JP2014133835A - 樹脂組成物 - Google Patents

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達也 田中
Yoshihiko Arao
与史彦 荒尾
Sakae Nakamura
栄 中村
Yuta Tomita
雄太 冨田
Toshikazu Umemura
俊和 梅村
Hideo Nakamura
秀雄 中村
Kyohei Takakuwa
恭平 高桑
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Doshisha Co Ltd
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HISHIE KAGAKU KK
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

【課題】得られる成形品の強度や成形性等の物性を下げず、木粉あるいは加工木質粉をできるだけ増量剤として多量に利用できて、未利用材(木質系バイオマス)の有効利用を促進することができるとともに、難燃性も確保することができる樹脂組成物を提供することを目的としている。
【解決手段】熱可塑性樹脂と、木質材料粉とを含む樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂と前記木質材料粉中のセルロースとに親和性を有する相溶化剤を含むとともに、木質材料粉として少なくとも精油成分が除去され、リグニンが残存する加工木質粉、あるいは、木粉から少なくとも精油成分を水蒸気抽出除去するオイル成分除去工程を経て得られる第1加工木質粉を糖化発酵してアルコール成分を除去した発酵残渣を用いることを特徴としている。
【選択図】 図10

Description

本発明は、難燃性成形品の製造に適した樹脂組成物に関する。
現在,日本国内の未利用の木質資源(以下、「未利用材」と記す)の年間発生量は500万t以上である。そして、これらの未利用材は、林地中に放置され、害虫発生や土砂崩れの原因になっている。
しかし、経済的価値を高めることができれば、未利用材の利用促進が図られると考えられる。
そこで,未利用材(木質系バイオマス)の利用法が検討されている。その1つとして、木粉をプラスチックの増量剤とする研究が行われている(非特許文献1,2)。また、植物の幹の主成分のセルロースやヘミセルロースはバイオエタノールやパルプの原料に利用できるが、リグニンは有効な利用法がなく、燃料にしたり、捨てられたりしている(非特許文献3)。
また、上記のようなプラスチックの増量剤として、リグノセルロース資源に対して水蒸気蒸留処理を施す水蒸気蒸留工程と、前記水蒸気蒸留処理が施された水蒸気蒸留処理物を粉砕する粉砕工程と、前記粉砕工程において得られた粉砕物をさらに微粉末化する微粉末化工程と、前記微粉末化工程において得られた微粉末に対して150〜250℃の温度で過熱水蒸気処理を施す過熱水蒸気処理工程とを経て得る加工木質粉も提案されている(特許文献1)。
特開2011−111514号公報
Hachiro Ogawa, Bioconversion of Cellulose , OMUP (2009),pp.51-55 Yoshiharu Kimura,Natural Plastics,Kyoritsu Publishing Co.,L td.(2006),pp.1-15 Akira lsogai,Science of Cellulose,Asaktlra Publishing Co., Ltd. (2003),pp.19-26
しかし、木粉をプラスチックの増量剤として用いる上記のような公知の方法では、木粉の混合率が増えると、得られる成形品の強度や成形性、さらに、耐火性等の物性の低下を招くため、まだまだ検討の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みて、得られる成形品の強度や成形性等の物性を下げず、木粉あるいは加工木質粉をできるだけ増量剤として多量に利用できて、未利用材(木質系バイオマス)の有効利用を促進することができるとともに、難燃性も確保することができる樹脂組成物を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明にかかる樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と、木質材料粉とを含む樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂と前記木質材料粉中のセルロースとに親和性を有する相溶化剤を含むことを特徴としている。
本発明において、熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリオレフィン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリ乳酸等が挙げられ、ポリオレフィン樹脂が好ましい。
