JP2014119191A - 設備機器及び複数の設備機器のコントローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】On/Off式の電気ヒータを有する複数の設備機器の電力総使用量を、リレーの溶着を発生させること無く所望の値に近づけることが可能な設備装置のコントローラを提供する。
【解決手段】コントローラ80は、電気ヒータ32,63、制御情報を受け付ける送受信部51、及び制御情報を用いて電気ヒータのOn/Offを制御する調整運転制御部55を有する、複数の給湯冷暖房機器10の電力総使用量を調整する。コントローラは、情報記憶部82と、調整制御情報生成部83と、通信部81とを備える。情報生成部83は、情報記憶部に記憶された目標総使用量を用い、調整時間帯に電気ヒータをOnにする合計時間に関する情報を生成する。通信部は、調整時間帯の電力総使用量が目標総使用量となるよう、機器10別のタイミングで、電気ヒータを調整時間帯の中で合計時間だけOnさせるため、送受信部に対し合計時間に関する情報を制御情報として出力する。
【選択図】図3

Description

本発明は、On/Off制御式の電気ヒータを有する設備機器と、On/Off制御式の電気ヒータを有する複数の設備機器の電力総使用量を調整するコントローラに関する。
電力供給者には、電力の安定供給を実現するため、電力供給量と電力需要量とをバランスさせたいという要求がある。
この要求を満たすため、電力供給者が、電力需要者に、電力使用の抑制又は促進を要請する場合がある。例えば、特許文献1(特開2005−107901号公報)には、電力供給量が電力需要量に対して不足する又は過剰である場合に、電力供給者が、電力需要者に対し、それぞれ電力使用抑制又は電力使用促進の経済的利益を示すことで、電力使用量を減少又は増加させるよう要請する事例が開示されている。
ところで、電力需要者の中に、On/Off制御式の電気ヒータを用いた設備機器を有する電力需要者が存在する場合がある。On/Off制御式の電気ヒータとは、On又はOffを制御することだけが可能な電気ヒータであって、消費電力を細かく調整することはできない。
そのため、電力供給者から、On/Off制御式の電気ヒータを用いた設備機器を有する電力需要者に対し、ある調整量だけ電力を調整するよう要請があった場合に、On/Off制御式の電気ヒータを用いて電力使用量を調整しようとすると、通常は、その電気ヒータに固有の消費電力分しか電力を増減させることはできない。つまり、電力需要者において実際に調整される電力使用量と、電力供給者の所望する電力の調整量とが乖離するという問題が発生しうる。特に、電力供給者が電力を供給する電力需要者の中に、On/Off制御式の電気ヒータを用いた設備機器を有する電力需要者が多数存在する場合には、大きな乖離が発生する可能性がある。
このような問題に対し、電気ヒータのOn/Offを、PWM信号を用いて高速に切り替え、電気ヒータに固有の消費電力より小さな単位で電力使用量を調整するという対応が考えられる。
しかし、通常、電気ヒータのOn/Offのスイッチとして使用される電磁リレーでは、高速にOn/Offを切り替えると、接点が溶着してしまう可能性がある。
本発明の課題は、On/Off制御式の電気ヒータを有する複数の設備機器の電力総使用量を調整する場合に、On/Off制御式の電気ヒータの電力使用量をリレーの溶着を発生させること無く調整し、電力総使用量を所望の値に近づけることが可能な、設備装置のコントローラと、設備装置とを提供することにある。
本発明の第1観点に係るコントローラは、複数の設備機器の電力総使用量を調整する。設備機器は、On/Off制御式の電気ヒータと、外部から制御情報を受け付ける受付部と、制御情報を用いて電気ヒータのOn/Offを制御する制御部と、を有する。コントローラは、情報記憶部と、時間関連情報生成部と、出力部と、を備える。情報記憶部は、ある時間帯の設備機器による電力総使用量の目標値である目標総使用量に関する情報を記憶する。時間関連情報生成部は、目標総使用量に関する情報を用いて、前記時間帯の中で電気ヒータをOnにする合計時間に関する合計時間関連情報を生成する。出力部は、前記時間帯の設備機器による電力総使用量が目標総使用量となるように、設備機器別のタイミングで、電気ヒータを、前記時間帯の中でそれぞれ合計時間だけOnさせるため、受付部に対して、合計時間関連情報を制御情報として出力する。
このコントローラでは、電力の目標総使用量に関する情報を用いて、ある時間帯中に電気ヒータをOnにする合計時間に関する合計時間関連情報が生成される。そして、合計時間関連情報は、電気ヒータのOn/Offを制御する制御情報として、電気ヒータを有する設備機器の受付部に出力される。電気ヒータは、設備機器別のタイミングで、上述した合計時間だけOnされることから、電気ヒータのOn/Offを高速に切り替えなくとも、前記時間帯における電気ヒータの電力使用量を平準化し、設備機器全体の電力使用量を目標総使用量に近づけることができる。つまり、リレーの溶着を発生させること無く、設備機器による電力総使用量を目標総使用量に近づけることができる。
本発明の第2観点に係るコントローラは、第1観点に係るコントローラであって、目標受信部を更に備える。目標受信部は、前記時間帯別に目標総使用量に関する情報を受け付ける。
ここでは、目標受付部が時間帯別の目標総使用量に関する情報を受け付け、時間関連情報生成部が、受け付けた目標総使用量に関する情報を用いて電気ヒータをOnする合計時間に関する合計時間関連情報を生成する。合計時間関連情報は、電気ヒータのOn/Offを制御するための制御情報として設備機器に出力される。つまり、コントローラは、電力供給者等からの電力調整要求(目標総使用量に関する情報)に応じ、電力の需給調整に寄与することができる。
本発明の第3観点に係るコントローラは、第1観点又は第2観点に係るコントローラであって、制御部は、前記時間帯において、予め設定されたタイミングで、電気ヒータをOnするものである。設備機器別のタイミングは、電気ヒータによる電力使用量の合計が、前記時間帯において一定になるように決定されている。
ここでは、コントローラが合計時間関連情報を設備機器に対して出力することで、電気ヒータの電力使用量の合計が常に一定になるようなタイミングで、各設備機器の電気ヒータがOnされる。そのため、電気ヒータのOn/Offを高速に切り替えなくとも、電気ヒータの電力使用量を平準化し、設備機器による電力総使用量を目標総使用量に近づけることができる。
本発明の第4観点に係るコントローラは、第1観点又は第2観点のいずれかに係るコントローラであって、タイミング関連情報生成部を更に備える。情報記憶部には、設備機器に関する設備機器情報が更に記憶される。タイミング関連情報生成部は、設備機器情報を用いて、電気ヒータをOnにするタイミングに関するタイミング関連情報を、設備機器別に生成する。出力部は、受付部に対し、タイミング関連情報を制御情報として更に出力する。
ここでは、コントローラが、設備機器に関する設備機器情報を用いて、電気ヒータをOnにするタイミングに関するタイミング関連情報を設備機器別に生成し、設備機器に対して出力する。そのため、電気ヒータのOn/Offを高速に切り替えなくとも、電気ヒータの電力使用量の平準化を図ることが可能で、設備機器の電力総使用量を目標総使用量に容易に近づけることができる。
本発明の第5観点に係るコントローラは、第1観点から第4観点のいずれかに係るコントローラであって、運転情報受付部を更に備える。運転情報受付部は、設備機器の運転状況に関する設備機器運転情報を受け付ける。時間関連情報生成部は、設備機器運転情報を更に用いて、合計時間関連情報を生成する。
ここでは、設備機器の運転状況に関する設備機器運転情報を用いて、電気ヒータをOnする合計時間に関する合計時間関連情報が生成されるため、設備機器による電力総使用量を目標総使用量により近づけるよう調整可能である。
本発明の第6観点に係るコントローラは、第1観点から第5観点のいずれかに係るコントローラであって、設備機器は、50台以上である。
ここでは、設備機器が50台以上と多数であるため、電気ヒータによる電力総使用量を平準化することが容易であり、設備機器の電力総使用量を目標総使用量により近づけることができる。
本発明の第7観点に係る設備機器は、電気ヒータと、制御部と、受付部と、記憶部と、を備える。電気ヒータは、On/Off制御式である。制御部は、電気ヒータのOn/Offを制御する。受付部は、ある時間帯の中で電気ヒータをOnにする合計時間に関する合計時間関連情報を受け付ける。記憶部は、前記時間帯の中で電気ヒータをOnにするタイミングに関する情報を記憶する。制御部は、合計時間関連情報と、前記タイミングに関する情報と、を用いて、前記タイミングで、電気ヒータを、前記時間帯の中で合計時間だけOnさせる。
ここでは、設備機器が、ある時間帯の開始と同時に電気ヒータをOnにするのではなく、その時間帯の中で記憶部に記憶されたタイミングに従って電気ヒータがOnにされるため、複数の設備機器が使用される場合に、設備機器による電力総使用量の平準化が図られやすい。
第1観点に係るコントローラでは、電力の目標総使用量に関する情報を用いて、ある時間帯中に電気ヒータをOnにする合計時間に関する合計時間関連情報が生成される。そして、合計時間関連情報は、電気ヒータのOn/Offを制御する制御情報として、電気ヒータを有する設備機器の受付部に出力される。電気ヒータは、設備機器別のタイミングで、上述した合計時間だけOnされることから、電気ヒータのOn/Offを高速に切り替えなくとも、前記時間帯における電気ヒータの電力使用量を平準化し、設備機器全体の電力使用量を目標総使用量に近づけることができる。つまり、リレーの溶着を発生させること無く、設備機器による電力総使用量を目標総使用量に近づけることができる。
第2観点に係るコントローラでは、電力会社等の電力供給者から電力調整要求(目標総使用量に関する情報)を受信し、電力ネットワークの電力の需給調整に寄与することができる。
第3観点及び第4観点に係るコントローラでは、電気ヒータのOn/Offを高速に切り替えなくとも、電気ヒータの電力使用量を平準化し、設備機器全体の電力使用量を目標総使用量に近づけることができる。
第5観点に係るコントローラでは、設備機器の運転状況に関する設備機器運転情報を用いて合計時間関連情報が生成されるため、設備機器による電力総使用量を目標総使用量により近づけることができる。
第6観点に係るコントローラでは、電気ヒータによる電力総使用量を平準化することが容易であり、設備機器全体の電力使用量を目標総使用量により近づけることができる。
第7観点に係る設備機器では、複数の設備機器が使用される場合に、設備機器による電力総使用量の平準化が図られやすい。
第1実施形態に係るOn/Off制御式の電気ヒータを有する給湯冷暖房機器と、複数の給湯冷暖房機器の電力総使用量を調整するコントローラを含んだ電力ネットワークを説明するための説明図である。 図1の給湯冷暖房機器の構成を説明するための概略全体図である。 図1のコントローラ及び給湯冷暖房機器のブロック図である。なお、図3では、コントローラが1台のHEMSとしか接続されていないが、実際には、複数の住宅のHEMSと接続されている。 図2の給湯冷暖房機器の、第1暖房運転時の流体(冷媒、水媒体)の流れを説明するための説明図である。 図2の給湯冷暖房機器の、第2暖房運転時の流体(水媒体)の流れを説明するための説明図である。 図2の給湯冷暖房機器の、第1給湯運転時の流体(冷媒、水媒体)の流れを説明するための説明図である。 図2の給湯冷暖房機器の、冷房運転時の流体(冷媒、水媒体)の流れを説明するための説明図である。 給湯冷暖房機器が電力使用量の調整要求を受け付けた時の、調整運転制御部による給湯用電気ヒータの電力調整運転について説明するためのフローチャートである。 給湯冷暖房機器の給湯用電気ヒータが、分割された調整時間帯において(基本時間中に)、いつOn/Offされるかを、給湯冷暖房機器のシリアル番号の下一桁の数字別に描写した図である。つまり、図6には、給湯冷暖房機器のシリアル番号の下一桁の数字別に、給湯用電気ヒータをOn/Offするスケジュールが描写されている。ここでは、分割された調整時間帯(基本時間中)に給湯用電気ヒータが5分間Onにされる場合について、給湯用電気ヒータをOn/Offするスケジュールを示している。斜線部が、給湯用電気ヒータがOnにされる時間を示している。ここでは、基本時間を10分としている。 変形例Cのコントローラ及び給湯冷暖房機器のブロック図である。 変形例Eの給湯冷暖房機器の給湯用電気ヒータが、分割された調整時間帯(基本時間)において、いつOn/Offされるかを、給湯冷暖房機器のシリアル番号の下一桁の数字別に描写した図である。つまり、図6には、給湯冷暖房機器のシリアル番号の下一桁の数字別に、給湯用電気ヒータをOn/Offするスケジュールが描写されている。ここでは、分割された調整時間帯(基本時間中)に給湯用電気ヒータが15分間Onにされる場合について、給湯用電気ヒータをOn/Offするスケジュールを示している。斜線部が、給湯用電気ヒータがOnにされる時間を示している。ここでは、基本時間を30分としている。 第2実施形態に係るOn/Off制御式の電気ヒータを有する給湯冷暖房機器と、複数の給湯冷暖房機器の電力総使用量を調整するコントローラを含んだ電力ネットワークを説明するための説明図である。 図9の給湯冷暖房機器の構成を説明するための概略全体図である。 図9のコントローラ及び給湯冷暖房機器のブロック図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態にかかる、On/Off制御式の電気ヒータを有する給湯冷暖房機器10と、複数の給湯冷暖房機器10の電力総使用量を調整するコントローラ80とを、図面を参照して説明する。なお、下記の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(1)全体構成
