JP2014139594A - 映像表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】再帰性反射スクリーンの画面の任意の位置において画像(反射光)の拡散範囲を制御することが可能な映像表示システムを提供する。
【解決手段】本発明の映像表示システム10は、再帰性反射スクリーン11と、再帰性反射スクリーン11に画像を投影するプロジェクタ12,13,14と、を備え、プロジェクタ12,13,14は、画像の観察者21,22,23の目の位置に対して、上下方向のいずれかに離隔した位置に設けられ、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに、上下方向に光を拡散する拡散制御体16が積層されたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の映像表示システム10は、再帰性反射スクリーン11と、再帰性反射スクリーン11に画像を投影するプロジェクタ12,13,14と、を備え、プロジェクタ12,13,14は、画像の観察者21,22,23の目の位置に対して、上下方向のいずれかに離隔した位置に設けられ、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに、上下方向に光を拡散する拡散制御体16が積層されたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、映像表示システムに関する。
プロジェクタなどの画像投影手段と指向性を有する指向性反射スクリーンを組み合わせた画像表示装置では、指向性反射スクリーンに照射された画像信号は、その指向性反射スクリーンで反射されると、水平方向には画像投影手段の位置に集光する。このような反射特性を活かして、2つのプロジェクタを観察者の右眼および左眼の直上または直下に配置するとともに、両眼視差の原理に基づく立体画像信号となる一対の映像信号を、指向性反射スクリーンに照射することによって、特殊な眼鏡を着用することなく、立体映像を鑑賞することができる。
指向性反射スクリーンの水平方向の鑑賞範囲を拡張した画像表示装置としては、指向性反射スクリーンと、指向性反射スクリーンに画像を投影する画像投影手段とを備え、指向性反射スクリーンは合わせ鏡群と異方性拡散体とを有し、合わせ鏡群と異方性拡散体とは画像投影手段からの入射光が異方性拡散体を透過し、合わせ鏡群で反射された後に異方性拡散体を透過して射出するように配置されており、異方性拡散体は、合わせ鏡群の稜線に平行な方向の幅と垂直な方向の幅が異なる微小レンズ群を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上述のような画像表示装置は、指向性反射スクリーンの画面の全面で画像(反射光)の拡散範囲を拡げることができるが、指向性反射スクリーンの画面の任意の位置において画像の拡散範囲を制御することはできなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、再帰性反射スクリーンの画面の任意の位置において画像の拡散範囲を制御することが可能な映像表示システムを提供することを目的とする。
本発明の映像表示システムは、再帰性反射スクリーンと、該再帰性反射スクリーンに画像を投影する複数のプロジェクタと、を備え、前記プロジェクタは、前記画像の観察者の目の位置に対して、上下方向のいずれかに離隔した位置に設けられ、前記再帰性反射スクリーンの投影面に、上下方向に光を拡散する拡散制御体が積層されたことを特徴とする。
前記拡散制御体は、部分的に屈折率の異なる領域を形成可能であることが好ましい。
前記拡散制御体は、液体レンズであることが好ましい。
前記拡散制御体は、液晶レンズであることが好ましい。
前記拡散制御体は、高分子分散型液晶素子であることが好ましい。
前記再帰性反射スクリーンは、反射面を3面有することが好ましい。
前記再帰性反射スクリーンは、合わせ鏡群を有することが好ましい。
本発明によれば、再帰性反射スクリーンの画面の任意の位置において画像の拡散範囲を制御することができる。
(1)第1実施形態
図1は、映像表示システムの一実施形態を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
本実施形態の映像表示システム10は、再帰性反射スクリーン11と、再帰性反射スクリーン11に画像を投影する3つのプロジェクタ12,13,14と、プロジェクタ12に対応するハーフミラー15と、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層された拡散制御体16とから概略構成されている。
図1は、映像表示システムの一実施形態を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
本実施形態の映像表示システム10は、再帰性反射スクリーン11と、再帰性反射スクリーン11に画像を投影する3つのプロジェクタ12,13,14と、プロジェクタ12に対応するハーフミラー15と、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層された拡散制御体16とから概略構成されている。
プロジェクタ12は、再帰性反射スクリーン11に対して正面に設置され、再帰性反射スクリーン11の正面に居て、再帰性反射スクリーン11に投影される画像を見る観察者21の目の位置に対して下方向に離隔した位置、すなわち、観察者21の足下近傍に設置されている。また、プロジェクタ12は、その投影部12aを鉛直方向上向きにして設置されている。
