JP2014140093A - 通信端末用放送波受信補助装置、通信端末用放送波受信補助システム - Google Patents
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Abstract
【課題】通信端末の放送波受信機能を補助する放送波受信補助技術を提供する。
【解決手段】通信端末90に着脱可能に取り付けられ、通信端末90と共に持ち運び可能な本体部10を有する。本体部10は、放送波受信アンテナ50と、放送波受信アンテナ50からの信号を増幅する増幅器40と、増幅器40の出力端子32からの出力信号を通信端末90に伝達する信号伝達部70と、放送波受信アンテナ50からの信号を増幅器40に供給する第1信号経路と、放送波受信アンテナ50からの信号を増幅器40の出力端子32に供給する第2信号経路とを切替可能な信号経路切替機構Aを含む。信号経路切替機構Aによって第2信号経路が選択されているときに増幅器40に電力が供給されない構成を有する。
【選択図】図3
【解決手段】通信端末90に着脱可能に取り付けられ、通信端末90と共に持ち運び可能な本体部10を有する。本体部10は、放送波受信アンテナ50と、放送波受信アンテナ50からの信号を増幅する増幅器40と、増幅器40の出力端子32からの出力信号を通信端末90に伝達する信号伝達部70と、放送波受信アンテナ50からの信号を増幅器40に供給する第1信号経路と、放送波受信アンテナ50からの信号を増幅器40の出力端子32に供給する第2信号経路とを切替可能な信号経路切替機構Aを含む。信号経路切替機構Aによって第2信号経路が選択されているときに増幅器40に電力が供給されない構成を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、通信端末の放送波受信機能を補助する放送波受信補助技術に関する。
日本における通信端末用アナログ放送波の周波数は220MHz帯に属する。この放送波を受信するためのアンテナがλ/4モノポールアンテナの場合に約35cmのアンテナ長が必要である。このような長さを持つアンテナであれば標準的なアンテナ利得を得られるが、スマートフォンのように掌に納まるサイズの通信端末内にそのようなアンテナを搭載するのは現実的ではない。このため通信端末用アナログ放送波を受信できる通信端末は、伸縮可能なロッドアンテナを備えていることが多い。アナログ放送を視聴する際は通信端末に備えられているロッドアンテナを伸ばして使用するという状況が一般的である。
ドコモテクニカルジャーナル Vol.20 No.3, Oct.2012
しかし、現状の通信端末に備えられているアナログ放送波受信用ロッドアンテナを伸ばしても十分な長さにならない。このため十分なアンテナ利得を得られず、結果として受信感度が低くなり、放送可能エリアでも放送局から遠くなると、例えば室内では窓際でしかアナログ放送波を受信できないという問題が生じている。この他、ロッドアンテナの伸長/短縮を丁寧に扱う必要がある、アナログ放送波のリアルタイム視聴あるいはアナログ放送のコンテンツを受信して蓄積するたびにアンテナを伸長しなくてはいけない、といったユーザにとっての不便も課題となっている。従って、ロッドアンテナを伸ばさない状態での受信感度の改善が望まれる。テレビ放送などの場合、アンテナ利得が得られない場合にはロッドアンテナと受信機との間に低雑音増幅器(LNA:Low Noise Amplifier)を介在させて感度を確保することが一般的である。しかし、現状の通信端末(例えばスマートフォン)の内部では雑音レベルが非常に大きいため、通信端末の内部に設けたLNAによって感度改善の効果を得ることは困難である。
このような考察に基づき、本発明は、通信端末の放送波受信機能を補助する放送波受信補助技術を提供することを目的とする。
本発明の通信端末用放送波受信補助装置は、通信端末の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助装置であって、通信端末用放送波受信補助装置は、通信端末に着脱可能に取り付けられ、通信端末と共に持ち運び可能な本体部を有する。本体部は、放送波を受信する放送波受信アンテナと、放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、増幅器の出力端子からの出力信号を通信端末に伝達する信号伝達部と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器に供給する第1信号経路と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器の出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な信号経路切替機構とを含んでいる。通信端末用放送波受信補助装置は、電源を備えるか又は通信端末から電力の供給を受け、信号経路切替機構によって第2信号経路が選択されているときに増幅器に電力が供給されない構成を有する。
