JP2014103478A - 制御方法および制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気通信網と接続するための無線通信制御における電力消費を抑制する。
【解決手段】制御方法は、演算部と揮発性メモリを備え、且つ電気通信網との通信を制御するデバイスを用いた制御方法であって、電気通信網の無線通信圏内に入っているか否かを判定する処理と、電気通信網の無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、電気通信網の基地局又はアクセスポイントを探索する処理を演算部に実行させるためのソフトウエアを揮発性メモリに保持した状態で、デバイスの一部に対する電力供給を休止する休止処理とを含む。
【選択図】図16

Description

本技術は、無線通信制御における省電力技術に関する。
電気通信網を介してデータ通信を行おうとする無線端末は、電気通信網との中継を行う基地局又はアクセスポイントと無線により接続する。
無線端末は、接続していない状態であっても、接続可能な基地局又はアクセスポイントを探索する動作を繰り返している。基地局又はアクセスポイントを探索する動作は、定常的に無線端末の電池を消耗させている。
データ通信を行う無線端末の利便性を高めるためには、電池からの電力が可能な限り長く供給されることが望ましい。しかし、上述のように無線端末が基地局又はアクセスポイントを探索する動作は、無線端末の電池による電力の供給期間を短くする一因となっている。
特表2010−509846号公報 特開2008−061015号公報 特開2009−049662号公報 特表2010−503286号公報
一側面では、電気通信網と接続するための無線通信制御における電力消費を抑制することである。
一態様の制御方法は、演算部と揮発性メモリを備え、且つ電気通信網との通信を制御するデバイスを用いた制御方法であって、電気通信網の無線通信圏内に入っているか否かを判定する処理と、電気通信網の無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、電気通信網の基地局又はアクセスポイントを探索する処理を演算部に実行させるためのソフトウエアを揮発性メモリに保持した状態で、デバイスの一部に対する電力供給を休止する休止処理とを含む。
一態様によれば、電気通信網と接続するための無線通信制御における電力消費を抑制することができる。
図1は、通信エリアの模式図である。 図2は、通信システムの構成例を示す図である。 図3は、従来例に係る携帯無線端末における状態遷移を示す図である。 図4は、従来例に係るサーチモードにおける第2データ通信方式デバイスの消費電力を示す図である。 図5は、従来例に係る携帯無線端末における状態遷移を示す図である。 図6は、従来例に係る携帯無線端末における状態遷移を示す図である。 図7は、本実施の形態に係るサーチモードにおける第2データ通信方式デバイスの消費電力の例を示す図である。 図8は、本実施の形態に係る携帯無線端末における状態遷移の例を示す図である。 図9は、本実施の形態に係る携帯無線端末における状態遷移の例を示す図である。 図10は、本実施の形態に係る携帯無線端末における状態遷移の例を示す図である。 図11は、通信制御に係るハードウエアモジュールの例を示す図である。 図12は、通信制御に係るソフトウエアモジュールの例を示す図である。 図13は、携帯無線端末の信号処理に係る構成例を示す図である。 図14は、モード制御処理のフロー例を示す図である。 図15は、第2データ通信方式によるデータ通信モード処理のフロー例を示す図である。 図16は、第2データ通信方式によるサーチモード処理のフロー例を示す図である。 図17は、第2データ通信方式デバイスのモジュール例を示す図である。 図18は、第2データ通信方式によるサーチモード処理のフロー例を示す図である。 図19は、第2データ通信方式によるIdleモード処理のフロー例を示す図である。
本実施の形態では、2つの通信方式による通信システムが併存する状況を想定する。通信システムは、電気通信網を成している。いずれの通信システムも、携帯無線端末を対象としてデータ通信サービスを提供する。この例では、両方の通信方式に対応しているマルチモード対応の携帯無線端末を前提として説明する。
図1に、通信エリアの模式図を示す。第1データ通信方式エリア101は、第1データ通信方式による無線通信可能なエリア(通信圏ともいう。)を示している。第2データ通信方式エリア103aと第2データ通信方式エリア103bは、第2データ通信方式による無線通信可能なエリアを示している。
第1データ通信方式エリア101内には、第1データ通信方式の通信システムに含まれる基地局が存在する。第1データ通信方式エリア101の範囲は、例えば当該基地局から所定の強度以上の電波が届く範囲である。
第2データ通信方式エリア103内には、第2データ通信方式の通信システムに含まれる基地局が存在する。第2データ通信方式エリア103の範囲は、例えば当該基地局から所定の強度以上の電波が届く範囲である。
図1の例では、広い範囲の第1データ通信方式エリア101の中に狭い範囲の第2データ通信方式エリア103が存在する。この例で、第2データ通信方式エリア103は第1データ通信方式エリア101と重複しているので、第2データ通信方式エリア103内では第2データ通信方式による無線通信が可能であるとともに、第1データ通信方式による無線通信が可能である。
一方、第2データ通信方式エリア103以外の第1データ通信方式エリア101の位置においては、第1データ通信方式による無線通信が可能であるが、第2データ通信方式による無線通信は不可能である。この例では、1つの第1データ通信方式エリア101に対して、2つの第2データ通信方式エリア103が存在する例を示しているが、実際にはその数は多数であり、形状も不定である。
図1のような状況は、先行して整備された第1データ通信方式の通信システムが存在する環境で、後から第2データ通信方式の通信システムが構築されるときに生じうる。あるいは、同状況は、第2データ通信方式の通信システムが狭い範囲におけるサービス提供を前提としている場合にも生じうる。
例えば、第1データ通信方式がCDMA(Code Division Multiple Access)2000のEV−DO(Evolution Data Only)であり、第2データ通信方式がOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)通信を使用したWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)である。
このように、第2データ通信方式が、新しい方式であり、あるいは狭い範囲を対象とした方式である場合に、第1データ通信方式よりも第2データ通信方式が通信速度や安定性などの面で優れていることが多い。そのため、第1データ通信方式よりも第2データ通信方式が優先され、携帯無線端末は、第1データ通信方式による通信と第2データ通信方式による通信のいずれも可能な状況においては、第2データ通信方式による通信を行い、第2データ通信方式による通信が不可能な場合に、第1データ通信方式による通信を行うように制御することが多い。
すなわち、携帯無線端末は、第2データ通信方式エリア103では、第2データ通信方式による通信を行い、第2データ通信方式エリア103以外の第1データ通信方式エリア101では、第1データ通信方式による通信を行う。尚、本実施の形態では、パケットを転送するデータ通信について説明する。
