JP2014127518A - 放熱フィルム、並びにその製造方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 グラフェン微粒子及びバインダ樹脂を含有する伝熱層11と、伝熱層11の少なくとも一方の面に接着されたプラスチックフィルム12とからなり、伝熱層11の厚さが30〜250 g/m2(1 m2当たりのグラフェン微粒子の重量で表す。)であり、伝熱層11におけるバインダ樹脂とグラフェン微粒子との質量比が0.001〜0.1であり、かつ伝熱層11内のグラフェン微粒子がプラスチックフィルム12と実質的に平行に配向している放熱フィルム。
【選択図】 図1
Description
図1に示すように、本発明の一実施形態による放熱フィルム1は、伝熱層11とその両面に接着された一対のプラスチックフィルム12,12とからなる。本発明の別の実施形態よる放熱フィルム1は、伝熱層11とその一方の面に接着されたプラスチックフィルム12とからなる。以下、本発明の一実施形態による放熱フィルムについて詳細に説明するが、その説明は特に断らない限り本発明の別の実施形態よる放熱フィルムにも適用できる。
伝熱層11は、ごく少量のバインダ樹脂により結合されたグラフェン微粒子からなる。
図2に示すように、グラフェン微粒子31はベンゼン環が二次元的に連結した板状の構造を有し、単層又は多層のいずれでも良いが、熱伝導率の観点から多層の方が好ましい。グラフェン微粒子31は六角状の格子構造を有するので、各炭素原子は3つの炭素原子に結合し、化学結合に用いられる4つの外殻電子のうちの1つは自由な状態にある(自由電子となる)。自由電子は結晶格子に沿って移動できるので、グラフェン微粒子31は高い熱伝導率を有する。
本発明に使用するバインダ樹脂は、有機溶媒に可溶でグラフェン微粒子を均一に分散できるものであれば特に限定されず、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂(又は光硬化性樹脂)でも良い。本発明に使用し得る熱可塑性樹脂としては、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂等が挙げられるが、なかでもポリメチルメタクリレート及びポリスチレンが好ましい。本発明に使用し得る熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン等が挙げられる。また本発明に使用し得る光硬化性樹脂としては、ジアクリレート類、トリアクリレート類等が挙げられる。熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂の場合、オリゴマーの状態で有機溶媒に溶解するのが好ましい。
バインダ樹脂/グラフェン微粒子の質量比が小さい程、伝熱層11は高い熱伝導率を有する。しかし、バインダ樹脂の割合が低すぎるとグラフェン微粒子の密着強度が不十分であり、伝熱層11は強度不足で破壊し易い。高い熱伝導率及び強度を有するために、バインダ樹脂/グラフェン微粒子の質量比は0.001〜0.1である。バインダ樹脂/グラフェン微粒子の質量比の上限は0.07が好ましく、0.05がより好ましく、0.03が最も好ましい。バインダ樹脂/グラフェン微粒子の質量比の下限は、グラフェン微粒子の密着性を確保できる限りできるだけ小さい方が良いが、技術的限界としては0.001であり、伝熱層11の機械的強度が重要な場合には0.01である。
伝熱層11におけるグラフェン微粒子の分布が均一でないと、(a) グラフェン微粒子の凝集によりグラフェン微粒子が不十分な領域が発生し、放熱フィルムは所望の熱伝導率を有さないだけでなく、(b) 熱伝導率の分布が不均一になり、個々の電子機器又は部品に応じて放熱フィルムを分割して使用する場合、熱伝導率が不十分な分割片ができるという問題も発生する。熱伝導率の分布が均一な伝熱層を得るためには、各塗布工程でグラフェン微粒子の分布が均一な塗布層を形成しなければならない。
本発明の放熱フィルムは、電磁波シールドフィルムとしても機能させることができる。十分な電磁波シールド機能を発揮するためには、伝熱層11の表面抵抗は好ましくは5Ω/□以下であり、より好ましくは3Ω/□以下である。表面抵抗は、放熱フィルムから切り出した10 cm×10 cmの正方形試験片の伝熱層に対して直流二端子法により測定する。