信号経路切替機構は、例えば、増幅器の入力信号または増幅器の出力端子からの出力信号の信号レベルをモニターし、信号レベルが予め定められた閾値を越えている場合に、第2信号経路を選択するように構成されている。
あるいは、信号経路切替機構は、第1信号経路と第2信号経路とを切り替える手動スイッチと、増幅器の入力信号または増幅器の出力端子からの出力信号の信号レベルをモニターし、この信号レベルと予め定められた閾値との大小関係に応じて端末装置のユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段とを含む構成を有していてもよい。
また、本発明の通信端末用放送波受信補助システムは、通信端末の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助システムであって、通信端末に着脱可能に取り付けられ、通信端末と共に持ち運び可能な本体部を持つ通信端末用放送波受信補助装置と、放送波の受信感度と予め定められた閾値との大小関係に応じて通信端末用放送波受信補助装置に所定の信号(以下、トリガ信号という)を発する受信感度通知手段を備えた通信端末とを含んでいる。本体部は、放送波を受信する放送波受信アンテナと、放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、増幅器の出力端子からの出力信号を通信端末に伝達する信号伝達部と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器に供給する第1信号経路と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器の出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な信号経路切替機構と、トリガ信号を受信する受信部とを含んでいる。通信端末用放送波受信補助装置は、電源を備えるか又は通信端末から電力の供給を受け、受信したトリガ信号が受信感度が閾値よりも低いことを表すものの場合に信号経路切替機構によって第1信号経路を選択するとともに、第2信号経路が選択されているときに増幅器に電力が供給されない構成を有する。
あるいは、通信端末の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助システムであって、通信端末に着脱可能に取り付けられ、通信端末と共に持ち運び可能な本体部を持つ通信端末用放送波受信補助装置と、放送波の受信感度と予め定められた閾値との大小関係に応じて端末装置のユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段を備えた通信端末とを含んでいる。本体部は、放送波を受信する放送波受信アンテナと、放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、増幅器の出力端子からの出力信号を通信端末に伝達する信号伝達部と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器に供給する第1信号経路と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器の出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な手動スイッチとを含んでいる。通信端末用放送波受信補助装置は、電源を備えるか又は通信端末から電力の供給を受け、第2信号経路が選択されているときに増幅器に電力が供給されない構成を有する。
あるいは、通信端末の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助システムであって、通信端末に着脱可能に取り付けられ、通信端末と共に持ち運び可能な本体部を持つ通信端末用放送波受信補助装置と、通信端末とを含んでいる。本体部は、放送波を受信する放送波受信アンテナと、放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、増幅器の出力端子からの出力信号を通信端末に伝達する信号伝達部と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器に供給する第1信号経路と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器の出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な手動スイッチと、増幅器の入力信号または増幅器の出力端子からの出力信号の信号レベルをモニターし、信号レベルと予め定められた閾値との大小関係に応じて通信端末に所定の信号(以下、トリガ信号という)を発する受信感度通知手段とを含んでおり、通信端末は、トリガ信号を受信する受信部と、端末装置のユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激をトリガ信号に応じて発する通知手段とを含んでいる。通信端末用放送波受信補助装置は、電源を備えるか又は通信端末から電力の供給を受け、第2信号経路が選択されているときに増幅器に電力が供給されない構成を有する。
