JP2014135992A - 医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】医用画像において着目したい画素部分が重なってしまう場合に、当該画素部分が重ならないように自動的に設定できるようにし、観察が容易な向きで医用画像を表示可能な医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法を提供する。
【解決手段】3次元画像データを記憶する記憶部12と、3次元画像データを各種処理して複数の処理画像を作成する演算処理部13と、処理画像を表示する表示部15と、表示部に表示された処理画像上で、各種パラメータの値の設定入力をおこなうための入力部と、を備え、演算処理部は、3次元画像データを用いて投影画像を作成し、表示した画像の各画素から、投影方向に最大ピーク画素値と第2位のピーク画素値を検出して、その画素値差が最大となる投影方向に画像表示を修正することを特徴とする。
【選択図】図1A
【解決手段】3次元画像データを記憶する記憶部12と、3次元画像データを各種処理して複数の処理画像を作成する演算処理部13と、処理画像を表示する表示部15と、表示部に表示された処理画像上で、各種パラメータの値の設定入力をおこなうための入力部と、を備え、演算処理部は、3次元画像データを用いて投影画像を作成し、表示した画像の各画素から、投影方向に最大ピーク画素値と第2位のピーク画素値を検出して、その画素値差が最大となる投影方向に画像表示を修正することを特徴とする。
【選択図】図1A
Description
本発明は、医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法に係り、例えば、医用画像診断装置における撮像のための画像表示、画像処理、あるいは画像観察するための技術に関する。
磁気共鳴イメージング(以下、MRIと称する)装置等の医用画像診断装置は、被検体から得た信号に基づいて被検体内部を画像化し、診断に供する装置である。この医用画像診断装置においては、被検体を撮像した画像を入力画像として画像処理を行い、撮像画像とは別の画像を生成出力する場合がある。例えば、特許文献1に記載されているように、サーフェースレンダリング法やボリュームレンダリング法によって作成した三次元画像に対して、任意の回転や任意の移動を行いながら、画像上で画像処理パラメータを指定して所望の画像処理結果を得る手法がある。
特許文献1では、MIP(Maximum Intensity Projection)画像をマウスポインターの操作によって、回転または移動を行うことができることが記載されている。しかしながら、MIP画像について着目する部分が重なっていた場合に、通常の検査と同様の画像処理結果を得ようとすると、これらの画像上で設定する画像処理パラメータを再度設定又は変更する必要がある。
また、検査を簡単化するために、画像処理パラメータの値が固定されている場合は、着目する部分、例えば、血管等が重なった画像を得ることになり、通常の検査とは違った画像処理結果となり、画像処理結果を見誤る可能性がある。
また、検査を簡単化するために、画像処理パラメータの値が固定されている場合は、着目する部分、例えば、血管等が重なった画像を得ることになり、通常の検査とは違った画像処理結果となり、画像処理結果を見誤る可能性がある。
上述した課題は、MIP画像に限らず、他の医用画像における投影処理、例えば、MinIP(Minimum Intensity Projection)やレンダリングなどの投影処理手法においても生じるものである。
そこで、本発明の目的は、医用画像において着目したい画素部分が重なってしまう場合に、当該画素部分が重ならないように自動的に設定できるようにし、観察が容易な向きで医用画像を表示可能な医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法を提供することである。
上記目的を達成するための本発明の主な特徴は、以下に示す通りである。
医用画像診断装置において、3次元画像データを記憶する記憶部と、3次元画像データを各種処理して複数の処理画像を作成する演算処理部と、処理画像を表示する表示部と、表示部に表示された処理画像上で、各種パラメータの値の設定入力をおこなうための入力部と、を備え、演算処理部は、3次元画像データを用いて投影画像を作成し、表示した画像の各画素から、投影方向に最大ピーク画素値と第2位のピーク画素値を検出して、その画素値差が最大となる投影方向に画像表示を修正することを特徴とする。