ハーフミラー15は、観察者21の近傍、かつ、正面に設置されている。また、ハーフミラー15は、その一方の面(反射面)15aが再帰性反射スクリーン11側に傾くように設置されている。
これにより、プロジェクタ12から出射された画像が、ハーフミラー15の一方の面15aで反射され、その反射光(画像)が再帰性反射スクリーン11の投影面11aに投影される。すると、再帰性反射スクリーン11に投影された画像(光)は、再帰性反射スクリーン11で反射され、その反射光が拡散制御体16で投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散され、観察者21の目の位置に集光される。
これにより、プロジェクタ12から出射された画像が、ハーフミラー15の一方の面15aで反射され、その反射光(画像)が再帰性反射スクリーン11の投影面11aに投影される。すると、再帰性反射スクリーン11に投影された画像(光)は、再帰性反射スクリーン11で反射され、その反射光が拡散制御体16で投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散され、観察者21の目の位置に集光される。
プロジェクタ13は、再帰性反射スクリーン11に対して斜めに設置され、再帰性反射スクリーン11に対して斜めの位置に居て、再帰性反射スクリーン11に投影される画像を見る観察者22の目の位置に対して上方向に離隔した位置、すなわち、観察者22の頭上に設置されている。
なお、プロジェクタ13が、再帰性反射スクリーン11に対して斜めに設置されているとは、プロジェクタ13が、プロジェクタ12と再帰性反射スクリーン11の投影面11aを結ぶ直線から横(図1(a)において、プロジェクタ12に対して右側)にずれた位置に設置されていることを言う。
プロジェクタ13から出射された画像は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに投影される。すると、再帰性反射スクリーン11に投影された画像(光)は、再帰性反射スクリーン11で反射され、その反射光が拡散制御体16で投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散され、観察者22の目の位置に集光される。
なお、プロジェクタ13が、再帰性反射スクリーン11に対して斜めに設置されているとは、プロジェクタ13が、プロジェクタ12と再帰性反射スクリーン11の投影面11aを結ぶ直線から横(図1(a)において、プロジェクタ12に対して右側)にずれた位置に設置されていることを言う。
プロジェクタ13から出射された画像は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに投影される。すると、再帰性反射スクリーン11に投影された画像(光)は、再帰性反射スクリーン11で反射され、その反射光が拡散制御体16で投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散され、観察者22の目の位置に集光される。
プロジェクタ14は、再帰性反射スクリーン11に対して斜めに設置され、再帰性反射スクリーン11に対して斜めの位置に居て、再帰性反射スクリーン11に投影される画像を見る観察者23の目の位置に対して上方向に離隔した位置、すなわち、観察者23の頭上に設置されている。
なお、プロジェクタ14が、再帰性反射スクリーン11に対して斜めに設置されているとは、プロジェクタ14が、プロジェクタ12と再帰性反射スクリーン11の投影面11aを結ぶ直線から横(図1(a)において、プロジェクタ12に対して左側)にずれた位置に設置されていることを言う。
プロジェクタ13から出射された画像は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに投影される。すると、再帰性反射スクリーン11に投影された画像(光)は、再帰性反射スクリーン11で反射され、その反射光が拡散制御体16で投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散され、観察者23の目の位置に集光される。
なお、プロジェクタ14が、再帰性反射スクリーン11に対して斜めに設置されているとは、プロジェクタ14が、プロジェクタ12と再帰性反射スクリーン11の投影面11aを結ぶ直線から横(図1(a)において、プロジェクタ12に対して左側)にずれた位置に設置されていることを言う。
プロジェクタ13から出射された画像は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに投影される。すると、再帰性反射スクリーン11に投影された画像(光)は、再帰性反射スクリーン11で反射され、その反射光が拡散制御体16で投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散され、観察者23の目の位置に集光される。
再帰性反射スクリーン11としては、合わせ鏡群を有するものや、反射面を3面有するものが挙げられる。
再帰性反射スクリーン11として、合わせ鏡群を有するものは、例えば、図2に示すように、投影面11aが、互いに平行な稜線11bと谷線11cで挟まれた平面(反射面)が連続する凹凸面をなしている。すなわち、再帰性反射スクリーン11の投影面11aは、前記の平面(反射面)の1つが鏡をなし、その鏡が稜線11bと谷線11cを境に連続して組み合わされた形状をなしている。
また、合わせ鏡の挟角、すなわち、1つの谷を形成する隣接した2つの平面(反射面)の間の角度は特に限定されないが、90°近傍であることが好ましい。
