JP2014119689A - Fixing device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えばコピー機、ファクシミリ機、プリンター装置、或いはコピー、ファクシミリ、プリンターの機能を搭載した複合機等の画像形成装置に設けられる定着装置に関し、特に、ヒートローラを加熱する熱源の消費電力の低減を図るための技術に関する。 The present invention relates to a fixing device provided in an image forming apparatus such as a copying machine, a facsimile machine, a printer device, or a multifunction machine equipped with a copy, facsimile, and printer function, and in particular, power consumption of a heat source for heating a heat roller. TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
本発明に関して、ヒートローラと協同してニップ部を形成する2本のローラを備えた定着装置が特許文献1から3に公知である。特許文献1では、ヒータを内蔵した定着ローラと、定着ローラの回転に従動回転する第1加圧ローラおよび第2加圧ローラとを備えており、両加圧ローラが定着ローラに圧接するように設けられている。第1および第2加圧ローラは、定着ローラに対して、それぞれのニップ部の形状あるいは定着力、両加圧ローラの径、または両加圧ローラの加圧力が異なるように設けられている。但し、2本の加圧ローラは加圧力が異なるように設けられている場合でも、定着ローラに対して加圧力が作用した状態で配置されている。 With respect to the present invention, Patent Documents 1 to 3 disclose fixing devices including two rollers that form a nip portion in cooperation with a heat roller. Patent Document 1 includes a fixing roller having a built-in heater, and a first pressure roller and a second pressure roller that rotate following the rotation of the fixing roller, so that both the pressure rollers are in pressure contact with the fixing roller. Is provided. The first and second pressure rollers are provided such that the shape or fixing force of each nip portion, the diameters of the two pressure rollers, or the pressing force of the two pressure rollers are different from the fixing roller. However, even when the two pressure rollers are provided with different pressures, they are arranged in a state where the pressure is applied to the fixing roller.
特許文献2では、内部中央に熱源が設けられた加熱ローラと、2枚の支持板で回転自在に支持されて、加熱ローラの回転に従動回転する2本の加圧ローラとが設けられている。支持板は、加圧レバーに連結されており、加圧レバーの先端には引張ばねが連結されている。引張ばねは固定プレートにナットを介して連結したねじに連結されている。ナットを回転操作してねじを進退させることにより、ばね圧を調整してニップ部の加圧力を調整することができる。
In
特許文献3では、内部に熱源が設けられたヒートローラと、ヒートローラに接触して回転する第1および第2加圧ローラとが設けられている。両加圧ローラは、その両端部がブッシング部材によって回転保持されている。ブッシング部材から所定の間隔だけ離間した位置に保持部材が設けられており、ブッシング部材と保持部材との間に、加圧ローラをヒートローラに押付けるためのばねが設けられている。異なるばね圧のばねを2個設け、あるいは、保持部材をピボット地点を中心にして回動させることにより、ヒートローラに対する第1および第2加圧ローラの加圧力をそれぞれ変更することができる。
In
特許文献4および5には、加熱ローラの周囲に設けた2本のローラに無端状のベルトを巻き掛けた定着装置が開示されている。特許文献4では、ハロゲンランプを内蔵した定着ローラと、フレームで回転自在に保持される加圧ローラおよびローラ状のベルト張架部材とが設けられており、加圧ローラとベルト張架部材とにベルトが巻き掛けられている。フレームは支点を中心にして連結部材で回動させることができ、これにより定着ローラに対するベルトの相対位置を変更して加圧力を変更することができる。
特許文献5では、内部にヒータを有するヒートローラと、ヒートローラに圧接されるプレスローラと、プレスローラに巻き掛けられてヒートローラに押圧される定着ベルトと、定着ベルトのテンションを調整するテンションローラとを備えている。定着ベルトのテンションは、テンションローラに作用させる調整ばねの付勢力を調整することにより変更でき、プレスローラの押圧力は、加圧ばねの付勢力を調整することにより変更できるようになっている。
In
ヒートローラとプレスローラで形成されるニップ部は、外周部が弾性体で形成されるプレスローラが変形して、ヒートローラに対して面で接触している。これにより、2本のプレスローラを設けると、プレスローラが1本の場合に比べてニップ部の長さを長くすることができる。したがって、記録媒体を長時間加熱加圧処理することができ、記録媒体へのトナー画像の定着性を向上することができる。 The nip portion formed by the heat roller and the press roller is in contact with the surface of the heat roller by deformation of the press roller whose outer peripheral portion is formed of an elastic body. Thereby, when two press rollers are provided, the length of the nip portion can be increased as compared with the case where the number of press rollers is one. Therefore, the recording medium can be heated and pressurized for a long time, and the fixability of the toner image on the recording medium can be improved.
画像形成動作中において、熱源からヒートローラに供給される熱は、記録媒体の加熱加圧処理で消費される以外に、ヒートローラに接しているプレスローラに伝導して奪われている。特許文献1から3の定着装置のように、2本のプレスローラを設けてニップ部を長くすると、両ローラの接触面積が大きくなるので、ヒートローラからプレスローラに奪われる熱も多くなる。これにより、熱源はプレスローラに奪われた熱を余分に供給する必要があるので、熱源の消費電力が増加してしまう。 During the image forming operation, the heat supplied to the heat roller from the heat source is conducted and taken away by the press roller in contact with the heat roller, in addition to being consumed by the heat and pressure processing of the recording medium. When the two nip rollers are provided and the nip portion is lengthened as in the fixing device disclosed in Patent Documents 1 to 3, the contact area between both the rollers increases, so that the heat taken away from the heat roller to the press roller also increases. As a result, the heat source needs to supply extra heat deprived by the press roller, which increases the power consumption of the heat source.
