JP2014107556A - 太陽電池、および太陽電池の製造方法 - Google Patents

太陽電池、および太陽電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池、及び太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】基板と、前記基板上の第1電極層と、前記第1電極層上の光吸収層と、前記光吸収層上のバッファ層と、を備え、前記光吸収層は、勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第1領域と、勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第3領域と、を含む太陽電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池、および太陽電池の製造方法に関する。
最近、エネルギー資源の枯渇に関する問題、および環境問題などに対応するために、クリーンエネルギーの開発が加速化している。太陽電池を用いた太陽光発電は、クリーンエネルギーの一つであり、太陽光のエネルギーを直接電気に変換するため、新たなエネルギーの源泉として期待されている。
韓国公開特許第10−2009−0027883号公報 米国特許第5981868号明細書 米国特許出願公開第2011/0232762号明細書
しかし、現在工業的に生産されている太陽電池の発電コストは、火力発電等と比較して高額であり、太陽電池をさらに広範囲な分野へ応用するためには、太陽電池の発電効率を高めることが求められていた。
そこで、本発明は、上記要請に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、より発電効率が高い新規かつ改良された太陽電池、および太陽電池の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、基板と、前記基板上の第1電極層と、前記第1電極層上の光吸収層と、前記光吸収層上のバッファ層と、を備え、前記光吸収層は、勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第1領域と、勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第3領域と、を含む太陽電池が提供される。
前記太陽電池は、前記バッファ層上に第2電極層をさらに含み、前記第2電極層は、透光性電極であってもよい。
前記太陽電池は、前記第2電極層上に反射防止膜をさらに含んでもよい。
前記第1領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルは、前記第1電極層と前記光吸収層との界面に向かって増加する勾配を有してもよい。
前記第2領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルは、前記光吸収層と前記バッファ層との界面に向かって増加する勾配を有してもよい。
前記第1領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイル、及び前記第2領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルは、前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルにおけるそれぞれの最小値で、前記第3領域の前記平坦なバンドギャップエネルギープロファイルと当接してもよい。
前記第3領域の前記平坦なバンドギャップエネルギープロファイルバンドギャップエネルギープロファイル全体におけるバンドギャップエネルギーの平均値は、前記第1領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルバンドギャップエネルギープロファイル全体におけるバンドギャップエネルギーの平均値、及び前記第2領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルバンドギャップエネルギープロファイル全体におけるバンドギャップエネルギーの平均値よりも小さくてもよい。
前記第3領域の前記平坦なバンドギャップエネルギープロファイルにおける最小バンドギャップエネルギーと、最大バンドギャップエネルギーとの差は、0.2eV以下であってもよい。
前記光吸収層は、少なくとも一つ以上のIII族元素と、少なくとも一つ以上のVI族元素とを含んでもよい。
前記III族元素は、Ga及びInのうち少なくとも一つを含み、前記VI族元素は、S及びSeのうち少なくとも一つを含んでもよい。
前記光吸収層のバンドギャップエネルギーは、前記光吸収層における前記III族元素及び前記VI族元素のうち少なくとも一つの元素の濃度分布によって変わってもよい。
前記VI族元素の濃度は、前記光吸収層において、前記第3領域よりも前記第2領域及び前記第1領域の方が高くてもよい。
前記III族元素の濃度は、前記光吸収層において、変動幅が10原子数%未満であってもよい。
前記光吸収層は、化学式Cu(InGa1−x)(Se1−y)で表される化合物を含んでもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、基板上に第1電極層を形成する段階と、前記第1電極層上に光吸収層を形成する段階と、前記光吸収層上にバッファ層を形成する段階と、を含み、前記光吸収層を形成する段階は、前記第1電極層上にCu、Ga及びInを含む前駆体層を形成する段階と、前記前駆体層上にSeを含むガスで第1熱処理を行い、Cu(InGa1−x)Se層を形成する段階と、前記Cu(InGa1−x)Se層上にSを含むガスで第2熱処理を行い、前記光吸収層であるCu(InGa1−x)(Se1−y)層を形成する段階と、を含む太陽電池の製造方法が提供される。