図2に、通信システムの構成例を示す。この通信システムは、第1データ通信方式アクセスネットワーク211と第2データ通信方式アクセスネットワーク221とコアネットワーク231を有している。第1データ通信方式アクセスネットワーク211は、第1データ通信方式で通信を行う場合に接続するためのネットワークである。第2データ通信方式アクセスネットワーク221は、第2データ通信方式で通信を行う場合に接続するためのネットワークである。コアネットワーク231は、いずれの通信方式で通信する場合にも機能するネットワークである。
第1データ通信方式アクセスネットワーク211は、第1データ通信方式基地局213と第1データ通信方式中継装置215を含んでいる。第1データ通信方式基地局213は、第1データ通信方式に従って携帯無線端末と無線により接続し、携帯無線端末にパケットを送信し、あるいは携帯無線端末からパケットを受信する。第1データ通信方式中継装置215は、第1データ通信方式に従ってパケットを転送する。
第2データ通信方式アクセスネットワーク221は、第2データ通信方式基地局223と第2データ通信方式中継装置225を含んでいる。第2データ通信方式基地局223は、第2データ通信方式に従って携帯無線端末と無線により接続し、携帯無線端末にパケットを送信し、あるいは携帯無線端末からパケットを受信する。第2データ通信方式中継装置225は、第2データ通信方式に従ってパケットを転送する。
コアネットワーク231は、ホームエージェント233と認証サーバ235を含んでいる。ホームエージェント233は、移動する携帯無線端末同士の中継を行う。認証サーバ235は、携帯無線端末を認証する。
例えば図1に示した環境で、携帯無線端末でデータ通信を行いながら第2データ通信方式エリア103a内から第2データ通信方式エリア103b内へ移動する場合を仮定する。携帯無線端末が第2データ通信方式エリア103a内にある段階では、第2データ通信方式によりデータ通信を行う。その後、第2データ通信方式エリア103aから外に出て第2データ通信方式エリア103aと第2データ通信方式エリア103bとの間の位置に移ったときには、第1データ通信方式によりデータ通信を行う。このとき、第2データ通信方式によるデータ通信は行えない。そして、第2データ通信方式エリア103bに入ると、再び第2データ通信方式によるデータ通信は行えるようになる。このとき、第2データ通信方式を優先する携帯無線端末は、第1データ通信方式によるデータ通信から第2データ通信方式によるデータ通信へと切り替える。このようにして、移動中も携帯無線端末は、連続してパケットを送信しあるいは受信する。
上述のように動作する場合の状態遷移について説明する。まず、本実施の形態と比較する従来例について説明する。図3に、従来例における状態遷移を示す。左側に第1データ通信方式の状態遷移を示し、右側に第2データ通信方式の状態遷移を示す。尚、携帯無線端末は、第1データ通信方式を制御するデバイスと第2データ通信方式を制御するデバイスを備えているものとする。
携帯無線端末が第2データ通信方式エリア103a内にある場合、第1データ通信方式についてはIdle状態(S311)であり、第2データ通信方式についてはデータ通信中(S321)である。
携帯無線端末が第2データ通信方式エリア103aの外に出ると、第2データ通信方式について通信圏外を検出する(S323)。破線で示したタイミングで、通信方式を変更する動作が開始される。第2データ通信方式について通信圏外を検出すると、第1データ通信方式についてPPP(Point to Point Protocol)接続を行う(S313)。但し、PPP接続が既に有効である場合には、PPP接続は省略される。そして、第1データ通信方式によるデータ通信を開始する(S315)。一方、第2データ通信方式については、第2データ通信方式デバイスの電源を切る(S325)。これ以降の状態遷移については、図5を用いて後述する。第1データ通信方式の状態遷移については、端子Aを介して図5に続く。第2データ通信方式の状態遷移については、端子Bを介して図5に続く。
第2データ通信方式の通信圏外の状態となった場合でも、すぐに第2データ通信方式の通信圏内に戻ることも多い。このような状況に対応するために、第2データ通信方式についてサーチモードに移行する。サーチモードでは、間隔を空けて基地局をサーチする動作を繰り返し行う。基地局を検出した場合には、再び第2データ通信方式によるデータ通信に復帰する。
ここで、従来例におけるサーチモードの概要について説明する。図4に、従来例に係るサーチモードにおける第2データ通信方式デバイスの消費電力を示す。電流値411、413及び415は、サーチの動作中に消費する電流の値を示している。この例では、10秒、20秒、40秒の間隔で、一回目、二回目、三回目のサーチが行われる。そして、サーチの前に電源を投入し、サーチの後に電源を切断するように動作している。尚、図では省略しているが、この後も、80秒、160秒、320秒、640秒、1800秒の間隔を空けて、サーチを行う。その後は、1800秒の間隔でサーチを繰り返す。
電流値401、403及び405は、第2データ通信方式デバイスの電源投入に伴い消費する電流の値を示している。電源投入により、第2データ通信方式デバイスは初期化の動作を行う。初期化の動作では、例えば第2データ通信方式デバイスにおいてファームウエアをロードする処理を行う。初期化の動作は、およそ5秒程度の処理時間を要する。更に、平均150mA程度の電流を消費する。この例では、サーチの間隔を徐々に大きくしているが、サーチの間隔は均等であってもよい。
次に、前述の図3に続く状態遷移について、図5を用いて説明する。前述と同様に、左側に第1データ通信方式の状態遷移を示し、右側に第2データ通信方式の状態遷移を示す。第1データ通信方式については、データ通信中である(S511)。つまり、パケットを送信し、あるいは受信している状態となっている。
一方、第2データ通信方式については、所定のタイミングまで待機し、所定のタイミングに至ると第2データ通信方式デバイスの電源をONにする(S521)。それに伴い、ファームウエアのロードなどの初期化が行われ(S523)、その後サーチを行う(S525)。サーチの結果、基地局が検出されなければ、第2データ通信方式デバイスの電源をOFFにする(S527)。
その後、次のタイミングまで待機し、次のタイミングに至ると第2データ通信方式デバイスの電源をONにする(S529)。前述と同様にファームウエアのロードなどの初期化が行われ(S531)、その後サーチを行う(S533)。サーチの結果、基地局が検出されなければ、第2データ通信方式デバイスの電源をOFFにする(S535)。 このように、電源ONと、ファームウエアのロードなどの初期化と、サーチと、電源OFFの動作を繰り返す。
携帯無線端末が図1の第2データ通信方式エリア103bに入ると、基地局が検出されるようになる。この例では、電源ON(S537)と、ファームウエアのロードなどの初期化(S539)に続く、サーチ(S541)において基地局を検出する。基地局を検出すると、検出された基地局と接続する(S543)。
この間、第1データ通信方式については、データ通信中(S511)の状態を継続している。これ以降の状態遷移については、図6に続く。第1データ通信方式の状態遷移については、端子Cを介して図6に続く。第2データ通信方式の状態遷移については、端子Dを介して図6に続く。
