチ(76.2mm)幅のサンプルをとった。スートシートの縁端をサンプルの長さに沿って接触するローラーの間に束縛した。スートシートを焼結するために熱源を設けた。スートの温度はほぼ1500℃に達し、スートシートは緻密化して無色透明の焼結ガラスになった。焼結ガラスの厚さはほぼ30μmであった。
縁端が未焼結の焼結シートを掴み機構から取外し、縁端を裁ち落とした。焼結シートから未焼結スートを裁ち落とすため、5ワットのレーザを用いた。シートの長さに沿ってほぼ3mm/秒でレーザを移動させた。両縁端を順次に裁ち落としたが、2台のレーザを同時に用いることができたであろう。
本発明の範囲及び精神を逸脱せずに様々な改変及び変更が本発明になされ得ることが当業者には明らかであろう。したがって、本発明の改変及び変形が添付される特許請求項及びそれらの等価物の範囲内に入れば、本発明はそのような改変及び変形を包含するとされる。
103 外周堆積面
104 回転軸
105,106 バーナー
107 ガスジェット
109,110 スート層
111,113 スートシート誘導具
115 熱
117 ロール
131,133 シート縁端
191 スート堆積/剥離ゾーン
193 焼結ゾーン
195 巻取りゾーン

Claims (4)

  1. ガラスシートを作製するための装置において、
    ガラススート粒子を供給するためのスート供給装置、
    スートシートを形成するために前記ガラススート粒子をその上に堆積することができる外周湾曲堆積面を有する回転可能なドラム、
    前記回転可能なドラムの前記外周堆積面から前記スートシートの少なくとも一部を剥離するためのスートシート剥離具、及び
    前記剥離され移動する前記スートシート部分を焼結温度に加熱して前記スートシート部分を緻密ガラスシートに焼結するスートシート焼結装置を備え、
    前記スートシート焼結装置が、前記回転可能なドラムの前記外周堆積面から剥離され前記外周堆積面から解放された剥離直後の前記スートシート部分に係る前記スートシートの長さ方向への移動を誘導し、かつ、前記スートシート部分の焼結中に、前記スートシート部分の幅全域に亘って張力を与えるためのスートシート誘導具を備えることを特徴とする装置。
  2. 前記スートシート誘導具が、前記スートシートが焼結される際に該スートシートの幅全域に亘って張力を与えることができる、クランプローラーを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. ガラスシートを作製する方法において、
    (A)複数のガラススート粒子を供給する工程、
    (B)回転ドラムの湾曲堆積面上に前記ガラススート粒子を堆積させて、スートシートを形成する工程、
    (C)前記ドラムの前記堆積面から前記スートシートの少なくとも一部を剥離する工程、及び
    (E)前記剥離され移動する前記スートシート部分を焼結温度に加熱して前記スートシート部分を緻密ガラスシートに焼結しつつ、この焼結中に、前記スートシート部分における両主表面の両縁端領域の両側をスートシート誘導具に接触させるように配置して、前記スートシート誘導具により前記焼結中の前記スートシート部分の幅全域に亘って張力を与える工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  4. 前記工程(E)において、前記回転ドラムの回転中に、前記剥離され移動する前記スートシート部分とは異なる前記スートシート中の他の部分を前記回転ドラムの堆積面上に堆積させた状態を維持しながら、前記スートシート部分を緻密ガラスシートに焼結することを特徴とする請求項3に記載の方法。
JP2014092417A 2007-05-07 2014-04-28 ガラスシートを作製するための方法及び装置 Expired - Fee Related JP5868450B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/800,585 US7677058B2 (en) 2007-05-07 2007-05-07 Process and apparatus for making glass sheet
US11/800,585 2007-05-07

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010507392A Division JP2010526748A (ja) 2007-05-07 2008-04-22 ガラスシートを作製するための方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014159369A true JP2014159369A (ja) 2014-09-04
JP5868450B2 JP5868450B2 (ja) 2016-02-24

Family

ID=39540710

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010507392A Pending JP2010526748A (ja) 2007-05-07 2008-04-22 ガラスシートを作製するための方法及び装置
JP2014092417A Expired - Fee Related JP5868450B2 (ja) 2007-05-07 2014-04-28 ガラスシートを作製するための方法及び装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010507392A Pending JP2010526748A (ja) 2007-05-07 2008-04-22 ガラスシートを作製するための方法及び装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7677058B2 (ja)
EP (1) EP2069245B1 (ja)
JP (2) JP2010526748A (ja)
KR (1) KR101501301B1 (ja)
CN (1) CN101687682B (ja)
TW (1) TWI382001B (ja)
WO (1) WO2008136924A1 (ja)