本実施形態に係るコントローラ80は、電力会社1から電力調整の要請を受け付け、複数の給湯冷暖房機器10の電力使用量の合計(電力総使用量)を調整するコントローラである。給湯冷暖房機器10は、On/Off制御式の電気ヒータを有する設備機器の一例である。なお、後述するように、コントローラ80が電力総使用量を調整する給湯冷暖房機器10の台数は、多数(好ましくは50台以上、更に好ましくは100台以上)であることが望ましい。
図1は、電力需要者としての複数の住宅2(住宅A,住宅B,・・・)と、複数の住宅2に電力を供給する電力供給者としての電力会社1と、コントローラ80と、を含む電力ネットワーク100を示している。図1では、電力会社1から電力の供給を受ける電力需要者として、コントローラ80の管理対象である給湯冷暖房機器10の設置された住宅2しか示していないが、電力ネットワーク100には、住宅2以外の電力需要者も含まれている。
なお、ここでは、コントローラ80の管理対象である給湯冷暖房機器10は住宅2だけに設置されているが、これに限定されるものではない。例えば、コントローラ80の管理対象である給湯冷暖房機器10は、ビルや商業施設等に設置されていてもよい。
(1−1)電力会社
電力会社1は、自ら発電した電力、及び/又は、他者が発電した電力を、住宅2を含む電力需要者に供給する。電力会社1は、図1のように、管理装置1aを有している。
管理装置1aは、図1のように、コントローラ80と、住宅2に設置されたスマートメータ2aと、通信回線100aにより接続されている。管理装置1aは、電力会社1の電力供給量と、電力需要者による電力需要量とがバランスするかを判断し、バランスしないと判断した場合にコントローラ80に対して電力使用量の調整を要求する。
管理装置1aは、電力会社1の供給可能な電力供給量と、電力需要者に設置されたスマートメータ(住宅2に設置されたスマートメータ2aを含む)から送信された電力使用量(電力需要量、履歴も含む)と、を用いて、電力供給量と電力需要量とがバランスしているかの分析(どれだけ電力供給量が不足又は過剰かの分析を含む)を行う。電力供給量と電力需要量とがバランスしているか否かの分析には、将来の予想を含む。
なお、管理装置1aは、電力需要者のスマートメータから送信される電力使用量の情報を用いずに、電力供給量と電力需要量とがバランスしているかを分析してもよい。例えば、電力供給量が予め定められた基準量を満足するか否かで、電力供給量と電力需要量とがバランスしているかの分析を行ってもよい。
管理装置1aは、分析結果に基づいて、電力供給量と電力需要量とをバランスさせるため、コントローラ80に対して、電力使用量の調整(抑制又は促進)を要求する。具体的には、管理装置1aは、電力の需要が供給を上回りそうな時間帯には、電力の抑制要求をコントローラ80に送信する。逆に、電力の供給が需要を上回りそうな時間帯には、管理装置1aは、電力の促進要求をコントローラ80に送信する。なお、電力の供給が需要を上回る状況は、例えば、電力需要に応じて調整することの難しい自然エネルギー(例えば風力)により発電した電力を電力会社1が供給する際などに発生する。なお、管理装置1aは、コントローラ80に対してだけ電力使用量の調整を要求する装置である必要はなく、電力需要者の電力使用量を調整する他の電力使用量調整装置等に対しても電力使用量の調整を要求してもよい。
管理装置1aは、コントローラ80に対して電力使用量の抑制要求又は促進要求を送信する際に、調整要求期間(いつ抑制又は促進するか)、調整目標量(どれだけ抑制又は促進するか)、及び、インセンティブに関する情報(抑制要求又は促進要求に応じた場合の報奨金(あるいは応じなかった場合の罰金)に関する情報等)を併せて送信する。なお、管理装置1aは、コントローラ80に対して、複数の調整要求期間別に、異なる調整目標量及びインセンティブに関する情報を送信してもよい。
ここでは、調整目標量は、調整要求期間における、住宅2の有する給湯冷暖房機器10による電力使用量[kW]の合計(電力総使用量)の目標値(目標総使用量)である。
ただし、調整目標量は、目標総使用量に限定される必要はなく、目標総使用量に関する情報であってもよい。例えば、調整目標量は、調整要求期間において、現在の単位時間あたりの電力総使用量から、単位時間あたりの電力総使用量をどれだけ減らすか(増やすか)の削減(増加)目標値[kW]であってもよい。また、例えば、調整目標量は、調整要求期間において、現在の単位時間あたりの電力総使用量に対して、電力総使用量をどれだけ削減(増加)させるかの目標削減(増加)率[%]であってもよい。
また、管理装置1aがコントローラ80に対して調整を要求する電力使用量は、各住宅2の有する給湯冷暖房機器10の電力[kW]を意味するものである必要はない。例えば、電力使用量は、住宅2の有する給湯冷暖房機器10による、調整要求期間における電力量[kWh]を意味するものであってもよい。この場合には、調整目標量も、住宅2による電力総使用量[kWh]の調整目標に関する情報となる。
(1−2)コントローラ
コントローラ80は、アグリゲータと呼ばれる事業者が有するサーバコンピュータである。アグリゲータは、複数の電力需要者を取りまとめて、各電力需要者に代わって電力供給者との間に立って電力調整の仲介を行う事業者である。コントローラ80は、電力会社1の管理装置1aから電力の調整要求を受け付け、住宅2に設置されたHEMS2bを介して、給湯冷暖房機器10の電力使用量を調整する。
なお、ここでは、コントローラ80は、住宅2の有する給湯冷暖房機器10の電力使用量だけを調整するものであるが、これに限定されるものではない。例えば、コントローラ80は、住宅2に設けられた給湯冷暖房機器10以外の電気機器3についても、電力使用量を調整するものであってもよい。この場合には、コントローラ80は、管理装置1aから受け付けた調整目標量を、例えば、住宅2に設置された給湯冷暖房機器10及び電気機器3の特性等に応じて、給湯冷暖房機器10及び電気機器3に割り当てることで、給湯冷暖房機器10による電力使用量[kW]の合計(電力総使用量)の目標値(目標総使用量)を決定してもよい。
コントローラ80は、電力会社1の管理装置1a及び複数の住宅2のHEMS2bと通信回線100aにより接続されている(図1参照)。コントローラ80は、電力会社1の管理装置1aから、電力使用量の調整要求(抑制要求又は促進要求)を、調整要求期間、調整目標量、及び、インセンティブに関する情報と共に受け付ける。また、コントローラ80は、各給湯冷暖房機器10の運転状況を、各住宅2に設置されたHEMS2bから受け付ける。コントローラ80は、調整要求期間、調整目標量(目標総使用量)、給湯冷暖房機器10の運転状況等を用いて、調整制御情報(給湯冷暖房機器10が電力使用量を調整するための情報)を生成する。さらに、コントローラ80は、住宅2に設置されたHEMS2bを介して、給湯冷暖房機器10に、調整制御情報を送信する。
コントローラ80の詳細については、後述する。
(1−3)住宅
住宅2は、給湯冷暖房機器10のほか、スマートメータ2a、HEMS(家庭用エネルギ管理システム)2b、及び各種電気機器3を有する(図1参照)。
スマートメータ2aは、電力会社1の管理装置1aと通信回線100aにより接続される。スマートメータ2aは、住宅2における電力使用量(給湯冷暖房機器10及び電気機器3による電力使用量を含む)を管理装置1aに送信する。
HEMS2bは、図1のように、給湯冷暖房機器10及び電気機器3に、通信回線2dにより接続されている。また、HEMS2bは、図1のように、コントローラ80と通信回線100aにより接続されている。HEMS2bは、住宅2における電力使用量を設備機器別に把握するとともに、住宅2における電力使用量を最適に制御する。
HEMS2bは、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報を、給湯冷暖房機器10から受け付けて把握する。給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報には、給湯冷暖房機器10の運転/停止、給湯冷暖房機器10の電力使用量に関する情報、On/Off式の電気ヒータ(暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63)のOn/Offに関する情報等が含まれる。なお、給湯冷暖房機器10の電力使用量に関する情報には、給湯冷暖房機器10の各構成別(圧縮機21、暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63別)の電力使用量に関する情報を含む。HEMS2bが受け付けた給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報は、HEMS2bからコントローラ80に送信される。
なお、HEMS2bは、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報を、給湯冷暖房機器10から受け付けなくてもよい。例えば、給湯冷暖房機器10の電力使用量であれば、住宅2の分電盤に電力計又は電流計を設け、HEMS2bは、その計測値を受け付けることで、給湯冷暖房機器10の電力使用量を把握してもよい。
HEMS2bは、コントローラ80から、各種情報を受け付ける。HEMS2bが、コントローラ80から受け付ける情報には、上述の調整制御情報(給湯冷暖房機器10が電力使用量を調整するための情報)が含まれる。HEMS2bは、コントローラ80から受け付けた、調整制御情報を用いて、給湯冷暖房機器10の電力使用量を調整する。具体的には、HEMS2bは、コントローラ80から受け付けた調整制御情報を、給湯冷暖房機器10の制御ユニット50の送受信部51に対して送信することにより、給湯冷暖房機器10の電力使用量を調整する。
(1−4)給湯冷暖房機器
給湯冷暖房機器10は、図2及び図3のように、室外機20と、室内機30と、ガス冷媒連絡管26と、液冷媒連絡管27と、給湯ユニット60と、冷暖房ユニット70と、水媒体連絡管36,37と、制御ユニット50と、を主に有する。
図2は、給湯冷暖房機器10の概略構成図である。給湯冷暖房機器10は、蒸気圧縮機式のヒートポンプサイクルを利用して水媒体を加熱又は冷却し、加熱又は冷却された水媒体を用いて冷暖房及び給湯を行う。また、給湯冷暖房機器10では、On/Off式の電気ヒータも、水媒体の加熱に利用される。
室外機20と室内機30とは、ガス冷媒連絡管26及び液冷媒連絡管27を介して接続されており、これによってヒートポンプとして機能する冷媒回路25を構成している。冷媒回路25は、主として、後述する圧縮機21と、四路切換弁24と、利用側熱交換器31と、膨張弁22と、熱源側熱交換器23と、で構成される。冷媒回路25には、例えばR−410Aが冷媒として使用される。なお、冷媒の種類は例示であり、これに限定されるものではない。
室内機30と、給湯ユニット60及び冷暖房ユニット70とは、それぞれ水媒体連絡管36,37を介して接続されており、これによって水媒体回路35を構成している。水媒体回路35には、媒体として水が循環するようになっている。
制御ユニット50は、給湯冷暖房機器10の動きを制御する。なお、制御ユニット50は、給湯冷暖房機器10に対する制御として、給湯冷暖房機器10の電力使用量も調整する。より具体的には、制御ユニット50は、コントローラ80により生成された調整制御情報(給湯冷暖房機器10が電力使用量を調整するための情報)を、HEMS2bを介して受け付け、調整制御情報を用いて、給湯冷暖房機器10の電力使用量を調整する。
給湯冷暖房機器10については、後ほど詳述する。
(2)詳細構成
(2−1)コントローラ
コントローラ80は、住宅2の有する給湯冷暖房機器10の電力使用量を調整する。コントローラ80は、図3のように、電力会社1の管理装置1a及び住宅2のHEMS2bに、通信回線100aにより接続されている。
コントローラ80は、CPUやメモリ等を有するサーバコンピュータであり、メモリ等に記憶された各種プログラムをCPUが実行することで、各種制御を行う。
コントローラ80は、図3のように、通信部81、情報記憶部82、及び調整制御情報生成部83を機能部として有する。
(2−1−1)通信部
通信部81は、各種情報を受け付け、各種情報を出力する。言い換えれば、通信部81は、各種情報を受信し、各種情報を送信する。
通信部81は、電力会社1の管理装置1aの送信する電力使用量の調整要求(抑制要求又は促進要求)を、同じく管理装置1aの送信する調整要求期間、調整目標量、及び、インセンティブに関する情報と共に受信する。上述のように、調整目標量は、調整要求期間における、住宅2の有する給湯冷暖房機器10による電力使用量[kW]の合計値(電力総使用量)の目標値(目標総使用量)である。つまり、通信部81は、時間帯別に目標総使用量に関する情報を受け付ける目標受信部の一例である。通信部81が、管理装置1aから受け付けた調整要求期間、調整目標量、及び、インセンティブに関する情報は後述する情報記憶部82に記憶される。
また、通信部81は、各住宅2のHEMS2bから送信される、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報を受け付ける。給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報には、給湯冷暖房機器10の運転/停止、給湯冷暖房機器10全体の電力使用量、給湯冷暖房機器10の暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63のOn/Offに関する情報を含む。給湯冷暖房機器10全体の電力使用量には、給湯冷暖房機器10の各構成別(圧縮機21、暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63別)の電力使用量に関する情報を含む。つまり、通信部81は、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報(設備機器運転情報)を受け付ける運転情報受付部の一例である。各住宅2のHEMS2bの、通信部81に対する、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報の送信は、定期的に実行されてもよいし、通信部81からHEMS2bに対して送信される送信要求に応じて実行されてもよい。通信部81が、各住宅2のHEMS2bから受け付けた給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報は、後述する情報記憶部82に記憶される。
