JP2014125787A - 浮き遊戯施設 - Google Patents
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Abstract
【課題】浮き遊戯施設を遊泳者など遊戯者にとって好ましいものにした場合でも、遊戯施設の構成を簡単にできると共に軽量にでき、更に、組立作業が容易にできるようにする。
【解決手段】浮き遊戯施設は、水2に浮くよう水中2aに設置され、その上方域が遊戯者のための遊戯水域3となるようにしたものである。浮き遊戯施設は、平面視で、枠形状をなして水中2aに設置されるフレーム5と、フレーム5の内部空間を閉じるように延びる膜状体6と、膜状体6の面方向に引張力Tを与えて膜状体6をフレーム5に支持させる引張具7と、水面2bに浮いてフレーム5を支持する水上浮体9とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】浮き遊戯施設は、水2に浮くよう水中2aに設置され、その上方域が遊戯者のための遊戯水域3となるようにしたものである。浮き遊戯施設は、平面視で、枠形状をなして水中2aに設置されるフレーム5と、フレーム5の内部空間を閉じるように延びる膜状体6と、膜状体6の面方向に引張力Tを与えて膜状体6をフレーム5に支持させる引張具7と、水面2bに浮いてフレーム5を支持する水上浮体9とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、海、湖、池、川の自然水など水における水中に簡易に設置され、その上方域が遊泳などの遊戯水域となるようにした浮き遊戯施設に関するものである。
上記遊戯施設の一例としての浮きプールには、従来、下記特許文献1,2に示されるものがある。これら各公報のものによれば、浮きプールは、水中を水平方向に延びるよう設けられ、その底面を形成する底面部と、この底面部の上方域を水平方向から囲繞する囲繞部と、上記底面部に剛性や浮力を与えて、この底面部を平坦形状に保形するようこの底面に取り付けられる足場兼浮きや底板とを備え、上記底面板の上方域である上記プールの内部が遊泳者など遊戯者のための遊戯水域とされる。
そして、上記したように、プールの底面部を平坦形状にしてやれば、遊戯者にとって、プールの底面部に足を付けての水中歩行が容易かつ円滑にでき、また、遊戯水域の水深をその各部で互いに均一にできることから、遊泳途中における底面部への足付きや遊戯水域各部での水遊びが、より安定してできることとなり、好ましい。
ところで、上記従来の技術では、プールの底面部を平坦形状に保形するため、足場兼浮きなどの部材を別途に設けている。しかし、これでは、プールの部品点数が多くなって、その構成が複雑になると共に質量が大きくなり、また、これにより、プールの組立作業が煩雑になるという不都合を生じるおそれがある。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、浮きプールなどの浮き遊戯施設を遊泳者など遊戯者にとって、遊戯が安定してできるなど好ましいものにした場合でも、この遊戯施設の構成を簡単にできると共に軽量にでき、更に、組立作業が容易にできるようにすることである。
請求項1の発明は、水2に浮くよう水中2aに設置され、その上方域が遊戯者のための遊戯水域3となるようにした浮き遊戯施設において、
平面視(図3)で、枠形状をなして水中2aに設置されるフレーム5と、このフレーム5の内部空間を閉じるように延びる膜状体6と、この膜状体6の面方向に引張力Tを与えてこの膜状体6を上記フレーム5に支持させる引張具7と、水面2bに浮いて上記フレーム5を支持する水上浮体9とを備えたことを特徴とする浮き遊戯施設である。
平面視(図3)で、枠形状をなして水中2aに設置されるフレーム5と、このフレーム5の内部空間を閉じるように延びる膜状体6と、この膜状体6の面方向に引張力Tを与えてこの膜状体6を上記フレーム5に支持させる引張具7と、水面2bに浮いて上記フレーム5を支持する水上浮体9とを備えたことを特徴とする浮き遊戯施設である。
なお、本願による膜状体の意味は、単に非通水性や遮水性の膜材を意味するだけでなく、繊維製や樹脂製、あるいは金属製の通水性の網状体も含むこととする。
請求項2の発明は、水中2aに設置されて上記膜状体6に取り付けられ、この膜状体6に浮力を与える水中浮体10を備えたことを特徴とする請求項1に記載の浮き遊戯施設である。
請求項3の発明は、上記水中浮体10が剛性を有するものとしたことを特徴とする請求項2に記載の浮き遊戯施設である。