伝熱層11の熱伝導率は伝熱層11の厚さに依存するが、グラフェン微粒子とバインダ樹脂とからなる伝熱層のうち熱伝導率に寄与するのは実質的にグラフェン微粒子だけであるので、伝熱層11の厚さを単位面積当たりのグラフェン微粒子の量により表すのが好ましい。グラフェン微粒子の単位面積当たりの量で表した伝熱層11の厚さは30〜250 g/m2であり、好ましくは40〜220 g/m2であり、より好ましく80〜200 g/m2であり、最も好ましくは120〜180 g/m2である。
プラスチックフィルム12を形成する樹脂は、絶縁性とともに十分な強度、可撓性及び加工性を有する限り特に制限されず、例えばポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアリーレンサルファイド(ポリフェニレンサルファイド等)、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン(ポリプロピレン等)等が挙げられる。プラスチックフィルム12の厚さは10〜50μm程度で良い。
(1) グラフェン微粒子の分散液の調製
グラフェン微粒子、バインダ樹脂及び有機溶媒を含有する分散液は、グラフェン微粒子の有機溶媒分散液にバインダ樹脂の有機溶媒溶液を混合することにより調製するのが好ましい。これは、グラフェン微粒子が凝集し易いため、グラフェン微粒子及びバインダ樹脂を同時に有機溶媒に混合すると、グラフェン微粒子が凝集してしまうおそれがあるためである。両溶液を混合することにより得られるグラフェン微粒子の分散液において、グラフェン微粒子の濃度は1〜10質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましく、2〜8質量%が最も好ましく、特に2〜7質量%が好ましい。また、バインダ樹脂/グラフェン微粒子の質量比は0.001〜0.1である。バインダ樹脂/グラフェン微粒子の質量比は分散液と伝熱層とで変わらないので、分散液におけるバインダ樹脂/グラフェン微粒子の質量比の上限も0.07が好ましく、0.05がより好ましく、0.03が最も好ましい。
所望の濃度の分散液をプラスチックフィルム12に一回で塗布すると、図5に概略的に示すように、分散液3中のグラフェン微粒子31が乾燥過程で凝集してしまうことが分った。これは、分散液3中ではグラフェン微粒子31の濃度は比較的低いので、凝集は起こらないが、乾燥過程で有機溶媒32の割合が低下していくと、グラフェン微粒子32の濃度が上昇し、凝集し易くなるためであると考えられる。図5において、33はグラフェン微粒子32が凝集した領域を示す。
形成された伝熱層11はバインダ樹脂の含有量が極めて少ないので、プラスチックフィルム12との接着力が高くない。そこで、後述するように、伝熱層11の形成に用いたプラスチックフィルム12を剥離し、代わりに高接着力を有するプラスチックフィルム13を貼付しても良い。伝熱層11の形成に用いたプラスチックフィルム12と張替え後のプラスチックフィルム13とを区別するために、前者を第一のプラスチックフィルムと呼び、後者を第二のプラスチックフィルムと呼ぶ。
図8は放熱フィルムの製造装置10を概略的に示す。図示の例では、左右に複数の分散液の塗布・乾燥領域があり、塗布層11a,11bを形成されたプラスチックフィルム12a,12bは塗布層11a,11bを内側にして積層され、一体的な放熱フィルム1を形成する。
本発明の放熱シートの放熱試験は、図10〜図12に示す装置50により行うことができる。この放熱試験装置50は、環状凹部52を有する断熱絶縁性台51と、環状凹部52に受承される円形板状のヒータ53と、ヒータ53の下面に貼付された温度測定用熱伝対54と、ヒータ53及び温度測定用熱伝対54に接続した温度調節器55と、ヒータ53が真ん中に位置するように台51の上に載置された放熱フィルム1の50 mm×100 mmの試験片56を覆う厚さ1 mmのアクリル板(100 mm×100 mm)57とを具備する。試験片56には図12に示す位置に8つの温度測定点t1〜t8があり、点t1〜t4で測定した温度の平均を最高温度(Tmax)とし、点t5〜t8で測定した温度の平均を最低温度(Tmin)とし、TmaxとTminの平均を平均温度(Tav)とする。
6質量%のグラフェン微粒子(XG Sciences社製の「H-25」、平均径:25μm、平均厚さ:約15 nm)と、0.06質量%のポリメチルメタクリレート(PMMA)と、93.94質量%のメチルエチルケトンとからなる分散液を、2枚の厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム12の各々に塗布し、40℃で2分間乾燥させて、厚さ3 g/m2(1 m2当たりのグラフェン微粒子のグラム数で表す。)のグラフェン微粒子/PMMA層を形成した。この手順を合計20回繰り返し、各PETフィルム12に厚さ60μmのグラフェン微粒子/PMMAからなる塗布層(1 m2当たり60 g/m2のグラフェン微粒子を含有)を形成した。塗布層が内側になるように、一対の塗布層付き各PETフィルム12,12を120℃で積層し、150℃のロールにより20 Mpaで熱圧着し、厚さ80μmの伝熱層11(1 m2当たり120 g/m2のグラフェン微粒子を含有)を有する放熱フィルム1を得た。
