JP2014109490A - 計測顕微鏡装置及びこれを用いた画像撮像方法 - Google Patents

計測顕微鏡装置及びこれを用いた画像撮像方法 Download PDF

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Abstract

【課題】立体的なプロファイル情報を有する測定と光学的な画像の観察とを可能とする顕微鏡において、照明光と測定光の干渉を低減させる。
【解決手段】複数の縞画像に基づいて高さ画像を取得するための高さ画像取得手段と、測定光投光手段を制御する測定制御部150と、測定光投光手段及び撮像手段100を収納する本体ケースとを備えており、測定光投光手段は、測定光の光源である測定光源111と、測定光源111から対象物までの測定光の光路上に配置され、周期的な投影パターンを生成して対象物に投光するパターン生成部112とを含んでおり、パターン生成部112は、測定光を対象物に投光する投光状態と、測定光を対象物に投光しない非投光状態を、測定制御部によって切り替え可能であり、測定制御部150は、観察用照明光源320を対象物に照射して観察画像を撮像する際に、測定光源111を点灯させたまま、パターン生成部を非投光状態とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、計測顕微鏡装置及びこれを用いた画像撮像方法に関する。
対象物の計測を行う計測装置として、三角測距を用いた計測装置が開発されている。このような装置は、図24に示すように、投光部110から出射される測定光の光軸と受光部120に入射する測定光の光軸(受光部120の光軸)との間の角度αが予め設定されている。ここでステージ140上に対象物Sが載置されない場合には、投光部110から出射される測定光は、ステージ140の載置面の点Oにより反射され、受光部120に入射される。一方、ステージ140上に対象物Sが載置される場合、投光部110から出射される測定光は、対象物Sの表面の点Aにより反射され、受光部120に入射される。
そして点Oと点Aとの間のX方向における距離dを測定し、この距離dに基づいて対象物Sの表面の点Aの高さhを算出する。対象物Sの表面の全ての点の高さを算出することにより、対象物Sの三次元的な形状が測定される。対象物Sの表面の全ての点に測定光を照射するために、投光部110からは所定の構造化測定光パターンに従って測定光が出射され、縞状の測定光を用いた縞投影法によって対象物Sの三次元形状を効率よく測定する。
三角測距方式の計測装置では、対象物の表面に光が照射され、その反射光が1次元又は2次元に配列された画素を有する受光素子により受光される受光量分布のピーク位置に基づいて、対象物の表面の高さを計測することができる。これにより、対象物の表面を走査することで、対象物の表面形状を測定することが可能となる。
非特許文献1においては、符号化された光と位相シフト法とを組み合わせた三角測距方式の形状測定が提案されている。また、非特許文献2においては、符号化された光とストライプ状の光とを組み合わせた三角測距方式の形状測定が提案されている。これらの方式においては、対象物の形状測定の精度を向上させることができる。
一方、このような計測装置では、プロファイルを測定できるに過ぎず、言い換えると光学画像(観察画像)の撮像は行われておらず、このための撮像系や照明系を備えていなかった。そこで、このような計測装置に光学顕微鏡を組み合わせることを考えた場合、光学画像の撮像用の照明が別途必要となる。このような照明には、落射照明や透過照明が利用される。
Toni F. Schenk, "Remote Sensing and Reconstruction for Three-Dimensional Objects and Scenes", Proceedings of SPIE, Volume 2572, pp. 1-9 (1995) Sabry F. El-Hakim and Armin Gruen, "Videometrics and Optical Methods for 3D Shape Measurement", Proceedings of SPIE, Volume 4309, pp. 219-231 (2001)
しかしながら測定画像の取得に用いる測定光と、光学画像撮像用の照明光とでは、用途や企図するところが全く異なる。この結果、互いの用途においては、他の光は邪魔になってしまう。例えば、光学画像の撮像時に測定光を投光すると、照明光に測定光とが干渉して、色ずれやコントラストの低下が発生する。同様に、測定画像の取得時に落射照明や透過光を照射しても、同様に光が干渉して正確な測定が阻害されてしまう。
さらに観察画像は、対象物に対して斜め方向から測定光を投光させる必要があることから、測定光の方向によっては影が生じて測定できない部分が生じることがある。このため、異なる方向から測定光を投光させるよう、複数の測定光源が設けられていることがある。この場合において、一方向からの測定画像を撮像しようとする際に、本来必要としない他方向からの測定光が投光されたままの状態では、同様にコントラストの低下等が生じて、測定精度が低下することがあった。このため、光学画像の撮像時には、測定画像用の測定光を遮断することが求められ、また測定画像の取得時には、光学画像用の照明、及び不要な測定光を遮断することが求められる。
しかしながら、測定光の投光用の光源は、発熱量が大きいことから、一般に計測装置は、測定光投光手段を常時点灯させ、温度的に安定している定常状態で動作させることを前提に設計されている。例えば、計測装置の動作は、測定光投光手段を点灯させてから温度的に安定するまで待つ暖機運転が必要とされていた。このため、照明光をOFFしてしまうと、温度状態が変化し、部材の熱膨張の低下等による寸法の狂いなども生じ、測定精度の低下が懸念される。特に観察内容や目的によっては、多数枚の観察画像や測定画像を撮像する必要があり、この場合に一々測定光源をON/OFFさせていると、発熱源の発生と消失が繰り返されて、熱的に安定しなくなり、部材の熱膨張の程度が一定しなくなる結果、測定精度の信頼性が低下する。かといって、測定光源のON/OFFを切り替えるために、熱的に定常状態となるまで一々待っていたのでは、撮像作業の効率が極めて悪くなる。
また、シャッターやソレノイドを用いて、測定光や照明光を物理的に遮断することも考えられるが、この方法では、シャッター等の遮光部材を駆動させるための機構が必要となって機械構造が複雑となる。また、高速なON/OFF動作にも限界があるという問題もあった。
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、立体的なプロファイル情報を有する測定と光学的な画像の観察とを可能とする顕微鏡において、測定光による他の撮像への影響を低減可能な計測顕微鏡装置及びこれを用いた画像撮像方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、対象物の観察画像の撮像と、三次元形状の取得が可能な計測顕微鏡装置であって、観察画像の撮像時の照明光を発生させるための観察用照明光源と、対象物に対して斜め方向から測定光を投光して構造化照明を行うための測定光投光手段と、前記測定光投光手段で投光され、対象物で反射された測定光を取得して複数の縞画像を撮像し、また前記観察用照明光源を用いてテクスチャ情報を有する観察画像を撮像するための撮像手段と、前記複数の縞画像に基づいて高さ情報を有する高さ画像を取得するための高さ画像取得手段と、前記測定光投光手段を制御する測定制御部と、前記測定光投光手段及び撮像手段を収納する本体ケースとを備えており、前記測定光投光手段は、測定光の光源である測定光源と、前記測定光源から対象物までの測定光の光路上に配置され、前記測定光源が発する測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光するパターン生成部とを含んでおり、前記パターン生成部は、測定光を対象物に投光する投光状態と、測定光を対象物に投光しない非投光状態を、前記測定制御部によって切り替え可能であり、前記測定制御部は、前記観察用照明光源を対象物に照射して観察画像を撮像する際に、前記測定光源を点灯させたまま、前記パターン生成部を非投光状態とすることができる。上記構成により、観察画像の撮像時には、測定光が対象物に投光されない非投光状態として、測定光による干渉を避けつつ観察画像を取得できる。またこの際に測定光源を消灯しないことで、発熱源である測定光源が本体ケース内に置かれていても、測定光源の点灯時と消灯時の発熱量の違いによる本体ケース内の熱平衡状態を乱すことなく、高精度な測定が可能となる。
また、第2の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記パターン生成部が、前記測定光源からの測定光を反射させる角度を変化可能であり、高さ画像の生成に必要な縞画像の撮像条件を確認するための測定画像の撮像時には、測定光が対象物に投光される角度に、観察画像の撮像時には、測定光が対象物に投光されない角度に、それぞれ変化されるように構成できる。上記構成により、パターン生成部は反射光の角度を変更させることで投光状態と非投光状態を切り替え可能とできる。
さらに、第3の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記測定光投光手段は、対象物に対して互いに異なる角度から測定光を投光するように、それぞれ異なる位置に配置された第一測定光投光手段と、第二測定光投光手段とを含んでおり、前記第一測定光投光手段は、第一測定光の光源である第一測定光源と、前記第一測定光源から対象物までの測定光の第一光路上に配置され、前記第一測定光源が発する第一測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光する第一パターン生成部とを含んでおり、前記第二測定光投光手段は、第二測定光の光源である第二測定光源と、前記第二測定光源から対象物までの測定光の第二光路上に配置され、前記第二測定光源が発する第二測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光する第二パターン生成部とを含んでおり、前記測定制御部は、前記撮像手段で観察画像を撮像する際は、前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を非投光状態に、かつ前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を非投光状態に制御し、前記撮像手段で前記第一測定光源を用いた第一測定画像を撮像する際は、前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を投光状態に、かつ前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を非投光状態に制御し、前記撮像手段で前記第二測定光源を用いて第二測定画像を撮像する際は、前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を非投光状態に、かつ前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を投光状態に制御するよう構成できる。上記構成により、2つの測定光投光手段を用いて2種類の測定画像を取得可能としつつも、各測定光源をON/OFFさせることなく観察画像や第一測定画像、第二測定画像を撮像できるので、測定光源のON/OFFによる温度変化の影響を受けることなく安定的で高精度な画像の撮像や測定が可能となる。
さらにまた、第4の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記撮像手段で前記第一測定光源及び第二測定光源を用いた第三測定画像を撮像する際は、前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を投光状態に、かつ前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を投光状態に制御するよう構成できる。上記構成により、2つの測定光投光手段を用いて2種類の測定画像を取得可能としつつも、各測定光源をON/OFFさせることなく観察画像や第一測定画像、第二測定画像を撮像できるので、測定光源のON/OFFによる温度変化の影響を受けることなく安定的で高精度な画像の撮像や測定が可能となる。
さらにまた、第5の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、さらに前記測定画像又は観察画像を表示させるための表示手段と、前記表示領域に表示された画像上に、高さの測定結果が異常となる測定異常領域を重ねて表示可能な測定異常領域表示手段とを備え、前記第一測定光源と第二測定光源の投光状態と非投光状態を交互に繰り返すことにより、第一測定画像と第二測定画像の撮像を自動的に交互に繰り返し、第一測定画像及び第二測定画像を前記表示手段に並べて更新しながら同時に表示すると共に、前記測定異常領域表示手段で測定異常領域を、第一測定画像及び第二測定画像にそれぞれ重ねて表示可能とできる。上記構成により、通常であれば一の撮像手段でリアルタイムに更新される画像を一しか撮像できないところ、交互に撮像を繰り返すことで複数のリアルタイム画像を同時に表示させることが可能となる。
さらにまた、第6の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、さらに高さ画像の生成に必要な縞画像の撮像条件を、前記表示手段に表示された測定画像を参照しながら設定するための測定画像撮像条件設定手段を備え、前記測定画像撮像条件設定手段は、測定画像撮像条件として少なくとも明るさの調整を含み、前記表示手段に第一測定画像及び第二測定画像を表示させながら、前記測定画像撮像条件設定手段でもって該第一測定画像及び第二測定画像の明るさを個別に調整可能とし、かつ調整後の測定異常領域の変化を該第一測定画像と第二測定画像に個別に反映させることができる。上記構成により、第一測定画像及び第二測定画像の明るさを個別に調整可能とし、さらに調整後の結果をリアルタイムに反映させることで、測定異常領域を低減させるような測定画像撮像条件に調整する作業を、調整結果を直ちに確認できることから、容易に行うことが可能となる。
