JP2014128139A - 複合エネルギーシステムの最適制御装置及びその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複合エネルギーシステムにおいて燃料コストを抑制し且つエネルギーの需要変動への追従性を向上した安全性の高い運転を可能にすることを目的とする。
【解決手段】 最適制御装置1は、各機器3〜4から需要設備2に供給されるエネルギーを需要設備2のエネルギー需要データとして収集する需要データ収集部10と、過去のエネルギー需要データからエネルギー需要の変化速度を算出する需要変化速度算出部11と、複数の機器3〜4のそれぞれの出力配分に対する複数のエネルギー機器の総燃料消費量を評価する評価関数を生成する評価関数生成部12と、需要変化速度算出部11により算出した需要の変化速度及び各エネルギー機器の出力変化速度に基づいて、評価関数を重み付けするための補正係数を算出する評価関数補正部13と、評価関数生成部12により生成した評価関数において、上記燃料消費量が最小となるように各機器の出力配分を最適化する最適化演算部14とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガスタービン、ガスエンジン等、多種複数のエネルギー機器で構成された複合エネルギーシステムの最適制御装置及びその方法に関する。
近年、エネルギー需要地内に配置した分散型電源によりネットワークを介して電力供給を行う小規模の電力網であるマイクログリッドが注目されている。分散型電源として、ガスエンジンやガスタービンなどの燃焼式発電機の他に、風力や太陽光といった自然エネルギーなどを利用することができる。このような多種多様な複数のエネルギー機器で構成された複合エネルギーシステムにおいては、燃料コストを抑制しつつ各エネルギー機器の出力配分を最適に制御することが必要である。
従来、複合エネルギーシステムにおいて、例えば燃料消費量が最小となるように各機器の最適な出力配分を決定する制御方法がある。この方法では、各機器の静特性(効率マップ)とエネルギー需要に基づいて各機器の負荷分担を最適化する。
一般に、エネルギーを供給する各機器の負荷追従性能は機器毎に異なる。そこで、最近では、このような各機器の動特性に基づいて各機器の負荷分担を算出する方法が開発されている。例えば、特許文献1には、負荷追従性能の異なる複数の分散型電源(ガスタービン、ガスエンジン、二次電池等)の制御方法が開示されている。この方法では、負荷変動に対して、負荷追従性の速い電源から優先して出力を配分する。
また、例えば特許文献2には、その他の複数の分散型電源の制御方法が開示されている。この方法では、負荷の変動をローパスフィルタに通して速い変動と遅い変動に分離する。そして、速い負荷変動は応答速度の速い機器が分担し、遅い負荷変動は応答速度の遅い機器が分担するように各機器の出力を配分することで、負荷変動に追従する。
特開2008−228422号公報 特開2006−333563号公報
しかし、上記従来の複合エネルギーシステムは、いずれも現在のエネルギー需要から出力配分を決める方法であるため、エネルギーの需要に急激な変動が生じた場合には、最適な出力配分ができないという課題があった。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、複合エネルギーシステムにおいて燃料コストを抑制し且つエネルギーの需要変動への追従性を向上した安全性の高い運転を可能にすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のある態様に係る、最適制御装置は、燃料を消費することによってエネルギー需要設備にエネルギーを供給する複数のエネルギー機器を備える複合エネルギーシステムにおいて各エネルギー機器の出力配分を最適化する最適制御装置であって、前記各エネルギー機器の出力変化速度を記憶する出力変化速度記憶部と、前記エネルギー需要設備におけるエネルギー需要の変化速度を算出する需要変化速度算出部と、前記複数のエネルギー機器のそれぞれの出力配分に対する前記複数のエネルギー機器の総燃料消費量を評価する評価関数を生成する評価関数生成部と、前記評価関数おいて、前記燃料消費量が最小となるように前記各エネルギー機器の出力配分を最適化する最適化演算部と、を備え、前記評価関数生成部は、前記各エネルギー機器の出力に対応する燃料消費量を、前記エネルギー需要の変化速度及び前記各エネルギー機器の出力変化速度に基づいて重み付けしてなる前記評価関数を生成するよう構成されている。