厚さ11μmのアルミニウム箔の50 mm×100 mmの試験片に対して、図10〜図12に示す装置により、22.4℃の室温で放熱試験を行った。ヒータ53は2.12 Wの電力で72℃に加熱した。放熱フィルム試験片の最高温度Tmax,最低温度Tmin及び平均温度Tavの測定結果を図14に示す。
6質量%のグラフェン微粒子H-25と、0.3質量%のPMMAと、93.7質量%のメチルエチルケトンとからなる分散液を使用し、伝熱層11におけるグラフェン微粒子の塗布量を10 g/m2、20 g/m2、30 g/m2、40 g/m2、50 g/m2、60 g/m2、90 g/m2、120 g/m2、及び180 g/m2とした以外実施例1と同様にして、放熱フィルム1を作製した。24℃の室温及び72℃のヒータ53の温度で実施例1と同様に測定した放熱フィルム試験片の5分後の最高温度Tmaxとグラフェン微粒子の塗布量(伝熱層11の厚さに相当する。)との関係を図15に示す。図15から明らかなように、グラフェン微粒子の塗布量が増大するにつれて、放熱フィルム試験片の最高温度Tmaxは低下した。特にグラフェン微粒子の塗布量が80 g/m2以上の場合、良好な放熱性を示した。
6質量%のグラフェン微粒子H-25と、グラフェン微粒子H-25に対してそれぞれ0.1、0.3及び0.05の質量比のPMMAと、残部メチルエチルケトンとからなる分散液を使用し、伝熱層11の厚さを90μm(グラフェン微粒子の塗布量:120 g/m2)とした以外実施例1と同様にして、放熱フィルム1を作製した。25℃の室温及び73℃のヒータ53の温度で実施例1と同様に測定した放熱フィルム試験片の最高温度TmaxとPMMA/グラフェン微粒子の質量比との関係を図19に示す。図19から明らかなように、PMMA/グラフェン微粒子の質量比が低下するにつれて、放熱性が向上した。
グラフェン微粒子として、XG Sciences社製のH-25(平均径:25μm、平均厚さ:約15 nm)、H-15(平均径:15μm、平均厚さ:約15 nm)、及びM-15(平均径:15μm、平均厚さ:6〜8 nm)を使用し、伝熱層11の厚さを110μm(グラフェン微粒子の塗布量:180 g/m2)とした以外実施例2と同様にして、放熱フィルム1を作製した。24℃の室温及び72℃のヒータ53の温度で実施例2と同様に測定した放熱フィルム試験片の最高温度Tmaxを図20に示す。図20から明らかなように、グラフェン微粒子の平均径が大きくなるにつれて、放熱性が向上した。
6質量%のグラフェン微粒子H-25と、0.3質量%のPMMAと、93.7質量%のメチルエチルケトンとからなる分散液を使用し、実施例1と同様にして伝熱層11の厚さが110μm(グラフェン微粒子の塗布量:180 g/m2)の実施例5の放熱フィルム1を作製した。24℃の室温及び72℃のヒータ53の温度で実施例2と同様に測定した放熱フィルム試験片の最高温度Tmaxを図21に示す。図21にまた、上記と同じ条件で測定した厚さ100μmのグラファイトシート(パナソニック株式会社製)の最高温度Tmaxを示す。図21から、本発明の放熱フィルムは市販のグラファイトシートと同程度の放熱性を有することが分かる。
第一のPETフィルム12,12の厚さを50μmとした以外実施例1と同様にして作製した放熱フィルム1から、第一のPETフィルム12,12を剥離し、次いで厚さ3μmのシーラント層を有する厚さ6μmの第二のPETフィルム13,13をヒートシールし、放熱フィルム20を作製した。放熱フィルム20に対して実施例1と同じ放熱試験を行った。その結果、実施例6の放熱フィルム20は実施例1の放熱フィルム1と同じ放熱性を有することが確認された。
11・・・伝熱層
12,12a,12b・・・第一のプラスチックフィルム
13,13a,13b・・・第二のプラスチックフィルム
3・・・分散液
3a・・・分散液層
3a’・・・乾燥したバインダ樹脂/グラフェン微粒子層
3b・・・次の分散液層
31・・・グラフェン微粒子
32・・有機溶媒
33・・グラフェン微粒子が凝集した領域
34・・グラフェン微粒子が存在しない領域
10・・・放熱フィルムの製造装置
4・・・チャンバ
41a,41b・・・第一のプラスチックフィルムの送給口
