JP2014102468A - 処理装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率よく露光できる処理装置を提供する。
【解決手段】処理装置(EX)は、第1円筒面(DM2)における周方向の一部に第1円筒面に沿って湾曲するマスクパターン(M)を保持する保持領域(A1)、及び中心線に対して保持領域の反対側に配置されて光が通過する通過領域(A2)を有するマスク保持部材(DM)と、照明領域(IR)におけるマスクパターンに応じた露光光を、マスク保持部材の内側に向かうように発生させる照明系(IU)と、マスク保持部材の通過領域に向って凸の第2円筒面(DP1)に沿うように基板(P)を湾曲させて支持する基板支持部材(DP)と、マスク保持部材の内側に配置され、マスクパターンからの露光光を通過領域を介して基板に投射することで、マスクパターンの一部の像を基板上の投影領域(PR)に拡大投影する投影光学系(PL)と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】処理装置(EX)は、第1円筒面(DM2)における周方向の一部に第1円筒面に沿って湾曲するマスクパターン(M)を保持する保持領域(A1)、及び中心線に対して保持領域の反対側に配置されて光が通過する通過領域(A2)を有するマスク保持部材(DM)と、照明領域(IR)におけるマスクパターンに応じた露光光を、マスク保持部材の内側に向かうように発生させる照明系(IU)と、マスク保持部材の通過領域に向って凸の第2円筒面(DP1)に沿うように基板(P)を湾曲させて支持する基板支持部材(DP)と、マスク保持部材の内側に配置され、マスクパターンからの露光光を通過領域を介して基板に投射することで、マスクパターンの一部の像を基板上の投影領域(PR)に拡大投影する投影光学系(PL)と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、処理装置、及びデバイス製造方法に関する。
露光装置等の処理装置は、例えば下記の特許文献1に記載されているように、各種デバイスの製造に利用されている。デバイスを製造する手法の1つとして、例えば下記の特許文献2に記載されているようなロール・ツー・ロール方式が知られている。ロール・ツー・ロール方式は、送出用のロールから回収用のロールへフィルム等の基板を搬送しながら、搬送経路上において基板に各種処理を行う方式である。
露光装置は、例えばロール状に湾曲したマスクパターン(円筒マスク)を回転させながら処理を実行することで基板を効率よく露光できるが、マスクパターンが湾曲していることで露光の精度が低下する可能性がある。結果として、露光不良が発生することがありえる。本発明は、効率よく露光しつつ露光不良の発生を抑制できる処理装置、及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、所定の中心線の周りで所定の曲率で湾曲する第1円筒面における周方向の一部に第1円筒面に沿って湾曲するマスクパターンを保持する保持領域、及び中心線に対して保持領域の反対側に配置されて光が通過する通過領域、を有するマスク保持部材と、マスクパターンの周方向の一部に設定される照明領域に照明光を照射し、照明領域におけるマスクパターンに応じた露光光を、マスク保持部材の内側に向かうように発生させる照明系と、マスク保持部材の通過領域に向って凸の第2円筒面を有し、第2円筒面に沿うように基板を湾曲させて支持する基板支持部材と、マスク保持部材の内側に配置され、マスクパターンからの露光光を通過領域を介して基板に投射することで、マスクパターンの一部の像を基板上の投影領域に拡大投影する投影光学系と、を備える処理装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の処理装置によって、マスク保持部材を回転させつつ感応性基板を所定方向に搬送して、感応性基板にマスクパターンを連続的に露光することと、露光された感応性基板の感応層の変化を利用して後続の処理を実施することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、効率よく露光できる処理装置、及びデバイス製造方法を提供できる。
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。図1は、デバイス製造システムSYS(例えば、フレキシブル・ディスプレー製造ライン)の構成例を示す図である。ここでは、供給ロールFR1から引き出された可撓性の基板P(シート、フィルムなど)が、順次、n台の処理装置U1,U2,U3,U4,U5,・・・Unを経て、回収ロールFR2に巻き上げられるまでの例を示している。
第1実施形態について説明する。図1は、デバイス製造システムSYS(例えば、フレキシブル・ディスプレー製造ライン)の構成例を示す図である。ここでは、供給ロールFR1から引き出された可撓性の基板P(シート、フィルムなど)が、順次、n台の処理装置U1,U2,U3,U4,U5,・・・Unを経て、回収ロールFR2に巻き上げられるまでの例を示している。
図1において、XYZ直交座標系は、基板Pの表面(または裏面)がXZ面と垂直となるように設定され、基板Pの搬送方向(長尺方向)と直交する方向(幅方向)がY軸方向に設定されるものとする。Z軸方向は、例えば鉛直方向に設定され、X軸方向およびY軸方向は水平方向に設定される。なお、説明の便宜上、X軸方向(搬送方向の下流)から見た図を正面図、Y軸方向(搬送方向に対する幅方向)から見た図を側面図、Z軸方向(鉛直方向の上方)から見た図を上面図ということがある。
供給ロールFR1に巻かれている基板Pは、ニップされた駆動ローラによって引き出され、エッジポジションコントローラによってY軸方向に位置決めされつつ、処理装置U1に送られる。
処理装置U1は、例えば塗布装置であり、印刷方式で基板Pの表面に感光性機能液(フォトレジスト、感光性カップリング材、UV硬化樹脂液など)を、基板Pの搬送方向(長尺方向)に関して連続的または選択的に塗布する。処理装置U2は、例えば加熱装置であり、処理装置U1から搬送されてきた基板Pを所定温度(例えば、数10から120℃程度)まで加熱して、表面に塗布された感光性機能層を安定に定着する。
処理装置U3は、露光装置を含み、例えば処理装置U2から搬送されてきた基板Pの感光性機能層に対して、ディスプレイ用の回路パターンや配線パターンに対応した紫外線のパターニング光(露光光)を照射する。処理装置U3において、エッジポジションコントローラEPCは、基板PのY軸方向(幅方向)の中心を一定位置に制御し、ニップされた駆動ローラDR1は、露光装置の露光領域(処理領域)に基板Pを搬入する。駆動ローラDR2、DR3は、基板Pに所定のたるみ(あそび)DLを与えつつ、基板Pを搬出する。
また、処理装置U3において、回転ドラムDMは、シート状のマスクパターンM(マスク基板)を保持し、回転ドラムDPは、回転ドラムDMと対向する位置に基板Pを支持する。照明装置(照明系)IUは、回転ドラムDMに保持されたマスクパターンMにY軸方向に延びたスリット状の露光用の照明光を照射し、マスクパターンMに応じた露光光を発生させる。投影光学系PLは、回転ドラムDMの内側に配置されており、マスクパターンMに発生した露光光を、回転ドラムDPに支持されている基板Pに照射することで、マスクパターンMに形成されている露光パターンを基板Pに転写(投影露光)する。アライメント顕微鏡AMは、露光(転写)されるパターンと基板Pとを相対的に位置合せ(アライメント)するために、基板Pに予め形成されたアライメントマークなどを検出する。
