JP2014124319A - 超音波キャリブレーションシステム及び超音波キャリブレーション方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】球状部材を用いる超音波キャリブレーション手法において、画像処理による自動かつ正確なキャリブレーション技術を提供する。
【解決手段】超音波キャリブレーションシステム1は、第1の球状部材8と、底面に吸音板71を備えるファントム7と、超音波プローブ2を有する超音波画像装置3と、ファントム7に装着された第1のトラッカー5bと、第1の球状部材8と同径の第2の球状部材64を有する第2のトラッカー6と、超音波プローブ2に装着された第3のトラッカー5aと、第1のトラッカー5b、第2のトラッカー6、及び第3のトラッカー5aの三次元位置を計測する位置計測装置4と、超音波プローブ2と超音波画像装置3から得られる超音波画像の画像断面との位置関係を表す同次変換行列を算出する情報処理装置9と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置における超音波キャリブレーション技術に関する。
近年、CTやMRI、超音波診断装置などに代表される画像診断装置は、診断を行う上で必要不可欠となっている。さらに、これらの画像診断装置で取得した2Dないしは3Dの画像を診断中や術中に参照することで、医者の手技をサポートし、手術の安全性や正確性を高めることが可能となる。その中でも超音波診断装置は他の装置と比較して安価で小型なため、手術室への導入が容易である。
そこで、超音波診断装置を用いてリアルタイムに生体内の画像データを取得し、術中で使用することを想定した場合、患者と画像の位置関係を把握する必要があり、超音波プローブの位置・姿勢を光学式や磁気式などのトラッキングデバイスで計測することが必要となる。しかしこのとき、患者とプローブの位置関係は計測できるが、患者と画像断面の位置関係が不明なため、プローブと画像断面の位置関係を求める必要がある。
通常、この位置関係は同次変換行列で求められ、これを超音波キャリブレーションと呼ぶ。超音波キャリブレーションについては、これまで数多くの研究が報告されている。従来技術として、例えば、2本のワイヤーの交点を異なる角度から複数回撮像するクロスワイヤー法(非特許文献1)や針の先端位置を基準点に用いる方法(非特許文献2)がある。
しかしながら、非特許文献1の手法では、ワイヤーを正確且つたるまないように張る必要があり、簡便性に欠ける。また、非特許文献1や非特許文献2の手法では、直線形状の基準点を超音波画像で撮像する場合、厳密には超音波ビームによる画像に厚みが存在するために画像上で基準点を点で観測することが不可能である。したがって、非特許文献1や非特許文献2の手法では、位置座標を特定することが困難となる。そこで、基準点に球形状である金属球マーカーを用いるフリーハンド超音波キャリブレーション手法が提案されている(非特許文献3)。
Prager RW, et al. Ultrasound in Med. & Biol. vol. 24(6):pp. 855-869. (1998) Zhang H. et al. Freehand 3D Ultrasound Calibration Using an Electromagnetically Tracked Needle. Proc SPIE: Visualization, Image-Guided Procedures, and Display, Vol. 6141, pp. 775-83, 2006 菅野悠樹ほか,「複数回計測した金属球の中心位置による断面の厚みを考慮した超音波画像断面位置のキャリブレーション」,第51回日本生体医工学会大会,2012年5月 Kevin Cleary, Hui Zhang, Neil Glossop, Elliot Levy, Filip Bonavac, "Electromagnetic Tracking for Image-Guided Abdominal Procedures: Overall System and Technical Issues", IEEE EMBC 2005, Shanghai, China, Sep 1-4, pp. 268, 2005 DavidEberly: GeometricTools,LLC., [online], インターネット<URL:http://www.geometrictools.com/, 1998-2008 Berthold K. P. Horn, Journal of the Optical Society of AmericaA, Vol. 4, p. 629, 1987> "RANSAC", [online]、Wikipedia、インターネット<URL: http://en.wikipedia.org/wiki/RANSAC>
しかしながら、非特許文献3の手法では、手動による操作が多く、自動化がされていなかった。特に、金属球の中心位置を撮像した画像の選択や、金属球の中心位置座標の算出などにおいて手動による操作が必要であったため、キャリブレーションに多くの時間と手間を要していた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、球状部材のマーカー(例えば、金属球マーカー)を用いる超音波キャリブレーション手法において、画像処理による自動かつ正確なキャリブレーション技術を提供する。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、第1の球状部材と、底面に吸音板を備える筐体と、超音波プローブを有する超音波画像装置と、前記筐体に装着された第1の被検知体と、前記第1の球状部材と同径の第2の球状部材を有する第2の被検知体と、前記超音波プローブに装着された第3の被検知体と、前記第1の被検知体、前記第2の被検知体、及び前記第3の被検知体の三次元位置を計測する位置計測装置と、前記超音波プローブと前記超音波画像装置から得られる超音波画像の画像断面との位置関係を表す同次変換行列を算出する情報処理装置と、を備える超音波キャリブレーションシステムが提供される。