本発明によると、通信端末用放送波受信補助装置の本体部は、放送波を受信する放送波受信アンテナと、放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、増幅器の出力端子からの出力信号を通信端末に伝達する信号伝達部とを含んでいるため、良好な受信感度を得ることができる。また、本体部は、放送波受信アンテナからの信号を増幅器に供給する第1信号経路と、放送波受信アンテナからの信号を増幅器の出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な信号経路切替機構も含んでいて、さらに、電源を備えるか又は通信端末から電力の供給を受け、信号経路切替機構によって第2信号経路が選択されているときに増幅器に電力が供給されない構成を有するから、受信信号を増幅する必要のない良好な電波環境においては電源の消費を抑制することができる。
図面を参照して本発明の実施形態を説明する。通信端末用放送波受信補助システム2は、通信端末90と、通信端末90の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助装置1とによって構成される(図1参照。なお、図1に示される通信端末用放送波受信補助装置1は一例であり、この図1に示される通信端末用放送波受信補助装置1に限定されることを意図しない。図3や図4などに示される通信端末用放送波受信補助装置1と通信端末90によって通信端末用放送波受信補助システム2を構成することも許される)。通信端末用放送波受信補助装置1は、通信端末90に着脱可能に取り付けられ、通信端末90に取り付けられている状態で通信端末90と共に持ち運び可能な本体部10を有する(図2参照)。
図1、図3−図8に例示される本体部10は、底面が矩形の槽のような外観形状を持ち、例えばスマートフォンのような略直方体状の通信端末90の液晶ディスプレイ91が配置された面部以外の五つの面部に接触してこれらの面部を覆うように、通信端末90に着脱可能に取り付けられる。現在、通信端末90を衝撃等から保護する目的でスマートフォンに着脱可能に取り付けられる軟らかい合成樹脂製のカバー(これはジャケットなどと呼称される場合がある)が知られており、本体部10は、このカバーと同じ材料で成形することができる。
本体部10は、図1、図3−図8に例示されるように、放送波を受信する放送波受信アンテナ50と、放送波受信アンテナ50からの受信信号を増幅する低雑音増幅器40(以下、単に増幅器40という)と、増幅器40の出力端子32からの出力信号を通信端末90に伝達する信号伝達部70と、信号経路切替機構Aとを含んでいる。信号経路切替機構Aは、放送波受信アンテナ50からの受信信号を増幅器40に供給する第1信号経路と、放送波受信アンテナ50からの受信信号を増幅器40の出力端子32に供給する第2信号経路とを切り替える機構である。これらの各構成要素は、図示される実施形態では、底面が矩形の槽のような外観形状を持つ本体部10の底面部に配置されている。
通信端末用放送波受信補助装置1は、電源を備えるか又は通信端末90から電力の供給を受ける構成を有している。図示される通信端末用放送波受信補助装置1ではいずれも本体部10が電源60を備える構成を有している(電源60として一次電池や二次電池を例示できる)。この理由は、通信端末90の電池の消費を抑制するためである。通信端末90の電池の電池容量が大きい場合などでは、通信端末用放送波受信補助装置1が通信端末90から電力の供給を受ける構成を有してもよい。この場合、本体部10と通信端末90が共にUSB端子を備えており、本体部10と通信端末90とをUSBケーブルで接続する構成や、あるいは、本体部10の内底面と通信端末90の背面パネルのそれぞれが外部に露出した金属端子を備えており(通信端末90の背面パネルに備わる端子は通信端末90の電池に接続しているとする)、本体部10が通信端末90に取り付けられた状態で両者の金属端子が互いに接触する構成を採用することができる。
図3に示される通信端末用放送波受信補助装置1の信号経路切替機構Aは、信号経路切替制御回路21と第1スイッチ22と第2スイッチ23を含む構成を有する。図3に示す実施形態では第1スイッチ22はSPST(Single Pole Single Throw)スイッチの構成を持ち、第1スイッチ22の一端は電源60の一端に接続しており、第1スイッチ22の他端は増幅器40の出力側のラインに接続している。電源60の他端はシャーシグラウンドに接続している。また、図3に示す実施形態では第2スイッチ23はSPDT(Single Pole Double Throw)スイッチの構成を持ち、第2スイッチ23の入力端は放送波受信アンテナ50に接続しており、第2スイッチ23の第1出力端は増幅器40の入力側のラインに接続しており、第2スイッチ23の第2出力端は増幅器40の出力端子32に直結するラインに接続している。第2スイッチ23の第1出力端から増幅器40を経由して出力端子32に至る信号経路が第1信号経路を含み、第2スイッチ23の第2出力端から増幅器40を経由せずに出力端子32に至る信号経路が第2信号経路を含む。