露光パターンを有するマスク体は、例えば、回転ドラムDMとマスクパターンMとがリリース可能なものである。マスク体は、回転ドラムDMとマスクパターンMとがリリース不能なものでもよく、例えば、透明な円筒状の石英管による回転ドラムDMの表面にマスクパターンMを形成したものでもよい。
処理装置U4は、例えばウェット処理装置であって、処理装置U3から搬送されてきた基板Pの感光性機能層に対して、湿式による現像処理、無電解メッキ処理などのような各種の湿式処理の少なくとも1つを行なう。処理装置U5は、例えば加熱乾燥装置であって、処理装置U4から搬送されてきた基板Pを暖めて、湿式プロセスで湿った基板Pの水分含有量を所定値に調整する。
処理装置U1〜U5などによる処理が施された基板Pは、一連のプロセスの最後の処理装置Unを通った後に、ニップされた駆動ローラとエッジポジションコントローラとを介して回収ロールFR2に巻き上げられる。
上位制御装置CONTは、製造ラインを構成する各処理装置U1からUnの運転を統括制御するものであり、各処理装置U1からUnにおける処理状況や処理状態の監視、処理装置間での基板Pの搬送状態のモニター、事前・事後の検査・計測の結果に基づくフィードバック補正やフィードフォワード補正なども行なう。
本実施形態で使用される基板Pは、例えば、樹脂フィルム、ステンレス鋼などの金属または合金からなる箔(フォイル)などである。樹脂フィルムの材質は、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレンビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂のうち1または2以上を含む。
基板Pは、各種の処理工程において受ける熱による変形量が実質的に無視できるように、熱膨張係数が顕著に大きくないものでもよい。熱膨張係数は、例えば、無機フィラーを樹脂フィルムに混合することによって、プロセス温度などに応じた閾値よりも小さく設定されていてもよい。無機フィラーは、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、酸化ケイ素などでもよい。また、基板Pは、フロート法などで製造された厚さ100μm程度の極薄ガラスの単層体であってもよいし、この極薄ガラスに上述の樹脂フィルム、箔などを貼り合わせた積層体であってもよい。また、基板Pは、予め所定の前処理によって、その表面を改質して活性化したもの、あるいは、表面に精密パターニングのための微細な隔壁構造(凹凸構造)を形成したものでもよい。
図1のデバイス製造システムSYSは、デバイス(ディスプレーパネルなど)製造のための各種の処理を、基板Pに対して繰り返し、あるいは連続して実行する。各種の処理が施された基板Pは、デバイスごとに分割(ダイシング)されて、複数個のデバイスになる。基板Pの寸法は、例えば、幅方向(短尺となるY軸方向)の寸法が10cmから2m程度であり、長さ方向(長尺となるX軸方向)の寸法が10m以上である。なお、上述のデバイス製造システムSYSが備える複数の処理装置のうち少なくとも1つは、省略されることがある。
次に、処理装置U3(露光装置EX)について、より詳しく説明する。図2は本実施形態による露光装置EXを示す側面図である。
図2の露光装置EXは、いわゆる走査露光装置であり、照明光L1によって照明されているマスクパターンMで発生する露光光L2によって基板Pを走査することにより、マスクパターンMに形成されているパターンを基板Pに転写する。
図2のマスクパターンMは、例えばシート状に形成された透過型のマスクパターンであり、クロムなどの遮光部材で形成されたパターンを含む。露光装置EXは、マスクパターンMを保持する回転ドラムDMと、回転ドラムDMの外側に配置された照明装置IUと、回転ドラムDMの内側に配置された投影光学系PLと、マスクパターンMと対向可能なように基板Pを支持する回転ドラムDPと、露光装置EXの各部を制御する制御装置10とを備える。
回転ドラムDMは、その周方向の一部に設定される保持領域A1に、マスクパターンMを円筒面状に湾曲させて保持する。照明装置IUは、回転ドラムDMが保持するマスクパターンMの一部に設定される照明領域IRを、ケーラー照明などによって均一な照度で照明する。このようにして、照明装置IUは、マスクパターンMのうち照明領域IRに配置されている部分に応じた露光光L2を、回転ドラムDMの内側に向かうように発生させる。
この露光光L2は、投影光学系PLを通った後に、回転ドラムDMのうちマスクパターンMが配置されていない領域(通過領域A2)を通って、回転ドラムDPに支持されている基板P上に設定される投影領域PRに投射される。投影光学系PLは、拡大系の光学系であり、マスクパターンMの一部(照明領域IR)の像を、基板P上に設定される投影領域PRに拡大投影する。
制御装置10は、回転ドラムDMを回転させることによって、マスクパターンMのうち照明領域IRに配置される部分の位置を変化させ、かつ、回転ドラムDPを回転させることによって、基板Pのうち投影領域PRに配置される部分の位置を時間変化させる。このように、露光装置EXは、マスクパターンMに形成されたパターンのうち投影する部位を変化させながら、露光光L2で基板Pを走査することで、所望のパターンを基板P上の所望の領域に投影露光する。
図3は、回転ドラムDMおよびマスクパターンMを示す斜視図である。回転ドラムDMは、マスクパターンMを保持するマスク保持部材である。図2および図3に示すように、回転ドラムDMは、円筒状の部材DM1を含み、円筒面状の内周面(図2に示す円筒面DM2という)を有する。円筒面は、所定の中心線に平行な線分を、この所定の中心線の周りに所定の回転角で回転させることで形成される湾曲面である。円筒面は、例えば、円柱状の部材の外周面の少なくとも一部、円筒状の部材の内周面の少なくとも一部、又は円筒の外周面の少なくとも一部である。
回転ドラムDMは、マスクパターンMを円筒面DM2に沿うように円筒面状に湾曲させて保持する。回転ドラムDMは、その外周面(円筒面)に沿うようにマスクパターンMを円筒面状に湾曲させて保持するものでもよい。回転ドラムDMは、マスクパターンMを保持した状態で、回転中心軸AX1の周りで回転可能である。この回転中心軸AX1は、例えば、円筒面DM2の中心線とほぼ同軸である。
図2の回転ドラムDMは、円筒面DM2における周方向の一部に配置された保持領域A1と、回転中心軸AX1に対して保持領域A1の反対側の少なくとも一部に配置された通過領域A2とを有する。回転ドラムDMは、保持領域A1にマスクパターンMを保持し、通過領域A2にマスクパターンMを保持しない。図2において、回転ドラムDMの内周の長さに占める保持領域A1の弧長の割合は、1/2未満である。
通過領域A2は、円筒面DM2の周方向において保持領域A1と重複しない領域A3(マスク非保持領域)の一部に設定されている。通過領域A2は、保持領域A1に保持されているマスクパターンMで発生した露光光L2が、投影光学系PLを介して入射する位置に設定されている。通過領域A2は、例えば、回転ドラムDMに設けられた開口DM3(図3に示す)の内側の領域(空隙)を含むが、通過領域A2には、露光光L2が透過する部材が配置されていてもよい。
なお、回転ドラムDMは、開口DM3が設けられていること等により、重心が回転中心軸AX1からずれることもありえる。このような重心のずれにより回転時の振動が許容できない場合などには、重量物を配置すること等で重心バランスをとることもできる。また、図3などにおいて、回転ドラムDMの回転中心軸AX1の方向(Y軸方向)には2つのマスクパターンMが配置されているが、1つの回転ドラムDMに配置されるマスクパターンの数は、1つでもよいし、2以上でもよい。