再帰性反射スクリーン11として、合わせ鏡群を有するものは、例えば、図2に示すように、投影面11aが、互いに平行な稜線11bと谷線11cで挟まれた平面(反射面)が連続する凹凸面をなしている。すなわち、再帰性反射スクリーン11の投影面11aは、前記の平面(反射面)の1つが鏡をなし、その鏡が稜線11bと谷線11cを境に連続して組み合わされた形状をなしている。
また、合わせ鏡の挟角、すなわち、1つの谷を形成する隣接した2つの平面(反射面)の間の角度は特に限定されないが、90°近傍であることが好ましい。
再帰性反射スクリーン11として、反射面を3面有するものとしては、例えば、図3に示すように、垂直の直角三角形の鏡面からなる3面体コーナーキューブ30を有するものが挙げられる。
3面体コーナーキューブ30に光が入射すると、入射光41は3つの反射面30a、30b、30cで順に反射され、光源方向に戻る。図2に示したような合わせ鏡群では、稜線11bが投影面11aの縦方向(上下方向)に延びるように設置された場合、上下方向については再帰性が発現しない。これに対して、3面体コーナーキューブ30では、入射光41のXYZ全ての方位が反転するため、上下、左右いずれの方位に対しても再帰性を発現するため、より効率が高い。
3面体コーナーキューブ30に光が入射すると、入射光41は3つの反射面30a、30b、30cで順に反射され、光源方向に戻る。図2に示したような合わせ鏡群では、稜線11bが投影面11aの縦方向(上下方向)に延びるように設置された場合、上下方向については再帰性が発現しない。これに対して、3面体コーナーキューブ30では、入射光41のXYZ全ての方位が反転するため、上下、左右いずれの方位に対しても再帰性を発現するため、より効率が高い。
拡散制御体16としては、光の拡散する方向(拡散性)を制御することができる構造であれば特に限定されないが、例えば、図4に示すような液体レンズ、図5〜8に示すような液晶レンズ、図9および10に示すような高分子分散型液晶素子などが挙げられる。
図4に示す液体レンズ50は、セル51と、その内部に設けられた電極52と、電極52によってセル51の中央部に形成された凹部53内に封入されたオイル54および水55とから概略構成されている。
液体レンズ50は、電極52への印加電圧に応じて、オイル54と水55の界面の形状を変化させることにより光の屈折方向を変化させ、透過後の光の進行方向を変更する機能を有している。
液体レンズ50は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、水55側から液体レンズ50を透過する。
液体レンズ50は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
液体レンズ50は、電極52への印加電圧に応じて、オイル54と水55の界面の形状を変化させることにより光の屈折方向を変化させ、透過後の光の進行方向を変更する機能を有している。
液体レンズ50は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、水55側から液体レンズ50を透過する。
液体レンズ50は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
図5に示す液晶レンズ60は、セル61と、その内部に対向するように設けられた一対の電極62,63と、セル61の内部に設けられたプリズム構造体64と、一対の電極62,63の間に封入された液晶65とから概略構成されている。プリズム構造体64の電極62と対向する面に、電極63が設けられている。
液晶レンズ60は、一対の電極62,63への印加電圧に応じて、図6(a)、(b)に示すように、液晶65の配向状態を変化させ、液晶65の屈折率を変化させることにより、光がプリズム構造体64を透過する際にその屈折方向を変化させ、透過後の光の進行方向を変更する機能を有している。
液晶レンズ60は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、電極62側から液晶レンズ60を透過する。
液晶レンズ60は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
液晶レンズ60は、一対の電極62,63への印加電圧に応じて、図6(a)、(b)に示すように、液晶65の配向状態を変化させ、液晶65の屈折率を変化させることにより、光がプリズム構造体64を透過する際にその屈折方向を変化させ、透過後の光の進行方向を変更する機能を有している。
液晶レンズ60は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、電極62側から液晶レンズ60を透過する。
液晶レンズ60は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
図6に示す液晶レンズ70は、所定の間隔を置いて対向する一対の基板71,72を有するセル73と、基板71,72の対向する面にそれぞれ設けられた一対の電極74,75と、一対の電極74,75の間に封入された液晶76とから概略構成されている。
電極75は、同心円状に配置された複数の円環状の電極子75a,75b,75c,75d,75eから構成されている。
液晶レンズ70は、一方の電極74に一定の電圧を印加し、他方の電極75の電極子75a,75b,75c,75d,75eに異なる電圧を印加すると、液晶76中に電極75の半径方向に沿う位相プロファイルが生じ、レンズ作用が生じる機能を有している。
液晶レンズ70は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、電極75側から液晶レンズ70を透過する。
