JP2014151206A - 均質プラズマ化学反応デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】均質プラズマ化学反応デバイスを提供する。
【解決手段】少なくとも1つの電極を備えるプラズマデバイス12;該プラズマデバイスに接続されており、該プラズマデバイスに電離性媒体を供給するように構成された電離性媒体源16;少なくとも1種の前駆体フィードストックを該プラズマデバイス12に供給するように構成された前駆体源18であって、該少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、前駆体源;ならびに内側電極および外側電極に接続されており、該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体および該少なくとも1種の前駆体フィードストックに点火してプラズマ流32を形成するように構成された電源14を備える、プラズマシステム10。
【選択図】図5

Description

(背景)
(技術分野)
本開示は、生物学的材料または他の材料の表面処理、除去または沈着のための、プラズマデバイスおよびプロセスに関する。より特定すると、本開示は、化学反応性の、プラズマにより発生される種を、プラズマデバイスにおいて、選択された成分に特異的な励起状態種(例えば、エネルギーを有する光子)と一緒に発生させて方向付けるための装置および方法に関する。
(関連技術の背景)
濃密媒体(例えば、大気圧またはその付近で液体および気体)中での電気放電は、適切な条件下で、プラズマ形成をもたらし得る。プラズマは、多量の化学種(例えば、イオン、ラジカル、電子、励起状態(例えば、準安定)種、分子フラグメント、および光子など)を生じさせる独特の能力を有する。プラズマ種は、プラズマ電子温度および電子密度を調整することによって、種々の内部エネルギー状態または外部運動エネルギー分布において、発生し得る。さらに、プラズマの空間特性、時間特性および温度特性を調節することによって、そのプラズマ種および付随する光子流により照射される材料に、特殊な変化が生じる。プラズマはまた、プラズマにより照射される生物学的材料および他の材料において、光化学反応経路および光触媒反応経路を開始させるために充分なエネルギーを有する光子(真空紫外光子が挙げられる)を発生させることが可能である。
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
少なくとも1つの電極を備えるプラズマデバイス;
該プラズマデバイスに接続されており、該プラズマデバイスに電離性媒体を供給するように構成された電離性媒体源;
少なくとも1種の前駆体フィードストックを該プラズマデバイスに供給するように構成された前駆体源であって、該少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、前駆体源;ならびに
内側電極および外側電極に接続されており、該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体および該少なくとも1種の前駆体フィードストックに点火してプラズマ流を形成するように構成された電源
を備える、プラズマシステム。
(項目2)
上記少なくとも1つの電極は、アルミニウム合金およびチタン合金からなる群より選択される金属合金から形成されている、上記項目に記載のプラズマシステム。
(項目3)
上記少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載のプラズマシステム。
(項目4)
上記少なくとも1種の前駆体フィードストックは、上記少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物、および混合物からなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載のプラズマシステム。
(項目5)
上記前駆体源は、上記少なくとも1種の前駆体フィードストックのエアロゾル噴霧剤を形成するように構成された噴霧器を備える、上記項目のいずれかに記載のプラズマシステム。
(項目6)
上記プラズマデバイスは:
実質的に円柱形の管状形状を有する外側電極であって、該外側電極を通る管腔を規定する、外側電極;および
該管腔内に同軸状に配置された内側電極であって、該内側電極は、実質的に円柱形の管状形状を有する、内側電極
を備える、上記項目のいずれかに記載のプラズマシステム。
(項目7)
上記少なくとも1種の触媒物質は、複数の粒子として形成されている、上記項目のいずれかに記載のプラズマシステム。
(項目8)
プラズマを発生させる方法であって:
電離性媒体をプラズマデバイスに供給する工程;
少なくとも1種の前駆体フィードストックを該プラズマデバイスに供給する工程であって、該少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、工程;ならびに
該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体および該少なくとも1種の前駆体フィードストックに点火して、プラズマ流を形成する工程
を包含する、方法。
(項目9)
上記少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧してエアロゾル噴霧剤を形成する工程をさらに包含する、上記項目に記載の方法。
(項目10)
上記少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目11)
上記少なくとも1種の前駆体フィードストックは、上記少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物および混合物からなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目12)
上記少なくとも1種の触媒物質は、複数の粒子として形成されている、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目13)
少なくとも1つの電極を備えるプラズマデバイス;
該プラズマデバイスに結合されており、該プラズマデバイスに電離性媒体を供給するように構成された電離性媒体源;
内側電極および外側電極に接続されており、該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体に点火してプラズマ流を形成するように構成された電源;
噴霧器を備える前駆体源であって、該噴霧器は、少なくとも1種の触媒物質を含有する少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧して、エアロゾル噴霧剤を形成するように構成されている、前駆体源;ならびに
該前駆体源に接続されたアプリケータであって、該アプリケータは、該エアロゾル噴霧剤を該プラズマ流内に方向付ける、アプリケータ
を備える、プラズマシステム。
(項目14)
上記少なくとも1つの電極は、アルミニウム合金およびチタン合金からなる群より選択される金属合金から形成されている、上記項目に記載のプラズマデバイス。