さらに、通信部81は、各住宅2のHEMS2bに対して各種情報を送信する。コントローラ80からHEMS2bに送信される情報には、調整制御情報生成部83により生成される調整制御情報(給湯冷暖房機器10が電力使用量を調整するための情報)が含まれる。調整制御情報生成部83により生成される調整制御情報には、後述するように、調整要求期間の中で、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報を含む。つまり、通信部81は、合計時間関連情報を、調整制御情報として給湯冷暖房機器10の制御ユニット50の送受信部51に対して出力する出力部の一例である。通信部81が、送受信部51に対して合計時間関連情報を送信することで、後述するように、調整要求期間の給湯冷暖房機器10の電力総使用量が調整目標量(目標総使用量)となるように、給湯冷暖房機器10別のタイミングで、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63が、調整要求期間の中で、それぞれ合計時間だけOnされる。
(2−1−2)情報記憶部
情報記憶部82は、主に、RAM、ROM、及びハードディスク等からなる。情報記憶部82には、コントローラ80により使用される各種プログラムや、各種情報が記憶される。
情報記憶部82には、通信部81が管理装置1aから受け付けた調整要求期間、調整目標量、及び、インセンティブに関する情報や、通信部81が各住宅2のHEMS2bから受け付けた、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報が記憶される。また、情報記憶部82により記憶される情報には、給湯冷暖房機器10に関する設備機器情報(給湯冷暖房機器10の台数、仕様、及び特性等の情報)を含む。なお、給湯冷暖房機器10に関する設備機器情報には、給湯冷暖房機器10の圧縮機21、暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63等、個々の構成に関する情報も含む。
(2−1−3)調整制御情報生成部
調整制御情報生成部83は、情報記憶部82に記憶されたプログラムを実行することで、給湯冷暖房機器10が電力使用量を調整する際に用いる調整制御情報を生成する。
調整制御情報は、調整時間帯と,調整時間帯における個別電力使用量とである。個別電力使用量は、給湯冷暖房機器10の構成別(圧縮機21、暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63別)に生成される。なお、調整時間帯における個別電力使用量は、調整時間帯のある瞬間における、各給湯冷暖房機器10の、それぞれの構成(圧縮機21、暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63)による電力使用量を意味する。
調整時間帯は、調整制御情報生成部83が、情報記憶部82から、通信部81が管理装置1aから受け付けた調整要求期間(何時から何時まで電力使用量の調整をするか)を呼び出すことで生成される。つまり、調整時間帯と調整要求期間とは同一である。
ただし、これに限定されるものではなく、調整制御情報生成部83は、情報記憶部82に記憶された調整要求期間を用いて、調整制御情報としての調整時間帯を別途生成してもよい。例えば、情報記憶部82に記憶された調整要求期間を複数に分割して、分割された調整要求期間をそれぞれ調整時間帯としてもよい。そして、各調整時間帯に対して、下記に示す個別電力使用量を生成してもよい。
また、調整時間帯は、何時から何時までという時刻に関する情報でなくてもよく、現在から何時間というような時間に関する情報であってもよい。
調整時間帯における個別電力使用量は、以下のようにして生成される。
まず、調整制御情報生成部83は、情報記憶部82から、複数の住宅2の有する給湯冷暖房機器10に関する情報(設備機器情報)と、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報(設備機器運転情報)と、調整目標量と、を呼び出す。
次に、調整制御情報生成部83は、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報や、給湯冷暖房機器10に関する情報(給湯冷暖房機器10の各構成(圧縮機21、暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63)に関する情報を含む)や、調整目標量等を用いて、各構成別に電力使用量の合計の目標値を算出する。
具体的には、各構成別の電力使用量の合計の目標値は、調整目標量が、各構成に、各構成の現在の電力使用量に比例して割り当てられることで算出される。
具体例を挙げて説明する。現在の給湯冷暖房機器10の、圧縮機21による電力使用量の合計と、暖房用電気ヒータ32による電力使用量の合計と、給湯用電気ヒータ63による電力使用量の合計との比が6:1:3であり、調整目標量が1000kWであるとする。この時、圧縮機21、暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計の目標値は、それぞれ600kW、100kW、300kWと算出される。もし、ある構成の電力使用量の合計の目標値が、情報記憶部82に記憶されたその構成の定格電力の合計を超過する場合には、超過分は他の構成(例えば、他の構成のうち定格電力の合計が大きい方の構成)に振り分けられる。
ただし、各構成別の電力使用量の合計の目標値の算出方法は、これに限定されるものではなく、他の方法によるものであっても構わない。例えば、予め定めた優先度に応じて、いずれかの構成に優先的に電力使用量を割り当てるように、各構成別の電力使用量の合計の目標値が算出されてもよい。
次に、調整制御情報生成部83は、各構成が電力使用量の合計の目標値を達成するために、各構成の電力使用量を何kWとすべきかを算出し、個別電力使用量を生成する。具体的には、各構成別の電力使用量の合計の目標値を、情報記憶部82に記憶されたその構成の台数で除することで、各構成の個別電力使用量を生成する。例えば、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計の目標値が300kWであり、給湯用電気ヒータ63の台数が100台であるとすれば、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は3kWと算出される。
後述するように、給湯冷暖房機器10の暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は、調整時間帯に給湯冷暖房機器10の暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにする合計時間を規定する。言い換えれば、調整制御情報である暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は、調整時間帯の中で、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報である。つまり、調整制御情報生成部83は、調整目標量(目標総使用量に関する情報)を用いて個別電力使用量を算出することで、合計時間関連情報を生成する、時間関連情報生成部の一例である。
(2−2)給湯冷暖房機器
給湯冷暖房機器10は、図2及び図3のように、室外機20と、室内機30と、ガス冷媒連絡管26と、液冷媒連絡管27と、給湯ユニット60と、冷暖房ユニット70と、水媒体連絡管36,37と、制御ユニット50と、を主に有する。
(2−2−1)室外機
室外機20は、熱源ユニットとして機能する。室外機20は、通常、屋外に配置されている。室外機は、図2のように、ガス冷媒連絡管26と、液冷媒連絡管27とにより室内機30と接続され、冷媒回路25の一部を構成している。
室外機20は、図2のように、主として、圧縮機21と、四路切換弁24と、熱源側熱交換器23と、膨張弁22と、を有している。
圧縮機21は、モータにより駆動される密閉式圧縮機である。圧縮機21はインバータ制御される。圧縮機21は吸入管21bから低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮機21内の圧縮機構によりガス冷媒を圧縮し、吐出管21aに高圧のガス冷媒を吐出する。
四路切換弁24は、水媒体加熱状態と、水媒体冷却状態と、を切り替えるための四路切換弁である。
水媒体加熱状態においては、利用側熱交換器31は凝縮器として機能し、熱源側熱交換器23は蒸発器として機能する。水媒体加熱状態においては、利用側熱交換器31で、冷媒回路25を流れる冷媒と、水媒体回路35とを流れる水媒体との熱交換が行われ、水媒体が加熱される。四路切換弁24は、後述する第1暖房運転時及び第1給湯運転時に、水媒体加熱状態に切り替える。
水媒体冷却状態においては、利用側熱交換器31は蒸発器として機能し、熱源側熱交換器23は凝縮器として機能する。水媒体冷却状態においては、利用側熱交換器31で、冷媒回路25を流れる冷媒と、水媒体回路35とを流れる水媒体との熱交換が行われ、水媒体が冷却される。四路切換弁24は、後述する冷房運転時に、水媒体冷却状態に切り替える。
四路切換弁24は、吐出管21aと、吸入管21bと、熱源側熱交換器23のガス側に接続された第2室外側ガス冷媒管20dと、ガス冷媒連絡管26に繋がる第1室外側ガス冷媒管20aと、接続されている。
四路切換弁24は、水媒体加熱状態では、吐出管21aと第1室外側ガス冷媒管20aとを連通させると共に、第2室外側ガス冷媒管20dと吸入管21bとを連通させるよう切り替えられる(図2の四路切換弁24の破線参照)。四路切換弁24は、水媒体冷却状態では、吐出管21aと第2室外側ガス冷媒管20dとを連通させると共に、第1室外側ガス冷媒管20aと吸入管21bとを連通させるよう切り替えられる(図2の四路切換弁24の実線参照)。
熱源側熱交換器23は、冷媒回路25内を流れる冷媒と、空気(室外空気)との熱交換を行い、冷媒回路25を流れる冷媒の蒸発器又は凝縮器として機能する。熱源側熱交換器23の液側には、第2室外側液冷媒管20cが接続されており、熱源側熱交換器23のガス側には、第2室外側ガス冷媒管20dが接続されている。
膨張弁22は、冷媒を減圧するための膨張機構であり、開度調整が可能な電動弁である。膨張弁22は、図2のように、一端が第2室外側液冷媒管20cと接続され、他端が液冷媒連絡管27と繋がる第1室外側液冷媒管20b接続されている。
(2−2−2)室内機
室内機30は、屋内に配置されている。室内機30は、図2のように、ガス冷媒連絡管26と、液冷媒連絡管27とを介して室外機20に接続され、冷媒回路25の一部を構成している。また、室内機30は、図2のように、水媒体連絡管36,37を介して、それぞれ給湯ユニット60及び冷暖房ユニット70に接続されており、水媒体回路35の一部を構成している。
室内機30は、図2のように、主として、利用側熱交換器31と、暖房用電気ヒータ32と、循環ポンプ33とを有している。
利用側熱交換器31は、図2のように、冷媒回路25内を流れる冷媒と、水媒体回路35を流れる水媒体との熱交換を行う熱交換器である。利用側熱交換器31は、冷媒回路25を流れる冷媒の凝縮器又は蒸発器として機能する。利用側熱交換器31は、上述の水媒体加熱状態において、冷媒回路25を流れる冷媒の凝縮器として機能し、水媒体を加熱する。逆に、利用側熱交換器31は、上述の水媒体冷却状態において、冷媒回路25を流れる冷媒の蒸発器として機能し、水媒体を冷却する。
利用側熱交換器31では、冷媒回路25内の冷媒が流れる流路の液側に、液冷媒連絡管27と繋がる室内側液冷媒管30bが接続されており、冷媒回路25内の冷媒が流れる流路のガス側に、ガス冷媒連絡管26と繋がる室内側ガス冷媒管30aが接続されている。また、利用側熱交換器31では、水媒体が流れる流路の入口側に、水媒体連絡管37と繋がる第2水媒体配管30dが接続されており、水媒体が流れる流路の出口側は、水媒体連絡管36と繋がる第1水媒体配管30cに接続されている。
暖房用電気ヒータ32は、水媒体回路35を流れる水媒体を、冷暖房ユニット70に送る際に、水媒体を加熱するためのOn/Off式の電気ヒータである。On/Off式の電気ヒータとは、OnかOffかの制御しかできず、On時の電力使用量の調整が出来ない電気ヒータである。暖房用電気ヒータ32のOn/Offは、電磁石により物理的に接点を動かして開閉する電磁リレーにより切り替えられる。暖房用電気ヒータ32は、利用側熱交換器31と、水媒体連絡管36とを接続する第1水媒体配管30cに設けられている。
循環ポンプ33は、モータにより駆動される遠心式や容積式などのポンプである。循環ポンプ33は、インバータ制御される。循環ポンプ33は、第1水媒体配管30cの、暖房用電気ヒータ32より下流側に設けられている。循環ポンプ33は、水媒体を昇圧し、水媒体を水媒体回路35内で循環させる。具体的には、利用側熱交換器31で加熱又は冷却された水媒体、もしくは、暖房用電気ヒータ32で加熱された水媒体は、循環ポンプ33により昇圧され、水媒体連絡管36を介して、給湯ユニット60又は冷暖房ユニット70に送られる。給湯ユニット60又は冷暖房ユニット70を出た水媒体は、水媒体連絡管37を介して、利用側熱交換器31に戻る(図4A,図4C参照)。