相溶化剤としては、マトリックス樹脂として使用される熱可塑性樹脂によって適宜決定されるが、例えば、ポリプロピレンの場合、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが挙げられ、ポリ乳酸の場合、無水マレイン酸変性ポリ乳酸が挙げられる。
相溶化剤の配合量としては、熱可塑性樹脂によって適宜決定され、特に限定されないが、
得られる成形品の引張強度等の機械特性を確保するために、重量比で木質材料粉の1/20以上が好ましく、1/17〜1/15がより好ましい。
木質材料粉としては、木材または木材を粉砕した木粉でも構わないが、この木粉から少なくとも精油成分を除去したリグニンが残存する加工木質粉(以下、「第1加工木質粉」と記す)や、第1加工木質粉を糖化発酵してアルコール成分を除去した発酵残渣(以下、「第2加工木質粉」と記す)を用いることが好ましい。
木質材料粉の粒径は、特に限定されないが、150μm以下が好ましい。すなわち、150μmを超えると、成形品の引張強度等の機械特性に問題がでるおそれがある。
上記加工木質粉は、リグニンを25重量%以上含んでいることが好ましい。すなわち、リグニンの含有量が少なすぎると、得られる成形品の引張強度等の機械特性が低下したり、難燃剤の使用量を増やさないと十分な難燃性を得ることができず、コストの点で問題が生じたりするおそれがある。
また、上記第1加工木質粉及び第2加工木質粉としては、市販品を使用しても構わない。市販品としては、特に限定されないが、たとえば、第1加工木質粉としてジュオン株式会社製の商品名リグノエースαが挙げられ、第2加工木質粉としてジュオン株式会社製の商品名リグノエースβが挙げられる。
因みに、上記リグノエースαは、間伐材をロールクラッシャーを用いて粗粉砕するとともに、傾斜搬送ベルト等を用いて粗粉砕物を搬送するとともに、雑物を搬送中に取り除いた後、粗粉砕物を水蒸気にさらし、木材中に含まれる精油成分(香り成分も含む)を水蒸気抽出によって除去したのち、キルン式ドライヤー等で乾燥し、この乾燥物をボールミル等によって微粉砕して得られる。
一方、上記リグノエースβは、上記リグノエースαを攪拌槽にいれ、攪拌しながら、糖化発酵させたのち、発酵物からバケット型遠心分離機等を用いてエタノールを遠心分離した発酵残渣をパドルドライヤー等で乾燥して得られる。
また、本発明の樹脂組成物は、加工木質粉を成形体の総重量の20重量%以上含むことが好ましい。すなわち、20重量%未満では、燃焼後の残留物による炭化層を補強する効果が不十分で難燃性に問題がでるおそれがある。
また、加工木質粉の配合割合の上限は、加工木質粉の種類によって異なり、成形性を損なわないよう適宜決定されるが、70重量%未満が好ましい。すなわち、70重量%を超えると成形性や成形品の伸び率等の機械特性に問題がでるおそれがある。
さらに、上記加工木質粉は、リグニン含量が25〜30重量%で残りがセルロースであるような木材の微粉砕物、あるいはこれを糖化発酵させてセルロースを除いたリグニン含量が30〜80重量%であることが好ましい。すなわち、加工木質粉中のリグニン量が25重量%未満であると、難燃性付与効果が得られないおそれがある。
また、本発明の樹脂組成物は、さらに難燃性を付与するために、難燃剤が添加されていてもよい。
難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、リン系難燃剤,窒素化合物系難燃剤,
シリコーン系難燃剤,臭素系難燃剤,水酸化物系難燃剤が挙げられ、リン系難燃剤あるいは水酸化物系難燃剤が好ましい。
リン系難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム(以下、「APP」と記す),リン酸メラミン(以下、「MPP」と記す)等が好適である。
無機系難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム等が好適である。
本発明の樹脂組成物は、以上のように、熱可塑性樹脂と、木質材料粉とを含む樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂とセルロースとに親和性を有する相溶化剤を含むので、木質材料粉を多量に配合しても強度や成形性等の物性の低下を招くことがないとともに、難燃性も確保でき、耐火性が向上する。
すなわち、従来、未利用であった間伐材等の木材資源の有効利用を図ることができ、未利用であった間伐材等の付加価値は非常に高いものとなる。また、石油資源の節約、低コスト等が実現できる。