また、記録媒体にしわが発生する不良は、記録媒体を加圧するニップ部で発生しやすく、とくに、2本のプレスローラを備える定着装置では、記録媒体が2度加圧されるため、記録媒体にしわが発生しやすい。なお、特許文献2および3の定着装置は、加圧ローラの加圧力を変更することができるように構成されているが、両加圧ローラは常にヒートローラに加圧力を作用させた状態で配置されているので、しわが発生しやすいことに変わりはない。
In addition, defects that cause wrinkles in the recording medium are likely to occur at the nip portion that pressurizes the recording medium. In particular, in a fixing device that includes two press rollers, the recording medium is pressed twice. I am prone to wrinkles. The fixing devices of
特許文献4および5では、ニップ部の押圧力を変更できるので、記録媒体の種類に応じてトナー画像の定着性を好適に調整することができ、また、しわの発生を抑制することができる。しかし、押圧力を変更するための機構が設けられている分、定着装置の構造が複雑になることが避けられず、装置のコストが嵩む。また、可動部分が多い分、故障が発生しやすい不利もある。
In
本発明の目的は、ヒートローラと協同してニップ部を形成する2本のローラを備える定着装置において、トナー画像の定着性を損なうことなくヒートローラを加熱する熱源の消費電力の低減を図ることができる定着装置を提供することにある。
本発明の目的は、ヒートローラと協同してニップ部を形成する2本のローラを備える定着装置において、記録媒体にしわが発生するのを効果的に抑制することができる定着装置を提供することにある。
An object of the present invention is to reduce power consumption of a heat source that heats a heat roller in a fixing device including two rollers that form a nip portion in cooperation with the heat roller without impairing the fixability of the toner image. It is an object of the present invention to provide a fixing device capable of achieving the above.
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a fixing device including two rollers that form a nip portion in cooperation with a heat roller, and capable of effectively suppressing the occurrence of wrinkles on a recording medium. is there.
本発明の定着装置は、熱源26で加熱されるヒートローラ27と、ヒートローラ27と協同して記録媒体100を搬送しながら加圧する加圧構造とを備えている。前記加圧構造は、ヒートローラ27の周面に配置される第1ローラ28と、第1ローラ28よりヒートローラ27の回転方向の下流側に配置される第2ローラ29とを備えている。また、前記加圧構造は、両ローラ28・29を回転自在に支持する前後一対のアーム部材30と、アーム部材30をヒートローラ27に対して接離する向きに揺動可能に支持する揺動軸31と、アーム部材30をヒートローラ27へ向かって接近する向きに付勢する加圧部材32とを備えている。第1ローラ28の周面とヒートローラ27との間に第1ニップ部N1が形成され、第2ローラ29とヒートローラ27との間に第2ニップ部N2が形成されている。そして、第2ニップ部N2に臨む第2ローラ29は、加圧部材32の付勢力でヒートローラ27に対して加圧された状態で押付けてある。また、第1ニップ部N1における第1ローラ28は、ヒートローラ27に対して従動回転可能な状態で線接触していることを特徴とする。なお、第1ローラ28がヒートローラ27に対して従動回転可能な状態で線接触している状態とは、第1ローラ28が加圧部材32の付勢力でヒートローラ27に押付けられていない状態を意味しており、以下の説明においては、この状態を無加圧状態と言う。
The fixing device of the present invention includes a
上記の定着装置において、第1ローラ28および第2ローラ29は、ローラ軸40・41と、ローラ軸40・41の周囲に固定される弾性体層42・43とで構成する。第2ニップ部N2における弾性体層43は、ヒートローラ27の周面で受止められて弾性変形し、ヒートローラ27に対して加圧された状態で面接触している。
In the fixing device described above, the
本発明の別の定着装置は、熱源26で加熱されるヒートローラ27と、ヒートローラ27と協同して記録媒体100を搬送しながら加圧する加圧構造とを備えている。前記加圧構造は、ヒートローラ27の周囲に配置される第1ローラ28と、第1ローラ28よりヒートローラ27の回転方向の下流側に配置される第2ローラ29と、第1ローラ28、および第2ローラ29の周面に巻き掛けられる無端状の定着ベルト56とを備えている。また、前記加圧構造は、両ローラ28・29を回転自在に支持する前後一対のアーム部材30と、アーム部材30をヒートローラ27に対して接離する向きに揺動可能に支持する揺動軸31と、アーム部材30をヒートローラ27へ向かって接近する向きに付勢する加圧部材32とを備えている。第1ローラ28の周面に巻き掛けられた定着ベルト56と、ヒートローラ27との間に第1ニップ部N1が形成され、第2ローラ29の周面に巻き掛けられた定着ベルト56とヒートローラ27との間に第2ニップ部N2が形成されている。そして、第2ニップ部N2に臨む定着ベルト56が、加圧部材32の付勢力で第2ローラ29を介してヒートローラ27に対して加圧された状態で押付けられている。また、第1ニップ部N1に臨む定着ベルト56は、加圧部材32の付勢力を受けることなく、ヒートローラ27に対して従動回転可能な状態で接触させてある。
Another fixing device of the present invention includes a
上記の別の定着装置において、第1ローラ28および第2ローラ29は、ローラ軸40・41と、ローラ軸40・41の周囲に固定される弾性体層42・43とで構成する。第2ニップ部N2における弾性体層43は、定着ベルト56を介してヒートローラ27の周面で受止められて弾性変形している。第2ニップ部N2における定着ベルト56は、第2ローラ29の弾性体層43の変形応力でヒートローラ27の周面に加圧された状態で面接触している。
In the other fixing device described above, the
第1ローラ28の中心A1は、揺動軸31の中心Pとヒートローラ27の中心A3とを通る仮想線Rよりも、第2ローラ29に近い側の領域に配置する。
The center A1 of the
揺動軸31の中心Pから第2ローラ29の中心A2までの距離をL1とし、揺動軸31の中心Pからヒートローラ27の中心A3までの距離をL2とするとき、ヒートローラ27および第2ローラ29が、式(L1≒L2)を満足する状態で配置される形態を採ることができる。
When the distance from the center P of the
アーム部材30の一端を揺動軸31で支持し、アーム部材30の他端に加圧部材32の作用点A4を設けて、揺動軸31の中心Pから加圧部材32の作用点A4までの距離L3が、揺動軸31の中心Pから第2ローラ29の中心A2までの距離L1よりも大きく設定される形態を採ることができる。
One end of the
本発明に係る定着装置においては、第1ローラ28の周面とヒートローラ27との間に第1ニップ部N1を形成し、第2ローラ29とヒートローラ27との間に第2ニップ部N2を形成した。第2ニップ部N2に臨む第2ローラ29を、加圧部材32の付勢力でヒートローラ27に対して加圧した状態で押付け、第1ニップ部N1における第1ローラ28とヒートローラ27とを、無加圧状態で接触するように構成した。これによれば、第1ニップ部N1はヒートローラ27に対して無加圧状態で接触しているだけであるので、第2ニップ部N2に比べて第1ニップ部N1の熱の伝導量を著しく低下できる。したがって、2本の加圧ローラがヒートローラに加圧した状態で密着してある従来の定着装置に比べて、ヒートローラ27から第1ローラ28へと奪われる熱量を少なくすることができ、熱源26の消費電力を低減することができる。