上記構成により、エネルギー需要設備にエネルギーを供給する複数のエネルギー機器の総燃料消費量を評価する評価関数においてエネルギー需要の変化速度及び各エネルギー機器の出力変化速度を反映しつつ、各機器の出力配分が最適化されるので、燃料コストを抑制しつつエネルギーの需要変動への追従性が向上した安全性の高い運転を行うことが可能になる。
また、複数の機器の出力配分が自動的に算出されるので、設備のオペレータの負担を軽減することができる。
前記最適制御装置は、前記複数のエネルギー機器から前記エネルギー需要設備に供給されるエネルギーを前記エネルギー需要設備のエネルギー需要データとして収集する需要データ収集部と、前記需要データ収集部が収集した前記エネルギーの需要データを時系列のエネルギー需要データとして記憶する需要データ記憶部とを更に備え、前記需要変化速度算出部は、前記需要データ記憶部に記憶された過去のエネルギー需要データから前記エネルギー需要設備におけるエネルギー需要の変化速度を算出してもよい。
前記評価関数生成部は、前記エネルギー需要変化速度と前記各エネルギー機器の出力変化速度とを比較して、前記エネルギー需要変化速度よりも前記出力変化速度が速い機器の前記重みが、前記エネルギー需要変化速度よりも前記出力変化速度が遅い機器の前記重みより小さい前記評価関数を生成してもよい。
上記構成により、エネルギーの需要変動に追従しつつ、各供給機器の出力変化速度に応じて最適な出力配分を行うことができる。
本発明のある態様に係る最適制御方法は、燃料を消費することによってエネルギー需要設備にエネルギーを供給する複数のエネルギー機器を備える複合エネルギーシステムにおいて各エネルギー機器の出力配分を最適化する最適制御方法であって、前記各エネルギー機器の出力変化速度を出力変化速度記憶部に記憶するステップと、前記エネルギー需要設備におけるエネルギー需要の変化速度を算出するステップと、前記複数のエネルギー機器のそれぞれの出力配分に対する前記複数のエネルギー機器の総燃料消費量を評価する評価関数を生成するステップと、前記評価関数おいて、前記燃料消費量が最小となるように前記各エネルギー機器の出力配分を最適化するステップと、を含み、前記評価関数を生成するステップでは、前記各エネルギー機器の出力に対応する燃料消費量を、前記エネルギー需要の変化速度及び前記各エネルギー機器の出力変化速度に基づいて重み付けしてなる前記評価関数を生成する。
前記複数のエネルギー機器から前記エネルギー需要設備に供給されるエネルギーを前記エネルギー需要設備のエネルギー需要データとして収集するステップと、前記需要データ収集部が収集した前記エネルギーの需要データを時系列のエネルギー需要データとして需要データ記憶部に記憶するステップとを更に含み、前記需要の変化速度を算出するステップでは、前記需要データ記憶部に記憶された過去のエネルギー需要データから前記エネルギー需要設備におけるエネルギー需要の変化速度を算出してもよい。
前記評価関数を生成するステップでは、前記エネルギー需要変化速度と前記各エネルギー機器の出力変化速度とを比較して、前記エネルギー需要変化速度よりも前記出力変化速度が速い機器の前記重みが、前記エネルギー需要変化速度よりも前記出力変化速度が遅い機器の前記重みより小さい前記評価関数を生成してもよい。
本発明によれば、複合エネルギーシステムにおいて燃料コストを抑制し且つエネルギーの需要変動への追従性を向上した安全性の高い運転を可能にすることができる。
本実施の形態に係る複合エネルギーシステムを示したブロック図である。 図1の複合エネルギーシステムにおける最適制御装置のブロック図である。 図2の最適制御装置による最適制御のフローチャートである。 図1のエネルギー需要設備におけるエネルギー需要の時間変化の一例を示すグラフである。 図3の最適制御における評価関数の補正処理を示すフローチャートである。 図5の評価関数の補正係数の一例を示すグラフである。 図1のエネルギー機器の出力の時間変化の一例を示すグラフである。 図5の評価関数の補正係数のその他の例を示すグラフである。
