JP2014130586A - 散在するログを探索して表示する方法及び装置 - Google Patents

Abstract

【課題】医用撮像装置等において、様々なサブシステムにわたり散在するログ・ファイルの情報を読み取って解析する。
【解決手段】探索キーワードに基づいてログ・データを見出し、ログ・データから、望まれるタイムスタンプを決定して、該タイムスタンプを含むログ・データを目標データと看做し、探索キーワードに基づいて関連意味データについて意味ファイルを探索して、関連意味データに基づいて関連ログ・データを見出し、選別されたログ・データを得るために、関連ログ・データを時間選別し、目標データ及び選別されたログ・データを当該座標系のマッピング点にマッピングすることにより座標系を確立し、選別されたログ・データを意味についてリンクして、選別されたログ・データ及び目標データを着色し、目標データ及び選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、これらのデータへのリンクを生成する。
【選択図】図１

Description

本発明は、医用撮像に関し、具体的には、散在するログを探索して表示する方法及び装置に関する。

コンピュータ・システムの動作イベントを記録するログ・ファイル、特殊ファイル又は特殊ファイルの集合は主に、様々なサービスの起動、稼働及び停止を含めてコンピュータ・システムに生ずるあらゆる事象を記録する。ログ・ファイルは、アプリケーション・プログラム部分、セキュリティ部分及びシステム部分等を含んでいる。ログ・ファイルは、システム又は利用者の挙動の追跡、並びに素早い障害処理及び解決の決定の目的で作成される。

医用撮像の現場で参照される一つの走査又は一つの検査は、医用撮像装置（例えばＣＴ装置、ＭＲＩ装置）を用いて医師によって望まれる画像を形成する患者に対する走査を意味する。この走査又は検査工程は、異なるサブシステムに対応する複数の走査要素によって達成され、各々のサブシステムが自身のログ・ファイルを保守する特有の方法を有している。これら協働して走査を達成するサブシステムを撮像系統（imaging chain）と呼ぶ。それぞれのサブシステムのタスクがログ・ファイルに記録されて、固有の意味（semantics）を形成する。

ログ・ファイル解析は、かなり煩雑で時間が掛かる。ログ・ファイルには大量の情報が隠されており、次いでこれらのログ・ファイルは様々なサブシステムにわたり散在する。また、これらのログ・ファイルの間の関係は極めて錯綜しているので、通常の技術者であればこれら関連ログ・ファイルから望まれる情報を収集するのは困難であり、ましてや障害処理のためにこれらのログ・ファイルを解析することは困難であることが分かる。ログ・ファイルに隠された情報は重要であるが、この情報を読み取るための単純で正確な方法は未だ存在していない。当技術分野では幾つかのログ解析システムが提案されているが、特定の分野の熟練技術者による作業及び専門技術を一般に要求する。このため、システムの利用及び運用は確実に高費用で且つ困難になっている。

加えて、ログ・ファイルは従来、構文及び書式に基づいて探索及び解析されており、すなわちログ・ファイルは単に、探索キーワードを含んでいるか否かを検査することにより解析されている。すなわち、既存の技術は、一つ一つの情報項目自体の意味を解釈することができず、ましてやこれらの意味に基づいてログ・ファイルの間の関係を解釈することはできない。結果的に、利用者はログ・ファイル解析の結果を待っても殆ど関係性のない大量の離散的なデータを与えられるばかりである。他にも、結果は明瞭で単純なインタフェイスを介して提示される訳ではなく、このため読み取るのが難しく、障害処理、解析及び解決の困難が増すのみである。

従って、当技術分野には以上の問題に対処する方法及び装置に対する必要が存在する。

本発明の一実施形態によれば、散在するログを探索して表示する方法が提案され、この方法は、探索キーワードに基づいて１又は複数の対応するログ・データを見出すステップと、ログ・データから、望まれるタイムスタンプを決定して、該タイムスタンプを含むログ・データを目標データと看做すステップと、探索キーワードに基づいて関連意味データについて意味ファイルを探索して、関連意味データに基づいて関連ログ・データを見出すステップと、選別（フィルタリング）されたログ・データを得るために、関連ログ・データを時間選別するステップと、目標データ及び選別されたログ・データを当該座標系のマッピング点にマッピングすることにより座標系を確立するステップと、選別されたログ・データを意味についてリンクして、選別されたログ・データ及び目標データを着色するステップと、目標データ及び選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、これらのデータへのリンクを生成するステップとを含んでいる。

本発明の一観点では、ログ・データから、望まれるタイムスタンプを決定するステップは、複数の対応するログ・データから、タイムスタンプを含むログ・データを選択すること、又は予め設定された期間に従ってタイムスタンプを得ることを含んでいる。