前記太陽電池の製造方法は、前記バッファ層上に第2電極層を形成する段階、または前記バッファ層上に第2電極層を形成し、前記第2電極層上に反射防止膜を形成する段階をさらに含んでもよい。
前記前駆体層を形成する段階は、前記第1電極層上にCu−Ga−In層を形成する段階、または前記第1電極層上にCu−Ga層を形成し、前記Cu−Ga層上にIn層を形成する段階を含んでもよい。
前記前駆体層を形成する段階は、Cu−Ga−In合金をターゲット物質としてスパッタリングする段階、またはCu−Ga合金をターゲット物質としてスパッタリングし、In系物質をターゲット物質としてスパッタリングする段階を含んでもよい。
前記第1熱処理は、300℃〜500℃の温度で、5分〜40分間行われてもよい。
前記第2熱処理は、500℃〜700℃の温度で、10分〜100分間行われてもよい。
以上説明したように本発明によれば、太陽電池の発電効率をより高めることが可能である。
本発明の一実施形態に係る太陽電池を概略的に示す断面図である。 図1の太陽電池において、光吸収層のバンドギャップエネルギー分布(バンドギャップエネルギープロファイル)を示すダイヤグラムである。 図2のバンドギャップエネルギー分布を持つ2つの実施形態A’及びB’に係る光吸収層の深さ方向に対するガリウム(Ga)元素の濃度区間分布を示す図面である。 図2のバンドギャップエネルギー分布を持つ光吸収層の深さ方向に対する硫黄(S)元素の濃度区間分布を示す図面である。 2つの実施形態A’及びB’のバンドギャップエネルギープロファイルを示す図面である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の光状態のJsc×Voc値を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法を概略的に示す断面図である。 同実施形態に係る太陽電池の製造方法を概略的に示す断面図である。 同実施形態に係る太陽電池の製造方法を概略的に示す断面図である。 同実施形態に係る太陽電池の製造方法を概略的に示す断面図である。 同実施形態に係る太陽電池の製造方法を概略的に示す断面図である。 同実施形態に係る太陽電池の製造方法を概略的に示す断面図である。 同実施形態に係る太陽電池の製造方法を概略的に示す断面図である。
本発明の効果及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付する図面および詳細に後述される実施形態を参照することにより、明らかになる。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、相異なる多様な形態によって実現することも可能である。以下で開示される本実施形態は本発明の開示を完全にし、本発明の理解を容易にするために提供されるものであり、本発明の範疇は特許請求の範囲によってのみ定義される。
本明細書で使用される用語は、本実施形態を説明するためのものであり、本発明は、かかる用語には制限されない。また、本明細書において、単数形の表現は文章で特に言及しない限り、複数形も含むと理解される。さらに、本明細書で使用される「含む(comprises)」という表現は、言及されている構成要素、段階、動作、および素子等以外にも、一つ以上の他の構成要素、段階、動作、および素子が存在すること、または追加されていることを排除しない。加えて、第1、第2などの用語は、多様な構成要素の説明に使われるが、これは、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用され、かかる用語によって構成要素は限定されない。なお、以下では、理解を容易にするために同じ部材については同じ番号を付す。
ここで、図面では、多くの層、領域、膜等を明確に表現するために、厚さを拡大して模式的に示している。層、膜の構成が他の構成の「上に」あるという表現は、他の構成の「真上に」ある場合だけではなく、その間に他の構成が存在する場合も含む。一方、ある構成が他の構成の「真上に」あるという表現は、その間に他の構成が存在しない場合を示す。
以下において、太陽電池、具体的には背面電極型太陽電池に関する本発明について、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る太陽電池を概略的に示す断面図である。
図1を参照すると、太陽電池10は、背面電極型太陽電池である。具体的には、太陽電池10は、互いに異なる勾配を持つ二重勾配付きバンドギャップ(double graded bangap)エネルギー、及び二重勾配付きバンドギャップエネルギーの間に存在する実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つ光吸収層130を含む太陽電池である(図2参照)。また、光吸収層130は、勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第1領域、勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第2領域及び、実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つ前記第1領域及び前記第2領域の間の第3領域を含む。
より具体的には、前記太陽電池10は、基板110、前記基板110上に形成された背面電極層120、前記背面電極層120上に形成された光吸収層130、前記光吸収層130上に形成されたバッファ層140、及び前記バッファ層140上に形成された透光性電極層150を含む。また、前記太陽電池10は、前記透光性電極層150上に反射防止膜160がさらに形成されてもよい。