本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。以下では、全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同じ符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は本発明の実施の形態による複合エネルギーシステム100を示したブロック図である。図1に示すように、複合エネルギーシステム100は、燃料を消費することによってエネルギー需要設備2にエネルギーを供給する複数のエネルギー機器3〜4と、エネルギーの需要データから複数のエネルギー機器3〜4の各機器の出力配分を最適化し、各機器に出力指令を与える最適制御装置1と、複数のエネルギー機器3〜4に燃料を供給する燃料供給装置5とを備える。本実施の形態では、エネルギー需要設備2は電力を消費する工場等のプラントである。
複数のエネルギー機器3〜4は、本実施の形態では、ガス燃料を消費することによってエネルギーである電力を出力する燃焼式発電機とし、2台のガスタービン3a及び3bと、2台のガスエンジン4a及び4bで構成される。複合エネルギーシステム100は、各機器の出力を計測する図示しない電力計測器を備えているものとする。
燃料供給装置5は、最適制御装置1からの出力指令に基づいて、各複数のエネルギー機器3〜4にガス燃料を供給する。
最適制御装置1は、エネルギーの需要データから複数のエネルギー機器3〜4の各機器の出力配分を最適化し、各機器に出力指令を与えるものである。本実施の形態では最適制御装置1は、ネットワークを介して需要設備2、複数のエネルギー機器3〜4、及び燃料供給装置5と制御指令及びデータの送受信等を行う通信機能を備えている。
図2は、図1の最適制御装置1のブロック図である。図2に示すように、最適制御装置1は、需要データ収集部10と、需要変化速度算出部11と、評価関数生成部12と、評価関数補正部13と、最適化演算部14と、記憶部15とを備える。最適制御装置1は、FPGA(field-programmable gate array)、PLC(programmable logic controller)、マイクロコントローラ等の演算装置で構成され、需要データ収集部10、需要変化速度算出部11、評価関数生成部12、評価関数補正部13、及び最適化演算部14は、上記演算装置において、それに内蔵されるプログラムが実行されることにより実現される機能である。
需要データ収集部10は、各機器3〜4からエネルギー需要設備2(工場)に供給されるエネルギーをエネルギー需要データとして収集する。本実施の形態では、需要データ収集部10は、需要設備2からネットワークを介してエネルギーの需要データを受信し、受信した需要データは時系列データとして記憶部15に記憶される。
記憶部15は、需要データ収集部10が収集したエネルギーの需要データを時系列データとして記憶しておくと共に、複数のエネルギー機器3〜4の各機器の効率マップ(静特性)及び出力変化速度(動特性)を予め記憶しておくメモリである。
需要変化速度算出部11は、記憶部15に記憶された過去のエネルギー需要データからエネルギー需要設備2におけるエネルギー需要の変化速度を算出する。
評価関数生成部12は、複数の機器3〜4のそれぞれの出力配分に対する複数のエネルギー機器3〜4の総燃料消費量を評価する評価関数を生成する。
評価関数補正部13は、需要変化速度算出部11により算出したエネルギー需要の変化速度及び記憶部15に記憶された各エネルギー機器の出力変化速度に基づいて、評価関数を重み付けするための補正係数を算出する。
最適化演算部14は、評価関数生成部12により生成した評価関数おいて、燃料消費量が最小となるように各機器の出力配分を最適化する。
以下では、最適制御装置1による最適制御について図面を用いて説明する。
図3は、最適制御装置1で最適制御を示すフローチャートである。尚、最適制御は、最適制御装置1において一定の制御周期毎に実行されるものとし、エネルギー機器3〜4の各機器の特性(効率マップ及び出力変化速度)は記憶部15に予め記憶されているものとする。
まず、需要データ収集部10により、エネルギー需要設備2に供給される各機器3〜4の出力をエネルギーの需要データとして収集する(ステップ1)。このとき、収集したエネルギーの需要データを時系列データとして記憶部15に記憶しておく。
