JP2014138368A - データベース、データベース制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】現実に1次ユーザを保護すべき領域を動的に補正し情報を提供する。
【解決手段】他装置からその位置、時刻、所定の周波数帯での電波環境の良/不良の程度を示すパラメータを取得し、それらを要素とする組データを蓄積して記憶保持し、組データのうちから、特定の弁別対象位置を含む一定の領域内の位置を有し、現在時刻から一定の過去内の時刻を有し、特定の弁別対象周波数帯と同じ周波数帯を有する組データを計算対象組データとして抽出し、評価値を、計算対象組データが有するパラメータに現在時刻に近い時刻を有するほど大きな重みを与えるように該パラメータを積算して算出し、評価値と閾値との大小関係に基づいて特定の弁別対象位置で特定の弁別対象周波数帯が利用可能か否かを判定した結果を補足情報として生成し、特定の弁別対象位置にある無線通信装置に対して、補足情報が加味された、利用可能な周波数帯を示すリストを提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、情報を蓄積しこれを外部に提供するデータベースに係り、特に、テレビジョンホワイトスペース(TVWS)に関する情報を無線通信装置に提供するためのデータベースおよびデータベース制御方法に関する。
免許事業のテレビ放送と同じ周波数帯を使用する、そのような免許不要で運用できる無線通信規格が検討されている。これらの規格では、テレビ事業者を1次ユーザとして、1次ユーザの免許周波数帯が使用されていない場合に限り、その周波数帯(使用されていない免許周波数帯=ホワイトスペース)で2次ユーザが無線通信を運用することを容認する。
そのような環境下で使用される2次ユーザの通信装置は、TV信号が存在しないことを確認するために例えば、TVチャンネルに関しその専用のデータベースに問い合わせを行う。すなわち、通信装置の現在の位置情報をデータベースに送信し、データベースから、その位置で使用可能(有効)な周波数のリストを得る。そして、リストにある周波数の中から使用する周波数を選択し、2次ユーザとして無線通信の運用を行う。
このデータベースでは、概略として例えば以下のような動作が行われている。すなわち、1次ユーザが使用する送信所の位置、標高、送信電力、アンテナ利得、チャンネル(周波数)などの1次ユーザに関するデータのほか、地形などの情報も加味し、その保護されるべき地理的領域(例えばメッシュ状領域の集合で特定)を算出する。これをすべての1次ユーザについて行い算出結果を得てデータベース化しておけば、任意の位置をキーに用いてその位置で1次ユーザに影響を与えない周波数を検索することができる。つまり、2次ユーザである無線通信装置からその現在位置の情報が問い合わせされると、その位置で使用可能な周波数のリスト(加えて場合により最大送信電力などの利用条件)を返信することができる。
データベースが保持する、1次ユーザの保護されるべき地理的領域の情報は、上記のような動作によると、典型として時間方向には変化しない。しかしながら、現実には、特に保護領域の境界付近では、1次ユーザの電波を受信できる領域が気象その他の要因により変化することもあり得ると考えられる。仮に1次ユーザの電波の受信可能領域が一時的に拡大した場合には、1次ユーザの事業である性質上、その領域ではやはり1次ユーザ優先であることを要する。
そこで、データベースでは、1次ユーザの電波の受信可能領域が一時的に拡大するような場合にも備えてその保護されるべき地理的領域をあらかじめ大きめに算出しておけばよいと考えられる。しかしながら、その場合には、逆に、実際には1次ユーザを保護するには及ばない領域、周波数において2次ユーザの無線通信運用を容認しないとする情報の提供が頻発すると考えられ、周波数帯の有効活用が妨げられる。
IEEE802.11af Task Group, http://mentor.ieee.org/802.11/ IEEE802.22 Working Group, http://mentor,ieee.org/22/ IEEE802.19.1 Task Group, http://mentor.ieee.org/802.802.19/documents Federal Communications Commission, Unlicensed Operation in the TV Broadcast Bands, Second Memorandum Opinion and Order, FCC. 10-17-4, Sept, 23, 2010. Ofcom, Digital Dividend: Cognitive Access, Consultation on License Exempting Cognitive Devices using Interleaved Spectrum, July 2009.
本発明は、テレビジョンホワイトスペースに関する情報を無線通信装置に提供するためのデータベースおよびデータベース制御方法において、1次ユーザを現実に保護すべき領域を動的に補正しこれに基づきテレビジョンホワイトスペースに関する情報を無線通信装置に提供することができるデータベースおよびデータベース制御方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様であるデータベースは、他装置から、該他装置が現在存在する位置pにおける時刻t、周波数帯fでの電波環境に関する、該電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータを取得する手段と、前記パラメータ、前記位置p、前記時刻t、前記周波数帯fを要素とする組データを蓄積して記憶保持する手段と、前記組データのうちから、特定の弁別対象位置を含む一定の領域の内側である位置pを有し、かつ現在時刻から一定の過去時点より現在に近い時刻tを有し、かつ特定の弁別対象周波数帯と同じ周波数帯fを有する組データを計算対象組データとして抽出する手段と、前記特定の弁別対象位置において前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かの程度を示す評価値を、前記計算対象組データが有する前記パラメータに現在時刻に近い時刻tを有するほど大きな重みを与えるように該パラメータを積算して、算出する手段と、前記評価値と閾値との大小関係に基づいて前記特定の弁別対象位置において前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定した結果を、利用可能な周波数帯に関する補足情報として生成する手段と、前記特定の弁別対象位置において利用可能な周波数帯の情報を問い合わせてきた無線通信装置に対して、前記補足情報が加味された、利用可能な周波数帯を示すリストを提供する手段とを具備する。
すなわち、このデータベースは、電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータを発信する装置の存在を前提とする。この装置は、そのための専用の装置であっても一般の2次ユーザである装置でも種別は問わない。データベースは、その装置が現在存在する位置pにおける時刻t、周波数帯fでの上記のパラメータを取得して、パラメータ、位置p、時刻t、周波数帯fを要素とする組データを蓄積して記憶保持する。
特定の弁別対象位置において特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを動的に判定するために以下がなされる。まず、蓄積された組データのうちから、特定の弁別対象位置を含む一定の領域の内側である位置pを有し、かつ現在時刻から一定の過去時点より現在に近い時刻tを有し、かつ特定の弁別対象周波数帯と同じ周波数帯fを有する組データを計算対象組データとして抽出する。これは、特定の弁別対象位置にちょうど一致する位置を有する組データが一般には存在しないと考えられること、あまりに古い組データは動的な判定に役立たないと考えられること、特定の弁別対象周波数帯を判定の対象にしていることに基づく。
次に、特定の弁別対象位置において特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かの程度を示す評価値として、この評価値を、計算対象組データが有するパラメータに現在時刻に近い時刻tを有するほど大きな重みを与えるように該パラメータを積算して算出する。これは、現在に近い時刻を有する組データほど現在の状況を反映した信憑性の高いデータと考えられるからである。
そして、評価値と閾値との大小関係に基づいて特定の弁別対象位置において特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定し、その結果を、利用可能な周波数帯に関する補足情報として生成する。ここで閾値はあらかじめ定めておくことができる。以上により、特定の弁別対象位置において利用可能な周波数帯の情報を問い合わせてきた無線通信装置に対して、この補足情報が加味された、利用可能な周波数帯を示すリストを提供することができる。補足情報が加味されることにより、1次ユーザを現実に保護すべき領域を動的に補正していることになる。
また、本発明の別の態様であるデータベース制御方法は、他装置から、該他装置が現在存在する位置pにおける時刻t、周波数帯fでの電波環境に関する、該電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータを取得し、前記パラメータ、前記位置p、前記時刻t、前記周波数帯fを要素とする組データを蓄積して記憶保持し、前記組データのうちから、特定の弁別対象位置を含む一定の領域の内側である位置pを有し、かつ現在時刻から一定の過去時点より現在に近い時刻tを有し、かつ特定の弁別対象周波数帯と同じ周波数帯fを有する組データを計算対象組データとして抽出し、前記特定の弁別対象位置において前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かの程度を示す評価値を、前記計算対象組データが有する前記パラメータに現在時刻に近い時刻tを有するほど大きな重みを与えるように該パラメータを積算して、算出し、前記評価値と閾値との大小関係に基づいて前記特定の弁別対象位置において前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定した結果を、利用可能な周波数帯に関する補足情報として生成し、前記特定の弁別対象位置において利用可能な周波数帯の情報を問い合わせてきた無線通信装置に対して、前記補足情報が加味された、利用可能な周波数帯を示すリストを提供する。
この制御方法は、上記のデータベースに対応する制御方法である。
本発明によれば、テレビジョンホワイトスペースに関する情報を無線通信装置に提供するためのデータベースおよびデータベース制御方法において、1次ユーザを現実に保護すべき領域を動的に補正しこれに基づきテレビジョンホワイトスペースに関する情報を無線通信装置に提供することができる。
一実施形態であるデータベースがパラメータを取得する状況を示す領域表示図。 一実施形態であるデータベースの構成を示す機能ブロック図。 図2中に示した利用可能周波数帯リスト作成部16が作成する利用可能周波数帯リストの一例を示す説明図。 図2中に示したパラメータ取得部21が取得する、電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータの例を示す説明図。 図2中に示した組データ記憶保持部22が記憶保持する組データの要素の例を示す説明図。 図2中に示した計算対象組データ抽出部23が抽出する計算対象組データをその要素で示す説明図。 図2中に示した評価値算出部24が評価値を算出するための計算式の例を示す説明図。 図2中に示した評価値判定部25が行う判定の内容を示す説明図。 図2中に示した組データ整理部26が整理の対象とする整理対象組データをその要素で示す説明図。 図2中に示した組データ整理部26が整理対象組データから生成した更新組データをその要素で示す説明図。 図2中に示した位置判定部27が行う位置判定の内容、およびその判定結果による計算対象組データ抽出部23への指示の内容を示す説明図。 図2に示したデータベースが複数のパラメータを活用する場合に判定結果を導くための基準の例を示す説明図。
本発明の実施態様として、前記評価値を算出するに際して、前記計算対象組データの前記パラメータが有する標準偏差を加味することにより、該標準偏差がより大のとき、前記特定の弁別対象周波数帯の利用可能性をより否定するように前記評価値を変化させ算出する、とすることができる。
これは、評価値を算出するに際して、計算対象組データのパラメータのばらつきに着目してこれを活用しようとするものである。すなわち、パラメータのばらつきがより大きい場合、電波環境の時間的な変化が大きい(あるいはデータの信頼性が低い)と考えられ、したがって、1次ユーザの保護という観点からは2次ユーザの利用可能性がより否定される方向に評価値を変更するべきと考えられるためである。よって、評価値を算出するに当たり、標準偏差がより大のとき、特定の弁別対象周波数帯の利用可能性をより否定するように評価値を変化させ算出している。
また、実施態様として、前記評価値を算出するに際して、前記計算対象組データの組数を加味することにより、該組数がより少のとき、前記特定の弁別対象周波数帯の利用可能性をより否定するように前記評価値を変化させ算出する、とすることができる。
これは、評価値を算出するに当たり、計算対象組データの組数に着目してこれを活用しようとするものである。すなわち、その組数がより多い場合は十分な情報を得ていると言える半面、より少ない場合は相対的に十分な情報を得ているとは言えないためである。そこで、より少ない場合は、1次ユーザの保護という観点から2次ユーザの利用可能性をより否定する方向に評価値を変更すべきと考えられる。したがって、評価値を算出するに当たり、組数がより少のとき、特定の弁別対象周波数帯の利用可能性をより否定するように評価値を変化させ算出している。
また、実施態様として、前記組データのうち、前記一定の過去時点とは異なる一定の過去時点より古い時刻tを有する組データで同じ領域メッシュ内である位置pを有しかつ同じ周波数帯fを有する組データを整理対象組データとして抽出する手段と、前記整理対象組データから、位置pとして前記領域メッシュの呼び位置を、時刻tとして前記整理対象組データが有していた時刻を平均化して得た値を、周波数fとして前記整理対象組データが有していた周波数の値を、前記パラメータとして前記整理対象組データが有していたパラメータを平均化して得た値をそれぞれ有するひとつの更新組データを生成する手段と、前記整理対象組データを記憶保持しないように消去する手段と、前記ひとつの更新組データを前記組データとして蓄積して記憶保持する手段とをさらに具備する、とすることができる。
これは、蓄積される組データが動的な判定に活用され、その観点から古い組データほど情報として重要性が低下することに鑑み、蓄積された組データを一定の仕組みで整理しようとするものである。整理方法として、ここでは、ある程度古い情報をまとめてひとつの更新組データに変換している。これにより組データを蓄積するための記憶容量を節約することもできる。このような組データの整理は、多重的に適用することもできる。すなわち、一度変換して得られた更新組データを、さらにその後整理対象組データのひとつとしてまとめる対象にすることができる。
また、実施態様として、前記パラメータが、前記周波数帯fにおける1次ユーザからの受信電界強度であるか、特定の2次利用通信システムを前提とした前記周波数帯fにおけるフレームエラー率であるか、特定の2次利用通信システムを前提とした前記周波数帯fにおけるビットエラー率であるか、特定の2次利用通信システムを前提とした前記周波数帯fにおけるSINレシオであるかのいずれかである、とすることができる。
これらは、電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータについての具体的な例である。このようなパラメータとして、周波数帯fにおける1次ユーザからの受信電界強度はもっとも理解し易い。この場合、2次ユーザとして見た評価であるため、受信電界強度が強いほど電波環境は不良であるという扱いになる。また、フレームエラー率、ビットエラー率、SIN(signal to interference and noise)レシオの場合は、これらが良好なほど電波環境が良であるとして扱ってよいが、1次ユーザの存在を検出するための、2次ユーザの本来の目的からの流用である点に注意を要する。2次ユーザとしての運用に問題にならない水準の数値が意味を持っている。
また、実施態様として、前記特定の弁別対象位置が1次ユーザの保護領域を画定する境界線から一定の距離内にあるか否かを判定する手段をさらに具備し、 前記計算対象組データを抽出するに際して、前記特定の弁別対象位置が前記一定の距離内にない場合には該計算対象組データを抽出する処理を打ち切る、とすることができる。
これは、1次ユーザを現実に保護すべき領域を動的に判定するに際し、そのような動的な判定が必要な、結果がいずれにもなり得る不安定な領域は、実際には1次ユーザの保護領域を画定する境界線の近傍に限られることに鑑みたものである。このようにすれば、算出の結果による判定がいつでも決まっていると考えられる弁別対象位置については動的な処理がなされることがなく、データベースとして処理負担を大きく軽減できる。
また、実施態様として、前記パラメータが、複数の種のパラメータとして設定されており、該複数の種のパラメータのそれぞれについて、前記評価値が算出され、利用可能な周波数帯に関する前記補足情報を生成するに際して、前記複数の種のパラメータのそれぞれについて算出された前記評価値による、前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定した結果がひとつでも一致しない場合には、あらかじめ定められた手順に従いいずれかの結果を採用する、とすることができる。
これは、電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータを同時に複数種、活用する場合の構成である。このような場合、あるパラメータによる評価値での判定結果と別のパラメータによる評価値での判定結果とは、一般には一致しない場合があり得る。その場合には、あらかじめ定められた手順に従いいずれかの結果を採用する。例えば、利用不可とする判定結果があるスレッショルド数に達した場合に限り、最終的に利用不可とすることや、優先順位を決めておき優先順位の高い判定結果に従うなどである。
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態であるデータベースがパラメータを取得する状況を示す領域表示図である。まず、このデータベース10が利用される環境について図1を参照して説明する。
データベース10は、TVWS環境下で運用され得る通信装置(2次ユーザ)に対して、1次ユーザに影響を与えず利用可能な周波数に関する情報を少なくとも提供するように、インターネット上に設けられたサーバである。このデータベース10は、利用可能な周波数に関する情報を後述するようにして生成しこれを2次ユーザに提供するが、その情報を動的に補正するために特にセンシング専用装置51〜54や2次ユーザ端末61〜63などから、電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータを取得できるように構成されている。
センシング専用装置51〜54は、このパラメータをセンシングするために例えば位置固定で設けられた専用の装置である。パラメータとしては、例えば、(1)ある周波数帯fにおける1次ユーザからの受信電界強度、(2)特定の2次利用通信システムを前提としたある周波数帯fにおけるフレームエラー率、(3)特定の2次利用通信システムを前提としたある周波数帯fにおけるビットエラー率、(4)特定の2次利用通信システムを前提としたある周波数帯fにおけるSINレシオ、などを列挙することができる。
センシング専用装置51〜54は、データベース10に対して適宜、上記のパラメータを提供する。その際には、パラメータとともに、その位置p、その時刻t、周波数帯fの各情報も提供する。周波数帯fは、TVWSとの関係上、チャンネル(例えば6MHzの幅をもつ)の番号で表わされているという前提でもよい。センシング専用装置51〜54とデータベース10との間の通信には、例えば、インターネットに接続可能な既定の回線を使用することができる。
なお、センシング専用装置51〜54の設置位置は、1次ユーザ送信所80、90の位置から名目的に算出されるその保護領域81、91との関係を考慮し、その境界付近などとする方が効率的である。センシング専用機器51〜54は、1次ユーザを現実に保護すべき領域を動的に補正するため設置されており、補正が必要と考えられる領域は、名目的である保護領域81、91の境界付近の領域と考えられるからである。センシング専用装置51〜54は、位置固定でなく移動する装置であることも考えられる。
センシング専用装置51〜54の機能と同様な機能は、2次ユーザ端末61〜63で補うことも考えられる。2次ユーザ端末61〜63では、2次利用の前提となる環境が存在するかどうかを判定するため、一般に上記のようなセンシングがなされている可能性があるためである。このようなセンシングの情報も、例えば、インターネットに接続可能な既定の回線を使用して、データベース10に提供される仕組みを設けるようにする。提供の際には、その位置p(2次ユーザ端末61〜63で例えばGPSにより特定できる)、その時刻t、周波数帯fの各情報も2次ユーザ端末61〜63からデータベース10に提供する。
データベース10では、概略として以下のような動作が行われる。まず、1次ユーザ送信所80、90の位置、標高、送信電力、アンテナ利得、チャンネル(周波数)などの1次ユーザに関するデータのほか、地形などの情報も加味し、その保護されるべき地理的領域(例えばメッシュ状領域の集合で特定)を算出する(1次ユーザ保護領域81、91)。これをすべての1次ユーザについて行い算出結果を得てデータベース化しておく。
これにより、任意の位置をキーに用いてその位置で1次ユーザに影響を与えない周波数を検索することができる。つまり、2次ユーザである無線通信装置からその現在位置の情報が問い合わせされると、その位置で使用可能な周波数のリスト(加えて場合により最大送信電力などの利用条件)を返信することができる。このデータベース10では、これを前提に、さらに、センシング専用装置51〜54や2次ユーザ端末61〜63から得た情報を用い、利用可能な周波数に関する情報を動的に補正する(図2以降を参照して後述する)。これにより、1次ユーザを現実に保護すべき領域を動的に補正する。
そこで、図2は、一実施形態であるデータベース10の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、このデータベース10は、1次ユーザデータ記憶保持部11、地形データ記憶保持部12、1次ユーザ保護領域算出部13、1次ユーザ保護領域記憶保持部14、問合せ受付部15、利用可能周波数帯リスト作成部16、リスト提供部17、パラメータ取得部21、組データ記憶保持部22、計算対象組データ抽出部23、評価値算出部24、評価値判定部(補足情報生成部)25、組データ整理部26、位置判定部27をその内部に有している。
図2は、機能ブロック図を示しているが、以下でこの図中の構成のそれぞれについて動作を説明する場合に、適宜図1中に示した参照符号、および図3から図12を参照する。図2中に示すブロックのうちの、1次ユーザデータ記憶保持部11、地形データ記憶保持部12、1次ユーザ保護領域算出部13、1次ユーザ保護領域記憶保持部14、問合せ受付部15、利用可能周波数帯リスト作成部16、リスト提供部17の各構成(符号11〜17)は、動的な補正の機能を働かせない場合であっても典型的に必要な構成である。まずこれらの機能を説明する。
1次ユーザデータ記憶保持部11は、1次ユーザ送信所80、90(代表として送信所80、90を挙げるがほかにもある場合はそれも含む。以下同じ。)の位置、標高、送信電力、アンテナ利得、チャンネル(周波数)などの1次ユーザに関する情報を記憶保持する。これらの情報は、典型的には不変であるが1次ユーザの実態に即して更新される場合がある。1次ユーザデータ記憶保持部11が記憶保持する1次ユーザデータは、1次ユーザ保護領域算出部13により参照され得る。
地形データ記憶保持部12は、1次ユーザ送信所80、90の位置を含む十分に大きな地理的領域における地形データを記憶保持する。この地形データも典型的には不変であるが実態に即して更新される場合がある。なお、「地形データ」としては文字通りの地形を示すデータのほか、高層建築物など電波の伝送に影響を与える構造物に関するデータも含まれる。地形データ記憶保持部12が記憶保持する地形データは、1次ユーザ保護領域算出部13により参照され得る。
1次ユーザ保護領域算出部13は、1次ユーザデータ記憶保持部13および地形データ記憶保持部12を参照してそれらに保持されたデータを用い1次ユーザの保護領域81、91を算出する。この算出は各1次ユーザについてなされる。算出の具体的方法については、公知の技術が存在するのでこれを用いることができる。算出で得られた保護されるべき地理的領域は、例えばメッシュ状領域の集合で特定されている。得られた1次ユーザ保護領域81、91の情報は、1次ユーザ保護領域記憶保持部14に渡される。
1次ユーザ保護領域記憶保持部14は、1次ユーザ保護領域算出部13から渡された1次ユーザ保護領域81、91の情報を記憶保持する。このようにして、1次ユーザの保護領域に関する情報のデータベース化が1次ユーザ保護領域記憶保持部14においてなされている。
2次ユーザとして運用しようとする無線通信装置は、データベース10に対して、TV信号が存在しないことを確認するために、例えば既定のインターネットに接続できる回線を用い問い合わせを行う。すなわち、無線通信装置の現在の位置情報をデータベース10に送信し、データベース10から、その位置で使用可能(有効)な周波数のリストを得る。そして、リストにある周波数の中から使用する周波数を選択し、2次ユーザとして無線通信の運用を行う。
2次ユーザからの問い合わせを受けるため、データベース10は、問合せ受付部15を有する。問合せには少なくともその無線通信装置の位置情報が含まれている。問合せ受付部15が受けた無線通信装置からの情報は、利用可能周波数帯リスト作成部16に渡される。
利用可能周波数帯リスト作成部16は、問合せ受付部15から渡された無線通信装置の位置をキーに用いて、1次ユーザ保護領域記憶保持部14を対象に、その位置で1次ユーザに影響を与えない周波数帯(チャンネル)を検索する。すなわち、1次ユーザ保護領域にはその1次ユーザの使用するチャンネルの情報が付帯されているので、端的に、問い合わせの位置を含んだ1次ユーザ保護領域が設定されている1次ユーザの使用チャンネルは利用不可として検索することができ、逆に問い合わせの位置を含んでいない1次ユーザ保護領域が設定されている1次ユーザの使用チャンネルは利用可能として検索することができる。ただし、1次ユーザのひとつでも利用不可として検索されたチャンネルは利用不可である。
利用可能周波数帯リスト作成部16は、1次ユーザに影響を与えない周波数帯(チャンネル)を検索した結果をリスト化し、利用可能周波数帯リストを作成する。図3は、このようにして得られた利用可能周波数帯リストの一例を示している。このリストには、利用可能な周波数とともにその周波数における各種の利用条件(例えば使用最大電力や利用時間など)を付帯させるようにしてもよい。利用可能周波数帯リスト作成部16が作成した利用可能周波数帯リストは、リスト提供部17に渡される。
リスト提供部17は、このデータベース10に対して問い合わせをしてきた2次ユーザとして運用しようとする無線通信装置に対して、利用可能周波数帯リスト作成部16から渡された利用可能周波数帯リストを提供する。この提供は、問い合わせと同様に、例えば既定のインターネットに接続できる回線を用いて行うことができる。以上の動作は、動的な補正の機能を働かせない場合であっても行われる。
図2中に示すブロックのうちの、パラメータ取得部21、組データ記憶保持部22、計算対象組データ抽出部23、評価値算出部24、評価値判定部(補足情報生成部)25、組データ整理部26、位置判定部27の各構成(符号21〜27)は、動的な補正の機能を働かせるため、およびその機能を効率化するため必要な構成である。これらの機能および動作を以下説明する。
パラメータ取得部21は、他装置から、この他装置が現在存在する位置pにおける時刻t、周波数帯fでの電波環境に関する、その電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータを取得する。「他装置」は、すでに説明したように、センシング専用装置51〜54や2次ユーザ端末61〜63などである。そして、これもすでに説明した点であるが、このようなパラメータとして、図4に示すようなものを例示することができる。
このパラメータeのうち、周波数帯fにおける1次ユーザからの受信電界強度はもっとも理解し易い。この場合、2次ユーザとして見た評価であるため、受信電界強度が強いほど電波環境は不良であるという扱いになる。また、フレームエラー率、ビットエラー率、SINレシオの場合は、これらが良好なほど電波環境が良であるとして扱ってよいが、1次ユーザの存在を検出するための、本来の目的からのいわば流用である点に注意を要する。2次ユーザとしてならば問題にならない水準の数値が意味を持っている。パラメータ取得部21で取得されたパラメータeは、その付帯された情報である、位置p、時刻t、周波数帯fの各情報とともに組データ記憶保持部22に渡される。
組データ記憶保持部22は、パラメータ取得部21から渡された、パラメータe、位置p、時刻t、周波数帯fを要素とするデータを組データ(図5)として蓄積して記憶保持する。このような組データは、センシング専用装置51〜54のほか、一般の2次ユーザ端末61〜63を活用すれば大量なデータとして収集、蓄積することができる。組データ記憶保持部22が記憶保持する組データは、計算対象組データ抽出部23により参照され得る。
計算対象組データ抽出部23は、組データ記憶保持部22に保持された組データのうちから、特定の弁別対象位置を含む一定の領域の内側である位置pを有し、かつ現在時刻から一定の過去時点より現在に近い時刻tを有し、かつ特定の弁別対象周波数帯と同じ周波数帯fを有する組データを計算対象組データ(図6)として抽出する。これは、特定の弁別対象位置において特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かの程度を示す評価値を算出するための準備動作である。
ここで、「特定の弁別対象位置」とは、2次ユーザになろうとする無線通信装置が問い合わせてきた情報に含まれるその位置情報である。この位置において現実に即して特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるかどうかをより精緻に判定しようとしていることに符合している。この「特定の弁別対象位置」の情報は、問合せ受付部15から位置判定部27を介して計算対象組データ抽出部23に渡されている。位置判定部27はここでは何もせずに中継してこの情報を計算対象組データ抽出部23に提供する。また、「特定の弁別対象周波数帯」は、一般には、網羅的にひとつひとつ設定することができる。すなわち、図3に示したチャンネル13からチャンネル52のそれぞれである。
上記で、特定の弁別対象位置を含む一定の領域の内側である位置pを有する組データを抽出するようにしているのは、特定の弁別対象位置にちょうど一致する位置を有する組データが一般には存在しないと考えられるからである。また、現在時刻から一定の過去時点より現在に近い時刻tを有する組データを抽出しているのは、あまりに古い組データは動的な判定に役立たないと考えられるからである。計算対象組データ抽出部23で抽出された組データは、評価値算出部24に渡される。
評価値算出部24は、計算対象組データ抽出部23から渡された組データを用い、特定の弁別対象位置において特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かの程度を示す評価値Xを、少なくとも、計算対象組データが有するパラメータeに現在時刻に近い時刻tを有するほど大きな重みを与えるようにしてこのパラメータeを積算し算出する。これは、現在に近い時刻を有する組データほど現在の状況を反映した信憑性の高いデータと考えられるからである。
より具体的な評価値Xの算出例として、例えば図7に示すような計算式を用いることができる。ここでは、前提として、パラメータeの値がより大のとき電波環境がより不良であるようなe値を仮定する。図7に示す計算式では、計算対象組データは、まず、現在時刻tcにもっとも近い時刻t1を持つものから過去方向に時刻tnを持つものまでに分類される(ここでnは分類の数)。eは、時刻Tに分類された計算対象組データについてのそのパラメータeの平均値である。{1/(tc−T)}・eなる積は、計算対象組データが有するパラメータeに現在時刻に近い時刻を有するほど大きな重みを与えていることを示す。
そして、Σ{1/(tc−T)}・eにより、{1/(tc−T)}・eなる積をTについてT=t1からtnまで積算することで、パラメータeに現在時刻に近い時刻を有するものほど大きな重みを与えた条件下の評価値を得る。ただし、図7に示す計算式は、このような条件に加え、計算対象組データのパラメータeが有する標準偏差を活用するようにしており、さらに、計算対象組データの組数も活用するようにしている。これらは「logs・(1/logn)」の部分に相当する。
標準偏差の活用についてその意義は以下である。すなわち、計算対象組データのパラメータeのばらつきがより大きい場合、電波環境の時間的な変化が大きい(あるいはデータの信頼性が低い)と考えられ、したがって、1次ユーザの保護という観点からは2次ユーザの利用可能性がより否定される方向に評価値を変更するべきと考えられるからである。よって、評価値を算出するに当たり、標準偏差がより大のとき、特定の弁別対象周波数帯の利用可能性をより否定するように評価値を変化させ算出している。計算式のうちの「logs」の部分がこれに相当する。ここで、sは、時刻Tに分類された計算対象組データについてのそのパラメータeの標準偏差である。
また組数の活用についてその意義は以下である。すなわち、計算対象組データの組数がより多い場合は十分な情報を得ていると言える半面、より少ない場合は相対的に十分な情報を得ているとは言えない。そこで、より少ない場合は、1次ユーザの保護という観点から2次ユーザの利用可能性をより否定する方向に評価値を変更すべきと考えられる。したがって、評価値を算出するに当たり、組数がより少のとき、特定の弁別対象周波数帯の利用可能性をより否定するように評価値を変化させ算出している。計算式のうちの「1/logn」の部分がこれに相当する。ここで、nは、時刻Tに分類された計算対象組データの数である。
なお、図7に示した計算式は、一例に過ぎない。計算式が、計算対象組データが有するパラメータeに、現在時刻に近い時刻を有するほど大きな重みを与え積算する点を維持するならばこれを適宜変更することができる。ちなみに、上記とは逆にパラメータeの値がより小のとき電波環境がより不良であるようなe値を使用する場合には、まず、値がより大のとき電波環境が不良であるような別の値に変換して(例えば逆数にするなど)、この別の値を上記のパラメータeとして扱えば、上記と同様の処理が可能である。評価値算出部24で算出された評価値は、評価値判定部(補足情報生成部)25に渡される。
評価値判定部(補足情報生成部)25は、評価値算出部24から渡された評価値と所定の閾値との大小関係に基づいて特定の弁別対象位置において特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定し、その判定結果を利用可能な周波数帯に関する補足情報として生成する。ここで所定の閾値はあらかじめ定めておくことができる。判定方法は、図8に示すように、評価値Xが所定の閾値Xthに達しているときは、その特定の弁別対象周波数帯は利用不可であり、評価値Xが所定の閾値Xthに達していないときは、 その特定の弁別対象周波数帯は利用可である、とすることができる。評価値判定部(補足情報生成部)25が生成した補足情報は、利用可能周波数帯リスト作成部16に渡される。
利用可能周波数帯リスト作成部16は、評価値判定部(補足情報生成部)25から渡された補足情報を加味して、図3に示したようなリストを修正することができる。すなわち、各チャンネルで、評価値判定部(補足情報生成部)25から渡された補足情報に従い、利用可/不可の表示を変更する。利用可能周波数帯リスト作成部16から以下の動作についてはすでに説明したとおりである。したがって、以上により、特定の弁別対象位置において利用可能な周波数帯の情報を問い合わせてきた無線通信装置に対して、補足情報が加味された、利用可能な周波数帯を示すリストを提供することができる。補足情報が加味されることにより、1次ユーザを現実に保護すべき領域を動的に補正していることになる。
以上、図2に示したデータベース10において動的な補正の機能を働かせる場合の一通りの動作、機能を説明した。以下では、以上の記載では抜けている、図2中に示した組データ整理部26および位置判定部27の動作、機能についてさらに説明する。
組データ整理部26は、組データ記憶保持部22に蓄積される組データが動的な判定に活用され、その観点から古い組データほど情報として重要性が低下することに鑑み、蓄積された組データを一定の仕組みの下で整理するために設けられている。その機能は、以下である。まず、組データ記憶保持部22に蓄積された組データのうち、一定の過去時点より古い時刻tを有する組データで同じ領域メッシュ内である位置pを有しかつ同じ周波数帯fを有する組データを整理対象組データ(図9を参照)として抽出する。
続いて、この整理対象組データから、位置pとして上記の領域メッシュの呼び位置を、時刻tとしてこの整理対象組データが有していた時刻を平均化して得た値を、周波数fとしてこの整理対象組データが有していた周波数の値を、パラメータとしてこの整理対象組データが有していたパラメータを平均化して得た値をそれぞれ有するひとつの更新組データ(図10を参照)を生成する。そして、整理対象組データを記憶保持しないように組データ記憶保持部22から消去し、代わりに、このひとつの更新組データを組データとして組データ記憶保持部22に蓄積して記憶保持させる。
このように、ある程度古い情報をまとめてひとつの更新組データに変換すれば、組データを蓄積するための、組データ記憶保持部22の記憶容量を大幅に節約することもできる。なお、このような組データの整理は、多重的に適用することができる。すなわち、一度変換して得られた更新組データを、さらにその後整理対象組データのひとつとしてまとめる対象にすることができる。
次に、位置判定部27について説明する。位置判定部27は、1次ユーザを現実に保護すべき領域を動的に判定するに際し、そのような動的な判定が必要な、結果がいずれにもなり得る不安定な領域は、実際には1次ユーザの保護領域を画定する境界線の近傍に限られることに鑑みて設けられたものである。位置判定部27の動作は以下である。
位置判定部27は、まず、問合せ受付部15から渡された特定の弁別対象位置が1次ユーザの保護領域を画定する境界線から一定の距離内にあるか否かを判定する。ここで、そのような境界線に相当する情報は、1次ユーザ保護領域記憶保持部14に保持されているので(すでに説明した図1における1次ユーザ保護領域81、91を参照)、位置判定部27は1次ユーザ保護領域記憶保持部14の内容を参照すれば、このような判定は容易である。また、このような判定においては、問題となる可能性のある1次ユーザの周波数帯の情報も1次ユーザ保護領域記憶保持部14から得られる。
そこで、位置判定部27は、特定の弁別対象位置が1次ユーザの保護領域を画定する境界線から一定の距離内にある場合には、その1次ユーザの周波数帯の情報とともにその特定の弁別対象位置の情報を計算対象組データ抽出部23に渡す。計算対象組データ抽出部23から以下の動作についてはすでに説明したとおりである。一方で、特定の弁別対象位置が1次ユーザの保護領域を画定する境界線から一定の距離内でない場合には、位置判定部27はその旨を計算対象組データ抽出部23に通知する。この場合には、計算対象組データ抽出部23から以下の動作は打ち切られることになる。
このようにすれば、評価値の算出の結果による判定がいつでも決まっていると考えられる弁別対象位置については動的な処理がなされることがなく、データベースとして処理負担を大きく軽減できる。また、問題となる可能性のある1次ユーザの周波数帯の情報も計算対象組データ抽出部23に渡されているので、弁別対象周波数帯を網羅的に設定する必要もなくなり、その意味でもデータベースとして処理負担を大きく軽減できる。位置判定部27を設けたことによる以上の動作は端的に図11を参照することができる。
以上、図2中に示した各機能ブロックについて説明したが、補足する点を付記する(図12を参照)。以上の説明では、パラメータeとして例えば図4に示されたようなもののうちのひとつであるとして説明した。しかしながら、補正の精度をより上げることを目的として、複数の種のパラメータを活用するように変更することができる。その場合には、複数の種のパラメータのそれぞれについて、上記で説明したような評価値を評価値X1〜Xmとして算出する。
そして、利用可能な周波数帯に関する補足情報を生成するに際しては、以下のようにする。すなわち、複数の種のパラメータのそれぞれについて算出された評価値X1〜Xmによる、特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定した結果がひとつでも一致しない場合には、あらかじめ定められた手順に従いいずれかの結果を採用するようにする。このような場合、あるパラメータによる評価値での判定結果と別のパラメータによる評価値での判定結果とは、一般には一致しない場合があり得るからである。
そこで、その場合には、例えば、(1)利用不可とする判定結果があるスレッショルド数に達した場合に限り、最終的に利用不可とすることや、(2)優先順位を決めておき優先順位の高い(1位の)判定結果に従う、などとすることができる。(1)だけを採用する場合、(1)および(2)を併用する場合、いずれもあり得る。なお、判定した結果が評価値X1〜Xmですべて一致している場合の最終的な判定結果は、当然ながらその一致している結果に同じである。
10…データベース、11…1次ユーザデータ記憶保持部、12…地形データ記憶保持部、13…1次ユーザ保護領域算出部、14…1次ユーザ保護領域記憶保持部、15…問合せ受付部、16…利用可能周波数帯リスト作成部、17…リスト提供部、21…パラメータ取得部、22…組データ記憶保持部、23…計算対象組データ抽出部、24…評価値算出部、25…評価値判定部(補足情報生成部)、26…組データ整理部、27…位置判定部、51,52,53,54…センシング専用装置、61,62,63…2次ユーザ端末、80,90…1次ユーザ送信所、81,91…1次ユーザ保護領域。

Claims (8)

  1. 他装置から、該他装置が現在存在する位置pにおける時刻t、周波数帯fでの電波環境に関する、該電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータを取得する手段と、
    前記パラメータ、前記位置p、前記時刻t、前記周波数帯fを要素とする組データを蓄積して記憶保持する手段と、
    前記組データのうちから、特定の弁別対象位置を含む一定の領域の内側である位置pを有し、かつ現在時刻から一定の過去時点より現在に近い時刻tを有し、かつ特定の弁別対象周波数帯と同じ周波数帯fを有する組データを計算対象組データとして抽出する手段と、
    前記特定の弁別対象位置において前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かの程度を示す評価値を、前記計算対象組データが有する前記パラメータに現在時刻に近い時刻tを有するほど大きな重みを与えるように該パラメータを積算して、算出する手段と、
    前記評価値と閾値との大小関係に基づいて前記特定の弁別対象位置において前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定した結果を、利用可能な周波数帯に関する補足情報として生成する手段と、
    前記特定の弁別対象位置において利用可能な周波数帯の情報を問い合わせてきた無線通信装置に対して、前記補足情報が加味された、利用可能な周波数帯を示すリストを提供する手段と
    を具備するデータベース。
  2. 前記評価値を算出するに際して、前記計算対象組データの前記パラメータが有する標準偏差を加味することにより、該標準偏差がより大のとき、前記特定の弁別対象周波数帯の利用可能性をより否定するように前記評価値を変化させ算出する請求項1記載のデータベース。
  3. 前記評価値を算出するに際して、前記計算対象組データの組数を加味することにより、該組数がより少のとき、前記特定の弁別対象周波数帯の利用可能性をより否定するように前記評価値を変化させ算出する請求項1記載のデータベース。
  4. 前記組データのうち、前記一定の過去時点とは異なる一定の過去時点より古い時刻tを有する組データで同じ領域メッシュ内である位置pを有しかつ同じ周波数帯fを有する組データを整理対象組データとして抽出する手段と、
    前記整理対象組データから、位置pとして前記領域メッシュの呼び位置を、時刻tとして前記整理対象組データが有していた時刻を平均化して得た値を、周波数fとして前記整理対象組データが有していた周波数の値を、前記パラメータとして前記整理対象組データが有していたパラメータを平均化して得た値をそれぞれ有するひとつの更新組データを生成する手段と、
    前記整理対象組データを記憶保持しないように消去する手段と、
    前記ひとつの更新組データを前記組データとして蓄積して記憶保持する手段と
    をさらに具備する請求項1記載のデータベース。
  5. 前記パラメータが、前記周波数帯fにおける1次ユーザからの受信電界強度であるか、特定の2次利用通信システムを前提とした前記周波数帯fにおけるフレームエラー率であるか、特定の2次利用通信システムを前提とした前記周波数帯fにおけるビットエラー率であるか、特定の2次利用通信システムを前提とした前記周波数帯fにおけるSINレシオであるかのいずれかである請求項1記載のデータベース。
  6. 前記特定の弁別対象位置が1次ユーザの保護領域を画定する境界線から一定の距離内にあるか否かを判定する手段をさらに具備し、
    前記計算対象組データを抽出するに際して、前記特定の弁別対象位置が前記一定の距離内にない場合には該計算対象組データを抽出する処理を打ち切る
    請求項1記載のデータベース。
  7. 前記パラメータが、複数の種のパラメータとして設定されており、
    該複数の種のパラメータのそれぞれについて、前記評価値が算出され、
    利用可能な周波数帯に関する前記補足情報を生成するに際して、前記複数の種のパラメータのそれぞれについて算出された前記評価値による、前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定した結果がひとつでも一致しない場合には、あらかじめ定められた手順に従いいずれかの結果を採用する
    請求項1記載のデータベース。
  8. 他装置から、該他装置が現在存在する位置pにおける時刻t、周波数帯fでの電波環境に関する、該電波環境が良であるか不良であるかの程度を示すパラメータを取得し、
    前記パラメータ、前記位置p、前記時刻t、前記周波数帯fを要素とする組データを蓄積して記憶保持し、
    前記組データのうちから、特定の弁別対象位置を含む一定の領域の内側である位置pを有し、かつ現在時刻から一定の過去時点より現在に近い時刻tを有し、かつ特定の弁別対象周波数帯と同じ周波数帯fを有する組データを計算対象組データとして抽出し、
    前記特定の弁別対象位置において前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かの程度を示す評価値を、前記計算対象組データが有する前記パラメータに現在時刻に近い時刻tを有するほど大きな重みを与えるように該パラメータを積算して、算出し、
    前記評価値と閾値との大小関係に基づいて前記特定の弁別対象位置において前記特定の弁別対象周波数帯が利用可能であるか否かを判定した結果を、利用可能な周波数帯に関する補足情報として生成し、
    前記特定の弁別対象位置において利用可能な周波数帯の情報を問い合わせてきた無線通信装置に対して、前記補足情報が加味された、利用可能な周波数帯を示すリストを提供する
    データベース制御方法。
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