JP2014123329A - 双方向性記録刺激電極および脳活動記録システム - Google Patents

双方向性記録刺激電極および脳活動記録システム Download PDF

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Abstract

【課題】脳活動情報の検出と脳への刺激とを同時に行うことが可能な双方向性記録刺激電極および脳活動記録システムを実現すること。
【解決手段】ECoG電極100は、フレキシブル基板102上に形成され、生体の脳において発生した皮質脳波信号を検出する薄膜状電極112と、フレキシブル基板102上に実装され、脳に対して光を照射するためのLED光源114とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、脳活動情報の検出と脳への刺激とを行うことが可能な双方向性記録刺激電極および脳活動記録システムに関する。
従来、世界中において、BMI(Brain Machine Interface)技術の研究が盛んに行われている。BMI技術とは、生体の脳と外部機器とを接続する技術のことであり、脳から読み取った脳活動情報に基づいて、生体の意図を予測(「デコーディング」とも呼ばれる)し、その予測結果に応じてデバイスを制御するというものである。これにより、生体は、例えば、ある部位の動作を脳でイメージしただけで、その部位に代替するデバイスを遠隔操作することが可能となる。このため、BMI技術は、例えば、事故や病気によって失われた運動機能や、認知感覚機能、意思伝達機能等を、再建することが可能な技術として、実用化の期待が高まっている。
ここで、従来のBMI研究においては、剣山状電極の先端を脳内部に刺入することにより、脳活動情報を検出する手法が用いられていた。しかしながら、脳内においては、剣山状電極が異物と判断され、剣山状電極に対する免疫反応が生じてしまう。このため、上記従来の手法では、時間が経過するにつれて剣山状電極の検出性能が低下し、長期間安定して脳活動情報を記録することができないといった問題が生じていた。
そこで、このような問題を解決すべく、従来のBMI研究においては、複数の非刺入型のECoG(Electrocorticogram:皮質脳波)電極を、大脳皮質表面に留置することにより、複数地点の脳活動情報を検出する手法が考案されている。
例えば、下記特許文献1には、大脳皮質表面の複数の地点にECoG電極を配置し、当該複数の地点で計測された電気的特性に基づいて、患者が伝えようとしている視覚イメージを特定する技術が開示されている。
また、下記特許文献2には、複数の電極が配置された網状のフレキシブル基板を備えた生体電極アレイが開示されている。
このようなECoG電極を用いた技術によれば、剣山状電極と比べて脳への侵襲性が低いため、生体の頭蓋内に長期間留置しても、その検出性能が殆ど低下しないという効果が得られている。
特開2010−257343号公報(公開日:2010年11月11日) 特開2011−30678号公報(公開日:2011年2月17日)
しかしながら、上記従来のECoG電極は、脳活動情報の検出と脳への刺激とを同時に行うことができない。よって、上記従来のECoG電極を用いた場合、脳への刺激を行うためには、(1)脳活動情報の検出と脳への刺激とに同一の電極を用いるか、または、(2)脳への刺激を行うための追加の装置を頭蓋内に設置する必要がある。上記(1)を採用した場合、脳活動情報の検出と脳への刺激とを交互に行う必要があり、脳活動情報の検出と脳への刺激とに時間差が生じるため、脳への刺激の影響を、高い精度で脳活動情報に反映させることができない。また、上記(2)を採用した場合、頭蓋内に配置する装置数が増加するため、コストが増加したり、生体への負担が増加したりすることとなる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、脳活動情報の検出と脳への刺激とを同時に行うことが可能な双方向性記録刺激電極および脳活動記録システムを実現することにある。
上記した課題を解決するため、本発明に係る双方向性記録刺激電極は、生体の頭蓋内に設置される双方向性記録刺激電極であって、基板と、前記基板上に形成され、前記生体の脳において発生した皮質脳波信号を1または複数の地点で検出するための薄膜状電極と、前記基板上に実装され、前記脳の1または複数の地点に対して光を照射するための光源とを備えることを特徴とする。
