なお、不必要な詳細事項により本発明を不明確にすることを避けるために、図面は、本発明に基づく構造だけを明記し、かつ/又は、解決策に直接に関連するプロセスステップだけを記載している。そして、関連の薄い他の詳細事項は、図面には記載されていない。
本明細書で提案するツーステップ解決案(構成及びアクティベーション)に基づいて、本発明は、キャリア・アグリゲーション・システムのキャリアマネージメントを実行する新規な方法を提案する。現在、本発明の方法は、実施例によって以下の通りに詳細に記載される。
データ転送を始める前に、UEは、サービス接続をセットアップし、かつセキュリティーモードをアクティベートさせる。したがって、本発明をよりよく理解するために、サービス接続をセットアップするUEのための信号フロー及びLTEシステムのセキュリティーモードをアクティベートさせるUEのための信号フローについてまず説明する。
図1に示すように、LTEシステムのサービス接続をセットアップするUEのためのフローは、以下を有する。
ステップ100:UEは、基地局に無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)接続要求を送信する。
UEがアイドル状態である場合、ノンアクセスストラタム(NAS:Non Access Stratum)がサービス接続要求を起動させたあと、UEは基地局がUEのためのサービス接続をセットアップすることを必要とするために基地局にRRC 接続制御信号を送信する。
ステップ102:基地局は、UEにRRC 接続セットアップ信号を返す。
具体的には、UEからRRC 接続要求信号を受信した後に、基地局は、UEのための専用の無線リソースを設定し、かつRRC 接続セットアップ信号によってUEにリソース構成情報を知らせる。
ステップ104:無線リソース構成が完了したあと、UEは基地局にRRC 接続セットアップ完了信号を返す。
具体的には、基地局からRRC 接続セットアップ信号を受信した後に、UEは、アイドル状態において使用されるいくつかのタイマを停止すると共に、無線リソースを設定する。次に、登録されたモバイルマネージメントエンティティ(MME:Mobile Management Entity)の情報はRRC 接続セットアップ完了信号によって基地局に送信される。これによって、接続セットアッププロセスを完了する。
図2に示すように、セキュリティーモードをアクティベートさせるUEのためのフローは、以下の通りである。
ステップ201:サービス接続がUEのためにセットアップされたあと、基地局はセキュリティーモード命令信号をUEに送信する。
ステップ203:セキュリティーモード命令信号を受信した後に、UEは、暗号化キーを算出し、かつ暗号化アルゴリズムを実行する。それから、UEは基地局にセキュリティーモード完了信号を送信する。これによって、セキュリティーモードのアクティベーションを完了する。
LTE−Aシステムにおいて、UEは、セル検索プロセス及びその残余部分の間に、キャリアをサーチし、アイドル状態に入る。UEに対して、レジデント・キャリア(resident carrier)は、UEのプライマリキャリアである。NASがサービス接続要求を起動させた場合、UEはサービス接続(図1を参照)及びセキュリティーモード・アクティベーション(図2を参照)を実行する。これは、LTEシステムにおいて設計された信号フローに従ってプライマリキャリアを介して行われる。そして、その後、サービス接続された状態に入り、かつデータ転送及び受信を始める。
UEのための追加キャリアを構成することを含む、サービス接続及びセキュリティーモード・アクティベーションを完了した、UEのために、本発明は、キャリアマネージメントを実行する。UEのためのキャリアマネージメントを実現するために、ダウンリンクキャリアセットは、基地局側及びUE側で、それぞれ記録される。ダウンリンクキャリアセットは、UEのために構成されたキャリア(プライマリ及び追加キャリアを含む)の情報を備えている。付加的なキャリア構成がUEに作られる前に、ダウンリンクキャリアセットはプライマリキャリアの情報だけを含む。
図3は、本発明の一実施例に従ったキャリア・アグリゲーション・システムのキャリアマネージメントを実行する方法のフローチャートである。図3に示すように方法は、以下の事項を備えている。
ステップ310:基地局は、追加キャリア測定指示を送信する信号をUEへ送信する。
本発明の好ましい実施例において、追加キャリア測定指示を送信する信号は、RRC信号(例えばRRC 接続再構成信号)である。しかし、本発明は、これに制限されず、かつ信号は他のRRC、又は、非RRC信号であってもよい。
例えば信号(本願明細書において、追加キャリア測定指示と言う)によって送信される情報としては、測定すべき追加キャリアの振動数及びバンド幅、測定間隔、及び測定結果の報告サイクルが挙げられるが、これに限定されるものではない。
プライマリキャリアは、常にUEのサービス接続の間、アクティベートされた状態である。基地局から追加キャリア測定指示を送信する信号を受信した後に、UEは、キャリア・アグリゲーション・システムにおいて、信号の情報に従って、追加キャリアの信号品質、その他の測定を実行し、かつ周期的に測定報告を介して報告する。
ステップ320:基地局は、UEから追加キャリア測定報告を受信する。
追加キャリア測定報告は、UEで測定された追加キャリアの測定結果を含む。本発明の好ましい実施例において、追加キャリア測定報告は、RRC信号(例えばRRC 接続再構成完了信号)である。しかしながら、本発明はこれに限定されない。そして、信号は他のRRC、又は、非RRC信号であってもよい。基地局は、測定結果に従って追加キャリアの信号品質を得ることができる。
ステップ330:UEのダウンリンクトラフィック量が増加した場合、基地局はUEのために、追加キャリア構成オペレーションを実行し、かつUEに対して対応する構成オペレーションを実行させるために、構成指示を伝える信号をUEへ送信する。
ここで、追加キャリア構成オペレーションは、少なくとも一つの追加キャリアを構成し、かつアクティベートさせ、かつ少なくとも一つの追加キャリアをダウンリンクキャリアセットに加えることを含む。
具体的には、UEのダウンリンクトラフィック量が増加した場合、基地局はUEから追加キャリア測定報告の追加キャリアの信号品質に従ってUEのための一つ以上の追加キャリアを構成し、かつアクティベートさせてもよい。基地局によってUEのために構成されるダウンリンクキャリアセットのキャリアがダウンリンクトラフィック量のデータレートの要求を満たすことができない場合、構成された追加キャリアをダウンリンクキャリアセットに加えてもよい。加えて、基地局は更に、特定の信号によるUEに追加キャリア構成指示を送信する。そして、これはRRC信号(例えばRRC 接続再構成信号)であってもよい。しかし、本発明はこれに限定されず、かつ特定の信号は他のRRC、又は、非RRC信号であってもよい。特定の信号に含まれる情報(すなわち追加キャリア構成指示)としては、構成されたダウンリンクキャリアのための周波数、バンド幅、無線資源配分情報、その他が挙げられるが、これに限定されるものではない。