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101511584B1 (ko) * 2008-09-25 2015-04-13 해성디에스 주식회사 롤 투 롤 반도체부품 제조장치 및 그에 적용되는 이송방법
JP5691148B2 (ja) 2008-10-01 2015-04-01 日本電気硝子株式会社 ガラスロール、ガラスロールの製造装置、及びガラスロールの製造方法
US8062733B2 (en) * 2009-05-15 2011-11-22 Corning Incorporated Roll-to-roll glass material attributes and fingerprint
TWI464124B (zh) * 2009-05-15 2014-12-11 Corning Inc 滾軸至滾軸玻璃材料屬性及特徵
US8181485B2 (en) * 2009-06-19 2012-05-22 Corning Incorporated Roll-to-roll glass soot sheet sintering method and apparatus
US8359884B2 (en) * 2009-07-17 2013-01-29 Corning Incorporated Roll-to-roll glass: touch-free process and multilayer approach
GB2478307A (en) * 2010-03-02 2011-09-07 Heraeus Quartz Uk Ltd Manufacture of silica glass
US8486537B2 (en) * 2010-03-05 2013-07-16 Carestream Health, Inc. Transparent conductive films, articles, and methods
US8438876B2 (en) * 2010-03-29 2013-05-14 Corning Incorporated Method and apparatus for removing glass soot sheet from substrate
TWI487677B (zh) 2010-05-28 2015-06-11 Corning Inc 可撓玻璃的捲狀物及用於捲繞之方法
DE102011014875B3 (de) * 2011-03-23 2012-04-19 Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg Verfahren für die Herstellung poröser Granulatteilchen aus anorganischem Werkstoff sowie deren Verwendung
GB201106015D0 (en) 2011-04-08 2011-05-25 Heraeus Quartz Uk Ltd Production of silica soot bodies
US8865298B2 (en) 2011-06-29 2014-10-21 Eastman Kodak Company Article with metal grid composite and methods of preparing
US8628840B2 (en) 2011-06-29 2014-01-14 Eastman Kodak Company Electronically conductive laminate donor element
US9321669B2 (en) 2011-08-23 2016-04-26 Corning Incorporated Thin glass sheet with tunable coefficient of thermal expansion
US8713966B2 (en) * 2011-11-30 2014-05-06 Corning Incorporated Refractory vessels and methods for forming same
US9199870B2 (en) * 2012-05-22 2015-12-01 Corning Incorporated Electrostatic method and apparatus to form low-particulate defect thin glass sheets
US8857216B2 (en) * 2012-05-31 2014-10-14 Corning Incorporated Burner modules, methods of forming glass sheets, and glass sheets formed thereby
TW201420464A (zh) 2012-11-26 2014-06-01 Ind Tech Res Inst 傳送裝置
US9452946B2 (en) * 2013-10-18 2016-09-27 Corning Incorporated Locally-sintered porous soot parts and methods of forming
US9919958B2 (en) 2014-07-17 2018-03-20 Corning Incorporated Glass sheet and system and method for making glass sheet
US9296614B1 (en) 2014-11-12 2016-03-29 Corning Incorporated Substrate such as for use with carbon nanotubes
WO2016085778A1 (en) 2014-11-26 2016-06-02 Corning Incorporated Thin glass sheet and system and method for forming the same
US10570048B2 (en) 2015-02-13 2020-02-25 Corning Incorporated Silica-containing sheet and related system and methods
US9634349B2 (en) 2015-04-13 2017-04-25 Corning Incorporated High silica content substrate such as for use in thin-film battery
WO2017027788A1 (en) 2015-08-13 2017-02-16 Corning Incorporated Additive manufacturing processes and manufactured article
US9422187B1 (en) * 2015-08-21 2016-08-23 Corning Incorporated Laser sintering system and method for forming high purity, low roughness silica glass
WO2017165769A1 (en) * 2016-03-24 2017-09-28 Corning Incorporated Laser sintering system and method for forming high purity, low roughness, low warp silica glass
US10435324B2 (en) 2016-08-18 2019-10-08 Corning Incorporated Laser system and method forming an edge section of a high purity fused silica glass sheet
US11274056B2 (en) 2016-08-24 2022-03-15 Corning Incorporated Laser system and method forming a high purity fused silica glass sheet with micro-crenellations
US10821707B2 (en) * 2018-05-17 2020-11-03 Vaon, Llc Multi-layer, flat glass structures
US10619926B2 (en) * 2016-10-07 2020-04-14 Corning Incorporated Process for sintering material
EP3476815B1 (en) 2017-10-27 2023-11-29 Heraeus Quarzglas GmbH & Co. KG Production of a porous product including post-adapting a pore structure
US11674030B2 (en) 2017-11-29 2023-06-13 Corning Incorporated Highly loaded inorganic filled aqueous resin systems
US11912860B2 (en) 2018-03-29 2024-02-27 Corning Incorporated Highly loaded inorganic filled organic resin systems