請求項4の発明は、水中2aに設置されて上記膜状体6に取り付けられ、この膜状体6を水中2aで下降させる水中重り37を設けたことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1つに記載の浮き遊戯施設である。
請求項5の発明は、上記膜状体6の上面を覆うよう設けられる他の膜状体34を備えたことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1つに記載の浮き遊戯施設である。
請求項6の発明は、上方に向かって開口し、水中2aに設置されて上記遊戯水域3を形成する膜材製の遊戯水域形成体35を備えたことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1つに記載の浮き遊戯施設である。
請求項7の発明は、上記遊戯水域形成体35を複数の形成体部材35aに分断して、その分断端縁同士を離脱可能に連結させるファスナー40を設けたことを特徴とする請求項6に記載の浮き遊戯施設である。
請求項8の発明は、上記遊戯水域形成体35を非通水の膜材で形成し、上記ファスナー40が、非通水性のシールファスナー40aと、このシールファスナー40aに重なるように設けられ、このシールファスナー40aよりも強度が大きい強度ファスナー40bとを有したことを特徴とする請求項7に記載の浮き遊戯施設である。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、水に浮くよう水中に設置され、その上方域が遊戯者のための遊戯水域となるようにした浮き遊戯施設において、
平面視で、枠形状をなして水中に設置されるフレームと、このフレームの内部空間を閉じるように延びる膜状体と、この膜状体の面方向に引張力を与えてこの膜状体を上記フレームに支持させる引張具と、水面に浮いて上記フレームを支持する水上浮体とを備えている。
平面視で、枠形状をなして水中に設置されるフレームと、このフレームの内部空間を閉じるように延びる膜状体と、この膜状体の面方向に引張力を与えてこの膜状体を上記フレームに支持させる引張具と、水面に浮いて上記フレームを支持する水上浮体とを備えている。
このため、上記引張力によって膜状体は平坦形状にされることから、上記遊戯水域における遊泳者など遊戯者にとって、各種遊戯を安定してすることができて好ましい。そして、上記したように、膜状体を平坦形状にするのは、この膜状体に単に引張力を与えることにより達成される。よって、上記したように遊戯施設を遊戯者にとって好ましいものにした場合でも、この遊戯施設の構成を簡単にできると共に軽量にでき、また、このことから遊戯施設の組立作業も容易にできる。
請求項2の発明は、水中に設置されて上記膜状体に取り付けられ、この膜状体に浮力を与える水中浮体を備えている。
このため、上記膜状体の一部もしくは全部がその自重などにより水中で下降しがちとなる場合には、その部分に対し上記水中浮体により浮力を与えてやればよく、これにより、上記膜状体を、より精度よく平坦形状に維持させることができ、これは遊戯者にとって、より好ましい。
請求項3の発明は、上記水中浮体が剛性を有するものとしている。
このため、上記水中浮体の剛性により、上記膜状体を、より確実に平坦形状に維持させることができ、これは遊戯者にとって更に好ましい。
請求項4の発明は、水中に設置されて上記膜状体に取り付けられ、この膜状体を水中で下降させる水中重りを設けている。
このため、上記膜状体の一部もしくは全部が水中で浮揚しがちとなる場合には、その部分に対し上記水中重りにより重力を与えてやればよく、これにより、上記膜状体を、より精度よく平坦形状に維持させることができ、これは、遊戯者にとって、より好ましい。
請求項5の発明は、上記膜状体の上面を覆うよう設けられる他の膜状体を備えている。
このため、遊戯施設において遊戯者からの負荷を担持するなど、専ら、強度面を担う膜状体による外観上の見栄えの低下や、この膜状体に対する遊戯者の直接的な足付き時の接触フィーリングの低下は、上記した膜状体を覆う上記他の膜状体によって防止させることができる。よって、遊戯施設の見栄えや、この遊戯施設における遊戯者の足付き時のフィーリングの向上が達成され、これは遊戯者にとって好ましい。
請求項6の発明は、上方に向かって開口し、水中に設置されて上記遊戯水域を形成する膜材製の遊戯水域形成体を備えている。