信号経路切替制御回路21は、第1スイッチ22と第2スイッチ23のそれぞれの切替制御を行う回路である。なお、増幅器40の入力端子31とスイッチ24との間およびスイッチ24と増幅器40の出力端子32との間の線路は放送波受信アンテナ50および増幅器40と同じ特性インピーダンスを有していることが望ましい。また、スイッチ24として例えばFETスイッチを使用する場合にはスイッチ24と電源60との間に高周波カット用のインダクタンス(例えばチップインダクタ)を設け、電源供給が増幅器40の入力端子31または出力端子32のどちらか一方に対してのみの場合はDCカットのキャパシタンス(例えばチップキャパシタ)を設けることが望ましい。なお、第2信号経路の線路のインピーダンスは、放送波受信アンテナ50および増幅器40の設計インピーダンスと同じであることが望ましい。
なお、図3に示される実施形態では、増幅器40の出力端子32からの出力信号が信号経路切替制御回路21に入力されるように構成されており、信号経路切替制御回路21は、増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルをモニターする。信号経路切替制御回路21は、増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルが予め定められた閾値Th1を越えている場合に(図9の時間区間Tに相当する)、第2信号経路が選択されるように、増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルが予め定められた閾値Th1を越えていない場合に(図9の時間区間T以外の区間に相当する)、第1信号経路が選択されるように、第2スイッチ23の切替制御を行う(つまり、第2スイッチ23の入力端が第2スイッチ23の第2出力端に接続する)。この閾値Th1は、閾値Th1を超えている信号の信号レベルが、放送波受信アンテナ50からの受信信号を増幅器40で増幅しないでも(つまり、放送波受信アンテナ50からの受信信号を第2信号経路に通した場合でも)、放送波受信アンテナ50からの受信信号の受信レベルがアナログ放送を視聴可能な受信レベルに達しているように、定められている(図9参照)。さらに、信号経路切替制御回路21は、第2信号経路が選択されている状態において、第1スイッチ22のOFF状態とする切替制御を行う。このため、第2信号経路が選択されているときに増幅器40に電力が供給されず、電源60の消費を抑制することができる。
第1信号経路が選択されているとき、つまり、第2スイッチ23の入力端が第2スイッチ23の第1出力端に接続しているとき、放送波受信アンテナ50からの受信信号は増幅器40に供給される。増幅器40の出力端子32からの出力信号つまり増幅された受信信号は出力端子32に接続している信号伝達部70に供給される。また、第2信号経路が選択されているとき、つまり、第2スイッチ23の入力端が第2スイッチ23の第2出力端に接続しているとき、放送波受信アンテナ50からの受信信号は増幅器40を経由せずに増幅器40の出力端子32に至る。このため、放送波受信アンテナ50からの受信信号は増幅されることなく信号伝達部70に供給される。信号伝達部70は、供給された信号(増幅された受信信号または増幅されていない受信信号)を通信端末90に伝達する。
信号伝達部70は、その構成に限定はなく、例えばアンテナ素子や金属端子などでもよい。信号伝達部70がアンテナ素子である場合には、本体部10が通信端末90に取り付けられている状態において信号伝達部70が通信端末90に内蔵されている放送波受信アンテナ(例えばロッドアンテナ)の近傍に位置するように、本体部10に配置される。また、信号伝達部70が金属端子である場合には、信号伝達部70の少なくとも一部が本体部10から露出し、この露出部分が、本体部10が通信端末90に取り付けられている状態において、通信端末90の背面パネルから露出していて放送波受信アンテナ(例えばロッドアンテナ)に接続されている金属端子に接触する構成を採用できる。
信号経路切替機構Aとして、上述の構成と異なり、例えば、図4に示す構成を採用できる。図4に示される信号経路切替機構Aは、信号経路切替制御回路21とスイッチ24を含む構成を有する。図4に示す実施形態ではスイッチ24はSPDT(Single Pole Double Throw)スイッチの構成を持ち、スイッチ24の入力端は増幅器40の出力端子32に至るラインに接続しており、スイッチ24の第1出力端は電源60の一端に接続しており、スイッチ24の第2出力端は増幅器40の入力端子31に直結するラインに接続している。なお、この構成を採用している図4に示される実施形態では、増幅器40の入力端子31は放送波受信アンテナ50に接続しており、信号経路切替制御回路21はスイッチ24の切替制御を行う。スイッチ24を経由せずに入力端子31から増幅器40を経由して出力端子32に至る信号経路が第1信号経路を含み、入力端子31からスイッチ24を経由して出力端子32に至る信号経路が第2信号経路を含む。信号経路切替制御回路21は、増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルをモニターし、増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルが予め定められた閾値を越えている場合に、第2信号経路が選択されるように、スイッチ24の切替制御を行う(つまり、スイッチ24の入力端がスイッチ24の第2出力端に接続する)。スイッチ24によって第2信号経路が選択されている状態では、電源60からの電力供給が絶たれるため、電源60の消費を抑制することができる。