図2の照明装置IUは、回転ドラムDMの外部に配置されており、回転ドラムDMの外部からマスクパターンMを照明することで、照明領域IRにおけるマスクパターンMに応じた露光光L2を、回転ドラムDMの内側に向かうように発生させる。
照明装置IUは、光を発する光源11と、光源11からの光が入射する位置に配置された照明光学系ILとを備える。光源11は、例えば水銀ランプ等のランプ光源、又はレーザーダイオード、発光ダイオード(LED)等の固体光源を含む。光源11が射出する光は、例えば、ランプ光源から射出される輝線(g線、h線、i線)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)等である。
照明光学系ILは、例えば、照明光L1の源になる複数の光源像を形成するとともに、複数の光源像からの光束を照明領域IRに重畳することで、照明領域IRにおける照度を均一化する。照明光学系ILは、例えば、光出射側がテレセントリックな光学系であり、照明光学系ILから出射する照明光L1は、X軸方向に分布する主光線が互いにほぼ平行、かつY軸方向に分布する主光線が互いにほぼ平行である。
なお、照明装置IU(照明系)は、少なくとも照明光学系ILを含んでいればよく、光源11を含んでいなくてもよい。例えば、照明装置IUは、外部装置としての光源11から供給される光を、照明光学系ILを介して照明領域IRに照射する構成でもよい。
投影光学系PLは、照明領域IRから回転ドラムDMの内側に向かう露光光L2が入射するように、回転ドラムDMの内側に配置されている。投影光学系PLは、回転ドラムDMに同伴した回転を行わないように(回転ドラムDMの外部に対して回転しないように)、回転ドラムDMの外部から支持されている。
投影光学系PLは、マスクパターンMにおいて照明光L1が入射する物体面(照明領域IR)に対して、光学的に共役な像面(投影領域PR)を形成する。投影光学系PLを通った露光光L2は、回転ドラムDMの通過領域A2を介して基板Pに照射される。
投影光学系PLは、拡大光学系であり、物体面(視野)に対する像面(像野)の倍率(以下、拡大倍率βという)が1よりも大きい(β>1)。投影光学系PLは、マスクパターンMの一部の像を、回転ドラムDMの回転中心軸AX1に平行な方向(Y軸方向)と回転中心軸AX1に垂直な方向(X軸方向)とで、ほぼ等方的に拡大する。
図2の投影光学系PLは、パワーを有する反射部材を含んでいない屈折系であり、1または2以上のレンズ要素を含む。投影光学系PLのレンズ要素の少なくとも一つは、球面レンズ、非球面レンズのような所定軸の周りで回転対称な形状でもよいし、この回転対称な形状のうち所定軸周りの一部を除いた形状(レンズカットされた形状)でもよい。このような所定軸を、適宜、投影光学系PLの光軸PLaという。ここでは、投影光学系PLの光路には、照明光学系ILが形成する光源像と共役な面(いわゆる瞳面)が形成され、投影光学系PLのレンズ要素のうち瞳面よりも像面側(基板P側)に配置されるレンズ要素がレンズカットされている。
図2において、投影光学系PLの光軸PLaは、回転ドラムDMの回転中心軸AX1の方向(Y軸方向)から見たときに、回転中心軸AX1を通るように配置されている。照明領域IRは、回転中心軸AX1の周方向において投影光学系PLの光軸PLaからずれている。照明領域IRは、投影光学系PLの光軸PLaおよび回転中心軸AX1を含む面(YZ面)に関して−X側に配置されている。照明領域IRは、投影光学系PLの光軸PLaと回転ドラムDMとの交点DM4から、Y軸を中心とする反時計回りに回転した位置に配置されている。
照明領域IRに対応する投影光学系PLの像面(投影領域PR)は、回転中心軸AX1の周方向において投影光学系PLの光軸PLaからずれている。投影領域PRは、YZ面に関して+X側に配置されている。投影領域PRは、回転中心軸AX1に関して照明領域IRと反対側の領域に配置されている。投影光学系PLの光軸PLaと回転ドラムDMとの交点DM5(回転中心軸AX1に関して、交点DM4とは反対側の交点)から、Y軸を中心とする反時計回りに回転した位置に配置されている。回転ドラムDMの通過領域A2は、このような投影領域PRと投影光学系PLとの間の露光光L2の光路を含む領域である。
回転中心軸AX1に垂直な面(XZ面)において、投影光学系PLの光軸PLaから照明領域IRの中心までのずれ量(物体高)をD1とすると、投影光学系PLの光軸PLaから投影領域PRの中心までのずれ量D2(像高)は、投影光学系PLの拡大倍率をβ、として、例えば、下記の式(1)で表される。
D2=β・D1 ・・・(1)
D2=β・D1 ・・・(1)
回転ドラムDPは、基板Pを支持する基板支持部材である。回転ドラムDPは、円筒面状の外周面(以下、円筒面DP1という)を有し、円筒面DP1で基板Pを支持する。回転ドラムDPは、基板Pが円筒面DP1に沿って湾曲するように、基板Pを支持する。回転ドラムDPは、回転中心軸AX2の周りで回転可能なように設けられている。回転ドラムDPの回転中心軸AX2は、例えば回転ドラムDMの回転中心軸AX1とほぼ平行に設定される。基板Pは、回転ドラムDPが回転することで、回転ドラムDPに巻きつけられるように搬送される。回転ドラムDPは、エアベアリングなどによって基板Pを非接触に支持するものでもよい。
図2に示す露光装置EXは、回転ドラムDMを回転させる駆動部12、及び回転ドラムDPを回転させる駆動部13を備える。駆動部12及び駆動部13は、マスクパターンMと基板Pとを相対移動させるための移動装置14を構成する。この移動装置14は、照明領域IRに対してマスクパターンMを相対移動させ、投影領域PRに対して基板Pを相対移動させる。露光装置EXは、移動装置14(走査装置)によるマスクパターンMの相対移動と基板Pの相対移動とによって、露光光L2で基板Pを走査する。
回転ドラムDMの回転位置は、エンコーダ等の検出部15によって検出され、検出部15による検出の結果に基づいて制御される。一方、回転ドラムDPの回転位置は、エンコーダ等の検出部16によって検出され、検出部16による検出の結果に基づいて制御される。
制御装置10は、検出部15から取得した検出結果に基づいて駆動部12を制御することにより、回転ドラムDMの回転位置を制御する。換言すると、制御装置10は、回転ドラムDMに保持されているマスクパターンMの回転位置を制御できる。また、制御装置10は、検出部16から取得した検出結果に基づいて駆動部13を制御することにより、回転ドラムDPの回転位置を制御する。換言すると、制御装置10は、回転ドラムDPの回転に伴って移動する基板Pの位置を、制御できる。
制御装置10は、駆動部12および駆動部13を制御することによって、マスクパターンMと基板Pとの相対位置を制御し、マスクパターンMのうち照明領域IRと重なる部分で発生した露光光L2で基板Pを走査する。露光装置EXにおいて露光光L2により基板Pが走査される走査方向は、回転中心軸AX1(Y軸方向)とほぼ垂直な方向(X軸方向)である。
制御装置10は、マスクパターンMの各部の像が基板P上の所望の位置に投影されるように、回転ドラムDMの曲率、回転ドラムDPの曲率、および投影光学系PLの拡大倍率βに基づいて、各回転ドラムの回転速度(角速度)を制御する。一般に、投影光学系PLの拡大倍率βには横倍率と縦倍率とがあり、横倍率は、物面上のパターンのサイズが像面側でβ倍に拡大されることを意味し、縦倍率は、物面側でパターンが光軸方向にΔZmだけ変位したときに、投影像のフォーカス位置がΔZm・β2だけ光軸方向に変位することを意味する。本実施形態では、XZ面内においてマスクパターンMが円筒面の一部である為、横倍率(β)の2乗が縦倍率(β2)の関係から、マスクパターンMの投影像はXZ面内において厳密には2次曲線の一部となる。しかしながら、照明領域IRや投影領域PRの走査露光方向の幅が狭い範囲では、マスクパターンMの曲率半径と、拡大された投影像の最良像面の近似的な曲率半径は、拡大倍率βによらず、ほぼ等しくなる。従って、回転ドラムDMと回転ドラムDPとで曲率(直径)を等しくすることができ、その場合に、制御装置10は、回転ドラムDPの角速度が回転ドラムDMの角速度(又は周速度)のβ倍になるように、各回転ドラムの回転速度を制御する。