(2−2−3)ガス冷媒連絡管
ガス冷媒連絡管26は、室外機20の第1室外側ガス冷媒管20aと、室内機30の室内側ガス冷媒管30aとを接続している。ガス冷媒連絡管26は、四路切換弁24により水媒体加熱状態に切り替えられている場合に、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒を利用側熱交換器31に導くことが可能な冷媒配管である。また、ガス冷媒連絡管26は、四路切換弁24により水媒体冷却状態に切り替えられている場合に、利用側熱交換器31から、圧縮機21の吸入側に低圧のガス冷媒を導くことが可能な冷媒配管である。
(2−2−4)液冷媒連絡管
液冷媒連絡管27は、室外機20の第1室外側液冷媒管20bと、室内機30の室内側液冷媒管30bとを接続している。液冷媒連絡管27は、四路切換弁24により水媒体加熱状態に切り替えられている場合に、利用側熱交換器31から熱源側熱交換器23へと冷媒を導くことが可能な冷媒配管である。また、液冷媒連絡管27は、四路切換弁24により水媒体冷却状態に切り替えられている場合に、熱源側熱交換器23から利用側熱交換器31へと冷媒を導くことが可能な冷媒配管である。
(2−2−5)給湯ユニット
給湯ユニット60は、室内機30から供給される水媒体を使用する水媒体機器であって、屋内に設置されている。給湯ユニット60は、図2のように、水媒体連絡管36,37を介して室内機30と接続されており、水媒体回路35の一部を構成している。
給湯ユニット60は、図2のように、主として、給湯タンク61と、熱交換コイル62と、給湯用電気ヒータ63と、を有している。
給湯タンク61は、給湯に供される水を溜める容器である。給湯タンク61には、蛇口やシャワー等に温水となった水を送るための給湯管68と、給湯管に送られて消費された水の補充を行うための給水管69と、が接続されている。
熱交換コイル62は、図2のように、給湯タンク61内に設けられている。熱交換コイル62は、水媒体回路35を循環する水媒体と給湯タンク61内の水との熱交換を行うことで給湯タンク61内の水の加熱器として機能する熱交換器である。なお、熱交換コイル62の入口側は、水媒体連絡管36に設けられた三方弁65と接続され、熱交換コイル62の出口側は、水媒体連絡管37と接続されている(図2参照)。
給湯ユニット60では、以上の構成により、室内機30において加熱される水媒体回路35を循環する水媒体によって、給湯タンク61内の水を加熱し、給湯タンク61内に溜めることが可能となっている。なお、ここでは、室内機30において加熱された水媒体との熱交換により加熱された水を、給湯タンク61に溜める方式の給湯ユニット60を採用しているが、これに限定されるものではなく、室内機30において加熱された水を貯湯タンクに溜める方式の給湯ユニットが採用されもよい。
給湯用電気ヒータ63は、給湯タンク61内に設けられたOn/Off式の電気ヒータである。給湯用電気ヒータ63のOn/Offは電磁リレーにより切り替えられる。給湯用電気ヒータ63は、給湯タンク61内の水を加熱するために利用される。給湯用電気ヒータ63は、例えば、ヒートポンプ(上述の室外機20及び室内機30の利用側熱交換器31)を利用した加熱では実現できない高温給湯に対応する場合等に用いられる。
(2−2−6)冷暖房ユニット
冷暖房ユニット70は、室内機30から供給される水媒体を使用する水媒体機器であって、屋内に設置されている。冷暖房ユニット70は、図2のように、水媒体連絡管36,37を介して室内機30に接続されており、水媒体回路35の一部を構成している。
冷暖房ユニット70は、図2のように、主として、熱交換器71と、ファン72と、を有するファンコイルユニットである。熱交換器71及びファン72は、図示しないケーシング内に収納されている。
熱交換器71は、水媒体回路35を循環する水媒体と室内空気との熱交換を行うことで室内空気の加熱器または冷却器として機能する。なお、熱交換器71の入口側は、水媒体連絡管36に設けられた三方弁65と接続され、熱交換器71の出口側は、水媒体連絡管37と接続されている(図2参照)。
ファン72は、ケーシング内に空気を取り込み、熱交換器71における、水媒体回路35を循環する水媒体と室内空気との熱交換を促進するためのファンである。熱交換器71により加熱又は冷却された室内空気は、ケーシング外(室内)へと吹き出す。
なお、ここでの冷暖房ユニット70は、ファンコイルユニットであるが、これに限定されるものではない。例えば、冷暖房ユニット70は、床暖房やラジエータであってもよい。また、図2では、冷暖房ユニット70は1つしか設けられていないが、これに限定されるものではなく、並列に複数の冷暖房ユニット70が設けられてもよい。
(2−2−7)水媒体連絡管
水媒体連絡管36は、図2のように、室内機30の第1水媒体配管30cと、給湯ユニット60の熱交換コイル62の入口側及び冷暖房ユニット70の熱交換器71の入口側とを接続している。水媒体連絡管37は、図2のように、室内機30の第2水媒体配管30dと、給湯ユニット60の熱交換コイル62の出口側及び冷暖房ユニット70の熱交換器71の出口側とを接続している。室内機30から、水媒体連絡管36を介して、給湯ユニット60又は冷暖房ユニット70に供給された水媒体は、水媒体連絡管37を介して、室内機30へと戻る。
水媒体連絡管36には、図2のように三方弁65が設けられている。三方弁65は、電動弁である。三方弁65は、水媒体回路35を循環する水媒体を、給湯ユニット60及び冷暖房ユニット70のいずれか一方に供給するように、水媒体の流れ方向を切り替えることが可能である。
(2−2−8)制御ユニット
制御ユニット50は、給湯冷暖房機器10を制御するために設けられる。制御ユニット50は、CPUやメモリ等を有するマイクロコンピュータであり、メモリ等に記憶された各種プログラムをCPUが実行することで、各種制御を行う。なお、制御ユニット50は、一体に構成されている必要はなく、室外機20、室内機30、給湯ユニット60、冷暖房ユニット70等をそれぞれ制御する複数のサブユニットが回線により接続されて構成されるものであってもよい。
制御ユニット50は、主に、図3のように、給湯冷暖房機器10の、圧縮機21、膨張弁22、四路切換弁24、暖房用電気ヒータ32、循環ポンプ33、給湯用電気ヒータ63、三方弁65、及びファン72と電気的に接続されている。また、制御ユニット50は、給湯冷暖房機器10に設けられた図示しない各種センサ(温度センサ等)から検出信号を受けつける。
制御ユニット50は、図3のように、機能部として、送受信部51、入力部52、記憶部53、給湯空調運転制御部54、及び調整運転制御部55を有している。
(2−2−8−1)送受信部
送受信部51は、HEMS2bと通信回線2dにより電気的に接続され、HEMS2bとの間で各種情報をやり取りする。例えば、送受信部51は、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報を、HEMS2bに対して送信する。また、例えば、送受信部51は、コントローラ80から、HEMS2bを介して送信される、調整制御情報を受信する。なお、調整制御情報は、上述のように、調整時間帯と、調整時間帯における構成別(圧縮機21,暖房用電気ヒータ32,給湯用電気ヒータ63)の個別電力使用量とである。後述するように、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は、調整時間帯の中で、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報である。つまり、送受信部51は、外部から合計時間関連情報を含む調整制御情報を受け付ける受付部の一例である。
(2−2−8−2)入力部
入力部52は、給湯冷暖房機器10のユーザからの各種情報(給湯冷暖房機器10の運転/停止指令、運転モード(暖房モード/冷房モード)、冷暖房の設定温度、給湯の設定温度等)の入力を受け付けるリモコンである。
(2−2−8−3)記憶部
記憶部53は、主に、RAM、ROM、及びハードディスク等からなる。記憶部53には、制御ユニットにより使用される各種プログラムや、各種情報が記憶される。
記憶部53に記憶される情報には、送受信部51が受け付けた調整時間帯の中で、給湯冷暖房機器10の暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにするタイミングに関する情報が含まれる。タイミングに関する情報は、具体的には、給湯冷暖房機器10に付与される識別番号としてのシリアル番号である。シリアル番号は、1,2,3・・・のように、コントローラ80により電力使用量が調整される給湯冷暖房機器10に連番で付与される。シリアル番号は、給湯冷暖房機器10が製造時に付与される固有のものであってもよいし、給湯冷暖房機器10の設置時に入力部52から入力されるものであってもよいし、送受信部51を介してコントローラ80から付与されるものであってもよい。シリアル番号が、どのようにタイミングに関する情報として使用されるかについては後述する。
また、記憶部53に記憶される情報には、入力部52から給湯冷暖房機器10のユーザによって入力された、給湯冷暖房機器10の運転モード(暖房モード/冷房モード)、冷暖房の設定温度、給湯の設定温度等が含まれる。
(2−2−8−4)給湯空調運転制御部
給湯空調運転制御部54は、記憶部53に記憶された運転条件(冷暖房及び給湯の設定温度、運転モード等)や、給湯冷暖房機器10に設けられた各種センサの検出信号等に基づいて、給湯冷暖房機器10の各種機器を制御し、後述する給湯暖房運転、又は、給湯冷房運転を実行する。給湯空調運転制御部54による給湯冷暖房機器10の運転制御については後述する。
(2−2−8−5)調整運転制御部
調整運転制御部55は、送受信部51がHEMS2bから送信された調整制御情報を用いて各構成を制御し、給湯冷暖房機器10の暖房機能(冷房機能)又は給湯機能に使用される電力使用量を調整する。調整運転制御部55は、送受信部51が受け付けた調整時間帯において、個別電力使用量と、記憶部53に記憶されたタイミングに関する情報とを用いて、圧縮機21の回転数や、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63のOn/Offを制御し、給湯冷暖房機器10の使用電力量の調整を行う。調整運転制御部55による給湯冷暖房機器10の使用電力量の調整については後ほど詳述する。
(3)給湯暖房運転及び給湯冷房運転
本実施形態に係る給湯冷暖房機器10の動作、特に給湯暖房運転と、給湯冷房運転と、電力調整運転と、について説明する。
(3−1)給湯暖房運転
給湯暖房運転は、空調の運転モードとして暖房モードが選択されている(記憶部53に、運転モードとして暖房モードが記憶されている)場合に実施される運転である。給湯暖房運転では、暖房運転と給湯運転とを同時に実施可能である。
給湯冷暖房機器10は、給湯空調運転制御部54により制御され、給湯暖房運転として、後述する2種類の暖房運転と、2種類の給湯運転と、を行う。
暖房運転は、給湯冷暖房機器10のユーザが、入力部52を介して、制御ユニット50に冷暖房ユニット70の暖房運転を要求している時に行われる。後述する暖房運転の種類(第1暖房運転又は第2暖房運転)の選択や、圧縮機21の回転数等の運転条件の調整は、図示しないセンサにより取得された室内温度及び冷暖房ユニット70に送られる水媒体の温度、入力部52から入力された(記憶部53に記憶された)暖房の設定温度等に基づいて、給湯空調運転制御部54により実行される。
給湯運転は、給湯タンク61内の水が消費され、給湯タンク61に補給水が流入することで、給湯タンク61内の水温が低下した時に行われる。後述する給湯運転の種類(第1給湯運転又は第2給湯運転)の選択や、圧縮機21の回転数等の運転条件の調整は、図示しないセンサにより取得された給湯タンク61内の水温及び給湯ユニット60に送られる水媒体の温度、入力部52から入力された(記憶部53に記憶された)給水の設定温度等を用いて、給湯空調運転制御部54により実行される。
また、給湯運転は、給湯中ではなくても、給湯タンク61内の水温を保持するために、あるいは、電力の単価が安い時間等に蓄熱目的で、適宜行われる。
(3−1−1)第1暖房運転
第1暖房運転では、蒸気圧縮機式のヒートポンプサイクルを利用して水媒体が加熱され、加熱された水媒体を用いて暖房が行われる。第1暖房運転では、圧縮機21が運転され、冷媒回路25内を、図4Aの矢印のように冷媒が循環する。また、第1暖房運転では、水媒体回路35において、循環ポンプ33が運転され、図4Aの矢印のように、室内機30から、冷暖房ユニット70へと水媒体が送られる。以下に、詳細に説明する。
第1暖房運転では、水媒体加熱状態になるように四路切換弁24が切り替えられている。具体的には、第1暖房運転では、四路切換弁24は、吐出管21aと第1室外側ガス冷媒管20aとを連通させると共に、第2室外側ガス冷媒管20dと吸入管21bとを連通させるよう切り替えられる(図4Aの四路切換弁24の破線参照)。
第1暖房運転時には、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒が、四路切換弁24及びガス冷媒連絡管26を経由して、室内機30に送られる。室内機30に送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の凝縮器として機能する利用側熱交換器31で水媒体と熱交換を行って冷却された後、ガス冷媒連絡管26を経由して、室外機20に送られる。利用側熱交換器31では、冷媒が水媒体と熱交換を行って冷却される際に、水媒体が加熱される。室外機20に送られた高圧の冷媒は、膨張弁22によって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となって、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器23に流入する。熱源側熱交換器23に流入した低圧の気液二相状態の冷媒は、空気(室外空気)と熱交換を行って加熱され、蒸発して低圧の冷媒となる。熱源側熱交換器23を出た低圧のガス冷媒は、四路切換弁24を経由して再び圧縮機21に吸入される。