上記双方向性記録刺激電極によれば、薄膜状電極とは別に、光源を備えているため、脳の1または複数の地点に対する光刺激と、脳の1または複数の地点における脳活動情報の検出とを、同時に行うことができる。このため、上記双方向性記録刺激電極によれば、脳への光刺激の影響を、高い精度で脳活動情報に反映させることができる。
特に、上記双方向性記録刺激電極は、薄膜状電極と光源とが同一の基板上に設けられており、追加の装置を必要としないため、コストが増加したり、生体への負担が増加したりすることなく、上記光刺激と上記検出とを同時に行うことができる。
上記双方向性記録刺激電極において、前記1または複数の地点の各々に対し、1つのユニットが配置されており、当該1つのユニットは、1対の前記薄膜状電極と1つの前記光源とを含んでいることが好ましい。
上記構成によれば、光刺激する位置と、皮質脳波信号を検出する位置とを、実質的に同じ位置とすることができる。このため、上記双方向性記録刺激電極によれば、脳への光刺激の影響を、高い精度で脳活動情報に反映させることができる。
上記双方向性記録刺激電極において、前記1つの光源は、前記1対の薄膜状電極の間に配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、1つの地点において、光刺激された地点を中心とする対称的な2つの皮質脳波信号を検出することができる。このため、本実施形態のECoG電極100は、各地点における皮質脳波信号の精度を高めることができる。
上記双方向性記録刺激電極において、前記基板は透明であり、前記薄膜状電極は、前記基板の前記脳側となる面に形成されており、前記光源は、前記基板の前記頭蓋側となる面に実装されていることが好ましい。
上記構成によれば、光源から発生したノイズの、薄膜状電極への影響を抑制することができる。また、上記構成によれば、基板の領域を有効に利用することで、基板を小型化することができる。
上記双方向性記録刺激電極において、前記基板は、フレキシブル基板であり、前記光源は、LED光源であることが好ましい。
上記構成によれば、フレキシブル基板を採用したことにより、薄型化および自在な湾曲が可能となり、よって、低侵襲性且つ高性能な双方向性記録刺激電極を実現することができる。また、上記構成によれば、LED光源を採用したことにより、双方向性記録刺激電極において、光源の小型化、高輝度化、低消費電力化、高密度化を実現することができる。
また、本発明に係る脳活動記録システムは、上記双方向性記録刺激電極と、前記双方向性記録刺激電極が備える光源を制御する発光制御手段と、前記双方向性記録刺激電極が備える薄膜状電極によって検出された皮質脳波信号を記憶部に記録する記録手段とを備えることを特徴とする。
上記脳活動記録システムによれば、上記双方向性記録刺激電極と同様の効果を奏することができる、脳活動記録システムを実現することができる。
上記脳活動記録システムにおいて、前記記憶部に記録された前記皮質脳波信号に基づいて、前記生体の意図を予測する予測手段をさらに備えることが好ましい。
上記構成によれば、上記双方向性記録刺激電極から得られた皮質脳波信号に基づいて、生体の意図を予測することができるため、低コスト且つ低侵襲性でありながらも、多チャンネルによる多様な検査、および、高精度な皮質脳波信号に基づく高精度な予測処理を実現することができる。
なお、本書において、「生体の意図」とは、例えば、思考、感情、感覚、身体動作等、生体において脳活動を伴う事象全般を意味する。
本発明によれば、脳活動情報の検出と脳への刺激とを同時に行うことが可能な双方向性記録刺激電極および脳活動記録システムを実現することができる。
本発明の実施形態に係るECoG電極の構成を示す。 本発明の実施形態に係るECoG電極において、フレキシブル基板の上面(頭蓋側となる面)に配置されている構成部材を図示したものであり、フレキシブル基板の下面(脳側となる面)に配置されている構成部材の図示を省略したものである。 本発明の実施形態に係るアダプタの構成を示す。 本発明の実施形態に係る脳活動記録システムの構成を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
〔ECoG電極100の構成〕