本発明によれば、医用画像において着目したい画素部分が重なってしまう場合に、当該画素部分を重ならないように自動的に設定できるようにし、観察が容易な向きで医用画像を表示可能な医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法を提供できる。
以下、添付図面に従って本発明の医用画像診断装置の好ましい実施形態について詳説する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に、本発明に係る医用画像診断装置の一例を図1Aに基づいて説明する。本発明に係る医用画像診断装置は、被検体の画像を画像再構成するために該被検体から信号データを検出するスキャナー部11と、スキャナー部11で検出した信号データを記憶する記憶部12と、記憶部12に記憶された信号データを用いて画像再構成処理を行って画像を取得し、再構成した画像について投影処理(例えば、MIP処理)やMPR(Multi-Planar Reformation)処理を含む各種演算を行った結果に画像を取得すると共に、処理後の画像データを記憶部12に記憶させる演算処理部13と、操作者が演算処理部13に対し各種指示情報を設定入力するための操作部14と、演算処理部13で処理された画像や操作入力を行なうためのUI(User Interface)を表示する表示部15と、を有してなる。また、記憶部12における各種画像データは、記憶部12内の画像データベースにその画像データを登録することにより記憶される。
次に、本発明に係る医用画像診断装置の一例として、MRI装置の一例の全体構成を図1Bに基づいて説明する。なお、本発明はMRI装置に限定されず、X線CT装置やPET装置等の他の医用画像診断装置にも適用可能である。
図1Bは、本発明に係るMRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体101の断層画像を得るものである。
図1Bに示すように、静磁場発生磁石102と、傾斜磁場コイル103及び傾斜磁場電源109と、送信RFコイル104及びRF送信部110と、受信RFコイル105及び信号検出部106と、信号処理部107と、計測制御部111と、全体制御部108と、表示・操作部113と、被検体101を搭載してその被検体101を静磁場発生磁石102の内部に出し入れするベッド112と、を備えて構成される。
図1Bに示すように、静磁場発生磁石102と、傾斜磁場コイル103及び傾斜磁場電源109と、送信RFコイル104及びRF送信部110と、受信RFコイル105及び信号検出部106と、信号処理部107と、計測制御部111と、全体制御部108と、表示・操作部113と、被検体101を搭載してその被検体101を静磁場発生磁石102の内部に出し入れするベッド112と、を備えて構成される。
静磁場発生磁石102は、垂直磁場方式であれば被検体101の体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば体軸方向に、それぞれ均一な静磁場を発生させるもので、被検体101の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源が配置されている。
傾斜磁場コイル103は、MRI装置の実空間座標系(静止座標系)であるX,Y,Zの3軸方向に巻かれたコイルであり、それぞれの傾斜磁場コイルは、それを駆動する傾斜磁場電源109に接続され電流が供給される。具体的には、各傾斜磁場コイルの傾斜磁場電源109は、それぞれ後述の計測制御部111からの命令に従って駆動されて、それぞれの傾斜磁場コイルに電流を供給する。これにより、X,Y,Zの3軸方向に傾斜磁場Gx,Gy,Gzが発生する。
2次元スライス面の撮像時には、スライス面(撮像断面)に直交する方向にスライス傾斜磁場パルス(Gs)が印加されて被検体101に対するスライス面が設定され、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード(リードアウト)傾斜磁場パルス(Gf)が印加されて、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報がエンコードされる。本発明に係る3次元領域の撮像時の制御については後述する。
送信RFコイル104は、被検体101にRFパルスを照射するコイルであり、RF送信部110に接続され高周波パルス電流が供給される。これにより、被検体101の生体組織を構成する原子の原子核スピンにNMR現象が誘起される。具体的には、RF送信部110が、後述の計測制御部111からの命令に従って駆動されて、高周波パルスが振幅変調され、増幅された後に被検体101に近接して配置された送信RFコイル104に供給されることにより、RFパルスが被検体101に照射される。