さらにまた、第7の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、さらに対象物を載置するための、xyθ位置を調整可能なステージを備え、前記表示手段に第一測定画像及び第二測定画像を表示させた状態で、前記ステージのxyθ位置の調整が可能であり、かつ調整後の測定異常領域の変化を該第一測定画像と第二測定画像に個別に反映させることができる。上記構成により、対象物の姿勢を変えると対象物に投光される測定光の影の状態も変化することから、ステージの調整によって測定異常領域を低減でき、さらに調整後の結果をリアルタイムに反映させることで、測定異常領域を低減させるようなステージ位置に調整する作業を、調整結果を直ちに確認できることから、容易に行うことが可能となる。
さらにまた、第8の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記観察用照明光源を、前記撮像手段とは別個の筐体に配置できる。上記構成により、他の発熱源である観察用照明光源を本体ケースから排除して、観察用照明光源による熱の影響を排除できる。また、観察用照明光源による熱の影響が排除される結果、高出力の観察用照明光源を利用することも可能となる。
さらにまた、第9の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記高さ画像を撮像する際は、前記観察用照明光源を消灯させることができる。上記構成により、本体ケースの外部に配置した観察用照明光源を消灯しても熱の影響が本体ケース内部の各部材に及ばないので、撮像の精度を低下させる事態を回避できる。また、観察用照明光源のON/OFFによって消灯を制御すれば、シャッターなどの機械的な遮光のための機構も排除でき、構成を簡素化できる。
さらにまた、第10の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記観察用照明光源を、落射照明又は透過照明とできる。上記構成により、高出力の観察用照明光源を利用できる。
さらにまた、第11の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記測定光源を、計測顕微鏡装置の動作時は常時点灯させることができる。上記構成により、画像撮像時のみならず、計測顕微鏡装置の電源オン期間中は常時測定光源を点灯させることで熱平衡状態を維持でき、安定動作させることができる。
さらにまた、第12の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記測定光源を、DMDとすることができる。これにより、測定光の角度を容易に変更でき、シャッターなどの物理的な遮光部材を用いることなく、測定光源を点灯させたままで測定光の投光を阻止できる。
さらにまた、第13の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記観察用照明光源が、RGB3原色の光源を備えることができる。
さらにまた、第14の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記光学画像撮像手段を、モノクロCCDとすることができる。
さらにまた、第15の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、前記観察用照明光源を内蔵する外部機器を電源ユニットとすることができる。
さらにまた、第16の側面に係る計測顕微鏡装置によれば、さらに前記観察用照明光源を用いて撮像した観察画像と、測定光投光手段を用いて撮像した縞画像に基づいて前記高さ画像取得手段で取得された高さ画像とを合成して、三次元の合成画像を生成する三次元画像合成手段を備えることができる。上記構成により、観察画像のテクスチャ情報と測定画像の高さ情報を利用した精細な三次元画像を合成でき、詳細な測定を行える利点が得られる。
さらにまた、第17の側面に係る計測顕微鏡装置を用いた画像撮像方法によれば、対象物に対して斜め方向から測定光を所定のパターンの構造化照明として投光するための測定光投光手段として、第一の方向から対象物に対して第一測定光を照射可能な第一測定光投光手段と、前記第一の方向とは異なる第二の方向から対象物に対して第二測定光を照射可能な第二測定光投光手段と、観察画像の撮像時の照明光を発生させるための観察用照明光源と、前記第一測定光投光手段又は第二測定光投光手段で投光され、対象物で反射された測定光を取得して複数の縞画像を撮像し、また前記観察用照明光源を用いてテクスチャ情報を有する観察画像を撮像するための撮像手段と、前記複数の縞画像に基づいて高さ情報を有する高さ画像を取得するための高さ画像取得手段と、前記測定光投光手段を制御する測定制御部と、前記測定光投光手段及び撮像手段を収納する本体ケースと対象物を載置するためのステージとを備え、前記第一測定光投光手段は、第一測定光の光源である第一測定光源と、前記第一測定光源から対象物までの測定光の第一光路上に配置され、前記第一測定光源が発する第一測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光する第一パターン生成部とを含んでおり、前記第二測定光投光手段は、第二測定光の光源である第二測定光源と、前記第二測定光源から対象物までの測定光の第二光路上に配置され、前記第二測定光源が発する第二測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光する第二パターン生成部とを含んでなる計測顕微鏡装置を用いた画像撮像方法であって、対象物を前記ステージに載置した状態で、観察画像と測定画像のいずれを撮像するかの選択を促す工程と、前記撮像手段で観察画像を撮像する際に、前記観察用照明光源を点灯させて照明光を対象物に照射する一方、前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を非投光状態として、第一測定光が対象物に投光されない第一測定光非投光状態とし、かつ前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を非投光状態として、第二測定光が対象物に投光されない第二測定光非投光状態として、観察画像を撮像する工程と、前記撮像手段で前記第一測定光源を用いた第一測定画像を撮像する際に、前記観察用照明光源からの照射を止める一方、前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を投光状態として、第一測定光が対象物に投光される第一測定光投光状態とし、かつ前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を非投光状態として、第二測定光が対象物に投光されない第二測定光非投光状態として、第一測定画像を撮像する工程と、前記撮像手段で前記第二測定光源を用いて第二測定画像を撮像する際に、前記観察用照明光源からの照射を止める一方、前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を非投光状態として、第一測定光が対象物に投光されない第一測定光非投光状態とし、かつ前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を投光状態として、第二測定光が対象物に投光される第二測定光投光状態として、第二測定画像を撮像する工程とを含むことができる。これにより、2つの測定光投光手段を用いて2種類の測定画像を取得可能としつつも、各測定光源をON/OFFさせることなく観察画像や第一測定画像、第二測定画像を撮像できるので、測定光源のON/OFFによる温度変化の影響を受けることなく安定的で高精度な画像の撮像や測定が可能となる。
本発明の実施の形態1に係る計測顕微鏡装置を示すブロック図である。 図1の撮像手段の構成を示すブロック図である。 図2において第一測定光投光部、第二測定光投光部を用いて測定画像を撮像する様子を示すブロック図である。 図2において観察画像を撮像する様子を示すブロック図である。 図2において第一測定光投光部を用いて測定画像を撮像する様子を示すブロック図である。 図2において第二測定光投光部を用いて測定画像を撮像する様子を示すブロック図である。 図7AはDMDの平面図、図7Bの図7Aの拡大平面図、図7Cは図7Bの拡大斜視図である。 実施の形態2に係る計測顕微鏡装置を示すブロック図である。 計測顕微鏡装置操作プログラムのGUIの一例を示すイメージ図である。 計測顕微鏡装置操作プログラムのGUIで簡単モードを選択した状態を示すイメージ図である。 図10の状態から「測定画像」ボタンを押下した状態を示すイメージ図である。 図10の状態から応用モードを選択した状態を示すイメージ図である。 図10の状態から「測定画像」ボタンを押下した状態を示すイメージ図である。 図13の状態から画像表示領域を分割表示させた状態を示すイメージ図である。 図13の状態から測定方向「左側のみ」を選択した状態を示すイメージ図である。 計測顕微鏡装置操作プログラムを用いて測定画像を取得する手順を示すフローチャートである。 合成画像を観察画像の比率100%で表示させた例を示すイメージ図である。 合成画像を測定画像の比率100%で表示させた例を示すイメージ図である。 図17の状態から測定画像の表示に切り替えた状態を示すイメージ図である。 画像改善パネルを表示させた例を示すイメージ図である。 「測定モード」選択欄で測定画像の画質を選択する様子を示すイメージ図である。 「測定方向」選択欄で測定光を選択する様子を示すイメージ図である。 観察画像撮像条件設定手段で観察画像の撮像条件を設定する様子を示すイメージ図である。 三角測距方式の原理を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための計測顕微鏡装置及びこれを用いた画像撮像方法を例示するものであって、本発明は計測顕微鏡装置及びこれを用いた画像撮像方法を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
また本明細書において「高さ画像」という場合には、高さ情報を含む画像の意味で使用し、例えば高さ画像に観察画像をテクスチャ情報として貼り付けた三次元の合成画像も、高さ画像に含む意味で使用する。また、本明細書において高さ画像の表示形態は二次元状に表示されるものに限られず、三次元状に表示されるものも含む。例えば、高さ画像は高さ情報を輝度等に変換して二次元画像として表示したり、または高さ情報をZ座標情報として三次元状に表示することが可能である。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る計測顕微鏡装置の構成を示すブロック図を図1に示す。計測顕微鏡装置500は、図1に示すように、撮像手段100、制御手段200、光源部300および表示部400を備える。
(撮像手段100)
図1の計測顕微鏡装置500の撮像手段100の構成を図2のブロック図に示す。撮像手段100は、例えば顕微鏡であり、投光部110、受光部120、照明光出力部130、測定制御部150、及びこれらを収納する本体ケース101、並びにステージ140を備える。投光部110は、測定光源111、パターン生成部112および複数のレンズ113、114、115を含む。受光部120は、カメラ121および複数のレンズ122、123を含む。ステージ140上には、対象物Sが載置される。本体ケース101は、樹脂や金属製の筐体とする。
(投光部110)
投光部110は、ステージ140の斜め上方に配置される。この撮像手段100は、複数の投光部110を含んでもよい。図2の例においては、撮像手段100は2つの投光部110を含む。ここでは、第一の方向から対象物Sに対して第一測定光ML1を照射可能な第一測定光投光部110A(図2において右側)と、第一の方向とは異なる第二の方向から対象物Sに対して第二測定光ML2を照射可能な第二測定光投光部110B(図2において左側)を、それぞれ配置している。第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bは受光部120の光軸を挟んで対称に配置される。なお投光部を3以上備えたり、あるいは投光部とステージを相対移動させて、共通の投光部を用いつつも、照明の方向を異ならせて投光させることも可能である。さらにこの例では投光部が投光する照明光の、垂直方向に対する照射角度を固定としているが、これを可変とすることもできる。
(測定光源111)
各第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bは、それぞれ第一測定光源111A、第二測定光源111Bを備える。これら測定光源111A、111Bは、例えば白色光を出射するハロゲンランプである。測定光源111A、111Bは、白色光を出射する白色LED(発光ダイオード)や有機EL等の他の光源であってもよい。測定光源111A、111Bから出射された光(以下、「測定光」と呼ぶ。)は、レンズ113により適切に集光された後、パターン生成部112に入射される。
(パターン生成部112)
パターン生成部112は、測定光を対象物Sに対して投光させるよう、測定光源111から出射された光を反射させる。パターン生成部112に入射した測定光は、予め設定されたパターン及び予め設定された強度(明るさ)に変換されて出射される。パターン生成部112により出射された測定光は、複数のレンズ114、115により受光部120の観察・測定可能な視野よりも大きい径を有する光に変換された後、ステージ140上の対象物Sに照射される。