なお、上述の実施形態では、増幅器40の出力端子32からの出力信号が信号経路切替制御回路21に入力されるように構成されていたが、増幅器40の入力信号が信号経路切替制御回路21に入力される構成を採用することによって、信号経路切替制御回路21が増幅器40の入力信号の信号レベルをモニターするようにしてもよい(図5と図6を参照)。この場合、信号経路切替制御回路21は、増幅器40の入力信号の信号レベルが予め定められた閾値Th2を越えている場合に、第2信号経路が選択されるように、第2スイッチ23(またはスイッチ24)の切替制御を行う。この閾値Th2は、アナログ放送を視聴可能な受信レベルと等しく定められている。
なお、図3や図5に示す実施形態では、第1スイッチ22はSPSTスイッチの構成を持ち、第1スイッチ22の他端は増幅器40の出力側のラインに接続しているが、このような構成に限定されない。例えば、増幅器40が電力供給端子を持つ場合には、SPSTスイッチの構成を持つ第1スイッチ22の他端を増幅器40の電力供給端子に接続する構成を採用することができる。他方、図1、図4、図6に示す各実施形態では、スイッチ24が第2信号経路上の構成要素であるため、スイッチ24の切替動作によって増幅器40がその電力供給端子に電源60からの電力を受ける構成を採用することはできない。
再び図1を参照して説明を加える。図1に示される通信端末用放送波受信補助装置1は図4に示される通信端末用放送波受信補助装置1と異なり、信号経路切替制御回路21が増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルをモニターしていない。このため、図1に示される通信端末用放送波受信補助システム2では、通信端末90が、放送波の受信感度(これは、通信端末90に内蔵されている放送波受信アンテナによる放送波の受信感度である)と予め定められた閾値(例えば、この閾値は通信端末90に内蔵されている放送波受信アンテナで放送を視聴可能なレベルである)との大小関係に応じて通信端末用放送波受信補助装置1に所定の信号(例えば無線信号であり、以下、トリガ信号という)を発する受信感度通知手段(図示せず)を備えている。受信感度通知手段によるトリガ信号の発信は定期ないし不定期に実施される。また、通信端末用放送波受信補助装置1は、トリガ信号を受信する受信部(図中に明示せず)を備えている。受信部は信号経路切替制御回路21と異なる構成要素であってもよいし、信号経路切替制御回路21が受信部の機能を実現するように構成されていてもよい。信号経路切替制御回路21が受信部の機能を実現するように構成されている場合、機能の観点からの片面的評価として、信号経路切替制御回路21を受信部と看做すことができる。受信部が信号経路切替制御回路21と異なる構成要素である場合には、受信部が受信したトリガ信号は信号経路切替制御回路21に供給される。信号経路切替制御回路21は、受信したトリガ信号が上記受信感度が上記閾値よりも低いことを表すものの場合、第1信号経路が選択されるように、スイッチ24の切替制御を行い、受信したトリガ信号が上記受信感度が上記閾値よりも低くないことを表すものの場合、第2信号経路が選択されるように、スイッチ24の切替制御を行う。
同様に、図3、図5、図6のいずれかに示す構成において、信号経路切替制御回路21が増幅器40の出力端子32からの出力信号あるいは増幅器40の入力信号の信号レベルをモニターしていない場合にも、通信端末90が放送波の受信感度と予め定められた閾値との大小関係に応じて通信端末用放送波受信補助装置1に所定のトリガ信号を発する受信感度通知手段を備えており、通信端末用放送波受信補助装置1がトリガ信号を受信する受信部を備えている構成を採用できる。この場合も、信号経路切替制御回路21は、受信したトリガ信号が上記受信感度が上記閾値よりも低いことを表すものの場合、第1信号経路が選択されるように、第2スイッチ23の切替制御を行い、受信したトリガ信号が上記受信感度が上記閾値よりも低くないことを表すものの場合、第2信号経路が選択されるように、第2スイッチ23の切替制御を行う。
上述の実施形態は、信号経路切替制御回路21による制御を受けて第1スイッチ22、第2スイッチ23、スイッチ24が動作する構成である。しかし、このような構成に限定されない。ユーザの意思で第1信号経路と第2信号経路の切り替えを可能とする観点から、信号経路切替機構Aが第1信号経路と第2信号経路とを切り替える手動スイッチを含む構成を採用できる。図7に、このような信号経路切替機構Aを含んでいる通信端末用放送波受信補助装置1を示す。ここでは、図5に示す通信端末用放送波受信補助装置1と異なる事項を説明する。