このため、上記遊戯水域形成体の膜材を非通水性にしてやれば、この遊戯水域形成体の内部は、その外側方と下方とに対し密閉状態に保たれる。よって、この遊戯水域形成体の内部の遊戯水域が外部の水の水質から悪影響を受けたり、遊戯水域形成体の内部の遊戯水域における遊戯者が外部の水の流れから直接悪影響を受けたりすることが防止され、安全で安定した遊戯が確保され、これは遊戯者にとって好ましい。
一方、上記遊戯水域形成体の外部の水の水質が良い場合には、この遊戯水域形成体を通水性にして、この遊戯水域形成体の内部の遊戯水域に上記外部の水を流入させるようにし、この外部の水の水質がそのまま遊戯水域の水質になるようにしてもよい。また、この場合、遊戯水域における遊戯者は外部の水の流れの勢いを直接受けるおそれがあるが、これにより遊戯者が遊戯施設の外部に押し出されることは、上記遊戯水域形成体によって防止され、この場合にも、安全で安定した遊戯が確保され、これは遊戯者にとって好ましい。
請求項7の発明は、上記遊戯水域形成体を複数の形成体部材に分断して、その分断端縁同士を離脱可能に連結させるファスナーを設けている。
このため、上記遊戯水域形成体の各形成体部材の各個数を増、減して、それぞれファスナーにより連結してやれば、遊戯施設の形状や、遊戯水域形成体の内部の遊戯水域の容積を増、減させることが容易かつ自由にでき、遊戯施設の適用の自由度が向上し、これは遊戯者にとって好ましい。
また、上記遊戯水域形成体の各形成体部材を、上記各ファスナーの連結を解除させることにより分断してやれば、遊戯施設の組立作業時や解体時に、上記遊戯水域形成体をコンパクトにでき、その搬送や収納が容易にできる。よって、上記遊戯施設の組立作業や解体作業が、より容易にできる。
請求項8の発明は、上記遊戯水域形成体を非通水の膜材で形成し、上記ファスナーが、非通水性のシールファスナーと、このシールファスナーに重なるように設けられ、このシールファスナーよりも強度が大きい強度ファスナーとを有している。
ここで、非通水性を主眼としたシールファスナーは、一般に、その性能を満たすために強度が低くなりがちである。そこで、本発明は、上記したようにファスナーをシールファスナーと強度ファスナーとによる二重構造としている。
このため、上記したように遊戯水域形成体を分断可能にした場合でも、上記ファスナーを連結状態とした上記遊戯水域形成体の内部は、その外側方と下方とに対し、十分な強度で密閉状態に保持される。よって、上記遊戯水域形成体の内部の遊戯水域における遊戯者にとって、安全で安定した遊戯が、より確実に確保され、これは遊戯者にとって好ましい。
本発明の浮き遊戯施設に関し、この浮き遊戯施設を遊戯者にとって好ましいものにした場合でも、この遊戯施設の構成を簡単にできると共に軽量にでき、更に、組立作業が容易にできるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
即ち、浮き遊戯施設は、水に浮くよう水中に設置され、その上方域が遊戯者のための遊戯水域となるようにしたものであり、この浮き遊戯施設は、平面視で、枠形状をなして水中に設置されるフレームと、このフレームの内部空間を閉じるように延びる膜状体と、この膜状体の面方向に引張力を与えてこの膜状体を上記フレームに支持させる引張具と、水面に浮いて上記フレームを支持する水上浮体とを備える。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
図中符号1は、浮きプールで例示される遊戯施設であり、この遊戯施設1は、海、湖、池、川の自然水など水2に浮くよう水中2aに簡易に設置され、かつ、水面2bよりも上方に向かって開口するよう設置されるものである。この遊戯施設1の上方域、かつ、その内部は、遊泳者など遊戯者が遊泳など遊戯をするための遊戯水域3とされる。
上記遊戯施設1は、平面視(図3)で、矩形枠形状をなして水中2aに設置される金属製で剛性を有するフレーム5と、このフレーム5の内部空間を閉じるよう水平方向に延びる膜状体6と、この膜状体6に対しこの膜状体6の面方向の少なくとも一方向にわたり引張力Tを与えるよう、この膜状体6の外縁部を上記フレーム5の長手方向の各部分に向けて引張すると共にこのフレーム5に上記膜状体6を支持させる引張具7と、水中2aに設置され、上記膜状体6の上方水域を水平方向から囲繞する囲繞体8と、水面2bに浮いて上記フレーム5および囲繞体8を吊り下げるよう支持する水上浮体9と、水中2aに設置されて上記膜状体6に取り付けられ、この膜状体6に浮力を与える水中浮体10と、上記フレーム5を水底や陸側に係留する不図示の係留装置とを備えている。