In the fixing device according to the present invention, the first nip portion N1 is formed between the peripheral surface of the
また、定着動作時に第1ニップ部N1を通過した記録媒体100は、その表面に形成されたトナー画像のトナーが持つ粘着力によってヒートローラ27に巻き付いた状態で第2ニップN2部側へ搬送され、その間に予熱される。詳しくは、第1ニップ部N1を通過した記録媒体100とトナー画像とは、第2ニップ部N2に達するまでの間にヒートローラ27の表面に接触して予熱される。また、第2ニップ部N2に達した記録媒体100とトナー画像とは、加圧部材32の付勢力を受けた第2ローラ29で強く加圧されてヒートローラ27に強く密着し、トナー画像が記録媒体100に適正に定着される。したがって、第1ニップ部N1における第1ローラ28とヒートローラ27とを、無加圧状態で接触するように構成しているにも拘らず、トナー画像の定着性が損なわれることがない。さらに、記録媒体100は、第1ニップ部N1をほとんど加圧されることなく通過するので、しわの発生を効果的に抑制することができる。
Further, the
第2ローラ29の弾性体層43をヒートローラ27に面接触させると、第2ニップ部N2において記録媒体100の加熱処理と加圧処理を行なう際の通紙距離を大きくできるので、トナー画像をさらに確実に記録媒体100に定着させることができる。
When the
本発明に係る別の定着装置においては、第1ローラ28に巻き掛けた定着ベルト56とヒートローラ27との間に第1ニップ部N1を形成し、第2ローラ29に巻き掛けた定着ベルト56とヒートローラ27との間に第2ニップ部N2を形成した。また、第2ニップ部N2に臨む定着ベルト56を、加圧部材32の付勢力で第2ローラ29を介してヒートローラ27に対して加圧した状態で押付けるようにした。さらに、第1ニップ部N1に臨む定着ベルト56を、加圧部材32の付勢力を受けることなくヒートローラ27に従動回転可能な状態で接触させるようにした。つまり、第1ニップ部N1に臨む定着ベルト56とヒートローラ27とを、無加圧状態で接触するように構成した。これによれば、第1ニップ部N1は、ヒートローラ27に対して無加圧状態で接触しているだけであるので、第2ニップ部N2に比べて第1ニップ部N1の熱の伝導量を著しく低下できる。したがって、2本の加圧ローラがヒートローラに加圧した状態で密着してある従来の定着装置に比べて、定着ベルト56を備えている場合であっても、ヒートローラ27から第1ローラ28へと奪われる熱を少なくすることができ、熱源26の消費電力を低減することができる。
In another fixing device according to the present invention, a first nip portion N1 is formed between the fixing
また、定着動作時に第1ニップ部N1を通過した記録媒体100は、ヒートローラ27と定着ベルト56とに挟まれ、両者27・56により確実に挟み込まれた状態で第2ニップ部N2側へ搬送され、その間に予熱される。詳しくは、第1ニップ部N1を通過した記録媒体100とトナー画像とは、第2ニップ部N2に達するまでの間、定着ベルト56とヒートローラ27の表面に挟まれた状態でローラ表面に接触して予熱される。また、第2ニップ部N2に達した記録媒体100とトナー画像とは、加圧部材32の付勢力を受けた第2ローラ29を介して定着ベルト56で強く加圧されてヒートローラ27に強く密着し、トナー画像が記録媒体100に適正に定着される。したがって、第1ニップ部N1における定着ベルト56とヒートローラ27とを、無加圧状態で接触するように構成しているにも拘らず、トナー画像の定着性が損なわれることがない。さらに、記録媒体100は、第1ニップ部N1をほとんど加圧されることなく通過し、ヒートローラ27と定着ベルト56とで挟まれた状態で第2ニップ部N2へと搬送されるので、しわの発生を効果的に抑制することができる。
Further, the
第2ニップ部N2における定着ベルト56を、第2ローラ29の弾性体層43を介してヒートローラ27の周面に面接触させると、第2ニップ部N2において記録媒体100の加熱処理と加圧処理を行なう際の通紙距離を大きくできる。したがって、第2ニップ部N2におけるトナー画像の記録媒体100に対する定着処理をさらに確実に行うことができる。また、ヒートローラ27の周面における定着ベルト56は、第2ニップ部N2、およびその近傍が充分に加圧された状態で接触し、それ以外の部分は殆ど無加圧で接触しているだけである。さらに、加圧されている部分と無加圧の部分とでは、ヒートローラ27からの熱の伝導状態が異なり、加圧力が小さいほど熱が伝わりにくくなる。したがって、第2ニップ部N2より上流側の定着ベルト56、および第1ローラ28に伝導する熱量を少なくすることができ、熱源26の消費電力を低減することができる。
When the fixing
第1ローラ28の中心A1が、揺動軸31の中心Pとヒートローラ27の中心A3とを通る仮想線Rよりも、第2ローラ29に近い側の領域に配置してあると、紙詰まり時の記録媒体100の除去を容易に行える。これは、紙詰まりが発生した場合に、アーム部材30を単に揺動操作するだけで、第1、第2の両ローラ28・29をヒートローラ27から分離して、記録媒体100を容易に除去できるからである。仮に、中心A1が仮想線Rよりも第2ローラ29から遠い側に配置してある場合には、アーム部材30を揺動するときの第1ローラ28の先端軌跡がヒートローラ27の周面と交差するため、第1ローラ28をアーム部材30に同行して揺動できない。同様に、第1ローラ28および第2ローラ29に定着ベルト56が巻き掛けられている場合であっても、定着ベルト56を巻き掛けた状態のままアーム離間構造で第1ローラ28および第2ローラ29をヒートローラ27から分離操作することができる。
If the center A1 of the
揺動軸31の中心Pから第2ローラ29の中心A2までの距離をL1とし、揺動軸31の中心Pからヒートローラ27の中心A3までの距離をL2とするとき、ヒートローラ27および第2ローラ29を、式(L1≒L2)を満足する状態で配置すると、加圧部材32の付勢力を、第2ニップ部N2の加圧力として確実に作用させることができる。
When the distance from the center P of the
詳しくは、加圧部材32の付勢力はアーム部材30を介して第2ローラ29に作用するが、第2ニップ部N2においては、交点Q(図1参照)から中心A3へ向かう径方向の分力と、交点Qにおける接線方向の分力として作用する。そのため、径方向の分力が大きければ大きいほど、加圧部材32の付勢力を無駄のない状態で第2ローラ29に作用させて、記録媒体100の定着処理を的確に行なえることになる。先の距離L1および距離L2が式(L1≒L2)を満足する状態で設定してあると、加圧部材32の付勢力のほとんどを、交点Qにおける径方向の分力として作用させることができるので、第2ニップ部N2における加圧処理および加熱処理を確実に行なうことができる。
Specifically, the urging force of the
揺動軸31の中心Pから加圧部材32の作用点A4までの距離L3を、揺動軸31の中心Pから第2ローラ29の中心A2までの距離L1よりも大きく設定すると、てこの原理により加圧部材32による付勢力を増幅させて第2ニップ部N2に加圧力として作用させることができる。
If the distance L3 from the center P of the
(第1実施形態) 図1から図5に本発明に係る定着装置を、コピー機能とファクシミリ機能とを備えた複合機に適用した第1実施形態を示す。なお、本実施形態における前後、左右、上下とは、図2から図4に示す矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。 First Embodiment FIGS. 1 to 5 show a first embodiment in which a fixing device according to the present invention is applied to a multifunction machine having a copy function and a facsimile function. Note that front and rear, left and right, and top and bottom in the present embodiment follow the arrows shown in FIGS. 2 to 4 and the front and rear, left and right, and top and bottom indications shown near each arrow.