図6の説明に移る。携帯無線端末は、第1データ通信方式のデータ通信から第2データ通信方式のデータ通信へ切り替えるためのハンドオーバーを行う(S601)。ハンドオーバーによって、第2データ通信方式のデータ通信が開始され、第1データ通信方式のデータ通信が終了する。そして、第1データ通信方式についてはIdle状態となり(S611)、第2データ通信方式についてはデータ通信中となる(S621)。これにより、図3に示した最初の状態(S311,S321)に戻る。
このように、従来例ではサーチモードにおける待機状態で電源を切断することによって、第2データ通信方式デバイスの電力消費を抑制するようにしている。しかし、サーチの前に電源投入するため、初期化に伴い毎回多くの電力を消費しているという面もある。
本実施の形態では、第2データ通信方式デバイスの初期化に費やす電力を削減する。具体的には、待機状態になっても電源を完全に切断せずに、メモリにロードされているファームウエアを保持する。そして、第2データ通信方式デバイスのうち、メモリの保持動作に関わらない回路やメモリに対する電源供給を休止する。
図7に、本実施の形態に係るサーチモードにおける第2データ通信方式デバイスの消費電力の例を示す。電流値711、713及び715は、サーチの動作中に消費する電流の値を示している。この例では、10秒、20秒、40秒の間隔で、一回目、二回目、三回目のサーチが行われる。図では省略しているが、この後も、80秒、160秒、320秒、640秒、1800秒の間隔を空けて、サーチを行う。その後は、1800秒の間隔でサーチを繰り返す。そして、所定の期間(この例では、15分)を経過した後は、前述した図4と同様に、電源を切断した状態で待機してサーチの前に電源を投入する従来例と同様の方式に切り換える。
電流値701は、メモリにロードされているファームウエアを保持する動作に係る消費電流を示している。ファームウエアを保持する動作による消費電流は、およそ0.7mAである。尚、本実施の形態に係るサーチモードでは、初期化に伴う電流消費は生じない。
図4に示した初期化にかかる消費電流と、ファームウエアを保持する動作に係る消費電流を比較し、両者の電力消費が等価になる時間はおよそ17分となる。この時間を目安に、この例ではファームウエアを保持する時間を15分に設定した。
続いて、図8乃至図10を用いて、本実施の形態における携帯無線端末の状態遷移について説明する。図3等と同様に、左側に第1データ通信方式の状態遷移を示し、右側に第2データ通信方式の状態遷移を示す。
携帯無線端末が第2データ通信方式エリア103a内にある場合、図3に示したS311とS321と同様に、第1データ通信方式についてはIdle状態(S811)であり、第2データ通信方式についてはデータ通信中(S821)である。
携帯無線端末が第2データ通信方式エリア103aの外に出ると、図3に示したS323と同様に、第2データ通信方式について通信圏外を検出する(S823)。破線で示したタイミングで、通信方式を変更する動作が開始される。第2データ通信方式について通信圏外を検出すると、図3に示したS313と同様に、第1データ通信方式についてPPP接続を行う(S813)。但し、PPP接続が既に有効である場合には、PPP接続は省略される。そして、図3に示したS315と同様に、第1データ通信方式によるデータ通信を開始する(S815)。一方、第2データ通信方式については、図3に示したS325とは異なり、ファームウエアを保持する動作を行う(S825)。これ以降の状態遷移については、図9を用いて後述する。第1データ通信方式の状態遷移については、端子Eを介して図9に続く。第2データ通信方式の状態遷移については、端子Fを介して図9に続く。
図9の説明に移る。第1データ通信方式については、図5に示したS511と同様に、データ通信中である(S911)。つまり、パケットを送信し、あるいは受信している状態となっている。
一方、第2データ通信方式については、所定のタイミングまで待機し、所定のタイミングに至るとサーチを行う(S921)。これ以降も所定のタイミングで、サーチを行う(S923,S925)。このとき、図5に示した状態遷移とは異なり、サーチの前に電源ONとファームウエアのロードなどの初期化は行わない。また、サーチの後に電源OFFを行わない。そして、基地局を検出すると、検出した基地局と接続する(S927)。
この間、第1データ通信方式については、データ通信中(S911)の状態を継続している。これ以降の状態遷移については、図10に続く。第1データ通信方式の状態遷移については、端子Gを介して図10に続く。第2データ通信方式の状態遷移については、端子Hを介して図10に続く。
図10の説明に移る。図6に示したS601と同様に、携帯無線端末は、第1データ通信方式のデータ通信から第2データ通信方式のデータ通信へ切り替えるためのハンドオーバーを行う(S1001)。ハンドオーバーによって、第2データ通信方式のデータ通信が開始され、第1データ通信方式のデータ通信が終了する。そして、第1データ通信方式についてはIdle状態となり(S1011)、第2データ通信方式についてはデータ通信中となる(S1021)。これにより、図8に示した最初の状態(S811,S821)に戻る。
次に、携帯無線端末の構成について説明する。図11に、携帯無線端末の構成のうち、通信制御に係るハードウエアモジュールの例を示す。携帯無線端末は、ホストCPU(Central Processing Unit)1101、D−RAM(Dynamic Random Access Memory)1103、NANDメモリ1105、ホストバス107、第1データ通信方式デバイス1111及び第2データ通信方式デバイス1121を有している。第1データ通信方式デバイス1111は、第1データ通信方式制御部1113、Flashメモリ1115、D−RAM1117及び電源制御部1119を有している。第2データ通信方式デバイス1121は、第2データ通信方式制御部1123、Flashメモリ1125、D−RAM1127及び電源制御部1129を有している。Flashメモリ1115とFlashメモリ1125は、NAND型とNOR型のいずれであってもよい。また、NANDメモリ1105の代わりに、NOR型のメモリを用いてもよい。
ホストCPU1101、D−RAM1103、NANDメモリ1105は、ホストバス1107を介して接続している。ホストCPU1101は、主にモード制御の演算処理を行う。モード制御については、後述する。D−RAM1103には、ホストCPU1101が実行するプログラムがロードされる。また、D−RAM1103は、ホストCPU1101が用いるデータを一時的に記憶するためにも用いられる。NANDメモリ1105には、ホストCPU1101が実行するプログラム、ホストCPU1101が用いるデータ、第1データ通信方式制御部1113が実行するプログラム、第1データ通信方式制御部1113が用いるデータ、第2データ通信方式制御部1123が実行するプログラム及び第2データ通信方式制御部1123が用いるデータなどが格納されている。
第1データ通信方式デバイス1111は、第1データ通信方式に従った制御を行うためのデバイスである。第1データ通信方式制御部1113は、第1データ通信方式に従った制御の処理を行う。第1データ通信方式制御部1113は、例えば、第1データ通信方式に従った処理を行う回路と、第1データ通信方式に従った処理を行うためのプログラムを実行する演算部とを含んでいる。