実施例及び比較例の樹脂組成物の作製に用いた押出機の概要を説明する図である。 リグノエースα及びリグノエースβの熱挙動を対比してあらわす図である。 引張試験に用いたダンベル試験片の寸法を説明する図である。 ダンベル試験片の応力−ひずみ線図を対比してあらわす図である。 ダンベル試験片の応力−ひずみ線図を対比してあらわす図である。 ダンベル試験片の弾性率の測定結果をあらわす図である。 ダンベル試験片の引張試験の結果をあらわす図である。 アイゾット衝撃試験に用いた試験片の寸法を説明する図である。 アイゾット衝撃試験の結果をあらわす図である。 ダンベル試験片の引張破断面の電子顕微鏡写真写しを対比してあらわす図である。 流動性試験に用いた金型を説明する図である。 流動性試験の結果をあらわす図である。 リグノエースα及びリグノエースβ添加による難燃性の変化を調べた結果をあらわす図である。 板状試験片の燃焼速度を比較してあらわす図である。 燃焼試験方法を説明する図である。 熱重量分析の結果をあらわす図である。 MAPPの配合割合を変化させたときの、各樹脂組成物のダンベル試験片の引張強度の変化を調べた結果をあらわす図である。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と対比して詳しく説明する。
(実施例1)
マトリックス樹脂としてのポリプロピレン(プライムポリマー株式会社製,以下「PP」とのみ記す)に対して第1加工木質粉としてのリグノエースα(ジュオン株式会社製,以下「Lα」と記す)を組成物総量の20重量%、相溶化剤としての無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三洋化成株式会社製,ユーメックス1001,以下「MAPP」と記す)を1.33重量%(Lαの1/15の割合)となるように配合し、同方向回転二軸押出機(Coperion 社製,ZSK18)を用いて混練して樹脂組成物試料(PP78.67重量%)を得た。
なお、第1加工木質粉は、混練前に80℃で24時間乾燥させた。また、上記押出機は、図1に示すように、スクリューの3ヶ所にニーディングディスクをいれ、試料に剪断力がかけられる構成とした。混練温度は、PPの融点が170℃附近であるとともに、LαとLβが200℃以上で炭化(後述するDSCの結果から)すると考えられることから180℃に設定した。スクリューの回転速度は150rpmとした。
(実施例2)
Lαを組成物総量の40重量%、MAPPを2.67%(Lαの1/15の割合)となるように配合した以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料(PP57.33重量%)を得た。
(実施例3)
Lαを組成物総量の50重量%、MAPPを3.33%(Lαの1/15の割合)となるように配合した以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料(PP46.67重量%)を得た。
(実施例4)
Lαを組成物総量の60重量%、MAPPを4%(Lαの1/15の割合)となるように配合した以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料(PP36重量%)を得た。
(実施例5)
Lαを組成物総量の10重量%、MAPPを0.67%(Lαの1/15の割合)となるように配合した以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料(PP89.33重量%)を得た。
(実施例6)
Lαに代えて第2加工木質粉としてのリグノエースβ (ジュオン株式会社製,以下「Lβ」と記す)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例7)
Lαに代えてLβを用いるとともに、混練性が悪いため、一度押出機を通した混練物を再度押出機にて混練した以外は、上記実施例2と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例8)
Lαに代えてLβを用いた以外は、上記実施例5と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例9)
組成物総量中のPPを41.67重量%にし、難燃剤としてのAPP(キンセイマテックス株式会社製)を組成物総量中5重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例10)
組成物総量中のPPを36.67重量%にし、難燃剤としてのAPP(キンセイマテックス株式会社製)を組成物総量中10重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例11)
組成物総量中のPPを41.67重量%にし、難燃剤としてのMPP(三和ケミカル株式会社製MPP−A)を組成物総量中5重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例12)
組成物総量中のPPを36.67重量%にし、難燃剤としてのMPP(三和ケミカル株式会社製MPP−A)を組成物総量中10重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例13)