図2において複合機1は、記録用紙(記録媒体)100が堆積状に収容される給紙カセット2と、給紙カセット2から送られてきた記録用紙100上にトナー画像を形成する画像形成部3と、画像形成部3を経た記録用紙100に加熱加圧処理を施してトナー画像を定着させる定着部(定着装置)4とを備える。複合機1の内部には、給紙カセット2から画像形成部3および定着部4を経て排紙部5に至る用紙搬送路6が形成されている。排紙部5の上方には画像読取部7が配置されている。画像読取部7の前面には各種操作ボタンを有する操作パネル8が設けられており、画像読取部7の上面には自動原稿搬送装置(ADF)9が設けられている。符号10は、両面印刷時に記録用紙100を反転させて画像形成部3に記録用紙を搬送する反転搬送路である。
In FIG. 2, the multi function device 1 includes a
給紙カセット2は、記録用紙100を用紙搬送路6に繰り出すための給紙ローラ13と、給紙ローラ13に圧接して記録用紙100の重送を防止する、図示しない摩擦パッドとを備える。用紙搬送路6における給紙ローラ13と画像形成部3との間には、後述する感光体ドラム18上のトナー画像と同期するように画像形成部3への給紙タイミングを制御するレジストローラ対14が設けられている。符号15は、排紙部5に記録用紙100を送る排紙ローラ対を示す。
The
画像形成部3は感光体ドラム18を中心として構成される。画像形成時における感光体ドラム18は、図2において反時計回り方向に回転している。感光体ドラム18の周囲には、その回転方向に沿って、コロナ帯電式の帯電器19と、LEDヘッド20と、現像器21と、転写ローラ22と、クリーニング部23とが順に設けられている。LEDヘッド20は、帯電器19によって帯電状態とされた感光体ドラム18の表面を露光して、静電潜像を形成する。現像器21は、感光体ドラム18の表面にトナーを供給して、静電潜像に即したトナー画像を形成する。転写ローラ22は、感光体ドラム18の表面に形成されたトナー画像を記録用紙100に転写する。クリーニング部23は、感光体ドラム18の表面の電荷および残留トナーを除去する。現像器21の上側には、現像器21に対してトナーを供給するトナーカートリッジ24が配置されている。画像形成部3でトナー画像を形成された記録用紙100は、定着部4に搬送されて加熱加圧処理を施される。
The
図3に示すように定着部4は、ヒータ(熱源)26で加熱されるヒートローラ27と、ヒートローラ27と協同して記録用紙100を搬送しながら加圧する加圧構造とを備えている。前記加圧構造は、ヒートローラ27の周囲に配置される第1ローラ(ローラ)28と、第1ローラ28よりヒートローラ27の回転方向の下流側に配置される第2ローラ(ローラ)29と、両ローラ28・29を回転自在に支持する前後一対のローラアーム(アーム部材)30とを備えている。また、ローラアーム30は、揺動軸31でヒートローラ27に対して接離する向きに揺動可能に支持されており、ヒートローラ27へ向かって接近する向きにばね(加圧部材)32で付勢されている。
As shown in FIG. 3, the fixing
ヒートローラ27と両ローラ28・29との間に、記録用紙100に対する加熱加圧処理を施す第1ニップ部N1および第2ニップ部N2が形成してある。ヒートローラ27と第1ローラ28との間が第1ニップ部N1であり、ヒートローラ27と第2ローラ29との間が第2ニップ部N2である。第1ローラ28および第2ローラ29は、ヒートローラ27と接触して従動回転するように構成されており、それぞれ、図3に示す四角箱状のケース34内に組み付けられている。ケース34の下面には記録用紙100の進入口35が形成されており、上面には記録用紙100の排出口36が形成されている。
Between the
ヒートローラ27は、熱伝導率が高いアルミニウム等を素材とする断面が円形の筒材であり、ヒートローラ27を加熱するための棒状のヒータ26が内蔵されている。ヒータ26はハロゲンランプで構成されて、ヒートローラ27を軸方向(前後方向)に貫通しており、その前後端は不図示のビスでケース34に固定されている。ヒートローラ27の外周面には、定着処理後のトナーの剥離性向上を目的として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)によるコーティング処理が施されている。ヒートローラ27の前後端はそれぞれ、耐熱性樹脂からなる円筒状の軸受37で支持されている(図4参照)。ヒートローラ27の後端部には、不図示の駆動部の終段ギヤに噛み合うギヤ38が装着されており、ヒートローラ27は駆動部からの回転駆動力を受けて回転する。ヒートローラ27の上部には、ケース34に支持されて、ヒートローラ27に密着した記録用紙100を剥離するための剥離爪39が複数個設けられている。
The
図3および図5に示すように、第1ローラ28は、ローラ軸40と、ローラ軸40の外周面に形成される弾性体層42とで構成されている。同様に、第2ローラ29は、ローラ軸41と、ローラ軸41の外周面に形成される弾性体層43とで構成されている。ローラ軸40・41は、鉄系の金属材料(鉄鋼)を素材とする中実軸で形成されており、弾性体層42・43は、シリコーンスポンジで形成されている。ローラ軸40・41の素材としては、鉄鋼以外に、ステンレス鋼、またはアルミニウム合金を用いることができる。
As shown in FIGS. 3 and 5, the
図3および図4に示すように、ローラアーム30は、第1ローラ28および第2ローラ29の前後端にそれぞれ設けられており、両ローラ28・29は、その前後端をローラアーム30に固定された耐熱性樹脂からなる円筒状の軸受46で回転自在に支持されている。ローラアーム30の下端にはブッシュ47が固定されており、このブッシュ47を内フレーム50に固定した揺動軸31で軸支することにより、ローラアーム30は揺動軸31を中心として左右揺動可能に支持される。ローラアーム30の上端にはフック48が形成されている。このフック48にばね32の一端が装着され、他端がケース34に設けた装着穴51に装着されることにより、ローラアーム30は、ばね32で揺動軸31を揺動中心にして図3において反時計回りに付勢されている。
As shown in FIGS. 3 and 4, the
図1に示すように、第2ローラ29は、揺動軸31の中心Pからヒートローラ27の中心A3までの距離L2と、揺動軸31の中心Pから第2ローラ29の中心A2までの距離L1が同じになるように配置されている。さらに、第2ローラ29は、揺動軸31の中心Pと、ヒートローラ27の中心A3とを通る仮想線Rよりも、ローラアーム30がヒートローラ27から離間する側の領域に配置されている。ばね32で反時計回りに付勢されているローラアーム30は、第2ローラ29がヒートローラ27で受止められて、それ以上揺動するのが規制されている。これにより、ヒートローラ27の周面と第2ローラ29との間に第2ニップ部N2が形成され、ばね32の付勢力が加圧力として第2ニップ部N2に作用する。このとき、弾性体層43は、ばね32の付勢力により弾性変形し、ヒートローラ27に対して面接触して第2ニップ部N2を形成している。
As shown in FIG. 1, the
図1に示すように、フック48は、揺動軸31の中心Pからばね32の付勢力の作用点A4までの距離L3が、揺動軸31の中心Pから第2ローラ29の中心A2までの距離L1よりも長くなる位置に形成されている。これにより、ばね32の付勢力をてこの原理で増幅させた状態で、第2ニップ部N2に加圧力として作用させることができる。
As shown in FIG. 1, the
ばね32の付勢力は、第2ニップ部N2においては、交点Q(図1参照)から中心A3へ向かう径方向の分力と、交点Qにおける接線方向の分力として作用する。したがって、第2ニップ部N2の交点Qにおける径方向の分力が大きく、接線方向の分力が小さいほど、ばね32の付勢力を第2ローラ29に的確に作用させることができる。本実施形態においては、距離L2と距離L1とを同じに設定して、交点Qにおいて接線方向の分力が発生するのを抑止するので、ばね32の付勢力の殆どを第2ニップ部N2の加圧力として確実に作用させることができる。なお、交点Qは第2ニップ部N2の周方向中央部にあって、中心A2と中心A3とを結ぶ仮想線と、ヒートローラ27の外周面とが交差する個所であるが、交点Qは、距離L1・L2の違い、および第2ローラ29の直径の違いによってその位置が異なってくる。