パターン生成部112は、測定光を対象物に投光させる投光状態と、測定光を対象物に投光させない非投光状態とを切り替え可能な部材である。このようなパターン生成部112には、例えばDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)が好適に利用できる。DMDを用いたパターン生成部112は、投光状態として測定光を光路上に反射させる反射状態と、非投光状態として測定光を遮光させる遮光状態とを切り替え可能に、測定制御部150により制御できる。ここで、第一測定光投光部110A側に設けられた第一パターン生成部112A、及び第二測定光投光部110B側に設けられた第二パターン生成部112Bを、共に反射状態とした様子を図3に、また第一パターン生成部112A、第二パターン生成部112Bを共に遮光状態とした様子を図4に、さらに第一パターン生成部112Aを反射状態とし、第二パターン生成部112Bを遮光状態とした様子を図5に、さらにまた第一パターン生成部112Aを遮光状態とし、第二パターン生成部112Bを反射状態とした様子を図6に、それぞれ示す。
(DMD)
DMDの外観の平面図を図7Aに、その拡大平面図を図7Bに、拡大斜視図を図7Cに、それぞれ示す。これらの図に示すように、DMDは多数のマイクロミラー(微小鏡面)MMを平面上に配列した素子である。各マイクロミラーMMは表示素子の1画素に相当し、可動式で電極を駆動することで反射位置(ON状態)又は遮光位置(OFF状態)に切り替えられる。各マイクロミラー単位でのON状態とOFF状態の切り替えは、測定制御部150からの信号により電気的に制御することができる。マイクロミラーがON状態のときは、図3において破線で示すように、測定光源111からの測定光MLを投光部110の光軸側に反射させて、対象物Sに対して投光可能となる。一方、マイクロミラーがOFF状態のときは、図4において一点鎖線で示すように、測定光源111からの測定光MLを投光部110の光軸とは異なる方向に反射させて、対象物Sへの投光を事実上遮断する。反射方向は、例えば光吸収体やヒートシンクといった、照明光等に影響を与えない部材のある方向とできる。
各マイクロミラーは、測定制御部150により個別にON状態、OFF状態を切り替えることができるので、多数のマイクロミラーのON状態、OFF状態を組み合わせて、所望の投影パターンを構成できる。これによって、三角測距に必要なパターンを生成して、対象物Sの測定が可能となる。このようにDMDは、測定時には測定用の周期的な投影パターンを対象物Sに投光する投影パターン光学系として機能する。またDMDは応答速度にも優れ、シャッターなどに比べ高速に動作させることができる利点も得られる。
(測定光の遮光状態)
さらにDMDは、各マイクロミラーをOFF状態とすれば、測定光MLが対象物Sに投光されない遮光状態を作り出すことができ、測定光源111を点灯させたままで事実上測定光MLを遮断できる。このため、観察画像を撮像する際に、測定光源111を消灯することなく、点灯状態を維持したままで測定光MLを遮断する状態を作り出すことが可能となる。このことは、撮像手段100を熱的に安定させた状態を維持しつつ、観察画像の撮像が可能なことを意味し、精度的に有利となる。
すなわち、測定光源111は点灯により発熱するため、消灯させると、撮像手段内の発熱源が一時的に消失する結果、撮像手段内部での熱平衡状態が変化する。特に、測定画像の撮像には、測定光源からの投光を繰り返して何枚もの画像を撮像する必要がある。また後述するように、観察画像と測定画像を合成した三次元の合成画像を撮像する際は、観察画像と測定画像の撮像を繰り返す必要がある。このような場合に、頻繁に測定光源のON/OFFを繰り返すと、発熱源の発生と消失が繰り返される結果、金属部材の熱膨張による変形量などが変化して、測定誤差の原因となり得る。かといって、測定光源を常時点灯したままとすれば、測定画像の撮像時以外にも点灯し続ける状態となり、観察画像の撮像時には測定光が照明光と干渉してこれを妨げる事態が生じる。また、機械的なシャッターや電磁気的なソレノイドを測定光の光路上に配置して、物理的に測定光を遮断することも考えられるが、いずれの方法でも追加の部材が必要となる。また、このような機械的な動作を高速で行うには、相応の部材が必要となってコストも高騰し、また構成も複雑化して装置の大型化を招くという問題もあった。
そこで本実施の形態においては上述の通り、パターン生成部112にDMDを用い、観察画像の観察時等、測定光が不要な場合においては、DMDの各マイクロミラーをOFF状態としてDMDを遮光状態とし、測定光を事実上遮断することで、測定光源111の点灯状態を維持しつつも測定光MLを対象物Sに投光しない非投光状態を作り出すことに成功したものである。この方法であれば、発熱源である測定光源111を消灯することなく、点灯状態を継続できるので、熱平衡状態を維持でき、この熱平衡状態で最適な測定が行われるように予め設計された計測顕微鏡装置の撮像手段100において、高精度な計測や観察が行えるようになる。また、シャッターやソレノイドを追加することなく、既存の設備を利用して測定光源111をONしたままで測定光MLを遮断できるので、コスト面でも有利となり、また付加的な設備を不要として構成の簡素化、外形の小型化にも寄与できる。
このようにして、測定光源111を点灯させたままで、測定画像の撮像と観察画像の撮像が可能となる。例えば、撮像手段で観察画像を撮像する場合は、観察用照明光源320をONさせると共に、図4に示すように第一パターン生成部112A及び第二パターン生成部112Bの両方を遮光状態とする。これによって観察用照明光源320を点灯させて照明光ILを対象物に照射させる一方、第一測定光源111Aを点灯させたまま、第一パターン生成部112Aが非投光状態として、第一測定光ML1が対象物に投光されない第一測定光非投光状態となる。また第二測定光源111Bも点灯させたままで、第二パターン生成部112Bを非投光状態として、第二測定光ML2が対象物に投光されない第二測定光非投光状態となる。これにより、測定光に邪魔されることなく撮像部で観察画像を撮像できる。
また第一測定光投光部110Aと第二測定光投光部110Bの両方から投光させた測定画像(第三測定画像)を撮像する場合は、図3に示すように第一パターン生成部112A及び第二パターン生成部112Bの両方を反射状態とし、かつ観察用照明光源320をOFFとする。すなわち、第一測定光源111Aを点灯させて、第一測定光ML1がレンズ113Aにより適切に集光された後、投光状態とされた第一パターン生成部112Aに入射され、所定の光路に向かって反射されて、複数のレンズ114A、115Aを経て適切な径に変換された後、ステージ140上の対象物Sに投光される第一測定光投光状態となる。また第二測定光源111Bについても同様に点灯されて、第二測定光ML2がレンズ113Bにより適切に集光された後、投光状態とされた第二パターン生成部112Bに入射され、所定の光路に向かって反射されて、複数のレンズ114B、115Bを経て適切な径に変換された後、対象物Sに投光される第二測定光投光状態となる。このような第一測定光投光状態、第二測定光投光状態となるよう、測定制御部150が制御する。なお、観察用照明光源320は消灯させるか、あるいはシャッターなどによって遮光させる。これによって、第一測定光ML1のみを投光させて第一測定画像を撮像手段で撮像できる。なお、第三測定画像は必ずしも測定に直接使用するものでなく、見え方の確認等の用途で適宜利用できる。
さらに第一測定光投光部110A側からの測定光のみで測定画像(第一測定画像)を撮像する場合は、図5に示すように第一パターン生成部112Aを反射状態とし、第二パターン生成部112Bを遮光状態とする。すなわち、第一測定光源111Aを点灯させたまま、第一パターン生成部112Aを投光状態として、第一測定光ML1が対象物に投光される第一測定光投光状態とし、かつ第二測定光源111Bを点灯させたまま、第二パターン生成部112Bを非投光状態として、第二測定光ML2が対象物に投光されない第二測定光非投光状態とするように、測定制御部150で制御する。
逆に第二測定光投光部110B側からの測定光のみで測定画像(第二測定画像)を撮像する場合は、図6に示すように第一パターン生成部112Aを遮光状態とし、第二パターン生成部112Bを反射状態とする。すなわち、第一測定光源111Aを点灯させたまま、第一パターン生成部112Aを非投光状態として、第一測定光ML1が対象物に投光されない第一測定光非投光状態とし、かつ第二測定光源111Bを点灯させたまま、第二パターン生成部112Bを投光状態として、第二測定光ML2が対象物に投光される第二測定光投光状態とするように、測定制御部150で制御する。なお、第一測定画像、第二測定画像のいずれの撮像に際しても、第三測定画像の場合と同様に観察用照明光源320は消灯させるか、あるいはシャッターなどによって遮光させる。
このようにして、観察画像の撮像時に測定光が干渉することなく、また測定画像の撮像時には、不要な方向からの測定光や照明光が干渉することなく、各画像を撮像できるようになり、高品質な測定画像を撮像して、計測の精度も向上できる。
なおDMDで測定光を遮断する遮光状態は、実質的に測定光を遮光できれば足りる。すなわち、DMDはマイクロミラーを数十万個から数百万個備えているので、例えば動作不良等の原因により一部のマイクロミラーがOFFしないとしても、他のマイクロミラーをOFF状態として測定光の大部分を遮断できれば足りる。このように測定光の遮光状態とは、測定光の光量が、照明光による観察画像の撮像を実質的に妨げないレベルにまで低下させた状態を意味する。
また図4の例では、説明を判り易くするため、DMDの遮光状態において反射光をパターン生成部112から異なる方向に反射させた状態を示しているが、反射方向をDMD内部に設けられた光吸収体とすることで、本体ケース101内部に余計な測定光が照射される事態を回避できる。すなわちDMDの遮光状態とは、測定光をDMDから狙った方向(ここでは対象物Sの方向)とは異なる方向に反射させる場合、あるいはDMDに入射された測定光を事実上吸収する場合を含む。
なお以上の例ではパターン生成部112にDMDを用いた例を説明したが、本発明はパターン生成部112をDMDに限定するものでなく、他の部材を用いることもできる。例えば、パターン生成部112として、反射型の部材に代えて透過型の部材を用いて、測定光の透過量を調整してもよい。この場合は、パターン生成部112を測定光の光路上に配置して、測定光を透過させる投光状態と、測定光を遮光させる遮光状態とを切り替える。このようなパターン生成部112には、例えばLCD(液晶ディスプレイ)が利用できる。また、パターン生成部112としてその他LCOS(Liquid Crystal on Silicon:反射型液晶素子)やマスク等も利用できる。
さらに図2等の例では、測定光投光部を2つ備えた例を説明したが、本発明はこれに限らず、測定光投光部を3以上設けることも可能である。あるいは、測定光投光部を一のみとすることもできる。この場合は、測定光投光部の位置を移動可能とすることで、異なる方向から測定光を対象物に対して投光できる。
(受光部120)
受光部120は、ステージ140の上方に配置される。対象物Sによりステージ140の上方に反射された測定光は、受光部120の複数のレンズ122、123により集光、結像された後、カメラ121により受光される。
(カメラ121)
カメラ121は、例えば撮像素子121a及びレンズを含むCCD(電荷結合素子)カメラである。撮像素子121aは、例えばモノクロCCD(電荷結合素子)である。撮像素子121aは、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサ等の他の撮像素子であってもよい。カラーの撮像素子は各画素を赤色用、緑色用、青色用の受光に対応させる必要があるため、モノクロの撮像素子と比較すると計測分解能が低く、また各画素にカラーフィルタを設ける必要があるため感度が低下する。そのため、本実施の形態では、撮像素子としてモノクロのCCDを採用し、後述する照明光出力部130をRGBにそれぞれ対応した照明を時分割で照射して撮像することにより、カラー画像を取得している。このような構成にすることにより、計測精度を低下させずに測定物のカラー画像を取得することができる。
ただ、撮像素子121aとして、カラーの撮像素子を用いても良いことは云うまでもない。この場合、計測精度や感度は低下するが、照明光出力部130からRGBにそれぞれ対応した照明を時分割で照射する必要がなくなり、白色光を照射するだけで、カラー画像を取得できるため、照明光学系をシンプルに構成できる。撮像素子121aの各画素からは、受光量に対応するアナログの電気信号(以下、「受光信号」と呼ぶ。)が測定制御部150に出力される。
(測定制御部150)
測定制御部150には、図示しないA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)及びFIFO(First In First Out)メモリが実装される。カメラ121から出力される受光信号は、光源部300による制御に基づいて、測定制御部150のA/D変換器により一定のサンプリング周期でサンプリングされると共にデジタル信号に変換される。A/D変換器から出力されるデジタル信号は、FIFOメモリに順次蓄積される。FIFOメモリに蓄積されたデジタル信号は画素データとして順次制御手段200に転送される。
(制御手段200)
図1に示すように、制御手段200は、CPU(中央演算処理装置)210、ROM(リードオンリメモリ)220、作業用メモリ230、記憶装置240及び操作部250を含む。制御手段200には、PC(パーソナルコンピュータ)等が利用できる。また、操作部250は、キーボード及びポインティングデバイスを含む。ポインティングデバイスとしては、マウス又はジョイスティック等が用いられる。
ROM220には、システムプログラムが記憶される。作業用メモリ230は、RAM(ランダムアクセスメモリ)からなり、種々のデータの処理のために用いられる。記憶装置240は、ハードディスク等からなる。記憶装置240には、計測顕微鏡装置操作プログラム及び三次元画像計測プログラムが記憶される。また、記憶装置240は、測定制御部150から与えられる画素データ等の種々のデータを保存するために用いられる。さらに記憶装置は、測定画像を構成する画素毎に、輝度情報、高さ情報、属性情報を記憶する。