当該超音波キャリブレーションシステムにおいて、前記情報処理装置は、座標系計算部と、画像処理部と、キャリブレーション計算部と、を備える。前記座標系計算部は、前記第2の被検知体の前記第2の球状部材を前記筐体の所定の位置に配置した状態で前記第2の被検知体をピボット動作したときの前記第2の被検知体の位置情報と前記第1の被検知体の位置情報とを前記位置計測装置から取得し、前記第1の被検知体の座標系であるリファレンス座標系における前記第2の球状部材の中心位置座標を算出し、前記筐体の前記所定の位置に配置された前記第1の球状部材を前記超音波画像装置を用いて撮像したときの前記第3の被検知体の位置情報と前記第1の被検知体の位置情報とを前記位置計測装置から取得し、前記リファレンス座標系における前記超音波プローブの座標を算出する。前記画像処理部は、前記筐体の前記所定の位置に前記第1の球状部材を配置した状態で撮像した超音波画像を前記超音波画像装置から取得し、前記超音波画像中における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出する。前記キャリブレーション計算部は、前記リファレンス座標系における前記第2の球状部材の中心位置座標と、前記リファレンス座標系における前記超音波プローブの座標と、前記画像処理部で算出された前記第1の球状部材の中心位置座標とを用いて、前記同次変換行列を算出する。
また、別の例を挙げるならば、第1の球状部材と、底面に吸音板を備える筐体と、超音波プローブを有する超音波画像装置と、前記筐体に装着された第1の被検知体と、前記第1の球状部材と同径の第2の球状部材を有する第2の被検知体と、前記超音波プローブに装着された第3の被検知体と、前記第1の被検知体、前記第2の被検知体、及び前記第3の被検知体の三次元位置を計測する位置計測装置と、情報処理装置とを用いる超音波キャリブレーション方法が提供される。当該超音波キャリブレーション方法は、前記情報処理装置によって、前記第2の被検知体の前記第2の球状部材を前記筐体の所定の位置に配置した状態で前記第2の被検知体をピボット動作したときの前記第2の被検知体の位置情報と前記第1の被検知体の位置情報とを前記位置計測装置から取得し、前記第1の被検知体の座標系であるリファレンス座標系における前記第2の球状部材の中心位置座標を算出する第1ステップと、前記情報処理装置によって、前記筐体の前記所定の位置に配置された前記第1の球状部材を前記超音波画像装置を用いて撮像したときの前記第3の被検知体の位置情報と前記第1の被検知体の位置情報とを前記位置計測装置から取得し、前記リファレンス座標系における前記超音波プローブの座標を算出する第2ステップと、前記情報処理装置によって、前記筐体の前記所定の位置に前記第1の球状部材を配置した状態で撮像した超音波画像を前記超音波画像装置から取得し、前記超音波画像中における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出する第3ステップと、前記情報処理装置によって、前記第1ステップで算出された前記第2の球状部材の中心位置座標と、前記第2ステップで算出された前記超音波プローブの座標と、前記第3ステップで算出された前記第1の球状部材の中心位置座標とを用いて、前記超音波プローブと前記超音波画像装置から得られる超音波画像の画像断面との位置関係を表す同次変換行列を算出する第4ステップと、を含む。
本発明によれば、球状部材のマーカーを用いる超音波キャリブレーション手法において、画像処理による自動かつ正確なキャリブレーションが可能となる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例に係る超音波キャリブレーションシステムの構成図である。 本発明の実施例に係るペン型トラッカーの構成図である。 本発明の実施例に係る超音波キャリブレーションシステムにおける座標系を説明する図である。 同次変換行列を算出する処理の流れを示すフローチャートである。 図4のステップ401の具体的な手順を示す図である。 図4のステップ402の具体的な処理の流れを示すフローチャートである。 図6のステップ602の具体的な処理の流れを説明する図である。 ファントムの吸音板上に設置した金属球を超音波画像装置で撮像した画像を示す。 図6のステップ602の処理を実行した際の平均輝度値の算出結果を示す図である。 図9の結果を得たときの超音波プローブの走査状況を示す図である。 図6のステップ603の具体的な処理の流れを説明する図である。 位置座標をそれぞれの座標系にプロットした一例を示す。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
<システムの構成>
図1は、超音波キャリブレーションシステムの構成図を示す。超音波キャリブレーションシステム1は、超音波プローブ2を有する超音波画像装置3と、位置計測装置4と、トラッカー(第1及び第3のトラッカー)5a、5bと、ペン型トラッカー(第2のトラッカー)6と、ファントム7と、金属球(第1の球状部材)8と、情報処理装置9から構成される。
超音波画像装置3は、複数の駆動信号を超音波プローブ2に供給すると共に、超音波プローブ2から出力される複数の受信信号を処理することにより、超音波画像を表す画像信号を生成するものである。一般に、超音波プローブ2は、超音波の送受信機能を有する複数の超音波トランスデューサを含む。超音波画像装置3では、送信フォーカス処理によって複数の超音波を合波して形成される超音波ビームを用いて対象物を走査し、対象物内部において反射された超音波エコーを受信して受信フォーカス処理を行う。これにより、超音波エコーの強度に基づいて、例えば被検体内に存在する構造物に関する画像情報が得られる。なお、超音波プローブ2としては、リニアプローブ、コンベックスプローブ、セクタプローブのいずれでもよい。なお、後述するように、超音波プローブ2として3Dプローブを用いることも可能である。