基板110は、適切な透光性を持つガラス、またはポリマー基板などで形成される。例えば、前記基板110は、ソーダライムガラスまたは高歪点ソーダガラス(high strained point soda glass)で形成されてもよく、ポリイミドで形成されたポリマー基板であってもよい。ただし、本発明は、上記例示に限定されるものではない。また、前記基板110にガラス基板を用いる場合、ガラス基板は、外部の衝撃などから内部の素子を保護し、かつ太陽光の透過率を高めるために、鉄分の少ない低鉄分強化ガラスで形成されることが好ましい。特に、低鉄分ソーダライムガラスは、工程中の500℃を超える温度によってガラス内部のNaイオンが溶出されて、光吸収層130に拡散することで光吸収層130の効率をさらに向上させることができる。また、前記基板110は、アルミナなどのセラミックス基板、ステンレススチール、または柔軟性のある高分子などで形成されてもよい。
背面電極層120は、光電効果によって生成された電荷を収集する。また、背面電極層120は、光吸収層130を透過した光を反射させることで、反射光を前記光吸収層130で再吸収させる。したがって、背面電極層120は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)または銅(Cu)などの伝導性及び光反射率を持つ金属材質で形成される。
特に、背面電極層120は、伝導度、前記光吸収層130とのオーミック接触、前記光吸収層130の形成時におけるセレン(Se)または硫黄(S)雰囲気下での高温安定性などを考慮して、モリブデン(Mo)を含んで形成されることが好ましい。なお、前記背面電極層120は、200〜500nmの厚さであってもよい。
前記背面電極層120には、Naなどのアルカリイオンがドーピングされる。前記背面電極層120のアルカリイオンは、前記光吸収層130の成長時に前記光吸収層130中に混入、拡散し、前記光吸収層130に構造的に有利な影響を与え、前記光吸収層130の伝導性を向上させる。よって、かかる構成によれば、太陽電池10の開放電圧Vocを増加させ、太陽電池10の発電効率を向上させることができる。
なお、前記背面電極層120は、前記基板110に対する適切な接合を提供するために、または適切な抵抗特性を確保するために複数の膜によって形成されてもよい。
本発明の一実施形態に係る光吸収層130は、Cu(InGa1−x)(Se1−y)の化学式で表されるCu−In−Ga−Se−Sの五元素からなる化合物を含む。本発明の一実施形態において、Cu(InGa1−x)(Se1−y)化合物は、Inの一部がGaに取り替えられ、Seの一部がSに取り替えられた結晶格子構造を有する。なお、本発明の一実施形態において、xは、0.01≦x≦0.25であり、yは、0.1≦y≦0.30である。また、本発明の一実施形態において、Gaの濃度は、光吸収層全域にわたって10原子数%未満の異なる濃度であり(図3参照)、望ましくは、前記Ga濃度は、前記光吸収層全域にわたって5原子数%未満で異なる濃度である。すなわち、本発明の一実施形態において、前記Ga濃度は、0.5原子数%〜10原子数%の間で変動し、好ましくは2原子数%〜5原子数%の間で変動する。
本発明の一実施形態に係る光吸収層130は、第1及び第2最大S濃度を持つ。具体的には、光吸収層130において、前記第1最大S濃度は、前記背面電極層の界面に向かって最大値を持ち、前記第2最大S濃度は、前記バッファ層の界面に向かって最大値を持つ(図4参照)。望ましくは、Sの全領域における最小濃度(universal minima)を有する膜厚方向における位置は、前記第1最大S濃度を有する膜厚方向における位置と、前記第2最大S濃度を有する膜厚方向における位置との間である。本発明の一実施形態において、前記S濃度は、S/(Se+S)のモル比で表される。本発明の一実施形態において、第1及び第2最大S濃度は、独立して約0.30〜0.50であり、望ましくは、約0.32〜0.45である。また、本発明の一実施形態におけるSの全領域における最小濃度は、約0.02〜0.12であり、望ましくは、約0.05〜0.10である。本発明の一実施形態において、前記光吸収層130に変化する前の前駆体である層131は、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)及びセレン(Se)を含む銅−インジウム−ガリウム−セレナイド(Cu(In,Ga)Se:CIGS)系化合物で形成されて、P型半導体層をなしてもよい。
すなわち、本発明の一実施形態において、前記前駆体である層131は、四元素からなる化合物で形成され、Cu(InGa1−x)Seの化学式で表される。前記化合物は、ガリウム(Ga)が部分的にインジウム(In)に取り替えられた結晶格子構造を有する。
このようなCIGS系化合物は、カルコパイライト(Chalcopyrite)系化合物と呼ばれ、p型半導体の性質を有する。CIGS系化合物半導体は、直接遷移型バンドギャップエネルギーを有する。
本発明の一実施形態において、前記光吸収層130は、銅(Cu)−インジウム(In)−ガリウム(Ga)−セレン(Se)−硫黄(S)の五元素からなる化合物であり、Cu(InGa1−x)(Se1−y)である。ここで、前記Cu(InGa1−x)(Se1−y)化合物は、インジウム(In)が部分的にガリウム(Ga)に置き換えられ、セレン(Se)が部分的に硫黄(S)に置き換えられた結晶格子構造を有する。