上記フレーム5は、互いに離間した球形状連結体13,13と、これら球形状連結体13,13を互いに連結するトラス材14との組み合わせ体を多数連設することにより形成される公知のものである。
詳図しないが、上記各球形状連結体13にはそれぞれ複数の雌ねじが形成される。一方、上記各トラス材14は、これら各トラス材14の各端部に係止された状態のままで、上記球形状連結体13の各雌ねじのうち、所望の雌ねじに螺合可能とされるボルトを有している。そして、上記球形状連結体13の雌ねじに対しトラス材14の各端部のボルトを次々と螺合することにより、上記フレーム5は、所望形状かつ所望の大きさに任意に延設可能とされる。
なお、上記フレーム5は、アングルやチャンネルなどの型鋼材、断面円形や多角形のパイプ材、および棒材などを締結具や溶接により結合させて形成される鉄骨のような構造物であってもよく、また、一本のパイプ材や棒材を枠形状に屈曲させることにより形成してもよい。
上記膜状体6は、互いに重ね合わされる上、下膜材18,18を有している。これら各膜材18の材質は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレン(PE)等の合成樹脂製、または、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)等のゴム製のシートで非通水性(遮水性)とされる。
上記水中浮体10は複数設けられ、これら水中浮体10は、互いに同形同大で水平方向に延びる板形状とされる。これら水中浮体10は、上記上、下膜材18,18の間に挟まれ、平面視(図3)で、碁盤目状に配置される。上記水中浮体10の材質は、高密度発泡ポリスチレン製であり、全体的に剛性を有しているが、多少の弾性を有することにより緩衝機能を備えている。
上記上、下膜材18,18の外縁部同士は互いに結合される。上記のように配置された各水中浮体10のうち、互いに隣り合う水中浮体10,10同士の間に隙間が設けられる。上記水中浮体10,10同士の間の隙間を通して上記上下膜材18,18同士が互いに結合される。これら結合は、溶着、接着、縫合などによるものであり、この結合の用語は、以下、同じことを意味することとする。
上記したように、上、下膜材18,18同士を互いに溶着させる場合には、これら膜材18,18は、少なくとも表層が熱溶着による接合が可能なポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン(PU)などの熱可塑性樹脂とされている。
そして、上記膜状体6は、上記各水中浮体10により、ある程度の剛性が与えられる。一方、上記膜状体6は、互いに隣り合う水中浮体10,10同士の各間の部分で容易に屈曲可能とされる。つまり、上記膜状体6は、上記したある程度の剛性を有しつつ、全体的に可撓性を有するものとされる。
なお、上記膜状体6の各膜材18,18と水中浮体10とは互いに結合させてもよい。また、上記膜状体6への水中浮体10の取り付けは、膜状体6の下面に水中浮体10を直接結合させるものでもよく、ベルトやロープなどの可撓性長尺材や面ファスナーなどにより行ってもよい。この場合、上記膜状体6は単一の膜材18で構成してもよい。また、上記膜状体6は、上記樹脂やゴム製のシートにケナフ等の天然繊維やポリエステル等の合成繊維等による繊維織布や網布を芯材として設けたものであってもよいし、上記繊維糸によるメッシュ状の織布や、網布のみによる網材や、これらに上記合成樹脂のコーティングを施したものであってもよいし、その他樹脂製や金属製の網材を用いることによって、通水性を有するものとしてもよい。
上記引張具7は、上記膜状体6の外縁部に沿って多数形成される鳩目状の貫通孔20と、これら各貫通孔20に近接する上記フレーム5における下端部のトラス材14および上記各貫通孔20に巻回される可撓性長尺材21とを有している。なお、この長尺材21は合成樹脂製のロープで例示されるが、ワイヤー、チェーンなどであってもよく、また、上記引張具7は、係止具、バックル、ジッパーなどのファスナーであってもよく、少なくとも上記膜状体6の面方向における少なくとも一方向に張力を入れることができるものであればよい。
上記囲繞体8は、上記膜状体6の膜材18と同材質とされるが、上記膜状体6と同様に通水性を有するものとしてもよい。