受信RFコイル105は、被検体101の生体組織を構成する原子核スピンのNMR現象により放出されるNMR信号(エコー信号)を受信するコイルであり、信号検出部106に接続されて受信したエコー信号が信号検出部106に送られる。
信号検出部106は、受信RFコイル105で受信されたエコー信号の検出処理を行う。具体的には、RF送信コイル104から照射されたRFパルスによって誘起された被検体101の応答のエコー信号が被検体101に近接して配置された受信RFコイル105で受信され、後述の計測制御部111からの命令に従って、信号検出部106が、受信されたエコー信号を増幅し、直交位相検波により直交する二系統の信号に分割し、それぞれを所定数(例えば128,256,512等)サンプリングし、各サンプリング信号をA/D変換してディジタル量に変換し、後述の信号処理部107に送る。従って、エコー信号は所定数のサンプリングデータからなる時系列のデジタルデータ(以下、エコーデータという)として得られる。
信号処理部107は、エコーデータに対して各種処理を行い、処理されたエコーデータを計測制御部111に送る。
計測制御部111は、被検体101の断層画像の再構成に必要なデータ収集のための種々の命令を、主に、傾斜磁場電源109と、RF送信部110と、信号検出部106に送信してこれらを制御する制御部である。具体的には、計測制御部111は、後述する全体制御部108の制御で動作し、ある所定のパルスシーケンスに基づいて、傾斜磁場電源109、RF送信部110及び信号検出部106を制御して、被検体101へのRFパルスと傾斜磁場パルスの印加及び被検体101からのエコー信号の検出を繰り返し実行し、被検体101の撮像領域についての画像の再構成に必要なエコーデータを収集する。
全体制御部108は、計測制御部111の制御、及び、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等の制御を行うものであって、CPU及びメモリを内部に有する演算処理部114と、光ディスク、磁気ディスク等の記憶部115とを有して成る。具体的には、計測制御部111を制御してエコーデータの収集を実行させ、計測制御部111からのエコーデータが入力されると、演算処理部114がそのエコーデータに印加されたエンコード情報に基づいて、メモリのK空間に相当する領域に記憶させる。メモリのK空間に相当する領域に記憶されたエコーデータ群をK空間データともいう。そして演算処理部114はこのK空間データに対して信号処理やフーリエ変換による画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体101の画像を、後述の表示・操作部113に表示させると共に記憶部115に記録する。
表示・操作部113は、再構成された被検体101の画像を表示する表示部と、MRI装置の各種制御情報や上記全体制御部108で行う処理の制御情報を入力するトラックボール又はマウス及びキーボード等の操作部と、から成る。この操作部は表示部に近接して配置され、操作者が表示部を見ながら操作部を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
以下、医用画像診断装置としてMRI装置を例にして、本発明に係る各実施例を説明する。
実施例1では、本発明の医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法を説明する。より具体的には、本実施例では投影像について高信号値である部分の重なり度合いを検知し、その重なり度合いが所定値よりも大きい場合には、投影像の投影方向を修正し、重なり度合いを少なくして表示する医用画像診断装置、及び画像処理パラメータの設定方法を示す。
ここで、投影像を得るために、マルチスライス画像データ、又は3次元画像データを入力画像として用いる。
なお、本実施例では、投影像としてMIP(Maximum Intensity Projection)像の場合を例にして説明するが、本発明は、MIP画像に限らず、他の医用画像における投影処理、例えば、MinIPやレンダリングなどの投影処理手法においても同様に適用が可能である。
図2に、本実施例の処理フローをフローチャートに基づいて説明する。なお、本処理フローの説明では、画像処理パラメータの値を設定するための入力画像としてMIP像を用いる場合を説明する。また、画像処理パラメータとして投影方向、投影角、投影枚数などの投影パラメータを例にして本実施例の処理フローを説明する。ただし、本実施例はこれらに限定されない。
また、下記の処理フローは、図1Aおよび1Bで示す装置において実行される。各ステップで実行される動作と装置の関係は、適宜説明する。