なお、駆動部12は、X軸方向とY軸方向とZ軸方向の少なくとも1方向において、回転ドラムDMを移動可能であってもよい。この場合に、検出部15は、駆動部12が回転ドラムDMを移動させる方向において、回転ドラムDMの位置を検出してもよく、制御装置10は、検出部15の検出結果に基づいて駆動部12を制御することで、任意の方向のおける回転ドラムDMの位置を制御してもよい。
このような回転ドラムDMの位置調整は、X軸の周りの回転方向とZ軸の周りの回転方向との一方又は双方において、可能であってもよい。また、回転ドラムDMの位置調整は、回転ドラムDPに適用してもよい。露光装置EXは、回転ドラムDMと回転ドラムDPの一方または双方の位置を制御することで、回転ドラムDMと回転ドラムDPの相対位置を制御することができる。これにより、露光装置EXは、照明領域IRと基板Pとの相対位置を、走査方向以外の方向においても調整できる。
以上のような構成の露光装置EXは、円筒面状に湾曲したマスクパターンMを一方向に回転させながら基板Pを移動させることで、各デバイス用の露光処理を繰り返し実行することができ、効率よく露光できる。ところで、照明領域IR(投影光学系PLの物体面)は、投影光学系PLと同じ側(−Z側)が凹んだ円筒面状であり、投影領域PR(投影光学系PLの像面)は、−Z側(投影光学系PLと反対側)が凹んだ円筒面状になる。露光装置EXにおいて、回転ドラムDPに支持されている基板Pは−Z側(投影光学系PLと反対側)が凹んだ円筒面状であるので、投影光学系PLが形成する物体面(投影領域PR)と基板Pとで凹んでいる向きが同じ(いずれも−Z側が凹)になる。そのため、露光装置EXは、回転ドラムDPの回転中心軸AX2の周方向においてデフォーカス量を揃えやすくなり、マスクパターンMの像を基板Pに精度よく投影することができる。
また、上記の式(1)を満たすように、ずれ量D1およびずれ量D2(図2参照)が設定されていると、回転ドラムDPの回転中心軸AX2の周方向においてデフォーカス量を最小化することができる。投影領域PRの位置が上記の式(1)を満たさない場合については、式(1)を満たす位置関係を基準として、投影領域PRが投影光学系PLの光軸PLaに近づく側(反時計回り側)に設定されていると、投影光学系PLの光軸PLaから離れる側(時計周り側)に設定されているよりも、デフォーカス量が小さくなる。そのため、ずれ量D1とずれ量D2が下記の式(2)を満たしていてもよく、この場合にもデフォーカス量を減らすことができる。
D2<β・D1 ・・・(2)
D2<β・D1 ・・・(2)
ところで、露光装置EXは、マスクパターンMで発生した露光光L2を回転ドラムDMの通過領域A2を通すように、回転ドラムDMの周方向の一部においてマスクパターンMが配置されていない。本実施形態の露光装置EXは、投影光学系PLがマスクパターンMの像を拡大投影するので、露光処理を効率よく実行できる。
また、投影光学系PLの瞳面よりも像面側(投影領域PR側)に配置されるレンズ要素は、投影光学系PLが拡大系であるので、投影光学系PLの瞳面よりも物体面側(照明領域IR側)に配置されるレンズ要素よりも有効口径が大きくなる。そのため、投影光学系PLの瞳面よりも像面側に配置されるレンズ要素をレンズカットすることで、投影光学系PLの小型化、軽量化などができる。
なお、投影光学系PLの瞳面よりも物体面側に配置されるレンズ要素の少なくとも1つがレンズカットされていてもよい。また、投影光学系PLの瞳面よりも像面側に配置されるレンズ要素の少なくとも1つがレンズカットされていなくてもよい。また、投影光学系PLのレンズ要素は、いずれもレンズカットされていなくてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
図4は、本実施形態による露光装置EXを示す図である。図4の照明領域IRは、回転ドラムDMの回転中心軸AX1を含む面(YZ面)と回転ドラムDMの円筒面DM2とが交わる位置に配置されている。照明領域IRにおけるマスクパターンMには、回転ドラムDMの外部からの照明光L1によって、回転ドラムDMの内側に向かう露光光L2が発生する。
図4の投影光学系PLは、反射屈折系の光学系であり、レンズ群20、レンズ群21、反射鏡22、偏向部材23、偏向部材24、及びレンズ群25を含む。照明領域IRから出射した露光光L2は、レンズ群20及びレンズ群21を通って反射鏡22に入射し、反射鏡22で反射した後にレンズ群21を通って偏向部材23に入射する。偏向部材23に入射した露光光L2は、偏向部材23で反射して進行方向が折れ曲がり、偏向部材24に入射する。偏向部材24に入射した露光光L2は、偏向部材24で反射して進行方向が折れ曲がり、レンズ群25を通った後に、通過領域A2を通って投影領域PRに入射する。
投影光学系PLにおいて、レンズ群20及びレンズ群21を含む第1光学系26は、照明光L1の源になる光源像と光学的に共役な第1共役面27を形成する。第1共役面27は、投影光学系PLのいわゆる瞳面である。レンズ群20及びレンズ群21は、例えば、所定軸の周りで回転対称なレンズ要素を含み、この所定軸が第1光学系26の光軸26a(投影光学系PLの入射側の光軸)に相当する。第1光学系26の光軸26aは、Z軸にほぼ平行であって、回転中心軸AX1から−X側にずれた位置に設定されている。マスクパターンMからの露光光L2は、第1光学系26の光軸26aを含む面Pyzに関してレンズ群20の一方側(+X側)を通った後に、レンズ群21を通って反射鏡22に入射する。
反射鏡22は、例えば球面状に湾曲した凹面鏡であり、第1共役面27の位置又はその近傍に配置されている。反射鏡22で反射した露光光L2は、レンズ群21を通った後、面Pyzに関して他方側(−X側)に進行する。このようにして、反射鏡22で反射した露光光L2は、レンズ群20とレンズ群21との間において、反射鏡22に向かう露光光L2と別の光路を進行する。
偏向部材23及び偏向部材24は、反射鏡22で反射した後にレンズ群21を通った露光光L2を、レンズ群25に導く導光部材である。偏向部材23及び偏向部材24は、例えば平面鏡を含み、露光光L2を反射により偏向する。
偏向部材23は、レンズ群20とレンズ群21との間において、第1光学系26の光軸26aを含む面Pyzに関して−X側のみに配置されている。偏向部材23は、照明領域IRから反射鏡22に向かう露光光L2を通すとともに、反射鏡22で反射した後にレンズ群21を通った露光光L2を、レンズ群20に入射しないように遮光する。
換言すると、レンズ群20とレンズ群21との間の光路には、第1光学系26の光軸26a方向(Z軸方向)の一方側(例えば−Z側)に向かう露光光L2を通す通過部28(通過領域)と、他方側(例えば+Z側)に向かう露光光L2を遮る遮光部29(遮光領域)とが設けられている。通過部28及び遮光部29は、第1光学系26の光軸26a方向の一方側に向かう露光光L2と、他方側(例えば+Z側)に向かう露光光L2とを分離するための光分離部30として機能する。図4の光分離部30は、偏向部材23を含み、偏向部材23の少なくとも一部が遮光部29であり、偏向部材23が配置されていない部分(空隙)が通過部28であるが、通過部28は露光光L2が透過する部材であってもよい。