また記憶装置は、相対位置記憶手段として機能する。相対位置記憶手段は、テンプレート作成時に、位置合わせ用画像に対する、平面計測ツールの平面方向の相対位置情報と、位置合わせ用画像に対する、高さ計測ツールの平面方向及び高さ方向の相対位置情報とを記憶する。
CPU210は、測定制御部150から与えられる画素データに基づいて画像データを生成する。また、CPU210は、生成した画像データに作業用メモリ230を用いて各種処理を行うと共に、画像データに基づく画像を表示部400に表示させる。さらに、CPU210は、後述するステージ駆動部145に駆動パルスを与える。さらにこのCPUは、後述する高さ画像取得手段228と、測定画像合成手段211と、測定異常領域表示手段212と、三次元画像合成手段213、位置合わせ手段215、倍率連動手段216、表示位置連動手段217、テンプレート生成手段218、テンプレート呼出手段219、レポート作成手段222、位置合わせ画像登録手段223、テンプレート検索手段224、画像連結手段225、再測定領域設定手段226の機能を実現することもできる。
ここで高さ画像取得手段228は、複数の縞画像に基づいて高さ情報を有する高さ画像を取得する。また測定画像合成手段211は、同じ対象物に対して、第一測定光投光手段を用いて撮像した第一測定画像から計算した高さ画像と、第二測定光投光手段を用いて撮像した第二測定画像から計算した高さ画像とを合成し、一の合成高さ画像を生成する。さらに測定異常領域表示手段212は、測定画像を表示手段に表示させた状態で、測定結果が異常となる測定異常領域を重ねて表示するための部材である。さらにまた位置合わせ手段215は、表示部400において比較対象画像と比較基準画像とが同じ姿勢となるように、画像を移動又は回転させるための部材である。一方、倍率連動手段216は、比較基準画像と比較対象画像のいずれか一方の表示倍率を変更させると、他方の画像でも同様の倍率変更を連動して行わせるための部材である。表示位置連動手段217は、比較基準画像と比較対象画像のいずれか一方の表示位置を変更させると、他方の画像でも同様の表示位置変更を連動して行わせるための部材である。テンプレート生成手段218は、作業用メモリ230に保持された測定画像撮像条件を、テンプレートとして保存するための部材である。テンプレート呼出手段219は、テンプレート記憶手段に保存された一以上の所望のテンプレートを選択するための部材である。レポート作成手段222は、計測手段214で高さ画像に対して行った計測処理の測定結果を、この高さ画像と共に表示したレポートを自動的に作成するための部材である。位置合わせ画像登録手段223は、テンプレート生成手段218で生成されたテンプレートをテンプレート記憶手段に保存する際、このテンプレートの元となったテンプレート画像中の所定の領域を、位置合わせ用画像として登録するための部材である。テンプレート検索手段224は、テンプレート記憶手段に保存された複数のテンプレート中から、所定の条件に合致又は近似したテンプレートを検索するための部材である。画像連結手段225は、異なる位置で撮像した複数枚の画像を連結して、より広い連結領域を示した連結画像を生成するための部材である。再測定領域設定手段226は、失敗した連結用画像の撮像の全体又は一部を、測定画像撮像条件を変更して再度撮像するための設定を行うための部材である。
このようにCPU210は、様々な機能を実現するための異なる手段を兼用している。ただ、一の部材で複数の手段を兼用する構成に限られず、各手段や機能を実現する部材を複数、又はそれぞれ別個に設けることも可能であることはいうまでもない。
(表示部400)
表示部400は、撮像手段100で取得された縞画像や、縞画像に基づいて高さ画像取得手段228で生成した高さ画像、あるいは撮像手段100で撮像された観察画像を表示させるための部材である。表示部400は、例えばLCDパネル又は有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにより構成される。
(ステージ140)
図2において、対象物Sが載置されるステージ140上の平面(以下、「載置面」と呼ぶ。)内で互いに直交する2方向をX方向及びY方向と定義し、それぞれ矢印X、Yで示す。ステージ140の載置面に対して直交する方向をZ方向と定義し、矢印Zで示す。Z方向に平行な軸を中心に回転する方向をθ方向と定義し、矢印θで示す。
ステージ140は、X−Yステージ141、Zステージ142及びθステージ143を含む。X−Yステージ141は、X方向移動機構及びY方向移動機構を有する。Zステージ142は、Z方向移動機構を有する。θステージ143は、θ方向回転機構を有する。X−Yステージ141、Zステージ142及びθステージ143により、ステージ140が構成される。また、ステージ140は、載置面に対象物Sを固定する図示しない固定部材(クランプ)をさらに含む。ステージ140は、載置面に平行な軸を中心に回転可能な機構を有するチルトステージをさらに含んでもよい。
ステージ140のX方向移動機構、Y方向移動機構、Z方向移動機構及びθ方向回転機構には、それぞれステッピングモータが用いられる。ステージ140のX方向移動機構、Y方向移動機構、Z方向移動機構及びθ方向回転機構は、図1のステージ操作部144又はステージ駆動部145により駆動される。
ユーザは、ステージ操作部144を手動で操作することにより、ステージ140の載置面を受光部120に対して相対的にX方向、Y方向もしくはZ方向に移動させるか、又はθ方向に回転させることができる。ステージ駆動部145は、制御手段200より与えられる駆動パルスに基づいて、ステージ140のステッピングモータに電流を供給することにより、ステージ140を受光部120に相対的にX方向、Y方向もしくはZ方向に移動させるか、又はθ方向に回転させることができる。
ここで図2に示すように、左右の投光部110の中心軸と受光部120の中心軸は、ステージ140の焦点が最も合うピント平面で互いに交差するように、受光部120、投光部110、ステージ140の相対的な位置関係が定められている。また、θ方向の回転軸の中心は、受光部120の中心軸と一致しているため、θ方向にステージ140が回転した際に、対象物Sが視野から外れることなく、回転軸を中心に視野内で回転するようになっている。また、Z方向移動機構に対して、これらXYθ及びチルト移動機構は支持されている。すなわち、ステージをθ方向に回転させたり、チルトさせた状態であっても、受光部120の中心軸と、Z方向の移動軸にずれが生じない構成になっている。このようなステージ機構により、対象物Sの位置や姿勢を変化させた状態であっても、Z方向にステージ140を移動させて異なる焦点位置の画像を複数撮像して合成することが可能となる。なお、本実施の形態ではステッピングモータにより駆動させることが可能な電動ステージを例に説明したが、手動でのみ移動させることが可能な手動ステージであっても良い。
(光源部300)
光源部300は、制御基板310及び観察用照明光源320を含む。制御基板310には、図示しないCPUが実装される。制御基板310のCPUは、制御手段200のCPU210からの指令に基づいて、投光部110、受光部120及び測定制御部150を制御する。なお、この構成は一例であり、他の構成としてもよい。例えば測定制御部150で投光部110や受光部120を制御したり、又は制御手段200で投光部110や受光部120を制御することとして、制御基板を省略してもよい。あるいはこの光源部300に、撮像手段100を駆動するための電源回路を設けることもできる。
(観察用照明光源320)
観察用照明光源320は、例えば赤色光、緑色光及び青色光を出射する3色のLEDを含む。各LEDから出射される光の輝度を制御することにより、観察用照明光源320から任意の色の光を発生することができる。観察用照明光源320から発生される照明光ILは、導光部材(ライトガイド)を通して撮像手段100の照明光出力部130から出力される。なお観察用照明光源には、LEDの他、半導体レーザ(LD)やハロゲンライト、HIDなど、他の光源を適宜利用することもできる。特に撮像素子としてカラーで撮像可能な素子を用いた場合は、観察用照明光源に白色光源を利用できる。
照明光出力部130から出力される照明光ILは、赤色光、緑色光及び青色光を時分割で切り替えて対象物Sに照射する。これにより、これらのRGB光でそれぞれ撮像された観察画像を合成して、カラーの観察画像を得て、表示部400に表示させることができる。
このようにしてカラーの観察画像を表示させる際、照明光の色を切り替える切替周波数を、表示部400で表示内容を更新する(画面を書き換える)際のフレームレートと一致させると、フレームレートが低い場合(例えば数Hz程度)は、ちらつきが顕著となる。特に、RGBの原色によるカラー切り替えが目立つと、ユーザに不快感を与えることがある。そこで、RGBの照明光を切り替える切替周波数を、ユーザが人の目で認識できない程度の高速(例えば数百Hz)とすることで、このような問題を回避できる。照明光の色の切り替えは、照明光出力部130等により行われる。また、高速で照明光のRGBを切り替えつつも、実際に撮像手段100で対象物Sを撮像するタイミングは、表示部400の表示内容の更新のタイミングとする。すなわち、観察像の撮像のタイミングと照明光の切り替えのタイミングは完全に一致させる必要はなく、撮像素子によるRGBの観察画像の撮像が可能な程度に、いいかえると照明光のRGBの切り替え周期が撮像周期の倍数となるようにリンクさせることで対応できる。この方法であれば、照明光の切り替えのタイミングを高速化することができ、撮像素子121aで処理可能なフレームレートを向上させることなく、ユーザに与える不快感を低減できる。
図2の照明光出力部130は、円環形状を有し、受光部120を取り囲むようにステージ140の上方に配置される。これにより、影が発生しないように照明光出力部130から対象物Sにリング状に照明光が照射される。
図1の例では観察用照明光源320を本体ケース101に含めず、撮像手段100に対して外付けとして、光源部300に観察用照明光源320を配置している。このようにすることで、観察用照明光源320から供給される照明光の品質を向上し易くできる。例えば観察用照明光源320を構成するRGBの各LEDでは配光特性がそれぞれ異なることから、モノクロの撮像素子121aでRGBの観察画像をそれぞれ撮像した際、そのままでは視野内に照明色むらが発生する。そこで、それぞれのLEDの配光特性に合わせた専用光学系を個別に用意し、組み合わせることで配光特性の違いを吸収し、色むらのない均一な白色照明を作り出した上で撮像手段100に導入することができる。
また観察用照明光源320の発熱が、撮像手段100の光学系に影響を与える事態を回避できる。すなわち、光学系の部材の近傍に熱源があると、熱膨張によって寸法が狂い、測定精度の低下が生じることがあるが、発熱源である観察用照明光源を本体ケース101から排除したことで、このような観察用照明光源の発熱に起因する問題を回避できる。また、この結果として発熱量の大きい高出力の光源を観察用照明光源に利用できる利点も得られる。
(実施の形態2)
ただ、発熱量の小さい観察用照明光源を利用したり、あるいは相応の放熱機構を撮像手段側に設けるなどして、撮像手段側に観察用照明光源を設けることもできる。このような例を実施の形態2として図8に示す。この図に示す撮像手段100’は、観察用照明光源320’として、発熱量の少ない白色LEDを用いている。この例では複数の白色LED素子を、レンズ122の周囲にリング状に配置して環状の照明光を生成している。このような構成によって、光源部と撮像手段とを光学的に接続するための導光部材や、照明光出力部を不要とでき、構成を簡素化できる利点が得られる。
(計測顕微鏡装置操作プログラムのGUIの例)
計測顕微鏡装置は、制御手段200であるPCに計測顕微鏡装置500を操作するための操作プログラムをインストールしている。表示部400には、計測顕微鏡装置操作プログラムを操作するためのGUI(Graphical User Interface)が表示される。このようなGUI画面の一例を図9に示す。この例においては、表示部400において、第一測定光投光部110Aから第一測定光ML1が照射された対象物Sの第一測定画像S1と、第二測定光投光部110Bから第二測定光ML2が照射された対象物Sの第二測定画像S2とが並ぶように、表示させることができる。これら第一測定画像S1や第二測定画像S2は、高さ画像取得手段228で高さ画像を演算、生成するためのもととなる画像であり、この時点では未だ高さ情報を有していない。この例では、表示部400の左側に設けられた画像表示領域410の、右側に第一表示領域416を、左側に第二表示領域417を設けている。このような2画面表示とすることで、各測定光で得られる測定画像の様子、特に影となる領域等を対比しながら確認できる。なお、画像表示領域の分割例は、このように左右に並べる構成に限らず、上下に並べる、あるいは別画面として構成する等、任意の構成が適宜利用できる。
(測定光明るさ個別調整手段442)
表示部400の操作領域420には、測定光明るさ個別調整手段442として、2つの明るさ調整スライダ444、446が設けられる。明るさ調整スライダ444、446は、それぞれ水平方向に移動可能なスライダでもって、各測定光投光手段の明るさを調整する。ここでは、明るさ調整スライダ446で第二測定光投光部110B、明るさ調整スライダ444で第一測定光投光部110Aの明るさを、それぞれ個別に調整可能としている。
明るさ調整スライダ444の位置は、第一測定光投光部110Aから出射される測定光の明るさ又は第一測定光投光部110Aからの測定光で画像を撮影する際のカメラ露光時間に対応する。また明るさ調整スライダ446の位置は、第二測定光投光部110Bから出射される測定光の明るさ又は第二測定光投光部110Bからの測定光で画像を撮影する際のカメラ露光時間に対応する。ユーザは、図1の制御手段200の操作部250でもって、GUIに設けられた操作領域420を操作して明るさ調整スライダ444を水平方向に移動させることにより、第一測定光投光部110Aから出射される測定光の明るさ又は110Aに対応するカメラ露光時間を変更することができる。同様に、操作部250を操作して明るさ調整スライダ446を水平方向に移動させることにより、第二測定光投光部110Bから出射される測定光の明るさ又は第二測定光投光部110Bに対応するカメラ露光時間を変更することができる。
上記のように、画像表示領域410には、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bの各々により測定光を照射された場合における対象物Sの画像が並ぶように表示できる。したがって、ユーザは、画像表示領域410に表示された対象物Sの画像を見ながら、明るさ調整スライダ444、446の位置をそれぞれ移動させることにより、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bの各々から出射される測定光の明るさ又はそれぞれの投光部に対応したカメラ露光時間を適切に調整することができる。
また、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bから出射される測定光の適切な明るさと照明光出力部130から出射される照明光の適切な明るさ又はそれぞれの照明に対応したカメラ露光時間との間に相関がある場合がある。この場合、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bの各々から出射される測定光の明るさ又はそれぞれの投光部に対応したカメラ露光時間は、照明光出力部130から出射される照明光の明るさ又は照明光に対応したカメラ露光時間に基づいて自動的に調整されてもよい。
あるいは、照明光出力部130から出射される照明光の明るさ又は照明光に対応したカメラ露光時間に基づいて、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bの各々から出射される測定光の明るさ又はそれぞれの投光部に対応したカメラ露光時間を適切にするための調整ガイドが表示部400に表示されてもよい。この場合、ユーザは、調整ガイドに基づいて明るさ調整スライダ444、446の位置をそれぞれ移動させることにより、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bの各々から出射される測定光の明るさ又はそれぞれの投光部に対応したカメラ露光時間を適切に調整することができる。
光の照射方向が異なれば、光の反射方向も異なるため、結果として得られる画像の明るさは、同じ部位であっても光の照射方向によって異なる。すなわち、測定に適した測定光の明るさ、撮像素子の露光時間は照射方向によって異なることになる。本実施の形態では、複数の第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bから光を照射して撮像されたそれぞれの画像の明るさを個別に調整可能とすることにより、照射方向毎に適切な測定光の明るさ又は露光時間を設定することができる。また、明るさ調整中の画像は、画像表示領域410に更新されながら表示されるため、調整後の画像を確認しながら明るさを調整できる。この際に、画像表示領域410に表示された画像の中で、明るすぎて白とびしている部分や、暗すぎて黒つぶれしている部分を識別可能に表示することで、ユーザにとって明るさが適切に調整できているか否かをより判り易く表示することも可能である。
(測定画像合成手段211)
図1に戻って説明を続けると、制御手段200の測定画像合成手段211は、同じ対象物Sに対して、第一測定光投光部110Aを用いて撮像手段100で取得された第一測定画像と、第二測定光投光部110Bを用いて撮像手段100で取得された第二測定画像とを合成し、一の合成高さ画像を生成する。合成高さ画像の生成方法としては、例えば、第一測定画像と第二測定画像とで対応する画素の内、画素値が高い方の画素を用いて構成することができる(マックス測定画像)。あるいは、第一測定画像と第二測定画像とで対応する画素の内、画素値の平均を用いて構成してもよい(平均測定画像)。あるいはまた、第一測定画像と第二測定画像とで対応する画素の内、画素値が低い方の画素を用いて構成することもできる(ミニマム測定画像)。
(測定異常領域表示手段212)
測定異常領域表示手段212は、測定画像合成手段211で生成された合成高さ画像を表示部400上で表示させた状態で、第一測定光投光部110A及び第二測定光投光部110Bのいずれでも測定結果が異常となる測定異常領域を重ねて表示する(後述する図14等参照)。
(測定異常領域)
ここで測定異常領域には、高さの測定自体ができない測定不能領域や、測定は可能であるものの、得られたデータが飽和しており精度の劣る飽和領域、及び測定できないが、周囲の情報によって補間可能な補間領域を含む。これに対して、高さ情報を測定可能な領域を正常領域という。
(測定不能領域)
測定不能領域は、いずれの測定光投光手段によっても、測定光が影となって、撮像手段100でデータすなわち反射光の輝度を取得できない領域を指す。このように正常領域と区別することで、いずれの測定光投光手段でも測定ができない領域を、いずれかの測定光投光手段で測定が可能な測定領域と区別して視覚的に把握することができ、ユーザの測定画像撮像条件の設定作業に資することができる。
(飽和領域)
また飽和領域は、いずれの測定光投光手段によっても、撮像手段100で検出される測定光の反射光の輝度が飽和している領域を指す。なお反射光の輝度レベルが飽和していても、反射光のON/OFFが判別できればそれなりに測定結果は得られる。ただし、輝度が飽和していない点と比べると、データの信頼性が低くなる。よって、計測時においては精度が低下することがあるので、正常領域と区別する。
(補間領域)
さらに補間領域は、高さ情報を測定できないものの、その画素の周囲に位置する他の画素の輝度情報で補間可能な領域を指す。なお、周囲の画素をどの程度の範囲まで利用するかについては、予め規定しておく。また、例えば周囲の画素を何画素分使用するかをユーザが任意に指定可能としてもよい。
これら補間領域も飽和領域も、高さ情報の信頼性は正常領域に比べて劣るものの、一応の高さ情報を得られることから、用途によっては利用できる。また計測に限らず、例えば測定画像を表示させる際には、部分的に欠損した画像とするよりも、何らかの画像を表示させた方がイメージを把握し易いことから、適宜利用できる。
さらに測定不能領域はこれらに限らず、例えば多重反射や光の潜り込み等を含む領域とすることもできる。なお本明細書において「領域」とは、必ずしも一定の面積を有する線状や面状に限らず、点あるいは点の集合も含む意味で使用する。
また、測定異常領域表示手段212は、これら測定不能領域や飽和領域、あるいは補間領域を、それぞれ異なる態様でハイライトして、表示部400上に重ねて表示可能としている。これにより、測定ができない領域と、測定は可能であるが飽和して精度が低い領域、あるいは補間された領域を、正常な領域と視覚的に区別して把握することができ、ユーザの測定画像撮像条件の設定作業に資することができる。従来であれば、一の測定光投光手段で影や飽和している測定異常点を確認しても、それらが他の測定光投光手段では正しく測定できるため、合成高さ画像とすることで測定異常点のままであっても問題がないのか、あるいは他の測定光投光手段でも測定できず、合成高さ画像でも正しく測定できないのかを区別できなかった。これに対して、本実施の形態によれば、複数の測定光投光手段を用いた場合に、測定不可能となる領域を低減しつつも、具体的にどの部分が測定可能となり、どの部分が依然として測定不可能であるかを、合成高さ画像上で一画面で確認できるので、測定不能領域が少なくなるように測定画像撮像条件を調整し易くなり、ユーザの使い勝手が飛躍的に改善される。また測定異常領域表示手段212は、測定画像合成手段211で生成された合成高さ画像を表示部400上で表示させた状態で、第一測定光投光部110A又は第二測定光投光部110Bで測定されたデータが飽和している領域を、飽和領域として、測定不能領域とは異なる態様でハイライトした状態にて重ねて表示することもできる。
以上のようにして、複数の測定光投光手段で測定可能な領域、測定不可能な領域に関する情報を、一画面で纏めて、視覚的に把握し易い態様にて表示させることができ、測定画像撮像条件の設定や調整に際して資することができる。
ここでは、測定異常領域表示手段212で合成高さ画像SG上に測定異常領域を重畳させて表示させた例を説明したが、これに限らず、第一測定画像や第二測定画像に対しても、それぞれ測定異常領域を重畳させて表示させることもできる。例えば、後述する図15の例では、第二測定光投光部110Bのみについて得られる第一測定画像S1に、測定不能領域及び飽和領域を重ねて表示させている。このように、単に測定光投光手段単体について生じる測定不能領域や飽和領域を表示させる他、上述した合成高さ画像の場合と同様、他方の測定光投光手段での測定結果を加味して、いずれの測定光投光手段でも測定不能又は飽和となる領域のみをハイライト表示させることで、測定画像撮像条件の設定を適切に調整し易くできる。
また、以上の例では、測定異常領域表示手段212で測定画像上に測定不能領域や飽和領域を重畳させて表示させた例を説明したが、測定画像に限られず観察画像に対しても同様に、測定不能領域や飽和領域を重畳させて表示させることもできる。
さらに、以上の例では何れかの測定光投光手段で測定不能点、飽和点あるいは補間点となった領域を、測定不能領域、飽和領域としてそれぞれ表示しているが、これらを、いずれの測定光投光手段で測定不能点あるいは飽和点となったのかを区別して表示させることもできる。例えば、第一測定光投光部110Aで測定不能となった第一測定不能領域を薄い赤色、第二測定光投光部110Bで測定不能となった第二測定不能領域を濃い赤色でそれぞれ表示する。また同様に、第一測定光投光部110Aでは飽和した第一飽和領域を薄い黄色、第二測定光投光部110Bでは飽和した第二飽和領域を濃い黄色でそれぞれ表示するよう、測定異常領域表示手段212で測定画像に対して着色する。また、このような測定光投光手段を区別したハイライト処理は、第一測定画像や第二測定画像に対して行う他、合成高さ画像SGに対して行うことも可能である。このようにすることで、測定不能若しくは飽和した領域を視覚的に区別でき、対象物Sの置き方や測定光のあて方の調整等に際して参考とできる。
例えば、第一測定光投光部110Aによる第一測定画像の明るさを調整する際に、第一測定光投光部110Aでは影となる第一測定不能領域、飽和となる第一飽和領域を、それぞれ濃い赤色、濃い黄色で表示させつつ、第二測定光投光部110Bによる第二測定不能領域、第二飽和領域をそれぞれ薄い赤色、薄い黄色で表示させることで、他方の測定光投光手段(ここでは第二測定光投光部110B)で測定可能な領域、いいかえると第一測定画像の不備を補ってくれる領域を加味した上で、測定不能や飽和となる領域が少なくなるように、最適な測定画像撮像条件に調整し易い環境が提供される。
また、上述した実施の形態において測定異常領域表示手段212により着色される色は一例であって、他の色を適宜利用できることはいうまでもない。さらに測定異常領域表示手段212は、測定異常領域をハイライトさせる態様に限らず、非表示とすることもできる。なお、以上の測定画像合成手段211や測定異常領域表示手段212、後述する三次元画像合成手段213は、図1の例では制御手段200のCPUとしているが、この構成に限らず、専用の部材で構成することもできる。
(計測顕微鏡装置操作プログラム)
上述の通り、図1の例では制御手段200であるPCに計測顕微鏡装置500を操作するための操作プログラムをインストールしている。この計測顕微鏡装置操作プログラムを実行させて、そのGUI画面を表示部400に表示させた状態で、ユーザは操作部であるマウスやキーボードを操作して、各種条件を設定して、高さ情報を有する高さ画像を取得できる。計測顕微鏡装置操作プログラムのユーザインターフェース(GUI)画面を、図9及び図10〜図15に示す。これらの図において、図10は計測顕微鏡装置操作プログラムのGUIで簡単モードを選択した状態を示すイメージ図、図11は図10の状態から「測定画像」ボタン428を押下した状態を示すイメージ図、図12は図10の状態から応用モードを選択した状態を示すイメージ図、図13は図12の状態から「測定画像」ボタン428を押下した状態を示すイメージ図、図14は図13の状態から画像表示領域410を分割表示させた状態を示すイメージ図、図15は図13の状態から測定方向「左側のみ」を選択した状態を示すイメージ図を、それぞれ示している。また各GUI画面において、測定画像や高さ画像、観察画像を表示させるための画像表示領域410を設けており、また画像表示領域410の右端には、各種の操作を行うボタン等を纏めた操作領域420を設けている。
ここで本明細書において観察画像とは、簡易的に撮像したプレビュー画像と、通常の条件で撮像した画像を意味する。一方、高さ画像については、所定の構造化測定光パターンに従って投光される縞状の測定光を用いた縞投影法によって縞画像を複数枚撮像し、これを高さ画像取得手段228で解析して、高さ情報を有する高さ画像を生成している。ここで、高精細な高さ画像を得るには、できるだけ対象物の表面の全ての点に測定光を照射した状態で縞画像を得る必要がある。いいかえると、測定光を投光した状態で極力影ができない状態とすることが望ましい。そこで、影ができる領域を推測するために、パターン生成部112ですべての画素をONとして対象物に投光させる全投影を行い、測定画像を取得して表示部に表示させる。この測定画像は、あくまでも縞画像を正しく撮像し、ひいては高さ画像を正しく取得できるように、影の出方などを確認するためのプレビュー画像である。また、測定画像自体は、未だ通常の撮像前の状態であるため、高さ情報を有していない。しかし、高さ画像を正しく得るためのプレビュー画像として有効である。特に、縞画像単体では縞パターンなどによって影が見辛いこともあり、高さ画像の生成に必要な縞画像の撮像に際しては、測定画像を表示させ、その見え方でもって撮像条件を確認することが有効となる。そこで、高さ画像の生成に際して、縞画像を撮像するための撮像条件を測定画像でもって代用していることから、ここでは測定画像撮像条件と呼ぶことにする。
(画像表示領域410)
画像表示領域410においては、観察画像や測定画像、高さ画像を表示できる。特に、取得、撮像した高解像度の高さ画像や観察画像を表示させる他、撮像の対象となる対象物Sを、現在設定中の観察画像撮像条件で撮像した場合に得られるであろう観察画像のプレビュー画像を簡易的に撮像し、あるいは同じく現在設定中の測定画像撮像条件で撮像した場合に得られるであろう高さ画像のプレビュー画像を演算して、表示部400上に表示させることができる。さらに、観察画像撮像条件や測定画像撮像条件を変更すると、これに応じてプレビュー画像もリアルタイムに更新することで、ユーザは画像表示領域410で表示される高さ画像、観察画像の変化を、設定の前後で比較、参照しながら、観察画像撮像条件や測定画像撮像条件の設定作業を行うことができる。すなわち、現在設定中のパラメータや対象物Sの位置で撮像した際に得られるであろう画像のイメージを直ちに反映させて確認できることから、ユーザが望む画像イメージに視覚的に沿った観察画像撮像条件や測定画像撮像条件に設定し易くできる。
(分割表示機能)
また表示部400は分割表示機能を備えており、画像表示領域410を、一の画像を表示させる態様の他、二画面以上に分割させることもできる。例えば図14の例では、画像表示領域410の左側に、やや大きく第一分割表示領域411を設け、やや狭いその右側を上下に二分割して、第二分割表示領域412、第三分割表示領域413としている。これら第一分割表示領域411〜第三分割表示領域413の縦横の比率は、同じとすることが好ましい。また、この際第一分割表示領域411は、上下にマスクを設けて、第二分割表示領域412、第三分割表示領域413と同じ比率となるよう調整している。
画像表示領域410の分割表示を行うには、例えば図13に示すように画像モード切替手段で「3Dスキャン」タブ421を選択し、測定画像取得モード選択手段で「エキスパート」ボタン425が選択され、かつ「測定方向」選択欄470で「両側」を選択した状態で、「測定用明るさ調整」欄440の「マニュアル」ボタンを選択する。これによって、図14に示すように3画面に分割表示される。また「測定用明るさ調整」欄440で「オート」ボタンを選択すると、分割表示が解除されて、図13に示すように画像表示領域410が一画面の表示に戻る。また各分割領域には、表示されている画像の種別を表示する種別表示欄415を付加することもできる。図14の例では、種別表示欄415として各分割表示領域の左上に「左右合成」、「左側投光」、「右側投光」等の種別を文字で表示させており、各画像を識別し易くしている。また種別表示欄415に、文字列に加えて、又はこれに代えて、測定光の方向を示すアイコンを表示させてもよい。図14の例では、文字列の左側に、測定光投光手段とここから投光される測定光の広がりを図示したアイコンを表示させることで、ユーザに対し各分割表示領域の表示内容を視覚的に判り易くしている。
なお、画像表示領域を三分割する態様は、上述した例に限らず、例えば画像表示領域を均等に三分割して、合成高さ画像、第一測定画像、第二測定画像をそれぞれ表示させたり、あるいは別ウィンドウで各測定画像を表示させる等、種々の態様が適宜利用できる。
図14の例では、第一分割表示領域411に対象物Sの合成高さ画像SG、第二分割表示領域412に同じ対象物Sの第二測定画像S2、第三分割表示領域413に第一測定画像S1を、それぞれ表示させている。リアルタイムで各画像を更新しながら表示させるために、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bから対象物Sに測定光が切り替わるように交互に照射される。第二分割表示領域412には、第二測定光投光部110Bから測定光が照射された場合における対象物Sの画像が表示される。また第三分割表示領域413には、第一測定光投光部110Aから測定光が照射された場合における対象物Sの画像が表示される。これにより、ユーザは第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bの各々により測定光を照射された場合における対象物Sの画像を区別して認識することができる。測定光の切り替わりの頻度は、例えば数Hz〜数十Hz程度とする。
(操作領域420)
操作領域420には、各種の設定や操作を行うためのボタンやスライドバー、入力欄等が設けられる。また、各種モードを選択、変更することで、これに応じて表示されるボタン類も変更することができる。なお、以下に示すボタン類の配置は例示であって、任意の態様で配置できる。
(画像モード切替手段)
計測顕微鏡装置操作プログラムは、対象物Sの観察画像を撮像するための観察画像取得モードと、対象物Sの測定画像を取得する測定画像取得モードとを、画像モード切替手段で切り替え可能としている。この例では、画像モード切替手段として、観察画像取得モードに関するボタン類を集めた「マイクロスコープ」タブ422と、測定画像取得モードに関するボタン類を集めた「3Dスキャン」タブ421とを設けており、所望のタブを選択することで画像モードを観察画像取得モードと測定画像取得モードに切り替え可能としている。
(測定画像取得モード選択手段)
この計測顕微鏡装置操作プログラムは、測定画像撮像条件の設定を初心者でも簡単に行えるようにした簡単モードと、ユーザによる、より詳細な測定画像撮像条件の設定を可能とした応用モードを切り替え可能としている。このため操作領域420において、各画像モードのタブは、その上欄に、簡単モードと応用モードとを選択する測定画像取得モード選択手段が設けられている。図10の例では、測定画像取得モード選択手段として、簡単モードを選択する「1shot−3D」ボタン424と、応用モードを選択する「エキスパート」ボタン425が設けられている。
(画像切替手段)
さらに測定画像取得モード選択手段の下部には、表示中の画像を、観察画像と測定画像とに切り替え可能な画像切替手段が設けられている。この例では、画像切替手段として、「観察画像」ボタン427を押下すると、観察用照明光源320を用いて撮像した観察画像が画像表示領域410に表示され、また「測定画像」ボタン428を押下すると、測定光投光手段を用いて取得した測定画像が画像表示領域410に表示される。ここでは、測定光の明るさを変えるパラメータを、カメラの露光時間としている。
(高さ画像の取得手順)
次に、計測顕微鏡装置の操作プログラムを用いて測定画像を参照して高さ画像を取得する手順を、図16のフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップS1で対象物Sをステージ140にセットし、初期画像を表示させる。この段階では高さ画像は未だ取得されていないため、初期画像として、例えば観察画像を用いる。ここで観察画像を撮像する際の照明光の明るさは、自動調整とする。図10に示す例では、画像表示領域410に観察画像SOをリアルタイムで表示させている。また初期画像として、測定光投光手段から投光する測定光の構造化照明のパターンを、すべての点から投光させて取得した、構造化照明の全投影画像とすることもできる。この場合の測定光の明るさも、自動調整とする。
次にステップS2において、測定画像取得モードを測定画像取得モード選択手段から選択する。ここでは、簡単モードと応用モードのいずれかを測定画像取得モード選択手段で選択可能としている。図10の例では、「1shot−3D」ボタン424を押下すると簡単モードが選択され、「エキスパート」ボタン425を押下すると応用モードが選択される。
(簡単モード)
(測定光明るさ調整手段)
ステップS2において簡単モードが選択されると、ステップS3に進み、図10に示すような観察画像が表示される。ここで、図10の画面において右側の操作領域420の下部に設けられた「測定」ボタン430を押下すると、ステップ4に進み、測定光の明るさ(カメラの露光時間又は光量)を自動で調整した後、測定が開始されて、複数の縞画像を撮像した後、縞画像から演算によって高さ画像が、高さ画像取得手段228により生成される。
(高さ画像取得手段228)
高さ画像取得手段228は、複数の縞画像から、高さ情報を有する高さ画像を生成する。ここでは、CPU210が、複数枚の縞画像を所定の計測アルゴリズムで処理することにより、高さ画像を生成している。
また、図10の状態で「測定画像」ボタン428を押下すると、測定用投光手段によって投光された画像が、図11に示すように画像表示領域410に表示される。この状態では、測定画像の明るさは自動で調整されるが、測定光明るさ調整手段を用いて測定光の明るさ(カメラ露光時間又は光量)をユーザが手動で調整することもできる。(ステップS4)。
(三次元画像合成手段213)
このようにして明るさが調整された状態で、操作領域420の下部に設けられた「測定」ボタン430を押下すると、通常の高さ画像が取得される(ステップS5)。さらに高さ画像に観察画像SOが合成された合成画像STが三次元画像合成手段213で生成されて、表示部400上に表示される。三次元画像合成手段213は、観察用照明光源320を用いて撮像した観察画像と、測定光投光手段を用いて撮像した高さ画像とを合成して、三次元の合成画像STを生成する。すなわち、高さ画像が有する高さ情報でもって、観察画像で得られたテクスチャ情報に凹凸を持たせた立体的な画像を生成することができる。図17に示す例では、高さ画像の高さ情報を利用して、観察画像をテクスチャ画像として合成した合成画像STが、立体的に画像表示領域410上に表示される。合成画像STは三次元状であり、その位置や姿勢、角度を任意に変更できる。例えば画像表示領域410上で合成画像STをマウス等によりドラッグして、合成画像STを移動、回転させることができる。
(テクスチャ比率調整手段452)
合成画像STの、高さ画像と観察画像の比率は、テクスチャ比率調整手段452によって調整される。テクスチャ比率調整手段452は、例えばスライダ状に構成され、スライダを左右に移動させることによって、高さ画像(距離画像)と観察画像(テクスチャ画像)の比率を連続的に変更できる。また、比率を数値で入力させたり、あるいは規定の数値(例えば0%、25%、50%、75%、100%;あるいは0:1、0.5:1、1:1、2:1、3:1、4:1等)をドロップボックスやコンボボタンで選択させる等、任意の方法で比率を指定できる。図17の例では、合成画像STの高さ画像と観察画像(テクスチャ)の比率を、観察画像(テクスチャ)の占める百分率で表しており、ここではテクスチャ比率調整手段452で観察画像(テクスチャ)の比率を100%に設定している。テクスチャ比率調整手段452で、例えば観察画像(テクスチャ)の比率を0%、すなわち高さ画像を100%に調整すれば、図18のような表示に切り替わる。画像表示領域410における合成画像STの表示は、テクスチャ比率調整手段452の調整に応答してリアルタイムで更新さる。ユーザは画像表示領域410で表示される合成画像STを参照しながら、テクスチャ比率調整手段452でもって高さ画像と観察画像の比率を所望の値に調整できる。なお、この例では合成画像STの生成後におけるテクスチャ比率調整手段452の初期値を、観察画像(テクスチャ)100%としているが、例えば50%とする等、デフォルト値を任意の値、例えば50%に設定してもよい。
また高さ画像は、高さを色分けして表示させることもできる。例えば等高線状に、高さの低い領域を青色、高い領域を赤色とし、その中間領域を青→緑→黄→橙→赤等と連続的に変化させるように着色して、視覚的に高さを認識し易くできる。着色される色や、色を異ならせる高さの区切り等は任意に設定できる。あるいは、対象物の高さを複数色のグラデーションとして表現する他、単色の濃淡で表現することもできる。この例では、画像表示領域410の左上に、高さ毎に色分けされたスケールを表示させ、色と高さの関係をユーザが視覚的に把握し易いようにしている。
さらに、合成画像STに対して様々な処理を行うためのボタン類が、操作領域420に設けられている。例えば高さ倍率スライドバー453を調整すれば、合成画像STの高さ方向の倍率を調整できる。これにより、細かな凹凸を強調させて表示させたり、逆に細かな凹凸を平滑化して全体の形状を把握するのに役立てることができる。また、合成画像ST上に測定異常点を重ねて表示させたり、光源を任意の位置に配置して陰影の変化によって立体感を強調させたり、目盛をグリッド状に表示させたり、簡易的な寸法計測を行う等、各種の操作が操作領域420から行える。
さらにまた、合成画像STの生成後においても、表示部400の表示を高さ画像、観察画像に切り替えることができる。図17、図18の例では、操作領域420の上段に設けられた画像表示切替手段454でもって、画像表示領域410の表示をワンタッチで切り替え可能である。図17、図18の例では、画像表示切替手段454の「3D」ボタン455が選択されており、この状態で「テクスチャ」ボタン456を押下すると、図19の画面に切り替えられ、画像表示領域410上に観察画像が表示される。同様に画像表示切替手段454で「高さ」ボタン457を押下すると、画像表示領域410の表示が高さ画像に切り替えられる。このようにして得られた合成画像STに対して、ユーザは必要に応じて各種の操作を行うことができる。また合成画像STや高さ画像に対する解析用のプログラムに切り替えるには、操作領域420の上部に設けられた「解析アプリへ」ボタン450を押下する。これによって、後述する図26等に示す三次元画像計測プログラムが起動される。
以上のように、簡単モードによれば三次元の計測に関する設定項目を特に意識することなく、「測定」ボタンを押下することで三次元の合成画像をほぼ自動的に取得できる。
(応用モード)
一方、ステップS2で応用モードが選択されると、ステップS6に進み、測定光の手動による調整を行う。ここでは図12に示すように、初期画像として図10と同様、観察画像を画像表示領域410に表示させている。この画面では、後に取得される高さ画像に対して、合成画像STとして貼り付けるテクスチャ画像の選択が可能となる。さらに「画像改善」ボタン481を押下すると、図20に示すように操作領域420に画像改善パネル480が表示される。画像改善パネル480からは、観察画像のエッジ強調やオフセット、ガンマ補正、ホワイトバランス等を調整することができる。
(テクスチャ画像)