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るECoG電極100の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るECoG電極100の構成を示す。図1(a)は、ECoG電極100の全体の構成を示す。図1(b)は、ECoG電極100の一部(図1(a)において点線で囲んだ部分)の構成を拡大して示す。
図1に示すECoG電極100は、生体(例えば、ヒト、サル等)の頭蓋内(頭蓋と脳との間)に留置され、生体の脳と外部機器(図示省略)とを接続するためのインタフェース装置である。具体的には、ECoG電極100は、生体の脳から発せられた脳活動情報(皮質脳波信号)を検出して、当該脳活動情報を外部機器へ出力することが可能であるとともに、外部機器からの制御によって、生体の脳に対する光刺激を行うことが可能となっている。このECoG電極100は、例えば、神経科学分野における電気生理学的研究に利用可能であり、特に、上述したBMI技術において好適に利用することが可能である。
図1に示すECoG電極100は、フレキシブル基板102の各々の面に、構成部材が設置されている。このため、図1においては、上面(頭蓋側となる面)に配置されている構成部材が実線で示されており、下面(脳側となる面)に配置されている構成部材が点線で示されている。なお、図1において、スルーホールを白抜きの円で示している。また、図1において、各寸法の単位は「mm」である。
図1に示すように、ECoG電極100は、フレキシブル基板102、電極部100A、コネクタ120、リファレンス電極130、およびグラウンド電極140を備えている。電極部100A、コネクタ120、リファレンス電極130、およびグラウンド電極140は、1枚のフレキシブル基板102上に形成されている。
(フレキシブル基板102)
フレキシブル基板102は、薄型且つフィルム状の部材であり、自在に湾曲させることが可能となっている。これにより、フレキシブル基板102は、脳の表面に沿って変形し、複数の電極の各々を、より確実に脳の表面に接触させることが可能となっている。例えば、フレキシブル基板102には、ポリイミド樹脂等が用いられる。
本実施形態のECoG電極100は、フレキシブル基板102の薄型化により、生体適合性が高められ、脳内への侵襲的影響がより少なくなっている。本実施形態のECoG電極100は、生体の頭蓋内に長期間(1年程度)留置しても、その検出性能が殆ど低下せず、よって、意図を予測する計算モデル(デコーダ)を殆ど変更する必要がなかった、という良好な実験結果が得られている。
(電極部100A)
電極部100Aは、フレキシブル基板102において、複数のユニット110が並べて設置されている部分である。図1に示す例では、フレキシブル基板102に対して、12個(6個×2例)のユニット110(ユニット110A〜110L)が並べて設置されている。これにより、ECoG電極100は、脳の12個所の地点に対して、光刺激と皮質脳波信号の検出とを同時に行うことが可能となっている。
なお、ユニット110の設置数および設置位置は、図1に示すものに限らない。ECoG電極100は、ユニット110の設置数および設置位置を適宜変更することで、検出対象範囲を自在に変更することができる。特に、ECoG電極100は、配線パターンの一部として各薄膜状電極112を形成可能なため、容易にユニットの構成を変更することが可能となっている。
(リファレンス電極130)
リファレンス電極130は、対応する配線によって、コネクタ120の対応する端子に接続されている。これにより、ECoG電極100は、リファレンス電極130によって検出されたリファレンス電圧を、上記対応する配線および上記対応する端子を介して、外部機器(図示省略)へ出力することが可能となっている。
(グラウンド電極140)
グラウンド電極140は、対応する配線によって、コネクタ120の対応する端子に接続されている。これにより、ECoG電極100は、グラウンド電極140によって検出されたグラウンド電圧を、上記対応する配線および上記対応する端子を介して、外部機器(図示省略)へ出力することが可能となっている。
〔ユニット110の構成〕
ここで、図1(b)を参照して、本発明の実施形態に係る各ユニット110の構成について説明する。図1(b)は、ユニット110Gを代表例として、その構成を示しているが、他のユニット110も同様の構成を有している。
図1(b)に示すように、1つのユニット110は、1対(2つ)の薄膜状電極112と、1つのLED光源114とを含んで構成されている。