次に、需要変化速度算出部11により、記憶部15に記憶された過去のエネルギーの需要データからエネルギー需要の変化速度を算出する(ステップ2)。需要の変化速度は、エネルギー需要の変動の激しさを示すものである。図4は、図1のエネルギー需要設備2におけるエネルギー需要の時間変化の一例を示すグラフである。図4に示すように、エネルギー需要設備2で消費されるエネルギーは時系列で計測されるものとする。計測されたエネルギー需要データは最適制御装置1の記憶部15内に保存されている。需要変化速度算出部11は、過去一定期間(例えば30分)の間の需要の変化速度を演算する。本実施の形態では過去30分間の需要の最大値と最小値の2点間の直線の傾きから需要の変化速度を算出するものとする。その他、需要変化速度の算出方法としては、需要データを微分する方法を用いてもよい。
次に、評価関数生成部12により、複数の機器3〜4のそれぞれの出力配分に対する複数のエネルギー機器3〜4の総燃料消費量を評価項目とする評価関数を生成する(ステップ3)。本実施の形態では、記憶部15に予め記憶されている各機器の効率マップ及び需要データ収集部10により収集されたエネルギーの需要データに基づいて、以下に示すように、エネルギー需要に対応して各機器の出力配分を求めるための評価関数を生成する。
total=Qgt1+Qgt2+Qge1+Qge2・・・(1)
gt1=fgt1(Lgt1)・・・(2)
gt2=fgt2(Lgt2)・・・(3)
ge1=fge1(Lge1)・・・(4)
ge2=fge2(Lge2)・・・(5)
total=Lgt1+Lgt2+Lge1+Lge2・・・(6)
式(1)は複合エネルギーシステム100の各機器の燃料消費量合計Qtotalを評価する評価関数を示す。式(2)〜(5)は、各機器の静特性(効率マップ)に基づいた機器毎の燃料消費量を示すものであり、f***()は、各機器の静特性(効率マップ)を示している。式(6)は、式(1)の制約条件であって、エネルギー需要を示す。L***は、各機器の出力を示している。電力の需給においては需要と供給が一致しているという前提があるので、各機器の出力(供給)の合計Ltotalが需要設備2におけるエネルギー需要を示しているものとする。
尚、式(1)〜(6)において、添字のgt1は1台目のガスタービン3aを示し、gt2は2台目のガスタービン3bを示し、ge1は1台目のガスエンジン4aを示し、ge2は、2台目のガスエンジン4bを示している。
更に、評価関数補正部13により、需要変化速度算出部11により算出したエネルギー需要の変化速度及び記憶部15に記憶された各エネルギー機器の出力変化速度に基づいて、評価関数を重み付けするための補正係数を算出する。そして、評価関数生成部12により、補正係数により評価関数を補正する(ステップ4)。図5は、評価関数の補正係数を算出する処理を示すフローチャートである。図5に示すように、まず、評価関数補正部13により、需要変化速度と各機器の出力変化速度とを比較する(ステップ41)。
そして、需要変化速度より機器の出力変化速度が速い場合には、その機器の出力配分を増加させる。本実施の形態では、図6に示すように、補正係数Kは、需要変化速度と機器の出力変化速度により決定される。この補正係数Kを、ある機器の出力変化速度が需要の変化速度よりも速い場合には値を小さくする(ステップ42)。
一方で、需要変化速度よりも機器の出力変化速度が遅い場合には、その機器の出力配分を減少させる。補正係数Kを、ある機器の出力変化速度が需要の変化速度よりも遅い場合には値を大きくする(ステップ43)。
このようにして需要の変化速度と各機器の出力変化速度(どの位速く出力を変化させられるか)から全ての機器についての補正係数Kを算出する(ステップ44)。算出した補正係数Kにより、式(1)の評価関数における各エネルギー機器の出力に対応する燃料消費量を補正係数Kで補正する。式(7)は補正係数Kで補正された評価関数を示している。
total=Kgt1×Qgt1+Kgt2×Qgt2+Kge1×Qge1+Kge2×Qge2・・・(7)
尚、ここでも、補正係数Kの添字のgt1は1台目のガスタービン3aを示し、gt2は2台目のガスタービン3bを示し、ge1は1台目のガスエンジン4aを示し、ge2は、2台目のガスエンジン4bを示している。