The urging force of the
図1に示すように、第1ローラ28とヒートローラ27は、無加圧状態で接触するように配置されている。具体的には、第1ローラ28は、第2ローラ29がヒートローラ27で受止められて、ローラアーム30の揺動が規制されている状態において、第1ローラ28とヒートローラ27との間に加圧力が作用しない状態で、線接触するように配置されている。つまり、第1ローラ28は、ばね32の付勢力でヒートローラ27に押付けられているわけではないが、ヒートローラ27が回転駆動されるときは、第1ローラ28がヒートローラ27に従動しながら回転できる状態で接触していることになる。さらに、第1ローラ28は、前記仮想線Rよりも第2ローラ29に近い側の領域に配置されている。
As shown in FIG. 1, the
ローラアーム30は、不図示のアーム離間構造により、ローラアーム30をヒートローラ27から離間する方向に揺動させることができる。これは、記録用紙100の詰まり等が発生した場合に、記録用紙100の除去を容易にするためである。本実施形態のように、第1ローラ28の中心A1と、第2ローラ29の中心A2とが、揺動軸31の中心Pと、ヒートローラ27の中心A3とを通る仮想線Rよりも、第2ローラ29に近い側の領域に配置してあると、ローラアーム30を単に揺動操作するだけで、第1、第2の両ローラ28・29をヒートローラ27から分離して、記録用紙100を容易に除去できる。仮に、中心A1が仮想線Rよりも第2ローラ29から遠い側に配置してある場合には、ローラアーム30を揺動するときの第1ローラ28の先端軌跡がヒートローラ27の周面と交差するため、第1ローラ28をローラアーム30に同行して揺動できないことになる。
The
ここで定着部4での加熱加圧処理について説明する。画像形成部3でトナー画像が形成され、用紙搬送路6を搬送されてきた記録用紙100は、ケース34の下面に形成された進入口35から定着部4内に入り、ヒートローラ27と第1ローラ28との間に形成される第1ニップ部N1に挿入される。このとき、第1ローラ28は、記録用紙100を第1ニップ部N1に誘い込むガイドローラとして機能している。第1ニップ部N1では、記録用紙100の厚みにより、弾性体層42が変形した分だけ加圧力が作用するので、小さな加圧力で加熱加圧処理が行なわれる。そのため、記録用紙100を加圧することによるしわの発生を抑制することができる。
Here, the heating and pressing process in the fixing
第1ニップ部N1を通過した記録用紙100は、ヒートローラ27の熱とその表面に形成されたトナー画像のトナーの粘着力とにより、ヒートローラ27に密着した状態で第2ニップ部N2側へ搬送される。このとき、ヒートローラ27に密着した記録用紙100は、トナー画像とともにヒートローラ27の熱により加熱される。加熱により予熱された記録用紙100は、ヒートローラ27と第2ローラ29との間に形成される面状の第2ニップ部N2で加熱加圧処理される。第2ニップ部N2では、ばね32の付勢力により大きな加圧力で加熱加圧処理されるので、トナー画像を記録用紙100に確実に定着させることができる。また、記録用紙100はトナー画像とともに予熱されているので、トナー画像を十分に加熱した状態で加熱加圧処理を行なうことができ、確実にトナー画像を記録用紙100に定着させることができる。第2ニップ部N2を通過した記録用紙100は、ケース34の上面に形成された排出口36から用紙搬送路6に経由して排紙ローラ対15により排紙部5へと排紙される。
The
上記のように構成した定着装置によれば、第2ローラ29をばね32の付勢力でヒートローラ27に対して押付け、第1ローラ28とヒートローラ27とを無加圧状態で接触させるようにすると、第1ニップ部N1における熱の伝導を小さくすることができる。したがって、2本のローラのそれぞれに加圧力が作用している従来の定着装置に比べて、ヒートローラ27から第1ローラ28へと奪われる熱を少なくすることができ、ヒータ26の消費電力を低減することができる。
According to the fixing device configured as described above, the
第2ローラ29の弾性体層43をヒートローラ27に面接触させると、第2ニップ部N2において加熱処理と加圧処理を行なう際の通紙距離を大きくできるので、トナー画像をさらに確実に記録用紙100に定着させることができる。
When the
(第2実施形態) 図6から図10において、本発明に係る定着装置をコピー機能とファクシミリ機能とを備えた複合機に適用した第2実施形態を示す。なお、本実施形態における前後、左右、上下とは、図7から図9に示す矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。本実施形態では、加圧構造を構成する第1ローラ28と第2ローラ29とに定着ベルト56が巻き掛けてある点が、先の第1実施形態と異なっている。他は第1実施形態と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
Second Embodiment FIGS. 6 to 10 show a second embodiment in which the fixing device according to the present invention is applied to a multifunction machine having a copy function and a facsimile function. Note that front and rear, left and right, and up and down in the present embodiment follow the arrows shown in FIG. 7 to FIG. This embodiment is different from the first embodiment in that the fixing
図8に示すように定着部4は、ヒータ(熱源)26で加熱されるヒートローラ27、ヒートローラ27と協同して記録用紙(記録媒体)100を搬送しながら加圧する加圧構造とを備えている。加圧構造は、ヒートローラ27の周面に配置される第1ローラ(ローラ)28と、第1ローラ28よりヒートローラ27の回転方向の下流側に配置される第2ローラ(ローラ)29と、両ローラ28・29の周面に巻き掛けられる無端状の定着ベルト56と、両ローラ28・29を回転自在に支持する前後一対のローラアーム(アーム部材)30とを備えている。ローラアーム30は、揺動軸31でヒートローラ27に対して接離する向きに揺動可能に支持されており、ヒートローラ27へ向かって接近する向きにばね(加圧部材)32で付勢されている。
As shown in FIG. 8, the fixing
ヒートローラ27と定着ベルト56との間に、記録用紙100に対する加熱加圧処理を施す第1ニップ部N1および第2ニップ部N2が形成してある。ヒートローラ27と第1ローラ28に巻き掛けられた定着ベルト56との間が第1ニップ部N1であり、ヒートローラ27と第2ローラ29に巻き掛けられた定着ベルト56との間が第2ニップ部N2である。定着ベルト56は、ヒートローラ27と接触して従動回転することができる。同様に、第1ローラ28および第2ローラ29は、定着ベルト56に同行して従動回転することができ、それぞれ、図8に示す四角箱状のケース34内に組み付けられている。定着ベルト56は、ポリイミドを素材とし、その表面に離型層が形成されたシームレス無端ベルトで形成されており、両ローラ28・29に巻き掛けられていない状態では、円筒状を呈している。図10に示すように、定着ベルト56の周囲長は、両ローラ28・29に巻き掛けられてヒートローラ27に接触する状態で、ヒートローラ27に接触する部分に対向する部分が、僅かに外向きに湾曲する長さに設定してある。