(薄膜状電極112)
各薄膜状電極112は、脳から発せられた皮質脳波信号(脳活動情報)を検出するためのものである。各薄膜状電極112は、対応する配線によって、コネクタ120の対応する端子に接続されている。これにより、ECoG電極100は、薄膜状電極112によって検出された皮質脳波信号を、上記対応する配線および上記対応する端子を介して、外部機器(図示省略)へ出力することが可能となっている。
(LED光源114)
各LED光源114は、脳に対して光を照射することにより、脳内に光刺激を与えるためのものである。各LED光源114は、対応する配線によって、コネクタ120の対応する端子に接続されている。これにより、各LED光源114は、上記対応する配線および上記対応する端子を介して、外部機器(図示省略)からの制御が可能となっている。例えば、脳神経細胞に与える反応体としてチャネルロドプシンが用いられる場合、各LED光源114には、チャネルロドプシンに反応する青色の光を発するものが用いられる。
ユニット110において、上記1対の薄膜状電極112は、1.05mm程度の間隔を有して互いに対向するように配置されている。そして、ユニット110において、上記1つのLED光源114は、上記1対の薄膜状電極112の間に配置されている。
各薄膜状電極112には、直径1.15mmの小型且つ半円形状のものを用いている。また、LED光源114には、上記1対の薄膜状電極112間に収まる程度に小型のものが用いられている。これにより、図1(b)に示すように、1つのユニット110のサイズは、図中の左右幅が1.15mm、図中の前後幅が2.20mmに収まっており、大幅に小型化されている。
なお、図1(b)に示す例では、各薄膜状電極112は、直径1.15mmの半円形状を有しているが、薄膜状電極112の形状およびサイズは、これに限定するものではない。
〔ECoG電極100が奏する効果〕
このように、本実施形態のECoG電極100は、複数の薄膜状電極112に加えて、複数のLED光源114が、同一のフレキシブル基板102上に実装されている。これにより、本実施形態のECoG電極100は、脳の複数の地点に対する光刺激と、脳の複数の地点における皮質脳波信号の検出とを、同時に行うことができる。このため、本実施形態のECoG電極100によれば、脳の広範囲に対して光刺激および皮質脳波信号の検出を行うことができるうえ、脳への光刺激の影響を、高い精度で脳活動情報に反映させることができる。
特に、本実施形態のECoG電極100において、複数LED光源114の各々と、複数の電極の各々に対して、配線および端子が独立して設けられている。これにより、本実施形態のECoG電極100は、複数のチャンネルによる光刺激と、複数のチャンネルによる皮質脳波信号の検出とを、行うことができ、特に、各チャンネルを独立して制御することが可能となっている。
また、本実施形態のECoG電極100は、全ての構成部材(複数の薄膜状電極112、複数のLED光源114、リファレンス電極130、グラウンド電極140、コネクタ120の各端子、および各配線)が、同一のフレキシブル基板102上に設けられており、すなわち、全ての構成部材が一体化されている。これにより、本実施形態のECoG電極100は、コストが増加したり、生体への負担が増加したりすることなく、これら全ての構成部材の取り扱いおよび頭蓋内への設置を、一括して行うことが可能となっている。
特に、上記各電極(薄膜状電極112、リファレンス電極130、および、グラウンド電極140)は、各配線と同様に、薄膜状且つ導電性を有する部材(例えば、銅膜)から形成されている。このため、上記各電極は、配線パターンの一部として、各配線とともに一括して形成することが可能となっている。これにより、本実施形態のECoG電極100は、製造コストを抑制することが可能となっており、さらに、レイアウト変更にも柔軟に対応することが可能となっている。
また、本実施形態のECoG電極100は、上記各電極を薄膜状としたことにより、従来の剣山状電極を用いた場合と比べて、脳内への侵襲的影響が格段と小さくなっている。それ故、本実施形態のECoG電極100は、時間経過による検出性能の低下およびデコーディング性能の低下が殆ど生じなく、よって、従来の剣山状電極を用いた構成と比べて、上記各電極およびデコーダの維持費用を大幅に削減することができる。