Flashメモリ1115は、例えば、第1データ通信方式デバイス1111の初期化においてファームウエアをNANDメモリ1105からロードするためのブートローダーが格納されている。D−RAM1117には、第1データ通信方式制御部1113が実行するプログラムがロードされる。また、D−RAM1117は、第1データ通信方式制御部1113が用いるデータを一時的に記憶するためにも用いられる。電源制御部1119は、第1データ通信方式デバイス1111に対する電力供給を制御する。電源制御部1119は、第1データ通信方式デバイス1111の全体又は第1データ通信方式デバイス1111に含まれる回路や記憶部などのハードウエア要素毎に電力供給を制御する。第1データ通信方式制御部1113は、内部バスを介して、Flashメモリ1115、D−RAM1117及び電源制御部1119と接続している。
第2データ通信方式デバイス1121は、第2データ通信方式に従った制御を行うためのデバイスである。第2データ通信方式制御部1123は、第2データ通信方式に従った制御の処理を行う。第2データ通信方式制御部1123は、例えば、第2データ通信方式に従った処理を行う回路と、第2データ通信方式に従った処理を行うためのプログラムを実行する演算部とを含んでいる。Flashメモリ1125は、例えば、第2データ通信方式デバイス1121の初期化においてファームウエアをNANDメモリ1105からロードするためのブートローダーが格納されている。D−RAM1127には、第2データ通信方式制御部1123が実行するプログラムがロードされる。また、D−RAM1127は、第2データ通信方式制御部1123が用いるデータを一時的に記憶するためにも用いられる。電源制御部1129は、第2データ通信方式デバイス1121に対する電力供給を制御する。電源制御部1129は、第2データ通信方式デバイス1121の全体又は第2データ通信方式デバイス1121に含まれる回路や記憶部などのハードウエア要素毎に、電力供給を制御する。第2データ通信方式制御部1123は、内部バスを介して、Flashメモリ1125、D−RAM1127及び電源制御部1129と接続している。
第2データ通信方式デバイス1121に電源が投入されると、第2データ通信方式制御部1123はFlashメモリ1125に格納されているブートローダーを読み込み、ブートローダーを実行することによりファームウエアのロード処理を行う。具体的には、NANDメモリ1105に格納されているファームウエアが、D−RAM1127にロードされる。ファームウエアのサイズは、例えば3MByte程度である。
尚、第1データ通信方式デバイス1111についても同様に、第1データ通信方式デバイス1111に電源が投入されると、第1データ通信方式制御部1113はFlashメモリ1115に格納されているブートローダーを読み込み、ブートローダーを実行することによりファームウエアのロード処理を行う。具体的には、NANDメモリ1105に格納されているファームウエアが、D−RAM1117にロードされる。
また、ホストCPU1101は、第2データ通信方式デバイス1121へコマンドを発行し、第2データ通信方式制御部1123を動作させる。コマンドは、例えば通信モードへの遷移命令、Idleモードへの遷移命令、サーチ命令、休止命令、復帰命令、電源ON命令及び電源OFF命令などである。これらのコマンドについては、処理の説明中で説明する。
続いて、携帯無線端末に含まれるソフトウエアモジュールについて説明する。図12に、通信制御に係るソフトウエアモジュールの例を示す。モード制御部1201は、図11に示したNANDメモリ1105に格納されているソフトウエアを、ホストCPU1101によって実行することによって実現される。モード制御部1201を実現するためのソフトウエアは、NANDメモリ1105からD−RAM1103にロードされるようにしてもよい。モード制御部1201は、第1データ通信方式と第2データ通信方式に関するモードの切り替え処理を行う。モード制御部1201は、更に、各モードにおける処理の一部を実現する。第1データ通信方式と第2データ通信方式ともに、サーチを繰り返すサーチモードと、データ通信を行うデータ通信モードと、ページングを繰り返すIdleモードがある。
第1データ通信方式制御インターフェース1211、第1データ通信方式のサーチ制御部1213、第1データ通信方式のIdle制御部1215及び第1データ通信方式のデータ通信制御部1217は、第1データ通信方式用のファームウエアに含まれるプログラムが実行されることによって実現される。当該ファームウエアは、NANDメモリ1105に格納されており、第1データ通信方式制御部1113により実行される。
第1データ通信方式制御インターフェース1211は、後述する送信信号処理部と受信信号処理部とのインターフェースである。第1データ通信方式のサーチ制御部1213は、第1データ通信方式におけるサーチの制御を行う。サーチは、通信圏外において基地局を探索する動作である。第1データ通信方式のIdle制御部1215は、第1データ通信方式におけるIdle中の制御を行う。具体的には、第1データ通信方式のIdle制御部1215はページングの制御を行う。ページングは、通信圏内において基地局からの呼び出しを検知する動作である。第1データ通信方式のデータ通信制御部1217は、第1データ通信方式におけるデータ通信の制御を行う。データ通信は、通信圏内において基地局にパケットを送信する動作及び基地局からパケットを受信する動作である。
第2データ通信方式制御インターフェース1221、第2データ通信方式のサーチ制御部1223、第2データ通信方式のIdle制御部1225、第2データ通信方式のデータ通信制御部1227及び第2データ通信方式の休止制御部1229は、第2データ通信方式用のファームウエアに含まれるプログラムが実行されることによって実現される。当該ファームウエアは、NANDメモリ1105に格納されており、第2データ通信方式制御部1123により実行される。
第2データ通信方式制御インターフェース1221は、後述する送信モデムと受信モデムとのインターフェースである。第2データ通信方式のサーチ制御部1223は、第2データ通信方式におけるサーチの制御を行う。第2データ通信方式のIdle制御部1225は、第2データ通信方式におけるIdle中の制御を行う。具体的には、第2データ通信方式のIdle制御部1225はページングの制御を行う。第2データ通信方式のデータ通信制御部1227は、第2データ通信方式におけるデータ通信の制御を行う。第2データ通信方式の休止制御部1229は、第2データ通信方式デバイス1121の電源を休止させ、更に復帰させる制御を行う。
図12に示したモジュールの一部は、回路により実現されるようにしてもよい。
更に、携帯無線端末の信号処理に係る構成について、図13を用いて説明する。携帯無線端末は、アンテナ1301、アンテナ1303、アンテナ1305、アンテナ1307、RF(Radio Frequency)送信部1311、送信モデム群1313、RF受信部1331及び受信モデム群1333を有している。
アンテナ1301は、音声通信方式及び第1データ通信方式の送受信用アンテナである。アンテナ1303は、第2データ通信方式の送受信用アンテナである。アンテナ1305は、音声通信方式及び第1データ通信方式の受信用アンテナである。アンテナ1307は、第2データ通信方式の受信用アンテナである。ハンドオーバーの動作中に、第1データ通信方式と第2データ通信方式の両方で受信状態となるので、アンテナ1301とアンテナ1303は、送信用のみならず受信用としても使用される。
RF送信部1311は、送信信号と制御信号が入力され、無線通信の電波を送出するように動作する。RF受信部1331は、無線通信の電波を受け、制御信号が入力され、受信信号を出力するように動作する。