ステップ330と関連して、特定の信号を受信した後に、UEは追加キャリアが基地局によってそれのために新しく構成されることを発見する。そして、それは、信号の(例えば、追加キャリアのための専用の無線リソース情報を構成する)情報に従って追加キャリアを構成し、かつ追加キャリアをアクティベートさせる。これによって、新しく構成された追加キャリアによって、制御情報を物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)から、かつデータを物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)から受信し始める。UEは、また、新しく構成された追加キャリアをダウンリンクキャリアセットに加える。
UEが追加キャリアの構成を完了したあと、任意に、方法はUEが基地局に構成の完了応答信号を返すステップ340を有してもよい。構成完了応答信号は好ましくはRRC 接続再構成完了信号のようなRRC信号である。しかしながら、これに限定されることはなく、他の形式の信号であってもよい。
UEのための(アクティベーションを含む)追加キャリアの構成は、上記ステップ310〜340に基づいて完了する。
本発明の実施例は、ダウンリンクトラフィック量に従って追加キャリアの初期構成(initial configuration)を実行する。追加キャリアが最初に構成されていれば、追加キャリアがアクティベートされる。
加えて、本発明は、UEのダウンリンクトラフィック量の変更に従って、基地局側でUEのための追加キャリアのデアクティベーション及びアクティベーションオペレーションを実行してもよい。あるいは、UEによって報告されるキャリアセットのコンポーネントキャリアの測定結果に従って、UEのためのコンポーネントキャリアの置換及び解除オペレーションを実行してもよい。また、UEに対して、高位レイヤ信号(例えばRRC信号、MAC信号、その他)、物理レイヤ信号(例えばPDCCH信号)、又は、潜在的な信号(implicit signaling)により通知してもよい。
UEのダウンリンクトラフィック量が減少した場合、図4に示したように、本発明によるキャリアマネージメントを実行する方法は追加キャリア・デアクティベーションの以下のステップを更に含んでもよい。
ステップ430:基地局は、UEのダウンリンクトラフィック量に従って、UEのための少なくとも一つの追加キャリアをデアクティベートし、かつ、少なくとも一つの追加キャリアにおいてUEに対応するデアクティベーションオペレーションを実行させるために、UEにデアクティベーション指示を送信する。
基地局は、明示的な(explicit)信号によりUEに、デアクティベーション指示を送信してもよい。これによって、UEに、アクティベートされた状態の一つ以上の追加キャリアをデアクティベートすることを通知できる。明示的な信号はRRC信号(例えばRRC 接続再構成信号)であってもよい。しかしながら、本発明は、これに限定されず、他のRRC、又は、非RRC信号であってもよい。明示的な信号により伝達される指示(すなわちデアクティベーション指示)としては、デアクティベートされた追加キャリアの周波数、更に例えばデアクティベートされた追加キャリアのバンド幅の情報を含んでもよい。なお、これに限定されるものではない。明示的な信号を受信した後に、UEは、明示的な信号によって定義されるオペレーション及び追加キャリアに存在する情報に従って、追加キャリアの対応するデアクティベーションオペレーションを実行するよう判断し、
UEが少なくとも一つのアクティベートする追加キャリアをデアクティベートしたあと、任意に、方法はデアクティベーション完了応答信号が基地局に返すステップ440を更に含んでもよい。デアクティベーション完了応答信号は、好ましくはRRC 接続再構成完了信号のようなRRC信号である、しかしながら、これに制限されることはなく、かつ他の形式の信号であってもよい。
図4に示したように、追加キャリアのデアクティベートをさせるステップ430及び440は、明示的な信号で実行される。エアーインタフェース・リソースを節約するために、本発明の他の好ましい実施例では、UEのダウンリンクトラフィック量が減少した場合、基地局は、潜在的な信号(implicit signaling)により、アクティベートされた状態の一つ以上の追加キャリアをデアクティベートするためにUEに通知してもよい。
潜在的な信号の設計方法は、基地局及びUEにおいて同様である。タイマの最小限のタイミングユニットは不連続受信(DRX:Discontinuous Reception)サイクルである。そして、UEがサービス接続をセットアップした場合、それが基地局によって構成される。基地局が、PDCCH又はPDSCHで、X個の継続したDRXサイクルにおいて、いかなる制御情報又はデータをも送信しない場合、それは、追加キャリアをアクティベートしていない状態で設定する。そして、対応するタイマを削除する。ここでXは、例えば1より大きい整数である。同様に、UEが、継続したX個のDRXサイクルにおいて、追加キャリアに関するいかなる制御、又は、情報データをも受信しない場合、それは追加キャリアをデアクティベートし、かつ対応するタイマを削除する。タイマは、基地局側及びUE側で同期しているため、追加キャリアは基地局及びUEによって同時にデアクティベートされる。ダウンリンクキャリアセットの追加キャリアがデアクティベート状態である場合、基地局及びUEは、それぞれ、デアクティベートされた追加キャリアに関する制御情報及びデータを送受信することを停止する。潜在的な信号を用いて、追加キャリアのデアクティベーションオペレーションを実行することによって、エアーインタフェース・リソースを節約することができる。
更に、UEのダウンリンクトラフィック量が再び増加した場合、基地局によって現在構成されるダウンリンクキャリアセットのキャリアがダウンリンクトラフィック量のデータレートの要求を満たすことができる場合であって、現在アクティベートされているキャリアがダウンリンクトラフィック量のデータレートの要求を満たさないときには、図5に示したように、本発明によるキャリアマネージメントを実行する方法は、追加キャリアをアクティベートさせる以下のステップを更に含んでもよい。
ステップ530:基地局は、UEのためのダウンリンクキャリアセットの少なくとも一つのデアクティベートされた追加キャリアのアクティベーションオペレーションを実行し、かつUEに対応するアクティベーションオペレーションを実行させるためのアクティベーション指示を送信する信号をUEへ送信する。