Between the
図6に示すように、第2ローラ29は、揺動軸31の中心Pからヒートローラ27の中心A3までの距離L2と、揺動軸31の中心Pから第2ローラ29の中心A2までの距離L1が同じになるように配置されている。さらに、第2ローラ29は、揺動軸31の中心Pと、ヒートローラ27の中心A3とを通る仮想線Rよりも、ローラアーム30がヒートローラ27から離間する側の領域の領域に配置されている。ばね32で反時計回りに付勢されているローラアーム30は、第2ローラ29がその周面に巻き掛けられた定着ベルト56を介してヒートローラ27で受止められて、それ以上揺動するのが規制されている。これにより、ヒートローラ27の周面と第2ローラ29に巻き掛けられた定着ベルト56との間に第2ニップ部N2が形成され、ばね32の付勢力が加圧力として第2ニップ部N2に作用する。このとき、弾性体層43は、ばね32の付勢力により弾性変形するので、第2ローラ29に巻き掛けられた定着ベルト56は、ヒートローラ27に対して面接触している。
As shown in FIG. 6, the
図6に示すように、第1ローラ28は、第1ローラ28の周面に巻き掛けられた定着ベルト56とヒートローラ27とが、無加圧状態で接触するように配置されている。具体的には、第1ニップ部N1に臨む定着ベルト56が、ばね32の付勢力を受けることなくヒートローラ27に従動回転可能な状態で接触するように、第1ローラ28が配置されている。つまり、第1ローラ28に巻き掛けられた定着ベルト56は、ばね32の付勢力でヒートローラ27に押付けられているわけではないが、ヒートローラ27が回転駆動されるときは、ヒートローラ27に従動しながら回転できる状態で接触していることになる。さらに、第1ローラ28は、前記仮想線Rよりも第2ローラ29に近い側の領域に配置されている。
As shown in FIG. 6, the
ローラアーム30は、不図示のアーム離間構造により、ローラアーム30をヒートローラ27から離間する方向に揺動させることができる。これは、記録用紙100の詰まり等が発生した場合に、記録用紙100の除去を容易にするためである。本実施形態のように、第1ローラ28の中心A1が、揺動軸31の中心Pと、ヒートローラ27の中心A3とを通る仮想線Rよりも、第2ローラに近い側の領域に配置してあると、定着ベルト56を巻き掛けた状態のままアーム離間構造でローラアーム30とヒートローラ27とを離間、あるいは近接させることができる。因みに、中心A1が仮想線Rよりも第2ローラ29から遠い側に配置してある場合には、ローラアーム30を揺動するときの第1ローラ28の先端軌跡がヒートローラ27の周面と交差する。そのため、定着ベルト56を巻き掛けた状態のまま第1ローラ28をローラアーム30に同行して揺動できないことになる。
The
前述したように、定着ベルト56は自由状態では円筒状に形成されており、第1ローラ28および第2ローラ29に巻き掛けられた状態では弾性変形している。加えて、定着ベルト56はヒートローラ27に従動回転しており、両ローラ28・29は定着ベルト56に同行して従動回転している。このため、ヒートローラ27の周面に面した両ローラ28・29間の定着ベルト56は、その弾性による復元力により、ヒートローラ27の周面に密着する。これにより、別途テンションを付与する構造を設けなくても、ヒートローラ27と定着ベルト56とを密着させることができる。したがって、定着装置の構造が複雑化することもなく装置のコストを低減することができる。
As described above, the fixing
ここで定着部4での加熱加圧処理について説明する。画像形成部3でトナー画像が形成され、用紙搬送路6を搬送されてきた記録用紙100は、ケース34の下面に形成された進入口35から定着部4内に入り、ヒートローラ27と第1ローラ28の周面に巻き掛けられた定着ベルト56との間に形成される第1ニップ部N1に挿入される。定着ベルト56は、ヒートローラ27に対して無加圧状態で接触するように配置されているので、第1ニップ部N1では、記録用紙100の厚みにより、弾性体層42が変形した分だけ加圧力が作用し、小さな加圧力で加熱加圧処理を行なう。このように第1ニップ部N1における加圧力はごく小さいので、記録用紙100を加圧することによるしわの発生を抑制することができる。第1ローラ28に巻き掛けられた定着ベルト56は、記録用紙100を第1ニップ部N1に誘い込むガイドとして機能している。
Here, the heating and pressing process in the fixing
第1ニップ部N1を通過した記録用紙100は、ヒートローラ27と定着ベルト56に挟みこまれ、ヒートローラ27に密着した状態で第2ニップ部N2側へ搬送されるので、紙詰まりを起こすことなく、記録用紙100を第2ニップ部N2へと確実に搬送することができる。このとき、ヒートローラ27に密着した記録用紙100は、トナー画像とともにヒータ26の熱で加熱される。また、定着ベルト56もヒートローラ27により加熱されているので、記録用紙100は両面から加熱されることになり、十分にトナー画像と記録用紙100とを予熱をすることができる。さらに、記録用紙100は、ヒートローラ27と定着ベルト56に挟みこまれた状態で第2ニップ部N2へと搬送されるので、記録用紙100にしわが発生することもない。
The
次に、予熱された記録用紙100は、ヒートローラ27と第2ローラ29に巻き掛けられた定着ベルト56との間に形成される面状の第2ニップ部N2で加熱加圧処理される。第2ニップ部N2では、大きな加圧力で加熱加圧処理されるので、トナー画像を記録用紙100に確実に定着させることができる。また、記録用紙100はトナー画像とともに予熱されているので、十分に加熱した状態で加熱加圧処理を行なうことができ、確実にトナー画像を記録用紙100に定着させることができる。第2ニップ部N2を通過した記録用紙100は、ケース34の上面に形成された排出口36から用紙搬送路6に経由して排紙ローラ対15により排紙部5へと排紙される。
Next, the
上記のように構成した定着装置によれば、ヒートローラ27から定着ベルト56を介して第1ローラ28へと奪われる熱量を、ヒートローラ27から定着ベルト56を介して第2ローラ29へと奪われる熱量よりも少なくすることができる。換言すると、第1ニップ部N1における熱の伝導量を、第2ニップ部N2における熱の伝導量に比べて充分に小さくできる。したがって、加圧力が作用した状態でヒートローラ27に押付けられる2本の加圧ローラを備える従来の定着装置に比べて、定着ベルト56を介して第1ローラ28へと奪われる熱を少なくし、ヒータ26の消費電力を低減することができる。
According to the fixing device configured as described above, the amount of heat taken from the
第2ニップ部N2における定着ベルト56を、第2ローラ29の弾性体層43を介してヒートローラ27の周面に面接触させると、第2ニップ部N2において記録用紙100の加熱処理と加圧処理を行なう際の通紙距離を大きくできる。したがって、第2ニップ部N2におけるトナー画像の記録用紙100に対する定着処理をさらに確実に行うことができる。また、ヒートローラ27の周面における定着ベルト56は、第2ニップ部N2、およびその近傍が充分に加圧された状態で接触し、それ以外の部分は殆ど無加圧で接触しているだけである。さらに、加圧されている部分と無加圧の部分とでは、ヒートローラ27からの熱の伝導状態が異なり、加圧力が小さいほど熱が伝わりにくくなる。したがって、第2ニップ部N2より上流側に位置する定着ベルト56、および第1ローラ28に伝導する熱量を少なくすることができ、ヒータ26の消費電力を低減することができる。
When the fixing
本実施形態では、揺動軸31の中心Pから第2ローラ29の中心A2までの距離L1を、揺動軸31の中心Pからヒートローラ27の中心A3までの距離L2と同じにした。しかし、上記距離L1を距離L2より大きく設定することにより、記録用紙100の排出角度を挿入角度に対して大きく変更することができ、その場合の定着部4は、記録用紙100の搬送方向を変更する構造とすることができる。