本発明のもう一つの観点では、意味ファイルは、ＸＭＬ意味ファイル、又は探索キーワードに関連付けされる意味データを定義する他の構造化されたデータ・ファイルである。

本発明のさらにもう一つの観点では、選別されたログ・データを得るために、関連ログ・データを時間選別するステップは、タイムスタンプに基づいて関連ログ・データを時間選別することを含んでいる。

本発明のさらにもう一つの観点では、タイムスタンプを中心とした一定期間内の関連ログ・データが、選別されたログ・データとして選択される。

本発明の一観点によれば、目標データ及び選別されたログ・データを当該座標系のマッピング点にマッピングすることにより座標系を確立するステップは、時間を表わすＸ軸及び処理ステップを表わすＹ軸を確立するステップと、対応する時間情報及び処理ステップ情報に従って目標データ及び選別されたログ・データを座標系のマッピング点にマッピングするステップとを含んでいる。

本発明のもう一つの観点によれば、波形を形成するようにマッピング点の幾つかが接続される。

本発明のさらにもう一つの観点によれば、選別されたログ・データを意味についてリンクして、選別されたログ・データ及び目標データを着色するステップは、意味的関連性を示すように、変換レベルに基づいて、選別されたログ・データと探索キーワードとの間の意味的近接性（semantic closeness）を決定することを含んでいる。

本発明のさらにもう一つの観点によれば、目標データは赤に着色され、システム・ログは青に着色され、レベル１の意味的関連性を有するログ・データは黄に着色され、残りのログ・データは灰色に着色される。

目標データ及び選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、これらのデータへのリンクを生成するステップは、キーワード及び関連意味データに関連付けされるログ・データの数を数えて、該ログ・データへのリンクを生成することを含んでいる。

本発明のもう一つの観点によれば、提案される方法はさらに、対応する関連付けされる線の数をマッピング点に表示することを含んでいる。

本発明のもう一つの実施形態によれば、散在するログを探索して表示する装置が提案され、この装置は、探索キーワードに基づいて１又は複数の対応するログ・データを見出すログ探索構成要素と、ログ・データから、望まれるタイムスタンプを決定して、該タイムスタンプを含むログ・データを目標データと看做すタイムスタンプ決定構成要素と、探索キーワードに基づいて関連意味データについて意味ファイルを探索して、関連意味データに基づいて関連ログ・データを見出す関連意味データ探索構成要素と、選別されたログ・データを得るために、関連ログ・データを時間選別する選別構成要素と、目標データ及び選別されたログ・データを当該座標系のマッピング点にマッピングすることにより座標系を確立するマッピング構成要素と、選別されたログ・データを意味についてリンクして、選別されたログ・データ及び目標データを着色する着色構成要素と、目標データ及び選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、これらのデータへのリンクを生成する計数構成要素とを含んでいる。

本発明の一観点では、タイムスタンプ決定構成要素は、複数の対応するログ・データから、望まれるタイムスタンプを含むログ・データを選択し、又は予め設定された期間に従って、望まれるタイムスタンプを得る。

本発明の一観点では、選別構成要素は、タイムスタンプに基づいて関連ログ・データを時間選別する。

本発明のもう一つの観点では、選別構成要素は、タイムスタンプを中心とした一定期間内の関連ログ・データを選別されたログ・データとして選択する。

本発明のもう一つの観点では、マッピング構成要素は、時間を表わすＸ軸及び処理ステップを表わすＹ軸を確立して、対応する時間情報及び処理ステップ情報に従って目標データ及び選別されたログ・データを座標系のマッピング点にマッピングする。

本発明のさらにもう一つの観点では、マッピング構成要素は、波形を形成するようにマッピング点の幾つかを接続する。

本発明の一観点によれば、着色構成要素は、意味的関連性を示すように、変換レベルに基づいて、選別されたログ・データと探索キーワードとの間の意味的近接性を決定する。

本発明のもう一つの観点によれば、着色構成要素は、目標データを赤に着色し、システム・ログを青に着色し、レベル１の意味的関連性を有するログ・データを黄に着色し、残りのログ・データを灰色に着色する。

本発明のさらにもう一つの観点では、計数構成要素は、キーワード及び関連意味データに関連付けされるログ・データの数を数えて、該ログ・データへのリンクを生成する。

本発明のさらにもう一つの観点では、計数構成要素はさらに、対応する関連付けされる線の数をマッピング点に表示する。

本発明において提案される方法及び装置は、撮像系統の意味に基づいて探索を行ない、ログ及びログの間の関係を単純な座標系において提示し、これにより技術者の作業負担を減らし、障害処理の効率を高める。他にも、本発明は、製品を用いるに当たっての医師の習慣の知見を得ると共に製品のワークフローを最適化することを可能にする。