本発明の一実施形態の光吸収層130が有する平坦なバンドギャップエネルギープロファイルにおいて、バンドギャップエネルギーの最大値と最小値との差は、0.2eV以下であってもよく、好ましくは0.1eV以下、より好ましくは0.04eV以下であってもよい。また、本発明の一実施形態では、平坦なバンドギャップエネルギープロファイルにおいて、バンドギャップエネルギーの最大値と最小値との差は、0.0eV〜0.2eVであってもよく、好ましくは0.005eV〜0.1eV、より好ましくは0.01eV〜0.04eVであってもよい。本発明の一実施形態において、前記光吸収層は、平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを有する領域の両側に、第1及び第2勾配付き領域を持つ。前記第1勾配付き領域は、前記背面電極層と前記光吸収層との界面に向かって増加する勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを有し、前記第2勾配付き領域は、平坦なバンドギャップエネルギープロファイルにおいて前記光吸収層と前記バッファ層との界面に向う方向に対して増加するバンドギャップエネルギープロファイルを有する。
本発明の一実施形態において、上述した2つの勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルは、平坦なバンドギャップエネルギープロファイルに向かって低減するように調節される。また、平坦なバンドギャップエネルギープロファイルは、好ましくは全領域を通して最小値となるバンドギャップエネルギーを含む。
特に、本実施形態において、前記光吸収層130は、勾配付きバンドギャッププロファイルを持つ第1領域と、勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第3領域を含む。一実施形態において、バンドギャップエネルギープロファイルは線形であってもよい。また、他の実施形態において、バンドギャップエネルギープロファイルは非線形であってもよい。
一実施形態において、前記第1領域の勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルと、前記第2領域の勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルとは、それぞれの勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルにおける最小値で、前記第3領域の実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルと当接する。
バッファ層140は、前記光吸収層130と前記透光性電極層150とのバンドギャップエネルギー差を低減させ、前記光吸収層130と前記透光性電極層150との界面で発生する電子と正孔との再結合を低減させる。例えば、前記バッファ層140は、CdS、ZnS、In、またはZnMg1−xOで形成されてもよい。また、バッファ層140としてCdSを使う場合、CdS薄膜はn型半導体であるため、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、およびアルミニウム(Al)等を少なくとも1種以上ドーピングして抵抗値を低下させてもよい。
透光性電極層150は、太陽光を透過させ、前記光吸収層130により太陽光を入射させるために透光率の高い物質で形成される。
また、透光性電極層150は、電極層として機能するように、低抵抗の伝導性物質で形成される。前記透光性電極層150を形成する物質としては、例えば、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)等でドーピングされた酸化亜鉛(ZnO)、または酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)が使用されてもよい。ここで、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)等でドーピングされた酸化亜鉛(ZnO)は、抵抗値が低いため、電極としてより好適である。特に、ホウ素(B)でドーピングされた酸化亜鉛(ZnO)は、近赤外線領域の透光度が高いため、太陽電池の短絡電流を増加させることができる。
また、前記透光性電極層150上にさらに反射防止膜160が形成されてもよい。反射防止膜160は、太陽電池に入射する太陽光の反射による損失を減少させることができるため、太陽電池の効率をさらに向上させることができる。前記反射防止膜160は、例えば、MgFで形成されてもよい。
なお、前記反射防止膜160は、反射をさらに低減させ、前記光吸収層130に入射する太陽光を増大させるためにテクスチャリングが施されてもよい。
ここで、図2は、図1の太陽電池10における光吸収層130のバンドギャップエネルギー分布(バンドギャップエネルギープロファイル)を示すダイヤグラムである。
図1及び図2を参照すると、図2におけるEは、価電子帯エネルギーバンドを示し、Eは、伝導帯エネルギーバンドを示す。
バンドギャップエネルギーEは、伝導帯エネルギーバンドEと価電子帯エネルギーバンドEとの間のエネルギーギャップを示す。
光吸収層130のバンドギャップエネルギーは、E計算式(E calculation equation)を用いて計算される。すなわち、Angus Rockettが提案したガリウム(Ga)及び硫黄(S)の含有量によるE計算式を用いることでバンドギャップエネルギーEを計算することができる。具体的には、E計算式は、以下の数式1で表される。
Figure 2014107556
上記の数式1のx、yは、ガリウム(Ga)及び硫黄(S)の含有量をCu(In(1−x)Ga)(Se(1−y)で表した際のx、yである。
一般的に、背面電極層120の近くでバンドギャップエネルギーEが大きい場合、光吸収層130内の電子と正孔との再結合が防止されるため太陽電池10の発電効率を高めることができる。
また、背面電極層120の近くでバンドギャップエネルギーEが大きい場合、太陽電池10の開放電圧Vocが大きくなるため、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