組成物総量中のPPを41.67重量%にし、難燃剤としての水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 ハイジライトH32)を組成物総量中5重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例14)
組成物総量中のPPを36.67重量%にし、難燃剤としての水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 ハイジライトH32)を組成物総量中10重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例15)
組成物総量中のPPを41.67重量%にし、難燃剤としての水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 ハイジライトH42M)を組成物総量中5重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例16)
組成物総量中のPPを36.67重量%にし、難燃剤としての水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 ハイジライトH42M)を組成物総量中10重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例17)
組成物総量中のPPを41.67重量%にし、難燃剤としての水酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製 キスマ5A)を組成物総量中5重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(実施例18)
組成物総量中のPPを36.67重量%にし、難燃剤としての水酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製 キスマ5A)を組成物総量中10重量%となるように加えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例1)
PP80重量%、Lα20重量%とするとともに、MAPPを添加しなかった以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例2)
PP60重量%、Lα40重量%とするとともに、MAPPを添加しなかった以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例3)
PP50重量%、Lα50重量%とするとともに、MAPPを添加しなかった以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例4)
PP40重量%、Lα60重量%とするとともに、MAPPを添加しなかった以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例5)
PP90重量%、Lα10重量%とするとともに、MAPPを添加しなかった以外は、上記実施例1と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例6)
PP80重量%、Lβ20重量%とするとともに、MAPPを添加しなかった以外は、上記実施例6と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例7)
PP60重量%、Lβ40重量%とするとともに、MAPPを添加しなかった以外は、上記実施例6と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例8)
PP90重量%、Lβ10重量%とするとともに、MAPPを添加しなかった以外は、上記実施例6と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例9)
PP90重量%、APP10重量%とするとともに、Lα及びMAPPを添加しなかった以外は、上記実施例6と同様にして樹脂組成物試料を得た。
(比較例10)
PP90重量%、MPP10重量%とするとともに、Lα及びMAPPを添加しなかった以外は、上記実施例6と同様にして樹脂組成物試料を得た。
示差走査熱量測定装置(株式会社島津製作所 自動示差走査熱量計DSC−60A)を用いて上記Lα及びLβの熱挙動について調べた結果を、図2に示す。図2から200℃付近で吸熱のピークがみられることから、200℃付近で炭化を起こしていると考えられる。
(引張試験)
上記実施例1〜8、比較例1〜8で得られた樹脂組成物試料及びマトリックス樹脂であるポリプロピレンのみを、射出成形機(東洋機械金属製,PLASTR ET−40V)を用い,以下の表1に示す条件で図3に示す寸法のダンベル試験片をそれぞれ射出成形した。