本発明による散在するログを探索して表示する方法の流れ図である。 図１に示すような方法を用いて取得される検査ログ・データを表示するユーザ・インタフェイスの図である。 図１に示すような方法を用いて取得される検査ログ・データ及びシステム・ログ・データを表示するユーザ・インタフェイスの図である。 障害処理についての図である。 図４に示すような障害処理に関連付けされる情報を示す図である。 本発明による散在するログを探索して表示する装置を示す図である。

本発明は、図面の参照により各実施形態の以下の詳細な説明からさらに明らかとなろう。明らかに、これらの実施形態は網羅するものではない。掲げられる実施形態から発明技能を行使せずに当業者が導き出すような他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。

図１は、本発明による散在するログを探索して表示する方法の流れ図である。医用撮像装置のそれぞれのサブシステムのタスクはログ・ファイルに記録されるが、ログ・ファイルはこれらのサブシステムの間に散在している。従って、医用撮像装置は、これらのサブシステムのログ・ファイルを何れのディレクトリから読めばよいか、及び何れの外部システムからログ・ファイルを読めばよいかを知っている。外部システムのログ・ファイルは、医用撮像装置を支援する一般的なシステム（例えばＬＩＮＵＳシステム、及びコンピュータ・ハードウェア・ユニット等）のログ・ファイルを指す。

ステップ１０１では、１又は複数の対応するログ・データを見出すためにキーワードを入力する。本発明の一実施形態によれば、利用者がユーザ・インタフェイスを通じて探索キーワードを入力する。探索キーワードに基づいて、システムは、関連するディレクトリから、キーワードに直接関連付けされる１又は複数のログ・データを見出す。もう一つの実施形態では、探索キーワードは代替的に、ファイルに予め設定されていてもよく、システム・イベント例えばシステムの停止の場合に自動的に作動する。

ステップ１０２では、ログ・データから、望まれるタイムスタンプが決定されて、望まれるタイムスタンプを含むログ・データが目標データと看做される。換言すると、ログ・データから、意味について直接リンクされ且つ望まれる時間領域の範囲内にあるログ・データが選択されて、目標データと看做される。目標データは、変換後に初めて関連付けされるデータではなく、探索キーワードに直接リンクされるログ内のログ・データを指す。例えば、利用者がキーワード「停止」を入力すると、このキーワードに完全一致する１又は複数のログ・データがログ・ファイルに間違いなく存在する。この完全に一致する完全一致ログ・データを目標データと呼ぶ。本発明の一実施形態によれば、システムは１又は複数の対応するログ・データを提示することができ、次いで利用者は望まれるタイムスタンプを含むログをクリックして選択する。例えば、システムが完全一致する三つのログ・データ項目を見出し、これらのデータが２０１２年６月１０日１１：１１：１１、２０１２年８月１０日１１：１１：１１、及び２０１２年１０月１０日１１：１１：１１のそれぞれの時刻に生成されている場合に、利用者は、最新のログ・データを見たければ２０１２年１０月１０日１１：１１：１１のタイムスタンプのログ・データをクリックすることができる。もう一つの実施形態によれば、予め設定された時間領域に従って、望まれるタイムスタンプが得られる。例えば利用者は、例えば２０１２年１０月１０日の１時から１２時までといったキーワードを入力して期間を入力することができる。システムは、複数のログ・データから、入力された期間内のログ・データすなわち２０１２年１０月１０日１１：１１：１１のタイムスタンプを含むログ・データを自動的に選択し、ログ・データから、望まれるタイムスタンプを得る。次いで、システムは、望まれるタイムスタンプを有するログ・データを目標データと看做す。

ステップ１０３では、キーワードに従って関連意味データについて意味ファイルが探索され、次いで関連意味データから関連ログ・データが見出される。

医用撮像装置について、装置の主たる目標は検査を一つ一つ成功させることにある。これらの検査は互いに関連付けられる。本発明では、一つの検査を達成するという意味は、撮像系統における一つの意味単位として定義され、様々なサブシステムの間に散在するログが意味に従って編成される。これにより、検査のためのステップの流れを特定的に決定して、各々の単一の検査についての定量的及び定性的解析を容易にすることができる。本発明では、単一の検査が単位として採用されて時間軸又は処理ステップ軸に沿って他の検査と比較され、ワークフローがさらに直接的で明らかになるようにしている。一つの検査の意味は、一連のログとしてあらゆるサブシステムの間に分散される。