本発明の一実施例では、アクティベーション指示を送信する信号は、好ましくは媒体アクセス制御(MAC)信号である。例えば、基地局は、UEによって報告される追加キャリアの測定結果に従って、一つ以上のデアクティベートされた追加キャリアをアクティベートさせるためにUEのための一つ以上のデアクティベートされた追加キャリアを、ダウンリンクキャリアセットから選択し、かつ、一つ以上のデアクティベートされた追加キャリアをアクティベートさせるために、MAC信号によってUEに通知する。
MAC信号のための設計方法は、所定のバイト(例えば一つ以上のバイト)の情報をLTEシステムのMACプロトコル・データ・ユニット(PDU)に加えてもよい。このバイトは、予約のビット及び利用可能ビットを含む。ここで、利用可能ビットの数はダウンリンクキャリアセットのキャリアのそれに等しく、それ以外のビットは予約のビットとしてもよい。利用可能ビットは、ビットマップでダウンリンクキャリアセットのキャリアに、1つ1つ対応している。この場合、プライマリキャリアに対応する利用可能ビットの所定の値(1、又は、0)の意味は、LTEシステムのDRX命令のそれ(両者とも、ダウンリンクキャリアセットのうちアクティベートするキャリアを制御するためのもの)と同様である。例えば、プライマリキャリアに対応する利用可能ビットの値が1であるときに、DRX命令がLTEシステムで受信されたあと、UEは、それと同様のオペレーションを実行するように指示される。プライマリキャリアに対応する利用可能ビットの値が0である場合、DRX命令が存在しないという場合に対応し、DRX命令がLTEシステムで受信されない場合にUEが実行するのと同様のオペレーションを実行することを示す。その逆も同じである。追加キャリアに対応する利用可能ビットは、対応する追加キャリアがアクティベートされるかどうかをUEに通知するために使用される。例えば、デアクティベートされた追加キャリアに対応する利用可能ビットが第1の値にセットされた場合、デアクティベートされた追加キャリアをアクティベートさせることが示される。そして、デアクティベートされた追加キャリアに対応する利用可能ビットが第2の値にセットされた場合、デアクティベートされた追加キャリアをアクティベートさせないことが示される。MAC信号を受信した後に、MAC信号がデアクティベートされた追加キャリアをアクティベートさせることを指示する場合、UEはデアクティベートされた追加キャリアをアクティベートさせる。そして、アクティベートされた追加キャリアのPDCCHから制御情報、PDSCHからデータを受信し始める。
現在のLTE−Aは、一方のキャリアのスケジュールに他方のキャリアを使用することをサポートすることができる。すなわち、1つのキャリアのPDCCHにより、他のキャリアのためのリソース・スケジュール情報を送信するために、基地局は、本発明の他の実施例においてモニタリング指示を伝える信号をUEに送信してもよい。これによって、ダウンリンクキャリアセットのアクティベートされた少なくとも1つの追加キャリアのPDCCHをモニタするか否かをUEに示すことができる。
この場合、モニタリング指示を送信する信号は、好ましくは、アクティベーション指示を伝える信号と同じ構造を含むMAC信号であることが望ましい。この場合、追加キャリアに対応する利用可能ビットは、利用可能ビットに対応する追加キャリアのPDCCHをモニタするか否かをUEに通知するために使用される。
例えば、基地局は、MAC信号を介して、追加キャリアのPDCCHをモニタするか否かをUEに指示してもよい。MAC信号が、利用可能ビットで所定の値(例えば1)によって、アクティベートされた追加キャリアがPDCCHによってモニタされることを示す場合、UEは追加キャリアのPDCCHの制御情報を受信することを停止し、そして、PDSCHに関するデータのみを受信する。これによって、UEによりPDCCHをデコードしてブラインド検知(blind detection)を行う複雑度を減らすことができる。
これに対して、MAC信号が、利用可能ビットの所定の値(例えば1)によって、アクティベートされた追加キャリアがPDCCHによってモニタされないことを示す場合、UEは追加キャリアのPDCCHをモニタすることを開始する。これによって、追加キャリアの制御情報を受信することができる。
上記したMAC信号は、単なる例である。本発明の他の実施例において、アクティベーション指示を送信する信号及びモニタリング指示を送信する信号は、それぞれ、アクティベーション指示情報を送信するPDCCH信号、及び、モニタリング指示情報を送信するPDCCH信号であってもよい。
更に、UEのサービス接続の間、UEの測定報告に従って、ダウンリンクキャリアセットの特定の追加キャリアよりも、そのUEに対して構成されていない特定の追加キャリアが、より良好な信号品質を持つと判断された場合、すなわち、ダウンリンクキャリアセット以外に、良好な信号品質の追加キャリアが存在する場合(より良好な信号品質を持つ追加キャリアとは、ダウンリンクキャリアセットのうちの少なくとも1つの追加キャリアより良好な信号品質を持つ追加キャリアを示す)、本発明の方法は、更に図6に示す追加キャリア置換(additional carrier replacement)の以下のステップを有する。
ステップ630:基地局は、ダウンリンクキャリアセットの特定の追加キャリア(例えば最悪の信号品質の追加キャリア)を、特定の信号において、ダウンリンクキャリアセット以外の良好な信号品質の追加キャリアに置換する。
この場合、特定の信号とは、RRC信号(例えばRRC 接続再構成信号)であってもよい。しかしながら、これに制限されることはなく、かつ、他のRRC、又は、非RRC信号であってもよい。RRC信号に含まれる情報(本願明細書において置換指示という)としては、置換された追加キャリアの周波数、置換する追加キャリアの周波数、及びバンド幅、置換する追加キャリアに割り当てられた無線リソースアロケーション情報が含まれる。なお、これらに限定されるものではない。UEは、RRC信号を受信した後にダウンリンクキャリアセットの情報を更新してもよい。
更に、置換されたダウンリンクキャリアセットの追加キャリアが置換される前にアクティベートされた状態である場合、特定の信号が、UEに対して、より良好な信号品質の追加キャリアを構成し、かつアクティベートさせるよう指示する。置換されるダウンリンクキャリアセットの置換された追加キャリアが置換される前にデアクティベート状態である場合、特定の信号は、より良好な信号品質の追加キャリアを構成し、かつデアクティベート状態で構成された追加キャリアとするようUEに指示する。
UEが追加キャリアの置換オペレーションを完了したあと、任意に、置換完了の指示信号が基地局に返されてもよい。置換完了指示信号は、RRC信号(例えばRRC 接続再構成完了信号)であってもよい。なお、本発明は、これに限定されない。