ここで、開放電圧Vocは、無限大のインピーダンスがかかった状態で受光した際に、太陽電池10の両端に形成される電位差である。すなわち、前記太陽電池から得られる最大電圧である。一般的に、開放電圧Vocは、開放回路の電流が短絡回路の電流より著しく小さい場合、入射光の強度に比例する。
また、p−n接合が良好に形成された場合、禁制帯幅の大きい半導体であるほど開放電圧Vocが大きくなる。
さらに、バンドギャップエネルギーEが大きくなるほど、開放電圧Vocは増加する。
したがって、前記光吸収層130と前記背面電極層120との界面でバンドギャップエネルギーEを大きくすることにより、電子と正孔との再結合を防止し、開放電圧Vocを大きくすることができるため、太陽電池の発電効率が全体的に向上する。
図2を参照すると、前記光吸収層130のA領域は、前記背面電極層120と当接する領域である。前記光吸収層130は、前記背面電極層120の界面へ近づくほど、バンドギャップエネルギーが増大する勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを有する。
すなわち、A領域のバンドギャップエネルギープロファイルは、前記背面電極層120と前記光吸収層130との界面で最大のバンドギャップエネルギーEを持ち、前記背面電極層120から前記光吸収層130へ行くほど小さなバンドギャップエネルギーを持つ。したがって、かかる構成によれば、太陽電池10の発電効率を高めることができる。
B領域は、A領域から前記光吸収層130の上部までの領域であり、光吸収層130の内部領域に該当する。前記B領域は、実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つ。一実施形態において、B領域の実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルの最大バンドギャップエネルギーEと、最小バンドギャップエネルギーEとの差(ΔE=E−E)は、0.2eV以下であってもよい。また、他の実施形態において、B領域の実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルの最大バンドギャップエネルギーEと、最小バンドギャップエネルギーEとの差(ΔE=E−E)は、0.04eV以下であってもよい。
前記B領域のバンドギャップエネルギープロファイルは、平均してA及びC領域のバンドギャップエネルギープロファイルよりもさらに小さな値を有する。
前記B領域では、低いバンドギャップエネルギープロファイルを有することによって光起電効果を高めることができる。仮に、B領域が高いバンドギャップエネルギープロファイルを有する場合、光吸収層130が太陽光を受けたとしても価電子帯にある電子が伝導帯に励起されにくくなるため、全体的に太陽電池の発電効率が低下してしまう。
したがって、A領域では、B領域に近づくほどバンドギャップエネルギーが低下するよう調節された勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを有するようにし、また、B領域では、最小化されたバンドギャップエネルギーを持つ領域が増大したバンドギャップエネルギープロファイルを有するようにすることによって、太陽電池の発電効率を高めることができる。ただし、太陽電池10の効率は、実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルの幅に絶対的に比例するものではない。そのため、前記B領域のバンドギャップエネルギープロファイルの幅は、太陽電池10の発電効率によって適宜に調節されてもよい。
C領域は、n型半導体である前記バッファ層140と当接する前記光吸収層130の領域である。
前記C領域は、前記光吸収層130の内部領域から前記光吸収層130と前記バッファ層140との界面に向かう方向にバンドギャップエネルギーが増加する勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを有する。
したがって、前記C領域で増加したバンドギャップエネルギーは、開放電圧を増大させて、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
なお、前述した光吸収層130のバンドギャップエネルギーE分布は、前記光吸収層130を形成する工程条件、ガリウム(Ga)及び硫黄(S)の濃度を調節することで形成することができる。
図3は、図2のバンドギャップエネルギー分布(バンドギャップエネルギープロファイル)を持つ2つの実施形態A’及びB’に係る単一の光吸収層の深さ方向に対するガリウム(Ga)元素の濃度区間分布を示す。また、図4は、図2のバンドギャップエネルギー分布(バンドギャップエネルギープロファイル)を持つ光吸収層の深さ方向に対する硫黄(S)元素の濃度区間分布を示す。
図5は、図3に示された2つの実施形態A’及びB’に係る前記光吸収層において、Ga濃度に対するバンドギャップエネルギープロファイルを示す。一実施形態において、Ga濃度は、前記光吸収層にわたって変動幅が10原子数%未満の異なる濃度を持つ。他の実施形態において、Ga濃度は、前記光吸収層にわたって変動幅が5原子数%未満の異なる濃度を持つ。
なお、一実施形態(実施形態B’)において(例えば、図5の平坦なバンドギャップエネルギー領域に図示されたように)、最大バンドギャップエネルギーE及び最小バンドギャップエネルギーEとの差(ΔE=E−E)は、0.2eV以下である。また、他の実施形態(実施形態A’)において、実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルの最大バンドギャップエネルギーE及び最小バンドギャップエネルギーEとの前記差(ΔE=E−E)は、0.04eV以下である。