本発明は、探索キーワードに関連する意味データを定義する意味ファイルを用いている。一実施形態では、意味ファイルは、限定しないが、ＸＭＬ意味ファイル又は他の構造化されたデータ・ファイルを含んでいる。例えば、キーワード「停止」に関連する意味データは、｛「tgp error」、「Scout Fail」及び「ifconfig」｝を含んでいる。「tgp error」、「Scout Fail」、及び「ifconfig」を新たなキーワードとして採用することにより、ログ・ファイルは関連ログ・データについてさらに探索される。従って、キーワード及び関連意味データに基づいて、利用者は、問題に関連し得る直接的なサブシステムを簡便に識別して、意味について関連付けられるシステムと比較し、最終的には、系統的な情報（離散的で不完全な情報ではなく）を単一のマップに示すことができる。

ステップ１０４では、選別されたログ・データを得るために関連ログ・データを時間選別する。ステップ１０３において大量の関連ログ・データが取得されている場合があるので、この大量のデータを時間に基づいて選別する必要がある。本発明の一実施形態によれば、関連ログ・データは、望まれるタイムスタンプに基づいて選別される。具体的には、ステップ１０２において決定されたタイムスタンプに基づいて、当該タイムスタンプを中心として一定期間内にある関連ログ・データが、望まれる選別されたログ・データとして選択される。例えば、ステップ１０２が２０１２年１０月１０日１１：１１：１１を望まれるタイムスタンプと決定したならば、タイムスタンプを中心として５時間の範囲内の関連ログ・データが選択され、すなわち選別されたログ・データは２０１２年１０月１０日６：１１：１１と２０１２年１０月１０日１１：１１：１１との間の期間に含まれる。この期間の特定の時間長（例えば上述のような５時間）は、システムによって予め設定されていてもよいし、利用者によって入力されてもよい。本発明のもう一つの実施形態では、利用者は、例えば２０１２年１０月１０日１時から１５時といった探索キーワードを入力するときに期間を入力することができる。入力された期間に基づいて、システムは、関連ログ・データから、入力された期間を含むログ・データを自動的に選択する。

続いて、ステップ１０５では、目標データ及び選別されたログ・データが当該座標系の対応する点にマッピングされているような座標系が確立される。

本発明の一実施形態によれば、この座標系の確立は、時間を表わすＸ軸及び処理ステップを表わすＹ軸を設定することを含んでいる。ステップ１０４における期間を一例として取り上げる。Ｘ軸の原点は、２０１２年１０月１０日６：１１：１１に設定され、Ｘ軸は２０１２年１０月１０日６：１１：１１と２０１２年１０月１０日１６：１１：１１との間の期間を含んでいる。当業者は、Ｘ軸の原点が０に設定されて、２０１２年１０月１０日６：１１：１１と２０１２年１０月１０日１６：１１：１１との間の期間を数値によって表わし得ることを認められよう。例えば、数「１」は１時間を表わし、「０」乃至「９」はＸ軸において２０１２年１０月１０日６：１１：１１と２０１２年１０月１０日１６：１１：１１との間の期間を表わすのに用いられる。本発明は、期間の如何なる特定の提示法にも限定されない。

医用撮像装置による検査には複数のサブシステムが関わり、これらのサブシステムがそれぞれの処理ステップを担当し得る。例えば、サブシステムＡがステップ１を実行し、サブシステムＢがステップ２を実行し、サブシステムＣがステップ３を実行する。Ｙ軸は、これらの処理ステップを表わすように確立される。選別されるログ・データは、システム・ログ、及び医用撮像装置の様々なサブシステムのログを含んでいる。目標データ及びサブシステム・ログの両方とも時間情報を含んでおり、両方とも対応するサブシステムによって作成されるので、これらの目標データ及びログは、それぞれの時間情報及び処理ステップに基づいて座標系の対応する点にマッピングされることができる。システム・ログは、時間情報に従って座標系のそれぞれの点にマッピングされ得る。本発明の一実施形態では、目標データ及び選別されたログ・データがマッピングされる座標系の座標点は円によって表わされ得る。もう一つの実施形態では、これらの座標点は矩形、又は菱形等によって表わされ得る。本発明の各実施形態は如何なる特定の形状にも限定されない。