水媒体回路35では、冷暖房ユニット70側に水媒体が流れるように三方弁65が切り替えられており、室内機30から流れ出た水媒体は、冷暖房ユニット70の熱交換器71に流入する。熱交換器71では、水媒体は室内空気と熱交換を行って冷却され、逆に、室内空気は水媒体と熱交換を行って加熱される。熱交換器71から流出した水媒体は、室内機30へと戻り、再び利用側熱交換器31で加熱される。
第1暖房運転では、このようにして室内の暖房が行われる。
(3−1−2)第2暖房運転
第2暖房運転では、暖房用電気ヒータ32により加熱された水媒体を用いて暖房が行われる。第2暖房運転では、水媒体回路35において、暖房用電気ヒータ32及び循環ポンプ33が運転される。三方弁65は、冷暖房ユニット70側に水媒体が流れるように切り替えられており、室内機30において暖房用電気ヒータ32により加熱された水媒体は、図4Bのように、冷暖房ユニット70の熱交換器71に流入する。熱交換器71では、水媒体は室内空気と熱交換を行って冷却され、逆に、室内空気は水媒体と熱交換を行って加熱される。熱交換器71から流出した水媒体は、図4Bのように室内機30へと戻り、再び暖房用電気ヒータ32により加熱される。第2暖房運転では、圧縮機21は運転されない。
第2暖房運転では、このようにして室内の暖房が行われる。
なお、室外の気温が非常に低い条件では、第1暖房運転をすると熱源側熱交換器23がすぐに凍結をしてしまうため、第2暖房運転が実施される。また、第1暖房運転が可能な温度条件であっても、室内の冷暖房ユニット70で要求される暖房能力に対し第1暖房運転だけでは能力を発揮することができない場合は、第1暖房運転と第2暖房運転とを併用して暖房運転が実施される。なお、同じ暖房能力を出力する際に、第2暖房運転は、ヒートポンプサイクルによる暖房運転である第1暖房運転より電力を消費する。
(3−1−3)第1給湯運転
第1給湯運転では、蒸気圧縮機式のヒートポンプサイクルを利用することで水媒体が加熱され、加熱された水媒体を用いて給湯が行われる。第1給湯運転では、圧縮機21が運転され、冷媒回路25内を、図4Cの矢印のように冷媒が循環する。第1給湯運転では、水媒体回路35において、循環ポンプ33が運転され、図4Cの矢印のように、室内機30から、給湯ユニット60へと水媒体が送られる。以下に、詳細に説明する。
第1給湯運転では、水媒体加熱状態になるように四路切換弁24が切り替えられている。具体的には、第1給湯運転では、四路切換弁24は、吐出管21aと第1室外側ガス冷媒管20aとを連通させると共に、第2室外側ガス冷媒管20dと吸入管21bとを連通させるよう切り替えられる(図4Cの四路切換弁24の破線参照)。
第1給湯運転時には、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒が、四路切換弁24及びガス冷媒連絡管26を経由して、室内機30に送られる。室内機30に送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の凝縮器として機能する利用側熱交換器31で水媒体と熱交換を行って冷却された後、ガス冷媒連絡管26を経由して、室外機20に送られる。利用側熱交換器31では、冷媒が水媒体と熱交換を行って冷却される際に、水媒体が加熱される。室外機20に送られた高圧の冷媒は、膨張弁22によって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となって、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器23に流入する。熱源側熱交換器23に流入した低圧の気液二相状態の冷媒は、空気(室外空気)と熱交換を行って加熱され、蒸発して低圧の冷媒となる。熱源側熱交換器23を出た低圧のガス冷媒は、四路切換弁24を経由して再び圧縮機21に吸入される。
水媒体回路35では、給湯ユニット60側に水媒体が流れるように三方弁65が切り替えられており、室内機30から流れ出た水媒体は、給湯ユニット60の熱交換コイル62に流入する。熱交換コイル62では、水媒体は給湯タンク61内の水と熱交換を行って冷却され、逆に、給湯タンク61内の水は水媒体と熱交換を行って加熱される。熱交換コイル62から流出した水媒体は、室内機30へと戻り、再び利用側熱交換器31により加熱される。
第1給湯運転では、このようにして給湯タンク61内の水の加温が行われる。
なお、第1給湯運転中は、水媒体回路35内の水媒体は給湯ユニット60へと流れるので、第1給湯運転は、暖房運転とは同時に行うことができない。
(3−1−4)第2給湯運転
第2給湯運転では、給湯用電気ヒータ63が運転され、給湯タンク61内の水の加温が行われる。第2給湯運転では、圧縮機21及び循環ポンプ33は運転されない。第2給湯運転は、例えば、所望の給湯温度が、ヒートポンプサイクルにより達成可能な(第1給湯運転により達成可能な)温度よりも高い場合等に、第1給湯運転に代えて行われる。給湯タンク61内の水に対し同一の熱量を与える場合には、第2給湯運転は第1給湯運転よりも電力を消費する。
また、第2給湯運転は、第1暖房運転又は第2暖房運転と同時に行うことが可能であるので、暖房運転と給湯運転とが同時に実行される場合には、給湯運転として第2給湯運転が行われる。
(3−2)給湯冷房運転
給湯冷房運転は、空調の運転モードとして冷房モードが選択されている(記憶部53に、運転モードとして冷房モードが記憶されている)場合に実施される運転である。給湯冷房運転では、冷房運転と給湯運転とを同時に実施可能である。
給湯冷暖房機器10は、給湯空調運転制御部54により制御され、給湯冷房運転として、後述する1種類の冷房運転と、2種類の給湯運転と、を行う。
冷房運転は、給湯冷暖房機器10のユーザが、入力部52を介して、制御ユニット50に冷暖房ユニット70の冷房運転を要求している時に行われる。圧縮機21の回転数等の運転条件の調整は、図示しないセンサにより取得された室内温度及び冷暖房ユニット70に送られる水媒体の温度、入力部52を介して入力された(記憶部53に記憶された)冷房の設定温度等を用いて、給湯空調運転制御部54により実行される。
給湯運転としては、上述した第1給湯運転及び第2給湯運転が行われる。なお、後述する冷房運転と第1給湯運転とは、冷媒回路25内の冷媒の流れ方向が逆であるため(図4C及び図4Dを参照)、同時には実現できない。したがって、冷房運転と給湯運転とを同時に行う場合には、給湯運転として第2給湯運転が行われる。第1給湯運転と第2給湯運転については、上述したため、ここでは説明を省略する。
(3−2−1)冷房運転
冷房運転では、蒸気圧縮機式のヒートポンプサイクルを利用して水媒体が冷却され、冷却された水媒体を用いて冷房が行われる。冷房運転では、圧縮機21が運転され、冷媒回路25内を、図4Dの矢印のように冷媒が循環する。また、冷房運転では、水媒体回路35において、循環ポンプ33が運転され、図4Dの矢印のように、室内機30から、冷暖房ユニット70へと水媒体が送られる。以下に、詳細に説明する。
冷房運転では、水媒体冷却状態になるように四路切換弁24が切り替えられている。具体的には、冷房運転では、四路切換弁24は、吐出管21aと第2室外側ガス冷媒管20dとを連通させると共に、第1室外側ガス冷媒管20aと吸入管21bとを連通させるよう切り替えられる(図4Dの四路切換弁24の実線参照)。
冷房運転時には、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒が、四路切換弁24を経由して、冷媒の凝縮器として機能する熱源側熱交換器23に送られ、空気(室外空気)と熱交換を行って冷却される。熱源側熱交換器23において冷却されて液化した高圧の冷媒は、膨張弁22により減圧された後、液冷媒連絡管27を経由して室内機30に送られる。室内機30に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器31において、水媒体回路35を流れる水媒体と熱交換を行い、加熱されて蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、利用側熱交換器31で冷媒と熱交換を行った水媒体は、逆に冷却される。低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管26を経由して室外機20に送られ、四路切換弁24を経由して再び圧縮機21に吸入される。
水媒体回路35では、冷暖房ユニット70側に水媒体が流れるように三方弁65が切り替えられており、室内機30から流れ出た水媒体は、冷暖房ユニット70の熱交換器71に流入する。熱交換器71では、水媒体は室内空気と熱交換を行って加熱され、逆に、室内空気は水媒体と熱交換を行って冷却される。熱交換器71から流出した水媒体は、室内機30へと戻り、再び利用側熱交換器31により冷却される。
冷房運転では、このようにして室内の冷房が行われる。
(4)給湯冷暖房機器により実行される電力調整運転
以下に、給湯冷暖房機器10の調整運転制御部55により実行される電力調整運転について説明する。併せて、給湯冷暖房機器10により電力調整運転が実行されることで、コントローラ80による管理対象である給湯冷暖房機器10の電力使用量の合計(電力総使用量)がどのように調整されるかについて説明する。
電力調整運転は、コントローラ80から、HEMS2bを介して、給湯冷暖房機器10に電力使用量の調整要求があった時に、調整運転制御部55により行われる運転であり、給湯暖房運転又は給湯冷房運転に加えて実行される。なお、コントローラ80は、給湯冷暖房機器10に電力使用量の調整を要求する際に、HEMS2bを介して、給湯冷暖房機器10の制御ユニット50の送受信部51に調整制御情報を送信することによって、電力使用量の調整を要求する。調整制御情報は、上述のように、調整時間帯と、調整時間帯における構成別(圧縮機21、暖房用電気ヒータ32、給湯用電気ヒータ63別)の個別電力使用量とである。
調整運転制御部55は、圧縮機21の電力使用量の調整を以下のように行う。調整運転制御部55は、送受信部51が受け付けた圧縮機21の個別電力使用量に応じて、インバータ制御の圧縮機21の回転数を制御する。具体的には、調整運転制御部55は、圧縮機21の使用電力が、送受信部51が受け付けた圧縮機21の個別電力使用量と等しくなるように、圧縮機21の回転数を制御する。なお、圧縮機21の回転数は直接変更されてもよいし、他の変数(例えば、暖房(冷房)の設定温度)を変更することで、圧縮機21の回転数が変更されてもよい。
調整運転制御部55は、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の調整を以下のように行う。
まず、ステップS1では、調整運転制御部55は、調整時間帯を基本時間に分割する。基本時間はここでは10分である。基本時間は、調整時間帯の長さが基本時間の倍数となるように決められている。
具体例を挙げて説明する。調整時間帯が14時から15時であるとすれば、ステップS1では、調整時間帯が14時〜14時10分、14時10分〜14時20分、・・・と6つの基本時間に分割される。その後ステップS2に進む。
ステップS2では、調整運転制御部55は、送受信部51が受け付けた給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量を用いて、分割された調整時間帯(基本時間)に給湯用電気ヒータ63を何分間Onにするかを算出する。
具体的に例を挙げて説明する。例えば、給湯用電気ヒータ63の定格電力が10kWであって、送受信部51が受け付けた給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量が5kWであったとする。この場合には、分割された調整時間帯(基本時間)に給湯用電気ヒータ63を5分間Onにすると算出する。例えば、給湯用電気ヒータ63の定格電力が10kWで、送受信部51が受け付けた給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量が8kWである場合には、分割された調整時間帯(基本時間)に給湯用電気ヒータ63を8分間Onにすると算出する。ここで算出された時間だけ給湯用電気ヒータ63をOnすることで、調整時間帯における給湯用電気ヒータ63の平均使用電力を、コントローラ80の調整制御情報生成部83により生成された給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量に近づけることができる。つまり、瞬間的には、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量が満たされなくても、分割された調整時間帯(基本時間)にステップS2で求められた時間だけ給湯用電気ヒータ63をOnすることで、平均的には給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量を満たすことができる。
上記のように、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は、各基本時間に給湯用電気ヒータ63を何分間Onにするかを決定するものである。調整時間帯は、基本時間の集まりであることから、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は、調整時間帯の中で給湯用電気ヒータ63をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報である。
ステップS2が終了すると、ステップS3へと進む。