送信モデム群1313は、音声通信方式の送信モデム1315、第1データ通信方式の送信モデム1317及び第2データ通信方式の送信モデム1319を有している。音声通信方式の送信モデム1315は、音声通信方式で送信するデジタル信号をアナログ信号に変調する。尚、音声通信については説明を省略する。第1データ通信方式の送信モデム1317は、第1データ通信方式で送信するデジタル信号をアナログ信号に変調する。第2データ通信方式の送信モデム1319は、第2データ通信方式で送信するデジタル信号をアナログ信号に変調する。
受信モデム群1333は、音声通信方式の受信モデム1335、第1データ通信方式の受信モデム1337及び第2データ通信方式の受信モデム1339を有している。音声通信方式の受信モデム1335は、音声通信方式で受信したアナログ信号をデジタル信号に復調する。第1データ通信方式の受信モデム1337は、第1データ通信方式で受信したアナログ信号をデジタル信号に復調する。第2データ通信方式の受信モデム1339は、第2データ通信方式で受信したアナログ信号をデジタル信号に復調する。
続いて、携帯無線端末における処理について説明する。図14に、モード制御処理のフロー例を示す。この例で、モード制御処理は、アプリケーションソフトあるいはオペレーティングシステムより第2データ通信方式によるデータ通信の要求を受けた場合に起動されることを想定している。そのため、モード制御部1201は、まず第2データ通信方式によるデータ通信モード処理を行う(S1401)。
図15に、第2データ通信方式によるデータ通信モード処理のフロー例を示す。モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123に対してデータ通信モードへの遷移命令を送る(S1501)。
第2データ通信方式制御部1123は、データ通信モードへの遷移命令を受けると、ファームウエアのうち第2データ通信方式のデータ通信制御部1227に相当するプログラムを実行する。そして、第2データ通信方式のデータ通信制御部1227は、データ通信を行う。第2データ通信方式のデータ通信制御部1227は、圏外になったことを検出した場合には、モード制御部1201に通知する。
データ通信モードへの遷移命令を送った後に、モード制御部1201が圏外検出の通知を受けたか否かを判定する(S1503)。圏外検出の通知を受けたと判定した場合には、モード制御部1201は、終了ステータスを「圏外」として(S1505)、処理を終了する。
一方、圏外検出の通知を受けていないと判定した場合には、モード制御部1201は、データ通信終了の指示を受けたか否かを判定する(S1507)。例えば、アプリケーションプログラムあるいはオペレーティングシステムよりデータ通信終了の指示を受けることが想定される。データ通信終了の指示を受けたと判定した場合には、終了ステータスを「接続終了」として(S1509)、処理を終了する。
データ通信終了の指示を受けていないと判定した場合には、モード制御部1201はS1503の処理へ戻る。データ通信モード処理を終えると、図14に示したS1403の処理へ戻る。
図14に示した処理の説明に戻って、モード制御部1201は、データ通信モード処理の終了ステータスが「圏外」であるかあるいは「接続終了」であるかを判定する(S1403)。データ通信モード処理の終了ステータスが「圏外」であると判定した場合には、モード制御部1201は、第1データ通信方式によるデータ通信モードを起動する(S1405)。第1データ通信方式のデータ通信制御部1217が起動され、第1データ通信方式デバイス1111によるデータ通信モード処理が開始する。このように、第2データ通信方式について圏外となった場合には、第2データ通信方式から第1データ通信方式へ切り替えられる。
そして、第2データ通信方式はサーチモードに移る。そのため、モード制御部1201は、第2データ通信方式によるサーチモード処理を行う(S1407)。
図16に、第2データ通信方式によるサーチモード処理のフロー例を示す。モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123へ電源休止命令を送る(S1601)。第2データ通信方式制御部1123は、電源休止命令を受けると、ファームウエアのうち第2データ通信方式の休止制御部1229に相当するプログラムを実行する。そして、第2データ通信方式の休止制御部1229は、電源休止命令を実行する。具体的には、第2データ通信方式の休止制御部1229は、第2データ通信方式デバイス1121の一部の要素を休止させる指示を電源制御部1129に送り、電源制御部1129は指示された一部の要素に相当する回路及び記憶部に対する電力供給を休止させる。
休止する回路又は記憶部の例について説明する。図17に、第2データ通信方式デバイス1121のモジュールの例を示す。図17は、第2データ通信方式デバイス1121のモジュールのうち、ファームウエアの保持に関連するモジュールとページングに関連するモジュールを例示している。
第2データ通信方式デバイス1121は、演算部1701、クロック切替部1703、32MHzクロック供給部1705、リフレッシュ信号生成部1707、ファーム格納部1709、WakeUpタイミング生成回路1711、20MHzクロック供給部1713、通信情報格納部1715、前処理タイミング生成回路1717、受信処理回路1719及び後処理タイミング生成回路1721を有している。
演算部1701は、ファームウエア中のプログラムを実行することによってファームウエアの保持動作とページングの動作などを行う。演算部1701は、図11に示した第2データ通信方式制御部1123に含まれている。クロック切替部1703は、32MHzと20MHzのクロックを切り替える。クロック切替部1703は、図11に示した第2データ通信方式制御部1123に含まれている。
ファームウエアの保持動作においては、クロック切替部1703は、32MHzクロック供給部1705を起動し、20MHzクロック供給部1713を停止させる。32MHzクロック供給部1705は、32MHzのクロックを供給する。32MHzクロック供給部1705は、図11に示した第2データ通信方式制御部1123に含まれている。リフレッシュ信号生成部1707は、32MHz又は20MHzのクロックを受けてリフレッシュ信号を生成する。リフレッシュ信号生成部1707は、図11に示した第2データ通信方式制御部1123に含まれている。ファーム格納部1709は、リフレッシュ信号を受けてファームウエアを保持する。ファーム格納部1709は、図11に示したD−RAM1127の一部である。WakeUpタイミング生成回路1711は、ページングを開始するタイミングを生成する。
ページングの動作においては、クロック切替部1703は、20MHzクロック供給部1713を起動し、32MHzクロック供給部1705を停止させる。20MHzクロック供給部1713は、20MHzのクロックを供給する。通信情報格納部1715は、ファームウエア以外の情報を格納している。例えば、基地局のシステム情報、プロトコルに関するパラメータ、周波数や時間の同期に関する情報などが格納されている。前処理タイミング生成回路1717は、ページングの前処理を行なうタイミングを生成する。受信処理回路1719は、ページングメッセージを受信する処理を行なう。後処理タイミング生成回路1721は、ページングの後処理を行なうタイミングを生成する。