先ず、ステップ201で、操作者は画像データベースからMIP処理を行う画像シリーズを選択し、MIP処理プログラムに入力画像を読み込ませる。
ここで、MIP処理プログラムは、記憶部115に予め記憶されており、操作者は表示・操作部113から画像シリーズの選択を行い、入力画像を設定する。
ここで、MIP処理プログラムは、記憶部115に予め記憶されており、操作者は表示・操作部113から画像シリーズの選択を行い、入力画像を設定する。
次に、ステップ202で、操作者は投影像を作成する方向を指定する。
ここで、操作者は、表示・操作部113を見ながら、マウスあるいはキーボードなどから方向を指定する。
ここで、操作者は、表示・操作部113を見ながら、マウスあるいはキーボードなどから方向を指定する。
引き続き、ステップ203で、投影方向をもとに投影像を作成し、ディスプレイに表示する。
ここで、投影像は、表示・操作部113に表示される。その表示例を、図3に示す。本図では、SAG(Sagittal)方向のMIP像を示している。
ここで、投影像は、表示・操作部113に表示される。その表示例を、図3に示す。本図では、SAG(Sagittal)方向のMIP像を示している。
ステップ204で、表示された投影像の画素ごとに、投影方向の画素値をサーチする。図4に、投影像の画素ごとに、この画素に対応する奥行き方向に配列された3次元画像データの画素値をサーチした結果を示す。3次元画像データは、記憶部115に記憶されている画像データベースである。
ここで、画素値のサーチは、演算処理部114において実行される。なお、以降のステップにおける演算処理も同様に演算処理部114において実行される。
ここで、画素値のサーチは、演算処理部114において実行される。なお、以降のステップにおける演算処理も同様に演算処理部114において実行される。
ステップ205では、ステップ204で得られた画素値の最大ピーク値と第2位のピーク値の値を検出する。
図5には、本ステップ205で実行された処理結果が図示されている。(a)は、縦軸に画素値を、横軸に奥行き方向を示し、各画素のピーク画素値を点で示している。(b)は、(a)で示すピーク画素値の中から抽出した最大ピーク値と第2位のピーク値が示されている。
図5には、本ステップ205で実行された処理結果が図示されている。(a)は、縦軸に画素値を、横軸に奥行き方向を示し、各画素のピーク画素値を点で示している。(b)は、(a)で示すピーク画素値の中から抽出した最大ピーク値と第2位のピーク値が示されている。
ステップ206で、画素ごとに最大ピーク値と第2位のピーク値の差を算出し、全画素に渡って算出された差の総和を算出する。ここで、算出した総和をDefと表記する。
このDefの値は、記憶部115に一時的に記憶される。
このDefの値は、記憶部115に一時的に記憶される。
ステップ207で、ステップ206で得られたDefと閾値とを比較する。
ここで、閾値は、経験値、または学習機能を用いて集積された累積データに基づいて予め付与されているものとする。比較の結果、ステップ206で得られた結果が閾値よりも大きい場合(即ち、Def>閾値の時)は、ENDへ進み、処理を終了する。一方、小さい場合(即ち、Def≦閾値の時)は、ステップ208の処理へ進む。
ここで、閾値は、経験値、または学習機能を用いて集積された累積データに基づいて予め付与されているものとする。比較の結果、ステップ206で得られた結果が閾値よりも大きい場合(即ち、Def>閾値の時)は、ENDへ進み、処理を終了する。一方、小さい場合(即ち、Def≦閾値の時)は、ステップ208の処理へ進む。
ステップ208で、ステップ206で得られたDefと判定値(maxDefと表記する。)を比較し、ステップ206で得られた結果(Def)が判定値(maxDef)よりも大きい場合(即ち、Def>maxDefの時)は、ステップ209の処理を行う。小さい場合(即ち、Def≦maxDefの時)は、ステップ210の処理を行う。
ここで、前出の判定値(maxDef)を以下のように定義するものとする。ステップ211で分岐してステップ204へ進む処理を繰り返した場合に、繰り返し毎に、ステップ206で算出された結果(Def)の値を、前回に求めた結果(Def)の値と比較して、値の大きい方をmaxDefとする。このmaxDefを判定値と定義するものとする。
上記の処理の繰り返しにおいて、投影方向を変更しながら投影像の作成を行っている。従って、上記maxDefは、その繰り返し時点における最大のDef値を与える投影方向の情報が、一時的に記憶部に記憶されている。