なお、任意に図7に示すように、本発明によるキャリアマネージメントを実行する方法は、また、以下のステップを有してもよい。
UEのサービス接続の間、所定の閾値より低い信号品質を有する追加キャリアがダウンリンクキャリアセットの中に存在すると判断される場合、基地局はダウンリンクキャリアセットから所定の閾値より低い信号品質を有する追加キャリアを解除し、かつ対応する解除オペレーションをUEに実行させるために、解除指示を伝える信号をUEへ送信する。この場合、所定の閾値より低い信号品質強度の追加キャリアがダウンリンクキャリアセットの中に存在することを決定するステップは、UEからの測定報告に基づき、又は、UEが追加キャリア1のカバレッジレンジから外に移動した場合にUEからの測定報告が正常に受信されることができないという事実に従って、所定の閾値より低い強度の信号品質を有する追加キャリアが、ダウンリンクキャリアセットの中に存在することを決定するステップを有する。解除指示を送信する信号はRRC信号(例えばRRC 接続再構成信号)であってもよい。しかしながら、これに制限されることはなく、他のRRC、又は、非RRC信号であってもよい。
RRC信号(すなわち解除指示)に含まれる情報は、解除された追加キャリアの周波数を含んでもよい。なお、これに限定されるものではない。RRC信号を受信した後に、UEは、ダウンリンクキャリアセットの情報を更新する。
任意に、対応する追加キャリアが解除されたあと、解除完了応答信号がUEに返されてもよい。解除完了応答信号は、RRC信号(例えばRRC 接続再構成完了信号)であってもよい。なお、これに限定されるものではない。
キャリアマネージメントを実行するための上記の方法において、追加キャリア及びUEのダウンリンクトラフィック量の変更の測定結果に従って、追加キャリアの構成(configuration)、アクティベーション、デアクティベーション及び再構成(置換及び解除を含む)の方法は、基地局側で実行されてもよいUE側で、ダウンリンク信号(潜在的な信号を含む)に従って、追加キャリアの信号受付品質が測定されてもよく、追加キャリアのPDCCHの制御情報、及びPDSCHのデータの受信が制御されてもよい。
加えて、よりよくUEにパワーを温存しておくために、本発明によるキャリアマネージメントを実行する方法は、UEからのトラフィック量要求に応じて追加キャリアをアクティベート及びデアクティベートしてもよい。
本発明によるキャリアマネージメントを実行する方法は、具体例を用いて以下の通りに詳細に記載されている。
LTE−Aのキャリア・アグリゲーション・システムが4つのキャリア(キャリア0〜3)で提供され、かつUEは多くても3つのキャリアの同時のデータ送受信をサポートすると仮定する。
図8は、本発明の一実施例に従って、キャリア・マネージメント・フローを示している。
UEがプライマリキャリア0によるサービス接続をセットアップし、かつセキュリティーモードをアクティベートさせたあと、基地局はUEのための追加キャリア測定指示情報を構成し、かつUEにRRC 接続再構成信号による追加キャリア測定指示情報を知らせる。追加キャリア測定指示情報は、測定される追加キャリア1〜3の振動数及びバンド幅、測定間隔、及び3つの追加キャリアの測定結果報告サイクル等を含んでもよい。この種の情報を受信した後に、UEは、プライマリキャリア0のトランシーバを介した追加キャリアの信号品質を測定し、RRC 接続再構成完了信号を介して測定結果を基地局に周期的に報告する。
t1のタイミングで、UEのダウンリンクトラフィック量が増加した場合であって、プライマリキャリア0がダウンリンクトラフィック量のデータレートの要求を満たさない場合、基地局はUEから受信される追加キャリアのための測定報告に従って、最適信号品質の追加キャリアを有するUEを構成する。本実施例において、このタイミングの最適信号品質の追加キャリアが追加キャリア1であると仮定して、基地局は、UEのための追加キャリア1を構成し、かつアクティベートさせて、かつUEに、RRC 接続再構成信号による追加キャリア1の対応する構成オペレーションを実行するよう指示する。RRC 接続再構成信号は、周波数、バンド幅、追加キャリア1及び専用の無線リソース構成情報等を含んでもよい。一方、基地局は、追加キャリア1を基地局によって記録されるUEのダウンリンクキャリアセットに加える。そして、基地局によって記録されるUEのダウンリンクキャリアセットは、プライマリキャリア0及び追加キャリア1を含む。RRC 接続再構成信号を受信した後に、UEは、新規な追加キャリアが基地局によって、それのために構成されたことを発見する。そして、それは信号に含まれる情報に従って、追加キャリア1を構成し、かつ直ちに追加キャリア1をアクティベートさせる。これによって、制御情報及びデータを、追加キャリア1のそれぞれPDCCH及びPDSCHによって受信し始める。
この場合、任意に、UEは、構成オペレーションが完了したことを示すために、基地局に応答信号(例えばRRC 接続再構成完了信号)を返してもよい。UEは、また、ダウンリンクキャリアセットに追加キャリア1を加える。その時、UEによって記録されるダウンリンクキャリアセットは、プライマリキャリア0及び追加キャリア1を含む。
追加キャリア1がアクティベートされたあと、基地局及びUEはタイマ1を追加キャリア1に対して設定する。追加キャリア1がアクティベートされている期間において、基地局は、UEのための制御情報がPDCCHで送信されるか、又は、データがPDSCHで送信されるたびに、タイマをリスタートさせる。一方、UEは、制御情報がPDCCHで受信されるか、又は、データがPDSCHで受信されるたびに、タイマをリスタートさせる。t2のタイミングで、UEのダウンリンクトラフィック量が減少した場合、継続したX個のDRXサイクルにおいて、追加キャリア1で、基地局がUEのためのいかなる制御情報、又は、データをも送信しない場合、基地局はUEのための追加キャリア1をデアクティベートし、かつ対応するタイマを削除する。同様に、追加キャリア1で、継続したX個のDRXサイクルにおいて、UEがいかなる制御情報、又は、データをも受信しない場合、UEは追加キャリア1をデアクティベートし、かつ対応するタイマを削除する。タイマは、基地局側及びUE側で同期しているため、追加キャリア1は基地局及びUEによって同時にデアクティベートされる。
それから、UEのダウンリンクキャリアセットが2つのキャリア(すなわちプライマリキャリア0及び追加キャリア1)を含み、サービス接続プロセスの間、プライマリキャリア0だけがアクティベートされた状態であるときを想定する。t3のタイミングで、UEのダウンリンクトラフィック量が再び増加した場合であって、プライマリキャリア0がデータレートの要求を満たさない場合、基地局は追加キャリア1をアクティベートさせてもよく、追加キャリア1をもアクティベートさせるためにMAC信号によってUEに通知してもよい。MAC信号は、MACプロトコル・データ・ユニット(PDU)である。実施例のLTE−Aのために使用されるMAC PDUのフォーマットは、LTEシステムのMAC PDUのフォーマットに関連し、以下の通りである。