そして、最適化演算部14により、補正した評価関数(式(7))において、燃料消費量が最小となるように各機器の出力配分を最適化する(ステップ5)。本実施の形態では、各機器の出力合計を需要に一致させつつ、式(7)の燃料消費量が最小となるように、各機器の出力配分を最適化手法により算出する。最適化手法はメタヒューリスティック手法などの一般的な手法でよく、本実施の形態では、例えば粒子群最適化を使用する。
これにより、エネルギー需要設備にエネルギーを供給する複数のエネルギー機器の総燃料消費量を評価する評価関数においてエネルギー需要の変化速度及び各エネルギー機器の出力変化速度を反映しつつ、各機器の出力配分が最適化されるので、燃料コストを抑制しつつエネルギーの需要変動への追従性が向上した安全性の高い運転を行うことが可能になる。
図7は、各エネルギー機器3〜4の出力の時間変化の一例を示すグラフである。図7は、ガスタービンの出力変化を示し、ガスエンジの出力変化を示している。図7に示すように、時刻t0からガスタービンとガスエンジが同時に出力の増加を開始しており、ガスタービンの出力変化速度がガスエンジンの出力変化速度よりも速いことを示している。このようにエネルギー供給機器により出力変化速度が異なるが、需要の変化速度よりも出力変化速度が速い機器への出力配分を大きくし、需要の変化速度よりも出力変化速度が遅い機器への出力配分を小さくするので、各供給機器の出力変化速度に応じて最適な出力配分を行うことができる。
最後に、最適制御装置1は、各エネルギー供給機器に最適な出力配分がなされた出力指令を与える。このように、最適制御装置1により、複数の機器の出力配分が自動的に算出されるので、設備のオペレータの負担を軽減することができる。
尚、本実施の形態では、エネルギー需要の変化速度は、記憶部15に記憶された過去のエネルギーの需要データから算出するようにしたが(図3のフローチャートのステップ2参照)、この算出方法に限定されるものではない、その他の算出方法として、エネルギー需要の変化速度は、前年以前の同時期の需要実績に基づいて予め算出してもよいし、天気予報(特に気温の予報)等に基づいて算出してもよい。また、エネルギー需要の変化速度は、上記複数の算出方法を複合的に用いて算出してもよい。
尚、本実施の形態では、評価関数を生成した後に、補正係数を算出するような構成としたが、補正係数は、予め定めておいてもよい。図8は、評価関数の補正係数のその他の例を示すグラフである。図8の横軸はエネルギーの需要の変化速度を示し、縦軸は補正係数の値を示している。図8に示すように、エネルギーの需要の変化速度に対して各エネルギー機器に対する補正係数Kは、予め一定値(K=1.0)若しくは一定の割合で増加するように定めてもよい。尚、図7に示したように、ガスエンジンよりもガスタービンの方が、即応性が高い。このため、即応性の高い機器(ガスタービン)の補正係数Kgt2、Kgt1が、即応性の低い機器(ガスエンジン)の補正係数Kge2、Kge1よりも小さくなるように、ここでは、次のような大小関係Kge1>Kge2>Kgt2>Kgt1>を満たすようにしている。このように、即応性の低い機器よりも即応性の高い機器の補正係数を小さくすることが望ましい。
尚、本実施の形態では、評価関数を生成した後に、補正係数を算出し、算出した補正係数により評価関数を重み付けするような構成としたが、このような補正係数による重み付けされる評価関数を一度に算出するような構成であってもよい。 尚、本実施の形態では、最適化演算を行う評価関数は、式(7)のように各エネルギー機器の出力に対応する燃料消費量に、エネルギー需要の変化速度及び各エネルギー機器の出力変化速度に基づいて重み付けするための補正係数を乗算したものを使用したが、評価関数は、このような式に限定されるものではない。
尚、本実施の形態の複合エネルギーシステムは、エネルギーとして電力を供給するエネルギー機器を備える構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば蒸気等の熱エネルギーを供給する機器を備える構成であってもよい。その場合には、エネルギー供給機器としては例えばボイラー等が挙げられる。
尚、本実施の形態では評価関数の評価項目は燃料消費量とする。その他の評価項目としてCO2排出量としてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、ガスタービン、ガスエンジン等、多種複数のエネルギー機器で構成された複合エネルギーシステムに用いることができる。
1 最適制御装置