(項目15)
上記少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載のプラズマシステム。
(項目16)
上記プラズマデバイスは:
実質的に円柱形の管状形状を有する外側電極であって、該外側電極を通る管腔を規定する、外側電極;および
該管腔内に同軸状に配置された内側電極であって、該内側電極は、実質的に円柱形の管状形状を有する、内側電極
を備える、上記項目のいずれかに記載のプラズマシステム。
(項目17)
プラズマを発生させる方法であって:
電離性媒体をプラズマデバイスに供給する工程;
該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体に点火して、プラズマ流を形成する工程;
該少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧してエアロゾル噴霧剤を形成する工程であって、該少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、工程;および
該エアロゾル噴霧剤をアプリケータに通して該プラズマ流に供給する工程
を包含する、方法。
(項目18)
上記少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される、上記項目に記載の方法。
(項目19)
上記少なくとも1種の前駆体フィードストックは、上記少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物および混合物からなる群より選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20)
上記プラズマ流を加工片に印加する前に、上記エアロゾル噴霧剤を該加工片に当てる工程をさらに包含する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(摘要)
プラズマシステムが開示される。このシステムは:少なくとも1つの電極を備えるプラズマデバイス;このプラズマデバイスに接続されており、電離性媒体をこのプラズマデバイスに供給するように構成された電離性媒体源;少なくとも1種の前駆体フィードストックをこのプラズマデバイスに供給するように構成された前駆体源であって、この少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、前駆体源;ならびに内側電極および外側電極に接続されており、このプラズマデバイスにおいてこの電離性媒体およびこの少なくとも1種の前駆体フィードストックに点火してプラズマ流を形成するように構成された電源を備える。
(要旨)
プラズマは、産業、科学および医薬の必要性に対して、特に、低温での加工片表面加工に対して代替の解決策を提供する、広い応用性を有する。プラズマは、加工片に送達され得、これによって、そのプラズマが衝突する材料の特性に、複数の変化を起こし得る。プラズマは、放射線(例えば、紫外)、イオン、光子、電子、および他の励起状態(例えば、準安定)種の大きなフラックスを生じさせるという、独特の能力を有し、これらのフラックスは、高い空間選択性、材料選択性、および時間制御で、材料特性変化を行うために適切である。選択的プラズマはまた、加工片の異なる上層を除去し得るが、その加工片の別の下層に対しては影響をほとんどまたは全く有さず、あるいは特定の組織型を混合組織領域から選択的に除去するために、または異なる組織型の隣接器官に対する影響を最小にしながら組織を選択的に除去するため(例えば、細胞外マトリックスの除去)に、使用され得る。
独特の化学種の1つの適切な用途は、非平衡反応または選択的化学反応を加工片またはその内部で駆動して、1つの特定の型の材料のみの選択的除去に備えることである。このような選択的プロセスは特に、生物学的組織処理(例えば、混合組織または多層組織)において求められ、このプロセスは、下にある組織および隣接組織に対して異なる選択性を有して、組織を低温で切断および除去することを可能にする。これは、細胞外マトリックス、生体膜、脂肪と筋肉組織との混合物の除去、および表面層の挫滅組織切除のために特に有用である。
プラズマ種は、表面材料の気化、ガス化または溶解(例えば、気体および液体ベースのエッチング)により、化学結合を切断することによって、または表面に末端を有する種を置換することもしくは置き換えることによって(例えば、表面官能基化)、組織表面の化学的性質を変更することが可能である。適切な技術、材料の選択および条件を用いて、近くにある異なる型の組織に影響を与えることなく、1つの型の組織を完全に選択的に除去することができる。プラズマの条件およびパラメータ(S−パラメータ、V、I、およびΘなどが挙げられる)を制御することにより、特定のプラズマ種のセットの選択が可能になり、これにより次に、材料の除去または改変のために選択される化学経路の選択、および所望の組織型の除去の選択性の選択が可能になる。本開示は、広範な条件下(調整された幾何学形状、種々のプラズマフィードストック媒体、電極の数および位置、ならびに電気的励起パラメータ(例えば、電圧、電流、位相、周波数、パルス条件など)が挙げられる)でプラズマを発生させるためのシステムおよび方法を提供する。これらの条件は全て、プラズマ照射される加工片に対するプラズマの選択性に影響を与える。
プラズマ放電を点火して維持する電気エネルギーの供給は、電離性媒体および他のプラズマフィードストックに容量結合または誘導結合された、実質的に伝導性の電極を通して送達される。本開示はまた、プラズマ動作の所望の局面(例えば、より高い電子温度、フィードストックに対するより大きい触媒効果、およびより高い量の二次放出)を改善および増強する特殊な電極構造を利用する、方法および装置を提供する。具体的には、本開示は、制御された化学反応物質の放出と、触媒物質の保持との両方のための多孔性媒体を提供する。
プラズマは、加工片での反応を駆動する電子、ラジカル、準安定種および光子を含み、この加工片に送達される、エネルギーを有する電子を含む。プラズマの条件およびパラメータを制御することにより、特定の粒子のセットの選択が可能になり、これにより次に、材料の除去または改変のための化学経路の選択、および所望の組織型の除去の選択性の選択が可能になる。本開示はまた、大気圧またはその付近で作動する、プラズマを発生させるためのシステムおよび方法を提供する。これらのプラズマは、他のプラズマ種と協力して材料表面での反応を駆動する、電子を含む。材料表面に送達される電子は、種々のプロセス(結合の切断が挙げられる)を開始し得、これにより、その後の反応における気化が可能になる。電子により駆動される反応は、付随するフラックスと相乗作用して、単独で作用する反応のいずれよりも大きい材料除去速度を達成する。