図9は、LTEシステムのMAC PDUフォーマットである。図9に示すように、MAC PDUは、MACヘッダ及びMACペイロードを含む。この場合、MACヘッダは、複数のMAC サブヘッダを含み、MACペイロードは複数のMAC制御要素(CE)及び複数のMACサービスデータユニット(SDU)を含む。そして各々のMAC サブヘッダは1つのMAC CE、又は、MAC SDUに対応する。MACヘッダの値が「11110」である場合、それはサブヘッダに対応するMAC CEが0ビットのサイズを有するDRX命令MAC CEであることを意味する。図10は、本発明の一実施例によるLTE−Aのために使用されるキャリア・アグリゲーション・システムのMAC信号のMAC PDUの一例を示す。本発明において提案されるMAC PDUは、LTEシステムにおけるそれと、以下のように異なる。本発明のMAC PDUは、DRX命令MAC CEを1バイト長さとする。1バイトは、予約のビット(R)及び利用可能ビット(A)を含む。利用可能ビットの数は、UEのダウンリンクキャリアセットのキャリアのそれに等しい。そして、残りのビットは予約のビットである。本実施例において、利用可能ビットのデフォルト値は、0(本願明細書において、0は単なる例であり、1であることも可能である)である。例えば、左から右の利用可能ビットは、周波数範囲を有するキャリアに、ダウンリンクキャリアセットの低周波から高周波に、それぞれ1つ1つ対応している(本明細書における、低周波から高周波の周波数範囲の順は、単なる例示である。そして、左から右への利用可能ビットは、それぞれ、ダウンリンクキャリアセットの周波数範囲の高周波から低周波のキャリアに1対1に対応している)。利用可能ビットの中で、プライマリキャリアに対応するものの所定の値(例えば1)はDRX命令を示すために使用され、かつダウンリンクキャリアセットの追加キャリアに対応する利用可能ビットは対応する追加キャリアのアクティベーションオペレーションを実行するべきか否かを、指し示すために使用される。例えば、プライマリキャリアに対応する利用可能ビットの値が1としてセットされる場合、意味はLTEシステムのDRX命令MAC CEのそれと同様で、かつUEの全てのアクティベートするキャリアに適応可能である。DRX命令MAC CEの詳細な意味は、3GPP TS 36.321に関連し得る。本実施例において、UEのダウンリンクキャリアセットは、2つのキャリアを含む。すなわち、プライマリキャリア0及び追加キャリア1である。更にプライマリキャリア0の周波数範囲が追加キャリア1のそれより低いと仮定した場合、現在のタイミングのMAC PDUのキャリア・アクティベーションに関連するサブヘッダ及びDRX命令MAC CEのコンテンツは、それぞれ、「11110」及び「00000001」である。この場合、サブヘッダの値「11110」は、サブヘッダに対応するMAC CEがDRX命令MAC CEであることを意味する。DRX命令MAC CEにおいて、A1の値は1である。そして、これはUEが追加キャリア1をアクティベートさせることを必要とする。そして、A0の値は0である。そして、これはDRX命令MAC CEの受信の後、LTEシステムでなされるオペレーションと同様に、UEは、アクティベートしているプライマリキャリア0及び追加キャリア1に、オペレーションを実行する必要はないことを意味する。追加キャリア1をアクティベートさせるために指示する信号を受信した後に、UEは、キャリア1をアクティベートさせ、制御情報及びデータを、追加キャリア1のそれぞれ、PDCCH及びPDSCHで受信し始める。追加キャリア1がアクティベートされたあと、基地局及びUEはタイマ1を追加キャリアに設定する。
LTE−Aは、1つのキャリアのスケジュールに他のキャリアを使用することをサポートできる。すなわち、1つのキャリアのPDCCHを使用して、他のキャリアのリソーススケジューリング情報を送信することができるため、UEが追加キャリア1をアクティベートする場合、基地局は、追加キャリア1におけるUEのチャネル品質指標(CQI:Channel Quality Indication)に従って、追加キャリア1のPDCCHをモニタし続けるか否かを、UEに通知してもよい。例えば、追加キャリア1のCQIが劣っている場合、基地局はプライマリキャリア0を追加キャリア1にスケジュールするよう決めてもよい。すなわち、追加キャリア1のPDCCHのリソース・スケジュール情報を送信する代わりに、プライマリキャリア0のPDCCHによって追加キャリア1のためのリソース・スケジュール情報を送信する。その場合、図10に示すように、基地局は、また、MAC PDUにより追加キャリア1のPDCCHをモニタし続けるか否かを、UEに通知することができる。違いとしては、追加キャリア1がアクティベートされた状態であり、かつUEが追加キャリア1のPDCCHをモニタする場合、1としてのA1の値は、UEが、追加キャリア1がアクティベートされた期間の間の後に追加キャリア1のPDCCHをモニタする必要はないことを意味する。MAC PDUを受信した後に、UEは、追加キャリア1のPDCCH上のブラインド検出を停止し、かつ追加キャリア1のPDSCHに関するデータだけを受信する。追加キャリア1がアクティベートされた状態であり、かつUEが追加キャリア1のPDCCHをモニタしない場合、1としてのA1の値はUEが追加キャリア1のPDCCHをモニタすることを必要とすることを意味する。MAC PDUを受信した後に、UEは、追加キャリア1のPDCCHをモニタし始める。
t4のタイミングで、トラフィック量が再び増加した場合であって、アクティベートするプライマリキャリア0及び追加キャリア1がデータレートの要求を満たさない場合、基地局はUEの最新の受信された測定報告に従って、UEのための最適信号品質の追加キャリアを再選択し、かつ再構成する。本実施例において、そのタイミングの最適な追加キャリアが追加キャリア2であると仮定される。次に、追加キャリア1を構成し、かつアクティベートさせる上述した方法と同様に、基地局は、UEのための追加キャリア2を構成し、かつアクティベートさせ、かつ周波数、追加キャリア2のバンド幅、専用の無線資源配分情報、などを含み得るRRC 接続再構成信号による対応するオペレーション(追加キャリア2を構成し、かつアクティベートさせる)をUEに実行するよう指示する。一方、基地局は、追加キャリア2をUEのダウンリンクキャリアセットに加える。