テクスチャ画像は、テクスチャ画像選択手段460で選択される。図12の例では、通常の観察画像の他、HDR画像、深度合成画像のいずれかを、ラジオボタンで選択できる。ここでHDR(ハイダイナミックレンジ)画像は、複数枚の観察画像をカメラ露光時間を変えて撮像した後、これらをハイダイナミックレンジ(HDR)合成して生成される。深度合成画像は、対象物Sの測定対象部分の高低差が被写界深度を超える場合、高さ方向を異ならせて個々に撮像した観察画像中から、ピントが合った部分だけを抜き出して合成した画像である。
このようにしてテクスチャ画像が選択されると、図12において操作領域420に設けられた画像切替手段から「測定画像」ボタン428を押下し、図13の画面に切り替える。この画面は、測定画像撮像条件を設定する測定画像撮像条件設定画面441であり、操作領域420には、測定画像撮像条件を設定するための各種部材が配置される。この例では、上から順に「eプレビュー」ボタン471、「測定モード」選択欄472、「測定方向」選択欄470、「測定用明るさ調整」欄440がそれぞれ設けられている。この画面において、測定画像撮像条件を確認しながら、測定光の明るさを調整する。
(「測定モード」選択欄472)
「測定モード」選択欄472は、測定方法(縞パターン)を選択できる。この例では「スタンダード」を選択しており、他にも間接光を除去する「ファインモード」や、「ハレーション除去」も選択できる。「ハレーション除去」を選択すると、カメラ露光時間を変更して複数枚の画像を撮像し、これらを合成することで白飛びしている部分、黒つぶれしている部分を他の画像から補うことが可能となる。さらに「スーパーファイン」は、間接光を除去しつつ、ハレーション除去を行いながら測定することができる。図21の例では、「測定モード」選択欄472からプルダウンメニューにより、スタンダード、ファイン、ハレーション除去、スーパーファインのいずれかを選択できる。
(「測定方向」選択欄470)
また「測定方向」選択欄470では、測定光投光手段を選択する。ここでは、「測定用明るさ調整」欄440で「オート」を選択すると、その下方に設けられたスライダを左右に調整して、左右の測定光の明るさを同時に、連続的に可変できる。ここでは、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bのいずれかを選択できる。図22の画面例では、「測定方向」選択欄470のプルダウンメニューから「左側のみ」を選択すると、測定光投光手段として第二測定光投光部110Bが選択されて、対象物Sの左側から第二測定光ML2を照射した第二測定画像S2が画像表示領域410に表示される。また同様に「右側のみ」を選択すると、各第一測定光投光部110Aが選択されて、対象物Sの右側から第一測定光ML1を照射した第一測定画像S1に画像表示領域410の表示内容が切り替わる。さらに「両側」を選択すると、これら第二測定画像と第一測定画像とを合成した合成高さ画像SGが、画像表示領域410に表示される。
(測定光明るさ調整手段)
さらに測定光明るさ調整手段として、図13の右側の操作領域420の中段に「測定用明るさ調整」欄440が設けられている。測定光の明るさは、カメラ露光時間や光量によって調整される。ここでは、「測定用明るさ調整」欄440で「オート」を選択すると、その下方に設けられたスライダを左右に調整して、左右の測定光の明るさを同時に、連続的に可変できる。このスライダは、上部に測定光の明るさを数値で表示している。また、測定光の明るさを数値で直接入力可能とすることもできる。このようにして測定光明るさ調整手段で測定光の明るさが調整されると、画像表示領域410で表示される測定画像の明るさが変更された状態に更新され、ユーザは明るさの調整結果をリアルタイムで確認しながら調整を行うことができる。
以上の例では、測定光明るさ調整手段で、合成高さ画像SGにおける明るさを調整している。すなわち、図13に示すように「測定方向」選択欄470で「両側」を選択し、画像表示領域410に合成高さ画像SGを表示させた状態で、操作領域420に測定光明るさ調整手段として「測定用明るさ調整」欄440を表示させている。この「測定用明るさ調整」欄440は、測定光投光手段である第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bの光量を同様に調整する。また「測定方向」選択欄470で「左側のみ」又は「右側のみ」を選択すると、上述の通り画像表示領域410には選択された各測定光投光手段で撮像された測定画像が表示されるので、これら第二測定光投光部110B又は第一測定光投光部110Aの光量を、「測定用明るさ調整」欄440でそれぞれ調整できる。
(測定光明るさ個別調整手段442)
その一方で、第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bの光量を個別に調整することもできる。図13に示すように「測定方向」選択欄470で「両側」を選択した状態で、「測定用明るさ調整」欄440で「マニュアル」を選択すると、図14の画面となり、第一測定光投光部110A及び第二測定光投光部110Bの明るさを個別に調整可能な測定光明るさ個別調整手段442が操作領域420に表示される。ここで測定光明るさ個別調整手段442は、各測定光投光手段毎に明るさを調整可能なスライダ状に構成されている。この例では第二測定光投光部110B用の明るさ調整スライダ446と、第一測定光投光部110A用の明るさ調整スライダ444とを、上下に配置している。これら明るさ調整スライダ444、446を個別に左右に移動させることで、各測定画像の明るさの強弱を個別に調整できる。また上述の通り、測定光明るさ個別調整手段442で調整された値に従って画像表示領域410における測定画像の表示が更新され、ユーザはリアルタイムで測定画像を確認しながら所望の明るさに調整することが可能となる。なお、ここでは説明の便宜上測定光投光部の光量を調整すると説明したが、第一測定画像、第二測定画像の明るさの調整が目的であることから、実際に測定光投光部の光量を調整するのみならず、カメラ露光時間の調整等によって明るさを調整できることは上述の通りである。
(画像連結モード)
また操作領域420の下段には、後述する画像連結手段225の一形態として「連結モード」選択欄570が設けられている。この「連結モード」選択欄570をONすると、画像連結モードが選択され、縦・横にステージを動かしながら連続してデータを測定し、そのデータを1つの測定データとして結合することができる(詳細は後述)。
「測定方向」選択欄470では、上述の通り測定光の方向を選択できる。この例では、図22に示すように「両方」、「左側のみ」、「右側のみ」のいずれかを選択でき、選択された項目に応じて画像表示領域410の表示内容が対応する内容に切り替えられる。例えば図15の例では、「左側のみ」が選択されており、左側の測定光投光手段である第二測定光投光部110Bで得られた第二測定画像S2が、画像表示領域410に表示される。また、このとき第二測定画像S2には測定異常領域表示手段212によって、第二測定光投光部110Bでは測定光が影になって測定できない測定不能領域が赤色で、飽和領域が黄色で、それぞれ表示されている。
この状態で「両方」に切り替えると、図13の画面に切り替わり、両方の測定光投光手段、すなわち第一測定光投光部110Aと第二測定光投光部110Bで得られた第一測定画像S1、第二測定画像S2を合成した合成高さ画像SGが、画像表示領域410に表示される。また、このとき合成高さ画像SGには測定異常領域表示手段212によって、第一測定光投光部110A及び第二測定光投光部110Bのいずれでも測定光が影になって測定できない測定不能領域が赤色で、飽和領域が黄色で、それぞれ表示されている。
図13と図15を対比すれば明らかな通り、測定不能領域及び飽和領域のいずれも、合成高さ画像SGの方が少ないことが判る。すなわち、得られる合成高さ画像SGにおいては、一方の測定光投光手段から明らかとなる測定不能領域や飽和領域よりも、実際には測定異常領域がかなり狭いため、図13のような合成高さ画像SGベースで測定異常領域が狭くなるように、測定画像撮像条件を調整することが、より適切かつ容易であることが理解できる。
さらに必要に応じて、画像表示領域410を分割して、合成高さ画像SGとその元となる各測定画像とを一画面で同時に表示させることもできる。すなわち、図13の画面において、操作領域420の「測定用明るさ調整」欄440で「マニュアル」を選択すると、図14に示すように画像表示領域410が三分割されて、第一分割表示領域411に合成高さ画像SGが、第二分割表示領域412に第二測定画像S2が、第三分割表示領域413に第一測定画像S1が、それぞれ表示される。これにより、各測定光投光手段による測定異常領域がそれぞれ対比しながら確認できるので、一覧性に優れ、一層容易に対象物Sの位置や姿勢、測定光の明るさ等の測定画像撮像条件を調整できる。加えて、図14の画面では上述の通り測定光明るさ個別調整手段442を用いて、各測定光の明るさを個別に調整できる。
なお、上述した簡単モードにおいても、このような測定不能点や飽和点の確認を行うことができる。例えばステップS3において、「測定画像」を表示すれば、両側合成の画像に測定不能点や飽和点を表示することができる。
このようにして、応用モードにおいて測定画像撮像条件の設定や調整を行う。そして、図16のフローチャートのステップS7において測定光の明るさが適切か否かの判定をユーザに促し、適切な場合はステップS9に進む。一方、測定光の明るさが未だ適切でない場合は、ステップS8に進み、測定モードの選択や測定明るさを調整する。
このようにして測定光の設定が適切に行われると、ステップS9に進み、テクスチャ画像の設定が必要か否かのユーザによる判定を促す。必要な場合はステップS10にてテクスチャ画像の設定を行う。ここでは図12の画面において、テクスチャ画像選択手段460を用いてテクスチャ画像の選択を行う。
(観察画像撮像条件設定手段490)
また必要に応じて、観察画像の撮像条件を設定する。図12の画像表示領域410の上段には、このような観察画像の撮像条件を設定するための観察画像撮像条件設定手段490が設けられている。観察画像撮像条件設定手段490は、例えば観察画像を撮像するシャッタースピード切り換えや撮像の倍率、フォーカス調整等の設定を含んでいる。図23に示す例では、撮像手段の明るさを「オート」又は「マニュアル」から選択する。「マニュアル」を選択した場合は、カメラ明るさ調整スライダ492でもって撮像手段の明るさを調整する。また、このような観察画像の撮像条件の設定は、簡単モードでも行うことができる。例えば図10でも、上記と同様に画像表示領域410の上段に観察画像撮像条件設定手段490を設けており、ここから倍率やフォーカス調整、シャッタースピードの切り替え等を行える。
なお、高さ画像の取得においては、観察画像の撮像は任意であり、例えば合成高さ画像や観察画像が不要の場合は、図16のフローチャートにおいてステップS9やS10を省略することもできる。
このようにしてすべての撮像条件の設定が終わると、ステップS11に進み、高さ画像を取得する。ここでは、図14等の画面から、「測定」ボタン430を押下すると、高さ画像が取得され、さらに高さ画像にテクスチャ画像を加えた合成画像が、画像表示領域410に表示される(ステップS9)。引き続きユーザは、必要に応じて測定操作を行う。測定用のプログラムに切り替えるには、操作領域420の上部に設けられた「解析アプリへ」ボタン450を押下し、後述する図26等に示す三次元画像計測プログラムを起動させる。
以上のように、応用モードではより高さ画像の取得に関するより詳細な条件をユーザが調整できる。これにより、操作に詳しいユーザは所望の条件に設定することが可能となる。その一方で、操作に詳しくないユーザに対しては、上述の通り簡単モードを提供することで、一通りの設定を自動で行えるようにしている。このように、簡単モードと応用モードとで、提供する設定項目を変更し、ユーザが設定可能なパラメータを異ならせることで、ユーザの習熟度や要求に応じた操作環境を提供できる。
本発明の計測顕微鏡装置及びこれを用いた画像撮像方法は、三角測距の原理を利用した検査装置やデジタイザに好適に利用できる。
100、100’…撮像手段
101…本体ケース
110…投光部;110A…第一測定光投光部;110B…第二測定光投光部
111…測定光源;111A…第一測定光源;111B…第二測定光源
112…パターン生成部
112A…第一パターン生成部;112B…第二パターン生成部
113〜115、113A〜115A、113B〜115B、122、123…レンズ
120…受光部
121…カメラ
121a…撮像素子
130…照明光出力部
140…ステージ
141…X−Yステージ
142…Zステージ
143…θステージ
144…ステージ操作部
145…ステージ駆動部
150…測定制御部
200…制御手段
210…CPU
211…測定画像合成手段
212…測定異常領域表示手段
213…三次元画像合成手段
214…測定手段
215…位置合わせ手段
216…倍率連動手段
217…表示位置連動手段
218…テンプレート生成手段
219…テンプレート呼出手段
220…ROM
222…レポート作成手段
223…位置合わせ画像登録手段
224…テンプレート検索手段
225…画像連結手段
226…再測定領域設定手段
228…高さ画像取得手段
230…作業用メモリ
240…記憶装置
250…操作部
300…光源部
310…制御基板
320、320’…観察用照明光源
400…表示部
410…画像表示領域
411…第一分割表示領域
412…第二分割表示領域
413…第三分割表示領域
415…種別表示欄
416…第一表示領域
417…第二表示領域
420…操作領域
421…「3Dスキャン」タブ
422…「マイクロスコープ」タブ
424…「1shot−3D」ボタン
425…「エキスパート」ボタン
427…「観察画像」ボタン
428…「測定画像」ボタン
430…「測定」ボタン
440…「測定用明るさ調整」欄
441…測定画像撮像条件設定画面
442…測定光明るさ個別調整手段
444…明るさ調整スライダ
446…明るさ調整スライダ
450…「解析アプリへ」ボタン
452…テクスチャ比率調整手段
453…高さ倍率スライドバー
454…画像表示切替手段