偏向部材23は、第1光学系26の光軸26aに対して非垂直に傾いている。反射鏡22で反射した露光光L2は、概ね+Z側に進行した後に偏向部材23で反射することで、概ね+X側に進行して偏向部材24に入射する。偏向部材23からの露光光L2は、偏向部材24で反射することで概ね−Z側に進行し、レンズ群25に入射する。
投影光学系PLにおいて、レンズ群21及びレンズ群25を含む第2光学系31は、照明領域IRと共役な第2共役面32を形成する。図4のレンズ群25は、レンズ群21よりも+X側に配置されている。レンズ群25の少なくとも一つは、球面レンズ、非球面レンズのような所定軸の周りで回転対称な形状でもよいし、この回転対称な形状のうち所定軸周りの一部を除いた形状(レンズカットされた形状)でもよい。このような所定軸を、適宜、レンズ群25の光軸25a(投影光学系PLの出射側の光軸)という。レンズ群25の光軸25aは、第1光学系26の光軸26aとほぼ平行であって、第1光学系26の光軸26aから+X側にずれている(偏心している)。
投影光学系PLは、その光路が折り曲げられており、レンズ群25の少なくとも一部は、X軸方向から見てレンズ群21と反射鏡22の一方又は双方と重なるように配置されている。換言すると、レンズ群25の少なくとも一部は、レンズ群21と反射鏡22の一方又は双方とZ軸方向の位置(座標)が重なっている。レンズ群25が有するレンズ要素の少なくとも1つは、レンズ群21及び反射鏡22のいずれとも干渉(衝突)しないように、レンズカットされている。このようにすることで、投影光学系PLの光路を直線状に展開した状態と比べて、投影光学系PLをコンパクトにすることができる。
回転ドラムDPは、回転ドラムDP上の基板Pの表面と第2共役面32とがほぼ同じ位置になるように、配置される。すなわち、マスクパターンMのうち照明領域IRに配置されている部分の像は、第2共役面32(投影領域PR)に形成される。第2共役面32は、照明領域IRと共役であることから+Z側に向かって凸の円筒面状であり、回転ドラムDPの円筒面DP1に沿う形状である。ここでは、投影領域PRは、回転ドラムDPの径方向Rと円筒面DP1との交点の近傍(Z軸方向の最も上端部を含む領域)に配置される。この径方向Rは、投影光学系PLの出射側の光軸(レンズ群25の光軸25a)に平行、かつ回転中心軸AX2に直交する方向である。
ここでは、投影光学系PLの入射側の光軸(第1光学系26の光軸26a)から照明領域IRの中心までのX軸方向の距離(ずれ量D1)、投影光学系PLの倍率β、投影光学系PLの出射側の光軸(レンズ群25の光軸25a)から投影領域PRの中心までのX軸方向の距離(ずれ量D2)は、D2=β×D1の関係を満たしている。また、投影光学系PLの入射側の光軸から出射側の光軸までのX軸方向の距離D3とすると、照明領域IRの中心から投影領域PRの中心までのX軸方向の距離D4は、D4=D3+(β―1)×D1の関係を満たしている。
以上のような構成の露光装置EXは、第1実施形態で説明したように、マスクパターンMの像を基板Pに精度よく投影することができるとともに、基板Pを効率よく露光できる。また、一般的に拡大光学系は大型になりやすいが、図4の投影光学系PLは、第2光学系31の光路が折り曲げられることでコンパクトになっており、回転ドラムDMの内側に収容しやすい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
図5は、本実施形態による露光装置EXを示す図である。図5の露光装置EXにおいて、投影光学系PLの入射側の光軸(第1光学系26の光軸26a)は、回転ドラムDMの回転中心軸AX1を含む面Pyz1上で回転中心軸AX1を通るように配置され、照明領域IRは、この面Pyz1の一方側(+X側)に配置されている。また、投影光学系PLの出射側の光軸(レンズ群25の光軸25a)は、回転ドラムDPの回転中心軸AX2を含む面Pyz2上で回転中心軸AX2を通るように配置され、投影領域PRは、この面Pyz2の一方側(+X側)に配置されている。
以上のような構成の露光装置EXは、第1実施形態で説明したように、マスクパターンMの像を基板Pに精度よく投影するできるとともに、基板Pを効率よく露光できる。また、図5の露光装置EXは、照明領域IRと投影領域PRの双方が面Pyz1の一方側に配置されているので、マスクパターンMを回転ドラムDMの円筒面DM2の半周以上にわたって配置しながら露光することができる。そのため、この露光装置EXは、基板Pを効率よく露光できる。
なお、投影光学系PLの入射側の光軸は、図5において回転中心軸AX1を含む面Pyz1上に配置されているが、回転中心軸AX1からX軸方向の一方側又は他方側にずれていてもよく、この構成においても照明領域IRを面Pyz1の一方側(+X側)に配置することはできる。投影光学系PLの出射側の光軸は、図5において回転中心軸AX2を含む面Pyz2上に配置されているが、回転中心軸AX2からX軸方向の一方側又は他方側にずれていてもよく、この構成でも投影領域PRを面Pyz1の一方側(+X側)に配置することはできる。このように、投影光学系PLの入射側の光軸が面Pyz1からずれている場合、投影光学系PLの出射側の光軸が面Pyz2からずれている場合のいずれにおいても、照明領域IRと投影領域PRの双方を面Pyz1に対して同じ側に配置することは可能である。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
図6は本実施形態による露光装置EXを示す側面図、図7は露光装置EXを示す正面図である。図6及び図7において、マスクパターンMは、反射性のマスクパターンである。図6の照明光学系ILは、その少なくとも一部(レンズ群20)が回転ドラムDMの内側に配置されており、投影光学系PLの一部(レンズ群20)を介してマスクパターンMを落射照明する。
照明光L1は、回転ドラムDMの内側からマスクパターンMに照射され、照明光L1がマスクパターンMで反射回折することで、回転ドラムDMの内側に向かう露光光L2が発生する。この露光光L2は、投影光学系PL(レンズ群20、レンズ群21、レンズ群25)を通り、通過領域A2を介して基板Pに投射される。このようにして、マスクパターンMの像は、基板Pに投影露光される。
ここで、本実施形態による照明方法について説明する。図8は、本実施形態による照明方法を説明するための図である。図8において、照明光L1の主光線L1aの照明領域IRに対する入射角は、円筒面DM2の周方向における主光線L1aの入射位置に応じて異なっている。すなわち、一般的なケーラー照明法では、照明対象物(マスクパターンM)に入射する照明光の主光線を互いに平行にするが、図8の照明方法では、照明光L1の主光線L1aが円筒面DM2の半径r1のほぼ半分の位置Pzで交差するように、回転ドラムDMの周方向に分布する照明光L1の主光線を互いに非平行にしている。位置Pzは、回転中心軸AX1から位置Pzまでの距離をr2としたときに、r2=r1/2を満たす位置である。このようにすると、照明領域IR内の各点で発生する反射光束(露光光L2)の主光線L2aは、円筒面DM2の周方向に関して互いに平行な状態(テレセントリック)になる。
このような露光光L2において、照明領域IR上の各点で発生した主光線L2aは、例えば、互いに平行な関係で照明領域IRから出射する。回転中心軸AX1の方向から見たとき(図8参照)の各主光線L2aの進行方向は、例えば、各主光線L2aの照明領域IR上の発生位置と回転中心軸AX1とを結ぶ線(径方向)に対して交差する方向である。また、回転中心軸AX1の方向から見たときの各主光線L2aの進行方向は、投影光学系PLの入射側の光軸26aと非垂直に交差する方向である。