Idleモードにおいては、ファームウエアを保持した状態でページングを行なうので、演算部1701、クロック切替部1703、リフレッシュ信号生成部1707、ファーム格納部1709、WakeUpタイミング生成回路1711、20MHzクロック供給部1713、通信情報格納部1715、前処理タイミング生成回路1717、受信処理回路1719及び後処理タイミング生成回路1721に電力を供給し、それぞれ動作させる。
一方、サーチモードにおいては、ファームウエアを保持するが、ページングは行なわないので、太線枠で示した演算部1701、クロック切替部1703、32MHzクロック供給部1705、リフレッシュ信号生成部1707及びファーム格納部1709に電力を供給し、これらを動作させれば足りる。つまり、WakeUpタイミング生成回路1711、20MHzクロック供給部1713、通信情報格納部1715、前処理タイミング生成回路1717、受信処理回路1719及び後処理タイミング生成回路1721は、休止させる対象となる。第2データ通信方式の休止制御部1229は、これらの回路及び記憶部に対する電源供給を休止させる指示を生成する。
尚、ページングの動作において生成されるリフレッシュ信号は、ファーム格納部1709と通信情報格納部1715を対象として生成される。一方、ファームウエアの保持動作において生成されるリフレッシュ信号は、ファーム格納部1709を対象として生成される。
ファーム格納部1709で保持されるファームウエアには、図12に示した第2データ通信方式制御インターフェース1221、第2データ通信方式のサーチ制御部1223、第2データ通信方式のIdle制御部1225、第2データ通信方式のデータ通信制御部1227及び第2データ通信方式の休止制御部1229を実現するためのプログラムの他に、図13に示した第2データ通信方式の送信モデム1319と第2データ通信方式の受信モデム1339を実現するためのプログラムを含むようにしてもよい。尚、第2データ通信方式の送信モデム1319と第2データ通信方式の受信モデム1339は、回路によって実現してもよい。
図16に示した処理の説明に戻って、モード制御部1201は、サーチの時機を待つ(S1603)。サーチの時機は、図7を用いて上述した通りである。サーチの時機に至ると、モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123に対してサーチ命令を送る(S1605)。
第2データ通信方式制御部1123は、サーチ命令を受けると、ファームウエアのうち第2データ通信方式のサーチ制御部1223に相当するプログラムを実行する。そして、第2データ通信方式のサーチ制御部1223は、サーチを行う。つまり、第2データ通信方式の通信システムに含まれる基地局を探索する。そして、サーチ結果として、基地局を検出したことを示す「検出」あるいは基地局を検出しなかったことを示す「非検出」を、モード制御部1201に返す。
モード制御部1201は、サーチ結果を受け、サーチ結果が「検出」であるかあるいは「非検出」であるかを判定する(S1607)。サーチ結果が「検出」であると判定した場合には、モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123へ電源復帰命令を送る(S1609)。
第2データ通信方式制御部1123は、電源復帰命令を受けると、ファームウエアのうち第2データ通信方式の休止制御部1229に相当するプログラムを実行する。そして、第2データ通信方式の休止制御部1229は、電源復帰命令を実行する。具体的には、第2データ通信方式の休止制御部1229は、休止している要素を復帰させる指示を電源制御部1129に送り、電源制御部1129は休止している要素に相当する回路及び記憶部に対する電力供給を再開させる。
モード制御部1201は、第1データ通信方式によるデータ通信中であるか否かを判定する(S1611)。第1データ通信方式によるデータ通信中でないと判定した場合には、モード制御部1201は、終了ステータスを非接続状態(圏内)として(S1613)、終了する。第1データ通信方式によるデータ通信中であると判定した場合には、モード制御部1201は、終了ステータスを接続状態(圏内)として(S1615)、終了する。そして、図14のS1409の処理へ戻る。
S1607の判定処理で、サーチ結果が「非検出」であると判定した場合には、モード制御部1201は、保持期限に至ったか否かを判定する(S1617)。この例では、サーチモード処理を開始してから15分経過したか否かを判定する。まだ保持期限に至っていないと判定した場合には、S1603の処理に戻り次サーチの時機を待つ。
一方、保持期限に至ったと判定した場合には、モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123へ電源OFF命令を送る(S1619)。第2データ通信方式制御部1123は、電源OFF命令を受けると、電源OFF命令を実行する。具体的には、第2データ通信方式制御部1123は、第2データ通信方式デバイス1121の電源を切断させる指示を電源制御部1129に送り、電源制御部1129は電源を切断する。この電源切断の指示によって、休止命令では電源供給が停止されない回路や記憶部への電力供給も停止される。この後は、端子Iを介して図18の処理へ移る。
圏外となってから所定期間を経過した場合には、すぐに圏内に戻る確率は低いと想定されるので、長めの間隔を空けてサーチを行なう。この例では、3分間間隔でサーチを行なう。また、待機している間は、電源をOFFとして電力の消費を抑える。
図18を用いて、所定期間を経過した後の処理について説明する。モード制御部1201は、サーチの時機を待つ(S1801)。そして、サーチの時機に至ると、モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123へ電源ON命令を送る(S1803)。第2データ通信方式制御部1123は、電源ON命令を受けると、電源ON命令を実行する。具体的には、第2データ通信方式制御部1123は、第2データ通信方式デバイス1121の電源を投入する指示を電源制御部1129に送り、電源制御部1129は電源を投入する。モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123に対してサーチ命令を送る(S1805)。
第2データ通信方式制御部1123は、前述と同様にサーチ命令を受けると、ファームウエアのうち第2データ通信方式のサーチ制御部1223に相当するプログラムを実行する。そして、第2データ通信方式のサーチ制御部1223は、サーチを行う。そして、サーチ結果として、基地局を検出したことを示す「検出」あるいは基地局を検出しなかったことを示す「非検出」を、モード制御部1201に返す。
モード制御部1201は、サーチ結果を受け、サーチ結果が「検出」であるかあるいは「非検出」であるかを判定する(S1807)。サーチ結果が「非検出」であると判定した場合には、モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123へ電源OFF命令を送る(S1809)。そして、S1801の処理に戻り、モード制御部1201は次サーチの時機を待つ。
一方、サーチ結果が「検出」であると判定した場合には、モード制御部1201は、第1データ通信方式によるデータ通信中であるか否かを判定する(S1811)。第1データ通信方式によるデータ通信中でないと判定した場合には、モード制御部1201は、終了ステータスを「非接続状態(圏内)」として(S1813)、終了する。第1データ通信方式によるデータ通信中であると判定した場合には、モード制御部1201は、終了ステータスを「接続状態(圏内)」として(S1815)、終了する。そして、図14のS1409の処理へ戻る。