455…「3D」ボタン
456…「テクスチャ」ボタン
457…「高さ」ボタン
460…テクスチャ画像選択手段
470…「測定方向」選択欄
471…「eプレビュー」ボタン
472…「測定モード」選択欄
480…画像改善パネル
481…「画像改善」ボタン
490…観察画像撮像条件設定手段
492…カメラ明るさ調整スライダ
500…計測顕微鏡装置
570…「連結モード」選択欄
S…対象物
MM…マイクロミラー
ML…測定光;ML1…第一測定光;ML2…第二測定光
IL…照明光
S1…第一測定画像
S2…第二測定画像
SO…観察画像
ST…合成画像
SG…合成高さ画像

Claims (17)

  1. 対象物の観察画像の撮像と、三次元形状の取得が可能な計測顕微鏡装置であって、
    観察画像の撮像時の照明光を発生させるための観察用照明光源と、
    対象物に対して斜め方向から測定光を投光して構造化照明を行うための測定光投光手段と、
    前記測定光投光手段で投光され、対象物で反射された測定光を取得して複数の縞画像を撮像し、また前記観察用照明光源を用いてテクスチャ情報を有する観察画像を撮像するための撮像手段と、
    前記複数の縞画像に基づいて高さ情報を有する高さ画像を取得するための高さ画像取得手段と、
    前記測定光投光手段を制御する測定制御部と、
    前記測定光投光手段及び撮像手段を収納する本体ケースと
    を備えており、
    前記測定光投光手段は、
    測定光の光源である測定光源と、
    前記測定光源から対象物までの測定光の光路上に配置され、前記測定光源が発する測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光するパターン生成部と
    を含んでおり、
    前記パターン生成部は、測定光を対象物に投光する投光状態と、測定光を対象物に投光しない非投光状態を、前記測定制御部によって切り替え可能であり、
    前記測定制御部は、前記観察用照明光源を対象物に照射して観察画像を撮像する際に、前記測定光源を点灯させたまま、前記パターン生成部を非投光状態としてなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  2. 請求項1に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記パターン生成部が、前記測定光源からの測定光を反射させる角度を変化可能であり、
    高さ画像の生成に必要な縞画像の撮像条件を確認するための測定画像の撮像時には、測定光が対象物に投光される角度に、
    観察画像の撮像時には、測定光が対象物に投光されない角度に、
    それぞれ変化されるように構成されてなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  3. 請求項1又は2に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記測定光投光手段は、対象物に対して互いに異なる角度から測定光を投光するように、それぞれ異なる位置に配置された第一測定光投光手段と、第二測定光投光手段とを含んでおり、
    前記第一測定光投光手段は、
    第一測定光の光源である第一測定光源と、
    前記第一測定光源から対象物までの測定光の第一光路上に配置され、前記第一測定光源が発する第一測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光する第一パターン生成部と
    を含んでおり、
    前記第二測定光投光手段は、
    第二測定光の光源である第二測定光源と、
    前記第二測定光源から対象物までの測定光の第二光路上に配置され、前記第二測定光源が発する第二測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光する第二パターン生成部と
    を含んでおり、
    前記測定制御部は、
    前記撮像手段で観察画像を撮像する際は、
    前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を非投光状態に、かつ
    前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を非投光状態に制御し、
    前記撮像手段で前記第一測定光源を用いた第一測定画像を撮像する際は、
    前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を投光状態に、かつ
    前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を非投光状態に制御し、
    前記撮像手段で前記第二測定光源を用いて第二測定画像を撮像する際は、
    前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を非投光状態に、かつ
    前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を投光状態に制御するよう構成してなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  4. 請求項3に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記撮像手段で前記第一測定光源及び第二測定光源を用いた第三測定画像を撮像する際は、
    前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を投光状態に、かつ
    前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を投光状態に制御するよう構成してなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  5. 請求項3又は4に記載される計測顕微鏡装置であって、さらに
    前記測定画像又は観察画像を表示させるための表示手段と、
    前記表示領域に表示された画像上に、高さの測定結果が異常となる測定異常領域を重ねて表示可能な測定異常領域表示手段と
    を備え、
    前記第一測定光源と第二測定光源の投光状態と非投光状態を交互に繰り返すことにより、第一測定画像と第二測定画像の撮像を自動的に交互に繰り返し、第一測定画像及び第二測定画像を前記表示手段に並べて更新しながら同時に表示すると共に、前記測定異常領域表示手段で測定異常領域を、第一測定画像及び第二測定画像にそれぞれ重ねて表示可能としてなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  6. 請求項5に記載される計測顕微鏡装置であって、さらに
    高さ画像の生成に必要な縞画像の撮像条件を、前記表示手段に表示された測定画像を参照しながら設定するための測定画像撮像条件設定手段を備え、
    前記測定画像撮像条件設定手段は、測定画像撮像条件として少なくとも明るさの調整を含み、
    前記表示手段に第一測定画像及び第二測定画像を表示させながら、前記測定画像撮像条件設定手段でもって該第一測定画像及び第二測定画像の明るさを個別に調整可能とし、かつ調整後の測定異常領域の変化を該第一測定画像と第二測定画像に個別に反映させてなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  7. 請求項5又は6に記載される計測顕微鏡装置であって、さらに
    対象物を載置するための、xyθ位置を調整可能なステージを備え、
    前記表示手段に第一測定画像及び第二測定画像を表示させた状態で、前記ステージのxyθ位置の調整が可能であり、かつ調整後の測定異常領域の変化を該第一測定画像と第二測定画像に個別に反映させてなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記観察用照明光源を、前記撮像手段とは別個の筐体に配置してなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  9. 請求項8に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記高さ画像を撮像する際は、前記観察用照明光源を消灯させてなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記観察用照明光源が、落射照明又は透過照明であることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記測定光源は、計測顕微鏡装置の動作時は常時点灯されてなることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記測定光源は、DMDであることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  13. 請求項1から12のいずれか一に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記観察用照明光源が、RGB3原色の光源を備えることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  14. 請求項1から13のいずれか一に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記光学画像撮像手段が、モノクロCCDであることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  15. 請求項1から14のいずれか一に記載される計測顕微鏡装置であって、
    前記観察用照明光源を内蔵する外部機器が電源ユニットであることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  16. 請求項1から15のいずれか一に記載される計測顕微鏡装置であって、さらに
    前記観察用照明光源を用いて撮像した観察画像と、測定光投光手段を用いて撮像した縞画像に基づいて前記高さ画像取得手段で取得された高さ画像とを合成して、三次元の合成画像を生成する三次元画像合成手段を備えることを特徴とする計測顕微鏡装置。
  17. 対象物に対して斜め方向から測定光を所定のパターンの構造化照明として投光するための測定光投光手段として、
    第一の方向から対象物に対して第一測定光を照射可能な第一測定光投光手段と、
    前記第一の方向とは異なる第二の方向から対象物に対して第二測定光を照射可能な第二測定光投光手段と、
    観察画像の撮像時の照明光を発生させるための観察用照明光源と、
    前記第一測定光投光手段又は第二測定光投光手段で投光され、対象物で反射された測定光を取得して複数の縞画像を撮像し、また前記観察用照明光源を用いてテクスチャ情報を有する観察画像を撮像するための撮像手段と、
    前記複数の縞画像に基づいて高さ情報を有する高さ画像を取得するための高さ画像取得手段と、
    前記測定光投光手段を制御する測定制御部と、
    前記測定光投光手段及び撮像手段を収納する本体ケースと、
    対象物を載置するためのステージと
    を備え、
    前記第一測定光投光手段は、
    第一測定光の光源である第一測定光源と、
    前記第一測定光源から対象物までの測定光の第一光路上に配置され、前記第一測定光源が発する第一測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光する第一パターン生成部とを含んでおり、
    前記第二測定光投光手段は、
    第二測定光の光源である第二測定光源と、
    前記第二測定光源から対象物までの測定光の第二光路上に配置され、前記第二測定光源が発する第二測定光の周期的な投影パターンを生成して対象物に投光する第二パターン生成部と
    を含んでなる計測顕微鏡装置を用いた画像撮像方法であって、
    対象物を前記ステージに載置した状態で、観察画像と測定画像のいずれを撮像するかの選択を促す工程と、
    前記撮像手段で観察画像を撮像する際に、
    前記観察用照明光源を点灯させて照明光を対象物に照射する一方、
    前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を非投光状態として、第一測定光が対象物に投光されない第一測定光非投光状態とし、かつ
    前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を非投光状態として、第二測定光が対象物に投光されない第二測定光非投光状態として、観察画像を撮像する工程と、
    前記撮像手段で前記第一測定光源を用いた第一測定画像を撮像する際に、
    前記観察用照明光源からの照射を止める一方、
    前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を投光状態として、第一測定光が対象物に投光される第一測定光投光状態とし、かつ
    前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を非投光状態として、第二測定光が対象物に投光されない第二測定光非投光状態として、第一測定画像を撮像する工程と、
    前記撮像手段で前記第二測定光源を用いて第二測定画像を撮像する際に、
    前記観察用照明光源からの照射を止める一方、
    前記第一測定光源を点灯させたまま、前記第一パターン生成部を非投光状態として、第一測定光が対象物に投光されない第一測定光非投光状態とし、かつ
    前記第二測定光源を点灯させたまま、前記第二パターン生成部を投光状態として、第二測定光が対象物に投光される第二測定光投光状態として、第二測定画像を撮像する工程と、
    を含むことを特徴とする計測顕微鏡装置を用いた画像撮像方法。
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