上述のように、回転ドラムDMの周方向に分布する照明光L1の主光線L1aについては、互いに非平行な関係にしているが、回転ドラムDMの回転中心軸AX1の方向(Y軸方向)に分布する照明光L1の主光線L1b(図7参照)については、互いにほぼ平行な関係にしている。これにより、照明領域IR(マスクパターンM)から出射する際の露光光L2の主光線L2bは、互いにほぼ平行な関係となる。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックな光学系として構成され、投影光学系PLを通った露光光L2のうち、回転ドラムDMの回転中心軸AX1の方向に分布する主光線は、互いにほぼ平行な関係で投影領域PRに入射する。
次に、本実施形態による露光装置EXについて、より詳しく説明する。図7の照明装置IUは、光源11、照明光学系IL、及び偏向ミラー40を含み、照明光学系ILは、均一化光学系41及びレンズ群20を含む。
図7に示すように、回転ドラムDMの回転中心軸AX1の方向(Y軸方向)において、光源11及び均一化光学系41は回転ドラムDMの外側に配置されており、偏向ミラー40及びレンズ群20は回転ドラムDMの内側に配置されている。光源11からの照明光L1は、均一化光学系41を通った後に概ねY軸方向に進行して偏向ミラー40に入射する。図6に示すように、偏向ミラー40で反射した照明光L1は、概ねX軸方向に進行した後に、偏向部材23で反射することによって概ねZ軸方向(+Z側)に進行し、照明領域IRに導かれる。
図7の例では、投影光学系PLは、1つの回転ドラムDMに対して2つ設けられており、Y軸方向に並んでいる。投影光学系PLのそれぞれは、光源11及び均一化光学系41を含む照明ユニット42と1対1の対応で設けられている。ここでは、回転ドラムDMの外側の−Y側と+Y側のそれぞれに照明ユニット42が設けられている。−Y側の照明ユニット42は、回転ドラムDMの内側において−Y側に配置されている投影光学系PLに対応しており、+Y側の照明ユニット42は、回転ドラムDMの内側において+Y側に配置されている投影光学系PLに対応している。これら二つの照明ユニット42は、ほど同様の構成であって、XZ面に平行かつ回転ドラムDMの中心を通る面に関して、対称的に設けられている。
照明光学系ILのうち均一化光学系41は、照明光L1の源になる光源像を形成するとともに照明領域IRにおける照度分布を均一化する。均一化光学系41の一例として、フライアイレンズに複数の光源像(一次光源像)を形成し、複数の光源像を照明領域IRに重畳する光学系がある。また、均一化光学系41の他の例として、インプットレンズにより光源像を角柱状の光学ロッド部材の入射端またはその近傍に形成し、その光学ロッド部材内での多重反射により光学ロッド部材の出射端で照度を均一化する光学系もある。
図9は、均一化光学系41による光源像の位置Py1から偏向ミラー40までの光学系を示す上面図(+Z側から見た平面図)である。光源像の位置Py1は、例えば均一化光学系41のフライアイレンズの射出側の端面(一次光源像の位置)に相当する。
光源像の位置Py1から偏向ミラー40までの光路には、第1絞り部材43、レンズ群44、シリンドリカルレンズ45、第2絞り部材46、及びレンズ群47が配置されている。複数の一次光源像からの光は、レンズ群44及びシリンドリカルレンズ45によって第2絞り部材46の位置に重畳され、第2絞り部材46における照度が均一化される。
第1絞り部材43は、いわゆる開口絞りであり、光源像の位置またはその近傍に配置される。例えば、第1絞り部材43は、均一化光学系41のフライアイレンズの射出端面またはその近傍に配置される。
レンズ群44は、第1絞り部材43を通った光が入射する位置に配置される。レンズ群44は、例えばフライアイレンズに形成される複数の一次光源像からの光束を、第2絞り部材46の位置に重畳する。
シリンドリカルレンズ45は、回転ドラムDMの円筒面DM2の周方向に対応したパワーが、回転中心軸AX1に平行な方向に対応したパワーよりも大きい光学部材である。ここでは、シリンドリカルレンズ45は、YZ面上を広がる光を集光するが、XY面上を広がる光をほとんど集光しない。
第2絞り部材46は、いわゆる視野絞りであり、照明領域IRの位置及び形状を規定する。第2絞り部材46は、例えば、照明領域IRと共役な位置またはその近傍に配置される。
レンズ群47は、例えば、所定の軸を回転中心とする軸対称な複数のレンズで構成される。レンズ群47は、X軸方向から見たときに第1絞り部材43と光学的に共役な面(いわゆる瞳面48)を形成する。瞳面48上には、照明領域IRに照射される照明光L1の源になる光源像(二次光源像)が形成される。レンズ群47は、一次光源像上の1点からの光束のうちX軸方向(回転ドラムDMの回転中心軸AX1に対応する方向)に広がる成分を、瞳面48上の1点に集光する。
ここで、シリンドリカルレンズ45のパワーがX軸方向とZ軸方向とで異なっていることから、一次光源像(第1絞り部材43の開口43a)の各点からZ軸方向(回転ドラムDMの周方向に対応する方向)に広がる成分は、瞳面48上の1点には収斂しない。換言すると、瞳面48は、Z軸方向から見たときに第1絞り部材43と光学的に共役な関係であり、X軸方向から見たときに第1絞り部材43と光学的に共役でなくてよい。
レンズ群47を通った照明光L1は、概ねY軸方向に進行して、偏向ミラー40に入射する。図6に示すように、偏向ミラー40で反射した照明光L1は、進行方向が折れ曲がり、概ねX軸方向に進行して光分離部30に入射する。光分離部30を経由した照明光L1は、レンズ群20を通って照明領域IRに入射する。
照明光学系ILは、シリンドリカルレンズ45のように軸非対称な光学部材を含むことによって、回転ドラムDMの周方向に分布する主光線に対応する光源像の共役面(図8の位置Pz)と、回転ドラムDMの回転中心軸AX1の方向に分布する主光線に対応する光源像の共役面(図9の瞳面48)とを別の位置に形成する。これにより、照明光L1のうち、回転ドラムDMの周方向に分布する主光線L1a(図8参照)は互いに非平行な関係になり、回転ドラムDMの回転中心軸AX1の方向に分布する主光線L1b(図8参照)は、互いにほぼ平行な関係になる。
なお、照明光学系ILは、例えば投影光学系PLが視野絞りを備えている場合に、第2絞り部材46を備えていなくてもよい。また、均一化光学系は、フライアイレンズの代わりにロッドレンズを用いて構成することもでき、この場合に、照明光学系ILの構成は、ロッドレンズにおいて光の出射する出射端面が照明領域IRと光学的に共役になるように、適宜変更される。
次に、光分離部30から投影領域PRまでの光学系について説明する。図10は光分離部30から投影領域PRまでの光学系を示す図、図11はこの光学系を拡大して示す図である。
図11に示すように、光分離部30は、照明領域IRに向かう照明光L1が反射する反射部50と、照明領域IRからの露光光L2が通過する通過部51とを有する。図11において、偏向部材23は、反射鏡22で反射してレンズ群21を通った露光光L2をレンズ群25に導くための部材と、光分離部30の反射部50とを兼ねている。
偏向部材23は、照明光L1が入射する反射面23aと、反射面23aの反対を向く反射面23bとを有する。光分離部30の反射部50は、反射面23aを含む。図9に示した均一化光学系41からの照明光L1は、偏向ミラー40で反射した後に、偏向部材23の反射面23aで反射して照明領域IRに入射する。また、照明領域IRで発生した露光光L2は、レンズ群20及びレンズ群21を通った後に反射鏡22で反射し、レンズ群21を再度通った後に偏向部材23の反射面23bで反射して、レンズ群25へと導かれる。レンズ群25を通った露光光L2は、通過領域A2を介して基板Pに投射される。