また、本実施形態のECoG電極100は、リファレンス電極およびグランド電極が頭蓋内に留置されるため、神経活動の記録時に発生するノイズを大幅に低減することが可能となり、その結果、日時を問わず安定した脳活動記録が実現可能となっている。
また、本実施形態のECoG電極100は、1つの地点に対して2つの薄膜状電極112が配置されているため、光刺激を行う地点と皮質脳波信号を検出する地点とを実質的に同一とすることができるうえ、1つの地点に関する2つの皮質脳波信号を検出することができる。このため、本実施形態のECoG電極100は、各地点における皮質脳波信号の精度を高めることができる。
例えば、LED光源114の発光に伴い発生したノイズは、上記2つの皮質脳波信号の双方に対して同様に重畳されることとなる。このため、外部機器側においては、上記2つの皮質脳波信号を比較することにより、当該2つの皮質脳波信号に含まれている上記ノイズ成分を容易に特定および除去することができる。したがって、本実施形態のECoG電極100は、皮質脳波信号の精度を容易に高めることができる。
また、本実施形態のECoG電極100は、小型の薄膜状電極112および小型LED光源114を用いたため、単位面積あたりの電極密度および光刺激の密度を高めることが可能となっている。例えば、本実施形態のECoG電極100は、12個のユニット110および配線を、電極部100A内に集約しつつ、当該電極部100Aのサイズが、図1中の左右幅が9.20mm、図1中の前後幅が24.40mmとなっており、当該電極部100Aの小型化が実現されている。
なお、本実施形態のECoG電極100は、基板としてフレキシブル基板を用いているが、これに限定するものではない。また、本実施形態のECoG電極100は、光源としてLED光源を用いているが、これに限定するものではない。
〔フレキシブル基板102の各面の構成〕
ここで、図2を参照して、ECoG電極100のより具体的な構成を説明する。図2は、本発明の実施形態に係るECoG電極100において、フレキシブル基板102の上面(頭蓋側となる面)に配置されている構成部材を図示したものであり、フレキシブル基板102の下面(脳表面側となる面)に配置されている構成部材の図示を省略したものである。
本実施形態のECoG電極100において、各電極(薄膜状電極112、リファレンス電極130、および、グラウンド電極140)は、フレキシブル基板102の下面(脳表面側となる面)に設置されており、LED光源114は、フレキシブル基板102の上面(頭蓋側となる面)に設置されている。
すなわち、本実施形態のECoG電極100は、上記各電極の設置面と、各LED光源114の設置面とを、異ならせている。これにより、本実施形態のECoG電極100は、LED光源114から発生したノイズの、上記各電極への影響が抑制されている。
図2は、フレキシブル基板102の上面の構成を示すものであるため、各LED光源114が図示されているが、上記各電極は図示されていない。よって、図2からも、本実施形態のECoG電極100において、上記各電極が上記下面に形成されており、各LED光源114が上記上面に形成されていることがわかる。さらに、図1において、各LED光源114は実線にて図示されているが、上記各電極は点線にてされている。よって、図1からも、本実施形態のECoG電極100において、上記各電極が上記下面に形成されており、各LED光源114が上記上面に形成されていることがわかる。
上記構成により、頭蓋内において、各LED光源114は、フレキシブル基板102よりも頭蓋側に配置されることとなるが、フレキシブル基板102は透明であるため、LED光源114から発せられた光は、フレキシブル基板102を通過して、脳に照射されることとなる。
〔アダプタ150〕
次に、図3を参照して、本発明の実施形態に係るアダプタ150について説明する。図3は、本発明の実施形態に係るアダプタ150の構成を示す。図3に示すアダプタ150は、ECoG電極100を外部機器に接続させるために、ECoG電極100と外部機器との間に介在するものである。アダプタ150は、一端(ECoG電極100側の端部)にコネクタ160が形成されており、他端(外部機器側の端部)にコネクタ170が形成されている。例えば、コネクタ160は、ハーネス(図示省略)を介して、ECoG電極100のコネクタ120に接続される。また、コネクタ170は、直接的に、外部機器の接続ポート(図示省略)に接続される。