手動スイッチは、プッシュロッド80と第1スイッチ22と第2スイッチ23とで構成される。コ字状のプッシュロッド80の中央部分(タクタイル部)はユーザが操作できるように本体部10から突出しており、ユーザがプッシュロッド80の中央部分を押すと、プッシュロッド80の一端部が第1スイッチ22に押し込まれて第1スイッチ22がオン状態となるように作用し、同時に、プッシュロッド80の他端部が第2スイッチ23に押し込まれて第2スイッチ23の入力端と第2スイッチ23の第1出力端が接続するように作用する(図8参照)。そして、ひとたびプッシュロッド80がユーザによって押し込まれると、プッシュロッド80はその状態を保持する。このような機構は、例えば、周知のオルタネイト動作型(位置保持型)押しボタンと同じ機構によって達成できる。そして、この状態において、再びユーザがプッシュロッド80の中央部分を押すと、プッシュロッド80は上記状態から解放され、プッシュロッド80の一端部が第1スイッチ22への上記作用を解消して第1スイッチ22がオフ状態となり、プッシュロッド80の他端部が第2スイッチ23への上記作用を解消して第2スイッチ23の入力端と第2スイッチ23の第2出力端が接続することになる。
手動スイッチをプッシュロッド80とスイッチ24とで構成する場合も、プッシュロッド80と第1スイッチ22と第2スイッチ23とで構成される上述の手動スイッチと同様の機構を持つように構成することができる。
また、ユーザに第1信号経路と第2信号経路の切り替えを促すため、信号経路切替機構Aは、増幅器40の入力信号または増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルと予め定められた閾値との大小関係に応じてユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段85を含む。図7に示す通信端末用放送波受信補助装置1では、通知手段85は信号経路切替制御回路21に接続されており、信号経路切替制御回路21の制御を受けて動作する。信号経路切替制御回路21は、増幅器40の入力信号または増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルをモニターし(図7に示す通信端末用放送波受信補助装置1では、信号経路切替制御回路21は、増幅器40の入力信号の信号レベルをモニターしている)、この信号レベルが予め定められた閾値を越えていない場合に第1信号経路がユーザによって選択され、この信号レベルが予め定められた閾値を越えている場合に第2信号経路がユーザによって選択されるように、通知手段85を動作させる。
「ユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激」とは、例えば、光、音、振動、熱、視覚情報などであるが、通常は、光、音、振動、視覚情報が選択される。物理的刺激が光の場合には通知手段85は例えば発光ダイオード、物理的刺激が音の場合には通知手段85は例えばスピーカ、物理的刺激が振動の場合には通知手段85は例えば振動発生器、物理的刺激が視覚情報の場合には通知手段85は例えば文字や図記号などを表示する液晶ディスプレイである。この場合、増幅器40の入力信号または増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルが予め定められた閾値を越えていない場合、信号経路切替制御回路21は、通知手段85が発光ダイオードならば発光するように通知手段85を制御し、通知手段85がスピーカならば警報音を発するように通知手段85を制御し、通知手段85が振動発生器ならば振動を発生するように通知手段85を制御し、通知手段85が液晶ディスプレイならば第1信号経路を選択するように手動スイッチを操作することをユーザに促す文言や図記号を液晶ディスプレイに表示するように通知手段85を制御する。
信号経路切替機構Aが、増幅器40の入力信号または増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルと予め定められた閾値との大小関係に応じてユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段85を含む上述の構成に替えて、通信端末90が、放送波の受信感度(これは、通信端末90に内蔵されている放送波受信アンテナによる放送波の受信感度である)と予め定められた閾値(例えば、この閾値は通信端末90に内蔵されている放送波受信アンテナで放送を視聴可能なレベルである)との大小関係に応じてユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段(図示せず)を含む構成を採用してもよい。通信端末90の制御部(図示せず)は、信号感度が予め定められた閾値を越えていない場合に第1信号経路がユーザによって選択され、信号感度が予め定められた閾値を越えている場合に第2信号経路がユーザによって選択されるように、通知手段85を動作させる。