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58161929A (ja) * 1982-03-17 1983-09-26 Nippon Sheet Glass Co Ltd 高純度石英ガラス板の製造方法
JPH0859263A (ja) * 1994-05-26 1996-03-05 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 石英ガラス板を製造する方法および装置
JPH09286621A (ja) * 1996-04-19 1997-11-04 Toshiba Ceramics Co Ltd 石英ガラス製板材の製造方法及びその装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1376960A (en) * 1969-02-18 1974-12-11 Regina Glass Fibre Ltd Apparatus for the continuous production of a web or mat of staple glass fibres
US3806570A (en) * 1972-03-30 1974-04-23 Corning Glass Works Method for producing high quality fused silica
JPS55130828A (en) * 1979-03-29 1980-10-11 Ohara Inc Formation of rod type or plate type optical glass
US4494968A (en) * 1983-10-03 1985-01-22 Corning Glass Works Method of forming laminated single polarization fiber
CA1255382A (en) * 1984-08-10 1989-06-06 Masao Kawachi Hybrid optical integrated circuit with alignment guides
JPH06191860A (ja) * 1992-12-28 1994-07-12 Sano Fuji Koki Kk プリズムの成形装置
US6263706B1 (en) * 1999-03-30 2001-07-24 Deliso Evelyn M. Method of controlling fluorine doping in soot preforms
US7299657B2 (en) * 2002-07-12 2007-11-27 Corning Incorporated Method of making high strain point glass
CN1681963A (zh) * 2002-07-17 2005-10-12 希特科碳组合物公司 连续化学气相沉积工艺和加工炉
WO2005024908A2 (en) 2003-09-05 2005-03-17 Si2 Technologies, Inc. Laser transfer articles and method of making
US7259106B2 (en) * 2004-09-10 2007-08-21 Versatilis Llc Method of making a microelectronic and/or optoelectronic circuitry sheet

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58161929A (ja) * 1982-03-17 1983-09-26 Nippon Sheet Glass Co Ltd 高純度石英ガラス板の製造方法
JPH0859263A (ja) * 1994-05-26 1996-03-05 Shinetsu Quartz Prod Co Ltd 石英ガラス板を製造する方法および装置
JPH09286621A (ja) * 1996-04-19 1997-11-04 Toshiba Ceramics Co Ltd 石英ガラス製板材の製造方法及びその装置

Also Published As

Publication number Publication date
US7677058B2 (en) 2010-03-16
WO2008136924A1 (en) 2008-11-13
KR20100023848A (ko) 2010-03-04
EP2069245A1 (en) 2009-06-17
JP5868450B2 (ja) 2016-02-24
KR101501301B1 (ko) 2015-03-10
JP2010526748A (ja) 2010-08-05
CN101687682B (zh) 2012-11-21
EP2069245B1 (en) 2013-07-17
CN101687682A (zh) 2010-03-31
TW200911708A (en) 2009-03-16
US20080280057A1 (en) 2008-11-13
TWI382001B (zh) 2013-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5868450B2 (ja) ガラスシートを作製するための方法及び装置
JP5705219B2 (ja) ロール・トゥ・ロールガラス:非接触式多層堆積プロセス
US8181485B2 (en) Roll-to-roll glass soot sheet sintering method and apparatus
US8438876B2 (en) Method and apparatus for removing glass soot sheet from substrate
US8062733B2 (en) Roll-to-roll glass material attributes and fingerprint
US9199870B2 (en) Electrostatic method and apparatus to form low-particulate defect thin glass sheets
US9321669B2 (en) Thin glass sheet with tunable coefficient of thermal expansion
KR102409082B1 (ko) 재료의 소결 방법
TWI464124B (zh) 滾軸至滾軸玻璃材料屬性及特徵

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150224

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20150522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5868450

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees