JP2014138047A - レーザー装置用ビームライン、レーザー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コントラストの良好な超短パルスレーザー光を、安価なシステムによって得る。
【解決手段】レーザー光は、光路切替鏡27で偏向され、ビームライン10に入射する設定とされる。可飽和吸収体11を通過後のレーザー光は、反射鏡40を介してパルス圧縮器12に入射する。可飽和吸収体13を通過後のレーザー光は、パルス伸張器14に入射する。パルス伸張器14から出力されたレーザー光は、マルチパス増幅器15に入射する。この構成により、ビームライン10からは、これに入射したレーザー光における主パルスと時間的パルス幅、ピーク強度が同程度であり背景光が選択的に低減されたレーザー光が出力される。ビームライン10から出力されたレーザー光を、レーザー装置本体20における光路に再び戻すことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、超短パルスレーザー光を発するレーザー装置に組み込まれて使用されるレーザー装置用ビームラインの構成に関する。また、このビームラインが用いられたレーザー装置に関する。
近年、核融合、各種のレーザー加工、超高電界を用いた各種の物理実験等において、fs(フェムト秒:10−15秒)単位の極短い時間内において、TW(テラワット:1012W)以上の極めて高いピーク強度をもつ超短パルスレーザー光が広く用いられている。例えば、この超短パルスレーザー光をターゲットに照射することによってターゲットをプラズマ化し、このプラズマ中で生成された高電界で電子やイオンを加速するレーザープラズマ加速装置を実現することができる。こうした用途においては、単一のパルス(主パルス)のピーク強度を高くすることが要求される。
このピーク強度を高めるためには、超短パルスレーザー光をレーザー媒質(例えばTi:サファイア)に透過させ、増幅する必要がある。ところが、この際、パルスのピーク強度が極めて高くなる場合には、レーザー媒質の損傷が発生し、正常な増幅を行うことが困難となる場合がある。このために、チャープパルス増幅(Chirped Pulse Amplification:CPA)という増幅方法が用いられている。CPAは、超短パルスレーザー光の時間的なパルス幅を伸張することによってそのピーク強度を一旦低下させてからレーザー媒質で増幅を行い、増幅後のパルス光の時間的なパルス幅を再び元の通りに圧縮する技術である。超短パルスレーザー光は、極狭い波長帯域のスペクトルをもつため、パルス幅の伸張や圧縮は、分散特性をもつ光学素子等や回折格子を用い、この波長帯域において実効光路長(あるいはパルスの到着時刻)に波長依存性を生じさせることによって行われる。CPAを用いて、上記の通り、fs単位の時間的パルス幅でTW以上の強度をもつ超短パルスレーザー光を得ることができる。
一方、こうした超短パルスレーザー光においては、上記のように時間的パルス幅が極めて短くピーク強度が極めて高い成分(主パルス)の他に、本来パルスがオフであるべき期間において発せられる背景光も、実際にはこれらのレーザー光に含まれる。例えば、レーザープラズマ加速装置にこのようなレーザー光が用いられた際には、主パルスよりも先に背景光がターゲットに照射され、この背景光の強度が高い場合、この背景光によってプラズマ(プリプラズマ)が生成される。この場合、本来は主パルスのみによって生成され、加速に最適なように制御されるべきプラズマの状態を制御することは困難となる。例えばこの背景光強度/主パルス強度のコントラスト比は10−5程度に小さくすることも可能であるが、主パルスのピーク強度が極めて高い場合には、この程度のコントラスト比であっても、背景光の強度は、プラズマを生成できる程度の強度に達する。
このため、主パルスの強度は高くした状態で背景光の強度を低下させ、このコントラスト比を低下させることが要求されている。しかしながら、一般的には主パルスの強度を高めるための増幅プロセスに起因してこの背景光は発せられるため、主パルスの強度を高く維持し、一方で背景光の強度を減少させることは容易ではない。こうした点を考慮してコントラストを向上させた超短パルスレーザー光を発振するレーザー装置は、例えば特許文献1、非特許文献1、2に記載されている。
非特許文献1には、プラズマミラーを用いてレーザー光を反射させることによって、前記のコントラストを向上させる構造が記載されている。プラズマミラーとは、通常の反射鏡とは異なり、ターゲットにレーザー光を照射することによって生成されたプラズマの光学特性によって、このプラズマ自身が反射鏡として利用されたものである。非特許文献1に記載の技術においては、背景光によってこのプラズマミラーが生成される設定とされる。これによって、背景光の後に発せられる主パルスのみが選択的にこのプラズマミラーによって反射される。このため、プラズマミラーで反射後のレーザー光においては、背景光のみが低減され、コントラストが向上する。
また、特許文献1、非特許文献2に記載の技術においては、1段目の増幅としてCPAが用いられたレーザー装置から発せられた低強度の超短パルスレーザー光を更にもう一度CPAで増幅し、高強度の超短パルスレーザー光を得ている。ここで、特に2段目のCPAとしては、CPAの一種であり良好なコントラストが得られる増幅方法である光パラメトリックチャープパルス増幅(Optical Parametric Chirped Pulse Amplification:OPCPA)を用いている。光パラメトリック増幅においては、特許文献1に記載されるように、非線形光学結晶(例えばβ−BaB:BBO等)における非線形効果を用いて、ポンプ光のエネルギーがシード光(増幅されるべき光)に移行する。この際、ポンプ光とシード光のパルスタイミングを精密に制御することによって、主パルス以外における発光強度(背景光の強度)が抑制された状態で、主パルスのピーク強度を高めることができる。また、光パラメトリック増幅の他にも、やはり背景光が発生しにくいマルチパス増幅(レーザー媒質を所定の回数だけ通過させることによって増幅を行う増幅方法)も2段目の圧縮前に用いられており、圧縮後には、コントラストが良好でかつ主パルスのピーク強度が高い超短パルスレーザー光が得られる。
また、非特許文献2に記載の技術においては、1段目のCPAから2段目のCPA(OPCPA)の間に、レーザー光を可飽和吸収体に透過させている。可飽和吸収体は、低強度の光に対する吸収係数が高強度の光に対する吸収係数よりも大きいという性質をもつ。このため、主パルスと比べて低強度である背景光は選択的に吸収除去される。このため、1段目のCPAの後で可飽和吸収体を透過させることによってコントラストを向上させ、コントラストが向上した状態で、背景光が生成されにくい2段目の増幅を行うことによって、高強度の超短パルスレーザー光を発振させている。これによって、最終的に得られる超短パルスレーザー光のピーク強度はPW(ペタワット:1015ワット)程度まで高くされる。
上記の構成によって、背景光が充分抑制された高強度の超短パルスレーザー光を得ることができる。
特開2008−299155号公報
「Plasma Mirrors for Ultrahigh−Intensity Optics」、C.Thaury、F.Quere、J.P.Geindre、A.Levy、T.Ceccotti、P.Monot、M.Bougeard、F.Reau、P.D’Oliveira、P.Audebert、R.Marjoribanks、 and Ph.Martin、Nature Physics、Vol.3、p424(2007年) 「High Temporal and Spatial Quality Petawatt−Class Ti:Sapphire Chirped−Pulse Amplification Laser System」、Optics Letters、Vol.35、p1497(2010年)
非特許文献1に記載の技術において用いられるプラズマミラーは、ターゲットがレーザー光(背景光)の照射によって気化し、プラズマ化することによって形成される。このため、プラズマミラーを生成するために用いられるターゲットは、照射の度に気化、プラズマ化し、プラズマミラーが生成される度に消耗、劣化する。このため、ある定められた周波数で繰り返し発せられる超短パルスレーザー光を得る場合には、その信頼性は低くなり、適用が困難であった。あるいは、シングルショットの超短パルスレーザー光を発振する場合においても、発振毎にターゲットにおける照射箇所を移動させる必要があるため、装置の構成が複雑になり、高価となった。
また、非特許文献2に記載の技術においては、2段目のCPAとしてOPCPAを用いることによって、高いピーク強度と良好なコントラストが得られるものの、OPCPAに使用される非線形光学結晶や、ポンプ光の高精度な制御を行うためのシステムが高価となった。すなわち、OPCPAを使用してコントラストの良好な超短パルスレーザー光を得るためのシステム全体は、高価となった。
また、市販されている超短パルスレーザー発振装置の大半ではOPCPAは使用されておらず、代わりに再生増幅器が用いられている場合が多い。再生増幅器は、2枚の反射鏡の間にレーザー光が閉じこめられる共振器構造が用いられ、その光路中にレーザー媒質が設けられた単純な構造を具備し、極めて高い利得をもつ。このため、再生増幅器を用いることによって、ピーク強度の高い超短パルスレーザー光をOPCPAを用いた場合と比べて安価に得ることができる。しかしながら、再生増幅器を用いた場合には、OPCPAを用いた場合と比べて増幅の過程で背景光が発生しやすく、かつこの背景光も同時に増幅されるため、背景光を抑制することは特に困難であり、良好なコントラストを得ることは困難であった。
すなわち、コントラストの良好な超短パルスレーザー光を、安価なシステムによって得ることは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明のレーザー装置用ビームラインは、パルス状に発振されたレーザー光における時間的パルス幅を第1のパルス伸張器で伸張してから再生増幅器で増幅した後に、増幅後の前記レーザー光の時間的パルス幅を第1のパルス圧縮器で圧縮することによって、前記レーザー光におけるパルスのピーク強度を増幅して発振するレーザー装置本体に対して接続されるレーザー装置用ビームラインであって、前記レーザー装置本体において前記第1のパルス伸張器の通過後でありかつ前記第1のパルス圧縮器の通過前における前記レーザー光が入力され、入力された前記レーザー光の時間的パルス幅を圧縮する第2のパルス圧縮器と、前記第2のパルス圧縮器を通過後の前記レーザー光を透過させる可飽和吸収体と、前記可飽和吸収体を透過後の前記レーザー光の時間的パルス幅を伸張する第2のパルス伸張器と、前記第2のパルス伸張器を通過後の前記レーザー光を増幅するマルチパス増幅器と、を具備し、前記マルチパス増幅器を通過後の前記レーザー光を、前記レーザー装置本体における前記第1のパルス伸張器の下流かつ前記第1のパルス圧縮器の上流における光路に出力することを特徴とする。
本発明のレーザー装置用ビームラインは、前記第2のパルス圧縮器を通過する前の前記レーザー光を透過させる可飽和吸収体を具備することを特徴とする。
本発明のレーザー装置用ビームラインにおいて、前記第2のパルス圧縮器と前記第1のパルス圧縮器、前記第2のパルス伸張器と前記第1のパルス伸張器は、それぞれ同一仕様とされたことを特徴とする。
本発明のレーザー装置は、前記レーザー装置用ビームラインが前記レーザー装置本体にバイパス接続されたことを特徴とする。
本発明のレーザー装置は、前記レーザー装置本体の内部における前記レーザー光の光路上に、前記レーザー光を前記レーザー装置本体の光路上に留める動作、前記レーザー光を前記光路から前記レーザー装置用ビームラインへ入力させ、かつ前記レーザー装置用ビームラインから出力されたレーザー光を前記光路上に再び導く動作、を切り替えて行う光路切替部を具備することを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、コントラストの良好な超短パルスレーザー光を、安価なシステムによって得ることができる。
本発明の実施の形態に係るレーザー装置用ビームライン、及びこれが接続されたレーザー装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るレーザー装置用ビームラインの構成をより詳細に示す図である。 本発明の実施例となるレーザー装置で得られた超短パルスレーザー光のパルス波形を実測した結果である。
以下、本発明の実施の形態に係るレーザー装置用ビームライン、レーザー装置について説明する。このレーザー装置用ビームラインは、超短パルスレーザー光を発振するレーザー装置本体に接続して用いられる。この際、このレーザー装置本体が本来発する超短パルスレーザー光のコントラスト比(背景光強度/主パルス強度)が良好でない場合でも、このレーザー装置用ビームラインを接続することによって、コントラストを向上させた超短パルスレーザー光を発振させることができる。
図1は、このレーザー装置用ビームライン(以下、ビームライン)10及びこれが用いられたレーザー装置100の構成を示す図である。ここで、このレーザー装置100は、単独でも使用できるレーザー装置本体20に、ビームライン10がバイパス接続されて構成される。レーザー装置本体20には利得の高い再生増幅器が用いられ、それ自身でもピーク強度の高い超短パルスレーザー光を発することができるが、再生増幅器の特性より、その背景光は充分に低減されていない。このレーザー装置本体20に対してビームライン10をバイパス接続することによって、このレーザー装置100(レーザー装置本体20)が発するレーザー光における背景光を充分に低減することができる。
まず、ビームライン10が用いられない場合におけるレーザー装置本体20の構成について説明する。レーザー装置本体20は、CPAが用いられ、超短パルスレーザー光を発する通常のレーザー装置である。ここでは、例えばFWHMが10fs程度の短い時間的パルス幅をもつが低強度である(主パルスのピーク強度が充分に高くない)超短パルスレーザー光(レーザー光)を発するレーザー発振器21が用いられる。レーザー発振器21には、例えばTi:サファイアがレーザー媒質として用いられ、800nm程度の波長のレーザー光が発せられる。その1パルス当たりのエネルギーは、例えば10−9J程度である。
このレーザー光は、パルス伸張器(第1のパルス伸張器)22に入射し、その時間的パルス幅は例えば10fsから数百psまで伸張される。これによって、主パルスのピーク強度はその伸張分だけ減少する。パルス伸張器22の具体的構成については後述する。
主パルスの時間的パルス幅が伸張されたレーザー光は、再生増幅器23に入射し、増幅される。再生増幅器23は、通常知られるものであり、2枚の反射鏡の間で構成された共振器構造の光路中にレーザー媒質(例えばTi:サファイア)が設置されている。ポッケルスセルを用いてこの光路中にレーザー光が入射し、増幅後に出射する設定とされる。この際、パルス伸張器22によって主パルスの時間的パルス幅が伸張されピーク強度が低下しているため、レーザー媒質における増幅は正常に行われる。再生増幅器23から出力された時点ではレーザー光における1パルス当たりのエネルギーは例えば3mJ程度、ビームサイズは2mmφ程度とされる。ここで、OPCPAを用いた場合とは異なり、再生増幅器23の増幅過程においては、レーザー光における主パルス以外の背景光も生成されると共に、この背景光も主パルスと共に増幅される。このため、この状態におけるコントラストは良好ではない。
再生増幅器23で増幅されたレーザー光は、マルチパス前置増幅器24に入射する。マルチパス前置増幅器24においては、所定の回数(例えば4回)だけレーザー光の光路がレーザー媒質を通過するように複数の反射鏡が相対するように設けられる。これによって、単一のレーザー媒質を用いて所定の回数分だけ増幅が行われる。これにより、レーザー光における1パルス当たりのエネルギーは例えば40mJ程度、ビームサイズは5mmφ程度とされる。
その後、増幅されたレーザー光は、マルチパス最終増幅器25に入射し、再び増幅される。マルチパス最終増幅器25は、マルチパス前置増幅器24と同様の構成をもつが、この時点ではレーザー光の強度は高まっているため、使用されるレーザー媒質の大きさ、仕様、通過回数等は、マルチパス前置増幅器24とは異なる設定とされる。マルチパス前置増幅器24、マルチパス最終増幅器25は、再生増幅器23と異なり、共振器構造はとらず、レーザー媒質を通過する所定の回数分だけしか増幅は行われないため、利得は再生増幅器23よりも低い。ただし、再生増幅器23のようにこの増幅の際に新たに背景光が顕著に形成されることはない。これにより、レーザー光における1パルス当たりのエネルギーは例えば400mJ程度、ビームサイズは10mmφ程度とされる。なお、マルチパス前置増幅器24、マルチパス最終増幅器25の具体的構成については後述する。
マルチパス最終増幅器25で増幅されたレーザー光は、最後にパルス圧縮器(第1のパルス圧縮器)26で再び短いパルス幅まで圧縮される。その特性は、パルス伸張器22で波長毎に設けられた光路差をキャンセルするように設定される。これによって、短い時間的パルス幅(例えば50fs)をもち、主パルスのピーク強度がTWレベルにまで増幅された超短パルスレーザー光が得られる。パルス圧縮器26の具体的構成については後述する。
このレーザー装置本体20で使用される増幅器において、最も高い利得をもつのは、再生増幅器23である。再生増幅器23は安価であり、かつこのように高い利得をもつため、このレーザー装置本体20を安価とすることができる。しかしながら、一方で、前記の通り、背景光を抑制してコントラストを向上させるという観点からは再生増幅器23は好ましくない。
そこで、上記のビームライン10は、上記のレーザー装置本体20における再生増幅器23の下流側においてバイパス接続され、背景光を除去し、コントラストを向上させる。
図1に示されるように、マルチパス前置増幅器24を通過後のレーザー光は、光路切替鏡(光路切替部)27で偏向され、ビームライン10に入射する設定とされる。なお、図1において示された光路は複数箇所で屈曲しているが、これは、図示の便宜上のためであり、実際の光路は、後述するように、図1に示された各構成要素間をレーザー光が通過するように適宜設定される。
ビームライン10に入射する時点では、レーザー光における時間的パルス幅は、パルス伸張器22によって例えば数百ps程度まで伸張され、かつ、その強度は、再生増幅器23、マルチパス前置増幅器24によって高められており、1パルス当たりのエネルギーは40mJ程度である。
図2は、ビームライン10の構成をより詳細に示す図である。入力後のレーザー光は、ビームライン10における可飽和吸収体(上流側可飽和吸収体)11に入射する設定とされる。可飽和吸収体11は、非特許文献2に記載のものと同様であり、強い光に対する吸収係数が小さく、弱い光に対する吸収係数が大きい性質をもつ。このため、可飽和吸収体11を通過後においては、主パルスの強度、背景光の強度は共に減少するが、特に背景光の強度の減少率が高くなるため、コントラストが向上する。可飽和吸収体11としては、例えば850nm以下の波長で透過率が減少する色ガラス等を用いることができる。ここでは、可飽和吸収体11を通過後において、1パルス当たりのエネルギーは20mJ程度、ビームサイズは10mmφ程度とされる。
可飽和吸収体11を通過後のレーザー光は、反射鏡40を介してパルス圧縮器(第2のパルス圧縮器)12に入射する。なお、図2においては、レーザー光の光路を偏向するために、光路中において複数の反射鏡40が設けられている。反射鏡40を平面鏡とし、レーザー光を反射させ偏向するために用いることができるが、その一部を凹面鏡や凸面鏡とし、レーザー光のビーム径の調整に用いることができる。例えば、図2において、後述する可飽和吸収体13の下流の2枚の反射鏡40、後述するマルチパス増幅器15の内部におけるポンプ光源153の下の2枚の反射鏡40として、凹面鏡、凸面鏡を適宜組み合わせて用いることができる。また、この際、超短パルスレーザー光のエネルギーによってこれらを適宜切り替えて、ビーム径を調整することによって単位面積当たりのビームエネルギーを調整することもできる。
パルス圧縮器12においては、それぞれの回折面が平行に対面するように2つの回折格子121、122が用いられ、各々におけるレーザー光の回折角は波長によって定まる。ただし、回折格子121、122を同一仕様とする(格子定数を同一とする)ことによって、回折格子121への入射光と回折格子122の回折光とを平行とすることができ、かつ波長毎に光路差をつけることができる。回折格子122で回折されたレーザー光は、反射鏡123の異なる位置に入射する(波長毎に異なる光軸をもつ)が、この反射光が反射鏡123で反射されて再び回折格子122、121を介して戻る構成とした場合には、各波長のレーザー光は回折格子121で回折後には再び共通の光軸をもつ。なお、図では反射鏡123等における入射光と反射光の光軸を共通にして示しているが、実際には、反射の際に光軸の高さを変えることによって、入射光と反射光の光軸を分離することができ、初めに回折格子121に入射する入射光と、最後に回折格子121から出射する出射光の光軸も実際には分離される。このため、取り出し鏡124を用いて、回折格子121からの出射光を容易に取り出すことができる。
この際、レーザー光においては各波長毎の光は波長毎に異なる光路長をもつため、この光路差を、パルス伸張器(第1のパルス伸張器22で形成された光路差と逆向きかつ同じ長さとすれば、パルス圧縮器12から出力されたレーザー光における時間的パルス幅は、再び短く、例えば50fs程度とされる。この点についてはパルス圧縮器(第1のパルス圧縮器)26と同様である。これに伴って、主パルス、背景光の強度は増大する。また、前記のパルス圧縮器26は、パルス圧縮器12と同様の構成とされる。このため、これらにおいて使用される回折格子の仕様(格子定数、光軸の入射角等)も同一とされる。パルス圧縮器12を通過後の1パルス当たりのエネルギーは10mJ程度、ビームサイズは10mmφ程度とされる。
その後、このレーザー光は、可飽和吸収体(下流側可飽和吸収体)13に入射する。可飽和吸収体13は、可飽和吸収体11と同様の材料で構成され、レーザー光が可飽和吸収体13で吸収されることによって更にコントラストが向上する。可飽和吸収体13による吸収は、可飽和吸収体11による吸収よりも大きくなるように設定される。このため、可飽和吸収体13を通過後の1パルス当たりのエネルギーは3mJ程度、ビームサイズは10mmφ程度とされる。
可飽和吸収体13を通過後のレーザー光は、パルス伸張器(第2のパルス伸張器)14に入射する。パルス伸張器14としては、例えば、「Aberration−Free Stretcher Design for Ultrashort−Pulse Amplification」、G.Cheriaux、P.Rousseau、F.Salin、J.P.Chambaret、B.Walker、 and L.F.Dimauro、Optics Letters、vol.21、No.6、p414(1996年)に記載された低収差のオフナー型のものを用いることができる。このパルス伸張器14においては、レーザー光は、回折格子141に入射して波長毎に異なる回折角度で回折される。回折された光は、凹面鏡142と凸面鏡143を介して反射され、再び回折格子141で回折され、波長毎に異なる光軸で反射鏡144に入射する。その後、前記のパルス圧縮器12と同様に、反射鏡144で反射された波長毎の光は、再び回折格子141、凹面鏡142、凸面鏡143を介して、共通の光軸で出力される。この光は、パルス圧縮器12と同様に、取り出し鏡145を用いて容易に取り出すことができる。ここで取り出されたレーザー光においては、ビームライン10に入射したレーザー光と同様に、時間的パルス幅が再び広げられ、主パルスのピーク強度が低下している。ただし、可飽和吸収体11、13を透過したことによって、背景光の強度が特に低減され、コントラストが向上している。パルス伸張器14を通過後の1パルス当たりのエネルギーは2mJ程度とされる。
また、前記のパルス伸張器22は、パルス伸張器14と同様の構成とされる。このため、これらにおいて使用される回折格子の仕様(格子定数、光軸の入射角等)、凹面鏡142、凸面鏡143の仕様(曲率半径等やこれらの位置関係)も同一とされる。
パルス伸張器14から出力されたレーザー光は、マルチパス増幅器15に入射する。マルチパス増幅器15における基本的構成は、マルチパス前置増幅器24、マルチパス最終増幅器25と同様である。ここでは、入射したレーザー光が6個の反射鏡151によって、レーザー媒質(Ti:サファイア等)152中を4回通過し、4段階で増幅が行われる設定とされる。また、レーザー媒質152で増幅を行うために、ポンプ光源153で発せられ、増幅されるレーザー光と異なる波長をもつポンプ光が、2枚の反射鏡154を介して同時にレーザー媒質152に入射し、レーザー媒質152を透過後のポンプ光はビームダンプ155で吸収される。
前記の通り、パルス伸張器14を通過後のレーザー光の時間的パルス幅は、ビームライン10に入射した際と同等(数百ps)とされ、かつ、コントラストが向上している。しかしながら、可飽和吸収体11、13等を通過しているために、主パルスのピーク強度も減少している。マルチパス増幅器15は、このピーク強度の減少を補償するために用いられる。このため、マルチパス増幅器15には再生増幅器23ほどの高い利得は要求されず、ビームライン10から出力されるレーザー光における主パルスのピーク強度を、ビームライン10に入力したレーザー光における主パルスのピーク強度と同等にする程度の利得があればよい。このため、マルチパス増幅器15においては、背景光が低減された状態で増幅が行われ、新たに背景光が顕著に発生することもない。マルチパス増幅器15を通過後の1パルス当たりのエネルギーは40mJ程度、ビームサイズは10mmφ程度とされる。これは、ビームライン10(可飽和吸収体11)に入射する際のレーザー光と同等であり、その時間的パルス幅も同等である。
この構成により、ビームライン10からは、これに入射したレーザー光における主パルスと時間的パルス幅、ピーク強度が同程度であり背景光が選択的に低減されたレーザー光が出力される。このため、ビームライン10から出力されたレーザー光を、レーザー装置本体20における光路に再び戻すことができる。図1に示されるように、このレーザー光は光路切替鏡(光路切替部)28で偏向され、再びレーザー装置本体20における光路に戻される。ビームライン10が用いられない場合と同様に、このレーザー光がマルチパス最終増幅器25に入射すれば、最終的にこのレーザー装置本体20からは、主パルスの特性(時間的パルス幅、ピーク強度)は同等であり、かつ背景光のみが選択的に除去され、コントラストが向上されたレーザー光が出力される。
上記の構成においては、可飽和吸収体(上流側可飽和吸収体)11、可飽和吸収体(下流側可飽和吸収体)13が用いられている。どちらにおいても、背景光が選択的に吸収除去されるが、可飽和吸収体13による吸収量を大きくしている。これは、パルス圧縮器12によって圧縮されたことによって、ピーク強度が増大した状態で可飽和吸収体13を通過させる方が、コントラスト向上の効果が大きいためである。
また、パルス圧縮器12でレーザー光の時間的パルス幅を圧縮する際の損失を低減するためには、パルス圧縮器12に入射する際のレーザー光の強度に最適範囲が存在する。可飽和吸収体11は、単に背景光を選択除去するためだけでなく、パルス圧縮器12に入射するレーザー光の強度をこの最適範囲とするために使用することができる。すなわち、可飽和吸収体11と可飽和吸収体13を共に用いることによって、このビームライン10の特性を更に最適化することが可能である。
この際、可飽和吸収体11、13は、光路を遮るようにこれらを配置すればよいため、小型のものを用いることができるのに対して、回折格子や反射鏡等の間隔を確保するために、パルス圧縮器12、パルス伸張器14、マルチパス増幅器には、ある程度の大きさが必須となる。しかしながら、反射鏡を適宜設置して光路を形成し、例えば図2のような配置とすれば、ビームライン10全体を小型化することができる。また、再生増幅器23が用いられたレーザー装置本体20としては、市販された小型のものを用いることができる。このため、レーザー装置100全体を小型とすることができる。また、ビームライン10は、主に安価な回折格子、反射鏡、可飽和吸収体で構成されるため、例えば非特許文献2に記載のレーザー装置と比べて安価となる。
非特許文献2に記載の技術においても可飽和吸収体が用いられ、これによってコントラストを向上させている。しかしながら、非特許文献2に記載の構成においては、時間的パルス幅が短くかつパルス当たりのエネルギーがμJ単位と低い超短パルスレーザー光であるレーザー光を1段目のCPAで生成し、これを可飽和吸収体に透過させている。その後で、2段目のCPAにおいて、背景光の発生がないOPCPAを用いてこのエネルギーを5mJ程度まで増幅し、更に3つのマルチパス増幅器を用いて最終的にこのエネルギーを30J程度まで増幅してからパルス圧縮して出力している。このため、非特許文献2に記載の技術においては、主たる増幅器となっているのは、OPCPAが用いられた2段目のCPAであり、この上流に可飽和吸収体を設け、2段目のCPAでは背景光が形成されにくい構成の増幅器を用いて、パルス当たりのエネルギーを高めている。
これに対して、図1の構成においては、ビームライン10にレーザー光が入力された時点でのパルス当たりのエネルギーは、40mJ程度であり、出力される時点でのエネルギーも、これと同等である。レーザー光が可飽和吸収体11、13を透過する際のエネルギーもこれと同程度であり、この値は非特許文献2に記載の技術と比べると高い。これは、図1の構成における主増幅器となる再生増幅器23の下流側に可飽和吸収体11、13を設けたためである。すなわち、図1の構成においては、ビームライン10は、主増幅器となっている再生増幅器23の下流側にバイパス接続される。このため、可飽和吸収体11、13は、主増幅器で増幅された後のレーザー光を透過させている。
ここで、可飽和吸収体11、13における吸収量が大きくなった場合、可飽和吸収体11、13の温度が局所的に上昇して劣化することがある。これに対しては、例えば前記の通り、1パルス当たりのエネルギーを40mJ程度、ビームサイズを10mmφ程度とした場合には、可飽和吸収体11、13の劣化は生じない。また、可飽和吸収体13のみを用いるよりも、過飽和吸収体11も同時に用いる方がこの劣化が生じにくいことは明らかである。また、実際には可飽和吸収体11、13としては、単板のものをそれぞれ複数枚積層したものを用いることができる。この際の積層構成や積層枚数は、要求される特性に応じて適宜設定することができる。
また、非特許文献2に記載の技術においては、1段目のCPAの後から2段目のCPAの最後にパルス圧縮がなされるまでの間において、パルス当たりのエネルギーは徐々に増幅されている。こうした構成の場合には、出力されるレーザー光の特性(ビームサイズ、光軸)等は、上流側から下流側の全ての構成要素の影響を受けるため、最終的に出力されるレーザー光の特性を定めるには、レーザー装置全体の構成を考慮する必要がある。すなわち、コントラストの高い超短パルスレーザー光を発するレーザー装置とするためには、上流側から下流側までの構成を全て考慮した設計をする必要がある。あるいは、非特許文献2に記載のレーザー装置においては、構成全体を一つのレーザー装置として使用することしかできない。
これに対して、上記のレーザー装置100は、光路切替部(光路切替鏡27、28)の設定によって光路を切り替えることによって、ビームライン10を用いてコントラストの高い超短パルスレーザー光を出力させる動作と、レーザー装置本体20のみを用いて、コントラストは良好ではないがそれ以外では同等の特性をもつ超短パルスレーザー光を出力させる動作とを、切り替えて行わせることができる。このため、それ自身単体で使用できるレーザー装置本体20に光路切替部を設置し、ビームライン10を背景光のフィルターとして使用することができる。低いコントラスト比が要求されずに高いピーク強度のみが要求される場合には、光路切替部の設定により、ビームライン10がバイパス接続されない構成とすればよい。すなわち、上記のレーザー装置100においては、コントラストが向上した超短パルスレーザー光が必要な場合と、良好なコントラストが要求されない場合の、2種類の設定を行うことができる。また、例えば非特許文献2に記載のレーザー装置の下段に更にCPAをもう1段追加し、ここに上記のビームライン10をバイパス接続することによって、コントラストを向上させることもできる。すなわち、コントラストを向上させるためのバイパス用ビームラインとして、上記のビームライン10を様々な態様で使用することができる。
この際、レーザー装置本体としては、CPAが用いられて超短パルスレーザー光を発振するものであれば、任意のものを用いることができる。ただし、主パルスのピーク強度は充分に高いがコントラストは良好でないレーザー光を発振するレーザー装置本体にこのビームライン10をバイパス接続することによって、特に高い効果が得られる。特に、一般に市販されている、再生増幅器が用いられた安価な超短パルスレーザー光発振装置を、図1におけるレーザー装置本体20として用いた場合に、特に大きな効果が得られる。
なお、上記の例においては、ビームライン10におけるパルス圧縮器(第2のパルス圧縮器)12とレーザー装置本体20におけるパルス圧縮器(第1のパルス圧縮器)26、ビームライン10におけるパルス伸張器(第2のパルス伸張器)14とレーザー装置本体20におけるパルス伸張器(第1のパルス伸張器)22は、それぞれ同一仕様とされる。この場合には、上記のビームライン10を接続して使用する場合において、出力されるレーザー光の諸特性(ビームサイズ、光軸等)は変化しないため、レーザー装置20における構成要素に全く変更を施すことなしに、ビームライン10が使用されずコントラストが良好でないレーザー光の代わりに、コントラストが向上したレーザー光を得ることができる。
また、上記の構成においては、ビームライン10あるいは光路切替部は、マルチパス前置増幅器24とマルチパス最終増幅器25の間の光路に設けられたが、この箇所以外でも、再生増幅器23の下流側でありかつパルス圧縮器26の上流側の光路に設けることができる。この箇所は、例えば可飽和吸収体11、パルス圧縮器12、可飽和吸収体13を通過する際のレーザー光のパルス当たりのエネルギーやピーク強度に応じて適宜設定することができる。例えば、再生増幅器23とマルチパス前置増幅器24の間においてビームライン10をバイパス接続することもできる。
実際に上記のレーザー装置100(ビームライン10)を用いて超短パルスレーザー光を発振させ、そのパルス波形を測定した結果を図3に示す。ここで、(a)は可飽和吸収体11、13を共に用いない場合、(b)は可飽和吸収体13のみを用い可飽和吸収体11を用いない場合、(c)は可飽和吸収体11、13を共に用いた場合の結果を示す。いずれも、主パルスのピーク強度を1として規格化された強度を示している。この結果より、可飽和吸収体11、13を用いない場合(a)と比べて、可飽和吸収体13のみを用いた場合(b)には背景高強度が2桁程度減少し、可飽和吸収体11、13を共に用いた場合には背景高強度が更に1桁程度減少していることが確認できる。すなわち、図2の構成のビームライン10が用いられた図1の構成のレーザー装置100においては、良好なコントラストをもつ高強度の超短パルスレーザー光が得られる。
このため、上記のビームラインを、一般に市販されており再生増幅器が用いられた超短パルスレーザー光発振装置にバイパス接続することによって、良好なコントラストをもつ高強度の超短パルスレーザー光を安価で得ることができる。この超短パルスレーザー光を、レーザー加工、レーザープラズマ加速等、各種の目的に使用することができる。
10 レーザー装置用ビームライン(ビームライン)
11 可飽和吸収体(上流側可飽和吸収体)
12 パルス圧縮器(第2のパルス圧縮器)
13 可飽和吸収体(下流側可飽和吸収体)
14 パルス伸張器(第2のパルス伸張器)
15 マルチパス増幅器
20 レーザー装置本体
21 レーザー発振器
22 パルス伸張器(第1のパルス伸張器)
23 再生増幅器
24 マルチパス前置増幅器
25 マルチパス最終増幅器
26 パルス圧縮器(第1のパルス増幅器)
27、28 光路切替鏡(光路切替部)
100 レーザー装置
40、123、144、151、154 反射鏡
121、122、141 回折格子
124、145 取り出し鏡
142 凹面鏡
143 凸面鏡
152 レーザー媒質
153 ポンプ光源
155 ビームダンプ

Claims (5)

  1. パルス状に発振されたレーザー光における時間的パルス幅を第1のパルス伸張器で伸張してから再生増幅器で増幅した後に、増幅後の前記レーザー光の時間的パルス幅を第1のパルス圧縮器で圧縮することによって、前記レーザー光におけるパルスのピーク強度を増幅して発振するレーザー装置本体に対して接続されるレーザー装置用ビームラインであって、
    前記レーザー装置本体において前記第1のパルス伸張器の通過後でありかつ前記第1のパルス圧縮器の通過前における前記レーザー光が入力され、
    入力された前記レーザー光の時間的パルス幅を圧縮する第2のパルス圧縮器と、
    前記第2のパルス圧縮器を通過後の前記レーザー光を透過させる可飽和吸収体と、
    前記可飽和吸収体を透過後の前記レーザー光の時間的パルス幅を伸張する第2のパルス伸張器と、
    前記第2のパルス伸張器を通過後の前記レーザー光を増幅するマルチパス増幅器と、
    を具備し、
    前記マルチパス増幅器を通過後の前記レーザー光を、前記レーザー装置本体における前記第1のパルス伸張器の下流かつ前記第1のパルス圧縮器の上流における光路に出力することを特徴とするレーザー装置用ビームライン。
  2. 前記第2のパルス圧縮器を通過する前の前記レーザー光を透過させる可飽和吸収体を具備することを特徴とする請求項1に記載のレーザー装置用ビームライン。
  3. 前記第2のパルス圧縮器と前記第1のパルス圧縮器、前記第2のパルス伸張器と前記第1のパルス伸張器は、それぞれ同一仕様とされたことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザー装置用ビームライン。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレーザー装置用ビームラインが前記レーザー装置本体にバイパス接続されたことを特徴とするレーザー装置。
  5. 前記レーザー装置本体の内部における前記レーザー光の光路上に、
    前記レーザー光を前記レーザー装置本体の光路上に留める動作、前記レーザー光を前記光路から前記レーザー装置用ビームラインへ入力させ、かつ前記レーザー装置用ビームラインから出力されたレーザー光を前記光路上に再び導く動作、を切り替えて行う光路切替部を具備することを特徴とする請求項4に記載のレーザー装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021061343A (ja) * 2019-10-08 2021-04-15 株式会社Ihi レーザー出力装置、および、レーザー出力装置の製造方法
WO2021131487A1 (ja) 2019-12-27 2021-07-01 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 パルス整形装置及びパルス整形方法

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