コネクタ160およびコネクタ170には、複数の電極に対応する複数の端子、および、複数のLED光源114に対応する複数の端子が形成されている。コネクタ160の各端子は、コネクタ170の対応する端子と、配線によって接続されている。すなわち、アダプタ150には、ECoG電極100と同様に、複数の電極に対応する複数の配線、および、複数のLED光源114に対応する複数の配線が、それぞれ形成されている。これにより、ECoG電極100は、当該アダプタ150を介して外部機器に接続された場合であっても、上記外部機器から、複数のチャンネルによる脳活動情報の検出、および、複数のチャンネルによる脳への光刺激を行うことが可能となっている。
ここで、アダプタ150は、ECoG電極100と同様に、フレキシブル基板の各々の面に、配線が形成されている。これにより、アダプタ150においては、フレキシブル基板の領域が有効に利用され、フレキシブル基板の小型化が実現されている。
図3においては、図1と同様に、上面(頭蓋側となる面)に配置されている構成部材が実線で示されており、下面(脳側となる面)に配置されている構成部材が点線で示されている。なお、図3において、スルーホールを白抜きの円で示している。また、図3において、各寸法の単位は「mm」である。
なお、本実施形態では、アダプタ150およびハーネスを介して、ECoG電極100を外部機器に接続する構成としているが、ECoG電極100と外部機器との接続形態は、これに限らない。例えば、ECoG電極100のコネクタを直接的に外部機器に接続する構成としてもよい。
〔ECoG電極100の適用例〕
次に、図4を参照して、ECoG電極100の脳活動記録システムへの適用例を説明する。図4は、本発明の実施形態に係る脳活動記録システム10の構成を示す。図4に示す脳活動記録システム10は、ECoG電極100および脳活動記録装置200を備えている。この脳活動記録システム10は、ECoG電極100によって検出された脳活動情報を、脳活動記録装置200によって記録するシステムである。
(脳活動記録装置200の概要)
脳活動記録装置200は、ECoG電極100によって検出された脳活動情報(皮質脳波信号)を記録する装置である。脳活動記録装置200は、アダプタ150(図3参照)によってECoG電極100と接続されており、ECoG電極100を制御することが可能となっている。さらに、脳活動記録装置200は、記録された脳活動情報に基づいて、生体の意図を予測することも可能となっている。
上記を実現するため、脳活動記録装置200は、プロセッサ、メモリ、ハードディスク、外部接続ポート、各種処理プログラム(例えば、ECoG電極100を制御する制御プログラム、上記予測を行う予測プログラム等)、出力デバイス(例えば、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ等)、等を備えている。例えば、上記外部接続ポートには、アダプタ150が接続される。これにより、ECoG電極100は、アダプタ150を介して脳活動記録装置200に接続され、脳活動記録装置200からの制御(皮質脳波信号の検出制御、LED光源114の発光制御)が可能となる。
(脳活動記録装置200の機能)
ここで、脳活動記録装置200の各機能について説明する。図4に示すように、脳活動記録装置200は、発光制御部202、脳活動情報記録部204、脳活動情報記憶部206、および予測部208を備えている。
(発光制御部202)
発光制御部202は、発光チャンネル毎(すなわち、LED光源114毎)に、対応するLED光源114の発光タイミングを制御する。例えば、脳活動記録装置200においては、発光チャンネル毎の発光パターンが、試験プログラム等に予め定められている。そして、発光制御部202は、上記発光パターンに従って、複数のLED光源114の各々の発光タイミングを制御する。発光対象とされたLED光源114には、脳活動記録装置200から所定の駆動電圧が印加され、これにより、当該LED光源114は、発光することとなる。
(脳活動情報記録部204、脳活動情報記憶部206)
脳活動情報記録部204は、検出チャンネル毎(すなわち、薄膜状電極112毎)に、対応する薄膜状電極112によって検出された脳活動情報(具体的には、皮質脳波信号の電位)を、時系列に、脳活動情報記憶部206に記録する。
(予測部208)