位置計測装置4は、計測対象に装着されたトラッカー(被検知体)5a、5bあるいはペン型トラッカー(被検知体)6の位置を追跡し、三次元位置及び回転角を計測する三次元計測センサである。計測対象についての三次元位置及び回転角を計測するためには、計測対象上に位置が固定された異なる複数の点の位置を知る必要がある。したがって、トラッカー5a、5bは、識別可能な複数のマーカーとして4つの赤外線反射球51を備える。4つの赤外線反射球51は、支持部材52に取付けられ、且つ非対称に配置されている。ここで、トラッカー5aは、超音波プローブ2に装着されており、トラッカー5bは、ファントム7に装着されている。なお、位置計測装置4は、この構成に限定されず、三次元位置及び姿勢を計測できる計測装置であればよい。例えば、磁気式計測センサであれば、トラッカーに代えて、センサコイルを用いればよい。
ペン型トラッカー6は、円柱部材61を備える。円柱部材61の一端には、支持部材62が装着されている。ペン型トラッカー6でも同様に、支持部材62上に4つの赤外線反射球63が非対称に取付けられている。また、円柱部材61の他端には、金属球8と同様の金属球(第2の球状部材)64が装着されている。また、図2に示すように、ペン型トラッカー6の先端部の金属球64は、着脱可能に構成されている。ペン型トラッカー6は、サイズの異なる複数の金属球64a,64bを備え、使用する超音波プローブ2の種類などに応じて金属球64を変更することが可能である。
ファントム7は、超音波プローブ2のターゲットとなる金属球8を配置するための筐体である。本実施例では、ファントム7として直方体の水槽を用いている。ファントム7の底面には、水槽内でのエコー反射を抑制するための吸音板71が配置されている。吸音板71は、例えばゴムで形成されている。吸音板71は、金属球8以外の部分で多重反射が観測されないようにするためのものである。また、吸音板71には、金属球8を固定するための穴72(図5参照)が任意の位置に設けられている。この金属球8を固定するための穴72は、金属球8の直径未満の大きさで形成されている。このように、ファントム7は特別な加工を必要としない構成となっている。なお、ファントム7は、ここで説明した構成に限定されず、以下で説明する手順が実行できるような筐体であればよい。
金属球8は、ステンレス素材である。なお、本実施例では、金属球8を用いているが、これに限定されない。後述する多重反射が観測できる材料であればよく、金属球8の代わりに、多重反射が観測される材料で形成された球状の部材を使用してもよい。金属球8の大きさは、超音波画像装置3の性能や特性などに応じて輪郭点がクリアに抽出可能である大きさを適宜選択すればよい。
情報処理装置9は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータなどである。情報処理装置9は、中央演算処理装置と、補助記憶装置と、主記憶装置と、入出力装置とを備えている。例えば、中央演算処理装置は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ(又は演算部ともいう)で構成されている。例えば、補助記憶装置はハードディスクであり、主記憶装置はメモリであり、入出力装置は、キーボード及びポインティングデバイス(マウスなど)やディスプレイである。なお、図1では、簡単のためこれらの構成要素の描画を省略している。
本発明の特徴として、情報処理装置9は、画像処理部91と、座標系計算部92と、キャリブレーション計算部93とを備える。画像処理部91は、超音波画像装置3から出力された画像情報を処理するものである。また、座標系計算部92は、位置計測装置4によって計測されたトラッカー5a、5b及びペン型トラッカー6の位置情報から各種座標系を計算するものである。また、キャリブレーション計算部93は、超音波プローブ2と超音波画像装置3から得られる超音波画像の画像断面との位置関係を計算するものであり、この位置関係として同次変換行列を計算するものである。
画像処理部91と、座標系計算部92と、キャリブレーション計算部93は、コンピュータ上で実行されるプログラムの機能として実現してもよい。すなわち、各計算部91乃至93の処理を、プログラムコードとしてメモリに格納して、CPUが各プログラムコードを実行することによって各計算部91乃至93が実現されてもよい。また、画像処理部91と、座標系計算部92と、キャリブレーション計算部93は、現在市場に供されている画像処理回路などのハードウェアによって実現されてもよい。
<同次変換行列の算出について>
図3は、本システムにおける座標系を説明する図である。本システムの計測系では、位置計測装置4の持つグローバル座標系(ΣGrobal)、超音波プローブ2に装着したトラッカー5aの座標系(プローブ座標系)(ΣProbe)、ファントム7に装着したトラッカー5bの座標系(リファレンス座標系)(ΣReference)、超音波画像の画像座標系(ΣEchogram)4種類の座標系が存在する。
超音波プローブ2に装着したトラッカー5a及びファントム7に装着したトラッカー5bにより、グローバル座標系(ΣGrobal)からそれぞれの座標系への同次変換行列GrobalRef及びGrobalProbeを算出することができる。なお、プローブ座標系(ΣProbe)からリファレンス座標系(ΣReference)への同次変換行列ProbeRefは以下の式(1)で算出される。
Figure 2014124319