液晶レンズ70は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
電極75は、同心円状に配置された複数の円環状の電極子75a,75b,75c,75d,75eから構成されている。
液晶レンズ70は、一方の電極74に一定の電圧を印加し、他方の電極75の電極子75a,75b,75c,75d,75eに異なる電圧を印加すると、液晶76中に電極75の半径方向に沿う位相プロファイルが生じ、レンズ作用が生じる機能を有している。
液晶レンズ70は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、電極75側から液晶レンズ70を透過する。
液晶レンズ70は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
図7に示す液晶レンズ80は、所定の間隔を置いて対向する一対の電極付基板81,82を有するセル83と、セル83内において、一方の電極付基板81の他方の電極付基板82と対向する面に設けられたフレネルレンズ84と、一対の電極付基板81,82の間に封入された液晶85とから概略構成されている。
液晶レンズ80は、一対の電極付基板81,82への印加電圧に応じて、液晶85の配向状態を変化させ、液晶85の屈折率を変化させることにより、光がフレネルレンズ84を透過する際にその屈折方向を変化させ、透過後の光の進行方向を変更する機能を有している。
液晶レンズ80は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、電極付基板81側から液晶レンズ80を透過する。
液晶レンズ80は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
液晶レンズ80は、一対の電極付基板81,82への印加電圧に応じて、液晶85の配向状態を変化させ、液晶85の屈折率を変化させることにより、光がフレネルレンズ84を透過する際にその屈折方向を変化させ、透過後の光の進行方向を変更する機能を有している。
液晶レンズ80は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、電極付基板81側から液晶レンズ80を透過する。
液晶レンズ80は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
図8に示す液晶レンズ90は、所定の間隔を置いて対向する電極付基板91および基板92を有するセル93と、セル93内において、基板92の電極付基板91と対向する面に設けられた断面形状が略半円形状のレンズ94と、レンズ94の電極付基板91と対向する面に設けられた電極膜95と、電極付基板91と基板92の間に封入された液晶96とから概略構成されている。
液晶レンズ90は、電極付基板91と電極膜95への印加電圧に応じて、液晶96の配向状態を変化させ、液晶96の屈折率を変化させることにより、光がレンズ94を透過する際にその屈折方向を変化させ、透過後の光の進行方向を変更する機能を有している。
液晶レンズ90は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、基板92側から液晶レンズ90を透過する。
液晶レンズ90は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
液晶レンズ90は、電極付基板91と電極膜95への印加電圧に応じて、液晶96の配向状態を変化させ、液晶96の屈折率を変化させることにより、光がレンズ94を透過する際にその屈折方向を変化させ、透過後の光の進行方向を変更する機能を有している。
液晶レンズ90は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層されている。拡散制御体16によって拡散された光は、基板92側から液晶レンズ90を透過する。
液晶レンズ90は、光の屈折方向を変化させることにより、拡散制御体16によって拡散される光の拡散性を制御する。
図9に示す高分子分散型液晶素子100は、液晶分子101とポリマー材料(高分子材料)102がネットワーク状に入り組んだ複合膜である。高分子分散型液晶素子100は、電界印加状態で非散乱状態、電圧無印加状態で散乱状態に切り替え可能な光学素子である。すなわち、液晶分子101は電界応答するので、散乱状態と非散乱状態を切り替えることが可能であり、高分子分散型液晶素子100は、屈折率が揃った場合(電界印加状態)は非散乱状態、屈折率がランダムに分散した場合(電圧無印加状態)は散乱状態となる。
以下に、高分子分散型液晶素子100が、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層された場合の動作を示す。
図9(a)に示すように、電圧無印加状態(散乱状態)では、例えば、図1に示すプロジェクタ12からの入射光111は、高分子分散型液晶素子100で散乱される。このとき、光111の一部は、前方散乱により、一旦、再帰性反射スクリーン11のミラー面11bに照射され、再帰反射される。しかしながら、その反射光112は、一旦、高分子分散型液晶素子100で散乱され、元の入射光111とは異なる方位に変換されているため、プロジェクタ12のレンズ(投影部)位置に集光されることない。したがって、反射光112は、広範囲に拡散されながら戻る。その結果、観察者は、レンズ(投影部)の近傍以外の位置においても、映像を視聴することができる。すなわち、図1に示す観察者21、22、23は全て、同じ映像を視聴することができる。
