JP2014158991A - 吸着された揮発性有機化合物の脱着装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記搬入したカートリッジ11を、予め内部が加熱された脱着室1にセットしてカートリッジ11を外周面から加熱すると共に、カートリッジ11に、脱着室1内に設けた熱交換器14によって加熱されたキャリアガスを供給して脱着するようにすると共に、脱着室1を加熱した加熱媒体を予熱室6に供給して予熱室6を加熱するようにする。
【選択図】図1
Description
洗浄施設の排気から溶剤ガスを除去する装置としては、吸着材として例えば活性炭やゼオライトを用いるものが知られている。一般に、吸着材を用いる溶剤回収装置は、排気中の溶剤ガスを吸着材で吸着する吸着工程と、吸着材から溶剤を回収する脱着工程とを同じ装置で行うように構成されている(例えば特許文献1参照。)ため、下記に示すような問題点がある。
(1)装置が大型であり、設置スペースの確保が困難な場合がある。
(2)装置の構造が複雑であり、維持管理が難しい。
(3)装置が高価であり、中小企業規模の施設では採用が難しい。
(4)溶剤の回収(水蒸気脱着)に際して多量の廃水が発生するため、廃水処理設備が必要になる。
そこで、吸着材が充填されたカートリッジを溶剤使用施設において交換可能とし、揮発性有機溶剤を吸着した吸着材が充填されたカートリッジを、脱着専門の施設に回収集積し、該脱着専門施設において吸着材から揮発性有機溶剤を回収する回収システムが構築されている(特許文献2参照)。
請求項2の発明は、脱着室を加熱する加熱手段は、ヒーターによる加熱、および/または脱着室に配管が施され、該配管に加熱媒体である過熱蒸気または加熱空気が供給されて加熱するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の吸着された揮発性有機化合物の脱着装置である。
請求項3の発明は、キャリアガスは、脱着室外から脱着室内に至るキャリアガス用配管を経由してカートリッジに供給されるものであり、脱着室内のキャリアガス用配管には、加熱された脱着室内の温度でキャリアガスを加熱するための熱交換器が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の吸着された揮発性有機化合物の脱着装置である。
請求項4の発明は、カートリッジを予熱するための予熱室がさらに設けられ、該予熱室には、脱着室を加熱した加熱媒体が供給されるよう配管されていて、予熱室の加熱をするように構成されていることを特徴とする請求項2または3記載の吸着された揮発性有機化合物の脱着装置である。
請求項5の発明は、予熱室を加熱した加熱媒体は、脱着が終了したカートリッジがある脱着室に供給されて該脱着終了脱着室を冷却するものであることを特徴とする請求項4記載の揮発性有機化合物の脱着装置である。
請求項6の発明は、予熱室を加熱した加熱媒体は、該予熱室加熱媒体の温度が加熱手段により加熱する前の加熱媒体の温度より高い場合には加熱手段に循環供給されることを特徴とする請求項4記載の揮発性有機化合物の脱着装置である。
請求項7の発明は、脱着終了脱着室内のカートリッジを冷却した加熱媒体は、該脱着終了脱着室冷却加熱媒体の温度が加熱手段により加熱する前の加熱媒体の温度より高い場合には加熱手段に循環供給されることを特徴とする請求項5記載の揮発性有機化合物の脱着装置である。
請求項2の発明とすることにより、加熱媒体を用いて脱着室内の加熱を簡単にすることができる。
請求項3の発明とすることにより、カートリッジ内の吸着材を脱着するためのキャリアガスが、脱着室内に設けた熱交換器により脱着室内の熱を有効に利用して加熱されることとなって熱効率、脱着効率が高いものとなる。
請求項4の発明とすることにより、予め予熱されたカートリッジを用いての脱着となるため、より一層脱着効率を高めることができるが、予熱室の加熱が、脱着室を加熱した過熱蒸気または加熱空気を有効に利用してできるため、予熱室を加熱するための専用の加熱手段が不要になって一段と熱効率を高くすることができる。
請求項5の発明とすることにより、予熱室を加熱した加熱媒体が、さらに脱着を終了したカートリッジがある脱着室の冷却をすることになって熱効率をさらに高めることになる。
請求項6の発明とすることにより、予熱室を加熱した加熱媒体が、脱着室を加熱する加熱手段に循環供給されるため、一段と熱効率の高いものとなる。
請求項7の発明とすることにより、脱着を終了したカートリッジがある脱着室の冷却をした加熱媒体が加熱手段に循環供給されるため、一段と熱効率の高いものとなる。
そして加熱媒体発生器5から発生した加熱媒体は、配管4により脱着室1の室内温度を高くし、ヒータ3による加熱と相俟って例えば200〜300℃に加温できるようになっており、さらに配管7により予熱室6を例えば150〜200℃に加温できるようになっている。
また加熱手段を熱風発生器とした場合には、脱着室1、予熱室6に配管4、7を設けることなく、直接脱着室1、予熱室6の室内に供給するようにしてもよく、このようにした場合には、後述するキャリアガスを脱着室1内に供給された熱風とすることができ、そうした場合、熱交換器14や空気供給装置15は不要になる。