本開示の1つの実施形態によれば、プラズマシステムが開示される。このシステムは:少なくとも1つの電極を備えるプラズマデバイス;このプラズマデバイスに接続されており、電離性媒体をこのプラズマデバイスに供給するように構成された電離性媒体源;少なくとも1種の前駆体フィードストックをこのプラズマデバイスに供給するように構成された前駆体源であって、この少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、前駆体源;ならびに内側電極および外側電極に接続されており、このプラズマデバイスにおいてこの電離性媒体およびこの少なくとも1種の前駆体フィードストックに点火してプラズマ流を形成するように構成された電源を備える。
上記実施形態の1つの局面によれば、この少なくとも1つの電極は、アルミニウム合金およびチタン合金からなる群より選択される金属合金から形成されている。
上記実施形態の1つの局面によれば、この少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される。
上記実施形態の1つの局面によれば、少なくとも1種の前駆体フィードストックは、この少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物および混合物からなる群より選択される。
上記実施形態の1つの局面によれば、前駆体源は、この少なくとも1種の前駆体フィードストックのエアロゾル噴霧剤を形成するように構成された噴霧器を備える。
上記実施形態の1つの局面によれば、このプラズマデバイスは:実質的に円柱形の管状形状を有する外側電極であって、この外側電極を通る管腔を規定する、外側電極;およびこの管腔内に同軸状に配置された内側電極であって、実質的に円柱形の管状形状を有する、内側電極を備える。
上記実施形態の1つの局面によれば、少なくとも1種の触媒物質は、複数の粒子として形成されている。
本開示の1つの実施形態によれば、プラズマを発生させる方法が開示される。この方法は:電離性媒体をプラズマデバイスに供給する工程;少なくとも1種の前駆体フィードストックをこのプラズマデバイスに供給する工程であって、この少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、工程;ならびにこのプラズマデバイスにおいてこの電離性媒体およびこの少なくとも1種の前駆体フィードストックに点火して、プラズマ流を形成する工程を包含する。
上記実施形態の1つの局面によれば、この方法は、この少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧してエアロゾル噴霧剤を形成する工程を包含する。
上記実施形態の1つの局面によれば、少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される。
上記実施形態の1つの局面によれば、少なくとも1種の前駆体フィードストックは、この少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物および混合物からなる群より選択される。
上記実施形態の1つの局面によれば、この少なくとも1種の触媒物質は、複数の粒子として形成されている。
本開示の1つの実施形態によれば、プラズマデバイスが開示される。このプラズマデバイスは、少なくとも1つの電極;このプラズマデバイスに接続されており、このプラズマデバイスに電離性媒体を供給するように構成された電離性媒体源;内側電極および外側電極に接続されており、このプラズマデバイスにおいてこの電離性媒体に点火してプラズマ流を形成するように構成された電源;噴霧器を備える前駆体源であって、この噴霧器は、少なくとも1種の触媒物質を含有する少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧してエアロゾル噴霧剤を形成するように構成されている、前駆体源;ならびにこの前駆体源に接続されたアプリケータであって、このエアロゾル噴霧剤をこのプラズマ流内に方向付ける、アプリケータを備える。
上記実施形態の1つの局面によれば、この少なくとも1つの電極は、アルミニウム合金およびチタン合金からなる群より選択される金属合金から形成されている。
上記実施形態の1つの局面によれば、少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される。
上記実施形態の1つの局面によれば、このプラズマデバイスは:実質的に円柱形の管状形状を有する外側電極であって、この外側電極を通る管腔を規定する、外側電極;およびこの管腔内に同軸状に配置された内側電極であって、実質的に円柱形の管状形状を有する、内側電極を備える。
本開示の1つの実施形態によれば、プラズマを発生させる方法が開示される。この方法は:電離性媒体をプラズマデバイスに供給する工程;このプラズマデバイスにおいてこの電離性媒体に点火して、プラズマ流を形成する工程;この少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧してエアロゾル噴霧剤を形成する工程であって、この少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、工程;およびこのエアロゾル噴霧剤をアプリケータに通してこのプラズマ流内に供給する工程を包含する。
上記実施形態の1つの局面によれば、この少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される。
上記実施形態の1つの局面によれば、少なくとも1種の前駆体フィードストックは、この少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物および混合物からなる群より選択される。
上記実施形態の1つの局面によれば、この方法は、プラズマ流を加工片に印加する前に、エアロゾル噴霧剤をこの加工片に当てる工程をさらに包含する。
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本開示の例示的な実施形態を図示し、そして上に与えられた本開示の一般的説明、および以下に与えられる実施形態の詳細な説明と一緒に、本開示の原理を説明する役に立つ。
図1は、本開示の1つの実施形態によるプラズマシステムの概略図である。 図2は、本開示の1つの実施形態によるプラズマデバイスの斜視断面斜視図である。 図3は、図2のプラズマデバイスの側面断面図である。 図4は、本開示による噴霧器の概略図である。 図5は、本開示の別の実施形態によるプラズマシステムの概略図である。 図6は、本開示の1つの実施形態により発生したプラズマの電圧および電流を図示する棒グラフである。 図7は、本開示の1つの実施形態によるプラズマ処理に供された断面組織サンプルの写真である。 図8は、本開示の1つの実施形態により発生したプラズマのヒドロキシル放出スペクトルを図示するグラフである。 図9は、本開示の1つの実施形態により発生したプラズマのヒドロキシルおよび窒素の放出スペクトルを図示するグラフである。
(詳細な説明)