本発明の代替的な実施形態によれば、目標データ及びサブシステム・ログを座標系にマッピングした後に、利用者が見易いような波形を生成するように複数のマッピング点を接続することができる。望まれるタイムスタンプを中心とした特定の期間に複数の検査が行なわれる場合があるので、一つの検査すなわち一つの意味単位が１単位の波形と看做される。各々の検査（一つの波形）が開始して終了する時間点をログ・ファイルから読み込んで、時間Ｘ軸に示すことができる。波形の範囲内のマッピング点を点線及び実線によって互いに接続することができる。波形に示すように、実線を用いてログ・データを水平に接続し、この実線は対応する工程を実行するサブシステムによって生成される。もう一つの実施形態によれば、これらのマッピング点を利用者が見易いように異なる形状に接続してもよく、何本かの補助線を付加的に用いてこれらのマッピング点を接続してもよい。如何なる特定の形状が用いられるかについては本発明に対する限定と解釈されるべきでない。

もう一つの実施形態によれば、必要と看做された場合にシステム・ログを示すことができる。例えば、必要があれば、利用者は、ユーザ・インタフェイスを介して、システム・ログを示すか否かを選択することができる。本発明では、システム・ログが表示されるときには、波形内に表示されるのではなく、システムの主部分と副部分との間の関係が即座に明確になるように波形の外部に表示される。

ステップ１０６では、選別されたログ・データが意味についてリンクされ、次いで目標データと共に着色される。本発明では、選別されたログ・データの意味が探索キーワードにどの程度近接して関連付けされるかが決定される。具体的には、この意味の近接性は、意味的関連性を示すように変換レベルを決定することにより評価される。例えば、キーワードが「停止」である場合に、関連する意味は｛「tgp error」、「Scout Fail」、「ifconfig」｝等を含むことができ、これらの中で「tgp error」がシステムにとって致命的である。「tgp error」が生じたならば、システム停止を直接的に招く場合がある。この場合には、「tgp error」は最上位の意味的関連性すなわちレベル１を表わすと考えられて、対応するログは「黄」に着色される。「ifconfig」については、「停止」を生じ得る機会はあるが、意味連鎖でのキー設定「Dataacq」に影響を有するか否かに依存する。影響を有する場合には、「Scout」に影響があるか否かについてさらに判定を行なう必要がある。この場合には、「ifconfig」が「停止」に関連付けされても意味的関連性は三つの変換レベルによるものに過ぎないと示されており、すなわち意味的関連性はレベル３である。この場合には、灰色を代わりに用いて、相対的に小さい意味的近接性を示すことができる。本発明の一実施形態では、目標データは「赤」に着色され、システム・ログ・データは「青」に着色される。レベル１の意味的関連性を有するログ・データは黄に着色され、残りは灰色に着色される。もう一つの実施形態では、目標データは赤に着色され、システム・ログ・データは青に着色される。レベル１の意味的関連性を有するログ・データは黄に着色され、残りのレベル（一般的にはレベル２からレベル６）はそれぞれの色（設定可能）で着色される。意味については関連付けされないが同じ期間内に含まれる他のログ・データは、灰色に着色される。上述の色は異なるログ・データを区別するために例として挙げたものであり、異なる色を用いてよいことが認められよう。すなわち、如何なる特定の色が用いられるかについては本発明を限定するものと看做されるべきでない。

次いで、ステップ１０７は、目標データ及び選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、これらのデータへのリンクを生成する。関連付けされる線の数は、探索キーワードに関連付けされるログ・データを指す。本発明は、キーワード及び関連意味データに関連付けされるログ・データの数を数えて、これらのログ・データへのリンクを生成する。結果的に、利用者がマッピング点をクリックすると、利用者にはこれらのログ・データへのリンクが与えられ、次いで、リンクは利用者の眼前に提示される。本発明の一実施形態によれば、関連付けされる線の数は、利用者が見易いようにそれぞれのマッピング点に示され得る。利用者がマッピング点をクリックすると、利用者にはこれらのログ・データへのリンクが与えられ、次いでリンクが利用者の眼前に提示される。また、利用者がこれらのログ・データを作成するために行なったことも示され、利用者が簡便にログ・データを見て解析し得るようにする。

本発明のもう一つの実施形態によれば、マッピング点の全てに並べてそれぞれの関連付けされる線の数が示される。代替的には、関連付けされる線の数は、システム・ログ・データのみに対応するマッピング点にのみ並べて示され、又はレベル１の意味的関連性を有するログ・データにのみ並べて示される。当業者であれば、状況に応じてユーザ・インタフェイスに示されるべき要素を選択して構成することが可能であろう。