ここで、前出の判定値(maxDef)を以下のように定義するものとする。ステップ211で分岐してステップ204へ進む処理を繰り返した場合に、繰り返し毎に、ステップ206で算出された結果(Def)の値を、前回に求めた結果(Def)の値と比較して、値の大きい方をmaxDefとする。このmaxDefを判定値と定義するものとする。
上記の処理の繰り返しにおいて、投影方向を変更しながら投影像の作成を行っている。従って、上記maxDefは、その繰り返し時点における最大のDef値を与える投影方向の情報が、一時的に記憶部に記憶されている。
ステップ209で、ステップ206で得られたDefを判定値(maxDef)に置き換え、置き換えた投影方向を推奨方向とする。
ステップ210で、投影方向を任意の角度分変更する。
ここで、変更する角度は、予め記憶部に設定しても良いし、適宜、入力部より条件を設定しても良い。
ここで、変更する角度は、予め記憶部に設定しても良いし、適宜、入力部より条件を設定しても良い。
ステップ211で、投影方向が制限内か判定し、制限内の場合はステップ203の処理へ戻る。制限外の場合は、ステップ212の処理をする。
ステップ212で、推奨方向を投影方向としてMIP処理を行う。
本ステップで実行された結果を、図6に示す。本図では、SAG方向のMIP像を、HF軸を中心に回転したMIP像の表示例を示している。図3では、一つの高信号値(例、血管画像)303と他の高信号値(例、血管画像)304とがほぼ重なって表示されているが、図6では、上記処理を行った結果、推奨方向から見た一つの高信号値(例、血管画像)305と、推奨方向から見た他の高信号値(例、血管画像)306との重なり具合が少なくなり、両者が区別しやすく見易く表示されていることが分かる。
本ステップで実行された結果を、図6に示す。本図では、SAG方向のMIP像を、HF軸を中心に回転したMIP像の表示例を示している。図3では、一つの高信号値(例、血管画像)303と他の高信号値(例、血管画像)304とがほぼ重なって表示されているが、図6では、上記処理を行った結果、推奨方向から見た一つの高信号値(例、血管画像)305と、推奨方向から見た他の高信号値(例、血管画像)306との重なり具合が少なくなり、両者が区別しやすく見易く表示されていることが分かる。
上述した処理フローにおいて、ステップ207の分岐は必ずしも必要ではなく、省くことも可能である。ただし、閾値を用いることにより、処理フローにおける繰り返し演算回数を低減でき、処理時間および処理コストの面で有効である。
以上で本実施例の処理フローを説明したように、本実施例の医用画像診断装置及び画像処理パラメータ設定方法は、投影像が意図した表示では無かった場合、即ち高信号値が重なっていた場合に、その重なり具合を判定し、投影像を作成する方向を回転させ、再表示する。その結果、高信号値の重なりを回避して、投影像の観察が容易になるという効果が得られる。
次に、本発明の医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法の実施例2を説明する。本実施例は、画素値をサーチする領域を操作者が決定し、その決定した領域の範囲で重なり度合いを判定する。
図7は、本実施例の処理フローをフローチャートに基づいて説明する。以下、前述の実施例1と同一箇所の説明は省略し、異なる箇所のみを説明する。
実施例1の処理フローと異なるステップは、ステップ702であり、図2に示すステップ202とステップ203の間で行なう。もう一つは、ステップ705であり、図2に示すステップ205の替わりに行う。これら以外のステップは、図2のステップと同様なので説明は省略する。
ステップ702では、操作者はMIP画像上で着目領域を指定する。
ステップ705では、着目領域の画素ごとに投影方向の画素値をサーチする。
以上で本実施例の処理フローを説明したように、本実施例の医用画像診断装置及び画像処理パラメータ設定方法は、投影像が意図した表示では無かった場合、即ち高信号値が重なっていた場合に、着目した領域について重なり具合を判定し、投影像を作成する方向を回転させ、再表示する。その結果、着目した領域の投影像の観察が容易になるという効果が得られる。
次に、本発明の医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法の実施例3を説明する。本実施例は、複数の画素をまとめて低解像度にして重なり具合を計算する。
図8は、本実施例の処理フローをフローチャートに基づいて説明する。以下、前述の各実施例と同一箇所の説明は省略し、異なる箇所のみを説明する。
実施例1の処理フローと異なるステップは、ステップ803、及びステップ804であり、図2に示すステップ202とステップ203の間で行なう。これら以外のステップは図2のステップと同様なので説明は省略する。
ステップ803では、操作者が投影方向の算出に用いるための画素サイズを設定する。