この構成によると、通信端末90が別の目的で通知手段に相当する構成要素を含んでいる場合があるので、当該構成要素を通知手段として利用してもよい。例えば、移動機である通信端末90は、一般的に、通話着信をユーザに知らせることを主たる目的として振動発生器を含んでいるので、この振動発生器を通知手段として利用することができる。
あるいは、信号経路切替機構Aが、増幅器40の入力信号または増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルと予め定められた閾値との大小関係に応じてユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段85を含む上述の構成に替えて、信号経路切替機構Aが、増幅器40の入力信号または増幅器40の出力端子32からの出力信号の信号レベルと予め定められた閾値との大小関係に応じて通信端末90にトリガ信号を発する受信感度通知手段(図示せず)を含む構成を採用してもよい。受信感度通知手段によるトリガ信号の発信は定期ないし不定期に実施される。
この構成では、通信端末90は、受信感度通知手段が発するトリガ信号を受信する受信部と、受信したトリガ信号に応じてユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段(図示せず)を含む。通信端末90の制御部(図示せず)は、受信したトリガ信号が上記受信レベルが上記閾値よりも低いことを表すものの場合、第1信号経路がユーザによって選択されるように通信端末90の通知手段を動作させ、受信したトリガ信号が上記受信レベルが上記閾値よりも低くないことを表すものの場合、第2信号経路がユーザによって選択されるように通信端末90の通知手段を動作させる。
Claims (6)
- 通信端末の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助装置であって、
上記通信端末用放送波受信補助装置は、上記通信端末に着脱可能に取り付けられ、上記通信端末と共に持ち運び可能な本体部を持ち、
上記本体部は、
放送波を受信する放送波受信アンテナと、
上記放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、
上記増幅器の出力端子からの出力信号を上記通信端末に伝達する信号伝達部と、
上記放送波受信アンテナからの信号を上記増幅器に供給する第1信号経路と、上記放送波受信アンテナからの信号を上記増幅器の上記出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な信号経路切替機構と
を含み、
上記通信端末用放送波受信補助装置は、電源を備えるか又は上記通信端末から電力の供給を受け、上記信号経路切替機構によって上記第2信号経路が選択されているときに上記増幅器に電力が供給されない構成を有する
ことを特徴とする通信端末用放送波受信補助装置。 - 請求項1に記載の通信端末用放送波受信補助装置であって、
上記信号経路切替機構は、
上記増幅器の入力信号または上記増幅器の上記出力端子からの出力信号の信号レベルをモニターし、当該信号レベルが予め定められた閾値を越えている場合に、上記第2信号経路を選択する
ことを特徴とする通信端末用放送波受信補助装置。 - 請求項1に記載の通信端末用放送波受信補助装置であって、
上記信号経路切替機構は、
上記第1信号経路と上記第2信号経路とを切り替える手動スイッチと、
上記増幅器の入力信号または上記増幅器の上記出力端子からの出力信号の信号レベルをモニターし、当該信号レベルと予め定められた閾値との大小関係に応じて上記端末装置のユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段とを含む
ことを特徴とする通信端末用放送波受信補助装置。 - 通信端末の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助システムであって、
上記通信端末に着脱可能に取り付けられ、上記通信端末と共に持ち運び可能な本体部を持つ通信端末用放送波受信補助装置と、
放送波の受信感度と予め定められた閾値との大小関係に応じて上記通信端末用放送波受信補助装置に所定の信号(以下、トリガ信号という)を発する受信感度通知手段を備えた上記通信端末と
を含み、
上記本体部は、
放送波を受信する放送波受信アンテナと、
上記放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、
上記増幅器の出力端子からの出力信号を上記通信端末に伝達する信号伝達部と、
上記放送波受信アンテナからの信号を上記増幅器に供給する第1信号経路と、上記放送波受信アンテナからの信号を上記増幅器の上記出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な信号経路切替機構と、
上記トリガ信号を受信する受信部と
を含み、