図２は、図１に示すような方法に従って得られる検査ログ・データを示すユーザ・インタフェイスを示す。図２に示すように、一つの検査が一つの意味単位として定義される。全部で三つの検査意味系列が存在している。赤い円（すなわち目標データ）はエラーを含むログを表わし、黄色の円（すなわちレベル１の意味的関連性を有するログ・データ）は警告又は異常を含むログを示す。図２は、システム・ログも、関連付けされる線の数も、ログ・データに並べて示していない。

図３は、図１に示すような方法を用いて得られる検査ログ・データ及びシステム・ログ・データを示すユーザ・インタフェイスを示す。図２と比較すると、図３は、青い円を有するシステム・ログ、及びシステム・ログに関連付けされる線の数を付加的に示している。

本発明に用いられる各実施形態は、障害処理のためにログ・ファイルを速やかに解析することが可能である。図３に示すように、エラーを含むログを中心として、警告又は異常を含む全部で三つのログが示されている。これらのログをクリックすることにより、利用者は障害を識別することが可能になり得る。図４は、障害処理の一例を示す。図示のように、数「３」が添えられたシステム・ログをクリックすることにより、システムは、システム・ログへのリンクを提供し、また利用者がこれらのシステム・ログを作成するために行なったことを示す。図５は、これらのシステム・ログを示し、これらのシステム・ログを生成するために行なわれたことを利用者の眼前に提示している。

以上に鑑みて、本発明において提案される方法は、撮像系統の意味に基づいて探索を行ない、ログ及びログ同士の間の関係を単純な座標系に表示する。結果として、技術者は、障害処理のためにこれらのログを速やかに解析することが可能であり、これにより障害処理の効率を高め、また技術者の作業負担を減らす。

加えて、本発明は、技術者が検査波形を観察して、医師がどのように医用撮像装置を用いているかの知見を有し得ることを可能にし、製品のワークフローを最適化することができる。本発明では、医用撮像装置が人体の頭部を走査することができる。技術者が「頭部走査」のようなキーワードを入力すると、何らかの時間点を中心とした一連の頭部走査検査の波形を生成することができる。検査を達成するのに掛かる時間は同じであるべきであり、すなわち波形に示される時間長は同じであるべきである。波形が他の検査とは明らかに異なる時間長を有する場合には、ログを見て、医師の動作習慣を検査することができ、これにより製品のワークフローを最適化することができる。加えて、本実施形態では、波形が他の検査とは明らかに異なる時間長を有する場合には、技術者は問題の走査が潜在的な危険又は問題を抱えていると当然想定することができ、ログを見て、これらの潜在的な問題の所在を突き止めて適当な解決を速やかに決定することができる。

本発明の以上の開示が与えられると、当業者は、本発明が複数の期間内のログ・データを探索して表示するのに適していることを認められよう。本発明の一実施形態によれば、利用者は、キーワードを入力するときに複数の期間を入力してもよいし、複数の望まれるタイムスタンプを選択してもよいし、又は両方を行なってもよい。複数の期間内の関連ログ・データを選択した後に、複数の期間はＸ軸の正の方向に沿って確立され得る。続いて、目標データ及び選別されたログ・データをこれらの期間内の座標系にマッピングして、同じキーワードによる異なる期間内の意味波形が同じ座標系に表示され得るようにし、技術者の視認及び比較を容易にすることができる。

また、以上の記載に鑑みて、当業者は、本発明が複数のキーワードを用いた探索にも適していることを理解されよう。本発明の異なる実施形態では、利用者は、ユーザ・インタフェイスを通じて複数のキーワードを入力して、複数のキーワードに基づいて複数の対応するログ・データを見出すことができる。複数の望まれるタイムスタンプがログ・データから決定され、これらのタイムスタンプを含むログ・データが目標データと看做される。従って、関連意味データは、複数のキーワードに基づいて意味ファイルから所在を突き止められ、次いでこのデータを用いて関連ログ・データを見出す。関連ログ・データは、選別されたログ・データを得るように時間選別される。この後に、複数の目標データ及び選別されたログ・データを当該座標系のマッピング点にマッピングすることにより、座標系が確立される。具体的には、複数の期間を、複数の目標データに対応するようにＸ軸の正の方向に沿って示すことができる。次いで、複数の目標データ及び選別されたログ・データを適正な期間にマッピングする。選別されたログ・データは意味に基づいてリンクされ、次いで目標データと共に着色される。最後に、目標データ及び選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、適正なリンクを生成する。以上の方法を用いることにより、複数のキーワードに関連付けされた意味波形を同じ座標系に示して、利用者の要求にさらに十分に応えることができる。上述のＸ軸の正の方向に沿って複数の期間を確立することは一例として掲げられているに過ぎない。すなわち、これらの期間をＸ軸の負の方向に沿って確立してもよく、これらの期間の間を区別できさえすればよい。このことは本発明に対する限定と看做されるべきではない。