ステップ804では、ステップ803で設定した画素サイズを1画素と見立ててMIP処理を行う。
以上で本実施例の処理フローを説明したように、本実施例の医用画像診断装置及び画像処理パラメータ設定方法は、投影像が意図した表示では無かった場合、即ち高信号値が重なっていた場合に、画像を低解像度化して、着目した領域について重なり具合を判定し、投影像を作成する方向を回転させて決定し、もとの解像度で再表示する。その結果、高信号値の画素が近接せずに投影像の観察が容易になる。
次に、本発明の医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法の実施例4を説明する。本実施例は、高信号値の重なり具合を評価し、情報(警告)を提示する。
図9は、本実施例の処理フローをフローチャートに基づいて説明する。以下、前述の各実施例と同一箇所の説明は省略し、異なる箇所のみを説明する。
実施例1の処理フローと異なるステップは、ステップ907とステップ908であり、このステップは、図2に示すステップ207〜ステップ212の替わりに行う処理である。これら以外のステップは、図2のステップと同様なので説明は省略する。
ステップ907では、ステップ906で得られた結果(Def)と閾値を比較し、ステップ906で得られた結果(Def)が閾値よりも大きい場合は、処理を終了する。小さい場合は、ステップ908の処理をする。ここで、閾値は、経験値、または累積データに基づいて予め付与されているものとする。
ステップ908で、重なりの可能性がある旨のメッセージを表示する。
以上で本実施例の処理フローを説明したように、本実施例の医用画像診断装置及び画像処理パラメータ設定方法は、投影像が意図した表示では無かった場合、即ち高信号値が重なっていた場合に、操作者に対してメッセージを表示する。その結果、高信号値の画素が重なっている場合を操作者に気づかせて、操作者が投影方向を変更することを促し、投影像の観察が容易になるという効果が得られる。
11…スキャナー部、12…記憶部、13…演算処理部、14…操作部、15…表示部、
101…被検体、102…静磁場発生磁石、103…傾斜磁場コイル、104…送信RFコイル、105…受信RFコイル、106…信号検出部、107…信号処理部、108…全体制御部、109…傾斜磁場電源、110…RF送信部、111…計測制御部、112…ベッド、113…表示・操作部、114…演算処理部、115…記憶部、
301…画面、302…画像領域、303…一つの高信号値(例、血管画像)、304…他の高信号値(例、血管画像)、305…推奨方向から見た一つの高信号値(例、血管画像)、306…推奨方向から見た他の高信号値(例、血管画像)。
101…被検体、102…静磁場発生磁石、103…傾斜磁場コイル、104…送信RFコイル、105…受信RFコイル、106…信号検出部、107…信号処理部、108…全体制御部、109…傾斜磁場電源、110…RF送信部、111…計測制御部、112…ベッド、113…表示・操作部、114…演算処理部、115…記憶部、
301…画面、302…画像領域、303…一つの高信号値(例、血管画像)、304…他の高信号値(例、血管画像)、305…推奨方向から見た一つの高信号値(例、血管画像)、306…推奨方向から見た他の高信号値(例、血管画像)。
Claims (13)
- 3次元画像データを記憶する記憶部と、
前記3次元画像データを各種処理して複数の処理画像を作成する演算処理部と、
前記処理画像を表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記処理画像上で、各種パラメータの値の設定入力を行なうための入力部と、を備え、
前記演算処理部は、前記3次元画像データを用いて投影処理された投影画像を作成し、該投影画像中の高信号値を有する領域における投影方向の重なり具合を評価する機能を有する
ことを特徴とする医用画像診断装置。 - 前記演算処理部は、前記投影画像を構成する画素ごとに、前記各画素の投影方向に位置する前記3次元画像データの中から、最大画素値を有する第1の画素値と該第1の画素値の次に大きい画素値を有する第2の画素値とを抽出し、
前記第1の画素値と前記第2の画素値の差分を算出し前記投影画像を構成する画素全体に亘って前記差分の総和を求め、