RRC 接続再構成信号を受信した後に、UEは、新規な追加キャリア2が基地局によってそれのために構成されることを発見する。そうすると、それはRRC 接続再構成信号の情報に従って追加キャリア2を構成し、かつ直ちに追加キャリア2をアクティベートさせる。これによって、制御情報及びデータを、追加キャリア2のそれぞれPDCCH及びPDSCHによって受信し始める。
この場合、任意に、UEは、構成オペレーションが完了されたことを示すために、基地局に応答信号(例えばRRC 接続再構成完了信号)を返してもよい。UEは、また、追加キャリア2をダウンリンクキャリアセットに加える。追加キャリア2がアクティベートされたあと、基地局及びUEは追加キャリア2にタイマ2を設定する。
t5のタイミングで、UEのダウンリンクトラフィック量が減少した場合であって、基地局及びUEがいかなる制御情報、又は、データも、それぞれ、追加キャリア1及び追加キャリア2における継続したX個のDRXサイクルで送信せず、又は、受信しない場合、基地局及びUEは同時に追加キャリア1及び追加キャリア2をデアクティベートし、かつ対応するタイマを削除する。
t6のタイミングで、追加キャリア3の信号品質が追加キャリア2のそれより良好な場合、基地局は、ダウンリンクキャリアセットにおいて追加キャリア2を良好な信号品質の追加キャリア3に置換することによって追加キャリア置換を実行し、かつRRC 接続再構成信号を介して、UEに対応する追加キャリア再構成を実行することを指示するためにUEの測定報告に基づいて、UEの追加キャリアを再構成する。その場合、RRC 接続再構成信号によって伝えられる情報は、置換された追加キャリア2の周波数、置換する追加キャリア3の周波数、置換する追加キャリア3のバンド幅、及び専用の無線資源配分情報等を含む。信号を受信した後に、UEは、追加キャリアの置換を実行し、かつダウンリンクキャリアセットの情報を更新する。そして、UEのダウンリンクキャリアセットは、プライマリキャリア0、追加キャリア1及び追加キャリア3を含む。追加キャリア2が置換のタイミングデアクティベートされている場合、UEはRRC 接続再構成信号を受信した後に追加キャリア3を構成し、かつアクティベートさせる。追加キャリア2が置換のタイミングでデアクティベートされている場合、UEはRRC 接続再構成信号を受信した後にそれをアクティベートさせることなく、追加キャリア3を構成する。ダウンリンクキャリアセットを更新した後に、UEは、基地局に応答信号(例えばRRC 接続再構成完了信号)を返してもよい。
t7のタイミングで、追加キャリア1のカバレッジレンジから外に移動した後、UEは、その追加キャリアのいかなるサービスも受け入れ続けることができない。その場合、UEの測定報告を受信することができないので、基地局はUEに設定されるダウンリンクキャリアを変更し、かつRRC 接続再構成信号によってUEに通知する。RRC 接続再構成信号に含まれる情報は、解除された追加キャリア1などの周波数を含む。信号を受信した後に、ダウンリンクキャリアセットから追加キャリア1を解除するために、UEは、ダウンリンクキャリアセットの情報を更新する。解除が完了されたあと、UEは基地局に応答信号(例えばRRC 接続再構成完了信号)を返してもよい。そして、UEのダウンリンクキャリアセットは、プライマリキャリア0及び追加キャリア3を含むこととなる。
上述のように例示として、単に1つの基地局及び1つのUEによって、キャリア・アグリゲーション・システムのキャリアマネージメントを実行する方法を記載した。実際のキャリア・アグリゲーション・システムは、一つ以上の基地局(一つ以上のUEsに対応する各々)を含んでもよい。
キャリアマネージメントを実行する上記の方法は、対応する各々の基地局及び各々のUEに適している。
前記実施例(構成の方法)では、UEのダウンリンクトラフィック量の変更及びその測定結果に従って、追加キャリアのアクティベーション、(置換及び解除を含む)デアクティベーション及び再構成は、基地局側で実行される。UE側で、ダウンリンク信号に従って、追加キャリアの信号受信品質が測定されてもよく、追加キャリアのPDCCHの制御情報及びPDSCHのデータの受信が制御されてもよい。加えて、本発明によるキャリアマネージメントを実行する方法は、データ送信遅延及びUEの電力消費を減少させることができる。
更に、本発明の実施例は、基地局がキャリア・アグリゲーション・システムのキャリアマネージメントを実行することを提供する。図11は、本発明の実施例の基地局11のブロック図を示す。図11は本発明の解決案に密接に関連している構造のみを例示する。そして、基地局11は以下を含む。
測定指示信号生成ユニット1100は、追加キャリア測定指示を送信する信号を生成する。これは、RRC信号であることが望ましい。
トラフィック量検出ユニット1110は、UEのダウンリンクトラフィック量を検出するよう構成される。
受信ユニット1120は、UEから追加キャリア測定報告を受信するように構成される。
構成ユニット1130は、UEのダウンリンクトラフィック量の増加が、記録された現在のUEのキャリアセットのキャリアダウンリンク・トラフィック量のデータレートの要求を満たさないと、トラフィック量検出ユニットが検出した場合、受信ユニットによって受信された追加キャリア測定報告に従って、UEのための追加キャリア構成オペレーションを実行するように構成される。追加キャリア構成オペレーションは、少なくとも1つの追加キャリアを構成しかつアクティベートするステップ、及び、ダウンリンクキャリアセットに少なくとも1つの追加キャリアを追加するステップを含む。
構成指示信号生成ユニット1140は、UEに対応する構成オペレーションを実行するよう指示するために構成指示を送信する信号を生成するように構成される。構成指示を送信する信号は、好ましくはRRC信号である。
送信ユニット1150は、追加キャリア測定指示を送信する信号及び構成指示を送信する信号を送信するように構成される。
本発明の実施例に記載されているさまざまな部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又は、これらの組合せで実行されてもよいことが理解される。
本発明の実施例に記載されている基地局の2つ以上のユニットが1つのユニットに融合されてもよいことが理解される。そして、本発明のインプリメンテーションに影響させずに、各々のユニットはまた、複数のサブユニットに分けられてもよい。
図12に示したように、本発明の他の実施例において、更なる上記の基地局11は、以下を備えている。