以上のような構成の露光装置EXは、第1実施形態で説明したように、マスクパターンMの像を基板Pに精度よく投影することができるとともに、基板Pを効率よく露光できる。また、図6の投影光学系PLは、投影光学系PLの光路が折り曲げられていることでコンパクトになっており、回転ドラムDMの内側に収容しやすい。
また、照明光学系ILは、照明領域IRに入射する際の照明光L1の主光線を互いに非平行にして、照明領域IRから出射する際の露光光L2の主光線を互いに平行にしている。そのため、投影光学系PLを複雑にすることなく、マスクパターンの像を基板Pに精度よく投影露光することができる。特に、基板Pの表面に形成される電子デバイスの積層構造やプロセスの影響によって、基板Pの表面の段差や凹凸が大きくなった場合でも、基板Pに達する露光光L2の各主光線が平行であることから、マスクパターンを投影光学系の拡大倍率βで拡大した正確なサイズで投影露光することができる。
また、露光装置EXは、照明装置IUの少なくとも一部が回転ドラムDMの外部に配置されており、偏向ミラー40が回転ドラムDMの外部からの照明光L1を照明領域IRに導くので、回転ドラムDMの内側のスペースを投影光学系PLなどの配置スペースに利用することができる。また、偏向部材23は、照明光学系ILにおいて照明光L1を照明領域IRに導く部材と、投影光学系PLにおいて反射鏡22からの露光光L2をレンズ群25に導く部材とを兼ねているので、例えば部品数を減らすことなどができる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
図12は本実施形態による露光装置EXを示す図、図13は投影領域の配置を示す図である。図12の露光装置EXは、いわゆるマルチレンズ方式の露光装置である。露光装置EXは、回転ドラムDM及び投影光学系PLを含む投影モジュールPMを複数備えている。複数の投影モジュールPMは、基板Pを支持する回転ドラムDPの周方向に並んでいる。以下の説明において、複数の投影モジュールPMのそれぞれを符号PMa、PMb、PMc・・・と表し、各投影モジュールPMによる投影領域PRを符号PRa、PRb、PRc・・と表すことがある。図13の矢印は、Z軸方向から見た走査方向(基板Pの搬送方向)を示す。
図13に示すように、第1から第3の投影モジュールPMa〜PMcは、回転ドラムDPの回転中心軸AX2に平行な方向の位置が互いにずれている。第1の投影モジュールPMaと第2の投影モジュールPMbは、第1の投影モジュールPMaからの露光光L2が入射する第1の投影領域PRaと、第2の投影モジュールPMbからの露光光L2が入射する第2の投影領域PRbとが、円筒面DP1の周方向に並ぶように、配置されている。第2の投影領域PRbの一部は、回転ドラムDPの回転中心軸AX2に平行な方向の位置(座標)が、第1の投影領域PRaの一部と重複する。
以上のような構成の露光装置EXにおいて、基板Pは、回転ドラムDPの回転に伴って、その一部の領域がいずれかの投影領域PRを通過する。基板P上の領域のうち投影領域PRを通過した領域(部分露光領域)は、回転ドラムDPの回転中心軸AX2に平行な方向(Y軸方向)に継がれることで、大判の露光領域EPAになる。このように、露光装置EXは、回転ドラムDPの回転中心軸AX2に平行な方向において露光領域を広げることができ、結果として、大型のデバイス用の基板Pを露光すること、デバイスを形成するための領域がY軸方向に複数並んだ大判の基板Pを露光すること等ができる。
なお、通過領域A2は、投影光学系PLを通って回転ドラムDMの外側へ向かう露光光L2の少なくとも一部が通る領域に設定されていればよく、回転ドラムDMの周方向のうち、保持領域A1を除いた領域A3の一部は、光を遮光する遮光領域であってもよい。例えば、回転ドラムDMの周方向において保持領域A1を除いた領域、すなわちマスクパターンMが保持されていない領域A3のうち、−Z側の端部のみに通過領域A2が設けられており、保持領域A1及び通過領域A2を除いた領域の少なくとも一部が遮光領域であってもよい。このような遮光領域は、迷光が回転ドラムDMの外部に漏れることを抑制するように、設けられていてもよい。この遮光領域は、例えば遮光部材を配置することで規定され、この遮光部材は、回転ドラムDMに設けられていてもよいし、回転ドラムDMに同伴することなく同じ位置を保つように、回転ドラムDMの外部に支持されていてもよい。
[デバイス製造方法]
次に、デバイス製造方法について説明する。図14は、本実施形態のデバイス製造方法を示すフローチャートである。
次に、デバイス製造方法について説明する。図14は、本実施形態のデバイス製造方法を示すフローチャートである。
図14に示すデバイス製造方法では、まず、例えば液晶表示パネル、有機EL表示パネルなどのデバイスの機能・性能設計を行う(ステップ201)。次いで、デバイスの設計に基づいて、マスクパターンMを製作する(ステップ202)。また、デバイスの基材である透明フィルムやシート、あるいは極薄の金属箔などの基板を、購入や製造などによって準備しておく(ステップ203)。
次いで、準備した基板をロール式、パッチ式の製造ラインに投入し、その基板上にデバイスを構成する電極や配線、絶縁膜、半導体膜などのTFTバックプレーン層や、画素部となる有機EL発光層を形成する(ステップ204)。ステップ204には、典型的には、基板上の膜の上にレジストパターンを形成する工程と、このレジストパターンをマスクにして上記膜をエッチングする工程とが含まれる。レジストパターンの形成には、レジスト膜を基板表面に一様に形成する工程、上記の各実施形態に従って、マスクパターンMを経由してパターン化された露光光で基板のレジスト膜を露光する工程、その露光によってマスクパターンの潜像が形成されたレジスト膜を現像する工程、が実施される。
印刷技術などを併用したフレキシブル・デバイス製造の場合は、基板表面に機能性感光層(感光性シランカップリング材など)を塗布式により形成する工程、上記の各実施形態に従って、マスクパターンMを経由してパターン化された露光光を機能性感光層に照射し、機能性感光層にパターン形状に応じて親水化した部分と撥水化した部分を形成する工程、機能性感光層の親水性の高い部分にメッキ下地液などを塗工し、無電解メッキにより金属性のパターンを析出形成する工程、などが実施される。
次いで、製造するデバイスに応じて、例えば、基板をダイシング、あるいはカットすることや、別工程で製造された他の基板、例えば封止機能を持ったシート状のカラーフィルターや薄いガラス基板などを貼り合せる工程が実施され、デバイスを組み立てる(ステップ205)。次いで、デバイスに検査などの後処理を行う(ステップ206)。以上のようにして、デバイスを製造することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態で説明した要素の1つ以上は、省略されることがある。また、上記の実施形態で説明した要素は、適宜組み合わせることができる。
M・・・マスクパターン、P・・・基板、、A1・・・保持領域、A2・・・通過領域、DM・・・回転ドラム、DP・・・回転ドラム、EX・・・露光装置、IL・・・照明光学系、IR・・・照明領域、L1・・・照明光、L1a、L1b・・・主光線、L2・・・露光光、L2a、L2b・・・主光線、PL・・・投影光学系、PR・・・投影領域、U3・・・処理装置、DM2・・・円筒面、DP1・・・円筒面、SYS・・・デバイス製造システム
Claims (22)
- 所定の中心線の周りで所定の曲率で湾曲する第1円筒面における周方向の一部に前記第1円筒面に沿って湾曲するマスクパターンを保持する保持領域、及び前記中心線に対して前記保持領域の反対側に配置されて光が通過する通過領域、を有するマスク保持部材と、