ステップS3では、調整運転制御部55は、記憶部53から、給湯冷暖房機器10に付与されたシリアル番号を、タイミングに関する情報として読み出す。シリアル番号は、分割された調整時間帯(基本時間)において、どのタイミングで給湯用電気ヒータ63をOnにするかを規定する。具体的には、給湯冷暖房機器10に付与されたシリアル番号の下1桁の数字が、その給湯冷暖房機器10の給湯用電気ヒータ63をOnにし始める時間を規定している。ステップS3でシリアル番号が読み出された後、ステップS4へと進む。
ステップS4では、調整運転制御部55は、上記のステップS2で算出された給湯用電気ヒータ63をOnにする時間の長さと、ステップS3で読み出されたシリアル番号と、を用いて、分割された調整時間帯(基本時間)において、いつ給湯用電気ヒータ63をOn/Offするかのスケジュールを決定する。具体例を挙げて説明する。
例えば、ステップS2で、分割された調整時間帯(基本時間)に給湯用電気ヒータ63を5分間Onにすると算出されたとする。この時、ステップS3で呼び出された給湯冷暖房機器10に付与されたシリアル番号の下1桁の数字に応じて、図6のように、給湯用電気ヒータ63がOn/Offされることになる。
例えば、シリアル番号の下1桁が0であれば、分割された調整時間帯(基本時間)の開始0分後(分割された調整時間帯の開始と同時)に給湯用電気ヒータ63がOnされる。そして、ステップS2で算出された時間(5分間)だけ給湯用電気ヒータ63がOnされる。
例えば、シリアル番号の下1桁が6であれば、まず、原則として、分割された調整時間帯(基本時間)の開始6分後から給湯用電気ヒータ63がOnされる。ただし、分割された調整時間帯(基本時間)の開始6分後から、ステップS2で算出された時間(5分間)だけ給湯用電気ヒータ63をOnすると、分割された調整時間帯(基本時間)を超過してしまい、給湯用電気ヒータ63をステップS2で算出された時間だけOnすることができない。そこで、ステップS2で算出された時間に不足する時間分だけ、分割された調整時間帯(基本時間)の開始0分後から、給湯用電気ヒータ63がOnされる。
このように、給湯冷暖房機器10のシリアル番号に応じて、給湯用電気ヒータ63をOnにするタイミング(給湯用電気ヒータ63をOn/Offするスケジュール)が調整されことで、給湯用電気ヒータ63がOn/Off式の電気ヒータであっても、給湯冷暖房機器10全体としては、給湯用電気ヒータ63の電力使用量を平準化することができる。言い換えれば、タイミングに関する情報に応じて、給湯用電気ヒータ63をOnにするタイミングを調整することで、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計を、調整時間帯において常に一定に近づけることができる。その結果、調整時間帯において、給湯冷暖房機器10全体として、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計を、調整制御情報生成部83が給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量を生成する際に算出した、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計の目標値に近づけることが可能になる。
特に、コントローラ80が電力使用量を調整する給湯冷暖房機器10の台数が多いほど、給湯冷暖房機器10全体として、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計を、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計の目標値に近づけることが容易になる。コントローラ80は、例えば50台以上、より好ましくは100台以上の給湯冷暖房機器10の電力使用量を調整することが望ましい。
なお、給湯用電気ヒータ63の定格電力は、全て同一であることが望ましい。この場合には、給湯冷暖房機器10全体として、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計を目標値により近づけることが可能である。
ただし、これに限定されるものではなく、給湯用電気ヒータ63の定格電力は、給湯冷暖房機器10により異なっていてもよい。給湯用電気ヒータ63の定格電力が全て同一でなくても、給湯冷暖房機器10別のタイミングで、給湯用電気ヒータ63をOnさせることで、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計を目標値により近づけることが可能である。特に、コントローラ80が電力使用量を調整する給湯冷暖房機器10の台数が多い場合には、給湯用電気ヒータ63の定格電力が異な場合であっても、給湯冷暖房機器10全体として、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計をより目標値に近づけることが可能である。
次に、ステップS5では、調整運転制御部55により、調整時間帯が開始したか否かが判定される。調整時間帯が開始したと判定されるとステップS6へと進む。ステップS5は、調整時間帯が開始したと判定されるまで繰り返される。
ステップS6では、調整運転制御部55により、基本時間の間、ステップS4で決定された給湯用電気ヒータ63のOn/Offのスケジュールに従って、給湯用電気ヒータ63のOn/Offが制御される。言い換えれば、ステップS6では、調整運転制御部55は、基本時間に、予め設定された(記憶部53に記憶された)タイミングで、給湯用電気ヒータ63をOnするよう制御する。基本時間終了後(10分経過後)、ステップS7に進む。
ステップS7では、調整運転制御部55により、調整時間帯が終了したかが判定される。調整時間帯が終了していないと判定された場合には、ステップS6へと戻る。ステップS6が調整時間帯の終了まで繰り返されることで、調整運転制御部55は、調整時間帯において、予め設定された(記憶部53に記憶された)タイミングで、個別電力使用量により規定される合計時間だけ、給湯用電気ヒータ63をOnするよう制御する。ステップS7は、調整時間帯が終了したと判定されると電力調整運転は終了する。
調整運転制御部55による、暖房用電気ヒータ32の電力使用量の調整については、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の調整と同様であるため、説明は省略する。
(5)特徴
本実施形態の給湯冷暖房機器10の電力使用量を調整するコントローラ80、及び、給湯冷暖房機器10は、以下のような特徴を有する。
(5−1)
本実施形態のコントローラ80は、On/Off制御式の電気ヒータ(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63)と、外部から調整制御情報を受け付ける送受信部51と、調整制御情報を用いて電気ヒータ(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63)のOn/Offを制御する調整運転制御部55と、を有する複数の給湯冷暖房機器10の、電力総使用量を調整する。コントローラ80は、情報記憶部82と、時間関連情報生成部としての調整制御情報生成部83と、出力部としての通信部81と、を備える。情報記憶部82は、調整時間帯の給湯冷暖房機器10による電力総使用量の目標値である目標総使用量を記憶する。調整制御情報生成部83は、目標総使用量を用いて、調整時間帯の中で暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量)を生成する。通信部81は、調整時間帯の給湯冷暖房機器10による電力総使用量が目標総使用量となるように、給湯冷暖房機器10別のタイミングで、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63を、調整時間帯の中でそれぞれ合計時間だけOnさせるため、送受信部51に対し、合計時間関連情報を調整制御情報として出力する。
このコントローラ80では、電力の目標総使用量を用いて、調整時間帯中に暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量)が生成される。そして、合計時間関連情報は、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63のOn/Offを制御する調整制御情報として、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63を有する給湯冷暖房機器10の送受信部51に出力される。暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63は、給湯冷暖房機器10別のタイミングで、目標総使用量に関する情報を用いて生成された合計時間だけOnされることから、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63のOn/Offを高速に切り替えなくとも、調整時間帯における暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の電力使用量を平準化し、給湯冷暖房機器10全体の電力使用量を目標総使用量に近づけることができる。つまり、リレーの溶着を発生させること無く、給湯冷暖房機器10による電力総使用量を目標総使用量に近づけることができる。
(5−2)
本実施形態のコントローラ80は、目標受信部としての通信部81を備える。通信部81は、調整時間帯別に目標総使用量を受け付ける。
ここでは、通信部81が調整時間帯別の目標総使用量を受け付け、調整制御情報生成部83が、受け付けた目標総使用量を用いて暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnする合計時間に関する合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量)を生成する。合計時間関連情報は、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63のOn/Offを制御する調整制御情報として、給湯冷暖房機器10に出力される。つまり、コントローラ80は、電力供給者等からの電力調整要求(目標総使用量に関する情報)に応じ、電力の需給調整に寄与することができる。
(5−3)
本実施形態のコントローラ80では、調整運転制御部55は、調整時間帯において、予め設定されたタイミングで(識別番号としてのシリアル番号を用いて)、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnするものである。給湯冷暖房機器10別のタイミングは、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63による電力使用量の合計が、調整時間帯において一定になるように決定されている。
ここでは、コントローラ80が合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ32の個別電力使用量)を給湯冷暖房機器10に対して出力することで、暖房用電気ヒータ32の電力使用量の合計が常に一定になるようなタイミングで、各給湯冷暖房機器10の暖房用電気ヒータ32がOnされる。また、コントローラ80が合計時間関連情報(給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量)を給湯冷暖房機器10に対して出力することで、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計が常に一定になるようなタイミングで、各給湯冷暖房機器10の給湯用電気ヒータ63がOnされる。そのため、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63のOn/Offを高速に切り替えなくとも、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の電力使用量を平準化し、給湯冷暖房機器10による電力総使用量を目標総使用量に近づけることができる。
(5−4)
本実施形態のコントローラ80は、運転情報受付部としての通信部81を備える。通信部81は、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報(設備機器運転情報)を受け付ける。調整制御情報生成部83は、設備機器運転情報を用いて、合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量)を生成する。
ここでは、給湯冷暖房機器10の運転状況に関する情報(設備機器運転情報)を踏まえて、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnする合計時間に関する合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量)が生成されるため、給湯冷暖房機器10による電力総使用量を目標総使用量により近づけるよう調整可能である。
(5−5)
本実施形態のコントローラ80では、コントローラ80が電力使用量を調整する給湯冷暖房機器10は、50台以上である。
ここでは、給湯冷暖房機器10が50台以上と多数であるため、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63による電力総使用量を平準化することが容易であり、給湯冷暖房機器10の電力総使用量を目標総使用量により近づけることができる。
(5−6)