プラズマは、直流(DC)電流または交流(AC)電流のいずれかとして、連続モードまたはパルス化モードのいずれかで、約0.1ヘルツ(Hz)から約100ギガヘルツ(GHz)の周波数(無線周波数(「RF」、約0.1MHz〜約100MHz)およびマイクロ波(「MW」、約0.1GHz〜約100GHz)の帯域を含む)で、適切なジェネレータ、電極、およびアンテナを使用して送達される、電気エネルギーを使用して発生させられる。励起周波数、加工片、および回路に電気エネルギーを送達するために使用される電気回路の選択は、プラズマの多くの特性および要求に影響を与える。プラズマ化学発生の性能、気体または液体のフィードストック送達システム、および電気励起回路の設計は、相互に関係している。なぜなら、作動電圧、周波数および電流のレベル、ならびに位相の選択は、電子の温度と電子密度とに影響を与えるからである。さらに、電気励起およびプラズマデバイスハードウェアの選択もまた、ホストプラズマガスまたは液体媒体への新たな成分の導入に、所定のプラズマシステムがどのように動的に応答するかを決定する。電気駆動の(例えば、電圧、電流、または励起周波数に対する動的整合ネットワークまたは調節を介しての)対応する動的調節は、電気回路からプラズマへの制御された電力移動を維持するために使用され得る。
最初に図1を参照すると、プラズマシステム10が開示されている。システム10は、電源14と、電離性媒体源16と、前駆体または予備電離源18とに接続された、プラズマデバイス12を備える。電源14は、電力または整合インピーダンスをプラズマデバイス12に送達するための任意の適切な構成要素を備える。より具体的には、電源14は、電力を生成して電離性媒体に点火して持続させ、プラズマ流32を発生させることが可能な、任意の無線周波数ジェネレータまたは他の適切な電源であり得る。プラズマデバイス12は、組織へのプラズマの印加のための電気外科ペンシルとして利用され得、そして電源14は、デバイス12に約0.1MHz〜約2,450MHz、別の実施形態においては約1MHz〜約160MHzの周波数の電力を供給するように適合された、電気外科ジェネレータであり得る。プラズマはまた、連続的またはパルス化された直流(DC)電気エネルギー、連続的またはパルス化されたRF電気エネルギー、あるいはこれらの組み合わせを使用することによって、点火され得る。
前駆体源18は、デバイス12への導入前に前駆体フィードストックをエアロゾル化するように構成された、通気瓶または噴霧器204を備え得る。ある実施形態において、前駆体源18はまた、約1フェムトリットル〜約1ナノリットルの体積の、前躯体フィードストックの予め決定された精製された液滴体積を発生させることが可能な、マイクロ液滴またはインジェクタシステムを備え得る。前駆体源18はまた、微小流体デバイス、圧電ポンプ、または超音波気化器を備え得る。
システム10は、デバイス12を通って加工片「W」(例えば、組織)へのプラズマの流れを提供する。プラズマフィードストック(これは、電離性媒体および前駆体フィードストックを含む)は、それぞれ電離性媒体源16および前駆体源18によって、プラズマデバイス12に供給される。作動中に、この前駆体フィードストックおよびこの電離性媒体は、プラズマデバイス12に提供され、このプラズマデバイスで、プラズマフィードストックが点火されて、特定の励起種および準安定種由来のイオン、ラジカル、光子を含むプラズマ流32を形成し、これらは、加工片「W」の内部またはその表面で所望の化学反応を駆動するための内部エネルギーを有する。これらのフィードストックは、図1に示され、以下により詳細に記載されるように、プラズマ流の点火点より上流またはその中間の位置で(例えば、点火点で)混合され得る。
電離性媒体源16は、電離性フィードストック気体混合物をプラズマデバイス12に提供する。電離性媒体源16は、プラズマデバイス12に接続されており、そして貯蔵タンクおよびポンプを備える(明示的には図示しない)。電離性媒体は、液体であっても気体であってもよく、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、ラドン、二酸化炭素、窒素、水素、酸素など、およびこれらの混合物など、または液体であり得る。これらおよび他の気体は、最初は液体の形態であり得、これが、適用中にガス化される。
前駆体源18は、前駆体フィードストックをプラズマデバイス12に提供する。前駆体フィードストックは、固体、気体または液体のいずれの形態であってもよく、そして任意の状態(例えば、固体、液体(例えば、粒子、ナノ粒子または液滴)、気体、およびこれらの組み合わせ)の電離性媒体と混合され得る。前駆体源18は、ヒータを備え得ることにより、この前駆体フィードストックが液体である場合、この前駆体フィードストックを、電離性媒体との混合前に加熱して気体状態にし得る。
1つの実施形態において、これらの前駆体は、電源14からの電気エネルギーにより点火される場合、または電離性媒体16から形成された粒子(電子、光子、もしくは制限された選択的化学反応性を有する他のエネルギー保有種)と衝突を起こす場合に、反応性種(例えば、イオン、電子、励起状態(例えば、準安定)種、および分子フラグメント(例えば、ラジカル)など)を形成することが可能な任意の化学種であり得る。より具体的には、これらの前駆体は、種々の反応性官能基を有する化合物(例えば、ハロゲン化アシル、アルコール、アルデヒド、アルカン、アルケン、アミド、アミン、ブチル、カルボン酸、シアネート、イソシアネート、エステル、エーテル、エチル、ハロゲン化物、ハロアルカン、ヒドロキシル、ケトン、メチル、ニトレート、ニトロ、ニトリル、ニトリト、ニトロソ、過酸化物、ヒドロペルオキシド、酸素、水素、窒素、およびこれらの組み合わせ)を含み得る。ある実施形態において、これらの化学前駆体は、水;ハロゲノアルカン(例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、および四フッ化炭素など);過酸化物(例えば、過酸化水素、アセトンペルオキシド、および過酸化ベンゾイルなど);アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール);アルカリ性物質(例えば、NaOH、KOH、アミン);アルキル;ならびにアルケンなどであり得る。このような化学前駆体は、実質的に純粋な形態で、または混合された形態で、または可溶性形態で、適用され得る。
これらの前駆体およびその官能基、ならびにナノ粒子は、加工片「W」の表面種(例えば、分子)と反応するために、表面に送達され得る。換言すれば、これらの官能基は、加工片「W」に存在する化学表面末端を修飾するかまたは置き換えるために、使用され得る。これらの官能基は、それらの高い反応性、およびプラズマにより付与される反応性に起因して、これらの表面種と容易に反応する。さらに、これらの官能基はまた、プラズマ流を加工片に送達する前に、このプラズマ流内で反応する。
プラズマ中で生成されるいくつかの官能基は、その場で反応して物質を合成し得、この物質がその後、表面上に沈着物を形成し得る。この沈着物は、治癒を刺激するため、細菌を殺傷するため、および親水性または吸湿性を増大させて電極または他の組織への組織の固着を最小にするために使用され得る。さらに、特定の官能基の沈着はまた、予め決定された気/液拡散を達成する(例えば、気体の透過を可能にするが、液体の交換を防止する)ために、表面を結合させるかもしくは結合を刺激するために、または物理的な保護層として塗布するために、表面を封入することを可能にし得る。