脱着室1には、カートリッジ11の流入配管11aに接続される流入側配管12と、流出配管11bに接続される流出側配管13とが設けられているが、流入側配管12は、脱着室1に配した熱交換器14を経由する状態で室外に至り、脱着施設に設けた空気供給装置(エアブロア)15に接続されている。そして空気供給設備15から供給された空気は、加熱された脱着室1において熱交換器14で加熱されたものがキャリアガスとなってカートリッジ11に供給され、揮発性有機化合物の脱着をするようになっており、そして該脱着された揮発性有機化合物を含有するキャリアガスは、流出側配管13を経由して、冷却凝集する等して溶剤回収をする溶剤回収器16に供給されるようになっている。因みにキャリアガスが空気である場合、酸素の存在により可燃性の揮発性有機化合物を脱着する際に自然発火して燃焼(爆発)してしまうという惧れがあり、その場合には窒素ガス等の不燃性ガスをキャリアガスとして用いることは勿論である。
そして加熱媒体を過熱蒸気や加熱空気とした場合に、加熱源の供給が簡単で、効率の良い加熱ができることになる。
そして予熱室6を加熱した加熱媒体は、加熱媒体発生装置5で加熱する前の加熱媒体の温度よりも高い場合、加熱媒体発生装置5に循環供給されるため、加熱媒体発生装置5での加熱効率が高いものになって省エネルギーにも寄与できる。
さらに予熱室6での予熱が不要な場合には、予熱室6への加熱媒体の供給を停止し、脱着室をから排出された加熱媒体を分岐配管17から循環用配管7aに供給して加熱媒体発生器5に供給するようにすればよく、このようにすることで一段と熱効率を高めることができる。
そしてこのものでは、切換えバルブ21を開成し、切換えバルブ21a、21bを閉成することで予熱室6を予熱した加熱媒体を終了脱着室20に供給して該終了脱着室20と該室内にある脱着後のカートリッジ11を冷却することができるようになっている。このものにおいて、終了脱着室20の冷却が不要の場合には、予熱室6を予熱した加熱媒体を、切換えバルブ21、21bを閉成し、切換えバルブ21aを開成することで加熱媒体発生装置5に循環供給する(この場合の予熱室6を加熱した加熱媒体の温度が、加熱媒体発生装置5により加熱する前の加熱媒体の温度よりも高い場合、熱効率を高くすることができる。)ことができ、また切換えバルブ21、21aを閉成し、切換えバルブ21bを開成することで外気に放出することができる。
さらに同様にして終了脱着室20を冷却した加熱媒体を、切換えバルブ22を開成し、切換えバルブ22aを閉成することで加熱媒体発生装置5に循環供給する(この場合の終了脱着室20を冷却した加熱媒体の温度が、加熱媒体発生装置5により加熱する前の加熱媒体の温度よりも高い場合、熱効率を高くすることができる。)ことができ、また切換えバルブ22を閉成し、切換えバルブ22aを開成することで外気に放出することができる。
3 ヒータ
4 配管
5 加熱媒体発生器
6 予熱室
7 配管
11 カートリッジ
14 熱交換器
15 空気供給装置
20終了脱着室
Claims (7)
- 揮発性有機化合物が吸着された吸着材が充填されたカートリッジから揮発性有機化合物を脱着するための脱着装置であって、該脱着装置は、耐火性素材で形成され、室内にカートリッジがセットされる脱着室と、揮発性有機化合物を脱着するためキャリアガスをカートリッジに供給するキャリアガス供給手段と、キャリアガスから脱着されたガス状又はミスト状の揮発性有機化合物を液化回収する回収手段とを備えて構成され、脱着室内は加熱手段により加熱されていてカートリッジをカートリッジ外周面から加熱するものであることを特徴とする吸着された揮発性有機化合物の脱着装置。
- 脱着室を加熱する加熱手段は、ヒーターによる加熱、および/または脱着室に配管が施され、該配管に加熱媒体として過熱蒸気または加熱空気が供給されて加熱するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の吸着された揮発性有機化合物の脱着装置。
- キャリアガスは、脱着室外から脱着室内に至るキャリアガス用配管を経由してカートリッジに供給されるものであり、脱着室内のキャリアガス用配管には、加熱された脱着室内の温度でキャリアガスを加熱するための熱交換器が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の吸着された揮発性有機化合物の脱着装置。
- カートリッジを予熱するための予熱室がさらに設けられ、該予熱室には、脱着室を加熱した加熱媒体が供給されるよう配管されていて、予熱室の加熱をするように構成されていることを特徴とする請求項2または3記載の吸着された揮発性有機化合物の脱着装置。
- 予熱室を加熱した加熱媒体は、脱着が終了したカートリッジがある脱着室に供給されて該脱着終了脱着室を冷却するものであることを特徴とする請求項4記載の揮発性有機化合物の脱着装置。
- 予熱室を加熱した加熱媒体は、該予熱室加熱媒体の温度が加熱手段により加熱する前の加熱媒体の温度より高い場合には加熱手段に循環供給されることを特徴とする請求項4記載の揮発性有機化合物の脱着装置。
- 脱着終了脱着室内のカートリッジを冷却した加熱媒体は、該脱着終了脱着室冷却加熱媒体の温度が加熱手段により加熱する前の加熱媒体の温度より高い場合には加熱手段に循環供給されることを特徴とする請求項5記載の揮発性有機化合物の脱着装置。
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