図3及び図4を参照すると、ガリウム(Ga)及び硫黄(S)の光吸収層130の深さ方向に対する濃度プロファイルによって、図2の実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つB領域と、前記B領域の両側面から逆方向に広がり、背面電極層120の界面及びバッファ層140の界面へ行くほど、バンドギャップエネルギーが増加する勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つA領域及びC領域を形成することができる。
また、図2のバンドギャップエネルギー分布(バンドギャップエネルギープロファイル)を形成するために、図3及び図4で示したガリウム(Ga)及び硫黄(S)の濃度分布を用いたが、本発明は、これに限定されない。例えば、他の形態の濃度プロファイルを形成することで、図2のB領域に平坦な領域を持つバンドギャップエネルギー分布(バンドギャップエネルギープロファイル)を形成してもよい。
さらに、本発明は、ガリウム(Ga)及び硫黄(S)を用いず、他の種類のIII族及びVI族元素を用いて前記光吸収層130を形成してもよい。かかる場合、他の種類のIII族及びVI族元素の濃度プロファイルを用いて図2のバンドギャップエネルギー分布(バンドギャップエネルギープロファイル)を形成することができる。
図6は、本発明の一実施形態に係る太陽電池の発電状態におけるJsc×Voc値を示すグラフである。短絡電流と開放電圧との積であるJsc×Vocは、太陽電池の発電効率に比例するため、Jsc×Vocが大きい場合、太陽電池の発電効率も大きいことが分かる。
図6を参照すると、二重勾配付きバンドギャップエネルギーAおよびCと、AおよびCとの間に実質的に平坦なバンドギャップエネルギーBを持つ(図2参照)場合(図6における本発明)の方が、二重勾配付きバンドギャップエネルギーのみを持つ場合(図6におけるRef.)よりもさらに大きいJsc×Vocを示すことがわかる。また、本発明では、開放電圧Voc(mV)と短絡電流Jsc(mA/cm)とを乗算した値が平均で21.86であることも分かる。
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る太陽電池は、互いに異なる勾配を持つ二重勾配付きバンドギャップエネルギーを有するA及びC領域(図2参照)のの間に、実質的に平坦なバンドギャップエネルギーを有するB領域(図2参照)を持つ光吸収層130を使用する。かかる構成により、本発明の一実施形態に係る太陽電池は、Jsc×Voc値を増大させ、太陽電池の発電効率を高めることができる。
図7〜図13は、本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法を概略的に示す断面図である。
本発明の一実施形態では、上記で定義された太陽電池を製造する工程が提供される。本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法は、次の段階を含む。
(a)前記背面電極層は、前記基板上に形成される。好ましくは、前記背面電極層は、Moで形成される。
(b)前記背面電極層上に(i)Cu−Ga−In層を形成するまたは、(ii)Cu−Ga層を形成し、前記Cu−Ga層上にIn層を形成して前駆体層を形成する。
(c)Cu(InGa1−x)Seを含む第1光吸収層を形成するために、Cu−Ga−In層、またはCu−Ga層及びIn層を含む前駆体層上に、Seを含むガスで第1熱処理を行う。
(d)光吸収層として、Cu(InGa1−x)(Se1−y)を含む第2光吸収層を形成するために、Sを含むガスで前記第1光吸収層に対して第2熱処理を行う。
(e)前記第2光吸収層上にバッファ層を形成する。
(f)前記バッファ層上に透光性電極層を形成する。
本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法は、望ましくは、次の工程の少なくともいずれかを含んでいてもよい。
(i)(a)段階において、前記背面電極層は、Moをターゲット物質とするDCスパッタリングまたは化学気相蒸着を用いて形成される。
(ii)(b)の(i)段階において、Cu−Ga−Inからなる前記前駆体層は、Cu−Ga−In合金をターゲット物質とするスパッタリングによって形成される。
(iii)(b)の(ii)段階において、前記前駆体層は、Cu−Ga合金をターゲット物質とするDCスパッタリングによって形成される。
(iv)(c)段階において、前記第1熱処理は真空チャンバで行われ、Seを含むガスは、不活性ガス及びセレン化水素(HSe)を含む混合ガスであり、好ましくは、前記第1熱処理は、300〜500℃の温度で約5分〜40分間行われる。
(v)(d)段階において、前記第2熱処理は真空チャンバで行われ、Sを含むガスは、不活性ガス及び硫化水素(HS)を含む混合ガスであり、好ましくは、前記第2熱処理は、500〜700℃の温度で約10〜100分間行われる。
(vi)(e)段階において、前記バッファ層は、CBD(chemical bath deposition)方法により、CdS系物質を含んで形成される
(vii)(f)段階において、前記透光性電極層はZnOを含み、ZnOをターゲット物質とするRFスパッタリング法、Znをターゲット物質とする反応性スパッタリング法、または有機金属化学蒸着(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;MOCVD)法によって形成される。
ここで、図6を参照すると、基板110上に背面電極層120が形成される。前記背面電極層120は、前述したように、前記背面電極層120に求められる性能を全般的に満たすモリブデン(Mo)を用いて形成されることが好ましい。前記背面電極層120は、モリブデン(Mo)をターゲット物質とするDCスパッタリング法で形成される。また、前記背面電極層120は、化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition;CVD)法で形成されてもよい。