In the present embodiment, the distance L1 from the center P of the
その他、第1ローラ28および第2ローラ29は、上記各実施形態に挙げたものに限られず、ローラ軸40・41は中空軸であっても良い。弾性体層42・43はシリコン樹脂等の弾性を有する素材で形成でき、また、弾性体層42・43の硬度も適宜変更することができる。加圧部材32は、流体圧シリンダ、あるいは電磁アクチュエータ等を適用することができる。第1ニップ部N1は、非通紙状態でヒートローラ27と第1ローラ28、あるいは定着ベルト56とが僅かな隙間を介して対向させてあっても良い。この場合には、記録用紙100がヒートローラ27と第1ローラ28との間、あるいはヒートローラ27と定着ベルト56の間に挿入されたとき、第1ローラ28が記録用紙100に同行して従動回転できる構造であればよい。
In addition, the
前記距離L2と、前記距離L1が同じになるように配置したが、該距離L1は、揺動軸31の中心Pからヒートローラ27の外周面までの最短距離よりも大きく、揺動軸31の中心Pからヒートローラ27の外周面までの最長距離よりも小さく設定することができる。前記距離L1が、前記範囲外の場合には、交点Qにおけるヒートローラ27の接線方向の分力が大きくなりすぎ、ばね32の付勢力を第2ニップ部N2の加圧力として有効に作用させることができなくなる。
Although the distance L2 and the distance L1 are the same, the distance L1 is larger than the shortest distance from the center P of the
1 画像形成装置(複写機)
4 定着装置(定着部)
26 熱源(ヒータ)
27 ヒートローラ
28 第1ローラ
29 第2ローラ
30 アーム部材(ローラアーム)
31 揺動軸
32 加圧部材(ばね)
40 ローラ軸
41 ローラ軸
42 弾性体層
43 弾性体層
56 定着ベルト
100 記録媒体(記録用紙)
N1 第1ニップ部
N2 第2ニップ部
P 揺動軸の中心
A1 第1ローラの中心
A2 第2ローラの中心
A3 ヒートローラの中心
A4 加圧部材の作用点
L1 揺動軸の中心から第2ローラの中心までの距離
L2 揺動軸の中心からヒートローラの中心までの距離
L3 揺動軸の中心から加圧部材の作用点までの距離
1 Image forming device (copier)
4 Fixing device (fixing part)
26 Heat source
27
31
40
N1 First nip portion N2 Second nip portion P Center of swing shaft A1 Center of first roller A2 Center of second roller A3 Center of heat roller A4 Action point L1 of pressure member Second roller from center of swing shaft Distance L2 from the center of the swing shaft to the center of the heat roller L3 Distance from the center of the swing shaft to the point of action of the pressure member
Claims (7)
前記加圧構造は、前記ヒートローラの周面に配置される第1ローラと、前記第1ローラより前記ヒートローラの回転方向の下流側に配置される第2ローラと、
前記両ローラを回転自在に支持する前後一対のアーム部材と、前記アーム部材を、前記ヒートローラに対して接離する向きに揺動可能に支持する揺動軸と、
前記アーム部材を、前記ヒートローラへ向かって接近する向きに付勢する加圧部材とを備えており、
前記第1ローラの周面と前記ヒートローラとの間に第1ニップ部が形成され、前記第2ローラの周面と前記ヒートローラとの間に第2ニップ部が形成されており、
前記第2ニップ部に臨む前記第2ローラが、前記加圧部材の付勢力で前記ヒートローラに対して加圧された状態で押付けられており、
前記第1ニップ部における前記第1ローラが、前記ヒートローラに対して従動回転可能な状態で線接触していることを特徴とする定着装置。 A fixing device comprising: a heat roller heated by a heat source; and a pressure structure that pressurizes the recording medium while conveying in cooperation with the heat roller,
The pressure structure includes a first roller disposed on a peripheral surface of the heat roller, a second roller disposed downstream of the first roller in the rotation direction of the heat roller,
A pair of front and rear arm members that rotatably support the rollers, and a swing shaft that supports the arm members so as to be swingable in a direction of contacting and separating from the heat roller;
A pressure member that urges the arm member in a direction approaching the heat roller;
A first nip portion is formed between the peripheral surface of the first roller and the heat roller, and a second nip portion is formed between the peripheral surface of the second roller and the heat roller;
The second roller facing the second nip portion is pressed in a state of being pressed against the heat roller by the urging force of the pressure member;
The fixing device, wherein the first roller in the first nip portion is in line contact with the heat roller so as to be driven to rotate.
前記第2ニップ部における前記弾性体層が、前記ヒートローラの周面で受止められて弾性変形し、前記ヒートローラに対して加圧された状態で面接触していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 The first roller and the second roller are composed of a roller shaft and an elastic layer fixed around the roller shaft,
The elastic body layer in the second nip portion is received by a peripheral surface of the heat roller, is elastically deformed, and is in surface contact with the heat roller in a pressurized state. Item 4. The fixing device according to Item 1.