2 工場(エネルギー需要設備)
3a、3b ガスタービン(エネルギー機器)
4a、4b ガスエンジン(エネルギー機器)
5 燃料供給装置
10 需要データ収集部
11 需要変化速度算出部
12 評価関数生成部
13 評価関数補正部
14 最適化演算部
15 記憶部
100 複合エネルギーシステム

Claims (6)

  1. 燃料を消費することによってエネルギー需要設備にエネルギーを供給する複数のエネルギー機器を備える複合エネルギーシステムにおいて各エネルギー機器の出力配分を最適化する最適制御装置であって、
    前記各エネルギー機器の出力変化速度を記憶する出力変化速度記憶部と、
    前記エネルギー需要設備におけるエネルギー需要の変化速度を算出する需要変化速度算出部と、
    前記複数のエネルギー機器のそれぞれの出力配分に対する前記複数のエネルギー機器の総燃料消費量を評価する評価関数を生成する評価関数生成部と、
    前記評価関数おいて、前記燃料消費量が最小となるように前記各エネルギー機器の出力配分を最適化する最適化演算部と、を備え、
    前記評価関数生成部は、前記各エネルギー機器の出力に対応する燃料消費量を、前記エネルギー需要の変化速度及び前記各エネルギー機器の出力変化速度に基づいて重み付けしてなる前記評価関数を生成するよう構成されている、最適制御装置。
  2. 前記複数のエネルギー機器から前記エネルギー需要設備に供給されるエネルギーを前記エネルギー需要設備のエネルギー需要データとして収集する需要データ収集部と、
    前記需要データ収集部が収集した前記エネルギーの需要データを時系列のエネルギー需要データとして記憶する需要データ記憶部とを更に備え、
    前記需要変化速度算出部は、前記需要データ記憶部に記憶された過去のエネルギー需要データから前記エネルギー需要設備におけるエネルギー需要の変化速度を算出する、請求項1に記載の最適制御装置。
  3. 前記評価関数生成部は、前記エネルギー需要変化速度と前記各エネルギー機器の出力変化速度とを比較して、前記エネルギー需要変化速度よりも前記出力変化速度が速い機器の前記重みが、前記エネルギー需要変化速度よりも前記出力変化速度が遅い機器の前記重みより小さい前記評価関数を生成する、請求項1又は2に記載の最適制御装置。
  4. 燃料を消費することによってエネルギー需要設備にエネルギーを供給する複数のエネルギー機器を備える複合エネルギーシステムにおいて各エネルギー機器の出力配分を最適化する最適制御方法であって、
    前記各エネルギー機器の出力変化速度を出力変化速度記憶部に記憶するステップと、
    前記エネルギー需要設備におけるエネルギー需要の変化速度を算出するステップと、
    前記複数のエネルギー機器のそれぞれの出力配分に対する前記複数のエネルギー機器の総燃料消費量を評価する評価関数を生成するステップと、
    前記評価関数おいて、前記燃料消費量が最小となるように前記各エネルギー機器の出力配分を最適化するステップと、を含み、
    前記評価関数を生成するステップでは、前記各エネルギー機器の出力に対応する燃料消費量を、前記エネルギー需要の変化速度及び前記各エネルギー機器の出力変化速度に基づいて重み付けしてなる前記評価関数を生成する、最適制御方法。
  5. 前記複数のエネルギー機器から前記エネルギー需要設備に供給されるエネルギーを前記エネルギー需要設備のエネルギー需要データとして収集するステップと、
    前記需要データ収集部が収集した前記エネルギーの需要データを時系列のエネルギー需要データとして需要データ記憶部に記憶するステップとを更に含み、
    前記需要の変化速度を算出するステップでは、前記需要データ記憶部に記憶された過去のエネルギー需要データから前記エネルギー需要設備におけるエネルギー需要の変化速度を算出する、請求項4に記載の最適制御方法。
  6. 前記評価関数を生成するステップでは、前記エネルギー需要変化速度と前記各エネルギー機器の出力変化速度とを比較して、前記エネルギー需要変化速度よりも前記出力変化速度が速い機器の前記重みが、前記エネルギー需要変化速度よりも前記出力変化速度が遅い機器の前記重みより小さい前記評価関数を生成する、請求項4又は5に記載の最適制御方法。
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