電離性媒体源16および前駆体源18は、それぞれ配管13aおよび13bを介して、プラズマデバイス12に接続され得る。配管13aおよび13bは、1つの配管に(例えば、Y継手を介して)合わせられて、電離性媒体と前駆体フィードストックとの混合物をデバイス12に、このデバイスの近位端で送達し得る。このことは、プラズマフィードストック(例えば、前駆体フィードストック、ナノ粒子および電離性気体)が、プラズマデバイス12内でのこの混合物の点火前に同時に、プラズマデバイス12に送達されることを可能にする。
別の実施形態において、電離性媒体源16および前駆体源18は、配管13aおよび13bを介して別々の接続部でプラズマデバイス12に接続され得、その結果、フィードストックの混合は、プラズマデバイス12内で点火点より上流で起こる。換言すれば、これらのプラズマフィードストックは、点火点より近位(それぞれの源16および18とプラズマデバイス12との間の任意の地点であり得る)で混合され、その後、プラズマフィードストックが点火されて、加工片「W」に対する各特定の表面処理のための、プラズマ流種のフラックス(例えば、粒子/cmsec)の所望の混合物が生成される。
さらなる実施形態において、これらのプラズマフィードストックは、プラズマ流32に直接入る流れの中間(例えば、点火点またはプラズマ流の下流)で混合され得る。より具体的には、配管13aおよび13bは、デバイス12に点火点で接続され得、その結果、前駆体フィードストックおよび電離性媒体は、これらが混合されると同時に点火される。電離性媒体は、点火点より近位でデバイス12に供給され得、一方で、前駆体フィードストックは、この電離性媒体と点火点で混合されることもまた、想定される。
さらなる例示的な実施形態において、この電離性媒体は、混合されない状態で点火され得、そしてこれらの前駆体は、点火されたプラズマ流32内に直接混合され得る。混合前に、これらのプラズマフィードストックは、個々に点火され得る。このプラズマフィードストックは、デバイス12を通る媒体の流れを作製するために予め決定された圧力で供給され、この媒体の流れは、プラズマフィードストックの反応を補助してプラズマ流32を生成する。本開示によるプラズマ流32は、大気圧またはその付近で、通常の大気条件下で発生する。
図2および図3を参照すると、デバイス12は、外側電極123内に同軸状に配置された内側電極122を備える。図2に示されるように、外側電極123は、実質的に円柱形の管状形状を有し、この外側電極を通して規定された管腔125を有する。内側電極122は、実質的に円柱形の形状(例えば、棒形状)を有し、閉じた遠位部分124を有する。電極122および123は、プラズマの点火に適切な伝導性材料(例えば、金属および金属−セラミック複合材料)から形成され得る。1つの実施形態において、電極122および123は、天然の酸化物化合物または窒化物化合物が配置された、伝導性金属から形成され得る。
デバイス12はまた、内側電極122と外側電極123との間に配置された電極スペーサ127を備える。電極スペーサ127は、内側電極122と外側電極123との間に任意の地点に配置されて、内側電極122と外側電極123との間の同軸の構成を提供し得る。電極スペーサ127は、中心開口部140(この中心開口部を通しての内側電極122の挿入のために適合されている)、および1つまたは1つより多くの流れ開口部142(中心開口部140の周囲に円周状に配置されており、電離性媒体および前駆体の流れがデバイス12を通って流れることを可能にする)を備える。ある実施形態において、電極スペーサ127は、セラミックなどの誘電性材料から形成されて、内側電極122と外側電極123との間の容量結合を提供し得る。
電極スペーサ127は、電極122および123に摩擦ばめされて、内側電極122を外側電極123内に固定し得る。別の実施形態において、電極スペーサ127は、外側電極123に固定され得るが、内側電極122を覆ってスライド可能に配置される。この構成は、電極122と123との間の所望の空間的関係を達成するために、内側電極122の遠位部分124の、外側電極123に対する長手軸方向の調節を提供する(例えば、内側電極122の遠位部分124の露出を制御する)。
ある実施形態において、内側電極122の遠位部分124は、外側電極123の遠位端を超えて延び得る。別の実施形態において、内側電極122の遠位部分124は、管腔125内に引き込まれ得、その結果、遠位部分124は、外側電極123によって完全に囲まれる。さらなる実施形態において、内側電極122の遠位部分124は、外側電極123の遠位端と同一面内にあり得る。
電極122および123のうちの一方は、活性電極であり得、そして他方は、中性(例えば、無関係)または戻り電極であり得、絶縁変換器(図示せず)を通してのRFエネルギーカップリングを容易にし得る。この変換器は、ジェネレータ14内に配置されており、加工片「W」との電気的絶縁を提供する。電極122および123の各々は、プラズマ発生を駆動する電源14に接続されており、その結果、電源14からのエネルギーは、デバイス12を通って流れるプラズマフィードストックに点火するために使用され得る。より具体的には、電離性媒体および前駆体は、開口部142および管腔125を通って(例えば、電極スペーサ127および内側電極122と外側電極123との間を通って)、デバイス12を通って流れる。電極122および123がエネルギーを与えられると、これらのプラズマフィードストックは点火されてプラズマ流32を形成し、このプラズマ流が、デバイス12の遠位端から加工片「W」上に放出される。
図3に示されるように、内側電極122および外側電極123は、絶縁材料または半導体材料から形成されたコーティング150を備え得、このコーティングは、内側の導体までのフィルム(例えば、原子層沈着物)として、または誘電性のスリーブもしくは層として、沈着される。このコーティングは、内側電極122の外側表面および外側電極123の内側表面に配置される。換言すれば、内側電極122および外側電極123の、管腔125に面する表面が、コーティング150を備える。1つの実施形態において、このコーティングは、内側電極122および外側電極123の表面全体(例えば、それぞれの外側表面および内側表面)を覆い得る。別の実施形態において、このコーティングは、電極122および123の一部分のみを覆い得る。
このコーティングは、ナノ多孔性の天然酸化物であり得るか、内側電極および外側電極を形成している金属の天然窒化物であり得るか、または沈着された層もしくはイオン注入によって形成された層であり得る。ある実施形態において、内側電極122および外側電極123は、アルミニウム合金から形成され、そしてこのコーティングは、酸化アルミニウム(Al)または窒化アルミニウム(AlN)である。別の例示的な実施形態において、内側電極122および外側電極123は、チタン合金から形成され、そしてこのコーティングは、酸化チタン(TiO)または窒化チタン(TiN)である。ある実施形態において、このコーティングはまた、非天然の金属酸化物または金属窒化物(例えば、酸化亜鉛(ZnO)および酸化マグネシウム(MgO))であってもよい。このコーティングはまた、組織の固着を減少させて、組織が電極に固着することを防止するために使用され得る。