一方、図9(b)に示すように、電界印加状態では、高分子分散型液晶素子100は非散乱状態(透明状態)であり、例えば、図1に示すプロジェクタ12からの入射光111は、高分子分散型液晶素子100で散乱されない。そのため、再帰性反射スクリーン11のミラー面11bに照射された入射光(映像)111の反射光112は、プロジェクタ12のレンズ(投影部)位置に集光される。すなわち、図1に示す観察者21の位置のみにおいて、プロジェクタ12からの映像を視聴することができる。
図9(a)に示すように、電圧無印加状態(散乱状態)では、例えば、図1に示すプロジェクタ12からの入射光111は、高分子分散型液晶素子100で散乱される。このとき、光111の一部は、前方散乱により、一旦、再帰性反射スクリーン11のミラー面11bに照射され、再帰反射される。しかしながら、その反射光112は、一旦、高分子分散型液晶素子100で散乱され、元の入射光111とは異なる方位に変換されているため、プロジェクタ12のレンズ(投影部)位置に集光されることない。したがって、反射光112は、広範囲に拡散されながら戻る。その結果、観察者は、レンズ(投影部)の近傍以外の位置においても、映像を視聴することができる。すなわち、図1に示す観察者21、22、23は全て、同じ映像を視聴することができる。
一方、図9(b)に示すように、電界印加状態では、高分子分散型液晶素子100は非散乱状態(透明状態)であり、例えば、図1に示すプロジェクタ12からの入射光111は、高分子分散型液晶素子100で散乱されない。そのため、再帰性反射スクリーン11のミラー面11bに照射された入射光(映像)111の反射光112は、プロジェクタ12のレンズ(投影部)位置に集光される。すなわち、図1に示す観察者21の位置のみにおいて、プロジェクタ12からの映像を視聴することができる。
図10に示す高分子分散型液晶素子120は、液晶分子121とポリマー材料(高分子材料)122がネットワーク状に入り組んだ複合膜である。高分子分散型液晶素子120は、電界印加状態で散乱状態、電圧無印加状態で非散乱状態に切り替え可能な光学素子である。すなわち、液晶分子121は電界応答するので、散乱状態と非散乱状態を切り替えることが可能であり、高分子分散型液晶素子120は、屈折率が揃った場合(電圧無印加状態)は非散乱状態、屈折率がランダムに分散した場合(電界印加状態)は散乱状態となる。
以下に、高分子分散型液晶素子120が、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層された場合の動作を示す。
図10(a)に示すように、電圧無印加状態では、高分子分散型液晶素子120は非散乱状態(透明状態)であり、例えば、図1に示すプロジェクタ12からの入射光131は、高分子分散型液晶素子120で散乱されない。そのため、再帰性反射スクリーン11のミラー面11bに照射された入射光(映像)131の反射光132は、プロジェクタ12のレンズ(投影部)位置に集光される。すなわち、図1に示す観察者21の位置のみにおいて、プロジェクタ12からの映像を視聴することができる。
一方、図10(b)に示すように、電界印加状態では、例えば、図1に示すプロジェクタ12からの入射光131は、高分子分散型液晶素子120で散乱される。このとき、光131の一部は、前方散乱により、一旦、再帰性反射スクリーン11のミラー面11bに照射され、再帰反射される。しかしながら、その反射光132は、一旦、高分子分散型液晶素子120で散乱され、元の入射光131とは異なる方位に変換されているため、プロジェクタ12のレンズ(投影部)位置に集光されることない。したがって、反射光132は、広範囲に拡散されながら戻る。その結果、観察者は、レンズ(投影部)の近傍以外の位置においても、映像を視聴することができる。すなわち、図1に示す観察者21、22、23は全て、同じ映像を視聴することができる。
図10(a)に示すように、電圧無印加状態では、高分子分散型液晶素子120は非散乱状態(透明状態)であり、例えば、図1に示すプロジェクタ12からの入射光131は、高分子分散型液晶素子120で散乱されない。そのため、再帰性反射スクリーン11のミラー面11bに照射された入射光(映像)131の反射光132は、プロジェクタ12のレンズ(投影部)位置に集光される。すなわち、図1に示す観察者21の位置のみにおいて、プロジェクタ12からの映像を視聴することができる。
一方、図10(b)に示すように、電界印加状態では、例えば、図1に示すプロジェクタ12からの入射光131は、高分子分散型液晶素子120で散乱される。このとき、光131の一部は、前方散乱により、一旦、再帰性反射スクリーン11のミラー面11bに照射され、再帰反射される。しかしながら、その反射光132は、一旦、高分子分散型液晶素子120で散乱され、元の入射光131とは異なる方位に変換されているため、プロジェクタ12のレンズ(投影部)位置に集光されることない。したがって、反射光132は、広範囲に拡散されながら戻る。その結果、観察者は、レンズ(投影部)の近傍以外の位置においても、映像を視聴することができる。すなわち、図1に示す観察者21、22、23は全て、同じ映像を視聴することができる。
本実施形態では、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層された拡散制御体16(液体レンズ50、液晶レンズ60,70,80,90、高分子分散型液晶素子100,120)に屈折率の異なる領域を形成することによって、拡散制御体16において、その縦方向の上側の領域と下側の領域の拡散性を相違させる。