前記マスクパターンの周方向の一部に設定される照明領域に照明光を照射し、前記照明領域における前記マスクパターンに応じた露光光を、前記マスク保持部材の内側に向かうように発生させる照明系と、
前記マスク保持部材の通過領域に向って凸の第2円筒面を有し、前記第2円筒面に沿うように基板を湾曲させて支持する基板支持部材と、
前記マスク保持部材の内側に配置され、前記マスクパターンからの前記露光光を前記通過領域を介して前記基板に投射することで、前記マスクパターンの一部の像を前記基板上の投影領域に拡大投影する投影光学系と、を備える処理装置。 - 前記第1円筒面の周方向における前記照明領域の中心は、前記投影光学系の光入射側の光軸と前記第1円筒面との第1交点から、前記第1円筒面の周方向にずれており、
前記第1円筒面の周方向における前記通過領域の中心は、前記投影光学系の光出射側の光軸と前記第1円筒面との第2交点から、前記第1円筒面の周方向にずれている
請求項1記載の処理装置。 - 前記第1交点から前記照明領域の中心からへの前記第1円筒面の周方向に沿った回転の向きは、前記第2交点から前記通過領域の中心への前記第1円筒面の周方向に沿った回転の向きと同じ向きである
請求項2記載の処理装置。 - 前記照明領域の中心と前記第1交点との前記第1円筒面の周方向における位置の第1ずれ量は、前記投影領域の中心と前記第2交点との前記第1円筒面の周方向における位置の第2のずれ量よりも大きい
請求項3記載の処理装置。 - 前記第2のずれ量は、前記第1のずれ量に前記投影光学系の投影倍率を乗算した量以下である
請求項4記載の処理装置。 - 前記投影光学系は、
前記照明領域から前記露光光が入射し、前記照明光の源になる光源像と光学的に共役な第1共役面を形成する第1光学系と、
前記第1光学系から前記露光光が入射し、前記照明領域と共役な第2共役面を形成する第2光学系と、を備える
請求項1〜5のいずれか一項記載の処理装置。 - 前記第1光学系の光軸が前記投影光学系の光入射側の光軸であり、前記第2光学系の光軸が前記投影光学系の光出射側の光軸である
請求項6記載の処理装置。 - 前記第2光学系の光軸は、前記第1光学系の光軸と平行であって、前記第1光学系の光軸から該光軸に垂直な方向にずれている
請求項6又は7記載の処理装置。 - 前記投影光学系は、
前記第1共役面の位置またはその近傍に配置され、前記第1光学系からの前記露光光が反射する凹面鏡と、
前記凹面鏡からの前記露光光を偏向して前記第2光学系に導く偏向部材と、を備える
請求項6〜8のいずれか一項記載の処理装置。 - 前記マスクパターンは、反射性のマスクパターンであって、
前記照明系は、その少なくとも一部が前記マスク保持部材の内側に配置されており、前記投影光学系の一部を介して前記マスクパターンを落射照明する
請求項9記載の処理装置。 - 前記照明系は、前記投影光学系の光路に配置された光分離部を備え、
前記光分離部は、前記照明領域に向かう前記照明光が反射する反射部と、前記照明領域からの前記露光光が通過する通過部とを有する
請求項10記載の処理装置。 - 前記光分離部の反射部は、前記偏向部材の一部を含む
請求項11記載の処理装置。 - 前記偏向部材は、前記凹面鏡からの前記露光光が入射する第1反射面と、前記第1反射面の反対を向く第2反射面とを有し、
前記光分離部の反射部は、前記第2反射面を含む
請求項12記載の処理装置。 - 前記照明系は、前記照明光の源になる光源像を形成するとともに、前記光源像と光学的に共役な第3共役面を、前記第1円筒面と前記中心線との間に形成する
請求項10〜13のいずれか一項記載の処理装置。 - 前記第3共役面の少なくとも一部は、前記照明領域と前記中心線との中央に配置される
請求項14記載の処理装置。 - 前記照明系は、
前記マスク保持部材の外側に配置され、前記照明光を発する光源と、
前記光源からの前記照明光を前記マスク保持部材の内側に導く導光部材を備える
請求項10〜15のいずれか一項記載の処理装置。 - 前記照明系は、前記照明光の源になる光源像を形成するとともに前記照明領域における照度分布を均一化するための均一化光学系を備える
請求項16記載の処理装置。 - 前記均一化光学系は、前記マスク保持部材の外側に配置されており、
前記導光部材は、前記均一化光学系からの前記照明光を偏向して前記照明領域に導く
請求項17記載の処理装置。 - 前記マスクパターンは、透過性のマスクパターンであって、
前記照明系は、前記マスク保持部材の外側から前記マスクパターンを照明する
請求項1〜9のいずれか一項記載の処理装置。 - 前記マスク保持部材及び前記投影光学系を含む投影モジュールを複数備え、
第1の前記投影モジュールと第2の前記投影モジュールは、前記第2円筒面の中心線に平行な方向の位置が互いにずれており、前記第1の投影モジュールからの前記露光光が入射する第1投影領域と前記第2の投影モジュールからの前記露光光が入射する第2投影領域とが前記第2円筒面の周方向に並ぶように、配置されている
請求項1〜19のいずれか一項記載の処理装置。 - 前記第2投影領域の一部は、前記第2円筒面の中心線に平行な方向の位置が前記第1投影領域の一部と重複する
請求項20記載の処理装置。 - 請求項1〜21のいずれか一項記載に処理装置によって、前記マスク保持部材を回転させつつ前記感応性基板を所定方向に搬送して、前記感応性基板に前記マスクパターンを連続的に露光することと、
該露光された感応性基板の感応層の変化を利用して後続の処理を実施することと、を含むデバイス製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012256156A JP2014102468A (ja) | 2012-11-22 | 2012-11-22 | 処理装置、及びデバイス製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012256156A JP2014102468A (ja) | 2012-11-22 | 2012-11-22 | 処理装置、及びデバイス製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014102468A true JP2014102468A (ja) | 2014-06-05 |
Family
ID=51024997
Family Applications (1)
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JP2012256156A Pending JP2014102468A (ja) | 2012-11-22 | 2012-11-22 | 処理装置、及びデバイス製造方法 |
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JP (1) | JP2014102468A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019061281A (ja) * | 2018-12-21 | 2019-04-18 | 株式会社ニコン | デバイス製造システムおよびデバイス製造方法 |
-
2012
- 2012-11-22 JP JP2012256156A patent/JP2014102468A/ja active Pending
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JP2019061281A (ja) * | 2018-12-21 | 2019-04-18 | 株式会社ニコン | デバイス製造システムおよびデバイス製造方法 |
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