内側電極122および外側電極123、ならびにコーティング150はまた、不均質な系として構成され得る。内側電極122および外側電極123は、任意の適切な電極基板材料(例えば、伝導性金属または半導体)から形成され得、そしてこのコーティングは、これらの電極に、種々のコーティングプロセスによって配置され得る。このコーティングは、内側電極122および外側電極123に、酸化環境への曝露、アノード処理、電気化学的プロセス、イオン注入、または沈着(例えば、スパッタリング、化学蒸着、原子層沈着など)によって形成され得る。
別の実施形態において、電極122および123上のコーティングは、各電極上で異なり得、そして別の目的を果たし得る。一方のコーティング150(例えば、電極122上)は、増大した二次電子放出を促進するように選択され得、一方で、他方の電極(例えば、電極123)上のコーティングは、特定の化学反応を促進するように(例えば、触媒として働くように)選択され得る。
ある実施形態において、このコーティングは、内側電極122と外側電極123との間の容量結合を提供する。得られる容量回路素子構造は、内側電極122および外側電極123の表面において、正味負のバイアス電位を提供し、この電位は、プラズマ流からのイオンおよび他の種を引き付ける。次いで、これらの種は、このコーティング150に衝撃を加え、そしてエネルギーを有する電子を放出する。
イオンおよび/または光子の衝撃に応答して、高い二次電子放出特性γを有する材料は、コーティング150を形成するために適切である。このような材料としては、絶縁体および/または半導体が挙げられる。これらの材料は、比較的高いγを有し、ここでγは、入射衝撃粒子1個あたりで放出される電子の数を表す。従って、金属は一般に、低いγ(例えば、0.1未満)を有し、一方で、絶縁材料および半導体材料(例えば、金属酸化物)は、高いγ(約1〜約10、いくつかの絶縁体については、20の値を超える)を有する。従って、コーティング150は、二次放出電子の源として働く。
二次電子放出γは、式(1):
(1) γ=Γsecondary/Γion
によって記載され得る。
式(1)において、γは、二次電子放出の収率または係数であり、Γsecondaryは、電子流量であり、そしてΓionは、イオン流量である。二次放出は、イオンの衝突の衝撃が二次電子放出のために充分なエネルギーを有する場合、プラズマ種(例えば、イオン)のコーティング150への衝撃に起因して起こり、従ってγモードの放電を起こす。一般に、電子の発生が気体中(αモードの放電)ではなく電極表面で起こる場合に(すなわちγ>1)、放電はγモードであるといわれる。換言すれば、コーティング150に衝突する各イオンごとに、所定数の二次電子が放出される。従って、γはまた、Γsecondary(例えば、電子流量)とΓion(例えば、イオン流量)との比と考えられ得る。
これらのイオンは、コーティング150の表面と衝突し、次に、二次電子放出がγ放電を起こすために十分なエネルギーを提供する。コーティング材料がγ放電を起こす能力は、数種のパラメータにより変わり、その最大の影響は、上で議論されたような、高いγを有する材料の選択に起因する。この特性は、コーティング150が、二次放出電子の源として、または選択された化学反応経路を増強するための触媒物質として、働くことを可能にする。
経時的に、コーティング150は、プラズマ動作中に薄くなり得るか、または除去され得る。コーティング150を二次放出電子の源を絶えず提供するために維持する目的で、コーティング150は、プラズマ動作中に絶えず補充され得る。このことは、内側電極122および外側電極123上の本来のコーティングを再生する種を追加することによって、達成され得る。1つの実施形態において、前駆体源18は、酸化物または窒化物のコーティングを補充するために、酸素ガスまたは窒素ガスをデバイス12に提供し得る。
二次電子放出は、シース層132および133を、それぞれ内側電極122および外側電極123の周囲に形成する。シース層132および133は、動作範囲RおよびRを有し、これらの動作範囲は、内側電極122および外側電極123の周囲に位置する、エネルギーを有する電子のシース層132および133の厚さを表す。換言すれば、範囲RおよびRは、気相での解離反応を駆動する、比較的高いエネルギーを有する電子の密度が大いに増大した領域を示す。電極122および/または123上のコーティング150は、エネルギーを有する二次電子の動作範囲RおよびRを増大または増強し得る。具体的には、コーティング150の厚さの変化を使用して、動作範囲RおよびRを調節し得る。ギャップ距離Δは、エネルギーを有する二次電子の濃度が比較的低いゾーンを示す。上で議論されたように電極をコーティングすることによって、ギャップ距離Δが減少する。いくつかの実施形態において、距離Δは0まで減少させられ得、そして/または動作範囲RおよびRは重なり得、これによって、中空陰極効果を生じさせ得る。
シース層132および133の形成はまた、電離性媒体および前駆体の供給によって制御される。電離性媒体および前駆体は、コーティング150の表面からの二次放出中に放出される、エネルギーを有する電子に対して、比較的透過性であるように選択される。上記のように、プラズマは、大気圧で発生する。このような圧力で増大するエントロピーに起因して、発生する電子は、比較的短い時間および空間で多数の衝突を起こして、シース層132および133を形成する。
ある実施形態において、前駆体フィードストックは、図4に示されるように、1種または1種より多い触媒物質202の溶液、懸濁物、または混合物であり得る。触媒物質202は、プラズマ流32内での化学反応の開始のために適切な任意の物質であり得る。触媒として働き得る適切な金属の例としては、貴金属(例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金);金属触媒(例えば、ニッケル、銅、コバルト、鉄);金属酸化物触媒(例えば、酸化鉄、酸化ルテニウム);光触媒(例えば、酸化チタン、銅−鉄を充填された酸化チタンおよび酸化ケイ素、共触媒である酸化ニッケルを含むタンタル酸ナトリウム);バイメタル触媒(例えば、白金−ルテニウム、白金−金);およびこれらの組み合わせが挙げられる。触媒物質202は、塩または有機化合物として提供され得、その例としては、金属ハロゲン化物(例えば、塩化ニッケル、塩化白金、およびこれらの組み合わせ)が挙げられる。
ある実施形態において、触媒物質202は、液体200中に懸濁した粒子(例えば、ナノ粒子)であり得、この液体は、脱イオン水の水溶液であっても、アルコールもしくはアルコール混合物、または他の任意の適切な溶媒の溶液であってもよい。液体200は、図1および図4に示されるような噴霧器204に供給され、この噴霧器は、液体200と触媒物質202とを含むエアロゾル噴霧剤206を形成する。具体的には、噴霧剤206は、1種または1種より多い触媒物質202を含む液体粒子(例えば、マイクロ液滴)208を含む。