本実施形態の給湯冷暖房機器10は、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63と、調整運転制御部55と、受付部としての送受信部51と、記憶部53と、を備える。暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63は、On/Off制御式である。調整運転制御部55は、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63のOn/Offを制御する。送受信部51は、調整時間帯の中で暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量)を受け付ける。記憶部53は、調整時間帯の中で暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにするタイミングに関する情報を記憶する。調整運転制御部55は、合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量)と、タイミングに関する情報と、を用いて、前記タイミングで、暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63を、調整時間帯の中で合計時間だけOnさせる。
ここでは、給湯冷暖房機器10が、調整時間帯の開始と同時に暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63をOnにするのではなく、調整時間帯の中で、記憶部53に記憶されたタイミングに従って暖房用電気ヒータ32及び給湯用電気ヒータ63がOnにされるため、複数の給湯冷暖房機器10が使用される場合に、給湯冷暖房機器10による電力総使用量の平準化が図られやすい。
(6)変形例
以下に本実施形態の変形例を示す。なお、複数の変形例を適宜組み合わせてもよい。
(6−1)変形例A
上記実施形態では、On/Off式の電気ヒータを有する設備機器の例として給湯冷暖房機器10を示したが、これに限定されるものではない。例えば、On/Off式の電気ヒータを有する設備機器には、主にOn/Off式の電気ヒータにより電力が消費される、電気ストーブ等が含まれていてもよい。
また、住宅2は、給湯冷暖房機器10、及び/又は、給湯冷暖房機器10以外のOn/Off式の電気ヒータを有する設備機器を、複数有していてもよい。
(6−2)変形例B
上記実施形態では、調整制御情報生成部83により生成される給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は、給湯用電気ヒータ63による電力使用量の合計の目標値を、給湯用電気ヒータ63の全台数で除することで算出(生成)されるが、これに限定されるものではない。
例えば、調整制御情報生成部83は、管理装置1aから電力使用量の抑制要求を受け付けたときに、給湯用電気ヒータ63のOn/Offに関する情報を用いて、現在Onの給湯用電気ヒータ63だけについて、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量を生成してもよい。言い換えれば、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は、給湯用電気ヒータ63による電力使用量の合計の目標値を、現在Onの給湯用電気ヒータ63の台数で除することで生成されてもよい。そして、生成された給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量が、給湯用電気ヒータ63が現在Onの給湯冷暖房機器10に対してだけ出力されることで、給湯用電気ヒータ63による電力使用量が抑制されるように調整されてもよい。
また、例えば、調整制御情報生成部83は、管理装置1aから電力使用量の促進要求を受け付けたときに、給湯用電気ヒータ63のOn/Offに関する情報を用いて、現在Offの給湯用電気ヒータ63だけについて、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量を生成してもよい。言い換えれば、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量は、給湯用電気ヒータ63による電力使用量の合計の目標値を、現在Offの給湯用電気ヒータ63の台数で除することで生成されてもよい。そして、生成された給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量が、給湯用電気ヒータ63が現在Offの給湯冷暖房機器10に対してだけ出力されることで、給湯用電気ヒータ63による電力使用量が促進されるように調整されてもよい。
これにより、現在の給湯用電気ヒータ63のOn/Offが考慮された上で、電力使用量の調整が図られやすい。
ただし、この場合には、給湯用電気ヒータ63をOn又はOffしている給湯冷暖房機器10のシリアル番号の末尾1桁の数字に偏りが出る可能性がある。しかし、コントローラ80が電力使用量を調整する給湯冷暖房機器10が多数であることから、多少の偏りがあっても、その影響が出にくい。
なお、ここでは、給湯冷暖房機器10の給湯用電気ヒータ63について記載したが、給湯冷暖房機器10の圧縮機21や暖房用電気ヒータ32についても同様である。
(6−3)変形例C
上記の実施形態では、給湯冷暖房機器10の記憶部53が記憶するシリアル番号に応じ、給湯冷暖房機器10が分割された調整時間帯(基本時間)において、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)をOnにするタイミングが決定されが、これに限定されるものではない。例えば、給湯冷暖房機器10毎に設定されたシリアル番号以外の番号(例えばグループ番号)又は符号(例えばグループ符号)により、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)をOnにするタイミングが決定されてもよい。なお、給湯冷暖房機器10毎に設定される番号や符号は、10種類である必要はなく、10種類より少なくても、10種類より多くてもよい。つまり、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)をOnにするタイミングは、10種類より少なくても、10種類より多くてもよい。
また、給湯冷暖房機器10の記憶部53には、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)をOnにするタイミングに関する情報が記憶されていなくてもよく、代わりに、図7のように、コントローラ180がタイミング情報生成部184を有していてもよい。
タイミング情報生成部184は、情報記憶部82に記憶された給湯冷暖房機器10の給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)の定格電力に関する情報(設備機器情報)を用いて、電力使用量が調整時間帯において平準化されるように、各給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)をOnにするタイミングに関するタイミング関連情報を、給湯冷暖房機器10別に生成する。そして、タイミング関連情報は、通信部181から、HEMS2bを介して、制御ユニット50の送受信部51に対し、調整制御情報として送信される。
ここでは、コントローラ180が、給湯冷暖房機器10に関する設備機器情報を用いて、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)をOnにするタイミングを給湯冷暖房機器10別に生成し、給湯冷暖房機器10に対して出力するため、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)のOn/Offを高速に切り替えなくとも、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)の電力使用量の平準化を図ることが可能で、給湯冷暖房機器10の電力総使用量を目標総使用量に容易に近づけることができる。
このようにタイミング情報生成部184を有することで、例えば、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)の定格電力が給湯冷暖房機器10により異なる場合や、変形例Bのように、現在Onの(又はOffの)給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)だけを用いて電力使用量の調整を行う場合にも、調整時間帯において電力使用量の平準化が図られやすい。
なお、タイミング情報生成部184は、各給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)のOn/Offするタイミングを直接生成する必要はない。例えば、タイミング情報生成部184は、上記実施形態のシリアル番号のように、給湯冷暖房機器10が、給湯用電気ヒータ63(暖房用電機ヒータ32)をOnにするタイミングを把握するための情報(符号)を生成してもよい。
(6−4)変形例D
上記実施形態では、コントローラ80と給湯冷暖房機器10とは、HEMS2bを介して情報の授受を行うが、これに限定されるものではなく、コントローラ80と給湯冷暖房機器10とは、通信回線100aを介して直接情報の授受を行ってもよい。
(6−5)変形例E
上記実施形態では、調整時間帯を分割するための基本時間は10分であり、給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)のOn/Offは、最短1分で切り替えられるが、これに限定されるものではない。
基本時間は、調整時間帯が基本時間に分割されることで、給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)の使用電力量の平準化が図られやすい時間に設定されればよい。また、給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)のOn/Offの切り替えの最短時間は、給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)のリレーが溶着しない間隔(好ましくは1分以上)で決定されればよい。
例えば、基本時間は30分で、給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)のOn/Offの切り替えの最短時間は3分であってもよい(図8参照)。
(6−6)変形例F
上記実施形態では、1台の給湯冷暖房機器10(On/Off式の電気ヒータを有する設備機器)に2台のOn/Off式の電気ヒータ(給湯用電気ヒータ63及び暖房用電気ヒータ32)を有するが、これに限定されるものではない。On/Off式の電気ヒータを有する設備機器は、On/Off式の電気ヒータを1台しか有していなくてもよいし、3台以上のOn/Off式の電気ヒータを有するものであってもよい。
また、上記実施形態では、給湯冷暖房機器10は、ヒートポンプサイクルを利用した給湯冷暖房を行うため圧縮機21を有するが、これに限定されるものではない。On/Off式の電気ヒータを有する設備機器は、加熱のためのOn/Off式の電気ヒータを有する設備機器であればよい。
(6−7)変形例G
上記実施形態では、コントローラ80は、圧縮機21の電力使用量を調整するための調整制御情報と、給湯用電気ヒータ63及び暖房用電気ヒータ32の電力使用量を調整するための調整制御情報とを生成し、制御ユニット50に対して送信するが、これに限定されるものではない。たとえば、コントローラ80は、給湯用電気ヒータ63及び/又は暖房用電気ヒータ32の電力使用量を調整するための調整制御情報だけを生成し、制御ユニット50に対して送信してもよい。
(6−8)変形例H
上記実施形態では、コントローラ80は、調整時間帯の中で給湯用電気ヒータ63及び暖房用電気ヒータ32をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報として、給湯用電気ヒータ63及び暖房用電気ヒータ32の個別電力使用量を生成して送信するが、これに限定されるものではない。
例えば、調整制御情報生成部83は、情報記憶部82に記憶された給湯冷暖房機器10に関する設備機器情報を用いて、本実施形態では制御ユニット50により実施されているステップS2を実行し、給湯用電気ヒータ63を何分間Onにするかを算出してもよい。そして、コントローラ80は、算出された調整時間帯の中で給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)をOnにする合計時間そのものを、合計時間関連情報として送信してもよい。なお、この場合には、給湯用電気ヒータ63の定格電力に応じて、給湯冷暖房機器10別に異なる合計時間関連情報が送信される可能性がある。
また、例えば、合計時間関連情報は、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)に対するデューティー比に関する情報であってもよい。なおデューティー比とは、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)をOnにする時間の、基本時間に対する比を示す。例えば、給湯用電気ヒータ63(暖房用電気ヒータ32)をOnにする時間が5分で、基本時間が10分であれば、デューティー比は0.5となる。
デューティー比は、例えば、上記のように、給湯用電気ヒータ63を何分間Onにするかを算出した後に、その時間を基本時間で割ることによって求められる。また、デューティー比は、例えば、給湯用電気ヒータ63の個別電力使用量を算出した後に、その値を、情報記憶部82に記憶された給湯用電気ヒータ63の定格電力で除することによっても求められる。デューティー比は、給湯用電気ヒータ63の定格電力に応じて、給湯冷暖房機器10別に異なる値になる可能性がある。
デューティー比に関する情報の送信は、言い換えれば、周期を基本時間(上記実施形態では10分)とするPWM信号のデューティー比の送信を意味する。
(6−9)変形例I