図8を参照すると、前記背面電極層120上に銅(Cu)−ガリウム(Ga)層212が形成される。かかる場合、前記銅(Cu)−ガリウム(Ga)層212は、銅(Cu)−ガリウム(Ga)合金をターゲット物質とするスパッタリング法によって形成される。ここでガリウム(Ga)は、単一金属のターゲット物質としてではなく、銅(Cu)−ガリウム(Ga)合金のターゲット物質としてスパッタリングされる。
次に、前記銅(Cu)−ガリウム(Ga)層212上にインジウム(In)層214が形成される。前記インジウム(In)層214は、インジウム(In)物質をターゲット物質としてスパッタリング法によって形成される。
前述した工程によって、前記背面電極層120上に、前記銅(Cu)−ガリウム(Ga)層212、及びインジウム(In)層214からなる前駆体層210が形成される。ここで、前述したように、2段階に分けて前記前駆体層210を形成してもよいが、例えば、は、ターゲット物質として銅(Cu)−ガリウム(Ga)−インジウム(In)の合金を用いてスパッタリングを行い、前記前駆体層210を形成してもよい。かかる場合、前記前駆体層は、銅(Cu)−ガリウム(Ga)−インジウム(In)層(図示せず)で形成される。
図9及び図10を参照すると、銅(Cu)−ガリウム(Ga)層212及びインジウム(In)層214からなる前駆体層210を、セレン(Se)含有ガス300で第1熱処理を行い、Cu(InGa1−x)Seからなる層131が形成される。
前記第1熱処理は、真空状態のチャンバで行われ、前記セレン(Se)含有ガスは、不活性ガス及びセレン化水素(HSe)ガスを含む混合ガスである。
また、前記第1熱処理は、例えば、300〜500℃の温度で5〜40分間行われる。
図11及び図12を参照すると、前記Cu(InGa1−x)Seからなる層131を硫黄(S)含有ガス400で第2熱処理を行い、Cu(InGa1−x)(Se1−y)からなる光吸収層130が形成される。ここで、第2熱処理時に、熱処理温度、時間、及び濃度を制御することにより、図4のような光吸収層131から背面電極側へ行くほど硫黄(S)の含有量が増加した濃度プロファイルを形成することができる。
前記第2熱処理は、真空状態のチャンバで行われ、前記硫黄(S)含有ガスは、不活性ガス及び硫化水素(HS)ガスを含む混合ガスである。
また、前記第2熱処理は、例えば、硫化のために約500〜700℃の温度で約10〜100分間行われてもよい。また、望ましくは、約500〜600℃の温度で約25分〜80分間行われてもよく、好ましくは、約30分〜70分、より好ましくは、約30分〜60分間行われてもよい。また、前記第2熱処理は、望ましくは、約525〜575℃の温度で行われてもよく、好ましくは約540〜560℃の温度で行われてもよい。
前述したCu(InGa1−x)Seからなる層131は、前記第2熱処理によって本発明の実施形態に係る太陽電池の光吸収層130になる。
また、前記第1及び第2熱処理の温度、進行時間、セレン化水素(HSe)及び硫化水素(HS)の濃度を制御することによって、図2のバンドギャップエネルギー分布(バンドギャップエネルギープロファイル)を持つ光吸収層130が形成される。
図13を参照すると、前記光吸収層130上にバッファ層140が形成される。前記バッファ層140は、例えば、主にCdS物質を使ってCBD法で形成される。
次に、前記バッファ層140上に透光性電極層150が形成される。前記透光性電極層150は、例えば、主に酸化亜鉛(ZnO)で形成される。かかる場合、前記透光性電極層150は、酸化亜鉛(ZnO)ターゲット物質とするRFスパッタリング法、亜鉛(Zn)ターゲット物質とする反応性スパッタリング法、または有機金属化学蒸着(MOCVD)法のうちいずれか一つで形成される。
続いて、前記透光性電極層150上に反射防止膜160が形成される。前記反射防止膜(図示せず)は、例えば、MgFを使って電子ビーム蒸発法によって形成される。
以上説明した本発明の製造方法によって、図2で示した互いに異なる勾配を持つ二重勾配付きバンドギャップエネルギー、及び前記二重勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルの間に実質的に平坦なバンドギャップエネルギーを持つ光吸収層130が形成される。
かかる構成により、前記光吸収層130と前記背面電極層120との界面、及び前記光吸収層130と前記バッファ層140との界面では、高いバンドギャップエネルギーが形成されるため、開放電圧が向上する。また、前記光吸収層130は、前記光吸収層130と前記背面電極層120との界面、及び前記光吸収層130と前記バッファ層140との界面の間で、実質的に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つため、太陽電池の発電効率が向上する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、太陽電池関連の技術分野に好適に用いることができる。
10 太陽電池
110 基板
120 背面電極層
130 光吸収層
131 層
140 バッファ層
150 透光性電極層
160 反射防止膜
210 前駆体層
300 セレン(Se)含有ガス
400 硫黄(S)含有ガス

Claims (20)

  1. 基板と、
    前記基板上の第1電極層と、
    前記第1電極層上の光吸収層と、
    前記光吸収層上のバッファ層と、を備え、
    前記光吸収層は、
    勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第1領域と、
    勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第2領域と、