図14に示した処理の説明に戻って、モード制御部1201は、サーチモード処理の終了ステータスが「接続状態(圏内)」であるか「非接続状態(圏内)」であるかを判定する(S1409)。サーチモード処理の終了ステータスが「接続状態(圏内)」であると判定した場合には、モード制御部1201は、第1データ通信方式から第2データ通信方式へ切り替えるためのハンドオーバーの処理を行なう(S1411)。これにより、第2データ通信方式の基地局と接続され、データ通信を行なう準備が整う。モード制御部1201は、第1データ通信方式によるデータ通信モードを停止させる(S1413)。このとき、モード制御部1201は、第1データ通信方式によるIdleモードを起動するようにしてもよい。そして、モード制御部1201は、S1401の処理に戻って第2データ通信方式によるデータ通信モード処理を行なう。
一方、サーチモード処理の終了ステータスが「非接続状態(圏内)」であると判定した場合には、モード制御部1201は、第1データ通信方式によるIdleモードを停止させる(S1415)。そして、モード制御部1201は、第2データ通信方式によるIdleモード処理を行なう(S1417)。
図19に、第2データ通信方式によるIdleモード処理のフロー例を示す。モード制御部1201は、第2データ通信方式デバイス1121の第2データ通信方式制御部1123に対してIdleモードへの遷移命令を送る(S1901)。
第2データ通信方式制御部1123は、Idleモードへの遷移命令を受けると、ファームウエアのうち第2データ通信方式のIdle制御部1225に相当するプログラムを実行する。そして、第2データ通信方式のIdle制御部1225は、ページングを行う。第2データ通信方式のIdle制御部1225は、圏外になったことを検出した場合には、モード制御部1201に通知する。第2データ通信方式のIdle制御部1225は、例えば1.28秒間隔で、ページングメッセージを受信する。尚、当該携帯無線端末宛のページングメッセージを受けた場合には、第2データ通信方式のIdle制御部1225は呼び出しを受けた旨をモード制御部1201に通知する。これ以降、第1データ通信方式のデータ通信モードへの復帰のための処理が始まるが、詳細は省略する。
この後、モード制御部1201は圏外検出の通知を受けたか否かを判定する(S1903)。圏外検出の通知を受けたと判定した場合には、モード制御部1201は、終了ステータスを「圏外」として(S1905)、処理を終了する。
一方、圏外検出の通知を受けていないと判定した場合には、モード制御部1201は、第2データ通信方式のIdle制御部1225から呼び出しの通知を受けたか否かを判定する(S1907)。第2データ通信方式のIdle制御部1225から呼び出しの通知を受けたと判定した場合には、モード制御部1201は、終了ステータスを「接続終了」として(S1909)、処理を終了する。
一方、第2データ通信方式のIdle制御部1225から呼び出しの通知を受けていないと判定した場合には、モード制御部1201は、データ通信開始の指示を受けたか否かを判定する(S1911)。例えば、アプリケーションプログラムあるいはオペレーティングシステムよりデータ通信開始の指示を受けることが想定される。データ通信開始の指示を受けたと判定した場合には、終了ステータスを「接続開始」として(S1909)、処理を終了する。
データ通信開始の指示を受けていないと判定した場合には、モード制御部1201はS1903の処理へ戻る。idleモード処理を終えると、図14に示したS1419の処理へ戻る。
図14に示した処理の説明に戻って、モード制御部1201は、Idleモード処理の終了ステータスが「圏外」であるかあるいは「接続開始」であるかを判定する(S1419)。Idleモード処理の終了ステータスが「圏外」であると判定した場合には、モード制御部1201は、第1データ通信方式によるIdleモードを起動し(S1421)、S1407の処理に移る。Idleモード処理の終了ステータスが「接続開始」であると判定した場合には、モード制御部1201は、S1401の処理に戻る。
尚、この例では、第1データ通信方式のモードの切り替えと第1データ通信方式のモードにおける処理について、一部説明を省略している。第2データ通信方式のモードの切り替えと関連する処理のみを説明した。
上述の例で、第2データ通信方式のサーチモードになってから10分後に再び通信圏内に入る場合の電力消費について説明する。この場合、基地局の検出するまでに6回のサーチが行なわれる。そして、従来例では、ファームウエアのダウンロードに750mクーロンの電気量が消費されるので、合計で4500mクーロンの電気量が消費される。一方、本実施の形態では、ファームウエアの保持のための電流が0.7mAであるので、10分に要する電気量は442mクーロンとなる。本実施の形態によれば、従来例のおよそ9割の電気量を節減することができる。
上述の例では、サーチモードにおいて自動的にサーチを繰り返す形態について説明したが、アプリケーションあるいはオペレーティングシステムの指示によってサーチを行なうようにしてもよい。利用者からの指示を受け付けた場合に、サーチを行なうようにしてもよい。
本実施の形態は、車載端末に適用してもよい。通信方式は、CDMA(Code Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)であってもよい。また、通信方式が例えば無線LAN(Local Area Network)である場合には、上述の基地局をアクセスポイントに置き換えて適用してもよい。更に、本実施の形態は、データ通信のみならず、音声通信など他の通信に適用してもよい。
以上本技術の一実施の形態を説明したが、本技術はこれに限定されるものではない。例えば、上述の機能ブロック構成はプログラムモジュール構成に対応しない場合もある。
また、上で説明した各記憶領域の構成は一例であって、上記のような構成でなければならないわけではない。さらに、処理フローにおいても、処理結果が変わらなければ処理の順番を入れ替えることも可能である。さらに、並列に実行させるようにしても良い。
以上述べた実施の形態をまとめると、以下のようになる。
本実施の形態に係る制御方法は、演算部と揮発性メモリを備え、且つ電気通信網との通信を制御するデバイスを用いた制御方法であって、 電気通信網の無線通信圏内に入っているか否かを判定する処理と、電気通信網の無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、電気通信網の基地局又はアクセスポイントを探索する処理を演算部に実行させるためのソフトウエアを揮発性メモリに保持した状態で、デバイスの一部に対する電力供給を休止する休止処理とを含む。
このようにすれば、通信圏外となったときにデバイスの一部に対する電力供給を休止するので、基地局等の探索を待機している間の電力消費を抑制できる。
また、電力供給を休止している状態で、演算部がソフトウエアを揮発性メモリから読み出し、実行する実行処理を含むようにしてもよい。
このようにすれば、探索処理を行う際に改めてソフトウエアをロードしなくて済む。従って、ソフトウエアのロードに要する電力と時間を省くことができる。