前記差分の総和に基づいて前記投影画像中の高信号値を有する領域における前記重なり具合の評価を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。 - 前記演算処理部は、前記差分の総和を、前記記憶部に予め設定された閾値と比較して、前記総和が前記閾値より大きい場合に、前記重なり具合が少ないと判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の医用画像診断装置。 - 前記演算処理部は、前記差分の総和を異なる複数の投影面に対して算出し、算出されたそれぞれの総和の中から最大の総和を有する投影面を重なり具合が少ない投影面と判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の医用画像診断装置。 - 前記演算処理部は、前記差分の総和を一つの投影面と他の一つの投影面に対して算出し、算出されたそれぞれの差分の総和を比較し、該差分の総和が大きい方の投影面の投影方向を選択する
ことを特徴とする請求項2に記載の医用画像診断装置。 - 前記演算処理部は、操作者により前記投影画像の中から設定された着目領域に対して、前記着目領域を構成する画素ごとに、前記各画素の投影方向に位置する前記3次元画像データの中から画素値を抽出し、抽出された前記画素値に基づいて前記着目領域について重なり具合を評価し、
前記評価により前記高信号値を有する領域が重なっていた場合に、前記投影画像の投影方向を変更し表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。 - 前記演算処理部は、前記3次元画像データを用いて、操作者により設定された複数の画素からなる画素サイズを1画素とみなして投影処理された投影画像を作成し、前記投影画像を低解像度にして、該投影画像中の高信号値を有する領域の重なり具合を評価し、
前記高信号値を有する領域が重なっていた場合に、前記投影画像の投影方向を変更し、
投影方向を変更した投影画像の解像度を前記低解像度にする前の解像度に戻して表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。 - 前記演算処理部は、前記差分の総和と前記記憶部に予め設定された閾値と比較して、前記総和が前記閾値より小さい場合には、高信号値を有する領域の重なりの可能性がある旨のメッセージを操作者に対して提示する
ことを特徴とする請求項2に記載の医用画像診断装置。 - 医用画像診断装置に具備された演算処理部を用いて3次元画像データを各種処理して複数の処理画像を作成する第1ステップと、
前記3次元画像データを用いて投影処理された投影画像を作成する第2ステップと、
前記投影画像を構成する画素に対応して投影方向に位置する前記3次元画像データの中から、最大画素値を有する第1の画素値と該第1の画素値の次に大きい画素値を有する第2の画素値とを抽出する第3ステップと、
前記投影画像を構成する画素全体に亘って算出した前記第1の画素値と前記第2の画素値の差分の総和を算出する第4ステップと、
前記差分の総和を基に、前記投影画像中の高信号値を有する領域の重なり具合を評価する第5のステップと、を有する
ことを特徴とする画像処理パラメータ設定方法。 - 前記第5のステップにおいて、前記差分の総和を、予め設定された閾値と比較して、前記総和が前記閾値より大きい場合に、前記重なり具合が少ないと判定する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理パラメータ設定方法。 - 前記第5のステップにおいて、前記差分の総和を異なる複数の投影面に対して算出し、算出されたそれぞれの総和の中から最大の総和を有する投影面を重なり具合が少ないと判定する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理パラメータ設定方法。 - 前記第1乃至5のステップを繰り返して行う場合、
前記第4のステップにおいて、一つの投影面に対して前記差分の総和を算出した第1の総和と、別の繰り返し時における前記第4のステップにおいて、他の一つの投影面に対して前記差分の総和を算出した第2の総和のそれぞれを比較し、該総和が小さい方の投影面の投影方向の角度を変更する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理パラメータ設定方法。 - 前記投影方向の角度を変更は、予め設定された角度、又はユーザによる入力部からの角度設定に基づいて行われる
ことを特徴とする請求項12に記載の画像処理パラメータ設定方法。
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JP2013005093A JP2014135992A (ja) | 2013-01-16 | 2013-01-16 | 医用画像診断装置、及び画像処理パラメータ設定方法 |
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