デアクティベーション処理ユニット1160は、UEのダウンリンクトラフィック量が減少した場合、UEのダウンリンクトラフィック量に従って、UEに対して少なくとも1つのアクティベートされた追加キャリアのデアクティベーションオペレーションを実行する。例えば、制御情報、又は、データが連続してDRXサイクルの所定の数(例えばX個、Xは1より大きい整数が望ましいが、それに限られない)でダウンリンクキャリアセットの少なくとも一つのアクティベートする追加キャリアに送信されないときに、デアクティベーション処理ユニット1160はUEのダウンリンクトラフィック量に従ってUEのための少なくとも一つのアクティベートする追加キャリアのデアクティベーションオペレーションを実行してもよい。
本発明の他の一実施例において、上記の基地局11は、更に以下を備えている。
UEのダウンリンクトラフィック量が増加した場合であって、UEの記録された現在のダウンリンクキャリアセットのキャリアがダウンリンクトラフィック量のバンド幅の要求を満たす場合、アクティベーション処理ユニット1170は、UEのためのダウンリンクキャリアセットの少なくとも一つのデアクティベートされた追加キャリアのアクティベーションオペレーションを実行するよう構成される。
アクティベーション指示信号生成ユニット1180は、アクティベーション指示を送信する信号を生成するように構成される。
この場合、送信ユニット1150は、UEに対応するアクティベーションオペレーションを実行させるためのアクティベーション指示を伝える信号をUEへ送信するように更に構成される。
本発明の好ましい実施例において、アクティベーション指示信号生成ユニット1180によって生成されるアクティベーション指示を送信する信号は、MAC PDUを有するMAC信号である。MAC PDUは、MACヘッダ及びMACペイロードを含む。ここで、MACペイロードは所定のサイズのDRX命令MAC CEを含む。そして、それは利用可能ビット及び予約のビットを含む。各々の利用可能ビットはUEのダウンリンクキャリアセットの各々のキャリアに対応する。そしてアクティベーション指示はダウンリンクキャリアセットの少なくとも一つのデアクティベートされた追加キャリアに対応する利用可能ビットの所定の値である。
本発明の他の実施例において、上記の基地局は、更に以下を備えている。
モニタリング指示信号生成ユニット1190は、モニタリング指示を送信する信号を生成するように構成される。
その場合、送信ユニット1150は、ダウンリンクキャリアセットの少なくとも1つのアクティベートされた追加キャリアのPDCCHをモニタするか否かを、UEに示すためのモニタリング指示をUEへ送信する信号を送信するように更に構成される。
本発明の好ましい実施例において、モニタリング指示信号生成ユニット1190によって生成されるモニタリング指示を送信する信号は、MAC PDUを有するMAC信号である。MAC PDUは、MACヘッダ及びMACペイロードを含む。ここで、MACペイロードは所定のサイズのDRX命令MAC CEを含む。そして、それは利用可能ビット及び予約のビットを含む。
各々の利用可能ビットはUEのダウンリンクキャリアセットの各々のキャリアに対応し、かつモニタリング指示はダウンリンクキャリアセットの少なくとも一つのアクティベートする追加キャリアに対応する、利用可能ビットの所定の値である。
本発明の他の実施例において、更なる上記の基地局は、以下を備えている。
キャリア置換ユニット1200は、良好な信号の追加キャリアがダウンリンクキャリアセット以外に存在すると判断された場合、UEのサービス接続の間、最悪の信号品質の追加キャリアを、ダウンリンクキャリアセットの品質以外の、より良好な信号品質の追加キャリアと、ダウンリンクキャリアセットとを置換するように構成される。より良好な信号品質の前記追加キャリアは、前記ダウンリンクキャリアセットの少なくとも1つの追加キャリアの信号品質より、より良好な信号品質を有する追加キャリアである。
置換指示信号生成ユニット1210は、置換指示を伝える信号を生成する。これは、RRC信号が望ましい。
その場合、送信ユニットは、UEが対応する置換を実行することを指示するために置換指示(例えばRRC信号)を伝える信号をUEへ送信するように更に構成される。
本発明の他の実施例において上記の基地局は、更に以下を備えている。
解除処理ユニット1220は、UEのサービス接続の間、測定報告に従って、所定の閾値より低い信号品質強度を有する追加キャリアがダウンリンクキャリアセットの中に存在すると判断される場合、ダウンリンクキャリアセットから、所定の閾値より低い信号品質強度を有する追加キャリアを解除する。
解除指示信号生成ユニット1230は、解除指示を伝える信号を生成するように構成される。それは好ましくはRRC信号である。
その場合、送信ユニットは、対応する解除オペレーションを実行するためにUEに解除指示(例えばRRC信号)を伝える信号をUEに送信するように更に構成される。
したがって、更なる本発明の実施例は、基地局と通信するUE 13を提供する。従来のUEの構造及び機能に加えて図13に示したように、UEは以下の構造を更に含む。
構成処理ユニット1300は、ダウンリンクトラフィック量が増加した場合、基地局からの構成指示を伝える信号にしたがって、追加キャリア構成オペレーションを実行する。追加キャリア構成オペレーションは、一つの追加キャリアを構成し、かつアクティベートさせることと、少なくとも一つの追加キャリアをダウンリンクキャリアセットに加えることとを含むよう構成される。
デアクティベーション処理ユニット1310は、ダウンリンクトラフィック量が減少した場合であって、ダウンリンクキャリアセットの少なくとも1つの追加キャリアのためのデアクティベーション指示が基地局から受信された場合、又は、制御情報、又は、データが連続して、DRXサイクルの所定の回数(例えばX回、Xは1より大きい整数が望ましいがこれに限られない)の間、ダウンリンクキャリアセットの少なくとも一つの追加キャリアおいて受信されない場合、ダウンリンクキャリアセットの少なくとも一つのアクティベートされた追加キャリアのデアクティベーションオペレーションを実行するよう構成される。
本発明の他の実施例において、上記のUE 13は、更に以下を備えている。
受信ユニット1320は、基地局からMAC信号を受信するように構成される。
アクティベーション又はモニタリング処理ユニット1330は、ダウンリンクキャリアセットのキャリアに対応するMAC信号のビット情報に従って、追加キャリアをアクティベートさせるか、又は、アクティベートされた追加キャリアのPDCCHをモニタするべきか否かを決定するように構成される。