そして、AUTO GRAPH(株式会社島津製作所製,AG-100KN)を使用して、試験速度2.0mm/sで各ダンベル試験片について試験を行い,その結果として,応力−ひずみ線図を図4及び図5にそれぞれ対比して示す。なお。変位量の測定には変位計(株式会社島津製作所製,ST50-10-10)を使用した。つかみ具間距離は50mmとした。また、実験結果は試験片5本の平均の値とした。
図4及び図5からLα,Lβ試料のどちらでもL(LαまたはLβ)含有率が増えるにつれて伸びが低下しており,延性の低下と剛性の向上が見られることがわかる。
また、弾性率の測定結果を図6に、引張強さの測定結果を図7にそれぞれ示した。
図6より、Lα,Lβ試料のどちらでもLの添加に伴い弾性率の向上が見られる。これは、L自体の弾性率が高いためと考えられる。また、線形的に弾性率が向上していることと、Lα試料に比べてLβ試料の方が傾きの大きいことから、複合則的に見てLαに比べてLβの弾性率の方が高いと考えられる.図7より,Lα,Lβどちらの試料でもLの添加量が増加するにつれて強度は単純に減少する。Lα試料においてはLα含有率60重量%で,PP単体と比較して約33.0%引張強さが減少した。また、Lβ試料においてはLβ含有率40重量%で、PP単体と比較して約15.8%引張強さが減少した。この結果には、親水性の表面を持つ木質系材料のLと疎水性高分子であるPPとの複合系において、両者の界面の親和性、接着性が悪いためと考えられる。それに対し、MAPPを添加した場合ではLα試料においてはLα含有率60重量%でPP単体と比較して約56.8%引張強さが向上しており,Lβ試料においてはLβ含有率40重量%でPP単体と比較して約18.2%引張強さが向上した。また,LβよりもLαのほうが、伸びもよく高い機械的特性を示している。これは、相溶化剤として用いたMAPPが木粉のセルロースと親和性が高く,かつPPと相溶するため、セルロース成分の占める割合の高いLαの方がより上手く相溶したからだと考えられる。このことより、MAPPの添加により親和性が高くなりL表面とマトリックス樹脂の接着性が高まることによって、強度物性の向上にもつながったと考えられる。
(アイゾット衝撃試験)
上記実施例1〜8、比較例1〜8で得られた樹脂組成物試料及びマトリックス樹脂であるポリプロピレンのみを、射出成形機(東洋機械金属製,PLASTR ET−40V)を用い、上記ダンベル試験片と同様の条件で図8に示す寸法の試験片をそれぞれ射出成形した。
そして、アイゾット衝撃試験機(株式会社米倉製作所製)を用いて、JIS K7110に基づきアイゾット衝撃試験を行い、結果を図9に示した。なお、実験結果は試験片10本の平均の値とした。
図9に示すように、MAPPを添加しないLα含有率50重量%以上の試料では,衝撃強さが大幅に低下した。Lα含有率60重量%ではPP単体と比較して約45.5%,Lβ含有率40重量%では31.9%の衝撃強さの低下がみられた。この原因として、L高含有率試料ではLの凝集が生じて亀裂伝播しやすくなったと考えられる。しかし、MAPPを添加することでLαではPP単体の衝撃強さの値とほぼ同じ値となった.これは,MAPPの添加によってPPとLの親和性が向上し,界面接着が良好になったためと考えられる.また,Lβ試料と比較してLα試料の方が衝撃強さの高い理由として,Lα試料の方がセルロース成分を多く含むためMAPPとの相性がよく界面の接着がよかったためと考えられる。
(引張破断面のSEM観察)
実施例1、実施例2、実施例6、実施例7、比較例1、比較例2、比較例6、比較例7で得たダンベル試験片の引張破断面の状態を電界放射型走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製,JSM-7001FD)を使用し、引張試験後の試料破断面の観察を行い、その結果を図10に示した。なお、加速電圧は10.0〜15.0kVとした。
図10から、Lα,Lβ両試料においてL含有率が増加するにつれて引張破断面の凹凸が激しくなっている.これに対して,MAPPを添加した試料では、MAPPを添加していない試料に比べてLが増加しても滑らかな破断面である.一般的にフィラーの含有率の増加に伴い、破断面の凹凸が激しくなる場合、親和性が乏しい.このことから、PPとLの親和性は乏しいと考えられ、MAPPの添加により粒子がポリマーに包埋した接着性の良好な界面を形成したと考えられる.上記のような理由で、MAPPを添加した試料では親和性が高くなり、引張強さの向上にもつながったと考えられる。
(流動性試験)
上記実施例1〜8、比較例1〜8で得られた樹脂組成物試料及びマトリックス樹脂であるポリプロピレンのみを、射出成形機(東洋機械金属製,PLASTR ET−40V)を用い,図11に示すスパイラル金型を用いて,表2に示す射出条件で試験片を作製し、螺旋長で評価を行い、その結果を図12に示した。なお、試験片の個数は5個とし平均の値とした。