図3において、位置計測装置4からの位置情報によって直接取得可能なものは、GrobalRefGrobalProbe、及び、ProbeRefである。ここで、上述したように、超音波キャリブレーションの目的は、超音波プローブ2と超音波画像装置3で得られる超音波画像の画像断面との位置関係を表す同次変換行列ProbeEchoを求めることである。同次変換行列ProbeEchoは、異なる座標系における基準点の位置座標を対応付けることで求めることができる。
図4は、同次変換行列ProbeEchoを算出する処理の流れを示すフローチャートである。ステップ401において、情報処理装置9の座標系計算部92は、リファレンス座標系(ΣReference)における金属球の中心位置座標Refpを算出する。
次に、ステップ402において、情報処理装置9の画像処理部91は、ファントム7内の金属球8を超音波プローブ2で撮像した画像に対して、画像処理によって金属球の中心位置座標Echopを算出する。なお、この際、情報処理装置9の座標系計算部92は、ファントム7内の金属球8を超音波プローブ2を用いて撮像したときの超音波プローブ2に装着したトラッカー5a及びファントム7に装着したトラッカー5bの位置情報を位置計測装置4から取得し、リファレンス座標系(ΣReference)における超音波プローブの座標を算出する。
最後に、ステップ403において、ステップ401及びステップ402で算出した異なる座標系における金属球の位置座標から、ポイントレジストレーションにより同次変換行列ProbeEchoを算出する。
<実空間における金属球の中心位置の算出>
図5は、図4におけるステップ401の具体的な手順を示す図である。図5(a)に示すように、ペン型トラッカー6を手に持ち、先端の金属球64をファントム7の吸音板71上にあけた穴72に設置する。そして、穴72に設置した金属球64を基点にペン型トラッカー6をピボット動作させる。この際、位置計測装置4によってトラッカー5bとペン型トラッカー6を同時に複数回計測すると、計測したペン型トラッカー6の座標点の軌跡は金属球64の位置を中心とした半球面上に配置される。
情報処理装置9の座標系計算部92は、ペン型トラッカー6をピボット動作させたときのトラッカー5bとペン型トラッカー6の位置情報を位置計測装置4から取得する。そして、情報処理装置9の座標系計算部92は、位置計測装置4によって取得されたこれらの座標点から、ピボットキャリブレーション(非特許文献4)により金属球64の中心位置座標RRefを算出する。これにより、実空間における金属球64の中心位置座標の算出が可能となる。最後に、ペン型トラッカー6をファントム7から取り外す。その後、図5(b)に示すように、ペン型トラッカー6の先端の金属球64と同径の金属球8を穴72に設置する。
<超音波画像における金属球の中心位置の算出>
図6は、図4におけるステップ402の具体的な処理の流れを示すフローチャートである。まず、図5(b)のように金属球8をファントム7に設置した状態で、ファントム7を脱気水で満たす。ここで、脱気水の温度は、超音波診断装置の設定音速と同様になるように設定する。脱気水の温度は、使用する超音波診断装置の仕様に依存し、使用する超音波診断装置に合わせて設定すればよい。そして、ステップ601において、金属球8の中心位置を撮像できるように超音波プローブ2を走査し、金属球8を捉えた複数の超音波画像を超音波画像装置3によって取得する。
次に、ステップ602において、情報処理装置9の画像処理部91は、超音波画像装置3によって取得された複数の超音波画像から金属球8の中心位置を撮像した画像を選出する。そして、ステップ603において、情報処理装置9の画像処理部91は、選出した画像に対して後述の処理を実行し、金属球8の中心位置座標Echopを算出する。
次に、ステップ604において、情報処理装置9の画像処理部91は、算出された金属球8の中心位置座標Echopが誤検出であるかの判定処理を実行する。ここで、誤った結果であると判定された場合、ステップ602に戻る。正しい結果であると判定された場合、ステップ605に進む。ステップ605で、情報処理装置9の画像処理部91は、最終的に得られた金属球8の中心位置座標Echopを取得する。
<中心位置撮像画像の選出>
図6のステップ602の具体的な処理について説明する。図8は、ファントム7の吸音板71上に設置した金属球8を超音波画像装置3で撮像した画像を示す。このとき、アーチファクトとして扱われる多重反射が金属球8の下部に描画されることが分かる。これは金属球8の上面と下面で繰り返し反射したエコー信号を超音波プローブ2が受信することにより、エコーの送信方向に白い尾引き(コメットテール)が描画されるためである。
図8(a)は、金属球8の中心を通らない断面で撮像した場合を示す。この場合、金属球8からのエコー信号は弱く、白い尾引き部分が小さく且つ暗く描画される。一方、図8(b)は、金属球8の中心を通る断面で撮像した場合を示す。この場合、金属球8からのエコー信号が強く観測され、白い尾引き部分が大きく且つ明るく描画される。本実施例では、以上のような前提を元に、金属球8を撮像した超音波画像から画像処理によって多重反射を輝度値で計測する。さらに計測した輝度値を複数の連続した断面で比較することにより中心位置撮像画像を選出する。
図7は、多重反射の範囲を特定し、特定した範囲内の平均輝度値を算出する処理の流れを示す。超音波画像装置3によって取得した画像において多重反射が現れる方向は常に金属球8を拠点に超音波プローブ2から離れる方向である。したがって、超音波のビーム方向に対象領域(ROI:Region of Interest)を設定することで金属球8と多重反射を含んだ範囲を特定する。さらに、吸音板71の傾きを検出することで、多重反射のみの範囲を特定する。なお、上述したように、以下の処理の主体は、情報処理装置9の画像処理部91である。