上記実施形態では、調整運転制御部55は、圧縮機21による使用電力量の調整を、圧縮機21の回転数を変更することで行うが、これに限定されるものではない。調整運転制御部55は、圧縮機21による使用電力量の調整を、暖房用電気ヒータ32や給湯用電気ヒータ63と同様の方法で行ってもよい。
(6−10)変形例J
上記実施形態では、暖房用電気ヒータ32と給湯用電気ヒータ63とのタイミングに関する情報として、いずれも給湯冷暖房機器10のシリアル番号が使用されるが、これに限定されるものではない。例えば、暖房用電気ヒータ32と給湯用電気ヒータ63とのタイミングに関する情報として、異なる情報が使用されてもよい。つまり、暖房用電気ヒータ32と給湯用電気ヒータ63とは、基本時間の中で、異なるタイミングでOnされてもよい。
(6−11)変形例K
上記実施形態では、各給湯用電気ヒータ63(各暖房用電気ヒータ32)に、同一の個別電力使用量が合計時間関連情報として送信されているが、これに限定されるものではない。
例えば、調整制御情報生成部83は、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計の目標値を、各給湯用電気ヒータ63に、各給湯用電気ヒータ63の定格電力の大きさに比例するように振り分けて、個別電力使用量を生成してもよい。そして、給湯冷暖房機器10別に、異なる個別電力使用量が送信されてもよい。
なお、給湯用電気ヒータ63の電力使用量の合計の目標値が、各給湯用電気ヒータ63に、各給湯用電気ヒータ63の定格電力の大きさに比例するように振り分けられる場合であっても、変形例Hのように、給湯用電気ヒータ63をOnにする時間、又は、デューティー比が合計時間関連情報として生成されるのであれば、給湯冷暖房機器10に対して送信される合計時間関連情報は同一となる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態にかかる、On/Off制御式の電気ヒータを有する給湯冷暖房機器210と、複数の給湯冷暖房機器210の電力総使用量を調整するコントローラ80とを、図面を参照して説明する。第2実施形態の説明で、第1実施形態と同じ参照番号を用いるものは、第2実施形態においても、第1実施形態と同じ構成であることを意味する。なお、第1実施形態の内容(変形例を含む)と、第2実施形態の内容とは、矛盾しない範囲で適宜組合せられてもよい。
(1)全体構成
図9は、電力需要者としての複数の住宅2(住宅A,住宅B,・・・)と、複数の住宅2に電力を供給する電力供給者としての電力会社1と、コントローラ80と、を含む電力ネットワーク200を示している。電力ネットワーク200は、給湯冷暖房装置210を除いて、第1実施形態の電力ネットワーク100と同様である。なお、第2実施形態では、コントローラ80により電力使用量が調整される給湯冷暖房装置210の台数は特に問わない。
ここでは、給湯冷暖房装置210についてのみ説明する。
(2)詳細構成
(2−1)給湯冷暖房機器
給湯冷暖房機器210は、図9及び図10のように、室外機20と、室内機230と、ガス冷媒連絡管26と、液冷媒連絡管27と、給湯ユニット260と、冷暖房ユニット70と、水媒体連絡管36,37と、制御ユニット250と、を主に有する。
ここでは、第1実施形態の給湯冷暖房機器10と異なる、室内機230と、給湯ユニット260と、制御ユニット250と、についてのみ説明する。
(2−1−1)室内機
室内機230は、第1実施形態の室内機30と、暖房用電気ヒータ232だけが異なる。より具体的には、暖房用電気ヒータ232は、On/Offの切り替えに、電磁リレーではなく、ソリッドステートリレー(半導体リレー)が用いられる点で、第1実施形態の室内機30の暖房用電気ヒータ32と異なる。ソリッドステートリレーは、電磁リレーと異なり、接点を有さないため、溶着が生じることがない。その他の点は、第1実施形態の室内機30と同様であるので、説明は省略する。
(2−1−2)給湯ユニット
給湯ユニット260は、第1実施形態の給湯ユニット60と、給湯用電気ヒータ263だけが異なる。より具体的には、給湯用電気ヒータ263は、On/Offの切り替えに、電磁リレーではなく、ソリッドステートリレーが用いられる点で、第1実施形態の給湯ユニット60の給湯用電気ヒータ63と異なる。その他の点は、第1実施形態の給湯ユニット60と同様であるので、説明は省略する。
(2−1−3)制御ユニット
制御ユニット250は、給湯冷暖房機器210を制御するために設けられる。制御ユニット250は、第1実施形態の制御ユニット50と、記憶部253及び調整運転制御部255が異なる。ここでは、記憶部253及び調整運転制御部255についてのみ説明し、その他の点については説明を省略する。
(2−1−3−1)記憶部
記憶部253は、第1実施形態の記憶部53とは、給湯冷暖房機器210の暖房用電気ヒータ232及び/又は給湯用電気ヒータ263をOnにするタイミングに関する情報が記憶されない点で主に異なる。その他の点については同様であるので、説明は省略する。
(2−1−3−2)調整運転制御部
調整運転制御部255は、送受信部51がHEMS2bから受信した調整制御情報を用いて、各構成を制御し、給湯冷暖房機器210の暖房機能(冷房機能)又は給湯機能に使用される電力使用量を調整する。具体的には、調整運転制御部255は、送受信部51が受け付けた調整時間帯において、圧縮機21や、暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263を制御することで、給湯冷暖房機器210の使用電力量の調整を行う。調整運転制御部255による給湯冷暖房機器210の使用電力量の調整の詳細については後述する。
(3)給湯冷暖房機器により実行される電力調整運転
以下に、給湯冷暖房機器210により実行される電力調整運転について説明する。
電力調整運転は、コントローラ80から、HEMS2bを介して、給湯冷暖房機器210に電力使用量の調整要求があった時に、調整運転制御部255により行われる運転であり、給湯暖房運転又は給湯冷房運転に加えて実行される。なお、コントローラ80は、給湯冷暖房機器10に電力使用量の調整を要求する際に、HEMS2bを介して、給湯冷暖房機器210の制御ユニット250の送受信部51に調整制御情報を送信することによって、電力使用量の調整を要求する。調整制御情報は、上述のように、調整時間帯と、調整時間帯における構成別(圧縮機21、暖房用電気ヒータ232、給湯用電気ヒータ263別)の個別電力使用量である。
調整運転制御部255による圧縮機21の電力使用量の調整は、第1実施形態の、調整運転制御部55による圧縮機21の電力使用量の調整と同様であるので説明を省略する。
調整運転制御部255は、給湯用電気ヒータ263の電力使用量の調整を以下のように行う。調整運転制御部255は、送受信部51が受け付けた給湯用電気ヒータ263の個別電力使用量に応じて、給湯用電気ヒータ263に電流を流す時間を制御する。具体的には、調整運転制御部55は、給湯用電気ヒータ263の使用電力量が、給湯用電気ヒータ263の個別電力使用量に等しくなるように、適切なデューティー比のPWM信号をソリッドステートリレーに入力する。これにより、給湯用電気ヒータ263の電力使用量の調整を行うことができる。
暖房用電気ヒータ232の電力使用量の調整についても同様である。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態の給湯冷暖房機器210は、暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263と、調整運転制御部255と、受付部としての送受信部51と、を備える。暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263は、On/Off制御式であり、ソリッドステートリレーによりそのOn/Offが切り替えられる。調整運転制御部55は、暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263のOn/Offを、PWM信号を用いて制御する。送受信部51は、調整時間帯の中で暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263をOnにする合計時間に関する合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263の個別電力使用量)を受け付ける。調整運転制御部55は、合計時間関連情報(暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263の個別電力使用量)を用いて、暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263を、調整時間帯の中で合計時間だけOnさせる。
ここでは、暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263がOn/Offが、ソリッドステートリレーにより切り替えられるので、リレーの接点の溶着を生じさせることなく、PWM信号により暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263のOn/Offを制御できる。ソリッドステートリレーは、一般に電磁リレーよりも高価ではあるものの、暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263のリレーに溶着を生じさせることなく、PWM信号を用いて暖房用電気ヒータ232及び給湯用電気ヒータ263の電力使用量を調整することが可能である。
本発明に係るコントローラを利用すれば、On/Off制御式の電気ヒータを有する複数の設備機器の電力総使用量を、リレーの溶着を発生させること無く所望の値に近づけることが可能である。また、本発明に係るOn/Off制御式の電気ヒータを有する設備機器を使用すれば、電力ネットワーク中に複数のOn/Off制御式の電気ヒータを有する設備機器が存在する場合に、電力総使用量を、リレーの溶着を発生させること無く所望の値に近づけることが可能である。
10 給湯冷暖房機器(設備機器)
32 暖房用電気ヒータ(電気ヒータ)
51 送受信部(受付部)
53 記憶部
55 調整運転制御部(制御部)
63 給湯用電気ヒータ(電気ヒータ)
80,180 コントローラ
81,181 通信部(出力部,目標受信部,運転情報受付部)
82 情報記憶部
83 調整制御情報生成部(時間関連情報生成部)
184 タイミング情報生成部(タイミング関連情報生成部)
特開2005−107901号公報

Claims (7)

  1. On/Off制御式の電気ヒータ(32,63)と、外部から制御情報を受け付ける受付部(51)と、前記制御情報を用いて前記電気ヒータのOn/Offを制御する制御部(55)と、を有する複数の設備機器(10)の、電力総使用量を調整するコントローラ(80,180)であって、
    ある時間帯の前記設備機器による電力総使用量の目標値である目標総使用量に関する情報を記憶する情報記憶部(82)と、
    前記目標総使用量に関する情報を用いて、前記時間帯の中で前記電気ヒータをOnにする合計時間に関する合計時間関連情報を生成する、時間関連情報生成部(83)と、
    前記時間帯の前記設備機器による電力総使用量が前記目標総使用量となるように、前記設備機器別のタイミングで、前記電気ヒータを、前記時間帯の中でそれぞれ前記合計時間だけOnさせるため、前記受付部に対し、前記合計時間関連情報を前記制御情報として出力する出力部(81,181)と、
    を備えたコントローラ。
  2. 前記時間帯別に前記目標総使用量に関する情報を受け付ける目標受信部(81,181)、
    を更に備えた、
    請求項1に記載のコントローラ。
  3. 前記制御部は、前記時間帯において、予め設定された前記タイミングで、前記電気ヒータをOnするものであり、
    前記タイミングは、前記電気ヒータによる電力使用量の合計が、前記時間帯において一定になるように決定されている、
    請求項1又は2に記載のコントローラ。
  4. タイミング関連情報生成部(184)、
    を更に備え、
    前記情報記憶部には、前記設備機器に関する設備機器情報が更に記憶され、
    前記タイミング関連情報生成部は、前記設備機器情報を用いて、前記電気ヒータをOnにする前記タイミングに関するタイミング関連情報を、前記設備機器別に生成し、
    前記出力部(181)は、前記受付部に対し、前記タイミング関連情報を前記制御情報として更に出力する、
    請求項1又は2に記載のコントローラ(180)。
  5. 前記設備機器の運転状況に関する設備機器運転情報を受け付ける運転情報受付部(81,181)、
    を更に備え、
    前記時間関連情報生成部は、前記設備機器運転情報を更に用いて、前記合計時間関連情報を生成する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のコントローラ。
  6. 前記設備機器は、50台以上である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のコントローラ。
  7. On/Off制御式の電気ヒータ(32,63)と、
    前記電気ヒータのOn/Offを制御する制御部(55)と、
    ある時間帯の中で前記電気ヒータをOnにする合計時間に関する合計時間関連情報を受け付ける受付部(51)と
    前記時間帯の中で前記電気ヒータをOnにするタイミングに関する情報を記憶する記憶部(53)と、
    を備え、
    前記制御部は、前記合計時間関連情報と、前記タイミングに関する情報と、を用いて、前記タイミングで、前記電気ヒータを、前記時間帯の中で前記合計時間だけOnさせる、
    設備機器(10)。
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