42a,42b・・・温風の送給口
43・・・排気口
45a,45b・・・分散液スプレー用ノズル
46a,46b・・・積層用ノズル
47a,47b・・・熱圧着用ノズル
48a,48b・・・ガイドロール
20・・・プラスチックフィルムの張替え装置
101a,101b・・・一方の第一のプラスチックフィルムを剥離するための一対のロール
102a,102b・・・一方の第二のプラスチックフィルムを接着するための一対のロール
103a,103b・・・他方の第一のプラスチックフィルムを剥離するための一対のロール
104a,104b・・・他方の第二のプラスチックフィルムを接着するための一対のロール
50・・・放熱試験装置
51・・・断熱絶縁性台
52・・・環状凹部
53・・・ヒータ
54・・・熱伝対
55・・・温度調節器
56・・・放熱フィルムの試験片
57・・・アクリル板
Claims (27)
- グラフェン微粒子及びバインダ樹脂を含有する伝熱層と、前記伝熱層の少なくとも一方の面に接着されたプラスチックフィルムとからなり、前記伝熱層の厚さが30〜250 g/m2(1 m2当たりのグラフェン微粒子の重量で表す。)であり、前記伝熱層における前記バインダ樹脂と前記グラフェン微粒子との質量比が0.001〜0.1であり、かつ前記伝熱層内の前記グラフェン微粒子が前記プラスチックフィルムと実質的に平行に配向していることを特徴とする放熱フィルム。
- 請求項1に記載の放熱フィルムにおいて、200 W/mK以上の熱伝導率を有することを特徴とする放熱フィルム。
- 請求項1又は2に記載の放熱フィルムにおいて、5Ω/□以下の表面抵抗を有することを特徴とする放熱フィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の放熱フィルムにおいて、90%以上の電磁波反射率を有することを特徴とする放熱フィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の放熱フィルムにおいて、前記グラフェン微粒子が5〜100μmの平均径及び5〜50 nmの平均厚さを有することを特徴とする放熱フィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の放熱フィルムにおいて、前記バインダ樹脂がアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂又はポリビニルアルコールであることを特徴とする放熱フィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の放熱フィルムを製造する方法において、(1) 1〜10質量%のグラフェン微粒子及び0.001〜1質量%のバインダ樹脂を含有し、前記バインダ樹脂と前記グラフェン微粒子との質量比が0.001〜0.1である有機溶媒分散液を各第一のプラスチックフィルムの一面に塗布した後乾燥する工程を複数回繰り返すことにより、前記プラスチックフィルムの一面にグラフェン微粒子及びバインダ樹脂からなる塗布層を形成し、(2) 一面に前記塗布層を有する一対の第一のプラスチックフィルムを前記塗布層を内側にして接着することにより、前記塗布層の両面にプラスチックフィルムを有する積層フィルムを形成し、(3) 前記積層フィルムを熱圧着することにより、前記塗布層を一体化するとともに薄肉化し、もってグラフェン微粒子及びバインダ樹脂からなる緻密な伝熱層を形成することを特徴とする方法。
- 請求項7に記載の放熱フィルムの製造方法において、前記分散液の一回の塗布量を1〜5 g/m2(1 m2当たりのグラフェン微粒子の重量で表す。)とすることを特徴とする方法。
- 請求項7又は8に記載の放熱フィルムの製造方法において、前記有機溶媒がケトン類、芳香族炭化水素類及びアルコール類からなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする方法。
- 請求項7〜9のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、前記分散液の塗布をスプレー法により行うことを特徴とする方法。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、加熱雰囲気中で、前記プラスチックフィルムの進行方向に所定の間隔で配列された複数のノズルから、グラフェン微粒子及びバインダ樹脂を含有する有機溶媒分散液をスプレーすることにより、前記分散液の塗布及び乾燥を複数回に分けて行うことを特徴とする方法。