まず、図7(a)に示すように、超音波画像装置3によって取得した画像対して超音波プローブ2の先端形状に応じた超音波のビーム方向のベクトルを算出する。そして、同ベクトルを軸に幅がd(金属球8の直径の長さ[mm])の帯をROIとして設定し、ベクトルを変化させてROIを走査する。なお、ここでは、dを金属球8の直径の長さとしているが、これに限定されず、金属球8が含まれる幅で設定されればよい。例えば、dを(金属球8の直径の長さ)+αで設定してもよい。
次に、図7(b)に示すように、走査した範囲内でROI内の平均輝度値が最大となる範囲(第1の範囲)を特定する。次に、特定したROIの部分(すなわち、第1の範囲)を除いた画像を作成する。そして、図7(c)では、吸音板71の位置(複数の点)を算出し、これらの複数の点を直線近似することで、吸音板71の面と対応する直線を算出する。直線近似の例としては、非特許文献5などの既存の手法を用いることができる。例えば、吸音板71の位置(複数の点)は、超音波のビーム方向のベクトル方向に輝度値を1ピクセル毎に参照していき、最初に輝度勾配がある点を検出すればよい。
最後に、図7(d)に示すように、吸音板71の面と対応する直線より下部分(ビーム方向に対して直線よりも後ろ側の部分)をROI(第1の対象領域)として設定する。次に、設定されたROI内の平均輝度値を算出する。この処理を取得した全ての画像に対して行い、算出した平均輝度値の最も大きな画像を金属球8の中心位置を撮像した画像(中心位置画像)として選出する。なお、図7は、超音波プローブ2としてコンベックスプローブを用いた場合を示しているが、リニアプローブなどの他のプローブにおいても同様の方法で画像の選出を行うことが可能である。
図9は、ステップ602の処理を実行した場合の平均輝度値の算出結果を示す図である。図10は、図9の結果を得たときの超音波プローブ2の走査状況を示す図である。図10に示すように、超音波プローブ2を500μm単位でZ方向に平行移動させた。図10のように超音波プローブ2を平行移動させて、断層像中に金属球が現れてから消えるまでの一連の画像を記録する。超音波プローブ2としては、中心周波数4MHzのコンベックスプローブと12MHzのリニアプローブの2種類を用いた。コンベックスプローブを使用した際には断層像の深さを60mm、リニアプローブでは40mmに設定した。また入力画像の条件はどちらの場合でも画像サイズ1024×768pixel、フレームレート20fpsである。また、コンベックスプローブでは金属球8の半径は5.5mm、穴72の半径は5.0mm、リニアプローブでは、金属球8の半径は2.75mm、穴72の半径は2.5mmとした。
図9の画像番号は、平行移動させて取得した画像の順番を示している。図9(a)は、コンベックスプローブを用いて取得した各画像において算出された第1の対象領域内の平均輝度値を示す。また、図9(b)は、リニアプローブを用いて取得した各画像において算出された第1の対象領域内の平均輝度値を示す。なお、算出した平均輝度値はそれぞれの最大値で正規化している。図9(a)及び図9(b)の両方においてピークを有する分布となっており、金属球8の中心位置付近では平均輝度値が大きくなるため、金属球8の中心位置を撮像した画像の選出が可能となる。
<中心位置座標の算出>
図6のステップ603の具体的な処理について説明する。図11は、ステップ603の具体的な処理の流れを示す図である。なお、以下の処理の主体は、情報処理装置9の画像処理部91である。図11(a)では、ステップ602で選出された画像において、特定したROI(第1の対象領域)の軸と、算出された吸音板71の面と対応する直線との交点上に金属球8が存在すると仮定し、金属球8の直径の長さの正方形(d×d[mm])のROI(第2の対象領域)を設定する。なお、金属球8の直径の長さは、予め情報処理装置9に入力されているとする。なお、ここでは、dを金属球8の直径の長さとしているが、これに限定されず、金属球8が含まれる範囲で設定されればよい。例えば、dを(金属球8の直径の長さ)+αで設定してもよい。
次に、図11(b)に示すように、ROIに座標軸(X、Y)を設定する。次に、金属球8の輪郭点を検出するために、−t≦X≦t、0≦Y≦d/2の範囲(第3の対象領域)でY方向に輝度を走査する。ここで設定される範囲は、この例に限定されず、少なくとも金属球8の輪郭線が含まれる領域で設定されればよい。そして、設定された範囲(第3の対象領域)内において、それぞれのX方向における輝度勾配値が最大となるピクセルを検出する。図11(b)の複数の黒丸の点は、輝度走査した結果、輝度勾配が最大として検出されたピクセルを示している。
次に、図11(c)に示すように、(b)で検出したピクセルの中でY座標が最小値のピクセルを選択し、選択したピクセルからY方向にd/2の座標位置を仮想の中心位置(仮想中心位置座標)として設定する。そして、半径がrとR(r<d/2<R)の2つの円(第1の円及び第2の円)を設定する。
次に、図11(d)に示すように、(c)で設定した2つの円と仮の中心座標のY座標以下で挟まれた範囲を設定する。設定された範囲内においてY方向に輝度を走査する。そして、それぞれのX方向における輝度勾配値が最大となるピクセルを検出する。図11(d)の複数の黒丸の点は、輝度走査した結果、輝度勾配が最大として検出されたピクセルを示している。次に、検出された複数のピクセルを金属球8の輪郭点として見なし、円近似処理を実行する。円近似処理の例としては、非特許文献5などの既存の手法を用いることができる。最後に、円近似処理で求められた円の中心位置座標を金属球8の中心位置座標Echopとして算出する。
<中心位置座標の誤検出判定>
図6のステップ604の具体的な処理について説明する。なお、以下の処理の主体は、情報処理装置9の画像処理部91である。実空間において、金属球8は吸音板71上に空けた穴72に設置されており、金属球8の中心位置座標は、吸音板71の面に対応する直線から金属球8の直径(d)以内の距離に存在しているはずである。したがって、この条件に合致しない場合は、不正確な金属球8の中心位置座標Echopであると考えられる。