上記通信端末用放送波受信補助装置は、電源を備えるか又は上記通信端末から電力の供給を受け、受信した上記トリガ信号が上記受信感度が上記閾値よりも低いことを表すものの場合に上記信号経路切替機構によって上記第1信号経路を選択するとともに、上記第2信号経路が選択されているときに上記増幅器に電力が供給されない構成を有する
ことを特徴とする通信端末用放送波受信補助システム。 - 通信端末の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助システムであって、
上記通信端末に着脱可能に取り付けられ、上記通信端末と共に持ち運び可能な本体部を持つ通信端末用放送波受信補助装置と、
放送波の受信感度と予め定められた閾値との大小関係に応じて上記端末装置のユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を発する通知手段を備えた上記通信端末と
を含み、
上記本体部は、
放送波を受信する放送波受信アンテナと、
上記放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、
上記増幅器の出力端子からの出力信号を上記通信端末に伝達する信号伝達部と、
上記放送波受信アンテナからの信号を上記増幅器に供給する第1信号経路と、上記放送波受信アンテナからの信号を上記増幅器の上記出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な手動スイッチと
を含み、
上記通信端末用放送波受信補助装置は、電源を備えるか又は上記通信端末から電力の供給を受け、上記第2信号経路が選択されているときに上記増幅器に電力が供給されない構成を有する
ことを特徴とする通信端末用放送波受信補助システム。 - 通信端末の放送波受信機能を補助する通信端末用放送波受信補助システムであって、
上記通信端末に着脱可能に取り付けられ、上記通信端末と共に持ち運び可能な本体部を持つ通信端末用放送波受信補助装置と、
上記通信端末と
を含み、
上記本体部は、
放送波を受信する放送波受信アンテナと、
上記放送波受信アンテナからの信号を増幅する増幅器と、
上記増幅器の出力端子からの出力信号を上記通信端末に伝達する信号伝達部と、
上記放送波受信アンテナからの信号を上記増幅器に供給する第1信号経路と、上記放送波受信アンテナからの信号を上記増幅器の上記出力端子に供給する第2信号経路とを切替可能な手動スイッチと、
上記増幅器の入力信号または上記増幅器の上記出力端子からの出力信号の信号レベルをモニターし、当該信号レベルと予め定められた閾値との大小関係に応じて上記通信端末に所定の信号(以下、トリガ信号という)を発する受信感度通知手段と
を含み、
上記通信端末は、
上記トリガ信号を受信する受信部と、
上記端末装置のユーザの感覚器で感知可能な所定の物理的刺激を上記トリガ信号に応じて発する通知手段と
を含み、
上記通信端末用放送波受信補助装置は、電源を備えるか又は上記通信端末から電力の供給を受け、上記第2信号経路が選択されているときに上記増幅器に電力が供給されない構成を有する
ことを特徴とする通信端末用放送波受信補助システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013008003A JP2014140093A (ja) | 2013-01-21 | 2013-01-21 | 通信端末用放送波受信補助装置、通信端末用放送波受信補助システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013008003A JP2014140093A (ja) | 2013-01-21 | 2013-01-21 | 通信端末用放送波受信補助装置、通信端末用放送波受信補助システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014140093A true JP2014140093A (ja) | 2014-07-31 |
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ID=51416603
Family Applications (1)
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JP2013008003A Pending JP2014140093A (ja) | 2013-01-21 | 2013-01-21 | 通信端末用放送波受信補助装置、通信端末用放送波受信補助システム |
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JP (1) | JP2014140093A (ja) |
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2013
- 2013-01-21 JP JP2013008003A patent/JP2014140093A/ja active Pending
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