前記加圧構造は、前記ヒートローラの周囲に配置される第1ローラと、前記第1ローラより前記ヒートローラの回転方向の下流側に配置される第2ローラと、
前記第1ローラ、および前記第2ローラの周面に巻き掛けられる無端状の定着ベルトと、
前記両ローラを回転自在に支持する前後一対のアーム部材と、前記アーム部材を、前記ヒートローラに対して接離する向きに揺動可能に支持する揺動軸と、
前記アーム部材を、前記ヒートローラへ向かって接近する向きに付勢する加圧部材とを備えており、
前記第1ローラの周面に巻き掛けられた前記定着ベルトと前記ヒートローラとの間に第1ニップ部が形成され、前記第2ローラの周面に巻き掛けられた前記定着ベルトと前記ヒートローラとの間に第2ニップ部が形成されており、
前記第2ニップ部に臨む前記定着ベルトが、前記加圧部材の付勢力で前記第2ローラを介して前記ヒートローラに対して加圧された状態で押付けられており、
前記第1ニップ部に臨む前記定着ベルトが、前記加圧部材の付勢力を受けることなく、前記ヒートローラに対して従動回転可能な状態で接触させてあることを特徴とする定着装置。 A fixing device comprising: a heat roller heated by a heat source; and a pressure structure that pressurizes the recording medium while conveying in cooperation with the heat roller,
The pressure structure includes a first roller disposed around the heat roller, a second roller disposed downstream of the first roller in the rotation direction of the heat roller,
An endless fixing belt wound around the circumferential surface of the first roller and the second roller;
A pair of front and rear arm members that rotatably support the rollers, and a swing shaft that supports the arm members so as to be swingable in a direction of contacting and separating from the heat roller;
A pressure member that urges the arm member in a direction approaching the heat roller;
A first nip portion is formed between the fixing belt and the heat roller wound around the peripheral surface of the first roller, and the fixing belt and the heat roller wound around the peripheral surface of the second roller. A second nip portion is formed between
The fixing belt facing the second nip portion is pressed in a state of being pressed against the heat roller via the second roller by the urging force of the pressure member;
The fixing device, wherein the fixing belt facing the first nip portion is in contact with the heat roller so as to be driven and rotated without receiving the urging force of the pressure member.
前記第2ニップ部における前記弾性体層は、前記定着ベルトを介して前記ヒートローラの周面で受止められて弾性変形しており、
前記第2ニップ部における前記定着ベルトは、前記第2ローラの弾性体層の変形応力で前記ヒートローラの周面に加圧された状態で面接触していることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。 The first roller and the second roller are composed of a roller shaft and an elastic layer fixed around the roller shaft,
The elastic body layer in the second nip portion is received by the peripheral surface of the heat roller via the fixing belt and elastically deformed,
The fixing belt in the second nip portion is in surface contact with the peripheral surface of the heat roller being pressed by the deformation stress of the elastic layer of the second roller. The fixing device described.
前記ヒートローラおよび前記第2ローラが、式(L1≒L2)を満足する状態で配置してある請求項1から5のいずれかひとつに記載の定着装置。 When the distance from the center of the swing shaft to the center of the second roller is L1, and the distance from the center of the swing shaft to the center of the heat roller is L2,
The fixing device according to claim 1, wherein the heat roller and the second roller are arranged in a state satisfying an expression (L1≈L2).
前記揺動軸の中心から前記加圧部材の作用点までの距離が、前記揺動軸の中心から前記第2ローラの中心までの距離よりも大きく設定してある請求項1から6のいずれかひとつに記載の定着装置。 One end of the arm member is supported by the swing shaft, and the other end of the arm member is provided with an action point of the pressure member,
The distance from the center of the swing shaft to the point of application of the pressure member is set to be larger than the distance from the center of the swing shaft to the center of the second roller. The fixing device according to one.
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