図６は、散在するログ探索して表示する装置６００を示す。装置６００は、キーワードに基づいて１又は複数の対応するログ・データを探索するログ探索構成要素６０１と、ログ・データから、望まれるタイムスタンプを得て、該タイムスタンプを含むログ・データを目標データと看做すタイムスタンプ決定構成要素６０２と、キーワードに基づいて関連意味データについて意味ファイルを探索して、関連意味データに従って関連ログ・データを見出す関連意味データ探索構成要素６０３と、選別されたログ・データを得るために、関連ログ・データを時間選別する選別構成要素６０４と、目標データ及び選別されたログ・データを当該座標系の対応するマッピング点にマッピングすることにより座標系を確立するマッピング構成要素６０５と、選別されたログ・データを意味についてリンクして、選別されたログ・データ及び目標データを着色する着色構成要素６０６と、目標データ及び選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、これらのデータへのリンクを生成する計数構成要素６０７とを含んでいる。意味ファイルは、ＸＭＬ意味ファイルであってもよいし、、キーワードに関連付けされる意味データを定義する他の構造化されたデータ・ファイルであってもよい。

タイムスタンプ決定構成要素は、複数の対応するログ・データから、望まれるタイムスタンプを含むログ・データを選択し、又は予め設定された期間に従って、望まれるタイムスタンプを決定する。選別構成要素は、決定されたタイムスタンプに基づいて、関連ログ・データを時間選別する。具体的には、選別構成要素は、望まれるタイムスタンプを中心とした一定期間内の関連ログ・データを、選別されたログ・データとして選択する。マッピング構成要素は、時間を表わすＸ軸及び処理ステップを表わすＹ軸を確立し、目標データ及び選別されたログ・データをそれぞれの時間情報及び処理ステップに基づいて座標系の対応するマッピング点にマッピングする。マッピング構成要素は、波形を生成するようにマッピング点の幾つかを接続する。着色構成要素は、意味的関連性を示すように、変換レベルに基づいて、選別されたログ・データとキーワードとの間の意味的近接性を決定する。この後に、着色構成要素は、目標データを赤に、システム・ログを青に、レベル１の意味的関連性を有するログ・データを赤に、残りを灰色に着色する。計数構成要素は、キーワード及び該キーワードの意味データに関連付けされるログ・データの数を決定して、これらのログ・データへのリンクを生成する。計数構成要素はまた、関連付けされる線の数を対応するマッピング点に表示する。

本発明において提案される方法はハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせによって実装され得る。本発明の上述の各実施形態は説明のためのみのものであって、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。本発明の記載及び図面に基づいて為される構造若しくはワークフローに対する任意の等価な変更、又は他の関連技術分野への本発明の任意の直接的な若しくは間接的な応用も、本発明の範囲に含まれるものと看做される。

６００：散在するログを探索して表示する装置

Claims (22)