噴霧器204は、Analytica of Branfordにより構築されるものであり得るか、あるいはBurgener噴霧器(例えば、Ari Mistモデル)であり得、この噴霧器において、エレクトロスプレーが霧吹きとして使用され、電気的にエネルギーを与えられない。次いで、噴霧剤206は、上で議論されたように、プラズマデバイス12に任意の地点(例えば、点火点の上流または中流)で供給される。具体的には、噴霧剤206が管腔125に注入されると、この管腔内で噴霧剤206が電離性媒体と混合され、そして触媒物質202が液体粒子208および電離性媒体と反応するにつれて、この混合物が点火されてプラズマ流32を形成する。管腔125内で生じるプラズマ粒子は、フィードストックおよび電離性媒体中で種々の化学反応(他のもの(例えば、反応性が低い基底状態種)とは対照的に高度に特異的な反応性ラジカルへの解離を含む)を誘導する。電離性媒体、フィードストックおよび噴霧剤206の、管腔125を通る流れは、プラズマにより発生した種をデバイス12から外へ移動させて加工片「W」の表面に衝突させることを可能にする。
ある実施形態において、触媒物質202は、プラズマ流32の点火点の下流に、すなわち、点火後のプラズマ流32に直接供給され得る。図4および図5を参照すると、噴霧器204は、触媒物質202を含有する液体200を霧化または他の方法で噴霧して、噴霧剤206を形成する。次いで、噴霧剤206は、エアロゾルアプリケータ210を介して当てられ得る。このエアロゾルアプリケータは、超音波アプリケータまたはノズル型デバイスであり得る。ある実施形態において、アプリケータ210が噴霧器を備え得、これによって、独立型の噴霧器204の必要性を除き得る。アプリケータ210は、プラズマデバイス12に接続され得、噴霧剤206をプラズマ流32に隣接させて当てることを可能にし得る。
噴霧剤206は、1種または1種より多い触媒物質202を含有する液体粒子(例えば、マイクロ液滴)208を含有する。次いで、噴霧剤206は、プラズマデバイス12に供給され、直接プラズマ流32に入る。触媒物質202は、プラズマ流32内でフィードストックと電離性媒体との間での種々の化学反応(例えば、他のもの(例えば、反応性が低い基底状態種)とは対照的に高度に特異的な反応性ラジカルへの解離)を誘導する。プラズマ流32の電離性媒体、フィードストックの、管腔125を通る流れは、プラズマにより発生した種がデバイス12から外へ移動して、下流の噴霧剤206と混合することを可能にする。次いで、流れるプラズマ流32および噴霧剤206は、加工片「W」の表面で混合し、この表面でのラジカル種の密度を増大させる。
ある実施形態において、噴霧剤206は、プラズマデバイス12の適用と同時またはその前に、加工片「W」の表面に当てられ得、これによって、触媒物質202を加工片「W」の表面に沈着させ、次いで、プラズマが加工片「W」に印加されるにつれて、この触媒物質がプラズマ流32と反応する。噴霧剤206は、加工片「W」に、パターン付けされた表面潤色(例えば、選択的にプラズマを印加するための種々のパターン)を与えるために予め決定されたパターンで、当てられ得る。より具体的には、パターン付けされて当てられる触媒物質202と接触するプラズマは、加工片「W」の表面で様々な速度で反応し、触媒物質202を欠く材料除去と比較すると、より高い表面除去をもたらす。
化学反応(プラズマ流32内でのものを含む)は、2つの主要な物理的概念および化学的概念、すなわち、熱力学および化学反応速度論によって支配される。熱力学の値は、反応媒体および加工片「W」の表面の気体の温度、ならびにプラズマ流32の電子エネルギーおよび電子密度に依存する。化学反応速度論は、反応物質種(例えば、電離性媒体および前駆体フィードストック)の濃度および/または表面密度、ならびに表面に衝突する反応性種の濃度に依存する。励起状態でのラジカル反応は一般に、内部エネルギーに起因して、基底状態反応物質が関与する反応より速い化学反応である。従って、励起ラジカルの濃度を増大させると、プラズマ流32の電子エネルギーおよび電子密度が増大する。触媒物質220をプラズマ流32に加えることによって、化学反応の温度条件および反応性化学種の相対濃度が変更される。より具体的には、触媒は、主要な化学反応を駆動する反応温度を低下させ、その結果、固定された温度での化学反応速度が増大する。さらに、触媒は、他の化学経路と比較して、選択的な化学反応を促進し、その結果、特定のラジカルの密度が増大し、これらのラジカルがその後、加工片「W」の表面に衝突する。その後、特定のラジカル流は、加工片「W」の表面に衝突し、この表面の選択的変更(例えば、第二の型の組織には影響を与えずに第一の型の組織に影響を与えること)を可能にする。触媒の有効性は、触媒物質220の表面積(例えば、ナノ粒子のサイズ)、および管腔125内での触媒物質の位置を調節することによって、制御される。より大きい表面積は、反応部位の増大をもたらす。
以下の実施例は、本開示の実施形態を説明するために与えられる。これらの実施例は、説明的であることのみを意図され、本開示の範囲を限定することは意図されない。また、割合および百分率は、他に示されない限り、重量基準である。本明細書中で使用される場合、「室温」とは、約20℃〜約30℃の温度をいう。
実施例1 − プラズマデバイスへのナノ粒子触媒の導入
図6は、プラズマ発生中のプラズマ電極の電圧および電流の測定値の棒グラフを図示する。これらの電圧および電流は、種々の触媒(銀、金、鉄、ニッケル、およびチタンが挙げられる)の導入によって、比較的変化しなかった。従って、触媒の導入は、プラズマ電力にも、プラズマにより送達されるエネルギーにも、影響を与えない。
触媒ナノ粒子を含むプラズマと含まないプラズマとのヒドロキシル放出スペクトル強度もまた得た。OHラジカルの生成は、前駆体フィードストックとして脱イオン水のみを使用して発生したプラズマと比較される場合に、ナノ粒子触媒を有するプラズマにおいて、約30%多いことが注目された。ヒドロキシルラジカルは、ハロゲン、オゾンまたは一酸化窒素などから発生した他のラジカルよりも、組織除去のために適していると考えられる。
実施例2 − プラズマ流へのナノ粒子触媒の導入
プラズマ流を、触媒ありおよびなしで発生させた。触媒物質は、水溶液中に懸濁させた金およびニッケルのナノ粒子であり、これを、組織サンプル(ニワトリ筋組織)の表面に印加した。触媒の非存在下でプラズマ流を使用して除去された組織の写真を図7(a)に示す。金触媒およびニッケル触媒を使用すると、図7の中央および右の写真(b)および(c)にそれぞれ示されるように、約100%および約50%深い組織除去がもたらされた。
図8は、プラズマ流のヒドロキシル放出スペクトルを図示し、そして図9は、プラズマ流のヒドロキシルおよび窒素の放出スペクトルを図示する。ヒドロキシルラジカルおよび窒素ラジカルの発生は、前駆体フィードストックとして脱イオン水のみを使用して発生したプラズマと比較される場合に、ナノ粒子触媒を有するプラズマにおいて、有意により多いことが注目された。具体的には、触媒としての金の使用は、ニッケルを用いるより約5倍多くのヒドロキシルラジカルをもたらした。