図12より、Lα,Lβ両試料においてL含有率の増加に伴い流動性が減少することが分かった。また、両試料共にMAPP添加による流動性の変化はみられなかった。L含有率の増加による流動性の低下の原因としては,Lが個体粒子として存在しているからと考えられる。このため、L高含有率試料の混練を行うことができなかったと考えられる。また、Lβ含有率40重量%で、1回で上手く混練出来ずに2回混練したことでPPの分子量が低下し,本来の流動性よりも高い値が示されたと考えられる。したがってLβ含有率40重量%の試料の本来の螺旋長は1100mmよりも低いと予想され、Lα含有率60重量%の試料の混練もスムーズに行われなかったことを考慮すれば、螺旋長が約950mm以下となる流動性の試料で混練が難しくなると考えられる。
(難燃性試験)
上記実施例1〜4、実施例6、7、実施例9〜12、比較例1〜4、比較例6,7、比較例9,10で得られた樹脂組成物試料及びPP単体を射出成形して長さ100mm,幅10mm,厚さ4mmの板状試験片を得た。
上記実施例1〜4、実施例6、7、比較例1〜4の樹脂組成物及びPP単体で得られた板状試験片を用い、JIS K6911を参考に以下のようにL添加による難燃性の変化を調べ、その結果を図13に示した。
図13に示すように、Lα試料においてPP単体と比較すると,Lα含有率40重量%以下では最大0.19mm/s燃焼速度が上昇した。また,Lβ試料ではPP単体と比較すると最大0.24mm/s燃焼速度が上昇した.Lα及びLβ試料においてL含有率による燃焼速度の違いはほぼ見られないことが分かった。また、Lα及びLβ試料の両試料においてMAPPを添加することでの燃焼速度の違いはみられなかった。しかし,Lα含有率50重量%以上では,含有率の増加に伴って燃焼速度は減少した。一般に木材といえば燃えやすい印象を受けるが、実際には木が燃えだして表面が炭化することによって,炭化した表面が酸素を遮断することで断熱材の役割をして燃焼速度が遅くなる。本実験においてもL高含有率の試料では試料の中心は燃焼せずに残っていた。このことからL高含有率の試料では難燃性が向上する可能性が考えられる。
また、実施例3、実施例9〜12、比較例3、比較例9,10で得られた樹脂組成物及びPP単体で得られた板状試験片の燃焼速度を測定し、その結果を対比して図14に示した。
図14から、PPにLαを配合すると、PP単体の場合に比べ難燃性が低下するが、MAPPを配合することによって、Lαを配合したのみに比べ、難燃性が向上することがわかる。
また、難燃剤をさらに配合することによって難燃性が向上し、Lαを配合した系においてもPPに難燃剤のみを配合する場合に比べ、難燃剤の配合量を半分にしても難燃性が上がり、同量であれば、ほぼ不燃性となることがわかる。
(1)試験片
試験片の燃焼させる部分の寸法は,長さ80mm,幅10mm,厚さ4mmとした。また,試験片は、試験前に80℃で24時間の乾燥を行ったのち、試験片に予め一端(自由端)から20mm及び80mmの箇所に幅方向に標線を付けた。試験片の個数は各3個とした。
(2)試験方法
図15に示すように、上記試験片の長さ方向を水平に、幅方向を水平に対して45°の角度となるとともに,下端が金網から10mmの高さとなるように保持した。
つぎに、空気の流れを感じない室内で,試験片から離して、可燃ガス(RT-20/HCシリーズ用R200,榮製機株式会社製)を燃料とするガストーチバーナーに点火し、炎の高さを約20mmの安定した青色の試験炎に調節した。
そして、試験炎の先端を鉛直方向に30°の角度で保持し、試験片の自由端の下端に20秒間当ててから試験炎を試験片から離した。なお、炎を20秒間当てている間に20mm標線まで燃えた場合,試験片の燃焼による炎が20mm標線に達したときに試験炎を試験片から離した。そして、試験片が燃え続ける場合は炎が20mm標線から80mm標線へ移る時間を計り、燃焼速度を求めた。また、金網は、滴下の影響をなくすため,長さ及び幅が230×130mmの金網を使用した。時間の計測は、また,0.1秒目盛のストップウォッチを使用して行った。
(熱重量分析)
上記ポリプロピレン、Lα、Lβ、比較例3の樹脂組成物試料、比較例7の樹脂組成物試料について、それぞれ14〜22mgの分析試料を秤とり、熱重量分析装置(株式会社島津製作所製,DTG-60H)を用い、空気中,アルゴン気流中で昇温温度5℃/minで600℃まで測定し、その結果を図16に示した。なお、アルゴン気流中のとき、25℃でガス流量を50ml/minで1時間ホールドして装置内をアルゴンガスで満たし、ガス流量一定のもとで600℃まで昇温した。