また、基地局又はアクセスポイントを検出した場合に、休止させた電力供給を再開する処理を含むようにしてもよい。
このようにすれば、基地局又はアクセスポイントを検出した場合に、すぐに電気通信網と通信することができる。
また、休止処理から所定の期間を経過した場合に、デバイスに対する電力供給を停止する処理を含むようにしてもよい。
このようにすれば、待機時間が長引くと予想される状況において、デバイスに対する電力供給を停止し、待機状態における消費電力を更に減らすことができる。
また、電気通信網の無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、他の電気通信網に接続する処理を含むようにしてもよい。
このようにすれば、一旦他の電気通信網との通信を切り替えたのちに、再び元の電気通信網との通信に復帰する場合にも、ソフトウエアの再ロードを行なわずに済む。従って、再ロードに係る消費電力を節減し、元の電気通信網との通信に復帰する場合に要する時間を短縮することができる。
なお、上記方法による処理をプロセッサに行わせるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納される。尚、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
演算部と揮発性メモリを備え、且つ電気通信網との通信を制御するデバイスを用いた制御方法であって、
前記電気通信網の無線通信圏内に入っているか否かを判定する処理と、
前記電気通信網の前記無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、前記電気通信網の基地局又はアクセスポイントを探索する処理を前記演算部に実行させるためのソフトウエアを前記揮発性メモリに保持した状態で、前記デバイスの一部に対する電力供給を休止する休止処理と
を含む制御方法。
(付記2)
前記電力供給を休止している状態で、前記演算部が前記ソフトウエアを前記揮発性メモリから読み出し、実行する実行処理
を含む付記1記載の制御方法。
(付記3)
前記基地局又は前記アクセスポイントを検出した場合に、前記休止させた電力供給を再開する処理
を含む付記1又は2記載の制御方法。
(付記4)
前記休止処理から所定の期間を経過した場合に、前記デバイスに対する電力供給を停止する処理
を含む付記1乃至3のいずれか1つ記載の制御方法。
(付記5)
前記電気通信網の前記無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、他の電気通信網に接続する処理
を含む付記1乃至4のいずれか1つ記載の制御方法。
(付記6)
演算部と揮発性メモリを備え、且つ電気通信網との通信を制御する制御装置であって、
前記電気通信網の無線通信圏内に入っているか否かを判定する判定部と、
前記電気通信網の前記無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、前記電気通信網の基地局又はアクセスポイントを探索する処理を前記演算部に実行させるためのソフトウエアを前記揮発性メモリに保持した状態で、前記制御装置の一部に対する電力供給を休止する休止部と
を含む制御装置。
101 第1データ通信方式エリア 103a 第2データ通信方式エリア
103b 第2データ通信方式エリア
211 第1データ通信方式アクセスネットワーク
213 第1データ通信方式基地局 215 第1データ通信方式中継装置
221 第2データ通信方式アクセスネットワーク
223 第2データ通信方式基地局 225 第2データ通信方式中継装置
231 コアネットワーク 233 ホームエージェント
235 認証サーバ 1101 ホストCPU
1103 D−RAM 1105 NANDメモリ
1107 ホストバス 1111 第1データ通信方式デバイス
1113 第1データ通信方式制御部 1115 Flashメモリ
1117 D−RAM 1119 電源制御部
1121 第2データ通信方式デバイス
1123 第2データ通信方式制御部 1125 Flashメモリ
1127 D−RAM 1129 電源制御部
1201 モード制御部 1211 第1データ通信方式制御インターフェース
1213 第1データ通信方式のサーチ制御部
1215 第1データ通信方式のIdle制御部
1217 第1データ通信方式のデータ通信制御部
1221 第2データ通信方式制御インターフェース
1223 第2データ通信方式のサーチ制御部
1225 第2データ通信方式のIdle制御部
1227 第2データ通信方式のデータ通信制御部
1229 第2データ通信方式の休止制御部
1301 アンテナ 1303 アンテナ
1305 アンテナ 1307 アンテナ
1311 RF送信部 1313 送信モデム群
1315 音声通信方式の送信モデム
1317 第1データ通信方式の送信モデム
1319 第2データ通信方式の送信モデム
1331 RF受信部 1333 受信モデム群
1335 音声通信方式の受信モデム
1337 第1データ通信方式の受信モデム
1339 第2データ通信方式の受信モデム
1701 演算部 1703 クロック切替部
1705 32MHzクロック供給部 1707 リフレッシュ信号生成部
1709 ファーム格納部 1711 WakeUpタイミング生成回路
1713 20MHzクロック供給部 1715 通信情報格納部
1717 前処理タイミング生成回路 1719 受信処理回路
1721 後処理タイミング生成回路

Claims (6)

  1. 演算部と揮発性メモリを備え、且つ電気通信網との通信を制御するデバイスを用いた制御方法であって、
    前記電気通信網の無線通信圏内に入っているか否かを判定する処理と、
    前記電気通信網の前記無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、前記電気通信網の基地局又はアクセスポイントを探索する処理を前記演算部に実行させるためのソフトウエアを前記揮発性メモリに保持した状態で、前記デバイスの一部に対する電力供給を休止する休止処理と
    を含む制御方法。
  2. 前記電力供給を休止している状態で、前記演算部が前記ソフトウエアを前記揮発性メモリから読み出し、実行する実行処理
    を含む請求項1記載の制御方法。
  3. 前記基地局又は前記アクセスポイントを検出した場合に、前記休止させた電力供給を再開する処理
    を含む請求項1又は2記載の制御方法。
  4. 前記休止処理から所定の期間を経過した場合に、前記デバイスに対する電力供給を停止する処理
    を含む請求項1乃至3のいずれか1つ記載の制御方法。
  5. 前記電気通信網の前記無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、他の電気通信網に接続する処理
    を含む請求項1乃至4のいずれか1つ記載の制御方法。
  6. 演算部と揮発性メモリを備え、且つ電気通信網との通信を制御する制御装置であって、
    前記電気通信網の無線通信圏内に入っているか否かを判定する判定部と、
    前記電気通信網の前記無線通信圏内に入っていないと判定した場合に、前記電気通信網の基地局又はアクセスポイントを探索する処理を前記演算部に実行させるためのソフトウエアを前記揮発性メモリに保持した状態で、前記制御装置の一部に対する電力供給を休止する休止部と
    を含む制御装置。
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