上記水上浮体9は、上記フレーム5と囲繞体8との上方で水面2bに浮く一対の浮体本体24,24と、これら浮体本体24,24に上記フレーム5の上端部を連結する連結具25と、上記浮体本体24,24の上面に取り付けられ、上記囲繞体8の上端縁部を着脱可能に連結する他の連結具27とを有している。
上記各浮体本体24は、水面2bに沿って延びる断面円形の棒材で、上記水中浮体10と同材質とされる。上記連結具25は、上記各浮体本体24を内有する膜材製の袋体30と、この袋体30を上記フレーム5の上端部に連結する可撓性長尺材31とを有している。上記袋体30は上記膜状体6の膜材18と同材質とされるが、上記膜状体6と同様に通水性を有するようにしてもよい。また、上記長尺材31は、前記引張具7の長尺材21と同構成とされる。なお、上記浮体本体24は、図2中一点鎖線で示すように、断面矩形の棒材としてもよい。
また、遊戯施設1は、上記膜状体6の上面を全体的に覆うよう設けられて遊戯施設1の内底面を形成する他の膜状体34を備えている。この他の膜状体34は、上記膜状体6の膜材18や囲繞体8と同材質とされるが、上記膜状体6と同様に通水性を有するものとしてもよい。上記囲繞体8と他の膜状体34とは互いに一体的に形成され、これにより、水面2bの上方に向かって開口し、上記遊戯水域3を形成する膜材製の遊戯水域形成体35が形成される。なお、この遊戯水域形成体35は、上記囲繞体8と他の膜状体34とのうち、いずれか一方を用いて形成してもよく、これら8,34とは別途に設けてもよい。
なお、上記囲繞体8にある程度の剛性を持たせるため、膜材の表面または裏面に剛性板を取り付けるようにしてもよい。
上記遊戯水域形成体35が複数(4つ)の形成体部材35aに分断されて、その分断端同士を離脱可能に連結させるファスナー40が設けられる。この場合、遊戯水域形成体35は非通水の膜材で形成され、上記ファスナー40は、非通水性のシールファスナー40aと、このシールファスナー40aに、上記遊戯水域形成体35の外方側から重なるように設けられ、このシールファスナー40aよりも引張強度が大きい強度ファスナー40bとを有することとされる。なお、これらシールファスナー40aと強度ファスナー40bとは、上記遊戯水域形成体35の内部側、外部側のいずれに設けてもよいが、遊戯水域形成体35の本体側に強度ファスナー40bを設けることが好ましく、これにより遊戯水域形成体35の強度が十分に保たれると共に、必要な遮水性能を得ることが可能となる。
そして、上記遊戯施設1によれば、この遊戯施設1の内部の遊戯水域3における水は、その外部の水2から区画される。これにより、遊戯水域3の水が外部の水2の水質から悪影響を受けたり、遊戯施設1の内部の遊戯者が外部の水2の流れから悪影響を受けたりすることが防止される。
上記構成によれば、平面視(図3)で、枠形状をなして水中2aに設置されるフレーム5と、このフレーム5の内部空間を閉じるように延びる膜状体6と、この膜状体6の面方向に引張力Tを与えてこの膜状体6を上記フレーム5に支持させる引張具7と、水面2bに浮いて上記フレーム5を支持する水上浮体9とを備えている。
このため、膜状体6の少なくとも一方向に引張力Tを導入することにより、この引張力Tによって膜状体6は平坦形状にされることから、上記遊戯水域3における遊泳者など遊戯者にとって、各種遊戯を安定してすることができて好ましい。そして、上記したように、膜状体6を平坦形状にするのは、この膜状体6に単に引張力Tを与えることにより達成される。よって、上記したように遊戯施設1を遊戯者にとって好ましいものにした場合でも、この遊戯施設1の構成を簡単にできると共に軽量にでき、また、このことから遊戯施設1の組立作業も容易にできる。
また、前記したように、水中2aに設置されて上記膜状体6に取り付けられ、この膜状体6に浮力を与える水中浮体10を備えている。
このため、上記膜状体6の一部もしくは全部がその自重などにより水中2aで下降しがちとなる場合には、その部分に対し上記水中浮体10により浮力を与えてやればよく、これにより、上記膜状体6を、より精度よく平坦形状に維持させることができ、これは遊戯者にとって、より好ましい。
また、上記水中浮体10は、上記膜状体6に着脱可能に取り付けられることが好ましい。これにより、遊戯施設1の設置場所によって、上記水中浮体10の取り付け場所を変更できたり、浮力の異なる水中浮体10を適宜使用することが可能となると共に、組立や解体作業及び搬送作業も効率よく出来ることとなる。
また、前記したように、水中浮体10が剛性を有するものとしている。
このため、上記水中浮体10の剛性により、上記膜状体6を、より確実に平坦形状に維持させることができ、これは遊戯者にとって更に好ましい。