    前記第1領域と前記第2領域との間に平坦なバンドギャップエネルギープロファイルを持つ第3領域と、を含む太陽電池。
  2. 前記太陽電池は、前記バッファ層上に第2電極層をさらに含み、
    前記第2電極層は、透光性電極である、請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記太陽電池は、前記第2電極層上に反射防止膜をさらに含む、請求項2に記載の太陽電池。
  4. 前記第1領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルは、前記第1電極層と前記光吸収層との界面に向かって増加する勾配を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池。
  5. 前記第2領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルは、前記光吸収層と前記バッファ層との界面に向かって増加する勾配を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池。
  6. 前記第1領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイル、及び前記第2領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルは、前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイルにおけるそれぞれの最小値で、前記第3領域の前記平坦なバンドギャップエネルギープロファイルと当接する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の太陽電池。
  7. 前記第3領域の前記平坦なバンドギャップエネルギープロファイル全体におけるバンドギャップエネルギーの平均値は、前記第1領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイル全体におけるバンドギャップエネルギーの平均値、及び前記第2領域の前記勾配付きバンドギャップエネルギープロファイル全体におけるバンドギャップエネルギーの平均値よりも小さい、請求項1〜6のいずれか一項に記載の太陽電池。
  8. 前記第3領域の前記平坦なバンドギャップエネルギープロファイルにおける最小バンドギャップエネルギーと、最大バンドギャップエネルギーとの差は、0.2eV以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の太陽電池。
  9. 前記光吸収層は、少なくとも一つ以上のIII族元素と、少なくとも一つ以上のVI族元素とを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の太陽電池。
  10. 前記III族元素は、Ga及びInのうち少なくとも一つを含み、前記VI族元素は、S及びSeのうち少なくとも一つを含む、請求項9に記載の太陽電池。
  11. 前記光吸収層のバンドギャップエネルギーは、前記光吸収層における前記III族元素及び前記VI族元素のうち少なくとも一つの元素の濃度分布によって変わる、請求項9または10に記載の太陽電池。
  12. 前記VI族元素の濃度は、前記光吸収層において、前記第3領域よりも前記第2領域及び前記第1領域の方が高い、請求項9〜11のいずれか一項に記載の太陽電池。
  13. 前記III族元素の濃度は、前記光吸収層において、変動幅が10原子数%未満である、請求項9〜12のいずれか一項に記載の太陽電池。
  14. 前記光吸収層は、化学式Cu(InGa1−x)(Se1−y)で表される化合物を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の太陽電池。
  15. 基板上に第1電極層を形成する段階と、
    前記第1電極層上に光吸収層を形成する段階と、
    前記光吸収層上にバッファ層を形成する段階と、を含み、
    前記光吸収層を形成する段階は、
    前記第1電極層上にCu、Ga及びInを含む前駆体層を形成する段階と、
    前記前駆体層上にSeを含むガスで第1熱処理を行い、Cu(InGa1−x)Se層を形成する段階と、
    前記Cu(InGa1−x)Se層上にSを含むガスで第2熱処理を行い、前記光吸収層であるCu(InGa1−x)(Se1−y)層を形成する段階と、を含む太陽電池の製造方法。
  16. 前記太陽電池の製造方法は、前記バッファ層上に第2電極層を形成する段階、または
    前記バッファ層上に第2電極層を形成し、前記第2電極層上に反射防止膜を形成する段階をさらに含む、請求項15に記載の太陽電池の製造方法。
  17. 前記前駆体層を形成する段階は、
    前記第1電極層上にCu−Ga−In層を形成する段階、または
    前記第1電極層上にCu−Ga層を形成し、前記Cu−Ga層上にIn層を形成する段階を含む、請求項15または16に記載の太陽電池の製造方法。
  18. 前記前駆体層を形成する段階は、
    Cu−Ga−In合金をターゲット物質としてスパッタリングする段階、または
    Cu−Ga合金をターゲット物質としてスパッタリングし、In系物質をターゲット物質としてスパッタリングする段階を含む、請求項15または16に記載の太陽電池の製造方法。
  19. 前記第1熱処理は、300℃〜500℃の温度で、5分〜40分間行われる、請求項15〜18のいずれか一項に記載の太陽電池の製造方法。
  20. 前記第2熱処理は、500℃〜700℃の温度で、10分〜100分間行われる、請求項15〜19のいずれか一項に記載の太陽電池の製造方法。
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