例えば、図11に示すように、拡散制御体16の屈折率を部分的に変化させて、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの下側の領域の一部に対応する位置に、光を拡散させない領域(非拡散領域)11Bを形成する。これにより、拡散制御体16には、光を拡散させる領域(拡散領域)11Aと非拡散領域11Bが形成される。
例えば、図11に示すように、拡散制御体16の屈折率を部分的に変化させて、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの下側の領域の一部に対応する位置に、光を拡散させない領域(非拡散領域)11Bを形成する。これにより、拡散制御体16には、光を拡散させる領域(拡散領域)11Aと非拡散領域11Bが形成される。
ここで、例えば、プロジェクタ12から、拡散領域11Aに主たる映像α1を投影するとともに、非拡散領域11Bに字幕などの補助情報に関する映像β1を投影する。すると、観察者21は、拡散領域11Aに投影され、拡散制御体16によって、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散された映像α1と、非拡散領域11Bに投影された映像β1とを見ることができる。非拡散領域11Bに投影された映像β1は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散されずに、プロジェクタ12の位置に集光する。したがって、非拡散領域11Bに投影された映像β1は、再帰性反射スクリーン11の正面に居る観察者21のみが見ることができる。すなわち、再帰性反射スクリーン11に対して斜めの位置に居る観察者22,23は、非拡散領域11Bに投影された映像β1を見ることができない。
観察者22は、プロジェクタ13から、拡散領域11Aに投影され、拡散制御体16によって再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散された映像γ1を見ることができる。
また、観察者23は、プロジェクタ14から、拡散領域11Aに投影され、拡散制御体16によって、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散された映像δ1を見ることができる。
また、観察者23は、プロジェクタ14から、拡散領域11Aに投影され、拡散制御体16によって、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散された映像δ1を見ることができる。
本実施形態の映像表示システム10によれば、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの任意の位置に対応して、拡散制御体16における画像の拡散範囲を任意に設定することができる。したがって、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの任意の位置において画像の拡散範囲を制御することができる。
なお、本実施形態では、拡散制御体16の縦方向の上側の拡散領域11Aと下側の非拡散領域11Bの拡散性を相違させた場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、再帰性反射スクリーンの投影面の任意の位置に対応して、拡散制御体における画像の拡散範囲を任意に設定することができる。
(2)第2実施形態
本実施形態では、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層された拡散制御体16(液体レンズ50、液晶レンズ60,70,80,90、高分子分散型液晶素子100,120)に屈折率の異なる領域を形成することによって、拡散制御体16において、その四隅の1つ側に偏在するように形成された長方形状の領域とその他の領域の拡散性を相違させる。
例えば、図12に示すように、拡散制御体16の屈折率を部分的に変化させて、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの右上方の四隅側に対応する位置に、光を拡散させない非拡散領域11Dを形成する。これにより、拡散制御体16には、光を拡散させる拡散領域11Cと、非拡散領域11Dとが形成される。
本実施形態では、再帰性反射スクリーン11の投影面11aに積層された拡散制御体16(液体レンズ50、液晶レンズ60,70,80,90、高分子分散型液晶素子100,120)に屈折率の異なる領域を形成することによって、拡散制御体16において、その四隅の1つ側に偏在するように形成された長方形状の領域とその他の領域の拡散性を相違させる。
例えば、図12に示すように、拡散制御体16の屈折率を部分的に変化させて、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの右上方の四隅側に対応する位置に、光を拡散させない非拡散領域11Dを形成する。これにより、拡散制御体16には、光を拡散させる拡散領域11Cと、非拡散領域11Dとが形成される。
ここで、例えば、プロジェクタ12から、拡散領域11Cに主たる映像α2を投影するとともに、非拡散領域11Dに立体(3D)用の映像β2を投影する。すると、観察者21は、拡散領域11Cに投影され、拡散制御体16によって、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散された映像α2と、非拡散領域11Dに投影された映像β2とを見ることができる。プロジェクタ12として、観察者21の右目用のものと左目用のものを用いれば、観察者21のみが立体化した映像β2を見ることができる。非拡散領域11Dに投影された映像β2は、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散されないため、プロジェクタ12の位置に集光する。したがって、非拡散領域11Dに投影された映像β2は、再帰性反射スクリーン11の正面に居る観察者21のみが見ることができる。すなわち、再帰性反射スクリーン11に対して斜めの位置に居る観察者22,23は、非拡散領域11Bに投影された映像β2を見ることができない。