図16より、PPは300〜500℃で単調に減少し灰分を残さないことが分かる。これに対して、Lは200℃付近から分解が起こっており、350℃付近で熱分解曲線の傾きが小さくなり、600℃でも灰分が残留している。温度上昇に伴い、ヘミセルロース,セルロース,リグニンの順に分解が進行することは知られている。また、それぞれの単成分は、ヘミセルロースが200〜300℃の温度域で分解が起こり、セルロースが300〜400℃で,リグニンが200〜900℃の広い温度領域で分解される特徴を持っている。本実験試料でも同様な分解挙動を示すと仮定すると、350℃までの残留率より,Lαに比べ、Lβ試料は残留率が高いことからヘミセルロース成分が少ないことが推定される。また、600℃における分解残留率の関係から,Lαに比べLβ試料の方がリグニンの含有率が高いことが分かる。このことからも、木質材料粉中のリグニン含有率が高いとリグニンの燃えた部分が炭となって残ることで炭化層を形成して断熱材として働くことにより難燃性を上げる可能性が高いことが示唆される。
(偏光顕微鏡を用いた分散状況の観察)
以下の樹脂組成物A〜Dを実施例1と同様の条件で射出成形し、成形品を電動ミクロトーム(株式会社日本ミクロトーム研究所製,RMD-5)を用いて3μmの薄膜に加工し、光学顕微鏡(株式会社KEYENCE製,VH-7000)によりフィラーの分散状況をそれぞれ観察した。
樹脂組成物A:PP98重量%、Lα2重量%
樹脂組成物B:PP98重量%、Lβ2重量%
樹脂組成物C:PP95重量%、Lα2重量%、MAPP3重量%
樹脂組成物D:PP95重量%、Lβ2重量%、MAPP3重量%
観察の結果、いずれの樹脂組成物においても、混練・射出成形後の試料中でLα,Lβはいずれも直径50〜100μmの粒径で分散していることがわかった。そして、MAPPの添加による分散粒子径の違いは見られなかった。このことから,MAPPを添加した試料で機械的特性の向上が見られたのは分散粒子径の微細化によるものではないことが分かる。
(MAPP含有割合の影響)
引張破断面のSEM観察の結果、MAPPが反応性の相溶化剤として働きうることがわかる。そこで、組成物総量中Lαが20重量%、Lαが50重量%のそれぞれについて、残部がPPとして組成物総量中のMAPPの配合割合を変化させたときの、各樹脂組成物のダンベル試験片の引張強度の変化を調べ、その結果を図17に示した。
図17より,MAPP/Lの比率が0.05以上で引張強さは横ばいになりレベルオフすることが分かった。このことからMAPPをLに対し、重量比で1/20以上の割合で配合させることが好ましいことがわかる。また、MAPPをLに対し、重量比で1/15の割合で配合させるとMAPPが粒子界面へ及ぼす影響が飽和していると考えられる。
以上から、熱可塑性樹脂に木質材料粉を配合させるにあたり、セルロースと親和性の高い相溶化剤を配合することにより、得られる成形品の物性が向上するとともに、難燃性もあがることがわかる。
すなわち、本発明によれば、従来廃棄や焼却されていた木材資源を有効利用できる。
しかも、難燃剤を併用することによって、難燃剤のみを用いた場合に比べ、難燃剤の使用量が少なくても難燃効果が上がり、難燃性の成形品を低コストで提供できる。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂と、木質材料粉とを含む樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂と前記木質材料粉中のセルロースとに親和性を有する相溶化剤を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 木質材料粉が、木材または木材を粉砕した原料を加工して得られ、少なくとも精油成分が除去され、リグニンが残存する加工木質粉である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 加工木質粉が、木粉から少なくとも精油成分を水蒸気抽出除去するオイル成分除去工程を経て得られる第1加工木質粉を糖化発酵してアルコール成分を除去した発酵残渣である請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 加工木質粉がリグニンを25重量%以上含む請求項2または請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. 熱可塑性樹脂がポリプロピレン樹脂であり、相溶化剤が無水マレイン酸変性ポリプロピレンである請求項1〜請求項4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 難燃剤を含む請求項1〜請求項5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 難燃剤が、水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,ポリリン酸アンモニウム,リン酸メラミンからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項6に記載の樹脂組成物。
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