ステップ604においては、ステップ602で設定した正方形(d×d)のROI内に、ステップ603で算出した中心位置座標Echopが存在するかを判定する。ここで、誤った結果であると判定された場合、ステップ602に戻る。この場合、複数の画像の中から別の画像を選出し、ステップ603の処理を実行する。例えば、ROI(第1の対象領域)内の平均輝度値が2番目に大きな画像を選出し、ステップ603の処理を実行する。ステップ604の判定により誤った結果であると判定されれば、ROI(第1の対象領域)内の平均輝度値が大きい順に選出していき、ステップ604において正しいと判定されるまで繰り返す。
<同次変換行列の算出>
図4のステップ403の処理について説明する。ステップ403では、異なる座標系で算出した金属球の中心位置座標を対応させ、ポイントレジストレーション(非特許文献6)によって座標系間の同次変換行列を算出する。なお、以下の処理の主体は、情報処理装置9のキャリブレーション計算部93である。
まず、ステップ401において算出した金属球64の中心位置座標Refpと、ステップ402で画像を撮像した際のProbeRef(i)とから以下の式(2)を用いてプローブ座標系(ΣProbe)における金属球の中心位置座標Probep(i)を算出する(i≦N、N:計測したEchopの数)。
Figure 2014124319
図12は、式(2)によって算出したProbep(i)と、ステップ402で取得したEchop(i)をそれぞれの座標系にプロットした位置座標の一例を示す。それぞれの座標系における金属球の中心位置座標pの添え字は、同じ方向から撮像したときの位置座標と対応する。これらの分布からポイントレジストレーションを用いてプローブ座標系(ΣProbe)から画像座標系(ΣEchogram)への同次変換行列ProbeEchoを算出する。ポイントレジストレーションでは並進行列と回転行列をそれぞれ算出する。並進行列は、それぞれの座標系における重心座標から差分を算出することで求め、回転行列は、異なる座標系で対応するすべての座標点の内積をそれぞれ計算し、相関値が最大となるときの回転成分を算出する。以上の処理により、同次変換行列ProbeEchoを算出する。
なお、ここでは、点対応のポイントレジストレーション(非特許文献6)を用いて同次変換行列を算出しているが、この計算方法に限定されず、他のアルゴリズムで同次変換行列を算出してもよい。例えば、他のアルゴリズムとしては、RANSAC(非特許文献7)などがある。RANSACは、外れ値を除外しつつパラメータを推定するアルゴリズムである。
本実施例によれば、金属球マーカーを用いる超音波キャリブレーション手法において、画像処理による自動かつ正確なキャリブレーションが可能となる。また、本実施例では、特別な工作を必要としないファントム7を使用し、また超音波プローブ2の操作方法も制限がなく、画像処理による自動かつ正確なキャリブレーションが可能となる。
また、本実施例によれば、従来のように手動の操作もなく、画像取得時間及び画像処理時間は共に臨床で使用するのに十分な時間内で実施可能である。なお、走査回数を減らすことより所要時間を短縮することが可能となり、より簡便なプローブ走査でのキャリブレーションが可能となる。
また、本実施例によれば、本来ノイズとして除去すべき対象であったコメットテールの強度情報を利用することで、金属球の中心位置を撮像した画像を正確に検知することが可能となる。
また、本実施例によれば、金属球の中心位置を撮像した画像内において、特定された範囲内で仮想中心位置座標を設定し、その後、その仮想中心位置座標から2つの円で挟まれる範囲で輝度勾配値の最大値を金属球の輪郭点とする。例えば、画像内にノイズがある場合などでも、より正確に金属球の輪郭点を抽出でき、結果として、金属球の中心位置座標を高精度に検知することが可能となる。
また、本実施例によれば、中心位置座標の誤検出判定も備えているため、金属球の中心位置座標をより精確に算出することが可能となる。以上のことから、本発明は高精度かつ簡便なキャリブレーションを提供することができる。
なお、本発明は3Dプローブへの適用も可能である。3Dプローブを使用する場合では、電子スキャンによって一度に広範囲の撮像が可能となることから、複数の金属球を配置したファントムを作成することで、Echopを同時に複数回計測可能となる。したがって、上述した2Dプローブの場合と同様の方法でキャリブレーション可能であり、より簡便な手法で実現できる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、図6のステップ603において、図11(b)で抽出した輪郭点を円近似処理して金属球8の中心位置座標を求めてもよい。図11(c)及び(d)の手法は、画像中にノイズが含まれている場合に特に有効である。
また、図面における制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
1 超音波キャリブレーションシステム
2 超音波プローブ
3 超音波画像装置
4 位置計測装置
5a、5b トラッカー
6 ペン型トラッカー
7 ファントム
8 金属球
9 情報処理装置
51 赤外線反射球
52 支持部材
61 円柱部材
62 支持部材
63 赤外線反射球
64 金属球
71 吸音板
72 穴
91 画像処理部
92 座標系計算部
93 キャリブレーション計算部

Claims (13)

  1. 第1の球状部材と、
    底面に吸音板を備える筐体と、
    超音波プローブを有する超音波画像装置と、
    前記筐体に装着された第1の被検知体と、