また、前記したように、膜状体6の上面を覆うよう設けられる他の膜状体34を備えている。
このため、遊戯施設1において遊戯者からの負荷を担持するなど、専ら、強度面を担う膜状体6による外観上の見栄えの低下や、この膜状体6に対する遊戯者の直接的な足付き時の接触フィーリングの低下は、上記した膜状体6を覆う上記他の膜状体34によって防止させることができる。よって、遊戯施設1の見栄えや、この遊戯施設1における遊戯者の足付き時のフィーリングの向上が達成され、これは遊戯者にとって好ましい。また、上記他の膜状体34により上記膜状体6の損傷を防止することも可能となる。
また、前記したように、上方に向かって開口し、水中2aに設置されて上記遊戯水域3を形成する膜材製の遊戯水域形成体35を備えている。
このため、上記遊戯水域形成体35の膜材を非通水性にしてやれば、この遊戯水域形成体35の内部は、その外側方と下方とに対し密閉状態に保たれる。よって、この遊戯水域形成体35の内部の遊戯水域3が外部の水2の水質から悪影響を受けたり、遊戯水域形成体35の内部の遊戯水域3における遊戯者が外部の水2の流れから直接悪影響を受けたりすることが防止され、安全で安定した遊戯が確保され、これは遊戯者にとって好ましい。
一方、上記遊戯水域形成体35の外部の水2の水質が良い場合には、この遊戯水域形成体35をメッシュ構造の網状等にすることにより通水性にして、この遊戯水域形成体35の内部の遊戯水域3に上記外部の水2を流入させるようにし、この外部の水2の水質がそのまま遊戯水域3の水質になるようにしてもよい。また、この場合、遊戯水域3における遊戯者は外部の水2の流れの勢いを直接受けるおそれがあるが、これにより遊戯者が遊戯施設1の外部に押し出されることは、上記遊戯水域形成体35によって防止され、この場合でも、安全で安定した遊戯が確保され、これは遊戯者にとって好ましい。
また、前記したように、遊戯水域形成体35を複数の形成体部材35aに分断して、その分断端縁同士を離脱可能に連結させるファスナー40を設けている。
このため、上記遊戯水域形成体35の各形成体部材35aの各個数を増、減して、それぞれファスナー40により連結してやれば、遊戯施設1の形状や、遊戯水域形成体35の内部の遊戯水域3を形成する容積を増、減させることが容易かつ自由にでき、遊戯施設1の適用の自由度が向上し、これは遊戯者にとって好ましい。
また、上記遊戯水域形成体35の各形成体部材35aを、上記各ファスナー40の連結を解除させることにより分断してやれば、遊戯施設1の組立作業時や解体時に、上記遊戯水域形成体35をコンパクトにでき、その搬送や収納が容易にできる。よって、上記遊戯施設1の組立作業や解体作業が、より容易にできる。
また、前記したように、遊戯水域形成体35を非通水の膜材で形成し、上記ファスナー40が、非通水性のシールファスナー40aと、このシールファスナー40aに重なるように設けられ、このシールファスナー40aよりも強度が大きい強度ファスナー40bとを有している。
ここで、非通水性を主眼としたシールファスナー40aは、一般に、その性能を満たすために強度が低くなりがちである。そこで、本発明は、上記したようにファスナー40をシールファスナー40aと強度ファスナー40bとによる二重構造としている。
このため、上記したように遊戯水域形成体35を分断可能にした場合でも、上記ファスナー40を連結状態とした上記遊戯水域形成体35の内部は、その外側方と下方とに対し、十分の強度で密閉状態に保持される。よって、上記遊戯水域形成体35の内部の遊戯水域3における遊戯者にとって、安全で安定した遊戯が、より確実に確保され、これは遊戯者にとって好ましい。
なお、上記水中浮体10を、これと共に、もしくはこれに代えて、上記膜状体6を水中2aで下降させる剛性の樹脂製板状水中重り37としてもよい。
このようにすれば、上記膜状体6の一部もしくは全部が水中2aで浮揚しがちとなる場合には、その部分に対し上記水中重り37により重力を与えてやればよく、これにより、上記膜状体6を、より精度よく平坦形状に維持させることができ、これは、遊戯者にとって、より好ましい。
上記の場合、水中浮体10と水中重り37とは互いに同形同大であってもよいが、長辺、短辺、板厚寸法など、互いに形状の異なるものとしてもよい。
1 遊戯施設
2 水
2a 水中
2b 水面
3 遊戯水域
5 フレーム
6 膜状体
7 引張具
8 囲繞体
9 水上浮体
10 水中浮体
18 膜材
20 貫通孔
21 長尺材