- 請求項7〜11のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、前記乾燥工程を30〜100℃に加熱することにより行うことを特徴とする方法。
- 請求項7〜12のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、前記熱圧着を150〜250℃の温度で行うことを特徴とする方法。
- 請求項7〜13のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、前記熱圧着を10 MPa以上の圧力で行うことを特徴とする方法。
- 請求項7〜14のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、熱圧着した後の前記積層フィルムの両面から前記第一のプラスチックフィルムを剥離し、露出した前記伝熱層の少なくとも一方の面に第二のプラスチックフィルムを接着することを特徴とする方法。
- 請求項7〜15のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、前記第二のプラスチックフィルムを前記第一のプラスチックフィルムより薄くすることを特徴とする方法。
- 請求項7〜16のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、前記第一のプラスチックフィルムを耐熱性樹脂により形成することを特徴とする方法。
- 請求項7〜17のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、前記第二のプラスチックフィルムは、前記伝熱層に貼付される側にシーラント層を有することを特徴とする方法。
- 請求項7〜18のいずれかに記載の放熱フィルムの製造方法において、前記伝熱層の一方の面だけにプラスチックフィルムを接着する場合、(1) 前記第一のプラスチックフィルムの一方だけを剥離するか、(2) 前記第一のプラスチックフィルムの両方を剥離し、露出した前記伝熱層の一方の面だけに第二のプラスチックフィルムを接着することを特徴とする方法。
- 請求項19に記載の放熱フィルムの製造方法において、プラスチックフィルムのない前記伝熱層の面に接着層を形成することを特徴とする方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の放熱フィルムを製造する装置において、(a) 一対の第一のプラスチックフィルムを搬送する手段と、(b) 各第一のプラスチックフィルムにグラフェン微粒子及びバインダ樹脂を含有する分散液を複数回に分けて塗布するように、各第一のプラスチックフィルムの進行方向に沿って所定の間隔で配置された複数の分散液塗布手段と、(c) 前記分散液を塗布ごとに乾燥させる手段と、(d) 前記分散液の塗布・乾燥により得られた塗布層を有する一対の第一のプラスチックフィルムを前記塗布層を内側にして積層するロールと、(e) 得られた積層フィルムを熱圧着するロールとを具備することを特徴とする装置。
- 請求項21に記載の放熱フィルムの製造装置において、前記手段(a) により各第一のプラスチックフィルムが前記積層用ロールの両側に水平に搬送されることを特徴とする装置。
- 請求項21又は22に記載の放熱フィルムの製造装置において、分散液塗布手段がスプレーノズルであることを特徴とする装置。
- 請求項21〜23のいずれかに記載の放熱フィルムの製造装置において、前記プラスチックフィルムの進行方向に所定の間隔で複数のノズルが配列されており、加熱雰囲気中で前記ノズルから、グラフェン微粒子及びバインダ樹脂を含有する有機溶媒分散液をスプレーし、もって前記分散液の塗布及び乾燥を複数回に分けて行うことを特徴とする装置。
- 請求項21〜24のいずれかに記載の放熱フィルムの製造装置において、前記積層用ロール及び前記熱圧着用ロールがともにヒートロールであることを特徴とする装置。
- 請求項21〜25のいずれかに記載の放熱フィルムの製造装置において、前記熱圧着用ロールの下流に、前記積層フィルムから前記第一のプラスチックフィルムを剥離する手段と、露出した前記伝熱層の少なくとも一方の面に第二のプラスチックフィルムを接着する手段とを具備することを特徴とする装置。
- 請求項21〜26のいずれかに記載の放熱フィルムの製造装置において、前記第二のプラスチックフィルムが前記伝熱層に貼付される側にシーラント層を有し、露出した前記伝熱層の面に第二のプラスチックフィルムを接着する手段が、熱ラミネーション用ロールであることを特徴とする装置。
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