観察者22は、プロジェクタ13から、拡散領域11Cに投影され、拡散制御体16によって、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散された映像γ2を見ることができる。
また、観察者23は、プロジェクタ14から、拡散領域11Cに投影され、拡散制御体16によって、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散された映像δ2を見ることができる。
また、観察者23は、プロジェクタ14から、拡散領域11Cに投影され、拡散制御体16によって、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの縦方向(上下方向)に拡散された映像δ2を見ることができる。
本実施形態の映像表示システム10によれば、再帰性反射スクリーン11の投影面11aの任意の位置に対応して、拡散制御体16における画像の拡散範囲を任意に設定することができる。したがって、再帰性反射スクリー11の投影面11aの任意の位置において画像の拡散範囲を制御することができる。
本発明は、投射型の映像表示システムの分野に利用することができる。
10・・・映像表示システム
11・・・再帰性反射スクリーン
12,13,14・・・プロジェクタ
15・・・ハーフミラー
16・・・拡散制御体
50・・・液体レンズ
60,70,80,90・・・液晶レンズ
100,120・・・高分子分散型液晶素子
11・・・再帰性反射スクリーン
12,13,14・・・プロジェクタ
15・・・ハーフミラー
16・・・拡散制御体
50・・・液体レンズ
60,70,80,90・・・液晶レンズ
100,120・・・高分子分散型液晶素子
Claims (7)
- 再帰性反射スクリーンと、該再帰性反射スクリーンに画像を投影する複数のプロジェクタと、を備え、
前記プロジェクタは、前記画像の観察者の目の位置に対して、上下方向のいずれかに離隔した位置に設けられ、
前記再帰性反射スクリーンの投影面に、上下方向に光を拡散する拡散制御体が積層されたことを特徴とする映像表示システム。 - 前記拡散制御体は、部分的に屈折率の異なる領域を形成可能であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示システム。
- 前記拡散制御体は、液体レンズであることを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示システム。
- 前記拡散制御体は、液晶レンズであることを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示システム。
- 前記拡散制御体は、高分子分散型液晶素子であることを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示システム。
- 前記再帰性反射スクリーンは、反射面を3面有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の映像表示システム。
- 前記再帰性反射スクリーンは、合わせ鏡群を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の映像表示システム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011107495A JP2014139594A (ja) | 2011-05-12 | 2011-05-12 | 映像表示システム |
PCT/JP2012/061518 WO2012150703A1 (ja) | 2011-05-02 | 2012-05-01 | 映像表示システム、投射型表示装置、指向性反射スクリーン及び画層表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011107495A JP2014139594A (ja) | 2011-05-12 | 2011-05-12 | 映像表示システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014139594A true JP2014139594A (ja) | 2014-07-31 |
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ID=51416337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011107495A Withdrawn JP2014139594A (ja) | 2011-05-02 | 2011-05-12 | 映像表示システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014139594A (ja) |
-
2011
- 2011-05-12 JP JP2011107495A patent/JP2014139594A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140805 |