    前記第1の球状部材と同径の第2の球状部材を有する第2の被検知体と、
    前記超音波プローブに装着された第3の被検知体と、
    前記第1の被検知体、前記第2の被検知体、及び前記第3の被検知体の三次元位置を計測する位置計測装置と、
    前記超音波プローブと前記超音波画像装置から得られる超音波画像の画像断面との位置関係を表す同次変換行列を算出する情報処理装置と、
    を備え、
    前記情報処理装置は、座標系計算部と、画像処理部と、キャリブレーション計算部と、を備え、
    前記座標系計算部は、
    前記第2の被検知体の前記第2の球状部材を前記筐体の所定の位置に配置した状態で前記第2の被検知体をピボット動作したときの前記第2の被検知体の位置情報と前記第1の被検知体の位置情報とを前記位置計測装置から取得し、前記第1の被検知体の座標系であるリファレンス座標系における前記第2の球状部材の中心位置座標を算出し、
    前記筐体の前記所定の位置に配置された前記第1の球状部材を前記超音波画像装置を用いて撮像したときの前記第3の被検知体の位置情報と前記第1の被検知体の位置情報とを前記位置計測装置から取得し、前記リファレンス座標系における前記超音波プローブの座標を算出し、
    前記画像処理部は、
    前記筐体の前記所定の位置に前記第1の球状部材を配置した状態で撮像した超音波画像を前記超音波画像装置から取得し、前記超音波画像中における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出し、
    前記キャリブレーション計算部は、
    前記リファレンス座標系における前記第2の球状部材の中心位置座標と、前記リファレンス座標系における前記超音波プローブの座標と、前記画像処理部で算出された前記第1の球状部材の中心位置座標とを用いて、前記同次変換行列を算出することを特徴とする超音波キャリブレーションシステム。
  2. 請求項1に記載の超音波キャリブレーションシステムにおいて、
    前記画像処理部は、
    前記超音波画像装置から取得された複数の超音波画像から、前記第1の球状部材の中心位置を撮像した中心位置画像を、前記複数の超音波画像中のそれぞれの第1の対象領域内の平均輝度値に基づいて選出し、
    前記中心位置画像において前記第1の対象領域と前記吸音板の位置とに基づいて第2の対象領域を設定し、前記第2の対象領域内の輝度勾配値に基づいて前記中心位置画像における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出することを特徴とする超音波キャリブレーションシステム。
  3. 請求項2に記載の超音波キャリブレーションシステムにおいて、
    前記画像処理部は、
    前記複数の超音波画像中のそれぞれにおいて、前記超音波プローブのビーム方向に前記第1の球状部材の直径の幅を有する領域を設定し、前記領域の平均輝度値が最大となる第1の範囲を設定し、
    前記第1の範囲を除いた画像を用いて前記吸音板の面と対応する直線を算出し、前記第1の範囲で且つ前記ビーム方向に対して前記直線よりも後ろ側の領域を前記第1の対象領域として設定することを特徴とする超音波キャリブレーションシステム。
  4. 請求項3に記載の超音波キャリブレーションシステムにおいて、
    前記画像処理部は、
    前記第1の対象領域の軸と前記直線との交点上に、前記第1の球状部材の直径の長さを有する正方形の領域を前記第2の対象領域として設定し、
    前記第2の対象領域内において、少なくとも前記第1の球状部材の輪郭線が含まれる領域を第3の対象領域として設定し、
    前記第3の対象領域内において所定軸方向に輝度勾配値が最大の点を前記第1の球状部材の輪郭点として複数抽出し、前記抽出された複数の点に基づいて前記中心位置画像における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出することを特徴とする超音波キャリブレーションシステム。
  5. 請求項4に記載の超音波キャリブレーションシステムにおいて、
    前記画像処理部は、
    前記第3の対象領域内において前記所定軸方向に輝度勾配値が最大の点を前記第1の球状部材の輪郭点として複数抽出し、前記抽出された複数の点に基づいて前記第1の球状部材の仮想中心位置座標を設定し、
    前記第1の球状部材の半径よりも大きい第1の半径を有する第1の円と、前記第1の球状部材の半径よりも小さい第2の半径を有する第2の円とを前記仮想中心位置座標を中心にして設定し、
    前記第1の円と前記第2の円と前記直線とで挟まれた範囲において前記所定軸方向に輝度勾配値が最大の点を前記第1の球状部材の輪郭点として複数抽出し、前記抽出された複数の点に基づいて前記中心位置画像における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出することを特徴とする超音波キャリブレーションシステム。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の超音波キャリブレーションシステムにおいて、
    前記画像処理部は、
    算出された前記第1の球状部材の中心位置座標が前記第2の対象領域内に存在するかを判定し、
    算出された前記第1の球状部材の中心位置座標が前記第2の対象領域内に存在しない場合、前記第1の対象領域内の平均輝度値が大きい順に前記複数の超音波画像から前記中心位置画像を選出することを特徴とする超音波キャリブレーションシステム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の超音波キャリブレーションシステムにおいて、
    前記第2の被検知体は、前記第2の球状部材が着脱可能に構成され、且つ直径が異なる複数の第2の球状部材を備えることを特徴とする超音波キャリブレーションシステム。