MAC信号は、MAC PDUを含む。MAC PDUは、MACヘッダ及びMACペイロードを含む。MACペイロードは所定サイズのDRX命令MAC CEを含む。そして、それは利用できるビット及び予約のビットを含む。利用できるビットの各々は、UEのダウンリンクキャリアセットのキャリアの各々に対応する。ダウンリンクキャリアセットのいかなる追加キャリアに対しても以下のことが言える。追加キャリアに対応する利用できるビットが第1の値に設定されている場合であって、追加キャリアがデアクティベート状態である場合、アクティベーション又はモニタリング処理ユニットは、追加キャリアをアクティベートさせる。追加キャリアがアクティベートされた状態であって、かつ追加キャリアのPDCCHをモニタしている場合、アクティベーション又はモニタリング処理ユニットは、追加キャリアのPDCCHをモニタすることを停止する。そして、追加キャリアがアクティベートされた状態であって、かつ追加キャリアのPDCCHをモニタしていない場合、アクティベーション又はモニタリング処理ユニットは、追加キャリアのPDCCHをモニタし始める。
本発明の他の実施例において、より良好な信号品質の追加キャリアが、ダウンリンクキャリアセット以外に存在する場合、受信ユニット1320は、置換指示を伝えるRRC信号を基地局から受信するように更に構成される。この場合、UE 13は、RRC信号に従って、ダウンリンクキャリアの最悪の信号品質の追加キャリアを、ダウンリンクキャリアセット以外の、より良好な信号品質の追加キャリアに置換するように構成された置換処理ユニット1340を含む。ここで、良好な信号品質の前記追加キャリアは、ダウンリンクキャリアセットの少なくとも1つの追加キャリアの信号品質より、より良い信号品質を有する追加キャリアである。
本発明の他の実施例において、所定の閾値より低い信号品質強度を有する追加キャリアがダウンリンクキャリアセットの中に存在する場合、受信ユニット1320は解除指示を伝えるRRC信号を基地局から受信するように更に構成される。この場合、UE 13は、所定の閾値より低い信号品質強度を有する追加キャリアを、ダウンリンクキャリアセットから解除するように構成された解除処理ユニット1350を更に含む。
上述の実施例に示されているさまざまな部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又は、これらの組合せでインプリメントされてもよいことが理解される。
前記実施例に示されているUEの2つ以上のユニットは、1つのユニットに併合されてもよいことが理解される。また、本発明のインプリメンテーションに影響させずに、各々のユニットが複数のサブユニットに分けられてもよい。
本発明の1つの実施例に関して記載され、及び/又は、例示される特徴は、同じ、又は、類似した方法で、1つ以上の他の実施例において使用することができ、及び/又は、他の実施例の特徴を組み合わせること、又は、交換することができる。
本発明の上記実施例において、ステップ、又は、方法は、メモリに記憶されるソフトウェア、又は、ファームウェアによってインプリメントすることができ、そして、適切な命令の実行システムによって実行することができる。
あらゆるプロセス又は方法の記載、フローチャートにおけるブロック、又は、その他の形式での記載は、1つ以上のモジュール、セグメント、又は部分であり、特定のロジック機能又は方法のステップをインプリメントする実行可能な命令を含んでいる。そして、好ましい実施例の範囲は、他のインプリメンテーションを含む。そして、これらの機能は、記載され或いは図示された順序以外で実行されても良い。あるいは、関連する機能に基づいて実質的に同時の形で実行されても良い。或いは、逆の順序で実行されても良い。以上の点は、当業者にとっては指摘するまでもないことである。
フローチャートのロジック、及び/又は、ステップ、或いは他の方法で表現されたものは、例えば、ロジック機能をインプリメントするための順序付けされた実行可能な命令のリストと捉えても良い。そして、これらは、あらゆるコンピュータ可読の媒体に格納することができる。これによって、命令実行システム、装置、或いはデバイス(例えば、コンピュータベースのシステム、プロセッサを含むシステム、命令実行システムから命令を抽出することができる他のシステム、装置、デバイス、及び命令を実行することができるものが挙げられる)において用いることができる。あるいは、これらを組み合わせて用いることができる。明細書において、「コンピュータ可読の媒体」は、あらゆる装置が当てはまる。例えば、命令実行システム、装置又はデバイス等はこれらの組合せによって利用されるプログラムの保存、通信、伝搬(propagate)、或いは、送信が含まれる。コンピュータ可読の媒体としては、例えば、電子的、電磁的、光学的、電磁気的、赤外線、又は半導体システム、装置、デバイス、又は伝搬媒体が挙げられ得るが、これらに限定されるものではない。コンピュータ可読の媒体のより詳細な例示としては、1つ以上の配線を含む電気的接続部分(電気的装置)、ポータブルコンピュータディスク(磁気装置)、ランダムアクセスメモリ(RAM)(電子的装置)、リードオンリーメモリ(ROM)(電子的装置)、EPROM、又はフラッシュメモリ(電子的装置)、光ファイバ(光学的装置)、CDROM(光学的装置)が挙げられる。更に、プログラムは、光学的にスキャンすることができるペーパーシート、又は、プログラムが印刷された他の媒体が挙げられる。そして、プログラムは、必要に応じて、コンパイルされ、インタープリットされ、或いは他の適切な方法で処理される。そして、プログラムは、コンピュータメモリに記憶される。したがって、コンピュータ可読の媒体は、紙のシートであってもよい。或いは、プログラムが印刷された他の適切な媒体であってもよい。
上述の記載及び図面は、本発明の様々な特徴を記述している。当業者であれば、適切なコンピュータコードにコンパイルすることによって、上述の記載及び図示のステップ及びプロセスをインプリメントすることができる。上述の端末、コンピュータ、サーバ、及びネットワーク等は、いかなるタイプのものであってもよく、コンピュータコードは、開示に基づいてコンパイルすることができ、これによって、本明細書に開示された装置において本発明をインプリメントすることができる。
本発明の具体的な特徴は、1つ以上の例示的実施例を用いて記載されている。これらの特徴は、他の実施例の1つ以上の特徴と組み合わせることができる。これは、要求に応じて、あるいは、具体的な応用に適した形で検討して実行することができる。
最後に、「含む/有する」或いは他の同義語は、非排他的包含(non−exclusive inclusion)を意味する。したがって、一連の構成要素を有する、プロセス、方法、物品、又はデバイスは、これらの構成要素を有するばかりでなく、明示的にリストアップしていない他の構成要素をも有する。或いは、プロセス、方法、物品又はデバイスに固有の要素を更に含む。
図面を参照しながら、本発明の実施例の詳細を説明したが、上述の実施例は、本発明を説明するために単に採用されたものであり、本発明を限定するためのものではない。当業者であれば、本発明の要旨及び範囲を逸脱することなく、上述の実施例の様々な変形を実行することができるであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の請求項及びその均等物のみによって定義される。