34 他の膜状体
35 遊戯水域形成体
35a 形成体部材
37 水中重り
40 ファスナー
40a シールファスナー
40b 強度ファスナー
T 引張力
2 水
2a 水中
2b 水面
3 遊戯水域
5 フレーム
6 膜状体
7 引張具
8 囲繞体
9 水上浮体
10 水中浮体
18 膜材
20 貫通孔
21 長尺材
34 他の膜状体
35 遊戯水域形成体
35a 形成体部材
37 水中重り
40 ファスナー
40a シールファスナー
40b 強度ファスナー
T 引張力
Claims (8)
- 水に浮くよう水中に設置され、その上方域が遊戯者のための遊戯水域となるようにした浮き遊戯施設において、
平面視で、枠形状をなして水中に設置されるフレームと、このフレームの内部空間を閉じるように延びる膜状体と、この膜状体の面方向に引張力を与えてこの膜状体を上記フレームに支持させる引張具と、水面に浮いて上記フレームを支持する水上浮体とを備えたことを特徴とする浮き遊戯施設。 - 水中に設置されて上記膜状体に取り付けられ、この膜状体に浮力を与える水中浮体を備えたことを特徴とする請求項1に記載の浮き遊戯施設。
- 上記水中浮体が剛性を有するものとしたことを特徴とする請求項2に記載の浮き遊戯施設。
- 水中に設置されて上記膜状体に取り付けられ、この膜状体を水中で下降させる水中重りを設けたことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1つに記載の浮き遊戯施設。
- 上記膜状体の上面を覆うよう設けられる他の膜状体を備えたことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1つに記載の浮き遊戯施設。
- 上方に向かって開口し、水中に設置されて上記遊戯水域を形成する膜材製の遊戯水域形成体を備えたことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1つに記載の浮き遊戯施設。
- 上記遊戯水域形成体を複数の形成体部材に分断して、その分断端縁同士を離脱可能に連結させるファスナーを設けたことを特徴とする請求項6に記載の浮き遊戯施設。
- 上記収容体を非通水の膜材で形成し、上記ファスナーが、非通水性のシールファスナーと、このシールファスナーに重なるように設けられ、このシールファスナーよりも強度が大きい強度ファスナーとを有したことを特徴とする請求項7に記載の浮き遊戯施設。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012283078A JP2014125787A (ja) | 2012-12-26 | 2012-12-26 | 浮き遊戯施設 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012283078A JP2014125787A (ja) | 2012-12-26 | 2012-12-26 | 浮き遊戯施設 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014125787A true JP2014125787A (ja) | 2014-07-07 |
Family
ID=51405515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012283078A Pending JP2014125787A (ja) | 2012-12-26 | 2012-12-26 | 浮き遊戯施設 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014125787A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019195502A (ja) * | 2018-05-10 | 2019-11-14 | 株式会社Bravo | 水上遊戯施設 |
-
2012
- 2012-12-26 JP JP2012283078A patent/JP2014125787A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019195502A (ja) * | 2018-05-10 | 2019-11-14 | 株式会社Bravo | 水上遊戯施設 |
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