1. 散在するログを探索して表示する方法であって、
   キーワードに基づいて１又は複数の対応するログ・データを見出すステップと、
   前記ログ・データから、望まれるタイムスタンプを決定して、該タイムスタンプを含む前記ログ・データを目標データと看做すステップと、
   前記キーワードに基づいて、関連意味データについて意味ファイルを探索して、前記関連意味データに基づいて関連ログ・データを見出すステップと、
   選別されたログ・データを得るために、前記関連ログ・データを時間選別するステップと、
   前記目標データ及び前記選別されたログ・データを当該座標系のマッピング点にマッピングすることにより座標系を確立するステップと、
   前記選別されたログ・データを意味についてリンクして、前記選別されたログ・データ及び前記目標データを着色するステップと、
   前記目標データ及び前記選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、前記データへのリンクを生成するステップと
   を備えた方法。
2. 前記ログ・データから、望まれるタイムスタンプを決定する前記ステップは、
   複数の対応するログ・データから、前記タイムスタンプを含むログ・データを選択すること、又は予め設定された期間に従って前記タイムスタンプを得ること
   を含んでいる、請求項１に記載の方法。
3. 前記意味ファイルは、ＸＭＬ意味ファイル、又は前記キーワードに関連付けされる意味データを定義する他の構造化されたデータ・ファイルである、請求項１に記載の方法。
4. 選別されたログ・データを得るために、前記関連ログ・データを時間選別する前記ステップは、
   前記タイムスタンプに基づいて前記関連ログ・データを時間選別すること
   を含んでいる、請求項１に記載の方法。
5. 前記タイムスタンプを中心とした一定期間内の前記関連ログ・データを前記選別されたログ・データとして選択すること
   を含んでいる請求項４に記載の方法。
6. 前記目標データ及び前記選別されたログ・データを当該座標系のマッピング点にマッピングすることにより座標系を確立する前記ステップは、
   時間を表わすＸ軸及び処理ステップを表わすＹ軸を確立することと、
   対応する時間情報及び処理ステップ情報に従って前記目標データ及び前記選別されたログ・データを前記座標系のマッピング点にマッピングすることと
   を含んでいる、請求項１に記載の方法。
7. 波形を形成するように前記マッピング点の幾つかが接続される、請求項６に記載の方法。
8. 前記選別されたログ・データを意味についてリンクして、前記選別されたログ・データ及び前記目標データをを着色する前記ステップは、
   意味的関連性を示すように、変換レベルに基づいて、前記選別されたログ・データと前記キーワードとの間の意味的近接性を決定することを含んでいる、請求項１に記載の方法。
9. 前記目標データは赤に着色され、システム・ログは青に着色され、レベル１の意味的関連性を有するログ・データは黄に着色され、残りのログ・データは灰色に着色される、請求項８に記載の方法。
10. 前記目標データ及び前記選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、前記データへのリンクを生成する前記ステップは、
    前記キーワード及び前記関連意味データに関連付けされるログ・データの数を数えて、該ログ・データへのリンクを生成することを含んでいる、請求項１に記載の方法。
11. 対応する関連付けされる線の数を前記マッピング点に表示すること
    をさらに含んでいる請求項１０に記載の方法。
12. 散在するログを探索して表示する装置であって、
    キーワードに基づいて１又は複数の対応するログ・データを見出すログ探索構成要素と、
    前記ログ・データから、望まれるタイムスタンプを決定して、該タイムスタンプを含む前記ログ・データを目標データと看做すタイムスタンプ決定構成要素と、
    前記キーワードに基づいて、関連意味データについて意味ファイルを探索して、前記関連意味データに基づいて関連ログ・データを見出す関連意味データ探索構成要素と、
    選別されたログ・データを得るために、前記関連ログ・データを時間選別する選別構成要素と、
    前記目標データ及び前記選別されたログ・データを当該座標系のマッピング点にマッピングすることにより座標系を確立するマッピング構成要素と、
    前記選別されたログ・データを意味についてリンクして、前記選別されたログ・データ及び前記目標データを着色する着色構成要素と、
    前記目標データ及び前記選別されたログ・データに関連付けされる線の数を数えて、前記データへのリンクを生成する計数構成要素と
    を備えた装置。
13. 前記タイムスタンプ決定構成要素は、複数の対応するログ・データから、前記望まれるタイムスタンプを含むログ・データを選択し、又は予め設定された期間に従って前記タイムスタンプを得る、請求項１２に記載の装置。
14. 前記意味ファイルは、ＸＭＬ意味ファイル、又は前記キーワードに関連付けされる意味データを定義する他の構造化されたデータ・ファイルである、請求項１２に記載の装置。
15. 前記選別構成要素は、前記タイムスタンプに基づいて前記関連ログ・データを時間選別する、請求項１２に記載の装置。
16. 前記選別構成要素は、前記タイムスタンプを中心とした一定期間内の前記関連ログ・データを前記選別されたログ・データとして選択する、請求項１５に記載の装置。
17. 前記マッピング構成要素は、時間を表わすＸ軸及び処理ステップを表わすＹ軸を確立し、対応する時間情報及び処理ステップ情報に従って前記目標データ及び前記選別されたログ・データを前記座標系のマッピング点にマッピングする、請求項１２に記載の装置。
18. 前記マッピング構成要素は、波形を形成するように前記マッピング点の幾つかを接続する、請求項１７に記載の装置。
19. 前記着色構成要素は、意味的関連性を示すように、変換レベルに基づいて、前記選別されたログ・データと前記キーワードとの間の意味的近接性を決定する、請求項１２に記載の装置。
20. 前記着色構成要素は、前記目標データを赤に着色し、システム・ログを青に着色し、レベル１の意味的関連性を有するログ・データを黄に着色し、残りのログ・データを灰色に着色する、請求項１９に記載の装置。
21. 前記計数構成要素は、前記キーワード及び前記関連意味データに関連付けされるログ・データの数を数えて、該ログ・データへのリンクを生成する、請求項１２に記載の装置。
22. 前記計数構成要素はさらに、対応する関連付けされる線の数を前記マッピング点に表示する、請求項２１に記載の方法。