予測部208は、脳活動情報記憶部206に記録された脳活動情報に基づいて、生体の意図を予測する。例えば、脳活動記録装置200においては、意図を予測する計算モデル(デコーダ)として、生体の意図毎に、脳活動情報の電気特性モデルが予め対応付けられている。予測部208は、上記記録された脳活動情報の電気特性に近似する、上記予め定められている電気特性モデルを選択する。そして、予測部208は、上記選択された電気特性モデルに対応付けられている生体の意図を、上記記録された脳活動情報が表す生体の意図であると、予測する。多点計測された脳活動情報に基づく、より具体的な予測方法については、従来から知られている手法(例えば、上記特許文献1,2参照)を用いることができる。
脳活動記録装置200は、予測部208による予測結果を、その利用目的に応じて、メモリまたはハードディスクに記録したり、出力デバイス(例えば、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ等)によって出力したり、対応するデバイスの制御に用いたりすることができる。
なお、脳活動記録装置200において、発光制御部202、脳活動情報記録部204、および予測部208は、例えば、メモリまたはハードディスクに記憶された処理プログラムを、上記プロセッサが実行することにより、実現することが可能である。また、脳活動情報記憶部206は、例えば、メモリまたはハードディスクによって、実現することが可能である。
〔補足説明〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、医療、研究等において、脳活動情報を記録する脳活動情報記録システムに利用可能であり、特に、上記脳活動情報に基づいて生体の意図を予測する脳活動情報記録システム等に好適に利用することができる。
100 ECoG電極(双方向性記録刺激電極)
102 フレキシブル基板(基板)
110 ユニット
112 薄膜状電極
114 LED光源(光源)
120 コネクタ
130 リファレンス電極
140 グラウンド電極
150 アダプタ
160 コネクタ
170 コネクタ
200 脳活動記録装置
202 発光制御部(発光制御手段)
204 脳活動情報記録部(記録手段)
206 脳活動情報記憶部(記憶部)
208 予測部(予測手段)

Claims (7)

  1. 生体の頭蓋内に設置される双方向性記録刺激電極であって、
    基板と、
    前記基板上に形成され、前記生体の脳において発生した皮質脳波信号を1または複数の地点で検出するための薄膜状電極と、
    前記基板上に実装され、前記脳の1または複数の地点に対して光を照射するための光源と
    を備えることを特徴とする双方向性記録刺激電極。
  2. 前記1または複数の地点の各々に対し、1つのユニットが配置されており、当該1つのユニットは、1対の前記薄膜状電極と1つの前記光源とを含んでいる
    ことを特徴とする請求項1に記載の双方向性記録刺激電極。
  3. 前記1つの光源は、前記1対の薄膜状電極の間に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の双方向性記録刺激電極。
  4. 前記基板は透明であり、
    前記薄膜状電極は、
    前記基板の前記脳側となる面に形成されており、
    前記光源は、
    前記基板の前記頭蓋側となる面に実装されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の双方向性記録刺激電極。
  5. 前記基板は、フレキシブル基板であり、
    前記光源は、LED光源である
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の双方向性記録刺激電極。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の双方向性記録刺激電極と、
    前記双方向性記録刺激電極が備える光源を制御する発光制御手段と、
    前記双方向性記録刺激電極が備える薄膜状電極によって検出された皮質脳波信号を記憶部に記録する記録手段と
    を備えることを特徴とする脳活動記録システム。
  7. 前記記憶部に記録された前記皮質脳波信号に基づいて、前記生体の意図を予測する予測手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の脳活動記録システム。
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