  8. 第1の球状部材と、底面に吸音板を備える筐体と、超音波プローブを有する超音波画像装置と、前記筐体に装着された第1の被検知体と、前記第1の球状部材と同径の第2の球状部材を有する第2の被検知体と、前記超音波プローブに装着された第3の被検知体と、前記第1の被検知体、前記第2の被検知体、及び前記第3の被検知体の三次元位置を計測する位置計測装置と、情報処理装置とを用いる超音波キャリブレーション方法であって、
    前記情報処理装置によって、前記第2の被検知体の前記第2の球状部材を前記筐体の所定の位置に配置した状態で前記第2の被検知体をピボット動作したときの前記第2の被検知体の位置情報と前記第1の被検知体の位置情報とを前記位置計測装置から取得し、前記第1の被検知体の座標系であるリファレンス座標系における前記第2の球状部材の中心位置座標を算出する第1ステップと、
    前記情報処理装置によって、前記筐体の前記所定の位置に配置された前記第1の球状部材を前記超音波画像装置を用いて撮像したときの前記第3の被検知体の位置情報と前記第1の被検知体の位置情報とを前記位置計測装置から取得し、前記リファレンス座標系における前記超音波プローブの座標を算出する第2ステップと、
    前記情報処理装置によって、前記筐体の前記所定の位置に前記第1の球状部材を配置した状態で撮像した超音波画像を前記超音波画像装置から取得し、前記超音波画像中における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出する第3ステップと、
    前記情報処理装置によって、前記第1ステップで算出された前記第2の球状部材の中心位置座標と、前記第2ステップで算出された前記超音波プローブの座標と、前記第3ステップで算出された前記第1の球状部材の中心位置座標とを用いて、前記超音波プローブと前記超音波画像装置から得られる超音波画像の画像断面との位置関係を表す同次変換行列を算出する第4ステップと、
    を含む超音波キャリブレーション方法。
  9. 請求項8に記載の超音波キャリブレーション方法において、
    前記第3ステップは、
    前記超音波画像装置から取得された複数の超音波画像から、前記第1の球状部材の中心位置を撮像した中心位置画像を、前記複数の超音波画像中のそれぞれの第1の対象領域内の平均輝度値に基づいて選出することと、
    前記中心位置画像において前記第1の対象領域と前記吸音板の位置とに基づいて第2の対象領域を設定し、前記第2の対象領域内の輝度勾配値に基づいて前記中心位置画像における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出することと、
    を含むことを特徴とする超音波キャリブレーション方法。
  10. 請求項9に記載の超音波キャリブレーション方法において、
    前記第3ステップは、
    前記複数の超音波画像中のそれぞれにおいて、前記超音波プローブのビーム方向に前記第1の球状部材の直径の幅を有する領域を設定し、前記領域の平均輝度値が最大となる第1の範囲を設定することと、
    前記第1の範囲を除いた画像を用いて前記吸音板の面と対応する直線を算出し、前記第1の範囲で且つ前記ビーム方向に対して前記直線よりも後ろ側の領域を前記第1の対象領域として設定することと、
    を含むことを特徴とする超音波キャリブレーション方法。
  11. 請求項10に記載の超音波キャリブレーション方法において、
    前記第3ステップは、
    前記第1の対象領域の軸と前記直線との交点上に、前記第1の球状部材の直径の長さを有する正方形の領域を前記第2の対象領域として設定することと、
    前記第2の対象領域内において、少なくとも前記第1の球状部材の輪郭線が含まれる領域を第3の対象領域として設定することと、
    前記第3の対象領域内において所定軸方向に輝度勾配値が最大の点を前記第1の球状部材の輪郭点として複数抽出し、前記抽出された複数の点に基づいて前記中心位置画像における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出することと、
    を含むことを特徴とする超音波キャリブレーション方法。
  12. 請求項11に記載の超音波キャリブレーション方法において、
    前記第3ステップは、
    前記第3の対象領域内において前記所定軸方向に輝度勾配値が最大の点を前記第1の球状部材の輪郭点として複数抽出し、前記抽出された複数の点に基づいて前記第1の球状部材の仮想中心位置座標を設定することと、
    前記第1の球状部材の半径よりも大きい第1の半径を有する第1の円と、前記第1の球状部材の半径よりも小さい第2の半径を有する第2の円とを前記仮想中心位置座標を中心にして設定することと、
    前記第1の円と前記第2の円と前記直線とで挟まれた範囲において前記所定軸方向に輝度勾配値が最大の点を前記第1の球状部材の輪郭点として複数抽出し、前記抽出された複数の点に基づいて前記中心位置画像における前記第1の球状部材の中心位置座標を算出することと、
    を含むことを特徴とする超音波キャリブレーション方法。
  13. 請求項9乃至12のいずれか一項に記載の超音波キャリブレーション方法において、
    前記第3ステップは、
    算出された前記第1の球状部材の中心位置座標が前記第2の対象領域内に存在するかを判定することと、
    算出された前記第1の球状部材の中心位置座標が前記第2の対象領域内に存在しない場合、前記第1の対象領域内の平均輝度値が大きい順に前記複数の超音波画像から前記中心位置画像を選出することと、
    をさらに含むことを特徴とする超音波キャリブレーション方法。
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