本開示の例示的な実施形態が、添付の図面を参照しながら本明細書中に記載されたが、本開示はこれらの正確な実施形態に限定されないこと、ならびに種々の他の変更および改変が、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、本開示において当業者によりなされ得ることが、理解されるべきである。特に、上で議論されたように、このことは、プラズマ種の相対的な割合を、加工片表面または反応性プラズマの流れに対して望ましい特定のプロセスに関する要件に合うように、調整することを可能にする。
10 プラズマシステム
12 プラズマデバイス
14 電源
16 電離性媒体源
18 前駆体源
122 内側電極
123 外側電極
204 噴霧器

Claims (20)

  1. 少なくとも1つの電極を備えるプラズマデバイス;
    該プラズマデバイスに接続されており、該プラズマデバイスに電離性媒体を供給するように構成された電離性媒体源;
    少なくとも1種の前駆体フィードストックを該プラズマデバイスに供給するように構成された前駆体源であって、該少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、前駆体源;ならびに
    内側電極および外側電極に接続されており、該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体および該少なくとも1種の前駆体フィードストックに点火してプラズマ流を形成するように構成された電源
    を備える、プラズマシステム。
  2. 前記少なくとも1つの電極は、アルミニウム合金およびチタン合金からなる群より選択される金属合金から形成されている、請求項1に記載のプラズマシステム。
  3. 前記少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のプラズマシステム。
  4. 前記少なくとも1種の前駆体フィードストックは、前記少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物、および混合物からなる群より選択される、請求項1に記載のプラズマシステム。
  5. 前記前駆体源は、前記少なくとも1種の前駆体フィードストックのエアロゾル噴霧剤を形成するように構成された噴霧器を備える、請求項4に記載のプラズマシステム。
  6. 前記プラズマデバイスは:
    実質的に円柱形の管状形状を有する外側電極であって、該外側電極を通る管腔を規定する、外側電極;および
    該管腔内に同軸状に配置された内側電極であって、該内側電極は、実質的に円柱形の管状形状を有する、内側電極
    を備える、請求項1に記載のプラズマシステム。
  7. 前記少なくとも1種の触媒物質は、複数の粒子として形成されている、請求項1に記載のプラズマシステム。
  8. プラズマを発生させる方法であって:
    電離性媒体をプラズマデバイスに供給する工程;
    少なくとも1種の前駆体フィードストックを該プラズマデバイスに供給する工程であって、該少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、工程;ならびに
    該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体および該少なくとも1種の前駆体フィードストックに点火して、プラズマ流を形成する工程
    を包含する、方法。
  9. 前記少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧してエアロゾル噴霧剤を形成する工程をさらに包含する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1種の前駆体フィードストックは、前記少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物および混合物からなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1種の触媒物質は、複数の粒子として形成されている、請求項8に記載の方法。
  13. 少なくとも1つの電極を備えるプラズマデバイス;
    該プラズマデバイスに結合されており、該プラズマデバイスに電離性媒体を供給するように構成された電離性媒体源;
    内側電極および外側電極に接続されており、該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体に点火してプラズマ流を形成するように構成された電源;
    噴霧器を備える前駆体源であって、該噴霧器は、少なくとも1種の触媒物質を含有する少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧して、エアロゾル噴霧剤を形成するように構成されている、前駆体源;ならびに
    該前駆体源に接続されたアプリケータであって、該アプリケータは、該エアロゾル噴霧剤を該プラズマ流内に方向付ける、アプリケータ
    を備える、プラズマシステム。
  14. 前記少なくとも1つの電極は、アルミニウム合金およびチタン合金からなる群より選択される金属合金から形成されている、請求項13に記載のプラズマデバイス。
  15. 前記少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される、請求項13に記載のプラズマシステム。
  16. 前記プラズマデバイスは:
    実質的に円柱形の管状形状を有する外側電極であって、該外側電極を通る管腔を規定する、外側電極;および
    該管腔内に同軸状に配置された内側電極であって、該内側電極は、実質的に円柱形の管状形状を有する、内側電極
    を備える、請求項13に記載のプラズマシステム。
  17. プラズマを発生させる方法であって:
    電離性媒体をプラズマデバイスに供給する工程;
    該プラズマデバイスにおいて該電離性媒体に点火して、プラズマ流を形成する工程;
    該少なくとも1種の前駆体フィードストックを噴霧してエアロゾル噴霧剤を形成する工程であって、該少なくとも1種の前駆体フィードストックは、少なくとも1種の触媒物質を含有する、工程;および
    該エアロゾル噴霧剤をアプリケータに通して該プラズマ流に供給する工程
    を包含する、方法。
  18. 前記少なくとも1種の触媒物質は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、オスミウム、イリジウム、白金、金、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ならびに酸化物およびバイメタル、その組み合わせからなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1種の前駆体フィードストックは、前記少なくとも1種の触媒物質の溶液、懸濁物および混合物からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  20. 前記プラズマ流を加工片に印加する前に、前記エアロゾル噴霧剤を該加工片に当てる工程をさらに包含する、請求項17に記載の方法。
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